JP2000219809A - ポリアミド系樹脂組成物およびそれからなる成形品 - Google Patents
ポリアミド系樹脂組成物およびそれからなる成形品Info
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Abstract
性、耐熱水性、耐薬品性等の特性を活かし、耐衝撃性が
改良されたポリアミド系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 テレフタル酸単位を含むジカルボン酸単
位(I-1) と、1,9−ノナンジアミン単位及び/又は2
−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を含むジアミ
ン単位(I-2) とからなるポリアミド系樹脂(I) と、芳香
族ビニル化合物単位からなる重合体ブロック(a-1) 及び
/又は1,2−結合の含有量が30モル%未満の水添ポ
リブタジエンブロック(a-2) の重合体ブロック(A) と、
水添共役ジエン化合物単位からなる重合体ブロック(B)
を有するブロック共重合体(II-1)、及び/又は芳香族ビ
ニル化合物単位からなる重合体ブロック(C) とポリイソ
ブチレンブロック(D) を有するブロック共重合体(II-2)
を含むポリアミド系樹脂組成物。
Description
系樹脂および特定の付加重合系ブロック共重合体から主
としてなるポリアミド系樹脂組成物、並びに該ポリアミ
ド系樹脂組成物からなる成形品に関する。本発明のポリ
アミド系樹脂組成物は、優れた耐衝撃性を有するととも
に、耐熱性、低吸水性、耐熱水性、耐薬品性等の特性に
優れることから、自動車部品、工業材料、産業資材、電
気/電子部品、家庭用品その他の広範な用途に極めて有
効に使用することができる。
汎用ポリアミドは、耐熱性、耐薬品性、剛性、耐磨耗
性、成形性等の優れた性質を持つために、エンジニアリ
ングプラスチックとして多くの用途に使用されてきた。
これらのポリアミドはエンジニアリングプラスチックと
しては強靱な樹脂であり、特に吸湿状態では極めて高い
靭性を有する。一方、自動車用途、電気・電子部品用途
等では年々耐熱性や低吸水性に対する要求が高まってお
り、従来のポリアミドでは対応できなくなりつつある。
同時に、機械特性、耐薬品性等のさらなる性能の向上が
望まれている。
ル酸と1,6−ヘキサンジアミンを主成分とする半芳香
族ポリアミド(以下、PA6Tと略称する)が種々提案
され、一部は実用化されている。しかし、PA6Tは従
来のポリアミドに比較して衝撃強度に劣るという問題点
があった。これに対しては特開昭60−144362号
公報、特開平4−270761号公報等には、PA6T
を初めとする半芳香族ポリアミドにエラストマー成分を
アロイすることにより衝撃強度を向上する方法が提案さ
れている。
キサンジアミンからなるPA6Tは、ポリマーの分解温
度を超える370℃付近に融点があるため、溶融重合、
溶融成形が困難であり、実用に耐えるものではない。そ
のため実際には、アジピン酸、イソフタル酸等のジカル
ボン酸成分、あるいはナイロン6等の脂肪族ポリアミド
を30〜40モル%共重合することにより、実使用可能
温度領域、すなわち280〜320℃程度にまで低融点
化した組成で用いられているのが現状である。このよう
に多量の第3成分(場合によっては第4成分)を共重合
することは、確かにポリマーの低融点化には有効なもの
の、一方では結晶化速度、到達結晶化度の低下を伴い、
その結果、高温下での剛性、耐薬品性、寸法安定性等の
諸物性が低下するばかりでなく、成形サイクルの延長に
伴う生産性の低下をも招く。また、吸水による寸法安定
性等の諸物性の変動に関しても、芳香族基の導入によ
り、従来の脂肪族ポリアミドに比べれば多少改善されて
はいるものの、実質的な問題解決のレベルまでには達し
ていない。
香族ポリアミドが有する耐熱性、低吸水性、耐熱水性、
および耐薬品性等の特性を活かしつつ、耐衝撃性が改良
されたポリアミド系樹脂組成物および該ポリアミド系樹
脂組成物からなる成形品を提供することである。
題を解決するために鋭意検討した結果、特定のポリアミ
ド系樹脂および特定の付加重合系ブロック共重合体が、
優れた耐衝撃性を有するとともに、耐熱性、低吸水性、
耐熱水性、耐薬品性等の特性に優れることを見出し、本
発明を完成した。
ボン酸単位(I-1) と、1,9−ノナンジアミン単位およ
び/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位
を60〜100モル%含むジアミン単位(I-2) とからな
るポリアミド系樹脂(I) と、芳香族ビニル化合物単位か
ら主としてなる重合体ブロック(a-1) および/または
1,2−結合の含有量が30モル%未満で、かつ水素添
加されたポリブタジエンブロック(a-2) からなる重合体
ブロック(A) と、水素添加された共役ジエン化合物単位
から主としてなる重合体ブロック(B) を有する付加重合
系ブロック共重合体(II-1)、並びに芳香族ビニル化合物
単位から主としてなる重合体ブロック(C) とポリイソブ
チレンブロック(D) を有する付加重合系ブロック共重合
体(II-2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の付加
重合系ブロック共重合体(II)とを含有することを特徴と
するポリアミド系樹脂組成物。 (2) 1,9−ノナンジアミン単位と2−メチル−1,8
−オクタンジアミン単位のモル比が100:0〜20:
80である上記(1) 記載のポリアミド系樹脂組成物。 (3) 重合体ブロック(B) が、水素添加されたポリイソプ
レンブロック(b-1) 、1,2−結合の含有量が30〜8
0モル%で、かつ水素添加されたポリブタジエンブロッ
ク(b-2) および水素添加されたイソプレン/ブタジエン
共重合体ブロック(b-3) からなる群から選ばれる少なく
とも1種である上記(1) 記載のポリアミド系樹脂組成
物。 (4) 付加重合系ブロック共重合体(II)が、その分子内
に、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、水酸基、
エポキシ基、アミド基およびイソシアネート基からなる
群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する上記
(1) または(3) 記載のポリアミド系樹脂組成物。 (5) ポリアミド系樹脂(I) の含有量と付加重合系ブロッ
ク共重合体(II)の含有量との比が、重量比で99:1〜
50:50である上記(1) 記載のポリアミド系樹脂組成
物。 (6) ポリアミド系樹脂(I) の濃硫酸中30℃で測定した
極限粘度[η]が、0.6〜2.0dl/gである上記
(1) 記載のポリアミド系樹脂組成物。 (7) 上記(1) 〜(6) のいずれかに記載のポリアミド系樹
脂組成物からなる成形品。
する。本発明のポリアミド系樹脂組成物は、特定のポリ
アミド系樹脂(I) と特定の付加重合系ブロック共重合体
(II)を含有するものである。
酸単位を主体とするジカルボン酸単位(I-1) と、1,9
−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,
8−オクタンジアミン単位を主体とするジアミン単位(I
-2) からなる。
ル酸単位が60〜100モル%、好ましくは75〜10
0モル%、より好ましくは90〜100モル%である。
テレフタル酸単位が60モル%未満の場合、本発明のポ
リアミド系樹脂組成物の耐熱性が低下する。
単位(I-1) としては、マロン酸、ジメチルマロン酸、コ
ハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン
酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメ
チルグルタル酸、3,3−ジエチルコハク酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、スベリン酸等の脂肪族ジカルボン
酸;1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;イ
ソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7
−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカル
ボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−
フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン酸、ジフェニルメ
タン−4,4−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−
4,4−ジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン
酸等の芳香族ジカルボン酸から誘導される単位が挙げら
れる。これらの単位を1種もしくは2種以上含んでもよ
い。上記単位の中でも、芳香族ジカルボン酸から誘導さ
れる単位が好ましい。さらに、トリメリット酸、トリメ
シン酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸から誘導さ
れる単位を、溶融成形が可能な範囲内で含んでいてもよ
い。
ンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オ
クタンジアミン単位が60〜100モル%、好ましくは
75〜100モル%、より好ましくは90〜100モル
%である。1,9−ノナンジアミン単位および/または
2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位が60モル
%未満の場合、本発明のポリアミド系樹脂組成物の耐熱
性、成形性、低吸水性が低下する。1,9−ノナンジア
ミン単位と2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位
のモル比は、好ましくは100:0〜20:80、より
好ましくは100:0〜60:40、特に好ましくは1
00:0〜80:20である。1,9−ノナンジアミン
単位と2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を併
用すると、本発明のポリアミド系樹脂組成物の成形性、
耐衝撃性が優れるので好ましい。
−1,8−オクタンジアミン単位以外の他のジアミン単
位(I-2) としては、エチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジア
ミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジ
アミン、1,12−ドデカンジアミン、3−メチル−
1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−トリメチル−
1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−
1,6−ヘキサンジアミン、5−メチル−1,9−ノナ
ンジアミン等の脂肪族ジアミン;シクロヘキサンジアミ
ン、メチルシクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミ
ン等の脂環式ジアミン;p−フェニレンジアミン、m−
フェニレンジアミン、キシレンジアミン、4,4−ジア
ミノジフェニルメタン、4,4−ジアミノジフェニルス
ルホン、4,4−ジアミノジフェニルエーテル等の芳香
族ジアミンから誘導される単位が挙げられる。これらの
単位を1種もしくは2種以上含んでもよい。
単位を60〜100モル%含むジカルボン酸単位(I-1)
と、1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メ
チル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モ
ル%含むジアミン単位(I-2)とからなるポリアミド系樹
脂(I) を用いることにより、PA6Tを用いた場合と比
較して、ポリアミド系樹脂組成物の耐熱性、吸水性、耐
衝撃性、耐薬品性、耐熱水性が向上する。
の末端基の好ましくは10%以上、より好ましくは40
%以上、特に好ましくは70%以上が末端封止剤により
封止されている。末端封止率が10%以上であれば、本
発明のポリアミド系樹脂組成物の溶融成形時の粘度変化
が小さく、得られる成形品の外観、耐熱水性等の物性が
優れるので好ましい。ポリアミド系樹脂(I) の末端の封
止率は、当該ポリアミド系樹脂(I) に存在しているカル
ボキシル基末端、アミノ基末端および末端封止剤によっ
て封止された末端の数をそれぞれ測定し、下記の式
(1)により求める。各末端基の数は、 1H−NMRに
より、各末端基に対応する特性シグナルの積分値より求
めるのが精度、簡便さの点で好ましい。
ド分子の数の2倍に等しい)を表し、Bはカルボキシル
基末端およびアミノ基末端の合計数を表す。〕
ミノ基またはカルボキシル基と反応性を有する単官能性
の化合物であれば特に制限はないが、反応性および封止
末端の安定性等の点から、モノカルボン酸またはモノア
ミンが好ましく、取扱いの容易さ等の点から、モノカル
ボン酸がより好ましい。その他、無水フタル酸等の酸無
水物、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノ
エステル類、モノアルコール類等も使用できる。
酸としては、アミノ基との反応性を有するものであれば
特に制限はないが、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ト
リデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ピバリン酸、イソブチル酸等の脂肪族モノカルボン
酸;シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式モノカルボン
酸;安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン
酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカル
ボン酸、フェニル酢酸等の芳香族モノカルボン酸、ある
いはこれらの任意の混合物を挙げることができる。これ
らの中でも、反応性、封止末端の安定性、価格等の点か
ら、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、
カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、安息香酸が特に好ま
しい。
しては、カルボキシル基との反応性を有するものであれ
ば特に制限はないが、例えば、メチルアミン、エチルア
ミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミ
ン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミ
ン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミ
ン、ジブチルアミン等の脂肪族モノアミン;シクロヘキ
シルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の脂環式モノア
ミン;アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフ
チルアミン等の芳香族モノアミン、あるいはこれらの任
意の混合物を挙げることができる。これらのなかでも、
反応性、高沸点、封止末端の安定性および価格等の点か
ら、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、
デシルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、アニリンが特に好ましい。
ポリアミドを製造する方法として知られている任意の方
法を用いて製造することができる。例えば、酸クロライ
ドとジアミンを原料とする溶液重合法あるいは界面重合
法、ジカルボン酸とジアミンを原料とする溶融重合法、
固相重合法、溶融押出機重合法等の方法により重合可能
である。以下に、本発明者らの研究による好適なポリア
ミド系樹脂(I) の製造方法を示す。
を最初にジアミンおよびジカルボン酸に一括して添加
し、ナイロン塩を製造した後、200〜250℃の温度
において濃硫酸中30℃における極限粘度[η]が0.
10〜0.60dl/gのプレポリマーを製造する。次
いで、これをさらに固相重合するかあるいは溶融押出機
を用いて重合を行うことにより、容易にポリアミド系樹
脂(I) を得ることができる。
好ましくは0.10〜0.60dl/gの範囲内にある
と、後重合の段階においてカルボキシル基とアミノ基の
モルバランスのずれや重合速度の低下が少なく、さらに
分子量分布の小さな、各種性能や成形性に優れたポリア
ミド系樹脂(I) が得られる。重合の最終段階を固相重合
により行う場合、減圧下または不活性ガス流通下に行う
のが好ましく、重合温度が200〜280℃の範囲内で
あれば、重合速度が大きく、生産性に優れ、着色やゲル
化を有効に押さえることができるので好ましい。重合の
最終段階を溶融押出機により行う場合、重合温度が37
0℃以下であるとポリアミドの分解がほとんどなく、劣
化の無いポリアミド系樹脂(I) が得られるので好まし
い。
て、例えば、触媒として、リン酸、亜リン酸、次亜リン
酸や、それらの塩またはそのエステル、具体的にはカリ
ウム、ナトリウム、マグネシウム、バナジウム、カルシ
ウム、亜鉛、コバルト、マンガン、錫、タングステン、
ゲルマニウム、チタン、アンチモン等の金属塩やアンモ
ニウム塩;エチルエステル、イソプロピルエステル、ブ
チルエステル、ヘキシルエステル、イソデシルエステ
ル、オクタデシルエステル、デシルエステル、ステアリ
ルエステル、フェニルエステル等を添加することができ
る。
の条件下で測定した極限粘度[η]が、好ましくは0.
6〜2.0dl/g、より好ましくは0.7〜1.9d
l/g、特に好ましくは0.8〜1.8dl/gであ
る。極限粘度[η]が0.6dl/g未満の場合、本発
明のポリアミド系樹脂組成物の機械的性質が損なわれ、
逆に2.0dl/gを超えると、本発明のポリアミド系
樹脂組成物の流動性が低下し、成形性が悪化するため好
ましくない。
体(II)は、耐衝撃性を付与するために配合されるもので
あり、芳香族ビニル化合物単位から主としてなる重合体
ブロック(a-1) および/または1,2−結合の含有量が
30モル%未満で、かつ水素添加されたポリブタジエン
ブロック(a-2) からなる重合体ブロック(A) と、水素添
加された共役ジエン化合物単位から主としてなる重合体
ブロック(B) を有する付加重合系ブロック共重合体(II-
1)、並びに芳香族ビニル化合物単位から主としてなる重
合体ブロック(C) とポリイソブチレンブロック(D) を有
する付加重合系ブロック共重合体(II-2)からなる群より
選ばれる少なくとも1種の付加重合系ブロック共重合体
である。
は、上記の重合体ブロック(A) と、上記の重合体ブロッ
ク(B) を有するブロック共重合体であり、重合体ブロッ
ク(A) と重合体ブロック(B) の結合形態(ブロック構
造)は特に制限されるものではないが、例えば、重合体
ブロック(A) をAで、重合体ブロック(B) をBで表した
時に、A−Bで表されるジブロック重合体、A−B−A
またはB−A−Bで表されるトリブロック重合体、A−
B−A−Bで表されるテトラブロック重合体、AとBと
が交互に5個以上直鎖状に結合しているポリブロック共
重合体等を挙げることができる。これらの中でも、A−
Bで表されるジブロック重合体、A−B−Aで表される
トリブロック重合体を使用するのが好ましい。
は、上記の重合体ブロック(C) と、上記の重合体ブロッ
ク(D) を有するブロック共重合体であり、重合体ブロッ
ク(C) と重合体ブロック(D) の結合形態(ブロック構
造)は特に制限されるものではないが、例えば、重合体
ブロック(C) をCで、重合体ブロック(D) をDで表した
時に、C−Dで表されるジブロック重合体、C−D−C
またはD−C−Dで表されるトリブロック重合体、C−
D−C−Dで表されるテトラブロック重合体、CとDと
が交互に5個以上直鎖状に結合しているポリブロック共
重合体等を挙げることができる。これらの中でも、C−
Dで表されるジブロック重合体、C−D−Cで表される
トリブロック重合体を使用するのが好ましい。
る重合体ブロック(A) の構成ブロックとなり得る重合体
ブロック(a-1) 、および付加重合系ブロック共重合体(I
I-2)における重合体ブロック(C) は、芳香族ビニル化合
物単位から主としてなる重合体ブロックである。重合体
ブロック(a-1) および重合体ブロック(C) における芳香
族ビニル化合物単位を形成する芳香族ビニル化合物とし
て、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4
−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアント
ラセン等を挙げることができ、そのうちでも、ポリアミ
ド系樹脂組成物の耐衝撃性、強度、弾性率等がより良好
になる点からスチレン、α−メチルスチレンが好まし
く、スチレンが特に好ましい。重合体ブロック(a-1) お
よび重合体ブロック(C) は、1種の芳香族ビニル化合物
単位から構成されていても、または2種以上の芳香族ビ
ニル化合物単位から構成されていてもよい。
重合体ブロック(a-1) および重合体ブロック(C) は、芳
香族ビニル化合物単位と共に、イソプレン、ブタジエン
等の共役ジエン等から誘導される単位を、全構造単位の
30モル%以下、好ましくは10モル%以下の割合で含
有していてもよい。
における重合体ブロック(A) の構成ブロックとなり得る
ポリブタジエンブロック(a-2) は、そのポリブタジエン
ブロックにおける1,2−結合の含有量が30モル%未
満であり、25モル%以下であるのが好ましい。それと
共に、ポリブタジエンブロック(a-2) は不飽和結合の一
部または全部が水素添加によって飽和結合になってい
る。また、水素添加前のポリブタジエンブロック(a-2)
では、全構造単位の30モル%未満、好ましくは25モ
ル%以下がビニルエチレン基[−CH(CH=CH2 )
−CH2 −;1,2−結合のブタジエン単位]であり、
残りが2−ブテン−1,4−ジイル基(−CH2 −CH
=CH−CH2 −;1,4−結合のブタジエン単位)で
ある。
る重合体ブロック(B) は、水素添加された共役ジエン化
合物単位から主としてなる重合体ブロックである。共役
ジエン化合物単位を形成する共役ジエン化合物として
は、イソプレン、ブタジエン、ヘキサジエン、2,3−
ジメチル−1,3−ブタジエン、ペンタジエン等を挙げ
ることができ、これらの中でもイソプレンおよび/また
はブタジエンが好ましい。重合体ブロック(B) は、これ
らの共役ジエン化合物の1種から構成されていても、ま
たは2種以上から構成されていてもよい。重合体ブロッ
ク(B) は、共役ジエン化合物単位と共に、例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物等か
ら誘導される単位を、全構造単位の30モル%以下、好
ましくは10モル%以下の割合で含有してもよい。さら
に、重合体ブロック(B) は、不飽和結合の一部または全
部が水素添加によって飽和結合となっている。
る重合体ブロック(B) は、特に、水素添加されたポリイ
ソプレンブロック(b-1) 、1,2−結合の含有量が30
〜80モル%で、かつ水素添加されたポリブタジエンブ
ロック(b-2) および水素添加されたイソプレン/ブタジ
エン共重合体ブロック(b-3) からなる群から選ばれる少
なくとも1種であるのが好ましい。
る重合体ブロック(B) の構成ブロックとして好ましいポ
リイソプレンブロック(b-1) は、イソプレンに由来する
モノマー単位から主としてなるポリイソプレンの不飽和
結合の一部または全部が水素添加されて飽和結合になっ
ている重合体ブロックである。水素添加前のポリイソプ
レンブロック(b-1) では、イソプレンに由来する単位
は、2−メチル−2−ブテン−1,4−ジイル基[−C
H2 −C(CH3 )=CH−CH2 −;1,4−結合の
イソプレン単位]、イソプロペニルエチレン基[−CH
{−C(CH3 )=CH2 }−CH2 −;3,4−結合
のイソプレン単位]および1−メチル−1−ビニルエチ
レン基[−C(CH3 )(CH=CH2 )−CH2 −;
1,2−結合のイソプレン単位]からなる群より選ばれ
る少なくとも1種である。
る重合体ブロック(B) の構成ブロックとして好ましいポ
リブタジエンブロック(b-2) は、そのポリブタジエンブ
ロックにおける1,2−結合の含有量が好ましくは30
〜80モル%、より好ましくは35〜60モル%であ
り、しかも不飽和結合の一部または全部が水素添加によ
って飽和結合になっているポリブタジエンブロックであ
る。水素添加前のポリブタジエンブロック(b-2) では、
好ましくは全構造単位の30〜80モル%、より好まし
くは35〜60モル%がビニルエチレン基[−CH(C
H=CH2 )−CH2 −;1,2−結合のブタジエン単
位]であり、好ましくは70〜20モル%、より好まし
くは65〜40モル%が2−ブテン−1,4−ジイル基
(−CH2−CH=CH−CH2 −;1,4−結合ブタ
ジエン単位)である。
における重合体ブロック(B) の構成ブロックとして好ま
しいイソプレン/ブタジエン共重合体ブロック(b-3)
は、イソプレンに由来する単位およびブタジエンに由来
する単位から主としてなるイソプレン/ブタジエン共重
合体であって、且つその不飽和結合の一部または全部が
水素添加によって飽和結合になっている共重合体ブロッ
クである。水素添加前のイソプレン/ブタジエン共重合
体ブロック(b-3) においては、イソプレンに由来する単
位は、2−メチル−2−ブテン−1,4−ジイル基、イ
ソプロペニルエチレン基および1−メチル−1−ビニル
エチレン基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基
であり、またブタジエンに由来する単位はビニルエチレ
ン基および/または2−ブテン−1,4−ジイル基であ
る。そして、水素添加前におけるイソプレン/ブタジエ
ン共重合体ブロック(b-3) におけるそれらの基の割合は
特に制限されない。また、イソプレン/ブタジエン共重
合体ブロック(b-3) において、ブタジエンに由来する単
位とイソプレンに由来する単位とは、ランダム状、ブロ
ック状、テーパーブロック状のいずれの配置形態になっ
ていてもよい。
ブロックとなり得るポリブタジエンブロック(a-2) およ
び共重合体ブロック(B) では、上記したように、その炭
素−炭素間二重結合の一部が水素添加されていても、ま
たは全部が完全に水素添加されていてもよいが、炭素−
炭素間二重結合の50モル%以上、特に80モル%以上
が水素添加されていること(すなわち不飽和度が50モ
ル%以下、特に20モル%以下になっていること)が、
ポリアミド系樹脂組成物における耐熱劣化性および耐候
性が良好となる点から好ましい。
におけるポリイソブチレンブロック(D) は、イソブチレ
ン単位[−C(CH3 )2 −CH2 −]からなる重合体
ブロックである。
る{重合体ブロック(A) の合計含有量}:{重合体ブロ
ック(B) の合計含有量}、および付加重合系ブロック共
重合体(II-2)における{重合体ブロック(C) の含有
量}:{ポリイソブチレンブロック(D) の含有量}は、
それぞれ1:9〜9:1(重量比)の範囲であるのが、
ポリアミド系樹脂組成物の耐熱性を高く保つと共に耐衝
撃性、強度、弾性率等を良好なものとする点から好まし
く、それぞれが2:8〜7:3(重量比)であるのがよ
り好ましい。
る重合体ブロック(A) および付加重合系ブロック共重合
体(II-2)における重合体ブロック(C) は、それぞれその
数平均分子量が2500〜100000の範囲にあるの
が好ましい。また、付加重合系ブロック共重合体(II-1)
における重合体ブロック(B) および付加重合系ブロック
共重合体(II-2)におけるポリイソブチレンブロック(D)
の数平均分子量はそれぞれ10000〜200000の
範囲にあるのが好ましい。そして、付加重合系ブロック
共重合体(II-1)および付加重合系ブロック共重合体(II-
2)の数平均分子量は、それぞれ12500〜30000
0の範囲にあるのが好ましい。
して、その分子内にポリアミド系樹脂(I) と反応し得る
官能基を有する付加重合系ブロック共重合体を用いる
と、ポリアミド系樹脂組成物の耐衝撃性がより優れたも
のになるので好ましい。その場合の官能基としては、ポ
リアミド系樹脂(I) と反応し得る官能基であれば特に制
限はなく、例えば、カルボキシル基、酸無水物基(-CO-O
-CO-) 、アミノ基、水酸基、エポキシ基、アミド基、イ
ソシアネート基、エステル基、チオール基、チオエステ
ル基、2−オキサゾリン基等の環状イミノエーテル基等
を挙げることができ、この中でもカルボキシル基、酸無
水物基、アミノ基、水酸基、エポキシ基、アミド基およ
びイソシアネート基が好ましい。
を有する付加重合系ブロック共重合体(II)において、そ
の官能基は、分子主鎖や分子側鎖の途中または分子末端
のいずれに位置していてもよい。また、付加重合系ブロ
ック共重合体における官能基の含有量は、平均して1分
子当たり0.5個以上であることが好ましい。
記した付加重合系ブロック共重合体(II)のうち、1種類
または2種類以上の付加重合系ブロック共重合体を使用
することができる。
リアミド系樹脂(I) の含有量と付加重合系ブロック共重
合体(II)の含有量との比は、重量比で好ましくは99:
1〜50:50、より好ましくは97:3〜60:4
0、特に好ましくは95:5〜70:30の範囲内にあ
る。付加重合系ブロック共重合体(II)の含有量が1重量
%未満の場合ポリアミド系樹脂組成物の耐衝撃性が向上
せず、逆に50重量%を超えるとポリアミド系樹脂組成
物の耐熱性が低下するおそれがある。
に応じてガラス繊維、炭素繊維、ホウ素繊維、アラミド
繊維、液晶ポリエステル繊維等の繊維状充填剤、シリ
カ、シリカアルミナ、アルミナ、タルク、グラファイ
ト、二酸化チタン、二硫化モリブデン、ポリテトラフル
オロエチレン等の粉末状充填剤と組み合わせて使用する
ことができる。これらの充填剤は通常、本発明の組成物
100重量部に対し1〜100重量部を配合して使用す
ると、機械的特性と成形性のバランスが取れ、好まし
い。
は、上記の添加剤の他に、必要に応じて、従来から公知
の銅系安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒ
ンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオ
系酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、帯
電防止剤、可塑剤、滑剤、結晶核剤、難燃剤あるいは他
種ポリマー等も添加することができる。
は特に制限されず、ポリアミド系樹脂(I) および付加重
合系ブロック共重合体(II)を均一に混合させ得る方法で
あればいずれでもよく、通常、前記2種類の重合体を必
要に応じて他の成分と共に溶融混練することによって製
造することができる。溶融混練は、単軸押出機、二軸押
出機、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を使用
して行うことができ、その際に使用する装置の種類や溶
融混練条件等は特に限定されないが、概ね300〜35
0℃の範囲の温度で1〜30分間混練することにより、
本発明のポリアミド系樹脂組成物を得ることができる。
成形品を製造するに当たっては、目的とする成形品の種
類、用途、形状等に応じて、ポリアミド系樹脂に対して
一般に用いられている種々の成形方法や成形装置が使用
できる。何ら限定されるものではないが、本発明のポリ
アミド系樹脂組成物を用いて、例えば、射出成形、押出
成形、プレス成形、ブロー成形、カレンダー成形、流延
成形等の任意の成形法によって成形品を製造することが
でき、またそれらの成形技術の複合によっても成形を行
うことができる。さらに、他のポリマーとの複合成形に
よっても成形することができる。
料、産業資材、電気電子部品、機械部品、事務機器用部
品、家庭用品、シート、フイルム、繊維、その他の任意
の形状および用途の各種成形品を製造することができ
る。
るが、本発明はそれにより限定されない。以下の実施例
および比較例において、ポリアミド系樹脂組成物の試験
片の作製、耐衝撃性、耐熱性、平衡吸水率、耐熱水性お
よび耐薬品性の評価は次のようにして行った。
のペレットを成形材料として用いて、日精樹脂工業株式
会社製の80トン射出成形機を使用して、シリンダー温
度320℃および金型温度150℃の条件下で、耐衝撃
性評価用の試験片(寸法:長さ×厚さ×幅=64mm×
12.7mm×3.2mm)、耐熱性評価用の試験片
(寸法:長さ×厚さ×幅=128mm×6.2mm×1
2.7mm)、耐熱水性および耐薬品性評価用のJIS
1号ダンベル形試験片(厚み3.2mm)をそれぞれ作
製した。また、実施例または比較例で得られたポリアミ
ド系樹脂組成物のペレットを成形材料として用いて、株
式会社神藤金属工業所の圧縮成形機を使用して、温度3
20℃およびプレス圧力100kg/cm2 の条件で、
平衡吸水率測定用のプレスシート(寸法:長さ×厚さ×
幅=50mm×0.2mm×50mm)を作製した。
衝撃値の測定) 上記で作製した試験片を用いて、JIS K7110に
準じて、アイゾット衝撃試験器(株式会社東洋精機製作
所製)を使用して、ノッチ付アイゾット衝撃値を測定し
た。
準じて、加重ひずみ温度測定機(株式会社東洋精機製作
所製)を使用して、18.6kgfの加重下で加重撓み
温度(DTUL)を測定した。
した後、23℃の水中に10日間浸漬し、秤量して、そ
の増量分の浸漬前の重量に対する割合で平衡吸水率を測
定した。
ク株式会社製)中で、120℃、2気圧の条件下で、1
20時間スチーム処理を行った後、120℃で120時
間真空乾燥した。処理後の試験片を用いて、オートグラ
フ(株式会社島津製作所製)を使用して引張降伏強さを
測定し、処理前の試験片の引張降伏強さに対する保持率
を求めた。
7日間浸漬し、その後オートグラフ(株式会社島津製作
所製)を使用して引張降伏強さを測定し、浸漬前の試験
片の引張降伏強さに対する保持率を求めた。
ク重合体(II)およびポリアミド系樹脂(III) として下記
のものを使用した。
1,9−ノナンジアミンをジアミン単位とするポリアミ
ド系樹脂 ・PA9MT:テレフタル酸をジカルボン酸単位とし、
1,9−ノナンジアミンおよび2−メチル−1,8−オ
クタンジアミンをジアミン単位とするポリアミド系樹脂
添物)−(ポリスチレン)トリブロック共重合体、スチ
レン含量30重量%、株式会社クラレ製「セプトン20
07」〕 ・Mah−SEBS〔無水マレイン酸変性の(ポリスチ
レン)−(ポリブタジエンの水添物)−(ポリスチレ
ン)トリブロック共重合体、スチレン含量30重量%、
無水マレイン酸付加量10mgCH3 ONa/g、旭化
成工業株式会社製「タフテックM1913」〕
ルボン酸単位とし、1,6−ヘキサンジアミンをジアミ
ン単位とするポリアミド系樹脂。
(19.7モル)、ジアミン成分として1,9−ノナン
ジアミン3165.8g(20.0モル)、末端封止剤
として安息香酸73.27g(0.60モル)、次亜リ
ン酸ナトリウム一水和物6.5g(原料に対して0.1
重量%)および蒸留水6リットルを内容積20リットル
のオートクレーブに入れ、窒素置換した。100℃で3
0分間撹拌し、2時間かけて内部温度を210℃に昇温
した。この時、オートクレーブは22kg/cm2 まで
昇圧した。そのまま1時間反応を続けた後230℃に昇
温し、その後2時間、230℃に温度を保ち、水蒸気を
徐々に抜いて圧力を22kg/cm2 に保ちながら反応
させた。次に、30分かけて圧力を10kg/cm 2 ま
で下げ、更に1時間反応させて、極限粘度[η](濃硫
酸中30℃で測定)が0.25dl/gのプレポリマー
を得た。これを、100℃、減圧下で12時間乾燥し、
2mm以下の大きさまで粉砕した。これを230℃、
0.1mmHg下にて、10時間固相重合し、融点が3
17℃、極限粘度[η](濃硫酸中30℃で測定)が
1.30dl/g、末端の封止率が90%であるポリア
ミドを得た。
ジアミン2849.2g(18.0モル)、2−メチル
−1,8−オクタンジアミン316.58g(2.0モ
ル)を使用したこと以外は、製造例1と同様の方法によ
り重合を行い、融点が308℃、極限粘度[η](濃硫
酸中30℃で測定)が1.30dl/g、末端の封止率
が90%であるポリアミドを得た。
酸2325.9g(14.0モル)およびイソフタル酸
996.8g(6.0モル)、ジアミン成分として1,
6−ヘキサンジアミン2324.2g(20.0モ
ル)、末端封止剤として安息香酸24.43g(0.2
0モル)を使用したこと以外は、製造例1と同様の方法
により重合し、融点が310℃、極限粘度[η](濃硫
酸中30℃で測定)が1.30dl/g、末端の封止率
が90%であるポリアミドを得た。
ク共重合体(II)を下記の表1に示す割合(重量部)で予
備混合した後、二軸押出機(株式会社日本製鋼所製「T
EX44C」)に供給してシリンダー温度320℃の条
件下に溶融混練して押し出し、冷却、切断してペレット
を製造した。このペレットを用いて上記した方法で試験
片を作製し、そのノッチ付きIZOD衝撃値、加重撓み
温度、平衡吸水率、耐熱水性および耐薬品性を上記した
方法で測定した。その結果を表1に示す。
ック共重合体(II)を下記の表2に示す割合(重量部)で
使用したこと以外は、実施例1と同様の方法によりペレ
ットを製造した。このペレットを用いて上記した方法で
試験片を作製し、そのノッチ付きIZOD衝撃値、加重
撓み温度、平衡吸水率、耐熱水性および耐薬品性を上記
した方法で測定した。その結果を表2に示す。
のポリアミド系樹脂組成物は、ポリアミド系樹脂(III)
および付加重合系ブロック共重合体(II)からなる比較例
1〜4のポリアミド系樹脂組成物に対して、耐衝撃性、
耐熱性、低吸水性、耐熱水性および耐薬品性に極めて優
れていることがわかる。
ポリアミド系樹脂組成物は、優れた耐衝撃性を有すると
ともに、耐熱性、低吸水性、耐熱水性、耐薬品性等の特
性に優れることから、自動車部品、工業材料、産業資
材、電気/電子部品、家庭用品その他の広範な用途に極
めて有効に使用することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 テレフタル酸単位を60〜100モル%
含むジカルボン酸単位(I-1) と、1,9−ノナンジアミ
ン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジ
アミン単位を60〜100モル%含むジアミン単位(I-
2) とからなるポリアミド系樹脂(I) と、 芳香族ビニル化合物単位から主としてなる重合体ブロッ
ク(a-1) および/または1,2−結合の含有量が30モ
ル%未満で、かつ水素添加されたポリブタジエンブロッ
ク(a-2) からなる重合体ブロック(A) と、水素添加され
た共役ジエン化合物単位から主としてなる重合体ブロッ
ク(B) を有する付加重合系ブロック共重合体(II-1)、並
びに芳香族ビニル化合物単位から主としてなる重合体ブ
ロック(C) とポリイソブチレンブロック(D) を有する付
加重合系ブロック共重合体(II-2)からなる群より選ばれ
る少なくとも1種の付加重合系ブロック共重合体(II)と
を含有することを特徴とするポリアミド系樹脂組成物。 - 【請求項2】 1,9−ノナンジアミン単位と2−メチ
ル−1,8−オクタンジアミン単位のモル比が100:
0〜20:80であることを特徴とする請求項1記載の
ポリアミド系樹脂組成物。 - 【請求項3】 重合体ブロック(B) が、水素添加された
ポリイソプレンブロック(b-1) 、1,2−結合の含有量
が30〜80モル%で、かつ水素添加されたポリブタジ
エンブロック(b-2) および水素添加されたイソプレン/
ブタジエン共重合体ブロック(b-3) からなる群から選ば
れる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記
載のポリアミド系樹脂組成物。 - 【請求項4】 付加重合系ブロック共重合体(II)が、そ
の分子内に、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、
水酸基、エポキシ基、アミド基およびイソシアネート基
からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有す
ることを特徴とする請求項1または3に記載のポリアミ
ド系樹脂組成物。 - 【請求項5】 ポリアミド系樹脂(I) の含有量と付加重
合系ブロック共重合体(II)の含有量との比が、重量比で
99:1〜50:50であることを特徴とする請求項1
記載のポリアミド系樹脂組成物。 - 【請求項6】 ポリアミド系樹脂(I) の濃硫酸中30℃
で測定した極限粘度[η]が、0.6〜2.0dl/g
であることを特徴とする請求項1記載のポリアミド系樹
脂組成物。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のポリア
ミド系樹脂組成物からなる成形品。
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JP11022903A JP2000219809A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | ポリアミド系樹脂組成物およびそれからなる成形品 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008106166A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Mazda Motor Corp | 熱可塑性樹脂組成物及びその成形品並びに該成形品を用いた車両の外板部材 |
-
1999
- 1999-01-29 JP JP11022903A patent/JP2000219809A/ja active Pending
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JP2008106166A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Mazda Motor Corp | 熱可塑性樹脂組成物及びその成形品並びに該成形品を用いた車両の外板部材 |
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