JP2000235165A - 映像表示装置 - Google Patents

映像表示装置

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JP2000235165A
JP2000235165A JP11036869A JP3686999A JP2000235165A JP 2000235165 A JP2000235165 A JP 2000235165A JP 11036869 A JP11036869 A JP 11036869A JP 3686999 A JP3686999 A JP 3686999A JP 2000235165 A JP2000235165 A JP 2000235165A
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JP
Japan
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mirror
light
pbs
reflected
optical path
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JP11036869A
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English (en)
Inventor
Takatoshi Ishikawa
隆敏 石川
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの表示素子に表示した映像を左右の眼に
与える小型かつ軽量の映像表示装置を提供する。 【解決手段】 LCD(10)に対して45゜傾けてハーフ
ミラー(11)を、ハーフミラー(11)の透過光の光路上にL
CD(10)と平行にミラー(12)を、ハーフミラー(11)の反
射光の光路上にその光路に対して45゜傾けてハーフミ
ラー(13)を、ハーフミラー(13)の透過光の光路上にその
光路に対して垂直にミラー(14)を、ハーフミラー(11)に
よって反射されたミラー(12)の反射光の光路上にハーフ
ミラー(13)と平行にハーフミラー(15)を配置し、ハーフ
ミラー(13)、(15)から接眼レンズ(16)、(17)に光を導
く。ハーフミラー(11)からハーフミラー(13)、(15)まで
の距離を等しくし、ハーフミラー(11)からミラー(12)ま
での距離とハーフミラー(13)からミラー(14)までの距離
を等しくして、左右の光路長を同じにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、観察者の眼前に配
置されて使用される映像表示装置に関し、より詳しく
は、1つの表示素子に表示した映像を観察者の両眼に提
供する映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】頭部に装着され、あるいは手で保持され
て、観察者の眼前にて使用される映像表示装置がある。
このような映像表示装置は、表示した映像を左右の接眼
光学系で拡大して観察者の両眼に導くように構成されて
おり、視野の広い映像を提供することができる。映像を
表示するための表示素子を2つ備えて、左右の眼に提供
する映像を個別に表示する構成と、表示素子を1つだけ
備えて、その映像光を分割して左右の眼に導く構成が一
般的である。
【0003】表示素子を2つ備える装置では、表示素子
の光を観察者の眼に導くための光学系の構成を左右同一
にすることができて、設計が容易である。ただし、高価
な表示素子を2つ備えるため、装置自体も高価になる。
また、表示素子は比較的重く、表示素子を照明するため
の光源も2つ備える必要があるから、装置の軽量化は難
しい。
【0004】一方、表示素子を1つだけ備えてその映像
光を2分割する装置では、価格を低く抑えることが可能
である。その反面、左右の眼に提供する映像を同じ向
き、同じ大きさ、かつ同じ明るさにする必要があり、分
割後の光を左右の眼に導くための光学系の構成が複雑に
なる。
【0005】特開平7−64015号には、表示素子の
映像光をハーフミラーによって2分割する装置が提案さ
れている。表示素子は左右の接眼レンズの中央前方に、
接眼レンズの光軸に対して垂直に配置され、ハーフミラ
ーは表示素子に対して45゜傾けて配置されている。ハ
ーフミラーの反射光は1つの全反射ミラーによって一方
の接眼レンズに導かれ、透過光は2つの全反射ミラーに
よって他方の接眼レンズに導かれる。映像の大きさおよ
び明るさを左右等しくするために、分割後の光の光路長
は等しく設定されているが、これにより接眼レンズの光
軸方向の光路長が長くなって、装置が厚くなっている。
【0006】米国特許5245472号には、直交する
2つの半透過性反射膜を有するクロスプリズムによっ
て、表示素子の映像光を2分割する装置が開示されてい
る。表示素子は左右の接眼レンズの中央前方に、接眼レ
ンズの光軸に対して垂直に配置され、クロスプリズムは
2つの反射膜を表示素子に対して45゜傾けて配置され
ている。クロスプリズムによる2つの反射光はそれぞれ
全反射ミラーで接眼レンズに導かれる。この構成では、
上記の装置に比べて光路長が短くなり、装置が小型化す
るが、プリズムを用いることにより重量が大きく増大し
てしまう。また、クロスプリズムは高価であるため、表
示素子を1つにすることの意味が半減する。
【0007】特開平7−110455号には、表示素子
を装置の片側に、接眼レンズの光軸に対して平行に配置
するとともに、表示素子に近い方の接眼レンズの前方に
ハーフミラーを、遠い方の接眼レンズの前方に全反射ミ
ラーを配置した構成が示されている。表示素子の映像光
は、ハーフミラーによって反射光と透過光に2分割さ
れ、反射光は直接一方の接眼レンズに導かれ、透過光は
全反射ミラーにより他方の接眼レンズに導かれる。ハー
フミラーと全反射ミラーの間には、光路長の差を補正す
るためのレンズが配置されている。この構成では、一方
の光路のみに補正用のレンズが存在するため、結像性能
を揃えるために特殊な設計が必要となる。また、補正用
のレンズ分だけ装置が重くなり、表示素子が片側にある
ため重量バランスもよくない。
【0008】表示素子の光を分割する構成ではないが、
特開平6−315125号には、透過型の表示素子の表
裏両面から映像光を取り出す装置が開示されている。表
示素子は左右の接眼レンズの中央前方に、接眼レンズの
光軸に対して平行に配置され、左右の接眼レンズの前方
にはそれぞれ表示素子からの光を導くハーフミラーが配
置されている。また、装置の両側にはハーフミラーを介
して表示素子を照明するための光源が備えられている。
表示素子は逆向きの映像を交互に表示し、その表示に同
期して照明が切り換えられる。この構成では、左右の光
学系を同一にすることができるが、表示素子を照明する
ための光源を2つ備えるため、装置が重くなる。また、
表示と照明を同期して切り換える必要があり、制御が複
雑になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】使用時に頭部に装着さ
れ、または手で保持される映像表示装置は、小型かつ軽
量であることが強く要求される。また、個人使用の装置
であるから、できるだけ低価格であることが望ましい。
ところが、上述のように、表示素子をただ1つ備える映
像表示装置は、安価であるという特長を有するものの、
光学系が複雑になって、小型化、軽量化の双方を十分に
達成することができていない状況にある。
【0010】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、1つの表示素子に表示した映像を左右の眼
に与える小型かつ軽量の映像表示装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、映像を表示する表示素子を有し、観察
者の眼前に配置されて表示素子の映像の光を観察者の両
眼に導く映像表示装置において、第1ないし第5の反射
素子ならびに第1および第2の接眼光学系を、次の位置
関係で備える。
【0012】第1の反射素子は半透過性とし、表示素子
からの光の光路上に、表示素子の表示面に対して45゜
傾けて配置する。第2の反射素子は第1の反射素子を透
過した表示素子からの光の光路上に、表示素子の表示面
に対して平行に配置する。第3の反射素子は半透過性と
し、第1の反射素子によって反射された表示素子からの
光の光路上に、この光路に対して45゜傾けて配置す
る。第4の反射素子は、第3の反射素子を透過した第1
の反射素子からの光の光路上に、この光路に対して垂直
に配置する。第5の反射素子は、第1の反射素子によっ
て反射された第2の反射素子からの光の光路上に、第3
の反射素子に対して平行に配置する。
【0013】第1の接眼光学系は、第3の反射素子によ
って反射された第4の反射素子からの光の光路上に配置
する。第2の接眼光学系は、第5の反射素子によって反
射された第1の反射素子からの光の光路上に配置する。
【0014】また、第1の反射素子から第3の反射素子
までの距離と第1の反射素子から第5の反射素子までの
距離を等しくし、さらに、第1の反射素子から第2の反
射素子までの距離と第3の反射素子から第4の反射素子
までの距離を等しくする。
【0015】この映像表示装置は、第4の反射素子を除
く構成要素の配設位置が対称である。使用時には、第1
の接眼光学系と第3の反射素子が一方の眼の前に、第2
の接眼光学系と第5の反射素子が他方の眼の前に位置
し、表示素子、第1の反射素子および第2の反射素子
は、観察者の顔前の左右中央に位置する。5つの反射素
子のうち、少なくとも第1および第3の反射素子は半透
過性である。
【0016】表示素子が表示した映像の光は、まず第1
の反射素子に入射して、反射される光と透過する光に2
分割される。第1の反射素子で反射された光は、半透過
性の第3の反射素子に入射し、これを透過して第4の反
射素子によって反射される。この光は第3の反射素子に
再度入射し、反射されて第1の接眼光学系に入射する。
一方、第1の反射素子を透過した光は、第2の反射素子
によって反射され、第1の反射素子に再度入射して反射
される。この光は第5の反射素子に入射し、反射されて
第2の接眼光学系に入射する。
【0017】ここで、第1の反射素子によって反射され
た光が第1の接眼光学系に入射するまでの光路長と、第
1の反射素子を透過した光が第2の接眼光学系に入射す
るまでの光路長は、上記の設定によって等しくなってい
る。このため、光路長を補正するために他の光学素子を
配置する必要はない。また、5つの反射素子は同一位置
には存在しないから、いずれも平板に反射膜を形成した
構成とすることが可能である。したがって、この映像表
示装置は軽量になる。しかも、構成要素の配設位置が対
称に近く、ただ1つ非対称な第4の反射素子が軽量であ
るから、装置の重量バランスもよい。
【0018】第1の反射素子は表示素子からの光と第2
の反射素子からの光を第1および第2の接眼光学系の光
軸に対して直交する方向に反射するが、これは接眼光学
系の光軸に対する表示素子、第1の反射素子および第2
の反射素子の角度にかかわりなく満たされる。例えば、
表示素子と第2の反射素子を接眼光学系の光軸に対して
垂直に配置して、第1の反射素子を接眼光学系の光軸に
対して45゜の傾きとしてもよいし、表示素子と第2の
反射素子を接眼光学系の光軸に対して平行に配置して、
第1の反射素子を接眼光学系の光軸に対して平行として
もよい。表示素子、第1の反射素子および第2の反射素
子は、前者の設定では前後方向に並び、後者の設定では
上下方向に並ぶことになる。
【0019】表示素子は第1の反射素子に近接して配置
することが可能であり、第2および第4の反射素子は第
1および第3の反射素子にそれぞれ近接して配置するこ
とが可能である。したがって、映像表示装置を、前後、
上下、左右の全方向について小さく構成することができ
る。
【0020】半透過性の第1の反射素子および第3の反
射素子の反射率は、第1および第2の接眼光学系に入射
する光の量が等しくなるように設定する。また、第5の
反射素子も、第1および第2の接眼光学系に入射する光
の量が等しくなるように、必要に応じて半透過性として
反射率を設定する。第2の反射素子および第4の反射素
子は全反射性であっても半透過性であってもよいが、光
の損失を無くすために、これらは全反射性とするのが好
ましい。
【0021】上記構成の映像表示装置において、第1の
反射素子および第3の反射素子をそれぞれ、偏光面が互
いに垂直な2つの偏光成分の一方を透過させ他方を反射
する偏光分離膜で構成し、第1の反射素子と第2の反射
素子の間および第3の反射素子と第4の反射素子の間に
それぞれ、1/4波長板を備えるようにしてもよい。
【0022】第1の反射素子は、表示素子から入射する
偏光面が無秩序な光を、2つの偏光成分に分割する。第
3の反射素子は、第1の反射素子によって反射された光
を透過させる設定とすることができる。このとき、第1
の反射素子によって反射された光は、第3の反射素子を
透過し、前述のように、第4の反射素子によって反射さ
れて第3の反射素子に再度入射する。この間に光は1/
4波長板を2回透過することになり、その偏光面は90
゜回転する。したがって、第3の反射素子に再度入射し
た光は反射されて、第1の接眼光学系に入射する。
【0023】第1の反射素子を透過した光も、第2の反
射素子によって反射されて第1の反射素子に再度入射す
るまでに、1/4波長板を2回透過することになり、偏
光面が90゜回転する。したがって、第1の反射素子に
再度入射した光は反射され、第5の反射素子によってさ
らに反射されて、第2の接眼光学系に入射する。
【0024】この構成では、表示素子からの光の半分を
一方の眼に、残りを他方の眼に導くことができて、光の
利用効率が高くなる。
【0025】第1の反射素子と第3の反射素子の間およ
び第1の反射素子と第5の反射素子の間にそれぞれ、視
野角を拡大するためのレンズを備えるようにしてもよ
い。接眼光学系の倍率をあまり大きくしなくても視野角
の大きい映像を提供することが可能になり、第3、第4
および第5の反射素子を小さくすることができる。しか
も、第1の反射素子から第3の反射素子や第5の反射素
子までの距離は左右の眼の距離で規定され、これらの光
路上にレンズを配置しても第3の反射素子や第5の反射
素子の位置に影響を及ぼさない。したがって、映像表示
装置を一層小型化することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の映像表示装置の実
施形態について図面を参照しながら説明する。図1に第
1の実施形態の映像表示装置1の構成を示す。映像表示
装置1は、表示素子として液晶表示器(LCD)10、
5つの反射素子として3つのハーフミラー11、13、
15と2つの全反射ミラー12、14、2つの接眼光学
系として接眼レンズ16、17を備えている。
【0027】LCD10は透過型であり、図外に配置さ
れた光源の光で表示面を垂直に照明される。ハーフミラ
ー11、13、15および全反射ミラー12、14は、
いずれも薄い平板の表面に反射膜を設けることにより形
成されている。ハーフミラー13、15は同じ大きさで
ある。
【0028】ハーフミラー11はLCD10と全反射ミ
ラー12の間に位置する。ハーフミラー11と全反射ミ
ラー12は、LCD10の表示面の中心を通り表示面に
垂直な直線L1が、それぞれの中心を通るように配置さ
れている。ハーフミラー11はLCD10の表示面に対
して45゜傾けて配置されており、全反射ミラー12は
LCD10の表示面に対して平行に配置されている。
【0029】ハーフミラー13とハーフミラー15は、
ハーフミラー11を間にして、ハーフミラー11上で直
線L1と直交する直線L2が、それぞれの中心を通るよう
に配置されている。ハーフミラー13とハーフミラー1
5は直線L2に対して45゜傾けて、かつ互いに平行に
配置されている。ハーフミラー13はハーフミラー11
と全反射ミラー14の間に位置する。全反射ミラー14
は、直線L2が中心を通るように配置されている。全反
射ミラー14は直線L2に対して垂直に配置されてお
り、LCD10と全反射ミラー12に対しても垂直にな
っている。
【0030】接眼レンズ16は、その光軸がハーフミラ
ー13上で直線L2と直交するように、光軸をハーフミ
ラー13に対して45゜傾けて配置されている。接眼レ
ンズ17も、その光軸がハーフミラー15上で直線L2
と直交するように、光軸をハーフミラー15に対して4
5゜傾けて配置されている。接眼レンズ16、17は、
光軸が互いに平行であり、直線L2に関して同じ側に位
置する。
【0031】ハーフミラー11の中心からハーフミラー
13の中心までの距離と、ハーフミラー11の中心から
ハーフミラー15の中心までの距離は等しく、観察者の
両眼E1、E2の距離の1/2に設定されている。したが
って、使用時には、ハーフミラー13、15が観察者の
両眼の前方に位置し、LCD10、ハーフミラー11お
よび全反射ミラー12は顔面前方の左右中央に位置する
ことになる。
【0032】また、ハーフミラー11の中心から全反射
ミラー12の中心までの距離と、ハーフミラー13の中
心から全反射ミラー14の中心までの距離は等しく設定
されている。ハーフミラー13の中心から接眼レンズ1
6までの距離と、ハーフミラー15の中心から接眼レン
ズ17までの距離も等しく設定されている。
【0033】映像表示装置1をできるだけ小型化するた
めに、表示素子10はハーフミラー11に近接して配置
されており、全反射ミラー12および全反射ミラー14
は、それぞれハーフミラー11およびハーフミラー13
に近接して配置されている。
【0034】LCD10からの映像光は、まずハーフミ
ラー11に入射し、反射される光と透過する光に2分割
される。ハーフミラー11によって反射された光は、ハ
ーフミラー13に入射して、反射される光と透過する光
に分割され、反射された光は捨てられる。ハーフミラー
13を透過した光は、全反射ミラー14に入射して反射
され、ハーフミラー13に再度入射する。この光は、反
射される光と透過する光に分割され、透過した光はハー
フミラー11に向かって進む。ハーフミラー13によっ
て反射された光は接眼レンズ16に入射して、観察者の
一方の眼E1に導かれる。
【0035】一方、ハーフミラー11を透過したLCD
10からの光は、全反射ミラー12に入射して反射さ
れ、ハーフミラー11に再度入射する。この光は、反射
される光と透過する光に分割され、透過した光は捨てら
れる。ハーフミラー11によって反射された光は、ハー
フミラー11を透過するハーフミラー13からの光と共
に、ハーフミラー15に入射する。この光は反射される
光と透過する光に分割され、透過した光は捨てられる。
ハーフミラー15によって反射された光は接眼レンズ1
7に入射して、観察者の他方の眼E2に導かれる。
【0036】観察者は接眼レンズ16、17を介してL
CD10の表示面の拡大された虚像を視ることになり、
視野角の大きい映像を観察することができる。両眼E
1、E2で観察される映像の向きは同じである。また、前
述の距離の設定により、ハーフミラー11から一方の眼
E1に至る光路長と、ハーフミラー11から他方の眼E2
に至る光路長は等しくなっており、映像の大きさも同じ
である。
【0037】両眼E1、E2に導かれる映像光の量は、ハ
ーフミラー11、13、15の反射率によって決まる。
LCD10の映像光の量をA0、眼E1、E2に導かれる
光の量をそれぞれA1、A2、ハーフミラー11、13、
15の反射率をそれぞれR1、R3、R5で表す。眼E1に
導かれる光は、ハーフミラー11の反射、ハーフミラー
13の透過と反射を順に経たものであるから、光量A1
は下記の式1で求められる。また、眼E2に導かれる光
は、ハーフミラー11の透過と反射、ハーフミラー15
の反射を順に経たものと、ハーフミラー11の反射、ハ
ーフミラー13の2回の透過、ハーフミラー11の透
過、ハーフミラー15の反射を順に経たものとの和であ
るから、光量A2は式2で求められる。
【0038】 A1=A0×R1×(1−R3)×R3 ・・・式1 A2=A0×(1−R1)×R1×R5 +A0×R1×(1−R3)×(1−R3)×(1−R1)×R5 =A0×R1×(1−R1)×{1+(1−R3)2}×R5 ・・・式2
【0039】映像表示装置1では、両眼E1、E2で観察
する映像を同じ明るさにするために、A1=A2として、
次の式3の関係を満たすように反射率R1、R3、R5を
設定している。 R3×(1−R3)=(1−R1)×{1+(1−R3)2}×R5 ・・・式3
【0040】例えば、第1の設定ではR1=0.5、R3
=0.5、R5=0.4、第2の設定ではR1=0.6、
R3=0.5、R5=0.5、第3の設定ではR1=0.
8、R3=0.5、R5=1、第4の設定ではR1=0.
825、R3=0.755、R5=1である。眼E1、E2
の各々に導かれる光は、第1の設定では映像光の12.
5%、第2の設定では15%、第3の設定では20%、
第4の設定では15.3%となる。第3、第4の設定
は、ハーフミラー15に代えて全反射ミラーを使用する
ことも可能であることを示している。
【0041】前述の位置関係は、LCD10の表示面の
中心を通り表示面に垂直な直線L1と、ハーフミラー1
3の中心とハーフミラー15の中心を結ぶ直線L2が、
ハーフミラー11上で直交することを規定しているのみ
で、直線L2および接眼レンズ16、17の光軸を含む
平面に対する直線L1の傾きは任意に設定してよい。す
なわち、直線L1を接眼レンズ16、17の光軸に対し
て、平行にすることも、垂直にすることも、さらに他の
角度関係にすることも可能である。
【0042】直線L1を接眼レンズ16、17の光軸に
対して平行にする構成では、LCD10と全反射ミラー
12は前後方向に配置され、ハーフミラー11は接眼レ
ンズ16、17の光軸に対して45゜傾くことになる。
直線L1を接眼レンズ16、17の光軸に対して垂直に
する構成では、LCD10と全反射ミラー12は上下方
向に配置され、ハーフミラー11は接眼レンズ16、1
7の光軸に対して平行になる。LCD10と全反射ミラ
ー12は平板状であり、ハーフミラー11に近接して配
置されているから、いずれの構成としても、映像表示装
置1の前後方向の大きさと上下方向の大きさに、差はほ
とんど生じない。
【0043】両眼E1、E2の距離に個人差があることに
対応し得るようにするために、ハーフミラー13、全反
射ミラー14および接眼レンズ16の組と、ハーフミラ
ー15および接眼レンズ17の組との間隔を変化させる
機構を備えるようにしてもよい。その機構は、ハーフミ
ラー11からハーフミラー13までの距離と、ハーフミ
ラー11からハーフミラー15までの距離が、常に等し
くなるように設定する。
【0044】なお、ここでは、外部から与えられる光を
変調して映像光を特定の偏光成分とするLCDを表示素
子として用いているが、本実施形態のハーフミラーのよ
うに特性が入射光の偏光成分に依存しない半透過性の反
射素子を使用する場合、どのような種類の表示素子を使
用することもできる。例えば、自ら光を発し、映像光に
無秩序な偏光成分が含まれることになるフィールドエミ
ッション表示器(FED)やエレクトロルミネッセンス
表示器(ELD)も利用可能である。ただし、従来の陰
極線管(CRT)のように寸法や重量が大きな表示素子
は、映像表示装置1の小型化と軽量化の妨げとなるか
ら、好ましくない。
【0045】第2の実施形態の映像表示装置2の構成を
図2に示す。映像表示装置2は、表示素子としてFED
20、5つの反射素子として2つの偏光分離(PBS)
ミラー21、23と3つの全反射ミラー22、24、2
5、2つの接眼光学系として接眼レンズ26、27を備
えている。また、2つの1/4波長板22a、24aを
備えている。
【0046】PBSミラー21、23は、偏光面が互い
に直交する2つの偏光成分の一方を透過させ他方を反射
するPBS膜を、薄い平板の表面に設けることにより形
成されている。入射光に対するPBS膜の作用を図3に
示す。この例では、PBS膜FはP偏光を透過させ、S
偏光を反射するように設定されている。入射光に含まれ
る偏光成分のうち、偏光面が紙面に平行な成分はPBS
膜Fに対してP偏光となってPBS膜Fを透過し、偏光
面が紙面に垂直な成分はPBS膜Fに対してS偏光とな
ってPBS膜Fで反射される。
【0047】FED20、PBSミラー21および全反
射ミラー22は、第1の実施形態の映像表示装置1のL
CD10、ハーフミラー11および全反射ミラー12に
それぞれ対応するものであり、これらの位置関係は映像
表示装置1と同じに設定されている。また、PBSミラ
ー23、全反射ミラー24、全反射ミラー25、接眼レ
ンズ26および接眼レンズ27は、映像表示装置1のハ
ーフミラー13、全反射ミラー14、ハーフミラー1
5、接眼レンズ16および接眼レンズ17にそれぞれ対
応するものであり、これらの位置関係も映像表示装置1
と同じに設定されている。
【0048】PBSミラー21の中心からPBSミラー
23の中心までの距離と、PBSミラー21の中心から
全反射ミラー25の中心までの距離が等しく、PBSミ
ラー21の中心から全反射ミラー22の中心までの距離
と、PBSミラー23の中心から全反射ミラー24の中
心までの距離が等しことも、映像表示装置1と同じであ
る。
【0049】1/4波長板22aは、PBSミラー21
と全反射ミラー22の間に、全反射ミラー22に対して
平行に配置されている。1/4波長板24aは、PBS
ミラー23と全反射ミラー24の間に、全反射ミラー2
4に対して平行に配置されている。
【0050】FED20の表示面の中心を通り表示面に
垂直な直線L1は、PBSミラー23の中心と全反射ミ
ラー25の中心を結ぶ直線L2にPBSミラー21上で
直交し、かつ、接眼レンズ26、27の光軸と平行にな
るように設定されている。したがって、FED20、1
/4波長板22aおよび全反射ミラー22は前後方向に
配置されている。また、PBSミラー21はP偏光を反
射してS偏光を透過させるように、PBSミラー23は
S偏光を反射してP偏光を透過させるように設定されて
いる。
【0051】FED20から観察者の眼E1、E2に至る
までの映像光の光路と、光路上での偏光成分を図4に示
す。FED20が発する光の偏光面は無秩序であり、映
像光にはPBSミラー21に対してP偏光となる成分と
S偏光となる成分が含まれる。PBSミラー21に入射
する光のうち、P偏光は反射され、S偏光は透過する。
【0052】PBSミラー21によって反射された光
は、PBSミラー23に入射するが、PBSミラー23
に対してもP偏光となるため、全て透過する。PBSミ
ラー23を透過した光は、全反射ミラー24に入射して
反射され、PBSミラー23に再度入射する。この間に
光は1/4波長板24aを2回透過することになり、偏
光面が90゜回転する。したがって、PBSミラー23
に再入射する光は、PBSミラー23に対してS偏光と
なっており、全て反射される。PBSミラー23によっ
て反射された光は、接眼レンズ26に入射して観察者の
一方の眼E1に導かれる。
【0053】一方、PBSミラー21を透過した光は、
全反射ミラー22に入射して反射され、PBSミラー2
1に再度入射する。この間に光は1/4波長板22aを
2回透過することになり、偏光面が90゜回転する。し
たがって、PBSミラー21に再入射する光は、PBS
ミラー21に対してP偏光となって、全て反射される。
PBSミラー21によって反射された光は、全反射ミラ
ー25に入射して反射され、接眼レンズ27に入射して
観察者の他方の眼E2に導かれる。
【0054】映像表示装置2では、半透過性の反射素子
であるPBSミラー21、23による光の損失はなく、
FED20の映像光の1/2ずつが両眼E1、E2に導か
れる。したがって、明るい映像を提供することができ
る。
【0055】FED20の表示面の中心を通り表示面に
垂直な直線L1を、接眼レンズ26、27の光軸に対し
て垂直方向にして、FED20、1/4波長板22aお
よび全反射ミラー22を上下方向に配置してもよい。そ
の場合、PBSミラー21によって反射された光は、P
BSミラー23に対してS偏光となるから、PBSミラ
ー23を、S偏光を透過させP偏光を反射する設定とす
る。
【0056】なお、ここでは映像表示素子としてFED
を使用しているが、ELDを用いてもよい。また、映像
光の偏光面を無秩序にする散乱板を設けたLCDを使用
することも可能である。
【0057】第3の実施形態の映像表示装置3の構成を
図5に示す。この映像表示装置3は、第2の実施形態の
映像表示装置2に偏光板26b、27bを追加したもの
である。偏光板26bは、PBSミラー23と接眼レン
ズ26の間に、接眼レンズ26の光軸に対して垂直に配
置されている。偏光板27bは、全反射ミラー25と接
眼レンズ27の間に、接眼レンズ27の光軸に対して垂
直に配置されている。
【0058】PBSミラー21や23に設定誤差が生じ
て、偏光面が垂直な2つの偏光成分の分離が不完全にな
った場合でも、不要な偏光成分を偏光板26b、27b
で遮断することができ、ゴーストがなく同じ明るさの映
像を両眼E1、E2に提供することができる。なお、偏光
板26b、27bは、接眼レンズ26、27と眼E1、
E2の間に配置してもよい。
【0059】第4の実施形態の映像表示装置4の構成を
図6に示す。映像表示装置4は、表示素子としてFED
40、5つの反射素子として3つのPBSミラー41、
43、45と2つの全反射ミラー42、44、2つの接
眼光学系として全反射凹面ミラー46、47を備えてい
る。また、4つの1/4波長板42a、44a、46
a、47aを備えている。
【0060】FED40、PBSミラー41、全反射ミ
ラー42および1/4波長板42aは、第2の実施形態
の映像表示装置2のFED20、PBSミラー21、全
反射ミラー22および1/4波長板22aにそれぞれ対
応するものであり、映像表示装置2と同じ位置関係に設
定されている。PBSミラー43、全反射ミラー44お
よび1/4波長板44aは、映像表示装置2のPBSミ
ラー23、全反射ミラー24および1/4波長板24a
にそれぞれ対応するものであり、PBSミラー43が9
0゜回転して配置されていることを除いて、映像表示装
置2と同じ位置関係に設定されている。PBSミラー4
5は、映像表示装置2の全反射ミラー25に対応するも
のであるが、90゜回転して配置されている。
【0061】PBSミラー41の中心からPBSミラー
43の中心までの距離と、PBSミラー41の中心から
PBSミラー45の中心までの距離は等しく、PBSミ
ラー41の中心から全反射ミラー42の中心までの距離
と、PBSミラー43の中心から全反射ミラー44の中
心までの距離は等しい。
【0062】凹面ミラー46は、光軸がPBSミラー4
3の中心とPBSミラー45の中心を結ぶ直線L2にP
BSミラー43上で直交するように配置されている。凹
面ミラー47は、光軸が直線L2にPBSミラー45上
で直交するように配置されている。凹面ミラー46、4
7の光軸は平行であり、PBSミラー43の中心から凹
面ミラー46の中心までの距離と、PBSミラー45の
中心から凹面ミラー47の中心までの距離は等しい。
【0063】1/4波長板46aはPBSミラー43と
凹面ミラー46の間に、凹面ミラー46の光軸に対して
垂直に配置されている。1/4波長板47aはPBSミ
ラー45と凹面ミラー47の間に、凹面ミラー47の光
軸に対して垂直に配置されている。
【0064】FED40の表示面の中心を通り表示面に
垂直な直線L1は、凹面ミラー46、47の光軸に平行
に設定されている。すなわち、FED40、全反射ミラ
ー42および1/4波長板42aは前後方向に配置され
ている。映像表示装置2と同様に、PBSミラー41は
P偏光を反射してS偏光を透過させるように、PBSミ
ラー43はS偏光を反射してP偏光を透過させるように
設定されている。また、PBSミラー45はP偏光を反
射してS偏光を透過させるように設定されている。
【0065】FED40から観察者の眼E1、E2に至る
までの映像光の光路と、光路上での偏光成分を図7に示
す。FED40からの映像光のうち、PBSミラー41
に対してP偏光となる成分は反射され、S偏光となる成
分は透過する。
【0066】PBSミラー41によって反射された光
は、PBSミラー43に対してP偏光として入射し、全
て透過する。PBSミラー43を透過した光は、全反射
ミラー44に入射して反射され、この間に1/4波長板
44aを2回透過することにより、偏光面が90゜回転
する。この光はPBSミラー43に対してS偏光となっ
て再度入射し、全て反射される。PBSミラー43によ
って反射された光は、凹面ミラー46に入射して反射さ
れ、収束しながら、PBSミラー43にもう1度入射す
る。この間に光は1/4波長板46aを2回透過するこ
とになり、偏光面が90゜回転する。したがって、光は
PBSミラー43に対してP偏光となっており、全て透
過して観察者の眼E1に入射する。
【0067】一方、PBSミラー41を透過した光は、
全反射ミラー42に入射して反射され、この間に1/4
波長板42aを2回透過することにより、偏光面が90
゜回転する。この光はPBSミラー41に対してP偏光
となって入射し、全て反射される。PBSミラー41に
よって反射された光は、PBSミラー45に対してもP
偏光として入射し、全て反射される。PBSミラー45
によって反射された光は、凹面ミラー47に入射して反
射され、収束しながら、PBSミラー45に再度入射す
る。この間に光は1/4波長板47aを2回透過するこ
とになり、偏光面が90゜回転する。したがって、光は
PBSミラー45に対してS偏光となっており、全て透
過して観察者の眼E2に入射する。
【0068】観察者は、凹面ミラー46、47を介して
FED40の表示面の拡大された虚像を視ることにな
り、視野角の大きい映像を観察することができる。前述
の距離の設定により、PBSミラー41から一方の眼E
1に至る光路長と、PBSミラー41から他方の眼E2に
至る光路長とは等しくなっており、両眼E1、E2で観察
される映像の大きさは同じである。
【0069】映像表示装置4においても、半透過性の反
射素子であるPBSミラー41、43、45による光の
損失はなく、FED40の映像光の1/2ずつが両眼E
1、E2に導かれる。したがって、明るい映像を提供する
ことができる。
【0070】FED40の表示面の中心を通り表示面に
垂直な直線L1を、凹面ミラー46、47の光軸に対し
て垂直方向にして、FED40、1/4波長板42aお
よび全反射ミラー42を上下方向に配置してもよい。そ
の場合、PBSミラー41によって反射された光は、P
BSミラー43、45に対してS偏光となるから、PB
Sミラー43を、S偏光を透過させP偏光を反射する設
定とし、PBSミラー45を、S偏光を反射しP偏光を
透過させる設定とする。
【0071】第5の実施形態の映像表示装置5の構成を
図8に示す。映像表示装置5は、第4の実施形態の映像
表示装置4に偏光板46b、47bを追加したものであ
る。偏光板46bは、PBSミラー43に関して凹面ミ
ラー46の反対側に、凹面ミラー46の光軸に対して垂
直に配置されている。偏光板47bは、PBSミラー4
5に関して凹面ミラー47の反対側に、凹面ミラー47
の光軸に対して垂直に配置されている。偏光板46b、
47bは観察者の眼E1、E2の直前に位置して、不要な
偏光成分を遮断する。
【0072】第6の実施形態の映像表示装置6の構成を
図9に示す。この映像表示装置6は、第2の実施形態の
映像表示装置2に、正のパワーを有するレンズ28、2
9を追加したものである。レンズ28は、PBSミラー
21とPBSミラー23の間に、PBSミラー23の中
心と全反射ミラー25の中心を結ぶ直線L2に光軸を一
致させて配置されている。レンズ29は、PBSミラー
21と全反射ミラー25の間に、直線L2に光軸を一致
させて配置されている。
【0073】レンズ28、29は同じ大きさ、同じパワ
ーである。PBSミラー21の中心からレンズ28の中
心までの距離は、PBSミラー21の中心から全反射ミ
ラー22の中心までの距離の2倍と、PBSミラー21
の中心からレンズ29の中心までの距離の和に等しく設
定されている。したがって、眼E1に導かれる光に対す
るレンズ28の作用と、眼E2に導かれる光に対するレ
ンズ29の作用は同じである。
【0074】レンズ28、29は、PBSミラー21か
らの光を収束光として、視野角を拡大する。したがっ
て、映像表示装置6では、FED20に同じ映像を表示
するときは、映像表示装置2よりも大きな映像を提供す
ることができる。逆に、提供する映像を同じ大きさとす
るときは、FED20に表示する映像を小さくして広い
範囲を表示することが可能になり、より広視野の映像を
提供し得る装置となる。また、映像表示装置2と同じ大
きさ、同じ視野の映像を提供する場合は、接眼レンズ2
6、27の倍率を下げることができ、PBSミラー2
3、全反射ミラー24、1/4波長板24a、および全
反射ミラー25を小さくすることができて、映像表示装
置6は一層小型になる。
【0075】PBSミラー21からPBSミラー23や
全反射ミラー25までの距離は観察者の両眼E1、E2の
距離によって規定され、PBSミラー21とPBSミラ
ー23の間およびPBSミラー21と全反射ミラー25
の間には空間がある。したがって、ここにレンズ28、
29を配置することは、PBSミラー23と全反射ミラ
ー25の位置に全く影響を及ぼさない。したがって、レ
ンズ28、29を配置することで、映像表示装置6が大
型化するおそれはない。
【0076】
【発明の効果】本発明の映像表示装置では、表示素子か
らの映像光を分割するための素子や、分割後の光を等し
い光路長で第1および第2の接眼光学系に導くための素
子を、全てミラーとすることができる。このため、軽量
な装置となる。しかも、構成要素が対称に近い状態で配
置されるため、重量バランスもよい。また、左右の眼の
距離で位置が規定される第1、第3および第5の反射素
子ならびに第1および第2の接眼光学系以外の構成要素
は、相互に近接して配置することができるから、小型の
装置となる。したがって、頭部に装着しあるいは手で保
持して使用する形態に適した映像表示装置となる。
【0077】特に、第1および第3の反射素子を偏光分
離膜で構成し、第1の反射素子と第2の反射素子の間お
よび第3の反射素子と第4の反射素子の間に1/4波長
板を備えるようにした映像表示装置では、表示素子の映
像光を全て観察者の眼に導くことが可能であり、明るい
映像を提供することができる。
【0078】また、第1の反射素子と第3の反射素子の
間および第1の反射素子と第5の反射素子の間に、視野
角を拡大するためのレンズを備えた構成では、接眼光学
系の倍率を大きくしなくても、広視野の映像を提供する
ことができる。接眼光学系を低倍率とすることで、第3
の反射素子や第5の反射素子が小型化し、映像表示装置
全体を一層小型にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の映像表示装置の構成を示す
図。
【図2】 第2の実施形態の映像表示装置の構成を示す
図。
【図3】 入射光に対するPBS膜の作用を示す図。
【図4】 第2の実施形態の映像表示装置の映像光の光
路と、光路上での偏光成分を示す図。
【図5】 第3の実施形態の映像表示装置の構成を示す
図。
【図6】 第4の実施形態の映像表示装置の構成を示す
図。
【図7】 第4の実施形態の映像表示装置の映像光の光
路と、光路上での偏光成分を示す図。
【図8】 第5の実施形態の映像表示装置の構成を示す
図。
【図9】 第6の実施形態の映像表示装置の構成を示す
図。
【符号の説明】
1、2、3、4、5、6 映像表示装置 10 LCD(表示素子) 11 ハーフミラー(第1の反射素子) 12 全反射ミラー(第2の反射素子) 13 ハーフミラー(第3の反射素子) 14 全反射ミラー(第4の反射素子) 15 ハーフミラー(第5の反射素子) 16 接眼レンズ(第1の接眼光学系) 17 接眼レンズ(第2の接眼光学系) 20 FED(表示素子) 21 PBSミラー(第1の反射素子) 22 全反射ミラー(第2の反射素子) 23 PBSミラー(第3の反射素子) 24 全反射ミラー(第4の反射素子) 25 全反射ミラー(第5の反射素子) 26 接眼レンズ(第1の接眼光学系) 27 接眼レンズ(第2の接眼光学系) 22a、24a 1/4波長板 26b、27b 偏光板 28、29 レンズ 40 FED(表示素子) 41 PBSミラー(第1の反射素子) 42 全反射ミラー(第2の反射素子) 43 PBSミラー(第3の反射素子) 44 全反射ミラー(第4の反射素子) 45 PBSミラー(第5の反射素子) 46 全反射凹面ミラー(第1の接眼光学系) 47 全反射凹面ミラー(第2の接眼光学系) 42a、44a 1/4波長板 46a、47a 1/4波長板 46b、47b 偏光板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像を表示する表示素子を有し、観察者
    の眼前に配置されて前記表示素子の映像光を観察者の両
    眼に導く映像表示装置において、 前記表示素子からの光の光路上に、前記表示素子の表示
    面に対して45゜傾けて配置された半透過性の第1の反
    射素子、 前記第1の反射素子を透過した前記表示素子からの光の
    光路上に、前記表示素子の表示面に対して平行に配置さ
    れた第2の反射素子、 前記第1の反射素子によって反射された前記表示素子か
    らの光の光路上に、該光路に対して45゜傾けて配置さ
    れた半透過性の第3の反射素子、 前記第3の反射素子を透過した前記第1の反射素子から
    の光の光路上に、該光路に対して垂直に配置された第4
    の反射素子、 前記第1の反射素子によって反射された前記第2の反射
    素子からの光の光路上に、前記第3の反射素子に対して
    平行に配置された第5の反射素子、 前記第3の反射素子によって反射された前記第4の反射
    素子からの光の光路上に配置された第1の接眼光学系、
    および前記第5の反射素子によって反射された前記第1
    の反射素子からの光の光路上に配置された第2の接眼光
    学系を備え、 前記第1の反射素子から前記第3の反射素子までの距離
    と前記第1の反射素子から前記第5の反射素子までの距
    離が等しく、前記第1の反射素子から前記第2の反射素
    子までの距離と前記第3の反射素子から前記第4の反射
    素子までの距離が等しいことを特徴とする映像表示装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1の反射素子および前記第3の反
    射素子はそれぞれ、偏光面が互いに垂直な2つの偏光成
    分の一方を透過させ他方を反射する偏光分離膜より成
    り、 前記第1の反射素子と前記第2の反射素子の間および前
    記第3の反射素子と前記第4の反射素子の間にそれぞ
    れ、1/4波長板を備えることを特徴とする請求項1に
    記載の映像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の反射素子と前記第3の反射素
    子の間および前記第1の反射素子と前記第5の反射素子
    の間にそれぞれ、視野角を拡大するためのレンズを備え
    ることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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