JP2000207557A - 位置ずれ量計測方法 - Google Patents

位置ずれ量計測方法

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JP2000207557A
JP2000207557A JP11003956A JP395699A JP2000207557A JP 2000207557 A JP2000207557 A JP 2000207557A JP 11003956 A JP11003956 A JP 11003956A JP 395699 A JP395699 A JP 395699A JP 2000207557 A JP2000207557 A JP 2000207557A
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JP11003956A
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English (en)
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Haruhiko Yokoyama
晴彦 横山
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計測対象品の汚れや照明ムラがあっても、そ
れらの影響を受け難く信頼性の高い位置ずれ量計測がで
き、しかも処理時間を低減させることができる位置ずれ
量計測方法を提供する。 【解決手段】 基準画像2から抽出した全ての基準エッ
ジ点5、計測対象品を撮像して得た入力画像1から抽出
した全てのエッジ点3それぞれの組合せについて、両エ
ッジ点3、5間の相対座標 (x',y')を求めて仮想平面
7にプロットする毎に、プロットされる座標点 (x',
y')のカウント値E (x',y')を1ずつカウントアップ
して仮想変換画像8を得て、この仮想変換画像8を平滑
化し、平滑化した仮想変換画像9内で最大のカウント値
Fmax を持つ座標点Aの座標 (x'max,y'max) をもっ
て計測対象品の位置ずれ量 (x'max ,y'max) とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路基板やウエハ
基板などの計測対象品を、平面方向に正確に位置決めす
るために用いられる位置ずれ量計測方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】表面に画像パターンが形成されている回
路基板などの計測対象品を、画像処理にて位置決めする
ために用いられる位置ずれ量計測方法として、画像処理
のテンプレートマッチング法を利用するものが従来から
知られている。この方法は、図1、図11、図12に示
すように、パターン照合の基準となる基準画像2をテン
プレート10としてメモリーに登録しておき、このテン
プレート10を計測対象品の入力画像1上でラスター走
査させながら、テンプレート10と入力画像1との照合
を行い、入力画像1中のどの位置にテンプレート10と
ほぼ合致するパターンがあるかを求めるものである。テ
ンプレート10には、手本となる基準対象品の全画像の
内で、パターンに特徴があって他の部分と区別でき位置
も特定できる部分の画像が選ばれる。
【0003】従来の位置ずれ量計測方法の一例は、先
ず、基準対象品の参照範囲を撮像し、例えば横32画素
×縦32画素の各画素点が持つデジタルデータ(例えば
濃度データ)で構成されるテンプレート10としてメモ
リーに登録しておく。計測時には、計測対象品の対象範
囲を撮像し、例えば横500画素×縦500画素の各画
素点が持つデジタルデータで構成される入力画像1をメ
モリーに格納する。次いで、テンプレート10を入力画
像1上でソフトウエア的にラスター走査して、1ドット
ずつずらす毎に逐一テンプレート10とこのテンプレー
ト10が重なっている部分の入力画像1との合致度合い
を下記のテンプレート残差Rで評価し、テンプレート残
差Rが最小になる走査位置をもって、計測対象品の位置
を検出する。
【0004】テンプレート10の基準点(i=0,j=
0)の走査位置が入力画像1上のある座標(x,y)に
あるときのテンプレート残差R(x,y)は、テンプレ
ート10の全点の値Tとそれぞれの点が重なっている入
力画像1上の画素点の値Pとの差の絶対値の合計を式
(1) にて算出する。
【0005】
【数1】
【0006】ここで、(i,j)はテンプレート10上
の座標を、T(i,j)はテンプレート10上の座標
(i,j)におけるテンプレート10のデータ値を、P
(x,y)は入力画像1上の座標(x,y)における入
力画像1のデータ値を、それぞれ示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
位置ずれ量計測方法では、式(1) から判るように、テン
プレート10内の全ての点のデータ値T(i,j)がそ
れぞれ対応する入力画像1上の画素点の値P(x,y)
に十分に近い値にならなければ、テンプレート残差Rは
十分に小さい値とならない。すなわち、計測対象品の全
体あるいは部分の反射率がばらついたり、照明による計
測対象品の全体あるいは部分の照度が変動したりする
と、テンプレート10がパターンの合致した走査位置に
あってもテンプレート残差Rは十分に小さい値とならな
い。すなわち、計測対象品の表面の曇りなどの汚れや照
明ムラなどがあると、それらの影響を大きく受けて、パ
ターンがほぼ合致する走査位置を検出できないこともあ
り、位置ずれ量計測の信頼性が高くないという問題があ
る。
【0008】また、式(1) のテンプレート残差R(x,
y)の計算を、入力画像1上のほぼ全座標点毎に行うの
で、1枚の回路基板の位置ずれ量計測に膨大な計算処理
を必要とし、大きな処理時間を要するという問題があ
る。すなわち、P−Tという引き算処理だけにかぎって
も、その計算処理数は、ほぼ入力画像1の全画素数と基
準画像2の全画素数との積という膨大な数(数億)にな
る。
【0009】本発明は、上記問題に鑑み、計測対象品の
汚れや照明ムラがあっても、それらの影響を受け難く信
頼性の高い位置ずれ量計測ができ、しかも処理時間を低
減させることができる位置ずれ量計測方法を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、計測対象品を撮像して得た入力画像と、画
像照合および位置の基準となる基準画像とに基づいて計
測対象品の位置ずれ量を求める位置ずれ量計測方法にお
いて、基準画像から基準エッジ点を抽出し、抽出した全
ての基準エッジ点からなるマスター画像を登録してお
き、計測対象品の対象範囲を撮像し、撮像した入力画像
からエッジ点を抽出し、抽出した全てのエッジ点からな
るエッジ抽出画像を格納し、前記マスター画像の全基準
エッジ点それぞれと前記エッジ抽出画像の全エッジ点そ
れぞれとの組合せについて両エッジ点間の相対座標を求
め、求めた相対座標を仮想平面にプロットする毎に、プ
ロットされる座標点のカウント値を1ずつカウントアッ
プして仮想変換画像を得た後、この仮想変換画像を平滑
化し、平滑化した仮想変換画像内で最大のカウント値を
持つ座標点を特定し、特定した座標点の座標をもって計
測対象品の位置ずれ量とすることを特徴とする。
【0011】本発明の位置ずれ量計測方法によれば下記
の作用を営むことができる。先ず、マスター画像のある
一つの基準エッジ点とエッジ抽出画像の全エッジ点それ
ぞれとの間の相対座標を仮想平面にプロットすると、前
記一つの基準エッジ点に適合する一つのエッジ点による
プロット点を含めエッジ抽出画像の全エッジ点群による
あるプロット点群が仮想平面上に分布する(図6のプロ
ット点群8a参照)。
【0012】次いで、マスター画像の別の基準エッジ点
の1点毎にそれぞれ互いに異なった前記のようなプロッ
ト点群が仮想平面上に分布する(図6のプロット点群8
b、8c参照)。さて、前記の多数のそれぞれ異なった
プロット点群の中には、それぞれの基準エッジ点に適合
する一つのエッジ点によるプロット点がそれぞれ1点存
在し、それらのプロット点は全てマスター画像とエッジ
抽出画像との相対座標とほぼ同じ相対座標を示すはずで
ある(図6、図7の点A参照)。従って、マスター画像
の全基準エッジ点それぞれとエッジ抽出画像の全エッジ
点それぞれとの組合せについて両エッジ点間の相対座標
を求め、求めた相対座標を仮想平面にプロットする毎
に、プロットされる座標点のカウント値を1ずつカウン
トアップして仮想変換画像を得ると、前記の多数のそれ
ぞれ異なったプロット点群が仮想平面上に重ね合わされ
るので、マスター画像とエッジ抽出画像との相対座標点
およびその近傍のカウント値が大きな値となるかあるい
は相対座標点の近傍にプロット点が密集する(図7、図
8の点A参照)。そして、仮想変換画像を適正に平滑化
すると、マスター画像とエッジ抽出画像との相対座標点
またはその極近傍の点が最大のカウント値を示すはずで
ある(図10の点A参照)。従って、平滑化した仮想変
換画像内で最大のカウント値Fmax を持つ座標点Aを特
定し、特定した座標点Aの座標 (x'max ,y'max) をも
って計測対象品の位置ずれ量 (x'max ,y'max) とする
ことができる(図10参照)。また、マスター画像の全
基準エッジ点それぞれとエッジ抽出画像の全エッジ点そ
れぞれとの全組合せ数は、マスター画像の横また縦画素
数と入力画像の横また縦画素数との積程度の次数である
ので、従来のテンプレートマッチング法に比べて、はる
かに少ない演算処理数で位置ずれ量計測ができ、処理時
間を低減させることができる。
【0013】また、計測対象品の入力画像からエッジ点
を検出するので、入力画像のある点における値の絶対値
の変動の影響をほとんど受けず、計測対象品の汚れや照
明ムラがあっても、それらの影響を受け難く信頼性の高
い位置ずれ量計測ができる。
【0014】マスター画像は、手本となる基準対象品の
参照範囲を撮像し、マトリクス状に分布した各画素点が
デジタルデータを持っている基準画像として取込み、前
記マトリクスの各画素点毎に前記デジタルデータを少な
くとも前記マトリクスの一方向に微分し、各画素点毎に
得られた微分値の絶対値が少なくとも一方向の両隣接画
素点の微分値の絶対値より大となる画素点を基準エッジ
点として抽出してなる全基準エッジ点からなり、エッジ
抽出画像は、計測対象品の対象範囲を撮像し、マトリク
ス状に分布した各画素点がデジタルデータを持っている
入力画像として取込み、前記マトリクスの各画素点毎に
前記デジタルデータを少なくとも前記マトリクスの一方
向に微分し、微分値の絶対値が少なくとも一方向の両隣
接画素点の微分値の絶対値より大となる画素点をエッジ
点として抽出してなる全エッジ点からなるように構成す
ると、デジタルデータを微分方向に接続した曲線の変曲
点のみを有効にエッジ点として抽出するので、抽出され
るエッジ点の数を最小に抑えることができ、より少ない
演算処理で位置ずれ量計測ができる。また、マスター画
像もエッジ抽出画像も共に対象品を撮像して得た画像を
同様に処理して得られるので、マスター画像とエッジ抽
出画像とを互いに同様の撮像条件および処理手順で得る
ことができ、マスター画像とエッジ抽出画像との対応部
分の一致度合いを高くでき、より信頼性の高い位置ずれ
量計測ができる。
【0015】マスター画像の全基準エッジ点それぞれと
エッジ抽出画像の全エッジ点それぞれとの組合せについ
て両エッジ点間の相対座標を求め、求めた相対座標を仮
想平面にプロットする毎に、プロットされる座標点のカ
ウント値を、その座標点に対応する前記エッジ抽出画像
のエッジ点の微分値の絶対値に基づいてカウントアップ
して仮想変換画像を得るように構成すると、仮想平面に
プロットされる点のカウント値を、対応するエッジ点の
微分値の絶対値の大きさを考慮してカウントアップする
ようにできるので、くっきりしたエッジ点をより顕著に
抽出することができ、計測対象品の汚れや照明ムラの影
響をより受け難く、さらに信頼性の高い位置ずれ量計測
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面に基づい
て以下に説明する。
【0017】本発明の位置ずれ量計測方法の一実施形態
は、図1〜図10に示すように、第1工程で計測対象品
(回路基板)を撮像した入力画像1をエッジ抽出して得
たエッジ抽出画像4と、第2工程で画像照合および位置
の基準となる基準画像2をエッジ抽出して得たマスター
画像6とを、続く第3工程〜第5工程の画像処理を経
て、最終的に計測対象品の位置ずれ量 (x'max ,y'ma
x) を求めるものである。以下にそれらの工程を説明す
る。
【0018】第1工程は、先ず、基準対象品(手本とな
る良好な回路基板)の参照範囲をCCDカメラで撮像
し、図1、図11に示すようなマトリクス状に分布した
各画素点(i,j)がデジタルデータT(i,j)を持
っている基準画像2として取込む。
【0019】次に、マトリクスの各画素点(i,j)毎
にデジタルデータT(i,j)を、図2に示す横微分演
算子H(u,v)および図3に示す縦微分演算子V
(u,v)でそれぞれ微分する。具体的な計算手順は、
図2に示す3×3ドットの横微分演算子H(u,v)を
基準画像2上のある座標(i,j)において重ね、横微
分演算子H(u,v)の9点の各ドットと基準画像2の
対応する点のデータ値との積を横微分演算子H(u,
v)内で合計(コンボリューション演算)した微分値D
i (i,j)を求め、同様に図3に示す3×3ドットの
縦微分演算子V(u,v)でコンボリューション演算を
行った微分値Dj (i,j)を求める。
【0020】次に、両微分値Di (i,j)、D
j (i,j)それぞれの絶対値の和S(i,j)を、S
(i,j)=|Di (i,j)|+|Dj (i,j)|
として算出する。
【0021】ここで、
【0022】
【数2】
【0023】次に、S(i,j)が、横方向Xまたは縦
方向Yの両隣接点よりも、予め定めた閾値Q以上だけ大
となる点(i,j)、すなわち、 S(i,j)≧S (i−1,j)+QかつS(i,j)≧
S (i+1,j)+Q または、 S(i,j)≧S (i,j−1)+QかつS(i,j)≧
S (i,j+1)+Q となる全ての点(i,j)を基準エッジ点5として抽出
し、抽出した全ての基準エッジ点5からなるマスター画
像6を、メモリーに登録する。このマスター画像6は、
図4に示すように、基準画像2のエッジ要素である基準
エッジ点5が線状に分布してなるものである。この基準
エッジ点5の数は、基準画像2のパターンの複雑さなど
によるが、基準画像2の横画素数と縦画素数との和程度
の次数であり、本実施形態では数十個である。
【0024】第2工程は、先ず、一枚の計測対象品の対
象範囲を撮像し、CCDカメラで撮像し、図1に示すよ
うなマトリクス状に分布した各画素点(x,y)がデジ
タルデータP(x,y)を持っている入力画像1として
取込む。
【0025】次に、マトリクスの各画素点(x,y)毎
にデジタルデータP(x,y)を、上記の横微分演算子
H(u,v)および縦微分演算子V(u,v)でそれぞ
れ微分する。具体的な計算手順は、入力画像1上のある
座標(x,y)において横微分演算子H(u,v)でコ
ンボリューション演算した値Dx (x,y)を求め、同
様に縦微分演算子V(u,v)でコンボリューション演
算を行った値Dy (x,y)を求める。
【0026】次に、両微分値Dx (x,y)、D
y (x,y)それぞれの絶対値の和S(x,y)を、S
(x,y)=|Dx (x,y)|+|Dy (x,y)|
として算出する。
【0027】ここで、
【0028】
【数3】
【0029】次に、S(x,y)が、横方向Xまたは縦
方向Yの両隣接点よりも、予め定めた上記閾値Q以上だ
け大となる点(x,y)、すなわち、 S(x,y)≧S (x−1,y)+QかつS(x,y)≧
S (x+1,y)+Q または、 S(x,y)≧S (x,y−1)+QかつS(x,y)≧
S (x,y+1)+Q となる全ての点(x,y)をエッジ点として抽出し、抽
出した全てのエッジ点3からなるエッジ抽出画像4を、
メモリーに格納する。このエッジ点3の数は、入力画像
1の横画素数と縦画素数との和程度の次数であり、本実
施形態では数百個である。
【0030】得られたエッジ抽出画像4は、図4に示す
ように、入力画像1のエッジ要素であるエッジ点3が線
状に分布しているもので、前記のマスター画像6にほぼ
合致する部分が、図4中のベクトルGで示すように、最
終的に求めたい位置ずれ量だけマスター画像6から位置
ずれしているはずである。以下このベクトルGのXY成
分をソフトウエア的に求めていく。
【0031】第3工程は、得られたマスター画像6の数
十個の全基準エッジ点5それぞれとエッジ抽出画像4の
数百個の全エッジ点3それぞれとの組合せについて両エ
ッジ点3、5間の相対座標を求め、求めた相対座標を仮
想平面7にプロットする。このとき、プロットする毎
に、プロットされる座標点 (x',y')のカウント値E
(x',y')を1ずつカウントアップして、図8に示す仮
想変換画像8を得る。この第3工程の手順を下記にさら
に詳述する。
【0032】先ず、図5に示すように、マスター画像6
のある一つの基準エッジ点5に対するエッジ抽出画像4
の全エッジ点3の相対座標(ベクトルK1,2,〜Km
XY成分)を仮想平面7にプロットすると、図6に示す
ように、前記一つの基準エッジ点5を原点O’として数
百個の点からなるエッジ抽出画像4と同一のプロット点
群8aがプロットされる。
【0033】同様に、数十個の別の各基準エッジ点5に
ついて前記の手順を行うと、図6、図7に示すように、
各基準エッジ点5を原点O’としかつエッジ抽出画像4
と同一のプロット点群(例えば8b、8c)が、数十個
互いに少しずつずれながら仮想平面7にプロットされ
る。そして、図8に示すように、一つのプロット点群を
プロットする毎に、各座標点 (x',y')においてプロッ
トが重なる場合に、その座標点 (x',y')のカウント値
E (x',y')を1ずつカウントアップする。なお、説明
の便宜のため、図8には実際よりずっと少ない数のプロ
ット点 (x',y')と小さいカウント値E (x',y')とを
示している。
【0034】さて、点AをベクトルGのXY成分を座標
とする点とすると、各プロット点群(例えば8a、8
b、8c)には、点A上または点Aの近傍に、各基準エ
ッジ点5に対応するそれぞれ一つのエッジ点3による点
が存在するので、全部のプロット点群をプロットする
と、図6、図7に示すように、点A上または点Aの近傍
に数十個の点が集中してプロットされる。従って、図8
参照に示すように、点A上または点Aの近傍のカウント
値Eが他の部分よりも大きくなる。
【0035】理想的には、仮想平面7の点A上に数十個
の点が重なって点Aのカウント値Eが最大になるのであ
るが、実際には、入力画像1の基準画像2に対応する部
分のパターンが、計測対象品のパターン形状のバラツキ
や撮像時の誤差などがあるために、基準画像2のパター
ンと完全に合致することは稀であるので、点Aの近傍に
数十個の点が集中することが一般的である。この場合、
必ずしも点Aのカウント値Eが最大にならないので、局
所的な平滑化処理を行って、カウント値Eが最も大きく
集中している部分の中心点を求めて、これを点Aとする
方が精確となる。よって、点AのXY成分を確定する前
に、さらに次の第4工程を行う。
【0036】第4工程は、この仮想変換画像8を、全て
のプロット点 (x',y')毎に、図9に示す平滑化演算子
B(u,v)で平滑化する(図10参照)。具体的な計
算手順は、仮想平面7上のプロットされた点 (x',y')
の値F (x',y')を、
【0037】
【数4】
【0038】として平滑化する。このとき、平滑化する
毎に、座標点 (x',y')のカウント値F(x',y')をカ
ウントアップして、図10に示す平滑化した仮想変換画
像9を得る。これによって、仮想変換画像8の一つの各
プロット点 (x',y')のカウント値E (x',y')が中心
点 (x',y')に重みを持った3×3点の局所的範囲に平
滑化されて、前記の平滑化した仮想変換画像9が得られ
る。
【0039】第5工程は、図10の平滑化した仮想変換
画像9内を走査して、最大のカウント値Fmax を持つ座
標点Aを特定し、特定した座標点AのXY成分 (x'max
,y'max) をもって計測対象品の位置ずれ量 (x'max ,
y'max) とする。こうして、一枚の計測対象品の位置ず
れ量計測を終了する。
【0040】2枚目以降の計測対象品の位置ずれ量計測
についても、上記第2〜第5工程の手順に従って最大の
カウント値Fmax を持つ座標点Aを特定して、位置ずれ
量 (x'max ,y'max) を求めることができる。また、マ
スター画像6の全基準エッジ点5それぞれとエッジ抽出
画像4の全エッジ点3それぞれとの全組合せ数は、数十
個×数百個程度の次数であるので、従来のテンプレート
マッチング法に比べて、はるかに少ない演算処理で位置
ずれ量計測ができる。
【0041】上記実施形態において、マスター画像6の
全基準エッジ点5それぞれとエッジ抽出画像4の全エッ
ジ点3それぞれとの組合せについて両エッジ点3、5間
の相対座標を求め、求めた相対座標を仮想平面7にプロ
ットするとき、プロットする毎に、プロットされる座標
点 (x',y')のカウント値E (x',y')を1ずつカウン
トアップする(図8参照)代わりに、このカウントアッ
プ量を座標点 (x',y')に対応するエッジ点(x,y)
の微分値Dx (x,y)、Dy (x,y)絶対値の和S
(x,y)として、カウントアップして仮想変換画像8
を得ると、くっきりした部分のエッジ点3を他のぼやけ
た部分のエッジ点3より顕著に抽出することができ、計
測対象品の汚れや照明ムラの影響をより受け難く、より
信頼性の高い位置ずれ量計測ができる。
【0042】上記実施形態では、基準エッジ点5および
エッジ点3を検出するのに、基準画像2および入力画像
1を、横、縦微分演算子H、Vを用いて算出した微分値
i(i,j)、Dj (i,j)、およびDx (x,
y)、Dy (x,y)それぞれの絶対値の和S(i,
j)およびS(x,y)がそれぞれ横方向Xまたは縦方
向Yの両隣接点よりも大となる点を検出するようにした
が、本発明はこれに限定されず、他の既知のエッジ検出
方法を用いてもよい。
【0043】また上記実施形態では、手本となる基準対
象品を撮像して基準画像2を得たが、計測対称品のCA
Dデータなどの設計データを用いて基準画像2を得ても
よい。
【0044】
【発明の効果】本発明の位置ずれ量計測方法によれば下
記の効果を得ることができる。マスター画像の全基準エ
ッジ点それぞれとエッジ抽出画像の全エッジ点それぞれ
との組合せについて両エッジ点間の相対座標を求め、求
めた相対座標を仮想平面にプロットする毎に、プロット
される座標点のカウント値を1ずつカウントアップして
仮想変換画像を得ると、マスター画像とエッジ抽出画像
との相対座標点およびその近傍のカウント値が大きな値
となるかあるいは相対座標点の近傍にプロット点が密集
する。そして、その仮想変換画像を適正に平滑化する
と、マスター画像とエッジ抽出画像との相対座標点また
はその極近傍の点が最大のカウント値を示す。従って、
平滑化した仮想変換画像内で最大のカウント値を持つ座
標点を特定し、特定した座標点の座標をもって計測対象
品の位置ずれ量とすることができる。
【0045】マスター画像の横また縦画素数と入力画像
の横また縦画素数との積程度の次数であるので、従来の
テンプレートマッチング法に比べて、はるかに少ない演
算処理数で位置ずれ量計測ができ、処理時間を低減させ
ることができる。
【0046】また、計測対象品の入力画像からエッジ点
を検出するので、入力画像のある点における値の絶対値
の変動の影響をほとんど受けず、計測対象品の汚れや照
明ムラがあっても、それらの影響を受け難く信頼性の高
い位置ずれ量計測ができる。
【0047】マスター画像は、基準対象品を撮像して得
た基準画像を各画素点毎に少なくとも一方向に微分し、
各画素点毎に得られた微分値の絶対値が少なくとも一方
向の両隣接画素点の微分値の絶対値より大となる画素点
を基準エッジ点として抽出してなる全基準エッジ点から
なり、エッジ抽出画像は、計測対象品を撮像して得た入
力画像を各画素点毎に少なくとも前記マトリクスの一方
向に微分し、微分値の絶対値が少なくとも一方向の両隣
接画素点の微分値の絶対値より大となる画素点をエッジ
点として抽出してなる全エッジ点からなるように構成す
ると、デジタルデータを微分方向に接続した曲線の変曲
点のみを有効にエッジ点として抽出するので、抽出され
るエッジ点の数を最小に抑えることができ、より少ない
演算処理で位置ずれ量計測ができる。また、マスター画
像もエッジ抽出画像も共に対象品を撮像して得た画像を
同様に処理して得られるので、マスター画像とエッジ抽
出画像とを互いに同様の撮像条件および処理手順で得る
ことができ、マスター画像とエッジ抽出画像との対応部
分の一致度合いを高くでき、より信頼性の高い位置ずれ
量計測ができる。
【0048】マスター画像の全基準エッジ点それぞれと
エッジ抽出画像の全エッジ点それぞれとの組合せについ
て両エッジ点間の相対座標を仮想平面にプロットする毎
に、プロットされる座標点のカウント値を、その座標点
に対応する前記エッジ抽出画像のエッジ点の微分値の絶
対値に基づいてカウントアップして仮想変換画像を得る
ように構成すると、くっきりしたエッジ点をより顕著に
抽出することができ、計測対象品の汚れや照明ムラの影
響をより受け難く、さらに信頼性の高い位置ずれ量計測
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】入力画像と基準画像の一例を示す図。
【図2】横微分オペレータの一例を拡大して示す図。
【図3】縦微分オペレータの一例を拡大して示す図。
【図4】エッジ抽出画像の一部とマスター画像とを示す
図。
【図5】一つの基準エッジ点とエッジ点との位置関係を
示す図。
【図6】仮想変換画像の重ね合わせを説明する概念図。
【図7】仮想変換画像の一部を示す図。
【図8】カウント値を表示した仮想変換画像の一部を拡
大して示す図。
【図9】平滑化オペレータの一例を拡大して示す図。
【図10】カウント値を平滑化した仮想変換画像の一部
を拡大して示す図。
【図11】基準画像によるテンプレートの一例を示す
図。
【図12】入力画像上のラスター走査を説明する概念
図。
【符号の説明】
1 入力画像 2 基準画像 3 エッジ点 4 エッジ抽出画像 5 基準エッジ点 6 マスター画像 7 仮想平面 8 仮想変換画像 9 平滑化した仮想変換画像 A 求める位置ずれ量を座標とする点 E 仮想変換画像のカウント値 F 平滑化した仮想変換画像のカウント値 Fmax 平滑化した仮想変換画像の最大カウント値 P 入力画像のデジタルデータ T 基準画像(テンプレート)のデジタルデータ X 横方向 Y 縦方向 x,y 入力画像上の座標 x',y' 仮想平面上の座標 x'max ,y'max 求める位置ずれ量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA01 BB02 CC01 CC19 DD06 FF04 JJ03 JJ26 QQ31 RR06 5B057 AA03 BA02 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB08 CB12 CB16 CC01 CE03 CE05 CE06 DA07 DB02 DB05 DB09 DC03 DC16 DC32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計測対象品を撮像して得た入力画像と、
    画像照合および位置の基準となる基準画像とに基づいて
    計測対象品の位置ずれ量を求める位置ずれ量計測方法に
    おいて、 基準画像から基準エッジ点を抽出し、抽出した全ての基
    準エッジ点からなるマスター画像を登録しておき、 計測対象品の対象範囲を撮像し、撮像した入力画像から
    エッジ点を抽出し、抽出した全てのエッジ点からなるエ
    ッジ抽出画像を格納し、 前記マスター画像の全基準エッジ点それぞれと前記エッ
    ジ抽出画像の全エッジ点それぞれとの組合せについて両
    エッジ点間の相対座標を求め、求めた相対座標を仮想平
    面にプロットする毎に、プロットされる座標点のカウン
    ト値を1ずつカウントアップして仮想変換画像を得た
    後、 この仮想変換画像を平滑化し、平滑化した仮想変換画像
    内で最大のカウント値を持つ座標点を特定し、特定した
    座標点の座標をもって計測対象品の位置ずれ量とするこ
    とを特徴とする位置ずれ量計測方法。
  2. 【請求項2】 マスター画像は、手本となる基準対象品
    の参照範囲を撮像し、マトリクス状に分布した各画素点
    がデジタルデータを持っている基準画像として取込み、
    前記マトリクスの各画素点毎に前記デジタルデータを少
    なくとも前記マトリクスの一方向に微分し、各画素点毎
    に得られた微分値の絶対値が少なくとも一方向の両隣接
    画素点の微分値の絶対値より大となる画素点を基準エッ
    ジ点として抽出してなる全基準エッジ点からなり、 エッジ抽出画像は、計測対象品の対象範囲を撮像し、マ
    トリクス状に分布した各画素点がデジタルデータを持っ
    ている入力画像として取込み、前記マトリクスの各画素
    点毎に前記デジタルデータを少なくとも前記マトリクス
    の一方向に微分し、微分値の絶対値が少なくとも一方向
    の両隣接画素点の微分値の絶対値より大となる画素点を
    エッジ点として抽出してなる全エッジ点からなることを
    特徴とする請求項1記載の位置ずれ量計測方法。
  3. 【請求項3】 マスター画像の全基準エッジ点それぞれ
    とエッジ抽出画像の全エッジ点それぞれとの組合せにつ
    いて両エッジ点間の相対座標を求め、求めた相対座標を
    仮想平面にプロットする毎に、プロットされる座標点の
    カウント値を、その座標点に対応する前記エッジ抽出画
    像のエッジ点の微分値の絶対値に基づいてカウントアッ
    プして仮想変換画像を得ることを特徴とする請求項2記
    載の位置ずれ量計測方法。
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