JP2000200601A - アルカリ二次電池 - Google Patents

アルカリ二次電池

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JP2000200601A
JP2000200601A JP11002512A JP251299A JP2000200601A JP 2000200601 A JP2000200601 A JP 2000200601A JP 11002512 A JP11002512 A JP 11002512A JP 251299 A JP251299 A JP 251299A JP 2000200601 A JP2000200601 A JP 2000200601A
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JP
Japan
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secondary battery
hydrogen storage
storage alloy
negative electrode
surface area
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JP11002512A
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English (en)
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Michiko Tajima
路子 田島
Hiroki Kawai
裕樹 河井
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FDK Twicell Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温放電特性及び充放電サイクル寿命が向上
されたアルカリ二次電池を提供する。 【解決手段】 一般式LmNiaCobMncAldZre
f(但し、LmはLaと1種類以上の他の希土類元素
とからなり、MはFe,Cu及びZnから選ばれる1種
類以上の元素からなり、原子比a,b,c,d,e及び
fは3.5≦a≦4.5、0≦b≦0.4、5.1≦a
+b+c+d+e+f≦5.3を示す)で表され、平均
粒径が20〜90μmで、10℃、10気圧(ゲージ
圧)の水素雰囲気下で1回水素化粉砕した際のBET法
による比表面積が0.20m2/g以下である水素吸蔵
合金粉末を含む負極4を具備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素吸蔵合金を含
む負極を改良したアルカリ二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ二次電池としては、ニッケルカ
ドミウム二次電池や、ニッケル水素二次電池が知られて
いる。近年のPC(パーソナルコンピュータ)や携帯電
話の普及により高容量電池の要求が高まっていること
と、環境問題から、アルカリ二次電池としてはニッケル
水素二次電池が主流になってきている。
【0003】ニッケル水素二次電池は、水酸化ニッケル
のような金属酸化物を活物質として含む正極と水素吸蔵
合金を含む負極との間にセパレータを介して作製された
電極群と、アルカリ電解液とを容器内に収納した構造を
有する。前記水素吸蔵合金としては、CaCu5型構造
を有するLaNi5が知られている。このLaNi5を含
む負極は、水素吸蔵量が大きいという利点があるもの
の、水素の吸蔵・放出の繰り返しにより微粉化されやす
く、またアルカリ電解液によって腐食されやすく、その
うえLaが高価であるという問題点を有する。
【0004】このようなことから、比較的安価なミッシ
ュメタルMm(希土類元素の混合物である)がLaの代
わりに含まれているMmNi5合金を用いることが行わ
れている。また、水素解離圧を下げる、耐食性を高める
などの電池特性の向上を図るためにMmNi5合金のニ
ッケルの一部をAl,Mn,Fe,Co,Ti,Cu,
Zn,Cr,V,Bのような元素で置換した多元素系水
素吸蔵合金が提案されている。
【0005】この多元素系水素吸蔵合金の中でもCoを
含むものは、耐食性に優れると共に、充放電サイクルの
進行に伴う微粉化が抑制されるため、好適である。しか
しながら、産出量の少ないCoは水素吸蔵合金を構成す
る元素の中で最も高価であるため、電池の価格を押し上
げる要因となる。コストを削減するために水素吸蔵合金
中のCo量を少なくすると、二次電池の充放電サイクル
寿命が短くなるという問題点を生じる。
【0006】このようなことから、特開平9−1292
27号公報には、希土類元素及びコバルトを含んでCa
Cu5型の結晶構造を有し、コバルトの含有量が5重量
%以下で、BET法による比表面積が0.3m2/g以
上0.7m2/g以下で、平均粒径が5〜60μmの水
素吸蔵合金粉末を含む負極を備えたニッケル水素二次電
池が開示されている。また、特開平7−286225号
公報には、CaCu5型の結晶構造を有し、水素を可逆
的に吸蔵・放出する相と、Mm以外の元素を主成分と
し、水素を吸蔵しない相とから構成される水素吸蔵合金
が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
水素吸蔵合金粉末を含む負極を備えたニッケル水素二次
電池は、充放電サイクル寿命が短いという問題点があ
る。
【0008】本発明は、低温放電特性及び充放電サイク
ル寿命が向上されたアルカリ二次電池を提供しようとす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるアルカリ
二次電池は、一般式LmNiaCobMncAldZref
(但し、LmはLaと1種類以上の他の希土類元素とか
らなり、MはFe,Cu及びZnから選ばれる1種類以
上の元素からなり、原子比a,b,c,d,e及びfは
3.5≦a≦4.5、0≦b≦0.4、5.1≦a+b
+c+d+e+f≦5.3を示す)で表され、平均粒径
が20〜90μmで、10℃、10気圧(ゲージ圧)の
水素雰囲気下で1回水素化粉砕した際のBET法による
比表面積が0.20m2/g以下である水素吸蔵合金粉
末を含む負極を具備したことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるアルカリ二
次電池(円筒形アルカリ二次電池)を図1を参照して説
明する。
【0011】有底円筒状の容器1内には、正極2とセパ
レータ3と負極4とを積層してスパイラル状に捲回する
ことにより作製された電極群5が収納されている。前記
負極4は、前記電極群5の最外周に配置されて前記容器
1と電気的に接触している。アルカリ電解液は、前記容
器1内に収容されている。中央に孔6を有する円形の第
1の封口板7は、前記容器1の上部開口部に配置されて
いる。リング状の絶縁性ガスケット8は、前記封口板7
の周縁と前記容器1の上部開口部内面の間に配置され、
前記上部開口部を内側に縮径するカシメ加工により前記
容器1に前記封口板7を前記ガスケット8を介して気密
に固定している。正極リード9は、一端が前記正極2に
接続、他端が前記封口板7の下面に接続されている。帽
子形状をなす正極端子10は、前記封口板7上に前記孔
6を覆うように取り付けられている。ゴム製の安全弁1
1は、前記封口板7と前記正極端子10で囲まれた空間
内に前記孔6を塞ぐように配置されている。中央に穴を
有する絶縁材料からなる円形の押え板12は、前記正極
端子10上に前記正極端子10の突起部がその押え板1
2の前記穴から突出されるように配置されている。外装
チューブ13は、前記押え板12の周縁、前記容器1の
側面及び前記容器1の底部周縁を被覆している。
【0012】次に、前記負極4、正極2、セパレータ3
および電解液について説明する。
【0013】1)負極4 前記負極は、一般式LmNiaCobMncAldZref
(但し、LmはLaと1種類以上の他の希土類元素とか
らなり、MはFe,Cu及びZnから選ばれる1種類以
上の元素からなり、原子比a,b,c,d,e及びfは
3.5≦a≦4.5、0≦b≦0.4、5.1≦a+b
+c+d+e+f≦5.3を示す)で表され、平均粒径
が20〜90μmで、10℃、10気圧(ゲージ圧)の
水素雰囲気下で1回水素化粉砕した際のBET法による
比表面積が0.20m2/g以下である水素吸蔵合金粉
末を含有する。
【0014】前記一般式における各成分について説明す
る。
【0015】(1−1)Lm このLmは、Laと、1種類以上の他の希土類元素とか
らなる。他の希土類元素としては、Pr、Ce、Nd等
を挙げることができる。このLmとしては、ランタン富
化したミッシュメタル、セリウム富化したミッシュメタ
ルを用いることが好ましい。
【0016】(1−2)Ni Niの原子比aを前記範囲に規定するのは次のような理
由によるものである。原子比aを3.5未満にすると、
水素吸蔵合金表面の導電性を十分に向上させることが困
難になるため、低温で高い放電容量が得られなくなる。
一方、原子比aが4.5を越えると、負極容量や、サイ
クル寿命が低下する。原子比aのより好ましい範囲は、
4.0〜4.5である。
【0017】(1−3)Co Coの原子比bが0.4を越えるのは、製造コストの面
から好ましくない。
【0018】(1−4)Mn Mnの原子比cは、0.1≦c≦0.45の範囲内にす
ることが好ましい。これは次のような理由によるもので
ある。原子比cを0.1未満にすると、高温において優
れた貯蔵特性が得られなくなる恐れがある。一方、原子
比cが0.45を越えると、低温で高い放電容量が得ら
れなくなる恐れがある。原子比cのより好ましい範囲
は、0.2≦c≦0.4である。
【0019】(1−5)Al Alの原子比dは、0.1≦d≦0.45の範囲内にす
ることが好ましい。これは次のような理由によるもので
ある。原子比dを0.1未満にすると、水素吸蔵合金の
平衡圧が適正値から外れる恐れがある。一方、原子比d
が0.45を越えると、低温で高い放電容量が得られな
くなる恐れがある。原子比dのより好ましい範囲は、
0.2≦d≦0.4である。
【0020】(1―6)Zr Zrの原子比eは、0.002≦e≦0.02の範囲内
にすることが好ましい。これは次のような理由によるも
のである。原子比eを0.002未満にすると、長寿命
を得られなくなる恐れがある。一方、原子比eが0.0
2を越えると、低温で高い放電容量が得られなくなる恐
れがある。原子比eのより好ましい範囲は、0.002
≦e≦0.01である。
【0021】(1―7)M MはFe,Cu及びZnから選ばれる1種類以上の元素
からなる。FeやCuは水素吸蔵合金の耐食性を高める
働きを有する。一方、Znは、水素吸蔵合金の充放電サ
イクルの進行に伴う微粉化を抑制する働きを持つ。よっ
て、水素吸蔵合金中にM及びCoの双方を含有させる
か、もしくはCoの代わりにMのみを含有させることに
よって、充放電サイクル寿命を向上することができる。
中でも、Mとしては、Feを用いることがより好まし
い。また、Mの原子比fは、0.1≦f≦0.8の範囲
内にすることが好ましい。これは次のような理由による
ものである。原子比fを0.1未満にすると、長寿命を
得られなくなる恐れがある。一方、原子比fが0.8を
越えると、低温で優れた放電特性を得られなくなる恐れ
がある。原子比fのより好ましい範囲は、0.1≦f≦
0.5である。
【0022】前記原子比a,b,c,d,e及びfの合
計を前記範囲に規定するのは次のような理由によるもの
である。合計値を5.1未満にすると、水素吸蔵合金の
充放電サイクルの進行に伴う微粉化を十分に抑制するこ
とが困難になるため、長寿命が得られなくなる。一方、
合計値が5.3を越えると、水素吸蔵合金が腐食しやす
いため、長寿命が得られなくなる。合計値のより好まし
い範囲は、5.15≦a+b+c+d+e+f≦5.2
5である。
【0023】前記水素吸蔵合金粉末の平均粒径とは、粒
度分布の体積累積頻度50%の粒径D50を意味する。
平均粒径を前記範囲に規定するのは次のような理由によ
るものである。平均粒径を20μm未満にすると、長寿
命が得られなくなる。一方、平均粒径が90μmを越え
ると、低温で優れた放電特性を得ることが困難になる。
平均粒径のより好ましい範囲は、30〜80μmであ
る。
【0024】前記水素吸蔵合金粉末における10℃、1
0気圧(ゲージ圧)の水素雰囲気下で1回水素化粉砕し
た際のBET法による比表面積を前記範囲に規定するの
は次のような理由によるものである。前記条件で水素化
粉砕した際のBET法による比表面積が0.20m2
gを越える水素吸蔵合金を粉砕した水素吸蔵合金粉末を
含む負極を備えた二次電池は、水素吸蔵合金粉末に腐食
が生じやすいため、充放電サイクル寿命が短くなる。比
表面積の下限値は、0.025m2/gにすることが好
ましい。比表面積が0.025m2/g未満である水素
吸蔵合金を粉砕した水素吸蔵合金粉末を含む負極を備え
た二次電池は、充放電サイクル初期における水素吸蔵合
金の反応性が低いため、充放電サイクル初期の低温放電
特性が低下する。比表面積のより好ましい範囲は、0.
025m2/g〜0.20m2/gである。
【0025】前記負極4は、例えば、以下の(1)、
(2)に説明する方法により作製することができる。
【0026】(1)前記水素吸蔵合金の粉末に導電材を
添加し、結着剤および水と共に混練してペーストを調製
し、このペーストを導電性基板に充填し、乾燥した後、
成形することにより製造される。
【0027】前記結着剤としては、例えばカルボキシメ
チルセルロース(CMC)、メチルセルロース、ポリア
クリル酸ナトリウム、ポリテトラフルオロエチレン、ポ
リビニルアルコール(PVA)、スチレンブタジエンゴ
ム(SBR)等を挙げることができる。
【0028】前記導電材としては、例えばカーボンブラ
ック、黒鉛等を用いることができる。
【0029】前記導電性基板としては、パンチドメタ
ル、エキスパンデッドメタル、金網などの二次元基板
や、フェルト状金属多孔体や、スポンジ状金属基板など
の三次元基板を挙げることができる。
【0030】(2)前記水素吸蔵合金の粉末に導電材及
び結着剤を添加し、混練してシート化し、得られたシー
トを導電性基板に積層することにより製造される。
【0031】前記結着剤としては、例えば、ポリテトラ
フルオロエチレン等を挙げることができる。
【0032】前記導電材及び前記導電性基板としては、
前述した(1)で説明したのと同様なものを用いること
ができる。
【0033】前記負極4としては、前述したペースト式
水素吸蔵合金負極や、ドライ式水素吸蔵合金負極の代わ
りに焼結式水素吸蔵合金負極を用いることができる。
【0034】2)正極2 この正極2は、活物質である水酸化ニッケル粒子、導電
材料および結着剤を含む正極材料を導電性基板に担持し
た構造を有する。
【0035】前記水酸化ニッケル粒子としては、例えば
単一の水酸化ニッケル粒子、または亜鉛、コバルト、ビ
スマス、銅のような金属を金属ニッケルと共に共沈され
た水酸化ニッケル粒子を用いることができる。特に、後
者の水酸化ニッケル粒子を含む正極は、高温状態におけ
る充電効率をより一層向上することが可能になる。
【0036】前記導電材料としては、例えば金属コバル
ト、コバルト酸化物、コバルト水酸化物等を挙げること
ができる。
【0037】前記結着剤としては、例えばカルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸ナ
トリウム、ポリテトラフルオロエチレン等を挙げること
ができる。
【0038】前記導電性基板としては、例えばニッケ
ル、ステンレスまたはニッケルメッキが施された金属か
ら形成された網状、スポンジ状、繊維状、もしくはフェ
ルト状の金属多孔体、パンチドメタルなどの二次元基板
の孔の周縁に凹凸を有するもの等を挙げることができ
る。
【0039】この正極2は、例えば活物質である水酸化
ニッケル粒子に導電材料を添加し、高分子結着剤および
水と共に混練してペーストを調製し、このペーストを導
電性基板に充填し、乾燥した後、成形することにより作
製される。
【0040】3)セパレータ3 このセパレータ3としては、例えばポリアミド繊維製不
織布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン繊維製不織布、またはこれらの不織布に親水性官能
基を付与したものを挙げることができる。
【0041】4)アルカリ電解液 このアルカリ電解液としては、例えば水酸化ナトリウム
(NaOH)と水酸化リチウム(LiOH)の混合液、
水酸化カリウム(KOH)とLiOHの混合液、KOH
とLiOHとNaOHの混合液等を用いることができ
る。
【0042】以上説明した本発明に係るアルカリ二次電
池は、一般式LmNiaCobMncAldZref(但
し、LmはLaと1種類以上の他の希土類元素とからな
り、MはFe,Cu及びZnから選ばれる1種類以上の
元素からなり、原子比a,b,c,d,e及びfは3.
5≦a≦4.5、0≦b≦0.4、5.1≦a+b+c
+d+e+f≦5.3を示す)で表され、平均粒径が2
0〜90μmで、10℃、10気圧(ゲージ圧)の水素
雰囲気下で1回水素化粉砕した際のBET法による比表
面積が0.20m2/g以下である水素吸蔵合金粉末を
含む負極を具備する。このような二次電池によれば、C
oの原子比bが0≦b≦0.4と少ないことから製造コ
ストを削減しつつ、低温放電特性及び充放電サイクル寿
命の双方を向上することができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照
して詳細に説明する。
【0044】(実施例1〜5及び比較例1〜3) <負極の作製>希土類元素Lm(Lmは、La;45
%,Ce;5%,Pr;10%,Nd;40%からなる
ランタン富化したミッシュメタル)と、Ni、Co、M
n、Al、Zr,Feとを混合し、これをアルゴン雰囲
気中の高周波溶解炉で溶解させることによって、下記表
1に示す組成の希土類系水素吸蔵合金インゴットを作製
した。得られた水素吸蔵合金インゴットについて10
℃、10気圧(ゲージ圧)の水素雰囲気下で1回水素化
粉砕した際のBET法による比表面積を測定し、その結
果を下記表1に示す。
【0045】各水素吸蔵合金インゴットを機械粉砕し、
平均粒径(D50)が50μmの水素吸蔵合金粉末を用
意した。得られた各水素吸蔵合金粉末100重量%にポ
リアクリル酸ナトリウム0.5重量%、カルボキシメチ
ルセルロース(CMC)0.12重量%、ポリテトラフ
ルオロエチレン1.0重量%、および導電性材料として
のカーボンブラック1.0重量%を添加し、水50重量
%と共に混合することによりペーストを調製した。これ
らのペーストを導電性基板としてのパンチドメタルに塗
布、乾燥し、さらにプレスして8種の負極を作製した。
【0046】<正極の作製>水酸化ニッケル粉末90重
量%および一酸化コバルト粉末10重量%からなる混合
粉体に、カルボキシメチルセルロース(CMC)3重量
%、ポリテトラフルオロエチレン5重量%を添加し、純
水45重量%と共に混合することによりペーストを調製
した。つづいて、このペーストを3次元繊維基板内に充
填し、乾燥した後、圧延することにより正極を作製し
た。
【0047】次いで、前記各負極と前記正極との間にポ
リオレフィン製不織布に親水処理を施したものからなる
セパレータを介装し、渦巻状に捲回して電極群を作製し
た。このような電極群を有底円筒状容器に収納した後、
8Nの水酸化カリウム水溶液からなるアルカリ電解液を
収容し、封口等を行うことにより前述した図1に示す構
造を有し、理論容量が1000mAhである円筒形ニッ
ケル水素二次電池を組み立てた。
【0048】得られた実施例1〜5および比較例1〜3
の二次電池について、1000mAで90分充電した
後、1000mAの電流で終止電圧が1.0Vになるま
で放電する充放電サイクルを施し、電池容量が初期容量
の半分に低下するのに要したサイクル数を測定し、その
結果を下記表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1から明らかなように、一般式LmNi
aCobMncAldZref(但し、MはFeからなる)
で表され、平均粒径が20〜90μmで、10℃、10
気圧(ゲージ圧)の水素雰囲気下で1回水素化粉砕した
際のBET法による比表面積が0.20m2/g以下で
ある水素吸蔵合金粉末を含む負極を備えた実施例1〜2
の二次電池は、前記比表面積が0.20m2/gを越え
る水素吸蔵合金粉末を含む負極を備えた比較例1の二次
電池に比べてサイクル寿命が長いことがわかる。
【0051】また、一般式LmNiaCobMncAld
ef(但し、MはFeからなる)で表され、平均粒径
が20〜90μmで、10℃、10気圧(ゲージ圧)の
水素雰囲気下で1回水素化粉砕した際のBET法による
比表面積が0.20m2/g以下である水素吸蔵合金粉
末を含む負極を備えた実施例3〜5の二次電池は、原子
比a〜fの合計値が規定する範囲を外れる比較例2,3
の二次電池に比べてサイクル寿命が長いことがわかる。
【0052】(実施例6〜10及び比較例4〜6)10
℃、10気圧(ゲージ圧)の水素雰囲気下で1回水素化
粉砕した際のBET法による比表面積、組成及び平均粒
径(D50)が下記表2に示す値である希土類系水素吸
蔵合金を用いること以外は、前述した実施例1と同様な
円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0053】得られた実施例6〜10および比較例4〜
6の二次電池について、前述したのと同様にしてサイク
ル寿命を測定し、その結果を下記表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】表2から明らかなように、一般式LmNi
aCobMncAldZref(但し、MはCuからなる)
で表され、平均粒径が20〜90μmで、10℃、10
気圧(ゲージ圧)の水素雰囲気下で1回水素化粉砕した
際のBET法による比表面積が0.20m2/g以下で
ある水素吸蔵合金粉末を含む負極を備えた実施例6〜7
の二次電池は、前記比表面積が0.20m2/gを越え
る水素吸蔵合金粉末を含む負極を備えた比較例4の二次
電池に比べてサイクル寿命が長いことがわかる。
【0056】また、一般式LmNiaCobMncAld
ef(但し、MはCuからなる)で表され、平均粒径
が20〜90μmで、10℃、10気圧(ゲージ圧)の
水素雰囲気下で1回水素化粉砕した際のBET法による
比表面積が0.20m2/g以下である水素吸蔵合金粉
末を含む負極を備えた実施例8〜10の二次電池は、原
子比a〜fの合計値が規定する範囲を外れる比較例5,
6の二次電池に比べてサイクル寿命が長いことがわか
る。
【0057】(実施例11〜15及び比較例7〜9)1
0℃、10気圧(ゲージ圧)の水素雰囲気下で1回水素
化粉砕した際のBET法による比表面積、組成及び平均
粒径(D50)が下記表3に示す値である希土類系水素
吸蔵合金を用いること以外は、前述した実施例1と同様
な円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0058】得られた実施例11〜15および比較例7
〜9の二次電池について、前述したのと同様にしてサイ
クル寿命を測定し、その結果を下記表3に示す。
【0059】
【表3】
【0060】表3から明らかなように、一般式LmNi
aCobMncAldZref(但し、MはZnからなる)
で表され、平均粒径が20〜90μmで、10℃、10
気圧(ゲージ圧)の水素雰囲気下で1回水素化粉砕した
際のBET法による比表面積が0.20m2/g以下で
ある水素吸蔵合金粉末を含む負極を備えた実施例11〜
12の二次電池は、前記比表面積が0.20m2/gを
越える水素吸蔵合金粉末を含む負極を備えた比較例7の
二次電池に比べてサイクル寿命が長いことがわかる。
【0061】また、一般式LmNiaCobMncAld
ef(但し、MはCuからなる)で表され、平均粒径
が20〜90μmで、10℃、10気圧(ゲージ圧)の
水素雰囲気下で1回水素化粉砕した際のBET法による
比表面積が0.20m2/g以下である水素吸蔵合金粉
末を含む負極を備えた実施例13〜15の二次電池は、
原子比a〜fの合計値が規定する範囲を外れる比較例
8,9の二次電池に比べてサイクル寿命が長いことがわ
かる。
【0062】(実施例16〜30及び比較例10〜2
4)組成がLmNi4.2Co0.1Mn0.3Al0.3Zr
0.005Fe0.3(但し、原子比の合計値は5.205であ
る)で表され、10℃、10気圧(ゲージ圧)の水素雰
囲気下で1回水素化粉砕した際のBET法による比表面
積及び平均粒径(D50)が下記表4に示す値である希
土類系水素吸蔵合金を用いること以外は、前述した実施
例1と同様な円筒形ニッケル水素二次電池を組み立て
た。
【0063】実施例16〜30および比較例10〜24
の二次電池について、前述したのと同様にしてサイクル
寿命を測定し、その結果を図2に示す。
【0064】また、実施例16〜30および比較例10
〜24の二次電池について、20℃において1000m
Aで90分充電した後、20℃において1000mAの
電流で終止電圧が1.0Vになるまで放電した際の放電
容量を測定し、20℃における基準容量とした。次い
で、20℃において1000mAで90分充電した後、
―10℃において1000mAの電流で終止電圧が1.
0Vになるまで放電した際の放電容量を測定し、―10
℃での放電容量とした。前記基準容量に対する―10℃
での放電容量の比率から−10℃での放電容量維持率を
算出し、その結果を図3に示す。
【0065】
【表4】
【0066】図2から明らかなように、一般式LmNi
aCobMncAldZrefで表される水素吸蔵合金粉末
を含む負極を備えた二次電池において、前記合金粉末の
平均粒径が20〜100μmである二次電池は、平均粒
径が20μm未満である二次電池に比べてサイクル寿命
が長いことがわかる。また、平均粒径が一定である場
合、10℃、10気圧(ゲージ圧)の水素雰囲気下で1
回水素化粉砕した際のBET法による比表面積が0.2
0m2/g以下である二次電池は、前記比表面積が0.
20m2/gを越える二次電池に比べてサイクル寿命が
長いことがわかる。
【0067】図3から明らかなように、一般式LmNi
aCobMncAldZrefで表される水素吸蔵合金粉末
を含む負極を備えた二次電池において、前記合金粉末の
平均粒径が10〜90μmである二次電池は、前記平均
粒径が90μmを越える二次電池に比べて低温での放電
容量維持率が高いことがわかる。また、合金粉末の平均
粒径が一定である場合、BET法による比表面積が大き
くなるほど低温での放電容量維持率が高くなる傾向があ
ることがわかる。
【0068】従って、図2及び図3から、一般式LmN
aCobMncAldZrefで表され、平均粒径が20
〜90μmで、10℃、10気圧(ゲージ圧)の水素雰
囲気下で1回水素化粉砕した際のBET法による比表面
積が0.20m2/g以下である水素吸蔵合金粉末を含
む負極を備えた実施例16〜30の二次電池は、低温で
の放電容量及び充放電サイクル寿命の双方を向上できる
ことがわかる。
【0069】なお、前述した実施例では正極と負極の間
にセパレータを介在して渦巻状に捲回し、有底円筒状の
容器内に収納したが、本発明のアルカリ二次電池はこの
ような構造に限定されない。例えば、正極と負極との間
にセパレータを介在し、これを複数枚積層した積層物を
有底矩形筒状の容器内に収納して角形アルカリ二次電池
にも同様に適用できる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、充
放電サイクル寿命及び低温での放電特性の双方が向上さ
れたアルカリ二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるアルカリ二次電池を示す部分切
欠斜視図。
【図2】実施例16〜30及び比較例10〜24の二次
電池における平均粒径、BET法による比表面積及びサ
イクル寿命との関係を示す特性図。
【図3】実施例16〜30及び比較例10〜24の二次
電池における平均粒径、BET法による比表面積及び低
温放電容量との関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…容器、 2…正極、 3…セパレータ、 4…負極、 5…電極群、 7…封口板、 8…絶縁ガスケット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H003 AA04 BA04 BB02 BC01 BD00 BD01 BD02 BD05 5H028 AA02 AA05 BB04 EE01 HH00 HH01 HH05 HH08 HH09

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式LmNiaCobMncAldZre
    f(但し、LmはLaと1種類以上の他の希土類元素
    とからなり、MはFe,Cu及びZnから選ばれる1種
    類以上の元素からなり、原子比a,b,c,d,e及び
    fは3.5≦a≦4.5、0≦b≦0.4、5.1≦a
    +b+c+d+e+f≦5.3を示す)で表され、平均
    粒径が20〜90μmで、10℃、10気圧(ゲージ
    圧)の水素雰囲気下で1回水素化粉砕した際のBET法
    による比表面積が0.20m2/g以下である水素吸蔵
    合金粉末を含む負極を具備したことを特徴とするアルカ
    リ二次電池。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6873028B2 (en) 2001-11-15 2005-03-29 Vishay Intertechnology, Inc. Surge current chip resistor

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