JP2000249142A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JP2000249142A
JP2000249142A JP11055588A JP5558899A JP2000249142A JP 2000249142 A JP2000249142 A JP 2000249142A JP 11055588 A JP11055588 A JP 11055588A JP 5558899 A JP5558899 A JP 5558899A JP 2000249142 A JP2000249142 A JP 2000249142A
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housing
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curved
curved surface
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JP11055588A
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Takayuki Miyagawa
貴之 宮川
Hiroya Achinami
博也 阿知波
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NSK Ltd
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    • F16C23/082Ball or roller bearings self-adjusting by means of at least one substantially spherical surface
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転装置に取付け誤差が生じても、ハウジング
が共振する際の振幅を抑制することが可能な転がり軸受
を提供する。 【解決手段】転がり軸受としての深溝玉軸受1は内輪2
と外輪3と玉4と保持器5とシール6とリング部材7と
を備えている。外輪3の外周面3bは湾曲面11に形成
されている。湾曲面11は軸線Pと溝底8a,9aを通
る線分Sとが交わる位置Cを中心とした単一円弧状すな
わち球面状に形成されている。玉4は内輪2と外輪3と
の間に転動自在に保持器5によって保持される、シール
6は内輪2と外輪3との間の潤滑剤を保持する。リング
部材7は円環状に形成され湾曲面11に沿った湾曲合致
面16を備えている。リング部材7は内外輪2,3より
弾性係数が小さなゴムあるいは樹脂などから構成されて
いる。内輪2が回転軸の外周に嵌合しかつ外輪3がハウ
ジング内に嵌合して深溝玉軸受1が取付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械・家電・電気
・情報などの産業分野において各種の電子機器などに用
いられる転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】機械・家電・電気・情報の産業分野に用
いられる各種の電子機器としての、ハードディスク駆動
装置(以下HDDと呼ぶ)、ビデオテープレコーダ(以
下VTRと呼ぶ)、空気調和装置(以下エアコンと呼
ぶ)、換気扇などは、モータやスピンドルなどの回転装
置を備えている。これらの回転装置は転がり軸受などに
よって、その回転が許容された状態で支持されている。
【0003】転がり軸受は、前記回転装置の軸に嵌合す
る内輪と、ハウジングに嵌合する外輪と、これら内輪と
外輪との間に転動自在に設けられる転動体と、を備えて
いる。
【0004】前記ハウジングは、外輪が嵌合する内径面
を有する円筒部を備えている。ハウジングは、主に、鋼
や樹脂やアルミなどから構成され、プレス加工や鋳造や
射出成形などによって製造されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した回転装置に
は、低コスト化及び小型・軽量化の要求が、近年ますま
す強くなってきており、前述したハウジングは、より薄
肉となってきて、剛性が小さくなっている。このため、
例えば「機械のモーダル・アナリシス」(大久保信行
著、中央大学出版部、昭和57年初版第1刷)の177
頁から178頁記載のコンプレッサの例にあるようなケ
ースの振動に起因する振動が重要な問題となってきた。
なお、前述した振動は、コンプレッサにかぎらず、本発
明が属する技術分野の回転装置について共通する問題で
ある。
【0006】すなわち、前述した転がり軸受を取付ける
際に、この転がり軸受の軸線と、前記ハウジングの内径
面の軸線と、が互いに同軸的に位置しないなどの取付け
誤差が生じると、回転装置の回転軸やハウジングなどの
回転中に上記の共振現象が生じ易くなってきた。
【0007】すなわち、軸受取付け時にハウジングとの
間に取付け誤差が生じると、回転軸の回転に伴って、ま
ず内輪が振れ回り、転動体と内輪とが互いに接触する際
の転動体の接触角が変化することとなり、外輪にアキシ
アル方向に沿った振動が発生する。
【0008】このアキシアル方向に沿った振動によっ
て、ハウジングが加振されて振動する。そして、この振
動によってハウジングが共振し、ハウジングの軸線に沿
った方向の振動モードに対応する周波数が1000Hz
から5000Hzまでの範囲内に2個所の振幅のピーク
が生じる。
【0009】なお、ハウジングが共振する周波数は、厳
密にはハウジングの形状・寸法・肉厚・材質などによっ
て異なるが、前述したHDD、VTR、エアコン、換気
扇及びファンなどの回転装置に用いられるハウジングで
は、前述した周波数が1000Hzから5000Hzま
での範囲内に入っている。
【0010】例えば、前記転がり軸受がエアコンに用い
られた場合、ハウジングが共振すると、ハウジングの振
幅が大きくなり、騒音が生じ、人が気になるような事態
が生じる。なお、これは、軸が回転する内輪回転の場合
だけでなく、軸固定で用いられる外輪回転の装置につい
ても共通の問題である。
【0011】従って、本発明の目的は、軸受取付け時に
ハウジングとの間に取付け誤差が生じても、ハウジング
が共振する際の振幅を抑制することが可能な転がり軸受
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の転がり軸受は、軸に取付けら
れる内輪と、ハウジングに取付けられる外輪と、を備え
これら内輪と外輪とのうち少なくとも一方が他方に対し
相対的に回転する転がり軸受において、前記内輪の内周
面と外輪の外周面とのうち少なくとも一方が断面単一円
弧状すなわち球面状の湾曲面に形成されているととも
に、前記湾曲面と略等しい曲率半径を有して接する湾曲
合致面を有し、かつ主としてゴムあるいは樹脂からなる
とともに、前記湾曲面に沿って内輪及び外輪に対し相対
的に摺動・回転自在に取付けられたリング部材を備えた
ことを特徴としている。
【0013】前記転がり軸受は、内輪の内周面と外輪の
外周面とのうち少なくとも一方が断面単一円弧状すなわ
ち球面状の湾曲面に形成されており、この湾曲面と略等
しい曲率半径を有して接する湾曲合致面を有しかつゴム
あるいは樹脂からなるリング部材を備えている。
【0014】このため、ハウジングに取付け誤差が生じ
た場合において、軸の回転に伴って内輪に振れが生じて
転動体の接触角が変化しようとすると、前記湾曲面及び
リング部材の湾曲合致面に倣って内輪と外輪とのうち少
なくとも一方が回転することにより調心機能が生じる。
このことによりハウジングに加振する外輪の軸線に沿っ
た振動が抑制される。したがって、ハウジングが共振す
る際の振幅を抑制することができる。
【0015】また、前記リング部材がゴムあるいは樹脂
などのダンピング効果を有する材質から構成されている
ので、ハウジングの振動を減衰することとなる。このた
め、ハウジングの共振周波数における振幅を抑制するこ
ととなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態に
ついて図1、図7、図8及び図9を参照して説明する。
【0017】図1に示す転がり軸受としての深溝玉軸受
1は、電気・情報の産業分野に用いられるHDD、VT
R、エアコン、換気扇などの回転装置の回転軸などを、
その回転を許容した状態で支持する。深溝玉軸受1は、
内輪2と、外輪3と、転動体としての玉4と、保持器5
と、シール6と、リング部材7などを備えている。
【0018】内輪2は、軸線P回りに対称な円環状に形
成されており、軸としての前述した回転装置の回転軸1
01(図6などに示す)に嵌合する。内輪2の外周面2
aには、この外周面2aから凹の軌道溝8が形成されて
いる。この軌道溝8は、断面円弧状に形成されていると
ともに、内輪2の全周に亘って形成されている。
【0019】外輪3は、内輪2の外径よリ大きな内径を
有する円環状に形成されている。外輪3の内周面3aに
は、この内周面3aから凹の軌道溝9が形成されてい
る。この軌道溝9は、断面円弧状に形成されているとと
もに、外輪3の全周に亘って形成されている。
【0020】また、外輪3の内周面3aには、シール嵌
合部10が形成されている。シール嵌合部10は、軌道
溝9を軸線Pに沿って挟み込む位置にそれぞれ形成され
ている。それぞれのシール嵌合部10は、外輪3の内周
面3aから凹に形成されているとともに、外輪3の全周
に亘って形成されている。
【0021】外輪3の外周面3bは、全周に亘って断面
単一円弧状の湾曲面11に形成されている。湾曲面11
は、軸線Pと、図中に一点鎖線で示す軌道溝8,9の溝
底8a,9aを通る線分Sとが互いに交わる位置Cを中
心として単一円弧状すなわち球面状に形成されている。
前記内輪2及び外輪3は、それぞれ、鋼から形成されて
いる。
【0022】玉4は、球状に形成されており、内輪2と
外輪3との間に転動自在に複数設けられている。それぞ
れの玉4は、軌道溝8,9内に配されており、これらの
溝8,9内を転動自在となっている。玉4が軌道溝8,
9内を転動することによって、内輪2と外輪3とのうち
少ないとも一方を他方に対し相対的に軸線P回りに回転
自在としている。玉4は、鋼やセラミックスなどから構
成されている。
【0023】保持器5は、玉4を、内輪2と外輪3との
間に転動自在に保持する。シール6は、円環状に形成さ
れており、前記軸線Pに沿って玉4を挟み込む位置にそ
れぞれ配されている。それぞれのシール6は、内輪2と
外輪3との間に位置する潤滑剤を、これら内輪2と外輪
3との間に保持する。これらのシール6は、それぞれ、
シール本体12と芯金13とを備えている。
【0024】シール本体12は、円環状に形成されてお
り、外輪3のシール嵌合部10に嵌合する嵌合部14
と、この嵌合部14から内輪2の外周面2aに向って延
びたリップ部15と、を一体に備えている。これらの嵌
合部14及びリップ部15は、シール本体12の全周に
亘って形成されている。シール本体12は、ゴムなどの
弾性体から形成されている。
【0025】芯金13は、円環状に形成されているとと
もに、断面L字状に形成されている。芯金13は、板金
などの金属から構成されている。芯金13とシール本体
14とは、互いに固定されている。なお、本発明は内輪
2または外輪3の調心性に特徴があり、シール6または
シールドを有しない軸受にも適用できる。
【0026】リング部材7は、円環状に形成されてい
る。リング部材7は、その内周面7aが外輪3の湾曲面
11に沿う湾曲合致面16に形成されている。湾曲合致
面16は、外輪3の湾曲面11と略等しい曲率半径を有
して接する。リング部材7は、その湾曲合致面16が外
輪3の湾曲面11と略等しい曲率半径を有して接した状
態で、外輪3の外周に嵌合する。リング部材7は、湾曲
面11に沿って外輪3に対し摺動・回転自在に取付けら
れている。
【0027】リング部材7は、内輪2及び外輪3などが
構成される金属と比較して、弾性係数が小さいゴムある
いは樹脂などを主として構成されている。
【0028】リング部材7が、主としてゴムから構成さ
れる場合には、引張強さが2.5〜25MPa(メガパ
スカル)の材料が用いられる。この場合、このリング部
材7を主として構成する材料として、アクリルゴム、ニ
トリルゴム、アクリロニトリルゴム、フッ素ゴム、ブタ
ジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム、水素添加アクリ
ロントリロゴム、クロロプレンゴム、シリコンゴム、ウ
レタンゴム、多硫化ゴム等の合成ゴムや、ポリエステル
系エラストマや、ポリアミドエラストマ等の合成ゴムの
うち、いずれか一つあるいは複数を選択して用いること
ができる。
【0029】リング部材7が、主として樹脂から構成さ
れる場合には、引張強さが24〜196MPaの材料が
用いられる。この場合、このリング部材7を主として構
成する材料として、ポリフェニレンサルファイド(以下
PPSと呼ぶ)、リニアPPS、リニアPPS+PTF
E、ナイロン6、6−6ナイロン、ナイロン11、ポリ
カーボネイト、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリア
ミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、熱可塑性フルオロ
樹脂、ポリアルレンサルファイド、芳香族ポリエーテル
ケトン、ポリアリレートのうち、いずれか一つあるいは
複数のプラスチックや、これらのプラスチックにグラフ
ァイトを5〜40%添加したものを用いることができ
る。
【0030】また、リング部材7は、前述した回転装置
の筐体などに取付けられるハウジング102に嵌合す
る。ハウジング102は、図6などに示すように、複数
設けられかつ互いの間に前記回転軸101を回転自在に
収容する。それぞれのハウジング102は、内径面10
3と、フランジ部104とを一体に備えている。ハウジ
ング102は、フランジ部104が溶接やねじ止めなど
によって互いに固定されることによって、得られる。内
径面103内には、リング部材7が嵌合する。これらの
ハウジング102は、主に、鋼や樹脂やアルミなどから
構成されており、プレス加工や射出成形や鋳造などによ
って製造される。
【0031】また、前記外輪3の湾曲面11と、リング
部材7の湾曲合致面10とのうち少なくとも一方に、金
属メッキ、テフロンコーティング、固体潤滑剤などの低
摩擦・耐摩耗被膜を形成することにより、より摺動性を
増すことができる。
【0032】前述した実施形態の転がり軸受としての深
溝玉軸受1は、回転軸101の軸線P1と、ハウジング
102の内径面103の軸線P2とが互いに同軸的に位
置しないなどのハウジング102に取付け誤差が生じた
場合において、回転軸101の回転に伴って内輪2に振
れが生じ内外輪2,3と玉4との間の接触角(玉4が受
ける荷重の方向と軸受1の中心軸に垂直な平面とのなす
角度、図示例の場合、溝底8a,9aを通る線分Sと軸
線Pに対し直交する平面とのなす角度)が変化しようと
すると、内外輪2,3と玉4との接触角が正常時の深溝
玉軸受1の接触角となるように、外輪3が湾曲面11及
び湾曲合致面16に倣って回転する。
【0033】このため、外輪3に生じる軸線Pに沿う振
動が抑制されることとなって、ハウジング102に加振
する振動を抑制できる。したがって、ハウジング102
が共振する際の振幅を抑制することができる。
【0034】また、前記リング部材7が、内輪2及び外
輪3よりダンピング効果が大きいゴムあるいは樹脂など
から形成されているので、外輪3に生じる振動を減衰す
る。このため、ハウジング102の振動の動作が鈍くな
り、ハウジング102の共振周波数が低周波数側に移動
するとともに、共振周波数における振幅をより抑制す
る。
【0035】以下に、深溝玉軸受1の作用を確かめるた
めに行なったハウジング102の振動を測定した結果を
図8を参照して説明する。
【0036】本実験では、図7に示すように、回転軸1
01を一対の深溝玉軸受1によって回転自在に支持して
いるとともに、ハウジング102の内径面103内にリ
ング部材7を嵌合させた状態で深溝玉軸受1を取付けて
いる。ハウジング102に回転軸101の軸線P1に沿
う加速度を検出する加速度センサ105を取付け、この
加速度センサ105が出力する信号をアンプ106を介
して周波数分析器107に取込んで、この周波数分析器
107でハウジング102の振動周波数と、振幅とを分
析した。
【0037】なお、本実験では、本発明品として、内径
が15mm、外径が32mm、幅が9mmに形成されか
つリング部材7がアクリロニトリルゴムからなる前述し
た第1の実施形態の深溝玉軸受1を用い、比較例とし
て、内径が15mm、外径が32mmでかつ幅が9mm
の深溝玉軸受を用いている。前記ハウジング102の外
径を120mm、幅110mmに形成した。ハウジング
102を、厚さが1.2mm〜5mmのSPC(冷間圧
延鋼板)から構成している。
【0038】また、内径面103の軸線P2と回転軸1
01の軸線P1とのなす角θが15´(分)の取付け誤
差が生じた状態でハイジング102を取付けている。さ
らに、実験では、回転軸101を回転数1800rpm
で回転させた。
【0039】図8によれば、従来の深溝玉軸受を用いて
回転軸101を回転自在に支持した比較例(図中一点鎖
線で示す)は、周波数が2500Hzと3300Hzの
近傍の二個所に振幅のピークが存在している。この振幅
は、ハウジング102が軸線に沿って振動することによ
って生じている。
【0040】すなわち、ハウジング102に取付け誤差
が生じると、回転軸101の回転に伴って内輪が振れ回
り、内輪と玉との接触角が変化する。このため、外輪に
軸線に沿った振動が発生し、この振動によってハウジン
グ102が加振されて振動する。また、ハウジング10
2がプレス加工などによって製造されて、比較的薄肉と
なっているので、より振動しやすくなっている。ハウジ
ング102の振動によって回転装置の騒音が生じる。ま
た、前記ハウジング102がSPCだけでなく、アルミ
ダイキャストから構成された場合も同様に振動が生じ
る。
【0041】また、図8によれば、本発明品(図中実線
で示す)は、最も大きな振幅が現れる周波数がやや低周
波数側に移動しているとともに、最大振幅も比較例と比
較して約30%小さくなっている。この値は、騒音が約
5dB(デシベル)小さくなって、耳で聞いても明らか
に騒音が低下したことが感じられる値である。例えば、
この深溝玉軸受1が、エアコンに用いられた場合、従来
の深溝玉軸受では夜中などに騒音が気になるような状態
であっても、本発明の深溝玉軸受1を用いることによっ
て、騒音が5dB小さくなって、この騒音が殆ど気にな
らなくなることが明らかとなった。
【0042】これは、取付け誤差により回転軸101の
回転に伴って内輪2に振れが生じ、玉4の接触角が変化
しようとすると外輪3が湾曲面11及び湾曲合致面16
に倣って回転することにより調心機能が生じる。このた
め、リング部材7がハウジング102を軸線Pに沿って
加振する振動が殆ど生じない。さらにハウジング102
に嵌合するリング部材7が、ゴムあるいは樹脂などの材
質から構成されているので、ハウジング102の振動を
減衰する。
【0043】なお、本実験で得られた共振周波数250
0Hz、3300Hzは、ハウジング102や軸受など
の形状・寸法によって、その値が変化するが、本発明が
属する技術分野の回転装置においては、1000Hz〜
5000Hzの範囲内に共振点があらわれる。
【0044】次に、前述した本発明品と比較例におい
て、ハウジング102の取付け誤差を変化させたときに
生じるハウジング102の振幅の変化を測定した結果を
図9を参照して説明する。
【0045】図9によれば、例えば、本発明品(図中実
線で示す)のハウジング102の取付け誤差としての前
述した軸線P1,P2が互いになす角度θが、約1度ま
で許容されるが、比較例(図中一点鎖線で示す)では前
述した角度θが20´までしか許容することができな
い。また、比較例においては、角度θが32´を超える
と玉が、内外輪の肩を乗り上げることとなって回転軸1
01を回転自在に支持できなくなる。
【0046】このように、本発明によれば、ハウジング
102の取付け誤差が比較的大きな場合でも、回転軸1
01の回転を許容した状態で支持できるとともに、この
回転軸101の回転に伴うハウジング102の振動及び
騒音を抑制することができる。
【0047】図6に示した実施形態及び図7に示した実
験例において、回転軸101を支持する2個の軸受はと
もに、図1に示した実施形態を組み合わせた場合である
が、必ずしも同じである必要はなく、後に述べる他の実
施形態を含めた組み合わせおよび他の実施形態同士の組
み合わせでも良い。さらに、一方だけ本発明の実施形態
の軸受を用い、他方は通常の軸受を用いることも可能で
ある。さらに、複数個の軸受を用いる場合の1個以上の
軸受を本発明の実施形態とする場合にも振動及び騒音を
抑制する効果が得られる。
【0048】図2は、本発明の第2の実施形態を示し、
前述した第1の実施形態と同一構成部分には同一符号を
付して説明を省略する。
【0049】本実施形態の転がり軸受としての深溝玉軸
受1は、その内輪2の内周面2bが全周に亘って湾曲面
21に形成されている。湾曲面21は、断面形状が、軸
線Pと溝底8a,9aを通る線分Sとが互いに交わる位
置Cを中心とした単一円弧状すなわち球面状に形成され
ている。内輪2は、軸線Pに沿った中央部が最も薄肉に
形成されている。
【0050】リング部材7は、円環状に形成されてお
り、その外周面7bが内輪2の湾曲面21に沿う湾曲合
致面26に形成されている。湾曲合致面26は、内輪2
の湾曲面21に隙間なく接する。リング部材7は、その
湾曲合致面26が内輪2の湾曲面21に隙間なく接した
状態で、内輪2の内周に嵌合する。リング部材7は内輪
2に対し湾曲面11に沿って摺動・回転自在に取付けら
れる。
【0051】リング部材7は、第1の実施形態と同様
に、内外輪2,3よりダンピング効果が大きいゴムある
いは樹脂などから構成されている。なお、内輪2の湾曲
面21とリング部材7の湾曲合致面26とのうち少なく
とも一方に、前述した低摩擦・耐摩耗被膜を形成するこ
とにより、摺動性を増すことができる。
【0052】また、本実施形態の深溝玉軸受1は、リン
グ部材7が回転軸101の外周に嵌合しかつ外輪3がハ
ウジング102の内径面103内に嵌合した状態で取付
けられる。
【0053】本実施形態においても、第1の実施形態と
同様に、ハウジング102に取付け誤差が生じても、内
輪3が湾曲面21及び湾曲合致面26に倣って回転し
て、内外輪2,3と玉4との接触角を維持する。このた
め、ハウジング102の軸線Pに沿った振動が抑制さ
れ、ハウジング102が共振する際の振幅を抑制するこ
とができる。
【0054】また、リング部材7は、ゴムあるいは樹脂
などから構成されているので、ハウジング102の軸線
Pに沿った振動を減衰する。このため、ハウジング10
2の共振周波数における振幅を抑制する。
【0055】図3は、本発明の第3の実施形態を示し、
前述した第1の実施形態と同一構成部分には同一符号を
付して説明を省略する。
【0056】本実施形態の転がり軸受としての深溝玉軸
受1は、第1のリング部材37と第2のリング部材38
とを備えている。また、外輪3の外周面3bは前述した
湾曲面11に形成されている。
【0057】第1のリング部材37は、円環状に形成さ
れており、その断面形状が、軸線Pと溝底8a,9aを
通る線分Sとが互いに交わる位置Cを中心とした単一円
弧状すなわち球面状に形成されている。また、第1のリ
ング部材37は、前記位置C回りに肉圧が一定に形成さ
れている。第1のリング部材37の内周面37aは、外
輪3の湾曲面11に沿った湾曲合致面36に形成されて
いる。湾曲合致面36は、外輪3の湾曲面11と略等し
い曲率半径を有して接する。第1のリング部材37の外
周面37bは、第2の湾曲面31に形成されている。第
2の湾曲面31は、前記位置Cを中心とした単一円弧状
すなわち球面状に形成されている。第1のリング部材3
7は、外輪3の外周に嵌合する。
【0058】第2のリング部材38は、円環状に形成さ
れており、その内周面38aが、軸線Pと溝底8a,9
aを通る線分Sとが互いに交わる位置Cを中心とした単
一円弧状すなわち球面状の第2の湾曲合致面39に形成
されている。この第2の湾曲合致面39は、第1のリン
グ部材37の第2の湾曲面31とほぼ等しい曲率半径を
有して接する。第2のリング部材38は、第1のリング
部材37の外周に嵌合する。
【0059】第1のリング部材37と第2のリング部材
38とのうち少なくとも一方は、ゴムあるいは樹脂など
から構成されている。また、前述したゴムあるいは樹脂
から構成されていない他方は、内外輪2,3と同様の鋼
あるいは周知の樹脂などから構成されるのが望ましい。
【0060】第1のリング部材37は、外輪3及び第2
のリング部材38に対して独立した部材として構成され
ても、外輪3あるいは第2のリング部材38に圧入、接
着、焼きばめ、射出成形などによって固着されても良
い。
【0061】また、第1のリング部材37と第2のリン
グ部材38とが互いに摺動する際には、第2の湾曲面3
1と第2の湾曲合致面39とのうち少なくとも一方に前
述した低摩擦・耐摩耗被膜を形成することにより摺動性
を増すことができ、外輪3と第1のリング部材37とが
互いに摺動する際には、湾曲面11と湾曲合致面36と
のうち少なくとも一方に前述した低摩擦・耐摩耗被膜を
形成することにより摺動性を増すことができる。
【0062】また、本実施形態の深溝玉軸受1は、内輪
2が回転軸101の外周に嵌合しかつ第2のリング部材
38がハウジング102の内径面103内に嵌合した状
態で取付けられる。このとき、ハウジング102に取付
け誤差が生じて、内輪2が振れて内外輪2,3と玉4と
の接触角が変化しようとしても、外輪3と第1のリング
部材37とのうち少なくとも一方が湾曲面11,31及
び湾曲合致面36.39に倣って回転して、自動調心機
能が生じる。このため、ハウジング102の軸線Pに沿
った振動が抑制されることとなって、ハウジング102
が共振する際の振幅を抑制することができる。
【0063】また、第1リング部材37と第2のリング
部材38とのうち少なくとも一方が、ゴムあるいは樹脂
などから構成されているので、ハウジング102の軸線
Pに沿った振動を減衰する。このため、ハウジング10
2の共振周波数における振幅を抑制する。
【0064】図4は、本発明の第4の実施形態を示し、
前述した第1の実施形態と同一構成部分には同一符号を
付して説明を省略する。
【0065】本実施形態の転がり軸受としての深溝玉軸
受1は、第1のリング部材47と第2のリング部材48
と第3のリング部材49とを備えている。また、外輪3
の外周面3bは前述した湾曲面11に形成されている。
【0066】第1のリング部材47は、円環状に形成さ
れており、その内周面47aに、軸線Pと溝底8a,9
aを通る線分Sとが互いに交わる位置Cを中心とした単
一円弧状すなわち球面状の湾曲合致面46が形成されて
いる。湾曲合致面46は、外輪3の湾曲面11とほぼ等
しい曲率半径を有して接する。第1のリング部材47
は、その外周面47bが軸線Pに沿って平坦に形成され
ている。第1のリング部材47は、外輪3の外周に嵌合
する。
【0067】第2のリング部材48は、円環状に形成さ
れており、前記軸線Pに沿って肉圧が一定に形成されて
いる。第2のリング部材48の内周面48aは、第1の
リング部材47の外周面47bとほぼ等しい曲率半径を
有して接する。第2のリング部材48の外周面48b
は、軸線Pに沿って平坦に形成されている。第2のリン
グ部材48は、第1のリング部材47の外周に嵌合す
る。
【0068】第3のリング部材49は、円環状に形成さ
れており、軸線Pに沿って肉厚が一定に形成されてい
る。第3のリング部材49は、その内周面49aが第2
のリング部材48の外周面48bとほぼ等しい曲率半径
を有して接する。第3のリング部材49は、第2のリン
グ部材49の外周に嵌合する。
【0069】第2のリング部材48は、前述したゴムあ
るいは樹脂などから構成されている。また、第1及び第
3のリング部材47,49は、内外輪2,3と同様の鋼
あるいは周知の樹脂などから構成されるのが望ましい。
また、第1のリング部材47と第3のリング部材49と
は、互いに異なった材料から構成されても良く、互いに
同じ材料から構成されても良い。
【0070】第2のリング部材48は、第1及び第3の
リング部材47,49に圧入、接着、焼きばめ、射出成
形などの手段によって固着されており、第1、第2及び
第3のリング部材47,48,49は、互いに固定され
ている。
【0071】また、外輪3の湾曲面11と、第1のリン
グ部材47の湾曲合致面46とのうち少なくとも一方に
前述した低摩擦・耐摩耗被膜を形成することにより摺動
性を増すことができる。
【0072】また、本実施形態の深溝玉軸受1は、内輪
2が回転軸101の外周に嵌合しかつ第3のリング部材
49がハウジング102の内径面103内に嵌合した状
態で取付けられる。このとき、ハウジング102に取付
け誤差が生じて、内輪2が振れて内外輪2,3と玉4と
の接触角が変化しようとしても、外輪3が、湾曲面11
及び湾曲合致面46に倣って回転して、自動調心機能が
生じる。このため、ハウジング102の軸線Pに沿った
振動が抑制され、ハウジング102が共振する際の振幅
を抑制することができる。
【0073】また、第2のリング部材48が、ゴムある
いは樹脂などから構成されているので、ハウジング10
2の軸線Pに沿った振動を減衰する。このため、ハウジ
ング102の共振周波数における振幅を抑制する。
【0074】図5は、本発明の第5の実施形態を示し、
前述した第1の実施形態と同一構成部分には同一符号を
付して説明を省略する。
【0075】本実施形態の転がり軸受としての深溝玉軸
受1は、第1のリング部材57と第2のリング部材58
とを備えている。また、外輪3の外周面3bは軸線Pに
沿って平坦に形成されている。また外輪3の外周面3b
には、周方向に沿って形成された凹溝52が複数形成さ
れている。凹溝52は、図示例では一対形成されてお
り、それぞれ外周面3bから凹に形成されている。
【0076】第1のリング部材57は、円環状に形成さ
れており、その外周面57bに、軸線Pと溝底8a,9
aを通る線分Sとが互いに交わる位置Cを中心とした単
一円弧状すなわち球面状の湾曲面51が形成されてい
る。第1のリング部材57は、その内周面57aが軸線
Pに沿って平坦に形成されている。第1のリング部材5
7の内周面57aには、前記凹溝52に係合する凸部5
3が周方向に沿って形成されている。第1のリング部材
57は、軸線Pに沿う中央部が最も厚肉に形成されてい
る。
【0077】第1のリング部材57は、凸部53が凹溝
52に係合しかつ内周面57aが外輪3の外周面3bと
ほぼ等しい曲率半径を有して接した状態で、外輪3の外
周に嵌合する。第1のリング部材57が外輪3に接着な
どによって固着される場合には、前記凹溝52と凸部5
3とを設けなくても良い。
【0078】第2のリング部材58は、円環状に形成さ
れており、その内周面58aが、軸線Pと溝底8a,9
aを通る線分Sとが互いに交わる位置Cを中心とした単
一円弧状すなわち球面状の湾曲合致面56に形成されて
いる。この湾曲合致面56は、湾曲面51とほぼ等しい
曲率半径を有して接する。第2のリング部材58は、第
1のリング部材57の外周に嵌合する。
【0079】第1のリング部材57と第2のリング部材
58とのうち少なくとも一方は、前述したゴムあるいは
樹脂などから構成されている。第1のリング部材57の
湾曲面51と第2のリング部材58の湾曲合致面56と
のうち少なくとも一方には、前述した低摩擦・耐摩耗被
膜を形成することにより摺動性を増すことができる。
【0080】また、本実施形態の深溝玉軸受1は、内輪
2が回転軸101の外周に嵌合しかつ第2のリング部材
58がハウジング102の内径面103内に嵌合した状
態で取付けられる。このとき、ハウジング102に取付
け誤差が生じて、内輪2が振れて内外輪2,3と玉4と
の接触角が変化しようとしても、第1のリング部材57
及び外輪3が、湾曲面51及び湾曲合致面56に倣って
回転して、内外輪2,3と玉4との接触角を維持する。
このため、ハウジング102の軸線Pに沿った振動が抑
制されることとなって、ハウジング102が共振する際
の振幅を抑制することができる。
【0081】また、第1のリング部材57と第2のリン
グ部材58とのうち少なくとも一方が、ゴムあるいは樹
脂などから構成されているので、ハウジング102の軸
線Pに沿った振動を減衰する。このため、ハウジング1
02の共振周波数における振幅を抑制する。
【0082】前述した第3ないし第5の実施形態では、
リング部材37,38,47,48,49,57,58
を外輪3の外周に設けているが、本発明では、これらの
リング部材37,38,47,48,49,57,58
を内輪2の内周に設けてもよいことは勿論である。
【0083】なお、本発明の第1〜第5の実施形態は、
転動体が玉の玉軸受について記述してあるが、玉軸受に
かぎらず円すいころ軸受、円筒ころ軸受、ニードル軸受
等の本発明が属する技術分野の回転装置に使用される軸
受において、取付け誤差に起因して生じる振動の問題を
解決することができる。
【0084】
【発明の効果】本発明によると、内輪の内周面と外輪の
外周面とのうち少なくとも一方が断面単一円弧状すなわ
ち球面状の湾曲面が形成されており、この湾曲面とほぼ
等しい曲率半径を有して接する湾曲合致面を有しかつゴ
ムあるいは樹脂からなるリング部材を備えている。
【0085】このため、ハウジングに取付け誤差が生じ
た場合において、軸の回転に伴って内輪に振れが生じて
転動体の接触角が変化しようとすると、リング部材の湾
曲合致面に倣って外輪が回転する。ハウジングに加振す
る軸線に沿った振動が抑制される。したがって、ハウジ
ングが共振する際の振幅を抑制することができる。
【0086】また、前記リング部材がゴムや樹脂などの
比較的弾性係数が小さな材質から構成されているので、
ハウジングの振動を減衰することとなる。このため、ハ
ウジングの共振周波数が低周波数側に移動することとな
るとともに、共振周波数における振幅を抑制することと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の転がり軸受としての
深溝玉軸受を示す断面図。
【図2】本発明の第2の実施形態の転がり軸受としての
深溝玉軸受を示す断面図。
【図3】本発明の第3の実施形態の転がり軸受としての
深溝玉軸受を示す断面図。
【図4】本発明の第4の実施形態の転がり軸受としての
深溝玉軸受を示す断面図。
【図5】本発明の第5の実施形態の転がり軸受としての
深溝玉軸受を示す断面図。
【図6】図1に示された転がり軸受がハウジング内に取
付けられた状態を示す断面図。
【図7】本発明品と比較例の転がり軸受が取付けられた
ハウジングの振動を計測した実験装置の構成を示す図。
【図8】図7に示した実験装置を用いて得たハウジング
の振動周波数及び振幅を示す図。
【図9】本発明品と比較例を用いたハウジングの取付け
誤差に対する振幅を測定した結果を示す図。
【符号の説明】
1…深溝玉軸受(転がり軸受) 2…内輪 2b…内輪の内周面 3…外輪 3b…外輪の外周面 7…リング部材 11,21,51…湾曲面 16,26,36,46,56…湾曲合致面 31…第2の湾曲面 39…第2の湾曲合致面 101…回転軸(軸) 102…ハウジング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J012 AB01 AB07 BB03 DB02 DB07 DB08 DB12 DB13 FB10 3J017 AA10 BA02 CA06 3J101 AA02 AA32 AA42 AA54 AA62 BA53 BA54 BA56 BA77 EA31 EA32 EA33 EA34 EA36 EA37 EA49 FA01 GA24 GA53

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸に取付けられる内輪と、ハウジングに取
    付けられる外輪と、を備えこれら内輪と外輪とのうち少
    なくとも一方が他方に対し相対的に回転する転がり軸受
    において、 前記内輪の内周面と外輪の外周面とのうち少なくとも一
    方が断面単一円弧状すなわち球面状の湾曲面に形成され
    ているとともに、 前記湾曲面と略等しい曲率半径を有して接する湾曲合致
    面を有し、かつ主としてゴムあるいは樹脂からなるとと
    もに、前記湾曲面に沿って内輪及び外輪に対し相対的に
    摺動・回転自在に取付けられたリング部材を備えたこと
    を特徴とする転がり軸受。
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