JP2000199976A - 電子写真感光体、その製造方法及び電子写真画像形成法 - Google Patents

電子写真感光体、その製造方法及び電子写真画像形成法

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JP2000199976A
JP2000199976A JP37720998A JP37720998A JP2000199976A JP 2000199976 A JP2000199976 A JP 2000199976A JP 37720998 A JP37720998 A JP 37720998A JP 37720998 A JP37720998 A JP 37720998A JP 2000199976 A JP2000199976 A JP 2000199976A
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Satoshi Nishigaki
敏 西垣
Kazuya Ishida
一也 石田
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度記録を忠実に大面積にわたって再現す
る高感度な感光体を実現することを課題とする。 【解決手段】 像を露光して1200dpi以上の潜像
を形成し、反転現像方式で潜像の可視化を行う画像形成
装置に使用される感光体であって、該感光体が、熱容量
C(cal/cm3 ・℃)と熱伝導率ρ(cal/cm
・sec・℃)で定義されるC/ρ値が0.09以上で
ある導電性支持体1上に、C/ρ値が0.09未満の中
間層2、厚さ1μm以下の電荷発生層3及び厚さ20μ
m以下の電荷輸送層4をこの順で備えてなることを特徴
とする電子写真感光体により上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、
その製造方法及び電子写真画像形成法に関する。本発明
の電子写真感光体は、プリンター、デジタル複写機、フ
ァクシミリ等に好適に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】現在、カールソン方式に代表される電子
写真画像形成法は、その高速記録性、高画質、ノンイン
パクト性から広く用いられている。その基本プロセス
は、感光体の均一帯電、画像情報の光による感光体
への書き込み(潜像形成)、現像剤によるトナー像の
形成、普通紙へのトナー像の転写、トナー像の定着
からなっている。近年、特に、画像情報のデジタル化に
伴い、従来の白色光の代わりに半導体レーザー又はLE
Dアレイを記録光源とした方式が普及し始めている。こ
の普及に伴い、より高画質な画像を出力することが求め
られている。
【0003】この求めに応じて、光記録ヘッド及び記録
光学系に対しては、高速性・高解像度化を目指した開発
が進展している。そのような開発として、例えば、可変
スポットレーザー記録方式(O plus E 1996 年5月)、
マルチレーザービーム記録方式、1200dpi用のL
EDプリントヘッド、超精密・超高速ポリゴンミラーの
開発(Japan Hardcopy '96論文集)等が報告されてい
る。
【0004】半導体レーザー又はLEDアレイを記録光
源とする方式では、画像は、画素と呼ばれる微小ドット
の集合及び配列で表現される。従って、光学系の高分解
能化による微小スポットの形成技術が必須となったこと
に伴い、光学系側では1200dpi以上の密度で記録
することが可能となってきた。
【0005】また、高画質な画像を出力するために、ト
ナー粒子の小粒径化技術、現像又は転写時のトナー飛び
散りを最小限化する技術等の開発に加えて、画像データ
を如何に電子写真画像形成法のもつ画像再現特性に見合
うように加工するかの画像処理技術の開発も行われてい
る。
【0006】特許登録2696400号では、600d
pi以上の記録密度でデジタル画像の露光を行い、重量
平均粒子径8μm以下のトナーを使用して画像を形成す
る方法が記載されている。しかし、1200dpi以上
の更に高分解能なデジタル画像を記録する場合、単なる
トナーの重量平均粒子径の規定のみでは感光体上の静電
潜像の忠実な再生は困難であり、かつ、使用される感光
体も記録密度を劣化させない設計が必要となってくる。
特に、一定量以上の重量平均粒子径から外れた粒子径の
大きなトナーの存在は解像度を顕著に劣化させ、一方、
小さな重量平均粒子径のトナー粒子は帯電量分布を大き
くして解像度を劣化させる原因となる。
【0007】目で見た画質は、その解像度と階調の相乗
効果で決まる。例えば、美術書のような印刷では、高々
200dpiの解像度しか持たないが、256階調で表
現されているので高品質画像が得られている。人間の目
は、300dpiの解像度、64階調の濃度を検知でき
る能力を持つと言われている。従って、階調表現法とし
て、面積階調では高解像度が必要であり、濃度階調では
低解像度でよい。よって、電子写真画像形成法において
は、解像度と階調のバランスを考慮することが重要とな
る。ここで、画質の経時安定性及び環境安定性、及び電
子写真画像形成法でのハーフトーン濃度が不安定である
ことを勘案すれば、前者の面積階調が安定した高画質を
実現する上では有利である。
【0008】電子写真学会誌 第26巻 第1号(19
87)には「電子写真の高画質化…デジタル記録技術」
と題して技術解説がなされている。この中で、レーザー
の多値出力方法として、パルス幅変調法を用いると、光
エネルギー分布のピーク値が低下すること、更にその分
布が強度変調特性を帯びてくるため、潜像電位分布も暗
時帯電電位と明時表面電位の中間値を示すこと等が述べ
られている。このことは、高分解能記録及び/又は多値
記録となればなるほど、高感度・高解像度な感光体が必
要となることを示している。
【0009】高感度化・高解像度化が進展すると、微小
ドットの集合、配列で形成される静電潜像の微小なばら
つきが画像濃度のばらつきとして表現されることにな
る。そのため、大面積の感光体全体にわたる感度の均一
性が極めて重要な問題となる。一般的に、浸漬塗工法に
より製造される感光体の電荷発生層は、結晶性又は非晶
性の微小な有機顔料粒子を有機溶剤中に分散した不均質
塗液を用いて塗布乾燥により作製される。この作成工程
では、乾燥時にむらが発生しやすく、これが感度むらの
要因となる。
【0010】特許登録1772067号には、このよう
な感度むらを防止するために、円筒状基板のC/ρを
0.250以下とした円筒状電子写真感光体が記載され
ている。しかし、1200dpi以上の微小ドットによ
る画像記録に用いられる感光体では、感度むらを防止す
る効果はなかった。むしろ、塗布工程における乾燥時の
有機溶剤の蒸発潜熱、感光体の軸方向の基板の温度変化
及び温度降下の影響により、感度むらが顕著に表れる。
このような、微小ドットでの感度むらは、従来の600
dpi以下の画像記録では大きな問題とならなかった。
【0011】また、感光体自体の解像度、又は使用する
感光体と記録方式との関連での解像度に関する検討もあ
まりなされていなかった。従来、感光体自体の解像度は
問題とはされていなかった。これは、400〜600d
piの記録密度では、実用化されている厚さの感光体層
で充分な解像度を提供できること、厚さに依存したキャ
リア拡散に基づく解像度劣化が課題とはならなかったか
らに他ならない。
【0012】むしろ、高感度化及び長寿命化のため、感
光体層がより厚いもの、すなわち、より電気容量の小さ
な感光体層が検討されてきた(特開平3−11353号
公報、特開平3−63653公報、特開平3−8774
9号公報、特開平3−56966号公報、特開平6−3
01224号公報、特開平7−244388号公報及び
特開平7−261415号公報参照)。
【0013】一方、デジタル化に対応した感光体は、以
下の要件を満たす必要がある。
【0014】コンピュータ情報を直接利用してデジタル
画像を形成する場合、その文字・画像情報は光信号に変
換されて感光体上に記録される。また、原稿から情報を
入力する場合には、原稿の情報を光情報として読み取っ
た後、一旦デジタル電気信号に変換、再度光信号に変換
して情報が感光体上に記録される。
【0015】いずれの場合も、感光体には光情報が記録
されるが、記録手段としては主として、レーザー光やL
ED光が用いられる。現在最もよく使用されるのは、波
長780nmの近赤外光や波長650nmの赤色光源で
ある。
【0016】デジタル情報記録用の感光体では、これら
の光源に対して高い感度を有することが要求され、結晶
型フタロシアニン系化合物が幅広く検討され実用に供さ
れている。例えば、特許登録2073696号にはチタ
ニルフタロシアニンを用いた感光体が、特公昭59−1
55815号公報にはβ型インジウムフタロシアニンを
用いた感光体が、特開昭61−28557号公報にはバ
ナジウムフタロシアニンを用いた感光体がそれぞれ報告
されている。特に、結晶型チタニルフタロシアニンに
は、種々の結晶系が存在し、その結晶系の違いにより帯
電性、暗減衰、感度等に大きな差があることが報告され
ている。例えば、特許登録2007449号にはα型、
特許登録1917796号にはA型、特許登録1876
697号及び1997269号にはC型、特許登録19
50255号及び2128593号にはY型、特公平7
−15067号公報にはM−α型、特許登録25024
04号にはI型、特許登録1978469号にはM型の
結晶が記載されている。更に、特許登録2700859
号及び特開平8−209023号公報には、基本的にY
型に分類される結晶が記載されている。
【0017】また、波長650nm以下の記録光源の場
合には、この波長領域に高い感度を有する従来のアナロ
グ情報の記録に使用されてきた感光体であるビスアゾ系
顔料をデジタル情報記録用の感光体として採用すること
もできる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】今後は、更に高画質化
を追究するために、感光体自体の高解像度化と感度の均
一化を実現するための検討が行われている。例えば、1
500〜2400dpiの高密度記録を忠実に大面積に
わたって再現する高感度な感光体の実現が望まれる。
【0019】ここで、600dpi以下の記録密度で
は、実用化されている感光体層の厚さは20〜35μm
となっている。この膜厚は、感光体に要求される感度、
耐刷性(寿命)等の要因から設定されており、感光体上
に形成される潜像には記録の再現性不良又は感度むら等
は生じない。
【0020】しかしながら、例えば、1500dpi以
上の分解能の潜像を形成する場合、厚さが20μm以上
の感光体層では忠実な再現が困難である。また、感光体
層中のキャリア走行時にキャリア拡散を生じ、その結果
解像度の劣化をきたすことになる。ちなみに、キャリア
の拡散による潜像の劣化は、感光体層の厚さが30μm
の時で約25μmの広がりとシミュレーションされる。
【0021】また、1200dpi以上の高密度記録で
は、記録ドット径がおおよそ20μm以下と微小となる
ため、電荷発生層に起因する記録ドット毎の感度むらが
発生する。この感度むらは、画像の濃度むらを生じさ
せ、画質の低下に繋がることになる。
【0022】高解像度が要求される感光体での潜像形成
時の解像度の劣化を防止する方法として、表面電荷密度
を高くする方法、キャリアの拡散による劣化が問題とな
らないレベルまで感光体層の厚さを薄くする方法が挙げ
られる。しかし、表面電荷密度が高くなると感光体層に
かかる電界強度が高まるため、感光体層の耐圧性を向上
させる必要があり、更に表面電荷量の増大に伴い実効的
な感度が低下する等の新たな問題が生じることになる。
前者は反転現像における微小画像欠陥の発生、後者は、
電位コントラストの低下に繋がり、充分な画像濃度の確
保のためには更なる表面電位と記録光源のパワーとをア
ップすることが必要になるといった悪循環を生じること
になる。
【0023】
【課題を解決するための手段】このような状況を鑑み、
記録方式、感光体層の支持体、感光体層の厚さ、階調表
現法、記録ドット径の検討を鋭意行った結果、高画質化
を実現するには、記録方式に依存した記録ドット径と感
光体の最適設計が必要なることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0024】すなわち、本発明によれば、像を露光して
1200dpi以上の高密度の潜像を形成し、反転現像
方式で潜像の可視化を行う画像形成装置に使用される感
光体であって、該感光体が、熱容量C(cal/cm3
・℃)と熱伝導率ρ(cal/cm・sec・℃)で定
義されるC/ρ値が0.09以上である導電性支持体上
に、C/ρ値が0.09未満の中間層、厚さ1μm以下
の電荷発生層及び厚さ20μm以下の電荷輸送層をこの
順で備えてなることを特徴とする電子写真感光体が提供
される。
【0025】更に、本発明によれば、像を露光して12
00dpi以上の高密度の潜像を形成し、反転現像方式
で潜像の可視化を行う画像形成装置に使用される感光体
であって、該感光体が、熱容量C(cal/cm3
℃)と熱伝導率ρ(cal/cm・sec・℃)で定義
されるC/ρ値が0.09以上である導電性支持体上
に、C/ρ値が0.09未満の中間層を形成し、次に、
中間層上に電荷発生材料を含む塗液を塗布して厚さ1μ
m以下の電荷発生層を形成し、次いで、電荷発生層上に
電荷輸送材料を含む塗液を塗布して厚さ20μm以下の
電荷輸送層を形成することにより製造される電子写真感
光体の製造方法が提供される。
【0026】また、本発明によれば、上記電子写真感光
体と、平均粒径が6μm以下、重量平均粒子径に対する
標準偏差がその平均値の30%以下、その標準偏差から
外れた粒子径を持つトナーを10%未満含むトナーとを
用いて、電子写真画像を反転現像方式で作像することを
特徴とする電子写真画像形成法が提供される。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、発明を詳細に説明する。
【0028】本発明は、所定の熱容量及び熱伝導率をそ
れぞれ有する導電性支持体及び中間層上に、微小な結晶
性あるいは非晶質電荷発生材料を分散した不均質な電荷
発生層用塗液と非晶質電荷輸送材料を溶解した均質な電
荷輸送層用塗液を浸漬塗工法により所定の膜厚となるよ
うに順次積層して作製された感光体である。
【0029】ここで、感度むらを防止するためには、導
電性支持体の熱容量を大きく、支持体表面の熱の伝搬速
度を速くするのがよい。このような特性を単一の材料に
求めるのは不可能なため、導電性支持体上に中間層を設
けることにより、必要な2つの機能を実現することがで
きる。
【0030】また、本発明では、電荷発生層の自然乾燥
時の電荷発生材料の微小領域における不均一凝集を防止
し、従来よりも感光体の電気容量を大きくし、その表面
電荷密度を高く設定される。この内、感光体の電気容量
を大きくし、その表面電荷密度を高くすると、キャリア
の拡散による静電潜像の解像度劣化が抑制され、感光体
自体の表面電荷密度に起因する解像度の低下は問題とは
ならなくなる。一方、感光体の電気容量を大きくし、そ
の表面電荷密度を高くすることによる、微小な画像欠陥
の発生、感度低下等の問題は、電荷発生層の感度むらを
防止する導電性支持体上に設けた所定の特性を有する中
間層が、キャリア注入を有効に阻止することにより、解
消できることを見い出した。
【0031】以下、感光体の具体的な実施の形態を説明
する。
【0032】導電性支持体には、C/ρが0.09(好
ましくは0.10)以上となるような熱容量及び熱伝導
率を有する材料であれば、どのような材料でも使用する
ことができる。例えば、アルミニウム、アルミニウム合
金、ステンレス鋼、鉄、金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、
チタン等の金属や、アルミニウム、金、銀、銅、ニッケ
ル、酸化インジウム、酸化錫等を蒸着したプラスチック
基体、ポリエステルフィルム、紙や、導電性粒子を含有
したプラスチック及び紙や、導電性ポリマーを含有した
プラスチック等を使用することができる。
【0033】支持体の形状は、特に限定されないが、感
光体を製造することが容易である観点から、円筒状であ
ることが好ましい。次に、導電性支持体上に設ける中間
層には、そのC/ρが0.09(好ましくは0.10)
未満となるような材料であれば、どのような材料でも使
用することができる。中間層は、主として有機/無機複
合材料を含むことが好ましい。具体的には、有機/無機
複合材料は、結晶型がルチル型の酸化チタン(粒子径
は、0.005〜0.5μmであることが好ましい)を
ポリアミド樹脂に分散した樹脂であることが最も好適で
ある。前記酸化チタンは、表面処理を施していても、未
処理でもよく、形状は球状、針状、不定形いずれでもよ
い。ポリアミド樹脂としては、アルコール可溶性ナイロ
ンが好ましく、例えば、6−ナイロン、66−ナイロ
ン、610−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロ
ン等のナイロンや、N−アルコキシメチル変成ナイロ
ン、N−アルコキシエチル変成ナイロン等のナイロンを
化学的に変成させた樹脂が挙げられる。
【0034】更に、結晶型酸化チタンが中間層中に30
〜50重量%含まれていることがより好ましい。
【0035】中間層の厚さは、C/ρが0.09以下と
なれば、どのような厚さでもよい。具体的には、厚さ
は、0.01〜10μmが好ましく、0.05〜5μm
がより好ましい。例えば、酸化チタンの熱容量は0.6
97cal/cm3 ・℃、ポリアミド樹脂(商品名アミ
ランCM4000、東レ社製)は0.452cal/c
3 ・℃であるから、80/20(体積比)の複合材料
の熱容量は0.65cal/cm3 ・℃となる。また、
酸化チタンの熱伝導率は0.02cal/cm・sec
・℃、CM4000は6.7×10-4cal/cm・s
ec℃であるから、複合材料の熱伝導率は3.0×10
-3cal/cm・sec・℃となる。ここで、中間層の
厚さを1.0μmとすれば、C/ρを0.02sec/
cmとすることができる。
【0036】中間層の形成方法としては、例えば次の方
法が挙げられる。まず、ポリアミド樹脂とルチル型酸化
チタン結晶粒子を有機溶媒中にボールミル、サンドグラ
インダー、ペイントシェーカー等の装置で分散させるこ
とによって塗布液を作製する。次に、導電性支持体上
に、塗布液を塗布し、有機溶媒を蒸発させることにより
形成することができる。塗布方法は、スプレー法、垂直
リング法、浸漬塗工法が知られている。この内、装置が
簡便な浸漬塗工法を採用することが好ましい。
【0037】次に、中間層上には厚さが1μm以下の電
荷発生層が形成される。厚さが1μmより大きい場合、
繰り返し時に残留電位が上昇するので好ましくない。厚
さは、0.05〜1μmであることが好ましく、0.1
〜0.5μmであることがより好ましい。
【0038】電荷発生層には、記録波長に高い感度を有
するアゾ顔料(例えば、フルオレノン系ビスアゾ顔料)
はもちろんのこと、一般式(1)
【0039】
【化5】
【0040】(式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基又はアルコキシ基を表し、mは1〜4の整数を
表す)で表される結晶型チタニルフタロシアニン化合物
又は一般式(2)
【0041】
【化6】
【0042】(式中、X及びmは上記定義と同じ)で表
される結晶型無金属フタロシアニン化合物の如き有機顔
料を電荷発生材料として含むことが好ましい。
【0043】また、上記フタロシアニン化合物は、少な
くともアスペクト比が2以上(より好ましくは3〜1
0)の柱状又は針状の結晶であることが好ましい。
【0044】上記一般式(1)及び(2)中、ハロゲン
原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子等を意味し、アルキル基とは、メチル、エチル、プロ
ピル、ブチル等を意味し、アルコキシ基とは、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等を意味する。
【0045】更に、上記フタロシアニン化合物の結晶型
は、特に限定されず、α型、A型、C型、Y型、M−α
型、I型、M型のいずれでもよい。
【0046】上記フタロシアニン化合物の内、結晶型チ
タニルフタロシアニン化合物がより好ましく、中でも、
CuKα特性X線(波長:1.5418Å)に対するX
線回折スペクトルにおいて、そのブラッグ角(2θ±
0.2°)で表した場合、(1)27.3°に最大の回
折ピークを示し、かつ、7.4°、9.7°、24.2
°にも回折ピークを示すもの、(2)27.3°に最大
の回折ピークを示し、かつ、7.3°、9.5°、9.
7°、11.7°、15.0°、23.5°、24.1
°にも回折ピークを示すもの、(3)27.3°に最大
の回折ピークを示し、かつ、9.1°、14.3°、1
8.0°、24.0°にも回折ピークを示すもの、又は
(4)9.4°と9.6°の重なったピーク束と27.
3°とに最大の回折ピークを示し、かつ、7.3°、1
1.6°、13.3°、17.9°、24.1°にも回
折ピークを示すものが特に好適である。
【0047】電荷発生層の形成方法としては、例えば、
上記電荷発生材料の微粒子に有機溶媒を加えて分散して
作製した塗液を、中間層と同様の装置で塗布し、有機溶
媒を蒸発させることにより形成することができる。
【0048】上記塗液に、電荷発生材料の結着性を増す
ためにバインダー樹脂を加えてもよい。バインダー樹脂
としては、例えばポリエステル樹脂、ポリビニルアセテ
ート、ポリアクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポ
リアリレート、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニ
ルプロピオナール、ポリビニルブチラール、フェノキシ
樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、シ
リコーン樹脂、アクリル樹脂、セルロースエステル、セ
ルロースエーテル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹
脂等が挙げられる。
【0049】また、塗液には必要に応じて、塗布性を改
善するためのレベリング剤や酸化防止剤、増感剤等の各
種添加剤が含まれていてもよい。
【0050】次に、電荷発生層上には、厚さ20μm以
下の電荷輸送層が形成される。厚さが20μmより大き
い場合、画質が低下するので好ましくない。厚さは、1
0〜17μmであることが好ましい。
【0051】電荷輸送層には、少なくとも電荷輸送材料
が含まれている。この電荷輸送材料としては、エナミン
構造を有する化合物、2,4,7−トリニトロフルオレ
ノン、テトラシアノキノジメタン等の電子吸引物質、カ
ルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサゾー
ル、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チア
ゾール等の複素環化合物、アニリン誘導体、ピドラゾン
化合物、芳香族アミン誘導体、スチリル化合物等が挙げ
られる。これらの電荷輸送材料は単独でも、複数を混合
して用いてもよい。前記電荷輸送材料の内、注入効率の
観点から、エナミン構造を有する化合物が特に好適であ
る。
【0052】具体的なエナミン構造を有する化合物とし
て、下記一般式(3)
【0053】
【化7】
【0054】(式中、Arは置換基を有してもよいアリ
ール基、置換基を有してもよい複素環基、置換基を有し
てもよいアラルキル基、置換基を有してもよい複素環ア
ルキル基であり、nは2、3又は4を表す)で表される
化合物が挙げられる。
【0055】上記一般式(3)中、アリール基とは、フ
ェニル、ナフチル等を意味し、複素環基とは、ピリジ
ル、フリル等を意味し、アラルキル基とは、ベンジル等
を意味し、複素環アルキル基とは、N−メチルカルバゾ
ール等を意味する。また、これら基を置換しうる置換基
としては、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、メチ
ル、エチル等のアルキル基が挙げられる。
【0056】電荷輸送層の形成方法としては、例えば、
上記電荷輸送材料を有機溶媒に分散又は溶解して作製し
た塗液を、中間層と同様の装置で塗布し、有機溶媒を蒸
発させることにより形成することができる。
【0057】上記塗液に、電荷輸送材料の結着性を増す
ためにバインダー樹脂を加えてもよい。バインダー樹脂
としては、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリ
レート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合
体及びその共重合体、ポリエステル、ポリエステルカー
ボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリイミ
ド、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂が挙げられ
る。また、これら樹脂の部分架橋硬化物も使用できる。
これらの樹脂は、単独でも、複数を混合しても良い。上
記バインダー樹脂の内、特定の構造と分子量を持つポリ
カーボネート樹脂が特に望ましい。
【0058】具体的なポリカーボネート樹脂として、一
般式(4)
【0059】
【化8】
【0060】(式中R1 〜R4 は水素原子、ハロゲン原
子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Zは置換、無
置換の炭素環、若しくは、置換、無置換の複素環を形成
するのに必要な原子群を表す)で表される樹脂が挙げら
れる。特に、ポリカーボネート樹脂は、35,000〜
85,000の粘度平均分子量を有することが好まし
い。
【0061】上記一般式(4)中、ハロゲン原子とは、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を意味
し、炭素数1〜4のアルキル基とは、メチル、エチル、
プロピル、ブチル等を意味する。また、Z中、炭素環と
は、フェニル、ナフチル等の芳香環、シクロへキシルの
ような脂肪族環を意味し、複素環とは、ピリジル、フリ
ル等が挙げられる。炭素環及び複素環を置換する置換基
としては、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、メチ
ル、エチル等のアルキル基が挙げられる。
【0062】また、上記ポリカーボネート樹脂は、バイ
ンダー樹脂中に主成分として含まれていることが好まし
い。ここで、主成分とは、バインダー樹脂中、50重量
%以上の割合を意味する。
【0063】バインダー樹脂と電荷輸送材料の割合は、
バインダー樹脂100重量部に対して30〜200重量
部が好ましく、40〜150重量部が特に好ましい。
【0064】なお、電荷輸送層には、ヒンダードフェノ
ール、ヒンダードアミン、イオウ系あるいはリン系の酸
化防止剤が含まれていてもよい。この内、特に、ヒンダ
ードフェノールは、電位特性を著しく安定化させるため
好適である。ヒンダードフェノールの添加量は、電荷輸
送材料に対して、重量比で5/1000〜100/10
00の割合であることが好ましい。
【0065】また、成膜性、可撓性、塗布性等を向上さ
せるために周知の可塑剤、他の酸化防止剤、紫外線吸収
剤、レベリング剤等の添加剤を含有させても良い。
【0066】上記本発明の感光体に像を露光して120
0dpi以上の潜像を形成し、反転現像方式で潜像の可
視化を行うことにより、画像を形成した場合、例えば、
近赤外光の長波長域で、高分解能特性を保持したまま、
大面積で均一な高い感度を有し、微小画像欠陥がなく、
良好な画像を形成することができる。
【0067】本画像形成方法は、少なくとも帯電、露
光、反転現像、転写の各プロセスを含む。これら各プロ
セスは、通常用いられている方法をいずれも使用するこ
とができる。
【0068】帯電方法としては、例えば、コロナ放電を
利用したコロトロン帯電方法又はスコロトロン帯電方
法、導電性ローラーあるいはブラシによる接触帯電方法
等が挙げられる。なお、コロナ放電を利用した帯電方法
では、暗部電位を一定に保つために、スコロトロン帯電
を用いることが好ましい。
【0069】露光方法としては、600〜850nmに
主たるエネルギーピークを持つ半導体レーザーのような
露光光源から出た光を光学系で所定のビーム系に調整し
て照射する方法が挙げられる。
【0070】現像方法としては、1成分又は2成分系の
現像剤を接触又は非接触で現像する方法が挙げられる。
ここで使用される現像剤には、6μm以下の粒径の小粒
径トナーが含まれている。このトナーは、磁性又は非磁
性であってもよい。これら現像剤は、明部電位を現像す
る反転現像方法に使用することが好ましい。更に、高分
解能かつ高階調画像を得るには、6μm以下の粒径のト
ナーの内、その粒度分布のシャープなトナーが好適であ
る。具体的には、重量平均粒子径に対する標準偏差がそ
の平均値の30%以下、その標準偏差から外れた粒子径
を持つトナーを10%未満含むトナーを使用することが
好ましい。
【0071】転写方法としては、コロナ放電による方
法、転写ローラーを用いた方法等が挙げられる。
【0072】これらのプロセスの他、定着、クリーニン
グ、除電等のプロセスを有してもよい。定着方法として
は、通常、トナー像を紙等に熱定着又は圧力定着する方
法が挙げられる。
【0073】
【実施例】以下実施例により、本発明を具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。 (実施例1)酸化チタン(STR−60N:堺化学社
製)63.0重量部と共重合ナイロン(アミランCM8
000:東レ社製)117.0重量部を、メチルアルコ
ール287重量部と1,2−ジクロロエタン533重量
部の混合溶剤に加え、ペイントシェーカーにて8時間分
散し、中間層形成用の塗布液を作製した。これをタンク
に入れ、直径65mm、長さ332mm、肉厚3.0m
m(C/ρ=0.32sec/cm)のアルミ製円筒状
導電性支持体を塗布液に浸漬させた後、引き上げること
により、塗布液を支持体に塗工した。次いで、支持体を
110℃にて10分間熱処理して、混合溶剤を除去する
ことにより、1.1μmの中間層(C/ρ=0.07s
ec/cm)を形成した。
【0074】次に、電荷発生材料として、下記構造式
【0075】
【化9】
【0076】のフルオレノン系ビスアゾ顔料1重量部
と、バインダー樹脂としてポリビニルブチラール(エス
レックBL−1:積水化学社製)1重量部と、有機溶媒
としてメチルエチルケトン98重量部とをペイントシェ
ーカーで1時間分散して電荷発生層形成用分散液を調製
した。この分散液をタンクに入れ、前記中間層を設けた
支持体を分散液に浸漬させた後、引き上げることによ
り、分散液を中間層上に塗工した。次いで、支持体を8
0℃にて1時間熱処理して、有機溶媒を除去することに
より、厚さ0.5μmの電荷発生層を形成した。
【0077】次に、電荷輸送材料として、下記構造式
【0078】
【化10】
【0079】で示されるエナミン系化合物1重量部とバ
インダー樹脂としてポリカーボネート(PCZ−40
0:三菱ガス化学社製)1重量部とをジクロロメタン8
重量部に溶解し、電荷輸送層形成用塗布液を調製した。
この塗布液をタンクに入れ、前記電荷発生層を設けた支
持体を塗布液に浸漬させた後、引き上げることにより、
塗布液を電荷発生層上に塗工した。次いで、支持体を8
0℃にて1時間熱処理して、有機溶媒を除去することに
より、厚さ15μmの電荷輸送層を形成して図1に示す
ような感光体を得た。図1中、1は導電性支持体、2は
中間層、3は電荷発生層、4は電荷輸送層をそれぞれ意
味している。
【0080】市販の複写機(AR5130:シャープ社
製)を改造し、中心波長650nmのレーザー光を記録
光源とし、パルス幅変調法により1500dpiの記録
密度で中間電位の記録を行い、感光体の円周方向と軸方
向の電位分布を測定した。円周方向では5V以下、軸方
向では最大7Vの電位むらが観測された。
【0081】次に、平均粒径5.5±1.4μmの重合
トナー(7μm以上、4μm以下の粒子径のトナーは6
%未満)を用いて画像評価を行った。その結果からは、
中間濃度での濃度むらは認められなかった。また、解像
度のテストパターンでは16本/mmまでの解像が可能
であり、かつ、白地部のかぶり、微小黒点のない鮮明な
画像が得られた。
【0082】感光体の絶対感度を静電記録紙試験装置
(川口電機社製:EPA−8200)を用いて評価した
結果、表面電位−500Vから−250Vに光減衰させ
るに必要な半減露光エネルギー値として、0.28μJ
/cm2 (波長:650nm;露光強度:2.0μW/
cm2 )を得ることができた。 (実施例2)電荷発生材料として、CuKα特性X線
(波長:1.5418Å)に対するX線回折スペクトル
において、そのブラッグ角(2θ±0.2°)で表し
て、27.3°に最大の回折ピークを示し、かつ、7.
4°、9.7°、24.2°にも回折ピークを示す結晶
型チタニルフタロシアニン化合物(一般式(1)のXが
水素原子、mが4のもの)2重量部と、バインダー樹脂
としてポリビニルブチラール(エスレックBL−1:積
水化学社製)1重量部と、有機溶媒としてメチルエチル
ケトン97重量部とをペイントシェーカーで1時間分散
して電荷発生層形成用分散液を調製した。この分散液を
タンクに入れ、実施例1と同様にして前記中間層を設け
た支持体を分散液に浸漬させた後、引き上げることによ
り、分散液を中間層上に塗工した。次いで、支持体を8
0℃にて1時間熱処理して、有機溶媒を除去することに
より、厚さ0.4μmの電荷発生層を形成した。
【0083】なお、使用した結晶型チタニルフタロシア
ニン化合物の分散液を透過型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、平均形状として短軸35nm、長軸110nm程度
の柱状結晶であった。
【0084】電荷輸送層は、実施例1と同様の塗布液を
用い、実施例1と同様の方法で、厚さが14μmとなる
ように形成した。
【0085】市販の複写機(AR5130:シャープ社
製)の記録光源をそのまま用い、光学系の解像度を変更
してパルス幅変調法により1500dpiの記録密度で
中間電位の記録を行い、感光体の円周方向と軸方向の電
位分布を測定した。円周方向では5V以下、軸方向では
最大7Vの電位むらが観測された。
【0086】次に、平均粒径5.5±1.4μmの重合
トナー(7μm以上、4μm以下の粒子径のトナーは6
%未満)を用いて画像評価を行った。その結果からは、
中間濃度での濃度むらは認められなかった。また、解像
度のテストパターンでは16本/mmまでの解像が可能
であり、かつ、白地部のかぶり、微小黒点のない鮮明な
画像が得られた。
【0087】感光体の絶対感度を静電記録紙試験装置
(川口電機製:EPA−8200)を用いて評価した結
果、表面電位−500Vから−250Vに光減衰させる
に必要な半減露光エネルギー値として、0.16μJ/
cm2 (波長:780nm;露光強度:2.0μW/c
2 )を得ることができた。 (実施例3)電荷発生材料として、CuKα特性X線
(波長:1.5418Å)に対するX線回折スペクトル
において、そのブラッグ角(2θ±0.2°)で表し
て、7.5°、9.1°、16.7°、17.3°、及
び、22.3°に回折ピークを示す結晶型無金属フタロ
シアニン化合物(一般式(2)のXが水素原子、mが4
のもの)を用い、電荷発生層の膜厚を0.7μmとし、
電荷輸送層の層厚を12μmとした他は、実施例2と同
様に感光体を作製し評価した。なお、結晶型無金属フタ
ロシアニン化合物には短軸が約20nm、長軸が約55
nmの柱状結晶のものを使用した。
【0088】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下であり、軸方向では最大8Vであった。
【0089】次に、平均粒子径5.1±1.1μmの重
合トナー(6.5μm以上、4μm以下の粒子径のトナ
ーは8%未満)を用いて画像評価を行った結果、中間濃
度画像でのむらは観測されず、解像度パターン16本/
mmを明瞭に解像可能であることが判った。
【0090】この感光体の半減露光エネルギー値は、
0.45μJ/cm2 であった。 (実施例4)電荷発生材料として、CuKα特性X線
(波長:1.5418Å)に対するX線回折スペクトル
において、そのブラッグ角(2θ±0.2°)で表し
て、27.3°に最大の回折ピークを示し、かつ、7.
3°、9.5°、9.7°、11.7°、15.0°、
23.5°、24.1°にも回折ピークを示す結晶型チ
タニルフタロシアニン化合物(一般式(1)のXが水素
原子、mが4のもの)を用い、電荷発生層の層厚を0.
4μm、電荷輸送層の厚さを15μmとした他は、実施
例2と同様に感光体を作製し評価した。
【0091】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下、軸方向では最大11Vであった。
【0092】次に、平均粒子径5.1±1.1μmの重
合トナー(6.5μm以上、4μm以下の粒子径のトナ
ーは8%未満)を用いて画像評価を行った結果、中間濃
度画像でのむらは観測されず、解像度パターン16本/
mmを明瞭に解像可能であることが判った。
【0093】この感光体の半減露光エネルギー値は、
0.18μJ/cm2 と高い感度を示した。 (実施例5)電荷発生材料として、CuKα特性X線
(波長:1.5418Å)に対するX線回折スペクトル
において、そのブラッグ角(2θ±0.2°)で表し
て、27.3°に最大の回折ピークを示し、かつ、9.
1°、14.3°、18.0°、24.0°にも回折ピ
ークを示す結晶型チタニルフタロシアニン化合物(一般
式(1)のXが水素原子、mが4のもの)を用い、電荷
発生層の層厚を0.6μm、電荷輸送層の層圧を16μ
mとした他は、実施例2と同様に感光体を作製し評価し
た。
【0094】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下、軸方向では最大9Vであった。
【0095】次に、平均粒子径5.1±1.1μmの重
合トナー(6.5μm以上、4μm以下の粒子径のトナ
ーは8%未満)を用いて画像評価を行った結果、中間濃
度画像でのむらは観測されず、解像度パターン16本/
mmを明瞭に解像可能であることが判った。
【0096】この感光体の半減露光エネルギー値は、
0.21μJ/cm2 と高い感度を示した。 (実施例6)電荷発生材料として、CuKα特性X線
(波長:1.5418Å)に対するX線回折スペクトル
において、そのブラッグ角(2θ±0.2°)で9.4
°と9.6°の重なったピーク束が第1の最大回折ピー
クを、27.3°に第2の最大回折ピークを示し、か
つ、7.3°、11.6°、13.1°、17.9°、
24.1°にも回折ピークを示す結晶型チタニルフタロ
シアニン化合物(一般式(1)のXが水素原子、mが4
のもの)を用い、電荷発生層の層厚を0.5μm、電荷
輸送層の層厚を14μmとした他は、実施例2と同様に
感光体を作製した。
【0097】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下、軸方向では最大9Vであった。
【0098】次に、平均粒子径5.1±1.1μmの重
合トナー(6.5μm以上、4μm以下の粒子径のトナ
ーは8%未満)を用いて画像評価を行った結果、中間濃
度画像でのむらは観測されず、解像度パターン16本/
mmを明瞭に解像可能であることが判った。
【0099】この感光体の半減露光エネルギー値は、
0.05μJ/cm2 の感度を示した。 (実施例7)電荷発生材料として実施例6の結晶型チタ
ニルフタロシアニン化合物、電荷輸送層のバインダー樹
脂としてポリカーボネート樹脂(PCZ−800:三菱
ガス化学社製)とポリエステル樹脂(バイロンV−29
0:東洋紡社製)を8:2の重量比で混合した樹脂を用
い、電荷発生層の層厚を0.5μm、電荷輸送層の層厚
を14μmとした他は、実施例2と同様に感光体を作製
し評価した。
【0100】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下、軸方向では最大6Vであった。
【0101】次に、平均粒子径5.0±0.8μmの重
合トナー(6μm以上、4μm以下の粒子径のトナーは
5%未満)を用いて画像評価を行った結果、中間濃度画
像でのむらは観測されず、20本/mmを明瞭に解像可
能であることが判った。
【0102】この感光体の半減露光エネルギー値は、
0.06μ/cm2 の感度を示した。 (実施例8)電荷発生材料として実施例6の結晶型チタ
ニルフタロシアニン化合物を使用し、電荷輸送材料とし
て、下記構造式
【0103】
【化11】
【0104】で示されるブタジエン系化合物1重量部
と、バインダー樹脂としてポリカーボネート(PCZ−
400:三菱ガス化学社製)1重量部と、有機溶媒とし
てジクロロメタン8重量部使用し、電荷発生層の層厚を
0.6μm、電荷輸送層の層厚を15μmとした他は、
実施例2と同様に感光体を作製し評価した。
【0105】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下、軸方向では最大7Vであった。
【0106】次に、平均粒子径5.5±1.4μmの重
合トナー(7μm以上、4μm以下の粒子径のトナーは
6%未満)を用いて画像評価を行った結果、コピー画像
上の中間濃度画像でのむらは観測されず、16本/mm
までの解像が可能であることが確認された。
【0107】この感光体の半減露光エネルギー値は、
0.21μJ/cm2 の感度を示した。 (実施例9)電荷発生材料として実施例6の結晶型チタ
ニルフタロシアニン化合物を使用し、電荷輸送材料とし
て、下記構造式
【0108】
【化12】
【0109】で示されるトリフェニルアミン2量体系化
合物1重量部と、バインダー樹脂としてポリカーボネー
ト(PCZ−400:三菱ガス化学社製)1重量部と、
有機溶媒としてジクロロメタン8重量部使用し、電荷発
生層の層厚を0.6μm、電荷輸送層の層厚を18μm
とした他は、実施例2と同様に感光体を作製し評価し
た。
【0110】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下、軸方向では最大7Vであった。
【0111】次に、平均粒子径5.5±1.4μmの重
合トナー(7μm以上、4μm以下の粒子径のトナーは
6%未満)を用いて画像評価を行った結果、コピー画像
上の中間濃度画像でのむらは観測されず、16本/mm
までの解像が可能であることが確認された。
【0112】この感光体の半減露光エネルギー値は、
0.14μJ/cm2 の感度を示した。 (実施例10)表面未処理の針状酸化チタン(STR−
60N:堺化学社製)の代わりに表面未処理の粒状酸化
チタン(TTO−55N:石原産業社製)を90重量部
用い、共重合ナイロン(アミランCM8000東レ社
製)の使用量を90重量部とした他は実施例1と同様に
中間層(C/ρ=0.09)を作製した。次に、電荷発
生材料として、実施例5の結晶型チタニルフタロシアニ
ン化合物を用いた他は、実施例2と同様にして感光体を
作製し評価した。中間層、電荷発生層、電荷輸送層の厚
さは、それぞれ1.5μm、0.4μm、15μmであ
った。
【0113】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下、軸方向では最大8Vであった。
【0114】次に、平均粒子径5.1±1.1μmの重
合トナー(6.5μm以上、4μm以下の粒子径のトナ
ーは8%未満)を用いて画像評価を行った結果、コピー
画像上の中間濃度画像でのむらは観測されず、16本/
mmを明瞭に解像可能であることが判った。
【0115】この感光体の半減露光エネルギー値は、
0.06μJ/cm2 の極めて高い感度を示した。 (実施例11)表面未処理の針状酸化チタン(STR−
60N:堺化学社製)の代わりにAl2 3 で表面処理
された針状酸化チタン(STR−60:堺化学社製)を
用いた他は、実施例10と同様に感光体を作製し評価し
た。中間層、電荷発生層、電荷輸送層の厚さは、それぞ
れ1.5μm、0.4μm、15μmであった。中間層
のC/ρは0.07で実施例9と変わらなかった。
【0116】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下、軸方向では最大8Vであった。
【0117】次に、平均粒子径5.1±1.1μmの重
合トナー(6.5μm以上、4μm以下の粒子径のトナ
ーは8%未満)を用いて画像評価を行った結果、コピー
画像上の中間濃度画像でのむらは観測されず、16本/
mmを明瞭に解像可能であることが判った。
【0118】この感光体の半減露光エネルギー値は、
0.06μJ/cm2 の極めて高い感度を示した。 (実施例12)電荷輸送層に酸化防止剤として、α−ト
コフェノールを電荷輸送材料に対して2/100(重量
比)添加した他は、実施例6と同様にして感光体を作製
した。中間層、電荷発生層、電荷輸送層の厚さは、それ
ぞれ1.5μm、0.5μm、14μmであった。
【0119】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下、軸方向では最大7Vであった。
【0120】次に、平均粒子径5.0±0.8μmの重
合トナー(6μm以上、4μm以下の粒子径のトナーは
5%未満)を用いて画像評価を行った結果、コピー画像
上の中間濃度画像でのむらは観測されず、20本/mm
を明瞭に解像可能であることが判った。
【0121】この感光体の半減露光エネルギー値は、
0.07μJ/cm2 の極めて高い感度を示した。
【0122】感光体を、複写機AR5130で4万枚相
当のコピーに付した結果、感光体の膜べりは1.9μm
であり、帯電能の劣化も実用上問題とはならなかった。 (実施例13)電荷輸送層に酸化防止剤として、t−ブ
チルハイドロキノンを電荷輸送材料に対して1/100
(重量比)添加した他は、実施例6と同様にして感光体
を作製した。中間層、電荷発生層、電荷輸送層の厚さ
は、それぞれ1.5μm、0.5μm、14μmであっ
た。
【0123】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下、軸方向では最大9Vであった。
【0124】次に、平均粒子径5.0±0.8μmの重
合トナー(6μm以上、4μm以下の粒子径のトナーは
5%未満)を用いて画像評価を行った結果、コピー画像
上の中間濃度画像でのむらは観測されず、20本/mm
を明瞭に解像可能であることが判った。
【0125】この感光体の半減露光エネルギー値は、
0.05μJ/cm2 の極めて高い感度を示した。
【0126】本感光体は、複写機AR5130で4万枚
相当のコピーに付した結果、感光体の膜べりは2.0μ
mであり、帯電能の劣化も実用上問題とはならなかっ
た。 (実施例14)電荷輸送層のバインダー樹脂としてポリ
カーボネート樹脂(C1400:帝人化成社製)を用い
電荷輸送層を形成した他は、実施例6と同様にして感光
体を作製し評価した。中間層、電荷発生層、電荷輸送層
の厚さは、それぞれ1.5μm、0.4μm、15μm
であった。
【0127】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下、軸方向では最大6Vであった。この感
光体の半減露光エネルギー値は、0.07μJ/cm2
と高い感度を示したが、複写機AR5130で5万枚相
当のコピーに付した結果、感光体の膜べりは4.4μm
となり、帯電能の劣化がやや大きかった。 (比較例1)円筒状支持体上に中間層を形成しないこと
以外は、実施例1と同様にして感光体を作製、評価し
た。電荷発生層、電荷輸送層の厚さは、それぞれ0.5
μm、16μmであった。
【0128】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは13V、軸方向では最大21Vであった。この感
光体は、ドラム中央部での半減露光エネルギーとして
0.26μJ/cm2 の高い感度を有していた。
【0129】次に、平均粒子径6.5±2.5μmの粉
砕法トナー(8μm以上、4μm以下の粒子径のトナー
は15%以上)を用いて画像評価を行ったところ、16
本/mmを明瞭に解像可能であった。しかし、コピー画
像上の中間濃度画像での濃度差が感光体ドラムの円周方
向、上下方向で顕著に生じ、かつ、局所的な濃度むらも
認められた。 (比較例2)円筒状支持体上の中間層を形成しないこと
以外は、実施例2と同様にして感光体を作製、評価し
た。電荷発生層、電荷輸送層の厚さは、それぞれ0.4
μm、14μmであった。
【0130】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは12V、軸方向では最大22Vであった。また、
この感光体は、ドラム中央部での半減露光エネルギーと
して0.15μJ/cm2 の高い感度を有していた。
【0131】次に、平均粒子径6.5±2.5μmの粉
砕法トナー(8μm以上、4μm以下の粒子径のトナー
は15%以上)を用いて画像評価を行ったところ、16
本/mmを明瞭に解像可能であった。しかし、コピー画
像上の中間濃度画像での濃度差が感光体ドラムの円周方
向、上下方向で顕著であり、かつ、局所的な濃度むらも
認められた。 (比較例3)円筒状支持体として肉厚1.0mm(C/
ρ=0.11sec/cm)のアルミ製円筒状ドラムを
用い、中間層を形成しないこと以外は、実施例2と同様
にして感光体を作製した。電荷発生層、電荷輸送層の厚
さは、それぞれ0.4μm、14μmであった。
【0132】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは8V、軸方向では最大32Vであった。この感光
体は、ドラム中央部での半減露光エネルギーとして0.
14μJ/cm2 の高い感度を有していた。
【0133】次に、平均粒子径6.5±2.5μmの粉
砕法トナー(8μm以上、4μm以下の粒子径のトナー
は15%以上)を用いて画像評価を行ったところ、16
本/mmを明瞭に解像可能であった。しかし、コピー画
像上の中間濃度画像での濃度差が感光体ドラムの上下で
顕著であった。 (比較例4)円筒状支持体として肉厚0.5mm(C/
ρ=0.05sec/cm)のアルミ製円筒状ドラム上
に実施例1の中間層を1.1μm(C/ρ=0.07s
eccm)形成したこと以外は、実施例2と同様にして
感光体を作製した。電荷発生層、電荷輸送層の厚さは、
それぞれ0.4μm、14μmであった。
【0134】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは8Vであったが、軸方向では最大35Vと大きか
った。この感光体は、ドラム中央部での半減露光エネル
ギーとして0.16μJ/cm2 の高い感度を有してい
た。
【0135】次に、平均粒子径6.5±2.5μmの粉
砕法トナー(8μm以上、4μm以下の粒子径のトナー
は15%以上)を用いて画像評価を行ったところ、16
本/mmを明瞭に解像可能であった。しかし、コピー画
像上の中間濃度画像での濃度差が感光体ドラムの上下で
顕著であった。 (比較例5)円筒状支持体として肉厚1.0mm(C/
ρ=0.11sec/cm)のアルミ製円筒状ドラム上
に実施例1の中間層を3.0μm(C/ρ=0.19s
ec/cm)形成したこと以外は、実施例2と同様にし
て感光体を作製した。電荷発生層、電荷輸送層の厚さ
は、それぞれ0.4μm、14μmであった。
【0136】感光体ドラムの円周方向の中間電位の電位
むらは5V以下であったが、軸方向では最大21Vと大
きかった。この感光体は、ドラム中央部での半減露光エ
ネルギーとして0.16μJ/cm2 の高い感度を有し
ていた。
【0137】次に、平均粒子径6.5±2.5μmの粉
砕法トナー(8μm以上、4μm以下の粒子径のトナー
は15%以上)を用いて画像評価を行ったところ、16
本/mmを明瞭に解像可能であった。しかし、コピー画
像上の中間濃度画像での濃度差が感光体ドラムの上下で
顕著であり、大面積用の感光体としては不向きであっ
た。
【0138】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、大面積
に亙って高解像度特性と高感度特性、高画質さらには、
高耐刷特性を同時に満足する高性能な感光体を提供する
ことができる。また、本発明の感光体は、浸漬塗布法に
より容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の層構成を模式的に示
した断面図である。
【図2】実施例2で用いた結晶型チタニルフタロシアニ
ン化合物のX線回折パターンである。
【図3】実施例3で用いた結晶型チタニルフタロシアニ
ン化合物のX線回折パターンである。
【図4】実施例4で用いた結晶型無金属チタニルフタロ
シアニン化合物のX線回折パターンである。
【図5】実施例5で用いた結晶型チタニルフタロシアニ
ン化合物のX線回折パターンである。
【図6】実施例6で用いた結晶型チタニルフタロシアニ
ン化合物のX線回折パターンである。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 中間層 3 電荷発生層 4 電荷輸送層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/06 371 G03G 5/06 371 5/10 5/10 5/14 5/14 101 101E 101D 9/00 9/00 Fターム(参考) 2H005 EA05 2H068 AA13 AA16 AA19 AA34 AA37 AA43 AA44 AA58 BA05 BA12 BA39 BA60 BB26 BB28 BB52 CA60 EA16 FA30 FB07 FC08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像を露光して1200dpi以上の高密
    度の潜像を形成し、反転現像方式で潜像の可視化を行う
    画像形成装置に使用される感光体であって、該感光体
    が、熱容量C(cal/cm3 ・℃)と熱伝導率ρ(c
    al/cm・sec・℃)で定義されるC/ρ値が0.
    09以上である導電性支持体上に、C/ρ値が0.09
    未満の中間層、厚さ1μm以下の電荷発生層及び厚さ2
    0μm以下の電荷輸送層をこの順で備えてなることを特
    徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 中間層がポリアミド樹脂/結晶型酸化チ
    タンからなり、結晶型酸化チタンが中間層中に30〜5
    0重量%含まれている請求項1に記載の電子写真感光
    体。
  3. 【請求項3】 電荷発生層が、一般式(1) 【化1】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又は
    アルコキシ基を表し、mは1〜4の整数を表す)で表さ
    れる結晶型チタニルフタロシアニン化合物又は一般式
    (2) 【化2】 (式中、X及びmは上記定義と同じ)で表される結晶型
    無金属フタロシアニン化合物を主成分とする有機顔料を
    電荷発生材料を含み、前記フタロシアニン化合物が2以
    上のアスペクト比の柱状又は針状の結晶である請求項1
    又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 電荷発生材料が結晶型チタニルフタロシ
    アニン化合物であり、結晶型チタニルフタロシアニン化
    合物が、CuKα特性X線(波長:1.5418Å)に
    対するX線回折スペクトルにおいて、そのブラッグ角
    (2θ±0.2°)で表した場合、(1)27.3°に
    最大の回折ピークを示し、かつ、7.4°、9.7°、
    24.2°にも回折ピークを示すもの、(2)27.3
    °に最大の回折ピークを示し、かつ、7.3°、9.5
    °、9.7°、11.7°、15.0°、23.5°、
    24.1°にも回折ピークを示すもの、(3)27.3
    °に最大の回折ピークを示し、かつ、9.1°、14.
    3°、18.0°、24.0°にも回折ピークを示すも
    の、又は(4)9.4°と9.6°の重なったピーク束
    と27.3°とに最大の回折ピークを示し、かつ、7.
    3°、11.6°、13.3°、17.9°、24.1
    °にも回折ピークを示すものである請求項3に記載の電
    子写真感光体。
  5. 【請求項5】 電荷輸送層が、一般式(3) 【化3】 (式中、Arは置換基を有してもよいアリール基、置換
    基を有してもよい複素環基、置換基を有してもよいアラ
    ルキル基、置換基を有してもよい複素環アルキル基であ
    り、nは2、3又は4を表す)で表されるエナミン構造
    を有する電荷輸送材料を含有する請求項1〜4のいずれ
    か1つに記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 電荷輸送層が、一般式(4) 【化4】 (式中R1 〜R4 は水素、ハロゲン又は炭素数1〜4の
    アルキル基を示し、Zは置換、無置換の炭素環、若しく
    は、置換、無置換の複素環を形成するのに必要な原子群
    を表す)で表され、35,000〜85,000の粘度
    平均分子量を有するポリカーボネート樹脂を主成分とす
    るバインダー樹脂を含有する請求項1〜4のいずれか1
    つに記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 電荷輸送層が、酸化防止剤としてのヒン
    ダードフェノールを、電荷輸送材料に対して、重量比で
    5/1000〜100/1000の割合で含む請求項1
    〜6のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 像を露光して1200dpi以上の高密
    度の潜像を形成し、反転現像方式で潜像の可視化を行う
    画像形成装置に使用される感光体であって、該感光体
    が、熱容量C(cal/cm3 ・℃)と熱伝導率ρ(c
    al/cm・sec・℃)で定義されるC/ρ値が0.
    09以上である導電性支持体上に、C/ρ値が0.09
    未満の中間層を形成し、次に、中間層上に電荷発生材料
    を含む塗液を塗布して厚さ1μm以下の電荷発生層を形
    成し、次いで、電荷発生層上に電荷輸送材料を含む塗液
    を塗布して厚さ20μm以下の電荷輸送層を形成するこ
    とにより製造される電子写真感光体の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7いずれか1つに記載の電子
    写真感光体と、平均粒径が6μm以下、重量平均粒子径
    に対する標準偏差がその平均値の30%以下、その標準
    偏差から外れた粒子径を持つトナーを10%未満含むト
    ナーとを用いて、電子写真画像を反転現像方式で作像す
    ることを特徴とする電子写真画像形成法。
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JP2009151105A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Sharp Corp 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置
JP2010276678A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Sharp Corp 画像形成装置

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