JP2000199516A - ボ―ルジョイントを備えたコンロッド及びその製造方法 - Google Patents

ボ―ルジョイントを備えたコンロッド及びその製造方法

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JP2000199516A
JP2000199516A JP11252573A JP25257399A JP2000199516A JP 2000199516 A JP2000199516 A JP 2000199516A JP 11252573 A JP11252573 A JP 11252573A JP 25257399 A JP25257399 A JP 25257399A JP 2000199516 A JP2000199516 A JP 2000199516A
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ball
shank
rod body
connecting rod
rod
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JP11252573A
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Kunihisa Takahashi
邦久 高橋
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THK Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一対のボール付きシャンクがその軸方向を互い
に直交させるようにしてロッド本体に連結されたコンロ
ッドであって、十分な強度を有すると共に簡易に且つ安
価に製造することがでが可能なコンロッド及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】第1及び第2のボール付きシャンク4, 5
と、これら第1及び第2のボール付きシャンク4, 5と
揺動又は回転運動自在に連結したロッド本体1とから構
成され、上記第1のボール付きシャンク4はそのシャン
ク部4aがロッド本体1と直交するように連結される一
方、上記第2のボール付きシャンク5はそのシャンク部
5aがロッド本体1と平行になるように連結され、更
に、上記ロッド本体1は各ボール付きシャンク4, 5の
ボール部4b, 5bを中子としてインサートしたダイカ
スト鋳造によって形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に自動車のステ
アリング部やスタビライザ部等に用いられるコンロッド
に係り、詳細には、ロッド本体の両端に一対のボールジ
ョイントを備えると共に、これらボールジョイントに具
備された揺動可能なシャンクがその軸線を互いに90°
交えた形で配置されたコンロッド及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のコンロッドとしては、特
開平10−59206号公報に開示されたものが知られ
ている。このコンロッドは、図6に示すように、ホルダ
とボール付きシャンクとの結合態様が異なる二つのボー
ルジョイント110,111を相互に連結して構成され
ている。すなわち、一方のボールジョイント110にお
いては略L字形を形成するようにホルダ112とボール
付きシャンク113とが結合されており、他方のボール
ジョイント111においては略I字形を形成するように
ホルダ114とボール付きシャンク115とが結合さ
れ、これらボールジョイント110,111の一方のホ
ルダ112と他方のボール付きシャンク115とを連結
することにより、全体として一対のボール付きシャンク
がその軸線を互いに90°交えた形で配置されたコンロ
ッド、すなわち略L字形のコンロッドを形成している。
【0003】しかし、このように二つのボールジョイン
トを結合して略L字型のコンロッドを製作する場合、か
かる結合作業の際にこれらボールジョイントの揺動中心
の距離、すなわち心間距離を所定の長さに調整する必要
があり、結合作業が煩雑なものとならざるを得ない。ま
た、ホルダーとボール付きシャンクとの結合態様が異な
る二種類のボールジョイントを別々に製作する必要があ
ることから、部品点数や製作工程も増加し、生産コスト
も嵩むといった問題点もある。
【0004】一方、特開昭63−28710号公報に
は、一対のボールジョイントのホルダーをアルミダイカ
ストによって一体に成形したコンロッドが開示されてい
る。このコンロッドは、図5に示すように、シャンク部
100の先端にボール部101が形成された一対のボー
ル付きシャンク102と、軸部103の両端にこれらボ
ール付きシャンク102のボール部101を収容する一
対のソケット部104,104を備えたロッド本体10
5とから構成されており、かかるロッド本体の各ソケッ
ト部104と軸部103とがアルミダイカストにて一体
に成形されている。また、各ボール付きシャンク104
のボール部101は合成樹脂製のベアリング106と共
にロッド本体105の各ソケット部104に収容される
ようになっており、これによって各ボール付きシャンク
102のシャンク部100が上記ソケット部104に対
して揺動自在となり、ロッド本体105の両端にボール
ジョイントが具備されるようになっている。
【0005】しかし、このコンロッドのようにロッド本
体105をアルミダイカストで製作し、しかも略L字型
に一対のボールジョイントが結合したコンロッドを製作
しようとすると、ロッド本体105に具備される一対の
ソケット部104, 104のうち、一方のソケット部1
04についてはロッド本体105の軸方向に合致して開
口させざるを得ず、かるソケット部104によって組み
立てられるボールジョイントの強度が不足するという問
題点がある。すなわち、ロッド本体105と一直線状に
結合するボールジョイントにおいては、ボール付きシャ
ンク102に作用する軸力、あるいはロッド本体105
に作用する軸力に抗してボール部101をソケット部1
04に封じ込めることが必要であるが、ソケット部10
4がロッド本体105の軸方向に合致して開口している
ことから、過大な力が作用した場合にはボール部101
がベアリング106と共にソケット部104から抜け出
してしまう危険性がある。従って、一対のボールジョイ
ントが略L字型に結合したコンロッドを製作するに当た
っては、特開昭63−28710号公報に示される如く
ロッド本体に一対のソケット部を形成してボールジョイ
ントを構成することは困難であった。
【0006】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、一対のボール付
きシャンクがその軸方向を互いに直交させるようにして
ロッド本体に連結されたコンロッドであって、十分な強
度を有すると共に簡易に且つ安価に製造することが可能
なコンロッド及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のボールジョイントを備えたコンロッドは、
シャンク部の先端にボール部が形成された第1及び第2
のボール付きシャンクと、これら第1及び第2のボール
付きシャンクのボール部を包持する第1及び第2のボー
ル受け部及びこれらボール受け部を両端に有する連接部
を有し、上記第1及び第2のボール付きシャンクが揺動
又は回転運動自在に連結したロッド本体とから構成さ
れ、上記第1のボール付きシャンクはそのシャンク部が
ロッド本体の連接部と直交するように該ロッド本体と連
結される一方、上記第2のボール付きシャンクはそのシ
ャンク部がロッド本体の連接部と平行になるように該ロ
ッド本体と連結され、更に、上記ロッド本体は各ボール
付きシャンクのボール部を中子としてインサートしたダ
イカスト鋳造によって形成され、上記第1のボール受け
部、第2のボール受け部及び連接部が一体に鋳造されて
いることを特徴とするものである。
【0008】このように構成された本発明のコンロッド
では、一対のボール付きシャンクを結合しているロッド
本体が、各ボール付きシャンクのボール部を中子として
インサートしたダイカスト鋳造によって形成されている
ので、かるボール部はロッド本体のボール受け部に鋳ぐ
るまれた状態となり、ボール付きシャンクとロッド本体
とを強固に結合することができる。また、ボール付きシ
ャンクのボール部を包むようにしてロッド本体が鋳造さ
れるので、ボール付きシャンクのボール部とロッド本体
のボール受け部とを揺動自在に結合する手間が省略さ
れ、簡易に且つ安価にこれを製造することができるもの
である。
【0009】一方、このように構成された本発明のコン
ロッドの製造方法であるが、上記第1及び第2のボール
付きシャンクが夫々ロッド本体の連接部に対して直交す
るように該ロッド本体と連結されるのであれば、特公平
5−7786号公報に記載の製造方法を用い、ボール受
け部によってボールが包持されたロッド本体をダイカス
ト鋳造することが可能である。すなわち、同公報に開示
される製造方法では、ボールを中子として鋳造金型内に
インサートしてホルダーを鋳造するに当たり、かかるボ
ールが金型内で動くことがないよう、金型から突出した
一対の支持部で該ボールを挟持しており、ボールジョイ
ントが完成した際にはこの支持部によってホルダーに形
成される開口部からボール付きシャンクのシャンク部が
突出することになる。従って、本発明の如きコンロッド
において、ロッド本体に連結される一対のボール付きシ
ャンクが互いに平行であれば、ロッド本体に形成される
べき一対の開口部は同一の方向へ開口していれば良いこ
とになり、ロッド本体の鋳造に当たって金型内における
ボールの固定も容易に行い得るものである。
【0010】しかし、本発明のコンロッドでは、前述の
如く、第1のボール付きシャンクはロッド本体の連接部
と直交する一方、第2のボール付きシャンクはロッド本
体の連接部と平行であり、これら第1のボール付きシャ
ンクと第2のボール付きシャンクとはその軸方向が互い
に直交した位置関係にある。従って、これらボール付き
シャンクのために上記ロッド本体に開設すべき開口部は
互いに直交する方向へ開口している必要があり、鋳造金
型内にインサートする一対のボールは互いに異なる方向
から挟持しなければならない。このため、本発明のコン
ロッドを製造するに当たっては、特公平5−7786号
公報に記載の製造方法を単純に適用することはできず、
一対のボールを鋳造金型内において確実に固定した状態
でロッド本体をダイカスト鋳造するためには前記製造方
法に改良を加えた新たな製造方法が必要であった。
【0011】すなわち、本発明のコンロッドの製造方法
は、ロッド本体の両端に第1及び第2のボール付きシャ
ンクがそのシャンク部を互いに直交させるようにして揺
動あるいは回転運動自在に連結したコンロッドの製造方
法であって、第1及び第2の金型半体を型閉めし、これ
ら金型半体によって形成されたキャビティ内に第1ボー
ルをインサートすると共に、これら金型半体から夫々突
出する第1の支持部によって上記キャビティ内に第1ボ
ールを固定する第1工程と、型閉めされた第1及び第2
の金型半体に対してその型閉め方向と直交する方向から
第3の金型半体を型閉めし、これら3つの金型半体によ
って形成されたキャビティ内に第2ボールをインサート
すると共に、上記第1及び第2の金型半体から夫々突出
する第2の支持部及び上記第3の金型半体から突出する
第3の支持部によって上記キャビティ内に第2ボールを
固定する第2工程と、各金型半体の型閉めによって形成
された鋳造金型内のキャビティに溶湯を鋳込み、上記第
1及び第2ボールを包持すると共に、上記第1乃至第3
の支持部に対応して各ボールに連通する開口部が形成さ
れたロッド本体を鋳造する第3工程と、上記第1及第3
の支持部によって上記ロッド本体に形成された開口部を
介して上記ロッド本体内の各ボールに夫々シャンクを接
合し、上記第1及び第2のボール付きシャンクを形成す
る第4工程と、上記ロッド本体又は各ボール付きシャン
クに外力を付与し、各ボールとロッド本体との間に隙間
を形成する第5工程とから構成されることを特徴とする
ものである。
【0012】この製造方法によれば、ロッド本体を鋳造
するための金型を第1乃至第3の金型半体に分割すると
共に、これら金型半体のキャビティにインサートされる
一対のボールの内、第1のボールを第1及び第2の金型
半体から突出する第1の支持部によって挟持する一方、
第2のボールを第1及び第2の金型半体から突出する第
2の支持部及び第3の金型半体から突出する第3の支持
部によって挟持しているので、キャビティ内に溶油を流
し込んだ際にこれらのボールが不安定にぐらつくことが
なく、これらボールをキャビティ内の所定の位置に確実
に保持した次葉体でロッド本体の鋳造を行い得るもので
ある。これにより、各ボールとロッド本体に形成された
ボール受け部との隙間を極力排除し、ボール付きシャン
クのロッド本体に対する円滑な回転運動又は揺動運動を
期待することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
のボールジョイントを用いたコンロッド及びその製造方
法を詳細に説明する。図1乃至図2は、本発明のコンロ
ッドの一実施例を示すものである。同図において、符号
1は連接部2の両端に第1のボール受部3a及び第2の
ボール受け部3bを備えたロッド本体、符号4は上記ロ
ッド本体1の第1のボール受け部3aに対して係合した
第1のボール付きシャンク、符号5は上記ロッド本体1
の第2のボール受け部3bに対して係合した第2のボー
ル付きシャンクである。
【0014】各ボール付きシャンク4(又は5)はシャ
ンク部4a(又は5a)の先端に真球度の高いボール部
4b(又は5b)を備えると共に上記シャンク部4a
(又は5a)には連結用雄ねじ4c(又は5c)を備
え、上記ボール部4b(又は5b)がロッド本体1の各
ボール受け部3a,3b内に必要最小限の隙間を維持し
て回転及び揺動可能に包持されている。尚、各ボール付
きシャンク4,5の基部には六角状の工具係合部4d,
5dが夫々形成されており、シャンク部4a,5aに形
成した連結用雄ねじ4c,5cを他の可動部(図示せ
ず)に結合させる際に、ボール付きシャンク4,5を回
転させるためのスパナを係合できるようになっている。
【0015】また、ロッド本体1の各ボール受け部3
a,3bには連結用開口部6,7が開設されており、こ
れらの連結用開口部6,7から各ボール付きシャンク
4,5のシャンク部が突出している。ここで、第1のボ
ール受け部3aに形成された連結用開口部6はロッド本
体1の長手方向、すなわちボール受け部3a,3bの配
列方向と直交する方向に開口する一方、第2のボール受
け部3bに形成された連結用開口部7はロッド本体1の
長手方向に合致して開口している。従って、これらの連
結用開口部6,7から突出するボール付きシャンク4,
5のシャンク部4a,5aは互いに略直交するようにし
てロッド本体1と係合しており、コンロッド全体は略L
字形に形成されている。
【0016】更に、上記ボール受け部3a,3bの外周
縁と各ボール付きシャンク4,5の工具係合部4d,5
dの基部との間にはシール部材8が取り付けられてお
り、上記ボール部4b,5bとボール受け部3a,3b
との隙間に供給されるグリース等の潤滑剤を収容する潤
滑剤ポケットを夫々形成している他、上記連結用開口部
6,7から当該隙間に埃やごみ等が侵入するのを防止し
ている。
【0017】また更に、上記第1のボール受け部3aの
連結用開口部6と反対側には第1のボール付きシャンク
4のボール部4bが露呈する潤滑用開口部9が開設され
ると共に、この潤滑用開口部9には合成樹脂製のキャッ
プ部材10が被せられ、やはりグリース等の潤滑剤を収
容する潤滑剤ポケットが形成されている。このキャップ
部材10は第1のボール付きシャンク4のボール部4b
を僅かに押圧するようにしてボール受け部3aに装着さ
れており、例えば第1のボール付きシャンク4に対して
軸方向の外力が突然作用した場合等に、ボール部4bと
ボール受け部3aとが衝突して金属音が発生するのを緩
和している。
【0018】一方、ロッド本体1第2のボール受け部3
bには第1のボール付きシャンク4の軸方向と平行に貫
通穴11が開設されており、かかる貫通穴11に第2の
ボール付きシャンク5のボール部5bの頂部が露呈する
ようになっている。この貫通穴11には潤滑剤を含有し
た合成樹脂からなる摺動部材12が充填されており、か
かる摺動部材12とボール部5bとが摺接することによ
り、ボール部5bとボール受け部3bとの隙間に潤滑剤
を供給し得るように構成されている。また、この摺動部
材12は第2のボール付きシャンク5のボール部5bを
僅かに押圧するようにして貫通穴11に装着されてお
り、例えば第2のボール付きシャンク5に対して軸方向
の外力が突然作用した場合等に、ボール部5bとボール
受け部3bとが衝突して金属音が発生するのを緩和して
いる。
【0019】次に、この実施例のコンロッドの具体的製
造方法について説明する。この製造方法では、先ず、上
記ロッド本体を亜鉛又はアルミニウムベースの合金(例
えばJIS亜鉛合金ダイカスト1種又は2種、アルミニ
ウム合金ダイカスト3種、10種又は12種等)により
ダイカスト鋳造する。かかる鋳造に際しては、図3
(a)に示すように、第1の金型半体20及び第2の金
型半体21を型閉めし、型閉めによって形成された第1
キャビティ22内に真球度の高い軸受用鋼球(ボール)
30を中子としてインサートする(第1工程)。このと
きインサートされた鋼球30は第1及び第2の金型半体
20,21の内面から突出する第1の支持部20a,2
1aによって挟持され、第1キャビティ22内の所定の
位置に固定される。
【0020】次に、型閉めされた第1及び第2の金型半
体20,21に対してその型閉め方向(図3中の)と
直交する方向(図3中の)から第3の金型半体23を
型閉めし、かかる型閉めによって形成された第2キャビ
ティ24内にも軸受用鋼球30を中子としてインサート
する(第2工程)。第3の金型半体23にはその型閉め
方向に突出する第3の支持部23aが形成される一方、
上記第1及び第2の金型半体20,21にはこの第3の
支持部23aと対向する第2の支持部20b,21bが
突出して形成されており、第2キャビティ24内にイン
サートされた鋼球30は第3の金型23の型閉めによっ
て、上記第2の支持部20b,21bと第3の支持部2
3aとの間に挟持され、所定の位置に固定される。
【0021】そして、これら第1乃至第3の金型半体の
型閉めによって形成されたキャビティ22,24内に溶
湯を圧入することにより、図3(b)に示す如く、鋼球
30を夫々包持した第1のボール受け部3aと第2のボ
ール受け部3bとが連接部2の両端に一体的に形成され
たロッド本体1が鋳造される(第3工程)。また、この
ようにして鋳造されたロッド本体1の第1のボール受け
部3aには、上記第1の金型半体20の第1の支持部2
0aに対応して上記連結用開口部6が、上記第2の金型
半体21の第2の支持部21aに対応して上記潤滑用開
口部9が同時に形成される一方、第2のボール受け部3
bには、上記第1の金型半体20の第2の支持部20b
及び第2の金型半体21の第2の支持部21bに対応し
て上記貫通穴11が、上記第3の金型半体23の第3の
支持部23aに対応して上記連結用開口部7が形成され
る。
【0022】次に、図4(c)に示すように、第4工程
ではロッド本体1の各ボール受け部3a,3bによって
包持された一対の鋼球30に対して夫々シャンク部4
a,5aを溶接し、かかる鋼球30をボール部4b,5
bとするボール付きシャンク4,5を形成する。かかる
溶接にはプロジェクション溶接が用いられ、鋼球30に
対してシャンク部4a,5aの端面を所定の力Fで圧接
させると共に、シャンク部4a,5aとボール受け部3
a,3bとの間に所定の溶接電流を通電して行われる。
【0023】ここで、溶接電流を通電するための電極は
鋼球30に直接接続されることなくロッド本体1の各ボ
ール受け部3a,3b接続され、かかる鋼球30に対し
てはボール受け部3a,3bを介して間接的に溶接電流
が通電される。各ボール受け部3a,3bは前工程にお
いてこれを鋳造した際に各鋼球30に密着していること
から、このようにロッド本体1を介して間接的に鋼球3
0に溶接電流を通電しても、ボール受け部3a,3bと
鋼球30との境界部における通電抵抗は極めて小さく、
ロッド本体1と鋼球5とが溶着することはない。
【0024】次に、第5工程では上記ロッド本体1のボ
ール受け部3a,3bに外力を作用させ、未だ互いに密
着したままのこれらボール受け部3a,3bと各ボール
付きシャンク4,5のボール部4b,5bとの間に微小
な隙間を形成する。かかる外力の作用のさせ方として
は、例えば各ボール受け部3a,3bの外周を軽く叩
き、各ボール付きシャンク4,5ボール部4b,5bに
対して軽い衝撃を与えればよい。これにより、ボール付
きシャンク4,5ボール部4b,5bがロッド本体1の
各ボール受け部3a,3bに対して自在に摺接するよう
になり、第1のボール受け部3aと第1のボール付きシ
ャンク4、第2のボール受け部3bと第2のボール付き
シャンク5とが揺動又は回転運動自在に連結した状態と
なる。
【0025】そして、図4(d)に示す如く、最後に第
1のボール受け部3aの外周縁と第1のボール付きシャ
ンク4との間、第2のボール受け部3bの外周縁と第2
のボール付きシャンク5との間に前述したシール部材8
を夫々取付けると共に、第1のボール受け部3aに開設
された潤滑用開口部9にはキャップ部材10を被せ、更
に、第2のボール受け部3bに開設された貫通穴11に
は摺動部材12を充填することにより、両端にボールジ
ョイントを有するコンロッドが完成する(第6工程)。
【0026】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のコン
ロッドによれば、一対のボール付きシャンクを結合して
いるロッド本体が、各ボール付きシャンクのボール部を
中子としてインサートしたダイカスト鋳造によって形成
されているので、ボール付きシャンクとロッド本体とを
強固に結合することができる他、ボール付きシャンクの
ボール部とロッド本体のボール受け部とを揺動自在に結
合する手間が省略され、簡易に且つ安価にこれを製造す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコンロッドの実施例を示す断面図で
ある。
【図2】 実施例に係るコンロッドを示す平面図であ
る。
【図3】 実施例に係るコンロッドの製造工程(第1工
程〜第3工程)を示す図である。
【図4】 実施例に係るコンロッドの製造工程(第4工
程〜第6工程)を示す図である。
【図5】 従来のコンロッドを示す断面図である。
【図6】 従来のコンロッドの他の例を示す正面図(一
部断面図)である。
【符号の説明】
1…ロッド本体、2…連接部、3a…第1のボール受け
部、3b…第2のボール受け部、4…第1のボール付き
シャンク、5…第2のボール付きシャンク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャンク部の先端にボール部が形成され
    た第1及び第2のボール付きシャンクと、これら第1及
    び第2のボール付きシャンクのボール部を包持する第1
    及び第2のボール受け部及びこれらボール受け部を両端
    に有する連接部を有し、上記第1及び第2のボール付き
    シャンクが揺動又は回転運動自在に連結したロッド本体
    とから構成され、 上記第1のボール付きシャンクはそのシャンク部がロッ
    ド本体の連接部と直交するように該ロッド本体と連結さ
    れる一方、上記第2のボール付きシャンクはそのシャン
    ク部がロッド本体の連接部と平行になるように該ロッド
    本体と連結され、更に、 上記ロッド本体は各ボール付きシャンクのボール部を中
    子としてインサートしたダイカスト鋳造によって形成さ
    れて、上記第1のボール受け部、第2のボール受け部及
    び連接部が一体に鋳造されていることを特徴とするコン
    ロッド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコンロッドにおいて、上
    記第2のボール受け部には、第2のボール付きシャンク
    のボール部の頂部が露呈する貫通孔を上記第1のボール
    付きシャンクのシャンク部と平行に形成したことを特徴
    とするコンロッド。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のコンロッドにおいて、上
    記貫通孔には潤滑剤又は低摩擦部材を充填したことを特
    徴とするコンロッド。
  4. 【請求項4】 ロッド本体の両端に第1及び第2のボー
    ル付きシャンクがそのシャンク部を互いに直交させるよ
    うにして揺動あるいは回転運動自在に連結したコンロッ
    ドの製造方法であって、 第1及び第2の金型半体を型閉めし、これら金型半体に
    よって形成されたキャビティ内に第1ボールをインサー
    トすると共に、これら金型半体から夫々突出する第1の
    支持部によって上記キャビティ内に第1ボールを固定す
    る第1工程と、 型閉めされた第1及び第2の金型半体に対してその型閉
    め方向と直交する方向から第3の金型半体を型閉めし、
    これら3つの金型半体によって形成されたキャビティ内
    に第2ボールをインサートすると共に、上記第1及び第
    2の金型半体から夫々突出する第2の支持部及び上記第
    3の金型半体から突出する第3の支持部によって上記キ
    ャビティ内に第2ボールを固定する第2工程と、 各金型半体の型閉めによって形成された鋳造金型内のキ
    ャビティに溶湯を鋳込み、上記第1及び第2ボールを包
    持すると共に、上記第1乃至第3の支持部に対応して各
    ボールに連通する開口部が形成されたロッド本体を鋳造
    する第3工程と、 上記第1及第3の支持部によって上記ロッド本体に形成
    された開口部を介して上記ロッド本体内の各ボールに夫
    々シャンクを接合し、上記第1及び第2のボール付きシ
    ャンクを形成する第4工程と、 上記ロッド本体又は各ボール付きシャンクに外力を付与
    し、各ボールとロッド本体との間に隙間を形成する第5
    工程とから構成されることを特徴とするコンロッドの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のコンロッドの製造方法に
    おいて、上記第2の支持部によってロッド本体に形成さ
    れた開口部に低摩擦部材を充填したことを特徴とするコ
    ンロッドの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002039159A (ja) * 2000-05-18 2002-02-06 Thk Co Ltd 球面軸受及びその製造方法
CN110893624A (zh) * 2018-09-12 2020-03-20 发那科株式会社 关节护罩、机器人以及并联机器人

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