JP2000235305A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000235305A
JP2000235305A JP11035792A JP3579299A JP2000235305A JP 2000235305 A JP2000235305 A JP 2000235305A JP 11035792 A JP11035792 A JP 11035792A JP 3579299 A JP3579299 A JP 3579299A JP 2000235305 A JP2000235305 A JP 2000235305A
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ink
image
conductive
flying
carrying roller
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JP11035792A
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English (en)
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Michio Izumi
倫生 泉
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成および製造が比較的簡単で、画像の高解
像度化を図れるとともに、記録媒体を連続搬送させなが
ら記録媒体搬送方向と直交する直線画像を形成できる画
像形成装置を提供する。 【解決手段】 感光体ドラム上の静電潜像に応じてイン
ク担持ローラ上の多数の微細な導電部a,b,c,dか
ら導電性インクを飛翔させ、この飛翔インクを記録媒体
に間接または直接に付着させて画像を形成する画像形成
装置であって、上記導電部a,b,c,dはインク担持
ローラ上に所定パターンに傾斜配列されているととも
に、インク担持ローラの周速が感光体ドラムの周速より
速く設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潜像担持体上の静
電潜像に応じてインク担持体上の複数のインク飛翔点か
ら導電性インクを飛翔させ、この飛翔したインクを記録
媒体に間接または直接に付着させて画像を形成する画像
形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開昭61−225068
号公報において、図18に示す印刷装置1が開示されて
いる。この印刷装置1は、電極ローラ4上に塗布したイ
ンク薄膜から印刷紙2上へクーロン力によりインク滴を
飛翔させる装置であり、搬送される印刷紙2を挟んで対
向する電極列3と、外周面に多数の微細な電導面a,
b,c,dを設けた電極ローラ4とを備えている。電極列
3は、電極ローラ4の回転軸方向(矢印Y方向)のドッ
ト数に対応する数の複数の電極A,B,C,Dからな
る。また、電極列3は、所定数(ここでは、4つ)の連
続した電極A,B,C,Dからなる電極群3a,3b,
3c…に分かれている。各電極群3a,3b,3c…
は、各電極群3a,3b,3c…の両端の電極A,D間
で電極ローラ4の回転方向(矢印X方向)に1ドットの
ずれLを形成するようにそれぞれ傾斜配列されている。
【0003】上記電極ローラ4上の電導面a,b,c,d
は、電極ローラ4の回転軸方向に上記電極群3a,3
b,3c…の各電極A,B,C,Dの配列間隔Lと同じ
間隔Lで配列されている。また、上記電導面a,b,
c,dは、電極ローラ4の回転方向に関して該電極ロー
ラ4の外周を等分割した位置に、各分割位置間でそれぞ
れ上記回転軸方向に1ドット分のずれLを設けて配列さ
れている。
【0004】上記構成からなる印刷装置1によれば、電
極列3を一直線状に配列するとともに電極ローラ4上の
電導面a,b,c,dをマトリックス状に配置した印刷
装置に比べて、隣接する電導面間および電極間でそれぞ
れ相互干渉を生じることなく、印刷紙2を連続搬送しな
がら上記回転軸方向に平行な直線を印刷できるととも
に、電極ローラ4の電導面の配列間隔を印刷ドット間隔
よりも疎にできるために電極ローラの製造が容易になる
という効果を奏するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記印
刷装置1では、画像信号に応じて少なくとも100ボル
ト以上の電圧を個々の電極A,B,C,Dにそれぞれス
イッチングして選択的に印加するための構成が必要にな
るので、装置が複雑化および大型化するという問題があ
る。また、電極群3a,3b,3c…ごとに傾斜配列さ
せるのは製造面で非常に困難である。
【0006】そこで、本発明は上記問題点を解決課題と
して、構成および製造が比較的簡単で、画像の高解像度
化を図れるとともに、記録媒体を連続搬送させながら記
録媒体搬送方向と直交する直線画像を形成できる画像形
成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、潜像担持体上の静電潜像に応じてインク担持
体上の多数の微細なインク飛翔点から導電性インクを飛
翔させ、この飛翔インクを記録媒体に間接または直接に
付着させて画像を形成する画像形成装置であって、上記
インク飛翔点は上記インク担持体の回転軸方向に沿って
等ピッチで配列されたインク飛翔点列をなし、このイン
ク飛翔点列は上記インク担持体の回転方向に等ピッチで
配置され、上記回転方向に隣接する各インク飛翔点列の
インク飛翔点は上記回転軸方向にそれぞれ所定ピッチず
れた位置に傾斜配列されるとともに、所定数置きのイン
ク飛翔点列のインク飛翔点が上記回転軸方向に関して同
じ位置に配置されており、一方、上記インク担持体の周
速が上記潜像担持体の周速より速く設定されているもの
である。
【0008】本発明の画像形成装置では、上記インク飛
翔点が、絶縁部に囲まれた導電部、導電性を有する突起
部、または内面の少なくとも一部が導電性を有する凹部
からなっていてもよい。
【0009】
【発明の効果】本発明の画像形成装置によれば、インク
担持体上のインク飛翔点を上述したように傾斜配列して
あるため、マトリックス状に配置する場合に比べてイン
ク飛翔点を疎に配置することができ、これにより隣接す
るインク飛翔点間で相互干渉するなく個々のインク飛翔
点について安定したインク飛翔を実現できるとともに、
インク担持体の製造が容易になる。
【0010】また、インク担持体上のインク飛翔点を上
述したように傾斜配列するとともにインク担持体の周速
を潜像担持体の周速より速く設定してあるため、インク
担持体上のインク飛翔点を疎に配置しながらも画像の解
像度を向上させることができ、しかも、記録媒体を連続
搬送しながらインク担持体の回転軸方向に平行な直線画
像を形成することができる。
【0011】さらに、本発明の画像形成装置では、イン
クを飛翔させるための手段として、構成が複雑で製造が
困難な電極列ではなく潜像担持体を用いているので、構
成および製造が比較的簡単になるとともに、潜像担持体
によれば電極列を用いた場合よりも強いインク飛翔用電
界を形成することができるので、より安定したインク飛
翔による画像形成が可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実
施形態である画像形成装置10の概略構成図である。こ
の画像形成装置10は、潜像担持体である感光体ドラム
12を備えている。感光体ドラム12は、矢印m方向に
回転駆動されるようになっている。感光体ドラム12の
周囲には、その回転方向に沿って順に、感光体ドラム1
2の表面を均一帯電させるコロナ帯電装置14と、均一
帯電した感光体ドラム12の表面に露光して露光部の電
荷を消去することにより非露光部の電荷を残して静電潜
像を書き込む露光装置16と、書き込まれた静電潜像を
導電性インクで現像するインク現像装置18と、現像さ
れたインク画像を記録媒体である用紙Sに転写する転写
ローラ20と、転写後の感光体ドラム12の表面に残留
するインクを回収するクリーニング装置22と、静電潜
像を消去する除電装置24とが配置されている。
【0013】なお、静電潜像の書き込み方式は露光方式
に限定されるものではなく、他の方式、例えばイオンフ
ロー方式、焦電方式、あるいは強誘電体を熱や電気によ
り分極させる方式などによって静電潜像を書き込むよう
にしてもよい。また、多数の微細電極をドラムの表面全
体に形成してもよい。これらの技術は公知のものであ
る。さらに、図示していないが、用紙Sに転写されたイ
ンク画像を乾燥して定着させるインク定着装置を必要に
応じて設けてもよい。
【0014】インク現像装置18は、図2に示すよう
に、感光体ドラム12に対向する開口部を有するケーシ
ング26を備えている。ケーシング26の内部には、導
電性インク28が収容されている。ケーシング26の開
口部には、インク担持ローラ30が感光体ドラム12と
平行に、かつ感光体ドラム12との間に隙間をおいて配
置され、矢印n方向に回転駆動可能になっている。この
インク担持ローラ30の周速は、感光体ドラム12の周
速より速く設定されている。
【0015】ケーシング26の上部縁部26aとインク
担持ローラ30との間にはシールローラ32が設けてあ
り、これによりインクの漏れと乾燥を防止している。さ
らに、インク担持ローラ30に対してシールローラ32
と反対側のケーシング26の上部縁部には、規制ブレー
ド34がインク担持ローラ30との間の隙間を調節可能
に設けられている。インク担持ローラ30が回転する
と、その回転につれて移動してきたケーシング26内の
インクが規制ブレード34で規制されることにより、感
光体ドラム12に対向するインク担持ローラ30の表面
には均一な厚みのインク薄層36が形成される。このイ
ンク薄層36は、規制ブレード34を調節することによ
り所望の厚みに設定できる。
【0016】インク担持ローラ30は、図3に示すよう
に、中心部が金属ローラ38からなり、その外周に絶縁
層40が設けられている。絶縁層40の外周には導電層
からなる共通電極42が設けてある。共通電極42の外
周には、表層部44が設けられている。表層部42は、
図4に示すように、インク飛翔点である多数の微細な導
電部a,b,c,dと、これら導電部a,b,c,dの
周囲を取り囲む絶縁部48とからなっている。円柱状を
なす各導電部a,b,c,dは、図5に示すように、絶
縁部48に埋め込まれるように形成されており、その下
部において共通電極42にそれぞれ導通している。ま
た、導電部a,b,c,dおよび絶縁部48の表面は平
滑に形成されている。ここで、平面形状が円形をなす各
導電部a,b,c,dの直径は、10〜100μm程度
が好ましい。なお、導電部a,b,c,dの平面形状は
円形に限定されず、それ以外の形状、例えば楕円や四角
形などであってもよい。
【0017】図4を再度参照すると、導電部aはインク
担持ローラ30の回転軸方向に沿って等ピッチ4×sで
配列されて導電部列Aをなしている。導電部bもまた、
インク担持ローラ30の回転軸方向に沿って等ピッチ4
×sで配置されて導電部列Bをなしている。導電部c,
dについても同様に、インク担持ローラ30の回転軸方
向に沿って配列されてそれぞれ導電部列C,Dをなして
いる。これら導電部列A,B,C,Dはインク担持ロー
ラ30の回転方向に等ピッチtで配置されている。
【0018】インク担持ローラ30の回転方向に隣接す
る各導電部列A,Bの導電部a,bは、インク担持ロー
ラ30の回転軸方向にそれぞれピッチsだけずれた位置
に傾斜配列されている。上記回転方向に隣接する各導電
部列B,Cの導電部b,cもまた、上記回転軸方向にそ
れぞれピッチsだけずれた位置に傾斜配列されている。
さらに、上記回転方向に隣接する各導電部列C,Dの導
電部c,dについても同様に、上記回転軸方向にそれぞ
れピッチsだけずれた位置に傾斜配列されている。
【0019】このように配列された導電部列A,B,
C,Dが1つのグループをなし、このグループがインク
担持ローラ30の外周全面に繰り返し配置されている。
したがって、例えば導電部列Aは3列置きごとに配置さ
れるため、3列置きの各導電部列Aの導電部aは上記回
転軸方向に関して同じ位置に配置されている。この関係
は、各導電部列B,C,Dについても同様である。
【0020】なお、上記インク担持ローラ30では、導
電部a,b,c,dを絶縁部48に埋め込むようにして
形成したが、図6,7に示すインク担持ローラ30aの
ように、導電部a,b,c,dを例えば銀ペーストを印
刷することにより形成してもよい。この場合、金属ロー
ラ38の外周に設けた絶縁層40の表面に、図7に示す
ような印刷を施す。この印刷では、インク担持ローラ3
0aの端部外周にリング状の共通電極42aを形成する
とともに、多数の円形の導電部a,b,c,dを上述し
たような傾斜配列にて形成し、ローラ軸方向に隣接する
各導電部a,b,c,dおよび共通電極42aを接続線
50でそれぞれ接続することにより各導電部a,b,
c,dを共通電極42aに導通させる。この場合におい
ても各導電部a,b,c,dの直径は10〜100μm
程度が好ましい。また、接続線50の幅は3μm以下で
あることが好ましい。
【0021】次に、上記構成からなる画像形成装置10
の動作について説明する。図8に示すように、インク担
持ローラ30の共通電極42はオフセット電源56に接
続され、インク担持体ローラ30表面の各導電部a,
b,c,dには共通電極42を介して静電潜像の極性
(マイナス)とは異なる極性のプラスの電圧が印加され
ている。一方、感光体ドラム12は接地されている。
【0022】この状態で上記各導電部a,b,c,dが
感光体ドラム12の静電潜像部と対向すると、静電誘導
により各導電部a,b,c,dに潜像電位とは逆極性の
電荷すなわちプラス電荷が誘導され、このプラス電荷が
各導電部a,b,c,dの上を覆っている導電性インク
薄層36に注入される。このように注入された導電性イ
ンク薄層36のプラス電荷と感光体ドラム12の静電潜
像のマイナス電荷との差によりこれらの間に電界が形成
され、この電界の作用によって各導電部a,b,c,d
上のインクに静電潜像部に向かう方向のクーロン力が働
き、これにより各導電部a,b,c,d上に位置するイ
ンクが盛り上がってメニスカス52が形成される。する
と、メニスカス52の先端に注入電荷が集中してその先
端に作用するクーロン力がさらに大きくなり、その結
果、メニスカス52からインク滴54が分離して飛翔す
る。飛翔したインク滴54は静電潜像に付着してこれを
現像し、これにより感光体ドラム12上にインク画像が
形成される。その後、このインク画像は用紙Sに転写さ
れて画像が形成される。このように、本実施形態の画像
形成装置10では、インク担持ローラ30から飛翔した
インク滴54を感光体ドラム12上の静電潜像に一旦付
着させてインク画像を形成した後、このインク画像を用
紙Sに転写するというように、インク担持ローラ30か
らのインク滴54を用紙Sに間接に付着させて画像形成
を行うものである。
【0023】なお、この場合には誘導電荷が注入される
ことにより非潜像部に対向する導電部a,b,c,d上
のインク薄層36にもメニスカス52aが形成される
が、非潜像部は露光装置16による露光で電荷が消去さ
れて帯電しておらず、かつ、オフセット電源56による
導電部a,b,c,dへの印加電圧も非潜像部に対して
インク飛翔が起こらない程度に設定されているため、メ
ニスカス52aに作用するクーロン力は弱く、メニスカ
ス52aからインクが分離して飛翔することはない。
【0024】続いて、感光体ドラム12の回転軸方向に
平行な直線インク画像を感光体ドラム12の表面に現像
し、このインク画像を用紙Sに転写することにより直線
画像を形成する場合について説明する。
【0025】図2に示すように、感光体ドラム12とイ
ンク担持ローラ30との間に形成されるインク飛翔領域
Wは、感光体ドラム12およびインク担持ローラ30の
回転方向に関して或る程度の幅がある。上記画像形成装
置10では、インク担持ローラ30の周速を感光体ドラ
ム12の周速より速く設定してあるため、感光体ドラム
12上の直線潜像が上記インク飛翔領域Wを通過する間
に、まず、その直線潜像の対向位置をインク担持ローラ
30上の導電部列Aが通過して導電部aから飛翔したイ
ンク滴54が上記直線潜像に付着し、次に、導電部列B
が通過して導電部bから飛翔したインク滴54が上記直
線潜像に付着し、続いて導電部列C,Dが順次通過して
導電部c,dからそれぞれ飛翔したインク滴54が上記
直線潜像に付着する。これにより、上記直線潜像が隙間
なく現像されて直線インク画像となり、このインク画像
が用紙Sに転写されて用紙搬送方向と直交する直線画像
が形成される。このような直線画像形成の原理は、感光
体ドラム12とインク担持ローラ30の間を通過する用
紙Sにインク滴を直接付着させて画像形成を行う後述す
る画像形成装置においても同様であり、このタイプの画
像形成装置では用紙Sを連続搬送しながらインク担持ロ
ーラ30の回転軸方向に平行な直線画像を形成できる。
【0026】このように直線画像を形成するためには、
図4に示すようにインク担持ローラ回転方向の導電部
a,b,c,dの配置ピッチをt、導電部a,b,c,
dの直径をr、導電部列における導電部間ピッチを隣接
する各導電部列の導電部ずれピッチで割った値をN(本
実施形態では、導電部列における導電部間ピッチは4s
であり、隣接する各導電部列の導電部ずれピッチはsで
あるから、N=4s÷s=4となる。この値は、1グル
ープの導電部列A,B,C,Dにおいて傾斜配列されて
いる導電部a,b,c,dの数に等しい。)とすると、
感光体ドラム12の周速に対するインク担持ローラ30
の周速比をN×(t/r)(式)とする必要がある。
この式は、次のようにして導かれる。上記インク飛翔
領域Wにおいて、感光体ドラム12上の所定点が1ドッ
ト幅(すなわち導電部の直径r)に相当する距離だけ移
動する間に、上記所定点の対向部をインク担持ローラ3
0の表面が1サイクル分(すなわち導電部列Aと隣接す
る次の導電部列Aとの間のピッチN×t)に相当する距
離だけ移動すればよいから、この場合、感光体ドラム1
2の表面が距離rだけ移動するのに要する時間T1と、
インク担持ローラ30の表面が距離N×tだけ移動する
のに要する時間T2とは等しい。したがって、感光体ド
ラム12の周速をVs、インク担持ローラ30の周速を
Viとすると、T1=r/Vs、T2=(N×t)/Vi
であるから、T1=T2より、感光体ドラム12の周速に
対するインク担持ローラ30の周速比Vi/Vsは次式
から求められる。
【0027】
【数1】T1=T2 r/Vs=(N×t)/Vi ∴ Vi/Vs=N×(t/r)
【0028】なお、導電部a,b,c,dの直径rと、
インク滴54が感光体ドラム12または用紙Sに付着し
て形成されるドットの径が同一とは限らないので、余裕
を見る意味で上記周速比をN×(t/r)±30%の範
囲に設定するのが好ましい。また、同様の理由から導電
部ピッチsをr±30%の範囲にするのが好ましい。さ
らに、インク担持ローラ30の回転方向の導電部間ピッ
チtはインク担持ローラ30の周長を整数で割った値で
あればいくらでもよいが、r<t<4rであることが好ま
しい。上記回転方向の導電部間ピッチtがこの範囲より
小さければ、導電部の配列が密になってインク担持ロー
ラ30の構成が複雑になり、一方、上記導電部間ピッチ
tが上記範囲より大きければインク担持ローラ30の周
速をかなり速くする必要があり、そうするとインク滴が
横方向の速度を持ちつつ飛翔するために、形成されるド
ットに尾引きなどの画像ノイズが生じるからである。
【0029】以上に説明したように本実施形態の画像形
成装置によれば、インク担持ローラ30上の導電部a,
b,c,dを上述のように傾斜配列してあるため、マト
リックス状に配置する場合に比べて導電部a,b,c,
dを疎に配置することができ、これにより隣接する導電
部間で相互干渉することなく個々の導電部について安定
したインク飛翔を実現できるとともに、インク担持ロー
ラ30の製造が容易になる。
【0030】また、インク担持ローラ30上の導電部
a,b,c,dを上述のように傾斜配列するとともにイ
ンク担持ローラ30の周速を感光体ドラム12の周速よ
り速く設定してあるため、インク担持ローラ30上の導
電部a,b,c,dを疎に配置しながらも画像の解像度
を向上させることができ、しかも、用紙Sを連続搬送し
ながらインク担持ローラ30の回転軸方向に平行な直線
画像を形成することができる。
【0031】さらに、本実施形態の画像形成装置10で
は、インクを飛翔させるための手段として、構成が複雑
で製造が困難な電極列ではなく感光体ドラム12を用い
ているので、構成および製造が比較的簡単になるととも
に、感光体ドラム12によれば電極列を用いた場合より
も強いインク飛翔用電界を形成することができるので、
より安定したインク飛翔による画像形成が可能になる。
【0032】ところで、上記画像形成装置10では、イ
ンク担持ローラ30上のインク飛翔点を導電部a,d,
c,dとして形成したが、図9に示すように、インク担
持ローラ30の少なくとも表層部を導電材料で形成する
とともに、その表層部に上記導電部a,d,c,dと同
様のパターンに配置された突起部60を形成し、この突
起部60をインク飛翔点としてもよい。インク担持ロー
ラ30が上記オフセット電源56に電気的に接続されて
いることにより、上記各突起部60に所定電圧が印加さ
れるようにする。
【0033】この突起部60は、例えば金属ローラに切
削加工、エッチング加工、または電気鋳造加工などを施
すことにより形成してもよいし、または、樹脂ローラの
外周に上記突起部60を成形した後、スパッタリングな
どにより表面全体を導電性薄膜で被覆してもよい。
【0034】この突起部60は、図9(a)に示すよう
に、円柱状または直方体状に形成され、その断面形状は
矩形状をなしている。突起部60の高さcは10〜10
0μm程度とするのが好ましい。10μmより小さいと
インクを飛翔させるのに必要な潜像電位が高くなり過
ぎ、100μmより大きいと製造が困難になるからであ
る。また、突起部60の幅dは10〜40μm程度が好
ましい。10μmより小さいと製造が困難になり、40
μmより大きいと解像度が低下するからである。
【0035】突起部60の形状は、円柱または直方体に
限らず、図9(b)に示すように断面が略半円形である
半球状であってもよいし、図9(c)に示すように断面
が三角形である円錐または角錐であってもよいし、図9
(d)に示すように断面が台形である円錐台または角錐
台であってもよい。図9(d)に示す形状の場合、突起
部60の台形断面の上辺eは3〜40μmであることが
好ましい。また、突起部60が図9(a),(c),
(d)に示す形状に形成されている場合には、突起部6
0の端面や側面が丸みを帯びていてもよい。
【0036】このようにインク飛翔点が突起部60から
なる場合のインク飛翔原理は、図8を参照して説明した
のとほぼ同様である。すなわち、図10に示すように、
インク担持ローラ30上を覆って均一厚みに形成された
インク薄層36には、上記突起部60の先端から誘導電
荷が注入され、接地された感光体ドラム12との間の電
位差によって形成される電界のクーロン力により、各突
起部60上にメニスカス52,52aが形成される。メ
ニスカス52が感光体ドラム12の回転により潜像部と
対向すると、メニスカス52にはさらに大きなクーロン
力が働き、これによりメニスカス52からインク滴54
が分離して飛翔し、このインク滴54が潜像部に付着し
てインク画像が現像され、そしてインク画像が用紙Sに
転写されて画像が形成される。
【0037】また、図11に示すように、インク担持ロ
ーラ30上のインク飛翔点を凹部62としてもよい。こ
の凹部62もまた、上記導電部a,d,c,dと同様の
パターンに配列されている。この凹部62は、その内面
の少なくとも一部が導電性を有し、その導電性のある面
に上記オフセット電源56からの電圧が印加されていれ
ばよい。上記凹部62は、例えば金属ローラの表面に切
削加工、エッチング加工、または電気鋳造加工などを施
すことにより形成できる。または、ディッピングにより
金属ローラの表面に樹脂層を形成した後、エキシマレー
ザを照射して樹脂層に貫通孔を形成することにより凹部
を形成してもよい。
【0038】上記凹部62は、図11(a)に示すよう
に、断面形状が矩形状をなすように円柱状または直方体
状の内部空間を有している。凹部62の深さfは10〜
100μm程度が好ましい。10μmより浅いと内部に
インクを塗り込みにくくなり、100μmより深いと製
造が困難になるからである。また、凹部62の幅gは1
0〜40μm程度が好ましい。10μmより小さいと製
造が困難であり、40μmより大きくなると解像度が低
下するからである。
【0039】上記凹部62の内部空間は、円柱状または
直方体状に限られず、図11(b)に示すように略半球
状であってもよいし、図11(c)に示すように円錐状
または角錐状であってもよいし、図11(d)に示すよ
うに円錐台状または角錐台状であってもよい。凹部62
が図11(d)に示す形状の場合、その底面の幅hは4
〜30μm程度が好ましい。
【0040】このようにインク担持ローラ30上のイン
ク飛翔点を凹部62とした場合には、図12に示すよう
に、規制ブレード34をインク担持ローラ30の表面に
接触させ、インクをすりきるようにして凹部62の内部
だけにインクが残るようにする。このように凹部26に
インクを塗り込んだインク担持ローラ30が感光体ドラ
ム12に対向すると、図13に示すように、誘導電荷が
注入された凹部62内部のインクが盛り上ってメニスカ
ス52,52aが形成され、潜像部に対向したメニスカ
ス52からインク滴54が飛翔し、このインク滴により
静電潜像が現像されてインク画像が形成され、そしてこ
のインク画像が用紙Sに転写されて画像が形成される。
【0041】ここで、図13に示す画像形成装置を用い
てインク飛翔実験を行った。そのときの条件は次のよう
にした。感光体ドラム12には、直径80mmのOPC
感光体ドラムを使用し、感光体ドラム12の帯電電位
(すなわち静電潜像の電位)を−600ボルトとし、感
光体ドラムの周速Vsを200mm/secとした。ま
た、現像ギャップgを200μmとした。
【0042】インク担持ローラ30には直径50mmの
アルミニウム管を使用し、その表面にポリイミド樹脂を
ディッピングにより25μmの厚みに塗布した後、エキ
シマレーザでポリイミド樹脂の必要部分だけを除去して
各凹部62を形成した。したがって、凹部62の深さf
は25μmである。
【0043】凹部62は図14に示すように形成した。
凹部62の直径rを40μm、インク担持ローラ30の
回転方向の凹部62間ピッチtを60μm、インク担持
ローラ30の回転軸方向の凹部62間ピッチsを30μ
mとした。この場合には各凹部列A,B,Cにおける凹
部62間ピッチ(s×3)を隣接する各凹部列A,B,
Cの凹部62のずれピッチ(s)で割った値Nは3とな
る。また、インク担持ローラ30の周速Viは、上記式
に基づいて求めた値すなわちVi=Vs×N×(t/
r)=200×3×(60/40)=900mm/se
cとした。また、各凹部62にはオフセット電源56に
より1.5kVの電圧を印加した。
【0044】使用した導電性インクの組成は、カーボン
ブラック(ブラック)、クロモフタルイエロー(イエロ
ー)、キナクリドンマゼンタ(マゼンタ)または銅フタ
ロシアニンブルー(シアン)のいずれかを10wt%、
溶媒として水を76.99wt%、界面活性剤としてフ
ッ素系界面活性剤を0.01wt%、粘度調整剤として
ポリエチレングリコールを11wt%、分散剤としてス
チレンアクリル酸塩を2wt%とした。
【0045】これらの条件の下で実験したところ、イン
クは隣接する凹部62間で相互干渉することなく静電潜
像に対して良好に飛翔し、かつインク担持ローラ30お
よび感光体ドラム12の回転軸方向に平行な直線画像を
形成することができた。
【0046】なお、上記画像形成装置10では、インク
担持体としてローラ30を用いたが、図15に示すよう
に、上記インク担持ローラ30と同様の表面形状を有す
るインク担持ベルト70を用いてもよい。
【0047】次に、図16,17を参照して本発明の別
の実施形態である画像形成装置80について説明する。
上記画像形成装置10では、インク担持ローラ30から
飛翔したインク滴を用紙Sに間接に付着させて画像形成
を行ったが、本実施形態の画像形成装置80はインク担
持ローラ30から飛翔したインク滴を用紙Sに直接付着
させて画像を形成するものである。そのために、画像形
成装置80では、図16に示すように、感光体ドラム1
2とインク現像装置18との間を用紙Sが感光体ドラム
12と接触しながら搬送されるようにしてある。他の構
成は上記画像形成装置10とほぼ同じであるが、感光体
ドラム12にインクが付着することがないのでクリーニ
ング装置22を省くことができる。また、感光体ドラム
12に対する用紙Sの密着性をよくするために、一対の
密着ローラ82,84を必要に応じて設けてもよい。
【0048】上記画像形成装置80におけるインク飛翔
原理は、上記において図8を参照して説明したのと同様
である。図17に示すように、インク滴54は、インク
担持ローラ30上の導電部a,b,c,dに対応する位
置から感光体ドラム12の潜像部に向けて飛翔し、用紙
Sに直接付着して画像が形成される。本実施形態の画像
形成装置80によってもまた、上記画像形成装置10と
同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である画像形成装置の概
略構成図。
【図2】 インク現像装置の拡大断面図。
【図3】 インク担持ローラの部分拡大図。
【図4】 インク担持ローラの表面の部分拡大平面図。
【図5】 インク担持ローラの表層部の部分拡大断面
図。
【図6】 インク担持ローラの変形例を示す部分拡大
図。
【図7】 インク担持ローラの変形例の表面の部分拡大
平面図。
【図8】 インク担持ローラから感光体ドラムの潜像部
に向けてインクが飛翔する状態を説明するための図。
【図9】 (a)〜(d)は、インク飛翔点を突起部と
したときのインク担持ローラの表層部の部分拡大断面
図。
【図10】 インク飛翔点を突起部としたときのインク
飛翔状態を説明するための図。
【図11】 (a)〜(d)は、インク飛翔点を凹部と
したときのインク担持ローラの表層部の部分拡大断面
図。
【図12】 インク担持ローラ上の凹部内だけにインク
が残るように塗布した状態を示す部分拡大断面図。
【図13】 インク飛翔点を凹部としたときのインク飛
翔状態を説明するための図。
【図14】 インク飛翔実験で用いたインク担持ローラ
の表面における凹部配置パターンを示す部分拡大平面
図。
【図15】 インク担持ローラに代えてインク担持ベル
トを用いた画像形成装置の概略構成図。
【図16】 本発明の別の実施形態である画像形成装置
の概略構成図。
【図17】 インク担持ローラから飛翔したインクが用
紙に直接付着して画像が形成される状態を示す図。
【図18】 電極列と電極ローラとを備え、電極列によ
る電界印加により電極ローラ上に保持されたインクを飛
翔させ、この飛翔インクを用紙に直接付着させて画像を
記録する従来の印刷装置の一例を示す図。
【符号の説明】
10…画像形成装置、12…感光体ドラム(潜像担持
体)、30…インク担持ローラ(インク担持体)、36
…導電性インク薄層、a,b,c,d…導電部(インク
飛翔点)、A,B,C,D…導電部列(インク飛翔点
列)S…用紙(記録媒体)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体上の静電潜像に応じてインク
    担持体上の多数の微細なインク飛翔点から導電性インク
    を飛翔させ、この飛翔インクを記録媒体に間接または直
    接に付着させて画像を形成する画像形成装置であって、
    上記インク飛翔点は上記インク担持体の回転軸方向に沿
    って等ピッチに配列されたインク飛翔点列をなし、この
    インク飛翔点列は上記インク担持体の回転方向に等ピッ
    チに配置され、上記回転方向に隣接する各インク飛翔点
    列のインク飛翔点は上記回転軸方向にそれぞれ所定ピッ
    チずれた位置に傾斜配列されるとともに、所定数置きの
    インク飛翔点列のインク飛翔点が上記回転軸方向に関し
    て同じ位置に配置されており、一方、上記インク担持体
    の周速が上記潜像担持体の周速より速く設定されている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 上記インク飛翔点が絶縁部に囲まれた導
    電部からなることを徴とする請求項1に記載の画像形成
    装置。
  3. 【請求項3】 上記インク飛翔点が導電性を有する突起
    部からなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 上記インク飛翔点が内面の少なくとも一
    部が導電性を有する凹部からなることを特徴とする請求
    項1に記載の画像形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6463250B1 (en) * 2000-10-04 2002-10-08 Nexpress Solutions Llc Externally heated deformable fuser roller

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