JP2000241179A - ハイブリッド走行軌跡取得方法およびハイブリッド走行軌跡取得システム - Google Patents

ハイブリッド走行軌跡取得方法およびハイブリッド走行軌跡取得システム

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JP2000241179A
JP2000241179A JP11040980A JP4098099A JP2000241179A JP 2000241179 A JP2000241179 A JP 2000241179A JP 11040980 A JP11040980 A JP 11040980A JP 4098099 A JP4098099 A JP 4098099A JP 2000241179 A JP2000241179 A JP 2000241179A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 調査対象道路を走行する車両に搭載した自立
航法センサに基づいて得られる自立航法走行軌跡とGP
S衛星からの位置データに基づいて得られる衛星航法走
行軌跡とを併用して、精度の高い走行軌跡を取得する。 【解決手段】 道路を走行する移動局1の方位センサ3
および車速センサ4の出力情報と、車載GPS移動局受
信機6で受信した位置情報と、基準局2の基地局GPS
受信機8で受信した位置情報とに基づいて、ハイブリッ
ド走行軌跡演算装置10が衛星航法走行軌跡と自立航法
走行軌跡を求めると共に、両走行軌跡の残差平方和が最
小となるような方位センサのゲイン補正値a,オフセッ
ト補正値b、車速センサの車速/距離変換係数c、自立
航法の車両所期位置[x(0),y(0)],初期方位
Θ(0)を特定し、これらのパラメータにより自立航法
走行データで演算した自立航法走行軌跡をハイブリッド
走行軌跡とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、GPS衛星と車載
センサを併用(ハイブリッド)して、車両の走行した走
行軌跡(道路地図データ)を高精度かつ効率的に取得す
るハイブリッド走行軌跡取得方法および該方法を具現化
し得るハイブリッド走行軌跡取得システムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、GPS衛星と、車両に搭載し
た自立航法センサ(方位センサおよび車速センサ)を併
用して、車両の走行軌跡を取得し、車両の走行位置を測
位するハイブリッド航法が知られている。これは、車両
がトンネル内を走行したり、高架下や都市高層ビル沿い
等を走行していることから、GPS衛星データの受信が
不能となった場合に、その区間は自立航法に切り替える
もので、衛星航法による測位不能範囲を自立航法測位で
補足し、車両の走行中における連続測位を可能としたも
のである。すなわち、従来のハイブリッド航法では、G
PS衛星データに基づく測位を主とし、測位不能な区間
についてのみ自立航法データに基づく測位を行い、再び
GPS衛星データが受信可能となった時点で、GPS衛
星データに基づく測位に切り替えるのである。
【0003】このように、自立航法走行データを副次的
に用いるのは、車載センサの種類や器差に基づく各種パ
ラメータの不定性に起因して、誤差が混入してしまい、
しかも、一度の計測誤差に含まれる誤差は微小であって
も、走行距離が長くなるにつれ蓄積誤差が到底無視し得
ないほどに膨れ上がってしまうためである。
【0004】例えば、車速センサは、通常、車両のタイ
ヤ(車軸)の所定回転毎に出力されるパルスの数を所定
時間毎にカウントし、一定の係数を掛ける方式であるか
ら、タイヤ空気圧の変化などに起因したタイヤ径の変化
により計測誤差を生じ、結果的に、走行距離の誤差とな
ってしまう。
【0005】また、方位センサの出力、すなわち角速度
データの電圧特性は、使用環境の変化などで変動するも
のであるから、方位センサの出力値を累積して車両の進
行方位を算出すると、結果的に、車両進行方位の把握誤
差となってしまう。
【0006】そこで、車載センサとして用いられる方位
センサおよび車速センサの計測値にカルマンフィルタを
適用して測位精度を高め、ハイブリッド航法における自
立航法測位の信頼性を高める方法も提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ハイブリッド航法による車両の測位では、GPS衛星デ
ータと自立航法データとが、別々に扱われているため
に、相互に測定誤差を補完し合うということはできず、
特に、自立航法による測位から衛星航法による測位に切
り替わった時、車両位置が到底連続しているとは考えら
れないほどに変異してしまうこともあり、このようなハ
イブリッド航法により求めた車両の走行軌跡では、道路
地図データの作成・更新用としての高い信頼性を確保す
ることはできない。
【0008】また、自立航法測位の信頼性を高めるた
め、方位センサおよび車速センサの計測値にカルマンフ
ィルタを適用する場合にも、車速センサや方位センサに
関する動特性をカルマンフィルタ方程式に定式化するこ
と自体に技術的困難さがあり、必ずしも良好な補正を期
せるとは限らない。
【0009】そこで、本発明は、衛星航法データと自立
航法データとを併用して車両の走行軌跡を高精度に取得
できるハイブリッド走行軌跡取得方法と、ハイブリッド
走行軌跡取得システムの提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係るハイブリッド走行軌跡取得方法は、
GPS衛星より得た衛星航法走行データに基づき取得し
た衛星航法走行軌跡と、車両に搭載した方位センサおよ
び車速センサにより得た自立航法走行データに基づき取
得した自立航法走行軌跡との残差平方和εが最小となる
ように、方位センサのパラメータであるゲイン補正値
a,方位センサのパラメータであるオフセット補正値
b,車速センサのパラメータである車速/距離変換係数
c,自立航法走行軌跡のパラメータである車両の初期位
置[x(0),y(0)],自立航法走行軌跡のパラメ
ータである車両方位の初期値Θ(0)の最尤値を各々推
定し、各パラメータの最尤値に基づいて演算した自立航
法走行軌跡を車両の走行軌跡として取得するようにした
ことを特徴とする。
【0011】また、請求項2に係るハイブリッド走行軌
跡取得方法は、上記請求項1において、各パラメータの
最尤値推定に際しては、ゲイン補正値aとオフセット補
正値bとを予め定めた存在範囲内で順次仮定し、仮定し
たゲイン補正値aとオフセット補正値b毎に他の未知パ
ラメータを求めて自立航法走行軌跡を演算し、衛星航法
走行軌跡との残差平方和εが最小となる自立航法走行軌
跡の演算に用いた各パラメータを最尤値と推定するよう
にしたことを特徴とする。
【0012】また、請求項3に係るハイブリッド走行軌
跡取得方法は、上記請求項1又は請求項2において、各
パラメータの最尤値に基づく自立航法走行軌跡に対し
て、予め定めた所定の許容範囲を超えた衛星航法走行軌
跡の区間がある場合には、許容範囲を超えた区間の衛星
航法走行データを異常データとして除外し、異常データ
を除いた衛星航法走行データに基づく衛星航法走行軌跡
と自立航法走行軌跡との残差平方和εが最小となるよう
に、各パラメータの最尤値を推定し直し、推定し直した
各パラメータの最尤値に基づいて演算した自立航法走行
軌跡を車両の走行軌跡とするようにしたことを特徴とす
る。
【0013】また、請求項4に係るハイブリッド走行軌
跡取得システムは、方位センサ(3)および車速センサ
(4)を搭載した車両によって走行軌跡取得範囲を走行
する間、一定時間毎に方位センサ出力および車速センサ
出力を自立航法走行データとして記憶してゆく自立航法
走行データ記憶手段(例えば、自立航法走行データ格納
装置5)と、上記自立航法走行データ記憶手段が自立航
法走行データを記憶して行くタイミングと同期して、G
PS衛星から受信した当該車両の位置情報を衛星航法走
行データとして記憶してゆく衛星航法走行データ記憶手
段(例えば、衛星航法走行データ格納装置7)と、車両
に搭載された方位センサの特性に応じて異なるパラメー
タであるゲイン補正値aとオフセット補正値bを、予め
定めた補正用パラメータ存在範囲内でゲイン補正値aと
オフセット補正値bとを総当たり的に変化させた組み合
わせを、補正用パラメータ要求を受ける毎に順次供給制
御してゆく方位センサ補正用パラメータ供給制御手段
(19)と、上記方位センサ補正用パラメータ供給制御
手段から供給されたゲイン補正値aとオフセット補正値
bと、上記自立航法走行データ記憶手段が記憶した自立
航法走行データとに基づいて、当該車両の自立航法走行
軌跡を演算する自立航法走行軌跡演算手段(18)と、
上記衛星航法走行データ記憶手段が記憶した衛星航法走
行データに基づいて、当該車両の衛星航法走行軌跡を演
算する衛星航法走行軌跡演算手段(17)と、上記自立
航法走行軌跡演算手段が演算した自立航法走行軌跡と、
上記衛星航法走行軌跡演算手段が演算した衛星航法走行
軌跡との残差平方和εが最小となるように、車速センサ
のパラメータである車速/距離変換係数c,自立航法走
行軌跡のパラメータである車両の初期位置[x(0),
y(0)],自立航法走行軌跡のパラメータである車両
方位の初期値Θ(0)を、各々未知パラメータとして求
める未知パラメータ演算手段(21)と、上記未知パラ
メータ演算手段により求められた各パラメータと、上記
自立航法走行軌跡演算手段による自立航法走行軌跡の演
算に用いた方位センサ補正用パラメータおよび自立航法
走行データとから、自立航法走行軌跡を演算すること
で、ハイブリッド走行軌跡を求めるハイブリッド走行軌
跡演算手段(22)と、上記ハイブリッド走行軌跡演算
手段が演算したハイブリッド走行軌跡と、上記衛星航法
走行軌跡演算手段が演算した衛星航法走行軌跡との残差
平方和εを演算すると共に、演算した残差平方和εとハ
イブリッド走行軌跡とを関連付けて記憶し、残差平方和
εとハイブリッド走行軌跡とを記憶することに基づいて
上記補正用パラメータ供給制御手段へ次の方位センサ補
正用パラメータ供給を要求し、後続の方位センサ補正用
パラメータに基づくハイブリッド走行軌跡と残差平方和
εとを順次記憶して行き、全ての方位センサ補正用パラ
メータに基づくハイブリッド走行軌跡と残差平方和εと
が揃うと、残差平方和εが最も小さい時のハイブリッド
走行軌跡を当該車両の走行範囲におけるハイブリッド走
行軌跡として選定するハイブリッド走行軌跡選定手段
(23)と、を備えるものとしたことを特徴とする。
【0014】また、請求項5に係るハイブリッド走行軌
跡取得システムは、上記請求項4において、ハイブリッ
ド走行軌跡選定手段によって選定されたハイブリッド走
行軌跡と、衛星航法走行軌跡演算手段によって求めた衛
星航法走行軌跡とを比較して、予め定めた所定の許容範
囲を超えた衛星航法走行軌跡の異常範囲があるか否かを
判定し、異常範囲がある場合には、当該異常範囲の衛星
航法走行データを異常データとして除外させ、方位セン
サ補正用パラメータ供給制御手段によって再び方位セン
サ補正用パラメータの供給制御を最初から行わせると共
に、ハイブリッド走行軌跡の再演算およびハイブリッド
走行軌跡選定手段によるハイブリッド走行軌跡の再選定
を行わせる衛星航法走行軌跡異常範囲判定手段(28)
を備えるものとしたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、添付図面に基づいて、本発
明の実施形態を詳細に説明する。先ず、図1に、ハイブ
リッド走行軌跡取得システムのシステム構成の一例を示
す。
【0016】図1において、実際に道路を走行する車両
である移動局には、自立航法走行データを得るための自
立航法センサ(車速センサおよび方位センサ)を備え、
自立航法センサからのデータをΔt秒毎に車載コンピュ
ータにて順次記憶して行くと共に、この自立航法センサ
からのデータ記憶と同期してGPS衛星からの位置デー
タを併せて車載コンピュータに記憶して行く機能を有
し、取得したデータは可搬性のデータストレージ(例え
ば、リムーバブルハードディスク,DAT,MO,MD
データ,CD−RW,PD,DVD−RAM等)を介し
て基準局に移す。
【0017】地上における位置が既知である基準局は、
移動局が道路走行中にGPS衛星からの位置データを記
憶するのと同期してGPS衛星からの位置データを車載
コンピュータに記憶するものとしてあり、衛星航法の代
表例であるコード位相DGPS又は搬送波位相DGPS
を適用して移動局の衛星航法走行データを基準局の衛星
航法走行データで補正することにより、DGPS衛星航
法走行軌跡を求める。また、この車載コンピュータによ
ってDGPS衛星航法走行軌跡と自立航法走行軌跡とを
用いて、後に詳述する方法によりハイブリッド走行軌跡
を取得する。
【0018】なお、取得したハイブリッド走行軌跡は道
路走行軌跡として、道路地図作成に利用したり、既存の
地図データの更新に利用したりする。また、移動局の走
行時に走行路をビデオカメラでモニタしておき、これを
走行路の景観情報として道路データの確認に利用しても
良い。
【0019】上述したように、基準局でもGPS衛星か
らの位置情報を記録してディファレンシャル運用し、D
GPS衛星航法走行軌跡を求めるものとしたのは、現在
のGPSにおける一般ユーザの利用可能なサービスにS
A(Selective Availability)
と呼ばれる精度劣化操作が施されており、高精度の測位
が困難だからである。なお、衛星航法走行軌跡の精度を
高めるために、FM多重放送を利用してGPS補正情報
を流すD−GPSサービスを利用することも可能である
から、移動局にFMアンテナを設けてGPS補正情報を
受信するものとすれば、基準局は必要ない。
【0020】次に、上述した如きハイブリッド走行軌跡
取得システムによる具体的な処理の流れを図2〜図7の
フローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0021】図2は、ハイブリッド走行軌跡取得方法の
一実施形態を示すゼネラルフローチャートであり、正確
な位置が既知である基準局GPS受信機をセッティング
してΔt秒毎に衛星航法データを採取して順次記憶して
ゆき(ステップS1)、調査対象道路を走行する移動局
としての移動計測車両に搭載したGPS受信機と自立航
法センサ(方位センサおよび車速センサ)のセッティン
グを行い(ステップS2)、移動走行車両で調査対象走
行道路の走行を開始すると共に走行中の衛星航法走行デ
ータおよび自立航法走行データをΔt秒毎に採取して順
次記憶して行く(ステップS3)。
【0022】なお、本実施形態においては、基準局のデ
ータ採取であるステップS1と、移動計測車両のセッテ
ィングおよびデータ採取であるステップS2,ステップ
S3を時系列に順序立てて行うものとしたが、これらは
同時並行的に行っても良いことは言うまでもなく、移動
計測車両によるデータ収集と同期して基準局でGPSの
受信データを採取できれば良い。
【0023】上記のようにして基準局と移動計測車両に
よるデータ採取が開始された後は、移動計測車両による
調査対象道路の走行が終了するまで基準局および移動計
測車両のデータ収集を続け(ステップS4)、データ採
取が終了した時点でハイブリッド走行軌跡演算処理を行
う(ステップS5)。なお、本実施形態においては、調
査対象道路の走行終了後にハイブリッド走行軌跡の演算
を行うものとして示したが、移動計測車両で受信した移
動局衛星航法走行データと自立航法走行データを随時基
準局へ送信させ、移動計測車両の走行中リアルタイムに
ハイブリッド走行軌跡を演算処理するようにしても良
い。
【0024】上記ステップS5において求めたハイブリ
ッド走行軌跡の演算結果は、既存の道路地図画面上に重
畳表示することで調査対象道路の走行軌跡の確認に使用
でき(ステップS6)、このハイブリッド走行軌跡に基
づく道路地図を新たに作成したり、既存の道路地図をハ
イブリッド走行軌跡に基づいて更新したりする(ステッ
プS7)。
【0025】上記ゼネラルフローチャートのステップS
5で行うハイブリッド走行軌跡演算処理の詳細は、図
3,図4に示すような流れとしてある。
【0026】ハイブリッド走行軌跡演算処理において
は、先ず、基準局のGPS受信データを基準局衛星航法
走行データとして、移動局のGPS受信データを移動局
衛星航法走行データとして、移動局の自立航法センサの
出力データを自立航法走行データとして、各々格納し
(ステップS11)、続いて基準局衛星航法走行データ
と移動局衛星航法走行データが正常か否かを判定し(ス
テップS12)、移動局衛星航法走行データおよび基準
局衛星航法走行データの何れも全て正常であった場合に
は、全走行範囲でディファレンシャル運用による衛星航
法走行軌跡[X(i),Y(i)]を求め(ステップS
13)、異常なデータがあった場合には、測位計算不能
時刻iのデータに演算除外フラグをセットし、演算除外
フラグのセットされていない測位計算可能な範囲のデー
タに基づいてディファレンシャル運用による衛星航法走
行軌跡[X(i),Y(i)]を求める(ステップS1
4)。
【0027】なお、衛星航法走行軌跡の演算は計測基準
時刻0からΔt秒毎にn回まで採取したデータを用いて
行うものとし、演算対象となるデータの保存された時刻
は計測基準時からの経過時間で特定できることから、演
算対象となるデータの保存された時刻はΔtのi倍(i
は自然数,0≦i≦n−1)に相当するが、以下では説
明を簡単にするため、時刻そのものをiと呼ぶこととす
る。
【0028】上記ステップS12における異常判定の基
準としては、例えば、移動局がトンネル等に入ってGP
Sデータが格納されていないような場合や、基準局や移
動局上空のGPS衛星の空間配置不良で測位計算に必要
な衛星個数(4個以上)が不足した場合なとが想定でき
る。そして、ハイブリッド走行軌跡の演算には、可能な
限り精度の高い衛星航法走行軌跡が要求されることか
ら、移動局衛星航法走行データもしくは基準局衛星航法
走行データの何れか一方でも適正なデータが記憶されて
いない走行区間については、この区間の衛星航法走行軌
跡が信頼できないものとして、衛星航法走行軌跡を求め
ないのである。
【0029】また、GPSによる走行軌跡演算結果は
一般に、[経度,緯度]で格納されるので、i=0の初
期位置[X(0),Y(0)]からの距離(m)に変換
した後の[X(i),Y(i)]を衛星航法走行軌跡と
して使用する。
【0030】続いて、方位センサの補正用パラメータ
a,bの存在範囲を決定し(ステップS15)、この方
位センサ補正用パラメータa,bの組み合わせ毎にハイ
ブリッド走行軌跡を演算する(ステップS16)。な
お、方位センサの補正用パラメータaはゲイン補正値、
bはオフセット補正値であり、方位センサの出力電圧特
性は、使用環境の変化など時間経過とともに変動(ドリ
フト)するため、結果的に、自立航法における走行方位
の誤差となるので、方位センサのパラメータの最尤値
(最も確からしい値)を推定するべく、最尤値の候補と
なり得る補正用パラメータa,bの存在範囲を、当該方
位センサの製作仕様から決定するのである。本実施形態
においては、方位センサ補正用パラメータaを0.5〜
1.5の範囲に、方位センサ補正用パラメータbの存在
範囲を−1.0〜1.0の範囲に、各々設定してある。
【0031】ここで、上記ハイブリッド走行軌跡演算処
理のステップS16で行うパラメータ別ハイブリッド走
行軌跡演算処理を詳述する。このハイブリッド走行軌跡
演算処理の詳細は図5〜図7に示してある。
【0032】パラメータ別ハイブリッド走行軌跡演算処
理では、図5に示すように、まず、異常データフラグが
セットされている衛星航法走行軌跡データの有無を判定
し(ステップS31)、異常データフラグがセットされ
ている衛星航法走行軌跡データがあった場合には、異常
データフラグがセットされている時刻iの衛星航法走行
軌跡データ[X(i),Y(i)]に対して、異常デー
タフラグをクリアすると共に演算除外フラグをセット
し、演算除外フラグのセットされていないデータに基づ
いて衛星航法走行軌跡を演算し直す(ステップS3
2)。なお、上記ステップS31で判定する異常データ
フラグとは、仮決定したハイブリッド走行軌跡に基づい
て衛星航法走行軌跡の異常範囲を検証して、異常な衛星
航法走行軌跡データと看做し得るデータが有った場合
に、当該異常データに対してセットするものである。従
って、最初にパラメータ別ハイブリッド走行軌跡演算処
理を行う時には、異常データフラグがセットされている
ことはない。
【0033】続いて、方位センサ補正用パラメータの初
期条件として、a=0.5およびb=−1.0を設定し
(ステップS33)、このパラメータの組み合わせに基
づくハイブリッド走行軌跡を演算するのである。
【0034】そして、自立航法走行軌跡演算用ループカ
ウンタに時刻iの初期値としてi=0をセットし(ステ
ップS34)、この時刻iにおける自立航法走行軌跡
[p(i),q(i)]を演算する(ステップS3
5)。なお、時刻iにおける自立航法走行軌跡[p
(i),q(i)]の演算は、計測基準時刻0からΔt
秒毎にn回まで採取したデータを用いて行うものとし、
ここでも演算対象となるデータの保存された時刻そのも
のをiと呼ぶこととする。従って、時刻iにおける自立
航法走行軌跡[p(i),q(i)]の演算が終了した
後には、時刻iが最後の演算対象となるデータの保存時
刻(n−1)に該当するか否かを判断し(ステップS3
6)、未だ演算対象となる時刻のデータが残っていた場
合には、ループカウンタiに1を加算して更新し(ステ
ップS37)、更新した時刻iにおける自立航法走行軌
跡[p(i),q(i)]の演算を行うのである。
【0035】上記した自立航法走行軌跡[p(i),q
(i)]の具体的な演算手法として、本実施形態では以
下のような算出法を採用する。
【0036】まず、方位センサ出力である見かけの角速
度ω(i)〔deg/sec〕と移動計測車両の実角速
度θ(i)〔deg/sec〕の間には、下記の式1が
成立する。
【0037】
【数1】
【0038】また、時刻iの移動計測車両の車速をv
(i)〔m/sec〕、時刻iの移動計測車両の見かけ
角速度をω(i)〔deg/sec〕とすると、時刻i
における車両の見かけ方位Ω(i)〔deg〕は、下記
の式2のようになる。
【0039】
【数2】
【0040】そして、本実施形態においては、時刻iに
おける移動計測車両の位置[p(i),q(i)]を、
下記の式3,式4のように定義する。
【0041】
【数3】
【0042】
【数4】
【0043】上記のようにして、i=0〜n−1の全範
囲で自立航法走行軌跡[p(i),q(i)]の演算が
終了した後は、ハイブリッド走行軌跡の演算に備えて、
衛星航法走行軌跡データの中に上記ハイブリッド走行軌
跡演算処理のステップS14で演算除外フラグがセット
されたデータ、もしくは上記ステップS32で演算除外
フラグがセットされたデータがあるか否かを判定し、演
算除外フラグがセットされている衛星航法走行軌跡デー
タがなかった場合には、全ての走行範囲における衛星航
法走行軌跡データと自立航法走行軌跡データとの組み合
わせから、自立航法走行軌跡の誤差要因となる4つの未
知パラメータを求め(ステップS39)、演算除外フラ
グのセットされた衛星航法走行軌跡データがあった場合
には、演算除外フラグのセットされてない走行範囲にお
ける衛星航法走行軌跡データと自立航法走行軌跡データ
との組み合わせから4つの未知パラメータを求める(ス
テップS40)。
【0044】4つの未知パラメータとは、車速センサの
パラメータである車速/距離変換係数c、自立航法走行
軌跡のパラメータである車両の初期位置x(0),y
(0)、自立航法走行軌跡のパラメータである車両方位
の初期値Θ(0)である。
【0045】車速センサは、通常、車両のタイヤ(車
軸)の所定回転毎に出力されるパルスの数を所定時間毎
にカウントする方式であり、タイヤ空気圧の変化などに
起因したタイヤ径の変化等により計測誤差を生じ、結果
的に自立航法の走行距離すなわち車両位置把握の誤差と
なっている。また、移動局である車両の初期位置および
車両の初期方位のデータは未知である。これらのパラメ
ータの推定は、図形変換の一種であるアフィン変換を使
用するもので、以下に詳細を説明する。
【0046】上述した車速/距離変換係数cを使って補
正した走行距離P(i)〔m〕は、下記の式5のように
なる。
【0047】
【数5】
【0048】なお、本実施形態においては、説明を簡略
化するために2次元平面走行を仮定として、方位 Ω
(i)はヨーレートセンサ(車両進行方向の方位セン
サ)のみを使用するものとしているが、傾斜面ではピッ
チセンサ(車両傾斜方向方位センサ)の計測値γ(i)
〔deg〕による補正を行う場合、走行距離の演算式は
下記の式6のように変更する必要がある。
【0049】
【数6】
【0050】また、車両の方位Θ(i)〔deg〕は、
下記の式7のようになる。
【0051】
【数7】
【0052】なお、θ(i)〔deg/sec〕は、実
角速度であり、自立航法の採取データとして方位センサ
より出力される信号であるみかけの角速度ω(i)〔d
eg/sec〕との関係は、前述の式1で求まる。
【0053】上記の式7において、i=1,2,…,n
−1の場合を展開すると、下記の式8のようになる。
【0054】
【数8】
【0055】ここで、式8に式1を代入すると、下記の
式9のようになる。
【0056】
【数9】
【0057】そして、式9に式2を代入すると、下記の
式10のようになる。
【0058】
【数10】
【0059】更に、上記の式10を整理すると、下記の
式11のようになる。
【0060】
【数11】
【0061】上記式11はi=0の場合も成立するの
で、車両の方位Θ(i)〔deg〕は式11により求め
ることができる。
【0062】また、計測車両の位置x(i),y(i)
は、下記の式12および式13のようになる。
【0063】
【数12】
【0064】
【数13】
【0065】上記した式12および式13において、i
=1,2,…,n−1における車両の位置x(i),y
(i)は既知であるが、i=0における車両の位置x
(0),y(0)は未知パラメータである。
【0066】上記の式12の漸化式を展開すると、下記
の式14のようになる。
【0067】
【数14】
【0068】ここで、式14に式5を代入すると、下記
の式15のようになる。
【0069】
【数15】
【0070】そして、式15に式11を代入すると、下
記の式16のようになる。
【0071】
【数16】
【0072】更に、上記の式16に余弦加法定理を適用
して整理すると、下記の式17のようになる。
【0073】
【数17】
【0074】同様に式13の漸化式を展開すると、下記
の式18のようになる。
【0075】
【数18】
【0076】一方、自立航法走行軌跡の点列[p
(i),q(i)]は、上記した式3,式4に定義した
通りで、方位センサ補正用パラメータ a,bが特定さ
れれば、走行中に採取した自立航法走行データから計算
できる既知の軌跡であるから、これら式3,式4を式1
7および式18に代入すると、下記の式19および式2
0のようになる。
【0077】
【数19】
【0078】
【数20】
【0079】上記の式19および式20を行列形式で表
現すると、下記の式21のようになる。
【0080】
【数21】
【0081】ここで、「p(0)≡q(0)≡0」と定
義しておけば、上記の式21は、0≦i≦n―1の範囲
で成立する。
【0082】また、方位センサ補正用パラメータa,b
を固定し、未知パラメータc,x(0),y(0),Θ
(0)を変化させる場合の式21の変換、すなわち、
[p(i),q(i)]の[x(i),y(i)]への
変換は、アフィン変換の特殊な場合に相当する。そこ
で、既知である自立航法走行軌跡[p(i),q
(i)]をアフィン変換して得られる軌跡[x(i),
y(i)]と、衛星航法走行軌跡[X(i),Y
(i)]との残差平方和εが最小となる(=最小二乗
法)ようにパラメータを決定し、このパラメータの元と
なる軌跡[x(i),y(i)]をハイブリッド走行軌
跡とするものである。
【0083】アフィン変換のパラメータ決定の定式化の
ために、e≡c×cosΘ(0),f≡−c×sinΘ
(0),g≡x(0),h≡y(0)とおくと、上記の
式21は下記の式22および式23のようになる。
【0084】
【数22】
【0085】
【数23】
【0086】そして、上記の式22および式23は、
[p(i),q(i)]の[x(i),y(i)]への
アフィン変換の特殊な場合に相当する。そこで、最小化
すべき残差平方和ε(衛星航法軌跡[X(i),Y
(i)]と自立航法軌跡[x(i),y(i)]との残
差平方和)は、下記の式24で表せる。
【0087】
【数24】
【0088】従って、パラメータe,f,g,hは、下
記の式25,式26,式27,式28の4つの連立1次
方程式から決定できる。
【0089】
【数25】
【0090】
【数26】
【0091】
【数27】
【0092】
【数28】
【0093】そして、パラメータe,f,g,hが決ま
れば、その定義に基づいて4つの未知パラメータ、すな
わちc,x(0),y(0),Θ(0)が求まり、これ
ら4つの未知パラメータの最尤値を式21へ代入するこ
とで、アフィン変換後の自立航法走行軌跡、すなわち仮
のハイブリッド走行軌跡[x(i),y(i)]が求ま
るのである。
【0094】なお、方位センサ補正用パラメータa,b
の値が変化すれば、ハイブリッド走行軌跡[x(i),
y(i)]も変化するので、方位センサ補正用パラメー
タa,bも変数と考える必要があるものの、方位センサ
用補正パラメータも同時に変数として取り扱った場合、
上記の式24の残差平方和εの最小化問題は非線形最小
二乗問題となってしまい、解析的に解を求めることはで
きない。しかしながら、方位センサ補正用パラメータ
a,bについては、ある程度範囲を絞ることが可能であ
ることから、本実施形態においては、予め方位センサ補
正用パラメータの存在範囲を特定し、この存在範囲内で
方位センサ補正用パラメータa,bの値を変動(本実施
形態においては、aは0.1づつ、bは0.2づつ値を
増加)させ、方位センサ補正用パラメータa,bの組み
合わせ毎に仮のハイブリッド走行軌跡[x(i),y
(i)]を求めておき、最終的には、後述する方法によ
って方位センサ補正用パラメータa,bの最尤値を特定
し、このときのハイブリッド走行軌跡を最終的なハイブ
リッド走行軌跡とするのである。
【0095】上述した如く、ステップS39もしくはス
テップS40で4つの未知パラメータc,x(0),y
(0),Θ(0)を求めた後は、方位センサ補正用パラ
メータのゲイン補正値a=0.5,オフセット補正値b
=−1.0の組み合わせにおけるハイブリッド走行軌跡
を演算するために、ハイブリッド走行軌跡演算用のルー
プカウンタおよび残差平方和を初期化(i=0,ε=
0)し(ステップS41)、上記の式21より時刻iに
おけるハイブリッド走行軌跡データ[x(i),y
(i)]を演算する(ステップS42)。
【0096】続いて、演算除外フラグがセットされてい
ないか判定し(ステップS43)、演算除外フラグがセ
ットされていなければ、時刻iにおける衛星航法走行軌
跡データ[X(i),Y(i)]とハイブリッド走行軌
跡データ[x(i),y(i)]との組み合わせから残
差平方和εを求め(ステップS44)、演算除外フラグ
がセットされていた場合には、残差平方和εの演算は行
わない。なお、残差平方和εは、下記の式29により求
める。
【0097】
【数29】
【0098】上記のようにして正常なデータのみによる
残差平方和εの演算が終わると、ループカウンタiが残
差平方和の演算終了条件を満たしている(i=n−1)
か否かを判定し(ステップS45)、未だ終了条件を満
たしていない場合には、ループカウンタに“1”を加算
して(ステップS46)、上記ステップS42〜ステッ
プS44の各処理を再び行う。一方、終了条件が満たさ
れた場合には、全時刻について求めたハイブリッド走行
軌跡[x(i),y(i)]と、方位センサ補正用パラ
メータ(ゲイン補正値a=0.5,オフセット補正値b
=−1.0)と、演算除外フラグのセットされている衛
星航法走行軌跡データを除外して求めた残差平方和εと
を関連付けて記憶する(ステップS47)。
【0099】続いて、方位センサ補正用パラメータaを
上記ハイブリッド走行軌跡演算処理のステップS15で
決定した全存在範囲で振らせたか否か(a=1.5か否
か)を判定し(ステップS48)、未だ全範囲で振らせ
ていなかった場合には、方位センサ補正用パラメータa
を更新(a=a+0.1)して(ステップS49)、上
記ステップS34〜ステップS49の各処理を再び行
う。これにより、方位センサ補正用パラメータbを−
1.0に固定した状態で、方位センサ補正用パラメータ
aを0.5,0.6,0.7,…,1.4,1.5と変
化させて行くことができ、各パラメータの組み合わせ毎
に求めたハイブリッド走行軌跡と残差平方和εを順次記
憶してゆくのである。
【0100】一方、方位センサ補正用パラメータaを全
範囲で振らせ終わった場合(上記ステップS48でa=
1.5と判定した場合)には、方位センサ補正用パラメ
ータaを初期値である0.5に再セットし(ステップS
50)、方位センサ補正用パラメータbを上記ハイブリ
ッド走行軌跡演算処理のステップS15で決定した全存
在範囲で振らせたか否か(b=1.0か否か)を判定し
(ステップS51)、未だ全範囲で振らせていなかった
場合には、方位センサ補正用パラメータbを更新(b=
b+0.2)して(ステップS52)、上記ステップS
34〜ステップS52の各処理を再び行う。これによ
り、更新した方位センサ補正用パラメータb(最初の更
新ではb=−0.8)を固定した状態で、再び方位セン
サ補正用パラメータaを0.5,0.6,…,1.5と
変化させて行くことができ、各パラメータの組み合わせ
毎に求めたハイブリッド走行軌跡と残差平方和εとを順
次記憶してゆき、方位センサ補正用パラメータaを全範
囲振らせ終わると、再び方位センサ補正用パラメータb
を更新(2度目の更新ではb=−0.6)して、再び方
位センサ補正用パラメータaを全範囲で振らせてゆくの
である。
【0101】このようにして、方位センサ補正用パラメ
ータa,bの組み合わせを総当たり的に順次変えてゆ
き、方位センサ補正用パラメータの各組み合わせ毎にハ
イブリッド走行軌跡[x(i),y(i)]と残差平方
和εとを関連付けて記憶してゆくのである。
【0102】斯くして、パラメータ別ハイブリッド走行
軌跡演算処理が終了すると、続いて、残差平方和εが最
小となる方位センサ補正用パラメータa,bの組み合わ
せにより演算したハイブリッド走行軌跡[x(i),y
(i)]を求めるハイブリッド走行軌跡に仮決定する
(ステップS17)。
【0103】なお、方位センサ補正用パラメータa,b
の最尤値を決定するに際して、各パラメータを振らせる
幅をより細かく設定すれば、より信頼度の高い方位セン
サ補正用パラメータa,bを特定することも可能となる
が、それだけ各パラメータの組み合わせ数が増えてハイ
ブリッド走行軌跡[x(i),y(i)]と残差平方和
εとの演算回数が増加することとなってしまう。よっ
て、方位センサ補正用パラメータの存在範囲やこの存在
範囲内での振らせ幅の設定は、演算処理装置の処理性能
等に応じて利用者側で任意に設定できることが望まし
い。
【0104】上記のようにして仮決定したハイブリッド
走行軌跡は、単に衛星航法走行軌跡の計測不能区間を自
立航法走行軌跡で補完した従来のハイブリッド走行軌跡
よりも高い信頼性を得ることが可能である。しかしなが
ら、本実施形態においては、以下のようにして信頼度の
低い(データ異常の可能性がある)衛星航法走行軌跡デ
ータを洗い出し、そのような信頼度の低い衛星航法走行
軌跡データを除外してハイブリッド走行軌跡を再演算す
ることで、より信頼性の高いハイブリッド走行軌跡を求
めるものとしてある。
【0105】先ず、衛星航法走行軌跡データの異常判定
用ループカウンタiを初期値にセット(i=0)し(ス
テップS18)、この時刻iにおける衛星航法走行軌跡
データ[X(i),Y(i)]に演算除外フラグが既に
セットされているか否かを判定し(ステップS19)、
演算除外フラグがセットされていなければ、この時刻i
における衛星航法走行軌跡データが正常か否かを判定し
(ステップS20)、正常ではないと判定した場合に
は、時刻iの衛星航法走行軌跡データに異常データフラ
グをセットする(ステップS21)。なお、上記ステッ
プS19において、演算除外フラグがセットされている
と判定していれば、改めて衛星航法走行軌跡データの異
常判定を行うまでもないので、上記ステップS20,ス
テップS21は行わない。
【0106】しかして、ステップS20の異常判定にお
いては、仮決定したハイブリッド走行軌跡を用いるもの
としてあり、時刻iにおけるハイブリッド走行軌跡デー
タ[x(i),y(i)]に対して、時刻iにおける衛
星航法走行軌跡データ[X(i),Y(i)]が所定距
離(例えば5メートル)離れているような場合を異常と
判定する。なお、異常判定の基準はこれに限らず、例え
ば、位置座標の差(例えば、「x(i)−X(i)」も
しくは「y(i)−Y(i)」)が所定距離以上離れて
いるものを判定基準としても良い。ようするに、演算に
よって求めたハイブリッド走行軌跡のデータに対して妥
当な範囲を外れた衛星航法走行軌跡データを正常でない
蓋然性の高いデータとして除外できれば、判定基準は適
宜に設定すれば良いのである。
【0107】上記のようにして、時刻iにおける衛星航
法走行軌跡データの異常判定が終了した後は、異常値判
定の終了条件(i=n−1)が達成されたか否かを判定
し、未だ全ての衛星航法走行軌跡データの異常判定が終
了していなかった場合には、ループカウンタiを更新
(i=i+1)して(ステップS23)、上記ステップ
S19〜ステップS21の各処理を再び行う。すなわ
ち、上記ステップS12では正常な受信データと判断さ
れて演算除外フラグがセットされなかった衛星航法走行
軌跡データに対して異常判定を行い、新たに異常なデー
タであると判定された時刻iの衛星航法走行軌跡データ
に対して異常データフラグをセットするのである。
【0108】そして、衛星航法走行軌跡データの異常判
定が全て終了したと上記ステップS22で判定される
と、上記ステップS21において異常データフラグのセ
ットされた衛星航法走行軌跡データがあるか否かの判定
を行い(ステップS24)、異常データフラグがセット
された衛星航法走行軌跡データがあった場合には、新た
に異常データと判定された衛星航法走行軌跡データを除
外してハイブリッド走行軌跡を再演算するべく、上記ス
テップS16〜ステップS22の各処理を再び行う。
【0109】すなわち、パラメータ別ハイブリッド走行
軌跡演算処理(図5)において、異常データフラグがセ
ットされている衛星航法走行軌跡データの有無をステッ
プS31で判定し、上記のようにして異常データフラグ
がセットされていた場合には、この異常データフラグの
セットされた衛星航法走行軌跡データも除外して衛星航
法走行軌跡を演算し直し、この演算し直した衛星航法走
行軌跡と自立航法走行軌跡からパラメータ別のハイブリ
ッド走行軌跡と残差平方和εを求め、残差平方和εが最
小となるパラメータで求めた軌跡をハイブリッド走行軌
跡に仮決定し、この仮決定したハイブリッド走行軌跡に
基づいて再び衛星航法走行軌跡データの異常判定を行う
のである。なお、ステップS19〜ステップS23の異
常判定処理でセットされた異常データフラグは、ステッ
プS32において演算除外フラグに置き換えられるの
で、ステップS20における衛星航法走行軌跡データの
異常判定で洗い出されるのは、未だ異常データと判定さ
れていなかった衛星航法走行軌跡データのみとなる。
【0110】そして、ハイブリッド走行軌跡が仮決定さ
れる毎に衛星航法走行軌跡データの異常判定を行い、衛
星航法走行軌跡データ中に新たな異常データの存在を判
定する限り、ハイブリッド走行軌跡の再演算を繰り返
し、新たに仮決定したハイブリッド走行軌跡に基づく衛
星航法走行軌跡データの異常判定を行うが、ステップS
20において正常でないデータが無かった場合(ステッ
プS21において異常データフラグがセットされたデー
タが無かった場合)には、仮決定したハイブリッド走行
軌跡(異常データフラグがセットされなかった衛星航法
走行軌跡に基づいて演算したハイブリッド走行軌跡)を
最終的なハイブリッド走行軌跡に決定するのである(ス
テップS25)。
【0111】なお、仮決定したハイブリッド走行軌跡に
基づいて行う衛星航法走行軌跡の異常判定は、一度行え
ば異常な衛星航法走行軌跡データを概ね洗い出すことが
可能であるから、衛星航法走行軌跡の異常判定を1回に
限定(すなわち、最初に仮決定したハイブリッド走行軌
跡に基づいて衛星航法走行軌跡データの異常判定を行
い、当該異常データを除いて再演算した衛星航法走行軌
跡を用いて求めたパラメータ別ハイブリッド走行軌跡の
中から仮決定したハイブリッド走行軌跡を最終的なハイ
ブリッド走行軌跡に決定)するようにしても良いが、本
実施形態の如くすれば、異常判定の限界付近に位置して
いた衛星航法走行軌跡データを再演算したハイブリッド
走行軌跡に基づく異常判定によって洗い出せる可能性も
あるので、最終的なハイブリッド走行軌跡の信頼性をよ
り向上させることができる。
【0112】次に、上述した如きハイブリッド走行軌跡
取得方法を具現化し得るシステム構成の実施形態につ
き、図8の機能ブロック図に基づいて説明する。
【0113】図8に示す実施形態のハイブリッド走行軌
跡取得システムは、実際に調査対象の道路を走行して必
要な情報を収集する移動局1と、該移動局1からの情報
を受け取ってハイブリッド走行軌跡を演算する基準局2
とから構成してある。なお、本実施形態の基準局2は、
移動局1の走行によるデータ採取時には位置情報が既知
の場所に止まって、DGPS衛星航法により移動局1の
走行軌跡を補正するためのGPS受信を行うものであ
る。
【0114】移動局1は方位センサ3および車速センサ
4を搭載するものとし、調査対象の道路を走行する間、
方位センサ3および車速センサ4の各出力を自立航法走
行データとして一定時間毎に自立航法走行データ格納装
置5に記憶して行く。また、移動局1は車載GPS受信
機6を搭載するものとし、上記自立航法走行データ格納
装置5が自立航法走行データを記憶して行くタイミング
と同期して、GPS衛星から受信した移動局1の位置情
報を衛星航法走行データとして衛星航法走行データ格納
装置7に格納して行く。
【0115】一方、基準局2は基準局GPS受信機8を
搭載するものとし、上記移動局1の衛星航法走行データ
格納装置7が衛星航法走行データを格納して行くタイミ
ングと同期して衛星航法走行データを衛星航法走行デー
タ格納装置9に格納して行く。
【0116】基準局2に設けたハイブリッド走行軌跡演
算装置10は、上記移動局1の自立航法走行データ格納
装置5および衛星航法走行データ格納装置7から走行時
の各種データを受け取ると共に、基準局2内の衛星航法
走行データ格納装置9からデータを受け取って所定の演
算を行うことによりハイブリッド走行軌跡を求め、この
ハイブリッド走行軌跡演算装置10により求められたハ
イブリッド走行軌跡をハイブリッド走行軌跡演算結果格
納装置11に格納するものである。基準局2のハイブリ
ッド走行軌跡演算結果格納装置11に格納されたハイブ
リッド走行軌跡は、例えば、走行軌跡表示装置13に供
給されて移動局1の走行軌跡を表示するのに利用された
り、道路地図作成・更新システム13に供給されて道路
地図の作成や更新に利用されたりする。
【0117】上述したハイブリッド走行軌跡演算装置1
0の詳細の一例は、図9の機能ブロック図に示す如きも
ので、上記基準局2内の衛星航法走行データ格納装置9
から受け取った衛星航法走行データを格納する基準局用
衛星航法走行データ格納手段14と、移動局1内の衛星
航法走行データ格納装置7から受け取った衛星航法走行
データを格納する移動局用衛星航法走行データ格納手段
15と、移動局1内の自立航法走行データ格納装置5か
ら受け取った自立航法走行データを格納する自立航法走
行データ格納手段16とを備える。
【0118】上記基準局用衛星航法走行データ格納手段
14および移動局用衛星航法走行データ格納手段15の
各衛星航法走行データは衛星航法走行軌跡演算手段17
に供給され、該衛星航法走行軌跡演算手段17の演算処
理によって補正した衛星航法走行軌跡が求められる。こ
のとき、衛星航法走行データが存在しない走行区間があ
れば、このデータは衛星航法走行軌跡の演算には使用せ
ず、この区間における走行データを演算除外データとし
て記憶しておく。
【0119】一方、自立航法走行データ格納手段16の
自立航法走行データは自立航法走行軌跡演算手段18に
供給され、該自立航法走行軌跡演算手段18の演算処理
によって自立航法走行軌跡が求められる。なお、自立航
法走行軌跡の演算に際しては、上述した式3および式4
を用いるので、方位センサ3の出力データに含まれる誤
差を補正するための方位センサ補正用パラメータが必要
となる。
【0120】この方位センサ補正用パラメータは方位セ
ンサ補正用パラメータ供給制御手段19の制御によって
ゲイン補正値aとオフセット補正値bのセットが供給さ
れるものとしてあり、これらのパラメータが方位センサ
補正用パラメータ供給制御手段19より供給される毎に
自立航法走行軌跡演算手段18が自立航法走行軌跡の演
算を行うのである。
【0121】上記方位センサ補正用パラメータ供給制御
手段19による補正パラメータの供給制御に際して、補
正パラメータをどの程度の範囲で振らせるかを特定しな
ければならないが、これは移動局1に搭載した方位セン
サ3の仕様により異なるため、適宜に変更可能であるこ
とが望ましい。そこで、ハイブリッド走行軌跡演算装置
10には方位センサ補正用パラメータ存在範囲入力手段
20を設けるものとし、各パラメータを振らせる範囲を
任意に変更可能なものとしてある。なお、本実施形態で
は、方位センサ補正用パラメータ供給制御手段19内に
パラメータの変化量(例えば、ゲイン補正値aは0.1
づつ増加、オフセット補正値bは0.2づつ増加)を固
定的に記憶するものとしたが、この変化量も任意に変更
できるようにしても良い。
【0122】上記衛星航法走行軌跡演算手段17で演算
された衛星航法走行軌跡と自立航法走行軌跡演算手段1
8で演算された自立航法走行軌跡は未知パラメータ演算
手段21へ供給され、この未知パラメータ演算手段21
によって4つの未知パラメータ(車速センサのパラメー
タである車速/距離変換係数c,自立航法走行軌跡のパ
ラメータである車両の初期位置[x(0),y
(0)],自立航法走行軌跡のパラメータである車両方
位の初期値Θ(0)の4値)を求める。なお、この4つ
のパラメータの演算には、式25〜式28の連立一次方
程式を用いる。
【0123】そして、上記未知パラメータ演算手段21
で求めた4つのパラメータはハイブリッド走行軌跡演算
手段22へ供給され、該ハイブリッド走行軌跡演算手段
22は自立航法走行軌跡演算手段18から供給を受けた
自立航法走行データおよび方位センサ補正用パラメータ
を用いてハイブリッド走行軌跡を演算する。なお、ハイ
ブリッド走行軌跡演算手段22によるハイブリッド走行
軌跡の演算には式21を用いる。
【0124】上記のようにしてハイブリッド走行軌跡演
算手段22が演算したハイブリッド走行軌跡はハイブリ
ッド走行軌跡選定手段23へ供給される。このハイブリ
ッド走行軌跡選定手段23は、ハイブリッド走行軌跡演
算手段22より供給されたハイブリッド走行軌跡と上記
衛星航法走行軌跡演算手段17が演算した衛星航法走行
軌跡との残差平方和εを演算すると共に、演算した残差
平方和εとハイブリッド走行軌跡と演算に用いた方位セ
ンサ補正用パラメータとを関連付けて記憶し、残差平方
和εとハイブリッド走行軌跡とを記憶することに基づい
て上記方位センサ補正用パラメータ供給制御手段19へ
次の方位センサ補正用パラメータ供給を要求し、後続の
方位センサ補正用パラメータに基づくハイブリッド走行
軌跡と残差平方和εと方位センサ補正用パラメータとを
順次記憶して行き、全ての方位センサ補正用パラメータ
に基づくハイブリッド走行軌跡と残差平方和εとが揃う
と、残差平方和εが最も小さい時のハイブリッド走行軌
跡を当該車両の走行範囲におけるハイブリッド走行軌跡
として選定するものである。
【0125】上記ハイブリッド走行軌跡選定手段23を
具体的に説明する。ハイブリッド走行軌跡演算手段22
が演算したハイブリッド走行軌跡およびこの演算に用い
た方位センサ補正用パラメータは、パラメータ別ハイブ
リッド走行軌跡記憶手段24および残差平方和演算手段
25へ供給される。パラメータ別ハイブリッド走行軌跡
記憶手段24は方位センサ補正用パラメータa,bとハ
イブリッド走行軌跡とを関連付けて記憶する。一方、ハ
イブリッド走行軌跡演算手段22よりハイブリッド走行
軌跡が供給された残差平方和演算手段25は、衛星航法
走行軌跡演算手段17より供給された衛星航法走行軌跡
(正常なGPSデータを取得した走行区間のデータ)と
ハイブリッド走行軌跡との残差平方和を演算して、演算
結果の残差平方和εと該演算に用いた方位センサ補正用
パラメータa,bとをパラメータ別残差平方和記憶手段
26へ出力し、該パラメータ別残差平方和記憶手段26
が方位センサ補正用パラメータa,bと残差平方和εと
を関連付けて記憶する。
【0126】上記残差平方和演算手段25による残差平
方和εの演算が終了してパラメータ別残差平方和記憶手
段26へ演算結果を出力すると、この残差平方和εの演
算結果は方位センサ補正用パラメータ供給制御手段19
へも供給されるものとしてあり、残差平方和演算手段2
5から残差平方和εの演算結果が入力されることをトリ
ガとして、方位センサ補正用パラメータ供給制御手段1
9は次の方位センサ補正用パラメータの組み合わせを自
立航法走行軌跡演算手段18へ出力する。斯くして、新
たな方位センサ補正用パラメータを受けた自立航法走行
軌跡演算手段18は、新たな方位センサ補正用パラメー
タに基づいて再び自立航法走行軌跡の演算を行い、この
自立航法走行軌跡演算手段18より新たな自立航法走行
軌跡を受けた未知パラメータ演算手段21は、新たに未
知パラメータの演算を行い、この未知パラメータ演算手
段21により演算された新たな未知パラメータに基づい
てハイブリッド走行軌跡演算手段22が新たにハイブリ
ッド走行軌跡の演算を行う。
【0127】上記のようにしてハイブリッド走行軌跡演
算手段22が演算した新たなハイブリッド走行軌跡も、
ハイブリッド走行軌跡選定手段23のパラメータ別ハイ
ブリッド走行軌跡記憶手段24および残差平方和演算手
段25へ供給され、パラメータ別ハイブリッド走行軌跡
記憶手段24は新たなハイブリッド走行軌跡と新たな方
位センサ補正用パラメータa,bとを関連付けて記憶
し、残差平方和演算手段25は新たなハイブリッド走行
軌跡と衛星航法走行軌跡とに基づいて残差平方和εを演
算し、パラメータ別残差平方和記憶手段26は新たな方
位センサ補正用パラメータと新たに演算した残差平方和
とを関連付けて記憶する。そして、残差平方和演算手段
25による残差平方和εの演算終了が契機となって、方
位センサ補正用パラメータ供給制御手段19は再び次な
る方位センサ補正用パラメータの組み合わせを自立航法
走行軌跡演算手段18へ供給し、新たな方位センサ補正
用パラメータに基づく演算が順次続けられる。
【0128】そして、方位センサ補正用パラメータ供給
制御手段19が最後の方位センサ補正用パラメータa,
bの組み合わせ(本実施形態においては、a=1.5,
b=1.0)を自立航法走行軌跡演算手段18へ供給
し、最後の方位センサ補正用パラメータに基づいて自立
航法走行軌跡演算手段18が自立航法走行軌跡を演算
し、この自立航法走行軌跡演算手段18より新たな自立
航法走行軌跡を受けた未知パラメータ演算手段21は、
新たに未知パラメータの演算を行い、この未知パラメー
タ演算手段21により演算された新たな未知パラメータ
に基づいてハイブリッド走行軌跡演算手段22が新たに
ハイブリッド走行軌跡の演算を行い、パラメータ別ハイ
ブリッド走行軌跡記憶手段24は新たなハイブリッド走
行軌跡と新たな方位センサ補正用パラメータa,bとを
関連付けて記憶し、残差平方和演算手段25は新たなハ
イブリッド走行軌跡と衛星航法走行軌跡とに基づいて残
差平方和εを演算し、パラメータ別残差平方和記憶手段
26は新たな方位センサ補正用パラメータと新たに演算
した残差平方和とを関連付けて記憶する。
【0129】上記のようにして、最後の方位センサ補正
用パラメータa,bの組み合わせに基づく残差平方和ε
の演算結果を残差平方和演算手段25が出力すると、該
演算結果に出力によって全ての方位センサ補正用パラメ
ータに基づくハイブリッド走行軌跡と残差平方和εの演
算が終了したものと方位センサ補正用パラメータ供給制
御手段19が判断し、方位センサ補正用パラメータ供給
制御手段19は方位センサ補正用パラメータ選定手段2
7へ方位センサ補正用パラメータの選定を指令する。こ
れに基づいて、方位センサ補正用パラメータ選定手段2
7はパラメータ別残差平方和記憶手段26に記憶されて
いる残差平方和εの最も小さいものを判定し、この最も
小さい残差平方和εが得られた時の方位センサ補正用パ
ラメータをパラメータ別ハイブリッド走行軌跡記憶手段
24へ出力する。そして、パラメータ別ハイブリッド走
行軌跡記憶手段24は、方位センサ補正用パラメータ選
定手段27が選定した方位センサ補正用パラメータと関
連付けて記憶しているハイブリッド走行軌跡を仮のハイ
ブリッド走行軌跡として出力する。
【0130】上記のようにしてハイブリッド走行軌跡選
定手段23より出力された仮のハイブリッド走行軌跡
は、衛星航法走行軌跡異常範囲判定手段28へ供給され
る。この衛星航法走行軌跡異常範囲判定手段28は、上
記ハイブリッド走行軌跡選定手段23によって選定され
たハイブリッド走行軌跡と、上記衛星航法走行軌跡演算
手段17によって求めた衛星航法走行軌跡(衛星航法走
行軌跡演算手段17が正常なGPSデータを取得したと
判定した走行範囲のみのデータ)とを比較して、ハイブ
リッド走行軌跡と衛星航法走行軌跡との差が予め定めた
所定の許容範囲(例えば、5メートル)を超えた異常範
囲があるか否かを判定し、異常範囲がある場合には、当
該異常範囲の衛星航法走行データを異常データとして衛
星航法走行軌跡の演算から除外させるべく、衛星航法走
行軌跡異常範囲判定手段28が衛星航法走行軌跡演算手
段17へ異常データ情報を送ると共に、この異常データ
情報を衛星航法走行軌跡異常範囲判定手段28が送出す
ることに伴って、方位センサ補正用パラメータ供給制御
手段19は方位センサ補正用パラメータの供給制御を改
めて最初から行う。
【0131】従って、衛星航法走行軌跡演算手段17
は、既に記憶していた演算除外データと併せて、衛星航
法走行軌跡異常範囲判定手段28により判定された走行
区間の異常データも演算除外データとし、正常な区間の
衛星航法走行データのみを用いて衛星航法走行軌跡の演
算を改めて行い、方位センサ補正用パラメータ供給制御
手段19より方位センサ補正用パラメータの供給を受け
た自立航法走行軌跡演算手段18は改めて自立航法走行
軌跡の演算を行い、上述したと同様に全ての方位センサ
補正用パラメータによるハイブリッド走行軌跡と残差平
方和εの演算を行い、残差平方和εが最小となる方位セ
ンサ補正用パラメータと関連付けて記憶されていたハイ
ブリッド走行軌跡が、パラメータ別ハイブリッド走行軌
跡記憶手段24から出力される。
【0132】この新たに演算された仮のハイブリッド走
行軌跡に基づいて、再び衛星航法走行軌跡異常範囲判定
手段28が衛星航法走行軌跡の異常範囲を判定し、衛星
航法走行軌跡に異常範囲が認められなければ、これを最
終的なハイブリッド走行軌跡としてハイブリッド走行軌
跡演算装置10より出力するのである。
【0133】なお、本実施形態に係るハイブリッド走行
軌跡演算装置10では、ハイブリッド走行軌跡選定手段
23より仮決定されたハイブリッド走行軌跡が出力され
る毎に衛星航法走行軌跡異常範囲判定手段28による異
常判定を行う構成として示したが、実効的な演算速度を
確保するために、衛星航法走行軌跡異常範囲判定手段2
8による異常判定を1回のみ行うような構成としても良
い。
【0134】上述した実施形態においては、基準局2に
ハイブリッド走行軌跡演算装置10やハイブリッド走行
軌跡演算結果格納装置11を設けるシステム構成であっ
たが、これに限定されるものではない。例えば、図10
に示す機能ブロック図の如く、移動局1′にハイブリッ
ド走行軌跡演算装置10やハイブリッド走行軌跡演算結
果格納装置11を設け、基準局2′には基準局GPS受
信機8で採取したGPSデータを基準局採取データ送信
装置29によってリアルタイムに送信し、移動局1′の
基準局採取データ受信装置30でリアルタイムに受信
し、走行中の移動局1′のハイブリッド走行軌跡演算装
置10でリアルタイムにハイブリッド走行軌跡を演算す
るようなシステム構成としても良い。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係るハ
イブリッド走行軌跡取得方法によれば、衛星航法走行デ
ータに基づく衛星航法走行軌跡と自立航法走行データに
基づく自立航法走行軌跡との残差平方和εが最小となる
各種パラメータ(方位センサのパラメータであるゲイン
補正値a,方位センサのパラメータであるオフセット補
正値b,車速センサのパラメータである車速/距離変換
係数c,自立航法走行軌跡のパラメータである車両の初
期位置[x(0),y(0)],自立航法走行軌跡のパ
ラメータである車両方位の初期値Θ(0))を各パラメ
ータの最尤値と推定し、各パラメータの最尤値に基づい
て補正した自立航法走行軌跡を再演算することで、ハイ
ブリッド走行軌跡を取得することができる。
【0136】従って、単に衛星航法走行データの受信不
能区間を自立航法走行データで埋め合わせる旧来のハイ
ブリッド航法とは全く異なり、自立航法走行軌跡の取得
に際して混入した誤差となってしまう各種パラメータの
最尤値を求めるために衛星航法走行軌跡を用いるものと
し、車両の走行区間の全範囲で欠けることなく走行デー
タがある自立航法走行データから、連続した車両の走行
軌跡を高精度に求めることができる。
【0137】また、請求項2に係るハイブリッド走行軌
跡取得方法によれば、各種パラメータの最尤値推定を単
純な繰り返し計算によって行うことができる。これによ
り、車両の走行中であっても、リアルタイムに車両の走
行軌跡を求めて行くことも可能となる。
【0138】また、請求項3に係るハイブリッド走行軌
跡取得方法によれば、異常と判定された衛星航法走行デ
ータを異常データとして除外し、適正と思われる衛星航
法走行データのみを用いて各種パラメータの最尤値推定
を行うことができるので、各種パラメータの最尤値の確
からしさが一層高くなり、最終的に取得されるハイブリ
ッド走行軌跡の信頼性も更に高くなる。
【0139】また、請求項4に係るハイブリッド走行軌
跡取得システムによれば、方位センサ補正用パラメータ
供給制御手段によって供給されるゲイン補正値aとオフ
セット補正値bとを補正用パラメータ存在範囲内で変化
させてゆき、各方位センサ補正用パラメータの組み合わ
せ毎に、ハイブリッド走行軌跡演算手段により求めたハ
イブリッド走行軌跡と該ハイブリッド走行軌跡と衛星航
法走行軌跡との残差平方和εとを関連付けてハイブリッ
ド走行軌跡選定手段が記憶し、全ての補正用パラメータ
に対してハイブリッド走行軌跡と残差平方和εが揃う
と、ハイブリッド走行軌跡選定手段が、残差平方和εが
最も小さい時のハイブリッド走行軌跡を当該車両の走行
範囲におけるハイブリッド走行軌跡として選定するの
で、連続した車両の走行軌跡を高精度に求めることがで
きる。
【0140】また、請求項5に係るハイブリッド走行軌
跡取得システムによれば、衛星航法走行軌跡異常範囲判
定手段によって、衛星航法走行軌跡の異常範囲があるか
否かを判定し、異常範囲がある場合には、当該異常範囲
の衛星航法走行データを異常データとして除外させ、適
正と思われる衛星航法走行データのみを用いて各種パラ
メータの最尤値推定を行うことができるので、各種パラ
メータの最尤値の確からしさが一層高くなり、最終的に
取得されるハイブリッド走行軌跡の信頼性も更に高くな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハイブリッド走行軌跡取得方法を
移動局と基準局とで行う場合のシステム構成図である。
【図2】ハイブリッド走行軌跡取得方法の処理の流れを
示すゼネラルフローチャートである。
【図3】ハイブリッド走行軌跡演算処理の前段を示すフ
ローチャートである。
【図4】ハイブリッド走行軌跡演算処理の後段を示すフ
ローチャートである。
【図5】パラメータ別ハイブリッド走行軌跡演算処理の
前段を示すフローチャートである。
【図6】パラメータ別ハイブリッド走行軌跡演算処理の
中段を示すフローチャートである。
【図7】パラメータ別ハイブリッド走行軌跡演算処理の
後段を示すフローチャートである。
【図8】移動局と基準局とからなるハイブリッド走行軌
跡取得システムの第1実施形態を示す機能ブロック図で
ある。
【図9】ハイブリッド走行軌跡演算装置の詳細な機能ブ
ロック図である。
【図10】移動局と基準局とからなるハイブリッド走行
軌跡取得システムの第2実施形態を示す機能ブロック図
である。
【符号の説明】
1 移動局 2 基準局 3 方位センサ 4 車速センサ 5 自立航法走行データ格納装置 7 衛星航法走行データ格納装置 10 ハイブリッド走行軌跡演算装置 17 衛星航法走行軌跡演算手段 18 自立航法走行軌跡演算手段 19 方位センサ補正用パラメータ供給制御手段 21 未知パラメータ演算手段 22 ハイブリッド走行軌跡演算手段 23 ハイブリッド走行軌跡選定手段 28 衛星航法走行軌跡異常範囲判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01S 13/93 G01S 13/93 Z (72)発明者 藤田 秀勝 福岡県北九州市小倉北区下到津1丁目1番 10号 株式会社ゼンリン内 Fターム(参考) 2F029 AA02 AB01 AB07 AB09 AC02 AC04 AD01 5J070 AF03 AK22 BD08 BD10 BG01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GPS衛星より得た衛星航法走行データ
    に基づき取得した衛星航法走行軌跡と、車両に搭載した
    方位センサおよび車速センサにより得た自立航法走行デ
    ータに基づき取得した自立航法走行軌跡との残差平方和
    εが最小となるように、方位センサのパラメータである
    ゲイン補正値a,方位センサのパラメータであるオフセ
    ット補正値b,車速センサのパラメータである車速/距
    離変換係数c,自立航法走行軌跡のパラメータである車
    両の初期位置[x(0),y(0)],自立航法走行軌
    跡のパラメータである車両方位の初期値Θ(0)の最尤
    値を各々推定し、各パラメータの最尤値に基づいて演算
    した自立航法走行軌跡を車両の走行軌跡として取得する
    ようにしたことを特徴とするハイブリッド走行軌跡取得
    方法。
  2. 【請求項2】 各パラメータの最尤値推定に際しては、
    ゲイン補正値aとオフセット補正値bとを予め定めた存
    在範囲内で順次仮定し、仮定したゲイン補正値aとオフ
    セット補正値b毎に他の未知パラメータを求めて自立航
    法走行軌跡を演算し、衛星航法走行軌跡との残差平方和
    εが最小となる自立航法走行軌跡の演算に用いた各パラ
    メータを最尤値と推定するようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載のハイブリッド走行軌跡取得方法。
  3. 【請求項3】 各パラメータの最尤値に基づく自立航法
    走行軌跡に対して、予め定めた所定の許容範囲を超えた
    衛星航法走行軌跡の区間がある場合には、許容範囲を超
    えた区間の衛星航法走行データを異常データとして除外
    し、異常データを除いた衛星航法走行データに基づく衛
    星航法走行軌跡と自立航法走行軌跡との残差平方和εが
    最小となるように、各パラメータの最尤値を推定し直
    し、推定し直した各パラメータの最尤値に基づいて演算
    した自立航法走行軌跡を車両の走行軌跡とするようにし
    たことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のハイ
    ブリッド走行軌跡取得方法。
  4. 【請求項4】 方位センサおよび車速センサを搭載した
    車両によって走行軌跡取得範囲を走行する間、一定時間
    毎に方位センサ出力および車速センサ出力を自立航法走
    行データとして記憶してゆく自立航法走行データ記憶手
    段と、 上記自立航法走行データ記憶手段が自立航法走行データ
    を記憶して行くタイミングと同期して、GPS衛星から
    受信した当該車両の位置情報を衛星航法走行データとし
    て記憶してゆく衛星航法走行データ記憶手段と、 車両に搭載された方位センサの特性に応じて異なるパラ
    メータであるゲイン補正値aとオフセット補正値bを、
    予め定めた補正用パラメータ存在範囲内でゲイン補正値
    aとオフセット補正値bとを総当たり的に変化させた組
    み合わせを、補正用パラメータ要求を受ける毎に順次供
    給制御してゆく方位センサ補正用パラメータ供給制御手
    段と、 上記方位センサ補正用パラメータ供給制御手段から供給
    されたゲイン補正値aとオフセット補正値bと、上記自
    立航法走行データ記憶手段が記憶した自立航法走行デー
    タとに基づいて、当該車両の自立航法走行軌跡を演算す
    る自立航法走行軌跡演算手段と、 上記衛星航法走行データ記憶手段が記憶した衛星航法走
    行データに基づいて、当該車両の衛星航法走行軌跡を演
    算する衛星航法走行軌跡演算手段と、 上記自立航法走行軌跡演算手段が演算した自立航法走行
    軌跡と、上記衛星航法走行軌跡演算手段が演算した衛星
    航法走行軌跡との残差平方和εが最小となるように、車
    速センサのパラメータである車速/距離変換係数c,自
    立航法走行軌跡のパラメータである車両の初期位置[x
    (0),y(0)],自立航法走行軌跡のパラメータで
    ある車両方位の初期値Θ(0)を、各々未知パラメータ
    として求める未知パラメータ演算手段と、 上記未知パラメータ演算手段により求められた各パラメ
    ータと、上記自立航法走行軌跡演算手段による自立航法
    走行軌跡の演算に用いた方位センサ補正用パラメータお
    よび自立航法走行データとから、自立航法走行軌跡を演
    算することで、ハイブリッド走行軌跡を求めるハイブリ
    ッド走行軌跡演算手段と、 上記ハイブリッド走行軌跡演算手段が演算したハイブリ
    ッド走行軌跡と、上記衛星航法走行軌跡演算手段が演算
    した衛星航法走行軌跡との残差平方和εを演算すると共
    に、演算した残差平方和εとハイブリッド走行軌跡とを
    関連付けて記憶し、残差平方和εとハイブリッド走行軌
    跡とを記憶することに基づいて上記補正用パラメータ供
    給制御手段へ次の方位センサ補正用パラメータ供給を要
    求し、後続の方位センサ補正用パラメータに基づくハイ
    ブリッド走行軌跡と残差平方和εとを順次記憶して行
    き、全ての方位センサ補正用パラメータに基づくハイブ
    リッド走行軌跡と残差平方和εとが揃うと、残差平方和
    εが最も小さい時のハイブリッド走行軌跡を当該車両の
    走行範囲におけるハイブリッド走行軌跡として選定する
    ハイブリッド走行軌跡選定手段と、 を備えるものとしたことを特徴とするハイブリッド走行
    軌跡取得システム。
  5. 【請求項5】 上記ハイブリッド走行軌跡選定手段によ
    って選定されたハイブリッド走行軌跡と、衛星航法走行
    軌跡演算手段によって求めた衛星航法走行軌跡とを比較
    して、予め定めた所定の許容範囲を超えた衛星航法走行
    軌跡の異常範囲があるか否かを判定し、異常範囲がある
    場合には、当該異常範囲の衛星航法走行データを異常デ
    ータとして除外させ、方位センサ補正用パラメータ供給
    制御手段によって再び方位センサ補正用パラメータの供
    給制御を最初から行わせると共に、ハイブリッド走行軌
    跡の再演算およびハイブリッド走行軌跡選定手段による
    ハイブリッド走行軌跡の再選定を行わせる衛星航法走行
    軌跡異常範囲判定手段を備えるものとしたことを特徴と
    する請求項4に記載のハイブリッド走行軌跡取得システ
    ム。
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