JP2000247704A - セメント組成物用消泡剤 - Google Patents

セメント組成物用消泡剤

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JP2000247704A
JP2000247704A JP11055398A JP5539899A JP2000247704A JP 2000247704 A JP2000247704 A JP 2000247704A JP 11055398 A JP11055398 A JP 11055398A JP 5539899 A JP5539899 A JP 5539899A JP 2000247704 A JP2000247704 A JP 2000247704A
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Toshihiro Okada
年廣 岡田
Yasushi Noda
泰史 野田
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Lion Corp
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
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    • C04B24/00Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
    • C04B24/12Nitrogen containing compounds organic derivatives of hydrazine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 アミド結合が介在してもよい非置換又は
水酸基もしくはハロゲン置換の炭素数が6〜24である
アルキル基又はアルケニル基を有する有機アミンの塩か
らなるセメント組成物用消泡剤。 【効果】 優れた消泡効果を有し、コンクリートやモル
タル中の空気泡を適量に調整できると共に、従来の消泡
剤では困難であった消泡剤と混和剤水溶液との均一混合
が可能となり、長期間貯蔵しても消泡剤の分離がないセ
メント混和剤水溶液が得られ、消泡剤の添加が極めて簡
便になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、混和剤水溶液と均
一混合可能で優れた消泡効果を備えたセメント組成物用
消泡剤に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、コンクリート中に含まれる一定量の空気泡は、凍結
融解抵抗性、圧縮強度等の耐久性向上の点から必要不可
欠なものとされている。
【0003】近年、コンクリートやモルタルなどのセメ
ント組成物に対する要求は、施工性の改善、骨材の品質
悪化に対する改善、単位水量の低減など、品質向上に向
けて一段と厳しくなってきており、これらの要求を満た
すべく様々な混和剤が開発されている。
【0004】しかしながら、これら混和剤の添加により
コンクリート中に連行される空気量が増大することが知
られている。この空気量が過度に増えると、圧縮強度、
凍結融解抵抗性等の耐久性が低下する原因となると共
に、空気泡の混入により、得られる成型品の外観上の品
質低下を生じるという問題がある。
【0005】このため、コンクリート中の空気量を減少
させる方法として非イオン系消泡剤を添加すること(特
開平7−157348号公報)が報告されているが、こ
の消泡剤は親油性が高いため、親水性の混和剤水溶液と
混合した場合に分離してしまうという問題がある。
【0006】このように従来の消泡剤は、分離安定性の
面において充分考慮されたものではなく、このため混和
剤タンクに分離防止用の攪拌装置を設置する必要が生じ
るなど、消泡剤の使用は極めて煩雑であるのが現状であ
る。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、混和剤水溶液と均一混合可能な優れた消泡効果を備
えたセメント組成物用消泡剤を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、これまで困難であった混和剤水溶液と消泡剤との均
一混合を可能とするセメント組成物用消泡剤が得られる
ことを知見した。
【0009】即ち、アミド結合が介在してもよい非置換
又は水酸基もしくはハロゲン置換の炭素数が6〜24で
あるアルキル基又はアルケニル基を有する有機アミンの
塩からなるセメント組成物用消泡剤が、優れた消泡効果
を有し、コンクリートやモルタル中の空気泡を適量に調
整できると共に、混和剤水溶液と均一に混合し得、しか
も長期間貯蔵しても消泡剤の分離が生じないセメント混
和剤水溶液が得られ、これにより消泡剤の添加が極めて
簡便になるという優れた性能を有することを見出し、本
発明をなすに至った。
【0010】なお、本発明のセメント組成物用消泡剤に
よる消泡効果のメカニズムは、確定的なものではない
が、以下のように推察することができる。即ち、一般
に、従来の非イオン系消泡剤とセメント混和剤水溶液を
混合した場合、非イオン系消泡剤の親油性が高いため溶
解せず、経時により消泡剤が分離してしまう。これに対
して本発明の有機アミンの塩からなる消泡剤は水溶性乃
至は水分散性であるため、セメント混和剤水溶液に均一
に溶解乃至は分散する。そして、本発明の消泡剤を含む
セメント混和剤がセメント水に接すると、このセメント
水がカルシウムイオンを含む高pH水であるため、有機
アミンの塩から水不溶性の有機アミンが微細な分散乃至
は乳化状態で遊離し、非常に有効な消泡作用を発揮する
ものと考えられる。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のセメント組成物用消泡剤は、アミド結合が介在
してもよい非置換又は水酸基もしくはハロゲン置換の炭
素数が6〜24であるアルキル基又はアルケニル基を有
する有機アミンの塩からなるものである。
【0012】ここで、有機アミンは、1級、2級、3級
アミンのいずれでもよく、本発明に用いるアミンとして
は下記一般式(1)で示すものを用いることができる。
【0013】
【化1】
【0014】上記式(1)において、Rは非置換又は水
酸基もしくはハロゲン置換の炭素数6〜24のアルキル
基又はアルケニル基であり、R’,R”は水素原子、非
置換又は水酸基もしくはハロゲン置換の炭素数1〜24
のアルキル基又はアルケニル基であり、上記アルキル基
又はアルケニル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、ま
た−NHCO−,−N(CH3)CO−等のアミド結合
を介在してもよい。なお、アルキル基、アルケニル基は
混合アルキル基、混合アルケニル基であってもよい。
【0015】上記Rのアルキル基又はアルケニル基の炭
素数(但し、アミド結合を介在する場合、そのアミド結
合に含まれる炭素数は含まない)は6〜24、好ましく
は8〜18、より好ましくは10〜16である。炭素数
が5以下であると、親水性が高いために十分な消泡効果
が得られず、また炭素数25以上では、親油性が高すぎ
るために、親水性の混和剤と混合する際に分離する可能
性がある。また、R’,R”のアルキル基又はアルケニ
ル基の炭素数は1〜12、特に1〜10が好ましい。
【0016】上記アミンとして具体的には、ヘキシルア
ミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミ
ン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、2−エ
チルヘキシルアミン等の一級アミン、ジヘキシルアミ
ン、ジオクチルアミン等の二級アミン、ジメチルヘキシ
ルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルア
ミン、ジメチルドデシルアミン、ジメチルラウリルアミ
ン、ジメチルテトラデシルアミン、ジメチルヤシアミン
等の三級アミン、ラウリルアミドプロピルアミン、オレ
イルアミドエチルアミンなどが挙げられ、これらの1種
を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ
る。
【0017】上記アミンの塩は、上記アミンと酸とを中
和させたものである。この場合、中和に用いる酸として
は、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の無機酸、スルホン
酸、カルボン酸、酸性アミノ酸等の有機酸が挙げられ
る。有機酸として具体的には、グリコール酸、乳酸、グ
ルコヘプトン酸、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、ガ
ラクトン酸、酢酸、酒石酸、プロピオン酸、サリチル
酸、コハク酸、酪酸、ピロリドンカルボン酸、ピログル
タミン酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられ、こ
れらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。
【0018】これらの中でも、セメント組成物の遅延剤
として使用されているグルコヘプトン酸、グルコン酸、
クエン酸、リンゴ酸、ガラクトン酸等のオキシカルボン
酸と上記アミンとの塩からなる消泡剤は、優れた消泡効
果と凝固遅延効果による流動性保持性とを併せ持つもの
である。
【0019】上記アミンと酸とを中和してアミンの塩を
得る場合、完全中和物でも部分中和物でもよい。部分中
和物の場合、酸の一部を上記アミンを中和した形態とす
ることができ、このように酸の一部を有機アミンの塩と
した場合、残りの酸を必要に応じてリチウム、ナトリウ
ム、カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネ
シウム、亜鉛等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム、
鉄等の三価金属塩、アンモニウム塩などとすることがで
き、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて
用いることができる。これらの中でもナトリウム等のア
ルカリ金属塩、カルシウム等のアルカリ土類金属塩が好
ましい。
【0020】また、上記アミンとの中和に用いる酸とし
ては、セメント分散剤として使用される酸性基含有ポリ
マーも有効に使用することができ、この酸性基含有ポリ
マーを用いると、優れた消泡効果に加えてセメント分散
効果を発揮する点から好ましい。
【0021】ここで、上記酸性基含有ポリマー(セメン
ト分散剤)としては、分子内にスルホン酸基を有する
水溶性ポリマー、又は分子内にカルボキシル基を有す
る水溶性ポリマーが挙げられる。
【0022】上記の分子内にスルホン酸基を有する水
溶性ポリマーとしては、例えばナフタレンスルホン酸ホ
ルマリン縮合物、ポリスチレンスルホン酸、リグニンス
ルホン酸等がなどが挙げられる。
【0023】また、上記の分子内にカルボキシル基を
有する水溶性ポリマーとしては、ポリアクリル酸、メタ
クリル酸/メトキシポリエチレングリコールメタクリレ
ート共重合体等のアルキレンオキサイド鎖を持つポリカ
ルボン酸などが挙げられる。
【0024】この場合、上記カルボキシル基を有する水
溶性ポリマーとしては、下記(A)単量体と(B)単
量体とを共重合して得られる共重合ポリマー、又は
(A)〜(C)の単量体、必要に応じて(D)の単量体
を共重合して得られる共重合ポリマーが好適に用いられ
る。
【0025】(A)下記一般式(2)で表される単量
体、 CH2=C(R1)COO(R2O)n3 …(2) (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2Oは炭素数2
〜4のオキシアルキレン基、nは5〜300の整数、R
3は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。) (B)メタクリル酸又はその塩、(C)下記一般式
(3)で表される単量体、 CH2=C(R4)COOR5 …(3) (式中、R4は水素原子又はメチル基、R5は炭素数1〜
5の水酸基で置換されていてもよいアルキル基又は(R
6O)mH(但し、R6Oは炭素数2又は3のオキシアル
キレン基、mは1〜3の整数を示す。)を表す。) (D)他の単量体
【0026】ここで、上記一般式(2)で表わされる単
量体において、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2
Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、例えば−CH
2CH2O−、−CH2CH2CH2O−、−CH2CH(C
3)O−、−CH2CH(CH2CH3)O−、−CH2
CH2CH2CH2O−等が挙げられる。nはオキシアル
キレン基の付加モル数を示し、この付加モル数(n)は
好ましくは5〜300、より好ましくは5〜40、更に
好ましくは7〜35、最も好ましくは9〜30である。
付加モル数(n)が小さすぎると分散力が不十分となる
場合があり、一方、大きすぎると高融点の固体となり、
ハンドリングが困難となる場合がある。
【0027】また、R3は水素原子又は炭素数1〜5の
アルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基などが挙げられる。
【0028】この(A)の単量体としては、アルキレン
オキサイドの付加モル数が上記範囲のポリエチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリブ
チレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポ
リプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキ
シポリブチレングリコール(メタ)アクリレート、プロ
ポキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートな
どが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組
み合わせて用いることができる
【0029】上記(B)単量体は、メタクリル酸及びそ
の塩から選ばれる単量体であり、例えばメタクリル酸又
はナトリウム等の1価金属塩、カルシウム等の2価金属
塩、アンモニウム塩、有機アミン塩などが挙げられ、こ
れらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。
【0030】上記(C)の単量体は、下記一般式(3) CH2=C(R4)COOR5 …(3) で表わされ、式中R4は水素原子又はメチル基であり、
5は炭素数1〜5の水酸基により置換されていてもよ
いアルキル基又は(R6O)mHで表され、炭素数1〜5
の水酸基により置換されていてもよいアルキル基として
は、例えばメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、
プロピル基、ヒドロキシプロピル基、ブチル基などが挙
げられる。
【0031】また、(R6O)mH中R6Oは、炭素数2
又は3のオキシアルキレン基を示し、例えば−CH2
2O−、−CH2CH2CH2O−、−CH(CH3)C
2O−などが挙げられ、mはオキシアルキレン基の付
加モル数を示し、この付加モル数(m)は1〜3の整数
である。
【0032】この(C)の単量体は、共重合ポリマーの
粉体化を可能にすると共に、セメント粒子に疎水吸着性
を与え、更に流動性保持性を改善する働きを付与するも
のであり、このような(C)の単量体としては、例えば
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシプロピル、ジエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ートなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以
上を組み合わせて用いることができる。
【0033】上記(D)の他の単量体としては、2−メ
チルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、スチ
レンスルホン酸及びそれらのナトリウム等の1価金属
塩、カルシウム等の2価金属塩、アンモニウム塩、有機
アミン塩などが挙げられ、これらの1種を単独で又は2
種以上を組み合わせて用いることができる。
【0034】本発明の分子内にカルボキシル基を有する
水溶性ポリマーとして、上記(A)と(B)との単量
体を共重合して得られる共重合ポリマー、又は(A)
〜(C)の単量体、必要に応じて(D)の単量体を共重
合して得られる共重合ポリマーを用いることができ、
の共重合ポリマーの場合には、(A)単量体の使用量は
好ましくは3〜98モル%、より好ましくは5〜95モ
ル%であり、(B)単量体の使用量は好ましくは2〜9
7モル%、より好ましくは5〜95モル%である。
【0035】また、上記の共重合ポリマーの場合に
は、(A)単量体の使用量は好ましくは3〜25モル%
であり、より好ましくは4〜20モル%、更に好ましく
は5〜17モル%であり、(B)単量体の使用量は好ま
しくは55〜75モル%であり、(C)単量体の使用量
は好ましくは5〜35モル%であり、更に(D)の単量
体の使用量は好ましくは0〜10モル%であり、より好
ましくは0〜8モル%である。
【0036】なお、上記共重合ポリマーの製造方法は、
特に限定されず、例えば、重合開始剤を用いた溶液重合
や塊状重合等公知の重合法が採用できる。この場合、重
合に使用される溶媒としては、水、メチルアルコール、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級ア
ルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキ
サン等の芳香族又は脂肪族炭化水素、アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン化合物などが挙げられるが、こ
れらのうちでも水を溶媒に用いることが好ましい。
【0037】水溶液重合を行う場合の重合開始剤として
は、過硫酸の金属塩又はアンモニウム塩、過酸化水素、
アゾビス−2メチルプロピオンアミジン塩酸塩等の水溶
性重合開始剤が使用される。また、亜硫酸水素ナトリウ
ム等の促進剤、メルカプトエタノール、メルカプト酢
酸、メルカプトプロピオン酸等の連鎖移動剤を併用する
こともできる。
【0038】なお、上記共重合ポリマーの重量平均分子
量(Mw)は、好ましくは5000〜200000であ
り、より好ましくは10000〜100000、更に好
ましくは20000〜80000である。重量平均分子
量が小さすぎると十分な分散効果が得られない場合があ
り、一方、大きすぎると凝集作用が発現して分散効果が
低下する場合がある。
【0039】上記酸性基含有ポリマーの場合も、その酸
の全部をアミン塩とすることもできるが、一部をアミン
で中和することが好ましい。
【0040】本発明のセメント組成物用消泡剤は、ポル
トランドセメント、アルミナセメント、各種混合セメン
トなどの水硬性セメントに好適に用いることができる。
【0041】本発明のセメント組成物用消泡剤の使用方
法は、特に制限されないが、練り混ぜ水に溶解し、セメ
ント組成物に同時に添加する方法、あるいは既に練り上
がったセメント組成物に添加する方法などのいずれの方
法も採用できる。また、本発明の消泡剤はAE剤、AE
減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤、
凝結遅延剤、早強剤、他の消泡剤、増粘剤、防水剤、膨
張剤、収縮低減剤、珪砂、高炉スラグ、フライアッシ
ュ、シリカヒューム、炭酸カルシウム等のセメント混和
剤水溶液と併用できる。また、水溶性の混和剤として、
減水剤、流動化剤、AE剤等のセメント分散剤の水溶液
に予め混合して使用することができるが、混合したセメ
ント分散剤水溶液と共に粉体化しても消泡効果を失うこ
となく使用可能である。
【0042】本発明のセメント組成物用消泡剤のセメン
トへの添加量は、セメント組成物の空気連行性に応じて
適宜調整することができるが、通常上記有機アミンの塩
(消泡剤)のアミンとしてセメントに対して好ましくは
0.0001〜5重量%、より好ましくは0.0005
〜3重量%、更に好ましくは0.001〜3重量%であ
る。消泡剤の添加量が少なすぎると充分な消泡効果が得
られない場合があり、一方、多すぎるとコンクリート中
の空気量を下げすぎてしまい、凍結融解抵抗性等の耐久
性低下の原因になると共に、経済的にも不利となる場合
がある。
【0043】本発明のセメント組成物用消泡剤の用途と
しては、高性能AE減水剤、高性能減水剤、流動化剤、
スランプ回復剤などの消泡剤として好適である。
【0044】
【発明の効果】本発明のセメント組成物用消泡剤は、優
れた消泡効果を有し、コンクリートやモルタル中の空気
泡を適量に調整できると共に、従来の消泡剤では困難で
あった消泡剤と混和剤水溶液との均一混合が可能とな
り、長期間貯蔵しても消泡剤の分離がないセメント混和
剤水溶液が得られ、消泡剤の添加が極めて簡便になると
いう効果がある。
【0045】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を更に
具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定される
ものではない。
【0046】〔実施例1、比較例1〕硫酸、塩酸、酢
酸、及びグルコン酸の4種類の酸をジメチルラウリルア
ミンを用いて中和し、A−1〜A−4の消泡剤(有機ア
ミンの塩)を調製した(実施例1)。これら有機アミン
の塩を市販の高性能AE減水剤と併用してモルタル試験
を行った。なお、B−1は消泡剤無添加のものである
(比較例1)。結果を表1に示す。
【0047】使用材料、モルタルの調合、モルタル製造
及び試験方法について下記に示す。 <使用材料> セメント:普通ポルトランドセメント(住友大阪セメン
ト社製) 細骨材 :市原産山砂 練り水 :水道水 高性能AE減水剤:ポリカルボン酸エーテル系(株式会
社エヌエムビー製) <モルタル調合> 水/セメント比(W/C)=44.7重量% 細骨材/セメント比(S/C)=1.93(重量比) 1バッチあたりのセメント量は0.8kg <モルタル製造及び試験方法>JIS R 5201記
載の練り混ぜ機を用いてセメント、細骨材を30秒間攪
拌した後、練り水、消泡剤、高性能AE減水剤を混合添
加し、90秒間混練してモルタルを製造した。なお、高
性能AE減水剤はセメントに対して固形分で0.12重
量%添加した。得られたモルタルについてミニスランプ
(JIS A 1173)及び空気量(JIS A 1
174)の測定を行った。
【0048】
【表1】 *1:セメントに対する有機アミンの添加量(重量%)
【0049】〔実施例2、比較例2〕セメント分散剤で
あるメタクリル酸/メトキシポリエチレングリコールメ
タクリレート(エチレンオキサイド付加モル数:23m
ol)共重合ポリマーの水溶液(共重合比(mol%)
=70/30、重量平均分子量(Mw)=36,00
0)に、表2に示した添加量で各種有機アミンを添加
後、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH7に調整し、
ポリマ−構成成分であるメタクリル酸のカルボキシル基
の一部が有機アミンの塩となっているA−5〜A−8の
セメント分散剤としての効果にも優れる消泡剤を製造し
た(実施例2)。なお、上記消泡剤の固形分が30重量
%となるように調製した。また、比較例2として消泡剤
無添加の場合(B−2)及び市販消泡剤(B−3)を用
いた。
【0050】次に、共重合ポリマー(セメント分散剤)
への有機アミンの添加量を表2に示す。また、上記消泡
剤の30重量%水溶液の静置安定性試験(目視による外
観判定)を行った。結果を表2に併記する。
【0051】
【表2】 *1:ポリマーに対する添加量(重量%) *2:ニコフィックス800(株式会社小野田製 長鎖
アルコールのエトキシプロポキシレート)
【0052】また、表2に示した消泡剤を用いてモルタ
ル試験を行った。結果を表3に示す。
【0053】使用材料、モルタルの調合、モルタル製造
及び試験方法について下記に示す。 <使用材料> セメント:普通ポルトランドセメント(住友大阪セメン
ト社製) 細骨材:霞ヶ浦産山砂 練り水:水道水 <モルタル調合> 水/セメント比(W/C):38.8重量% 細骨剤/セメント比(S/C):1.93(重量比) 消泡剤添加量:セメントに対して0.11重量%添加
(B−2はセメント分散剤の添加量) 目標ミニスランプ:9.0±0.5cm 目標空気量:4.0±0.5% <モルタル製造及び試験方法>上記材料をJIS R
5201記載の機械練り用練り混ぜ機に取り、消泡剤及
び練混ぜ水を添加後、90秒間攪拌し、モルタルを製造
した。得られたモルタル組成物についてミニスランプ
(JIS A 1173)及び空気量(JIS A 1
174)の測定を行った。
【0054】
【表3】 表2,3の結果から、比較例2の消泡剤無添加(B−
2)のものは経時で分離は生じないが、空気量が大き過
ぎるものである。また、従来の市販品(B−3)は空気
量が目標空気量に対して小さく、完全溶解せず経時で分
離するものである。これに対して実施例2(A−5〜A
−8)は、経時での分離がなく、ミニスランプ及び空気
量とも目標値を満たすものであることが認められる。
【0055】〔実施例3、比較例3〕表4に示すモノマ
−組成物を公知のラジカル重合で製造し、得られたポリ
マー水溶液(セメント分散剤)にジメチルラウリルアミ
ンを添加混合し、A−9〜A−12の消泡剤を調製した
(固形分30重量%)。
【0056】
【表4】 *1:ジメチルラウリルアミンのポリマーに対する添加
量(重量%) A:メタクリル酸 B:メタクリル酸メチル C:2−ヒドロキシエチルメタクリル酸 D:2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルフォン
酸 E:メトキシポリエチレングリコールメタクリレート (エチレンオキサイド付加モル数:9mol) F:メトキシポリエチレングリコールメタクリレート (エチレンオキサイド付加モル数:23mol)
【0057】次に、表4に示したA−9〜A−12のセ
メント分散効果も有する消泡剤(実施例3)を用いて、
コンクリート試験を行った。表6にその消泡剤添加量及
び結果を示す。なお、B−4はA−9のモノマー組成で
ジメチルラウリルアミン無添加のものである(比較例
3;セメント分散剤のみ)。
【0058】使用材料、コンクリート調合、コンクリー
ト製造、及び試験方法について下記に示す。 <使用材料> セメント:普通ポルトランドセメント(住友大阪セメン
ト社製) 細骨材:市原産山砂 粗骨材:市原産山砂 練り水:水道水 <コンクリート調合>表5にコンクリート調合、スラン
プ、空気量の目標値を示した。
【0059】
【表5】 <コンクリート製造及び試験方法>上記使用材料を表5
に示した調合内容で150Lのパン型強制練りミキサー
に投入し、3分間混練してコンクリートを製造した。得
られたコンクリートについてスランプ(JIS A 1
101)、空気量(JIS A 1116)を測定し
た。
【0060】
【表6】 *1:消泡剤又はセメント分散剤のセメントに対する固
形分添加量(重量%)表6の結果から実施例3の本発明
の消泡剤は優れた消泡効果とセメント分散効果を併せ持
つことが認められる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミド結合が介在してもよい非置換又は
    水酸基もしくはハロゲン置換の炭素数が6〜24である
    アルキル基又はアルケニル基を有する有機アミンの塩か
    らなるセメント組成物用消泡剤。
  2. 【請求項2】 上記有機アミンの塩が、上記有機アミン
    と酸性基含有ポリマーとの塩である請求項1記載の消泡
    剤。
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