JP2000204139A - 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置

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JP2000204139A
JP2000204139A JP11005164A JP516499A JP2000204139A JP 2000204139 A JP2000204139 A JP 2000204139A JP 11005164 A JP11005164 A JP 11005164A JP 516499 A JP516499 A JP 516499A JP 2000204139 A JP2000204139 A JP 2000204139A
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molding material
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resin molding
adduct
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Shinsuke Hagiwara
伸介 萩原
Seiichi Akagi
清一 赤城
Haruaki To
晴昭 陶
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Hitachi Chemical Co Ltd
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配線板への実装の際、特定の前処理をすること
なく、はんだ付けを行うことができ、耐リフロー性、耐
湿性などの信頼性に優れた封止用エポキシ樹脂成形材料
を提供する。 【解決手段】(A)次式(I)で示されるエポキシ樹
脂、 【化1】 (ここで、Rは水素又は炭素数1〜4のアルキル基を示
し、4個全てが同一でも異なっていてもよい) (B)主鎖骨格に構成単位として次式(II)及び(II
I)で示される成分を含むフェノール化合物、 【化2】 (ここで、Rは水素又は炭素数1〜10のアルキル基を
示し、互いに同じでも異なっていてもよい) (C)第三ホスフィンとキノン類との付加物、(D)無
機充填剤、を必須成分とし、(D)成分の含有量が成形
材料全体に対して65〜85体積%であることを特徴と
する封止用エポキシ樹脂成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、封止用エポキシ樹
脂成形材料、特に表面実装用プラスチックパッケージI
Cの封止用に好適な成形材料及びその成形材料で封止し
た素子を備える電子部品装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、トランジスタ、ICなどの電
子部品封止の分野ではエポキシ樹脂成形材料が広く用い
られている。この理由としては、エポキシ樹脂が電気特
性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着
性などの諸特性にバランスがとれているためである。特
に、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂とフェ
ノールノボラック硬化剤の組み合わせはこれらのバラン
スに優れており、IC封止用成形材料のベース樹脂とし
て主流になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子部品のプリ
ント配線板への高密度実装化が進んでいる。これに伴
い、電子部品装置は従来のピン挿入型のパッケージか
ら、表面実装型のパッケージが主流になっている。表面
実装型のIC、LSIなどは、実装密度を高くし実装高
さを低くするために、薄型、小型のパッケージになって
おり、素子のパッケージに対する占有体積が大きくな
り、パッケージの肉厚は非常に薄くなってきた。さら
に、これらのパッケージは従来のピン挿入型のものと実
装方法が異なっている。即ち、従来のピン挿入型パッケ
ージはピンを配線板に挿入した後、配線板裏面からはん
だ付けを行うため、パッケージが直接高温にさらされる
ことがなかった。しかし、表面実装型ICは配線板表面
に仮止めを行い、はんだバスやリフロー装置などで処理
されるため、直接はんだ付け温度にさらされる。この結
果、ICパッケージが吸湿した場合、はんだ付け時に吸
湿水分が急激に膨張しパッケージをクラックさせてしま
い、この現象が表面実装型ICに係わる大きな問題とな
っている。また、はんだ付け工程でICパッケージがク
ラックしないまでもIC素子と封止用エポキシ樹脂界面
に剥離が生じた場合、ICの耐湿性が大幅に低下してし
まう。これは、剥離した部分に吸湿した水分が水膜を生
成し、ここに封止用エポキシ樹脂中からイオン性不純物
が抽出されるため、IC素子上にアルミ蒸着で形成され
ている配線やボンディングパッドが腐食するためであ
る。一般的に、ICの信頼性試験としては高温高湿試
験、バイアス型高温高湿試験、PCT(PressureCooker
Test)、HAST(Highly Accelerated Humidity and
Stress Test)などが行われ、これらの耐湿性試験で発
生する不良モードは殆どがICの素子上に形成されてい
るアルミ配線の腐食による断線である。この内、高温高
湿試験やPCTなどの放置型耐湿性試験に関しては、封
止用エポキシ樹脂成形材料の純度管理や接着性向上によ
り不良の発生は少なくなってきたが、バイアス型高温高
湿試験やHASTなどの電圧印加下での耐湿性試験では
アルミ配線腐食不良が発生しやすい。
【0004】現行のベース樹脂組成で封止したICパッ
ケージでは、これらの問題が避けられないためICを防
湿梱包して出荷するしたり、配線板へ実装する前に予め
ICを十分乾燥して使用するなどの方法がとられてい
る。しかし、これらの方法は手間がかかり、コストも高
くなる。本発明はかかる状況に鑑みなされたもので、配
線板への実装の際、特定の前処理をすることなく、はん
だ付けを行うことができ、耐リフロー性、耐湿性などの
信頼性に優れた封止用エポキシ樹脂成形材料を提供しよ
うとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者らは上記の課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、ベース樹脂とし
てビフェニル骨格を有する特定のエポキシ樹脂、ナフタ
レン骨格を有する特定の硬化剤、及び第三ホスフィンと
キノン類との付加物を配合することにより上記の目的を
達成しうることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち、本発明は、(1)次式(I)で
示されるエポキシ樹脂、
【化4】 (ここで、Rは水素又は炭素数1〜4のアルキル基を示
し、4個全てが同一でも異なっていてもよい)(B)主
鎖骨格に構成単位として次式(II)及び(III)で示さ
れる成分を含むフェノール化合物、
【化5】 (ここで、Rは水素又は炭素数1〜10のアルキル基を
示し、互いに同じでも異なっていてもよい)(C)第三
ホスフィンとキノン類との付加物、(D)無機充填剤、
を必須成分とし、(D)成分の含有量が成形材料全体に
対して65〜85体積%であることを特徴とする封止用
エポキシ樹脂成形材料、(2)(C)成分が第三ホスフ
ィンとp-ベンゾキノンとの付加物及び/又は第三ホスフ
ィンと1,4-ナフトキノンとの付加物である上記(1)記
載の封止用エポキシ樹脂成形材料、(3)陰イオン交換
体(E)をさらに含むことを特徴とする上記(1)又は
上記(2)記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、(4)
陰イオン交換体(E)が次式(IV)で示されるハイドロ
タルサイト類である上記(3)記載の封止用エポキシ樹
脂成形材料、
【化6】 Mg1-XAlX(OH)2(CO3X/2・mH2O (IV) (0<X≦0.5、mは正の数を示す)(5)陰イオン
交換体(E)がマグネシウム、アルミニウム、チタン、
ジルコニウム、ビスマス、アンチモンから選ばれる少な
くとも一つの元素の含水酸化物である上記(3)記載の
封止用エポキシ樹脂成形材料、(6)無機充填剤(D)
の平均粒径が10〜30μmであって、100μm以上の
成分が無機充填剤全体の0.5重量%以下、5μm以下
の成分が無機充填剤全体の20〜40重量%であり、か
つ無機充填剤(D)の70重量%以上が球状粒子である
ことを特徴とする上記(1)〜(5)記載のいずれかの
封止用エポキシ樹脂成形材料、(7)上記(1)〜
(6)記載のいずれかの封止用エポキシ樹脂成形材料に
より封止した素子を備える電子部品装置、である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のエポキシ樹脂(A)は、
次式(I)で表わされるビフェニル骨格型のジエポキシ
樹脂であり、式中のRは、水素又はメチル基、エチル
基、イソプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の
アルキル基を示し、4個全てが同一でも異なっていても
よい。
【化7】
【0008】(A)成分のエポキシ樹脂の製造法として
は特に限定はないが、例えば、4,4’−ビスヒドロキ
シビフェニル、4,4’−ビスヒドロキシ−3,3’,
5,5’−テトラメチルビフェニル、4,4’−ビスヒ
ドロキシ−3,3’,5,5’−テトラ(t−ブチル)
ビフェニル等のビフェノール類をエピクロルヒドリンを
用いてエポキシ化する等の一般に知られる方法を挙げる
ことができる。これらのビフェニル型エポキシ樹脂
(A)としては特に限定はないが、例えば、本発明の主
目的である耐リフロー性に対して特に優れた効果を示す
ものとしては、4,4’−ビス(2,3’−エポキシプ
ロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェ
ニルが挙げられ、成形性や耐熱性の良好なものとしては
4,4’−ビス(2,3’−エポキシプロポキシ)ビフ
ェニルが挙げられる。これらビフェニル型エポキシ樹脂
は単独で用いても、2種以上併用してもよい。これらビ
フェニル型エポキシ樹脂(A)の純度、特に加水分解性
塩素量は、IC等の素子上のアルミ配線腐食に係わるた
め少ない方がよく、耐湿性の優れた電子部品封止用エポ
キシ樹脂成形材料を得るためには500ppm以下であ
ることが好ましい。ここで、加水分解性塩素量とは試料
のエポキシ樹脂1gをジオキサン30mlに溶解し、1
N−KOHメタノール溶液5mlを添加して30分間リ
フラックス後、電位差滴定により求めた値を尺度とした
ものである。
【0009】本発明においては、(A)成分のエポキシ
樹脂以外に封止用エポキシ樹脂成形材料で一般に使用さ
れているエポキシ樹脂を併用することができる。例え
ば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノ
ール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコ
ール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノ
ール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジ
ヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベン
ズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド類と
を酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラッ
ク樹脂をエポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビス
フェノールB、ビスフェノールF、ビスフェノールS等
のジグリシジルエーテル、フェノール・アラルキル樹脂
やナフトール・アラルキル樹脂をエポキシ化したもの、
フェノール類及び/又はナフトール類とジシクロペンタ
ジエンやテルペン類との付加物又は重付加物をエポキシ
化したもの、フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピ
クロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエステ
ル型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン、イソシ
アヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応に
より得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、オレフ
ィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪
族エポキシ樹脂、及び脂環族エポキシ樹脂などが挙げら
れ、これらを適宜何種類でも併用することができる。
【0010】これらのエポキシ樹脂を併用する場合、本
発明の(A)成分のエポキシ樹脂の配合比は、エポキシ
樹脂全体の30重量%以上が好ましく、50重量%以上
がより好ましい。30重量%未満では本発明の目的であ
る耐リフロー性に対して効果が少なく、特に有効な効果
を発揮するためには50重量%以上が必要となる。
【0011】本発明のフェノール化合物(B)は、主鎖
骨格に構成単位として次式(II)及び次式(III)で示
される成分を含む化合物で、エポキシ樹脂の硬化剤であ
る。
【化8】 (ここで、Rは水素又は炭素数1〜10のアルキル基を
示し、互いに同じでも異なっていてもよい)
【0012】フェノール化合物(B)の製造方法として
は特に限定はないが、フェノール類、ナフトール類及び
ホルムアルデヒドを酸触媒下で共縮合させる方法や、フ
ェノール類又はナフトール類のメチロール化物にフェノ
ール類及び/又はナフトール類を反応させる方法等を挙
げることができる。ここで用いられるフェノール類、ナ
フトール類は特に限定されるものではないが、上記式
(II)のフェノール類としては、例えばフェノール、o-
クレゾール、p-クレゾール、m-クレゾール、ブチルフェ
ノール、キシレノール、ノニルフェノール、アリルフェ
ノールなどが挙げられ、上記式(III)のナフトール類
としては、例えばα−ナフトール、β−ナフトールが挙
げられ、単独で、あるいは2種以上を併用して用いるこ
とができる。
【0013】(B)成分のフェノール化合物としては、
主鎖骨格中に上記式(II)と式(III)とをランダムに
含むもの、規則的に含むもの、ブロック状に含むものが
挙げられ、式(II)と式(III)それぞれ単独で構成さ
れるものを含んでいてもよい。中でも、式(II)と式
(III)とをランダムに含むものを主成分とする化合物
が好ましい。本発明のフェノール化合物(B)として
は、例えば、次式(V)、(VI)、(VII)で示されるよ
うなフェノール化合物等が挙げられる。これらの式は、
x個、y個、z個の構成単位をランダムに含むもの、規
則的に含むもの、ブロック状に含むもののいずれかを示
している。
【化9】 (ここで、xは1〜10、y、zはそれぞれ独立に1〜
5の数を示す。)
【0014】上記式(II)と式(III)の成分の含有比
率は特に制限はないが、式(III)の成分をフェノール
化合物(B)全体に対して10〜60重量%の比率で含
むことが好ましい。10重量%未満ではナフトール骨格
の疎水性及び耐熱性の効果が小さく、耐リフロー性及び
耐熱性の向上効果も十分でないためであり、60重量%
を超えると(B)の化合物の溶融粘度が高くなるため、
封止用エポキシ樹脂成形材料の溶融成形時の粘度も高く
なり、未充填不良やボンディングワイヤ(素子とリード
を接続する金線)の変形を引き起こしやすくなる。耐リ
フロー性及び耐熱性を重視する場合には、式(III)の
成分の比率はフェノール化合物(B)全体に対して40
〜60重量%の範囲が好ましく、成形性を重視する場合
には10〜40重量%の範囲が好ましく、10〜30重
量%の範囲がより好ましい。また、式(II)の成分は、
フェノール化合物(B)全体に対して10〜90重量%
の比率で含むことが好ましい。
【0015】本発明において用いられる(B)成分のフ
ェノール化合物以外に、封止用エポキシ樹脂成形材料で
エポキシ樹脂の硬化剤として一般に使用されている1分
子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物を
併用することができる。例えば、フェノール、クレゾー
ル、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェ
ノールA、ビスフェノールF等のフェノール類又はα−
ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン
等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチ
ルアルデヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合又
は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂や
ノボラック型ナフトール樹脂、ビスフェノールA、ビス
フェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS
等のビスフェノール類、フェノール類とジシクロペンタ
ジエンやテルペン類との付加物又は重付加物、ポリパラ
ビニルフェノール樹脂、フェノール類又はナフトール類
とジメトキシパラキシレンやビス(メトキシメチル)ビ
フェニル等とから合成されるフェノール・アラルキル樹
脂やナフトール・アラルキル樹脂、などが挙げられ、こ
れらを適宜何種類でも併用することができる。
【0016】これらのフェノール化合物を併用する場
合、本発明の(B)成分のフェノール化合物の配合量
は、フェノール化合物全体の30重量%以上が好まし
く、50重量%以上がより好ましい。30重量%未満で
は本発明の目的である耐リフロー性に対して効果が少な
く、特に有効な効果を発揮するためには50重量%以上
が必要となる。
【0017】本発明において(A)成分を含むエポキシ
樹脂の総量と(B)成分を含むフェノール化合物の総量
との配合比率は、特に限定はされないが、耐熱性、硬化
性の観点から、全エポキシ樹脂の当量と全フェノール化
合物の当量との比率(水酸基数/エポキシ基数)が0.
6〜1.4の範囲に設定されることが好ましく、0.8
〜1.2の範囲がより好ましい。
【0018】本発明において用いられる(C)成分の第
三ホスフィンとキノン類との付加物は、エポキシ樹脂と
フェノール化合物の硬化反応を促進する硬化促進剤であ
り、特に(A)成分のエポキシ樹脂、(B)成分のフェ
ノール化合物、65体積%以上充填剤を配合した成形材
料に用いた場合、良好な耐リフロー性、耐湿性、成形性
を発揮する。
【0019】(C)成分に用いられる第三ホスフィンと
しては特に限定するものではないが、ジブチルフェニル
ホスフィン、ブチルジフェニルホスフィン、エチルジフ
ェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス
(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メト
キシフェニル)ホスフィン等のアリール基を有する第三
ホスフィンが好ましい。また(C)成分に用いられるキ
ノン類としては、例えば、o−ベンゾキノン、p−ベン
ゾキノン、ジフェノキノン、1,4−ナフトキノン、ア
ントラキノン等が挙げられ、中でもp−ベンゾキノン、
1,4−ナフトキノンが耐湿性、成形性、保存安定性の
点から好ましい。
【0020】(C)成分の付加物の製造方法としては、
例えば、原料となる第三ホスフィンとキノン類が伴に溶
解する溶媒中で両者を撹拌混合する方法等が挙げられ
る。この場合の製造条件としては室温から80℃の範囲
で、原料の溶解度が高く、生成した付加物の溶解度が低
いメチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセ
トン等のケトン類などの溶媒中で、1時間〜12時間撹
拌し、付加反応させることが好ましい。
【0021】本発明の主目的である耐リフロー性と耐湿
性に優れ、硬化性、保存安定性にも良好な(C)成分と
しては、n−ブチルジフェニルホスフィンとp−ベンゾ
キノンとの付加物、n−ブチルジフェニルホスフィンと
1,4−ナフトキノンとの付加物、トリフェニルホスフ
ィンとp−ベンゾキノンとの付加物、トリフェニルホス
フィンと1,4−ナフトキノンとの付加物、トリス(4
−メチルフェニル)ホスフィンとp−ベンゾキノンとの
付加物、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィンと
1,4−ナフトキノンとの付加物、トリス(4−メトキ
シフェニル)ホスフィンとp−ベンゾキノンとの付加
物、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィンと1,
4−ナフトキノンとの付加物、トリス(2,6−メトキ
シフェニル)ホスフィンとp−ベンゾキノンとの付加
物、トリス(2,6−メトキシフェニル)ホスフィンと
1,4−ナフトキノンとの付加物等が挙げられ、これら
は、単独で用いても2種以上併用しても良い。
【0022】また、本発明の成形材料には、(C)成分
以外に、エポキシ樹脂とフェノール化合物の硬化反応を
促進する硬化促進剤として一般に用いられているものを
1種以上併用することができる。例えば、1,8−ジア
ザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−
ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、5,6−
ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.
0]−7−ウンデセン等のシクロアミジン化合物及びこ
れらの化合物に無水マレイン酸、ベンゾキノン、ジアゾ
フェニルメタン等のπ結合をもつ化合物を付加してなる
分子内分極を有する化合物、トリエチレンジアミン、ベ
ンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチ
ルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)
フェノール等の三級アミン類、及びこれらの誘導体、2
−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2
−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシ
ルイミダゾール等のイミダゾール類及びこれらの誘導
体、、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフ
ィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフ
ェニル)ホスフィン等の有機ホスフィン類、テトラフェ
ニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフ
ェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート、テ
トラブチルホスホニウム・テトラブチルボレート等のテ
トラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2−エチ
ル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレー
ト、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等
のテトラフェニルボロン塩及びこれらの誘導体、などが
挙げられる。
【0023】これらの硬化促進剤を併用する場合、
(C)成分の配合量は、全硬化促進剤量に対して60重
量%以上が好ましく、より好ましくは80重量%以上で
ある。(A)のエポキシ樹脂と(B)のフェノール化合
物を使用した成形材料においては、上記第三アミン類は
(C)成分を用いた場合と比較し耐湿性、保存安定性が
悪くなり、上記有機ホスフィン類は酸化による硬化性低
下の影響を受けやすい欠点があり、上記テトラフェニル
ボロン塩を用いた場合は接着性に欠点が出やすいため、
(C)成分の配合量が60%未満であると本発明の効果
が小さくなる。
【0024】(C)成分を含む硬化促進剤の全配合量
は、硬化促進効果が達成される量であれば特に限定され
るものではないが、成形材料全体に対して0.005〜
2重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜0.5
重量%である。
【0025】また、充填剤としては吸湿性低減及び強度
向上の観点から無機充填剤を用いることが必要である。
本発明における(D)成分の無機充填剤としては、特に
限定はないが、例えば、結晶シリカ、溶融シリカ、ガラ
ス、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシ
ウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、
ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ス
テアタイト、スピネル、ムライト、チタニア等の粉体、
又はこれらを球形化したビーズ、チタン酸カリウム、炭
化珪素、窒化珪素、アルミナ等の単結晶繊維、ガラス繊
維などを1種類以上配合することができる。さらに、難
燃効果のある無機充填剤としては水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛等が挙げられ、これら
を単独で用いても併用してもよい。中でも、線膨張係数
低減の観点からは溶融シリカが、高熱伝導性の観点から
はアルミナが好ましい。
【0026】無機充填剤(C)の配合量は、成形材料全
体の65〜85体積%であることが必要である。65体
積%未満では吸湿性低減および強度向上の効果が十分に
発揮されないため耐リフロー性が低下し、85体積%を
超えた場合は成形時の流動性に支障をきたす。流動性の
観点からは、(D)成分の無機充填剤の70重量%以上
を球状粒子とし、無機充填剤全体の平均粒径(累積重量
50%になるメジアン粒径)を10〜30μmとするこ
とが好ましく、100μm以上の成分を無機充填剤全体
の0.5重量%以下、より好ましくは0.1重量%以
下、5μm以下の成分を無機充填剤全体の20〜40重
量%とすることが好ましい。さらには1μm以下の成分
を無機充填剤全体の8〜15重量%とすることがより好
ましく、さらに好ましくは10〜15重量%である。
【0027】本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料に
は、ICの耐湿性を向上させる観点からは、陰イオン交
換体(E)を添加することが好ましい。こで問題とする
耐湿性とはICの耐湿信頼性であり、特にバイアス型高
温高湿試験、HAST(HighlyAccelerated Humidity a
nd Stress Test)等の電圧印加下での耐湿性試験が対象
である。これらの耐湿性試験で発生する不良モードは殆
どがICの素子上に形成されているアルミ配線の腐食に
よる断線であるが、本発明の(A)成分のエポキシ樹
脂、(B)成分のフェノール化合物、(C)成分の硬化
促進剤、及び、特定配合量の(D)成分の無機充填剤の
組合せからなる封止用エポキシ樹脂成形材料を使用する
ことで良好な耐湿信頼性を得ることができる。しかし、
更に優れた電圧印加型の耐湿性を得るためには陰イオン
交換体の添加が有効である。電圧印加型耐湿試験の場合
は陽極側のアルミ配線が特に腐食しやすく、この原因と
しては以下の現象が考えられる。陽極側の配線又はボン
ディングパッドは水分が存在する場合、水の電気分解に
より発生する酸素により陽極酸化を受け、表面に安定な
酸化アルミの皮膜が形成されるためアルミ腐食は進行し
ないはずである。しかし、微量でも塩素などのハロゲン
イオンが存在すると酸化アルミ膜を可溶化するため、下
地のアルミが溶解する孔食腐食となる。この陽極側の孔
食腐食は陰極側の粒界腐食と比較し進行が速いため、電
圧印加型耐湿試験では陽極側のアルミ配線腐食が先に進
行し不良となる。そこで、陽極側の腐食を防止するため
には微量のハロゲンイオンを捕捉できる陰イオン交換体
の添加が有効になる。
【0028】本発明において用いることのできる(E)
成分の陰イオン交換体としては、次式(IV)で示される
ハイドロタルサイト類や、
【化10】 Mg1-XAlX(OH)2(CO3X/2・mH2O (IV) (0<X≦0.5、mは正の数を示す) マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、
ビスマス、アンチモンから選ばれる元素の含水酸化物が
好ましく、これらを単独用いても2種以上併用してもよ
い。
【0029】ハイドロタルサイト類は、ハロゲンイオン
等の陰イオンを構造中のCO3と置換することで捕捉
し、結晶構造の中に組み込まれたハロゲンイオンは約3
50℃以上で結晶構造が破壊するまで脱離しない性質を
持つ化合物である。この様な性質を持つハイドロタルサ
イト類を例示すれば、天然物として産出されるMg6
2(OH)16CO3・4H2Oや合成品としてMg4.3Al
2(OH)12.6CO3・mH2O等が挙げられる。また、本
発明の封止用エポキシ樹脂成形材料は、(B)成分のフ
ェノール化合物の影響で、純水を使用した硬化物の抽出
液がpH値3〜5と酸性を示す。したがって、両性金属
であるアルミに対しては腐食しやすい環境となるが、ハ
イドロタルサイト類は酸を吸着する作用も持つことから
抽出液を中性に近づける作用もあり、この作用効果もハ
イドロタルサイト類添加がアルミ腐食防止に対し有効に
働く要因であると推察できる。
【0030】マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジ
ルコニウム、ビスマス、アンチモンから選ばれる元素の
含水酸化物もハロゲンイオンを水酸イオンと置換するこ
とで捕捉でき、さらにこれらのイオン交換体は酸性側で
優れたイオン交換能を示す。本発明の封止用エポキシ樹
脂成形材料については、前述のように抽出液が酸性側と
なることから、これらの含水酸化物もアルミ腐食防止に
対し特に有効である。これらを例示すると、MgO・n
2O、Al23・nH2O、TiO2・nH2O、ZrO2
nH2O、Bi23・nH2O、Sb25・nH2O等の含
水酸化物が挙げられる。
【0031】(E)成分の陰イオン交換体の配合量は、
ハロゲンイオンなどの陰イオンを捕捉できる十分量であ
れば特に限定されるものではないが、成形材料全体に対
して0.002〜3重量%が好ましく、より好ましくは
0.005〜1重量%である。
【0032】本発明の成形材料には、その他の添加剤と
して高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、エステル系ワック
ス、ポリオレフィン系ワックス、低分子量ポリエチレン
等の離型剤、染料、カーボンブラック等の着色剤、エポ
キシシラン、アミノシラン、ウレイドシラン、ビニルシ
ラン、アルキルシラン、メルカプトシラン、有機チタネ
ート、アルミニウムアルコレート等のカップリング剤、
シリコーンパウダー、シリコーンオイル、シリコーンゴ
ム粉末等の可撓剤、ブロム化樹脂、酸化アンチモン、リ
ン酸エステル、メラミンをはじめとする含窒素化合物等
の難燃剤などを必要に応じて配合するることができる。
【0033】本発明における成形材料は、各種原材料を
均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用い
ても調製できるが、一般的な手法として、所定の配合量
の原材料をミキサー等によって十分混合した後、ミキシ
ングロール、押出機等によって溶融混練した後、冷却、
粉砕する方法を挙げることができる。成形条件に合うよ
うな寸法及び重量でタブレット化すると使いやすい。
【0034】本発明で得られる封止用エポキシ樹脂成形
材料を用いて、電子部品装置の素子を封止する方法とし
ては、低圧トランスファー成形法が最も一般的である
が、インジェクション成形法、圧縮成形法によっても可
能である。
【0035】本発明で得られる封止用エポキシ樹脂成形
材料により封止した素子を備える電子部品装置として
は、リードフレーム上に半導体素子を固定し、素子の端
子部(ボンディングパッドなど)とリード部をワイヤボ
ンディングやバンプ等で接続した後、本発明の封止用エ
ポキシ樹脂成形材料を用いてトランスファ成形等により
封止した、一般的な樹脂封止型ICなどが挙げられる。
これを例示すればDIP(Dual Inline Package)、P
LCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Qua
d Flat Package)、SOP(Small Outline Packag
e)、SOJ(Small Outline J-lead package)、TS
OP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin
Quad Flat Package)などが挙げられ、特に表面実装法
により配線板に実装される電子部品装置に適用した場合
優れた信頼性を発揮できる。また、上記に示したリード
(外部接続端子)を有する樹脂封止型パッケージの形態
であれば、封止される素子はトランジスタ、サイリス
タ、IC等の半導体素子ばかりでなく、抵抗体、抵抗ア
レイ、コンデンサ、ポリスイッチ等のスイッチ類なども
対象となり、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料はこ
れらの素子に対しても優れた信頼性を提供できるととも
に、各種素子や電子部品をセラミック基板に搭載した後
に全体を封止してなるハイブリットICについても優れ
た信頼性を得ることができる。さらには、裏面に配線板
接続用の端子を形成した有機基板の表面に素子を搭載
し、バンプまたはワイヤボンディングにより素子と有機
基板に形成された配線を接続した後、封止用エポキシ樹
脂成形材料を用いて素子を封止した、BGA(Ball Gri
d Array)やCSP(Chip Size Package)等の電子部品
装置についても優れた信頼性を得ることができる。
【0036】
【実施例】次に実施例により本発明を説明するが、本発
明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0037】実施例1〜22、比較例1〜10 次式(VIII)で示されるエポキシ当量195のエポキシ
樹脂−1、
【化11】 次の式(IX)で示される水酸基当量136、軟化点72
℃の硬化剤−1、式(X)で示される水酸基当量20
0、軟化点76℃の硬化剤−2、式(XI)で示される水
酸基当量195、軟化点75℃の硬化剤−3、式(XI
I)で示される水酸基当量106、軟化点75℃の硬化
剤−4、
【化12】 トリフェニルホスフィンとp−ベンゾキノンとの付加物
(促進剤−1)、トリフェニルホスフィンと1,4−ナ
フトキノンとの付加物(促進剤−2)、トリフェニルホ
スフィン(促進剤−3)、ハイドロタルサイトとしてMg
4.3Al2(OH)12.6CO3・mH2O、含水酸化物として東亜合成
化学社製のIXE500(含水酸化物−1)、IXE6
00(含水酸化物−2)、臭素含有率50重量%、エポ
キシ当量375のビスフェノールA型臭素化エポキシ樹
脂、三酸化アンチモン、カルナバワックス、カーボンブ
ラック、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、及び溶融シリカを表1〜
表3に示す割合で配合し、10インチ径の加熱ロールを
使用して、混練温度80〜90℃、混練時間7〜10分
の条件で実施例1〜22、比較例1〜10のエポキシ樹
脂成形材料を作製した。なお、表1〜表3に示した配合
量の単位は、溶融シリカは体積%であり、それ以外は重
量部である。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】実施例及び比較例で得られたエポキシ樹脂
成形材料について、以下に示す(1)〜(6)の各種特
性試験を行った。結果を表4〜表6に示す。 (1)スパイラルフロー ASTM D3123に準拠したスパイラルフロー金型
を使用し、180℃、6.9Mpaの条件で流動長さを
測定した。 (2)ワイヤスウィープ 80ピンの42アロイリードフレームに、シリコンサブ
ストレート上にアルミ配線を施してなる8×10×0.
4(mm)のテスト素子を接続し、リード部と素子上の
ボンディングパッドを25μmの金線でボンディングし
た後、トランスファ成形により180℃、6.9Mp
a、90秒の条件でエポキシ樹脂成形材料を成形して外
形寸法14×20×2(mm)の評価用QFP得た。得
られた評価用QFPの金線の変形量(ワイヤスウィープ
量)をソフトX線観察により求めた。ワイヤスウィープ
量はリードフレーム面に対し垂直方向から観察を行い、
第一ボンディング部と第二ボンディング部を結ぶ直線上
からの最大の変形量を当該直線長で除した値を百パーセ
ント表示することにより示した。 (3)耐リフロー性 上記(2)のワイヤスウィープ評価に用いたものと同仕
様のQFPを作製し、85℃、85%RHにて所定時間
加湿した後、215℃のVPS(VaporPhase
Soldering)にて90秒リフロー処理を行
い、パッケージクラックの有無を顕微鏡観察より評価し
た。 (4)耐湿性 耐湿性の評価に用いたICは350mil幅、42アロ
イ28ピンのSOPであり、10μm幅のアルミ配線を
施した5×10×0.4(mm)テスト素子を搭載し、
25μmの金線を用いてワイヤボンディングしたもので
ある。試験条件は85℃、85%RHで72時間加湿
し、215℃のVPSにて90秒リフロー処理した後、
2気圧、121℃、100%RHの条件で所定時間加湿
し、アルミ配線腐食による断線不良を調べた。 (5)PCBT PCBTの評価に用いたICは350mil幅、42ア
ロイ28ピンのSOPであり、10μm幅のアルミ配線
を施した5×10×0. 4(mm)テスト素子を搭載
し、25μm の金線を用いてワイヤボンディングしたも
のである。試験条件は85℃、85%RHにて72時間
加湿し、215℃のVPSにて90秒リフロー処理した
後、2気圧、121℃、100%RH、DC20V加電
圧の条件で所定時間加湿し、アルミ配線腐食による断線
不良を調べた。
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】表4及び表5の実施例1〜22に示すよう
に、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料を用いること
により、成形時の流動性を損なうことなく、優れた耐リ
フロークラック性及び耐湿性を得ることができる。特
に、陰イオン交換体の適用による耐湿性の向上効果と、
充填剤の球形化比率、粒度を調製することで得られるワ
イヤスウィープに及ぼす効果は顕著である。
【0046】
【発明の効果】本発明によって得られる封止用エポキシ
樹脂成形材料は、流動性を損なうことなく充填剤の高充
填化が可能になるため、表面実装型電子部品に最も強く
要求される耐リフロークラック性及びリフロー後の耐湿
性が従来のものと比べ大幅に改善できる。特に厳しく要
求される耐リフロークラック性に関しては、本発明の封
止用エポキシ樹脂成形材料を使用することで、大半の電
子部品が防湿梱包をせず出荷可能なレベルとなり、その
工業的価値は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 陶 晴昭 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社筑波開発研究所内 Fターム(参考) 4J002 CC042 CD051 DE287 EE056 EW136 FD207 GQ05 4J036 AA04 AD07 DA02 DA04 FA02 FB08 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA03 EA06 EB02 EB03 EB04 EB06 EB07 EB08 EB09 EB12 EB13 EB15 EB18 EC01 EC03 EC14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)次式(I)で示されるエポキシ樹
    脂、 【化1】 (ここで、Rは水素又は炭素数1〜4のアルキル基を示
    し、4個全てが同一でも異なっていてもよい) (B)主鎖骨格に構成単位として次式(II)及び(II
    I)で示される成分を含むフェノール化合物、 【化2】 (ここで、Rは水素又は炭素数1〜10のアルキル基を
    示し、互いに同じでも異なっていてもよい) (C)第三ホスフィンとキノン類との付加物、 (D)無機充填剤、を必須成分とし、(D)成分の含有
    量が成形材料全体に対して65〜85体積%であること
    を特徴とする封止用エポキシ樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】(C)成分が第三ホスフィンとp-ベンゾキ
    ノンとの付加物及び/又は第三ホスフィンと1,4-ナフト
    キノンとの付加物である請求項1記載の封止用エポキシ
    樹脂成形材料。
  3. 【請求項3】陰イオン交換体(E)をさらに含むことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の封止用エポキシ
    樹脂成形材料。
  4. 【請求項4】陰イオン交換体(E)が次式(IV)で示さ
    れるハイドロタルサイト類である請求項3記載の封止用
    エポキシ樹脂成形材料。 【化3】 Mg1-XAlX(OH)2(CO3X/2・mH2O (IV) (0<X≦0.5、mは正の数を示す)
  5. 【請求項5】陰イオン交換体(E)がマグネシウム、ア
    ルミニウム、チタン、ジルコニウム、ビスマス、アンチ
    モンから選ばれる少なくとも一つの元素の含水酸化物で
    ある請求項3記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  6. 【請求項6】無機充填剤(D)の平均粒径が10〜30
    μmであって、100μm以上の成分が無機充填剤全体の
    0.5重量%以下、5μm以下の成分が無機充填剤全体
    の20〜40重量%であり、かつ無機充填剤(D)の7
    0重量%以上が球状粒子であることを特徴とする請求項
    1〜5各項記載のいずれかの封止用エポキシ樹脂成形材
    料。
  7. 【請求項7】請求項1〜6各項記載のいずれかの封止用
    エポキシ樹脂成形材料により封止した素子を備える電子
    部品装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001279057A (ja) * 1999-03-09 2001-10-10 Hitachi Chem Co Ltd 封止材組成物及び電子部品装置
JP2002047391A (ja) * 2000-07-31 2002-02-12 Hitachi Chem Co Ltd 封止用熱硬化性樹脂組成物および電子部品装置
JP2007009166A (ja) * 2005-06-03 2007-01-18 Hitachi Chem Co Ltd 封止用エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置
JP2013067694A (ja) * 2011-09-21 2013-04-18 Panasonic Corp 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP2014196489A (ja) * 2013-03-08 2014-10-16 三菱化学株式会社 エポキシ樹脂組成物および硬化物

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