JP2000233286A - 摩擦撹拌接合方法および構造体 - Google Patents
摩擦撹拌接合方法および構造体Info
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Abstract
合を良好に行えるようにすることにある。 【解決手段】押し出し方向が直交する中空形材110、
130を突き合わせる。形材110は押し出し方向に沿
った端部を形材130の端部の一対の面板131、13
2の間に挿入している。形材110の突出片116bが
入るように形材130の端部の2つの面板131、13
2を接合するリブ133を削除している。2つの形材の
突き合わせ部、すなわち回転工具の延長線上に形材10
0のリブ117bが位置する。回転工具の挿入力をリブ
117bで支える。このため、面板111、131の曲
がりを防止できる。
Description
関する。
(回転工具という。)を回転させながら接合線に沿って
移動させ、接合部を発熱、軟化させ、塑性流動させ、固
相接合する方法である。回転工具は、接合部に挿入する
小径部と、接合部の外面の近傍に位置する大径部とから
なる。小径部と大径部は同軸である。回転工具は接合の
進行方向に対して、後方に傾斜させている。大径部側を
回転させる。小径部と大径部の境は、接合部に若干挿入
されている。
け、この凸部を含む突き合わせ部に回転工具を挿入して
摩擦攪拌接合し、実質的に板厚が減少するのを防止して
いる。これは鉄道車両の車体に適用されている。
材の2つの面板を接続するリブの延長線上を突き合わせ
部としている。回転工具の延長線上のリブによって回転
工具の挿入力を支え、面板の変形を防止している。
材を配置して、3者を摩擦攪拌接合している。
(EP0752926B1)、特開平9-309164
号公報(EP0797043A2)に示されている。
際、被接合部材には大きな力が加わる。このため、突き
合わせ部の開先の寸法が大きくなることがある。
の場合は、被接合部材としてアルミニウム合金の押し出
し形材を用いる。この形材の長手方向を車体の長手方向
に向けて、複数の形材を並列に並べ、架台に固定する。
次に、形材の突き合わせ部を所定間隔でMIG溶接等で
仮止め溶接する。この仮止め溶接は、摩擦攪拌接合時の
開先寸法を一定に保つためである。しかる後、摩擦攪拌
接合を行う。次に、前記の突き合わせ部の凸部や仮止め
溶接の凸部を切削し、表面を平滑にする。次に、車体の
表面をヘアライン加工し、車体として仕上げる。
仮止め溶接部は車体に残っている。この仮止め溶接部は
変色しており、見栄えが悪いものである。この変色は形
材の材質と溶接棒の材質との相違によって生じる。
うち、凸部は一方の被接合部材のみにしか設けることが
できない場合がある。例えば、直交する押し出し形材を
接合する場合である。押し出し方向の端部には凸部を設
けることができない。
摩擦攪拌接合する場合においては、回転工具の挿入力を
支えるリブがない。このため、面板が変形しやすい。
中空形材の摩擦攪拌接合を良好に行えるようにすること
にある。
形材の押し出し方向の端部において、2つの面板の間に
存在するリブを除き、次に、前記第1の中空形材の前記
端部と第2の中空形材をその押し出し方向が実施的に直
交する方向に突き合わせて、前記第2の中空形材の端部
を前記第1の中空形材の前記端部の前記2つの面板の間
に挿入し、このとき、前記第2の中空形材の前記端部に
おいて、2つの面板を接続するものであって前記面板に
実質的に直交するリブの板厚の延長線上に前記第1の前
記端部の面板が位置しており、次に、前記突き合わせた
部分を摩擦攪拌接合すること、によって達成できる。
0によって説明する。無塗装の鉄道車両の車体に適用し
た場合を説明する。図10において、鉄道車両の車体
は、側構体50、屋根構体60、床を構成する台枠7
0、長手方向の端部の妻構体80からなる。61は出入
り口、62は窓である。側構体50と屋根構体60等と
はMIG溶接で接合される。
は出入り口61と窓62との間)の押し出し形材10
0、110、窓62の下方の押し出し形材130、14
0、窓62の上方の押し出し形材160、これらの上方
の押し出し形材170からなる。これらの接合部は摩擦
攪拌接合されている。
40、160、170はアルミニウム合金製の中空形材
である。形材100、110の押し出し方向は上下方向
である。形材130、140、160、170の押し出
し方向は車体の長手方向である。このため、形材110
と形材130、140、160とは押し出し方向が直交
している。また、形材170と形材100、110とは
押し出し方向が直交している。
0の接合部の周辺を示す。形材130と形材140との
接合部の形状も同様である。中空形材100(110)
は、平行な2枚の面板101、102(111、11
2)と、面板同士を接続するものであって、面板に対し
て傾斜した複数のリブ103(113)と、中空形材1
00(110)の端部において、2つの面板101、1
02(111、112)を接続するものであって、面板
に直交したリブ105(115)とからなる。リブ10
3(113)はトラス状に配置されている。リブ105
(115)とこれに隣接するリブ103(113)との
間には面板101、102(111、112)がある。
2枚の面板は、一方が他方に対して傾斜していてもよ
い。
する。ここでは図5の中空形材100、110の上面側
の形状を説明するが、下面側の形状も同様である。後述
の他の実施例の形状においても、上面の構成と下面の構
成は同様である。
よりも端部側に突出している。一方の中空形材100の
面板101の端部は他方の中空形材110のリブ115
の板厚の範囲内に位置している。面板101を受け入れ
るように、中空形材110の端部の面板111側は凹部
になっている。
端部側に突出する突出片116がある。突出片116は
面板101の端部の裏側に位置して、裏当てになってい
る。
(111)の端部の外面側は突出して突出部107(1
17)になっている。
17)の端部の面は面板101(111)に直交してい
る。前記凹部の面板111側の面(面板101の端部が
突き合わさられる面)は面板111に直交している。前
記凹部の面板111側の突き合わせ面はリブ115の板
厚の範囲内にある。凹部に入る突出部107の端部は面
板101に直交しており、凹部の前記直交した面に平行
である。
(中空形材100の端部と中空形材110の端部との突
き合わせ部)の間には図1のように隙間があることが多
い。
115の板厚の延長線の範囲内に摩擦攪拌接合用の回転
工具200、220の中心が位置する。2つの突出部の
中間に回転工具200、220の軸心が位置する。この
ため、リブ115は回転工具200、220の挿入力の
大部分を支える。回転工具200、220の軸方向の投
影範囲内に、接合部の2つの形材100、110の端部
が位置する。図1から図4では前記端部は突出部10
7、117であるが、図6から図9では一方の形材13
0(140)は面板131(141)である。
形材100、110を架台に載せ、強固に固定する。
つの形材100、110の突出部107、117の上面
を所定間隔(間欠的)で仮止め接合する。これは回転工
具200による摩擦攪拌接合によって行う。
態を示したものである。仮接合は、回転工具200を回
転させながら突出部107、117に押し当て、所定の
位置に達したならば、その状態で回転工具200を回転
させながら数秒間保持する。この数秒間は2つの突出部
107、117を発熱、軟化させ、塑性流動させるため
である。これによって2つの突出部107、117は接
合する。突き合わせ部に隙間があれば、軟化した金属が
隙間の上部に充填される。W1は摩擦攪拌接合による接
合ビードである。
1を接合するものであるので、回転工具200の小径部
201の先端の位置は突出片116に達する程度が必要
である。しかし、ここは仮止め接合であるので、小径部
201の長さは短くてよい。小径部201の先端の位置
(挿入代)および大径部202の下端の位置(挿入代)
は、突出部107、117の頂と面板101、111の
上面の延長線との間にある。このため、大径部202の
下端と面板101、111の上面の延長線との間に隙間
がある。回転工具200の大径部202の挿入代は、後
工程の回転工具220の大径部222の挿入代よりも深
くならないのがよい。大径部202の径は回転工具20
0の大径部222の径よりも大きくない方が良いと考え
られる。回転工具200の大きさ、挿入代は仮接合の観
点で定める。
117に挿入するのみで、接合線に沿って移動させてい
ない。しかし、回転工具220のように接合線に沿って
移動させてもよい。この場合の回転工具200は回転工
具220と同様に移動方向に対して後方に傾斜している
ことが望ましい。回転工具200の移動量は例えば30
mmである。回転工具200の移動速度は回転工具22
0の移動速度よりも速くできると考えられる。これは小
径部201の突出代が小さいためである。
長にわたって所定間隔で仮止め接合したならば、回転工
具220によって2つの形材100、110の全長の接
合を行う。図4において、回転工具220は小径部22
1と大径部222とからなる。小径部221は突出片1
16に達する長さを有する。大径部222の挿入代(下
端の位置)は、突出部107、117の頂と面板10
1、111の上面の延長線との間にある。回転工具22
0は突き合わせ部の接合線に沿って移動する。回転工具
220は移動方向に対して後方に傾斜している。この接
合を本接合という。
せて、前記のように仮接合と本接合を行う。
記に同様である。形材160、170の構造も前記に同
様である。
110)、形材群(130、140)、形材160、1
70を架台に置き、固定し、摩擦攪拌接合を行う。
と形材群(130、140)との接合を説明する。形材
群(130、140)側の形材110の端部の形状は図
1の形材100側の端部の形状と同様である。形材11
0は突出部117b、突出片116b、リブ115bを
有する。形材110の押し出し方向と形材群(130、
140)の押し出し方向とが直交しているので、形材1
10の接合部には突出部117bがあるが、形材群13
0(140)の接合部には突出部がない。形材130
(140)の端部の複数のリブ133(135、14
3、145)、突出片136(146)は切削して削除
している。リブ133、135、143、145、突出
片136、146は、リブ103、105、113、1
15、突出片105、116に相当する。形材110の
突出片116bは形材130(140)の内部に入って
いる。このため、リブ115の板厚の延長線上には形材
130(140)の端部が位置する。形材110と形材
160との関係、形材170と形材100、110との
関係も同様である。
00を用いて仮止め接合を行う。この仮止め接合は、回
転工具200を突出部117bに挿入した後、接合線に
沿って移動させて、接合線の全長に渡って連続して行
う。回転工具200の挿入代は形材100、110の仮
接合の場合と同様である。大径部202の下端は形材1
30(140)の面板131(141)に接触しないよ
うに、大径部202の下端と面板131(141)の上
面との間には隙間を有する。この接合によって、突出部
117bの材料は面板131(141)の上面側に移動
させられる。つまり、面板131(141)においては
肉盛りさせられることになる。突き合わせ部に隙間があ
れば、軟化した突出部の金属が隙間の上部に充填され
る。W2は摩擦攪拌接合による接合ビードである。
図3の間欠的な仮接合を行ってもよい。
る摩擦攪拌接合を全長にわたって行う。
径部222の下端の位置)は回転工具200の大径部2
02の下端の位置かそれよりも下方とする。これによっ
て、回転工具220は回転工具200による摩擦攪拌接
合部の上面に接するか下方に位置する。このため、2つ
の形材の間に隙間があっても、隙間の全てを金属で埋め
ることができる。欠陥の発生の防止のためにも、回転工
具220の大径部222の下端はビードW2内に挿入す
るのがよい。
ある。
形材170と形材160との接合は、まず、仮接合を行
う。形材群(100、110)と形材170との接合
は、形材群(130、140)と形材110との接合と
同様に連続した仮接合を行う。形材170と形材160
との接合は、接合部の両者に突出部があるので、形材1
00、110の接合と同様に間欠的な仮接合を行う。次
に、形材170の一端側から回転工具220による連続
接合を行う。
体の外面側に位置する突出部107、117、117
b、ビードW2は本接合後いずれかの時点で切削し、面
板と同一面に仕上げる。
う。
う。
はなく、摩擦攪拌接合で行っている。このため、他の金
属の供給がないので、接合部に変色がなく、見栄えを良
くでき、無塗装で仕上げることができるものである。
部との突き合わせ部の接合に当たって、連続的に仮止め
接合を行い、突出部の金属を突出部のない端部側に移動
させた後、連続接合をしている。
度に発生する熱量が小さくて済む。これは、1度目は挿
入代を小さくして接合を行い、2度目は挿入代は大きい
が、突出部への挿入は必要ないので、総合した発熱量を
小さくできる。これは、中空形材のように放熱が悪く、
熱がこもり接合部が溶融しやすい部材を接合する際に特
に効果がある。これによれば、高温時に接合部に発生し
易い欠陥を防止できる。
攪拌接合は、一方の形材を他方に挿入して、他方の形材
を支えて行っているので、他方の形材の変形を防止でき
るものである。
01に、軸中心に向かって傾斜204を設けている。こ
の傾斜により、接合による被接合部材と回転工具200
の相対的な移動の際、該回転工具の進行方向の後方に
て、該回転工具の回転により塑性流動した金属が下方へ
と押し込まれ、接合がより強固になる。傾斜面は回転工
具220においても同様である。また、回転工具200
は軸上に小径な突出部201を有する。この小径部20
1の作用は、被接合部材と回転工具200との摩擦によ
る発熱を高め、被接合部材を塑性流動し易くすることに
ある。
から図13によって説明する。図11は回転工具200
の小径部201が無い形状である。図12は回転工具2
00の底面を平らにしている。この底面は被接合部材と
の摩擦をより発熱の大きなものとするため、表面を粗く
仕上げるのが望ましい。図13は図12から小径部を排
したものである。
る。この実施例は図6に相当する場合である。一方の形
材110に突出部117bが有り、他方の形材130に
は突出部がない。2つの形材110、130の突き合わ
せ部の隙間は図6の場合よりも大きい。すなわち、突出
部117bの金属で隙間を埋めることができないほどの
隙間がある。
を配置している。補填材250の上面は面板131の上
面と実質的に同一位置にある。少なくとも補填材250
の上面は突出部131の頂よりも内面側にある。補填材
250の材質はアルミニウム合金である。
う。図15は仮接合後の状態である。次に、本接合を行
う。
00は補填材250には直接は接触しない。回転工具2
00を挿入した位置には大きな力が発生している。この
ため、もし、補填材250が回転工具200に接する
と、補填材250が上方に飛び出す。しかし、回転工具
200は補填材250に接触していないので、補填材2
50には外力が作用せず、外部に飛び出すことはない。
0、130に接合され、隙間を埋める。したがって、隙
間が大きくても隙間を埋める接合ができるものである。
0に接するが、上方はビードW2で覆われ、左右は形材
110、130で挟まれているので、飛び出すことはな
い。
工具200に接触しないが、接触させることができる。
回転工具200の挿入代は小さく、補填材250の下部
は連続しており、補填材250は左右の形材110、1
30で挟まれた位置に有る。このため、補填材250は
飛び出しにくく、接合を行うことができる。
填材250の配置は適用できる。
の材料であるように説明したが、これは分かりやすくす
るための説明である。より正しくは、隙間を埋める材料
は回転工具200、220のよって軟化した材料であ
る。
50を配置しての接合は、板同士の接合に適用できる。
各請求項に記載の文言あるいは課題を解決するための手
段の項に記載の文言に限定されず、当業者がそれから容
易に置き換えられる範囲におよぶものである。
る中空形材を摩擦攪拌接合する場合は、一方の形材を他
方の形材の一対の面板の間に挿入し、回転工具の延長線
上に一方の形材のリブがあるようにしているので、面板
の曲がりを防止できるものである。
である。
縦断面図である。
の組み合わせの縦断面図である。
ある。
である。
ある。
ある。
ある。
る。
材、101、111、131、141:面板、107、
117、117b:突出部、115、115b:リブ2
00、220:回転工具、201:小径部、202:大
径部、250:補填材
Claims (3)
- 【請求項1】第1の中空形材の押し出し方向の端部にお
いて、2つの面板の間に存在するリブを除き、 次に、前記第1の中空形材の前記端部と第2の中空形材
をその押し出し方向が実施的に直交する方向に突き合わ
せて、前記第2の中空形材の端部を前記第1の中空形材
の前記端部の前記2つの面板の間に挿入し、 このとき、前記第2の中空形材の前記端部において、2
つの面板を接続するものであって前記面板に実質的に直
交するリブの板厚の延長線上に前記第1の前記端部の面
板が位置しており、 次に、前記突き合わせた部分を摩擦攪拌接合すること、 を特徴とする摩擦攪拌接合方法。 - 【請求項2】中空形材の摩擦攪拌接合方法において、 一方の中空形材の端部を他方の中空形材の端部の2つの
面板の間に挿入しており、前記一方の中空形材の端部は
押し出し方向に沿った端部であり、前記他方の中空形材
の端部は押し出し方向の端部であり、 回転工具の延長線上に前記一方の中空形材の2つの面板
を接合するリブが位置した状態で、摩擦攪拌接合を行う
こと、 を特徴とする摩擦攪拌接合方法。 - 【請求項3】第1の中空形材と第2の中空形材とがその
押し出し方向を実質的に直交させて接合されており、 前記第2の中空形材の端部は前記第1の中空形材の押し
出し方向の端部に挿入されており、 前記第2の前記端部は2つの面板を接続するものであっ
て、前記面板に実質的に直交するリブを有しており、 該リブの板厚の範囲の延長線上に前記接合部があるこ
と、 を特徴とする構造体。
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