JP2000254389A - 電気洗濯機のクラッチ装置 - Google Patents

電気洗濯機のクラッチ装置

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JP2000254389A
JP2000254389A JP11061988A JP6198899A JP2000254389A JP 2000254389 A JP2000254389 A JP 2000254389A JP 11061988 A JP11061988 A JP 11061988A JP 6198899 A JP6198899 A JP 6198899A JP 2000254389 A JP2000254389 A JP 2000254389A
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JP
Japan
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shaft
state
pulsator
tub
clutch member
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JP11061988A
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Minoru Tadano
穣 多々納
Masahiro Sato
昌宏 佐藤
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 パルセータの反転から生じる水流と洗濯兼脱
水槽の慣性に伴う回転で生じる水流とで洗濯物に効果的
なうねり洗いを施すとともに、モード変換時にクラッチ
装置を構成する部材から発生する騒音が少ない使い勝手
のよい電気洗濯機を提供する。 【解決手段】 槽軸15内に回転自在に挿通されている
パルセータ軸18の上端を固着し、かつパルセータ軸の
回転を槽軸に係脱自在に伝達するものにおいて、槽軸の
外周面にクラッチ部材21を槽軸の軸方向にスライド自
在に設け、そして、クラッチ部材を槽軸とパルセータ軸
に設けた第2の係合手段20aに係合してパルセータ軸
と槽軸とを連結する第1の状態と、槽軸とのみに係合す
る第2の状態と、槽軸と洗濯機本体1内に設けられた第
3の係合手段13bとの両方に係合して槽軸の回転を阻
止する第3の状態をとるようにした電気洗濯機のクラッ
チ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気洗濯機のクラッ
チ装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17は、特開平9−10474号公報
に開示されているクラッチ装置を備えた従来の電気洗濯
機の要部断面図であり、この図において水槽101に内
装された洗濯兼脱水槽102は中空の槽軸103に支持
されている。該槽軸103は前記水槽101の下面に固
着されている支持部材104の中空部104a内に挿入
されボールベアリング105、106を介して回転自在
に支持されている。また、この槽軸103には前記洗濯
兼脱水槽102内に配設したパルセータ107を上端に
固着しているパルセータ軸108が回転自在に内装さ
れ、該パルセータ軸108の下端には外周内面にロータ
109を取り付けた皿状の底板110が固定されてい
る。
【0003】この底板110内において前記支持部材1
04の下面には、ロータ109と共に洗濯機モータを形
成するステータ111がボルト112で固定されてお
り、この洗濯機モータの駆動により前記パルセータ軸1
08を回転させるようになっている。前記槽軸103の
支持部材104の中空部104aより臨出した下端に
は、連結部材113が設けられ、該連結部材113を底
板110の底部に設けた係合突起114に係合させる
と、槽軸103とパルセータ軸108が一体となって回
転し前記洗濯兼脱水槽102とパルセータ107を同時
に回転させる。一方、図18のように、前記連結部材1
13を支持部材104の下面に設けた係合突起115に
係合させると、槽軸103を支持部材104に固定させ
た状態となり、槽軸103の回転を制止して洗濯兼脱水
槽102を回転させずにパルセータ107のみを回転さ
せるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の従来の電気洗濯機のクラッチ装置では、槽軸103
とパルセータ軸108を同時に回転させる状態と、槽軸
103を回転を制止させパルセータ軸108のみを回転
をさせる状態の二つのモードしか選択できないため、パ
ルセータ107を洗濯兼脱水槽102と共に同一方向に
回転させながら洗濯を行っているときに、パルセータ1
07の回転方向を逆転させるには、一旦洗濯兼脱水槽1
02の回転を完全に止めなければならなかったため、洗
濯に長い時間を要するだけでなく、洗濯兼脱水槽102
の慣性による回転に追従して回転する洗濯物に、パルセ
ータ107の逆方向の回転により生じる水流でうねり作
用を与えることができず、充分な洗浄効果を得ることが
できなかった。また、この従来の電気洗濯機のクラッチ
装置では、連結部材113が金属材料で形成されている
ため、該連結部材113が係合突起114または115
に係合させる際、大きな係合音が発生するという問題が
あった。
【0005】本発明は、上述した従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、洗濯兼脱水槽をパルセータの水流
に追従して回転させるモードを取らせる構成とし、この
モードにおいてパルセータの反転から生じる水流と洗濯
兼脱水槽の慣性に伴う回転で生じる水流とで洗濯物に効
果的なうねり洗いを施すとともに、モード変換時にクラ
ッチ装置を構成する部材から発生する騒音が少ない使い
勝手のよい電気洗濯機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載された本発明の電気洗濯機のクラッチ
装置は、洗濯機本体内の水槽内に底部にパルセータを回
転自在に配置した洗濯兼脱水槽を回転自在に設け、前記
洗濯兼脱水槽には前記水槽の底面を貫通している槽軸の
上端を結合するとともに前記パルセータには下端部に駆
動源からの回転力を受け前記槽軸内に回転自在に挿通さ
れているパルセータ軸の上端を固着し、かつ該パルセー
タ軸を前記槽軸に係脱自在に結合して前記パルセータ軸
の回転を前記槽軸に係脱自在に伝達する電気洗濯機のク
ラッチ装置において、前記槽軸の外周面に第1の係合手
段を設けるとともに該第1の係合手段を介してクラッチ
部材を前記槽軸の外周面に該槽軸の軸方向に沿ってスラ
イド自在に設け、そして、該クラッチ部材を前記第1の
係合手段と前記パルセータ軸に設けた第2の係合手段に
係合して該パルセータ軸と槽軸を連結する第1の状態
と、前記槽軸の第1の係合手段とのみに係合する第2の
状態と、前記槽軸の第1の係合手段と前記洗濯機本体内
に設けられた第3の係合手段の両方に係合して前記槽軸
の回転を制止する第3の状態をとるようにしたことを特
徴とするものである。
【0007】この構成によれば、クラッチ部材を槽軸に
沿って移動させて第1乃至第3の状態に選択的に移動さ
せることにより、槽軸とパルセータ軸を連結して洗濯兼
脱水槽とパルセータを同時に回転させたり、その連結を
解除して洗濯兼脱水槽をパルセータの水流に追従して回
転させたり、或いは槽軸の回転を完全に制止して洗濯兼
脱水槽の回転を規制し、パルセータのみを回転させたり
することになる。
【0008】その結果、この発明によれば、洗濯の一連
のモード変換を円滑に行うことができるとともに、洗濯
兼脱水槽をパルセータの水流に追従して回転させること
ができるので、パルセータが反転する度に、洗濯兼脱水
槽の慣性に伴う水流とパルセータの反転に伴う水流によ
って洗濯物に効果的なうねり作用を与え、適度な洗い効
果を得ることができる。
【0009】また、請求項2に記載された本発明の電気
洗濯機のクラッチ装置は、洗濯機本体内の水槽内に底部
にパルセータを回転自在に配置した洗濯兼脱水槽を回転
自在に設け、前記洗濯兼脱水槽には前記水槽の底面を貫
通している槽軸の上端を結合するとともに前記パルセー
タには下端部に駆動源からの回転力を受け前記槽軸内に
回転自在に挿通されているパルセータ軸の上端を固着
し、かつ該パルセータ軸を前記槽軸に係脱自在に結合し
て前記パルセータ軸の回転を前記槽軸に係脱自在に伝達
する電気洗濯機のクラッチ装置において、前記槽軸の外
周面に第1の係合手段を設けるとともに該第1の係合手
段を介してクラッチ部材を前記槽軸の外周面に該槽軸の
軸方向に沿ってスライド自在に設け、そして、該クラッ
チ部材を前記第1の係合手段と前記パルセータ軸に設け
た第2の係合手段に係合して該パルセータ軸と槽軸を連
結する第1の状態と、前記槽軸の第1の係合手段とのみ
に係合する第2の状態と、前記槽軸の第1の係合手段と
前記洗濯機本体内に設けられた第3の係合手段の両方に
係合して前記槽軸の回転を制止する第3の状態をとるよ
うにし、かつ前記クラッチ部材を磁性体で形成するとと
もに前記槽軸の外周に前記クラッチ部材を常時前記第1
の状態を取る方向に付勢するクラッチバネを設け、かつ
前記洗濯機本体内において前記クラッチ部材の外方近辺
に前記クラッチ部材を移動させるクラッチ部材移動手段
を設け、該クラッチ部材移動手段の作動によって前記ク
ラッチ部材を前記第1の状態、第2の状態並びに第3の
状態を選択的に取らせるようにしたことを特徴とするも
のである。
【0010】この構成によれば、クラッチバネでクラッ
チ部材を常時第1の状態に付勢し、このクラッチバネの
付勢力と相俟ってクラッチ部材移動手段でクラッチ部材
を槽軸に沿って移動させて第1乃至第3の状態を選択的
に取らせることにより、槽軸とパルセータ軸を連結して
洗濯兼脱水槽とパルセータを同時に回転させたり、その
連結を解除して洗濯兼脱水槽をパルセータの水流に追従
して回転させたり、或いは槽軸の回転を完全に制止して
洗濯兼脱水槽の回転を規制し、パルセータのみを回転さ
せたりすることになる。
【0011】その結果、この発明によれば、洗濯の一連
のモード変換を円滑に行うことができるとともに、洗濯
兼脱水槽をパルセータの水流に追従して回転させること
ができるので、パルセータが反転する度に、洗濯兼脱水
槽の慣性に伴う水流とパルセータの反転に伴う水流によ
って洗濯物に効果的なうねり作用を与え、適度な洗い効
果を得ることができる。
【0012】また、請求項3に記載された本発明の電気
洗濯機のクラッチ装置は、請求項2に記載された電気洗
濯機のクラッチ装置において、前記クラッチ部材移動手
段の作動による前記クラッチ部材の前記第1の状態から
第2の状態への移動を段階的に行わせるようにしたこと
を特徴とするものである。
【0013】この構成によれば、クラッチ部材が第1の
状態から第2の状態への移動する際に、段階的に移動さ
せるので、クラッチ部材が第1の状態から第3の状態に
飛び越して移動することはない。
【0014】その結果、クラッチ部材の第1の状態から
第3の状態への移動が確実になり、極めて円滑に洗濯モ
ードの変換が行える。
【0015】また、請求項4に記載された本発明の電気
洗濯機のクラッチ装置は、請求項2又は請求項3に記載
された電気洗濯機において、前記クラッチ部材移動手段
を電磁ソレノイドにて形成し、該電磁ソレノイドへの通
電制御を行うことにより前記クラッチ部材を前記第1の
状態、第2の状態並びに第3の状態を選択的に取らせる
ようにしたことを特徴とするものである。
【0016】この構成によれば、クラッチ部材移動手段
を電磁ソレノイドにて形成しているので、クラッチ部材
の第1の状態から第2の状態への段階的な移動を円滑に
実行させることができ、クラッチ部材が第1の状態から
第3の状態に飛び越して移動することはない。
【0017】その結果、クラッチ部材の第1の状態から
第3の状態への移動が確実になり、極めて円滑に洗濯モ
ードの変換が行える。
【0018】また、請求項5に記載された本発明の電気
洗濯機のクラッチ装置は、請求項2又は請求項3に記載
された電気洗濯機のクラッチ装置において、前記クラッ
チ部材移動手段をステッピングモータにて形成し、該ス
テッピングモータへの通電制御を行うことにより前記ク
ラッチ部材を前記第1の状態、第2の状態並びに第3の
状態を選択的に取らせるようにしたことを特徴とするも
のである。
【0019】この構成によれば、クラッチ部材移動手段
をステッピングモードにて形成しているので、クラッチ
部材の第1の状態から第2の状態への段階的な移動を円
滑に実行させることができ、クラッチ部材が第1の状態
から第3の状態に飛び越して移動することはない。
【0020】その結果、クラッチ部材の第1の状態から
第3の状態への移動が確実になり、極めて円滑に洗濯モ
ードの変換が行える。
【0021】また、請求項6に記載された本発明の電気
洗濯機のクラッチ装置は、請求項1〜請求項5のいずれ
かに記載された電気洗濯機のクラッチ装置において、前
記クラッチ部材と前記第3の係合手段のいずれか一方或
いは双方の係合突起を複数個設けたことを特徴とするも
のである。
【0022】この構成によれば、クラッチ部材と前記第
3の係合手段のいずれか一方或いは双方の係合突起を複
数個設けているので、第2の状態から第3の状態へのモ
ード変換が極めて短時間に行うことができるとともに、
クラッチ部材が第3の状態を取るとき、その状態を確実
に保持することができる。
【0023】その結果、クラッチ部材の第2の状態から
第3の状態への移動が確実になり、極めて円滑に洗濯モ
ードの変換が行える。
【0024】また、請求項7に記載された本発明の電気
洗濯機のクラッチ装置は、請求項1〜請求項6のいずれ
かに記載された電気洗濯機のクラッチ装置において、前
記第3の係合手段と該第3の係合手段に係合する前記ク
ラッチ部材の係合部のいずれか一方或いは双方を合成樹
脂またはゴム材料等の非金属で被覆したことを特徴とす
るものである。
【0025】この構成によれば、第3の係合手段と該第
3の係合手段に係合する前記クラッチ部材の係合部のい
ずれか一方或いは双方を合成樹脂またはゴム材料等の非
金属で被覆しているので、第2の状態から第3の状態へ
のモード変換時に騒音を発することなくモード変換を行
うことができる。
【0026】その結果、極めて騒音の少ない使い勝手の
良い洗濯機を提供することができる。
【0027】また、請求項8に記載された本発明の電気
洗濯機のクラッチ装置は、請求項1〜請求項6のいずれ
かに記載された電気洗濯機のクラッチ装置において、前
記クラッチ部材を合成樹脂で形成したことを特徴とする
ものである。
【0028】この構成によれば、第3の係合手段に係合
するクラッチ部材を合成樹脂で形成しているので、第2
の状態から第3の状態へのモード変換時に騒音を発する
ことなくモード変換を行うことができる。
【0029】その結果、極めて騒音の少ない使い勝手の
良い洗濯機を提供することができる。
【0030】また、請求項9に記載された本発明の電気
洗濯機のクラッチ装置は、請求項1〜請求項8のいずれ
かに記載された電気洗濯機のクラッチ装置において、洗
濯兼脱水槽の回転検知手段が該洗濯兼脱水槽の回転速度
が所定速度以下であることを検知したとき前記クラッチ
部材を前記第3の状態に移動させるようにしたことを特
徴とするものである。
【0031】この構成によれば、洗濯兼脱水槽の回転検
知手段が該洗濯兼脱水槽の回転速度が所定速度以下に達
したことを検知したときに前記クラッチ部材を前記第3
の状態に移動させることとなる。従って、洗濯兼脱水槽
の回転速度が所定速度に低下した時点でクラッチ部材を
第3の係合手段に係合させるので、クラッチ部材が第3
の係合手段に衝撃的に係合することがなく、クラッチ部
材と第3の係合手段の損傷を防止するとともに衝撃音の
発生を防止することができる。また、洗濯兼脱水槽の無
駄な回転を無くすことができるので、洗濯時間を短縮で
きる使い勝手の良い洗濯機を提供することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電気洗濯機のクラ
ッチ装置の実施形態を図面に従って説明する。 <第1の実施形態>図1は本発明の第1の実施形態に係
る全自動洗濯機の概略側面断面図であり、図2はこの洗
濯機の駆動機構部の断面図を示している。これらの図に
おいて、1は蓋体7で上面開口1aを開閉される洗濯機
本体であり、該洗濯機本体1には吊り棒2及び振動吸収
バネ3を介して水槽4が懸架されている。この水槽4に
は、上端外周内面にバランスリング6を備え、底部にパ
ルセータ8を備えている洗濯兼脱水槽5が内設されてい
る。
【0033】9は洗濯機本体1の天板の手前側内面に配
設された制御回路で、洗い工程、すすぎ工程、並びに脱
水工程等の一連の洗濯動作を制御するものである。10
は前記水槽4の底面に取り付けられた駆動機構であり、
洗濯兼脱水槽5とパルセータ8を駆動するものである。
この駆動機構10は、上部支持部材12と下部支持部材
13とからなる支持部材11を備えている。
【0034】上部支持部材12は、水槽4の底面に支持
柱4aを以て支持された板材からなるものでその中央部
を筒状に形成して軸受部12aとしている。また下部支
持部材13は、板材の中央部に筒状の軸受部13aを形
成して構成されるものであり、この軸受部13aが前記
軸受部12aと同軸となるように、上部支持部材12に
ビス14aで固定されている。
【0035】このように形成されている支持部材11の
両軸受部12a、13aには筒状体からなる槽軸15が
挿入されボールベアリング16、17で回転自在に支持
している。この槽軸15は、前記水槽4の底面より該水
槽4内に臨出させた上端にフランジ部15aを形成し、
該フランジ部15aに前記洗濯兼脱水槽5の底面を固着
している。また、この槽軸15は、その内部に上端に前
記パルセータ8を固着しているパルセータ軸18を回転
自在に挿通している。更に、この槽軸15は、その下端
部外周面に複数条の係合歯15cを有するスライド部1
5bを形成している。この係合歯15cは槽軸15の下
端部外周面の全周に等間隔で軸方向に沿って直線上に伸
びて設けられたものであり、第1の係合手段を形成して
いる。
【0036】19は前記下部支持部材13の下面にビス
14bで固定され上下を開口した筒状の部材からなる支
持枠体である。20はこの支持枠体19内において前記
槽軸15の直下のパルセータ軸18の外周に固着されて
いるクラッチボスであり、槽軸15のスライド部15b
と同一外径を有し、その外周面の全周に槽軸15のスラ
イド部15bと同様に複数条の係合歯20aを等間隔で
軸方向に沿って直線上に設け、第2の係合手段を形成し
ている。
【0037】21は磁性体材料で形成されたクラッチ部
材(移動体)であり、槽軸15のスライド部15bとク
ラッチボス20の外周面に沿って上下にスライドできる
ようにスライド部15bとクラッチボス20の外周に嵌
合されている。図3はクラッチ部材21と下部支持部材
13との係合様式を説明するための図であり、係合部の
構成を分かりやすくするために、クラッチ部材21を上
方からの斜視図で示し、一方、下部支持部材13は下方
からの斜視図で示している。
【0038】前記クラッチ部材21は図3に明示するよ
うに短筒体の内壁に上下に伸びる複数条の係合歯21a
を備えており、槽軸15のスライド部15bとクラッチ
ボス20の外周面に形成されている前記係合歯15cと
20aに噛合され、これら係合歯15c、20aに沿っ
て上下方向に案内されている。また、クラッチ部材21
は、その上端部周縁1ケ所に前記下部支持部材13の係
合突起(第3の係合手段)13bに係合する係合突起2
1bを形成している。
【0039】図7乃至図10は、クラッチ部材27と下
部支持部材13の係合突起(第3の係合手段)の異なる
実施態様を示す図であり、図3にならいクラッチ部材2
1を上方からの斜視図で示し、一方、下部支持部材13
は下方からの斜視図で示している。図7のものでは、ク
ラッチ部材21に2個の係合突起21bを設けるととも
に下部支持部材13にも2個の係合突起(第3の係合手
段)を設けている。また図8の例では、クラッチ部材2
1に2個の係合突起21bを設けるとともに下部支持部
材13には、係合突起ではなく、係合突起21bに係合
する係合孔13cである。
【0040】図9の例では、クラッチ部材21の外周に
径の外方向けて突出した係合突起21bを設けるととも
に下部支持部材13にはこれに係合する係合突起(第3
の係合手段)13bを下方向けて突出している。更に、
図10の例では、クラッチ部材21に4個の係合突起2
1bを設けるとともに下部支持部材13に図9と同様に
1個の係合突起を下方向けて設けている。
【0041】図11は、前記下部支持部材13の係合突
起13b及びクラッチ部材21の係合突起21bに衝撃
音を緩和するための防音材13d、21cを被覆した実
施態様を示している。この防音材は、合成樹脂材料やゴ
ム等の非金属で形成されている。図12は、クラッチ部
材21の他の実施態様を示すもので、この実施態様では
クラッチ部材の電磁ソレノイド25a、25bに面した
外周面部21dを磁性体で形成し、係合突起を含む他の
部分を前記合成樹脂材料やゴム等の非金属で形成されて
いる。
【0042】図13は、前記下部支持部材13の下面に
ネジで固定され外周に鍔部を有する鍋状体からなる係合
枠体13dを備えた実施態様を示す図であり、この係合
枠体13dには、前記下部支持部材13の係合突起(第
3の係合部)13bの同一機能を有する係合突起13e
を備えている。
【0043】22は前記槽軸15のスライド部15bの
外周において、クラッチ部材21とボールベアリング1
7との間に縮設されたクラッチバネであり、常時クラッ
チ部材21を下方向に付勢している。23および24は
それぞれクラッチバネ22とボールベアリング17及び
クラッチ部材21との間に介在された受けワッシャーで
ある。25a及び25bは前記下部支持部材13の下方
において槽軸15のスライド部15b、クラッチ部材2
1を包囲するように前記支持枠体19内に固定して設け
られた電磁ソレノイドであり、前記クラッチ部材21を
上下に移動させるためのクラッチ部材移動手段を形成し
ている。
【0044】本実施形態では、これら電磁ソレノイド2
5a、25bを電気制御することにより、クラッチ部材
21をクラッチバネ22の付勢力に抗して上方に移動さ
せ、クラッチ部材21を所定の位置に保持する構成とな
っている従って、電磁ソレノイド25a、25bに通電
しない状態では、クラッチ部材21は、図4に示すよう
にクラッチバネ22の付勢力によって下方に押し下げら
れ、係合歯21aを槽軸15の係合歯15aとクラッチ
ボス20の係合歯20aの両方に噛合させる第1の状態
を取り、槽軸15とパルセータ軸18を連結する。この
状態では、槽軸15とパルセータ軸18は共に回転する
ことができる。
【0045】この状態において、一方の電磁ソレノイド
25aに通電すると、該電磁ソレノイド25aが駆動し
て電磁力を発生し、この電磁力によってクラッチ部材2
1をクラッチバネ22の付勢力に抗してスライド部15
b上をスライドさせ上昇させる。その結果クラッチ部材
21は、図5に示すようにスライド部15bの係合歯1
5cにのみ噛み合う第2の状態を取る。従って、この状
態では、槽軸15とパルセータ軸18は共に回転するこ
とができない。
【0046】この第2の状態より、更に他方の電磁ソレ
ノイド25bに通電すると、両電磁ソレノイド25a、
25bの電磁力が作用して前記第2の状態にあるクラッ
チ部材21は、更に上昇して図6に示すように、係合突
起21bを前記下部支持部材13の係合突起13bに係
合させた第3の状態を取る。従って、この状態では、槽
軸15はパルセータ軸18は共に回転することができな
いことは勿論、下部支持部材13に回転を完全に阻止さ
れた状態となる。前記電磁ソレノイドは、前記のように
2個備える構成の他に、1個のソレノイドに2つの巻線
を設け、夫々の巻線を独立して電気制御するようにする
構成、或いは1個のソレノイドに1個の巻線を施し、こ
の巻線に供給する供給電力を制御して該巻線よりクラッ
チ部材21をクラッチバネ22の付勢力に抗して前記第
2及び第3の状態に保持する電磁力を発生させる構成を
とることもできる。
【0047】26は前記支持枠体19の下方においてパ
ルセータ軸18の下端にネジ27で固定された回転板で
あり、その周縁にロータ27を固着している。28は前
記下部支持部材13の外周部下面に固定されたステータ
であり、前記ロータ27とともに洗濯機モータを形成し
ている。29は回転板26の上面において前記パルセー
タ軸18の下端に挿通された支持リングであり、クラッ
チボス20、クラッチ部材21を下面より支えている。
【0048】本実施形態に係る洗濯機は上述のように構
成されており、以下、その動作について説明する。 (1)クラッチ部材21が第1の状態にある場合 この状態は前記電磁ソレノイド25a、25bへの通電
はOFFされた状態であり、クラッチ部材21は、図4
に示すようにクラッチバネ22の付勢力によって下方に
押し下げられ、係合歯21aを槽軸15の係合歯15a
とクラッチボス20の係合歯20aの両方に噛合させて
槽軸15とパルセータ軸18を共に回転できるように両
者を連結している。従って、この状態において、ステー
タ28に通電がなされロータ27が回転すると、このロ
ータ27の回転に基づいてパルセータ軸18が回転して
パルセータ8を回転させるとともにクラッチ部材21を
介してパルセータ軸18の回転が槽軸15に伝達され洗
濯兼脱水槽5をも回転させる。
【0049】その結果、洗濯兼脱水槽5とパルセータ8
が同時に回転して内部に投入している洗濯物を円滑に回
転させる。この洗濯兼脱水槽5をパルセータ8と同時に
回転させる動作は大物の洗濯物の洗いまたはすすぎ工程
に適している。通常の洗濯物の洗いまたはすすぎ工程で
は、パルセータ8のみを回転させて洗いまたはすすぎを
行うが、大物の洗濯物の場合には、パルセータ8だけの
回転ではステータ28に過負荷が掛かるため、大物の洗
濯物の場合は前記のようにして洗濯兼脱水槽5とパルセ
ータ8を同時に回転させることにより、ステータ28に
大きな負荷をかけることなく、円滑に洗い、すすぎを行
うことができる。尚、このクラッチ部材21が第1の状
態にある場合において、前記ステータ28に強い電力を
与え、ロータ27とステータ28からなる洗濯機モータ
を高速回転させると、槽軸15とパルセータ軸18は共
に高速回転し、洗濯兼脱水槽5とパルセータ8を高速回
転させて脱水動作を実行することになる。
【0050】(2)クラッチ部材21が第2の状態にあ
る場合 この状態は、前記第1の状態において、電磁ソレノイド
25aに通電し、その電磁力でクラッチ部材21をクラ
ッチバネ22の付勢力に抗してスライド部15bを上昇
させることによりとることができる。即ち、電磁ソレノ
イド25aに通電し、その電磁力が作用してクラッチ部
材21が上昇すると、この上昇により、クラッチ部材2
1は、その係合歯21aをクラッチボス20の係合歯2
0aより離脱させ、スライド部15bの係合歯15cの
みに噛合した第2の状態を取る。そして、この状態にお
いて、ステータ28に通電がなされロータ27が回転す
ると、このロータ27の回転力はパルセータ軸18のみ
に伝達され、パルセータ8のみを回転させて洗濯兼脱水
槽5内の洗濯物を回転させる。
【0051】このとき、洗濯兼脱水槽5は回転自在にな
っているため、パルセータ8の回転で生じる水流に引き
付けられてパルセータ8と同方向に緩やかに回転する。
そして、パルセータ8が逆転するとき、例えば右回転か
ら左回転に逆転したとき、洗濯兼脱水槽5は慣性により
パルセータ8と同時に反転せず、それまで同様右方向の
回転を持続する。そのため、洗濯兼脱水槽5の内壁付近
の水流は該洗濯兼脱水槽5の内壁付近に引き付けられて
右回りするとともに洗濯兼脱水槽5の中央部の水流はパ
ルセータ8の左回転により左回転することから、互いの
反対方向の水流により洗濯物に大きなうねり効果を与え
る。尚、この第1の状態から第2の状態に移動する際、
前記電磁ソレノイド25a、25bへの通電を段階的に
制御してクラッチ部材21を段階的に上昇させることに
より、クラッチ部材21が第1の状態から第2の状態を
飛び越して第3の状態に移動するのを防止することがで
きる。
【0052】(3)クラッチ部材21が第3の状態にあ
る場合 この状態は、前記第1または第2の状態において、電磁
ソレノイド25aと25bの両電磁ソレノイドに通電す
ると、その電磁力が作用してクラッチ部材21は、クラ
ッチバネ22の付勢力に抗してスライド部15bを上昇
し、係合突起21bを下部支持部材13の係合突起13
bに係合させた第3の状態を取る。この第3の状態で
は、クラッチ部材21とクラッチボス20の機械的結合
が解除されている。そして、ステータ28に通電がなさ
れロータ27が回転すると、このロータ27の回転力は
パルセータ軸18のみに伝達され、パルセータ8のみを
回転させて洗濯兼脱水槽5内の洗濯物を回転させる。こ
のパルセータ8の回転に基づく水流が洗濯兼脱水槽5を
追従して回転させようとするが、前記のようにクラッチ
部材21の係合突起21bが下部支持部材13の係合突
起13bに係合して洗濯兼脱水槽5の回転を阻止してい
るため、該洗濯兼脱水槽5は回転することはない。
【0053】尚、本実施形態では、前記第1の状態から
洗濯機を停止させる際、図示しない回転検知手段で洗濯
兼脱水槽の回転速度を監視し、洗濯兼脱水槽の回転速度
が所定速度に下がった時点で、電磁ソレノイド25a、
25bの両方に通電してクラッチ部材21を第3の状態
に移動させ洗濯兼脱水槽5の回転を停止させる構成にし
ている。このように構成することにより、前記洗濯兼脱
水槽5が高速回転しているときにクラッチ部材21の係
合突起21bを下部支持部材13の係合突起13bに係
合させることがないので、係合突起21bが係合突起1
3bに衝撃的に係合されることがなく、これら両係合突
起を損傷したり、大きな衝撃音を発生することはない。
【0054】<第2の実施形態>図14は本発明の第2
の実施形態に係るクラッチ装置の要部断面図である。こ
の実施形態は大部分が前記第1の実施形態と同一であ
り、以下第1の実施形態と異なる部分について説明す
る。この実施形態ではクラッチ部材21を移動させるク
ラッチ部材移動手段を第1の実施形態の電磁ソレノイド
に替えて、ステッピングモータを備えた場合を示してい
る。30は、そのステッピングモータを示しており、支
持枠体19の内面下部の一側面に固着されている。そし
て、このステッピングモータ30の上下に伸びているモ
ータ軸31には押し上げレバー32が上下動可能に支持
されており、該押し上げレバー32は、その先端でクラ
ッチ部材21の下面を支えている。
【0055】この実施形態では、ステッピングモータ3
0を電気制御することにより、クラッチ部材21をクラ
ッチバネ22の付勢力に抗して上方に移動させ所定の位
置に保持する構成となっている。従って、ステッピング
モータ30に通電しない状態では、クラッチ部材21
は、図14に示すようにクラッチバネ22の付勢力によ
って下方に押し下げられ、係合歯21aを槽軸15の係
合歯15cとクラッチボス20の係合歯20aの両方に
噛合させる第1の状態を取り、槽軸15とパルセータ軸
18を連結する。この状態では、槽軸15とパルセータ
軸18は共に回転することができる。
【0056】この状態において、ステッピングモータ3
0に通電すると、該ステッピングモータ30が駆動して
押し上げレバー31を介してクラッチ部材21をクラッ
チバネ22の付勢力に抗してスライド部15b上を上昇
させる。その結果、クラッチ部材21は、図15に示す
ようにスライド部15bの係合歯15cにのみ噛み合う
第2の状態を取る。従って、この状態では、槽軸15と
パルセータ軸18は共に回転することができない。この
第2の状態より、更にステッピングモータ30に通電す
ると、前記第2の状態にあるクラッチ部材21は、更に
上昇して図16に示すように、係合突起21bを前記下
部支持部材13の係合突起13bに係合させた第3の状
態を取る。従って、この状態では、槽軸15はパルセー
タ軸18は共に回転することができないことは勿論、下
部支持部材13に回転を完全に阻止された状態となる。
【0057】本実施形態に係る洗濯機は上述のように構
成されており、以下、その動作について説明する。 (1)クラッチ部材21が第1の状態にある場合 この状態は前記ステッピングモータ30への通電がOF
Fされた状態であり、その結果、クラッチ部材21は、
図14に示すようにクラッチバネ22の付勢力によって
下方に押し下げられて係合歯21aを両係合歯15c、
20aに噛合させ、槽軸15とパルセータ軸18を共に
回転できるように連結している。従って、この状態にお
いて、ステータ28に通電がなされロータ27が回転す
ると、このロータ27の回転に基づいてパルセータ軸1
8が回転してパルセータ8が回転するとともにクラッチ
部材21を介してパルセータ軸18の回転が槽軸15に
伝達され洗濯兼脱水槽5をも回転させる。
【0058】この洗濯兼脱水槽5とパルセータ8の同時
回転により、洗濯兼脱水槽5に投入している洗濯物を円
滑に回転させる。この洗濯兼脱水槽5をパルセータ8と
同時に回転させる動作は大物の洗濯物の洗いまたはすす
ぎ工程に適している。通常の洗濯物の洗いまたはすすぎ
工程では、パルセータ8のみを回転させて洗いまたはす
すぎを行うが、大物の洗濯物の場合には、パルセータ8
だけの回転ではステータ28に過負荷が掛かるため、前
記のようにして洗濯兼脱水槽5とパルセータ8を同時に
回転させることにより、ステータ28に大きな負荷をか
けることなく、円滑に洗い、すすぎを行うことができ
る。尚、このクラッチ部材21が第1の状態にある場合
において、前記ステータ28に強い電力を与え、ロータ
27とステータ28からなる洗濯機モータを高速回転さ
せると、槽軸15とパルセータ軸18は共に高速回転
し、洗濯兼脱水槽5とパルセータ8を高速回転させて脱
水動作を実行する。
【0059】(2)クラッチ部材21が第2の状態にあ
る場合 前記第1の状態において、前記ステッピングモータ30
に更に通電すると、該モータ30が作用して押し上げレ
バー32を介してクラッチ部材21を上昇させる。する
とこの上昇により、クラッチ部材21は、その係合歯2
1aをクラッチボス20の係合歯20aより離脱させ、
スライド部15bの係合歯15cのみに噛合した第2の
状態を取る。そして、この状態において、ステータ28
に通電がなされロータ27が回転すると、このロータ2
7の回転力はパルセータ軸18のみに伝達され、パルセ
ータ8のみを回転させて洗濯兼脱水槽5内の洗濯物を回
転させる。
【0060】このとき、洗濯兼脱水槽5は回転自在にな
っているため、パルセータ8の回転で生じる水流に引き
付けられてパルセータ8と同方向に緩やかに回転する。
そして、パルセータ8が逆転するとき、例えば右回転か
ら左回転に逆転したとき、洗濯兼脱水槽5は慣性により
パルセータ8と同時に反転せず、それまで同様右方向の
回転を持続する。そのため、洗濯兼脱水槽5の内壁付近
の水流は該洗濯兼脱水槽5の内壁付近に引き付けられて
右回りするとともに洗濯兼脱水槽5の中央部の水流はパ
ルセータ8の左回転により左回転することから、互いに
反対方向の水流により洗濯物に大きなうねり効果を与
え、効果的に洗いまたはすすぎを実行することができ
る。尚、この第1の状態から第2の状態に移動する際、
前記ステッピングモータ30への通電を段階的に制御し
てクラッチ部材21を段階的に上昇させることにより、
クラッチ部材21が第1の状態から第2の状態を飛び越
して第3の状態に移動するのを防止することができる。
【0061】(3)クラッチ部材21が第3の状態にあ
る場合 この状態は、前記第1または第2の状態において、ステ
ッピングモータ30に通電すると、クラッチ部材21は
クラッチバネ22の付勢力に抗してスライド部15bを
上昇し係合突起21bを下部支持部材13の係合突起1
3bに係合させた第3の状態を取る。この第3の状態で
は、クラッチ部材21とクラッチボス20の機械的結合
は解除されている。そして、ステータ28に通電がなさ
れロータ27が回転すると、このロータ27の回転力は
パルセータ軸18のみに伝達され、パルセータ8のみを
回転させて洗濯兼脱水槽5内の洗濯物を回転させる。こ
のパルセータ8の回転に基づく水流が洗濯兼脱水槽5を
追従して回転させようとするが、前記のようにクラッチ
部材21の係合突起21bが下部支持部材13の係合突
起13bに係合して洗濯兼脱水槽5の回転を阻止してい
るため、該洗濯兼脱水槽5は回転することはない。
【0062】尚、本実施形態においても、前記第1の実
施態様と同様に、前記第1の状態から洗濯機を停止させ
る際、図示しない回転検知手段で洗濯兼脱水槽の回転速
度を監視し、洗濯兼脱水槽の回転速度が所定速度に下が
った時点で、ステッピングモータ30に通電してクラッ
チ部材21を第3の状態に移動させ洗濯兼脱水槽5の回
転を停止させる構成にしている。このように構成するこ
とにより、前記洗濯兼脱水槽5が高速回転しているとき
に、クラッチ部材21の係合突起21bを下部支持部材
13の係合突起13bに係合させることがないので、係
合突起21bが係合突起13bに衝撃的に係合されるこ
とがなく、これら両係合突起を損傷したり、大きな衝撃
音を発生することはない。
【0063】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されるもので
あり、請求項1の発明によると、クラッチ部材を槽軸に
沿って移動させて第1乃至第3の状態に選択的に移動さ
せることにより、槽軸とパルセータ軸を連結して洗濯兼
脱水槽とパルセータを同時に回転させたり、その連結を
解除して洗濯兼脱水槽をパルセータの水流に追従して回
転させたり、或いは槽軸の回転を完全に制止して洗濯兼
脱水槽の回転を規制し、パルセータのみを回転させたり
することになる。従って、洗濯の一連のモード変換を円
滑に行うことができるとともに、洗濯兼脱水槽をパルセ
ータの水流に追従して回転させることができるので、パ
ルセータが反転する度に、洗濯兼脱水槽の慣性に伴う水
流とパルセータの反転に伴う水流によって洗濯物に効果
的なうねり作用を与え、適度な洗い効果を得ることがで
きる。
【0064】また、請求項2の発明によると、クラッチ
バネでクラッチ部材を常時第1の状態に付勢し、このク
ラッチバネの付勢力と相俟ってクラッチ部材移動手段で
クラッチ部材を槽軸に沿って移動させて第1乃至第3の
状態を選択的に取らせることにより、槽軸とパルセータ
軸を連結して洗濯兼脱水槽とパルセータを同時に回転さ
せたり、その連結を解除して洗濯兼脱水槽をパルセータ
の水流に追従して回転させたり、或いは槽軸の回転を完
全に制止して洗濯兼脱水槽の回転を規制し、パルセータ
のみを回転させたりすることになる。従って、洗濯の一
連のモード変換を円滑に行うことができるとともに、洗
濯兼脱水槽をパルセータの水流に追従して回転させるこ
とができるので、パルセータが反転する度に、洗濯兼脱
水槽の慣性に伴う水流とパルセータの反転に伴う水流に
よって洗濯物に効果的なうねり作用を与え、適度な洗い
効果を得ることができる。
【0065】また、請求項3の発明によると、クラッチ
部材が第1の状態から第2の状態への移動する際に、段
階的に移動させるので、クラッチ部材が第1の状態から
第3の状態に飛び越して移動することはない。従って、
クラッチ部材の第1の状態から第3の状態への移動が確
実になり、極めて円滑に洗濯モードの変換が行える。
【0066】また、請求項4の発明によると、クラッチ
部材移動手段を電磁ソレノイドにて形成しているので、
クラッチ部材の第1の状態から第2の状態への段階的な
移動を円滑に実行させることができ、クラッチ部材が第
1の状態から第3の状態に飛び越して移動することはな
い。従って、クラッチ部材の第1の状態から第3の状態
への移動が確実になり、極めて円滑に洗濯モードの変換
が行える。
【0067】また、請求項5の発明によると、クラッチ
部材移動手段をステッピングモータにて形成しているの
で、クラッチ部材の第1の状態から第2の状態への段階
的な移動を円滑に実行させることができ、クラッチ部材
が第1の状態から第3の状態に飛び越して移動すること
はない。従って、クラッチ部材の第1の状態から第3の
状態への移動が確実になり、極めて円滑に洗濯モードの
変換が行える。
【0068】また、請求項6の発明によると、クラッチ
部材と前記第3の係合手段のいずれか一方或いは双方の
係合突起を複数個設けているので、第2の状態から第3
の状態へのモード変換が極めて短時間に行うことができ
るとともに、クラッチ部材が第3の状態を取るとき、そ
の状態を確実に保持することができる。従って、クラッ
チ部材の第2の状態から第3の状態への移動が確実にな
り、極めて円滑に洗濯モードの変換が行える。
【0069】また、請求項7の発明によると、第3の係
合手段と該第3の係合手段に係合する前記クラッチ部材
の係合部のいずれか一方或いは双方を合成樹脂またはゴ
ム材料等の非金属で被覆しているので、第2の状態から
第3の状態へのモード変換時に騒音を発することなくモ
ード変換を行うことができる。従って、極めて騒音の少
ない使い勝手の良い洗濯機を提供することができる。
【0070】また、請求項8の発明によると、第3の係
合手段に係合するクラッチ部材を合成樹脂で形成してい
るので、第2の状態から第3の状態へのモード変換時に
騒音を発することなくモード変換を行うことができる。
従って、極めて騒音の少ない使い勝手の良い洗濯機を提
供することができる。
【0071】また、請求項9の発明によると、洗濯兼脱
水槽の回転検知手段が該洗濯兼脱水槽の回転速度が所定
速度以下に達したことを検知したときに前記クラッチ部
材を前記第3の状態に移動させることとなる。従って、
洗濯兼脱水槽の回転速度が所定速度に低下した時点でク
ラッチ部材を第3の係合手段に係合させるので、クラッ
チ部材が第3の係合手段に衝撃的に係合することがな
く、クラッチ部材と第3の係合手段の損傷を防止すると
ともに衝撃音の発生を防止することができる。また、洗
濯兼脱水槽の無駄な回転を無くすことができるので、洗
濯時間を短縮できる使い勝手の良い洗濯機を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る電気洗濯機の
概略断面図である。
【図2】 同上電気洗濯機の要部を拡大して示す概略断
面図である。
【図3】 同上電気洗濯機のクラッチ装置のクラッチ部
材と下部支持部材との関係を示す要部斜視図である。
【図4】 同上電気洗濯機のクラッチ装置の動作状態に
おいて、第1の状態を示す要部断面図である。
【図5】 同上電気洗濯機のクラッチ装置の動作状態に
おいて、第2の状態を示す要部断面図である。
【図6】 同上電気洗濯機のクラッチ装置の動作状態に
おいて、第3の状態を示す要部断面図である。
【図7】 同上電気洗濯機のクラッチ装置におけるクラ
ッチ部材と下部支持部材の他の例を示す要部斜視図であ
る。
【図8】 同上電気洗濯機のクラッチ装置におけるクラ
ッチ部材と下部支持部材の他の例を示す要部斜視図であ
る。
【図9】 同上電気洗濯機のクラッチ装置におけるクラ
ッチ部材と下部支持部材の他の例を示す要部斜視図であ
る。
【図10】 同上電気洗濯機のクラッチ装置におけるク
ラッチ部材と下部支持部材の他の例を示す要部斜視図で
ある。
【図11】 同上電気洗濯機のクラッチ装置におけるク
ラッチ部材と下部支持部材とを非金属材料で被覆した実
例を示す側面断面図である。
【図12】 同上電気洗濯機のクラッチ装置におけるク
ラッチ部材を合成樹脂で形成した実例を示す断面図であ
る。
【図13】 同上電気洗濯機のクラッチ装置において、
第3の係合突起を下部支持部材とは異なる係合枠体に設
けた実例を示す要部断面図である。
【図14】 本発明の第2の実施形態に係る電気洗濯機
のクラッチの動作状態において、第1の状態を示す要部
断面図である。
【図15】 同上電気洗濯機のクラッチの動作状態にお
いて、第2の状態を示す要部断面図である。
【図16】 同上電気洗濯機のクラッチの動作状態にお
いて、第3の状態を示す要部断面図である。
【図17】 従来の電気洗濯機のクラッチ装置が槽軸を
パルセータ軸に結合している状態を示す要部断面図であ
る。
【図18】 同上従来の電気洗濯機のクラッチ装置が槽
軸をパルセータ軸より離脱させた状態を示す要部断面図
である。
【符号の説明】
1 洗濯機本体 4 水槽 5 洗濯兼脱水槽 8 パルセータ 13 下部支持部材 13b 係合突起 15 槽軸 15c 係合歯 18 パルセータ軸 20 クラッチボス 20a 係合歯 21 クラッチ部材 21a 係合歯 21b 係合突起 22 クラッチバネ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯機本体内の水槽内に底部にパルセー
    タを回転自在に配置した洗濯兼脱水槽を回転自在に設
    け、前記洗濯兼脱水槽には前記水槽の底面を貫通してい
    る槽軸の上端を結合するとともに前記パルセータには下
    端部に駆動源からの回転力を受け前記槽軸内に回転自在
    に挿通されているパルセータ軸の上端を固着し、かつ該
    パルセータ軸を前記槽軸に係脱自在に結合して前記パル
    セータ軸の回転を前記槽軸に係脱自在に伝達する電気洗
    濯機のクラッチ装置において、 前記槽軸の外周面に第1の係合手段を設けるとともに該
    第1の係合手段を介してクラッチ部材を前記槽軸の外周
    面に該槽軸の軸方向に沿ってスライド自在に設け、そし
    て、該クラッチ部材を前記第1の係合手段と前記パルセ
    ータ軸に設けた第2の係合手段に係合して該パルセータ
    軸と槽軸を連結する第1の状態と、前記槽軸の第1の係
    合手段とのみに係合する第2の状態と、前記槽軸の第1
    の係合手段と前記洗濯機本体内に設けられた第3の係合
    手段の両方に係合して前記槽軸の回転を制止する第3の
    状態をとるようにしたことを特徴とする電気洗濯機のク
    ラッチ装置。
  2. 【請求項2】 洗濯機本体内の水槽内に底部にパルセー
    タを回転自在に配置した洗濯兼脱水槽を回転自在に設
    け、前記洗濯兼脱水槽には前記水槽の底面を貫通してい
    る槽軸の上端を結合するとともに前記パルセータには下
    端部に駆動源からの回転力を受け前記槽軸内に回転自在
    に挿通されているパルセータ軸の上端を固着し、かつ該
    パルセータ軸を前記槽軸に係脱自在に結合して前記パル
    セータ軸の回転を前記槽軸に係脱自在に伝達する電気洗
    濯機のクラッチ装置において、 前記槽軸の外周面に第1の係合手段を設けるとともに該
    第1の係合手段を介してクラッチ部材を前記槽軸の外周
    面に該槽軸の軸方向に沿ってスライド自在に設け、そし
    て、該クラッチ部材を前記第1の係合手段と前記パルセ
    ータ軸に設けた第2の係合手段に係合して該パルセータ
    軸と槽軸を連結する第1の状態と、前記槽軸の第1の係
    合手段とのみに係合する第2の状態と、前記槽軸の第1
    の係合手段と前記洗濯機本体内に設けられた第3の係合
    手段の両方に係合して前記槽軸の回転を制止する第3の
    状態をとるようにし、かつ前記クラッチ部材を磁性体で
    形成するとともに前記槽軸の外周に前記クラッチ部材を
    常時前記第1の状態を取る方向に付勢するクラッチバネ
    を設け、かつ前記洗濯機本体内において前記クラッチ部
    材の外方近辺に前記クラッチ部材を移動させるクラッチ
    部材移動手段を設け、該クラッチ部材移動手段の作動に
    よって前記クラッチ部材を前記第1の状態、第2の状態
    並びに第3の状態を選択的に取らせるようにしたことを
    特徴とする電気洗濯機のクラッチ装置。
  3. 【請求項3】 前記クラッチ部材移動手段の作動による
    前記クラッチ部材の前記第1の状態から第2の状態への
    移動を段階的に行わせるようにしたことを特徴とする請
    求項2に記載された電気洗濯機のクラッチ装置。
  4. 【請求項4】 前記クラッチ部材移動手段を電磁ソレノ
    イドにて形成し、該電磁ソレノイドへの通電制御を行う
    ことにより前記クラッチ部材を前記第1の状態、第2の
    状態並びに第3の状態を選択的に取らせるようにしたこ
    とを特徴とする請求項2又は請求項3に記載された電気
    洗濯機のクラッチ装置。
  5. 【請求項5】 前記クラッチ部材移動手段をステッピン
    グモータにて形成し、該ステッピングモータへの通電制
    御を行うことにより前記クラッチ部材を前記第1の状
    態、第2の状態並びに第3の状態を選択的に取らせるよ
    うにしたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載
    された電気洗濯機のクラッチ装置。
  6. 【請求項6】 前記クラッチ部材と前記第3の係合手段
    のいずれか一方或いは双方の係合突起を複数個設けたこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載さ
    れた電気洗濯機のクラッチ装置。
  7. 【請求項7】 前記第3の係合手段と該第3の係合手段
    に係合する前記クラッチ部材の係合部のいずれか一方或
    いは双方を合成樹脂またはゴム材料等の非金属で被覆し
    たことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記
    載された電気洗濯機のクラッチ装置。
  8. 【請求項8】 前記クラッチ部材を合成樹脂で形成した
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載
    された電気洗濯機のクラッチ装置。
  9. 【請求項9】 洗濯兼脱水槽の回転検知手段が該洗濯兼
    脱水槽の回転速度が所定速度以下であることを検知した
    とき前記クラッチ部材を前記第3の状態に移動させるよ
    うにしたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれ
    かに記載された電気洗濯機のクラッチ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9481958B2 (en) 2011-03-04 2016-11-01 Samsung Electronics Co., Ltd. Washing machine
WO2018082203A1 (zh) * 2016-11-03 2018-05-11 安徽聚隆传动科技股份有限公司 一种封水式离合器及其洗衣机
CN108797006A (zh) * 2017-04-28 2018-11-13 安徽聚隆传动科技股份有限公司 一种可切换动力输出的洗衣机减速离合器
WO2022068955A1 (zh) * 2021-04-28 2022-04-07 海信(山东)冰箱有限公司 波轮洗衣机

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