JP2000241383A - ガス濃度検出装置 - Google Patents

ガス濃度検出装置

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JP2000241383A JP11041356A JP4135699A JP2000241383A JP 2000241383 A JP2000241383 A JP 2000241383A JP 11041356 A JP11041356 A JP 11041356A JP 4135699 A JP4135699 A JP 4135699A JP 2000241383 A JP2000241383 A JP 2000241383A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】センサの個体差や経時変化に関係なく、常にガ
ス濃度を精度良く検出する。 【解決手段】A/Fセンサ30はエンジン10の排気管
13に配設される。同A/Fセンサ30は、固体電解質
31と該固体電解質31の相対向する面に各々設けられ
た電極33,34とを有するセンサ素子部30aを備
え、前記電極33,34間に電圧が印加されるとそれに
伴い排ガス中の酸素濃度に応じた電流信号を出力する。
空燃比検出用マイコン20は素子直流抵抗Riと交流イ
ンピーダンスZACを検出する。また、交流インピーダ
ンスZACを変換して求めた直流抵抗換算値ZDCを使
い、素子直流抵抗Riと直流抵抗換算値ZDCとの差
(Ri−ZDC)に応じた電流補正値を算出し、該補正
値を用いてセンサ出力を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両用エン
ジンの排出ガス中の酸素濃度など、被検出ガス中の特定
成分の濃度を検出するためのガス濃度センサを用いたガ
ス濃度検出装置に適用され、当該ガス濃度センサから出
力される電流信号を好適に得るためのガス濃度検出装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジルコニア等の固体電解質を用いて被検
出ガス中の特定成分の濃度を検出するガス濃度センサと
して、例えば排ガス中の酸素濃度を検出するための限界
電流式空燃比センサ(A/Fセンサ)が開示されてい
る。このA/Fセンサは、固体電解質と一対の電極とを
有するセンサ素子部を備え、該センサ素子部に電圧が印
加されると、その電圧印加に伴い排ガス中の酸素濃度
(空燃比)に応じた電流信号を出力する。また、同セン
サにはセンサ素子部の活性状態を維持するためのヒータ
が設けられる。
【0003】図2は、限界電流式センサのV−I特性を
有する。図2の特性では、V軸(横軸)に平行な直線部
分がセンサ素子部に流れる限界電流(センサ出力Ip)
を特定する限界電流検出域に相当し、このセンサ出力I
pの増減が空燃比の増減(すなわち、リーン・リッチの
程度)に対応する。つまり、空燃比がリーン側になるほ
どセンサ出力Ipは増大し、空燃比がリッチ側になるほ
どセンサ出力Ipは減少する。
【0004】このV−I特性において、V軸に平行な直
線部分よりも小さい電圧域は抵抗支配領域となってお
り、その抵抗支配領域における一次直線部分の傾きは素
子直流抵抗Riにより特定される。素子直流抵抗Ri
は、センサ素子部の活性状態を反映するものであり、例
えば抵抗支配領域(V−I特性の一次直線部分)にて電
圧V1を印加した時の、当該印加電圧V1とセンサ出力
I1とから検出される(Ri=V1/I1)。
【0005】また近年、限界電流式センサの交流特性を
利用し、印加電圧の瞬時変化により素子の交流インピー
ダンスZACを検出する手法が提案されている。この場
合、印加電圧の変化量とそれに伴う電流変化量とから素
子の交流インピーダンスZACが求められる(ZAC=
電圧変化量/電流変化量)。なお、V−I座標上にて規
定される素子直流抵抗Riと、素子の交流インピーダン
スZACとは特定の関係を有し、一般には「Ri>ZA
C」の関係があることが知られている。
【0006】上記の如く検出される交流インピーダンス
ZACは、短時間で検出できるため、インピーダンス検
出期間における空燃比の検出不可時間が短縮できる等の
利点があり、幅広い活用が期待できる。そのため通常
は、交流インピーダンスZACを検出しその後、交流イ
ンピーダンスZACを所定の変換マップを用いて直流抵
抗換算値ZDCに変換する。そして、同換算値ZDCに
基づいて印加電圧制御やヒータの通電制御などを適宜実
施する。
【0007】詳細には、センサの印加電圧制御に際し、
センサ印加電圧が常にV−I特性上の限界電流検出域に
かかるように、直流抵抗換算値ZDCに応じて同印加電
圧を制御する。つまり、図19(a)の関係を用いて交
流インピーダンスZACを直流抵抗換算値ZDCに変換
し、その直流抵抗換算値ZDCに応じてセンサの目標印
加電圧を設定する。このとき、直流抵抗換算値ZDCが
大きいほど、リーン側では目標印加電圧を大きな電圧値
に設定し、リッチ側では小さい値に設定する。また、ヒ
ータの通電制御に際し、図19(b)の関係を用いて交
流インピーダンスZACから素子温(センサ素子部の温
度)を求め、その素子温が所定の活性温度になるように
ヒータ通電を制御する。
【0008】要するに、素子直流抵抗Riを直接的に計
測する代わりに、交流インピーダンスZACを検出し、
その後、同インピーダンスZACを直流抵抗換算値ZD
Cに変換して印加電圧制御を行ったり、同インピーダン
スZACを素子温に換算してヒータ通電制御を行ったり
していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の如く
素子直流抵抗Riの代用として交流インピーダンスZA
Cを使う場合、センサの個体間バラツキや経時的な変化
に起因して下記の問題が生ずる。すなわち、センサ個々
にバラツキ(個体間バラツキ)があると、素子の交流イ
ンピーダンスZACと素子直流抵抗Riとの対応関係、
及び素子インピーダンスZACと素子温との対応関係
が、図20(a),(b)に示すように予め設定された
マップの値に対してセンサ個々でばらつく。図中、実線
のセンサAは中央値品を示し、破線のセンサB及び二点
鎖線のセンサCは各々バラツキを持ったセンサを示す。
【0010】また、経時的な変化が生じると、素子イン
ピーダンスZACと素子直流抵抗Riとの対応関係、及
び素子インピーダンスZACと素子温との対応関係が崩
れ、その関係が図21(a),(b)に示すように素子
の劣化前後でずれる。図中、実線は劣化前の初期品を示
し、破線は劣化品を示す。例えば熱劣化に伴い電極の抵
抗値が変化する時、交流インピーダンスZACと素子直
流抵抗Riとの対応関係が崩れ、図21(a),(b)
の状態を招く。
【0011】上記図20,21のようにセンサ個々の特
性が変動する場合、印加電圧制御が適正に行われず、正
確なセンサ出力(空燃比出力)が得られない。また同様
に、ヒータの通電制御が適正に行われず、やはり正確な
センサ出力(空燃比出力)が得られないことになる。
【0012】こうした事態は、高精度な空燃比フィード
バック制御を実現する上で特に問題視されることであ
り、本来、空燃比が高精度に検出されるべく領域、すな
わち、例えばリーン制御域(空燃比=18〜50程度の
領域)において空燃比の検出精度が悪化し、ひいては空
燃比の制御精度が低下してエミッション悪化等の不具合
を招くおそれもある。
【0013】本発明は、上記問題に着目にてなされたも
のであって、その目的とするところは、センサの個体差
や経時変化に関係なく、常にガス濃度を精度良く検出す
ることができるガス濃度検出装置を提供することであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のガス濃度検出装
置は、固体電解質と該固体電解質の相対向する面に各々
設けられた電極とを有する素子部を備え、前記電極間に
電圧が印加されるとそれに伴い被検出ガス中の特定成分
の濃度に応じた電流信号を出力するガス濃度センサを用
いることを前提とする。また同センサには、電源電圧の
通電により発熱して前記素子部を所定の活性温度に加熱
するためのヒータが設けられ、ガス濃度検出装置はヒー
タの通電量を制御する。
【0015】請求項1に記載の発明では、前記素子部に
おける素子直流抵抗を検出する直流抵抗検出手段と、ガ
ス濃度センサから出力される電流信号を、前記検出した
素子直流抵抗に応じて補正するセンサ出力補正手段とを
備える。
【0016】既述の通り素子直流抵抗Riは図2のV−
I特性にて規定され、本来、センサ素子部の活性状態を
反映するものであるが、この素子直流抵抗Riを、交流
インピーダンスZACをマップ変換した直流抵抗換算値
ZDCで代用する従来装置の場合、センサの個体間バラ
ツキや経時的な変化に起因してガス濃度の検出精度が低
下する。例えば熱劣化に伴い電極の抵抗値が変化する
時、同検出精度が低下する。これに対して上記構成によ
れば、仮に電極の熱劣化等が生じた場合にもその反映と
して素子直流抵抗によるセンサ出力補正が行われるた
め、ガス濃度の検出精度低下が回避できる。その結果、
センサの個体差や経時変化に関係なく、常にガス濃度を
精度良く検出することができる。
【0017】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記素子部の交流インピーダンスを
検出し、該検出した交流インピーダンスを直流抵抗換算
値に変換する。前記センサ出力補正手段は、前記素子直
流抵抗と前記直流抵抗換算値との差に応じた補正値を算
出する手段と、該算出した補正値を用いてガス濃度セン
サから出力される電流信号を補正する手段とを備える。
【0018】本構成によれば、素子直流抵抗と直流抵抗
換算値との差に基づく補正を行うため、センサの個体間
バラツキや経時変化が正確に把握でき、それが原因で図
20(a),図21(a)のようにセンサ特性が変化し
た場合において適正な補正を実施することができる。
【0019】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記センサ出力補正手段は、その時
々のガス濃度に応じて前記補正値を算出する。つまり、
被検出ガス中のガス濃度(空燃比)が相違すると、実際
のセンサ出力と本来得たいセンサ出力との差が変動し、
必要となる補正値が自ずと相違することがある。これに
対し上記構成では、補正ズレの要因が解消され、より一
層正確なセンサ出力補正が可能となる。
【0020】また、請求項4に記載の発明では、前記素
子部における素子直流抵抗を検出する直流抵抗検出手段
と、ガス濃度センサへの印加電圧を、前記検出した素子
直流抵抗に応じて補正する印加電圧補正手段とを備え
る。
【0021】請求項4の構成によれば、上記請求項1と
同様に、仮に電極の熱劣化等が生じた場合にもその反映
として素子直流抵抗による印加電圧補正が行われるた
め、ガス濃度の検出精度低下が回避できる。その結果、
センサの個体差や経時変化に関係なく、常にガス濃度を
精度良く検出することができる。
【0022】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の発明において、前記素子部の交流インピーダンスを
検出し、該検出した交流インピーダンスを直流抵抗換算
値に変換する。前記印加電圧補正手段は、前記素子直流
抵抗と前記直流抵抗換算値との差に応じた補正値を算出
する手段と、該算出した補正値を用いてガス濃度センサ
への印加電圧を補正する手段とを備える。
【0023】本構成によれば、素子直流抵抗と直流抵抗
換算値との差に基づく補正を行うため、センサの個体間
バラツキや経時変化が正確に把握でき、それが原因で図
20(a),図21(a)のようにセンサ特性が変化し
た場合において適正な補正を実施することができる。
【0024】請求項6に記載の発明では、請求項5に記
載の発明において、前記印加電圧補正手段は、その時々
のガス濃度に応じて前記補正値を算出する。つまり、被
検出ガス中のガス濃度(空燃比)が相違すると、実際の
センサ印加電圧と本来所望のセンサ印加電圧との差が変
動し、必要となる補正値が自ずと相違することがある。
これに対し上記構成では、補正ズレの要因が解消され、
より一層正確なセンサ出力補正が可能となる。
【0025】また、請求項7に記載の発明では、前記素
子部の交流インピーダンスを検出するインピーダンス検
出手段と、前記素子部の素子直流抵抗を検出する直流抵
抗検出手段と、前記検出した交流インピーダンスに基づ
き決定されるヒータの通電量を、前記検出した素子直流
抵抗に応じて補正する通電量補正手段とを備える。
【0026】請求項7の構成によれば、上記請求項1,
4と同様に、仮に電極の熱劣化等が生じた場合にもその
反映として素子直流抵抗によるヒータ通電量の補正が行
われるため、ガス濃度センサが常に所望の活性状態で維
持できる。その結果、センサの個体差や経時変化に関係
なく、常にガス濃度を精度良く検出することができる。
【0027】請求項8に記載の発明では、請求項7に記
載の発明において、前記検出した交流インピーダンスを
直流抵抗換算値に変換する。前記通電量補正手段は、前
記素子直流抵抗と前記直流抵抗換算値との差に応じた補
正値を算出する手段と、該算出した補正値を用いて前記
設定したヒータの通電量を補正する手段とを備える。
【0028】本構成によれば、素子直流抵抗と直流抵抗
換算値との差に基づく補正を行うため、センサの個体間
バラツキや経時変化が正確に把握でき、それが原因で図
20(b),図21(b)のようにセンサ特性が変化し
た場合において適正な補正を実施することができる。
【0029】上述した請求項7又は8では、素子直流抵
抗に基づき例えば素子活性不足を補うべくヒータの通電
量が増量側に補正されるが、センサ素子部の損傷等を抑
制するには加熱上限を決める必要がある。そのため、セ
ンサ素子部の加熱上限付近ではヒータ通電量をそれ以上
増やすのではなく、他の補正によりガス濃度検出の精度
を確保する。
【0030】つまり、請求項9に記載したように、ガス
濃度センサから出力される電流信号を、前記検出した素
子直流抵抗に応じて補正するセンサ出力補正手段を更に
備える。或いは、請求項10に記載したように、ガス濃
度センサへの印加電圧を、前記検出した素子直流抵抗に
応じて補正する印加電圧補正手段を更に備える。
【0031】請求項11に記載の発明では、請求項2,
5,8の何れかに記載の発明において、素子直流抵抗と
直流抵抗換算値との差が大きいほど、前記補正値を増大
させる。つまり、素子直流抵抗と直流抵抗換算値との差
が大きいほど、ガス濃度センサによる電流信号、センサ
印加電圧、又はヒータ通電量のズレ幅が大きくなる。こ
の場合、上記の如く補正値を設定することで、補正演算
の精度が向上する。
【0032】請求項12に記載の発明では、請求項2,
5,8の何れかに記載の発明において、素子直流抵抗と
直流抵抗換算値との差が所定の許容値を超える時、ガス
濃度センサの異常と判断する。例えば素子電極の熱劣化
等により素子直流抵抗と直流抵抗換算値との差が極めて
大きくなると、既述の各種補正を行ったとしてもガス濃
度の検出精度低下を回避することはできない。そこでか
かる場合には、センサ異常の旨を判定する。
【0033】前記直流抵抗検出手段は、以下に示す請求
項13,14のように構成されるとよい。つまり、・請
求項13では、ガス濃度センサのV−I座標上の抵抗支
配領域にて電圧を印加し、その時の印加電圧とセンサ出
力とから素子直流抵抗を算出する。・請求項14の発明
では、ガス濃度センサに電圧を印加するための回路を瞬
断し、該瞬断する前後の電圧変化と電流変化との比から
素子直流抵抗を検出する。これら何れの場合にも、素子
直流抵抗が精度良く検出できる。
【0034】ところで上述の通り素子直流抵抗を検出す
る場合、交流インピーダンスの検出に比べて長い時間を
要するため、請求項15に記載のように、ガス濃度検出
が中断できるような所定の実施条件が成立した場合にの
み、素子直流抵抗の検出を許可するとよい。これによ
り、素子直流抵抗の検出時にガス濃度検出が中断される
ことによる影響が最小限に抑えられる。
【0035】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、この
発明を車両用エンジンの空燃比制御システムに具体化し
た第1の実施の形態を図面に従って説明する。本制御シ
ステムにおいてはエンジン排気管に設けられた空燃比セ
ンサの検出結果を基にエンジンへの燃料噴射量を所望の
空燃比に制御する。以下の記載では、空燃比センサを用
いた空燃比(A/F)の検出手順や、同センサに設けら
れたヒータ通電制御手順を詳細に説明する。
【0036】図1は、本実施の形態における空燃比制御
システムの概要を示す構成図である。図1において、エ
ンジン10は多気筒4サイクル内燃機関として構成され
ている。吸気管11には、エンジン10の各気筒に対し
て燃料を噴射供給するためのインジェクタ12が配設さ
れている。また、排気管13には限界電流式空燃比セン
サからなるA/Fセンサ30が配設されており、同セン
サ30は排気中の酸素濃度(或いは、未燃ガス中の一酸
化炭素などの濃度)に比例して広域で且つリニアな空燃
比信号を出力する。
【0037】A/Fセンサ30は、断面コップ状の固体
電解質31とその外側に積層された拡散抵抗層32とを
備え、固体電解質31の内外(大気側及び排気側)には
一対の電極33,34が設けられる。本実施の形態で
は、これら各部材31〜34によりセンサ素子部30a
が構成される。固体電解質31の内部にはセンサ素子部
30aを加熱するためのヒータ35が配設される。ここ
で、固体電解質層31は、ZrO2 、HfO2 、ThO
2 、Bi2 O3 等にCaO、MgO、Y2 O3 、Yb2
O3 等を安定剤として固溶させた酸素イオン伝導性酸化
物焼結体からなり、拡散抵抗層32は、アルミナ、マグ
ネシャ、ケイ石質、スピネル、ムライト等の耐熱性無機
物質からなる。また、電極33,34は共に、白金等の
触媒活性の高い貴金属からなりその表面には多孔質の化
学メッキ等が施されている。ヒータ35はバッテリ電源
からの給電により発熱する。
【0038】上記構成のA/Fセンサ30において、セ
ンサ素子部30aは理論空燃比点よりリーン領域では酸
素濃度に応じた限界電流を発生する。この場合、センサ
素子部30a(固体電解質31)は酸素濃度を直線的特
性にて検出し得るものであるが、センサ素子部30aを
活性化するには約600℃以上の高温が必要とされ、且
つ同センサ素子部30aの活性温度範囲が狭いため、エ
ンジンの排ガスのみによる加熱では活性状態を維持でき
ない。そのため、本実施の形態では、ヒータ35の加熱
制御によりセンサ素子部30aを活性温度域で保持す
る。なお、理論空燃比よりもリッチ側の領域では、未燃
ガスである一酸化炭素(CO)等の濃度が空燃比に対し
てほぼリニアに変化し、センサ素子部30aはCO等の
濃度に応じた限界電流を発生する。
【0039】図2にはA/Fセンサ30のV−I特性を
示す。図2において、素子限界電流(センサ出力Ip)
の増減は空燃比の増減に対応し、空燃比がリーン側にな
るほどセンサ出力Ipは増大し、空燃比がリッチ側にな
るほどセンサ出力Ipは減少する。また、V軸に平行な
直線部分(限界電流検出域)よりも小さい電圧域は抵抗
支配領域であり、抵抗支配領域における一次直線部分の
傾きはセンサ素子部30a(固体電解質31)の素子直
流抵抗Riにより特定される。抵抗支配領域における直
線部分の傾きは素子温の変化に伴い変化し、例えば素子
温が低下すると、素子直流抵抗Riが増大して前記傾き
が小さくなる。また、素子直流抵抗Riに対して交流イ
ンピーダンスZACは図示の通り規定される(Ri>Z
AC)。
【0040】また、図2のV−I座標上には、抵抗支配
領域の一次直線部分に平行に印加電圧線LX1が与えら
れ、この印加電圧線LX1に沿ってその時々の空燃比に
応じた印加電圧が設定される。従って、仮に空燃比がリ
ーン側に移行しA/Fセンサ30に流れる素子限界電流
(センサ出力Ip)が増えると、それに伴い印加電圧が
より大きな値に変更される。
【0041】一方、図1において、ECU15は、イン
ジェクタ12による燃料噴射量を最適に制御するための
エンジン制御用マイコン16を備える。エンジン制御用
マイコン16は、図示しないセンサ群から各種エンジン
運転情報を取り込み、これらのセンサ検出結果からエン
ジン回転数、吸気圧、水温、スロットル開度などのエン
ジン運転状態を検知する。
【0042】空燃比検出用マイコン20は、前記エンジ
ン制御用マイコン16に対して相互に通信可能に接続さ
れている。空燃比検出用マイコン20は、所定の制御プ
ログラムに従いバイアス制御回路40を操作し、電圧印
加に伴いA/Fセンサ30に流れる電流値を計測する。
そして、該計測した電流値から空燃比を検出し、その検
出結果をエンジン制御用マイコン16に出力する。ま
た、同マイコン20は、A/Fセンサ30が活性状態で
維持されるようヒータ制御回路25を操作し、必要に応
じてヒータ35を通電する。
【0043】ここで、A/Fセンサ30に電圧を印加す
るためのバイアス指令信号Vrは空燃比検出用マイコン
20からD/A変換器21に入力され、同D/A変換器
21にてアナログ信号Vbに変換された後、LPF(ロ
ーパスフィルタ)22に入力される。また、LPF22
にてアナログ信号Vbの高周波成分が除去された出力電
圧Vcはバイアス制御回路40に入力され、同バイアス
制御回路40によりA/Fセンサ30に電圧が印加され
る。この場合、空燃比(センサ出力Ip)の検出時か、
素子直流抵抗Riの検出か、或いは交流インピーダンス
ZACの検出かに応じて各個にセンサ印加電圧が制御さ
れる。
【0044】その時々の空燃比に対応するA/Fセンサ
30の出力(センサ出力Ip)は、バイアス制御回路4
0内の電流検出回路50にて検出され、その検出値はA
/D変換器23を介して空燃比検出用マイコン20に入
力される。ヒータ制御回路25は、A/Fセンサ30の
素子抵抗又は素子温に応じてヒータ35への通電量をデ
ューティ制御し、同ヒータ35の加熱制御を行う。
【0045】なお、エンジン制御用マイコン16による
空燃比F/B制御については、本案の要旨ではなく且つ
その制御内容が周知であるため、ここではその詳細な説
明を省略するが、簡単に述べると、エンジン制御用マイ
コン16は、A/Fセンサ30による空燃比の検出結果
(電圧信号)やその他、各種センサの検出結果を取り込
み、それらの検出結果に基づいて現代制御或いはPI制
御といった制御アルゴリズムに則って空燃比F/B制御
を実施する。つまり、その時々の空燃比が目標空燃比に
一致するよう、エンジン10の各気筒へインジェクタ1
2から噴射供給される燃料量を制御する。
【0046】次に、上記の如く構成される空燃比制御シ
ステムの作用について、空燃比検出用マイコン20の動
作を中心に説明する。本実施の形態において、空燃比検
出用マイコン20は図示しないメインルーチンに従い、
(イ)交流インピーダンスZACの検出、(ロ)素子直
流抵抗Riの検出、(ハ)空燃比(センサ出力Ip)の
検出、(ニ)ヒータの通電制御、といった各処理を順次
実施する。上記各処理のうち、(イ)の処理によればA
/Fセンサ30の活性状態を表す交流インピーダンスZ
ACが検出され、(ロ)の処理によればA/Fセンサ3
0の個体間バラツキや劣化状態を表す素子直流抵抗Ri
が検出される。そして、(ハ),(ニ)によれば、前記
(イ),(ロ)の検出結果を反映しつつ空燃比の検出や
ヒータ制御が実施される。以下、上記各処理について図
3〜図6のフローチャートに従い詳細に説明する。
【0047】先ず始めに、掃引法を用いた交流インピー
ダンスZACの検出手順を図3を用いて説明する。図3
の処理は例えば128ms(ミリ秒)毎に実行される。
但し、エンジン運転状態に応じてZAC検出の実行周期
を変更してもよく、例えばエンジン10の定常運転時
等、空燃比の変化が比較的小さい通常時には2s(秒)
に、エンジン10の始動時や過渡運転時等、空燃比の急
変時には128msに、というように可変に設定しても
よい。
【0048】図3において、ステップ101では、バイ
アス指令信号Vrを操作しそれまでの印加電圧Vp(空
燃比検出用の電圧)に対して電圧を正側に単発的に変化
させる。インピーダンス検出用電圧の印加時間は、A/
Fセンサ30の周波数特性を考慮して数10〜100μ
s程度とする。その後、ステップ102では、その時の
電圧変化量Vaと電流検出回路50により検出されたセ
ンサ出力の変化量Iaとを読み取る。また、続くステッ
プ103では、前記Va,Iaから交流インピーダンス
ZACを算出し(ZAC=Va/Ia)、その後本処理
を終了する。
【0049】上記の処理によれば、前記図1のLPF2
2並びにバイアス制御回路40を介し、所定の時定数を
持たせた電圧が単発的にA/Fセンサ30に印加され
る。その結果、図7に示されるように、当該電圧の印加
からt時間経過後にピーク電流Ia(電流変化量)が検
出され、その時の電圧変化量Vaとピーク電流Iaとか
ら交流インピーダンスZACが検出される(ZAC=V
a/Ia)。かかる場合、LPF22を介して単発的な
電圧をA/Fセンサ30に印加することにより、過度な
ピーク電流の発生が抑制され、交流インピーダンスZA
Cの検出精度が向上する。
【0050】上記の如く求められる交流インピーダンス
ZACは、素子温に対して図19(b)に示す関係を有
する。すなわち、素子温が低いほど、交流インピーダン
スZACは飛躍的に大きくなる。
【0051】次に、素子直流抵抗Riの検出手順につい
て図4のフローチャートに従い説明する。図4の処理は
例えば4ms周期で実行される。図4において、先ずス
テップ201では、素子直流抵抗Riの検出条件が成立
するか否かを判別する。つまり、素子直流抵抗Riの検
出は、交流インピーダンスZACの検出に比べて長い時
間を要し、その検出期間中は空燃比(センサ出力Ip)
の検出が中断されてしまう。従って、空燃比検出を中断
してもよい条件が成立する場合にのみ、素子直流抵抗R
iの検出を実行する。具体的には、 ・燃料カットの実行中であること、 ・エンジン制御用マイコン16から空燃比F/B制御の
中止の旨の信号が送信されていること、等の少なくとも
一つが満たされる時に、素子直流抵抗Riの検出条件が
成立する。
【0052】ステップ201がNOの時、本処理を一旦
終了し、ステップ201がYESの時、ステップ202
に進む。ステップ202では、印加電圧の設定マップを
それまでの空燃比検出用のものから直流抵抗検出用のも
のに切り替える。実際には、図8に示されるように、抵
抗支配領域の直線部分に平行な印加電圧線LX1に応じ
て空燃比検出用の印加電圧マップが与えられるのに対
し、抵抗支配領域の直線部分に交わる、負の傾きを持つ
印加電圧線LX2に応じて直流抵抗検出用の印加電圧マ
ップが与えられる。
【0053】続くステップ203では、前記図8の印加
電圧線LX2を用い、その時のセンサ出力Ipに応じた
目標印加電圧Vtgを設定し出力する。このとき、素子
容量成分の電流出力への影響を考慮して例えば5mV/
8ms以下の変更速度で印加電圧が徐々に変更される。
これにより図8の事例では、実際の印加電圧(実印加電
圧Vre)が図のA点から徐々に左側(負側)に変更さ
れることとなる。
【0054】次に、ステップ204では、印加電圧変更
後において固体電解質31に流れる電流値、すなわち電
流検出回路50により検出されるセンサ出力Ipを読み
込む。また、続くステップ205では、印加電圧線LX
2上の目標印加電圧Vtgと今現在の実印加電圧Vre
とが一致するか否かを判別する。Vtg≠Vreであれ
ば、ステップ203に戻り、ステップ203〜205の
処理を繰り返し実行する。つまり、4ms毎に目標印加
電圧Vtgが再設定され、その時々のセンサ出力Ipが
検出される。
【0055】そして、Vtg=Vreになると、ステッ
プ206に進み、最新の印加電圧(Vtg=Vreとな
った時の電圧値)とセンサ出力Ipとから素子直流抵抗
Riを算出する。すなわち、 Ri=Vtg/Ip の演算結果から素子直流抵抗Riを算出する。Ri値の
検出後、本処理を一旦終了する。
【0056】上記ステップ203〜206の処理によれ
ば、図8において、印加電圧線LX1上のA点から印加
電圧線LX2上のB点にセンサ印加電圧が変更され、同
B点での印加電圧とセンサ出力とから素子直流抵抗Ri
が算出される。例えば電圧変更速度を5mV/8msと
して印加電圧を0.45Vから0.24Vに変更する場
合、印加電圧を変更し始めてから336ms経過後に素
子直流抵抗Riが検出されることとなる。
【0057】上記構成では印加電圧の変更に際し電圧変
更速度を制限したが、これに代わる構成も可能である。
例えば印加電圧を変更する際、印加電圧線LX2と抵抗
支配領域の直線部分との交点(図8のB点)で目標印加
電圧Vtgを設定して出力し、その後、素子容量成分の
電流出力への影響に関係なく同電流出力が安定する時間
だけ待ち、電流出力が安定した時のセンサ出力を使って
素子直流抵抗Riを算出する。
【0058】次に、空燃比の検出手順を図5を用いて説
明する。図5の処理は例えば4ms周期で実行される。
図5において、ステップ301では、電圧印加に伴い固
体電解質31に流れる電流値、すなわち電流検出回路5
0により検出されるセンサ出力Ipを読み込む。
【0059】また、ステップ302では、前記図3にて
算出した交流インピーダンスZACを読み込み、続くス
テップ303では、予め設定される図19(a)の変換
マップを用い、交流インピーダンスZACを直流抵抗換
算値ZDCに変換する。さらに、ステップ304では、
前記図4にて算出した素子直流抵抗Riを読み込む。
【0060】その後、ステップ305では、素子直流抵
抗Riと直流抵抗換算値ZDCとの差(Ri−ZDC)
が所定値K1未満であるか否かを判別する。この所定値
K1は素子割れや電極の損傷等を判定するものであっ
て、Ri−ZDC<K1であれば、ステップ306で異
常発生の旨を認識してそのまま本処理を終了する。この
場合、警告灯を点灯させる、空燃比F/B制御を中断さ
せる、ダイアグ情報をメモリに記憶する等の処理を実行
する。
【0061】また、Ri−ZDC≧K1であれば、ステ
ップ307に進む。同ステップ307では、図9の関係
に従い、素子直流抵抗Riと直流抵抗換算値ZDCとの
差(Ri−ZDC)、並びにその時の空燃比(センサ出
力Ip)に応じて電流補正値ΔIを算出する。
【0062】図9(a)では、空燃比がリーンかリッチ
か、すなわちセンサ出力Ipが正か負かに応じて複数の
特性線が設定されており、空燃比リーンの特性例として
A/F=18,23を、空燃比リッチの特性例としてA
/F=12を示す。図中、K1は前記ステップ305で
使用した判定値であり、K2,K3は補正の要否を判断
するための判定値である(但し、K1<K2<K3であ
る)。そして、(Ri−ZDC)値と空燃比とに応じて
電流補正値ΔIが設定される。
【0063】ここで、Ri−ZDC<K2となるのは、
直流抵抗換算値ZDCに対して素子直流抵抗Riが減少
する場合であり、例えばセンサ素子温が高く、センサ素
子部30aに印加される電圧が限界電流検出域を外れる
事態が考えられる。この場合、空燃比がリーン(センサ
出力Ip>0)であれば、負の電流補正値ΔIが設定さ
れ、空燃比がリッチ(センサ出力Ip<0)であれば、
正の電流補正値ΔIが設定される。より具体的には、図
20(a)において交流インピーダンスZACと素子直
流抵抗Riとの関係が「センサC」のように崩れる場
合、「Ri−ZDC<K2」の事態が生じ、上記の如く
補正値ΔIが設定される。
【0064】また、Ri−ZDC=K2〜K3(正常
域)となるのは、素子直流抵抗Riと直流抵抗換算値Z
DCとがほぼ一致する場合である。この場合、例えばA
/Fセンサ30の個体間バラツキが殆ど無く、且つ劣化
状態でもないと考えられるため、空燃比に関係なく、電
流補正値ΔI=0が設定される。
【0065】さらに、Ri−ZDC≧K3となるのは、
直流抵抗換算値ZDCに対して素子直流抵抗Riが増大
する場合であり、例えばセンサ素子温が低く、センサ素
子部30aに印加される電圧が限界電流検出域を外れる
事態が考えられる。この場合、空燃比がリーン(センサ
出力Ip>0)であれば、正の電流補正値ΔIが設定さ
れ、空燃比がリッチ(センサ出力Ip<0)であれば、
負の電流補正値ΔIが設定される。より具体的には、図
20(a)において交流インピーダンスZACと素子直
流抵抗Riとの関係が「センサB」のように崩れる場
合、或いは図21(a)において交流インピーダンスZ
ACと素子直流抵抗Riとの関係が「劣化後」のように
崩れる場合、「Ri−ZDC≧K3」の事態が生じ、上
記の如く補正値ΔIが設定される。
【0066】なお、(Ri−ZDC)値が大きくなるほ
ど、センサ出力Ipのズレ量は大きくなる。そのため、
同一の空燃比で見た場合、(Ri−ZDC)値が正常域
(K2〜K3)から離れるほど、電流補正値ΔIは正側
又は負側に大きく設定される。因みに、空燃比がストイ
キの場合、(Ri−ZDC)値に関係なく、常にΔI=
0となる。
【0067】電流補正値ΔIの設定後、ステップ308
では、前記検出したセンサ出力Ipを電流補正値ΔIに
より補正する。つまり、 Ipf=Ip+ΔI として補正後のセンサ出力Ipfを得る。そしてその
後、補正後のセンサ出力Ipfをエンジン制御用マイコ
ン16に対して出力する。例えば図9(b)に示される
ように、A/F=18であり且つRi−ZDC=Kxの
時、電流補正値ΔIとして「ΔIx」が設定され、この
ΔIxによりセンサ出力Ipが補正される。
【0068】但し、空燃比の検出結果としてエンジン制
御用マイコン16に出力するデータは、センサ出力(補
正後のセンサ出力Ipf)そのものでもよいし、所定の
変換マップを用いてA/F値に変換したデータでもよ
い。
【0069】ステップ309では、次の空燃比検出のた
めに、その時々の空燃比(補正前のセンサ出力Ip)に
対応する印加電圧を設定して出力する。このとき、前記
図2の印加電圧線LX1を用いてその時のセンサ出力I
pに対応した印加電圧が設定される。そしてその後、本
処理を終了する。
【0070】センサ出力Ipが補正される様子を図10
を用いて説明する。図10では、正常な活性時(劣化
前)におけるV−I特性を実線で示し、素子劣化時にお
けるV−I特性を二点鎖線で示す。正常時の具体的数値
は、ZAC=20Ω、ZDC=30Ω、Ri=30Ωで
あり、電圧Vpの印加に伴い電流Ip1が流れたとす
る。これに対し劣化時には、ZAC=20Ω、ZDC=
30Ω、Ri=150Ωに変化し、電圧Vpの印加に伴
い電流Ip2が流れたとする。
【0071】この場合、後者の状態において、(Ri−
ZDC)値に応じて電流補正値ΔIが設定され、 Ipf=Ip2+ΔI として補正後のセンサ出力Ipfが算出される。この補
正後のセンサ出力Ipfは劣化前のセンサ出力Ip1に
一致する。
【0072】次に、ヒータ通電の制御手順を図6を用い
て説明する。図6において、先ずステップ401では、
前記図3にて算出した交流インピーダンスZACを読み
込み、続くステップ402では、予め設定される図19
(a)の変換マップを用い、交流インピーダンスZAC
を直流抵抗換算値ZDCに変換する。
【0073】その後、ステップ403では、直流抵抗換
算値ZDCが固体電解質31(センサ素子部)の半活性
状態を判定するための所定の判定値(本実施の形態で
は、200Ω程度)以下であるか否かを判別する。例え
ばエンジン10の低温始動時等、素子温が低い場合には
ZDC>200Ωとなり、ステップ404に進んでヒー
タ35の「100%通電制御」を実施し、その後本処理
を終了する。100%通電制御は、ヒータ35へのデュ
ーティ比制御信号を100%に維持する制御であり、直
流抵抗換算値ZDCが200Ω以下になりステップ40
3がYESになるまで継続して実施される。
【0074】ヒータ熱により素子温が上昇し、ステップ
403がYESになると、ステップ405に進んで直流
抵抗換算値ZDCが素子インピーダンスF/B制御を開
始するための所定の判定値(本実施の形態では、40Ω
程度)以下であるか否かを判別する。ステップ405の
判定値は、直流抵抗換算値の目標値ZDCtg(本実施
の形態では、30Ω)に対して「+10Ω」程度の値と
して設定される。
【0075】センサ活性化の完了前であってZDC>4
0Ωであれば、ステップ406に進んで「電力制御」に
よりヒータ35の通電制御を実施し、その後本処理を終
了する。このとき、直流抵抗換算値ZDCが大きいほ
ど、大きな電力指令値が決定され、その電力指令値に応
じてヒータ通電のための制御デューティ比が算出され
る。
【0076】センサ活性化が完了し、前記ステップ40
5がYESになると、ステップ407に進む。ステップ
407では、前記図4にて算出した素子直流抵抗Riを
読み込み、続くステップ408では、素子直流抵抗Ri
と直流抵抗換算値ZDCとの差(Ri−ZDC)が所定
値K1未満であるか否かを判別する。この所定値K1は
前記図5のステップ305におけるK1値と同一でよ
い。Ri−ZDC<K1であれば、ステップ409で異
常発生の旨を認識してそのまま本処理を終了する。この
場合、警告灯を点灯させる、空燃比F/B制御を中断さ
せる、ダイアグ情報をメモリに記憶する等の処理を実行
する。
【0077】また、Ri−ZDC≧K1であれば、ステ
ップ410に進む。同ステップ410では、図11の関
係に従い、直流抵抗換算値の目標値ZDCtgについて
その補正値ΔZDCtgを、素子直流抵抗Riと直流抵
抗換算値ZDCとの差(Ri−ZDC)に応じて算出す
る。
【0078】図11において、K1,K2,K3は前記
図9中と同じ値である。すなわち、K2,K3は補正の
要否を判断するための判定値である。ここで、Ri−Z
DC<K2の場合、負の補正値ΔZDCtgが設定さ
れ、Ri−ZDC=K2〜K3の場合、補正値ΔZDC
tg=0が設定され、Ri−ZDC≧K3の場合、正の
補正値ΔZDCtgが設定される。
【0079】例えば図20(a),(b)において、セ
ンサ個々の特性が「センサC」のように崩れる場合、
「Ri−ZDC<K2」の事態が生じ、負の補正値ΔZ
DCtgが設定される。また、同図20(a),(b)
においてセンサ個々の特性が「センサB」のように崩れ
る場合、或いは図21(a),(b)において破線の如
く劣化が進行した場合、「Ri−ZDC≧K3」の事態
が生じ、正の補正値ΔZDCtgが設定される。
【0080】その後、ステップ411では、直流抵抗換
算値の目標値ZDCtgを補正値ΔZDCtgにより補
正する。つまり、 ZDCtgf=ZDCtg+ΔZDCtg として補正後の目標値ZDCtgfを得る。
【0081】ステップ412では、素子インピーダンス
F/B制御の実施に際してヒータ通電のためのデューテ
ィ比DUTYを算出する。本実施の形態では、その一例
としてPID制御手順を用いることとしている。つま
り、次の式(1)〜(3)により比例項GP,積分項G
I,微分項GDを算出する。
【0082】 GP=KP・(ZDC−ZDCtgf) …(1) GI=GIi-1 +KI・(ZDC−ZDCtgf) …(2) GD=KD・(ZDC−ZDCi-1 ) …(3) 但し、上式において、「KP」は比例定数、「KI」は
積分定数、「KD」は微分定数を表し、添字「i−1」
は前回処理時の値を表す。
【0083】また、上記比例項GP,積分項GI,微分
項GDを加算してデューティ比DUTYを算出する(D
UTY=GP+GI+GD)。そして、補正後の目標値
ZDCtgfによりヒータ35を通電し、その後本処理
を終了する。なお、こうしたヒータ制御は上記のPID
制御に限定されるものではなく、PI制御やP制御を実
施するようにしてもよい。
【0084】上記の如く補正後の目標値ZDCtgfで
ヒータ通電を制御する際、センサ素子部を過昇温させる
ことの懸念がある。そのため、素子温に最大ガードをか
け、ガード値に達する場合にはそれ以上のデューティ増
加側の補正を中止する。この場合、目標値ZDCtgの
補正は中止されても、前述のセンサ出力補正が継続して
実施されることで個体間バラツキ等の影響が解消され
る。
【0085】なお本実施の形態では、図3の処理により
「インピーダンス検出手段」が構成され、図4の処理に
より「直流抵抗検出手段」が構成される。また、図5の
ステップ307,308により「センサ出力補正手段」
が構成され、図6のステップ410〜412により「通
電量補正手段」が構成される。
【0086】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (a)センサ素子部30aの素子直流抵抗Riを検出
し、該検出した素子直流抵抗Riに応じてセンサ出力I
pを補正するようにした。実際には、素子直流抵抗Ri
と直流抵抗換算値ZDCとの差(Ri−ZDC)に応じ
た電流補正値ΔIを算出し、該電流補正値ΔIを用いて
センサ出力Ipを補正した。本構成によれば、仮にセン
サ電極の熱劣化等が生じた場合にもその反映として素子
直流抵抗Riによるセンサ出力補正が行われるため、当
該補正の無い従来装置とは異なり、空燃比の検出精度低
下が回避できる。その結果、センサの個体差や経時変化
に関係なく、常に空燃比を精度良く検出することができ
る。
【0087】(b)電流補正値ΔIを設定するためのマ
ップを見ると、図9のように、(Ri−ZDC)値の大
きさ並びにその時々の空燃比に応じて当該補正値ΔIが
算出される。これにより、補正演算の精度が向上し、よ
り一層正確なセンサ出力補正が可能となる。
【0088】(c)ヒータの通電制御に際し、素子直流
抵抗Riに応じてヒータ通電のための目標値ZDCtg
を補正するようにした。実際には、(Ri−ZDC)値
に応じて補正値ΔZDCtgを算出した。本構成によれ
ばやはり、仮に電極の熱劣化等が生じた場合にもその反
映として素子直流抵抗Riによるヒータ通電量の補正が
行われるため、A/Fセンサ30が常に所望の活性状態
で維持できる。その結果、センサの個体差や経時変化に
関係なく、常に空燃比を精度良く検出することができ
る。
【0089】上記センサ出力補正やヒータ通電量補正に
よれば、センサの個体間バラツキや経時変化が原因で図
20,図21のようにセンサ特性が変化した場合におい
て適正な補正を実施することができる。
【0090】(d)素子直流抵抗Riに基づくセンサ出
力補正とヒータ通電量補正とを併せて実施する本実施の
形態の場合、基本的には目標値ZDCtgの補正により
センサの個体間バラツキや経時変化の影響が解消され、
更に同補正の不足分はセンサ出力Ipの補正により補わ
れ、結果として精度の良い空燃比検出値が得られる。こ
の場合、両補正を併用することで、空燃比検出の信頼性
がより一層向上すると共に、ヒータ通電時におけるセン
サ素子部の過昇温が抑制される。
【0091】(e)素子直流抵抗Riと直流抵抗換算値
ZDCとの差が所定の許容値を超える時(Ri−ZDC
<K1の時)、A/Fセンサ30の異常と判断する。こ
れにより、素子電極の熱劣化等、センサの異常発生にも
適正に対処できる。
【0092】(f)素子直流抵抗Riの検出に際し、A
/Fセンサ30のV−I座標上の抵抗支配領域にて電圧
を印加し、その時の印加電圧とセンサ出力とから素子直
流抵抗Riを算出する。この場合、素子直流抵抗Riが
精度良く検出できる。
【0093】(g)空燃比検出が中断できるような所定
の実施条件が成立した場合にのみ、素子直流抵抗Riの
検出を許可するようにした。つまり、上述の通り素子直
流抵抗Riを検出する場合、交流インピーダンスZAC
の検出に比べて長い時間を要するが、実施許可の条件を
付すことにより、素子直流抵抗Riの検出時に空燃比検
出が中断されることによる影響が最小限に抑えられる。
【0094】(h)上記の如く空燃比の検出精度が向上
するため、高精度な空燃比F/B制御を実現することが
でき、ひいては排気エミッションを良好に保つことが可
能となる。
【0095】次に、本発明における第2,第3の実施の
形態を説明する。但し、以下の各実施の形態の構成にお
いて、上述した第1の実施の形態と同等であるものにつ
いては図面に同一の記号を付すと共にその説明を簡略化
する。そして、以下には第1の実施の形態との相違点を
中心に説明する。
【0096】(第2の実施の形態)本実施の形態では、
上記第1の実施の形態との相違点として、素子直流抵抗
Riの検出法を変更する。つまり、A/Fセンサ30に
電圧を印加するための回路を瞬断し、該瞬断する前後の
電圧変化及び電流変化の比から素子直流抵抗Riを検出
する。装置の変更点として、図12に示されるように、
ECU15内のLPF22とバイアス制御回路40との
間にスイッチ60を設け、同スイッチ60の開閉を空燃
比検出用マイコン20により操作するようにしている。
【0097】図13は、本実施の形態における素子直流
抵抗Riの検出手順を示すフローチャートであり、同処
理は前記図4の処理に置き換えて実行される。図13に
おいて、先ずステップ501では、素子直流抵抗Riの
検出条件が成立するか否かを判別する。そして、ステッ
プ501がNOの時、本処理を一旦終了し、ステップ5
01がYESの時、ステップ502に進む。つまり、例
えば燃料カット時など、空燃比検出を中断してもよい条
件が成立する場合にのみ、素子直流抵抗Riの検出を許
可し、空燃比検出が中断されることによる影響を最小限
に抑えることとする。
【0098】ステップ502では、今現在のA/Fセン
サ30の印加電圧Vp及びセンサ出力Ipを読み込む。
すなわち、空燃比検出状態(スイッチ閉鎖状態)でのV
p値,Ip値が読み込まれる。
【0099】その後、ステップ503ではスイッチ60
を開放し、続くステップ504ではA/Fセンサ30の
起電力Eoを検出する。また、ステップ505ではスイ
ッチ60を再び接続する。この場合、スイッチ60の開
放から再接続までの時間は短ければ短い程良い。
【0100】その後、ステップ506では、素子直流抵
抗Riを算出する。すなわち、 Ri=(Vp−Eo)/Ip の演算結果から素子直流抵抗Riを算出する。Ri値の
検出後、本処理を一旦終了する。なお本実施の形態で
は、図13の処理により「直流抵抗検出手段」が構成さ
れる。
【0101】上記処理によれば、図14に示されるよう
に、スイッチ60の開放に伴い回路の一部が瞬間的に遮
断されることで、センサ素子部に電圧が印加されなくな
り電流と電圧が減衰する。そして、回路の応答性など考
慮した所定のタイミングで起電力Eoが検出される。こ
のとき、固体電解質31の内外両側の酸素分圧差に応じ
た起電力Eoが検出されること、並びにセンサ出力Ip
が「0mA」になることからその電圧変化及び電流変化
が求められ、それら変化量から素子直流抵抗Riが演算
される。
【0102】以上第2の実施の形態によれば、上記第1
の実施の形態と同様に、センサの個体差や経時変化に関
係なく、常に空燃比を精度良く検出することができる等
の優れた効果が得られる。また上述した素子直抵抗Ri
の検出法によれば、素子直流抵抗Riが精度良く検出で
きる。
【0103】(第3の実施の形態)本第3の実施の形態
では、前記第1の実施の形態との相違点として、空燃比
検出処理における印加電圧制御を変更する。
【0104】上記実施の形態では、素子直流抵抗Riの
変動分に応じてセンサ出力Ipを補正したが、これに代
えて本実施の形態では、素子直流抵抗Riの変動分に応
じてA/Fセンサ30への印加電圧を補正する。
【0105】図15は、本実施の形態における空燃比の
検出手順を示すフローチャートであり、同処理は前記図
5の処理に置き換えて実行される。図15において、先
ずステップ601〜606では、前記図5におけるステ
ップ301〜306と同様に、 ・ステップ601では、センサ出力Ipを読み込み、 ・ステップ602では、交流インピーダンスZACを読
み込み、 ・ステップ603では、交流インピーダンスZACを直
流抵抗換算値ZDCに変換し、 ・ステップ604では、素子直流抵抗Riを読み込み、 ・ステップ605では、素子直流抵抗Riと直流抵抗換
算値ZDCとの差(Ri−ZDC)が所定値K1未満で
あるか否かを判別し、 ・Ri−ZDC<K1となる場合に、ステップ606で
異常発生の旨を認識する。
【0106】また前記図5とは相違する処理として、R
i−ZDC≧K1の時にステップ607に進み、図16
の関係に従い、素子直流抵抗Riと直流抵抗換算値ZD
Cとの差(Ri−ZDC)、並びにその時の空燃比(セ
ンサ出力Ip)に応じて電圧補正値ΔVを算出する。
【0107】図16(a)では、空燃比がリーンかリッ
チか、すなわちセンサ出力Ipが正か負かに応じて複数
の特性線が設定されており、空燃比リーンの特性例とし
てA/F=18,23を、空燃比リッチの特性例として
A/F=12を示す。図中、K1は前記ステップ605
で使用した判定値であり、K2,K3は補正の要否を判
断するための判定値である(但し、K1<K2<K3で
ある)。そして、(Ri−ZDC)値と空燃比とに応じ
て電圧補正値ΔVが設定される。
【0108】ここで、Ri−ZDC<K2となるのは、
直流抵抗換算値ZDCに対して素子直流抵抗Riが減少
する場合であり、例えばセンサ素子温が高く、センサ素
子部30aに印加される電圧が限界電流検出域を外れる
事態が考えられる。この場合、空燃比がリーン(センサ
出力Ip>0)であれば、負の電圧補正値ΔVが設定さ
れ、空燃比がリッチ(センサ出力Ip<0)であれば、
正の電圧補正値ΔVが設定される。より具体的には、図
20(a)において交流インピーダンスZACと素子直
流抵抗Riとの関係が「センサC」のように崩れる場
合、「Ri−ZDC<K2」の事態が生じ、上記の如く
補正値ΔVが設定される。
【0109】また、Ri−ZDC=K2〜K3(正常
域)となるのは、素子直流抵抗Riと直流抵抗換算値Z
DCとがほぼ一致する場合である。この場合、例えばA
/Fセンサ30の個体間バラツキが殆ど無く、且つ劣化
状態でもないと考えられるため、空燃比に関係なく、電
圧補正値ΔV=0が設定される。
【0110】さらに、Ri−ZDC≧K3となるのは、
直流抵抗換算値ZDCに対して素子直流抵抗Riが増大
する場合であり、例えばセンサ素子温が低く、センサ素
子部30aに印加される電圧が限界電流検出域を外れる
事態が考えられる。この場合、空燃比がリーン(センサ
出力Ip>0)であれば、正の電圧補正値ΔVが設定さ
れ、空燃比がリッチ(センサ出力Ip<0)であれば、
負の電圧補正値ΔVが設定される。より具体的には、図
20(a)において交流インピーダンスZACと素子直
流抵抗Riとの関係が「センサB」のように崩れる場
合、或いは図21(a)において交流インピーダンスZ
ACと素子直流抵抗Riとの関係が「劣化後」のように
崩れる場合、「Ri−ZDC≧K3」の事態が生じ、上
記の如く補正値ΔVが設定される。
【0111】なお、(Ri−ZDC)値が大きくなるほ
ど、印加電圧Vpのズレ量は大きくなる。そのため、同
一の空燃比で見た場合、(Ri−ZDC)値が正常域
(K2〜K3)から離れるほど、電圧補正値ΔVは正側
又は負側に大きく設定される。因みに、空燃比がストイ
キの場合、(Ri−ZDC)値に関係なく、常にΔV=
0となる。
【0112】電圧補正値ΔVの設定後、ステップ608
では、センサ出力Ip(ステップ601の検出値)に応
じて図2の印加電圧線LX1によりマップ演算される印
加電圧Vpを、前記電圧補正値ΔVにより補正する。つ
まり、Vpf=Vp+ΔVとして補正後の印加電圧Vp
fを得る。そしてその後、補正後の印加電圧Vpfをバ
イアス制御回路40に対して出力する。例えば図16
(b)に示されるように、A/F=18であり且つRi
−ZDC=Kxの時、電圧補正値ΔVとして「ΔVx」
が設定され、このΔVxにより印加電圧Vpが補正され
る。
【0113】ステップ609では、前記補正後の印加電
圧Vpfに変更した後に、電極間に流れる限界電流を、
センサ出力Ipとして再検出し、その検出結果をエンジ
ン制御用マイコン16に出力する。そしてその後、本処
理を終了する。なお本実施の形態では、図15のステッ
プ607,608により「印加電圧補正手段」が構成さ
れる。
【0114】印加電圧Vpが補正される様子を図17を
用いて説明する。図17では、正常な活性時(劣化前)
におけるV−I特性を実線で示し、素子劣化時における
V−I特性を二点鎖線で示す。正常時の具体的数値は、
ZAC=20Ω、ZDC=30Ω、Ri=30Ωであ
り、センサ出力Ipを検出するための印加電圧が「Vp
1」であるとする。これに対し劣化時には、ZAC=2
0Ω、ZDC=30Ω、Ri=150Ωに変化したとす
る。
【0115】この場合、後者の状態において、(Ri−
ZDC)値に応じて電圧補正値ΔVが設定され、Vpf
=Vp1+ΔVとして補正後の印加電圧Vpfが算出さ
れる。この補正後の印加電圧Vpfを印加することで、
劣化前と同一のセンサ出力Ipが得られる。
【0116】なお本実施の形態では上記第1の実施の形
態と同様に、ヒータ通電制御(前記図6の処理)が実施
され、素子直流抵抗Riに応じてヒータ通電のための目
標値ZDCtgが補正されるが、その内容は重複するた
めここではその図示及び説明を省略する。また本実施の
形態の装置は、前記第2の実施の形態と組み合わせても
実現できる。
【0117】以上第3の実施の形態によれば、以下の効
果が得られる。 (a)センサ素子部30aの素子直流抵抗Riを検出
し、該検出した素子直流抵抗Riに応じてセンサ印加電
圧Vpを補正するようにした。実際には、素子直流抵抗
Riと直流抵抗換算値ZDCとの差(Ri−ZDC)に
応じた電圧補正値ΔVを算出し、該電圧補正値ΔVを用
いてセンサ印加電圧Vpを補正した。本構成によれば、
仮にセンサ電極の熱劣化等が生じた場合にもその反映と
して素子直流抵抗Riによる印加電圧補正が行われるた
め、当該補正の無い従来装置とは異なり、空燃比の検出
精度低下が回避できる。その結果、センサの個体差や経
時変化に関係なく、常に空燃比を精度良く検出すること
ができる。
【0118】上記印加電圧補正によれば、センサの個体
間バラツキや経時変化が原因で図20,図21のように
センサ特性が変化した場合において適正な補正を実施す
ることができる。
【0119】(b)電圧補正値ΔVを設定するためのマ
ップを見ると、図16のように、(Ri−ZDC)値の
大きさ並びにその時々の空燃比に応じて当該補正値ΔV
が算出される。これにより、補正演算の精度が向上し、
より一層正確なセンサ出力補正が可能となる。
【0120】(c)素子直流抵抗Riに基づく印加電圧
補正とヒータ通電量補正とを併せて実施する本実施の形
態の場合、基本的には目標値ZDCtgの補正によりセ
ンサの個体間バラツキや経時変化の影響が解消され、更
に同補正の不足分は印加電圧Vpの補正により補われ、
結果として精度の良い空燃比検出値が得られる。この場
合、両補正を併用することで、空燃比検出の信頼性がよ
り一層向上すると共に、ヒータ通電時におけるセンサ素
子部の過昇温が抑制される。
【0121】(d)素子直流抵抗Riと直流抵抗換算値
ZDCとの差が所定の許容値を超える時(Ri−ZDC
<K1の時)、A/Fセンサ30の異常と判断する。こ
れにより、素子電極の熱劣化等、センサの異常発生にも
適正に対処できる。
【0122】なお、本発明の実施の形態は、上記以外に
次の形態にて具体化できる。 (別の形態1)上記第1の実施の形態では、センサ出力
Ipの補正に際し、素子直流抵抗Riと直流抵抗換算値
ZDCとの差「Ri−ZDC」を求め、該求めた値に応
じて電流補正値ΔIを算出したが、これを変更する。例
えば素子直流抵抗Riと直流抵抗換算値ZDCとの比
「Ri/ZDC」を求め、該求めた値に応じて電流補正
値ΔIを算出してもよい。また同様に、上記第3の実施
の形態において、素子直流抵抗Riと直流抵抗換算値Z
DCとの比「Ri/ZDC」を求め、該求めた値に応じ
て電圧補正値ΔVを算出してもよい。
【0123】(別の形態2)上記第1の実施の形態で
は、素子直流抵抗Riと直流抵抗換算値ZDCとの差
「Ri−ZDC」とその時々の空燃比に応じて「0」を
基準とする電流補正値ΔIを算出し(図9参照)、演算
式、 Ipf=Ip+ΔI により補正後のセンサ出力Ipfを算出したが、これを
変更する。例えば図18の関係を用い、「Ri−ZD
C」(又はRi/ZDC)に応じて「1」を基準とする
電流補正値ΔIaを算出する。このとき、Ri−ZDC
<K2であればΔIa<1とし、Ri−ZDC>K3で
あればΔIa>1とする。また、「Ri−ZDC」が
「0」から離れるほど電流補正値ΔIaを大きくする。
そして、演算式、 Ipf=Ip・ΔIa により補正後のセンサ出力Ipfを算出する。なおこの
場合、空燃比が変化しても同一の補正値ΔIaが使用で
き、空燃比をΔIa値算出のパラメータとする必要はな
い。以上のことは、第3の実施の形態のようにセンサ印
加電圧を補正する際にも同様に適用できる。すなわち、
「Ri−ZDC」(又はRi/ZDC)に応じて電圧補
正値ΔVaを算出し、そのΔVa値に応じて補正後の印
加電圧Vpfを算出する(Vpf=Vp・ΔVaとす
る)。以上の構成でも、既述の通りセンサの個体差や経
時変化に関係なく、常に空燃比を精度良く検出すること
ができる。
【0124】(別の形態3)上記第1の実施の形態で
は、ヒータの通電制御に際し、素子直流抵抗Riに応じ
てヒータ通電のための目標値ZDCtgを補正するよう
にしたが、これを変更してもよい。例えば直流抵抗換算
値ZDCに応じてヒータ通電のためのデューティ比DU
TYを算出すると共に、素子直流抵抗Riに応じて(R
i−ZDCに応じて)デューティ補正値ΔDを算出す
る。そして、 DUTYf=DUTY+ΔD として補正後のデューティ比DUTYfを得て、そのD
UTYfによりヒータを通電する。本構成でもやはり、
センサの個体差や経時変化に関係なく、常に空燃比を精
度良く検出することができる。
【0125】(別の形態4)上記第1の実施の形態のよ
うに、素子直流抵抗Riに基づくセンサ出力補正とヒー
タ通電量補正とを併せて実施する場合、その時々の素子
温に応じて両補正を選択的に実施してもよい。例えば素
子温が比較的低い場合にはヒータ通電量補正を行い、素
子温が比較的高い場合にはセンサ出力補正を行う。或い
は、上記第3の実施の形態のように、素子直流抵抗Ri
に基づくセンサ印加電圧補正とヒータ通電量補正とを併
せて実施する場合、その時々の素子温に応じて両補正を
選択的に実施してもよい。例えば素子温が比較的低い場
合にはヒータ通電量補正を行い、素子温が比較的高い場
合にはセンサ印加電圧補正を行う。この場合、センサ素
子部の過昇温が抑制できる。
【0126】(別の形態5)上記第1の実施の形態で
は、素子直流抵抗Riに基づくセンサ出力補正とヒータ
通電量補正とを併せて実施したが、何れか一方のみを実
施する構成としてもよい。或いは、上記第3の実施の形
態では、素子直流抵抗Riに基づくセンサ印加電圧補正
とヒータ通電量補正とを併せて実施したが、センサ印加
電圧補正のみを実施する構成としてもよい。
【0127】(別の形態6)上記各実施の形態では、素
子直流抵抗Riと直流抵抗換算値ZDCとを比較する
際、Ri−ZDC<K1の時にセンサ異常とみなしたが
(図5,6,15参照)、新たに判定値K4を設け(但
し、K4>K3)、Ri−ZDC>K4となる時にもセ
ンサ異常とみなすようにしてもよい。この場合、警告灯
を点灯させる、空燃比F/B制御を中断させる、ダイア
グ情報をメモリに記憶する等の処理を実施する。
【0128】(別の形態7)素子直流抵抗Riを検出す
る際、V−I特性上の負の印加電圧を印加すると共にそ
れに伴い流れる負の限界電流を計測し、これら各値から
素子直流抵抗Riを検出してもよい。V−I特性上の負
の印加電圧を印加することは、抵抗支配領域にて電圧を
印加することを意味する。
【0129】(別の形態8)上記各実施の形態では、コ
ップ型A/Fセンサへの適用例を開示したが、他のセン
サへの適用も可能である。例えば固体電解質、電極、拡
散抵抗層及びヒータを各々板状に成形し、これら各部材
を積層して成る、いわゆる積層型A/Fセンサに適用し
たり、排ガス(被検出ガス)中の複数のガス成分濃度を
検出する、いわゆる複合型ガスセンサに適用したりして
もよい。複合型ガスセンサは概ね、被検出ガスを導入す
るための拡散抵抗部と、電圧印加に伴い拡散抵抗部内の
被検出ガス中の余剰酸素を排出しつつその酸素濃度に応
じた電流を流す第1セル(ポンプセル)と、同じく電圧
印加に伴い余剰酸素排出後のガス成分から特定成分の濃
度に応じた電流を流す第2セル(センサセル)とを備え
る。前記第2セルでは、例えば排ガス中のNOx、C
O、HC等が検出される。これら各センサへの適用時に
も、既述の通りセンサの個体差や経時変化に関係なく、
常にガス濃度を精度良く検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における空燃比制御システムの概要
を示す構成図。
【図2】A/FセンサのV−I特性を示す図。
【図3】交流インピーダンスの検出手順を示すフローチ
ャート。
【図4】素子直流抵抗の検出手順を示すフローチャー
ト。
【図5】空燃比の検出手順を示すフローチャート。
【図6】ヒータ通電の制御手順を示すフローチャート。
【図7】インピーダンス検出時におけるセンサ電圧とセ
ンサ電流との推移を示す波形図。
【図8】素子直流抵抗の検出時における設定電圧を説明
するための図。
【図9】電流補正値ΔIを設定するための関係図。
【図10】電流補正値ΔIによりセンサ出力が補正され
る様子を示す図。
【図11】補正値ΔZDCtgを設定するための関係
図。
【図12】第2の実施の形態において空燃比制御システ
ムの概要を示す構成図。
【図13】第2の実施の形態において素子直流抵抗の検
出手順を示すフローチャート。
【図14】回路瞬断時における電圧及び電流の変化を示
す図。
【図15】第3の実施の形態において空燃比の検出手順
を示すフローチャート。
【図16】電圧補正値ΔVを設定するための関係図。
【図17】電圧補正値ΔVにより印加電圧が補正される
様子を示す図。
【図18】別の形態において電流補正値ΔIaを設定す
るための関係図。
【図19】素子直流抵抗、交流インピーダンス、素子温
の関係を示す図。
【図20】素子直流抵抗、交流インピーダンス、素子温
の関係を示す図。
【図21】素子直流抵抗、交流インピーダンス、素子温
の関係を示す図。
【符号の説明】
20…直流抵抗検出手段,センサ出力補正手段,印加電
圧補正手段,インピーダンス検出手段,通電量補正手段
を構成する空燃比検出用マイコン、30…ガス濃度セン
サとしてのA/Fセンサ(限界電流式空燃比センサ)、
30a…センサ素子部、31…固体電解質、33,34
…電極、35…ヒータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川瀬 友生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 羽田 聡 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体電解質と該固体電解質の相対向する面
    に各々設けられた電極とを有する素子部を備え、前記電
    極間に電圧が印加されるとそれに伴い被検出ガス中の特
    定成分の濃度に応じた電流信号を出力するガス濃度セン
    サを用いたガス濃度検出装置において、 前記素子部における素子直流抵抗を検出する直流抵抗検
    出手段と、 ガス濃度センサから出力される電流信号を、前記検出し
    た素子直流抵抗に応じて補正するセンサ出力補正手段と
    を備えることを特徴とするガス濃度検出装置。
  2. 【請求項2】前記素子部の交流インピーダンスを検出
    し、該検出した交流インピーダンスを直流抵抗換算値に
    変換するガス濃度検出装置において、 前記センサ出力補正手段は、前記素子直流抵抗と前記直
    流抵抗換算値との差に応じた補正値を算出する手段と、
    該算出した補正値を用いてガス濃度センサから出力され
    る電流信号を補正する手段とを備える請求項1に記載の
    ガス濃度検出装置。
  3. 【請求項3】前記センサ出力補正手段は、その時々のガ
    ス濃度に応じて前記補正値を算出する請求項2に記載の
    ガス濃度検出装置。
  4. 【請求項4】固体電解質と該固体電解質の相対向する面
    に各々設けられた電極とを有する素子部を備え、前記電
    極間に電圧が印加されるとそれに伴い被検出ガス中の特
    定成分の濃度に応じた電流信号を出力するガス濃度セン
    サを用いたガス濃度検出装置において、 前記素子部における素子直流抵抗を検出する直流抵抗検
    出手段と、 ガス濃度センサへの印加電圧を、前記検出した素子直流
    抵抗に応じて補正する印加電圧補正手段とを備えること
    を特徴とするガス濃度検出装置。
  5. 【請求項5】前記素子部の交流インピーダンスを検出
    し、該検出した交流インピーダンスを直流抵抗換算値に
    変換するガス濃度検出装置において、 前記印加電圧補正手段は、前記素子直流抵抗と前記直流
    抵抗換算値との差に応じた補正値を算出する手段と、該
    算出した補正値を用いてガス濃度センサへの印加電圧を
    補正する手段とを備える請求項4に記載のガス濃度検出
    装置。
  6. 【請求項6】前記印加電圧補正手段は、その時々のガス
    濃度に応じて前記補正値を算出する請求項5に記載のガ
    ス濃度検出装置。
  7. 【請求項7】固体電解質と該固体電解質の相対向する面
    に各々設けられた電極とを有する素子部と、電源電圧の
    通電により発熱して前記素子部を所定の活性温度に加熱
    するためのヒータとを備え、前記電極間に電圧が印加さ
    れるとそれに伴い被検出ガス中の特定成分の濃度に応じ
    た電流信号を出力するガス濃度センサを用い、前記ヒー
    タの通電量を制御するガス濃度検出装置において、 前記素子部の交流インピーダンスを検出するインピーダ
    ンス検出手段と、 前記素子部の素子直流抵抗を検出する直流抵抗検出手段
    と、 前記検出した交流インピーダンスに基づき決定されるヒ
    ータの通電量を、前記検出した素子直流抵抗に応じて補
    正する通電量補正手段とを備えることを特徴とするガス
    濃度検出装置。
  8. 【請求項8】前記検出した交流インピーダンスを直流抵
    抗換算値に変換するガス濃度検出装置において、 前記通電量補正手段は、前記素子直流抵抗と前記直流抵
    抗換算値との差に応じた補正値を算出する手段と、該算
    出した補正値を用いて前記設定したヒータの通電量を補
    正する手段とを備える請求項7に記載のガス濃度検出装
    置。
  9. 【請求項9】請求項7又は8に記載のガス濃度検出装置
    において、 ガス濃度センサから出力される電流信号を、前記検出し
    た素子直流抵抗に応じて補正するセンサ出力補正手段を
    更に備えるガス濃度検出装置。
  10. 【請求項10】請求項7又は8に記載のガス濃度検出装
    置において、 ガス濃度センサへの印加電圧を、前記検出した素子直流
    抵抗に応じて補正する印加電圧補正手段を更に備えるガ
    ス濃度検出装置。
  11. 【請求項11】素子直流抵抗と直流抵抗換算値との差が
    大きいほど、前記補正値を増大させる請求項2,5,8
    の何れかに記載のガス濃度検出装置。
  12. 【請求項12】素子直流抵抗と直流抵抗換算値との差が
    所定の許容値を超える時、ガス濃度センサの異常と判断
    する請求項2,5,8の何れかに記載のガス濃度検出装
    置。
  13. 【請求項13】前記直流抵抗検出手段は、ガス濃度セン
    サのV−I座標上の抵抗支配領域にて電圧を印加し、そ
    の時の印加電圧とセンサ出力とから素子直流抵抗を算出
    する請求項1〜12の何れかに記載のガス濃度検出装
    置。
  14. 【請求項14】前記直流抵抗検出手段は、ガス濃度セン
    サに電圧を印加するための回路を瞬断し、該瞬断する前
    後の電圧変化と電流変化との比から素子直流抵抗を検出
    する請求項1〜12の何れかに記載のガス濃度検出装
    置。
  15. 【請求項15】前記直流抵抗検出手段は、ガス濃度検出
    が中断できるような所定の実施条件が成立した場合にの
    み、素子直流抵抗の検出を許可する請求項1〜14の何
    れかに記載のガス濃度検出装置。
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