JP2000206760A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000206760A
JP2000206760A JP11004822A JP482299A JP2000206760A JP 2000206760 A JP2000206760 A JP 2000206760A JP 11004822 A JP11004822 A JP 11004822A JP 482299 A JP482299 A JP 482299A JP 2000206760 A JP2000206760 A JP 2000206760A
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image carrier
forming apparatus
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JP11004822A
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English (en)
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Yasumori Nagahara
康守 永原
Kyoji Komi
恭治 小見
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体上に色の異なる複数のトナー像を順次
形成し、その各トナー像を中間転写体に一次転写し、そ
の重ね合せトナー像を記録媒体に一括して二次転写する
画像形成装置において、中間転写体上のトナー像の色ず
れを防止する。 【解決手段】 感光体11上のトナー像を中間転写体1
7上に一次転写しているとき、その中間転写体を感光体
11から受ける駆動力で駆動し、トナー像の一次転写終
了後、転写ローラ30が中間転写体に当接した後は、中
間転写体17を感光体11を介することなく駆動モータ
によって駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面が移動するよ
うに駆動される像担持体の表面に互いに異なる色のトナ
ー像を順次形成し、該像担持体表面に当接しながら駆動
される中間転写体の表面に、前記像担持体表面に形成さ
れた前記トナー像を順次重ね合せて一次転写し、その重
ね合せトナー像を記録媒体に一括して二次転写して記録
画像を得る画像形成装置であって、前記中間転写体の表
面にトナー像を一次転写している時に、該中間転写体表
面から離間し、像担持体から中間転写体への複数のトナ
ー像の一次転写を終了した時点以降の時期に中間転写体
表面に当接する接離部材を有する画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子複写機、各種プリンタ、ファクシミ
リ或いはこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機
などとして構成される上記形式の画像形成装置は従来よ
り周知である。この種の画像形成装置は、像担持体表面
に順次形成される各トナー像を、その像担持体表面に当
接する中間転写体の表面に順次一次転写し、該中間転写
体表面に各色のトナー像を重ね合せるように構成されて
いるので、その各色のトナー像を高い精度で重ね合せ、
中間転写体表面に一次転写されたカラートナー像の色ず
れを抑え、その画質を高める必要がある。ところが、像
担持体は、その伝動要素の偏心などの影響を受け、像担
持体の表面速度がわずかではあるが周期的に変動し、こ
れによって像担持体と中間転写体の接触部において、両
者の表面線速にわずかな差ができ、中間転写体に転写さ
れた重ね合せトナー像に色ずれが発生するおそれがあ
る。
【0003】そこで、従来のこの種の画像形成装置にお
いては、像担持体と中間転写体の両者を駆動源によりそ
れぞれ駆動し、その各伝動要素の機械的な偏心がなくな
るように、各伝動要素の加工精度を高め、しかも像担持
体と中間転写体が伝動要素の偏心の影響を受けないよう
に、両者の作動時の位相を同一にして、像担持体と中間
転写体の当接部における速度差を極力少なくし、中間転
写体上のカラートナー像の色ずれを防止するようにして
いる。
【0004】この方法は、像担持体と中間転写体の微小
な速度変動の周期を、両者の接触部において一致させ、
その接触部における両者の表面線速を一致させようとす
るものである。しかしながら、この方法は、像担持体と
中間転写体の両者を駆動するものであるため、両者の接
触部において、その表面線速を完全に一致させることは
困難である。
【0005】そこで、中間転写体を像担持体表面から直
接受ける駆動力によって駆動する画像形成装置が提案さ
れている(特開平6−301263号公報、特開平6−
258897号公報及び特開平6−214446号公報
などを参照)。この種の画像形成装置は、像担持体と中
間転写体とを例えば静電的に吸着し、像担持体の表面の
移動に従動させて中間転写体を駆動するものである。こ
の方法によると、中間転写体が、像担持体から受ける駆
動力により、その像担持体に従動して駆動されるので、
伝動要素の偏心によって像担持体の表面線速にわずかな
変動が生じても、中間転写体も、その変動に同期して表
面線速を変動させながら駆動されるので、伝動要素の偏
心に基づく像担持体の速度変動の影響をなくし、像担持
体と中間転写体の速度を精度よく同期させることが可能
である。
【0006】ところが、この種の画像形成装置において
は、冒頭に記載したように、中間転写体の表面にトナー
像を一次転写している時に、その表面から離れ、像担持
体から中間転写体への複数のトナー像の一次転写を終了
した時点以降の時期に中間転写体表面に当接する接離部
材、例えばその中間転写体の表面を清掃するクリーニン
グ部材を有しているので、中間転写体を像担持体に従動
させて駆動する構成を採用すると、接離部材が中間転写
体に当接した時、中間転写体に制動力が作用し、これに
よって中間転写体を像担持体に確実に従動させて駆動さ
せることができず、その制動力が大きいときは、中間転
写体が停止するおそれもある。
【0007】像担持体の表面移動方向における当接像担
持体と中間転写体との接触幅を大きく設定し、接離部材
が中間転写体表面に当接しているときも、中間転写体を
像担持体によって大きな力で駆動できるように構成する
ことも考えられる。ところが、両者の接触幅が過度に大
きくなると、像担持体から中間転写体へのトナー像の一
次転写時に、そのトナー像に乱れが発生するおそれを免
れず、両者の接触幅を過度に大きく設定することは好ま
しくない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の欠点を生じることなく、中間転写体表面に一次転
写された各トナー像の色ずれを効果的に抑え、高品質な
画像を形成できる冒頭に記載した形式の画像形成装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置におい
て、前記像担持体から中間転写体へトナー像を一次転写
している時は、該中間転写体が、像担持体の表面から直
接受ける駆動力によって駆動され、像担持体から中間転
写体への複数のトナー像の一次転写を終了した時点以降
の時期に、駆動源からの駆動力が像担持体の表面を介す
ることなく中間転写体に伝えられ、該駆動源によって中
間転写体が駆動されるように、該駆動源から中間転写体
への駆動力の伝達を断続制御する切換手段を設けたこと
を特徴とする画像形成装置を提案する(請求項1)。
【0010】その際、前記切換手段は、像担持体から中
間転写体へトナー像を一次転写している時、像担持体表
面を介することのない前記駆動源の駆動力を中間転写体
に伝達せず、前記接離部材が中間転写体表面に当接する
時点以前の時期に像担持体表面を介することのない前記
駆動源の駆動力を中間転写体に伝達するように作動する
クラッチを具備すると有利である(請求項2)。
【0011】また、上記請求項1に記載の画像形成装置
において、前記切換手段は、前記接離部材が中間転写体
表面に当接して、該中間転写体に制動力が作用すること
により、像担持体表面を介することのない前記駆動源の
駆動力を中間転写体に伝達するように作動するワンウェ
イクラッチを具備すると有利である(請求項3)。
【0012】さらに、上記請求項3に記載の画像形成装
置において、前記像担持体の表面線速をVP、像担持体
の表面を介することなく前記駆動源により駆動された中
間転写体の表面線速をVTとしたとき、VP>VTに設
定すると有利である(請求項4)。
【0013】また、上記請求項4に記載の画像形成装置
において、前記像担持体の表面線速VPを1としたと
き、像担持体の表面を介することなく前記駆動源により
駆動された中間転写体の表面線速VTを0.97乃至
0.99に設定すると有利である(請求項5)。
【0014】さらに、上記請求項1乃至5のいずれかに
記載の画像形成装置において、像担持体表面に単一のト
ナー像を形成し、前記接離部材を中間転写体表面に当接
させたまま、前記単一のトナー像を中間転写体表面に一
次転写し、該中間転写体表面の単一のトナー像を記録媒
体に二次転写して記録画像を得るとき、像担持体表面の
単一のトナー像を中間転写体表面に一次転写している時
も、またその単一のトナー像の一次転写を終了した後
も、像担持体の表面を介することのない前記駆動源の駆
動力によって中間転写体が駆動されるように、前記切換
手段を構成すると有利である(請求項6)。
【0015】また、上記請求項1乃至6のいずれかに記
載の画像形成装置において、中間転写体を駆動する前記
駆動源と、像担持体を駆動する駆動源を同一の駆動源と
すると有利である(請求項7)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明する。
【0017】図1は画像形成装置の内部構造を示す概略
断面図である。ここに例示した画像形成装置は、像担持
体の一例であるドラム状の感光体11を有し、この感光
体11は、アルミニウムドラムの表面に有機光半導体層
を積層した構造を有し、図1には示していない画像形成
装置本体に回転自在に支持されている(図3参照)。
【0018】また感光体11に隣接して現像装置13が
設けられ、ここに示した現像装置13は、ブラック現像
器13A、シアン現像器13B、マゼンタ現像器13C
及びイエロー現像器13Dを有し、これらの現像器は軸
12を中心として回転することができる。また各現像器
13A,13B,13C,13Dには、ブラック、シア
ン、マゼンタ及びイエローの各色の現像剤(図示せず)
がそれぞれ収容されている。その現像剤としては、トナ
ーとキャリアを有する二成分系現像剤、又はキャリアを
有さない一成分系現像剤が用いられ、図示した例では粉
体状の現像剤が使用されている。各現像器には、現像ロ
ーラ13a,13b,13c,13dより成る現像剤担
持部材が設けられている。
【0019】画像形成動作時に、感光体11は、後述す
る駆動モータより成る駆動源によって、図1における反
時計方向(矢印A方向)に回転駆動される。感光体11
は、その表面が移動するように駆動されるのであるが、
このとき帯電装置の一例である帯電チャージャ14によ
って感光体表面が所定の極性に一様に帯電され、その帯
電面が、像露光装置の一例であるレーザ書込み装置15
から発生するレーザビームLによって露光され、感光体
表面に第1の静電潜像が形成される。レーザビームL
は、記録画像信号に従って点滅制御される。
【0020】このとき、現像装置13のブラック現像器
13Aが感光体11に対向した現像位置を占め、その現
像ローラ13aが回転しながらブラック現像剤を担持し
て搬送し、その現像剤のトナーが第1の静電潜像に静電
的に移行して、該潜像がブラックトナー像として可視像
化される。
【0021】一方、感光体11に対向して、無端ベルト
より成る中間転写体17が配置され、かかる中間転写体
17は、駆動ローラ18と、転写対向ローラ19と、ク
リーニング対向ローラ20と、バイアスローラ21とに
巻き掛けられ、クリーニング対向ローラ20とバイアス
ローラ21との間の中間転写体部分が感光体11の表面
に接触している。中間転写体17は、後述する態様で矢
印B方向に回転駆動される。
【0022】前述のように感光体11の表面に形成され
たブラックトナー像が感光体11と中間転写体17の接
触部に至ったとき、バイアスローラ21には、そのトナ
ー像を形成するトナーの帯電極性と逆極性のバイアス電
圧が印加され、これによって感光体表面のブラックトナ
ー像が中間転写体17の表面に静電的に一次転写され
る。このように、感光体11と中間転写体17の接触部
は感光体11から中間転写体17にトナー像を一次転写
する一次転写部を構成する。
【0023】トナー像転写後の感光体表面に付着する転
写残トナーは、感光体11の表面に圧接したクリーニン
グブレード22より成るクリーニング部材によって掻き
取り除去され、感光体表面が清掃される。このように清
掃された感光体表面の電位は、図示していない除電器に
よる除電作用によって初期化され、次いで再び帯電チャ
ージャ14によって感光体表面が一様に帯電され、その
帯電面が、レーザ書込み装置15で発生したレーザビー
ムLを照射され、感光体表面に第2の静電潜像が形成さ
れる。
【0024】上記第2の静電潜像が現像装置13を通る
とき、その現像装置13の回転によってシアン現像器1
3Bが感光体11に対向した現像位置を占め、その現像
ローラ13bに担持されたシアン現像剤によって第2の
静電潜像がシアントナー像として可視像化される。この
トナー像も、先に説明したところと全く同様にして、先
にブラックトナー像の転写された中間転写体17の表面
に該ブラックトナー像に重ね合せられて一次転写され
る。シアントナー像を転写したあとの感光体表面もクリ
ーニングブレード22によって清掃される。
【0025】シアントナー像を、既に中間転写体表面に
転写されたブラックトナー像に重ねて一次転写するため
に、感光体表面に形成するトナー像の位置が調整制御さ
れる。この位置調整は、中間転写体17の裏面に貼り付
けられた基準マーク23を光センサ24によって検知
し、これによる制御により、所定のタイミングで感光体
表面に静電潜像を形成することによって行われる。
【0026】上述したところと全く同様にして、感光体
表面には、現像位置を占めたマゼンタ現像器13Cとイ
エロー現像器13Dによって、それぞれマゼンタトナー
像とイエロートナー像が順次形成され、これらのトナー
像が中間転写体17の表面に、先に転写されたトナー像
に重ね合されて順次一次転写される。感光体表面は各ト
ナー像の転写ごとにクリーニングブレード22によって
転写残トナーを除去され、その表面を清掃される。この
ようにして中間転写体17の表面にはフルカラートナー
像が形成される。
【0027】一方、画像形成装置本体の下部にセットさ
れた給紙カセット25には、転写紙又はプラスチックシ
ートなどからなる記録媒体27がスタックされ、給紙ロ
ーラ26の回転によって最上位の記録媒体が送り出さ
れ、その記録媒体27は搬送路28を通してレジストロ
ーラ対29まで搬送される。レジストローラ対29は、
中間転写体17上の重ね合せトナー像に記録媒体が整合
するタイミングで回転を開始して、その記録媒体を給送
する。
【0028】このとき、転写対向ローラ19に巻き掛け
られた中間転写体部分に対して離間して対向していた転
写ローラ30より成る転写手段が、ソレノイド16の作
動によって上昇して図2に示すように中間転写体17の
表面に接触し、該転写ローラ30が図2における反時計
方向に回転駆動される。このように中間転写体17と転
写ローラ30が接触し、その接触部において二次転写部
が構成される。また、これとほぼ同時、又はこれよりも
若干のタイミングを経てソレノイド35が作動し、これ
によって、それまで中間転写体表面から離間していたク
リーニングブレードより成るクリーニング部材34が図
2に示すように中間転写体17の表面に圧接する。転写
ローラ30に代えて、中間転写体表面から常に離間して
位置する転写チャージャから成る転写手段などを用い、
或いは中間転写体表面に接離するファーブラシから成る
クリーニング部材などを用いることもできる。
【0029】レジストローラ対29から送り出された記
録媒体が、互いに当接した中間転写体17と転写ローラ
30との間に送り込まれ、ここを通過するが、このとき
転写ローラ30には、中間転写体上のトナー像のトナー
と逆極性のバイアス電圧が印加され、これによって中間
転写体表面の重ね合せカラートナー像が一括して記録媒
体の表面に静電的に二次転写される。二次転写部を通過
した記録媒体は搬送ベルト31によって搬送され、一対
の定着ローラ32の間を通り、このとき熱と圧力の作用
によってトナー像が記録媒体表面に定着される。次いで
その記録媒体は排出ローラ対33によって機外に排出さ
れる。二次転写部にてトナー像を記録媒体に転写したあ
との中間転写体表面に付着する転写残トナーは、中間転
写体表面に当接したクリーニング部材34によって除去
される。
【0030】転写ローラ30とクリーニング部材34が
トナー像の一次転写動作中も中間転写体表面に当接して
いると、その中間転写体の表面に順次一次転写されたト
ナー像が乱され、或いはそのトナー像が中間転写体表面
から除去されてしまうので、転写ローラ30とクリーニ
ング部材34は、中間転写体表面に対して接離可能に支
持され、上述のように中間転写体表面の重ね合せトナー
像を記録媒体に二次転写するとき、転写ローラ30が記
録媒体を介して中間転写体表面に当接し、クリーニング
部材34が中間転写体表面に圧接する。このように、転
写ローラ30とクリーニング部材34は、中間転写体表
面に対して接離する接離部材を構成しており、かかる接
離部材は、中間転写体17の表面にトナー像を一次転写
している時に、該中間転写体表面から離間し、感光体1
1より成る像担持体から中間転写体17への複数のトナ
ー像の一次転写を終了した時点以降の時期に中間転写体
表面に当接する。
【0031】以上のように、本例の画像形成装置は、表
面が移動するように駆動される感光体11より成る像担
持体の表面に互いに異なる色のトナー像を順次形成し、
その像担持体表面に当接しながら駆動される中間転写体
17の表面に、上記像担持体表面に形成されたトナー像
を順次重ね合せて一次転写し、その重ね合せトナー像を
記録媒体に一括して二次転写して記録画像を得るように
構成され、しかも上述のように中間転写体17の表面に
対して接離する接離部材の一例である転写ローラ30と
クリーニング部材34を有している。
【0032】ここで、図1及び図2に示した画像形成装
置においては、感光体上の複数のトナー像を中間転写体
17の表面に順次一次転写して、中間転写体上に重ね合
せトナー像を形成するものであるから、感光体自体や、
その伝動要素の偏心などに基づく中間転写体と感光体の
表面線速の変動によって、中間転写体表面に一次転写さ
れた各色のトナー像の位置が互いにずれてしまうと、そ
の重ね合せトナー像に色ずれが発生し、その画質が劣化
する。かかる観点から、従来の画像形成装置において
も、先に説明したように、中間転写体表面の各色のトナ
ー像の位置ずれを防止するための各種構成が採用されて
いるが、これらによっては前述の如き不具合を免れなか
った。
【0033】そこで、本例の画像形成装置においては、
感光体11より成る像担持体から中間転写体17へ複数
のトナー像を順次一次転写している時は、その中間転写
体17が、感光体11より成る像担持体の表面から直接
受ける駆動力によって駆動され、該像担持体から中間転
写体17へ複数のトナー像の一次転写を終了した時点以
降の時期に、すなわちその終了時点以降の適時から、駆
動源からの駆動力が像担持体の表面を介することなく中
間転写体17に伝えられ、その駆動源によって中間転写
体17が駆動されるように、該駆動源から中間転写体1
7への駆動力の伝達を断続制御する切換手段が設けられ
ている。
【0034】上記切換手段は、各種形態で具体化できる
ものであり、その具体例を明らかにするため、先ず、感
光体11と中間転写体17の駆動系の一例を説明する。
【0035】図3はその駆動系の部分断面平面図であ
り、図4はその各構成要素の配置状態を正面側から見た
ときの説明図である。図3に示すように、感光体11を
固定支持する感光体駆動軸51の一方の奥側端部は、画
像形成装置本体の奥側の側板40と、これに一体的に固
定された補助側板41とに固定された軸支持部材52に
ベアリング53,53を介して回転自在に軸支されてい
る。また感光体駆動軸51の他方の手前側端部も手前側
の側板(いずれも図示せず)に回転自在に軸支されてい
る。
【0036】また図1及び図2に示した中間転写体17
を巻き掛けた複数のローラ18,19,20,21の各
端部は、図3に示すように画像形成装置本体に装着され
た中間転写ユニットの支持体42に回転自在に支持され
ている。図3にはこれらのローラのうちの駆動ローラ1
8の一方の端部側のみを示してある。
【0037】図3及び図4に示すように、画像形成装置
本体の奥側の補助側板41には駆動モータ56より成る
駆動源が固定支持され、その出力軸にはプーリ55が固
定されている。また、感光体駆動軸51の奥側端部に
は、感光体駆動プーリ54が固定されている。さらに、
奥側の側板40と補助側板41には、ベアリングを介し
て中間軸61が回転自在に支持され、その中間軸61の
奥側端部には中間転写体駆動プーリ57が固定されてい
る。そして、これらのプーリ55,54,57には無端
状のタイミングベルト60が巻き掛けられている。
【0038】また、奥側の側板40と補助側板41に
は、ベアリングを介して中間転写体駆動軸62が回転自
在に支持され、その手前側の端部と、駆動ローラ18の
奥側の端部が継手64を介して着脱可能に連結されてい
る。
【0039】さらに、中間軸61上には、電磁クラッチ
59を介して歯車58が設けられ、この歯車58は、中
間転写体駆動軸62に固定された中間転写体駆動歯車6
3に噛み合っている。
【0040】上述の駆動モータ56が回転すると、その
出力軸に固定されたプーリ55が図4に矢印で示すよう
に反時計方向に回転し、その回転がタイミングベルト6
0を介して中間転写体駆動プーリ57と感光体駆動プー
リ54に伝えられ、これらのプーリ57,54がそれぞ
れ図4に矢印で示す方向に回転する。このように感光体
駆動プーリ54が回転することによって、感光体11は
図1、図2及び図4に矢印Aで示す方向に回転駆動さ
れ、これによって図1及び図2を参照して先に説明した
ように所定の画像形成動作が行われる。
【0041】一方、中間転写体駆動プーリ57が回転す
ることによって中間軸61が回転するが、前述のように
感光体上の互いに色の異なる複数のトナー像が中間転写
体表面に一次転写されている時は、電磁クラッチが作動
しておらず、従って中間軸61の回転が歯車58に伝え
られることはなく、中間転写体17は、タイミングベル
ト60や歯車58などの伝動要素を介して、駆動モータ
56によって駆動されることはない。駆動モータ56の
駆動力が伝動要素を介して中間転写体17に伝達されな
いのである。
【0042】このとき、感光体11は図1に示したよう
に中間転写体17の表面に接触しながら回転しているの
で、中間転写体17は、感光体の表面から駆動力を受
け、感光体表面の移動に従動して走行駆動される。中間
転写体17が感光体11の表面を介して駆動されるので
ある。その際、感光体11と中間転写体17との間に
は、摩擦力のみならず、静電気力も作用しているので、
中間転写体17は、感光体11の表面線速と同一の表面
線速で駆動される。このため、特開平6−301263
号公報、特開平6−258897号公報及び特開平6−
214446号などにも開示されているように、感光体
11用の各種伝動要素や感光体自体の偏心に基づく感光
体11の表面線速の変動の影響を受けずに、中間転写体
17は、その感光体11の表面線速に同期して駆動され
る。これにより、中間転写体表面に複数のトナー像を正
しく位置決めして一次転写することができ、中間転写体
表面の重ね合せトナー像に色ずれが発生することを阻止
できる。
【0043】上述のように中間転写体17が感光体11
に従動して回転し、これに伴って中間転写体17を巻き
掛けたローラ18,19,20,21が回転し、そのう
ちの駆動ローラ18の回転は、図3に示した継手64を
介して中間転写体駆動軸62に伝えられ、中間転写体駆
動歯車63と、これに噛み合った歯車58が回転する
が、このときその歯車58は中間軸61に回転自在に支
持されているので、自由に回転することができる。
【0044】一方、感光体11から中間転写体17への
複数のトナー像(図の例では4色のトナー像)の一次転
写を全て終了した時点以降の時期であって、転写ローラ
30とクリーニング部材34より成る接離部材のうち
の、最初に中間転写体表面に当接する接離部材が中間転
写体17の表面に当接する時点以前の時期に、電磁クラ
ッチ59が作動する。これによって歯車58が中間軸6
1に連結され、中間軸61の回転が歯車58,63を介
して中間転写体駆動軸62に伝えられ、この中間転写体
駆動軸62の回転が継手64を介して駆動ローラ18に
伝達されて、中間転写体17が図2に矢印Bで示した方
向に走行駆動される。駆動モータ56の駆動力が、感光
体11の表面を介することなく中間転写体17に伝えら
れ、該駆動モータ56によって中間転写体17が駆動さ
れるように、電磁クラッチ59が作動するのである。こ
の例では、転写ローラ30が中間転写体17に当接する
のとほぼ同時に、電磁クラッチ59が作動して、駆動モ
ータ56の回転が中間転写体17に伝達され、中間転写
体17は感光体11からの駆動力によらず、伝動要素を
介しての駆動モータ56の駆動力によって駆動される。
【0045】上述のように、接離部材が中間転写体に当
接した後は、中間転写体17は感光体11を介すること
なく、駆動モータ56によって強制的に駆動されるの
で、その中間転写体17に当接した接離部材によって当
該中間転写体17に制動力が作用しても、中間転写体1
7が停止するような不具合は発生しない。感光体11の
回転方向における当該感光体11と中間転写体17との
接触幅を過度に大きくしなくとも、中間転写体17を確
実に走行駆動することができるのである。
【0046】中間転写体表面のトナー像を記録媒体に二
次転写する転写手段として、前述のように中間転写体1
7から常に離間した転写チャージャを用い、或いは中間
転写体表面の転写残トナーを除去するクリーニング部材
として、ファーブラシなどを用いることもできるが、図
1及び図2に示した転写ローラのように、中間転写体1
7の表面に当接する転写手段を用いると、オゾンの発生
を抑えることができ、またそのクリーニング部材として
もクリーニングブレードを用いると、中間転写体のクリ
ーニング性を高めることができる。ところが、転写ロー
ラ30やクリーニングブレードは、転写チャージャやフ
ァーブラシを用いた場合よりも、中間転写体17に対し
て大きな制動力を加えるので、感光体からの駆動力のみ
で中間転写体を駆動する従来の画像形成装置において
は、転写ローラやクリーニングブレードを用いると、こ
れらが中間転写体に当接したとき、中間転写体が停止す
るおそれがあった。ところが、本例の画像形成装置で
は、転写ローラ30やクリーニングブレードより成るク
リーニング部材34が中間転写体17に当接していると
き、その中間転写体17は、感光体を介さずに、駆動モ
ータ56により強制的に駆動されるので、その中間転写
体17が停止したり、その駆動状態が不安定となること
はない。従って、転写ローラ30やクリーニングブレー
ドより成るクリーニング部材34を支障なく使用するこ
とができる。
【0047】感光体11の表面線速をVP、転写ローラ
30とクリーニング部材34が中間転写体17に当接
し、中間転写体17が駆動モータ56により駆動されて
いるときの中間転写体17の表面線速をVTとしたと
き、中間転写体17が感光体11からの駆動力で駆動さ
れているとき、その中間転写体17はVPの表面線速で
駆動される。その際、VP=VT、VP>VT或いはV
P<VTのいずれとなるように、各伝動要素の伝動率等
を設定してもよいが、中間転写体17が感光体表面を介
さずに駆動モータ56によって駆動されているときの中
間転写体17の表面線速VTが小さくなると、画像形成
速度が低下するので、VP≦VTとなるように、その各
表面線速を設定し、画像形成速度を高め、画像形成処理
時間を短縮できるようにすることが有利である。中間転
写体17に当接した転写ローラ30は、このときの中間
転写体17の表面線速VTと同じ表面線速で回転駆動さ
れる。
【0048】以上のように、本例の画像形成装置におい
ては、駆動モータ56より成る駆動源から中間転写体1
7への駆動力の伝達を断続制御する前述の切換手段が、
クラッチ59を具備し、該クラッチ59は、感光体11
より成る像担持体から中間転写体17へトナー像を一次
転写している時、像担持体表面を介することのない駆動
源の駆動力を中間転写体に伝達せず、接離部材が中間転
写体表面に当接する時点以前の時期に像担持体表面を介
することのない前記駆動源の駆動力を中間転写体17に
伝達するように作動する。その際、電磁クラッチ以外の
クラッチを用いることもできる。
【0049】次に、図5に示す実施形態例においては、
駆動源から中間転写体への駆動力の伝達を断続制御する
前述の切換手段が、ワンウェイクラッチを具備してい
る。すなわち、図3に示した電磁クラッチ59は設けら
れておらず、歯車58が中間軸61に固定され、しかも
この歯車58に噛み合う中間転写体駆動歯車63と、中
間転写体駆動軸62との間にワンウェイクラッチ65が
介設され、中間転写体駆動軸62に対して一方向にのみ
駆動力を伝達できるように構成されている。また図5に
示した画像形成装置においては、感光体11の表面線速
をVPとし、中間転写体17が感光体表面を介すること
なく駆動モータ56により駆動されたときの当該中間転
写体17の表面線速をVTとしたとき、VP>VTに設
定されている。その他の構成は、図1乃至図4を参照し
て先に説明したところと変りはない。よって、図5に示
した各要素のうち、図3に示した要素と同一ないしは対
応する要素に、図3に示した符号と同一の符号を付して
重複した説明は省略し、図5に示した画像形成装置の説
明においても図1及び図2を参照することにする。
【0050】図1に関連して先に説明したように、感光
体11の表面に形成された互いに異なる色のトナー像が
中間転写体表面に順次重ね合されて一次転写されている
時、感光体11は図5に示した駆動モータ56によって
図1に矢印Aで示した方向に回転駆動され、このときそ
の駆動モータ56の回転は、中心軸61、これに固定さ
れた歯車58、及びこれに噛み合う中間転写体駆動歯車
63に伝えられる。その際、ワンウェイクラッチ65の
作用により、中間転写体駆動歯車63の回転は中間転写
体駆動軸62に伝達されない。このため、感光体11と
の接触部で感光体11の表面に静電的に吸着する中間転
写体17は、感光体11から直接受ける駆動力によって
矢印B方向に駆動され、ローラ18,19,20,21
は中間転写体17によって駆動される。従って、中間転
写体17は、感光体の表面線速VPと同じ表面線速VT
で走行駆動される。このため、先の実施形態例と全く同
じく、伝動要素の偏心などによって、感光体11の表面
線速が多少変動しても、その感光体11に接触して従動
する中間転写体17は、感光体11の速度変動に追従し
て速度変動しながら、その感光体11の表面線速と同じ
表面線速で駆動される。このように、感光体11と中間
転写体17の表面線速を同期させることによって、中間
転写体17上に転写された各色のトナー像の位置ずれ、
すなわちその色ずれの発生を効果的に抑えることができ
る。
【0051】次に、先にも説明したように、中間転写体
17の表面には、直接又は記録媒体を介して転写ローラ
30が中間転写体17の表面に当接すると共に、クリー
ニング部材34が中間転写体17の表面に当接するが、
これらの接離部材のうちの最初に中間転写体に当接する
接離部材が中間転写体17に当接すると、中間転写体1
7には大きな制動力が作用する。このため中間転写体駆
動軸62は停止しようとするが、このとき図5に示した
ワンウェイクラッチ65の作用によって、駆動モータ5
6により回転駆動されている中間転写体駆動ギア63の
回転が中間転写体駆動軸62に伝達される。そして、こ
の回転が継手64を介して駆動ローラ18に伝えられ、
これによって中間転写体17が図2に矢印Bで示した方
向に、VTの表面線速で駆動される。このように、中間
転写体17の接離部材が当接して、その中間転写体17
に大きな負荷が加えられても、中間転写体17は確実に
駆動され、これが停止したり、その走行が不安定となる
ようなことはない。
【0052】上述のように、図5に示した画像形成装置
においては、駆動モータ56より成る駆動源から中間転
写体17への駆動力の伝達を断続制御する前述の切換手
段は、接離部材の一例である転写ローラ30やクリーニ
ング部材34が中間転写体表面に当接して、該中間転写
体17に制動力が作用することにより、像担持体表面を
介することのない上記駆動源の駆動力を中間転写体17
に伝達するように作動するワンウェイクラッチ65を具
備している。
【0053】その際、感光体11より成る像担持体の表
面線速VPと、像担持体の表面を介することなく駆動モ
ータ56より成る駆動源により駆動された中間転写体1
7の表面線速VTの関係が、前述のようにVP>VTを
満たすように設定することによって、前述の作用を確実
に得ることができる。以下に、これとワンウェイクラッ
チ65に関連する、より具体的な構成例を説明する。
【0054】図5に示した駆動系による感光体駆動と中
間転写体駆動の変速比をN1とする。一方、感光体11
の直径をD1、中間転写体17用の駆動ローラ18の直
径をD2とし、D1/D2=N2としたとき、N2>N
1となるように、図5に示した歯車の歯数比や、感光体
と駆動ローラ18の直径などが設定される。また駆動モ
ータ56により駆動される感光体駆動プーリ54の回転
数をRとする。
【0055】今、中間転写体駆動軸62が、中間転写体
駆動歯車63の回転数RT(=N1×R)よりも小さい
回転数で駆動されているとき、中間転写体駆動軸62に
は、中間転写体駆動歯車63の回転が、その回転数RT
(=N1×R)で伝達され、中間転写体駆動軸62が、
中間転写体駆動歯車63の回転数RT(=N1×R)よ
り大きい回転数で駆動されているときは、中間転写体駆
動歯車63の回転が中間転写体駆動軸62に伝達されな
いように、ワンウェイクラッチ65が作用する。
【0056】ワンウェイクラッチ65は、図6及び図7
に示すように、中間転写体駆動軸62のまわりに位置す
る複数のローラ65Aと、そのまわりの環状体65Bを
有し、その環状体65Bが中間転写体駆動歯車63に固
定されている。図6に示すように、中間転写体駆動歯車
63が時計方向にRTで回転し、内側の中間転写体駆動
軸62がRT以下の回転数で回転しているとき、ローラ
65Aは、環状体65Bの斜面65Cの内側に移動して
楔部に固定され、中間転写体駆動軸62は中間転写体駆
動歯車63の回転数RTで回転する。このようにして、
中間転写体駆動歯車63の回転が中間転写体駆動軸62
に伝達される。
【0057】一方、図7に示すように、中間転写体駆動
歯車63が時計方向にRTで回転し、内側の中間転写体
駆動軸62が時計方向にRP(N2×R)で回転し、R
T<RPの時、ローラ65Aは斜面65Cの外側に移動
して楔部より開放され、中間転写体駆動歯車63と中間
転写体駆動軸62はそれぞれRT,RPで回転し、中間
転写体駆動歯車63の回転は中間転写体駆動軸62に伝
達されない。
【0058】感光体上の各トナー像が中間転写体上に一
次転写されているとき、中間転写体17は感光体11に
より駆動され、その表面線速はVPであり、駆動ローラ
18は中間転写体17によって駆動される。その回転数
はRP(N2×R)であり、中間転写体駆動軸62は継
手64を介して駆動ローラ18の回転数RP(N2×
R)と等しい回転数で回転する。従って中間転写体駆動
軸62が、中間転写体駆動歯車63の回転数RT(N1
×R)より大きな回転数RP(N2×R)で回転してい
るため、駆動モータ56からの駆動が中間転写体駆動軸
62に伝達されない。すなわち、中間転写体駆動軸62
は、RP(N2×R)で回転することになる。
【0059】転写ローラ30やクリーニング部材34が
中間転写体17に当接すると、中間転写体駆動軸62は
停止しようとするが、ワンウェイクラッチ65は図6に
示す状態となり、中間転写体駆動歯車63の回転〔回転
数RT(N1×R)〕がワンウェイクラッチ65、中間
転写体駆動軸62及び継手64を介して駆動ローラ18
に伝達され、これがRT(N1×R)の回転数で回転
し、中間転写体17はVTの表面線速で駆動される。
【0060】感光体の表面線速は、感光体自体或いはそ
の伝動要素の偏心などによって変動しているが、N1:
N2=1:1に設定したとすると、感光体上のトナー像
を中間転写体17に一次転写している時、感光体の速度
が速くなった場合には、中間転写体17は感光体11に
従動して回転する。ところが、感光体11の速度が遅く
なるように、その速度が変動すると、駆動モータ56の
駆動がタイミングベルト、プーリ及び歯車の伝動要素を
介して中間転写体17に伝えられ、中間転写体17が感
光体11とは異なる表面線速で走行してしまう。感光体
11の表面線速VPと、感光体の表面を介することなく
駆動モータ56により駆動された中間転写体17の表面
線速VTをVP>VTに設定することによって、感光体
上のトナー像を中間転写体17に一次転写していると
き、中間転写体17を、確実に感光体11に従動させる
ことができる。
【0061】その際、感光体11の表面線速の変動を考
慮して中間転写体17の表面線速VTを設定する必要が
ある。また中間転写体17の表面線速VTを、感光体1
1の表面線速VPよりも大幅に小さく設定すると、画像
形成速度が低下するので、VTを可能な限り、VPに近
い値に設定することが有利である。
【0062】通常、感光体11の表面線速VPの変動は
±1%乃至±2%である。従って、多少の安全性を考慮
に入れて、感光体11より成る像担持体の表面線速VP
が1となるようにVPを設定したとき、像担持体の表面
を介することなく駆動モータ56より成る駆動源により
駆動された中間転写体17の表面線速VTが0.97乃
至0.99となるように、線速VTを設定することが有
利である。
【0063】また、上述したいずれの形態の画像形成装
置においても、単一色の画像を得るときは、複数の現像
器13A,13B,13C,13Dのいずれかの現像器
によって、感光体表面に単色の単一トナー像を形成し、
そのトナー像を中間転写体17に一次転写し、次いでそ
のトナー像を記録媒体に二次転写するが、この場合に
は、転写ローラ30とクリーニング部材34より成る接
離部材は、中間転写体17の表面に当接させたままとす
る。この場合には、感光体表面の単一のトナー像を中間
転写体17に一次転写するときも、またその後も、中間
転写体17が感光体によってではなく、感光体を介する
ことなく、駆動モータ56によって強制的に駆動される
ように、電磁クラッチ59又はワンウェイクラッチ65
より成る切換手段を構成する。これにより、中間転写体
17に接離部材が常時当接していても、その中間転写体
17を安定状態で確実に駆動することができる。また、
このようにしても、中間転写体17には単一のトナー像
が一次転写されるだけであるため、色ずれが発生するお
それはない。このように、感光体11より成る像担持体
表面に単一のトナー像を形成し、接離部材を中間転写体
表面に当接させたまま、その単一のトナー像を中間転写
体表面に一次転写し、中間転写体表面の単一のトナー像
を記録媒体に二次転写して記録画像を得るとき、像担持
体表面の単一のトナー像を中間転写体表面に一次転写し
ている時も、またその単一のトナー像の一次転写を終了
した後も、像担持体の表面を介することのない駆動源の
駆動力によって中間転写体17が駆動されるように、切
換手段を構成を構成するのである。
【0064】また上述した各実施形態例においては、中
間転写体17を駆動する駆動源と、感光体11より成る
像担持体を駆動する駆動源を、同一の駆動源である駆動
モータ56としたため、駆動源が1つで足り、画像形成
装置の構造とコストを低減できるが、中間転写体と像担
持体を別々の駆動源によって駆動するように構成するこ
ともできる。
【0065】図5に示した構成によると、図3に示した
構成により奏せられる作用効果のほかに、装置の制御を
簡素化する利点も得られる。すなわち、図3に示した電
磁クラッチ59を用いた場合、これを切り換えるタイミ
ング制御が必要となるが、図5に示したワンウェイクラ
ッチ65を用いれば、その切り換えを中間転写体に対す
る接離部材の接離によって自動的に行うことができる。
【0066】また、上述した各構成は、図1及び図2に
示した形態以外の画像形成装置にも広く適用できる。例
えば図8に示すように、感光体111が駆動ローラ11
2を含む複数のローラに巻き掛けられた無端ベルトより
成り、中間転写体117がドラム状に形成された画像形
成装置にも適用できる。同様に、図9に示すように、感
光体211が駆動ローラ212を含む複数のローラに巻
き掛けられた無端ベルトより成り、中間転写体217も
駆動ローラ218を含む複数のローラに巻き掛けられた
無端ベルトより成る画像形成装置にも本発明を適用でき
る。図8及び図9に示した画像形成装置においても、矢
印A方向に駆動される感光体111,211の表面に、
現像装置13によって順次色の異なるトナー像が形成さ
れ、その各トナー像が矢印B方向に駆動される中間転写
体117,217に一次転写され、その重ね合せトナー
像が、転写ローラ30の作用によって記録媒体27上に
二次転写される。その他の構成と作用は、図1及び図2
に関連して示した先の説明から自明であるため、図1及
び図2に示した各要素に対応する図8及び図9の各要素
に、図1及び図2と同じ符号を付して、その説明は省略
する。
【0067】図8に示した画像形成装置においては、感
光体111の表面線速VPは駆動ローラ112の直径D
1とその回転数Rにより決定される。中間転写体117
は、トナー像の一次転写時にはVPで走行するが、転写
ローラ30とクリーニング部材34が中間転写体117
に接触している時は、回転数RT(N1×R)で回転
し、VTの表面線速で駆動される。
【0068】図9に示した画像形成装置においては、感
光体211の表面線速VPは駆動ローラ212の直径D
1と、その回転数Rにより決定される。同様に中間転写
体217は、トナー像の一次転写時にVPの表面線速で
走行し、転写ローラ30とクリーニング部材34が中間
転写体217に当接している時は、回転数RT(N1×
R)で回転し、VTの表面線速で駆動される。
【0069】
【発明の効果】請求項1に記載の画像形成装置によれ
ば、像担持体表面に形成される複数のトナー像を中間転
写体に一次転写している工程では、中間転写体がこれに
接触する像担持体から駆動されるので、中間転写体表面
の各トナー像を高精度で重ね合せることができる。また
中間転写体表面に接離部材が当接し、各トナー像の重ね
合せ精度の必要のないときは、中間転写体を像担持体の
表面を介することなく、駆動源によって駆動するので、
中間転写体を確実に駆動することができる。
【0070】請求項2に記載の画像形成装置によれば、
簡単な構成によって上記作用効果を奏することができ
る。
【0071】請求項3に記載の画像形成装置によれば、
切換手段の切り換え制御を簡素化することができる。
【0072】請求項4に記載の画像形成装置によれば、
像担持体表面のトナー像を中間転写体に一次転写してい
る時、中間転写体を確実に像担持体に従動させて駆動す
ることができる。
【0073】請求項5に記載の画像形成装置によれば、
中間転写体が像担持体を介することなく、駆動源によっ
て駆動されているとき、その中間転写体の速度が過度に
低下することを防止でき、画像形成速さの低下を阻止で
きる。
【0074】請求項6に記載の画像形成装置によれば、
単一のトナー像も支障なく形成できる。
【0075】請求項7に記載の画像形成装置によれば、
画像形成装置の構成を簡素化でき、そのコストを低減で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例を示す概略断面図であっ
て、感光体上のトナー像を中間転写体上に一次転写して
いるときの様子を示す図である。
【図2】図1に示した画像形成装置の転写ローラとクリ
ーニング部材が中間転写体に当接したときの様子を示す
概略断面図である。
【図3】駆動系の部分断面平面図である。
【図4】駆動系を正面側から見たときの説明図である。
【図5】図3に示した例とは異なる例を示す、図3と同
様な図である。
【図6】ワンウェイクラッチの説明図である。
【図7】ワンウェイクラッチの説明図である。
【図8】画像形成装置の他の例を示す概略断面図であ
る。
【図9】画像形成装置のさらに他の例を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
17 中間転写体 27 記録媒体 59 クラッチ 65 ワンウェイクラッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H030 AA01 AD17 BB02 BB23 BB24 BB42 BB53 2H032 AA05 BA01 BA03 BA09 BA16 BA18 BA19 CA01 CA13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が移動するように駆動される像担持
    体の表面に互いに異なる色のトナー像を順次形成し、該
    像担持体表面に当接しながら駆動される中間転写体の表
    面に、前記像担持体表面に形成された前記トナー像を順
    次重ね合せて一次転写し、その重ね合せトナー像を記録
    媒体に一括して二次転写して記録画像を得る画像形成装
    置であって、前記中間転写体の表面にトナー像を一次転
    写している時に、該中間転写体表面から離間し、像担持
    体から中間転写体への複数のトナー像の一次転写を終了
    した時点以降の時期に中間転写体表面に当接する接離部
    材を有する画像形成装置において、 前記像担持体から中間転写体へトナー像を一次転写して
    いる時は、該中間転写体が、像担持体の表面から直接受
    ける駆動力によって駆動され、像担持体から中間転写体
    への複数のトナー像の一次転写を終了した時点以降の時
    期に、駆動源からの駆動力が像担持体の表面を介するこ
    となく中間転写体に伝えられ、該駆動源によって中間転
    写体が駆動されるように、該駆動源から中間転写体への
    駆動力の伝達を断続制御する切換手段を設けたことを特
    徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記切換手段は、像担持体から中間転写
    体へトナー像を一次転写している時、像担持体表面を介
    することのない前記駆動源の駆動力を中間転写体に伝達
    せず、前記接離部材が中間転写体表面に当接する時点以
    前の時期に像担持体表面を介することのない前記駆動源
    の駆動力を中間転写体に伝達するように作動するクラッ
    チを具備する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記切換手段は、前記接離部材が中間転
    写体表面に当接して、該中間転写体に制動力が作用する
    ことにより、像担持体表面を介することのない前記駆動
    源の駆動力を中間転写体に伝達するように作動するワン
    ウェイクラッチを具備する請求項1に記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記像担持体の表面線速をVP、像担持
    体の表面を介することなく前記駆動源により駆動された
    中間転写体の表面線速をVTとしたとき、VP>VTに
    設定した請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記像担持体の表面線速VPを1とした
    とき、像担持体の表面を介することなく前記駆動源によ
    り駆動された中間転写体の表面線速VTを0.97乃至
    0.99に設定した請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 像担持体表面に単一のトナー像を形成
    し、前記接離部材を中間転写体表面に当接させたまま、
    前記単一のトナー像を中間転写体表面に一次転写し、該
    中間転写体表面の単一のトナー像を記録媒体に二次転写
    して記録画像を得るとき、像担持体表面の単一のトナー
    像を中間転写体表面に一次転写している時も、またその
    単一のトナー像の一次転写を終了した後も、像担持体の
    表面を介することのない前記駆動源の駆動力によって中
    間転写体が駆動されるように、前記切換手段を構成した
    請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 中間転写体を駆動する前記駆動源と、像
    担持体を駆動する駆動源を同一の駆動源とした請求項1
    乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1672433A1 (en) * 2004-12-20 2006-06-21 Seiko Epson Corporation Drive mechanism for tandem-type colour image forming apparatus
US7415227B2 (en) 2004-12-20 2008-08-19 Seiko Epson Corporation Image forming apparatus

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