JP2000220164A - 浚渫装置 - Google Patents

浚渫装置

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JP2000220164A
JP2000220164A JP11024222A JP2422299A JP2000220164A JP 2000220164 A JP2000220164 A JP 2000220164A JP 11024222 A JP11024222 A JP 11024222A JP 2422299 A JP2422299 A JP 2422299A JP 2000220164 A JP2000220164 A JP 2000220164A
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JP
Japan
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dredging
mud
screw
main screw
opening
Prior art date
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JP11024222A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Matsuura
壽彦 松浦
Akio Yoshida
昭夫 吉田
Shigemi Sato
茂巳 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Harbour & Urban Constru
Mitsui Harbour & Urban Construction Co Ltd
THIRD DISTR PORT CONSTR BUREAU
THIRD DISTRICT PORT CONSTR BUREAU MINISTRY OF TRANSPORT
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Harbour & Urban Constru
Mitsui Harbour & Urban Construction Co Ltd
THIRD DISTR PORT CONSTR BUREAU
THIRD DISTRICT PORT CONSTR BUREAU MINISTRY OF TRANSPORT
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsui Harbour & Urban Constru, Mitsui Harbour & Urban Construction Co Ltd, THIRD DISTR PORT CONSTR BUREAU, THIRD DISTRICT PORT CONSTR BUREAU MINISTRY OF TRANSPORT, Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd filed Critical Mitsui Harbour & Urban Constru
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Abstract

(57)【要約】 【課題】浚渫された土砂や汚泥の粘度に関係なく、高い
含泥率で効率がよく昇泥できる浚渫装置を提供する。 【解決手段】浮体10に昇泥搬送装置20を昇降自在に配置
しており、該昇泥搬送装置20は、上下方向の円筒状シリ
ンダ21内に主スクリュー22bを支持すると共に、該主ス
クリュー22bの下端側に、該主スクリュー22bに噛合す
る角ネジ状の同ピッチの補助スクリュー体25を、平面視
で前記両スクリュー22b、25bの羽根の一部が互いに重
なり合い、しかも、前記主スクリュー22bの回転方向と
逆方向に同回転数で回転するように併設し、浚渫した土
砂を前記浮体10上に移送するように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、港湾、河口、湖
沼、溜池等の土砂、汚泥等の浚渫装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】港湾、河口等では、航路の水深維持のた
めに、河川等から流れ込んで堆積した土砂や汚泥を浚渫
したり、また、埋立用の土砂を確保するために、海底や
川底や湖底等の水底の土砂を浚渫している。
【0003】また、養殖場のある海域や水域では余剰の
餌や養殖魚介類の***物などによって、湖沼、溜池等で
は生活雑排水が流れ込んで、汚泥やヘドロが堆積して水
質を悪化させたり、水底の生物を死滅させるので、これ
らに対する富栄養化防止や水質浄化、悪臭防止の対策の
一つとして、これらの汚泥やヘドロを浚渫している。従
来は、これらの土砂、汚泥等の浚渫は、主としてポンプ
台船が使用され、また、一部はドラッグサクション船や
グラブ台船等によって行なわれている。
【0004】しかしながら、ポンプ台船やドラッグサク
ション船では渦巻きポンプを使用して、水底に降ろした
吸引管の吸引口から連続的に土砂や汚泥を吸引して浚渫
を行なっているが、この渦巻きポンプは、水底の土砂や
汚泥をポンプによって生じた水流に巻き込んで吸引し、
管内の水流により吸引した土砂や汚泥を搬送する方式で
あるので、土砂や汚泥を大量の水と共に吸引する必要が
あり、浚渫効率が悪い。また、この渦巻きポンプは、土
砂濃度が高くなると、吸引抵抗が増加しキャビテーショ
ンが発生するという構造的な問題がある。
【0005】また、渦巻きポンプでは、土砂や汚泥の量
に対して揚収する水分の量が著しく多いため、土砂や汚
泥を沈降させるための沈降ポンドを設ける等の余水処理
が必要になり設備コストが上昇するという問題や、余水
処理時の二次公害の発生に対処する必要があり多大な費
用が発生するという問題がある。
【0006】一方、グラブ台船では、グラブを吊り下げ
て、このグラブを水底に落下させて、グラブを油圧など
によって閉じることにより、土砂や汚泥を握らせた後
に、グラブを巻き上げて、土砂運搬船上でグラブを開い
て土砂や汚泥を落とすことにより、間欠的に、即ちバッ
ジ処理で浚渫を行なっている。
【0007】しかし、このグラブ方式では、グラブが水
を切って土砂を直接つかむために、含泥率は高いが、グ
ラブを上下する間欠的なバッジ式の昇泥方法であるた
め、浚渫効率が非常に悪いという問題があり、また、グ
ラブを水中で上下させて土砂をすくい、水面上で水切り
を行うので、グラブに握られた土砂の一部やグラブに付
着した泥土が水中に拡散し、浚渫水域を汚濁するという
問題がある。
【0008】これらの問題に対処するため、浚渫水域の
汚濁を防止しながら、含泥率の高い水分の量の少ない高
濃度の状態で連続的に浚渫を行なうと共に、余水処理を
減少するために、特開平3−191122号公報や特開
平4−277227号公報に記載されているように、上
下方向に支持された円筒状ケーシング内で螺旋状のスク
リューを回転させて土砂を搬送する竪型スクリューコン
ベヤによる浚渫装置が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の竪型スクリューコンベヤ方式の場合には、ケーシング
内で螺旋状のスクリューを回転させて、スクリュー翼に
載っている軟泥はスクリュー回転によるネジ作用により
上方に移動させているので、小型で、円筒状シリンダや
スクリューが小径の場合には、十分に土砂や汚泥の搬送
を行なうことができるが、一般的に大口径のスクリュー
では、スクリューブレードの先端周速が大きくなるた
め、回転速度が減少し、一方で、何らかの手段により流
動化された土砂の重量は変わらないため、これをかきあ
げてケーシング内に押し込む操作は下端スクリューブレ
ードだけでは不足気味になり、効率が悪いという問題が
ある。
【0010】つまり、これらの一枚羽根の竪型スクリュ
ーコンベヤ方式では、浚渫した土砂や汚泥の粘性が高い
場合には、この高粘度の土砂や汚泥がスクリューの羽根
にへばり付いて、スクリューのピッチ間の空間を塞ぐた
めに、容積効率が悪化し、昇泥効率が低下してしまうと
いう問題がある。
【0011】また、反対に、浚渫された土砂や汚泥の粘
性が低い場合には、単なる一枚羽根の竪型スクリューコ
ンベヤ方式では、下から加圧されることが無いので、こ
の低粘度の土砂や汚泥は上下方向に設けられた円筒状ケ
ーシングとスクリューの隙間から漏出して下降するので
昇泥効率が低下するという問題がある。
【0012】なお、特開平3−191122号公報の浚
渫装置においては、スクリューコンベヤの下端の両側
に、スクリューおよび回転軸を抱くように水平回転軸回
りに回転して、浚渫した後に軟泥化及び流動化した土砂
を側方からスクリューコンベヤの下端に移送する複数枚
の傾斜羽根を持った中寄せパドルを設けている。
【0013】しかし、この中寄せパドルは、張出しケー
シング内の周囲の土砂を側方から、竪型スクリューコン
ベヤの下端がある中心側に寄せ集める機能しか果たせ
ず、円筒状シリンダ内に土砂を押し込んで、下側から加
圧して、竪型スクリュー自体の昇泥を補助することは出
来ないので、昇泥効率が悪いという問題を解決すること
はできない。
【0014】また、特開平4−277227号公報の浚
渫装置においては、スクリューコンベヤの下端におい
て、集泥フードの泥土取込口内側に水平回転軸に取り付
けたバドル・カッタで、固化した軟泥層を垂直に剪断、
攪拌、流動化し、更に、スクリューコンベヤの下端側の
スクリューを収容したケーシングに巴形状のインレット
・カッタを複数段設けて、ケーシングごと回転させて、
垂直に切断された軟泥を水平に剪断、攪拌、流動化し
て、竪型スクリューコンベヤのスクリューの回転による
吸引力により、昇泥する装置が提案されている。
【0015】しかしながら、このインレット・カッタと
バドル・カッタを備えた浚渫装置においても、インレッ
ト・カッタが取り付けられる円筒には大きな開口が有
り、この開口により竪型スクリューコンベヤの下端は大
きく開放され、昇泥する機能は竪型スクリューコンベヤ
の一枚羽根のスクリューしかないので、上述したように
昇泥効率が悪い上に、インレット・カッタをケーシング
ごと回転させるために、大きな動力が必要となるので、
装置の複雑化や大型化を招き、動力の消費量も大きくな
り、浚渫のコストが大きくなるという問題がある。
【0016】本発明は、これらの上述の問題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、次の
ようなものである。先ず、第1の目的は、浚渫された土
砂や汚泥を高い含泥率で効率よく昇泥できる浚渫装置を
提供することにある。
【0017】また、第2の目的は、周辺汚濁の発生を防
止しながら、しかも、浚渫した土砂を効率よく昇泥する
ことができる浚渫装置を提供することにある。更に、第
3の目的は、高い含泥率で効率がよく昇泥できると共
に、浚渫位置の精度を高めて効率よく浚渫水域を浚渫で
きる浚渫装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの浚渫装置は次のように構成される。 1)浮体に昇泥搬送装置を昇降自在に配置しており、該
昇泥搬送装置は、上下方向の円筒状シリンダ内に主スク
リューを支持すると共に、該主スクリューの下端側に、
該主スクリューに噛合する角ネジ状の同ピッチの補助ス
クリュー体を、平面視で前記両スクリューの羽根の一部
が互いに重なり合い、しかも、前記主スクリューの回転
方向と逆方向に同回転数で回転するように併設し、浚渫
した土砂を前記浮体上に移送するように構成される。
【0019】この構成により、主スクリューの羽根だけ
の場合には、粘度の高い土砂では主スクリューの羽根に
へばり付いて容積率が悪化して昇泥効率が低下し、ま
た、粘性が低い土砂では円筒状シリンダと主スクリュー
の隙間から漏れて昇泥効率が低下して、土砂が効率良く
搬送できないという状態が生じるが、これらの状態を、
この補助スクリューを設けることにより回避できる。
【0020】つまり、主スクリューの回転に伴って、こ
の主スクリューに噛合する角ネジ状の同ピッチの補助ス
クリューが逆回転するので、この角ネジ状の補助スクリ
ューの羽根が主スクリューの羽根上の土砂を掻き上げ
て、高粘度の土砂のへばり付きを防止する。
【0021】また、主スクリューと円筒状シリンダとの
間に送り込まれた土砂を、主スクリューのピッチ間に挿
入された角ネジ状の補助スクリューで押し上げて下側か
ら加圧できるので、低粘度の土砂が漏出して下降するの
を防止できる。
【0022】従って、粘度の高い土砂も低い土砂も高含
泥率で昇泥することが可能となり、主スクリューによる
昇泥が効率よく行われる。 2)または、浮体に昇泥搬送装置を昇降自在に配置して
おり、該昇泥搬送装置は、上下方向の円筒状シリンダ内
に主スクリューを支持すると共に、前記円筒状シリンダ
の下端の吸入口に開口部を有する密閉ケーシングを接続
して設け、前記開口部にベーンポンプを配設し、該ベー
ンポンプにより前記密閉ケーシング外の浚渫した土砂を
前記主スクリューへ圧送し、浚渫した土砂を前記浮体上
に移送するように構成される。
【0023】この密閉ケーシングを備えた構成により、
浚渫時の土砂をケーシング内部に閉じ込めた上で竪型ス
クリューで昇泥することができるので、周囲の水分を吸
入して含泥率を低下させることを防止でき、また、周囲
の水域に対する土砂の流出を防止して周辺の汚濁を防止
できる。
【0024】また、この密閉ケーシングの開口部にベー
ンポンプを設けたことにより、密閉ケーシングの外側の
汚泥を吸引して竪型スクリュー搬送機に押し込むと共
に、密閉ケーシング内の圧力を高めて、円筒状シリンダ
の下側から加圧することにより、主スクリューのピッチ
間の土砂を押し上げて、へばり付きを防止すると共に、
土砂が円筒状シリンダと主スクリューの間から漏出及び
下降を防止するので、主スクリューによる昇泥を効率よ
く補助することができ、浚渫効率を向上できる。 3)あるいは、浮体に昇泥搬送装置を昇降自在に配置し
ており、該昇泥搬送装置は、上下方向の円筒状シリンダ
内に主スクリューを支持すると共に、該主スクリューの
下端側に、該主スクリューに噛合する角ネジ状の同ピッ
チの補助スクリュー体を、平面視で両スクリューの羽根
の一部が互いに重なり合い、しかも、前記主スクリュー
の回転方向と逆方向に同回転数で回転するように併設
し、更に、前記円筒状シリンダの下端の吸入口に開口部
を有する密閉ケーシングを接続して設け、前記開口部に
ベーンポンプを配設し、該ベーンポンプにより前記密閉
ケーシング外の浚渫した土砂を前記主スクリューへ圧送
することにより、浚渫した土砂を前記浮体上に移送する
ように構成される。この構成により、上記した補助スク
リューの作用と密閉ケーシング及びベーンポンプの作用
及び効果を共有することができる。
【0025】そして、上記の昇泥搬送装置の下端に関し
ては次のように構成される。 4)前記昇泥搬送装置において、前記主スクリューの下
端部分に、開閉可能な前部開口部と後部開口部をそれぞ
れ前後に有するケーシングを設け、浚渫時には、前記前
部開口部と前記後部開口部の一方を開とし他方を閉とし
て、開口した側に進行して浚渫できるようにすると共
に、該両開口の内部側に異物排除部材と軟泥流動化装置
をそれぞれ備えた取入装置を設けて構成される。
【0026】この構成により、底部を浚渫面やケーシン
グの底板でシールされ、浚渫方向のみに開口部がある箱
型ケーシングに竪型の主スクリューを装備した円筒状シ
リンダが接続しているので、取入装置の移動と共に、箱
型ケーシング内で軟泥化及び流動化された土砂をそのま
ま吸泥するので、高い含泥率で昇泥が可能となり、ま
た、箱型ケーシングにより外部への流動化した土砂の流
出を抑制できるので周辺水域への汚濁を防止できる。
【0027】また、開閉可能な前部開口部と後部開口部
をケーシングの前後位置にそれぞれ設け、浚渫時には、
進行方向の一方を開とし他方を閉として浚渫するので、
昇泥搬送装置を半回転して向きを変える必要がなく、容
易に往復時の浚渫作業を行うことができるので浚渫作業
の効率が向上する。
【0028】また、両開口部の内部側に備えた軟泥流動
化機器で、堆積した固化した土砂や汚泥を軟泥化及び流
動化して、竪型スクリュー搬送機で移送し易い状態にで
き、また、異物排除機器で異物を排除できるので、竪型
スクリュー搬送機や補助スクリュー体やベーンポンプ等
の詰まりや故障を防止でき、移送効率が向上する。
【0029】そして、これらの昇泥搬送装置は次のよう
に浮体に配設される。 5)浮体の外周部に水底に到達可能な複数のスパッドを
設けると共に、該浮体の中央部に開口部を設け、該開口
部を跨いで、平面視において交差する2方向に独立して
移動及び位置制御可能な移動台車を設け、該移動台車に
前記の昇泥搬送装置を配設して構成する。
【0030】この構成により、浮体が海底に対して複数
のスパッドで固定され、波浪の影響を実質的に受けない
ので、昇泥搬送装置の下端に設けた取入装置を水底に対
して正確に位置決めして移動でき、この取入装置を前後
方向に往復動しては左右方向に間欠的にステップ移動す
ることにより開口部の下側の水底を隈なく精度良く浚渫
できる。
【0031】また、浚渫位置を高い精度で制御できるの
で、前回の浚渫部分と次回の浚渫部分の重なり幅を狭く
することができる。これにより、浚渫のための移動回数
を減少して浚渫の効率を上げることができ、また、海底
面の凹凸である不陸を無くし精度の高い仕上げ面を得る
ことが可能となる。しかも、気象や海象が多少荒くなっ
ても作業が可能となるので、作業が可能な気象及び海象
範囲が拡大し、全体としての浚渫効率が向上する。
【0032】その上、スパッドによって浮体を固定する
ため、係留索を浮体の周囲に張り巡らす必要がないの
で、浚渫時の係留面積が不要になり占有面積が小さくな
るため、浮体の周囲を他船が航行可能となり、航行船舶
への影響を少なくすることができる。また、土運搬船の
接舷も容易となり、接舷に要する時間も短縮できるので
浚渫作業効率が向上する。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態について説明する。 〔昇泥搬送装置(その1)〕本発明に係る浚渫装置の第
1の実施の形態においては、図1〜図3に示すように、
浚渫装置は、上下方向の円筒状シリンダ21内に主スクリ
ュー22bを有する竪型スクリュー搬送機22とこれに補助
スクリュー体25を併設した昇泥搬送装置20を有して構成
される。
【0034】この竪型スクリュー搬送機22は、浮体であ
る図12〜図14に示すような浚渫用台船10上に配置し
た上下方向の円筒状シリンダ21内に、主スクリュー22b
を駆動用モーター22mによって回転駆動できるように構
成する。
【0035】また、補助スクリュー体25は主スクリュー
22bと噛合する角ネジ状の同ピッチの補助スクリュー25
bを有しており、主スクリュー22bの下端側に、これら
の主スクリュー22bの羽根と補助スクリュー25bの羽根
の一部が互いに重なって噛合するように、主スクリュー
軸22aと補助スクリュー軸25aとを平行に、また、補助
スクリュー25bを主スクリュー22bの回転方向と逆方向
に同回転数で回転させるように構成される。
【0036】この構成により、主スクリューの回転に伴
って、この主スクリューに噛合する角ネジ状の同ピッチ
の補助スクリューが逆回転するので、この角ネジ状の補
助スクリューの羽根が主スクリューの羽根上の土砂を掻
き上げて、高粘度の土砂のへばり付きを防止できる。
【0037】また、主スクリューのピッチ間と円筒状シ
リンダとの間に送り込まれた土砂を、主スクリューのピ
ッチ間に挿入された角ネジ状の補助スクリューで押し上
げて下側から加圧できるので、低粘度の土砂が漏出して
下降するのを防止できる。
【0038】従って、主スクリュー22bの下端側に併設
した補助スクリュー25bにより、浚渫し軟泥化した土砂
を主スクリュー22bに送り込み押し上げて、主スクリュ
ー22bによる昇泥を補助できるので、浚渫土砂を浚渫用
台船10上に高含泥率で効率良く搬送できる。
【0039】この補助スクリュー体25の作用は、図4の
模式図に示すように、主スクリュー22bの羽根を直線に
展開して描いた場合に、補助スクリュー羽根25bは主ス
クリュー22bの羽根の流路を1ピッチ毎に遮断し、回転
と共にこの遮断位置即ち噛み合い位置Cが上昇して吐出
口側へ移動することになり、その結果、土砂(汚泥、ヘ
ドロ、軟泥等を含む)を押し上げることができる。 〔昇泥搬送装置(その2)〕また、本発明に係る浚渫装
置の第2の実施の形態において、浚渫装置は、図5、図
6に示すように、上下方向の円筒状シリンダ21内に主ス
クリュー22bを有する竪型スクリュー搬送機22と、この
竪型スクリュー搬送機22の下端に設けられた密閉ケーシ
ング26と、この密閉ケーシング26の開口部に設けられた
ベーンポンプ27とを備えた昇泥搬送装置20Aを有して構
成される。
【0040】このベーンポンプ27の一例を図15に示
す。このベーンポンプ27は、カムリング27aの内部にロ
ータ27bが軸支され、このロータ27bに放射状に切られ
た溝内に出没可能に羽根27cが配置され、ロータ27bの
回転によって羽根27cは遠心力によってカムリング27a
の内周面に接触しこれに沿って移動する。このローラ27
bの移動に伴って、カムリング27a、ローラ27bとロー
ラ27bとで囲まれた空間の容積が拡大、縮小するので、
側板やカムリング27aに設けた吸込口27dや吐出口27e
で土砂を吸引してまた吐出する。
【0041】この密閉ケーシング26は主スクリュー22b
を収納する円筒状シリンダ21の下端の吸入口に接続して
設けられ、この開口部にベーンポンプ27を配設し、ベー
ンポンプ27の吸込部27dから、密閉ケーシング26外の浚
渫した土砂、軟泥を吸引して加圧して竪型スクリュー搬
送機22の主スクリュー22bへ圧送するように構成され
る。
【0042】この構成により、浚渫時の土砂をケーシン
グ26内部に閉じ込めて、竪型スクリュー搬送機22で昇泥
できるので、周囲の水域に対して土砂の流出による汚濁
を防止すると共に、周囲の水分を吸入して含泥率を低下
させることを防止できる。また、ベーンポンプ27によ
り、密閉ケーシング26の外側の土砂を竪型スクリュー搬
送機22に圧送して、密閉ケーシング26内の圧力を高め
て、円筒状シリンダ21の下側から加圧できるので、主ス
クリュー22bのピッチ間の土砂を押し上げて、へばり付
きを防止すると共に、土砂が円筒状シリンダ21と主スク
リューの間から漏出及び下降を防止するので、効率よく
主スクリュー22bによる昇泥を補助できるので、昇泥搬
送効率を上げて、浚渫効率を向上できる。
【0043】〔昇泥搬送装置(その3)〕また、本発明
に係る浚渫装置の第3の実施の形態においては、この浚
渫装置は、第1の実施の形態の昇泥搬送装置20と第2の
実施の形態の昇泥搬送装置20Aを合体させた図示しない
昇泥搬送装置を有して構成されるものであり、上下方向
の円筒状シリンダ21内に主スクリュー22bを有する竪型
スクリュー搬送機22と、これに併設された主スクリュー
22bに噛合する角ネジ状の同ピッチの補助スクリュー体
25と、この竪型スクリュー搬送機22の下端に設けられた
密閉ケーシング26と、この密閉ケーシング26の開口部に
設けられたベーンポンプ27とを備えて構成される。
【0044】この構成により、浚渫時の土砂をケーシン
グ26内部に閉じ込めて、竪型スクリュー搬送機22で昇泥
できるので、周囲の水域に対して土砂の流出による汚濁
を防止でき、また、ベーンポンプ27により、土砂を竪型
スクリュー搬送機22に圧送することができるので、効率
よく土砂を竪型スクリュー搬送機22に送り込むと共に、
下側から加圧し、更に、補助スクリュー25bにより主ス
クリュー22bによる昇泥を補助できるので、浚渫土砂を
浚渫用台船10上に高含泥率で効率良く搬送できる。
【0045】〔取入装置〕また、上記の昇泥搬送装置2
0、20Aの下端は、次のように構成される。図1、図
5、図7、図8に示すように、昇泥搬送装置20、20Aの
主スクリュー22bの下端の吸入口に、取入装置30、30
A、30Bが取り付けられており、この取入装置30、30
A、30Bは、図1及び図5では底部が開口し、図7、図
8では底部に底板31Abを有したケーシング31、31A、
31Bを有して形成される。
【0046】このケーシング31、31A、31Bには、前後
2方向に開閉可能な前部開口部32aと後部開口部32bが
設けられ、両開口部32a、32bの内部側に異物排除部材
34と軟泥流動化装置33がそれぞれ備えられ、更に沈下防
止板35が左右(Y−Y’)方向に水平に張り出して設け
られる。
【0047】この前部開口部32aと後部開口部32bに
は、扉開閉シリンダー32sによって上下し、ケーシング
31の端部に設けられた案内溝32gをガイドにして開閉す
る扉32cを設ける。この扉32cは、この上下スライド方
式以外にも、図10(a)(b)に示す左右開閉方式
や、図10(c)に示す前方から上方へ回転させるはね
上げ方式等で開閉するように形成することもできる。
【0048】また、ケーシング本体の形状も、角形以外
に、図11(a)に示すように、開口部32a、32b側が
拡大し、昇泥搬送装置20側が絞られた角錐台形状のもの
やラッパ型形状のもの、或いは、図11(b)に示すよ
うな開口部32a、32b側を拡縮可能に形成することもで
きる。この場合には、水底Bの状態に合わせて、開口部
32a、32bの大きさを変化できるので、浚渫作業の効率
を上げることができる。
【0049】異物排除部材34は、格子状に形成された異
物侵入防止柵であり、水底にある異物や硬い土砂の塊を
竪型スクリュー搬送機22や補助スクリュー体25やベーン
ポンプ27に巻き込んで、これらの機能が停止したり、破
損しないように、異物を排除する機能を有している。
【0050】軟泥流動化装置33は、モーター33mによっ
て駆動される水平に設けられた回転軸33aに、堆積して
締まった土砂を解泥し流動化するための羽根33bを取り
付けたカッタードラム等で形成される。
【0051】この流動化翼である羽根33bは浚渫部分の
土砂の状態によって、図9(a)に示すフラット歯形状
の羽根33b、図9(b)に示す鋸歯形状の羽根33Bb、
図9(c)、(d)に示す逆反りの羽根33Cb、或い
は、図9(e)に示すような、土をほぐす羽根33Dbと
後ろへ土をかき出す羽根33Dcとの組合わせ、その他等
で構成する。
【0052】また、羽根33bの軸径や大きさ、軸数、配
置等も、図7、図8に示すように、その土質によって変
える。即ち、軟らかい場合には大きな羽根とし、硬い場
合には小さな羽根とし、駆動トルクとのバランスを最適
なものにして土砂を切り刻んで流動化させる。
【0053】異物排除部材34と軟泥流動化装置33との位
置関係は、水底に想定される異物の形状や性状による
が、比較的大きく軟泥流動化装置33を破損させる可能性
のある異物が想定される場合には、軟泥流動化装置33の
前側に異物排除部材34に設け、軟泥流動化装置33の破損
の恐れがない場合には軟泥流動化装置33の後側、即ち主
スクリュー22との間に異物排除部材34に設ける等の配置
が可能である。
【0054】沈下防止板35は、浚渫面Sが柔らかい地盤
であっても、取入装置30が沈下しすぎて、浚渫ができな
くなることを防止する役割を持たせたもので、この沈下
防止板35が浚渫面S上の載置されて取入装置30の荷重を
支えるので、取入装置30がこれ以上沈下するのを防止で
き、また、取入装置30の深さも浚渫面Sに対して一定に
保つことができるので、浚渫の仕上がり精度を高めるこ
とができる。
【0055】この取入装置30は、浚渫時には、前部開口
部32aと後部開口部32bの一方、即ち、浚渫の進行方向
の前側を開とし、他方即ち浚渫の進行方向の後側を閉と
して、軟泥流動化装置33の羽根33bを回転させて、浚渫
部分の土砂を切り刻んで流動化させて、ケーシング31内
で異物排除部材34を通して主スクリュー22の吸入口に送
り込む。
【0056】そして、取入装置30のケーシング31の開口
部32a、32bで土砂を切り取り、内部に収納された軟泥
流動化装置33から昇泥搬送装置20へ軟泥を供給するため
に吸泥量と搬送泥量がバランスするように昇泥搬送装置
20の浚渫移動速度又はスクリュー羽根回転数を調整する
ことにより、流動化した土砂がケーシング31外に流出し
て周囲の水域を汚濁するのを防止することができる。
【0057】以上の取入装置30、30Aの構成により、底
部を浚渫面Sやケーシング31、31Aの底板31Abでシー
ルされ、浚渫方向のみに開口部32a、32bがある箱型ケ
ーシング31、31Aに竪型の主スクリュー22bを装備した
円筒状シリンダケーシング21が接続しているので、取入
装置30、30Aの移動と共に、箱型ケーシング31、31A内
で軟泥化及び流動化された土砂をそのまま吸泥できるの
で、高い含泥率で昇泥が可能となる。また、箱型ケーシ
ング31、31Aにより外部への流動化した土砂の流出を抑
制できるので周辺水域への汚濁を防止できる。
【0058】また、開閉可能な前部開口部32aと後部開
口部32bをケーシング31、31Aの前後位置にそれぞれ設
け、浚渫時には、進行方向の一方を開とし他方を閉とし
て浚渫するので、昇泥搬送装置20、20をそのまま前後方
向に使用でき、容易に往復時の浚渫作業を行うことがで
きるので浚渫作業の効率を向上できる。
【0059】また、両開口部32a、32bの内部側に備え
た軟泥流動化機器33、33Aで、堆積した固化した土砂や
汚泥を軟泥化及び流動化して、竪型スクリュー搬送機22
で移送し易い状態にでき、また、異物排除機器34で異物
を排除できるので、竪型スクリュー搬送機22や補助スク
リュー体25やベーンポンプ27等の詰まりや故障を防止で
き、移送効率を向上できる。〔台船(浮体)〕そして、
また、上記の昇泥搬送装置を配置する浮体は次のように
構成される。この大型の浮体である台船10は、図12〜
図14に示すように、中央部に開口部13を有する平面視
で略長方形の枠形状に形成される。
【0060】そして、この浚渫用台船10の本体の外周部
11に複数の昇降可能なスパッド12を設けて、このスパッ
ド12を水底Bに降ろすことにより、波浪や風や潮流の影
響を受けて動揺や流されることがないように、浮体10を
水底Bに対して固定する。
【0061】また、平面視で略長方形状の開口部13を跨
いで、第2移動台車15を設け、本体11側に設けたレール
15b上を車輪15aで前後(X−X’)方向に移動できる
ように構成し、更に、この第2移動台車15に第2開口部
15cを開口し、この第2開口部15cを跨いで第1移動台
車14を載置し、車輪14aで、左右(Y−Y’)方向に移
動できるように構成する。つまり、平面視において交差
する2方向(X−X’方向とY−Y’方向)に独立して
移動及び位置制御可能な第2移動台車15及び第1移動台
車14を設ける。
【0062】そして、この第1移動台車14に昇泥搬送装
置20、20Aを配設する。この昇泥搬送装置20、20Aは、
前後左右に振れないように、図2や図6に示すように、
上下に間隔を開けた2ヵ所以上の支持部14bで支持す
る。
【0063】以上の構成の台船(浮体)を用いた浚渫装
置によれば、次のような効果を奏することができる。浚
渫用台船10を複数のスパッド12で固定し、昇泥搬送装置
20、20Aを第1と第2の移動台車14、15で、前後左右の
2方向に位置制御しながら移動して浚渫できるので、昇
泥搬送装置20、20Aの下端部の取入装置30、30Aへの波
浪や風や潮流の影響を実質的に低減でき、取入装置30、
30Aの位置を正確に制御しながら移動できる。
【0064】そして、水底Bに対して固定された台船10
上で浚渫作業するので、多少気象や海象が荒くなって
も、波浪や風の影響を大きく受けることなく浚渫作業す
ることができる。そのため、作業可能な範囲が従来方式
に比較して拡大するので、稼働率が向上する。 〔浚渫作業〕次に以上のような構成の浚渫装置による浚
渫作業について説明する。
【0065】先ず、浚渫場所に昇泥搬送装置20、20Aの
下端部の取入装置30、30Aを移動する。この移動は、浚
渫用台船10を浚渫する所定の位置まで曳船して、複数の
スパッド12を降ろして、スパッド12の先端部を海底、川
底、湖底等の水底Bに突き刺して、浚渫用台船10を水底
Bに対して固定し、更に、第2移動台車(左右移動台
車)15を間欠移動方式でステップ移動して、昇泥搬送装
置20を左右(Y−Y’)方向に関して所定の浚渫位置に
位置決めする。
【0066】次に、前(X)方向に向かって浚渫する場
合は、取入装置30、30Aの浚渫方向側となる前側の扉32
cを扉開閉シリンダー32sを作動させて引き上げて前部
開口部32aを開き、後側の扉32cを扉開閉シリンダー32
sのピストンを縮めて降ろして後部開口部32bを閉じ
る。
【0067】そして、ウインチ14cを駆動して、第1移
動台車14を前(X)方向に移動し、昇泥搬送装置20、20
Aの下端部の取入装置30、30Aを前進させると共に、軟
泥流動化装置33、33Aを駆動して、回転羽根33bによ
り、浚渫面Sの堆積して締まった土砂を切り刻んで解泥
し流動化させて軟泥にし、格子状の異物排除部材34を通
過させて、竪型スクリュー搬送機22の下端に送りこむ。
【0068】一方で、モーター22mを駆動して、主スク
リュー軸22aと主スクリュー羽根22bを回転させると共
に、下端に設けた補助スクリュー体25の角ネジ状の羽根
を主スリュー22bの羽根の間で逆回転させる。そして、
この補助スクリュー25bの羽根によって軟泥を押し上げ
ることにより、主スクリュー22bの羽根による昇泥を補
助する。
【0069】また、図7、図8に示すように、この軟泥
流動化装置であるカッタードラム33Aの羽根33Abをケ
ーシング31Aの底面よりも低くして、ケーシング31Aの
底板31Abより10cm程度深く土砂をほぐすことによ
り、ケーシング31Aの上下運動を抑えることができる。
またカッタードラム33Aの羽根33Abや補助カッタード
ラム33Bの羽根33Bbで土砂をほぐしながら、取入装置
30Aを移動するので土砂が良くケーシング31内に入り込
み、効率良く主スクリュー22bに取り込むことができ
る。
【0070】昇泥した軟泥は、昇泥搬送装置20、20Aの
吐出口24から伸縮シュート41、第1コンベヤ(シフトコ
ンベヤ)42、台車付きホッパー43、第2コンベヤ(浮体
上固定コンベヤ)44経由で、土運搬船(土運船)50に搬
送される。
【0071】この第1コンベヤや第2コンベヤの代替と
して、高圧力型ポンプ、シリンダポンプ、モルタルポン
プ、スクイズポンプ、空気圧送タンク等を使用すること
もできる。
【0072】そして、第1移動台車14が前端に到達する
と、左右方向に第2移動台車15を1ステップにあたる横
移動量だけ移動し、取入装置30の前部開口部32aの扉32
cを閉じ、後部開口部32bの扉32cを開けて、ウインチ
14cを駆動して、第1移動台車14を後(X’)方向に移
動し、昇泥搬送装置20の下端の取入装置30を後進させて
浚渫する。
【0073】この前進と後進の連続的な移動による浚渫
と左右方向にステップ移動を繰り返すことにより、浚渫
用台船10の開口部13の下側の水底を隈なく浚渫する。こ
の1行程の浚渫では、例えば50cm〜100cm程度
の深さを浚渫する。 〔効果のまとめ〕以上のような構成の浚渫装置によれ
ば、含泥率が非常に高く、効率よく昇泥できる。また、
浚渫位置精度が高く、少ない往復回数で水底を隈なく浚
渫することができ、精度の高い仕上がり面が得られ、し
かも、気象及び海象に関して稼働率が高いので、浚渫効
率を著しく向上できる。
【0074】そして、周囲の水域を浚渫した軟泥で汚濁
することもなく、浚渫時に占有する面積も小さくできる
ので、特に、浚渫水域が限定され、周囲に往来船舶が多
く、短い工事期間が要求される航路の浚渫で効果を最大
限に発揮できる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の浚渫装置
によれば、次のような効果を奏することができる。昇泥
搬送装置において、竪型スクリュー搬送機を使用し、補
助スクリュー体を設けたことにより、補助スクリューが
主スクリューとの円筒状シリンダとの間に送り込まれた
土砂を押し上げて加圧して昇泥を補助すると共に、この
羽根上の土砂を掻き上げてへばり付きを防止するため、
高含泥率で昇泥することができる。
【0076】また、昇泥搬送装置において、竪型スクリ
ュー搬送機を使用し、密閉ケーシングとベーンポンプを
設けたことにより、周囲の水分を吸入して含泥率を低下
させることを防止しながら、このベーンポンプで土砂を
吸泥し、加圧できるので主シュクリューによる昇泥を補
助して、高い含泥率で効率よく昇泥でき、浚渫作業の効
率を上げることができる。
【0077】そして、昇泥搬送装置において、竪型スク
リュー搬送機を使用し、補助スクリュー体と、密閉ケー
シングとベーンポンプを設けたことにより、上記の両方
の効果を奏することができる。
【0078】更に、昇泥搬送装置の主スクリューの下端
部分に、開閉可能な前後の開口部と異物排除部材と軟泥
流動化装置を備えた取入装置を設けたので、取入装置の
移動と共に、箱型ケーシング内で軟泥化及び流動化され
た土砂をそのまま吸泥するので、高い含泥率で昇泥が可
能となり、また、箱型ケーシングにより外部への流動化
した土砂の流出を抑制できるので周辺水域への汚濁を防
止できる。
【0079】その上、これらの昇泥搬送装置を、複数の
スパッドで固定した浮体の平面視で交差する2方向に位
置制御しながら移動できる移動台車に配設したので、含
泥率が高い状態で昇泥すると共に、高い精度で浚渫位置
を移動できるので少ない往復回数で水底を隈なく高い仕
上げ精度で浚渫することができる。しかも、浮体及び昇
泥搬送装置及び取入装置への波浪や風や潮流の影響を実
質的に低減でき、高い稼働率で浚渫できるので、浚渫作
業の効率を著しく向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る浚渫装置の第1の実施の形態の昇
泥搬送装置の下部と取入装置を示す斜視図である。
【図2】図1の昇泥搬送装置の正面断面図である。
【図3】図1の昇泥搬送装置の下部と取入装置を示す側
断面図である。
【図4】図1の昇泥搬送装置の作用を説明するための模
式図であり、(a)は側断面図1を、(b)は展開した
流路を示す。
【図5】本発明に係る浚渫装置の第2の実施の形態の昇
泥搬送装置の下部と取入装置を示す斜視図である。
【図6】図5の昇泥搬送装置を示す正面断面図である。
【図7】一段の流動化羽根を有する取入装置により、浚
渫している状態を模式的に示す側面図である。
【図8】二段の流動化羽根を有する取入装置により、浚
渫している状態を模式的に示す側面図である。
【図9】流動化装置の羽根の形状の例を示す側面図であ
り、(a)はフラット歯形状の羽根を、(b)は鋸歯形
状の羽根を、(c)、(d)は逆反りの羽根を、(e)
は2種類の羽根の組合わせを示す。
【図10】開口部の開閉方式を示す模式的な部分斜視図
で、(a)と(b)は左右開閉方式を、(c)ははね上
げ方式を示す。
【図11】ケーシング本体の形状を示す、他の装置を省
略した模式的な斜視図で、(a)は角錐台形状のケーシ
ングを、(b)は開口部側が拡縮可能なケーシングを示
す。
【図12】本発明に係る浚渫装置の台船の平面図であ
る。
【図13】図12のA−A’線の側断面図である。
【図14】図12のB−B’線の正面断面図である。
【図15】ベーンポンプの例を示す側断面図である。
【符号の説明】
10 台船(浮体) 11 外周部 12 スパッド 13 開口部 14 第1移動台車 14c ウインチ 14s 昇降用シリンダー 15 第2移動台車 15c 第2開口部 15d 支持レール 20、20A 昇泥搬送装置 21 円筒状シリンダ 22 竪型スクリュー搬送機 22a 主スクリュー軸 22b 主スクリュー羽根 22m 駆動用モーター 24 吐出口 25 補助スクリュー体 25a 補助スクリュー軸 25b 補助スクリュー 26 密閉ケーシング 27 ベーンポンプ 27d 吸込口 28 下部結合部 30、30A、30B 取入装置 31、31A、31B ケーシング 31Ab 底板 32a 前部開口部 32b 後部開口部 32c 扉 32g 案内溝 32s 扉開閉シリンダー 33 軟泥流動化装置 34 異物排除部材 35 沈込防止板 41 伸縮シュート 42 第1コンベヤ 43 台車付ホッパー 44 第2コンベヤ 50 土運搬船 B 水底 W 水面 S 浚渫面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松浦 壽彦 大阪府泉佐野市泉州空港北1番地 関西国 際空港株式会社内 (72)発明者 吉田 昭夫 香川県高松市香西南町547番地1 三井不 動産建設株式会社四国支店内 (72)発明者 佐藤 茂巳 東京都中央区築地5丁目6番4号 三井造 船株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮体に昇泥搬送装置を昇降自在に配置し
    ており、該昇泥搬送装置は、上下方向の円筒状シリンダ
    内に主スクリューを支持すると共に、該主スクリューの
    下端側に、該主スクリューに噛合する角ネジ状の同ピッ
    チの補助スクリュー体を、平面視で前記両スクリューの
    羽根の一部が互いに重なり合い、しかも、前記主スクリ
    ューの回転方向と逆方向に同回転数で回転するように併
    設し、浚渫した土砂を前記浮体上に移送するように構成
    したことを特徴とする浚渫装置。
  2. 【請求項2】 浮体に昇泥搬送装置を昇降自在に配置し
    ており、該昇泥搬送装置は、上下方向の円筒状シリンダ
    内に主スクリューを支持すると共に、前記円筒状シリン
    ダの下端の吸入口に開口部を有する密閉ケーシングを接
    続して設け、前記開口部にベーンポンプを配設し、該ベ
    ーンポンプにより前記密閉ケーシング外の浚渫した土砂
    を前記主スクリューへ圧送し、浚渫した土砂を前記浮体
    上に移送するように構成されたことを特徴とする浚渫装
    置。
  3. 【請求項3】 浮体に昇泥搬送装置を昇降自在に配置し
    ており、該昇泥搬送装置は、上下方向の円筒状シリンダ
    内に主スクリューを支持すると共に、該主スクリューの
    下端側に、該主スクリューに噛合する角ネジ状の同ピッ
    チの補助スクリュー体を、平面視で両スクリューの羽根
    の一部が互いに重なり合い、しかも、前記主スクリュー
    の回転方向と逆方向に同回転数で回転するように併設
    し、更に、前記円筒状シリンダの下端の吸入口に開口部
    を有する密閉ケーシングを接続して設け、前記開口部に
    ベーンポンプを配設し、該ベーンポンプにより前記密閉
    ケーシング外の浚渫した土砂を前記主スクリューへ圧送
    することにより、浚渫した土砂を前記浮体上に移送する
    ように構成されたことを特徴とする浚渫装置。
  4. 【請求項4】 前記昇泥搬送装置において、前記主スク
    リューの下端部分に、開閉可能な前部開口部と後部開口
    部をそれぞれ前後に有するケーシングを設け、浚渫時に
    は、前記前部開口部と前記後部開口部の一方を開とし他
    方を閉として、開口した側に進行して浚渫できるように
    すると共に、該両開口の内部側に異物排除部材と軟泥流
    動化装置をそれぞれ備えた取入装置を設けたことを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の浚渫装置。
  5. 【請求項5】 浮体の外周部に水底に到達可能な複数の
    スパッドを設けると共に、該浮体の中央部に開口部を設
    け、該開口部を跨いで、平面視において交差する2方向
    に独立して移動及び位置制御可能な移動台車を設け、該
    移動台車に前記請求項1〜4のいずれかに記載の昇泥搬
    送装置を配設したことを特徴とする浚渫装置。
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