JP2000231726A - 光ディスク再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ウォブル信号帯域とウォブル信号を抽出するた
めのバンドパスフィルタの信号通過帯域とがずれてしま
う不都合を解消する。 【解決手段】ウォブル信号を抽出するバンドパスフィル
タを、カットオフ周波数が可変できるアクティブフィル
タ回路にて構成し、ウォブル信号を基準にダミー回路を
用いてバンドパスフィルタのカットオフ周波数を制御す
る信号を発生するフィルタ制御回路を設けることによ
り、光ディスクから読み出されたウォブル信号周波数が
変化してもバンドパスフィルタの信号通過帯域が追従し
て変化するため不都合を生じない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクを用い
た光ディスク記録再生装置に係わり、特に、ディスク上
に形成されているトラックをうねらせて情報信号の記録
・再生の基準となる信号などを含んだウォブル信号を記
録した光ディスクを用いる光ディスク再生装置と、ウォ
ブル信号を記録した光ディスクとウォブル信号を用いな
い光ディスクのどちらも再生できる光ディスク再生装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の記録再生可能な光ディスク装置と
して、ディスクに形成されている情報信号をピット列と
して記録するトラックをうねらせ、そこに情報信号の記
録・再生の基準となる信号やアドレス情報などを含んだ
ウォブル信号を記録する方式のものが知られており、こ
の種の装置としては、特開平7-161132号公報などに開示
された技術が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】線速度一定にて記録さ
れたディスクを再生時には回転速度一定として読み出す
場合に、ディスクの内周部分と外周部分とで光ピックア
ップにより読み出されるウォブル信号や情報信号の周波
数が大きく変化する。また線速度一定にて再生する場合
でも、ディスク内周から外周、あるいはその逆へとトラ
ックジャンプして読み出そうとする際、再生読み出しを
早めるためにディスク回転速度が所定値に収束する前か
ら処理しようとすると、同じように読み出し信号周波数
の変化が生じる。さらに、再生読み出しを高速化するた
めに、ディスク回転速度を所定値の２倍、３倍と高速化
するにつれて読み出される信号の周波数も２倍、３倍と
広帯域に変化する。

【０００４】そのため、光ピックアップにより読み出さ
れた信号からウォブル信号を抽出する場合、その抽出フ
ィルタを狭帯域にするとウォブル信号周波数と抽出フィ
ルタの信号通過帯域とがずれてしまい、ウォブル信号が
減衰し信号抽出されなくなる、また広帯域にすると雑音
やその他の読み出し信号がウォブル信号に混入し出力さ
れるためにS／Nが劣化するという不都合が生じる。また
位置情報などがトラックの先頭にピットとして刻まれる
ことでウォブル信号の記録されるトラックが間欠的にな
ったり、あるいは傷などによる欠陥によってその部分の
ウォブル信号が欠落するなど、S／N確保や信号欠落に対
する対応が必要となる。

【０００５】また上記の抽出フィルタなどの回路を集積
化する際に、IC内では抵抗やコンデンサ素子の絶対値ば
らつきがあるため、これら素子を用いた時定数特性にば
らつきを生じてしまう不都合が生じる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そこで本発明では、ディ
スク上に形成されているトラックをうねらせて情報の記
録・再生の基準となる信号などを含んだウォブル信号を
記録した光ディスクを用いる光ディスク記録再生装置に
おいて、第１の手段は、少なくとも前記光ディスクから
信号を読み出すピックアップ回路と、前記ピックアップ
回路にて読み出された信号から前記ウォブル信号を抽出
し時定数が可変できる抽出フィルタと、前記抽出フィル
タより出力された前記ウォブル信号から、信号欠落のな
い補正ウォブル信号を発生する信号欠落補償手段と、前
記抽出フィルタより出力された前記ウォブル信号の周波
数変化に応じた制御信号もしくは前記信号欠落補償手段
より出力された前記補正ウォブル信号の周波数変化に応
じた制御信号を発生するフィルタ制御回路とを備え、フ
ィルタ制御回路にて発生した制御信号にて抽出フィルタ
の時定数を制御することで、常にウォブル信号周波数に
抽出フィルタの時定数が追従するよう動作しする。

【０００７】これによって、ウォブル信号帯域と抽出フ
ィルタの信号通過帯域とがずれてしまうという不都合を
解消でき、しかも集積化した場合の抵抗やコンデンサ素
子の絶対値ばらつきによる抽出フィルタの時定数変動も
同様に補正される。さらに補正ウォブル信号の周波数変
化に応じた制御信号にて抽出フィルタの時定数を制御す
る場合には、ウォブル信号が欠落した場合にも誤動作す
ることがない。

【０００８】また信号欠落補償手段は供給されたウォブ
ル信号から補正ウォブル信号を発生することが不能とな
った場合には補正ウォブル信号が無効であることを示す
判定信号を発生し、この判定信号によってフィルタ制御
回路は補正ウォブル信号から抽出フィルタの出力である
ウォブル信号を選択することで、無効である補正ウォブ
ル信号によって誤動作することを防止できる。

【０００９】第２の手段は、上記した光ディスク再生装
置において、さらに光ディスクの回転速度とピックアッ
プ回路に含まれる光ピックアップの位置とをそれぞれ制
御するサーボ回路を備え、サーボ回路は、光ディスクの
回転速度と光ピックアップの位置情報信号を発生して信
号欠落補償手段に供給し、信号欠落補償手段は位置情報
信号を参照して信号欠落のない補正ウォブル信号を発生
するよう動作する。これによって、光ピックアップの急
激な位置移動によってウォブル信号周波数が大きくずれ
ても、位置情報信号を参照することでその変化量を推測
できるので、より安定した信号欠落のない補正ウォブル
信号を発生することができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。

【００１１】図１は本発明の第１実施形態に係る光ディ
スク再生装置の構成を示すブロック図で、１は光ディス
ク、２は光ディスク１を支持回転させるスピンドルモー
タ、３は光ディスク１から記録された情報信号やトラッ
クのうねりとして記録されたウォブル信号を読み取り、
信号増幅して出力するピックアップ回路、４は信号振幅
を一定値に調整するＡＧＣ回路、５は減衰した情報信号
の高周波帯域を強調増幅する波形等化回路、６は波形等
化回路５より供給された再生アナログ信号をデジタル処
理回路で処理できるデジタル信号に変換処理する信号検
出回路、７は信号検出回路に含まれる位相同期回路、８
はピックアップ回路３にて読み出された信号からウォブ
ル信号aを抽出する時定数が可変できるアクティブフィ
ルタよりなるバンドパスフィルタ（抽出フィルタ）、９
はバンドパスフィルタより出力されたウォブル信号aか
ら、信号欠落のない補正ウォブル信号bを発生する信号
欠落補償回路、１０は補正ウォブル信号bから基準とな
る再生基準クロックを発生する位相同期回路、１１はバ
ンドパスフィルタ８より出力されたウォブル信号と信号
欠落補償回路より出力された補償ウォブル信号とを選択
する選択回路、１２はバンドパスフィルタ８と同様にカ
ットオフ周波数が可変できるアクティブフィルタよりな
るダミー回路、１３は位相検波回路、１４はローパスフ
ィルタ、１５はバンドパスフィルタ８のカットオフ周波
数を制御する信号を発生するフィルタ制御回路、Ｔ１お
よびＴ２は出力端子である。

【００１２】図１において、ピックアップ回路３にて光
ディスク１より読み出された信号は増幅されて、情報信
号はＡＧＣ回路４へ、ウォブル信号を含む再生信号はバ
ンドパスフィルタ８へ供給される。ＡＧＣ回路４で所定
の振幅値に調整された情報信号は波形等化回路５に入力
され、その減衰した高周波帯域を強調補正されて信号検
出回路６へ供給される。信号検出回路６は供給された情
報信号をデジタル処理のために２値化し、２値化された
情報信号から位相同期回路７にて同期クロックが生成さ
れて出力端子Ｔ２へ出力するとともに、この同期クロッ
クで２値化された情報信号をラッチし、同期化した情報
信号を出力端子Ｔ１へ出力する。バンドパスフィルタ８
はピックアップ回路３より供給された信号からウォブル
信号aを抽出し、そのウォブル信号は信号欠落補償回路9
および選択回路１１へ供給される。

【００１３】信号欠落補償回路9は供給されたウォブル
信号aから、信号欠落のない補正ウォブル信号bを発生出
力し、また補正ウォブル信号を発生することが不能とな
った場合に補正ウォブル信号が無効であることを示す判
定信号cを発生出力する。補正ウォブル信号ｂは位相同
期回路１０および選択回路１１へ供給され、位相同期回
路１０は補正ウォブル信号ｂから前記した位相同期回路
７の周波数引き込みを行うための再生基準クロックを発
生し供給する。選択回路１１は判定信号cに制御され
て、入力されたウォブル信号aと補正ウォブル信号bのい
ずれか一方を選択してダミー回路１２および位相検波回
路１３へ信号供給する。

【００１４】位相検波回路１３は供給されたウォブル信
号aもしくは補正ウォブル信号bのいずれかとダミー回路
９から供給された信号との位相差に応じた信号を発生
し、ローパスフィルタ１４は位相検波回路１３の出力信
号を平滑しこれをダミー回路１２およびバンドパスフィ
ルタ８へカットオフ周波数を制御する信号として供給
し、これら選択回路１１、ダミー回路１２、位相検波回
路１３、ローパスフィルタ１４よりフィルタ制御回路１
５が構成される。

【００１５】つぎにバンドパスフィルタ８のカットオフ
周波数をフィルタ制御回路１５にて制御する動作につい
て詳しく説明する。まずダミー回路１２は１次の移相回
路特性を有しており、入力されたウォブル信号の振幅は
そのままで周波数に応じて位相を変化させて出力する。
そしてローパスフィルタ１４より供給される制御信号が
大きくなるとダミー回路１２のカットオフ周波数は高く
なり、逆にローパスフィルタ１４より供給される制御信
号が小さくなるとダミー回路１２のカットオフ周波数は
低くなる。

【００１６】位相検波回路１３の２つの入力信号位相差
を横軸に、位相検波回路１３の出力信号を縦軸にして図
２に特性図を示す。位相検波回路１３は２つの入力信号
位相差がπ／2のとき（図２のＰ点）位相検波回路１３
からは位相誤差信号が出力されずローパスフィルタ１４
の出力信号は一定値を保持し、入力信号位相差がπ／2
よりも大きくなると位相検波回路１３からの位相誤差信
号によりローパスフィルタ１４の出力信号は大きく、逆
に入力信号位相差がπ／2よりも小さくなると位相検波
回路１３からの位相誤差信号によりローパスフィルタ１
４の出力信号も小さくなるよう設計しておく。

【００１７】ここでウォブル信号aも補正ウォブル信号b
もその周波数は等しい信号であり、まず選択回路１１は
補正ウォブル信号bを選択出力しているものとする。こ
の補正ウォブル信号周波数がｆ１の値であったとする
と、この信号がダミー回路１２に供給されたときダミー
回路１２での入出力間位相差がπ／2よりも小さいと位
相検波回路１３からの位相誤差信号によりローパスフィ
ルタ１４の出力信号が小さくなるよう作用する。すると
ローパスフィルタ１４の出力信号が小さくなるとダミー
回路１２のカットオフ周波数は低くなるよう制御され、
ダミー回路１２のカットオフ周波数が低くなると１次の
移相回路特性から周波数ｆ１におけるダミー回路１２で
の入出力間位相差がより大きくなる。この帰還ループ動
作を繰り返し、やがてダミー回路１２での入出力間位相
差がπ／2になると位相検波回路１３からの位相誤差信
号がなくなりローパスフィルタ１４の出力信号はその時
点での値を保持するため、ダミー回路１２での入出力間
位相差もπ／2に保持される。

【００１８】つぎに補正ウォブル信号bの周波数がｆ１
よりも大きな値ｆ２に変化したとする。すると周波数ｆ
１ではダミー回路１２の入出力間位相差はπ／2であっ
たが、周波数ｆ２ではπ／2よりも大きくなり、位相検
波回路１３からの位相誤差信号によってローパスフィル
タ１４の出力信号が上昇しはじめ、その結果ダミー回路
１２のカットオフ周波数が高くなるよう制御されて周波
数ｆ２での入出力間位相差はπ／2に向かって小さくな
って行く。やがて周波数ｆ２でのダミー回路１２での入
出力間位相差がπ／2になると位相検波回路１３からの
位相誤差信号がなくなりローパスフィルタ１４の出力信
号はその時点での値を保持するため、ダミー回路１２で
の入出力間位相差もπ／2に保持される。

【００１９】以上のようにフィルタ制御回路１５は入力
された信号周波数においてダミー回路１２での入出力間
位相差がπ／2となるように制御される。すなわち補正
ウォブル信号bの周波数にダミー回路１２のカットオフ
周波数が追従するわけである。

【００２０】そこで、ダミー回路１２の入出力間位相差
がπ／2のとき、同じ制御信号が加えられているバンド
パスフィルタ８の通過信号帯域の中心周波数がウォブル
信号周波数となるようバンドパスフィルタ８のカットオ
フ周波数を設計しておくことで、ウォブル信号周波数が
変動してもダミー回路１２と同様に、常にウォブル信号
周波数と等しい補正ウォブル信号bの周波数にバンドパ
スフィルタ８の通過信号帯域の中心周波数が一致するよ
う追従しており、ウォブル信号帯域とバンドパスフィル
タの信号通過帯域とがずれてしまうという不都合を解消
できる。

【００２１】その結果、バンドパスフィルタの信号通過
帯域をウォブル信号帯域以上に広げる必要がなくなるこ
とから雑音やその他の読み出し信号がウォブル信号に混
入し出力されてS／Nが劣化してしまうことを防止できる
効果がある。しかも集積化した場合の抵抗やコンデンサ
素子の絶対値ばらつきによるバンドパスフィルタ８のカ
ットオフ周波数変動も同様にウォブル信号周波数を基準
に補正されるため集積化に好適である。

【００２２】また信号欠落補償回路9においてウォブル
信号aから補正ウォブル信号ｂを発生することが不能と
なった場合には補正ウォブル信号ｂが無効であることを
示す判定信号ｃにより選択回路１１はウォブル信号aを
選択することで、無効な補正ウォブル信号ｂによって制
御閉ループが誤動作暴走することを防ぐことができる。
この信号欠落補償回路9について次に図３を用いて説明
する。

【００２３】図３は図１で説明した信号欠落補償回路9
の一構成例を示すブロック図で、T３はバンドパス８か
ら出力されたウォブル信号aが供給される入力端子、１
６は２値化回路、１７は基準クロック発生回路、１８は
周期計測回路、１９は分周回路、２０はマイコン、T４
は補正ウォブル信号ｂが出力される出力端子、Ｔ５は判
定信号ｃが出力される出力端子である。

【００２４】入力端子Ｔ３より入力されたウォブル信号
aは２値化回路１６にてアナログ信号からデジタル信号
に変換出力され、そのデジタル信号に変換されたウォブ
ル信号は周期計測回路１８へ供給される。基準クロック
発生回路１７にて発生した基準クロックは周期計測回路
１８と分周回路１９に供給され、分周回路１９は基準ク
ロックを分周してこれを補正ウォブル信号ｂとして出力
端子Ｔ４へ供給する。また周期計測回路１８はデジタル
信号に変換されたウォブル信号の周期を基準クロックに
基づき計測し、その結果をマイコン２０へ出力する。マ
イコン２０は周期計測回路１８からの周期計測結果から
デジタル信号に変換されたウォブル信号の周期と分周回
路１９の出力である補正ウォブル信号ｂの周期がほぼ等
しくなるよう分周回路１９の分周比Ｎを制御する。

【００２５】このとき、マイコン２０では周期計測回路
１８からの周期計測結果をいくつか保存しておき、周期
計測回路１８から新しく送られてきた計測結果がそれ以
前の計測結果にくらべて著しく長く変化した場合、すな
わちウォブル信号が欠落した場合にはその直前の計測結
果により分周回路１９の分周比Ｎを制御することで、ウ
ォブル信号の欠落期間を補うことができる。また、周期
計測回路１８からの周期計測結果が通常の信号周波数範
囲を超えるような値の場合、たとえば光ディスクの内周
および外周への移動による周波数範囲や、通常起こり得
ると想定されるウォブル信号欠落期間をこえる場合には
異常誤動作と判断し、その結果を判定信号ｃとして出力
端子Ｔ５に供給するものである。

【００２６】図４は本発明の第２実施形態に係る光ディ
スク再生装置の構成を示すブロック図で、図１で説明し
たものと同一のものには同じ符号を付けてその詳細な説
明は省略する。図４において、２１はオフセット加算回
路であり、オフセット加算回路２１はローパスフィルタ
１４から供給された信号に一定値のオフセット信号を加
算してダミー回路１２に信号供給し、ダミー回路１２の
カットオフ周波数を制御する。

【００２７】このとき、オフセット加算回路２１でのオ
フセット信号を加算するか否かは、信号欠落補償回路9
より供給される判定信号ｃに制御されており、すなわ
ち、判定信号ｃによって選択回路１１がウォブル信号a
を選択している場合にはオフセット加算回路２１はオフ
セット信号を加算せずに供給されたローパスフィルタ１
４の出力信号をそのままダミー回路１２に供給し、判定
信号ｃによって選択回路１１が補正ウォブル信号ｂを選
択している場合にはオフセット加算回路２１はローパス
フィルタ１４から供給された信号に一定値のオフセット
信号を加算してダミー回路１２に信号供給するよう動作
する。

【００２８】ウォブル信号aはバンドパスフィルタ８に
て不要な帯域信号が取り除かれたアナログ信号であるの
に対し、補正ウォブル信号ｂは図３に示した分周回路１
９の出力であるディジタル信号である。したがい補正ウ
ォブル信号ｂにはウォブル信号周波数の他に高調波成分
が含まれており、ダミー回路１２におけるウォブル信号
周波数におけるフィルタ遅延時間と高調波成分周波数で
のフィルタ遅延時間が異なることによりダミー回路１２
の出力は波形歪みが発生し、その結果、位相検波回路１
３では正しい位相比較ができずに本来の位相誤差信号に
波形歪みによるオフセットずれを生じる。

【００２９】そこで、選択回路１１が補正ウォブル信号
ｂを選択する場合には、この位相検波回路１３から生じ
るオフセットずれ信号を打ち消す一定値のオフセット信
号をオフセット加算回路２１にて加算することで、アナ
ログ信号であるウォブル信号aと同様に補正ウォブル信
号ｂでの動作を可能にするもである。

【００３０】図５は本発明の第３実施形態に係る光ディ
スク再生装置の構成を示すブロック図で、図１で説明し
たものと同一のものには同じ符号を付けてその詳細な説
明は省略する。図５において、２２はサーボ回路であ
り、サーボ回路２２はスピンドルモータ２よりその回転
数に応じた信号を供給されてスピンドルモータ２を駆動
制御し、またサーボ回路２２はピックアップ回路３に含
まれる光ピックアップの位置に応じた信号を供給されて
光ピックアップの位置を駆動制御する。

【００３１】そしてサーボ回路２２はスピンドルモータ
２の回転数に応じた信号および光ピックアップの位置に
応じた信号を信号欠落補償回路９に供給し、信号欠落補
償回路９では図３で説明したマイコン２０にその信号が
供給され、マイコン２０では周期計測回路の信号とスピ
ンドルモータ２の回転数に応じた信号および光ピックア
ップの位置に応じた信号からより正しい分周比Ｎを求め
ることができ、特に光ピックアップの急激な位置移動に
よってウォブル信号周波数が大きくずれても、上述した
光ピックアップの位置に応じた信号を参照することでそ
の変化量を推測できるので、より安定した信号欠落のな
い補正ウォブル信号を発生することができる効果があ
る。

【００３２】

【発明の効果】本発明によれば、まず第１にはフィルタ
制御回路にて発生した制御信号にてバンドパスフィルタ
のカットオフ周波数を制御することで、常にウォブル信
号周波数にバンドパスフィルタのカットオフ周波数が追
従するよう動作するので、ウォブル信号帯域とバンドパ
スフィルタの信号通過帯域とがずれてしまうという不都
合を解消でき、バンドパスフィルタの信号通過帯域をウ
ォブル信号帯域以上に広げる必要がなくなり、雑音やそ
の他の読み出し信号がウォブル信号に混入し出力されて
S／Nが劣化してしまうことを防止できる効果がある。し
かも集積化した場合の抵抗やコンデンサ素子の絶対値ば
らつきによるバンドパスフィルタのカットオフ周波数変
動も同様に補正される効果があり集積化に好適である。

【００３３】さらに、信号欠落補償手段から補正ウォブ
ル信号を発生することが不能となった場合には、判定信
号によってフィルタ制御回路は補正ウォブル信号から抽
出フィルタの出力であるウォブル信号に切り替えること
により、無効である補正ウォブル信号によって誤動作す
ることを防止できる効果がある。

【００３４】また第２には、信号欠落補償手段はサーボ
回路からの光ディスクの回転速度と光ピックアップの位
置情報信号を参照して補正ウォブル信号を発生すること
により、光ピックアップの急激な位置移動によってウォ
ブル信号周波数が大きくずれても、位置情報信号からそ
の変化量を推測できるので、より安定した信号欠落のな
い補正ウォブル信号を発生することができる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態に係る光ディスク再生装
置の構成を示すブロック図。

【図２】図１中の位相検波器１３における、入力信号位
相差と出力信号（位相誤差信号）との関係を示す説明
図。

【図３】図１中の信号欠落補償回路９の一構成例を示す
ブロック図。

【図４】本発明の第２実施形態に係る光ディスク再生装
置の構成を示すブロック図。

【図５】本発明の第３実施形態に係る光ディスク再生装
置の構成を示すブロック図。

【符号の説明】

１…光ディスク、３…ピックアップ回路、４…ＡＧＣ回
路、５…波形等化回路、６…信号検出回路、７…位相同
期回路、８…バンドパスフィルタ、９…信号欠落補償回
路、１０…位相同期回路、１１…選択回路、１２…ダミ
ー回路、１３…位相検波回路、１４…ローパスフィル
タ、１５…フィルタ制御回路、２２…サーボ回路。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 5D090 AA01 CC04 CC16 CC18 DD03 DD05 EE12 FF21 FF38 GG03 GG33 HH01

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディスク上に形成されているトラックをう
   ねらせて情報信号の記録・再生の基準となる信号などを
   含んだウォブル信号を記録した光ディスクを用いる光デ
   ィスク再生装置において、少なくとも前記光ディスクか
   ら信号を読み出すピックアップ回路と、前記ピックアッ
   プ回路にて読み出された信号から前記ウォブル信号を抽
   出し時定数が可変できる抽出フィルタと、前記抽出フィ
   ルタより出力された前記ウォブル信号から、信号欠落の
   ない補正ウォブル信号を発生する信号欠落補償手段と、
   前記抽出フィルタより出力された前記ウォブル信号の周
   波数変化に応じた制御信号、もしくは前記信号欠落補償
   手段より出力された前記補正ウォブル信号の周波数変化
   に応じた制御信号を発生するフィルタ制御回路とを備
   え、前記信号欠落補償手段は、供給された前記ウォブル
   信号から前記補正ウォブル信号を発生することが不能と
   なった場合に、前記補正ウォブル信号が無効であること
   を示す判定信号を発生し、前記フィルタ制御回路は前記
   判定信号に制御されて前記ウォブル信号、もしくは前記
   補正ウォブル信号のいずれかを選択し、前記フィルタ制
   御回路にて発生した制御信号によって前記抽出フィルタ
   の時定数を制御することを特徴とする光ディスク再生装
   置。
2. 【請求項２】ディスク上に形成されているトラックをう
   ねらせて情報信号の記録・再生の基準となる信号などを
   含んだウォブル信号を記録した光ディスクを用いる光デ
   ィスク再生装置において、少なくとも前記光ディスクか
   ら信号を読み出すピックアップ回路と、前記光ディスク
   の回転速度と前記ピックアップ回路に含まれる光ピック
   アップの位置とをそれぞれ制御するサーボ回路と、前記
   ピックアップ回路にて読み出された信号から前記ウォブ
   ル信号を抽出し時定数が可変できる抽出フィルタと、前
   記抽出フィルタより出力された前記ウォブル信号から、
   信号欠落のない補正ウォブル信号を発生する信号欠落補
   償手段と、前記抽出フィルタより出力された前記ウォブ
   ル信号の周波数変化に応じた制御信号もしくは前記信号
   欠落補償手段より出力された前記補正ウォブル信号の周
   波数変化に応じた制御信号を発生するフィルタ制御回路
   とを備え、前記サーボ回路は、前記光ディスクの回転速
   度と前記光ピックアップの位置情報信号を発生し、前記
   信号欠落補償手段は前記位置情報信号を参照して信号欠
   落のない補正ウォブル信号を発生すると共に、供給され
   た前記ウォブル信号から前記補正ウォブル信号を発生す
   ることが不能となった場合に、前記補正ウォブル信号が
   無効であることを示す判定信号を発生し、前記フィルタ
   制御回路は前記判定信号に制御されて前記ウォブル信
   号、もしくは前記補正ウォブル信号のいずれかを選択
   し、前記フィルタ制御回路にて発生した制御信号によっ
   て前記抽出フィルタの時定数を制御することを特徴とす
   る光ディスク再生装置。
3. 【請求項３】請求項１又は２記載において、前記フィル
   タ制御回路は、前記ウォブル信号と前記補正ウォブル信
   号いずれかを選択する選択回路と、前記択回路の出力が
   供給され前記抽出フィルタと同様の時定数が可変できる
   フィルタ回路よりなるダミー回路と、前記択回路の出力
   および前記ダミー回路の出力の位相差に応じた信号を発
   生する位相検波回路と、前記位相検波回路の出力を平滑
   した信号を出力するローパスフィルタとから成り、前記
   ローパスフィルタの出力を前記フィルタ制御回路にて発
   生する制御信号として前記抽出フィルタの時定数を制御
   すると共に、前記ローパスフィルタの出力にて前記ダミ
   ー回路の時定数を制御する、もしくは前記信号欠落補償
   手段から供給された前記判定信号に制御されて前記ロー
   パスフィルタの出力に一定値のオフセットを付加した信
   号によって、前記ダミー回路の時定数を制御する手段と
   を備えたことを特徴とする光ディスク再生装置。