JP2000206645A - 画像形成材料および画像形成方法 - Google Patents

画像形成材料および画像形成方法

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JP2000206645A
JP2000206645A JP11009040A JP904099A JP2000206645A JP 2000206645 A JP2000206645 A JP 2000206645A JP 11009040 A JP11009040 A JP 11009040A JP 904099 A JP904099 A JP 904099A JP 2000206645 A JP2000206645 A JP 2000206645A
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Japan
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image forming
organic dye
image
radical
forming material
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JP11009040A
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English (en)
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Masanobu Takashima
正伸 高島
Hirotaka Matsumoto
浩隆 松本
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像液等の使用が不要で、廃棄物の発生がな
く、完全ドライの処理系で、耐性の高い画像が得られ、
多色化が容易かつ低コストで実現でき、更に定着も可能
な可視光による画像形成材料および画像形成方法を提供
すること。 【解決手段】 支持体上に、少なくとも有機色素と、ラ
ジカル発生剤と、ラジカル発生を失活させる化合物と、
を含む画像形成層を有する画像形成材料であって、有機
色素が、対アニオンを持たず、かつ、可視域に吸収を有
し、ラジカル発生剤が、有機色素が吸収する可視域の光
を吸収せず、有機色素が吸収し、かつ、ラジカル発生剤
が吸収しない可視域の光を照射することにより、有機色
素とラジカル発生剤とが相互作用することでラジカルが
発生し、該ラジカルにより有機色素が漂白されることを
特徴とする画像形成材料およびこれを用いた画像形成方
法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な画像形成材
料および該材料を用いた画像形成方法に関し、特に色素
漂白型の画像形成材料および該材料を用いた、定着可能
な画像形成方法に関する。更に詳しくは、プルーフ紙、
プリントアウト紙、オーバーレイフイルムやその他のハ
ードコピー材料等の用途に用いることのできる画像形成
材料および定着可能な画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の構造および組成を有する各
種各様の画像形成材料および画像形成方法が存在してい
る。代表的にはハロゲン化銀感光系(白黒およびカラー
写真、ドライシルバー感光サーモグラフィー、インスタ
ント写真など)、フォトポリマー系(印刷版、フォトレ
ジストなど)、ジアゾニウム発色系、フリーラジカル写
真系などである。各系は用いる画像形成材料の構造およ
び組成に起因する様々な特徴を生かして個々に独自の適
用分野を確立してきている。
【0003】一方、これら以外の画像形成システムとし
て、カチオン色素/硼素化合物アニオン塩を用いた画像
形成システムがある。例えば特開昭62−143044
号公報および特開昭62−150242号公報等には、
カチオン色素/硼素化合物アニオン塩を光重合開始剤と
して用い重合性モノマーおよび塩基性染料プリカーサと
共にマイクロカプセルに内包した感光感圧タイプの画像
形成システムが開示されている。これらは光によるカプ
セルの硬化(非破壊化)特性と未露光部でのカプセルの
圧力破壊に伴う発色反応(塩基性染料プリカーサと酸性
顕色剤の接触による発色反応)によって画像を得ようと
するものである。しかし、このシステムでは画像の耐性
は不十分であった。
【0004】また、色素−光漂白タイプに属するカチオ
ン色素/硼素化合物アニオン塩を用いた光像形成システ
ムが、特開昭57−19734号公報、特開昭57−1
9737号公報、特開昭59−95534号公報、およ
び特開昭59−107350号公報等に開示されてい
る。これらは、カチオン色素/硼素化合物アニオン塩を
ポリマーバインダーと共に有酸溶媒中に溶解し、支持体
上に塗設したものであり、カチオン色素の吸収波長に対
応する露光によって起こる漂白作用を画像形成に利用し
た、いわゆるポジ型の画像形成システムである。しか
し、このシステムでも画像の耐性は不十分であった。特
開平1−223446号公報には、定着性を有する光漂
白型像形成材料が示されており、画像再現性、多色化が
容易という点ではメリットがあるが、得られる画像の耐
性が不十分であった。
【0005】紫外線照射によって褪色から消色する光消
色性組成物として、特開平9−286979号公報には
紫外線照射により遊離基を発生する遊離基発生剤と色素
との組み合わせが開示されている。また特開平9−31
4998号公報、特開平10−854号公報には紫外線
照射による遊離基を発生する遊離基発生剤、色素、およ
び消色抑制剤の組み合わせが開示されている。これらは
いずれも遊離基発生剤の吸収する紫外線を照射すること
で単独で遊離基を発生させ、共存する色素を消色させ
る。この方法で多色の記録材料を形成しようとすると、
領域の狭い紫外線域に吸収の異なる光遊離基発生剤を用
いなくてはならず、混色が起きて画質の低下が起きる。
また、保護層に記録材料の耐光性付与のためによく用い
られる紫外線吸収層を設けると、当該層が光遊離基の分
解に使用する紫外線を吸収することになり、消色時間が
長くなるという問題がある。
【0006】さらに、多色の記録材料によく用いられる
多層構造を有するものは、上層に含まれる色素等がフィ
ルターになり、十分な紫外線が光遊離基に届かない。消
色抑制剤も一般に紫外線領域に吸収を有するものであ
り、多層にするとフィルター効果が現れる。そのため、
照射光源についてもハイパワーなものを使用せねばなら
ず、コストや安全面で問題がある。従って、使用し得る
波長の範囲の広い可視域により画像形成が可能な画像形
成材料および画像形成方法が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、現像
液等の使用が不要で、廃棄物の発生がなく、完全ドライ
の処理系で、耐性の高い画像が得られ、多色化が容易か
つ低コストで実現でき、更に定着も可能な可視光による
画像形成材料および画像形成方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明により達成される。すなわち本発明は、 <1> 支持体上に、少なくとも有機色素と、ラジカル
発生剤と、ラジカル発生を失活させる化合物と、を含む
画像形成層を有する画像形成材料であって、有機色素
が、対アニオンを持たず、かつ、可視域に吸収を有し、
ラジカル発生剤が、有機色素が吸収する可視域の光を吸
収せず、有機色素が吸収し、かつ、ラジカル発生剤が吸
収しない可視域の光を照射することにより、有機色素と
ラジカル発生剤とが相互作用することでラジカルが発生
し、該ラジカルにより有機色素が漂白される、ことを特
徴とする画像形成材料である。
【0009】<2> 画像形成層に、色相の異なる有機
色素を少なくとも2種以上含むことを特徴とする<1>
に記載の画像形成材料である。 <3> 有機色素が、アゾメチン色素および/またはア
ゾ色素であることを特徴とする<1>または<2>に記
載の画像形成材料である。 <4> ラジカル発生剤が、下記一般式(1)で表され
るホウ素化合物であることを特徴とする<1>ないし<
3>のいずれか1に記載の画像形成材料である。
【0010】
【化2】
【0011】上記式中R1 〜R4 はアルキル基、アリー
ル基、複素環基、または、SiR56 7 を表し、R
5 、R6 およびR7 はアルキル基、アリール基を表し、
+は陽イオンを形成しうる基を表す。
【0012】<5> 有機色素およびラジカル発生剤の
混合物、および/または、ラジカル発生を失活させる化
合物が、マイクロカプセルに包含(双方がマイクロカプ
セルに包含される場合には、別々のマイクロカプセルに
包含)されていることを特徴とする<1>ないし<4>
のいずれか1に記載の画像形成材料である。 <6> <1>ないし<5>のいずれか1に記載の画像
形成材料の画像形成層に、有機色素が吸収し、かつ、ラ
ジカル発生剤が吸収しない可視域の光を画像様に照射
し、光が照射されたところでは有機色素を漂白させるこ
とにより、光像を形成する光像形成工程を有することを
特徴とする画像形成方法である。
【0013】<7> <5>に記載の画像形成材料の画
像形成層に、有機色素が吸収し、かつ、ラジカル発生剤
が吸収しない可視域の光を画像様に照射し、光が照射さ
れたところでは有機色素を漂白させることにより、光像
を形成する光像形成工程と、熱および/または圧力を画
像形成層の全面に加え、有機色素およびラジカル発生剤
の混合物と、ラジカル発生を失活させる化合物とを混合
させて漂白性を停止させる定着工程と、を有することを
特徴とする画像形成方法である。
【0014】<8> <5>に記載の画像形成材料の画
像形成層に、熱および/または圧力を画像様に加え、熱
および/または圧力を加えられたところでは、有機色素
およびラジカル発生剤の混合物と、ラジカル発生を失活
させる化合物とが混合して漂白性を停止させる潜像形成
工程と、有機色素が吸収し、かつ、ラジカル発生剤が吸
収しない可視域の光を画像形成層の全面に照射し、潜像
形成工程で熱および/または圧力を加えられた以外のと
ころでは有機色素を漂白させることにより、潜像を顕像
化する顕像化工程と、を有することを特徴とする画像形
成方法である。
【0015】本発明の画像形成材料において、最も特徴
的な点は、対アニオンを持たず、かつ、可視域に吸収を
有する有機色素が、ラジカル発生剤が吸収しない可視域
の光を受けた場合に有機色素とラジカル発生剤とが電子
移動、エネルギー移動等の相互作用をしラジカルが発生
し、該ラジカルにより有機色素が漂白される点であり、
ラジカル発生を失活させる化合物を組み合わせることに
より、結果として本発明の画像形成材料は定着性も良好
となる。特に堅牢性が高く一般的に銀塩写真系等に使用
されているアゾメチン色素、アゾ色素等の色素を、本発
明における有機色素として用いると、当該有機色素は、
シアニン染料のように分光増感を示し、ラジカル発生剤
と相互作用し、発生したラジカルで前記有機色素が有効
に漂白される。
【0016】本発明者らは、耐性の高い、対アニオンを
もたない可視域に吸収を有する有機色素、つまり目に見
える有機色素を用い、これに可視光を照射し、当該可視
光を吸収しないラジカル発生剤と相互作用させることで
有機色素が漂白されることを見出し、上記本発明の多色
化が容易な画像記録材料および画像形成方法を得ること
ができた。すなわち、光源として可視光または有機色素
の長波側の吸収端を利用することができ、実質400n
m〜1000nm程度の波長が利用可能な範囲となる。
かかる広い波長範囲の中から多色化に必要な光源を2〜
4程度選ぶことができるので、光のクロストークによる
混色がなくなるという大きなメリットがある。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明について、詳しく説明す
る。 1.画像形成材料 本発明の画像形成材料は、支持体上に、少なくとも有機
色素と、ラジカル発生剤と、ラジカル発生を失活させる
化合物と、を含む画像形成層を有する画像形成材料であ
って、有機色素が、対アニオンを持たず、かつ、可視域
に吸収を有し、ラジカル発生剤が、有機色素が吸収する
可視域の光を吸収せず、有機色素が吸収し、かつ、ラジ
カル発生剤が吸収しない可視域の光を照射することによ
り、有機色素とラジカル発生剤とが相互作用することで
ラジカルが発生し、該ラジカルにより有機色素が漂白さ
れる、ことを特徴とする。以下、本発明の画像形成材料
について、各構成成分に分けて説明する。
【0018】A:支持体 本発明の画像形成材料に使用される支持体としては、従
来の感圧紙や感熱紙、乾式や湿式のジアゾ複写紙などに
用いられる紙支持体が、いずれも使用することができ
る。具体的には、酸性紙、中性紙、コート紙、紙にポリ
エチレン等のプラスチックをラミネートしたプラスチッ
クフィルムラミネート紙、合成紙、ポリエチレンテレフ
タレートやポリエチレンナフタレート等のプラスチック
フィルムなどが挙げられる。また、支持体のカールバラ
ンスを補正するために、あるいは裏面からの薬品等の浸
入を防止するために、バックコート層を設けてもよく、
このバックコート層は後述の保護層と同様にして設ける
ことができる。更に裏面に接着剤層を介して剥離紙を組
み合わせてラベルの形態にすることも可能である。さら
に支持体として透明の材料を用いた場合には、画像形成
材料の支持体面側からも、後述の光像形成工程における
画像の書き込み、あるいは顕像化工程における光照射が
可能となる。
【0019】B:画像形成層 以下に画像形成層を構成する各材料および画像形成層の
具体的な構成について説明する。 (有機色素)本発明において有機色素は、対アニオンを
持たず、かつ、可視域に吸収を有するものであり、アニ
オンやカチオンと塩形成しない色素をいう。具体的には
クマリン系色素、メロシアニン系色素、アゾ色素、アゾ
メチン色素、インジゴ系色素、キノン系色素、フタロシ
アニン系色素、スチルベン系色素、ポルフィリン系色
素、ペリレン系色素、ペリノン系色素、キナクリドン系
色素、ジオキサジン系色素、イソインドリノン系色素、
キノフタロン系色素、キレート色素等が挙げられる。こ
の中で、色素の吸収特性の制御容易性および色素の耐性
の点でアゾ色素、アゾメチン色素が好ましい。
【0020】アゾ色素はいわゆるジアゾニウム塩とカプ
ラー化合物とから生成した色素であり、アゾメチン色素
はいわゆる現像主薬とカプラー化合物とから生成した色
素である。ジアゾニウム塩の例としては、一般的に知ら
れている芳香族、複素環式のジアゾニウム塩が使用で
き、置換基を有する場合は電子吸引性基でも電子供与性
基でもよく、用いるカプラーの種類と使用したいアゾ色
素の吸収、耐性により自由に選択できる。例えば、「D
iazo Chemistry」(ゾーリンガー著)、
「THE AROMATIC DIAZO−COMPO
UNDS AND THEIR TECHNICAL
APPLICATIONS」(サンダース著)、特願平
9−260336号等に記載の化合物が知られている。
【0021】現像主薬の例としては、一般的に知られて
いるフェニレンジアミン類、ヒドロキノン類、複素環化
合物等が使用でき、使用したいアゾメチン色素の吸収、
耐性により自由に選択できる。例えば「THE THE
ORY OF THE PHOTOGRAPHIC P
ROCESS」(ジェームス著)に記載の化合物が知ら
れている。
【0022】カプラーの例としては、リサーチ・ディス
クロージャーNo.17643、VII −C〜G、および
同No.307105、VII −C〜Gに記載されている
が、バラスト基と呼ばれる疎水性基を有する非拡散性の
もの、またはポリマー化されたものが望ましい。カプラ
ーは、4当量性あるいは2当量性のいずれでもよい。本
発明において好ましく使用されるカプラーとしては、例
えば、シアンカプラーとしては、ナフトール系カプラ
ー、フェノール系カプラー等があり、米国特許2,36
9,929号、同2,772,162号、同2,80
1,171号、同2,895,826号、同3,44
6,622号、同3,758,308号、同3,77
2,002号、同4,052,212号、同4,12
6,396号、同4,146,396号、同4,22
8,233号、同4,254,212号、同4,29
6,199号、同4,296,200号、同4,32
7,173号、同4,333,999号、同4,33
4,011号、同4,343,011号、同4,42
7,767号、同4,451,559号、同4,69
0,889号、同4,775,616号、***特許公開
3,329,729号、欧州特許121,365A、同
249,453A号、特開昭61−42,658号等に
記載のカプラー等が挙げられる。マゼンタカプラーとし
ては、米国特許4,500,630号等に記載のイミダ
ゾール〔1,2−b〕ピラゾール類、米国特許4,54
0,654号等に記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,
2,4〕トリアゾール類等が挙げられる。
【0023】その他、特開昭61−65,245号に記
載されているような分岐アルキル基がピラゾロトリアゾ
ール環の2位、3位または6位に直結したピラゾロトリ
アゾールカプラー、特開昭61−65,246号に記載
されているような分子内にスルホンアミド基を含んだピ
ラゾロアゾールカプラー、特開昭61−147,254
号に記載されているようなアルコキシフェニルスルホン
アミドバラスト基をもつピラゾロアゾールカプラーや欧
州特許(公開)226,849号や同294,785号
に記載されたような6位にアルコキシ基やアリーロキシ
基をもつピラゾロトリアゾールカプラーや、その他、米
国特許3,061,432号、同3,725,067
号、同4,310,619号、同4,351,897
号、同4,556,630号、欧州特許73,636
号、特開昭55−118,034号、同60−35,7
30号、同60−43,659号、同60−185,9
51号、同61−72,238号、国際公開W088/
04795号、およびリサーチ・ディスクロージャーN
o.24220、同No.24230等に記載のカプラ
ーが挙げられる。イエローカプラーとしては、例えば、
米国特許第3,933,501号、同3,973,96
8号、同4,022,620号、同4,248,961
号、同4,314,023号、同4,326,024
号、同4,401,752号、同4,511,649
号、欧州特許249,473A号、特公昭58−10,
739号、英国特許1,425,020号、同1,47
6,760号等に記載のカプラーが挙げられる。
【0024】ポリマー化された色素形成カプラーの典型
例としては、米国特許3,451,820号、同4,0
80,211号、同4,367,282号、同4,40
9,320号、同4,576,910号、欧州特許34
1,188A号、英国特許2,102,137号等に記
載されている。その他、特願平9−260336号、特
願平9−271395号等に記載のものも挙げられる。
【0025】本発明に用いることができる有機色素の例
としては、「工業用色素の技術と市場」CMC出版、
「色素ハンドブック」講談社、「高機能フォトケミカル
ズ」CMC出版等に詳しい。以下に、本発明に使用する
に好ましい有機色素の具体例を列挙する。
【0026】
【化3】
【0027】
【化4】
【0028】
【化5】
【0029】
【化6】
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】有機色素の含有量としては、画像形成層中
0.01〜5g/m2 の範囲が好ましく、より好ましく
は0.05〜1g/m2 である。
【0035】(ラジカル発生剤)本発明においてラジカ
ル発生剤は、有機色素が吸収する可視域の光を吸収しな
いものであり、有機色素が吸収し、かつ、ラジカル発生
剤が吸収しない可視域の光を有機色素が受けた場合に、
有機色素と相互作用することでラジカルを発生するもの
をいう。より具体的には、光励起された有機色素と電子
移動またはエネルギー移動などの相互作用をしてラジカ
ルを発生するものを表し、公知の光開始剤例えば、ベン
ゾフェノン、アセトフェノン誘導体例えば、α−ヒドロ
キシ−もしくはα−アミノアセトフェノン、4−アロイ
ル−1,3−ジオキソラン、ベンゾインアルキルエーテ
ルおよびベンジルケタール、モノアシルホスフィンオキ
シド、ビスアシルホスフィンオキシドまたはチタノセ
ン、フルオレセン、アントラキノン、チオキサントンま
たはキサントン、有機ホウ素化合物が挙げられる。特に
好ましいラジカル発生剤は、ラジカル発生効率の点で、
下記一般式(1)で表される有機ホウ素化合物である。
【0036】
【化11】
【0037】上記式中R1 〜R4 はアルキル基、アリー
ル基、複素環基、または、SiR56 7 を表し、R
5 、R6 およびR7 はアルキル基、アリール基を表し、
+は陽イオンを形成しうる基を表す。
【0038】上記一般式(1)中、R1 〜R7 のアルキ
ル基としては、炭素数1〜18のものが好ましく、より
好ましくは炭素数1〜12のものである。アルキル基は
不飽和結合を有していてもよく直鎖でも分岐でもよい。
上記一般式(1)中、R1 〜R7 のアリール基として
は、炭素数6〜26のものが好ましく、より好ましくは
フェニル基、ナフチル基である。
【0039】これらアルキル基、アリール基は、更にア
ルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ア
シルオキシ基、CN、NO2で置換されていてもよい。
【0040】上記一般式(1)中、複素環基としては、
フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾ
ール、トリアゾール、ピリジン、ピリミジン環を有する
ものが挙げられる。
【0041】上記一般式(1)中、SiR5 6 7
しては、トリメチルシリル、トリフェニルシリル、ジメ
チルフェニルシリル、ジ−t−ブチルフェニルシリル等
が挙げられる。
【0042】上記一般式(1)中G+ は、既述の如く陽
イオンを形成しうる基である。これらは、例えば、アル
カリ金属(特にリチウムもしくはナトリウム)、アルカ
リ土類金属、遷移金属、第四級アンモニウム、染料カチ
オンもしくはカチオン性遷移金属配位錯化合物である。
好ましいものはアンモニウム、テトラアルキルアンモニ
ウムもしくは染料カチオンである。テトラアルキルアン
モニウムは、以下の式で表される。
【0043】
【化12】
【0044】R74〜R77は、アルキル基を示す。例え
ば、R74〜R77がメチル基であるテトラメチルアンモニ
ウム、エチル基であるテトラエチルアンモニウム、プロ
ピル基であるテトラプロピルアンモニウム、ブチル基で
あるテトラブチルアンモニウム等が挙げられる。
【0045】G+ としては、以下に示すベンジルトリア
ルキルアンモニウムも好ましい。
【0046】
【化13】
【0047】式中、R78〜R80はアルキル基を示す。ベ
ンジルトリアルキルアンモニウムの好ましい例として
は、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエ
チルアンモニウム、ベンジルトリプロピルアンモニウ
ム、およびベンジルトリブチルアンモニウムが挙げられ
る。また、トリスアルキルアンモニウムイオン、例え
ば、トリメチルアンモニウムも好ましい。また、G+
しては、以下に示すホスホニウムイオンおよびアンモニ
ウムイオンであってもよい。
【0048】
【化14】
【0049】式中、Rw 、Rx 、Ry およびRz は互い
に独立して水素原子、未置換もしくは置換されたアルキ
ル基、シクロアルキル基、アルケニル基、フェニル基も
しくはアリールアルキル基である。これらのアルキル
基、シクロアルキル基、アルケニル基、フェニル基およ
びアルアルキル基の置換基の具体例は、ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、ヘテロシクロアルキル基(例えば、エ
ポキシ基、アジリジル基、オキセタニル基、フラニル
基、ピロリジニル基、ピロリル基、チオフェニル基、テ
トラヒドロフラニル基等)、ジアルキルアミノ基、アミ
ノ基、カルボキシル基、アルキルまたはアリールカルボ
ニル、およびアリールオキシまたはアルコキシカルボニ
ル基である。4価の窒素原子は、5員環もしくは6員環
の一部であってもよく、さらに他の環が縮合していても
よい。これらの環系はさらに、他のヘテロ原子、例えば
S、N、Oを包含していてもよい。
【0050】また、G+ としては、前記アンモニウムイ
オンまたはホスホニウムイオンのポリ体である、ポリア
ンモニウムイオンおよびポリホスホニウムイオンであっ
てもよく、特にビス体が好ましい。該ポリイオンが置換
されている場合の置換基の例としては、前記モノイオン
の置換基と同様の置換基が挙げられる。
【0051】また、前記アンモニウムイオンおよびホス
ホニウムイオンは、中性染料(例えば、チオキサンテ
ン、チオキサントン、クマリン、ケトクマリン等)で置
換され得る。該イオンは反応基(例えば、エポキシ基、
アミノ基、ヒドロキシル基等)で置換されたアンモニウ
ムイオンおよびホスホニウムイオンと、適当な中性染料
との反応により得られる。例えば、EP−A−2249
67号に記載されている(Quantacure QTX)。
【0052】同様にして、アンモニウムイオンおよびホ
スホニウムイオンは、無色の電子受容体(例えば、ベン
ゾフェノン)で置換され得る。アンモニウムイオンがベ
ンゾフェノンで置換された場合のG+ の例を以下に示す
が、特にこれに限定されるものではない。
【0053】
【化15】
【0054】他の第四級アンモニウムイオンとしては、
例えばトリメチルセチルアンモニウムイオン、またはセ
チルピリジニウムイオンがある。
【0055】G+ の他の例としては、以下に示すカチオ
ン群1のカチオンが挙げられる。
【0056】カチオン群1
【化16】
【0057】前記式中、ZはP、SもしくはNを示し、
Rはアルキル基もしくはアリール基を示す。
【0058】また、G+ の他の例としては、以下に示す
カチオン群2またはカチオン群3のカチオンが挙げられ
る。以下に示すカチオン群2の式中、Rはアルキル基も
しくはアリール基を表す。これらのカチオンについて
は、矢口らによるJ.Polym.Sci.Part
A:Polymer Chem.1992,30,19
87、およびPolymer 1993,34(6),
1130に記載されている。カチオン群3の式中、R’
は未置換もしくは置換されたベンジル基もしくはフェナ
シル基を示す。これらのカチオンについては、特開平7
−770221号公報に開示されている。これらのカチ
オンのピリミジニウム部位中の芳香環が置換されていて
もよい。
【0059】カチオン群2
【化17】
【0060】カチオン群3
【化18】
【0061】他の陽対イオンG+ は、他のオニウムイオ
ン、例えばヨードニウムイオンもしくはスルホニウムイ
オンであってもよい。このカチオンについては、例え
ば、EP−A−555058号およびEP−A6900
74号に開示されている、次式で表されるものを挙げる
ことができる。
【0062】
【化19】
【0063】また、G+ としては、以下に示すカチオン
も好ましい。
【0064】
【化20】
【0065】さらにG+ の他の例としては、以下に示す
カチオンが挙げられる。以下の式中、Rg はアルキル
基、特にエチル基を表すか、もしくはベンジル基を表
す。また、芳香環は、置換基を有していてもよい。
【0066】
【化21】
【0067】G+ はハロニウムイオンであってもよく、
特に、例えばEP−A334056号、およびEP−A
562897号に開示されたジアリールヨードニウムイ
オンが好ましい。
【0068】また、例えば、EP−A−94915号お
よびEP−A−109851号に記載されている以下に
示す式で表されるフェロセニウムカチオンも好ましい。
【0069】
【化22】
【0070】G+ は、特開平6−266102に開示さ
れているアンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、ス
ルホニウムイオン、ヨードニウムイオン、セロニウムイ
オン、アルソニウムイオン、テロニウムイオン、および
ビスムソニウムイオン等のオニウムイオンであってもよ
い。
【0071】また、G+ は、カチオン性遷移金属錯化合
物であってもよく、その場合の具体例としては、米国特
許第4954414号に記載されているものが挙げられ
る。特に、ビス(2,2’−ビピリジン)(4,4’−
ジメチル−2,2’−ビピリジン)ルテニウム、トリス
(4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン)ルテニ
ウム、トリス(4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリ
ジン)鉄、トリス(2,2’,2’’−テルピリジン)
ルテニウム、トリス(2,2’−ビピリジン)ルテニウ
ムおよびビス(2,2’−ビピリジン)(5−クロロ−
1,10−フェナントリン)ルテニウムが好ましい。
【0072】G+ はカチオン性の色素であってもよく、
その具体例としては、シアニン色素、トリアリールメタ
ンのカチオン色素等が挙げられる。
【0073】一般式(1)に記載の有機ホウ素化合物
は、公知の光開始剤、例えば、ベンゾフェノン、アセト
フェノン誘導体、例えば、α−ヒドロキシ−もしくはα
−アミノアセトフェノン、4−アロイル−1,3−ジオ
キソラン、ベンゾインアルキルエーテルおよびベンジル
ケタール、モノアシルホスフィンオキシド、ビスアシル
ホスフィンオキシドまたはチタノセン、フルオレセン、
アントラキノン、チオキサントンまたはキサントン、と
混合使用することも可能である。特に適当な光開始剤
は、1−(4−ドデシルベンゾイル)−1−ヒドロキシ
−1−メチルエタン、1−(4−イソプロピルベンゾイ
ル)−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−ベンゾ
イル−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−ベンゾイル]−1−ヒド
ロキシ−1−メチルエタン、1−[4−(アクリロイル
オキシエトキシ)−ベンゾイル]−1−ヒドロキシ−1
−メチルエタン、ジフェニルケトン、フェニル−1−ヒ
ドロキシ−シクロヘキシルケトン、(4−モルホリノベ
ンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパ
ン、1−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ベンジ
ル−2−ジメチルアミノ−ブタン−1−オン、(4−メ
チルチロベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノ−
エタン、ベンジルジメチルケタール、ビス(シクロペン
タジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−ピリル
−フェニル)チタン、シクロペンタジエニル−アレーン
−鉄(II)錯塩、例えば、(η6 −イソプロピルベンゼ
ン)−(η 5 −シクロペンタジエニル)−鉄(II)ヘキ
サフルオロホスフェート、トリメチルベンゾイルジフェ
ニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシ−
ベンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペンチル)
−ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチル
ベンゾイル)−2,4−ジペンチルオキシフェニル−ホ
スフィンオキシドまたはビス(2,4,6−トリメチル
ベンゾイル)フェニル−ホスフィンオキシドである。
【0074】他の適当な追加の光開始剤は米国特許第4
950581号、第20欄、第35行ないし第21欄、
第35行に見出される。また適したものはトリアジン化
合物、例えばEP−A−137452、DE−A−27
18254およびDE−A−2243621に記載され
たトリアジンである。他の適したトリアジンは米国特許
第4950581号、第14欄第60行目ないし第18
欄第44行目において見出される。トリハロメチルトリ
アジンの中で特に興味のあるものは、例えば2,4−ビ
ス(トリクロロメチル)−6−(4−スチリルフェニ
ル)−s−トリアジンである。この新規な光開始剤
(c)がハイブリッド系で使用される場合に、新規なフ
リーラジカル硬化剤に加えてカチオン系光開始剤、例え
ばパーオキサイド化合物例えば、ベンゾイルパーオキサ
イド(他の適当なパーオキサイドは米国特許第4950
581号、第19欄、第17−25行に記載されてい
る)、例えば米国特許第4950581号、第18欄、
第60行ないし第19欄第10行に記載されている芳香
族スルホニウムもしくはヨードニウム塩、またはシクロ
ペンタジエニル−アレーン−鉄(II)錯塩、例えば、
(η6 −イソプロピルベンゼン)−(η5 −シクロペン
タジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェートが
使用される。上記一般式(1)で表される有機ホウ素化
合物の具体例を以下に示す。
【0075】
【化23】
【0076】
【化24】
【0077】
【化25】
【0078】
【化26】
【0079】
【化27】
【0080】
【化28】
【0081】
【化29】
【0082】
【化30】
【0083】
【化31】
【0084】
【化32】
【0085】
【化33】
【0086】
【化34】
【0087】有機ホウ素化合物の吸収極大は260〜2
70nm付近と非常に短波で、かつ300nm以上に吸
収がないので、有機ホウ素化合物をラジカル発生剤とし
て使用する際には、後述の光像形成(または定着)時有
機色素に合わせて300〜1000nm、好ましくは3
50〜800nmの光を使用すればよい。有機色素/ラ
ジカル発生剤の使用比率としては、1/0.1〜1/1
00が好ましく、より好ましくは1/0.5〜1/10
である。
【0088】(ラジカル発生を失活させる化合物)本発
明においてラジカル発生を失活させる化合物とは、有機
色素およびラジカル発生剤と接触または近傍に存在する
ことで、分光増感が起こらないか、ラジカル発生剤が分
解するか、あるいは、ラジカル発生剤から発生したラジ
カルがトラップされるか、等により有機色素の漂白を阻
止し得る作用を示す化合物のことを意味する。このよう
な化合物としては、ラジカル発生剤として有機ホウ素化
合物を使用した際には、特開平1−223446号公報
に示されるような炭素−ホウ素結合破壊剤を使用しても
良い。
【0089】ラジカル発生を失活させる化合物として
は、以下に示すものが挙げられる。本発明で用いること
のできる好ましいラジカル発生を失活させる化合物とし
ては、まず有機のカルボン酸(例えば酢酸、ステアリン
酸、サリチル酸およびそれらの誘導体等)、無機酸(例
えば硝酸、硫酸、臭化水素酸、塩化水素酸、フッ化水素
酸、スルファミン酸およびそれらの塩等)、有機のカル
ボン酸以外の有機酸(例えばスルホン酸、スルホニル
酸、フッ化およびベルフッ化カルボン酸およびそれらの
酸誘導体等)、フェノール類、キノン類、ビスイミダゾ
ール化合物、過酸化物および第二鉄イオン以上に還元さ
れやすい金属イオンを含む化合物等が挙げられる。
【0090】本発明で用いることのできる好ましいラジ
カル発生を失活させる化合物の例を以下に挙げる。ただ
し、本発明は以下の化合物に限定されるものではない。
【0091】
【化35】
【0092】
【化36】
【0093】
【化37】
【0094】
【化38】
【0095】本発明で用いることのできる好ましいラジ
カル発生を失活させる化合物としては、さらに、例えば
トリフェニルグアニジン、テトラメチルグアニジン、ジ
シクロヘキシルグアニジン等のグアニジン類、ビス(2
−エチルヘキシル)アミントリオクチルアミン、ジイソ
プロピルエチルアミン、N,N−ジメチル−p−ドデシ
ルアミン、ピペラジン、ピロリジン、ヒンダードアミン
等のアミン類、2,5−ジ−tert−オクチルハイド
ロキノン、2,5−ジ−sec−ドデシルハイドロキノ
ン等のハイドロキノン誘導体、p−ドデシルオキシチオ
フェノール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−
メルカプトベンゾチアゾール等のメルカプタン類、2,
6−ジ−ter−ブチルフェノール、4,4′−ブチリ
デンビス(6−ter−ブチル−m−クレゾール)、ヒ
ンダードフェノール等のフェノール類、ヒドラジン類、
フェニドン、アスコルビン酸等の還元剤が挙げられる。
【0096】これらの中で好ましいラジカル発生を失活
させる化合物としては、グアニジン類、アミン類が挙げ
られる。好ましいラジカル発生を失活させる化合物の例
を以下に示すが、本発明は以下の化合物に限定されるも
のではない。
【0097】
【化39】
【0098】
【化40】
【0099】
【化41】
【0100】
【化42】
【0101】
【化43】
【0102】
【化44】
【0103】以上ラジカル発生を失活させる化合物の具
体例を挙げたが、本発明はこれらに限定されるものでは
ないラジカル発生を失活させる化合物は、単独もしくは
2種以上併用することもできる。ラジカルを失活させる
化合物の含有量としては、ラジカル発生剤に対して0.
1〜100倍が好ましく、より好ましくは1〜10倍で
ある。
【0104】(画像形成層の具体的な構成)本発明の画
像形成材料は、画像形成層中に上記有機色素と、ラジカ
ル発生剤と、ラジカル発生を失活させる化合物と、を少
なくとも含むものであるが、記録前の安定性、光漂白
性、および耐性を付与するためには、マイクロカプセル
の形でこれらを含有することが好ましい。マイクロカプ
セルに有機色素およびラジカル発生剤の混合物を包含
し、ラジカル発生を失活させる化合物はマイクロカプセ
ル外に存在させてもよく、あるいはラジカル発生を失活
させる化合物をマイクロカプセルに包含し、有機色素お
よびラジカル発生剤の混合物をカプセル外に存在させて
もよく、さらに両者を別々のマイクロカプセルに包含さ
せてもよい。有機色素およびラジカル発生剤の混合物、
あるいは、ラジカル発生を失活させる化合物をマイクロ
カプセル外に存在させる際には、固体分散または乳化分
散した状態とすることが好ましい。
【0105】本発明において好ましいマイクロカプセル
は、常温ではマイクロカプセル壁(以下、単に「カプセ
ル壁」という)の物質隔離作用によりカプセル内外の物
質の接触が妨げられ、ある値以上に熱および/または圧
力が加えられた時のみ、内外の物質の接触が可能となる
ようなものである。この現象は、カプセル壁の材料、カ
プセル芯物質(マイクロカプセルに内包する物質)、添
加剤等を適宜選択することによりカプセル壁の物性の変
化として自由にコントロールすることができる。
【0106】本発明において使用しうるカプセル壁の材
料としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、
メラミン、ホルムアルデヒド樹脂、ポリスチレン、スチ
レン−メタクリレート共重合体、ゼラチン、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルアルコール等の高分子物質が挙
げられる。また、これら高分子物質は2種以上併用する
こともできる。本発明においては、上記の高分子物質の
うち、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリカーボネート等が好ましく、特にポリウレ
タンおよびポリウレアが好ましい。
【0107】本発明において、マイクロカプセルを形成
するには、芯物質を乳化した後、その油滴の周囲に高分
子物質の壁を形成してマイクロカプセル化することが好
ましく、この場合高分子物質を形成するリアクタントを
油滴の内部および/または油滴の外部に添加する。マイ
クロカプセルの好ましい製造法等、本発明で好ましく使
用することのできるマイクロカプセルについての詳細
は、米国特許3,726,804号、同3,796,6
96号の明細書に記載されている。
【0108】例えば、ポリウレタンウレアをカプセル壁
の材料として用いる場合には、多価イソシアネートおよ
びそれと反応しカプセル壁を形成する第二の添加物(例
えばポリオール)を水相またはカプセル化すべき油性液
体中に混合し、水中に乳化分散し温度を上昇することに
より、油滴界面で高分子形成反応を起こして、カプセル
壁を形成する。前記第二の添加物を例えばポリアミンに
するか、あるいは何も加えなければ、ポリウレアが生成
する。
【0109】この場合に、用いる多価イソシアネートお
よびそれと反応する相手のポリオール、ポリアミンにつ
いては米国特許第3281383号、米国特許第377
3695号、米国特許第3793268号、特公昭48
−40347号公報、特公昭49−24159号公報、
特開昭48−80191号公報、特開昭48−8408
6号公報に開示されており、それらを使用することもで
きる。
【0110】多価イソシアネートとしては、例えば、m
−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソ
シアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,
4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−
ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイ
ソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフ
ェニル−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェ
ニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン
−1,4−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプ
ロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−
1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソ
シアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネ
ート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート等
のジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメ
タントリイソシアネート、トルエン−2,4,6−トリ
イソシアネートの如きトリイソシアネート、4,4’−
ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テト
ライソシアネートの如きテトライソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの
付加物、2,4−トリレンジイソシアネートとトリメチ
ロールプロパンの付加物、キシリレンジイソシアネート
とトリメチロールプロパンの付加物、トリレンジイソシ
アネートとヘキサントリオールの付加物の如きイソシア
ネートプレポリマーがある。
【0111】ポリオールとしては、脂肪族、芳香族の多
価アルコール、ヒドロキシポリエステル、ヒドロキシポ
リアルキレンエーテルの如きものがある。特開昭60−
49991号公報に記載された下記のポリオールも用い
られる。エチレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオ
ール、1,8−オクタンジオール、プロピレングリコー
ル、2,3−ジヒドロキシブタン、1,2−ジヒドロキ
シブタン、1,3−ジヒドロキシブタン、2,2−ジメ
チル−1,3−プロパンジオール、2,4−ペンタンジ
オール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,
5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、ジヒドロキシシクロヘキサン、ジエチレングリ
コール、1,2,6−トリヒドロキシヘキサン、2−フ
ェニルプロピレングリコール、1,1,1−トリメチロ
ールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリト
ール、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加
物、グリセリンエチレンオキサイド付加物、グリセリ
ン、1,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、
レゾルシノールジヒドロキシエチルエーテル等の芳香族
多価アルコールとアルキレンオキサイドとの縮合生成
物、p−キシリレングリコール、m−キシリレングリコ
ール、α,α’−ジヒドロキシ−p−ジイソプロピルベ
ンゼン、4,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルメタン、
2−(p,p’−ジヒドロキシジフェニルメチル)ベン
ジルアルコール、ビスフェノールAにエチレンオキサイ
ドの付加物、ビスフェノールAにプロピレンオキサイド
の付加物などが挙げられる。ポリオールはイソシアネー
ト基1モルに対して、水酸基の割合が0.02〜2モル
で使用するのが好ましい。
【0112】ポリアミンとしてはエチレンジアミン、ト
リメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、p−フェ
ニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ピペラジ
ン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジ
ン、2−ヒドロキシトリメチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、ジエチルアミノプロピルアミン、テトラエチ
レンペンタミン、エポキシ化合物のアミン付加物等が挙
げられる。多価イソシアネートは水と反応してポリアミ
ンを形成することもできる。
【0113】ここで、油滴を形成するための有機溶媒と
しては、一般に高沸点オイルの中から適宜選択すること
ができ、リン酸エステル、フタル酸エステル、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、その他のカルボン
酸エステル、脂肪酸アミド、アルキル化ビフェニル、ア
ルキル化ターフェニル、塩素化パラフィン、アルキル化
ナフタレン、ジアリルエタン等が用いられる。具体的に
は、特開昭60−242,094号公報、特願昭62−
75,409号に記載されているものを用いることがで
きる。
【0114】本発明においては、上記の有機溶剤に、更
に溶解助剤として補助溶媒を加えることもできる。この
ような補助溶媒としては、例えばメチルイソブチルケト
ン、ジイソブチルケトンの他、低沸点の酢酸エチル、酢
酸イソプロピル、酢酸ブチルおよびメチレンクロライド
等を特に好ましいものとして挙げることができる。な
お、補助溶媒を用いた場合には、カプセル化時に高沸点
オイルを使用しなくてもよい。一方、油相と混合する水
相に、保護コロイドとして含有せしめる水溶性高分子
は、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性
高分子の中から適宜選択することができるが、ポリビニ
ルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体等が好まし
い。
【0115】また、水相に含有せしめる界面活性剤とし
ては、アニオン性またはノニオン性の界面活性剤の中か
ら、上記保護コロイドと作用して沈殿や凝集を起こさな
いものを適宜選択して使用することができる。好ましい
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ソー
ダ(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、スルホコハク
酸ジオクチルナトリウム塩、ポリアルキレングリコール
(例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル)等を挙げることができる。
【0116】本発明において、マイクロカプセルのサイ
ズは、特に画像の解像度向上および保存性、取扱性の点
から、例えば特開昭60−214,990号公報に記載
されている測定法による体積平均粒子サイズで20μm
以下であることが好ましく、特に4μm以下であること
が好ましい。また、マイクロカプセルが小さすぎる場合
には支持体の繊維中に埋もれてしまう恐れがあり、これ
は支持体の性質に依存するので一概にはいえないが、マ
イクロカプセルのサイズは0.1μm以上が好ましい。
なお、圧力定着に供する場合には、マイクロカプセルの
破壊を容易にすべく、マイクロカプセルのサイズは熱定
着に比べ大きいことが望ましい。マイクロカプセルは、
使用する有機色素の種類や数、熱、圧力等により壁のT
gを変えたものや壁材の種類を変えたものを、二種以上
使用することが可能である。
【0117】なお、ラジカル発生を失活させる化合物を
画像形成材料の画像形成層中に存在させる際、これを予
め一定の領域にのみ、有機色素およびラジカル発生剤の
混合物とともにマイクロカプセルに包含させることなく
存在させておき、当該領域のラジカル発生を失活させて
おけば、当該領域のみが光照射によっても画像が形成さ
れない。従って、画像形成材料を製造する際、ラジカル
発生を失活させる化合物を画像様に存在させるようにコ
ントロールすれば、マイクロカプセルを用いることなく
画像を形成することができる。
【0118】本発明の画像形成材料を多色の画像形成材
料として用いる場合、画像形成層は、一般に支持体上に
複数の異なる色相の感光記録層を積層して構成され、そ
の各感光記録層には、それぞれ異なる色相を有する有機
色素およびラジカル発生剤を含有するマイクロカプセル
と、ラジカル発生を失活する化合物とが含有されるが、
異なる色相を有する有機色素およびラジカル発生剤を含
有するマイクロカプセルと、ラジカル発生を失活する化
合物とが単一の層中に含まれる構成であっても構わない
(勿論、マイクロカプセルの内外の成分が逆であっても
構わない。)。これら画像形成材料に光照射した際、そ
の光源波長の違いにより感光し、多色画像を形成する。
【0119】また、複数の異なる色相の感光記録層を積
層する場合、該感光記録層を構成する各単色の感光記録
層間には、フィルター色素を含有する中間層を設けるこ
とができる。中間層は、主にバインダーとフィルター色
素から構成され、必要に応じて、硬化剤やポリマーラテ
ックス等の添加剤を含有することができる。上記フィル
ター色素は、前記の分光増感化合物(有機色素)から選
択して用いることもできるが、各中間層上層の分光増感
化合物と同一の光吸収波長を持つ化合物を用いることが
鮮明な画像を形成しうる点で好ましい。上記フィルター
用色素は、水中油滴分散法やポリマー分散法により乳化
分散して、所望の層、特に、中間層中に添加することが
できる。
【0120】本発明の画像形成材料は、可視領域の光に
より画像形成が可能であるため、光像を形成するに選択
し得る書き込み用の光の波長の幅が広い。従って、上記
のように複数の感光記録層を積層した場合にも、下層の
書き込みにおいて上層がフィルター効果を示す心配がほ
とんどなく、混色のない鮮明な多色画像を得ることがで
きる。
【0121】水中油滴分散法では、沸点が175℃以上
の高沸点溶媒または30〜160℃の低沸点溶媒のいず
れか一方の単独液、或いは、両者混合液に上記フィルタ
ー用色素を溶解した後、界面活性剤の存在下で、水、ゼ
ラチン水溶液またはポリビニルアルコール水溶液等の水
溶液溶媒中に微細分散する。高沸点溶媒としては、米国
特許第2,322,027号等に記載の溶媒が挙げられ
る。また、高沸点溶媒、補助溶媒は、前述のマイクロカ
プセルの製造時に用いた溶媒と同じ溶媒を用いることが
できる。
【0122】また、分散には転相を伴ってもよく、補助
溶媒を蒸留、ヌーデル水洗または限外濾過法等によって
除去または減少させてから、塗布に使用してもよい。ポ
リマー分散法の工程、硬化および含浸用のラテックスの
具体例としては、米国特許第4,199,383号、西
独特許出願(OLS)第2,541,274号、同第
2,541,230号、特開昭49−74538号、同
51−59943号、同54−32552号や「Res
earch Disclosure,Vol.148」
(1976年8月、Item 14850)等に記載さ
れている。
【0123】上記ラテックスとしては、エチルアクリレ
ート、n−ブチルアクリテート、n−ブチルメタクリレ
ート、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート等の
アクリル酸エステル若しくはメタクリル酸エステル;ア
クリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸等の酸モノマーの共重合ラテックスが好まし
い。
【0124】本発明の画像形成材料における画像形成層
には、画像の光および熱に対する堅牢性を向上させ、ま
たは、定着後の光による黄変を軽減する目的で、以下に
示す公知の酸化防止剤等を用いることが好ましい。上記
の酸化防止剤については、例えばヨーロッパ公開特許第
223739号公報、同309401号公報、同第30
9402号公報、同第310551号公報、同第310
552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特
許第3435443号公報、特開昭54−48535号
公報、同62−262047号公報、同63−1135
36号公報、同63−163351号公報、特開平2−
262654号公報、特開平2−71262号公報、特
開平3−121449号公報、特開平5−61166号
公報、特開平5−119449号公報、アメリカ特許第
4814262号、アメリカ特許第4980275号等
に記載されている。
【0125】本発明の画像形成材料における画像形成層
には、更に感熱記録材料や感圧記録材料において既に用
いられている公知の各種添加剤を用いることも有効であ
る。これらの酸化防止剤の具体例としては、特開昭60
−107384号公報、同60−107383号公報、
同60−125470号公報、同60−125471号
公報、同60−125472号公報、同60−2874
85号公報、同60−287486号公報、同60−2
87487号公報、同60−287488号公報、同6
1−160287号公報、同61−185483号公
報、同61−211079号公報、同62−14667
8号公報、同62−146680号公報、同62−14
6679号公報、同62−282885号公報、同63
−051174号公報、同63−89877号公報、同
63−88380号公報、同63−088381号公
報、同63−203372号公報、同63−22498
9号公報、同63−251282号公報、同63−26
7594号公報、同63−182484号公報、特開平
1−239282号公報、同4−291685号公報、
同4−291684号公報、同5−188687号公
報、同5−188686号公報、同5−110490号
公報、同5−1108437号公報、同5−17036
1号公報、特公昭48−043294号公報、同48−
033212号公報等に記載されてる化合物を挙げるこ
とができる。
【0126】本発明の画像形成材料における画像形成層
に使用されるバインダーとしては、公知の水溶性高分子
化合物やラテックス類などを使用することができる。水
溶性高分子化合物としては、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン誘導体、カゼ
イン、アラビアゴム、ゼラチン、エチレン−無水マレイ
ン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポ
リビニルアルコール、エピクロルヒドリン変性ポリアミ
ド、イソブチレン−無水マレインサリチル酸共重合体、
ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アミド等およびこれら
の変性物等が挙げられ、ラテックス類としては、スチレ
ン−ブタジエンゴムラテックス、アクリル酸メチル−ブ
タジエンゴムラテックス、酢酸ビニルエマルジョン等が
挙げられる。
【0127】本発明の画像形成材料には、必要に応じて
公知の有機、無機顔料を使用することができる。具体的
には、カオリン、焼成カオリン、タルク、ロウ石、ケイ
ソウ土、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム、酸化亜鉛、リトポン、非晶質シリカ、コ
ロイダルシリカ、焼成石コウ、シリカ、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、アルミナ、炭酸バリウム、硫酸バリウ
ム、マイカ、マイクロバルーン、尿素−ホルマリンフィ
ラー、ポリエステルパーティクル、セルロースフィラー
等が挙げられる。
【0128】本発明の画像形成材料における画像形成層
には、必要に応じて、公知のワックス、帯電防止剤、消
泡剤、導電剤、蛍光染料、界面活性剤、紫外線吸収剤お
よびその前駆体など各種添加剤を使用することができ
る。
【0129】本発明の画像形成材料の画像形成層は、上
記各種成分を適当な溶媒に溶解・分散させて、公知の手
段により塗布乾燥することにより形成することができ
る。
【0130】本発明の画像形成材料における画像形成層
の厚みとしては、画像形成層が単層型の場合、1〜50
μm程度が好ましく、より好ましくは2〜20μm程度
である。画像形成層が複数型、すなわち複数の異なる色
相の感光記録層が積層される場合には、各感光記録層が
前記厚みの範囲であることが好ましい。また、中間層
は、0.1〜10μm程度が好ましく、より好ましくは
0.5〜5μm程度である。
【0131】C:保護層本発明の画像形成材料には、必
要に応じて画像形成層の上に保護層を設けてもよい。保
護層は必要に応じて二層以上積層してもよい。保護層に
用いる材料としては、ポリビニルアルコール、カルボキ
シ変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニル−アクリルア
ミド共重合体、珪素変性ポリビニルアルコール、澱粉、
変性澱粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチン類、アラ
ビアゴム、カゼイン、スチレン−マレイン酸共重合体加
水分解物、スチレン−マレイン酸共重合物ハーフエステ
ル加水分解物、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体
加水分解物、ポリアクリルアミド誘導体、ポリビニルピ
ロリドン、ポリスチレンスルホン酸ソーダ、アルギン酸
ソーダなどの水溶性高分子化合物、およびスチレン−ブ
タジエンゴムラテックス、アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴムラテックス、アクリル酸メチル−ブタジエンゴム
ラテックス、酢酸ビニルエマルジョン等のラテックス類
が用いられる。保護層の水溶性高分子化合物を架橋し
て、より一層保存安定性を向上させることもでき、その
架橋剤としては公知の架橋剤を使用することができる。
具体的にはN−メチロール尿素、N−メチロールメラミ
ン、尿素−ホルマリン等の水溶性初期縮合物、グリオキ
ザール、グルタルアルデヒド等のジアルデヒド化合物
類、硼酸、硼砂等の無機系架橋剤、ポリアミドエピクロ
ルヒドリンなどが挙げられる。保護層には、さらに公知
の顔料、金属石鹸、ワックス、界面活性剤などを使用す
ることもできる。保護層の塗布量は0.2〜5g/m2
が好ましく、さらには0.5〜2g/m2 が好ましい。
またその膜厚は0.2〜5μmが好ましく、特に0.5
〜2μmが好ましい。
【0132】2.画像形成方法 A:第1の画像形成方法 上記本発明の画像形成材料は、画像形成層に、有機色素
が吸収し、かつ、ラジカル発生剤が吸収しない可視域の
光を画像様に照射し、光が照射されたところでは有機色
素を漂白させることにより、光像(光漂白画像、本発明
において同様。)を形成する光像形成工程を経ることに
より画像を形成することができる。これは既述の如く、
可視域に吸収を有する有機色素が、ラジカル発生剤が吸
収しない可視域の光を受けた場合に有機色素とラジカル
発生剤とが相互作用をしラジカルが発生し、該ラジカル
により有機色素が漂白されることにより得られる画像で
ある。このとき、画像形成層に有機色素が複数含まれる
構成の画像形成材料であれば、容易に多色画像を得るこ
とができ、有機色素の色相をイエロー、マゼンタおよび
シアンの3原色とすれば、簡易にフルカラー画像を得る
ことができる。多色画像を形成するに選択し得る有機色
素の吸収波長は、既述の如く幅の広い可視域全体であ
り、使用し得る有機色素の選択幅が広く、かつ、得られ
る画像は混色の少ないものとなる。
【0133】有機色素に照射する光は、実質的にラジカ
ル発生剤が吸収を有しない波長の光を使用する。具体的
には、300〜1000nm、好ましくは400〜80
0nmの光を使用すると安価な光源利用が可能となる。
ラジカル発生剤として有機ホウ素化合物を使用する場合
は、実質的に300nm以上に吸収がないので300〜
1000nm、好ましくは350〜800nmの光が使
用可能である。光の波長はラジカル発生剤および有機色
素の吸収波長で適宜決めればよい。光源としてはレーザ
ー、キセノン光、蛍光灯等が使用可能である。使用する
有機色素に合わせて二種以上の波長の光源を使用するこ
とも可能である。なお、光の照射は、通常画像形成材料
の画像形成層側から行われるが、画像形成材料の支持体
として透明のものを用いた場合には、支持体側の面から
行うことも可能である。
【0134】光像形成工程において、光像が形成される
作用は引き続き光が照射されない限り再び進行すること
はないため、上記可視域の光がそれ以上照射されずに、
得られた画像をそのまま画像処理等に供する場合には、
特に定着工程を設ける必要はない。しかし、耐性の高い
画像を得るためには、上記光像形成工程の後に、熱およ
び/または圧力を画像形成層の全面に加え、有機色素お
よびラジカル発生剤の混合物と、ラジカル発生を失活さ
せる化合物とを混合させて漂白性を停止させる定着工程
を設けることが好ましい。当該定着工程により、耐性の
高い良好な定着画像を容易に得ることができる。画像形
成層の全面に加える熱および/または圧力は、マイクロ
カプセルを破壊する、または、カプセル壁を物質が透過
するに十分な程度の条件とすればよく、具体的な温度お
よび/または圧力や、時間等の条件は、マイクロカプセ
ルのカプセル壁の材料等により適宜設定すればよいが、
加熱温度としては50℃〜250℃であることが好まし
く、70℃〜150℃が特に好ましい。画像形成層の全
面に熱を加える場合、加熱に使用できる熱源としては熱
ローラー、感熱ヘッド、熱スタンプ、近赤外線(レーザ
ー)、赤外線(レーザー)等が挙げられる。画像形成層
の全面に圧力を加える場合、加圧方法としては、加圧ロ
ーラー、加圧ペン等が挙げられる。
【0135】B:第2の画像形成方法 一方、前記本発明の画像形成材料は、画像形成層に、熱
および/または圧力を画像様に加え、熱および/または
圧力を加えられたところでは、有機色素およびラジカル
発生剤の混合物と、ラジカル発生を失活させる化合物と
が混合して漂白性を停止させる潜像形成工程と、有機色
素が吸収し、かつ、ラジカル発生剤が吸収しない可視域
の光を画像形成層の全面に照射し、潜像形成工程で熱お
よび/または圧力を加えられた以外のところでは有機色
素を漂白させることにより、潜像を顕像化する顕像化工
程と、を経ることによっても画像を形成することができ
る。
【0136】この場合、画像形成材料に対して画像様に
書き込むのが熱および/または圧力であり、光は書き込
まれた潜像を顕像化するためのものである点が、第1の
画像形成方法と異なる。従って、第2の画像形成方法で
得られる定着後の画像は、第1の画像形成方法で得られ
る定着後の画像と比較して、その画像の構成自体は基本
的に変わらない。すなわち、耐性の高い、良好な画像が
容易に形成でき、特に多色画像を簡易にすることができ
る点は、第1の画像形成方法と同様である。また、潜像
形成工程で加える熱および/または圧力の条件は、それ
が画像様に加えられる点を除き、第1の画像形成方法に
おける定着工程で述べたと同様であり、さらに、顕像化
工程で照射する光についても、それが画像形成層の全面
に照射される点を除き、第1の画像形成方法における光
像形成工程で述べたと同様である。
【0137】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を示す
が、本発明はこれに限定されるものではない。 <実施例1> (有機色素およびラジカル発生剤含有マイクロカプセル
分散液の調製)前記有機色素D17:0.28gと、前
記ホウ素化合物(1):0.35gとを、トリクレジル
ホスフェート4gと酢酸エチル18gとの混合物に溶解
し、カプセル化剤であるタケネートD110N(武田薬
品工業(株)製)14gを添加した。この溶液を6%の
フタル化ゼラチン70gと10%のドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム水溶液0.34gとの混合液に添加
し、20℃で乳化分散し乳化液を得た。得られた乳化液
に水54gとテトラエチレンペンタミン0.62gを加
え、攪拌しながら60℃に加温し、2時間後に有機色素
およびラジカル発生剤を芯に内包した平均粒径0.5μ
mのマイクロカプセル分散液を得た。
【0138】(ラジカル発生を失活させる化合物含有固
体分散液の調製)ラジカル発生を失活させる化合物とし
ての下記構造式Aの化合物30gと、ポリビニルアルコ
ール4%水溶液150gとを混合し、ダイノミルにて分
散して平均粒径3μmのラジカル発生を失活させる化合
物を含有した固体分散液を得た。
【0139】
【化45】
【0140】(保護層用塗布液の調製)18%ゼラチン
水溶液58gと、蒸留水56gと、下記構造式Bの界面
活性剤2%水溶液2.6gと、下記構造式Cの界面活性
剤2%水溶液7.7gと、を混合し、保護層用塗布液を
調製した。
【0141】
【化46】
【0142】(画像形成層用塗布液の調製)有機色素お
よびラジカル発生剤含有マイクロカプセル分散液9g、
および、ラジカル発生を失活させる化合物含有分散液1
0gを混合して画像形成層用塗布液を得た。
【0143】(画像形成材料の製造)上質紙にポリエチ
レンをラミネートした印画紙用支持体上に、上記画像形
成層用塗布液および保護層用塗布液を、画像形成層の乾
燥重量が7.3g/m2 、保護層の乾燥重量が2g/m
2 にそれぞれなるように順次塗布し、乾燥して実施例1
の画像形成材料を得た。
【0144】(画像形成および画像濃度測定)得られた
実施例1の画像形成材料に対し、真空焼枠装置を用い線
画の原稿を介して、380nm以下の光をカットした強
度2kWのXeランプを10分間照射し、シアン色の光
像を得た。得られた画像(光像)の未露光部および露光
部について、マクベス反射型濃度計(マクベス(株)
製)を用いて反射濃度を測定した。結果を表1にまとめ
て示す。
【0145】(定着および耐光性評価)次に画像が形成
された画像形成材料を125℃の熱板で15秒間加熱
し、未露光部分のラジカル発生を失活させる化合物をマ
イクロカプセル内に入れてホウ素化合物を分解し、定着
を行った。定着後の画像に再度Xeランプを用いて4h
r光照射を行ったが、何ら画像の変化はみられず、定着
性は良好であった。
【0146】<実施例2>実施例1の画像形成材料の製
造工程中、(有機色素およびラジカル発生剤含有マイク
ロカプセル分散液の調製)において、ホウ素化合物
(1):0.35gを前記ホウ素化合物(44):0.
32gに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施
例2の画像形成材料を得た。得られた実施例2の画像形
成材料に対して、実施例1と同様にして、画像形成およ
び評価試験を行った。結果を表1にまとめて示す。さら
に画像(光像)が形成された画像形成材料について、実
施例1と同様にして、定着および耐光性評価を行った
が、何ら画像の変化はみられず、定着性は良好であっ
た。
【0147】<実施例3>実施例1の画像形成材料の製
造工程中、(有機色素およびラジカル発生剤含有マイク
ロカプセル分散液の調製)において、ホウ素化合物
(1):0.35gを前記ホウ素化合物(46):0.
36gに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例
3の画像形成材料を得た。得られた実施例3の画像形成
材料に対して、実施例1と同様にして、画像形成および
評価試験を行った。結果を表1にまとめて示す。さらに
画像(光像)が形成された画像形成材料について、実施
例1と同様にして、定着および耐光性評価を行ったが、
何ら画像の変化はみられず、定着性は良好であった。
【0148】<比較例1>実施例2の画像形成材料の製
造工程中、(有機色素およびラジカル発生剤含有マイク
ロカプセル分散液の調製)[<実施例1>の項に記載]
において、有機色素D17:0.28gを下記構造式D
の有機色素0.2gに変更した以外は実施例2と同様に
して、比較例1の画像形成材料を得た。
【0149】
【化47】
【0150】得られた比較例1の画像形成材料に対し
て、実施例1と同様にして、画像形成および評価試験を
行った。結果を表1にまとめて示す。
【0151】
【表1】
【0152】さらに画像(光像)が形成された画像形成
材料について、実施例1と同様にして、定着および耐光
性評価を行ったところ、未露光部の反射濃度は低下し、
定着後の画像耐光性が不十分であった。
【0153】<実施例4>実施例2の画像形成材料の製
造工程中、(ラジカル発生を失活させる化合物含有固体
分散液の調製)[<実施例1>の項に記載]の内容を、
以下の(ラジカル発生を失活させる化合物含有乳化分散
液の調製)の内容に、さらに(画像形成層用塗布液の調
製)[<実施例1>の項に記載]を以下の内容に、それ
ぞれ変更した以外は、実施例2と同様にして、実施例4
の画像形成材料を得た。得られた実施例4の画像形成材
料に対して、実施例1と同様にして、画像形成および評
価試験を行い、さらに画像が形成された画像形成材料に
ついて、実施例1と同様にして、定着および耐光性評価
を行ったところ、実施例2と同様の結果が得られた。こ
の結果より、マイクロカプセルの外側に用いるラジカル
発生を失活させる化合物は乳化分散物の状態であって
も、実施例2で用いた固体分散物と全く同じ性能を発揮
し得ることがわかる。
【0154】(ラジカル発生を失活させる化合物含有乳
化分散液の調製)ラジカル発生を失活させる化合物とし
て、実施例1で用いた構造式Aの化合物42gを1−フ
ェニル−1−キシリルエタン8gと酢酸エチル30gに
溶解した。得られた溶液を、ポリビニルアルコール8重
量%水溶液100gと蒸留水150g、およびドデシル
ベンゼンスルホン酸ソーダ0.5gの水溶液に混合して
乳化分散し、油滴サイズ0.5μmの乳化分散物を得
た。
【0155】(画像形成層用塗布液の調製)この乳化分
散物18gと、実施例1における有機色素およびラジカ
ル発生剤含有マイクロカプセル分散液9g、および蒸留
水9gとを混合して画像形成層用塗布液を得た。
【0156】<実施例5>実施例4の画像形成材料の製
造工程中、(ラジカル発生を失活させる化合物含有乳化
分散液の調製)において、構造式Aの化合物42gを、
下記構造式Eで表される化合物(ラジカルトップ剤)3
0gに変更した以外は実施例4と同様にして、実施例5
の画像形成材料を得た。
【0157】
【化48】
【0158】得られた実施例5の画像形成材料に対し
て、125℃の熱板で15秒間画像様に加熱して潜像を
形成した後、380nm以下の光をカットした強度2k
WのXeランプを10分間全面露光して潜像を顕像化し
た。加熱した部分の反射濃度は1.0、非加熱部の反射
濃度は0.12であり、良好な画像が定着ができている
ことがわかった。
【0159】<実施例6>実施例1の画像形成材料の製
造工程中、(有機色素およびラジカル発生剤含有マイク
ロカプセル分散液の調製)において、マイクロカプセル
の平均粒径を3.5μmにコントロールする以外は、全
て実施例1と同様にして、実施例6の画像形成材料を得
た。得られた実施例6の画像形成材料に対して、実施例
1と同様にして、画像形成を行ったところ、鮮明な画像
(光像)が得られた。
【0160】次に、画像(光像)が形成された画像形成
材料を線圧100kg/cmの加圧ローラーに通し、画
像を定着した。その後、再び実施例1と同様のXeラン
プで4hr全面露光を行ったにもかかわらず、なんら画
像の変化は見られなかった。従って、本発明の画像形成
方法では、加圧によるカプセル破壊およびこれに伴うカ
プセル内外の物質(すなわち、有機色素およびラジカル
発生剤の混合物と、ラジカル発生を失活させる化合物)
の接触によっても優れた定着性を実現し得ることがわか
る。
【0161】<実施例7>下記組成の画像形成層用塗布
液を調製した。 (画像形成層用塗布液の組成) ・実施例2のシアンの有機色素およびラジカル発生剤含有マイクロ カプセル分散液 7g ・実施例2のD17:0.28gを前記D9:0.3gに変更した マゼンタの有機色素およびラジカル発生剤含有マイクロカプ セル分散液 7g ・実施例2のD17:0.28gを前記D23:0.32gに変更 したイエローの有機色素およびラジカル発生剤含有マイクロ カプセル分散液 7g ・実施例1のラジカル発生を失活させる化合物含有固体分散液 30g
【0162】上記画像形成層用塗布液を用い、実施例1
と同様にして、実施例7の画像形成材料を得た。得られ
た実施例7の画像形成材料に対し、真空焼枠装置を用い
フルカラーのポジ原稿を介して、380nm以下の光を
カットした強度2kWのXeランプを10分間照射した
ところ、原稿と同様のフルカラーの光像が得られた。さ
らに画像が形成された画像形成材料について、実施例1
と同様にして、定着したところ完全に定着され、実施例
1と同様のXeランプで4hr全面露光をしても全く画
像の変化は見られなかった。
【0163】
【発明の効果】本発明によれば、現像液等の使用が不要
で、廃棄物の発生がなく、完全ドライの処理系で、耐性
の高い画像が得られ、多色化が容易かつ低コストで実現
でき、更に定着も可能な可視光による画像形成材料およ
び画像形成方法を提供することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくとも有機色素と、ラ
    ジカル発生剤と、ラジカル発生を失活させる化合物と、
    を含む画像形成層を有する画像形成材料であって、 有機色素が、対アニオンを持たず、かつ、可視域に吸収
    を有し、 ラジカル発生剤が、有機色素が吸収する可視域の光を吸
    収せず、 有機色素が吸収し、かつ、ラジカル発生剤が吸収しない
    可視域の光を照射することにより、有機色素とラジカル
    発生剤とが相互作用することでラジカルが発生し、該ラ
    ジカルにより有機色素が漂白される、ことを特徴とする
    画像形成材料。
  2. 【請求項2】 画像形成層に、色相の異なる有機色素を
    少なくとも2種以上含むことを特徴とする請求項1に記
    載の画像形成材料。
  3. 【請求項3】 有機色素が、アゾメチン色素および/ま
    たはアゾ色素であることを特徴とする請求項1または2
    に記載の画像形成材料。
  4. 【請求項4】 ラジカル発生剤が、下記一般式(1)で
    表されるホウ素化合物であることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれか1に記載の画像形成材料。 【化1】 上記式中R1 〜R4 はアルキル基、アリール基、複素環
    基、または、SiR56 7 を表し、R5 、R6 およ
    びR7 はアルキル基、アリール基を表し、G+は陽イオ
    ンを形成しうる基を表す。
  5. 【請求項5】 有機色素およびラジカル発生剤の混合
    物、および/または、ラジカル発生を失活させる化合物
    が、マイクロカプセルに包含(双方がマイクロカプセル
    に包含される場合には、別々のマイクロカプセルに包
    含)されていることを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれか1に記載の画像形成材料。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1に記載の
    画像形成材料の画像形成層に、有機色素が吸収し、か
    つ、ラジカル発生剤が吸収しない可視域の光を画像様に
    照射し、光が照射されたところでは有機色素を漂白させ
    ることにより、光像を形成する光像形成工程を有するこ
    とを特徴とする画像形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の画像形成材料の画像形
    成層に、有機色素が吸収し、かつ、ラジカル発生剤が吸
    収しない可視域の光を画像様に照射し、光が照射された
    ところでは有機色素を漂白させることにより、光像を形
    成する光像形成工程と、 熱および/または圧力を画像形成層の全面に加え、有機
    色素およびラジカル発生剤の混合物と、ラジカル発生を
    失活させる化合物とを混合させて漂白性を停止させる定
    着工程と、を有することを特徴とする画像形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の画像形成材料の画像形
    成層に、熱および/または圧力を画像様に加え、熱およ
    び/または圧力を加えられたところでは、有機色素およ
    びラジカル発生剤の混合物と、ラジカル発生を失活させ
    る化合物とを混合させて漂白性を停止させる潜像形成工
    程と、 有機色素が吸収し、かつ、ラジカル発生剤が吸収しない
    可視域の光を画像形成層の全面に照射し、潜像形成工程
    で熱および/または圧力を加えられた以外のところでは
    有機色素を漂白させることにより、潜像を顕像化する顕
    像化工程と、を有することを特徴とする画像形成方法。
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