JP2000190976A - 容量可変粉体用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、食品等の容器内の空気量を内容物
の量が変化しても常に最小に調整することが出来、内容
物の酸化による劣化を防ぐことを目的とした容器に関す
るものである。 【解決手段】密閉式の蓋と、容積の変化が可能な蛇腹状
の内容器を内部に持つ外容器と、外容器の底部を上下す
ることによって蛇腹状の内容器の容積を変化させる底蓋
を設け、容器内の空気量を最小にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、容器内の食品等
の内容物が使用された結果、減少するにともない増加す
る空間を、簡単な調整機構で最小にすることによって、
内容物の酸化による劣化を防ぐことを目的とした容器に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の方法は、容器内に、空気を通さな
い材料によって作られた袋状の容器を設け、その中に内
容物を入れ封印している。そして開封後、使用にともな
い内容物が減少すれば、袋の入り口部分を折り畳んで、
内部の空気を少なくしているが、極めて不完全なもので
ある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】健康問題が重視され食
品の安全に対する関心が強まるなか、そのひとつの大き
な問題として食品の酸化による劣化が健康に与える悪影
響が重視されている。本発明は、新鮮な食品を求める強
い要望に応える有力な一手段となるであろう。

【０００４】

【課題を解決するための手段】その構成と作用を説明す
ると、 イ．上蓋のついた外容器の中に蛇腹状の内容器を上端を
固定して取り付ける。 ロ．外容器の底部には、外容器の内壁を上下することの
出来る底蓋を取り付ける。 ハ．底蓋の上下移動によって内容器の容量が変化し、そ
の結果として、容器内の空気量（酸素量）を常に最小に
することが出来る。

【０００５】

【発明実施の形態】本発明の容器の材料は、蓋および外
容器のついては、プラスチック、金属、ガラス、木等の
湿気を通さず、硬質の材料が望ましい。下蓋についても
同様である。内容器については、蛇腹状であるため繰り
返しの形状変化に耐えられるような薄手のプラスチッ
ク、金属、空気を通さないように表面処理した紙等が考
えられる。

【０００６】上蓋の外容器への取付は、上蓋（１）と外
容器（３）のようにネジ式にしたり、、上蓋（７）と外
容器（５）のように密着度の高いはめ込み式にしたり等
の湿気の流入を防ぐ方法が必要である。

【０００７】蛇腹状の内容器と外容器の接合は、図
（１）の場合は接着剤で、図（３）の場合はカラー（リ
ング状部品）（８）で圧着させているが、いずれにして
も底部からの流入を防ぐような接合の仕方が必要であ
る。

【０００８】容器の外形は、円柱、角柱等拘らないが、
外容器の内部形状が円筒でない場合は、図（１）のよう
に底蓋をネジ式にすることが出来ない。

【０００９】底蓋（４）は、それを指で回転させること
によって、ネジの働きで外容器（３）の底部を上下す
る。容器内の内容物が減少すれば、底蓋（４）を上の方
向に、即ち内容器（２）の容量が小さくなる方向に移動
するように回転させ、内容器の空気量を最小になるよう
調整する。底蓋は、指で回転させやすいように、底蓋
（４）のように穴（１０）を設けるとか、底蓋（７）の
ように取っ手（１１）を設けるとかの工夫が必要であ
る。

【００１０】底蓋（７）には、スプリング（６）が設け
られており、外容器（５）の内面を押しつけることによ
って、底蓋（７）の位置を任意に固定することが出来
る。指で多少の力を加えることによって底蓋（７）を上
下にスライドさせることが出来、適切な位置で固定させ
ることが出来るのである。スプリングの形状、取り付け
方はいろいろな方法が考えられるが、図３はその一例で
ある。また底蓋（１３）のように、底蓋の一部をスプリ
ングにすることも出来る。

【００１１】図５は、請求項３による本発明の説明図で
ある。底蓋（１９）を回転させると、回転伝達用蛇腹
（１８）を通じて調整板（１７）が回転させられ上下に
移動する。そして、調整板の上下によって内容器（１
５）の容量が増減し目的を達せられるのである。その
時、底蓋（１９）は回転するだけで上下には移動せず、
手による回転操作が楽であることが長所である。

【００１２】本発明の容器は、コーヒー豆、茶類、穀物
粉、薬品等の粉体を考えているが、内容器の材料によっ
ては液体状、ゼリー状のものも可能である。

【００１３】

【発明の効果】本発明による容器内の食品等の内容物が
変化してもそれに対応して常に容器内の空間部容積即ち
空気量を最小になるよう調整し、内容物の酸化による劣
化を防ぐことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の正面断面図と底図面。底蓋がネジによ
って上下する機構。

【図２】本発明の正面断面図。底蓋が上に上がり、容器
の容積が小さくなった場合。

【図３】本発明（請求項２）の書面断面図と底図面。底
蓋がスプリングによって固定されている機構。

【図４】スプリングによる固定式の底蓋の実施例。正面
図と底面図。

【図５】本発明（３）の正面断面図。

【符号の説明】

１ 上蓋（ネジ式） ２ 蛇腹状内容器 ３ 外容器（ネジ式） ４ 底蓋（ネジ式） ５ 外容器 ６ スプリング ７ 上蓋 ８ カラー ９ 底蓋（スプリング式） １０ 穴 １１ 取手 １２ 蛇腹状内容器 １３ 底蓋（スプリング式） １４ 上蓋 １５ 蛇腹状内容器 １６ 外容器 １７ 調整板 １８ 回転伝達用蛇腹 １９ 底蓋

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上蓋（１）と、上下に高さの変化する蛇腹
   状の内容器（２）と、下部内面に雌ネジを設けた外容器
   （３）と、その雌ネジに対応した雄ネジを外周に設けた
   底蓋（４）から構成される容量可変粉体用容器。
2. 【請求項２】上蓋（７）と、上下に高さの変化する蛇腹
   状の内容器（１２）と、外容器（５）とスプリング
   （６）によって外容器（５）の下部内壁に圧着された底
   蓋（７）を持つ容量可変粉体用容器。
3. 【請求項３】上蓋（１４）と、上下に高さの変化する蛇
   腹状の内容器（１５）と、下部内面に雌ネジを設けた外
   容器（１６）と、その雌ネジに対応した雄ネジを外周に
   設けた調整板（１７）と、その調整板に上端を固定され
   た回転伝達用蛇腹（１８）と、その回転伝達用蛇腹の下
   端に固定され、且つ、外容器（１６）の下端に回転自由
   の状態で取り付けられた底蓋（１９）から構成される容
   量変容粉体用容器。