JP2000207831A - デジタル信号処理装置およびその方法 - Google Patents

デジタル信号処理装置およびその方法

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JP2000207831A
JP2000207831A JP11006947A JP694799A JP2000207831A JP 2000207831 A JP2000207831 A JP 2000207831A JP 11006947 A JP11006947 A JP 11006947A JP 694799 A JP694799 A JP 694799A JP 2000207831 A JP2000207831 A JP 2000207831A
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digital signal
digital
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frequency
transform
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Takeshi Iizuka
健 飯塚
Toshiyuki Iijima
利幸 飯島
Ariyoshi Kato
有美 加藤
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Sony Corp
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    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/00086Circuits for prevention of unauthorised reproduction or copying, e.g. piracy
    • G11B20/00884Circuits for prevention of unauthorised reproduction or copying, e.g. piracy involving a watermark, i.e. a barely perceptible transformation of the original data which can nevertheless be recognised by an algorithm
    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音響や画像の品質を殆ど落とすことなく電子
透かし情報をデジタル信号に埋め込むことができるデジ
タル信号処理装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 デジタルオーディオ信号およびデジタル
イメージ信号の少なくとも一方のデジタル信号を入力す
るデジタル入力I/F回路11と、前記入力したデジタ
ル信号を時間領域から周波数領域に変換し、当該変換に
よって得られた複数の周波数成分のレベルのうち対応す
る周波数成分のレベルを各々示す複数の変換係数を生成
するFFT回路15と、前記複数の変換係数のうち少な
くとも一の変換係数の値を変えて電子透かし情報を埋め
込むMPU19とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子透かし情報に
関する処理を行うデジタル信号処理装置およびその方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルオーディオ(Digital Audio) 信
号やデジタルイメージ(Digital Image) 信号は、オリジ
ナルと比べて品質を殆ど劣化させることなくMD(Mini
Disk)、CD(Cmpact Disk) −R(Recordable)およびD
VD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に記録で
きる。そのため、記録媒体へのデジタルオーディオ信号
やデジタルイメージ信号の記録を無制限に認めると、著
作権者の利益を著しく害してしまう。このような背景か
ら、近年、原デジタルオーディオ信号や原デジタルイメ
ージ信号に、当該信号の記録媒体への記録を制限する情
報を電子透かし情報(Watermark) として埋め込み、記録
装置において、当該電子透かし情報に基づいて記録媒体
への記録を制御する方法が提案されている。ここで、電
子透かし情報とは、人間の目や耳では知覚され難く、し
かも除去や書き換えが困難な態様で信号に入れられた
(埋め込まれた)情報である。
【0003】このような電子透かし情報を原デジタルオ
ーディオ信号や原デジタルイメージ信号に埋め込む手法
として、例えば、PN(Pseudorandom Noise)系列信号な
どの擬似ランダムノイズを原デジタルオーディオ信号や
原デジタルイメージ信号に重畳するものがある。この手
法では、デジタルオーディオ信号やデジタルイメージ信
号を記録媒体に記録する際に、記録装置において、デジ
タルオーディオ信号やデジタルイメージ信号に重畳され
た疑似ランダムノイズを検出して複製禁止および複製許
可の何れであるかを判断し、当該判断結果に基づいて記
録媒体への記録を制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように疑似ランダムノイズを重畳すると、微少信号と
はいえ原デジタルオーディオ信号や原デジタルイメージ
信号にノイズ成分を直接加えることになるため、デジタ
ルオーディオ信号やデジタルイメージ信号の輝度、音
量、周波数スペクトルの分布状況などによっては、電子
透かし情報の埋め込みによる音響および画像の品質の劣
化が人間の目や耳で知覚されてしまう場合がある。ま
た、電子透かし情報検出装置では、デジタルオーディオ
信号やデジタルイメージ信号に重畳された疑似ランダム
ノイズを時間的にある程度連続した区間のサンプルを得
てからではないと検出できないため、電子透かし情報埋
込装置では、原デジタルオーディオ信号や原デジタルイ
メージ信号に疑似ランダムノイズを比較的長い時間重畳
する必要があり、電子透かし情報を埋め込むことによる
音響および音質の劣化が長い時間継続してしまうという
問題がある。
【0005】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
てなされ、音響や画像の品質を殆ど落とすことなく電子
透かし情報をデジタルオーディオ信号やデジタルイメー
ジ信号などのデジタル信号に埋め込むことができるデジ
タル信号処理装置およびその方法を提供することを目的
とする。また、本発明は、所定の周波数成分のレベルを
示す変換係数を変えて埋め込まれた電子透かし情報を検
出できるデジタル信号処理装置およびその方法を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、所定の周波数成
分のレベルを示す変換係数を変えて埋め込まれた電子透
かし情報を検出し、当該検出結果に基づいて、デジタル
信号の出力および記録媒体への記録を制御できるデジタ
ル信号処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の問題
点を解決し、上述した目的を達成するために、本発明の
第1の観点のデジタル信号処理装置は、デジタル信号を
周波数解析して時間領域から周波数領域に変換し、前記
デジタル信号に含まれる複数の周波数成分のレベルのう
ち対応する周波数成分のレベルを各々示す複数の変換係
数を生成する直交変換手段と、前記複数の変換係数のう
ち少なくとも一の変換係数の値を変えて電子透かし情報
を前記デジタル信号に埋め込む情報埋込手段とを有す
る。
【0007】本発明の第1の観点のデジタル信号処理装
置では、先ず、直交変換手段において、デジタル信号が
周波数解析されて時間領域から周波数領域に変換され、
前記デジタル信号に含まれる複数の周波数成分のレベル
のうち対応する周波数成分のレベルを各々示す複数の変
換係数が生成される。次に、情報埋込手段において、前
記複数の変換係数のうち少なくとも一の変換係数の値を
変えて電子透かし情報が埋め込まれる。このように、周
波数変換によって得られた一の変換係数の値を変えて電
子透かし情報を埋め込むことで、従来のように、デジタ
ル信号に対して、疑似ランダムノイズを重畳する必要が
なくなり、デジタル信号内での電子透かし情報が埋め込
まれている時間を短縮できる。すなわち、電子透かし情
報検出装置において、電子透かし情報が埋め込まれた変
換係数の値が分かれば、当該変換係数の値を短時間一時
的に変えれば、電子透かし情報を検出可能にデジタル信
号に埋め込むことができる。
【0008】また、本発明の第1の観点のデジタル信号
処理装置は、好ましくは、前記値を変えた変換係数と、
前記複数の変換係数のうち前記値を変えていない変換係
数とによって周波数領域で表現されたデジタル信号を時
間領域に直交逆変換する直交逆変換手段をさらに有す
る。
【0009】また、本発明の第2の観点のデジタル信号
処理装置は、入力したデジタル信号の振幅レベルに基づ
いて、前記入力したデジタル信号に含まれるトリガー信
号を検出するトリガー信号検出手段と、前記入力したデ
ジタル信号を周波数解析して時間領域から周波数領域に
変換し、前記デジタル信号に含まれる複数の周波数成分
のレベルのうち対応する周波数成分のレベルを各々示す
複数の変換係数を生成する直交変換手段と、前記トリガ
ー信号が検出された後に、前記複数の変換係数のうち少
なくとも一の変換係数の値を変えて電子透かし情報を埋
め込む情報埋込手段とを有する。
【0010】本発明の第2の観点のデジタル信号処理装
置では、先ず、トリガー信号検出手段において、入力し
たデジタル信号の振幅レベルに基づいて、前記入力した
デジタル信号に含まれるトリガー信号が検出される。そ
して、直交変換手段において、前記入力したデジタル信
号が周波数解析されて時間領域から周波数領域に変換さ
れ、前記デジタル信号に含まれる複数の周波数成分のレ
ベルのうち対応する周波数成分のレベルを各々示す複数
の変換係数が生成される。次に、情報埋込手段によっ
て、前記トリガー信号が検出された後に、前記複数の変
換係数のうち少なくとも一の変換係数の値を変えて電子
透かし情報が埋め込まれる。
【0011】また、本発明の第2の観点のデジタル信号
処理装置は、好ましくは、前記値を変えた変換係数と、
前記複数の変換係数のうち前記値を変えていない変換係
数とによって周波数領域で表現されたデジタル信号を時
間領域に直交逆変換する直交逆変換手段をさらに有す
る。
【0012】また、本発明の第3の観点のデジタル信号
処理装置は、デジタル信号を周波数解析して時間領域か
ら周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる複
数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分のレ
ベルを各々示す複数の変換係数を生成する直交変換手段
と、前記生成された複数の変換係数の変化パターンに基
づいて電子透かし情報が埋め込まれているか否かを検出
する情報検出手段とを有する。
【0013】本発明の第3の観点のデジタル信号処理装
置では、先ず、直交変換手段において、デジタル信号が
周波数解析されて時間領域から周波数領域に変換され、
前記デジタル信号に含まれる複数の周波数成分のレベル
のうち対応する周波数成分のレベルを各々示す複数の変
換係数が生成される。次に、情報検出手段において、前
記生成された複数の変換係数の変化パターンに基づいて
電子透かし情報が埋め込まれているか否かが検出され
る。
【0014】また、本発明の第4の観点のデジタル信号
処理装置は、所定量のデジタル信号からなる変換処理ブ
ロックを単位としてデジタル信号を周波数解析して時間
領域から周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含ま
れる複数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成
分のレベルを各々示す複数の変換係数を生成する直交変
換手段と、前記直交変換手段で連続して処理された複数
の前記変換処理ブロックの相互間で、前記生成された変
換係数のうち所定の変換係数の差異を検出し、当該検出
の結果に基づいて、前記電子透かし情報が埋め込まれて
いるか否かを検出する情報検出手段とを有する。
【0015】本発明の第4の観点のデジタル信号処理装
置では、先ず、直交変換手段において、所定量のデジタ
ル信号からなる変換処理ブロックを単位としてデジタル
信号が周波数解析されて時間領域から周波数領域に変換
され、前記デジタル信号に含まれる複数の周波数成分の
レベルのうち対応する周波数成分のレベルを各々示す複
数の変換係数が生成される。次に、情報検出手段におい
て、前記直交変換手段で連続して処理された複数の前記
変換処理ブロックの相互間で、前記生成された変換係数
のうち所定の変換係数の差異が検出され、当該検出の結
果に基づいて、前記電子透かし情報が埋め込まれている
か否かが検出される。
【0016】また、本発明の第5の観点のデジタル信号
処理装置は、デジタル信号を周波数解析して時間領域か
ら周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる複
数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分のレ
ベルを各々示す複数の変換係数を生成する直交変換手段
と、前記生成された複数の変換係数のうち周波数上で連
続して位置する複数の周波数成分のレベルをそれぞれ示
す複数の変換係数の値の差異を検出し、当該差異に基づ
いて前記電子透かし情報が埋め込まれているか否かを検
出する情報検出手段とを有する。
【0017】本発明の第5の観点のデジタル信号処理装
置では、先ず、直交変換手段において、デジタル信号が
周波数解析されて時間領域から周波数領域に変換され、
前記デジタル信号に含まれる複数の周波数成分のレベル
のうち対応する周波数成分のレベルを各々示す複数の変
換係数が生成される。次に、情報検出手段において、前
記生成された複数の変換係数のうち周波数上で連続して
位置する複数の周波数成分のレベルをそれぞれ示す複数
の変換係数の値の差異が検出され、当該差異に基づいて
前記電子透かし情報が埋め込まれているか否かが検出さ
れる。
【0018】また、本発明の第6の観点のデジタル信号
処理装置は、デジタル信号を周波数解析して時間領域か
ら周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる複
数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分のレ
ベルを各々示す複数の変換係数を生成する直交変換手段
と、前記生成された複数の変換係数の変化パターンに基
づいて電子透かし情報が埋め込まれているか否かを検出
する情報検出手段と、前記デジタル信号に応じた出力を
行う出力手段と、前記検出の結果に基づいて、前記出力
手段による前記デジタル信号の出力の可否を制御する制
御手段とを有する。
【0019】本発明の第6の観点のデジタル信号処理装
置では、先ず、直交変換手段において、デジタル信号が
周波数解析されて時間領域から周波数領域に変換され、
前記デジタル信号に含まれる複数の周波数成分のレベル
のうち対応する周波数成分のレベルを各々示す複数の変
換係数が生成される。次に、情報検出手段において、前
記生成された複数の変換係数の変化パターンに基づいて
電子透かし情報が埋め込まれているか否かが検出され
る。次に、制御手段によって、前記情報検出手段による
電子透かし情報の検出結果に基づいて、出力手段による
前記デジタル信号の出力の可否が制御される。
【0020】本発明の第7の観点のデジタル信号処理装
置は、デジタル信号を周波数解析して時間領域から周波
数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる複数の周
波数成分のレベルのうち対応する周波数成分のレベルを
各々示す複数の変換係数を生成する直交変換手段と、前
記生成された複数の変換係数の変化パターンに基づいて
電子透かし情報が埋め込まれているか否かを検出する情
報検出手段と、前記デジタル信号を記録媒体に記録する
記録手段と、前記検出の結果に基づいて、前記記録手段
による前記デジタル信号の前記記録媒体への記録の可否
を制御する制御手段とを有する。
【0021】本発明の第7の観点のデジタル信号処理装
置では、先ず、直交変換手段において、デジタル信号が
周波数解析されて時間領域から周波数領域に変換され、
前記デジタル信号に含まれる複数の周波数成分のレベル
のうち対応する周波数成分のレベルを各々示す複数の変
換係数が生成される。次に、情報検出手段において、前
記生成された複数の変換係数の変化パターンに基づいて
電子透かし情報が埋め込まれているか否かが検出され
る。次に、制御手段において、前記情報検出手段による
電子透かし情報の検出結果に基づいて、記録手段による
前記デジタル信号の前記記録媒体への記録の可否が制御
される。
【0022】本発明の第1の観点のデジタル信号処理方
法は、デジタル信号を周波数解析して時間領域から周波
数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる複数の周
波数成分のレベルのうち対応する周波数成分のレベルを
各々示す複数の変換係数を生成し、前記複数の変換係数
のうち少なくとも一の変換係数の値を変えて電子透かし
情報を埋め込む。
【0023】また、本発明の第2の観点のデジタル信号
処理方法は、入力したデジタル信号の振幅レベルに基づ
いて、前記入力したデジタル信号に含まれるトリガー信
号を検出し、前記入力したデジタル信号を周波数解析し
て時間領域から周波数領域に変換し、前記デジタル信号
に含まれる複数の周波数成分のレベルのうち対応する周
波数成分のレベルを各々示す複数の変換係数を生成し、
前記トリガー信号が検出された後に、前記複数の変換係
数のうち少なくとも一の変換係数の値を変えて電子透か
し情報を埋め込む。
【0024】また、本発明の第3の観点のデジタル信号
処理方法は、デジタル信号を周波数解析して時間領域か
ら周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる複
数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分のレ
ベルを各々示す複数の変換係数を生成し、前記生成され
た複数の変換係数の変化パターンに基づいて電子透かし
情報が埋め込まれているか否かを検出する。
【0025】また、本発明の第4の観点のデジタル信号
処理方法は、所定量のデジタル信号からなる変換処理ブ
ロックを単位としてデジタル信号を周波数解析して時間
領域から周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含ま
れる複数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成
分のレベルを各々示す複数の変換係数を生成し、連続し
て前記変換が行われた複数の前記変換処理ブロックの相
互間で、前記生成された変換係数のうち所定の変換係数
の差異を検出し、当該検出の結果に基づいて、前記電子
透かし情報が埋め込まれているか否かを検出する。
【0026】また、本発明の第5の観点のデジタル信号
処理方法は、デジタル信号を周波数解析して時間領域か
ら周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる複
数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分のレ
ベルを各々示す複数の変換係数を生成し、前記生成され
た複数の変換係数のうち周波数上で連続して位置する複
数の周波数成分のレベルをそれぞれ示す複数の変換係数
の値の差異を検出し、当該差異に基づいて前記電子透か
し情報が埋め込まれているか否かを検出する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。本実施形態では、本発明のデジタル信号処理
装置として、デジタルオーディオ信号に電子透かし情報
を埋め込む電子透かし情報埋込装置と、デジタルオーデ
ィオ信号から電子透かし情報を検出する電子透かし情報
検出装置、デジタルオーディオ信号記録装置および再生
装置を例示するが、本発明は、デジタルオーディオ信号
以外にも、デジタルイメージ(画像)信号に電子透かし
情報を埋め込む電子透かし情報埋込装置と、デジタルイ
メージ信号から電子透かし情報を検出する電子透かし情
報検出装置、デジタルイメージ信号記録装置および再生
装置にも同様に適用できる。
【0028】先ず、本発明の実施形態に係わる電子透か
し情報埋込装置について説明する。第1実施形態 図1は、本実施形態の電子透かし情報埋込装置100の
構成図である。図1に示すように、電子透かし情報埋込
装置100は、デジタル入力I/F回路11、アナログ
入力I/F回路12、A/D変換回路13、メモリ14
(記憶手段)、FFT(Fast Fourier Transform)回路1
5(直交変換手段)、IFFT(Inverse Fast Fourier
Transform)回路16(直交逆変換手段)、信号圧縮回路
17、デジタル出力I/F回路18(出力手段)、MP
U(Micro Processor Unit)19(情報埋込手段)、内部
バス20および操作部21を有する。
【0029】デジタル入力I/F回路11は、入力した
原デジタルオーディオ信号S9を、MPU19の転送制
御に基づいて内部バス20を介してメモリ14に出力す
る。アナログ入力I/F回路12は、入力した原アナロ
グオーディオ信号S10を、A/D変換回路13に出力
する。A/D変換回路13は、アナログ入力I/F回路
12から入力した原アナログオーディオ信号S10をデ
ジタルオーディオ信号に変換し、当該デジタルオーディ
オ信号を内部バス20を介してメモリ14に出力する。
【0030】メモリ14は、デジタル入力I/F回路1
1およびA/D変換回路13から入力したデジタルオー
ディオ信号を記憶し、MPU19からの制御に基づい
て、FFT回路15における周波数解析処理の単位とな
るFFT処理ブロック(本発明の変換処理ブロックに対
応する)を構成する512サンプルのデジタルオーディ
オ信号が記憶されると、当該記憶された512サンプル
のデジタルオーディオ信号を読み出して内部バス20を
介してFFT回路15に出力する。
【0031】FFT回路15は、メモリ14から入力し
たデジタルオーディオ信号についてFFT処理による周
波数解析を行い、当該デジタルオーディオ信号を時間領
域から周波数領域に変換し、当該変換によって得た変換
係数を、MPU19からの制御に基づいて、内部バス2
0を介してMPU19に出力する。ここで、FFT処理
は、演算処理が高速かつ比較的容易であるため、デジタ
ルオーディオ信号やデジタルイメージ信号などのデジタ
ル信号の波形解析を行う場合にしばしば利用される。F
FT回路15は、基本的に2のべき乗数のサンプルに対
してFFTを行い、例えば図2(A)に示すように、デ
ジタルオーディオ信号を512(2の9乗)サンプルず
つ切り出してFFT処理を施し、切り出された各区間毎
に、例えば図2(B)に示すような周波数スぺクトルを
得る。このとき、周波数分解能は、サンプリング周波数
を切り出したサンプル数で割った値となる。例えば、図
3に示すように、デジタルオーディオ信号のサンプリン
グ周波数fsが44.1kHzであり、サンプル数Nが
512である場合には、周波数分解能Tは約86.1
(=44100/512)Hzとなる。
【0032】IFFT回路16は、MPU19からの制
御に基づいて、内部バス20を介してMPU19から入
力した変換係数をIFFT処理してオーディオ信号を復
元し、当該復元したオーディオ信号を内部バス20を介
してデジタル出力I/F回路18に出力する。このと
き、後述するように、MPU19から入力した変換係数
のうち、所定の周波数成分の変換係数は電子透かし情報
に基づいて必要に応じて0になっている。すなわち、I
FFT回路16において復元したオーディオ信号には必
要に応じて既に電子透かし情報が埋め込まれている。
【0033】デジタル出力I/F回路18は、内部バス
20を介してIFFT回路16あるいは信号圧縮回路1
7から入力したデジタルオーディオ信号S18を例えば
MDやCD−Rなどの記録媒体30に記録する。
【0034】信号圧縮回路17は、例えば、IFFT回
路16から出力された電子透かし情報が埋め込まれたデ
ジタルオーディオ信号を、必要に応じてMPEG(Movin
g Picture Experts Group)などで圧縮し、当該圧縮され
たデジタルオーディオ信号をデジタル出力I/F回路1
8に出力する。
【0035】MPU19は、電子透かし情報埋込装置1
00内の各構成要素の制御を統括的に行う。MPU19
は、DMA(Direct Memory Access)コントローラを内蔵
し、内部バス20を介した各構成要素相互間でのデータ
転送を制御する。
【0036】また、MPU19は、メモリ14の記憶状
態を監視し、前述したように、FFT回路15における
FFT処理に必要なデータ量のデジタルオーディオ信号
がデジタル入力I/F回路11あるいはA/D変換回路
13からメモリ14に記憶さたことを確認すると、当該
メモリ14に記憶されているデジタルオーディオ信号を
FFT回路15に出力するように制御する。
【0037】MPU19は、埋め込みを行おうとする電
子透かし情報に基づいて、変分を加える周波数成分を特
定する情報を記憶するRAMを備えており、内部バス2
0を介してFFT回路15から入力した変換係数のう
ち、前記RAMに記憶されている情報から特定される周
波数成分に対応する変換係数を「0」にする。そして、
MPU19は、変分を加えた変換係数と、メモリ14か
ら入力した変分を加えていない変換係数とを内部バス2
0を介してIFFT回路16に出力する。本実施形態で
は、MPU19は、”複製禁止”を示す電子透かし情報
を周波数成分f1 の変換係数Cf1を「0」にすることで
埋め込み、“1世代のみ複製可能”を示す電子透かし情
報を周波数成分f2 の変換係数Cf2を「0」にすること
で埋め込む。このとき、電子透かし情報を埋め込む周波
数成分f1 ,f2 としては、例えば、人間の聴覚上知覚
され難い周波数成分が選択される。
【0038】図4および図5は、MPU19における電
子透かし情報の埋め込み処理を説明するためのフローチ
ャートである。 ステップS1:MPU19は、例えば、ユーザによる操
作部21の操作によって処理開始指示が出されたと判断
すると、メモリ14に記憶されているデジタルオーディ
オ信号のサンプル数を示す内部変数countと、FF
T回路15におけるFFT処理を行う単位であるFFT
処理ブロックを構成するサンプル数を示す内部変数FE
T_sampleとを初期化する。具体的には、内部変
数countに「0」を代入し、内部変数FET_sa
mpleに「512」を代入する。
【0039】ステップS2:MPU19は、ユーザによ
る操作部21の操作によって処理停止指示が出されたこ
と、あるいは、デジタル入力I/F回路11およびアナ
ログ入力I/F回路12の双方からオーディオ信号が入
力されていないことの少なくとも一方を検出した場合は
処理を終了し、それ以外の場合はステップS3の処理を
実行する。
【0040】ステップS3:MPU19は、1サンプル
分のデジタルオーディオ信号S9がデジタル入力I/F
回路11に入力される毎に、当該1サンプル分のデジタ
ルオーディオ信号を内部バス20を介してメモリ14に
記憶し、内部変数countを1だけ増加する。
【0041】ステップS4:MPU19は、内部変数c
ountと、内部変数FET_sampleとが一致し
たか否かを判断し、一致したと判断した場合はステップ
S5の処理を実行し、一致していないと判断した場合は
ステップS2の処理に戻る。すなわち、MPU19は、
512サンプル分のデジタルオーディオ信号がメモリ1
4に記憶されたときに、ステップS5の処理を行う。
【0042】ステップS5:MPU19は、内部変数c
ountに「0」を代入する。
【0043】ステップS6:MPU19は、メモリ14
に記憶されている512サンプル分のデジタルオーディ
オ信号を内部バス20を介してFFT回路15に転送す
る。これにより、FFT回路15において、512サン
プル分のデジタルオーディオ信号について、FFT処理
が行われ、当該FFT処理によって得られた変換係数が
内部バス20を介してMPU19に出力される。
【0044】ステップS7:MPU19は、埋め込みを
行おうとする電子透かし情報が”複製禁止”を示すもの
であるか否かを判断し、”複製禁止”を示すものである
場合にはステップS8の処理を実行し、”複製禁止”を
示すものではない場合にはステップS9の処理を実行す
る。
【0045】ステップS8:埋め込みを行おうとする電
子透かし情報が”複製禁止”を示すものである場合に実
行され、MPU19は、周波数成分f1 に対応する変換
係数Cf1を「0」にする。
【0046】ステップS9:MPU19は、埋め込みを
行おうとする電子透かし情報が”1世代のみ複製可能”
を示すものであるか否かを判断し、”1世代のみ複製可
能”を示すものである場合にはステップS10の処理を
実行し、”1世代のみ複製可能”を示すものではない場
合にはステップS11の処理を実行する。
【0047】ステップS10:埋め込みを行おうとする
電子透かし情報が”1世代のみ複製可能”を示すもので
ある場合に実行され、MPU19は、周波数成分f2
対応する変換係数Cf2を「0」にする。すなわち、埋め
込みを行おうとする電子透かし情報が”複製禁止”およ
び”1世代のみ複製可能”のいずれでもない場合には、
いずれの周波数成分にも変分を与えない。
【0048】ステップS11:MPU19は、ステップ
S8あるいはS10が行われた場合には、ステップS8
あるいはS10において「0」にした変換係数と、メモ
リ14から入力したそれ以外の変換係数とを内部バス2
0を介してIFFT回路16に出力する。また、MPU
19は、ステップS8およびS10のいずれも行われて
いない場合には、メモリ14から入力した変換係数を内
部バス20を介してIFFT回路16に出力する。これ
により、IFFT回路16において、MPU19から入
力した変換係数を用いてIFFT処理が行われ、デジタ
ルオーディオ信号が復元される。
【0049】ステップS12:MPU19は、IFFT
回路16において復元されたデジタルオーディオ信号を
内部バス20を介してデジタル出力I/F回路18に出
力させる。これにより、デジタル出力I/F回路18か
ら出力されたデジタルオーディオ信号S18が、記録媒
体30に記録される。
【0050】ステップS13:MPU19は、メモリ1
4の記憶内容を消去(クリア)した後に、ステップS2
の処理に戻る。
【0051】なお、電子透かし情報埋込装置100で
は、一のFFT処理ブロックの周波数スペクトルの周波
数成分f1 の変換係数Cf1に「0」が代入された場合
(電子透かし情報が埋め込まれた場合)に、当該FFT
処理ブロックの前後のFFT処理ブロックの変換係数C
f1には電子透かし情報は埋め込まれないものとする。ま
た、同様に、電子透かし情報埋込装置100では、一の
FFT処理ブロックの周波数スペクトルの周波数成分f
2 の変換係数Cf2に「0」が代入された場合(電子透か
し情報が埋め込まれた場合)に、当該FFT処理ブロッ
クの前後のFFT処理ブロックの変換係数Cf2には電子
透かし情報は埋め込まれないものとする。これは、後述
するように、電子透かし情報検出装置において、変換係
数の時間的な変化に基づいて、電子透かし情報の埋め込
みの有無を判断することを可能にするためである。
【0052】以上説明したように、電子透かし情報埋込
装置100によれば、原デジタルオーディオ信号S9に
対してFFT処理して得られた周波数スペクトルの変換
係数のうち、予め決められた周波数成分の変換係数を
「0」にするか否かによって電子透かし情報を埋め込
む。そのため、電子透かし情報埋込装置100によれ
ば、原デジタルオーディオ信号に対して疑似ランダムノ
イズを重畳する従来の手法に比べて、電子透かし情報の
埋め込みによる音質の劣化が人間に知覚されることを抑
制できる。すなわち、電子透かし情報埋込装置100に
よれば、1個のFFT処理ブロック(512サンプル)
について特定の周波数成分を「0」にすることで電子透
かし情報を埋め込むことができ、電子透かし情報が埋め
込まれている時間は、従来の疑似ランダムノイズを重畳
する場合に比べて大幅に短く、殆ど知覚されない。
【0053】また、このように、電子透かし情報を埋め
込む時間が短いことから、原デジタルオーディオ信号の
振幅が急激に大きくなったタイミングで、電子透かし情
報を埋め込むことで、当該電子透かし情報が埋め込まれ
たデジタルオーディオ信号に応じた音響を出力する際
に、マスキング効果により、埋め込まれた電子透かし情
報の音響への影響は殆ど知覚されないようにすることが
できる。このとき、マスキング効果をより高めるため
に、原デジタルオーディオ信号の振幅の立ち上がり具合
を見て、ある程度の尖鋭度を持ったピーク部分にのみ電
子透かし情報を埋め込めばマスキング効果はさらに大き
くなる。
【0054】第2実施形態 図6は、本実施形態の電子透かし情報埋込装置200の
構成図である。図6に示すように、電子透かし情報埋込
装置200は、デジタル入力I/F回路11、アナログ
入力I/F回路12、A/D変換回路13、メモリ14
(記憶手段)、FFT回路15(直交変換手段)、IF
FT回路16(直交逆変換手段)、信号圧縮回路17、
デジタル出力I/F回路18(出力手段)、MPU21
9(情報埋込手段)、内部バス20および操作部21を
有する。
【0055】ここで、デジタル入力I/F回路11、ア
ナログ入力I/F回路12、A/D変換回路13、メモ
リ14、FFT回路15、IFFT回路16、信号圧縮
回路17、デジタル出力I/F回路18、内部バス20
および操作部21は、第1実施形態で前述したものと同
じである。すなわち、電子透かし情報埋込装置200
は、MPU219における処理が第1実施形態のMPU
19とは異なる。以下、MPU219における処理を中
心に説明する。
【0056】図7および図8は、MPU219における
電子透かし情報の埋め込み処理を説明するためのフロー
チャートである。なお、図7に示すステップS1〜S6
の処理は、前述した図4に示すMPU19のステップS
1〜S6の処理と同じである。また、図8に示すステッ
プS11〜S13は、前述した図5に示すMPU19の
ステップS11〜S13の処理と同じである。
【0057】以下、図8に示すステップS21〜S28
の処理を説明する。 ステップS21:MPU219は、埋め込みを行おうと
する電子透かし情報が”複製禁止”を示すものであるか
否かを判断し、”複製禁止”を示すものである場合には
ステップS22の処理を実行し、”複製禁止”を示すも
のではない場合にはステップS25の処理を実行する。
【0058】ステップS22:埋め込みを行おうとする
電子透かし情報が”複製禁止”を示すものである場合に
実行され、MPU219は、例えば、512サンプルに
ついてのメモリ14から入力した全ての変換係数を加算
して全エネルギーEnergyを算出し、当該算出した
全エネルギーEnergyに対しての所定の周波数成分
1 の変換係数Cf1の割合を計算し、当該割合が所定値
Aより小さい場合にはステップS23の処理を実行し、
所定値A以上の場合にはステップS24の処理を実行す
る。ここで、周波数成分f1 は、MPU219に内蔵さ
れたRAMに記憶された情報によって予め特定されてい
る。また、所定値Aは、例えば1/100であり、変換
係数を変えることによる音質への影響を考慮して決定さ
れる。
【0059】ステップS23:MPU219は、全エネ
ルギーEnergyに対しての周波数成分f1 の変換係
数Cf1の割合が所定値Aより小さい場合に、変換係数C
f1を「0」にする。
【0060】ステップS24:MPU219は、全エネ
ルギーEnergyに対しての周波数成分f1 の変換係
数Cf1の割合が所定値A以上の場合に、変換係数Cf1
f1/2にする。これは、全エネルギーEnergyに
対しての周波数成分f1 の変換係数Cf1の割合が所定値
A以上の場合には、変換係数Cf1を「0」にすると、変
換係数に変分を加えたことによる音質への影響が比較的
大きくなるため、変換係数Cf1をCf1/2にすること
で、その影響を小さくするためである。
【0061】ステップS25:MPU219は、埋め込
みを行おうとする電子透かし情報が”1世代のみ複製可
能”を示すものであるか否かを判断し、”1世代のみ複
製可能”を示すものである場合にはステップS26の処
理を実行し、”1世代のみ複製可能”を示すものではな
い場合にはステップS11の処理を実行する。
【0062】ステップS26:埋め込みを行おうとする
電子透かし情報が”複製禁止”を示すものである場合に
実行され、MPU219は、例えば、512サンプルに
ついてのメモリ14から入力した全ての変換係数を加算
して全エネルギーEnergyを算出し、当該算出した
全エネルギーEnergyに対しての周波数成分f2
変換係数Cf2の割合を計算し、当該割合が所定値Aより
小さい場合にはステップS27の処理を実行し、所定値
A以上の場合にはステップS28の処理を実行する。こ
こで、周波数成分f2 は、MPU219に内蔵されたR
AMに記憶された情報によって予め特定されている。
【0063】ステップS27:MPU219は、全エネ
ルギーEnergyに対しての所定の周波数成分f2
変換係数Cf2の割合が所定値Aより小さい場合に、変換
係数Cf2を「0」にする。すなわち、埋め込みを行おう
とする電子透かし情報が”複製禁止”および”1世代の
み複製可能”のいずれでもない場合には、いずれの周波
数成分にも変分を与えない。
【0064】ステップS28:MPU219は、全エネ
ルギーEnergyに対しての周波数成分f2 の変換係
数Cf2の割合が所定値A以上の場合に、変換係数Cf2
「C f2/2」にする。
【0065】なお、電子透かし情報埋込装置200にお
いて、前述した電子透かし情報埋込装置100と同様
に、一のFFT処理ブロックの周波数スペクトルの周波
数成分f1 の変換係数Cf1に「0」あるいは「Cf1
2」が代入された場合(電子透かし情報が埋め込まれた
場合)に、当該FFT処理ブロックの前後のFFT処理
ブロックの変換係数Cf1には電子透かし情報は埋め込ま
れないものとする。また、同様に、電子透かし情報埋込
装置200では、一のFFT処理ブロックの周波数スペ
クトルの周波数成分f2 の変換係数Cf2に「0」あるい
は「Cf2/2」が代入された場合(電子透かし情報が埋
め込まれた場合)に、当該FFT処理ブロックの前後の
FFT処理ブロックの変換係数Cf2には電子透かし情報
は埋め込まれないものとする。これは、後述するよう
に、電子透かし情報検出装置において、変換係数の時間
的な変化に基づいて、電子透かし情報の埋め込みの有無
を判断するためである。
【0066】以上説明したように、電子透かし情報埋込
装置200によれば、第1実施形態と異なり、全エネル
ギーEnergyに対しての周波数成分f1 ,f2 の変
換係数Cf1,Cf2の割合が所定値A以上の場合には、電
子透かし情報を埋め込む際に変換係数Cf1,Cf2
「0」にすると変換係数に変分を加えたことによる音質
への影響が比較的大きくなるため、変換係数Cf1,Cf2
をそれぞれCf1/2,Cf2/2にすることで、その影響
を小さくする。そのため、電子透かし情報埋込装置20
0によれば、電子透かし情報埋込装置100に比べて、
原デジタルオーディオ信号に対しての電子透かし情報の
埋め込みによる音質の劣化をさらに抑制できる。
【0067】第3実施形態 図9は、本実施形態の電子透かし情報埋込装置300の
構成図である。図9に示すように、電子透かし情報埋込
装置300は、デジタル入力I/F回路11、アナログ
入力I/F回路12、A/D変換回路13、メモリ14
(記憶手段)、FFT回路15(直交変換手段)、IF
FT回路16(直交逆変換手段)、信号圧縮回路17、
デジタル出力I/F回路18(出力手段)、MPU31
9(トリガー信号検出手段および情報埋込手段)、内部
バス20および操作部21を有する。
【0068】ここで、デジタル入力I/F回路11、ア
ナログ入力I/F回路12、A/D変換回路13、メモ
リ14、FFT回路15、IFFT回路16、信号圧縮
回路17、デジタル出力I/F回路18、内部バス20
および操作部21は、第1実施形態で前述したものと同
じである。すなわち、電子透かし情報埋込装置300
は、MPU319における処理が第1実施形態のMPU
19とは異なる。以下、MPU319における処理を中
心に説明する。
【0069】図10および図11は、MPU319にお
ける電子透かし情報の埋め込み処理を説明するためのフ
ローチャートである。 ステップS31:MPU319は、例えば、ユーザによ
る操作部21の操作によって処理開始指示が出されたと
判断すると、メモリ14に記憶されているオーディオ信
号のサンプル数を示す内部変数countと、FFT回
路15におけるFFT処理を行う単位(FFT処理ブロ
ック)を構成するサンプル数を示す内部変数FET_s
ampleと、入力されたサンプルがトリガ信号である
か否かを示す内部変数flag_peakと、周波数解
析後の所定の周波数成分の変換係数が所定値B以下であ
るか否かを示す内部変数flag_coefとを初期化
する。具体的には、内部変数count,flag_p
eakおよびflag_coefに「0」を代入し、内
部変数FET_sampleに「512」を代入する。
【0070】ステップS32:MPU319は、ユーザ
による操作部21の操作によって処理停止指示が出され
たこと、あるいは、デジタル入力I/F回路11および
アナログ入力I/F回路12の双方からオーディオ信号
が入力されていないことの少なくとも一方を検出した場
合は処理を終了し、それ以外の場合はステップS33の
処理を実行する。
【0071】ステップS33:MPU319は、デジタ
ル入力I/F回路11に入力されたデジタルオーディオ
信号のサンプルの振幅レベルを監視し、当該振幅レベル
がピークレベルであると判断したときに、当該サンプル
がトリガ信号であると判断してステップS34の処理を
実行し、そうでない場合にステップS35の処理を実行
する。
【0072】ステップS34:MPU319は、内部変
数flag_peakに「1」を代入する。
【0073】ステップS35:MPU319は、内部変
数flag_peakが「1」であるか否かを判断し、
「1」であると判断した場合にステップS36の処理を
実行し、「1」ではないと判断した場合に図11に示す
ステップS49の処理を実行する。
【0074】ステップS36:MPU319は、デジタ
ル入力I/F回路11に入力された1サンプル分のオー
ディオ信号S9を、内部バス20を介してメモリ14に
記憶し、内部変数countを「1」だけ増加する。
【0075】ステップS37:MPU319は、内部変
数countと、内部変数FET_sampleとが一
致したか否かを判断し、一致したと判断した場合はステ
ップS39の処理を実行し、一致していないと判断した
場合はステップS32の処理に戻る。すなわち、MPU
319は、512サンプル分のオーディオ信号がメモリ
14に記憶されたときに、ステップS39の処理を行
う。
【0076】ステップS39:MPU319は、内部変
数countに「0」を代入する。
【0077】ステップS40:MPU319は、メモリ
14に記憶されている512サンプル分のオーディオ信
号を内部バス20を介してFFT回路15に転送する。
これにより、FFT回路15において、512サンプル
分のオーディオ信号について、FFT処理が行われ、当
該FFT処理によって得られた変換係数が内部バス20
を介してMPU319に出力される。
【0078】ステップS41:MPU319は、所定の
周波数成分f1 の変換係数Cf1が、所定値Bより小さい
か否かを判断し、所定値Bより小さいと判断した場合に
はステップS42の処理を実行し、所定値B以上である
と判断した場合にはステップS43の処理を実行する。
ここで、周波数成分f1 は、MPU319に内蔵された
RAMに記憶された情報によって予め特定されている。
【0079】ステップS42:MPU319は、内部変
数flag_coefに「1」を代入する。
【0080】ステップS43:MPU319は、変換係
数Cf1に「0」を代入する。
【0081】ステップS44:MPU319は、ステッ
プS43において「0」を代入した変換係数Cf1と、メ
モリ14から入力したそれ以外の変換係数とを内部バス
20を介してIFFT回路16に出力する。これによ
り、IFFT回路16において、メモリ14から入力し
た変換係数を用いてIFFT処理を行って、デジタルオ
ーディオ信号を復元する。
【0082】ステップS45:MPU319は、ステッ
プS44において復元したデジタルオーディオ信号のサ
ンプル内に、ステップS33においてトリガー信号であ
ると判断されたサンプルの振幅レベル(ピークレベル)
を越えたサンプルが存在するか否かを判断し、存在する
と判断した場合にはステップS46の処理を実行し、存
在しないと判断した場合にはステップS47の処理を実
行する。なお、通常、ステップS41において、変換係
数Cf1が所定値B以上であると判断された場合(内部変
数flag_coefが「0」である場合)に、MPU
319はステップS46の処理を実行する。
【0083】ステップS46:MPU319は、ステッ
プS45において、ピークレベルを越えた振幅レベルを
持つサンプルであると判断されたサンプルの振幅レベル
をピークレベルより下げる。これにより、電子透かし情
報の検出時におけるトリガー信号の適切な検出を保証し
ている。
【0084】ステップS47:MPU319は、内部変
数flag_coefが「1」であるか否かを判断し、
「1」であると判断した場合にはステップS48の処理
を実行し、「1」ではないと判断した場合にはステップ
S40の処理を実行する。すなわち、ステップS41に
おいて周波数成分f1 の変換係数Cf1が所定値B以上で
あると判断された場合に、ステップS40の処理に戻っ
てFFT処理が再び行われる。これにより、ステップS
46の処理が行われた場合に、ステップS40における
周波数解析後の変換係数Cf1が所定値Bより小さくなる
までステップS40〜S47の処理が繰り返され、電子
透かし情報の検出時において変換係数Cf1の変分をより
正確に検出できるようになる。
【0085】ステップS48:MPU319は、内部変
数flag_peakおよびflag_coefに
「0」を代入する。
【0086】ステップS49:MPU319は、IFF
T回路16において復元されたデジタルオーディオ信号
を内部バス20を介してデジタル出力I/F回路18に
出力させる。これにより、デジタル出力I/F回路18
から出力されたデジタルオーディオ信号が、記録媒体3
0に記録される。
【0087】ステップS50:MPU19は、メモリ1
4の記憶内容を消去(クリア)した後に、ステップS3
2の処理に戻る。
【0088】なお、電子透かし情報埋込装置300にお
いて、前述した電子透かし情報埋込装置100と同様
に、一のFFT処理ブロックの周波数スペクトルの周波
数成分f1 の変換係数Cf1に「0」が代入された場合
(電子透かし情報が埋め込まれた場合)に、当該FFT
処理ブロックの前後のFFT処理ブロックの変換係数C
f1には電子透かし情報は埋め込まれないものとする。
【0089】以上説明したように、電子透かし情報埋込
装置300によれば、トリガー信号の直後にのみ電子透
かし情報を埋め込むため、電子透かし情報検出装置は、
トリガー信号を検出した直後にのみ電子透かし情報の検
出動作を行えばよく、負荷が軽減される。また、電子透
かし情報埋込装置300によれば、IFFT処理後に、
ピークレベルを越えた振幅レベルを持つサンプルがある
場合には、当該サンプルの振幅レベルをピークレベルよ
りレベルを下げるため、電子透かし情報検出装置におい
てトリガー信号を正確に検出できる。また、電子透かし
情報埋込装置300によれば、ステップS40における
周波数解析後の変換係数Cf1が所定値Bより小さくなる
まで、ステップS40〜S47の処理が繰り返されるた
め、電子透かし情報の検出時において変換係数Cf1の変
分をより正確に検出できるようになる。
【0090】電子透かし情報埋込装置のその他の実施形
上述した第1〜3実施形態では、MPU19,219,
319において、内蔵するRAMに記憶した情報によっ
て、電子透かし情報を埋め込む周波数成分f1,f2 を予
め特定している場合を例示したが、例えば、MPU1
9,219,319が、FFT回路15において得られ
た周波数スペクトルに基づいて、電子透かし情報を埋め
込む周波数成分を動的に決定してもよい。具体的には、
例えば、周波数スペクトルに基づいて、ピークレベルを
持つ周波数成分に隣接する一の周波数成分を「0」にし
たり、平均的なレベルを持つ周波数成分を「0」にした
りして電子透かし情報を埋め込んでもよい。
【0091】また、上述した第1〜3実施形態では、M
PU19,219,319において、電子透かし情報を
埋め込む場合に、所定の周波数成分の変換係数を「0」
にする場合を例示したが、当該値は「0」以外であって
もよい。また、当該変換係数に所定の値を代入するので
はなく、当該変換係数の値に所定量の値を加算あるいは
減算してもよい。
【0092】また、上述した第1〜3実施形態では、一
の電子透かし情報の埋め込みは一の周波数成分に変分を
加えることで行い、電子透かし情報検出装置において、
変換係数の時間的な変化に基づいて電子透かし情報の埋
め込みの有無を判断するために、一のFFT処理ブロッ
クの周波数スペクトルの所定の周波数成分の変換係数に
変分が加えた場合(電子透かし情報が埋め込まれた場
合)に、当該FFT処理ブロックの前後のFFT処理ブ
ロックの当該変換係数には電子透かし情報は埋まないよ
うにした。但し、本発明は一の電子透かし情報の埋め込
みを、例えば、隣接する複数の周波数成分に段階的なレ
ベルを持たせることで行ってもよい。具体的には、例え
ば、連続した周波数成分f1 ,f2 ,f3 の変換係数C
f1,Cf2,Cf3に、それぞれ「0」,「10」,「2
0」のように等しい差分量で段階的に変化するレベルを
持たせてもよいし、「10」,「20」,「40」のよ
うに倍数で段階的に変化するレベルを持たせてもよい。
【0093】また、直交変換手段としてはFFTに限ら
ず、DCT(Discrete Cosine Transform) やMDCT(M
odified Discrete Cosine Transform)などによって得ら
れる各周波数成分の係数に変分を加えることにより電子
透かし情報を埋め込むようにしてもよい。
【0094】以下、本発明の実施形態に係わる電子透か
し情報検出装置について説明する。第4実施形態 本実施形態では、前述した第1実施形態の電子透かし情
報埋込装置を用いて電子透かし情報が埋め込まれたデジ
タルオーディオ信号から、電子透かし情報を検出する電
子透かし情報検出装置について説明する。
【0095】図12は、本実施形態の電子透かし情報検
出装置400の構成図である。図12に示すように、電
子透かし情報検出装置400は、デジタル入力I/F回
路411、メモリ412(記憶手段)、FFT回路41
3(直交変換手段)、信号伸長回路414、デジタル出
力I/F回路415(出力手段)、D/A変換回路41
6,417、アナログ出力I/F回路418,419
(出力手段)、内部バス420、ディスプレイ421、
MPU422(情報検出手段)および操作部423を有
する。
【0096】デジタル入力I/F回路411は、例え
ば、MD、CD−RおよびDVDなどの記録媒体(パッ
ケージメディア)30やインターネットなどから入力し
たオーディオ信号を、MPU422の転送制御に基づい
て内部バス420を介してメモリ412に出力する。
【0097】メモリ412は、デジタル入力I/F回路
411あるいは信号伸長回路414から入力したデジタ
ルオーディオ信号を記憶し、MPU422からの制御に
基づいて、FFT回路413における周波数解析処理の
単位となるFFT処理ブロックを構成するオーディオ信
号(本実施形態では512サンプル)が記憶されると、
当該記憶されたデジタルオーディオ信号を読み出して内
部バス420を介してFFT回路413に出力する。
【0098】FFT回路413は、メモリ412から入
力したデジタルオーディオ信号をFFT処理ブロックを
単位としてFFT処理して周波数解析を行って時間領域
から周波数領域に変換し、MPU422からの制御に基
づいて、変換係数を内部バス420を介してMPU42
2に出力する。
【0099】信号伸長回路414は、デジタル入力I/
F回路411から入力されたデジタルオーディオ信号
が、圧縮されている場合には、当該入力したデジタルオ
ーディオ信号を伸長してからメモリ412に記憶する。
【0100】デジタル出力I/F回路415は、デジタ
ルオーディオ信号S30が複製可能である場合に、MP
U422からの制御に基づいて、メモリ412から読み
出されたデジタルオーディオ信号を入力し、これをデジ
タルオーディオ信号S415として出力する。A/D変
換回路416,417は、MPU422からの制御に基
づいて、メモリ412から入力したデジタルオーディオ
信号をアナログオーディオ信号に変換し、当該アナログ
オーディオ信号をアナログ出力I/F回路418,41
9にそれぞれ出力する。
【0101】MPU422は、電子透かし情報検出装置
400内の各構成要素の制御を統括的に行う。また、M
PU422は、DMA(Direct Memory Access)コントロ
ーラを内蔵し、内部バス420を介した各構成要素相互
間でのデータ転送を制御する。
【0102】また、MPU422は、メモリ412の記
憶状態を監視し、前述したように、FFT回路413に
おけるFFT処理の単位となるFFT処理ブロックを構
成するデジタルオーディオ信号がデジタル入力I/F回
路411からメモリ412に記憶さたことを確認する
と、当該メモリ412に記憶されているデジタルオーデ
ィオ信号をFFT回路413に出力するように制御を行
う。
【0103】また、MPU422は、内部バス420を
介してFFT回路413からFFT処理結果である変換
係数を入力して内蔵するRAMに記憶する。そして、M
PU422は、RAMに予め記憶されている電子透かし
情報が埋め込まれる周波数成分の変換係数を特定する情
報に基づいて、FFT回路413からRAMに記憶され
た変換係数のうち当該情報によって特定された変換係数
の時間的変化率を計算し、当該時間的変化率が一定値以
上の変換係数には電子透かし情報が埋め込まれていると
判定する。そして、MPU422は、電子透かし情報が
埋め込まれていると判断した周波数成分が”複製禁止”
を示すものである場合には、ディスプレイ421に”複
製禁止”を表示させると共に、例えば、デジタル出力I
/F回路415からデジタルオーディオ信号を出力でき
ないように制御する。但し、MPU422は、アナログ
オーディオ信号をアナログ出力I/F回路418,41
9からは出力できるように制御する。この場合には、ア
ナログ入力の可能な記録装置をアナログ出力I/F回路
418,419に接続した場合には、オーディオ信号の
複製(コピー)が可能であるが、電子透かし情報に基づ
いて複製を禁止する機能を記録装置に備えることで当該
複製を禁止することも可能である。
【0104】一方、MPU422は、電子透かし情報が
埋め込まれていると判断した周波数成分が”1世代のみ
複製許可”を示すものである場合には、ディスプレイ4
21に”1世代のみ複製許可”を表示すると共に、デジ
タル出力I/F回路415からのデジタルオーディオ信
号の出力を可能にする。また、世代制限情報を”複製禁
止”に書き換える。
【0105】また、MPU422は、電子透かし情報が
埋め込まれていないと判断した場合には、ディスプレイ
421に”複製許可”を表示する。また、MPU422
は、”複製許可”である場合には、例えば、メモリ41
2に記憶されているオーディオ信号をデジタル出力I/
F回路415およびアナログ出力I/F回路418,4
19から出力可能に制御する。なお、MPU422は、
電子透かし情報が”複製許可”を示すと判断し、以後、
電子透かし情報の解読が不要であると判断した場合に
は、デジタル入力I/F回路411から入力したオーデ
ィオ信号を内部バス420を介してデジタル出力I/F
回路415およびD/A変換回路416,417に直接
出力するように制御することもできる。
【0106】また、ディスプレイ421は、上述したよ
うに、”複製禁止”、”1世代のみ複製許可”および”
複製許可”の表示を行う他、例えば、図13に示すよう
に、記録媒体30から読み出しているデジタルオーディ
オ信号のトラック番号やタイトルなどを表示してもよ
い。ここで、ディスプレイ421としては、例えば、液
晶、ブラウン管あるいは発光ダイオードを用いたものが
用いられ、コンピュータのディスプレイのGUI(Graph
ical User Interface)による表示であってもよい。な
お、ディスプレイ421の代わりに、”複製禁止”、”
1世代のみ複製許可”および”複製許可”などの音声出
力を行うスピーカを用いてもよい。
【0107】図14および図15は、MPU422にお
ける電子透かし情報の解読処理を説明するためのフロー
チャートである。なお、以下に示す解読処理では、”複
製禁止”および”1世代のみ複製可能”を示す電子透か
し情報が、それぞれ対応する所定の周波数成分の変換係
数を「0」とすることでデジタルオーディオ信号に埋め
込まれており、時間的に連続した3つのFFT処理ブロ
ック(512×3サンプル)についてのFFT回路41
3で得られた変換係数の時間的変化に基づいて電子透か
し情報を解読する場合を例示している。ここで、一のF
FT処理ブロックの一の周波数成分に電子透かし情報が
埋め込まれている場合に、その前後のFFT処理ブロッ
クの当該周波数成分には電子透かし情報は埋め込まれて
いないものとする。
【0108】ステップS61:MPU422は、例え
ば、ユーザによる操作部423の操作によって再生指示
が出されたと判断すると、内部変数count、FET
_sample、flag_copy_enを初期化す
る。具体的には、内部変数countに「0」を代入
し、内部変数FET_sampleに「512」を代入
し、内部変数flag_copy_enに「0」を代入
する。
【0109】ステップS62:MPU422は、ユーザ
による操作部423の操作によって処理停止指示が出さ
れたこと、あるいは、デジタル入力I/F回路411か
らデジタルオーディオ信号が入力されていないことの少
なくとも一方を検出した場合は処理を終了し、それ以外
の場合はステップS63の処理を実行する。
【0110】ステップS63:MPU422は、内部変
数flag_copy_enが「1」であるか否かを判
断し、「1」であると判断した場合にはステップS65
の処理を実行し、「1」ではないと判断した場合にはス
テップS64の処理を実行する。
【0111】ステップS64:MPU422は、デジタ
ル出力I/F回路415およびアナログ出力I/F回路
418,419からのオーディオ信号の出力を停止する
制御を行う。
【0112】ステップS65:MPU422は、1サン
プル分のデジタルオーディオ信号S30がデジタル入力
I/F回路411に入力される毎に、当該1サンプル分
のデジタルオーディオ信号を内部バス420を介してメ
モリ412に記憶し、内部変数countを「1」だけ
増加する。
【0113】ステップS66:MPU422は、内部変
数countと、内部変数FET_sampleとが一
致したか否かを判断し、一致したと判断した場合はステ
ップS67の処理を実行し、一致していないと判断した
場合はステップS62の処理に戻る。すなわち、MPU
422は、512サンプル分のオーディオ信号がメモリ
412に記憶されたときに、ステップS62の処理を行
う。
【0114】ステップS67:MPU422は、内部変
数countに「0」を代入する。
【0115】ステップS68:MPU422は、メモリ
412に記憶されている512サンプル分のデジタルオ
ーディオ信号を内部バス420を介してFFT回路41
3に転送する。これにより、FFT回路413におい
て、512サンプル分のデジタルオーディオ信号につい
て、FFT処理が行われ、当該FFT処理によって得ら
れた変換係数が内部バス420を介してMPU422に
出力される。当該変換係数は、MPU422に内蔵され
たRAMに記憶される。
【0116】ステップS69:MPU422は、周波数
成分f1 に電子透かし情報が埋め込まれているか否かを
判断する。具体的には、MPU422は、前回のステッ
プS68でRAMに記憶した周波数成分f1 の変換係数
f1b を、今回のステップS68でRAMに記憶した周
波数成分f1 の変換係数Cf1a と前々回のステップS6
8でRAMに記憶した周波数成分f1 の変換係数Cf1c
とを加算した値で除算した除算結果「Cf1b /(Cf1a
+Cf1c )」が、例えば1/10などの所定値Cより小
さい場合(周波数成分f1 に電子透かし情報が埋め込ま
れていると判断した場合)にはステップS70を実行
し、所定値C以上の場合(周波数成分f1 に電子透かし
情報が埋め込まれていないと判断した場合)にはステッ
プS72を実行する。これは、FFT処理を前回行った
512サンプルの周波数成分f1 に電子透かし情報が埋
め込まれているか否かを判断する処理であり、電子透か
し情報が埋め込まれていない場合には、変換係数
f1a ,Cf1b ,Cf1c は略同じ値になり、除算結果
「Cf1b /(Cf1a +Cf1c )」は1/2程度になる。
一方、FFT処理を前回行った512サンプルの周波数
成分f1 に電子透かし情報が埋め込まれている場合に
は、変換係数Cf1b は「0」になっており、変換係数C
f1a ,Cf1c は「0」ではないため、FFT処理の誤差
を考慮しても、除算結果「Cf1b /(Cf1a
f1c )」は例えば1/20以下になる。
【0117】ステップS70:ステップS69において
周波数成分f1 に電子透かし情報が埋め込まれていると
判断された場合に実行され、MPU422は、内部変数
flag_copy_enに「1」を代入する。これに
より、以後、MPU422によって、ステップS63が
行われると、続いてステップS64の処理が行われ、デ
ジタル出力I/F回路415およびアナログ出力I/F
回路418,419からのオーディオ信号の出力は行わ
れない。
【0118】ステップS71:MPU422は、ディス
プレイ421に”複製禁止”を表示させる。
【0119】ステップS72:ステップS69において
周波数成分f1 に電子透かし情報が埋め込まれていない
と判断された場合に実行され、MPU422は、周波数
成分f2 に電子透かし情報が埋め込まれているか否かを
判断する。具体的には、MPU422は、前回のステッ
プS68でRAMに記憶した周波数成分f2 の変換係数
f2b を、今回のステップS68でRAMに記憶した周
波数成分f2 の変換係数Cf2a と前々回のステップS6
8でRAMに記憶した周波数成分f2 の変換係数Cf2c
とを加算した値で除算した除算結果「Cf2b /(Cf2a
+Cf2c )」が、例えば1/10などの所定値Cより小
さい場合(周波数成分f2 に電子透かし情報が埋め込ま
れていると判断した場合)にはステップS73を実行
し、所定値C以上の場合(周波数成分f2 に電子透かし
情報が埋め込まれていないと判断した場合)にはステッ
プS75を実行する。これは、FFT処理を前回行った
512サンプルの周波数成分f2 に電子透かし情報が埋
め込まれているか否かを判断する処理であり、電子透か
し情報が埋め込まれていない場合には、変換係数
f2a ,Cf2b ,Cf2c は略同じ値になり、除算結果
「Cf2b /(Cf2a +Cf2c )」は1/2程度になる。
一方、FFT処理を前回行った512サンプルの周波数
成分f2 に電子透かし情報が埋め込まれている場合に
は、変換係数Cf2b は「0」になっており、変換係数C
f2a ,Cf2c は共に「0」ではないため、FFT処理の
誤差を考慮しても、除算結果「Cf2b /(Cf2a +C
f2c )」は例えば1/20以下になる。
【0120】ステップS73:ステップS72において
周波数成分f2 に電子透かし情報が埋め込まれていると
判断された場合に実行され、MPU422は、ディスプ
レイ421に”1世代のみ複製可”を表示させる。この
とき、内部変数flag_copy_enは「0」のま
まであるため、ステップS63の処理を次に行うと、続
いてステップS65の処理が行われ、メモリ412に記
憶されたオーディオ信号をデジタル出力I/F回路41
5およびアナログ出力I/F回路418,419から出
力可能になる。
【0121】ステップS74:MPU422は、世代制
限情報を”複製禁止”に書き換える。すなわち、変換係
数Cf1a を「0」に書き換える。
【0122】ステップS75:ステップS72において
周波数成分f2 に電子透かし情報が埋め込まれていない
と判断された場合に実行され、MPU422は、ディス
プレイ421に”複製許可”を表示させる。このとき、
内部変数flag_copy_enは「0」のままであ
るため、ステップS63の処理を次に行うときに、ステ
ップS65の処理が行われ、メモリ412に記憶された
オーディオ信号をデジタル出力I/F回路415および
アナログ出力I/F回路418,419から出力可能に
なる。
【0123】ステップS76:MPU422は、メモリ
412の記憶内容を消去した後に、ステップS62の処
理に戻る。
【0124】以上説明したように、電子透かし情報検出
装置400によれば、例えば、前述した第1実施形態の
電子透かし情報埋込装置100のように、原デジタルオ
ーディオ信号に対してFFT処理して得られた周波数ス
ペクトルの変換係数のうち予め決められた周波数成分の
変換係数を「0」にして電子透かし情報を埋め込む電子
透かし情報埋込装置を用いて生成されたデジタルオーデ
ィオ信号から電子透かし情報を適切に検出できる。ま
た、電子透かし情報検出装置400によれば、連続した
3つのFFT処理ブロックについてFFT処理を行うこ
とで、特定の周波数成分に電子透かし情報が埋め込まれ
ているか否かを検出できるため、電子透かし情報を短時
間で検出できる。
【0125】電子透かし情報検出装置のその他の実施形
上述した第4実施形態では、予め決められた周波数成分
を「0」にして電子透かし情報を埋め込んだデジタルオ
ーディオ信号から電子透かし情報を検出する場合を例示
したが、例えば、前述した第2実施形態のように、全エ
ネルギーEnergyに対しての周波数成分f1 ,f2
の変換係数の割合が所定値C以上の場合には、変換係数
f1,Cf2ををCf1/2,Cf2/2にしてデジタルオー
ディオ信号に埋め込まれた電子透かし情報を検出する場
合にも本発明は適用できる。但し、この場合には、電子
透かし情報が埋め込まれている場合の除算結果「Cf1b
/(Cf1a +Cf1c )」,「Cf2b /(Cf2a
f2c )」は1/4程度になるため、図15のステップ
S69,S72で用いる所定値Cの値として例えば、1
/2と1/4との間である1/3などが用いられる。
【0126】また、前述した第3実施形態の電子透かし
情報埋込装置を用いて電子透かし情報が埋め込まれたデ
ジタルオーディオ信号から電子透かし情報を検出する場
合には、例えば、図13に示すステップS62とS63
との間に、トリガー信号を検出する処理を行い、トリガ
ー信号を検出したときにのみ、ステップS63以降の処
理を行うようにすることも可能である。
【0127】また、第4実施形態では、所定の周波数成
分の変換係数の時間的な変化に基づいて電子透かし情報
の検出を行う場合を例示したが、前述したように、隣接
する複数の周波数成分のレベルに、段階的な変化などの
所定の変化パターンを持たせることで電子透かし情報が
埋め込まれている場合には、当該隣接する複数の周波数
成分のレベルの変化パターンを検出することで電子透か
し情報を検出する。また、変換係数の変化パターンを、
複数の時間領域および/または周波数領域について検出
し、それらの複数の検出結果の論理和あるいは論理積に
基づいて、電子透かし情報の埋め込みの有無を検出して
もよい。
【0128】第5実施形態 図16は、本実施形態のデジタルオーディオ信号再生装
置500の構成図である。図16に示すように、デジタ
ルオーディオ信号再生装置500は、図12に示す電子
透かし情報検出装置400のアナログ出力I/F回路4
18,419にスピーカ501を接続した構成をしてい
る。
【0129】デジタルオーディオ信号再生装置500で
は、記録媒体30から読み出されたデジタルオーディオ
信号S30が、電子透かし情報検出装置400におい
て、D/A変換され、アナログオーディオ信号S41
8,S419がスピーカ501に出力される。そして、
スピーカ501から、アナログオーディオ信号S41
8,S419に応じた音響が出力される。このとき、電
子透かし情報検出装置400において、例えば”再生禁
止”の電子透かし情報が埋め込まれていると判断された
場合には、スピーカ501へのアナログオーディオ信号
S418,S419の出力を禁止してもよい。また、ス
ピーカ501への出力は、図12に示すデジタルオーデ
ィオ信号S415であってもよい。
【0130】また、デジタルオーディオ信号再生装置5
00は、電子透かし情報検出装置400の代わりに、隣
接する複数の周波数成分に段階的なレベルを持たせるこ
とで電子透かし情報が埋め込まれている場合には、当該
隣接する複数の周波数成分が段階的なレベルを持つこと
を検出することで電子透かし情報を検出する電子透かし
情報検出装置を用いてもよい。
【0131】第6実施形態 図17は、本実施形態のデジタルオーディオ信号記録装
置600の構成図である。図17に示すように、デジタ
ルオーディオ信号記録装置600は、図12に示す電子
透かし情報検出装置400のデジタル出力I/F回路4
15にレコーダ601を接続した構成をしている。
【0132】デジタルオーディオ信号記録装置600で
は、記録媒体30から読み出されたデジタルオーディオ
信号S30が電子透かし情報検出装置400に入力さ
れ、電子透かし情報検出装置400において、前述した
図14および図15に示す処理が行われ、”記録可能”
であるか否かが判断される。そして、”記録可能”であ
ると判断された場合に、図12に示すデジタル出力I/
F回路415および/またはアナログ出力I/F回路4
18,419からレコーダ601にデジタルオーディオ
信号S415および/またはアナログオーディオ信号S
418,S419が出力されて所定の記録媒体に記録さ
れる。
【0133】なお、デジタルオーディオ信号記録装置6
00は、電子透かし情報検出装置400の代わりに、隣
接する複数の周波数成分に段階的なレベルを持たせるこ
とで電子透かし情報が埋め込まれている場合には、当該
隣接する複数の周波数成分が段階的なレベルを持つこと
を検出することで電子透かし情報を検出する電子透かし
情報検出装置を用いてもよい。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のデジタル
信号処理装置およびその方法によれば、デジタル信号の
品質を殆ど落とすことなく、デジタル信号に電子透かし
情報を埋め込むことができる。また、本発明のデジタル
信号処理装置およびその方法によれば、所定の周波数成
分のレベルを示す変換係数を変えて埋め込まれた電子透
かし情報を検出することできる。また、本発明のデジタ
ル信号処理装置によれば、所定の周波数成分のレベルを
示す変換係数を変えて埋め込まれた電子透かし情報を検
出し、当該検出結果に基づいてデジタル信号の出力を制
御できる。また、本発明のデジタル信号処理装置によれ
ば、所定の周波数成分のレベルを示す変換係数を変えて
埋め込まれた電子透かし情報を検出し、当該検出結果に
基づいてデジタル信号の記録媒体への記録を制御でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態の電子透かし情
報埋込装置の構成図である。
【図2】図2は、図1に示すFFT回路における処理を
説明するための図である。
【図3】図3は、図1に示すFFT回路における処理を
説明するための図である。
【図4】図4は、図1に示す電子透かし情報埋込装置の
動作およびMPUにおける電子透かし情報の埋め込み処
理を説明するためのフローチャートである。
【図5】図5は、図1に示す電子透かし情報埋込装置の
動作およびMPUにおける電子透かし情報の埋め込み処
理を説明するためのフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の第2実施形態の電子透かし情
報埋込装置の構成図である。
【図7】図7は、図6に示す電子透かし情報埋込装置の
動作およびMPUにおける電子透かし情報の埋め込み処
理を説明するためのフローチャートである。
【図8】図8は、図6に示す電子透かし情報埋込装置の
動作およびMPUにおける電子透かし情報の埋め込み処
理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図9は、本発明の第3実施形態の電子透かし情
報埋込装置の構成図である。
【図10】図10は、図9に示す電子透かし情報埋込装
置の動作およびMPUにおける電子透かし情報の埋め込
み処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】図11は、図9に示す電子透かし情報埋込装
置の動作およびMPUにおける電子透かし情報の埋め込
み処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】図12は、本発明の第4実施形態の電子透か
し情報検出装置の構成図である。
【図13】図13は、図12に示すディスプレイに表示
される画面の一例を説明するための図である。
【図14】図14は、図12に示す電子透かし情報検出
装置の動作およびMPUにおける電子透かし情報の検出
処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】図15は、図12に示す電子透かし情報検出
装置の動作およびMPUにおける電子透かし情報の検出
処理を説明するためのフローチャートである。
【図16】図16は、本発明の実施形態のデジタルオー
ディオ信号再生装置の構成図である。
【図17】図17は、本発明の実施形態のデジタルオー
ディオ信号記録装置の構成図である。
【符号の説明】
11,411…デジタル入力I/F回路、12…アナロ
グ入力I/F回路、13…A/D変換回路、14,41
2…メモリ、15,413…FFT回路、16…IFF
T回路、17…信号圧縮回路、18,415…デジタル
出力I/F回路、19,219,319,422…MP
U、20,420…内部バス、21,423…操作部、
30…記録媒体、416,417…D/A変換回路、4
21…ディスプレイ、418,419…アナログ出力I
/F回路
フロントページの続き (72)発明者 加藤 有美 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D044 AB05 AB07 EF03 FG10 FG18 GK07 GK17 HL08 HL09 HL11

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デジタル信号を周波数解析して時間領域か
    ら周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる複
    数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分のレ
    ベルを各々示す複数の変換係数を生成する直交変換手段
    と、 前記複数の変換係数のうち少なくとも一の変換係数の値
    を変えて電子透かし情報を前記デジタル信号に埋め込む
    情報埋込手段とを有するデジタル信号処理装置。
  2. 【請求項2】前記値を変えた変換係数と、前記複数の変
    換係数のうち前記値を変えていない変換係数とによって
    周波数領域で表現されたデジタル信号を時間領域に直交
    逆変換する直交逆変換手段をさらに有する請求項1に記
    載のデジタル信号処理装置。
  3. 【請求項3】前記情報埋込手段は、前記電子透かし情報
    を埋め込む際に、予め決められた前記変換係数の値を変
    える請求項1に記載のデジタル信号処理装置。
  4. 【請求項4】前記情報埋込手段は、複数の電子透かし情
    報のそれぞれについて予め決められた前記変換係数の値
    を変えて、前記デジタル信号に前記複数の電子透かし情
    報を埋め込む請求項3に記載のデジタル信号処理装置。
  5. 【請求項5】前記直交変換手段は、所定量のデジタル信
    号からなる変換処理ブロックを単位として前記デジタル
    信号を前記時間領域から前記周波数領域に変換する請求
    項1に記載のデジタル信号処理装置。
  6. 【請求項6】前記情報埋込手段は、 一の前記変換処理ブロックから得られた所定の周波数成
    分のレベルを示す変換係数の値を変えて電子透かし情報
    を埋め込んだ場合に、 当該一の変換処理ブロックの前後の時間に処理される変
    換処理ブロックの前記所定の周波数成分のレベルを示す
    変換係数の値は変えない請求項6に記載のデジタル信号
    処理装置。
  7. 【請求項7】前記情報埋込手段は、前記少なくとも一の
    変換係数に、複数の値から選択した一の値を設定する請
    求項1に記載のデジタル信号処理装置。
  8. 【請求項8】前記情報埋込手段は、一体として前記変換
    が行われた変換処理ブロックから得られた複数の前記変
    換係数の値を加算した値に対する前記一の変換係数の値
    の比率と、所定値との間の大小関係に基づいて、前記複
    数の値から前記一の値を選択する請求項7に記載のデジ
    タル信号処理装置。
  9. 【請求項9】前記情報埋込手段は、前記生成された複数
    の変換係数の値に基づいて、前記電子透かし情報を埋め
    込む際に値を変える変換係数を決定する請求項1に記載
    のデジタル信号処理装置。
  10. 【請求項10】前記情報埋込手段は、前記直交逆変換し
    たデジタル信号を記録媒体に記録する際の記録制御に用
    いられる前記電子透かし情報を、前記複数の変換係数の
    うち少なくとも一の変換係数の値を変えて埋め込む請求
    項2に記載のデジタル信号処理装置。
  11. 【請求項11】前記情報埋込手段は、前記生成された複
    数の変換係数のうち、隣接した周波数成分を示す複数の
    変換係数の値を所定のパターンで変化させて前記電子透
    かし情報を埋め込む請求項1に記載のデジタル信号処理
    装置。
  12. 【請求項12】前記情報埋込手段は、前記複数の変換係
    数のうち少なくとも一の変換係数の値を0にして電子透
    かし情報を埋め込む請求項1に記載のデジタル信号処理
    装置。
  13. 【請求項13】前記直交変換手段は、前記デジタル信号
    としてデジタルオーディオ信号およびデジタルイメージ
    信号の少なくとも一方を時間領域から周波数領域に変換
    する請求項1に記載のデジタル信号処理装置。
  14. 【請求項14】入力したデジタル信号の振幅レベルに基
    づいて、前記入力したデジタル信号に含まれるトリガー
    信号を検出するトリガー信号検出手段と、 前記入力したデジタル信号を周波数解析して時間領域か
    ら周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる複
    数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分のレ
    ベルを各々示す複数の変換係数を生成する直交変換手段
    と、 前記トリガー信号が検出された後に、前記生成された複
    数の変換係数のうち少なくとも一の変換係数の値を変え
    て電子透かし情報を埋め込む情報埋込手段とを有するデ
    ジタル信号処理装置。
  15. 【請求項15】前記値を変えた変換係数と、前記複数の
    変換係数のうち前記値を変えていない変換係数とによっ
    て周波数領域で表現されたデジタル信号を時間領域に直
    交逆変換する直交逆変換手段をさらに有する請求項14
    に記載のデジタル信号処理装置。
  16. 【請求項16】前記情報埋込手段は、前記直交逆変換後
    のデジタル信号に、前記トリガー信号以外で当該トリガ
    ー信号の振幅レベル以上の振幅レベルが存在する場合
    に、当該振幅レベルを前記トリガー信号の振幅レベルよ
    り下げる請求項15に記載のデジタル信号処理装置。
  17. 【請求項17】前記情報埋込手段は、前記直交逆変換し
    たデジタル信号を記録媒体に記録する際の記録制御に用
    いられる前記電子透かし情報を、前記複数の変換係数の
    うち少なくとも一の変換係数の値を変えて埋め込む請求
    項15に記載のデジタル信号処理装置。
  18. 【請求項18】デジタル信号を周波数解析して時間領域
    から周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる
    複数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分の
    レベルを各々示す複数の変換係数を生成する直交変換手
    段と、 前記生成された複数の変換係数の変化パターンに基づい
    て、電子透かし情報が埋め込まれているか否かを検出す
    る情報検出手段とを有するデジタル信号処理装置。
  19. 【請求項19】前記情報検出手段は、前記生成された複
    数の変換係数の変化パターンに基づいて、記録媒体への
    前記デジタル信号の記録を制御する際に用いられる電子
    透かし情報が埋め込まれているか否かを検出する請求項
    18に記載のデジタル信号処理装置。
  20. 【請求項20】前記デジタル信号を出力する出力手段
    と、 前記検出の結果に基づいて、前記出力手段による前記デ
    ジタル信号の出力の可否を制御する制御手段とを有する
    請求項19に記載のデジタル信号処理装置。
  21. 【請求項21】所定量のデジタル信号からなる変換処理
    ブロックを単位としてデジタル信号を周波数解析して時
    間領域から周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含
    まれる複数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数
    成分のレベルを各々示す複数の変換係数を生成する直交
    変換手段と、 前記直交変換手段で連続して処理された複数の前記変換
    処理ブロックの相互間で、前記生成された変換係数のう
    ち所定の変換係数の差異を検出し、当該検出の結果に基
    づいて、前記電子透かし情報が埋め込まれているか否か
    を検出する情報検出手段とを有するデジタル信号処理装
    置。
  22. 【請求項22】前記情報検出手段は、前記所定の変換係
    数について、一の変換処理ブロックから得られた当該変
    換係数の値を、当該一の変換処理ブロックの前後に前記
    直交変換手段で処理された2つの変換処理ブロックから
    得られた当該変換係数の値の和で除算した値を基準とし
    て、前記一の変換処理ブロックの当該変換係数に電子透
    かし情報が埋め込まれているか否かを判断する請求項2
    1に記載のデジタル信号処理装置。
  23. 【請求項23】前記デジタル信号を入力する入力手段
    と、 前記入力したデジタル信号の振幅レベルに基づいて、前
    記入力したデジタル信号に含まれるトリガー信号を検出
    するトリガー信号検出手段をさらに有し、 前記直交変換手段は、前記トリガー信号が検出された後
    に、前記入力したデジタル信号を時間領域から周波数領
    域に変換する請求項21に記載のデジタル信号処理装
    置。
  24. 【請求項24】デジタル信号を周波数解析して時間領域
    から周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる
    複数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分の
    レベルを各々示す複数の変換係数を生成する直交変換手
    段と、 前記生成された複数の変換係数のうち周波数上で連続し
    て位置する複数の周波数成分のレベルをそれぞれ示す複
    数の変換係数の値の差異を検出し、当該差異に基づいて
    前記電子透かし情報が埋め込まれているか否かを検出す
    る情報検出手段とを有するデジタル信号処理装置。
  25. 【請求項25】デジタル信号を周波数解析して時間領域
    から周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる
    複数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分の
    レベルを各々示す複数の変換係数を生成する直交変換手
    段と、 前記生成された複数の変換係数の変化パターンに基づい
    て電子透かし情報が埋め込まれているか否かを検出する
    情報検出手段と、 前記デジタル信号に応じた出力を行う出力手段と、 前記検出の結果に基づいて、前記出力手段による前記デ
    ジタル信号の出力の可否を制御する制御手段とを有する
    デジタル信号処理装置。
  26. 【請求項26】デジタル信号を周波数解析して時間領域
    から周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる
    複数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分の
    レベルを各々示す複数の変換係数を生成する直交変換手
    段と、 前記生成された複数の変換係数の変化パターンに基づい
    て電子透かし情報が埋め込まれているか否かを検出する
    情報検出手段と、 前記デジタル信号を記録媒体に記録する記録手段と、 前記検出の結果に基づいて、前記記録手段による前記デ
    ジタル信号の前記記録媒体への記録の可否を制御する制
    御手段とを有するデジタル信号処理装置。
  27. 【請求項27】デジタル信号を周波数解析して時間領域
    から周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる
    複数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分の
    レベルを各々示す複数の変換係数を生成し、 前記複数の変換係数のうち少なくとも一の変換係数の値
    を変えて電子透かし情報を埋め込むデジタル信号処理方
    法。
  28. 【請求項28】前記値を変えた変換係数と、前記複数の
    変換係数のうち前記値を変えていない変換係数とによっ
    て周波数領域で表現されたデジタル信号を時間領域に直
    交逆変換する請求項27に記載のデジタル信号処理方
    法。
  29. 【請求項29】前記電子透かし情報は、記録媒体への前
    記直交逆変換したデジタル信号の記録を制御する際に用
    いられる情報である請求項28に記載のデジタル信号処
    理方法。
  30. 【請求項30】入力したデジタル信号の振幅レベルに基
    づいて、前記入力したデジタル信号に含まれるトリガー
    信号を検出し、 前記入力したデジタル信号を周波数解析して時間領域か
    ら周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる複
    数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分のレ
    ベルを各々示す複数の変換係数を生成し、 前記トリガー信号を検出した後に、前記複数の変換係数
    のうち少なくとも一の変換係数の値を変えて電子透かし
    情報を埋め込むデジタル信号処理方法。
  31. 【請求項31】デジタル信号を周波数解析して時間領域
    から周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる
    複数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分の
    レベルを各々示す複数の変換係数を生成し、 前記生成した複数の変換係数の変化パターンに基づいて
    電子透かし情報が埋め込まれているか否かを検出するデ
    ジタル信号処理方法。
  32. 【請求項32】前記電子透かし情報は、記録媒体への前
    記デジタル信号の記録を制御する際に用いられる情報で
    ある請求項31に記載のデジタル信号処理方法。
  33. 【請求項33】所定量のデジタル信号からなる変換処理
    ブロックを単位としてデジタル信号を周波数解析して時
    間領域から周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含
    まれる複数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数
    成分のレベルを各々示す複数の変換係数を生成し、 連続して前記変換が行われた複数の前記変換処理ブロッ
    クの相互間で、前記生成された変換係数のうち所定の変
    換係数の差異を検出し、当該検出の結果に基づいて、前
    記電子透かし情報が埋め込まれているか否かを検出する
    デジタル信号処理方法。
  34. 【請求項34】デジタル信号を周波数解析して時間領域
    から周波数領域に変換し、前記デジタル信号に含まれる
    複数の周波数成分のレベルのうち対応する周波数成分の
    レベルを各々示す複数の変換係数を生成し、 前記生成した複数の変換係数のうち周波数上で連続して
    位置する複数の周波数成分のレベルをそれぞれ示す複数
    の変換係数の値の差異を検出し、当該差異に基づいて前
    記電子透かし情報が埋め込まれているか否かを検出する
    デジタル信号処理方法。
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