JP2000205724A - 冷蔵庫及びアルコ―ル飲料貯蔵装置 - Google Patents

冷蔵庫及びアルコ―ル飲料貯蔵装置

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JP2000205724A
JP2000205724A JP11001468A JP146899A JP2000205724A JP 2000205724 A JP2000205724 A JP 2000205724A JP 11001468 A JP11001468 A JP 11001468A JP 146899 A JP146899 A JP 146899A JP 2000205724 A JP2000205724 A JP 2000205724A
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heat
insulating box
storage tank
heat storage
refrigerator
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JP11001468A
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Tadashi Kubota
正 窪田
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Matsushita Refrigeration Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 余力のある夜間の電力を有効に活用し、昼間
の電力消費を抑制することができる冷蔵庫及びアルコー
ル飲料貯蔵装置を開発する。 【解決手段】 断熱壁8によって囲まれた断熱箱体2
と、冷熱を蓄熱する蓄熱槽3と、前記蓄熱槽を冷却する
冷却装置5と、前記蓄熱槽の冷熱を断熱箱体に伝送する
伝送手段6からなり、前記冷却装置は、電力余剰時に動
作し、前記伝送手段は液状熱媒体が蓄熱槽を経由して循
環するものであり、伝送手段は、前記断熱箱体内の温度
が所定の温度となるように動作する冷蔵庫。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫に関するも
のである。また本発明は、ワインや日本酒を貯蔵するア
ルコール飲料貯蔵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の様に、冷蔵庫は断熱箱体によって
形成された収納部を持ち、断熱箱体の外部に設けられた
冷却装置によって、断熱箱体内を冷却するものである。
また断熱箱体を冷却する冷却装置は、周知の冷凍サイク
ルを応用したものである。すなわち従来技術の冷蔵庫
は、冷媒ガスを圧縮して液化すると共に、圧縮に伴う発
熱を放出し、その後これを蒸発器で気化して周囲の熱を
奪い、この冷熱を直接的に利用して庫内の温度を低下さ
せるものである。
【0003】また大型の冷蔵庫の一つの形態として、実
開平6−4576号の様なプレハブ冷蔵庫やワイン貯蔵
庫がある。プレハブ冷蔵庫は、生鮮食品等を貯蔵する際
に活用されることが多い。またワイン貯蔵庫は、文字通
りワインを寝かせておく蔵であり、内部は、常時12°
〜17°C程度の温度に保持される。従来技術のプレハ
ブ冷蔵庫やワイン貯蔵庫の冷却システムは、前記した冷
蔵庫と同様であり、冷媒ガスを圧縮して液化し、さらに
蒸発器で気化して周囲の熱を奪い、この冷熱を直接的に
利用して、庫内の温度を低下させるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで冷蔵庫は、冷
媒ガスを圧縮する際に大きなエネルギーを要し、家庭用
電化製品の中で、最も消費電力の大きなものの一つに数
えられる。またプレハブ冷蔵庫の様な業務用の冷蔵庫に
ついても莫大な電力を消費する。一方、環境保護の観点
や、二酸化炭素の排出量抑制の観点から、発電所の増設
は困難な状況にあり、電力不足となる事態が懸念されて
いる。ここで上記した電力不足となる事態は、昼間の電
力消費が多い時間帯について懸念される事項であり、夜
間の電力には相当の余裕がある。すなわち電力は、溜め
ておくことが困難であり、また発電所の発電量の増減調
整には限界があるため夜間については、電力が余ってい
るのが現状である。そこで本発明は、余力のある夜間の
電力を有効に活用し、昼間の電力消費を抑制することが
できる冷蔵庫及びアルコール飲料貯蔵装置の提供を課題
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そして上記した課題を解
決するための請求項1に記載の発明は、断熱壁によって
囲まれた断熱箱体と、冷熱を蓄熱する蓄熱槽と、前記蓄
熱槽を冷却する冷却装置と、前記蓄熱槽の冷熱を断熱箱
体に伝送する伝送手段からなり、前記冷却装置は、電力
余剰時に動作し、前記伝送手段は液状熱媒体が蓄熱槽を
経由して循環するものであり、伝送手段は、前記断熱箱
体内の温度が所定の温度となるように動作する冷蔵庫で
ある。
【0006】これにより、余力のある夜間電力を有効に
活用することができる。また本発明は、断熱箱体内を液
状熱媒体によって冷却するものであるから、従来技術の
冷蔵庫に比べて庫内が乾燥しにくい。
【0007】
【発明の実施の形態】すなわち本発明の冷蔵庫は、冷熱
を蓄熱する蓄熱槽を持つ。そして冷却手段によって蓄熱
槽を冷却し、蓄熱槽に冷熱を蓄熱する。ここで本発明で
は、冷却装置は、夜間等の電力余剰時に動作するもので
あるから、電力に余裕のある時に蓄熱槽に冷熱が溜めら
れる。そして蓄熱槽に溜められた冷熱は、伝送手段によ
って断熱箱体に伝送される。ここで本発明においては、
伝送手段は液状熱媒体を循環させるものであるから、断
熱箱体内の水蒸気は比較的結露しにくく、断熱箱体は比
較的乾燥しにくい。また本発明の冷蔵庫では、伝送手段
は断熱箱体内の温度が所定の温度となるように動作する
ので、内部の温度は一定に保たれる。
【0008】また請求項2に記載の発明は、伝送手段は
断熱箱体内の温度が所定の温度となるように、電力余剰
時を含めて常時動作することを特徴とする請求項1に記
載の冷蔵庫である。
【0009】本発明の冷蔵庫では、伝送手段は断熱箱体
内の温度が所定の温度となるように常時動作するので、
内部の温度は常に一定に保たれる。
【0010】また請求項3に記載の発明は、タイマーを
有し、冷却装置は前記タイマーによって夜間にのみ動作
する請求項1又は2に記載の冷蔵庫である。
【0011】本発明の冷蔵庫では、タイマーによって冷
却装置の起動・停止が行われる。そのため冷却装置は、
電力に余裕のある夜間に動作し、余剰の電力を活用して
蓄熱する。
【0012】さらに請求項4に記載の発明は、伝送手段
は、液状熱媒体の循環経路中に流量制御弁を有し、前記
流量制御弁の開度を断熱箱体の温度に応じて制御するこ
とにより断熱箱体内の温度を所定の温度に維持する請求
項1乃至3のいずれかに記載の冷蔵庫である。
【0013】本発明の冷蔵庫では、液状熱媒体の循環経
路中に流量制御弁を持ち、流量制御弁の開度は断熱箱体
の温度に応じて制御される。そのため本発明の冷蔵庫で
は、断熱箱体内の温度に応じて液状熱媒体の循環量が増
減し、断熱箱体内の温度が一定に保たれる。
【0014】さらに請求項5に記載の発明は、蓄熱槽
は、多数の蓄熱部材を収納し、前記蓄熱部材は、内部に
無機物を主体とした潜熱蓄熱材を充填したカプセルであ
る請求項1乃至4のいずれかに記載の冷蔵庫である。
【0015】本発明の冷蔵庫では、潜熱蓄熱材を充填し
たカプセルを採用した。本発明は、潜熱蓄熱材を活用し
たので単位体積当たりの蓄熱量が大きい。また本発明で
は、潜熱蓄熱材をカプセルに充填したので、液状熱媒体
は、カプセル同士の隙間を流れ、内部の潜熱蓄熱材と円
滑に熱交換を行う。
【0016】また請求項6に記載の発明は、カプセル
は、球体である請求項5に記載の冷蔵庫である。
【0017】本発明の冷蔵庫では、蓄熱部材として球体
のカプセルが活用されており、表面積が広い。そのため
本発明で採用する蓄熱部材は、伝熱係数が大きく、短時
間の内に大量の熱を蓄・放熱することができる。またカ
プセルが球状であるため、蓄熱槽に蓄熱部材を充填した
とき、各カプセル間が密着することがないので、液状熱
媒体が流れやすい。そのため蓄熱部材と液状熱媒体との
熱交換が円滑である。
【0018】また請求項7に記載の発明は、蓄熱槽は、
断熱箱体を構成する断熱壁の内部に設置されている請求
項1乃至6のいずれかに記載の冷蔵庫である。
【0019】本発明は、蓄熱槽からの熱漏洩の防止を目
的としたものである。すなわち蓄熱槽は、冷たい蓄熱部
材が充填されているものであるから、どうしても熱漏洩
が発生してしまう。そこで本発明は、蓄熱槽を断熱箱体
の中に設置し、漏洩した冷熱によっても断熱箱体の内部
を冷却するものである。
【0020】ここで、蓄熱槽の配置場所は、断熱箱体の
内部であれば良く、請求項8に記載の冷蔵庫では、断熱
箱体内部の床部に蓄熱槽を配し、請求項9に記載の冷蔵
庫では、断熱箱体内部の縦壁に沿って蓄熱槽を配し、請
求項10に記載の発明では、断熱箱体内部の天面に蓄熱
槽を配した。
【0021】また請求項11に記載の発明は、断熱箱体
の内壁部にはパイプが配され、液状熱媒体は、前記パイ
プを経由して循環する請求項1乃至10のいずれかに記
載の冷蔵庫である。
【0022】本発明の冷蔵庫は、断熱箱体の内壁部にパ
イプを配し、このパイプに液状熱媒体を流したものであ
り、断熱箱体の内壁からその内部を冷却するものであ
る。
【0023】さらに請求項12に記載の発明は、液体と
気体の間で熱交換を行う熱交換器と、熱交換器に送風す
る送風機を備え、液状熱媒体は、前記熱交換器を流れて
熱交換器の周辺の空気を冷却し、冷却された空気は送風
機によって断熱箱内を流れる請求項1乃至11のいずれ
かに記載の冷蔵庫である。
【0024】本発明の冷蔵庫は、送風機を備えるので、
熱交換の効率が高い。また本発明の冷蔵庫の構成におい
て、送風機の風力を調節すれば、庫内の温度を調節する
こともできる。
【0025】また請求項13に記載の発明は、断熱箱体
の内面に内壁が設けられ、前記断熱箱体と内壁との空隙
内を冷却された空気が流れる請求項12に記載の冷蔵庫
である。
【0026】本発明の冷蔵庫では、断熱箱体の内面に内
壁が設けられており、断熱箱体と内壁との空隙内を冷却
された空気が流れる。そのため本発明の冷蔵庫では、断
熱箱体の内面が均等に冷却され、庫内の温度は均一なも
のとなる。
【0027】さらに請求項14に記載の発明は、断熱壁
によって囲まれた断熱箱体と、冷熱を蓄熱する蓄熱槽
と、前記蓄熱槽を冷却する蓄熱用冷却装置と、断熱箱体
内を直接的に冷却する箱体内冷却装置からなり、前記蓄
熱用冷却装置は、電力余剰時に動作し、前記箱体内冷却
装置は、圧縮機と凝縮器と蒸発器を備え、前記凝縮器
は、前記蓄熱槽と熱交換可能に配置されている冷蔵庫で
ある。
【0028】本発明の冷蔵庫は、蓄熱槽の冷熱を利用し
て凝縮器の冷却を行うものである。すなわち本発明の冷
蔵庫では、蓄熱用冷却装置は、夜間等の電力余剰時に動
作し、電力に余裕のある時に蓄熱槽に冷熱が溜められ
る。本発明の冷蔵庫では、通常時は、断熱箱体は、箱体
内冷却装置によって冷却される。そして本発明では、箱
体内冷却装置の凝縮器が、蓄熱槽と熱交換可能に配置さ
れている。そのため本発明の冷蔵庫では、凝縮器におけ
る放熱が極めて効率良く行われ、箱体内冷却装置の消費
電力は少ない。
【0029】また請求項15に記載の発明は、断熱壁に
よって囲まれアルコール飲料が収納される断熱箱体と、
−4°Cから5°Cの範囲の冷熱を蓄熱可能な蓄熱槽
と、前記蓄熱槽を冷却する冷却装置と、前記蓄熱槽の冷
熱を断熱箱体に伝送する伝送手段からなり、前記冷却装
置は、電力余剰時に動作し、前記伝送手段は液状熱媒体
が蓄熱槽を経由して循環するものであり、伝送手段は、
前記断熱箱体内の温度が10°Cから20°Cの温度と
なるように動作するアルコール飲料貯蔵装置である。
【0030】本発明のアルコール飲料貯蔵装置は、冷熱
を蓄熱する蓄熱槽を持つ。そして冷却手段によって蓄熱
槽を冷却し、蓄熱槽に冷熱を蓄熱する。ここで本発明で
は、冷却装置は、夜間等の電力余剰時に動作するもので
あるから、電力に余裕のある時に蓄熱槽に冷熱が溜めら
れる。そして蓄熱槽に溜められた冷熱は、伝送手段によ
つて断熱箱体に伝送される。ここで本発明においては、
蓄熱槽の温度は、−4°Cから5°C程度であり、且つ
伝送手段は液状熱媒体を循環させるものであるから、断
熱箱体内の水蒸気は比較的結露しにくく、断熱箱体は比
較的乾燥しにくい。そのためワインの瓶のコルク栓が乾
燥せず、コルクからのアルコールの蒸発が少ない。加え
て本発明では、断熱箱体内の温度は10°Cから20°
Cの温度となるように保持されるので、ワイン等のアル
コール原料の保管に適する。
【0031】
【実施例】以下さらに本発明の実施例について説明す
る。
【0032】(実施例1)図1は、本発明の第一実施例
の冷蔵庫の概念図及び蓄熱槽の詳細図である。また図2
は、図1に示した冷蔵庫で使用する蓄熱部材の斜視図お
よび断面図である。
【0033】図1に示す冷蔵庫1は、業務用の大型冷蔵
庫であり、内部にワインが貯蔵されるものである。すな
わち冷蔵庫1は、アルコール飲料貯蔵装置として活用さ
れるものである。冷蔵庫1は、大きく分けて断熱箱体2
と、蓄熱槽3、冷却装置5及び伝送手段6によって構成
される。順次説明すると、断熱箱体2は、発泡ウレタン
や、発泡スチロール等の断熱壁8によって箱状に囲まれ
た部材である。本実施例で採用する断熱箱体2は、中に
人間が入って作業ができる程度の大きさを持つ。断熱箱
体2内には、ワイン棚10が設置されている。また断熱
箱体2には、温度センサー9が取り付けられている。
【0034】蓄熱槽3は、水漏れしないように作られた
槽13内に、蓄熱部材7が多数、密状態に収納されたも
のである。ここで本実施例で採用する蓄熱部材7は、図
2の様に合成樹脂で成形された中空球体11の中に、蓄
熱材12が充填されたものである。中空球体11を構成
する合成樹脂は、例えばポリエチレンやポリプロピレン
等の汎用樹脂が使用される。また球体の大きさは、50
mm〜100mm程度、より具体的には直径70mm程
度である。球体11の内部に充填される蓄熱材12は、
無機水和化合物や共晶化合物の相変化物質である。具体
的には、水を主体としたものが使用される。また過度の
過冷却を防止するために発核剤が添加されることが望ま
しい。例えば水に適当な発核剤が添加された蓄熱部材の
性能は、IPF(氷/水体積比)が60%、蓄熱容積が
50,000kal/m3 程度が期待でき、通常の水蓄
熱や氷蓄熱に比べて極めて効率が高い。また本実施例で
採用する蓄熱部材7は、溶解、凝固といった相変化に際
して伝熱面積の変化が無いので安定した温度での冷熱の
取り出しが可能である。
【0035】なお、本実施例で使用する蓄熱材12は、
水を主体とするものであり、0°Cで相変化するが、蓄
熱材12を適度に選択することにより、−21°C〜0
°C程度の温度で相変化をさせることも可能である。本
実施例の冷蔵庫1は、前記した様に、ワインを貯蔵する
用途に活用するものであるから、0°Cで相変化する蓄
熱材12を選定したが、他の用途の冷蔵庫では、より低
い温度で相変化する蓄熱材を選定することが望ましい場
合もある。
【0036】冷却装置5は、公知の冷凍サイクルを活用
したものであり、圧縮機20、凝縮器21、膨張弁22
及び蒸発器23からなるものである。本実施例では、蒸
発器23はコイル状をしていて蓄熱槽3の中に内蔵され
ている。また圧縮機20は、タイマー25を介して電源
26に接続されており、タイマー25は、深夜の電力余
剰時にのみ通電する様にセットされている。
【0037】伝送手段6は、循環ポンプ30と、流量制
御弁31及び熱交換器32によって構成され、これらの
各部材と前記した蓄熱槽3とがパイプによって環状に接
続されたものである。伝送手段6はいわゆる密閉形であ
り、その内部は、水とプロピレングリコールの混合物
(液状熱媒体 ブライン)によって満たされている。
【0038】流量制御弁31は、モータを内蔵した弁で
あり、開度を任意に変更することができるものである。
流量制御弁31の開度は、断熱箱体に取り付けられた温
度センサー9によって制御される。また,熱交換器32
は、断熱箱体2の内部に設けられている。さらに熱交換
器32の直近の位置には、送風機36が設けられてい
る。
【0039】つぎに、本実施例の冷蔵庫1の機能につい
て説明する。本実施例の冷蔵庫では、タイマー25の作
用によって深夜の電力余剰時にのみ圧縮機20のモータ
に通電される。そして夜間の余った電力によって圧縮機
20が動作し、公知の冷凍サイクルによって蒸発器23
の温度が低下し、蓄熱槽3内の蓄熱部材7が冷却され
る。蓄熱部材7の中の蓄熱材12は、常温では液体であ
るが、冷却されることによって凝固する。そしてその相
変化の際に潜熱を蓄える。本実施例の冷蔵庫1では、昼
間については、冷却装置5は作動しない。
【0040】またこれと並行して、循環ポンプ30が動
作する。循環ポンプ30は、流量制御弁31と共に前記
した温度センサー9によって制御される。具体的には、
断熱箱体2内の温度が上昇すると、循環ポンプ30が起
動して液状熱媒体を循環させ、断熱箱体2内の温度が低
下すると循環ポンプ30は停止する。また同時に前記し
た流量制御弁31によっても液状熱媒体の流量は制御さ
れる。本実施例の冷蔵庫1では、断熱箱体2内の温度制
御は常に行われ、断熱箱体2内の温度が上昇すると、昼
夜に係わらず循環ポンプ30が起動し、断熱箱体2内の
熱交換器32に液状熱媒体を循環させ、送風機36によ
る風によって冷風を生み出し、当該冷風を断熱箱体2に
送風する。そして断熱箱体2の内部は、常に10°C〜
20°C、より望ましくは、12°C〜17°Cの温度
に維持される。
【0041】その一方で、冷却装置5は、夜間のみ動作
し、夜間の電力を活用して蓄熱槽3に冷熱を蓄える。そ
して昼間の電力消費が激しい時刻については、専ら蓄熱
槽3に蓄えられた冷熱を活用して断熱箱体2内を冷却す
る。すなわち昼間においては、蓄熱槽3内の蓄熱部材7
と液状熱媒体との間で熱交換が行われ、液状熱媒体は、
一定の低温を維持する。そして当該低温の液状熱媒体
が、断熱箱体2内の熱交換器32に循環され、断熱箱体
2内が冷却される。したがって本発明の冷蔵庫1では、
夜間の余剰電力を活用して、昼間の冷蔵を行うことがで
きる。
【0042】前記した実施例では、循環ポンプ30と流
量制御弁31を温度センサー9によって制御し、断熱箱
体2内の温度を制御したが、これに代わって、あるいは
これに加えて、温度センサー9によって送風機36の風
量を制御してもよい。例えば、循環ポンプ30を常時動
作し、熱交換器32には常に液状熱媒体が循環している
状態とし、送風機36の風量を変化させて熱交換量を変
化させ、断熱箱体内の温度を制御する。
【0043】(実施例2)次に本発明の第二実施例につ
いて説明する。なお、先の実施例の構成と同一の部材に
ついては、同一の番号を付して重複した説明を省略す
る。図3は、本発明の第二実施例の冷蔵庫の概念図であ
る。前記した第一実施例の冷蔵庫1が、単に熱交換器3
2を断熱箱体2内に配置して断熱箱体2の内部、より具
体的には、ワイン棚10が収容された部位に直接的に冷
風を送風し、冷風によって直接的に内部を冷却するもの
であったのに対し、本実施例は、冷風によって間接的に
収納物を冷却するものである。
【0044】すなわち本実施例で採用する断熱箱体41
は、二重構造になっており、断熱壁8の内面に、少しの
隙間を開けて内壁43が設けられている。そして外側の
断熱箱体41と内壁43との空隙内に、熱交換器32と
送風機36が配されている。そのため本実施例の冷蔵庫
40では、冷風は、断熱壁8と内壁43の間を流れ、収
納室となる内壁43の箱は、冷風によって包まれる。そ
のため内壁43内は、均一な冷蔵雰囲気となる。
【0045】(実施例3)次に本発明の第三実施例につ
いて説明する。なお、先の実施例の構成と同一の部材に
ついては、同一の番号を付して重複した説明を省略す
る。図4は、本発明の第三実施例の冷蔵庫の概念図及び
断熱箱体の内面の拡大図である。本実施例の冷蔵庫は、
前記した第二実施例を改造したものである。すなわち前
記した第二実施例の冷蔵庫40が、二重構造の断熱箱体
を使用したのに対し、本実施例の冷蔵庫50では、断熱
壁8の内面に沿ってパイプ51をはわせ、当該パイプ5
1に液状熱媒体を循環させたものである。本実施例の冷
蔵庫についても、内部は均一な冷蔵雰囲気となる。
【0046】(実施例4)次に本発明の第四実施例につ
いて説明する。なお、先の実施例の構成と同一の部材に
ついては、同一の番号を付して重複した説明を省略す
る。図5は、本発明の第四実施例の冷蔵庫の概念図であ
る。また図6、7は、本発明の第四実施例の冷蔵庫の変
形例の概念図である。図5〜7に示す冷蔵庫60,6
1,62は、蓄熱槽3を断熱箱体2の内部に収納した例
を示すものである。すなわち蓄熱槽3は、温度の低いも
のであるから、断熱材によって断熱したとしても、熱漏
洩は完全には防ぎ得ない。そこで本実施例では、蓄熱槽
3をワイン等が収納される断熱箱体2内に内蔵し、熱漏
洩を相殺したものである。
【0047】蓄熱槽3の位置は、冷蔵庫のレイアウトや
内部に収納される物の性質に応じて決定される。例えば
図5に示す冷蔵庫60の様に、断熱箱体2の床面63に
蓄熱槽3を配置しても良い。また図6に示す冷蔵庫61
の様に縦壁65に沿って蓄熱槽3を配置することも可能
で、さらには図7に示す冷蔵庫62の様に天井面66に
蓄熱槽3を設けることも可能である。
【0048】(実施例5)次に本発明の第五実施例につ
いて説明する。なお、先の実施例の構成と同一の部材に
ついては、同一の番号を付して重複した説明を省略す
る。図8は、本発明の第五実施例の冷蔵庫の概念図であ
る。先に説明した実施例は、いずれも液状熱媒体を循環
させて断熱箱体内を冷却するものであったのに対し、本
実施例の冷蔵庫70では、断熱箱体2の冷却に冷凍サイ
クルを採用し、凝縮器を冷却する用途に蓄熱槽を使用す
るものである。
【0049】すなわち本実施形態の冷蔵庫70では、蓄
熱槽3を冷却するための冷却装置5の他に、断熱箱体2
内を冷蔵する箱体内冷却装置71を備える。箱体内冷却
装置71は、公知の冷凍サイクルを応用したものであ
り、圧縮機72、凝縮器73、絞り弁74、蒸発器75
を備える。そして蒸発器75は、公知の冷蔵庫と同様に
断熱箱体2の中に収納され、直近の位置にある送風機3
6によって風が送られ、熱交換が促進される。
【0050】そして本実施例に特有の構成として、凝縮
器73が蓄熱槽3の中に内蔵されている。そのため凝縮
器73は、蓄熱槽3の蓄熱部材7と熱交換を行う。した
がって通常の大気に対して熱交換を行う構成に比べて、
凝縮器73からの熱放出が円滑であり、圧縮機72は、
通常のものに比べて小型のもので足り、消費電力が少な
い。したがって、本実施例の冷蔵庫70についても、夜
間の余剰電力を活用して、昼間の冷蔵を行うことができ
る。
【0051】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の冷蔵庫は、
夜間の余剰電力を活用して、昼間の冷蔵を行うことがで
きる効果がある。特に請求項2に記載の冷蔵庫では、夜
間の余剰電力を使用しつつ、庫内の温度を常時一定に保
つことができる。また特に請求項3に記載の冷蔵庫で
は、タイマーによって冷却装置の起動・停止が行われ
る。さらに請求項4に記載の冷蔵庫では、断熱箱体内の
温度に応じて液状熱媒体の循環量が増減し、断熱箱体内
の温度が一定に保たれる。また請求項5に記載の冷蔵庫
では、潜熱蓄熱材を充填したカプセルを採用したので、
単位体積当たりの蓄熱量が大きく、かつ液状熱媒体は、
カプセル同士の隙間を流れ、内部の潜熱蓄熱材と円滑に
熱交換を行うことができ、冷蔵庫の小型化に寄与する効
果がある。また請求項6に記載の冷蔵庫では、蓄熱部材
として球体のカプセルが活用されており、表面積が広い
ので、蓄熱部材は、伝熱係数が大きく、短時間の内に大
量の熱を蓄・放熱することができる。加えてカプセルが
球状であるため、蓄熱槽に蓄熱部材を充填したとき、各
カプセル間が密着することがなく液状熱媒体が流れやす
い。さらに請求項7〜10に記載の冷蔵庫は、蓄熱槽か
らの熱漏洩が相殺され、蓄熱槽からの熱漏洩を実質的に
解消することができる。また請求項11に記載の冷蔵庫
は、断熱箱体の内壁からその内部を冷却することがで
き、内部の温度を均一にすることができる。さらに請求
項12に記載の冷蔵庫は、送風機を備え、熱交換の効率
が高い。また請求項13に記載の冷蔵庫では、断熱箱体
の内面に内壁が設けられており、断熱箱体と内壁との空
隙内を冷却された空気が流れるので、断熱箱体の内面が
均等に冷却され、庫内の温度は均一なものとなる。さら
に請求項14に記載の冷蔵庫では、蓄熱槽の冷熱を利用
して凝縮器の冷却が行われ、夜間の余剰電力を活用し
て、昼間の冷蔵を行うことができる効果がある。また請
求項15に記載のアルコール飲料貯蔵装置についても、
夜間の余剰電力を活用して、昼間の冷蔵を行うことがで
きる効果がある。さらに本発明のアルコール飲料貯蔵装
置では、瓶のコルク栓が乾燥せず、コルクからのアルコ
ールの蒸発が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の冷蔵庫の概念図及び蓄熱
槽の詳細図
【図2】図1に示した冷蔵庫で使用する蓄熱部材の斜視
図および断面図
【図3】本発明の第二実施例の冷蔵庫の概念図
【図4】本発明の第三実施例の冷蔵庫の概念図及び断熱
箱体の内面の拡大図
【図5】本発明の第四実施例の冷蔵庫の概念図
【図6】本発明の第四実施例の冷蔵庫の変形例の概念図
【図7】本発明の第四実施例の冷蔵庫の変形例の概念図
【図8】本発明の第五実施例の冷蔵庫の概念図
【符号の説明】
1,40,50 冷蔵庫 2 断熱箱体 3 蓄熱槽 5 冷却装置 6 伝送手段 7 蓄熱部材 8 断熱壁 9 温度センサー 10 ワイン棚 11 中空球体 12 蓄熱材 20 圧縮機 21 凝縮器 22 膨張弁 23 蒸発器 25 タイマー 26 電源 30 循環ポンプ 31 流量制御弁 32 熱交換器 36 送風機 41 断熱箱体 43 内壁 60,61,62 冷蔵庫 63 床面 65 縦壁 66 天井面 70 冷蔵庫 71 箱体内冷却装置 72 圧縮機 73 凝縮器 74 絞り弁 75 蒸発器

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱壁によって囲まれた断熱箱体と、冷
    熱を蓄熱する蓄熱槽と、前記蓄熱槽を冷却する冷却装置
    と、前記蓄熱槽の冷熱を断熱箱体に伝送する伝送手段か
    らなり、前記冷却装置は、電力余剰時に動作し、前記伝
    送手段は液状熱媒体が蓄熱槽を経由して循環するもので
    あり、伝送手段は、前記断熱箱体内の温度が所定の温度
    となるように動作する冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 伝送手段は断熱箱体内の温度が所定の温
    度となるように、電力余剰時を含めて常時動作すること
    を特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 タイマーを有し、冷却装置は前記タイマ
    ーによって夜間にのみ動作する請求項1又は2に記載の
    冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 伝送手段は、液状熱媒体の循環経路中に
    流量制御弁を有し、前記流量制御弁の開度を断熱箱体の
    温度に応じて制御することにより断熱箱体内の温度を所
    定の温度に維持する請求項1乃至3のいずれかに記載の
    冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 蓄熱槽は、多数の蓄熱部材を収納し、前
    記蓄熱部材は、内部に無機物を主体とした潜熱蓄熱材を
    充填したカプセルである請求項1乃至4のいずれかに記
    載の冷蔵庫。
  6. 【請求項6】 カプセルは、球体である請求項5に記載
    の冷蔵庫。
  7. 【請求項7】 蓄熱槽は、断熱箱体を構成する断熱壁の
    内部に設置されている請求項1乃至6のいずれかに記載
    の冷蔵庫。
  8. 【請求項8】 蓄熱槽は、断熱箱体内部の床部に配置さ
    れている請求項1乃至6のいずれかに記載の冷蔵庫。
  9. 【請求項9】 蓄熱槽は、断熱箱体内部の縦壁に沿って
    配置されている請求項1乃至6のいずれかに記載の冷蔵
    庫。
  10. 【請求項10】 蓄熱槽は、断熱箱体内部の天面に配置
    されている請求項1乃至6のいずれかに記載の冷蔵庫。
  11. 【請求項11】 断熱箱体の内壁部にはパイプが配さ
    れ、液状熱媒体は、前記パイプを経由して循環する請求
    項1乃至10のいずれかに記載の冷蔵庫。
  12. 【請求項12】 液体と気体の間で熱交換を行う熱交換
    器と、熱交換器に送風する送風機を備え、液状熱媒体
    は、前記熱交換器を流れて熱交換器の周辺の空気を冷却
    し、冷却された空気は送風機によって断熱箱内を流れる
    請求項1乃至11のいずれかに記載の冷蔵庫。
  13. 【請求項13】 断熱箱体の内面に内壁が設けられ、前
    記断熱箱体と内壁との空隙内を冷却された空気が流れる
    請求項12に記載の冷蔵庫。
  14. 【請求項14】 断熱壁によって囲まれた断熱箱体と、
    冷熱を蓄熱する蓄熱槽と、前記蓄熱槽を冷却する蓄熱用
    冷却装置と、断熱箱体内を直接的に冷却する箱体内冷却
    装置からなり、前記蓄熱用冷却装置は、電力余剰時に動
    作し、前記箱体内冷却装置は、圧縮機と凝縮器と蒸発器
    を備え、前記凝縮器は、前記蓄熱槽と熱交換可能に配置
    されている冷蔵庫。
  15. 【請求項15】 断熱壁によって囲まれアルコール飲料
    が収納される断熱箱体と、−4°Cから5°Cの範囲の
    冷熱を蓄熱可能な蓄熱槽と、前記蓄熱槽を冷却する冷却
    装置と、前記蓄熱槽の冷熱を断熱箱体に伝送する伝送手
    段からなり、前記冷却装置は、電力余剰時に動作し、前
    記伝送手段は液状熱媒体が蓄熱槽を経由して循環するも
    のであり、伝送手段は、前記断熱箱体内の温度が10°
    Cから20°Cの温度となるように動作するアルコール
    飲料貯蔵装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014117627A (ja) * 2012-12-13 2014-06-30 Ihi Corp 真空洗浄装置
CN109114846A (zh) * 2018-08-20 2019-01-01 杭州三花家电热管理***有限公司 换热装置及换热***

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