JP2000219936A - 快削鋼 - Google Patents

快削鋼

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JP2000219936A
JP2000219936A JP2345999A JP2345999A JP2000219936A JP 2000219936 A JP2000219936 A JP 2000219936A JP 2345999 A JP2345999 A JP 2345999A JP 2345999 A JP2345999 A JP 2345999A JP 2000219936 A JP2000219936 A JP 2000219936A
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cutting steel
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sulfides
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Keisuke Tsugii
慶介 次井
Sadayuki Nakamura
貞行 中村
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、被削性にばらつきが少なく、従来
のものより更に旋削加工性などの被削性の優れた快削鋼
を提供すること。 【解決手段】 重量%で、C:0.05〜0.8%、S
i:0.01〜2.5%、Mn:0.1〜3.5%、
P:0.001〜0.2%、S:0.005〜0.4
%、Al:0.001〜0.1%、Ca:0.0005
〜0.02%、O:0.0005〜0.01%を含有
し、残部がFeおよび不可避不純部からなり、かつ0.
1〜10%のCaを含有する円相当径5μm以上の硫化
物を3.3mm2当たり5個以上含有することを特徴と
する快削鋼。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、快削鋼、詳細には
SとCaを複合添加した旋削加工性などの被削性に優れ
た快削鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車産業などで使用される鋼製の機械
構造部品は、鍛造などの塑性加工で粗加工した後、切削
加工によって所望の最終形状に仕上げるのが一般的であ
る。中でも旋削加工工程は、ほとんどの部品に適用され
る加工工程である。この切削加工のコストは、機械構造
部品のコストに占める割合がかなり高いので、このコス
トを低下するめ、被削性の優れた快削鋼に対する要求が
ますます大きくなっている。
【0003】従来、快削鋼としてS、Pb、Bi、S
e、Teなどの被削性を改善する元素を添加したもの、
Caを添加したもの、CaとSなどを複合添加した
ものが知られている。この中のCaとSなどを複合添加
したものとしては、特開昭49─5815号公報のもの
が知られている。この公報に記載されている快削鋼は、
非金属介在物組成がCaO−Al2 3 −SiO2 3元
系状態図で示して主としてムライト領域にあって、Ca
5〜15ppm、S0.04〜0.1%を含有するもの
である。しかし、これら従来の酸化物介在物およびSを
含むCa快削鋼は、被削性に大きなばらつきがあり、ま
た被削性が十分であるとはいえなかった。
【0004】そこで、本発明者は、従来の酸化物介在物
を含むCa快削鋼の被削性を更に改善したCa快削鋼を
発明して特願平9─231075号として特許出願し
た。この発明は、C:0.05〜0.8%、Si:0.
01〜2.5%、Mn:0.1〜3.5%、P:0.0
01〜0.2%、S:0.005〜0.4%、Al:
0.001〜0.1%、Ca:0.0005〜0.02
%、O:0.0005〜0.01%、N:0.001〜
0.04%を含有し、残部がFeおよび不可避不純部な
どからなり、且つCa含有量が40%を超える硫化物の
調査観察視野全体の面積に対する面積率をA、Ca含有
量が0.3〜40%硫化物の調査観察視野全体の面積に
対する面積率をB、Ca含有量が0.3%より少ない硫
化物の調査観察視野全体の面積に対する面積率をCとす
るとき、A/(A+B+C)≦0.3、かつB/(A+
B+C)≧0.1とする旋削加工性に優れた快削鋼であ
る。このCa快削鋼は、従来の酸化物介在物を含むCa
快削鋼より被削性のばらつきが小さくなり、また被削性
も改善されているが、まだ十分ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、被削性にば
らつきが小さく、従来のものより更に旋削加工性などの
被削性に優れた快削鋼を提供することを課題とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者達は、被削性にばらつきが少なく、従来の
ものより更に旋削加工性などの被削性の優れた快削鋼に
ついて研究していたところ、S、Ca、AlおよびOを
それぞれ適量ずつ複合添加すると、凝固時に先に晶出し
たCaO─Al2 3 −SiO2 を核に(Ca、Mn)
Sの硫化物が晶出し、これが均一微細に分散されると被
削性が改善されること、硫化物のCa含有量が10%よ
り多くなると固くなって被削性が改善されないこと、被
削性を改善するためには円相当径5μm以上の硫化物を
3.3mm2 当たり5個以上含有する必要があることな
どの知見を得て本発明をなしたものである。
【0007】すなわち、本発明の快削鋼においては、
C:0.05〜0.8%、Si:0.01〜2.5%、
Mn:0.1〜3.5%、P:0.001〜0.2%、
S:0.005〜0.4%、Al:0.001〜0.1
%、Ca:0.0005〜0.02%、O:0.000
5〜0.01%を含有し、さらに必要に応じてPb:≦
0.4%、Bi:≦0.4%、Se:≦0.5%および
Te:0.1%のうちの1種または2種以上を含有し、
残部がFeおよび不可避不純部からなり、かつ0.1〜
10%のCaを含有する円相当径5μm以上の硫化物を
3.3mm2 当たり5個以上含有するものとすることで
ある。
【0008】また、本発明の快削鋼においては、C:
0.05〜0.8%、Si:0.01〜2.5%、M
n:0.1〜3.5%、P:0.001〜0.2%、
S:0.005〜0.4%、Al:0.001〜0.1
%、Ca:0.0005〜0.02%、O:0.000
5〜0.01%を含有し、さらにCr:≦3.5%、M
o:≦2.0%、Cu:≦2.0%、Ni:≦4.0%
およびB:0.0003〜0.01%の群ならびにN
b:≦0.2%、Ti:≦0.2%、V:≦0.5%、
Ta:≦0.5%およびZr:0.5%の群の1群また
は2群から1種または2種以上を含有し、必要に応じて
Pb:≦0.4%、Bi:≦0.4%、Se:≦0.5
%およびTe:0.1%の群の1種または2種以上を含
有し、残部がFeおよび不可避不純部からなり、かつ
0.1〜10%のCaを含有する円相当径5μm以上の
硫化物を3.3mm2 当たり5個以上含有するものとす
ることである。なお、本発明における「円相当径」と
は、断面積と同一の面積を有する円を想定した場合の円
の直径のことである。
【0009】
【作用】次に、本発明の快削鋼の成分組成、硫化物のC
a含有量および大きさなどを上記のように特定した理由
を説明する。 C:0.05〜0.8% Cは、強度を確保するために含有させる元素であり、
0.05%未満では必要な強度を確保することができ
ず、また0.8%を超えると靱性や被削性を低下するの
で、その含有量を0.05〜0.8%とする。
【0010】Si:0.01〜2.5% Siは、製鋼時の脱酸剤として含有され、また焼入性を
向上させるために含有させる元素であり、0.01%未
満では所望の効果が得られず、2.5%を超えて含有さ
せると延性が低下し、また塑性加工時に割れを発生し易
くなるので、その含有量を0.01〜2.5%とする。 Mn:0.1〜3.5% Mnは、硫化物形成元素であり、0.1%未満では必要
量の硫化物が得られず、また3.5%を超えると鋼の硬
さを高くして被削性を低下するので、その含有量を0.
1〜3.5%とする。
【0011】P:0.001〜0.2% Pは、被削性、特に仕上げ面性状の改善のために有用な
元素であり、0.001%未満ではその効果が得られ
ず、0.2%を超えると靱性の低下が著しいので、その
含有量を0.001〜0.2%とする。 S:0.005〜0.4% Sは、被削性を向上させるために含有させる元素であ
り、0.005%より少ないと被削性が改善されず、
0.4%を超えると靱性の低下が著しいので、その含有
量を0.005〜0.4%とする。
【0012】Al:0.001〜0.1% Alは、脱酸させるために添加する元素であり、0.0
01%未満ではその効果が得られず、また0.1%を超
えると硬質のアルミナクラスターが生成して鋼の被削性
を低下するので、その含有量を0.001〜0.1%と
する。 Ca:0.0005〜0.02% Caは、硫化物中に含有させて切削工具の保護膜を形成
させるために含有させる元素であり、0.0005%未
満ではその効果が得られず、また0.02%を超えると
過剰なものが高融点のCaSを形勢して鋳造工程におい
てノズルの閉鎖などの多大な障害をもたらすので、その
含有量を0.0005〜0.02%とする。
【0013】O:0.0005〜0.01% Oは、硫化物の晶出の核となる酸化物(CaO、Al2
3 など)を生成させるために必要な元素であり、0.
0005%より少ないと高融点のCa硫化物を多量に生
成して注湯性を低下させ、また0.01%を超えると多
量の硬質酸化物を生成して被削性を低下するとともに、
すべてのCaが酸化物を形成するようになって硫化物を
生成しなくなるので、その含有量を0.0005〜0.
01%とする。好ましくは0.001〜0.004%で
ある。
【0014】本発明の快削鋼は、上記成分に加えて更に
Cr、Mo、Cu、Ni、B、Nb、Ti、V、Ta、
Zr、Pb、Bi、SeおよびTeのうちの1種または
2種以上含有してもよいものであるが、これらのものを
上記のように限定した理由を説明する。 Cr:≦3.5% Crは、焼入れ性を向上させるために有効な元素である
が、3.5%を超えるとコスト面において不利であり、
また熱間加工時に割れを多発するので、その含有量を
3.5%以下とする。
【0015】Mo:≦2.0% Moは、Crと同様に焼入れ性を向上させるために有効
な元素であるが、2.0%を超えるとコスト面において
不利であり、また被削性を低下するとともに熱間加工時
に割れを多発するので、その含有量を2.0%以下とす
る。 Cu:≦2.0% Cuは、組織を緻密にし、強度を向上させる元素である
が、2.0%を超えると熱間加工性を低下させるととも
に被削性も低下するので、その含有量を2.0%以下と
する。
【0016】Ni:≦4.0% Niは、Crと同様に焼入れ性を向上させるために有効
な元素であるが、4.0%を超えるとコスト面において
不利であり、また被削性も低下するので、その含有量を
4.0%以下とする。 B:0.0003〜0.01% Bは、焼入れ性を向上させるために含有させる元素であ
り、0.0003%未満ではその効果が得られず、また
0.01%を超えると結晶粒を粗大化するとともに、そ
の熱間加工時に割れを多発するので、その含有量を0.
0003〜0.01%とする。
【0017】Nb:≦0.2% Nbは、高温における結晶粒の粗大化を防止するために
有効な元素であるが、0.2%を超えて含有させても効
果が飽和するので、その含有量を0.2%以下とする。 Ti:≦0.2% Tiは、Nと結合してTiNを形成し、Bの焼入性向上
効果をより高くするために含有させる元素であるが、
0.2%を超えるとTiNが過多となり、そのために熱
間加工時に割れを多発するので、その含有量を0.2%
以下とする。
【0018】V:≦0.5% Vは、CやNと結合して炭窒化物を生成して結晶粒を微
細化し、靱性を向上させるために含有させる元素である
が、0.5%を超えて含有させても効果が飽和するの
で、その含有量を0.5%以下とする。 Ta:≦0.5% Taは、結晶粒を微細化し、靱性を向上させるのに有効
な元素であるが、0.5%を超えて含有させても効果が
飽和するので、その含有量を0.5%以下とする。
【0019】Zr:≦0.5% Zrは、Taと類似した性質を有し、結晶粒を微細化
し、靱性を向上させるために含有させる元素であるが、
0.5%を超えて含有させても効果が飽和するので、そ
の含有量を0.5%以下とする。 Pb:≦0.4% Pbは、よく知られた被削性を向上させる元素であり、
鋼中において単独であるいは硫化物外周に付着するよう
な形態で存在し、それ自身が被削性を効果を有する。し
かし、0.4%を超えると鋼への溶解度を超え、かつそ
の大きな比重のために過剰なものは単独で凝集、沈殿し
て鋼中の欠陥となるので、その含有量を0.4%以下と
する。
【0020】Bi:≦0.4% Biは、Pbと類似した性質を有し、よく知られた被削
性を向上させる元素であるが、0.4%を超えると鋼へ
の溶解度を超え、かつその大きな比重のために過剰なも
のは単独で凝集、沈殿して鋼中の欠陥となるので、その
含有量を0.4%以下とする。 Se:≦0.5% Seは、よく知られた被削性を向上させる元素である
が、0.5%を超えると熱間加工性を低下して割れを多
発するので、その含有量を0.5%以下とする。 Te:≦0.1% Teは、よく知られた被削性を向上させる元素である
が、0.5%を超えると熱間加工性を低下して割れを多
発するので、その含有量を0.5%以下とする。
【0021】本発明の快削鋼の硫化物の形態について説
明する。一般的に鋼中に含まれる硫化物の主成分は、M
nSであるが、Caの添加によりMnの一部がCaに置
換されることになる。このMnSは、Mnの一部がCa
へ置換される程度によってその性質が変化することにな
る。Caが0.1〜10%の範囲にある硫化物は、切削
加工時に工具を保護する膜を形成するが、硫化物全体の
0.1%未満の場合には、Ca含有の効果に乏しく工具
保護膜が形成されないため、工具寿命改善効果が得られ
ず、また10%を超える場合には、高融点のCaSが過
剰となって工具保護膜が形成されないとともに、製造性
を悪化させる。
【0022】また、円相当径5μm以上の硫化物が3.
3mm2 当たり5個以上存在しない場合には、形成され
る工具保護膜の生成量が少ないために工具全面を覆い尽
くせず、工具寿命改善効果も小さい。そのため、本発明
においては、硫化物の成分を0.1〜10%のCaを含
有するものとし、その大きさを円相当径5μm以上と
し、さらにその密度を3.3mm2 当たり5個以上に特
定するものである。
【0023】本発明の快削鋼は、従来のCa含有快削鋼
と同様に製造することができ、またインゴット造塊法ま
たは連続鋳造法のいずれでも製造することができる。ま
た、本発明の快削鋼は、鍛造などの塑性加工で粗加工し
た後、切削加工をする機械構造部品などの従来から快削
鋼の用途として知られている全ての用途に使用すること
ができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によって説
明する。
【実施例】下記表1に示す成分組成の本発明の実施例お
よび比較例の鋼を5トンアーク炉、あるいは150kg
高周波真空誘導炉にて溶解し、注湯性を調査しながら鋳
造し、鋳造して得られた鋼塊を圧延あるいは鍛造して直
径90mmの丸棒にした。この丸棒の熱間加工性を調査
するとともに、内部欠陥の有無を試験し、その結果を下
記表3に記載した。
【0025】上記注湯性は、鋳造時に高融点物質の析出
により鋳造ノズルが閉塞し、鋳造量全体の10%を残し
て鋳造続行が不可能となった場合を劣とし、その他を良
とした。さらに、熱間加工性は、上記熱間圧延あるいは
熱間鍛造後に表面疵起因により不良となった量が圧延あ
るいは鍛造量全体の5%を超えた場合を劣とし、その他
を良とした。また、内部欠陥は、圧延あるいは鍛造後の
丸棒を500℃で30分加熱し、冷却後目視にてPb、
Biのしみ出しを観察した(発汗試験)。異状が認めら
れたものを有とし、その他を無とした。
【0026】
【表1】
【0027】その後上記直径90mmの丸棒を850〜
870℃で焼きならしをした後、衝撃試験用の試験片、
被削性を試験するための試料および硫化物を評価するた
めの試料を切り出し、これらの試験片または試料を用い
て下記の衝撃試験、工具寿命試験および硫化物の評価を
し、その結果を下記表3に記載した。なお、上記衝撃試
験は、JIS3号試験片を用いてJIS Z 2242
に従って行った。
【0028】さらに、工具寿命試験は、下記表2の条件
にて切削加工試験をした。この試験で得られた工具寿命
時間を比較例のNo. 1の工具寿命時間を1として、それ
ぞれの工具寿命時間比率を算出し、それぞれの工具寿命
比とした。また、硫化物の評価は、上記試料を顕鏡試料
とし、目視にて3.3mm2 中(顕微鏡100倍にて3
0視野程度に相当)の円相当径5μm以上の硫化物数を
調査し、さらにそれぞれの試料から任意に選び出した硫
化物5個について成分を分析し、Caが0.1〜10%
の範囲にある硫化物の数を求めた。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】これらの結果より、本発明の快削鋼は、旋
削工具寿命が比較例のNo. 1の6.3〜310倍である
のに対して、比較例のものは、0.2〜99倍であっ
た。また本発明の快削鋼は、注湯性、熱間加工性、内部
品質および靱性のいずれも良好であったのに対して、比
較例のものは、旋削工具寿命、注湯性、熱間加工性、内
部品質または靱性の何れかに欠点があった。
【0032】次に、個別に検討する。S含有量が本発明
の快削鋼より多い比較例のNo. 6は、注湯性、熱間加工
性および衝撃値が劣っている。また、Al含有量が本発
明の快削鋼より少ない比較例のNo. 7は、工具寿命比が
3.1であり、被削性が劣っている。またその含有量が
多い比較例のNo. 8も、工具寿命比が0.8であり、被
削性が劣っている。
【0033】Ca含有量が本発明の快削鋼より少ない比
較例のNo. 1は、工具寿命比が1.0であり、被削性が
劣っている。またCa含有量が本発明の快削鋼より多い
比較例のNo. 9は、被削性は良いが、注湯性が劣ってい
る。また、O含有量が本発明の快削鋼より少ない比較例
のNo. 10は、注湯性が劣っているとともに、工具寿命比
が2.3であり、被削性も劣っている。またO含有量が
本発明の快削鋼より多い比較例のNo. 11も、工具寿命比
が1.5であり、被削性も劣っている。
【0034】Cr、Mo、S、Ti、BiまたはTeが
本発明の快削鋼より多い比較例のNo. 12、No. 13および
No. 15は、熱間加工性が劣っており、さらにTiが多い
比較例のNo. 12のものは被削性も劣っている。また、
0.1〜10%のCaを含有する円相当径5μm以上の
硫化物を3.3mm2 当たり5個以上含有しない比較例
のNo. 16およびNo. 17は、工具寿命比が2.1と1.2
であり、被削性が劣っている。
【0035】
【発明の効果】本発明の快削鋼は、上記構成にしたこと
により、被削性にばらつきが少なく、従来のものより更
に被削性が高いという優れた効果を奏する。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で(以下同じ)、C:0.05〜
    0.8%、Si:0.01〜2.5%、Mn:0.1〜
    3.5%、P:0.001〜0.2%、S:0.005
    〜0.4%、Al:0.001〜0.1%、Ca:0.
    0005〜0.02%、O:0.0005〜0.01%
    を含有し、残部がFeおよび不可避不純部からなり、か
    つ0.1〜10%のCaを含有する円相当径5μm以上
    の硫化物を3.3mm2 当たり5個以上含有することを
    特徴とする快削鋼。
  2. 【請求項2】 C:0.05〜0.8%、Si:0.0
    1〜2.5%、Mn:0.1〜3.5%、P:0.00
    1〜0.2%、S:0.005〜0.4%、Al:0.
    001〜0.1%、Ca:0.0005〜0.02%、
    O:0.0005〜0.01%を含有し、さらにCr:
    ≦3.5%、Mo:≦2.0%、Cu:≦2.0%、N
    i:≦4.0%およびB:0.0003〜0.01%の
    うちの1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび
    不可避不純部からなり、かつ0.1〜10%のCaを含
    有する円相当径5μm以上の硫化物を3.3mm2 当た
    り5個以上含有することを特徴とする快削鋼。
  3. 【請求項3】 C:0.05〜0.8%、Si:0.0
    1〜2.5%、Mn:0.1〜3.5%、P:0.00
    1〜0.2%、S:0.005〜0.4%、Al:0.
    001〜0.1%、Ca:0.0005〜0.02%、
    O:0.0005〜0.01%を含有し、さらにNb:
    ≦0.2%、Ti:≦0.2%、V:≦0.5%、T
    a:≦0.5%およびZr:0.5%のうちの1種また
    は2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純部か
    らなり、かつ0.1〜10%のCaを含有する円相当径
    5μm以上の硫化物を3.3mm2 当たり5個以上含有
    することを特徴とする快削鋼。
  4. 【請求項4】 C:0.05〜0.8%、Si:0.0
    1〜2.5%、Mn:0.1〜3.5%、P:0.00
    1〜0.2%、S:0.005〜0.4%、Al:0.
    001〜0.1%、Ca:0.0005〜0.02%、
    O:0.0005〜0.01%を含有し、さらにCr:
    ≦3.5%、Mo:≦2.0%、Cu:≦2.0%、N
    i:≦4.0%およびB:0.0003〜0.01%の
    うちの1種または2種以上を含有し、またNb:≦0.
    2%、Ti:≦0.2%、V:≦0.5%、Ta:≦
    0.5%およびZr:0.5%のうちの1種または2種
    以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純部からな
    り、かつ0.1〜10%のCaを含有する円相当径5μ
    m以上の硫化物を3.3mm2 当たり5個以上含有する
    ことを特徴とする快削鋼。
  5. 【請求項5】 C:0.05〜0.8%、Si:0.0
    1〜2.5%、Mn:0.1〜3.5%、P:0.00
    1〜0.2%、S:0.005〜0.4%、Al:0.
    001〜0.1%、Ca:0.0005〜0.02%、
    O:0.0005〜0.01%を含有し、さらにPb:
    ≦0.4%、Bi:≦0.4%、Se:≦0.5%およ
    びTe:0.1%のうちの1種または2種以上を含有
    し、残部がFeおよび不可避不純部からなり、かつ0.
    1〜10%のCaを含有する円相当径5μm以上の硫化
    物を3.3mm2 当たり5個以上含有することを特徴と
    する快削鋼。
  6. 【請求項6】 C:0.05〜0.8%、Si:0.0
    1〜2.5%、Mn:0.1〜3.5%、P:0.00
    1〜0.2%、S:0.005〜0.4%、Al:0.
    001〜0.1%、Ca:0.0005〜0.02%、
    O:0.0005〜0.01%を含有し、さらにCr:
    ≦3.5%、Mo:≦2.0%、Cu:≦2.0%、N
    i:≦4.0%およびB:0.0003〜0.01%の
    うちの1種または2種以上を含有し、またPb:≦0.
    4%、Bi:≦0.4%、Se:≦0.5%およびT
    e:0.1%のうちの1種または2種以上を含有し、残
    部がFeおよび不可避不純部からなり、かつ0.1〜1
    0%のCaを含有する円相当径5μm以上の硫化物を
    3.3mm2 当たり5個以上含有することを特徴とする
    快削鋼。
  7. 【請求項7】 C:0.05〜0.8%、Si:0.0
    1〜2.5%、Mn:0.1〜3.5%、P:0.00
    1〜0.2%、S:0.005〜0.4%、Al:0.
    001〜0.1%、Ca:0.0005〜0.02%、
    O:0.0005〜0.01%を含有し、さらにNb:
    ≦0.2%、Ti:≦0.2%、V:≦0.5%、T
    a:≦0.5%およびZr:0.5%のうちの1種また
    は2種以上を含有し、またPb:≦0.4%、Bi:≦
    0.4%、Se:≦0.5%およびTe:0.1%のう
    ちの1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不
    可避不純部からなり、かつ0.1〜10%のCaを含有
    する円相当径5μm以上の硫化物を3.3mm2 当たり
    5個以上含有することを特徴とする快削鋼。
  8. 【請求項8】 C:0.05〜0.8%、Si:0.0
    1〜2.5%、Mn:0.1〜3.5%、P:0.00
    1〜0.2%、S:0.005〜0.4%、Al:0.
    001〜0.1%、Ca:0.0005〜0.02%、
    O:0.0005〜0.01%を含有し、さらにCr:
    ≦3.5%、Mo:≦2.0%、Cu:≦2.0%、N
    i:≦4.0%およびB:0.0003〜0.01%の
    うちの1種または2種以上を含有し、またNb:≦0.
    2%、Ti:≦0.2%、V:≦0.5%、Ta:≦
    0.5%およびZr:0.5%のうちの1種または2種
    以上を含有し、さらにまたPb:≦0.4%、Bi:≦
    0.4%、Se:≦0.5%およびTe:0.1%のう
    ちの1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不
    可避不純部からなり、かつ0.1〜10%のCaを含有
    する円相当径5μm以上の硫化物を3.3mm2 当たり
    5個以上含有することを特徴とする快削鋼。
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