JP2000192812A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2000192812A
JP2000192812A JP10369532A JP36953298A JP2000192812A JP 2000192812 A JP2000192812 A JP 2000192812A JP 10369532 A JP10369532 A JP 10369532A JP 36953298 A JP36953298 A JP 36953298A JP 2000192812 A JP2000192812 A JP 2000192812A
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nox catalyst
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の排気浄化装置において、適正条件
で吸蔵型NOx触媒を再生させることで燃費の悪化を抑
制可能とする。 【解決手段】 Sパージを行って吸蔵型NOx触媒25
が再生した後に、S再生効率Eを演算し、演算して求め
たS再生効率Eが予め設定されたS再生基準効率E0
りも低いと判定されたときには、吸蔵型NOx触媒25
のSパージを中断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気通路に吸蔵型
NOx触媒を有する内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、内燃機関をリーン空燃比で運転し
て燃費の向上を図るようにした希薄燃焼内燃機関が実用
化されている。この希薄燃焼内燃機関では、リーン空燃
比で運転すると、三元触媒がその浄化特性から排ガス中
のNOx(窒素酸化物)を充分に浄化できないという問
題があり、最近では、リーン空燃比で運転中に排ガス中
のNOxを吸蔵し、ストイキオまたはリッチ空燃比で運
転中に吸蔵されたNOxを放出還元する吸蔵型NOx触
媒が採用されてきている。
【0003】この吸蔵型NOx触媒は、内燃機関の酸素
の過剰状態で排ガス中のNOxを硝酸塩(X−NO3
として吸蔵し、吸蔵したNOxを一酸化炭素(CO)の
過剰状態で放出して窒素(N2 )に還元させる特性(同
時に炭酸塩X−CO3 が生成される)を有した触媒であ
る。ところが、燃料中にはイオウ(S)成分が含まれて
おり、このS成分は酸素と反応して硫黄酸化物(SO
x)となり、このSOxがNOxの代わりに硫酸塩とし
て硝酸塩の代わりに吸蔵型NOx触媒に吸蔵されてしま
い、触媒の浄化効率が低下してしまうという問題があ
る。しかしながら、触媒に吸蔵されたSOxは、空燃比
をリッチ状態にして触媒を高温状態にすることで除去
(Sパージ)されることがわかっている。例えば、特開
平7−217474号公報では、SOxの吸蔵量が許容
量を越え、温度が所定温度よりも高いときには、空燃比
を一時的にリッチにすると共に触媒を昇温させることで
SOxを放出し、吸蔵型NOx触媒の浄化効率を復活さ
せるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した公
報では、SOxの吸蔵量と温度を条件として、内燃機関
の運転状態に拘らず空燃比をリッチにしてSOxを放出
する吸蔵型NOx触媒の再生制御を実行している。
【0005】そのため、例えば、車両が市街地のような
場所で加減速を繰り返す運転状態のときは、吸蔵型NO
x触媒がSOxを放出するのに必要な高温状態になりに
くく、吸蔵型NOx触媒の再生に長時間を要してしま
う。即ち、吸蔵型NOx触媒が昇温しにくい条件で昇温
させるために、定常走行時での昇温に比べて多く燃料を
噴射して触媒温度を昇温する必要があり、燃費を悪化さ
せてしまうという問題がある。
【0006】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、適正条件で吸蔵型NOx触媒を再生させること
で燃費の悪化を抑制可能とした内燃機関の排気浄化装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明の内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の
排気通路に排気空燃比が酸化雰囲気のときに排気ガス中
のNOxを吸蔵すると共に還元雰囲気のときに吸蔵され
たNOxを放出または還元する吸蔵型NOx触媒を設け
る共に、排気ガス中に含まれるイオウ成分が吸蔵するこ
とによる吸蔵型NOx触媒の浄化能力の低下を検出また
は推定する浄化能力低下検出手段と、浄化能力低下検出
手段の出力により吸蔵型NOx触媒を昇温してその周辺
を還元雰囲気とすることで吸蔵型NOx触媒の浄化能力
を再生する再生手段とを設け、判定手段が再生した後の
触媒再生効率を判定し、再生中断手段が、その触媒再生
効率が所定の基準値に満たないことが判定されたときに
再生手段の作動を中断させるようにしている。
【0008】従って、吸蔵型NOx触媒の浄化能力が再
生されたとき、その後の触媒再生効率が所定の基準値に
満たないことが判定されたときは、内燃機関は吸蔵型N
Ox触媒を昇温しにくい運転状態にあるためであり、こ
のときには再生手段の作動を中断させることで、不要な
燃料の噴射をやめて燃費の悪化を抑制できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0010】図1に本発明の一実施形態に係る内燃機関
の排気浄化装置の概略構成、図2に本実施形態の排気浄
化装置によるSパージ制御のフローチャート、図3にS
再生効率の判定制御のフローチャートを示す。
【0011】本実施形態の内燃機関(以下、エンジンと
称する。)は、例えば、燃料噴射モード(運転モード)
を切換えることで、吸気行程での燃料噴射(吸気行程噴
射モード)または圧縮行程での燃料噴射(圧縮行程噴射
モード)を実施可能な筒内噴射型火花点火式直列4気筒
ガソリンエンジンである。そして、この筒内噴射型のエ
ンジン11は、容易にして理論空燃比(ストイキオ)で
の運転やリッチ空燃比での運転(リッチ空燃比運転)の
他、リーン空燃比での運転(リーン空燃比運転)が実現
可能となっており、特に圧縮行程噴射モードでは、超リ
ーン空燃比での運転が可能となっている。
【0012】本実施形態において、図1に示すように、
エンジン11のシリンダヘッド12には、各気筒毎に点
火プラグ13と共に電磁式の燃料噴射弁14が取付けら
れており、この燃料噴射弁14によって燃焼室15内に
燃料を直接噴射可能となっている。この燃料噴射弁14
には、図示しない燃料パイプを介して燃料タンク擁した
燃料供給装置(燃料ポンプ)が接続されており、燃料タ
ンク内の燃料が高燃圧で供給され、この燃料を燃料噴射
弁14から燃焼室15内に向けて所望の燃圧で噴射す
る。この際、燃料噴射量は燃料ポンプの燃料吐出圧と燃
料噴射弁14の開弁時間(燃料噴射時間)とから決定さ
れる。
【0013】シリンダヘッド12には、各気筒毎に略直
立方向に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと
連通するようにして吸気マニホールド16の一端がそれ
ぞれ接続されている。そして、吸気マニホールド16の
他端にはドライブバイワイヤ(DBW)方式の電動スロ
ットル弁17が接続されており、このスロットル弁17
にはスロットル開度θthを検出するスロットルセンサ1
8が設けられている。また、シリンダヘッド12には、
各気筒毎に略水平方向に排気ポートが形成されており、
各排気ポートと連通するようにして排気マニホールド1
9の一端がそれぞれ接続されている。
【0014】そして、エンジン11には、クランク角を
検出するクランク角センサ20が設けられており、この
クランク角センサ20はエンジン回転速度Neを検出可
能となっている。なお、上述した筒内噴射型エンジン1
1は既に公知のものであり、その構成の詳細については
ここでは説明を省略する。
【0015】また、エンジン11の排気マニホールド1
9には排気管(排気通路)21が接続されており、この
排気管21にはエンジン11に近接した小型の三元触媒
22及び排気浄化触媒装置23を介して図示しないマフ
ラーが接続されている。そして、この排気管21におけ
る三元触媒22と排気浄化触媒装置23との間の部分に
は、排気浄化触媒装置23の直上流、即ち、後述する吸
蔵型NOx触媒25のに直上流に位置して排気温度を検
出する高温センサ24が設けられている。
【0016】この排気浄化触媒装置23は、吸蔵型NO
x触媒25と三元触媒26との2つの触媒を有して構成
されており、三元触媒26の方が吸蔵型NOx触媒25
よりも下流側に配設されている。なお、吸蔵型NOx触
媒25が三元触媒の機能を有している場合には、この吸
蔵型NOx触媒25だけであってもよい。この吸蔵型N
Ox触媒25は、酸化雰囲気においてNOxを一旦吸蔵
させ、主としてCOの存在する還元雰囲気中においてN
Oxを放出してN2 (窒素)等に還元させる機能を持つ
ものである。詳しくは、吸蔵型NOx触媒25は、貴金
属として白金(Pt)、ロジウム(Rh)等を有した触
媒として構成されており、吸蔵材としてはバリウム(B
a)等のアルカリ金属、アルカリ土類金属が採用されて
いる。そして、吸蔵型NOx触媒25の下流にはNOx
濃度を検出するNOxセンサ27が設けられている。
【0017】更に、入出力装置、記憶装置(ROM、R
AM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、
タイマカウンタ等を有するECU(電子コントロールユ
ニット)28が設けられており、このECU28により
エンジン11を含めた本実施形態の排気浄化装置の総合
的な制御が行われる。即ち、ECU28の入力側には、
上述した高温センサ24やNOxセンサ27等の各種セ
ンサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情
報が入力する。一方、ECU28の出力側には、点火コ
イルを介して上述した点火プラグ13や燃料噴射弁14
等が接続されており、これら点火コイル、燃料噴射弁1
4等には、各種センサ類からの検出情報に基づき演算さ
れた燃料噴射量や点火時期等の最適値がそれぞれ出力さ
れる。これにより、燃料噴射弁14から適正量の燃料が
適正なタイミングで噴射され、点火プラグ13によって
適正なタイミングで点火が実施される。
【0018】実際に、ECU28では、スロットルセン
サ18からのスロットル開度情報θthとクランク角セン
サ20からのエンジン回転速度情報Neとに基づいてエ
ンジン負荷に対応する目標筒内圧、即ち目標平均有効圧
Peを求めるようにされており、更に、この目標平均有
効圧Peとエンジン回転速度情報Neとに応じてマップ
(図示せず)より燃料噴射モードを設定するようにされ
ている。例えば、目標平均有効圧Peとエンジン回転速
度Neとが共に小さいときには、燃料噴射モードは圧縮
行程噴射モードとされて燃料が圧縮行程で噴射され、一
方、目標平均有効圧Peが大きくなり、あるいはエンジ
ン回転速度Neが大きくなると燃料噴射モードは吸気行
程噴射モードとされ、燃料が吸気行程で噴射される。
【0019】そして、目標平均有効圧Peとエンジン回
転速度Neとから制御目標となる目標空燃比(目標A/
F)が設定され、適正量の燃料噴射量がこの目標A/F
に基づいて決定される。また、高温センサ24により検
出された排気温度情報からは触媒温度Tcat が推定され
る。詳しくは、高温センサ24と吸蔵型NOx触媒25
とが多少なりとも離れて配置されていることに起因する
誤差を補正するために、目標平均有効圧Peとエンジン
回転速度情報Neとに応じて温度差マップが予め実験等
により設定されており、触媒温度Tcat は、目標平均有
効圧Peとエンジン回転速度情報Neとが決まると一義
に推定されるようにされている。
【0020】以下、このように構成された本実施形態の
内燃機関の排気浄化装置の作用について説明する。
【0021】排気浄化触媒装置23の吸蔵型NOx触媒
25では、リーンモードにおける超リーン燃焼運転時の
ような酸素濃度過剰雰囲気で、排気中のNOxから硝酸
塩が生成され、これによりNOxが吸蔵されて排気の浄
化が行われる。一方、三元触媒26では、酸素濃度が低
下した雰囲気で、吸蔵型NOx触媒25に吸蔵した硝酸
塩と排気中のCOとが反応して炭酸塩が生成されると共
にNOxが放出される。従って、吸蔵型NOx触媒25
へのNOxの吸蔵が進むと、空燃比のリッチ化あるいは
追加の燃料噴射を行うなどして酸素濃度を低下させて吸
蔵型NOx触媒25からNOxを放出させて機能を維持
する。
【0022】ところで、燃料や潤滑油内に含まれるイオ
ウ成分(SOx)も排気中に存在し、吸蔵型NOx触媒
25は、酸素濃度過剰雰囲気で、NOxの吸蔵とともに
SOxも吸蔵する。つまり、イオウ成分は酸化されてS
Oxになり、このSOxの一部は吸蔵型NOx触媒25
上でさらに元来NOx用の吸蔵剤と反応して硫酸塩とな
って吸蔵型NOx触媒25に吸蔵する。
【0023】また、吸蔵型NOx触媒25は、酸素濃度
が低下すると吸蔵されたSOxを放出する機能を有して
いる。つまり、酸素濃度が低下した雰囲気では、吸蔵型
NOx触媒25に吸蔵した硫酸塩の一部と排気中のCO
とが反応して炭酸塩が生成されると共にSOxが離脱さ
れる。しかし、硫酸塩は硝酸塩よりも塩としての安定度
が高く、酸素濃度が低下した雰囲気になってもその一部
しか分解されないため、吸蔵型NOx触媒25に残留す
る硫酸塩の量は時間とともに増加する。これにより、吸
蔵型NOx触媒25の吸蔵能力が時間と共に低下し、吸
蔵型NOx触媒25としての性能が悪化することになる
(S被毒)。
【0024】このため、吸蔵型NOx触媒25に一定量
以上のイオウ成分(SOx)が吸蔵されてNOx触媒2
5が劣化したと判定(浄化能力低下検出手段)されたと
きには、触媒を昇温させ、且つ、空燃比を還元雰囲気に
して吸蔵したSOxを放出(再生手段)するようにして
いる(Sパージ運転)。
【0025】即ち、Sパージ制御において、図2に示す
ように、まず、ステップS11では、NOx触媒25が
S(イオウ)劣化したか否か、即ち、この吸蔵型NOx
触媒25に吸蔵されたSOxの量(被毒S量Qs)が所
定のSパージ開始基準値Aに達したか否かを判別する。
ここに、被毒S量Qsは推定により求められる値であ
り、以下、被毒S量Qsの推定手法を簡単に説明する。
【0026】被毒S量Qsは、基本的には燃料噴射積算
量Qfに基づい設定されるものであり、燃料噴射制御ル
ーチン(図示せず)の実行周期毎に次式により演算され
る。 Qs=Qs(n−1)+ΔQf・K−Rs ・・・(1) ここに、Qs(n−1)は被毒S量の前回値であり、Δ
Qfは実行周期当たりの燃料噴射積算量、Kは補正係
数、Rsは実行周期当たりの再生S量を示している。
【0027】つまり、現在の被毒S量Qsは、実行周期
当たりの燃料噴射積算量ΔQfを補正係数Kで補正して
積算すると共に、この積算値から実行周期当たりの再生
S量Rsを減算することで求められる。この補正係数K
は、例えば、次式(2)に示すように、空燃比A/Fに
応じたS被毒係数K1、燃料中のS含有量に応じたS被
毒係数K2及び触媒温度Tcat に応じたS被毒係数K3
の3つの補正係数の積からなっている。 K=K1・K2・K3 ・・・(2)
【0028】また、実行周期当たりの再生S量Rsは次
式(3)から演算される。 Rs=α・R1・R2・dT ・・・(3) ここに、αは単位時間当たりの再生率(設定値)であ
り、dTは燃料噴射制御ルーチンの実行周期を示してお
り、R1及びR2はそれぞれ触媒温度Tcat に応じた再
生能力係数及び空燃比A/Fに応じた再生能力係数を示
している。
【0029】そして、ステップS11にて、上記のよう
にして求めた被毒S量Qsが未だ開始基準値Aに達して
いないと判定される場合には、何もせずこのルーチンを
抜ける。一方、ステップS11にて、被毒S量Qsが開
始基準値Aに達したと判定される場合には、ステップS
12に移行し、制御モードをSパージモードに切り換え
る。これにより吸蔵型NOx触媒25に吸蔵されたSO
xの除去、即ち、Sパージが開始される。
【0030】このSパージが開始されたら、ステップS
13において、目標平均有効圧Peが所定値Pe1(Ne
に対するPeの主噴射モード選択マップ)よりも小さい
か否かを判別する。そして、このステップS13にて、
目標平均有効圧Peが所定値Pe1よりも小さいような場
合、即ち、アイドル時や低速走行時のようにエンジン負
荷、エンジン回転速度が小さい場合にはステップS14
に移行する。
【0031】このステップS14では、主噴射の燃料噴
射モードを上述した通常の設定に拘わらず圧縮行程噴射
モードとすると共に、膨張行程において副噴射を行うよ
うにする。つまり、Sパージを行うときに圧縮行程噴射
と膨張行程噴射とで2段噴射を行う。そして、目標A/
F、つまり、主噴射と副噴射とを合わせた全体としての
目標A/F、即ち、全体A/Fが所定のリッチ空燃比
(Sパージに適した値、例えば、値12)に設定される
と共に、前述した主噴射モード選択マップに基づき目標
平均有効圧Peとエンジン回転速度Neに応じて主噴射
の目標空燃比(メインA/F)が決定される。このと
き、全体A/Fは所定のリッチ空燃比(例えば、値1
2)に保持されたまま、メインA/Fが設定されること
になる。つまり、全体のA/Fが一定に維持され、還元
雰囲気が良好に形成された状態のままに、主噴射量と副
噴射量のそれぞれの燃料噴射比率が適正に決定される。
【0032】通常、目標平均有効圧Peあるいはエンジ
ン回転速度Neが小さければ、吸蔵型NOx触媒25は
低温状態にあり、触媒温度Tcat は低く吸蔵型NOx触
媒25の昇温は容易でないと判断できる。よって、この
場合には、副噴射量を多くする一方、全体A/Fを、上
述のように、所定のリッチ空燃比に保持しながら主噴射
量を極力少なくするようにするのがよい。
【0033】しかしながら、吸気行程噴射モードで実現
可能な空燃比には上限値(例えば、値22)があり、こ
の吸気行程噴射モードでは上限値より大きい空燃比では
燃焼が成立しない。従って、メインA/Fが給気行程噴
射モード時の上限値より大きくなるような場合には、こ
のように上限値よりも大きな空燃比で燃焼が成立する圧
縮行程において主噴射を実施するようにするのである。
【0034】また、エンジン負荷あるいはエンジン回転
速度が小さいほど吸蔵型NOx触媒25の温度、即ち、
触媒温度Tcat は低いとみなすことができる。従って、
メインA/Fは、目標平均有効圧Peあるいはエンジン
回転速度Neが小さいほどその値が大きく、よりリーン
空燃比側の空燃比となるようにされている。つまり、触
媒温度Tcat が低いほど主噴射量が少なく副噴射量が多
くなるようにされている。
【0035】更に、Sパージを行うときに圧縮行程噴射
と膨張行程噴射とで2段噴射を行い、全体の目標A/F
を一定値に維持した状態で、メインA/F(主噴射量)
とサブA/F(副噴射量)の比率を適正に決定している
が、このメインA/Fの変更に応じてスロットル弁17
を作動してスロットル開度θthを調整し、吸入空気量を
操作しており、これによってトルクがほぼ一定となるよ
うに制御している。つまり、メインA/Fがリッチ空燃
比側に補正されたときには、そのままであればトルクが
大きくなるので、スロットル弁17のスロットル開度θ
thを減少させる補正を行い、メインA/Fがリーン空燃
比側に補正されたときには、トルクが小さくなるので、
スロットル弁17のスロットル開度θthを増大させる補
正を行う。この場合、補正されたメインA/Fに対する
スロットル開度θthの選択マップにより設定するとよ
い。
【0036】ところで、このように2段噴射が行われて
副噴射により燃料が膨張行程で噴射されると、この燃料
の多くは燃焼しないまま、つまり未燃燃料成分(未燃H
C等)として排気管21内に排出されて一部は排気管内
で反応(燃焼)し、残りは三元触媒22に流入すること
になる。しかしながら、三元触媒22に流入した未燃燃
料成分は、三元触媒22が活性化している場合には、三
元触媒22内で触媒の作用により酸化反応(燃焼)を起
こすことになる。つまり、副噴射によって供給された燃
料は、大部分が吸蔵型NOx触媒25に到達する前に燃
焼し、吸蔵型NOx触媒25に流入する排気を十分に昇
温させることになる。これにより、触媒温度Tcat が低
温であっても排気昇温されて吸蔵型NOx触媒25はS
パージ可能な所定の高温触媒温度TcatH(例えば、65
0℃)まで迅速に加熱されることになり、Sパージが良
好に実施可能とされる。
【0037】一方、前述したステップS13にて、目標
平均有効圧Peが所定値Pe1以上と判定された場合、即
ち、中速走行時のようにエンジン負荷、エンジン回転速
度が比較的大きい場合にはステップS15に移行する。
【0038】このステップS15では、主噴射の燃料噴
射モードを上述した通常の設定に拘わらず吸気行程噴射
モードとすると共に、膨張行程において副噴射を行うよ
うにする。つまり、Sパージを行うときに吸気行程噴射
と膨張行程噴射とで2段噴射を行う。そして、前述と同
様に、全体A/Fが所定のリッチ空燃比に設定されると
共に、全体A/Fを所定のリッチ空燃比に保持したまま
に主噴射の目標空燃比(メインA/F)が決定され、主
噴射量と副噴射量のそれぞれの燃料噴射比率が適正に決
定される。
【0039】通常、エンジン負荷、エンジン回転速度が
比較的大きければ、吸蔵型NOx触媒25はある程度高
温になるまで加熱されており、吸蔵型NOx触媒25を
容易に昇温可能と判断できる。よって、この場合には、
副噴射量を少なくする一方、全体A/Fを所定のリッチ
空燃比に保持すべく主噴射量を多くするようにするのが
よい。
【0040】しかしながら、圧縮行程噴射モードで実現
可能な空燃比には下限値(例えば、値24)があり、こ
の圧縮行程噴射モードでは、上記の場合とは逆に下限値
以下の空燃比では燃焼が成立しない。従って、主噴射の
空燃比が下限値以下となるような場合には、このように
下限値以下の空燃比で燃焼が成立する吸気行程において
主噴射を実施するようにするのである。
【0041】そして、この場合においても、上記同様、
三元触媒22に流入した未燃燃料成分は、三元触媒22
内で触媒の作用により酸化反応(燃焼)を起こすことに
なる。つまり、副噴射によって供給された燃料は、大部
分が吸蔵型NOx触媒25に到達する前に燃焼し、吸蔵
型NOx触媒25に流入する排気を十分に昇温させるこ
とになる。これにより、やはり全体のA/Fが一定に維
持されて還元雰囲気が良好に形成された状態のまま、中
速走行時において吸蔵型NOx触媒25がSパージ可能
な所定の高温触媒温度TcatH(例えば、650℃)まで
迅速に加熱されることになり、Sパージが良好に実施可
能とされる。
【0042】ところで、車両が高速走行してエンジン回
転速度Neと目標平均有効圧Peとが大きい状態にある
ような場合には、インジェクタドライバ等の制約もあっ
て2段噴射が困難である一方、元来排気温度が比較的高
く点火時期のリタードだけでも吸蔵型NOx触媒25を
Sパージ可能な所定の高温触媒温度TcatHまで加熱させ
ることが可能と判断できる。よって、この場合にはステ
ップS15の2段噴射に代えて主噴射のみを吸気行程で
行い、点火時期のリタードによって昇温制御を行うよう
にする。なお、この場合においても、全体A/Fは所定
のリッチ空燃比(例えば、値12)とされる。また、エ
ンジン回転速度Neと目標平均有効圧Peとが極めて大
きく、メインA/Fがリッチ空燃比であるような場合に
は、燃焼熱が極めて大きく昇温制御を実施しなくても排
気温度がSパージ可能なほど高いと判断でき、この場合
にはステップS15をスキップする。
【0043】このようにステップS14,S15にて、
2段噴射が実行され、三元触媒22での酸化反応によっ
て吸蔵型NOx触媒25に流入する排気が十分に昇温さ
せられると、ステップS16では、ステップS12の実
行によりSパージを開始してから所定時間t1(例え
ば、数十秒)が経過したか否かを判別する。そして、所
定時間t1が経過していればステップS17に進むが、
所定時間t1が経過していなければステップS12に戻
る。また、ステップS17では、触媒温度Tcatが所定
の触媒温度TcatMよりも高いか否かを判別し、所定の触
媒温度TcatMよりも高ければステップS18に進むが、
所定の触媒温度TcatM以下であれば、ステップS12に
戻る。
【0044】そして、Sパージを開始してから所定時間
t1が経過し、且つ、触媒温度Tcat が所定の触媒温度
TcatMよりも高くなると、触媒上流側より下流側の方が
温度が極端に高いという状態はなくなり、触媒直上流に
取付けた高温センサ24と触媒温度の差が小さく、触媒
温度フィードバック制御を行っても触媒を過昇温するこ
とはないと判断できるので、ステップS18に移行して
触媒温度のフィードバック制御を開始する。この触媒温
度のフィードバック制御においては、触媒温度Tcat と
所定の触媒温度TcatHとわ比較し、主噴射モード選択マ
ップに基づいて設定したメインA/Fを触媒温度Tcat
の温度偏差積算ΣΔTcat に応じて補正する。更に、メ
インA/Fが上限値あるいは下限値に達した場合には、
主噴射モード選択マップに基づいて設定した点火時期を
触媒温度Tcat の温度偏差積算ΣΔTcat に応じて補正
する。
【0045】詳しくは、温度偏差積算ΣΔTcat は次式
(4)から算出される。 ΣΔTcat =ΣΔTcat (n−1)+ΔTcat ・・・(4) ここに、ΔTcat は温度偏差であり、所定の高温TcatH
(例えば、650℃)と高温センサ24に基づいて推定
された現在の触媒温度Tcat とに基づいて次式(5)か
ら算出される。 ΔTcat =TcatH−Tcat ・・・(5)
【0046】実際には、温度偏差積算ΣΔTcat とメイ
ンA/Fの補正値とが予め実験等により表1に示すよう
にマップ化されており、メインA/FはこのメインA/
Fの補正値マップに基づいて補正される(積分補正)。
【0047】
【表1】
【0048】ここに、メインA/Fの補正値のうち正符
号(+)はリーン側への補正を示し、負符号(−)はリ
ッチ側への補正を示している。つまり、吸蔵型NOx触
媒25が所定の高温TcatHを超えオーバシュートして加
熱させられた場合には、温度偏差積算ΣΔTcat は負の
値となり、この場合にはメインA/Fは負側、即ち、リ
ッチ側に補正され、副噴射の燃料量が減量されて所定の
高温TcatHに戻される。その後、アンダシュートして温
度偏差積算ΣΔTcat が正の値となるような場合には、
メインA/Fは正側、即ち、リーン側に補正され、副噴
射の燃料量が増量されて触媒温度Tcat が再び所定の高
温TcatHまで上昇させられる。
【0049】ところで、このようにメインA/Fを補正
していくと、触媒温度Tcat が所定の高温TcatHで安定
し、つまり吸蔵型NOx触媒25が所定の高温TcatHに
保持されることになるが、このように触媒温度Tcat が
安定すると、その後は所定の高温TcatHを維持するだけ
の昇温制御を行えばよいことになる。つまり、メインA
/Fを小さな値として主噴射量を増加させる一方、副噴
射量を少なく絞るようにする。
【0050】また、圧縮行程噴射モードで燃料噴射を行
う場合には、構造上、燃焼が成立する空燃比には制約が
あり、メインA/Fが下限値(例えば、値24)あるい
は上限値(例えば、値50)になったときには、全体A
/Fを所定のリッチ空燃比(例えば、値12)に保持す
ると共にメインA/F補正値を保持しながら、2段噴射
に加えて点火時期補正も行って昇温制御を継続するよう
にする。一方、吸気行程噴射モードで燃料噴射を行う場
合には、上述したように空燃比には上限値(例えば、値
22)による制限があると同時に、所定の全体A/F
(例えば、値12)が下限値となり、メインA/Fが上
限値(例えば、値22)になったときには、全体A/F
を所定のリッチ空燃比(例えば、値12)に保持すると
共にメインA/F補正値を保持しながら、2段噴射に加
えて点火時期補正も行って昇温制御を継続するようにす
る。
【0051】この点火時期補正量は、温度偏差積算ΣΔ
Tcat に応じて設定される。実際には、温度偏差積算Σ
ΔTcat と点火時期補正量とが予め実験等により表2に
示すようにマップ化されており、点火時期は当該点火時
期補正量マップに基づいて補正される(積分補正)。な
お、通常の燃焼制御時には基準点火時期はトルクが大と
なるようできるだけアドバンス側に設定されているので
あるが、点火時期補正を行う場合には点火時期をアドバ
ンス側に補正する際の余裕を持たせるため、補正を行う
際の基準点火時期はアドバンスとリタードとの中立位置
に設定される。
【0052】
【表2】
【0053】ここに、点火時期補正量において正符号
(+)はアドバンス側への補正を示し、負符号(−)は
リタード側への補正を示している。つまり、上記同様
に、吸蔵型NOx触媒25が所定の高温TcatHを超えオ
ーバシュートして加熱させられた場合には、温度偏差積
算ΣΔTcat は負の値となり、この場合には点火時期補
正量は正側、即ち、アドバンス側に補正されて昇温効果
が低減される。その後、アンダシュートして温度偏差積
算ΣΔTcat が正の値となるような場合には、点火時期
補正量は負側、即ち、リタード側に補正されて昇温効果
が高められて触媒温度Tcat が再び所定の高温TcatHま
で上昇させられる。
【0054】これにより、吸蔵型NOx触媒25が所定
の高温TcatHに安定的に保持され、Sパージが良好に継
続されることになる。
【0055】そして、図2に戻り、ステップS19で
は、吸蔵型NOx触媒25のSパージが終了したかどう
かを判定する。即ち、吸蔵型NOx触媒25が再生され
て被毒S量QsがSパージ終了基準値C(0または0近
傍の値)以下になったかどうかを判定する。このステッ
プS19にて、吸蔵型NOx触媒25の被毒S量Qsが
終了基準値C以下となってSパージが終了したと判定さ
れたら、SOxが十分に除去されたとみなしてSパージ
制御を終了すべくこのルーチンを抜ける。
【0056】なお、ステップS19にて、Sパージが終
了したかどうかの判定を、Sパージモードが開始されて
からの経過時間に基づいて行ってもよい。この場合、経
過時間を吸蔵型NOx触媒25が還元雰囲気中で所定の
高温TcatHに保持されたときにSOxを十分に除去可能
な時間として実験等により予め設定すればよい。
【0057】一方、このステップS19にて、吸蔵型N
Ox触媒25の被毒S量Qsが終了基準値Cよりも大き
くてSパージが終了していないと判定された場合には、
ステップS12に戻り、Sパージモードでの昇温制御を
継続する。このとき、本実施形態では、ステップS20
にてS再生効率の判定を行う。即ち、このステップS2
0では、上記のようにSパージを行ってきたエンジン1
1の運転状態がSパージを効率よく行うのに適正な運転
状態であったかどうかの判定を行う。そして、S再生効
率が所定の基準値よりも高ければ現在のエンジン11の
運転状態がSパージに適したものと判定され、ステップ
S12に戻ってSパージ制御を継続する。ところが、S
再生効率が所定の基準値よりも低ければ現在のエンジン
11の運転状態がSパージに適していないものと判定さ
れるため、Sパージ制御を中断する。
【0058】ここで、S再生効率の判定制御について説
明する。図3に示すように、ステップS31にて所定時
間aの経過を待った後、ステップS32では、この所定
時間aでのS再生効率Eの演算を行う。S再生効率E
は、Sパージによる燃料消費量増加度合に対すると再生
度合、即ち、Sパージに要した燃料量に対する再生S量
Rsの割合であって、次式(6)から演算される。 E=Rs/D ・・・(6) ここで、Dは燃料消費量増加度合であって、次式(7)
から演算される。 D=ΔQf1 −ΔQf0 ・・・(7) ここで、ΔQf1 は所定時間aの期間についての燃料噴
射量の積算値、ΔQf 0 はSパージを実行しなかったと
仮定したときの所定時間aの期間についての燃料噴射量
の積算値であり、ΔQf1 は燃料噴射のパルス幅から、
ΔQf0 は負荷・回転数マップからそれぞれ求める。
【0059】そして、ステップS33では、S再生効率
の判定、つまり、演算で求めたS再生効率Eが予め設定
されたS再生基準効率E0 以下かどうかを判定する。こ
こで、S再生効率EがS再生基準効率E0 よりも高けれ
ば、現在のエンジン11の運転状態がSパージに適して
いると判定され、ステップS12に戻ってSパージ制御
を継続する。
【0060】一方、ステップS33にて、S再生効率E
がS再生基準効率E0 以下であれば、現在のエンジン1
1の運転状態がSパージに適していないと判定され、ス
テップS34にてSパージ制御を中断する。つまり、ス
テップS36で、所定時間b(例えば、10分程度)の
経過を待ってステップS12に戻ってSパージ制御を再
び実行する。これは、現在、エンジン11の運転状態が
Sパージに適していなくとも、所定時間b経過すれば、
エンジン11の運転状態が変わるだろうと推定するもの
であり、所定時間b経過してSパージを行った後、再び
S再生効率を判定すればよいものである。
【0061】なお、上述の実施形態で、S再生効率Eを
Sパージに要した燃料量に対する再生S量Rsの割合
(式(6))で求めたが、これを簡略化してSパージ実
行時間に対する触媒温度Tcat が所定温度TcatH以上で
あった時間としてもよい。また、S再生効率EがS再生
基準効率E0 以下であって、現在のエンジン11の運転
状態がSパージに適していないと判定されたときには、
上述の実施形態では、所定時間bの経過を待ってSパー
ジ制御を再び実行するようにしたが、ここで、エンジン
11の運転状態がSパージに適しているかどうかを判定
してSパージ制御を再び実行するようにしてもよい。こ
の場合、所定時間の平均車速が所定平均車速以上である
こと、つまり、車両が高速安定走行状態であること、例
えば、郊外道路や高速道路などを走行していることを判
定すればよい。また、車両が高速安定走行状態であるこ
とを判定するためにナビゲーションシステムにより郊外
道路や高速道路を走行中であることや、クルーズコント
ロールシステムが作動していることを判定条件としても
よい。
【0062】更に、上述の実施形態において、被毒S量
Qsあるいは再生S量Rsを吸蔵型NOx触媒25の下
流に設置したNOxセンサ27により検出したリーン運
転中あるいはNOxパージリッチスパイク中のNOx値
から求め、吸蔵型NOx触媒25のS劣化判定あるいは
S再生効率判定を行ってもよい。
【0063】また、図3に示すS再生効率の判定制御に
おいて、所定時間aで演算されたS再生効率Eは、エン
ジン11の運転状態に拘らず、一定の範囲内にあるもの
であり、このS再生効率の上限値及び下限値を設定して
おき、S再生効率Eがこの上限値あるいは下限値を越え
ているときには、例えば、触媒温度Tcat を求めるため
の高温センサ24あるいはNOxセンサ27等の故障が
考えられるため、この場合は、アラームランプを点灯し
て運転者に知らせ、S再生効率の判定制御を中断する。
【0064】また、平均車速をS再生効率の判定制御に
用いている場合、車両の安定した高速運転状態が継続し
ているにも拘らず、S再生効率Eが良くないと判定され
たときには、車速センサの故障を判定することができ
る。更に、ナビゲーションシステムやクルーズコントロ
ールシステムなどをS再生効率の判定制御に用いている
場合、各システムに使用している各種のセンサの故障を
判定することができる。どの場合であっても、アラーム
ランプを点灯して運転者に知らせ、各種の制御に故障し
たセンサやシステムを用いることをやめる。
【0065】以上説明したように、本実施形態の内燃機
関の排気浄化装置では、吸蔵型NOx触媒25のSパー
ジを行った後に、吸蔵型NOx触媒25がまだ完全に再
生されていないと判定された場合には、Sパージに要し
た燃料量に対する再生S量Rsの割合からS再生効率E
をもとめ、この演算で求めたS再生効率Eが予め設定さ
れたS再生基準効率E0 以下かどうかを判定し、S再生
効率EがS再生基準効率E0 よりも高ければ、現在のエ
ンジン11の運転状態がSパージに適していると判定し
てSパージ制御を継続する一方、S再生効率EがS再生
基準効率E0 以下であれば、現在のエンジン11の運転
状態がSパージに適していないと判定してSパージ制御
を中断するようにしている。
【0066】即ち、例えば、車両が市街地のような場所
で加減速を繰り返す運転状態のときは、吸蔵型NOx触
媒25がSOxを放出するのに必要な高温状態になりに
くいため、S再生効率の判定制御でS再生効率Eが低い
と判定されることとなり、この場合には、Sパージモー
ドに入らずにSパージを所定時間bだけ中断させてお
り、これによって不要な燃料の噴射をやめて燃費の悪化
を抑制できる。
【0067】なお、上述の実施形態では、エンジン11
を筒内噴射型火花点火式直列4気筒ガソリンエンジンと
したが、エンジン11は吸蔵型NOx触媒を有するもの
であれば、吸気管噴射型のリーンバーンエンジンであっ
てもよい。
【0068】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように、本発明の内燃機関の排気浄化装置によれば、再
生した後に判定した触媒再生効率が所定の基準値に満た
ないことが判定されたときには再生手段の作動を中断さ
せるようにしたので、触媒再生効率が低く内燃機関が吸
蔵型NOx触媒を昇温しにくい運転状態にあるときに
は、再生手段による吸蔵型NOx触媒の昇温や還元雰囲
気とするための不要な燃料の噴射をやめることとなり、
燃費の悪化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内燃機関の排気浄化
装置の概略構成図である。
【図2】本実施形態の排気浄化装置によるSパージ制御
のフローチャートである。
【図3】S再生効率の判定制御のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
11 エンジン(内燃機関) 13 点火プラグ 14 燃料噴射弁 15 燃焼室 17 スロットル弁 18 スロットルセンサ 20 クランク角センサ 21 排気管(排気通路) 22 三元触媒 23 排気浄化触媒装置 24 高温センサ 25 吸蔵型NOx触媒 26 三元触媒 28 電子コントロールユニット,ECU(浄化能力低
下検出手段、再生手段、判定手段、再生中断手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/24 F01N 3/24 E 3/28 301 3/28 301C F02D 41/02 301 F02D 41/02 301A 335 335 (72)発明者 田村 保樹 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 Fターム(参考) 3G091 AA12 AA17 AA24 AA28 AB03 AB06 BA11 BA14 BA15 BA19 BA32 BA33 CA18 CB02 CB03 CB05 DA01 DA02 DA04 DB10 DB13 DC01 EA01 EA07 EA17 EA30 EA31 EA33 FB10 FB11 FB12 GA06 GA18 GB02Y GB03Y GB05W GB06W HA08 HA12 HA36 HA37 HA47 3G301 HA04 JA02 LA00 LA03 LB04 LC03 MA01 MA11 MA19 MA23 MA26 NA04 NA08 NB02 NC02 ND01 NE06 NE13 NE14 NE17 NE19 NE23 PB03Z PC02A PD11Z PD12A PD12Z PE01Z PE03Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気通路に設けられて排気空
    燃比が酸化雰囲気のときに排気ガス中のNOxを吸蔵す
    ると共に還元雰囲気のときに吸蔵されたNOxを放出ま
    たは還元する吸蔵型NOx触媒と、排気ガス中に含まれ
    るイオウ成分が吸蔵することによる該吸蔵型NOx触媒
    の浄化能力の低下を検出または推定する浄化能力低下検
    出手段と、該浄化能力低下検出手段の出力により前記吸
    蔵型NOx触媒を昇温してその周辺を還元雰囲気とする
    ことで該吸蔵型NOx触媒の浄化能力を再生する再生手
    段と、該再生手段を作動した後の触媒再生効率を判定す
    る判定手段と、該判定手段により該触媒再生効率が所定
    の基準値に満たないことが判定されたときに前記再生手
    段の作動を中断する再生中断手段とを具えたことを特徴
    とする内燃機関の排気浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003510488A (ja) * 1999-09-22 2003-03-18 フオルクスワーゲン・アクチエンゲゼルシヤフト 内燃機関の排気ダクト内に配設されたnoxセンサの機能監視方法
US7950225B2 (en) 2006-12-12 2011-05-31 Honda Motor Co., Ltd. Exhaust control system for an internal combustion engine
CN112594044A (zh) * 2020-12-14 2021-04-02 潍柴动力股份有限公司 后处理***老化预测方法及装置

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US7950225B2 (en) 2006-12-12 2011-05-31 Honda Motor Co., Ltd. Exhaust control system for an internal combustion engine
CN112594044A (zh) * 2020-12-14 2021-04-02 潍柴动力股份有限公司 后处理***老化预测方法及装置

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