JP2000228591A - プリント配線基板の取り付け構造 - Google Patents

プリント配線基板の取り付け構造

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JP2000228591A
JP2000228591A JP11028661A JP2866199A JP2000228591A JP 2000228591 A JP2000228591 A JP 2000228591A JP 11028661 A JP11028661 A JP 11028661A JP 2866199 A JP2866199 A JP 2866199A JP 2000228591 A JP2000228591 A JP 2000228591A
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printed wiring
welding
welding pin
tip
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英康 ▲高▼橋
Hideyasu Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント配線基板をキャビネットから容易に
取り外すことができる再利用に適したプリント配線基板
の取り付け構造を提供する。 【解決手段】 上キャビネット15に一体形成された溶
着ピン20により、上キャビネット15にプリント配線
基板19を固定する。上記溶着ピン20の根元近傍の上
キャビネット15に貫通穴21,21を設けることによ
って、溶着ピン20の根本と上キャビネット15を結合
している部分の断面積が貫通穴がないときよりも小さく
なる。したがって、上キャビネット15にプリント配線
基板19を固定したときに変形した溶着ピン20を根本
から取り外しやすくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プリント配線基
板(プリント回路基板)とキャビネットとを主に組み立て
て構成された電卓・電子手帳等の電子機器のプリント配
線基板の取り付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線基板の取り付け構造
としては、小型電子機器として一般的な電卓においてプ
リント配線基板を溶着によりキャビネットに取り付ける
ものがある。図14は上記プリント配線基板の取り付け
構造を用いた電卓の正面図を示している。また、図15
(A)は上記電卓の側面図を示し、図15(B)は図14のXV
−XV線から見た断面図に示すしている。図14,図15
(A),(B)に示すように、上キャビネット1と、下キャビ
ネット2と、上記上キャビネット1に取りつけられる複
数のキー3と、上記上キャビネット1に取りつけられる
LCD(液晶ディスプレイ)を用いた表示部4と、上記上
キャビネット1に溶着ピン6により固定されたプリント
配線基板5とを有している。上記プリント配線基板5上
には、LSI(大規模集積回路),IC(集積回路)等によ
り回路が構成されており、キー3を押すことにより入力
された信号をヒートシールフィルム10を介して表示部
4に伝達する。
【0003】上記プリント配線基板の取り付け構造にお
いて、図16(A)に示すように、プリント配線基板5を
上キャビネット1に置いた状態では、上キャビネット1
に形成された溶着ピン6は、プリント配線基板5に設け
られた穴5aから数mmに突出しており、この溶着ピン
6の先端近傍に先端が球面凹状の溶着ヘッド8を配置す
る。次に、図16(B)に示すように、溶着ヘッド8を失
印R12の方向に移動させて、溶着ヘッド8を溶着ピン6
の先端側に接触させることにより、溶着ピン6に熱と圧
力を加えて変形させ、変形した溶着ピン6の先端部6A
によってプリント配線基板5を上キャビネット1に固定
する。このとき、溶着ヘッド8の先端温度は、溶着ピン
6の溶けすぎによる樹脂の糸引きを防止するために、上
下キャビネット1,2に使用している樹脂の溶融温度よ
り低い温度とし、圧力は溶着ピン1本当たり3kg/c
2を目安とする。
【0004】こうしてプリント配線基板5が取りつけら
れた電卓を破棄する場合に分解して部品を再利用すると
き、プリント配線基板5を上キャビネット1から分離さ
せる代表的な手段としては以下の(1),(2)の2種類の
方法がある。
【0005】(1) 変形後の溶着ピンの先端に任意の形
状の凹部を形成し、その任意形状の凹部に合わせた工具
を使用することにより分離させる方法 図17(A),(B)に示すように、例えば変形後の溶着ピン
6の先端部6Aに熱刻印等により+字形状の凹部11を
形成し、図17(C)に示すように、この溶着ピン6の先
端部6Aの凹部11に+ドライバー(十字ねじ回し)12
を合致させ、+ドライバー12に矢印R13の方向に回転
トルクを与えることにより、溶着ピン6の根本部13に
トルクが加わって、図17(D)に示すように、溶着ピン
6を根本部13からねじ切る。この後、プリント配線基
板5を矢印R14の方向に外して、上キャビネット1とプ
リント配線基板5とを分離させる。
【0006】(2) カッターナイフ等の刃物を使って熱
溶着により変形した溶着ピンの先端部6Aを削り取る方
法 図18(A),(B)に示すように、変形した溶着ピン6の先
端部6Aとプリント配線基板5の表面との隙間にカッタ
ーナイフ等の刃先14を矢印R15の方向から当て、溶着
ピン6の軸部6Bの断面が見えるまで先端部6Aを削り取
った後、図18(C)に示すように、プリント配線基板5
を矢印R16の方向に外して、上キャビネット1とプリン
ト配線基板5とを分離させる。
【0007】勿論、上記(1),(2)のいずれの方法で
も、全ての溶着箇所に同様の処理をしない限りはプリン
ト配線基板5と上キャビネット1とを分離することはで
きない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)の図17(A)
〜(D)に示すプリント配線基板5を上キャビネット1か
ら分離させる方法では、溶着ピン6の根本部13は、上
キャビネット1の平面部分に溶着ピン6の断面全てが一
体成形により結合されており、ねじ切るためには大きな
トルクが必要となり、作業性が悪いという問題がある。
また、溶着ピン6の先端部6Aに形成された+字形状の
凹部11は、溶着ピン6が樹脂であるためにつぶれやす
く、大きなトルクが加わったときに+字形状の凹部11
がつぶれていまい、+ドライバーが使用できなくなると
いう問題がある。
【0009】また、上記(2)の図18(A)〜(C)に示すカ
ッターナイフ等の刃物を使って熱溶着により変形した溶
着ピン6の先端部6Aを削り取る方法では、樹脂により
形成された溶着ピン6の先端部6Aは意外に固く、刃物
で削り取るときに大きな力が必要になる。このため、溶
着ピン6の先端部6Aをうまく削り取ることができず、
余計な力が入って、手を切ったり、溶着ピン6付近のプ
リント配線基板の配線パターンを切断して、プリント配
線基板5の再利用ができなくなったりするという問題が
ある。また、上記(2)の方法では、細かい切りくずが発
生しやすく、作業場の清掃に手間がかかる。さらに、カ
ッターナイフの刃先はすぐに刃こぼれして使えなくな
り、分解作業におけるランニングコストも高くつく。ま
た、カッターナイフに代表される刃物以外の工具による
分解が困難である。
【0010】そこで、この発明の目的は、カッターナイ
フなどの刃物を用いることなく、ドライバー等の一般工
具を用いて、プリント配線基板をキャビネットから容易
に取り外すことができる再利用に適したプリント配線基
板の取り付け構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のプリント配線基板の取り付け構造は、キ
ャビネットに一体形成された溶着ピンにより上記キャビ
ネットにプリント配線基板を固定するプリント配線基板
の取り付け構造において、上記溶着ピンの根元近傍の上
記キャビネットに貫通穴を設けたことを特徴としてい
る。
【0012】上記請求項1のプリント配線基板の取り付
け構造によれば、上記プリント配線基板をキャビネット
に取り付けは、キャビネットに一体形成された上記溶着
ピンをプリント配線基板に設けた穴等に挿入して、プリ
ント配線基板をキャビネットの取り付け位置に配置した
後、上記プリント配線基板から突出した溶着ピンの先端
側を溶着ヘッド等により溶かして、プリント配線基板が
キャビネットから分離しないように溶着ピンの先端部を
変形させて、プリント配線基板をキャビネットに固定す
る。そして、このようにして組み立てられた製品の破棄
の再利用または修理のために上記プリント配線基板を取
り外す場合、上記溶着ピンの根本近傍のキャビネットに
貫通穴を設けて、溶着ピンの根本とキャビネットとを結
合している部分の断面積が貫通穴がないときよりも小さ
くすることによって、溶着ピンが根本から取り外しやす
くなる。したがって、プリント配線基板をキャビネット
から簡単に取り外すことができ、再利用が容易にでき
る。なお、上記貫通穴がキャビネットを貫通して、キャ
ビネットの表面に貫通穴が現れるため、キーパネルで覆
う等のデザイン的な配慮が必要である。
【0013】また、請求項2のプリント配線基板の取り
付け構造は、キャビネットに一体形成された溶着ピンに
より上記キャビネットにプリント配線基板を固定するプ
リント配線基板の取り付け構造において、上記溶着ピン
の先端側に軸方向にスリットを設けることを特徴として
いる。
【0014】上記請求項2のプリント配線基板の取り付
け構造によれば、上記プリント配線基板をキャビネット
に取り付けは、キャビネットに一体形成された上記溶着
ピンをプリント配線基板に設けた穴に挿入して、プリン
ト配線基板をキャビネットの取り付け位置に配置した
後、上記プリント配線基板から突出した溶着ピンのスリ
ットが軸方向に設けられた先端側を溶着ヘッド等により
溶かして、プリント配線基板がキャビネットから分離し
ないように溶着ピンの先端部を変形させて、プリント配
線基板をキャビネットに固定する。そして、このように
して組み立てられた製品の破棄の再利用または修理のた
めに上記プリント配線基板を取り外す場合、上記溶着ピ
ンの先端側に軸方向にスリットを設けているので、上記
キャビネットに上記プリント配線基板を固定したときに
変形した溶着ピンの先端部と変形していない軸部とを結
合している部分の断面積がスリットがないときよりも小
さくなり、溶着ピンの先端部が軸部から取り外しやすく
なる。したがって、プリント配線基板をキャビネットか
ら簡単に取り外すことができ、再利用が容易にできる。
【0015】また、請求項3のプリント配線基板の取り
付け構造は、請求項1または2のプリント配線基板の取
り付け構造において、上記キャビネットに上記プリント
配線基板を固定したときに変形した上記溶着ピンの先端
部を取り外し容易な形状にしたことを特徴としている。
【0016】上記請求項3のプリント配線基板の取り付
け構造によれば、上記プリント配線基板をキャビネット
に溶着により固定したときに変形した溶着ピンの先端部
を、例えば先端が任意形状に加工された溶着ヘッドを備
えた熱刻印機を用いて、取り外し容易な形状にする。ま
た、先端が任意形状に加工された溶着ヘッドを備えた溶
着装置を用いて、溶着と同時に溶着ピンの先端部を取り
外し容易な形状にしてもよい。そうして、上記溶着ピン
の先端部の形状に適合する工具を用いて、溶着ピン(ま
たは溶着ピンの一部)を容易にねじ切ることができる。
したがって、カッターナイフなどの刃物を用いることな
く、ドライバー等の一般工具を用いて、プリント配線基
板をキャビネットから簡単に取り外すことができる。
【0017】また、請求項4のプリント配線基板の取り
付け構造は、請求項3のプリント配線基板の取り付け構
造において、上記キャビネットに上記プリント配線基板
を固定したときに変形した上記溶着ピンの先端部に十字
形状の凹部を設けたことを特徴としている。
【0018】上記請求項4のプリント配線基板の取り付
け構造によれば、上記プリント配線基板をキャビネット
に溶着により固定したときに変形した溶着ピンの先端部
に、例えば十字形状の凸部を有する溶着ヘッドを備えた
熱刻印機により十字形状の凹部を設ける。また、先端に
十字形状の凸部を有する溶着ヘッドを備えた溶着装置を
用いて、溶着と同時に溶着ピンの先端部に十字形状の凹
部を設けてもよい。そうして、上記溶着ピンの先端部の
十字形状の凹部に先端が適合する+ドライバー(十字ね
じ回し)を用いて、溶着ピンの先端部の十字形状の凹部
に+ドライバーの先端を嵌合させて、+ドライバーを回
して溶着ピン(または溶着ピンの一部)を容易にねじ切る
ことができる。
【0019】また、請求項5のプリント配線基板の取り
付け構造は、請求項3のプリント配線基板の取り付け構
造において、上記キャビネットに上記プリント配線基板
を固定したときに変形した上記溶着ピンの先端部に−字
形状の凹部を設けたことを特徴としている。
【0020】上記請求項5のプリント配線基板の取り付
け構造によれば、上記プリント配線基板をキャビネット
に溶着により固定したときに変形した溶着ピンの先端部
に、例えば先端に−字形状の凸部を有する溶着ヘッドを
備えた熱刻印機により−字形状の凹部を設ける。また、
先端に−字形状の凸部を有する溶着ヘッドを備えた溶着
装置を用いて、溶着と同時に溶着ピンの先端部に−字形
状の凹部を設けてもよい。そうして、上記溶着ピンの先
端部の−字形状の凹部に先端が適合する−ドライバー
(先端が−字形状のねじ回し)を用いて、溶着ピンの先端
部の−字形状の凹部に−ドライバーの先端を嵌合させ
て、−ドライバーを回して溶着ピン(または溶着ピンの
一部)を容易にねじ切ることができる。
【0021】また、請求項6のプリント配線基板の取り
付け構造は、請求項3のプリント配線基板の取り付け構
造において、上記キャビネットに上記プリント配線基板
を固定したときに変形した上記溶着ピンの先端部に六角
形状の凹部を設けたことを特徴としている。
【0022】上記請求項6のプリント配線基板の取り付
け構造によれば、上記プリント配線基板をキャビネット
に溶着により固定したときに変形した溶着ピンの先端部
に、例えば先端に六角形状の凸部を有する溶着ヘッドを
備えた熱刻印機により六角形状凹部を設ける。また、先
端に六角形状の凸部を有する溶着ヘッドを備えた溶着装
置を用いて、溶着と同時に溶着ピンの先端部に六角形状
の凹部を設けてもよい。そうして、上記溶着ピンの先端
部の六角形状の凹部に先端が適合する6角ドライバーま
たは六角レンチを用いて、溶着ピンの先端部の六角形状
の凹部に6角ドライバーまたは六角レンチの先端を嵌合
させて、6角ドライバーまたは六角レンチを回して溶着
ピン(または溶着ピンの一部)を容易にねじ切ることがで
きる。
【0023】また、請求項7のプリント配線基板の取り
付け構造は、請求項3のプリント配線基板の取り付け構
造において、上記キャビネットに上記プリント配線基板
を固定したときに変形した上記溶着ピンの先端部に−字
形状の凸部を設けたことを特徴としている。
【0024】上記請求項7のプリント配線基板の取り付
け構造によれば、上記プリント配線基板をキャビネット
に溶着により固定したときに変形した溶着ピンの先端部
に、例えば先端に−字形状の凹部を有する溶着ヘッドを
備えた熱刻印機により−字形状の凸部を設ける。また、
先端に−字形状の凹部を有する溶着ヘッドを備えた溶着
装置を用いて、溶着と同時に溶着ピンの先端部に−字形
状の凸部を設けてもよい。そうして、上記溶着ピンの先
端部の−字形状の凸部をラジオペンチ等により挟んで溶
着ピン(または溶着ピンの一部)を容易にねじ切ることが
できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明のプリント配線基
板の取り付け構造を図示の実施の形態により詳細に説明
する。
【0026】(第1実施形態)図1はこの発明の第1実
施形態のプリント配線基板の取り付け構造を用いた電卓
の正面図を示している。また、図2(A)は上記電卓の側
面図を示しており、図2(B)は図1のII−II線から見た
断面図を示している。
【0027】図1および図2(A),(B)において、15は
上キャビネット、16は上記上キャビネット1と組み合
わされた下キャビネット、17は上記上キャビネット1
の取り付けられた複数のキー、18は上記上キャビネッ
ト1に取り付けられ、LCDを用いた表示部、19は上
記上キャビネット1に溶着ピン20により取り付けられ
たプリント配線基板である。上記プリント配線基板19
上にはLSI,IC等により回路が構成されており、キ
ー17を押すことにより入力された信号をヒートシール
フィルム27によって表示部18に伝達する。
【0028】図3(A)は上記電卓の要部の拡大断面図、
図3(B)は上キャビネット15の裏面図、図3(C)は溶着
ピン20の斜視図を示している。
【0029】図3(A)に示すように、上記溶着ピン20
の根本近傍の上キャビネット15に2つの貫通穴21を
設けている。そして、図3(B),(C)に示すように、溶着
ピン20と上キャビネット15とを、穴21の外周から
橋渡しのように伸びるリブ22,22により結合してい
る。なお、図4に示すように、上キャビネット15の正
面から貫通穴21が見えるので、上キャビネット15の
表面には穴21を隠すためのキーパネル23等が必要に
なる。
【0030】次に、図5(A),(B)はプリント配線基板1
9を上キャビネット15に固定するときの溶着の手順を
示している。図5(A)に示すように、プリント配線基板
19を上キャビネット15に置いた状態では、上キャビ
ネット15に形成された溶着ピン20は、プリント配線
基板19に設けられた穴19aから数mm上に突出して
おり、この溶着ピン20の先端近傍に、先端が球面凹状
の溶着ヘッド25を配置している。そして、図5(B)に
示すように、溶着ヘッド25を矢印R1の方向に移動さ
せ、溶着ヘッド25の先端を溶着ピン20に接触させる
ことにより溶着ピン20に熱と圧力を加えて変形させ、
変形した溶着ピン20の先端部20Aによってプリント
配線基板19を上キャビネット15に固定する。このと
き、溶着治具の溶着ヘッド25の先端温度は、溶着ピン
20の溶けすぎによる樹脂の糸引きを防止するため、上
キャビネット15に使用している樹脂の溶融温度より低
い温度とし、圧力は溶着ピン1本当たり3kg/cm2
を目安とする。
【0031】こうして製作された電卓は、分解廃棄や修
理のときに上キャビネット15に固定されたプリント配
線基板19を分離させる必要が生じる。以下に、このプ
リント配線基板19を上キャビネット15から分離させ
る方法について説明する。
【0032】最も有効的な方法は、溶着ピン20に回転
トルクを与えることにより溶着ピン20と上キャビネッ
ト15の結合部分をねじ切り、プリント配線基板19と
上キャビネット15とを分離させる方法である。図7
(A)に示すように、上記溶着ピン20に回転トルクを与
えると、貫通穴21,21の外周から伸びるリブ22,2
2と溶着ピン20の軸部との結合面29,29に応力が
集中し、図7(B)に示すように、結合面29,29(図7
(A)に示す)が破断に至り、溶着ピン20を矢印R2の方
向に取り外せる。
【0033】このように、上記溶着ピン20の根元近傍
の上キャビネット15に貫通穴21,21を設けて、溶
着ピン20と上キャビネット15との結合面29,29
の面積を図9(A)で示す従来の結合面31B,31Cよりも
小さくすることによって、小さな回転トルクでも溶着ピ
ン20を容易にねじ切ることができる。図9(A)に示す
ように、従来の溶着ピン6に回転トルクを与えた場合
は、溶着ピン6の軸部6Bと上キャビネット1との結合
面31Bと、溶着変形後の溶着ピン6の先端部6Aの裏面
と軸部6Bとの結合面31Aの2ケ所に回転トルクが伝わ
ることになり、どちらが先に破断に至るかは、ケースバ
イケースであるので、結合面31Bの破断により先端部
6Aが上キャビネット1から分離する場合を図9(B)に示
し、結合面31Cの破断により溶着ピン6が上キャビネ
ット1から分離する場合を図9(C)に示している。
【0034】したがって、上記プリント配線基板19を
上キャビネット15から容易に取り外すことができる再
利用に適したプリント配線基板の取り付け構造を提供す
ることができる。
【0035】(第2実施形態)図6(A)はこの発明の第
2実施形態のプリント配線基板の取り付け構造を用いた
電卓の要部の拡大断面図を示し、図6(B)は上キャビネ
ットの裏面図、図6(C)は溶着ピンの斜視図を示してい
る。なお、この第2実施形態のプリント配線基板の取り
付け構造を用いた電卓は、溶着ピンを除いて図1および
図2(A),(B)に示す第1実施形態の同様の構成をしてお
り、図1および図2(A),(B)を援用する。
【0036】図6(A)〜(C)に示すように、溶着ピン7の
先端から溶着ピン7の略中央まで軸方向にスリット28
を設けている。これを第1実施形態と同様の手順で溶着
する。
【0037】そして、製品の分解廃棄や修理のときに、
上キャビネット15に固定されたプリント配線基板19
を分離させる必要が生じるため、次に、このプリント配
線基板19を上キャビネット15から分離させる方法に
ついて説明する。
【0038】また、図8(A)に示すように、上記溶着ピ
ン7に回転トルクを与えると、溶着変形後の溶着ピン7
の先端部7Aの裏面と溶着ピン7本体の結合面30,30
に応力が集中し、図8(B)に示すように、結合面30,3
0(図8(A)に示す)が破断に至り、溶着ピン7の先端部
7Aを矢印R3の方向に分離できる。こうして溶着箇所全
ての溶着ピン7の先端部7Aを上キャビネット15から
分離させた後、プリント配線基板(図示せず)を上キャビ
ネット15から取り外せる。
【0039】このように、上記溶着ピン7と上キャビネ
ット15との結合面の面積は、図9(A)で示す従来の結
合面31B,31Cより小さくなるので、小さな回転トル
クでもねじ切ることができる。
【0040】したがって、上記プリント配線基板19を
上キャビネット15から容易に取り外すことができる再
利用に適したプリント配線基板の取り付け構造を提供す
ることができる。
【0041】(第3実施形態)図10(A)はこの発明の
第3実施形態のプリント配線基板の取り付け構造を用い
た電卓の要部の拡大断面図を示し、図10(B)は先端に
十字形状の凸部を有する溶着ヘッドの平面図を示してい
る。また、図10(C)は上記溶着ピンの先端部に十字形
状の凹部を形成した状態の要部の拡大断面図を示し、図
10(D)は十字形状の凹部が形成された溶着ピンの先端
部の平面図を示している。なお、この第3実施形態のプ
リント配線基板の取り付け構造を用いた電卓は、溶着ピ
ンを除いて図1および図2(A),(B)に示す第1実施形態
の同様の構成をしており、図1および図2(A),(B)を援
用する。
【0042】図10(A)に示すように、球面凹状の先端
に十字形状の凸部33aを有する溶着ヘッド33を備え
た熱刻印機を用いて、溶着ヘッド33を矢印R4の方向
に移動させて、溶着ヘッド33の先端を溶着変形後の溶
着ピン32の先端部32Aに接触させる。そして、図1
0(C)に示すように、熱溶融により溶着ヘッド33の十
字凸形状を溶着ピン32の先端部32Aに転写して十字
形状の凹部34を形成した後、溶着ヘッド33を矢印R
5の方向に移動させる。なお、上記溶着ヘッド33を備
えた溶着装置を用いて、溶着と同時に十字形状の凹部3
4を形成してもよい。
【0043】そうして、上記溶着ピン32の先端部32
Aに形成された十字形状の凹部34に+ドライバー(図示
せず)の先端をぴったりと合わせることができ、+ドラ
イバーを回すことによる回転トルクを確実に溶着ピン3
2に伝えるので、より簡単に溶着ピン32と上キャビネ
ット15とを分離することが可能となる。
【0044】したがって、上記第3実施形態は、第1実
施形態と同様の効果を有すると共に、溶着ピン32の先
端部32Aの十字形状の凹部34に+ドライバーの先端
を嵌合させて回すことにより、溶着ピン32を容易にね
じ切ることができる。
【0045】なお、上記第3実施形態において、図6
(A)〜(C)に示す第2実施形態のスリットが設けられた溶
着ピンを用いても同様の効果が得られる。
【0046】(第4実施形態)図11(A)はこの発明の
4実施形態のプリント配線基板の取り付け構造を用いた
電卓の要部の拡大断面図を示し、図11(B)は先端に−
字形状の凸部を有する溶着ヘッドの平面図を示してい
る。また、図11(C)は上記溶着ピンの先端部に−字形
状の凹部を形成した状態の要部の拡大断面図を示し、図
11(D)は十字形状の凹部が形成された溶着ピンの先端
の平面図を示している。なお、この第4実施形態のプリ
ント配線基板の取り付け構造を用いた電卓は、溶着ピン
を除いて図1および図2(A),(B)に示す第1実施形態の
同様の構成をしており、図1および図2(A),(B)を援用
する。
【0047】図11(A)に示すように、球面凹状の先端
に−字形状の凸部36aを有する溶着ヘッド36を備え
た熱刻印機を用いて、溶着ヘッド36を矢印R6の方向
に移動させて、溶着ヘッド36の先端を溶着変形後の溶
着ピン35の先端部35Aに接触させる。そして、図1
1(C)に示すように、熱溶融により溶着ヘッド36の−
字形状を溶着ピン35の先端部35Aに転写させて−字
形状の凹部37を形成した後、溶着ヘッド36を矢印R
7の方向に移動させる。なお、上記溶着ヘッド36を備
えた溶着装置を用いて、溶着と同時に−字形状の凹部3
7を形成してもよい。
【0048】そうして、上記溶着ピン35の先端部35
Aに形成された−字形状の凹部37に−ドライバー(図示
せず)の先端をぴったりと合わせることができ、−ドラ
イバーを回すことによる回転トルクを確実に溶着ピン3
5に伝えるので、より確実に溶着ピン35と上キャビネ
ット15とを分離することが可能となる。
【0049】したがって、上記第4実施形態は、第1実
施形態と同様の効果を有すると共に、溶着ピン35の先
端部35Aの−字形状の凹部34に−ドライバーの先端
を嵌合させて回すことにより、溶着ピン35を容易にね
じ切ることができる。
【0050】なお、上記第4実施形態において、図6
(A)〜(C)に示す第2実施形態のスリットが設けられた溶
着ピンを用いても同様の効果が得られる。
【0051】(第5実施形態)図12(A)はこの発明の
5実施形態のプリント配線基板の取り付け構造を用いた
電卓の要部の拡大断面図を示し、図12(B)は先端に六
角形状の凸部を有する溶着ヘッドの平面図を示してい
る。また、図12(C)は上記溶着ピンの先端部に六角形
状の凹部を形成した状態の要部の拡大断面図を示し、図
12(D)は六角形状の凹部が形成された溶着ピンの先端
の平面図を示している。なお、この第5実施形態のプリ
ント配線基板の取り付け構造を用いた電卓は、溶着ピン
を除いて図1および図2(A),(B)に示す第1実施形態の
同様の構成をしており、図1および図2(A),(B)を援用
する。
【0052】図12(A)に示すように、球面凹状の先端
に6角形状の凸部39aを有する溶着ヘッド39を備え
た熱刻印機を用いて、溶着ヘッド39を矢印R8の方向
に移動させて、溶着ヘッド39を溶着変形後の溶着ピン
38の先端部38Aに接触させる。そして、図12(C)に
示すように、熱溶融により溶着ヘッド39の6角凸形状
を溶着ピン38の先端に転写させて6角形状の凹部40
を形成した後、溶着ヘッド39を矢印R9の方向に移動
させる。なお、上記溶着ヘッド39を備えた溶着装置を
用いて、溶着と同時に6角形状の凹部40を形成しても
よい。
【0053】そうして、溶着ピン38の先端部38Aに
形成された6角形状の凹部40に六角レンチ(図示せず)
の先端をぴったりと適合させることができ、六角レンチ
を回すことによる回転トルクを確実に溶着ピン38に伝
えるので、より簡単に溶着ピン38と上キャビネット1
5を分離することが可能となる。
【0054】したがって、上記第5実施形態は、第1実
施形態と同様の効果を有すると共に、溶着ピン38の先
端部38Aの六角形状の凹部34に六角レンチの先端を
嵌合させて回すことにより、溶着ピン38を容易にねじ
切ることができる。
【0055】なお、上記第5実施形態において、図6
(A)〜(C)に示す第2実施形態のスリットが設けられた溶
着ピンを用いても同様の効果が得られる。
【0056】(第6実施形態)図13(A)はこの発明の
6実施形態のプリント配線基板の取り付け構造を用いた
電卓の要部の拡大断面図を示し、図13(B)は先端に−
字形状の凹部を有する溶着ヘッドの平面図を示してい
る。また、図13(C)は上記溶着ピンの先端部に−字形
状の凸部を形成した状態の要部の拡大断面図を示し、図
13(D)は−字形状の凸部が形成された溶着ピンの先端
の平面図を示している。なお、この第6実施形態のプリ
ント配線基板の取り付け構造を用いた電卓は、溶着ピン
を除いて図1および図2(A),(B)に示す第1実施形態の
同様の構成をしており、図1および図2(A),(B)を援用
する。
【0057】図13(A)に示すように、球面凹状の先端
に−字形状の凹部42aを有する溶着ヘッド42を備え
た熱刻印機を用いて、溶着ヘッド42を矢印R10の方向
に移動させて、溶着ヘッド42の先端を溶着変形後の溶
着ピン41の先端部41Aに接触させる。そして、図1
3(C)に示すように、熱溶融により溶着ヘッド42の−
字凹形状を溶着ピン41の先端部41Aに転写させて−
字凸形状43を形成した後、溶着ヘッド42を矢印R11
の方向に移動させる。このとき、溶着ピン41は、上記
第1〜第5実施形態と溶着ピンと比較して、先端部が大
きくなければ凸形状が形成しにくいために、溶着前の溶
着ピン41の高さを比較的長くする必要がある。なお、
−字形状の凹部42aを有する溶着ヘッド42を備えた
溶着装置を用いて、溶着と同時に−字形状の凸部43を
形成してもよい。
【0058】そうして、上記溶着ピン41の先端部41
Aに形成された−字形状の凸部43をラジオペンチ(図示
せず)でしっかりと挟み込むことができ、ラジオペンチ
を回すことにより回転トルクを確実に溶着ピン41に伝
えるので、より簡単に溶着ピン41と上キャビネット1
5を分離することが可能となる。
【0059】したがって、上記第6実施形態は、第1実
施形態と同様の効果を有すると共に、溶着ピン41の先
端部41Aの−字形状の凸部43にラジオペンチで回す
ことにより、溶着ピン41を容易にねじ切ることができ
る。
【0060】なお、上記第6実施形態において、図6
(A)〜(C)に示す第2実施形態のスリットが設けられた溶
着ピンを用いても同様の効果が得られる。
【0061】上記第1実施形態では、溶着ピン20の根
元近傍の上キャビネット15に貫通穴21,21を設け
たが、貫通穴の形状,数等はこれに限らない。
【0062】また、上記第2実施形態では、溶着ピン7
の先端から略中央まで軸方向にスリット28を設けた
が、スリットの形状,数等はこれに限らない。
【0063】また、上記第3〜第6実施形態では、溶着
ピン32,35,38,41の先端部32A,35A,38A,
41Aに十字形状,−字形状,六角形状の凹部または凸部
を設けたが、溶着ピンの先端部の形状はこれに限らず、
溶着ピンの先端部は取り外し容易な形状であればよい。
【0064】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明のプリント配線基板の取り付け構造によれば、溶着ピ
ンの根元近傍のキャビネットに貫通穴を設けて、溶着ピ
ンの根本のキャビネットと溶着ピンとを結合している部
分の断面積が貫通穴により小さくすることによって、小
さなトルクで溶着ピンを容易にねじ切ることが可能とな
る。したがって、プリント配線基板をキャビネットから
容易に取り外すことができる再利用に適したプリント配
線基板の取り付け構造を提供することができる。
【0065】また、請求項2の発明のプリント配線基板
の取り付け構造によれば、溶着ピンの先端側に軸方向に
スリットを設けることによって、溶着ピンの変形した先
端部の裏面と変形していない溶着ピン本体とを結合する
部分の断面積が小さくなるため、小さなトルクで溶着ピ
ンをねじ切ることが可能になる。したがって、プリント
配線基板をキャビネットから容易に取り外すことがで
き、再利用に適したプリント配線基板の取り付け構造を
提供することができる。
【0066】また、請求項3の発明のプリント配線基板
の取り付け構造によれば、請求項1または2のプリント
配線基板の取り付け構造において、上記プリント配線基
板をキャビネットに溶着により固定したときに変形した
溶着ピンの先端部にドライバー等の工具が適合可能な凹
部または凸部等を設けて、上記溶着ピンの先端部を取り
外し容易な形状にし、その凹部または凸部等に上記工具
を適合させて、回転トルクを与えることにより、溶着ピ
ンの脆弱な部分にトルクが加わり、溶着ピン(または溶
着ピンの一部)をキャビネットからねじ切って、プリン
ト配線基板とキャビネットとを分離することができる。
そのため、トルクの加え過ぎにより溶着ピンに形成され
た凹部または凸部がつぶれるということが起こりにく
く、ドライバー等の工具が使えずにカッターナイフ等の
刃物を使用して溶着ピンの先端を削り取る作業を行う必
要が全くなくなり、刃物を使用することにより発生する
手を切ったりするような事故も防止できる。また、カッ
ターナイフの刃先はすぐに刃こぼれして使えなくなるの
に対して、ドライバー等の工具は永久的に使用できるた
め、解体作業におけるランニングコストも下げることが
できる。さらにはカッターナイフを使用したときに発生
する細かい切りくず等も防止でき、作業場の美化につな
がる。
【0067】また、請求項4の発明のプリント配線基板
の取り付け構造によれば、請求項3のプリント配線基板
の取り付け構造において、溶着ピンの先端部に設けられ
た十字形状の凹部に合致された+ドライバー等により溶
着ピンに回転トルクを与えることによって、溶着ピンの
脆弱な部分にトルクが加わり、溶着ピン(または溶着ピ
ンの一部)を容易にねじ切ることが可能になる。そのた
め、カッターナイフ等の刃物を使用して溶着ピンの先端
を削り取る作業を行う必要がなくなり、刃物を使用する
ことにより発生する手を切ったりするような事故も防止
できる。また、カッターナイフの刃先はすぐに刃こぼれ
して使えなくなるのに対して、ドライバー等の工具は半
永久的に使用できるため、解体作業におけるランニング
コストも下げることができる。さらに、カッターナイフ
を使用した時に発生する細かい切りくず等も防止でき、
作業場の美化につながる。また、+ドライバーは汎用的
な工具であり容易に手に入れることができ、なお且つ安
価である。
【0068】また、請求項5の発明のプリント配線基板
の取り付け構造によれば、請求項3のプリント配線基板
の取り付け構造において、溶着ピンの先端部に設けられ
た−字形状の凹部に合致させた−ドライバー等により溶
着ピンに回転トルクを与えることによって、溶着ピンの
脆弱な部分にトルクが加わり、溶着ピン(または溶着ピ
ンの一部)を容易にねじ切ることが可能になる。カッタ
ーナイフ等の刃物を使用して溶着ピンの先端を削り取る
作業を行う必要がなくなり、刃物を使用することにより
発生する手を切ったりするような事故も防止できる。ま
た、カッターナイフの刃先はすぐに刃こぼれして使えな
くなるのに対して、ドライバー等の工具は半永久的に使
用できるため、解体作業におけるランニングコストも下
げることができる。カッターナイフを使用した時に発生
する細かい切りくず等も防止でき、作業場の美化につな
がる。また、−ドライバーは汎用的な工具であり容易に
手に入れることができ、なお且つ安価である。
【0069】また、請求項6の発明のプリント配線基板
の取り付け構造によれば、請求項3のプリント配線基板
の取り付け構造において、溶着ピンの先端部に設けられ
た六角形状の凹部に合致された六角レンチ等により回転
トルクを与えることによって、溶着ピンの脆弱な部分に
トルクが加わり、溶着ピン(または溶着ピンの一部)を容
易にねじ切ることが可能になる。そのため、カッターナ
イフ等の刃物を使用して溶着ピンの先端を削り取る作業
を行う必要がなくなり、刃物を使用することにより発生
する手を切ったりするような事故も防止できる。また、
カッターナイフの刃先はすぐに刃こぼれして使えなくな
るのに対して、6角ペンチは半永久的に使用できるた
め、解体作業におけるランニングコストも下げることが
できる。また、カッターナイフを使用した時に発生する
細かい切りくず等も防止でき、作業場の美化につなが
る。また、六角レンチは汎用的な工具であり容易に手に
入れることができ、なお且つ安価である。さらに、溶着
ピンの先端に形成された6角凹形状は、比較的トルクに
強く、つぶれにくい。
【0070】また、請求項7の発明のプリント配線基板
の取り付け構造によれば、請求項3のプリント配線基板
の取り付け構造において、溶着ピンの先端部に設けられ
た−字形状の凸部をラジオペンチ等で掴んで回転トルク
を与えることにより、溶着ピンの脆弱な部分にトルクが
加わり、溶着ピン(または溶着ピンの一部)を容易にねじ
切ることが可能になる。そのため、カッターナイフ等の
刃物を使用して溶着ピンの先端を削り取る作業を行う必
要がなくなり、刃物を使用することにより発生する手を
切ったりするような事故も防止できる。また、カッター
ナイフの刃先はすぐに刃こぼれして使えなくなるのに対
して、ラジオペンチは半永久的に使用できるため、解体
作業におけるランニングコストも下げることができる。
また、カッターナイフを使用した時に発生する細かい切
りくず等も防止でき、作業場の美化につながる。また、
ラジオペンチは汎用的な工具であり容易に手に入れるこ
とができ、安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の第1実施形態のプリント配
線基板の取り付け構造を用いた電卓の正面図である。
【図2】 図2(A)は上記電卓の側面図であり、図2(B)
は図1のII−II線から見た断面図である。
【図3】 図3(A)は上記プリント配線基板の取り付け
構造の電卓の要部の拡大断面図であり、図3(B)は図3
(A)に示す上キャビネットの裏面図であり、図3(C)は上
記溶着ピンの斜視図である。
【図4】 図4は上記溶着ピンを上キャビネット表面側
から見た図である。
【図5】 図5(A)は上記溶着ピンの溶着前の状態を示
す断面図であり、図5(B)は上記溶着ピンの溶着時の断
面図である。
【図6】 図6(A)はこの発明の第2実施形態のプリン
ト配線基板の取り付け構造を用いた電卓の要部の断面図
であり、図6(B)は図6(A)に示す上キャビネットの裏面
図であり、図6(C)は上記溶着ピンの斜視図である。
【図7】 図7(A),(B)は上記第1実施形態の溶着ピン
の分離メカニズムを説明する図である。
【図8】 図8(A),(B)は上記第2実施形態の溶着ピン
の分離メカニズムを説明する図である。
【図9】 図9(A)〜(C)は従来の溶着ピンの上キャビネ
ットとの結合面を示す図である。
【図10】 図10(A)はこの発明の第3実施形態のプ
リント配線基板の取り付け構造を用いた電卓のプリント
配線基板が上キャビネットに固定された状態の要部の拡
大断面図であり、図10(B)は溶着ヘッドの先端側の正
面図であり、図10(C)は上記溶着ピンの先端部に十字
形状の凹部を形成した状態の要部の拡大断面図であり、
図10(D)は上記溶着ピンの先端側の正面図である。
【図11】 図11(A)はこの発明の第4実施形態のプ
リント配線基板の取り付け構造を用いた電卓のプリント
配線基板が上キャビネットに固定された状態の要部の拡
大断面図であり、図11(B)は溶着ヘッドの先端側の正
面図であり、図11(C)は上記溶着ピンの先端部に−字
形状の凹部を形成した状態の要部の拡大断面図であり、
図11(D)は上記溶着ピンの先端側の正面図である。
【図12】 図12(A)はこの発明の第5実施形態のプ
リント配線基板の取り付け構造を用いた電卓のプリント
配線基板が上キャビネットに固定された状態の要部の拡
大断面図であり、図12(B)は溶着ヘッドの先端側の正
面図であり、図12(C)は上記溶着ピンの先端部に六角
形状の凹部を形成した状態の要部の拡大断面図であり、
図12(D)は上記溶着ピンの先端側の正面図である。
【図13】 図13(A)はこの発明の第6実施形態のプ
リント配線基板の取り付け構造を用いた電卓のプリント
配線基板が上キャビネットに固定された状態の要部の拡
大断面図であり、図13(B)は溶着ヘッドの先端側の正
面図であり、図13(C)は上記溶着ピンの先端部に−字
形状の凸部を形成した状態の要部の拡大断面図であり、
図13(D)は上記溶着ピンの先端側の正面図である。
【図14】 図14は従来のプリント配線基板の取り付
け構造を用いた電卓の正面図である。
【図15】 図15(A)は上記電卓の側面図であり、図
15(B)は図14のXV−XV線から見た断面図である。
【図16】 図16(A)は上記電卓の溶着ピンの溶着前
の状態を示す要部の拡大断面図であり、図16(B)は上
記溶着ピンの溶着時の要部の拡大断面図である。
【図17】 図17(A)〜(D)は従来の上キャビネットと
プリント配線基板とを分離させる方法を説明する図であ
る。
【図18】 図18(A)〜(C)は従来のカッターナイフ等
の刃物を用いて上キャビネットとプリント配線基板とを
分離させる方法を説明する図である。
【符号の説明】
1…上キャビネット、 2…下キャビネット、 3…キー、 4…表示部、 5…プリント配線基板、 6…溶着ピン、 6A…先端部、 8…溶着ヘッド、 10…ヒートシールフィルム、 11…十字形状の凹部、 12…+ドライバー、 13…根本部、 14…カッターナイフの刃先、 15…上キャビネット、 16…下キャビネット、 17…キー、 18…表示部、 19…プリント配線基板、 20…溶着ピン、 20A…先端部、 21…貫通穴、 22…リブ、 23…キーパネル、 25…溶着ヘッド、 27…ヒートシールフィルム、 28…スリット、 29,30,31…結合面、 32…溶着ピン、 32A…先端部、 33…溶着ヘッド、 34…十字形状の凹部、 35…溶着ピン、 35A…先端部、 36…溶着ヘッド、 37…−字形状の凹部、 38…溶着ピン、 38A…先端部、 39…溶着ヘッド、 40…六角形状の凹部、 41…溶着ピン、 41A…先端部、 42…溶着ヘッド、 43…−字形状の凸部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビネットに一体形成された溶着ピン
    により上記キャビネットにプリント配線基板を固定する
    プリント配線基板の取り付け構造において、 上記溶着ピンの根元近傍の上記キャビネットに貫通穴を
    設けたことを特徴とするプリント配線基板の取り付け構
    造。
  2. 【請求項2】 キャビネットに一体形成された溶着ピン
    により上記キャビネットにプリント配線基板を固定する
    プリント配線基板の取り付け構造において、 上記溶着ピンの先端側に軸方向にスリットを設けること
    を特徴とするプリント配線基板の取り付け構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のプリント配線
    基板の取り付け構造において、 上記キャビネットに上記プリント配線基板を固定したと
    きに変形した上記溶着ピンの先端部を取り外し容易な形
    状にしたことを特徴とするプリント配線基板の取り付け
    構造。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のプリント配線基板の取
    り付け構造において、 上記キャビネットに上記プリント配線基板を固定したと
    きに変形した上記溶着ピンの先端部に十字形状の凹部を
    設けたことを特徴とするプリント配線基板の取り付け構
    造。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のプリント配線基板の取
    り付け構造において、 上記キャビネットに上記プリント配線基板を固定したと
    きに変形した上記溶着ピンの先端部に−字形状の凹部を
    設けたことを特徴とするプリント配線基板の取り付け構
    造。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載のプリント配線基板の取
    り付け構造において、 上記キャビネットに上記プリント配線基板を固定したと
    きに変形した上記溶着ピンの先端部に六角形状の凹部を
    設けたことを特徴とするプリント配線基板の取り付け構
    造。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載のプリント配線基板の取
    り付け構造において、 上記キャビネットに上記プリント配線基板を固定したと
    きに変形した上記溶着ピンの先端部に−字形状の凸部を
    設けたことを特徴とするプリント配線基板の取り付け構
    造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006001065A (ja) * 2004-06-16 2006-01-05 Canon Finetech Inc 溶着部品

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