JP2000229953A - 5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテトラゾルの製造方法 - Google Patents
5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテトラゾルの製造方法Info
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- JP2000229953A JP2000229953A JP11108015A JP10801599A JP2000229953A JP 2000229953 A JP2000229953 A JP 2000229953A JP 11108015 A JP11108015 A JP 11108015A JP 10801599 A JP10801599 A JP 10801599A JP 2000229953 A JP2000229953 A JP 2000229953A
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D257/00—Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
- C07D257/02—Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
- C07D257/04—Five-membered rings
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 血栓治療剤であるシロスタゾルの合成中間体
として有用な5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテト
ラゾルの工業的に安全かつ簡便な製造方法を提供する。 【解決手段】 下式のように、N−シクロヘキシル−5
−ヒドロキシ−n−バレルアミドをハロゲン化剤及びナ
トリウムアジドと反応させることにより、5−ハロブチ
ル−1−シクロヘキシルテトラゾルを製造する。 【化1】
として有用な5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテト
ラゾルの工業的に安全かつ簡便な製造方法を提供する。 【解決手段】 下式のように、N−シクロヘキシル−5
−ヒドロキシ−n−バレルアミドをハロゲン化剤及びナ
トリウムアジドと反応させることにより、5−ハロブチ
ル−1−シクロヘキシルテトラゾルを製造する。 【化1】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血栓治療剤である
シロスタゾル(Cilostazol)の合成中間体として有用で
ある5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテトラゾルを
製造する方法に関する。
シロスタゾル(Cilostazol)の合成中間体として有用で
ある5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテトラゾルを
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シロスタゾルは血栓治療剤として使われ
ており、その化学名は6−[4−(1−シクロヘキシル
−5−テトラゾリル)ブトキシ]−1,2,3,4−テト
ラヒドロ−2−オキソキノリンであり、その構造は下記
一般式(V)で表される。
ており、その化学名は6−[4−(1−シクロヘキシル
−5−テトラゾリル)ブトキシ]−1,2,3,4−テト
ラヒドロ−2−オキソキノリンであり、その構造は下記
一般式(V)で表される。
【化5】
【0003】上記の一般式(V)で表されるシロスタゾ
ルは合成中間体である一般式(I)で表される5−ハロ
ブチル−1−シクロヘキシルテトラゾルを6−ヒドロキ
シ−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリ
ンと反応させることにより製造される(Chem. Pharm. B
ull. 31,1151-1157 (1983))。
ルは合成中間体である一般式(I)で表される5−ハロ
ブチル−1−シクロヘキシルテトラゾルを6−ヒドロキ
シ−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリ
ンと反応させることにより製造される(Chem. Pharm. B
ull. 31,1151-1157 (1983))。
【0004】一般式(I)の化合物と構造が類似してい
る下記一般式(X)で表されるアルキル−1−シクロヘ
キシルテトラゾルを製造する方法が報告されている(Jo
urnalof Organic Chemistry,15, 1082-1087 (195
0))。この方法によれば、下記反応式に示すように、一
般式(VI)で表されるカルボン酸に塩化剤である塩化チ
オニルを反応させ、得られた一般式(VII)の酸塩化物
にシクロヘキシルアミンを反応させて一般式(IX)で表
されるN−シクロヘキシル−n−アルキルアミドを製造
し、再び塩化剤及びヒドラゾ酸を反応させ環化させるこ
とにより、一般式(X)の化合物が製造される。
る下記一般式(X)で表されるアルキル−1−シクロヘ
キシルテトラゾルを製造する方法が報告されている(Jo
urnalof Organic Chemistry,15, 1082-1087 (195
0))。この方法によれば、下記反応式に示すように、一
般式(VI)で表されるカルボン酸に塩化剤である塩化チ
オニルを反応させ、得られた一般式(VII)の酸塩化物
にシクロヘキシルアミンを反応させて一般式(IX)で表
されるN−シクロヘキシル−n−アルキルアミドを製造
し、再び塩化剤及びヒドラゾ酸を反応させ環化させるこ
とにより、一般式(X)の化合物が製造される。
【化6】 (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基またはベンジル
基である。)
基である。)
【0005】しかし、上記の製造方法は工程が多く複雑
である。また、塩化剤として使われている塩化チオニル
は一般式(VI)の化合物との反応において、HC1及びSO2
ガスを激しく発生させる。さらに、最終段階で使用する
ヒドラゾ酸は毒性が非常に強く爆発性が高いため、工業
的規模での使用には問題がある。
である。また、塩化剤として使われている塩化チオニル
は一般式(VI)の化合物との反応において、HC1及びSO2
ガスを激しく発生させる。さらに、最終段階で使用する
ヒドラゾ酸は毒性が非常に強く爆発性が高いため、工業
的規模での使用には問題がある。
【0006】また、一般式(I)の化合物と構造が類似
している一般式(XV)のテトラゾル誘導体の製造方法が
報告されている(Journal of Organic Chemistry,1
5,1082-1087 (1950))。
している一般式(XV)のテトラゾル誘導体の製造方法が
報告されている(Journal of Organic Chemistry,1
5,1082-1087 (1950))。
【0007】この方法においては、下記反応式に示すよ
うに、一般式(XI)で表されるアルキルニトリルにヒド
ラゾ酸を作用させて、反応中間体である一般式(XII)
のアザビニルアジドを環化させることによって一般式
(XIII)で表されるアルキルテトラゾルを製造し、これ
を一般式(XIV)のハロゲン化シクロヘキシルと反応さ
せ、一般式(XV)の化合物を製造している。
うに、一般式(XI)で表されるアルキルニトリルにヒド
ラゾ酸を作用させて、反応中間体である一般式(XII)
のアザビニルアジドを環化させることによって一般式
(XIII)で表されるアルキルテトラゾルを製造し、これ
を一般式(XIV)のハロゲン化シクロヘキシルと反応さ
せ、一般式(XV)の化合物を製造している。
【化7】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
基であり、Xはハロゲンである。)
基であり、Xはハロゲンである。)
【0008】しかし、上記の製造方法においても毒性が
非常に強く爆発性が高いヒドラゾ酸を使用するため、工
業的規模での製造には問題がある。さらに、最終生産物
である一般式(XV)の化合物の収率が54%と非常に低
い。
非常に強く爆発性が高いヒドラゾ酸を使用するため、工
業的規模での製造には問題がある。さらに、最終生産物
である一般式(XV)の化合物の収率が54%と非常に低
い。
【0009】
【0010】本発明の目的は、工業的に安全かつ簡便
で、収率のよい5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテ
トラゾルの製造方法を提供することである。
で、収率のよい5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテ
トラゾルの製造方法を提供することである。
【0011】本発明者らは上記の従来の製造上の問題点
を解決するために研究を重ねた結果、安全で簡単に5−
ハロブチル−1−シクロヘキシルテトラゾルを高収率で
製造できる方法を見い出し、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明は一般式(II)で表されるN−シクロヘキシ
ル−5−ヒドロキシ−n−バレルアミドをハロゲン化剤
及びナトリウムアジドと反応させる工程を含む一般式
(I)で表される5−ハロブチル−1−シクロヘキシル
テトラゾルを製造する方法に関する。
を解決するために研究を重ねた結果、安全で簡単に5−
ハロブチル−1−シクロヘキシルテトラゾルを高収率で
製造できる方法を見い出し、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明は一般式(II)で表されるN−シクロヘキシ
ル−5−ヒドロキシ−n−バレルアミドをハロゲン化剤
及びナトリウムアジドと反応させる工程を含む一般式
(I)で表される5−ハロブチル−1−シクロヘキシル
テトラゾルを製造する方法に関する。
【化8】 (式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であ
る。)
る。)
【化9】
【0012】本発明の製造方法では、一般式(II)のN
−シクロヘキシル−5−ヒドロキシ−n−バレルアミド
をハロゲン化剤で活性化させた後、ヒドラゾ酸に比し毒
性及び爆発の危険性がほとんどなく取り扱いやすいナト
リウムアジドと反応させ、温和な条件で環化反応を行
い、目的の一般式(I)で表される化合物を高い収率で
簡単に製造することができる。
−シクロヘキシル−5−ヒドロキシ−n−バレルアミド
をハロゲン化剤で活性化させた後、ヒドラゾ酸に比し毒
性及び爆発の危険性がほとんどなく取り扱いやすいナト
リウムアジドと反応させ、温和な条件で環化反応を行
い、目的の一般式(I)で表される化合物を高い収率で
簡単に製造することができる。
【0013】本発明の製造方法で使用できるハロゲン化
剤としては、PCl5、PBr5、PI5、PCl 3、PBr3、PI3、POCl
3、POBr3、SOCl2 またはSOBr2 が好ましく挙げられる。
特にPCl5、PBr5またはPI5が好ましい。PI5はPI3/I2から
直接製造し使用することができる。
剤としては、PCl5、PBr5、PI5、PCl 3、PBr3、PI3、POCl
3、POBr3、SOCl2 またはSOBr2 が好ましく挙げられる。
特にPCl5、PBr5またはPI5が好ましい。PI5はPI3/I2から
直接製造し使用することができる。
【0014】本発明の製造方法は、下記反応式で表され
る。
る。
【化10】 (式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であ
る。)
る。)
【0015】本発明の製造方法において好ましく使用さ
れる溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン及びア
セトニトリルなどが挙げられる。また、本発明の製造方
法において、一般式(II)の化合物とハロゲン化剤及び
ナトリウムアジドとの反応は、一般式(II)の化合物に
対して、ハロゲン化剤を1〜5モル、好ましくは1.2〜2モ
ル、ナトリウムアジドを1〜5モル、好ましくは1.2〜2モ
ルを使用し、5〜100℃、好ましくは20〜50℃で、2〜80
時間、好ましくは24〜48時間行われる。
れる溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン及びア
セトニトリルなどが挙げられる。また、本発明の製造方
法において、一般式(II)の化合物とハロゲン化剤及び
ナトリウムアジドとの反応は、一般式(II)の化合物に
対して、ハロゲン化剤を1〜5モル、好ましくは1.2〜2モ
ル、ナトリウムアジドを1〜5モル、好ましくは1.2〜2モ
ルを使用し、5〜100℃、好ましくは20〜50℃で、2〜80
時間、好ましくは24〜48時間行われる。
【0016】反応生成物である一般式(I)の化合物
は、公知の方法、例えば、イソパノールと水の混合液か
らの再結晶、溶出液として酢酸エチルを用いるカラムク
ロマトグラフィー等により精製することができる。
は、公知の方法、例えば、イソパノールと水の混合液か
らの再結晶、溶出液として酢酸エチルを用いるカラムク
ロマトグラフィー等により精製することができる。
【0017】出発物質である一般式(II)の化合物は一
般式(III)で表されるδ-バレロラクトンを一般式(I
V)で表されるシクロヘキシルアミンと反応させること
により簡単に高収率(97%)で得ることができる。
般式(III)で表されるδ-バレロラクトンを一般式(I
V)で表されるシクロヘキシルアミンと反応させること
により簡単に高収率(97%)で得ることができる。
【化11】 この反応は溶媒中で撹拌しながら20〜150℃の温度で2〜
12時間行うことができる。また、無溶媒でδ-バレロラ
クトンに対してシクロヘキシルアミンを1〜5モル、好ま
しくは1.2から2モル使用し、120〜150℃で、2〜4時間反
応させることもできる。
12時間行うことができる。また、無溶媒でδ-バレロラ
クトンに対してシクロヘキシルアミンを1〜5モル、好ま
しくは1.2から2モル使用し、120〜150℃で、2〜4時間反
応させることもできる。
【0018】得られた一般式(II)の化合物は、公知の
方法、例えば、酢酸エチルからの再結晶等により精製す
ることができる。
方法、例えば、酢酸エチルからの再結晶等により精製す
ることができる。
【0019】本発明の方法に従って製造された一般式
(I)の5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテトラゾ
ルは、血栓治療剤として有用な薬剤であるシロスタゾル
の製造時の中間体として有用である。
(I)の5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテトラゾ
ルは、血栓治療剤として有用な薬剤であるシロスタゾル
の製造時の中間体として有用である。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0021】[実施例1] N−シクロヘキシル−5−
ヒドロキシ−n−バレルアミド(II)の製造 窒素気流下でマグネティックスターラーを入れたフラス
コ内にδ-バレロラクトン100.12g(1mol)及びシクロヘ
キシルアミン148.77g(1.5mol)を加え、室温から徐々に
温度を上昇させ、150℃で2時間撹拌しながら反応させ
た。生成したオイルを室温まで放冷した後、酢酸エチル
(500ml)を加え、撹拌しながら1時間加熱還流した。温
度を徐々に下げ、5℃で濾過した。濾取した生成物を酢
酸エチルで洗浄し、真空乾燥させ、N−シクロヘキシル
−5−ヒドロキシ−n−バレルアミド193.31g(収率97
%)を得た。 融点: 63℃〜65℃(実測:64℃〜65℃)。 IR:νmax(cm-1) 3415 (N-H strech), 3304 (O-H stre
ch), 1642 (C=O strech), 1538, 1448, 1412, 1382, 13
42, 1252, 1056, 1004, 710。1 H NMR:δ1.04〜1.88 (14H, m, シクロヘキシル環のメ
チレンプロトン, -OCH2 CH 2CH2 CH2-), 2.19 (2H, t, -CH
2 CO-), 3.64 (2H, t, -OCH2 -), 3.73〜3.77 (1H,m, シ
クロヘキシル環のメチンプロトン), 5.45 (1H, s, =N
H)。
ヒドロキシ−n−バレルアミド(II)の製造 窒素気流下でマグネティックスターラーを入れたフラス
コ内にδ-バレロラクトン100.12g(1mol)及びシクロヘ
キシルアミン148.77g(1.5mol)を加え、室温から徐々に
温度を上昇させ、150℃で2時間撹拌しながら反応させ
た。生成したオイルを室温まで放冷した後、酢酸エチル
(500ml)を加え、撹拌しながら1時間加熱還流した。温
度を徐々に下げ、5℃で濾過した。濾取した生成物を酢
酸エチルで洗浄し、真空乾燥させ、N−シクロヘキシル
−5−ヒドロキシ−n−バレルアミド193.31g(収率97
%)を得た。 融点: 63℃〜65℃(実測:64℃〜65℃)。 IR:νmax(cm-1) 3415 (N-H strech), 3304 (O-H stre
ch), 1642 (C=O strech), 1538, 1448, 1412, 1382, 13
42, 1252, 1056, 1004, 710。1 H NMR:δ1.04〜1.88 (14H, m, シクロヘキシル環のメ
チレンプロトン, -OCH2 CH 2CH2 CH2-), 2.19 (2H, t, -CH
2 CO-), 3.64 (2H, t, -OCH2 -), 3.73〜3.77 (1H,m, シ
クロヘキシル環のメチンプロトン), 5.45 (1H, s, =N
H)。
【0022】[実施例2] 5−クロロブチル−1−シ
クロヘキシルテトラゾル(I)の製造 窒素気流下でマグネティックスターラーを入れたフラス
コ内に塩化メチレン2000ml及びN−シクロヘキシル−5
−ヒドロキシ−n−バレルアミド199.29g(1mol)を加え
た。室温で五塩化リン312.36g(1.5mol)を上記混合物に
徐々に滴下した後、24時間激しく撹拌した。上記反応液
にナトリウムアジド97.52g(1.5mol)を加え室温で24時間
撹拌し、8時間加熱還流させた。この反応液に水2000ml
を加え、残った酸を完全に除去した後、有機層を分離
し、水2000mlで洗浄した。この有機層を希水酸化ナトリ
ウム溶液で中和した。有機層を再度分離し,硫酸マグネ
シウムを用いて乾燥させた。減圧蒸留により溶媒を除去
した後、真空乾燥させ、5−クロロブチル−1−シクロ
ヘキシルテトラゾル223.33g(収率92%)を得た。 IR:νmax(cm-1) 2938, 2862, 1512, 1450, 1276, 1096,
894, 756, 648。1 H NMR:δ1.09〜2.17 (14H, m, シクロヘキシル環のメ
チレンプロトン, ClCH2 CH 2CH2 CH2-), 2.87 (2H, t, Cl
(CH2)3 CH2 -), 3.60 (2H, t, ClCH2 -), 4.12 (1H, m, シ
クロヘキシル環のメチンプロトン)。
クロヘキシルテトラゾル(I)の製造 窒素気流下でマグネティックスターラーを入れたフラス
コ内に塩化メチレン2000ml及びN−シクロヘキシル−5
−ヒドロキシ−n−バレルアミド199.29g(1mol)を加え
た。室温で五塩化リン312.36g(1.5mol)を上記混合物に
徐々に滴下した後、24時間激しく撹拌した。上記反応液
にナトリウムアジド97.52g(1.5mol)を加え室温で24時間
撹拌し、8時間加熱還流させた。この反応液に水2000ml
を加え、残った酸を完全に除去した後、有機層を分離
し、水2000mlで洗浄した。この有機層を希水酸化ナトリ
ウム溶液で中和した。有機層を再度分離し,硫酸マグネ
シウムを用いて乾燥させた。減圧蒸留により溶媒を除去
した後、真空乾燥させ、5−クロロブチル−1−シクロ
ヘキシルテトラゾル223.33g(収率92%)を得た。 IR:νmax(cm-1) 2938, 2862, 1512, 1450, 1276, 1096,
894, 756, 648。1 H NMR:δ1.09〜2.17 (14H, m, シクロヘキシル環のメ
チレンプロトン, ClCH2 CH 2CH2 CH2-), 2.87 (2H, t, Cl
(CH2)3 CH2 -), 3.60 (2H, t, ClCH2 -), 4.12 (1H, m, シ
クロヘキシル環のメチンプロトン)。
【0023】[実施例3] 5−ブロモブチル−1−シ
クロヘキシルテトラゾル(I)の製造 窒素気流下でマグネティックスターラーを入れたフラス
コ内に塩化メチレン2000ml及びN−シクロヘキシル−5
−ヒドロキシ−n−バレルアミド199.29g(1mol)を加え
た。室温で五臭化リン645.78g(1.5mol)を上記混合物に
徐々に滴下した後、24時間激しく撹拌した。上記反応液
にナトリウムアジド97.52g(1.5mol)を加え室温で24時間
撹拌し、8時間加熱還流させた。この反応液に水2000ml
を加え、残った酸を完全に除去した後、有機層を分離
し、有機層を水2000mlで洗浄した。この有機層を希水酸
化ナトリウム溶液で中和した。再び有機層を分離し、硫
酸マグネシウムを用いて乾燥させた。減圧蒸留により溶
媒を除去した後、真空乾燥させ、5−ブロモブチル−1
−シクロヘキシルテトラゾル220.90g(収率91%)を得
た。 IR:νmax(cm-1) 2935, 2853, 1501, 1432, 1266, 1087,
885, 732, 645。1 H NMR:δ1.10〜2.21 (14H, m, シクロヘキシル環のメ
チレンプロトン, BrCH2 CH 2CH2 CH2-), 2.78 (2H, t, Br
(CH2)3 CH2 -), 3.54 (2H, t, BrClCH2 -), 4.01 (1H,m,
シクロヘキシル環のメチンプロトン)。
クロヘキシルテトラゾル(I)の製造 窒素気流下でマグネティックスターラーを入れたフラス
コ内に塩化メチレン2000ml及びN−シクロヘキシル−5
−ヒドロキシ−n−バレルアミド199.29g(1mol)を加え
た。室温で五臭化リン645.78g(1.5mol)を上記混合物に
徐々に滴下した後、24時間激しく撹拌した。上記反応液
にナトリウムアジド97.52g(1.5mol)を加え室温で24時間
撹拌し、8時間加熱還流させた。この反応液に水2000ml
を加え、残った酸を完全に除去した後、有機層を分離
し、有機層を水2000mlで洗浄した。この有機層を希水酸
化ナトリウム溶液で中和した。再び有機層を分離し、硫
酸マグネシウムを用いて乾燥させた。減圧蒸留により溶
媒を除去した後、真空乾燥させ、5−ブロモブチル−1
−シクロヘキシルテトラゾル220.90g(収率91%)を得
た。 IR:νmax(cm-1) 2935, 2853, 1501, 1432, 1266, 1087,
885, 732, 645。1 H NMR:δ1.10〜2.21 (14H, m, シクロヘキシル環のメ
チレンプロトン, BrCH2 CH 2CH2 CH2-), 2.78 (2H, t, Br
(CH2)3 CH2 -), 3.54 (2H, t, BrClCH2 -), 4.01 (1H,m,
シクロヘキシル環のメチンプロトン)。
【0024】[実施例4] 5−ヨードブチル−1−シ
クロヘキシルテトラゾル(I)の製造 窒素気流下でマグネティックスターラーを入れたフラス
コ内に塩化メチレン2000ml及びN−シクロヘキシル−5
−ヒドロキシ−n−バレルアミド199.29g(1mol)を加え
た。この混合物に室温で五ヨウ化リン998.25g(1.5mol)
を徐々に滴下した後、24時間激しく撹拌した。上記反応
液にナトリウムアジド97.52g(1.5mol)を加え室温で24時
間撹拌し、8時間加熱還流させた。この反応液に水2000m
lを加え、残った酸を完全に除去した後、有機層を分離
し、有機層を水2000mlで洗浄した。この有機層を希水酸
化ナトリウム溶液で中和した。再び有機層を分離し、硫
酸マグネシムを用いて乾燥させ、減圧蒸留により溶媒を
除去した後、真空乾燥させ、5−ヨードブチル−1−シ
クロヘキシルテトラゾル221.02g(収率91%)を得た。 IR:νmax(cm-1) 2933, 2857, 1511, 1417, 1259, 1067,
896, 753, 667。1 H NMR:δ1.08〜2.17 (14H, m, シクロヘキシル環のメ
チレンプロトン, ICH2 CH2CH2 CH2-), 2.81 (2H, t, I(CH
2)3 CH2 -), 3.65 (2H, t, ICH2 -), 4.12 (1H, m,シクロ
ヘキシル環のメチンプロトン)。
クロヘキシルテトラゾル(I)の製造 窒素気流下でマグネティックスターラーを入れたフラス
コ内に塩化メチレン2000ml及びN−シクロヘキシル−5
−ヒドロキシ−n−バレルアミド199.29g(1mol)を加え
た。この混合物に室温で五ヨウ化リン998.25g(1.5mol)
を徐々に滴下した後、24時間激しく撹拌した。上記反応
液にナトリウムアジド97.52g(1.5mol)を加え室温で24時
間撹拌し、8時間加熱還流させた。この反応液に水2000m
lを加え、残った酸を完全に除去した後、有機層を分離
し、有機層を水2000mlで洗浄した。この有機層を希水酸
化ナトリウム溶液で中和した。再び有機層を分離し、硫
酸マグネシムを用いて乾燥させ、減圧蒸留により溶媒を
除去した後、真空乾燥させ、5−ヨードブチル−1−シ
クロヘキシルテトラゾル221.02g(収率91%)を得た。 IR:νmax(cm-1) 2933, 2857, 1511, 1417, 1259, 1067,
896, 753, 667。1 H NMR:δ1.08〜2.17 (14H, m, シクロヘキシル環のメ
チレンプロトン, ICH2 CH2CH2 CH2-), 2.81 (2H, t, I(CH
2)3 CH2 -), 3.65 (2H, t, ICH2 -), 4.12 (1H, m,シクロ
ヘキシル環のメチンプロトン)。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、5−ハロブチル−1−
シクロヘキシルテトラゾルを簡単に、収率よく製造する
ことができる。また、危険な副産物を生じることがない
ので、工業的な生産に容易に応用することができる。本
発明によって得られる5−ハロブチル−1−シクロヘキ
シルテトラゾルは血栓治療剤であるシロスタゾルの合成
中間体として有用である。
シクロヘキシルテトラゾルを簡単に、収率よく製造する
ことができる。また、危険な副産物を生じることがない
ので、工業的な生産に容易に応用することができる。本
発明によって得られる5−ハロブチル−1−シクロヘキ
シルテトラゾルは血栓治療剤であるシロスタゾルの合成
中間体として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 599053001 535−3, Daeyang−ri, Y angkam−myun, Hwasun g−gun,Kyonggi−do 445 −930, Korea (72)発明者 ヨー ジ サン 大韓民国 ソウル セオチョグ バンバエ 3 ドン 530−34 Fターム(参考) 4C063 AA01 BB08 CC47 DD14 EE01
Claims (8)
- 【請求項1】 下記一般式(II)で表されるN−シクロ
ヘキシル−5−ヒドロキシ−n−バレルアミドを溶媒中
でハロゲン化剤及びナトリウムアジドと反応させる工程
を含む一般式(I)で表される5−ハロブチル−1−シ
クロヘキシルテトラゾルの製造方法。 【化1】 (式中、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であ
る。) 【化2】 - 【請求項2】 一般式(II)で表されるN−シクロヘキ
シル−5−ヒドロキシ−n−バレルアミドが一般式(II
I)で表されるδ-バレロラクトンと一般式(IV)で表さ
れるシクロヘキシルアミンを反応させて得られる、請求
項1に記載の5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテト
ラゾルの製造方法。 【化3】 【化4】 - 【請求項3】 ハロゲン化剤がPCl5、PBr5、PI5、PCl
3 ,PBr3、PI3、POCl3、POBr3、SOCl2 及びSOBr2 からな
る群より選ばれる、請求項1に記載の5−ハロブチル−
1−シクロヘキシルテトラゾルの製造方法。 - 【請求項4】 溶媒がクロロホルム、塩化メチレン及び
アセトニトリルから選択される1種の単一溶媒または2
種以上の混合溶媒である、請求項1に記載の5−ハロブ
チル−1−シクロヘキシルテトラゾルの製造方法。 - 【請求項5】 反応が5〜100℃で2〜80時間行われる、
請求項1に記載の5−ハロブチル−1−シクロヘキシル
テトラゾルの製造方法。 - 【請求項6】 一般式(III)で表されるδ-バレロラク
トンと一般式(IV)で表されるシクロヘキシルアミンと
の反応が20〜150℃で行われる、請求項2に記載の5−
ハロブチル−1−シクロヘキシルテトラゾルの製造方
法。 - 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載の方法
により5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテトラゾル
を製造する工程及び得られた5−ハロブチル−1−シク
ロヘキシルテトラゾルを6−ヒドロキシ−2−オキソ−
1,2,3,4−テトラヒドロキノリンと反応させる工
程を含む、シロスタゾルの製造方法。 - 【請求項8】 N−シクロヘキシル−5−ヒドロキシ−
n−バレルアミドの5−ハロブチル−1−シクロヘキシ
ルテトラゾル合成原料としての使用。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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KR1999-4468 | 1999-02-09 | ||
KR1019990004468A KR100281593B1 (ko) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | 5-할로부틸-1-시클로헥실테트라졸의 제조방법 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000229953A true JP2000229953A (ja) | 2000-08-22 |
Family
ID=19573884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11108015A Pending JP2000229953A (ja) | 1999-02-09 | 1999-04-15 | 5−ハロブチル−1−シクロヘキシルテトラゾルの製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000229953A (ja) |
KR (1) | KR100281593B1 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7026486B2 (en) | 2002-09-10 | 2006-04-11 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Process for production cilostazol |
US7399864B2 (en) | 2001-05-02 | 2008-07-15 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Process for producing carbostyril derivatives |
US7825251B2 (en) | 2001-05-02 | 2010-11-02 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Process for producing carbostyril derivatives |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100935893B1 (ko) * | 2007-09-11 | 2010-01-07 | 국방과학연구소 | 1,1'-다이메틸-5,5’-바이테트라졸의 합성방법 |
-
1999
- 1999-02-09 KR KR1019990004468A patent/KR100281593B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1999-04-15 JP JP11108015A patent/JP2000229953A/ja active Pending
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US7825251B2 (en) | 2001-05-02 | 2010-11-02 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Process for producing carbostyril derivatives |
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Publication number | Publication date |
---|---|
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KR100281593B1 (ko) | 2001-02-15 |
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