JP2000247301A - 薬剤分割装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】散薬処理ユニット正面で、少数の錠剤収納容器
を配置する棚への着脱操作を行い、少数の錠剤収納容器
を配置する棚の収納数を増加する。 【解決手段】少数の錠剤を収納する容器を配置する棚を
散薬処理ユニット正面に対して略同一方向に向けて配置
し、前記散薬処理ユニット正面に向けて配置した錠剤を
収納する容器を配置する棚の裏面にも少数の錠剤を収納
する容器を配置すると共に、前記少数の錠剤を収納する
容器を配置する棚の裏面側に配置した錠剤収納容器を配
置する棚を回転させて、散薬処理ユニット正面に対して
略同一方向の位置で錠剤収納容器の着脱を可能にしたた
め、装着数が２倍になり、前面から錠剤収納容器の操作
も手前側から行うことができるため、包装装置の裏に回
って操作するようなことはない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、薬剤分割装置の正面に
対して略同一方向の位置で薬剤収納容器の着脱を可能と
するための薬剤分割装置の収納棚に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、散薬を１包ずつに分割して包装す
る処理ユニットを備え、た包装装置は、錠剤を包装する
場合、格子状に設けた升目に１包に包装する量の錠剤を
手撒きして配置し、この手撒き配置した升目より順次包
装装置に供給して錠剤と散薬を包装可能な包装装置は周
知の技術であり、このような錠剤を手撒きして包装する
煩わしさを解消するため、出願人は、特願平６−２５６
５４２や特願平１０−７７８００を開示している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、特願平１０
−７７８００のように少数の錠剤を収納する容器を配置
する棚を散薬処理ユニット正面に対して略同一方向に向
けて配置し、前記散薬処理ユニット正面に向けて配置し
た錠剤を収納する容器を配置する棚の裏面にも少数の錠
剤を収納する容器を配置すると、少数の錠剤を収納する
容器の数が本当に数種しか配置できず、散薬処理ユニッ
ト正面に対して略同一方向の位置で、錠剤収納容器の着
脱操作して使用する上で、前記のような収納棚では、錠
剤収納容器の数が少なすぎる問題が生じている。

【０００４】また、特願平６−２５６５４２の収納棚で
は円筒配置されているため無駄な空間が多い問題も発生
する。

【０００５】本発明はこれらの問題を解決する事を課題
としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は課題を解決する
ために、少数の薬剤を収納する容器を配置した棚を薬剤
分割装置の正面に対して略同一方向に向けて配置し、前
記薬剤分割装置の正面に向けて配置した薬剤を収納する
容器を配置する棚の裏面にも薬剤を収納する容器を配置
した棚を配置すると共に、前記少数の薬剤を収納する容
器を配置する棚の裏面側に配置した薬剤収納容器を配置
する棚を回転させて、薬剤分割装置の正面に対して略同
一方向の位置で薬剤収納容器の着脱を可能にし、更に薬
剤分割装置の正面下方に、散薬分割処理装置を併設して
いる。

【０００７】

【実施例】図１は、散薬錠剤包装装置１であり、散薬投
入Ｖ桝２と錠剤手撒き処理装置３と錠剤カセット収納棚
４より構成され、印字データや包装制御データ等を扱う
ノートパソコン５が搭載されている。

【０００８】図２は、散薬錠剤包装装置１の断面図であ
り、三角仕切り板６で散薬投入Ｖ桝２内部を仕切った範
囲に散薬を投入し、その表面を平らに均した後、散薬投
入Ｖ桝２の開閉板７ａを７ｂの一点鎖線の位置に移動し
て、散薬を散薬投入Ｖ桝２の直下に設けられた分割容器
８に落下させる。

【０００９】この分割容器８は、１包分の散薬を受け取
る小容器の集合体で形成され、容器底部に開閉可能な底
蓋９ａが設けられており、底蓋開閉爪１０によって底蓋
９ａから一点鎖線のように底蓋９ｂが開放して散薬を包
装ホッパー１１に落下させ、底蓋開閉爪１０が元の位置
に戻ると底蓋９ａはバネ１２により、容器底部を底蓋９
ａのように閉鎖する。

【００１０】分割容器８の散薬を底蓋９ａの開放で落と
した後、モータ２６により、隣の分割容器８を底蓋開閉
爪１０の元に移動して同様に底蓋９を開放する。

【００１１】包装ホッパー１１に落下した散薬は、包装
紙を２つ折り部１３で折り曲げられ、ヒーターローラー
１４に依りシールされて包装帯１５として排出される。

【００１２】一方錠剤の包装は、図３に錠剤手撒き処理
装置３に１包装分を分配桝１６に手撒きしたものを図４
（ａ）（ｂ）に示すように構成されており、分配桝１６
の底部にスライドシャツター１７を配置している。また
その下部には、錠剤分割容器１８が配置され、錠剤手撒
き処理装置３に配置された分配桝１６と略一致した小容
器１９及び小容器枠２０、小容器１９底部を開閉する小
容器底蓋２１から構成されており、錠剤分割容器１８を
移動する移動爪２２の移動により、スライド板２３の表
面に接して移動するようになっている。

【００１３】錠剤を手撒きする場合、表示部２４に表示
された位置に手撒きを行い、錠剤手撒き処理装置３に分
配された錠剤は、スライドシャツター１７をスライドさ
せることで、分配桝１６に撒かれた錠剤を錠剤分割容器
１８に落とすようになっている。

【００１４】錠剤分割容器１８に錠剤が受け渡される
と、錠剤分割容器１８を移動させて、包装ホッパー１１
に錠剤を誘導する誘導シュート２５上部で、前記小容器
底蓋２１がスライド板２３の表面から離反するため図３
（ｂ）に示すように小容器底蓋２１が開放して小容器１
９内の錠剤を誘導シュート２５に落とす。

【００１５】錠剤分割容器１８の移動が更に進むと、再
び小容器底蓋２１はスライド板２３に接するため、錠剤
分割容器１８の小容器底蓋２１が閉塞する。

【００１６】図４（ａ）（ｂ）は、錠剤分割容器１８の
上面図であり、横方向に配列する小容器１９の開放の状
態を示している。

【００１７】図４（ａ）のように、スライド板２３は小
容器１９の送り方向の幅を、送り方向に対して垂直方向
に配列した小容器１９の配列数で割ったピッチで誘導シ
ュート２５上部に接した位置が階段状になっていて、図
４（ｂ）のように錠剤分割容器１８を前記、階段状ピッ
チで送り方向に１ピッチ移動させると、１番目の桝がス
ライド板２３から外れて小容器底蓋２１が開放する。

【００１８】続いて同様ピッチで送り込みを続けると２
番目の桝から１０番目の桝へ順次小容器底蓋２１が開放
して錠剤を誘導シュート２５に落としていく。

【００１９】このようにして、誘導シュート２５に落下
した錠剤は、包装ホッパー１１に錠剤を誘導して包装さ
れる。

【００２０】一方、錠剤カセット収納棚４から錠剤を落
下させて包装する場合、図２に示すように包装ホッパー
１１に錠剤を誘導する収納棚誘導シュート２７を配置し
てその上方に落下案内通路２８に沿って、包装装置正面
側とその裏面側に錠剤カセット２９を配置している。

【００２１】錠剤カセット２９は、図５に示すように、
錠剤カセット内部に設けたロータ３０に図示しない錠剤
が整列するみぞを設け、この溝に整列した錠剤を図６に
示す排出口から１錠づつ排出するようになっている。

【００２２】錠剤カセット２９には、錠剤収納部を湿気
等から保護する蓋３２を装着可能に構成し、前記ロータ
３０を回転させるモータベース３３に配置された、レー
ル３４に沿ってカセット２９は装着され、図示しないキ
ャッチ部材で装着位置に確実に装着状態を維持するよう
になっており、駆動ギア３５と、図６に示すロータギア
３８ａとの接続が回転により外れないようにして、ロー
タギア３６ａと咬み合うローター軸上のロータギア３６
ｂを回転させている。

【００２３】モータベース３３は、案内通路２８に接続
された窓３７を備え、ここを通過する錠剤を計数センサ
ー３８により、通過錠剤を計数する。

【００２４】図７（ａ）は図１のＡ−Ａ断面図であり、
錠剤カセット収納棚４には案内通路２８に沿ってモータ
ベース３３が取り付けられ、案内通路の両側端に棚枠３
９が配置されている。

【００２５】棚枠３９の一方は、前記錠剤カセット収納
棚４を回転移動させるための回転軸４０が設けられてお
り、回転軸４０は散薬錠剤包装装置１に支持されてい
る。

【００２６】回転軸４０付近には、各モータベース３３
に接続される電源、制御信号ケーブル等が、図７（ｂ）
に示すように、回転軸４０の回転に従って移動するよう
にプラスチックケーブルチェン４１を配置しており、プ
ラスチックケーブルチェン４１に収納されるケーブル
は、本体制御基盤と棚枠３９に収納配置される制御基盤
４２とを接続している。

【００２７】制御基盤４２は、モータベース３３に配電
する配電ケーブルと、案内通路２８に接続された窓３７
内を通過する錠剤を検出する計数センサー３８の信号ケ
ーブル、またカセットの種類を識別する事ができるもの
は、それらの識別センサーとを接続する信号ケーブル等
が各モータベース３３とを接続している。

【００２８】プラスチックケーブルチェン４１に収納さ
れる電源ケーブルは制御基盤４２を通して各モータベー
ス３３に配電される。

【００２９】一方、プラスチックケーブルチェン４１内
に配線される信号ケーブルは、制御基盤４２を制御する
ためのもので、指定されたモータベース３３の制御情報
等を送受信するものであり、制御基盤４２を錠剤カセッ
ト収納棚４の可動側に設けることで、プラスチックケー
ブルチェン４１内に配線されるケーブル本数を減らすこ
とができる。

【００３０】錠剤カセット収納棚４は、回転軸４０の回
転範囲を例えば１２０度に制限し、その制限した両端部
で確実に停止するように錠剤カセット収納棚４をキャッ
チ部材等で制限した回転範囲両端部で確実に安定した停
止を求めることが必要である。

【００３１】これは、カセットの着脱操作時に錠剤カセ
ット収納棚４が一緒に移動しないようにするためであ
る。

【００３２】また、錠剤カセット収納棚４は、回転を容
易にするため、少なくとも落下案内通路２８を支持する
支持枠と落下案内通路２８とモータベース３３と錠剤カ
セット２９で構成され、各段毎に回転させるようにして
も良い。

【００３３】また図示しないが、回転を手動で行う場合
は、取手を設けることが必要となり、自動の場合は、回
転操作パネルや駆動モータ等の機構が必要となる。

【００３４】図８（ａ）（ｂ）は、錠剤カセット収納棚
４の第２実施例を示すもので、前記説明と共通するもの
は共通の符号を付与して説明を省略する。

【００３５】この第２実施例については、回転軸４０が
図示しないスライドレールに接続されおり、錠剤カセッ
ト収納棚４は、手前に引き出された後、回転軸４０を持
たない側の案内通路の側端が、図８（ｂ）のように棚枠
３９から離れて回転するようになっている。

【００３６】このように構成する事で棚枠３９が固定さ
れている状態で、回転軸４０が棚枠３９に支持されるた
め、安定した回転が確保できる。

【００３７】また、このような第２実施例においても、
回転軸４０付近に、各モータベース３３に接続される電
源、制御信号ケーブル等が、図８（ｂ）に示すように、
回転軸４０の回転に従って移動するようにプラスチック
ケーブルチェン４１を配置し、ケーブル数を減らすよう
に、前記同様の形態とする事が好ましい。

【００３８】図９（ａ）（ｂ）は、錠剤カセット収納棚
４の第３実施例を示すもので、前記説明と共通するもの
は共通の符号を付与して説明を省略する。

【００３９】この第３実施例については、回転軸４０が
錠剤カセット収納棚４の中心部に配置され、図９（ｂ）
に示すように１８０度回転するようになっている。

【００４０】回転軸４０は、図１０（ａ）のように、案
内通路２８を妨げないドーナツリングで形成されてお
り、配線通路４３の直下部分を利用して回転軸４０を形
成し、回転軸４０に設けた突起部材４４と、その突起部
材４４の回転範囲を制限するストッパー４５が散薬錠剤
包装装置本体で支持されており、錠剤カセット収納棚４
が１８０度以上回転しないようになっている。

【００４１】回転軸４０の回転支持は図１０（ｂ）に示
すようにドーナツリングを下部からローラー４６で支持
しており、上部もドーナツリングによって回転支持され
る。

【００４２】上部のドーナツリングは、中心部を各モー
タベース３３に接続される電源、制御信号ケーブル等が
配線され、制御基盤４２に接続され、制御基盤４２と各
モータベース３３は、配線通路４３に配線されたケーブ
ルに依って接続されている。

【００４３】このような複雑な配線経路を持つことで、
案内通路を落下する錠剤の落下を妨げること無く、包装
装置に移動させることができると共に、収納棚の裏面に
配列したモータベースのカセット交換や補充作業が可能
となる。

【００４４】また、このような少数のカセットを使用す
る毎にセットして包装する場合、収納棚の裏面に配列し
たモータベースには、使用頻度が高くあまり交換しない
カセットを配置する事が好ましい。

【００４５】更に、このような少数のカセットを使用す
る毎にセットして包装する装置は、収納棚毎に、図１１
に示すような操作パネル４７を備えており、服用時期の
朝、昼、夕、寝に相当する設定キー４８を押した回数に
応じて表示部４９に１から押した数だけカウントアップ
するようになっている。

【００４６】設定した包装条件を記憶する場合はメモリ
ーキー５０を１秒以上押し続けて操作すると、１つの包
装条件は記憶され、包装条件の呼び戻しは、前記メモリ
ーキー５０を１回押すと記憶した包装条件が、表示部４
９に表示される。

【００４７】包装条件をセットするのを失敗した場合
は、リセットキー５１を操作して設定をクリアーにす
る。

【００４８】また、ここで入力した包装条件に対応して
錠剤を包装する場合、使用上、収納棚の裏面に配列した
モータベースに対応した包装条件を入力する場合、収納
棚の裏面を正面側に移動しないと設定できない制限を受
けるため、例えば、ノートパソコン５に収納棚に対応し
た配置で表示されるカセットを選択したら、図１１のよ
うな選択したカセットの入力画面が表示されてそこで包
装条件を入力してもよい。

【００４９】なお、本発明実施例の散薬処理装置とし
て、散薬投入Ｖ桝に散薬を撒いて、分割容器に落とした
散薬を包装する構成で説明したが、特開平１−２５４５
０２に開示されるようなＲ皿に分配した散薬を掻き出し
装置で掻き出して包装する散薬処理装置に採用いても良
い。

【００５０】また、本発明実施例においては、散薬錠剤
包装装置にで説明したが、錠剤のみを包装する装置や、
錠剤をバイアル瓶に充填する為の装置に採用してもよ
い。

【００５１】

【発明の効果】本発明に依れば、少数の錠剤を収納する
容器を配置する棚を散薬処理ユニット正面に対して略同
一方向に向けて配置し、前記散薬処理ユニット正面に向
けて配置した錠剤を収納する容器を配置する棚の裏面に
も少数の錠剤を収納する容器を配置すると共に、前記少
数の錠剤を収納する容器を配置する棚の裏面側に配置し
た錠剤収納容器を配置する棚を回転させて、散薬処理ユ
ニット正面に対して略同一方向の位置で錠剤収納容器の
着脱を可能にしたため、装着数が２倍になり、前面から
錠剤収納容器の操作も手前側から行うことができるた
め、包装装置の裏に回って操作するようなことはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】散薬錠剤包装装置の斜視図

【図２】散薬錠剤包装装置の断面図

【図３】錠剤手撒き装置の断面図

【図４】錠剤手撒き装置の上面図

【図５】錠剤カセットの斜視図

【図６】錠剤カセットの裏面図

【図７】本発明の第１実施例

【図８】本発明の第２実施例

【図９】本発明の第３実施例

【図１０】本発明の第３実施例の回転軸

【図１１】入力パネル

【符号の説明】

散薬錠剤包装装置１ 錠剤カセット収納棚４ 案内通路２８ モータベース３３ 棚枠３９ 回転軸４０ プラスチックケーブルチェン４１ 制御基盤４２

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】薬剤を収納する容器から１服用、又は１処
   方分取り出して薬剤を分割処理する薬剤分割装置におい
   て、少数の薬剤を収納する容器を配置した棚を薬剤分割
   装置の正面に対して略同一方向に向けて配置し、前記薬
   剤分割装置の正面に向けて配置した薬剤を収納する容器
   を配置する棚の裏面にも薬剤を収納する容器を配置した
   棚を配置すると共に、前記少数の薬剤を収納する容器を
   配置する棚の裏面側に配置した薬剤収納容器を配置する
   棚を回転させて、薬剤分割装置の正面に対して略同一方
   向の位置で薬剤収納容器の着脱を可能にした事を特徴と
   する薬剤分割装置。
2. 【請求項２】前記薬剤分割装置の正面下方に、散薬分割
   処理装置を併設した事を特徴とする薬剤分割装置。