JP2000188348A - 気密パッケージ、その製造用構体、その製造用構体の製造方法および気密パッケージの製造方法 - Google Patents

気密パッケージ、その製造用構体、その製造用構体の製造方法および気密パッケージの製造方法

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JP2000188348A
JP2000188348A JP10362804A JP36280498A JP2000188348A JP 2000188348 A JP2000188348 A JP 2000188348A JP 10362804 A JP10362804 A JP 10362804A JP 36280498 A JP36280498 A JP 36280498A JP 2000188348 A JP2000188348 A JP 2000188348A
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insulating base
sealing material
cap
airtight package
manufacturing
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English (en)
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Hiroshi Kamata
宏 鎌田
Hiroshi Kato
比呂志 加藤
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Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
Original Assignee
Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁性ベースの開口部を封止材を介してキャ
ップで封止した気密パッケージにおいて、気密パッケー
ジ内に有害ガスが含まれない気密パツケージを提供す
る。 【解決手段】 気密パツケージ製造用構体である絶縁性
ベース1のキャップ封止面に、多孔質でかつ独立した気
泡を含まない低融点ガラスからなる封止材層9aを形成
して、この絶縁性ベース1にキャップを重ね合わせて、
前記封止材層9aを加熱溶融させて封止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁性ベース内に
水晶振動素子、水晶発振素子、SAWデバイス素子等の
電子素子を封入しキャップで封止した気密パツケージに
関する。本発明はまた、絶縁性ベース内に水晶振動素子
等の電子素子を封入しキャップで封止する気密パツケー
ジの製造用構体である絶縁性ベースおよび/またはキャ
ップに関する。本発明はまた、絶縁性ベース内に水晶振
動素子、水晶発振素子、SAWデバイス素子等の電子素
子を封入しキャップで封止する気密パツケージの製造用
構体である絶縁性ベースおよびまたはキャップの製造方
法に関する。本発明はさらにまた、絶縁性ベース内に水
晶振動素子、水晶発振素子、SAWデバイス素子等の電
子素子を封入しキャップで封止する気密パツケージの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水晶振動素子、水晶発振素子、SAWデ
バイス素子等の電子素子用の気密パッケージとして、絶
縁性ベースと、この絶縁性ベース内から絶縁性ベース外
に導出された導電体と、絶縁性ベースの開口部に封止さ
れたキャップを有するものがある。そのような気密パッ
ケージの典型的なものについて、以下説明する。図12
は従来の気密パツケージの斜視図で、図13は図12の
気密パツケージの縦断面図、図14は図12の気密パッ
ケージ製造用の構体である絶縁性ベースの平面図であ
る。図において、61はアルミナセラミック等の絶縁性
ベースで、底板部62と枠体部63とを有する。64、
65は絶縁性ベース61内から絶縁性ベース61外に導
出されている導電ペーストの焼き付け等による電極、6
6は前記電極64、65と同一材料でかつ同時に形成さ
れた後述する水晶振動子等の電子素子の支持部である。
67は絶縁性ベース61の開口部にキャップ69を固着
封止している封止材である。なお、2点鎖線で示す68
は前記電極64、65に導電性接着材等で接続固着され
た水晶振動素子等の電子素子である。
【0003】上記の構成の気密パツケージを製造する場
合には、図14に示すように、絶縁性ベース61および
/またはキャップ69の封止面に、予め樹脂、低融点ガ
ラス等の封止材層67aを形成しておき、絶縁性ベース
61およびキャップ69を重ね合わせて封止している。
ところが、封止材層67aを樹脂で形成した場合は、封
止時に高温加熱が不要であり、気密パッケージ内に収容
した電子素子68が加熱されることに起因する特性変動
が生じないという利点がある反面、樹脂封止材層67a
から放出されるガスに起因する電子素子68の特性変動
が生じるという問題があった。一方、封止材層67aを
低融点ガラスで形成した場合は、封止材層67aからガ
スが放出されないので、放出ガスに起因する電子素子6
8の特性変動は生じないという利点があるが、封止に際
して加熱が必要であるため、電子素子68が加熱される
ことに起因する特性変動が避けられないという問題があ
った。このように、樹脂封止材と低融点ガラス封止材と
では一長一短があるが、低融点ガラスからなる封止材層
による封止時の加熱に起因する電子素子の特性変動は封
止時のみの一時的なものであるのに対し、樹脂封止材に
よるガス放出は封止後も継続するため、総合的にみて高
信頼性が要求される用途には、低融点ガラス封止材が用
いられている。ところが、本発明者らは、従来、封止時
にガスを放出しないとされていた低融点ガラス封止材を
使用して封止した気密パッケージにおいても、気密パッ
ケージ内にガスが存在していることを確認した。本発明
者らは、この原因について徹底的に追及した結果、低融
点ガラスそのものはガスを含まないのでガス放出はない
が、低融点ガラスペーストを被着・硬化することにより
封止材層を形成したときに、低融点ガラス粒子間に独立
した気泡が形成されており、この気泡中に含まれる有害
ガスや水分が、封止時の加熱で気泡が破れることによっ
て気密パツケージ内に放出されて、電子素子の特性変動
が生じることが分かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、気
密パッケージ内に有害ガスや水分が含まれない気密パッ
ケージを提供することを目的とする。本発明はまた、上
記の気密パッケージを製造するための製造用構体である
絶縁性ベースおよび/またはキャップを提供することを
目的とする。本発明はさらに、上記の気密パッケージを
製造するための製造用構体である絶縁性ベースおよび/
またはキャップの製造方法を提供することを目的とす
る。本発明はさらにまた、上記の内部に有害ガスを含ま
ない気密パッケージの製造方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の課題解決手段
は、低融点ガラスによる封止材層を、実質的に多孔質で
かつ独立した気泡を含まない状態に形成するものであ
り、そのような封止材層を設けた気密パツケージの製造
用構体、そのような封止材層を設けた気密パツケージ製
造用構体の製造方法、そのような構体を用いた気密パッ
ケージの製造方法およびそのような構体を用いて製造さ
れた気密パッケージである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
絶縁性ベースと、この絶縁性ベース内から絶縁性ベース
外に導出された電極と、前記絶縁性ベースの開口部に封
止材を介して固着封止されたキャップとを有する気密パ
ッケージにおいて、前記絶縁性ベースとキャップとは近
似した熱膨張係数を有し、前記封止材は無気孔の低融点
ガラスであることを特徴とする気密パッケージである。
【0007】本発明の請求項2記載の発明は、絶縁性ベ
ースと、この絶縁性ベース内から絶縁性ベース外に導出
された電極と、前記絶縁性ベースの開口部に封止材を介
して固着封止されるキャップとを有する気密パッケージ
の製造するための構体であって、前記絶縁性ベースとキ
ャップとは近似した熱膨張係数を有し、前記絶縁性ベー
スおよびキャップのいずれか一方または両方の封止面に
被着された封止材が、多孔質でかつ独立した気泡を実質
的に含まないものであることを特徴とする気密パッケー
ジの製造用構体である。
【0008】本発明の請求項3記載の発明は、絶縁性ベ
ースと、この絶縁性ベース内から絶縁性ベース外に導出
された電極と、前記絶縁性ベースの開口部に封止材を介
して固着封止されるキャップとを有する気密パッケージ
を製造するための構体であって、前記絶縁性ベースとキ
ャップとは近似した熱膨張係数を有し、前記絶縁性ベー
スおよびキャップのいずれか一方または両方の封止面に
被着された封止材が、多孔質でかつ独立した気泡を実質
的に含まないものであり、かつその一部分の幅寸法およ
び/または厚さ寸法が他部分の幅寸法および/または厚
さ寸法よりも小さく形成されていることを特徴とする気
密パッケージの製造用構体である。
【0009】本発明の請求項4記載の発明は、絶縁性ベ
ースと、この絶縁性ベース内から絶縁性ベース外に導出
された電極と、前記絶縁性ベースの開口部に封止材を介
して固着封止されたキャップとを有する気密パッケージ
を製造するための構体の製造方法であって、前記絶縁性
ベースとキャップとは近似した熱膨張係数を有し、前記
絶縁性ベースおよびキャップのいずれか一方または両方
の封止面に、低融点ガラス粉末を含む封止材ペーストを
塗布する工程と、前記封止材ペーストを加熱して多孔質
でかつ独立した気泡を実質的に含まない封止材層を形成
する工程とを含むことを特徴とする気密パッケージ製造
用構体の製造方法である。
【0010】本発明の請求項5記載の発明は、絶縁性ベ
ースと、この絶縁性ベース内から絶縁性ベース外に導出
された電極と、前記絶縁性ベースの開口部に封止材を介
して固着封止されたキャップとを有する気密パッケージ
を製造するための構体の製造方法であって、前記絶縁性
ベースとキャップとは近似した熱膨張係数を有し、前記
絶縁性ベースおよびキャップのいずれか一方または両方
の封止面に、低融点ガラス粉末を含む封止材ペーストを
塗布する工程と、前記封止材ペーストを空気中で250
〜290℃で5〜15分間加熱して多孔質でかつ独立し
た気泡を実質的に含まない封止材層を形成する工程とを
含むことを特徴とする気密パッケージ製造用構体の製造
方法である。
【0011】本発明の請求項6記載の発明は、絶縁性ベ
ースと、この絶縁性ベース内から絶縁性ベース外に導出
された電極と、前記絶縁性ベースの開口部に封止材を介
して固着封止されたキャップとを有する気密パッケージ
の製造方法であって、前記絶縁性ベースとキャップとは
近似した熱膨張係数を有し、前記絶縁性ベースおよびキ
ャップのいずれか一方または両方の封止面に低融点ガラ
ス粉末を含む多孔質でかつ独立した気泡を実質的に含ま
ない封止材層を形成したものであり、これら絶縁性ベー
スとキャップとを重ね合わせて真空中および不活性ガス
中のいずれかで加熱して封止材層の低融点ガラスを完全
に溶融させて封止することを特徴とする気密パッケージ
の製造方法ある。
【0012】
【実施例】本発明の実施例について、以下、図面を参照
して説明する。図1は本発明の第1実施例の気密パッケ
ージAを製造するための製造構体である絶縁性ベース1
の平面図、図2は図1の絶縁性ベース1におけるA−A
線に沿う縦断面図、図3は前記絶縁性ベース1の製造方
法について説明する工程ブロック図、図4は図2の絶縁
性ベース1の低融点ガラスによる封止材層形成前の平面
図である。まず、図4において、1はガラス中にフォル
ステライト粉末を30〜70wt%混合させたグリーン
シートを焼結して製作した熱膨張係数が10〜15×1
−6/℃のガラスセラミック製の絶縁性ベースで、底
板部2と枠体部3とを有する。4、5は前記絶縁性ベー
ス1の長手方向の両端面部に形成された電極形成用の凹
部、6、7は前記絶縁性ベース1内から絶縁性ベース1
外に導出されている銀パラジウムペースト等を塗布・焼
成して形成された電極で、一方の電極6は一方の凹部4
を通って底板部2の裏面まで延在して形成され、他方の
電極7は枠対部3の下部を迂回して他方の凹部5の端面
部を通って底板部2の裏面まで延在して形成されてい
る。8は電極6、7と同一材料で同時に形成された、い
わゆる「枕」と称される水晶振動素子等の電子素子の支
持部である。次に、この絶縁性ベース1の枠体部3の封
止面に、図1に示すように、低融点ガラスペーストをス
クリーン印刷法またはシリンジ塗布法により被着して、
封止材層9aを形成する(図3a)。このとき、封止材
層9aは全体を同一の幅寸法および厚さ寸法に形成しな
いで、図1に示すように一部分9bの幅寸法および厚さ
寸法が他部分よりも小さくなるように形成する。次に、
この封止材層9aを形成した絶縁性ベース1を、空気中
で100〜140℃で10〜20分間加熱して乾燥する
(図3b)。次に、前記封止材層9aを形成した絶縁性
ベース1を、空気中で250〜290℃で5〜15分間
加熱して硬化させる。すると、前記封止材層9aは、多
孔質でかつ独立した気泡を含まない状態になる(図3
c)。次に、この絶縁性ベース1の電極6、7に、2点
鎖線で示すように水晶振動素子等の電子素子10を、銀
ペースト等の導電性接着材(図示省略)で接続固着する
(図3d)。次に、前記封止材層9aを形成した絶縁性
ベース1の上に、この絶縁性ベース1と熱膨張係数が近
似しているCrを17.00〜19.00%含むステン
レス鋼等よりなる金属キャップ11を重ね合わせて、真
空中で、または一旦真空中で有害ガスを吸引除去した後
不活性ガスを導入して不活性ガス中で310〜340℃
で8〜10分間加熱して、前記封止材層9aを溶融させ
て封止する(図3e)。すると、図5に示すような絶縁
性ベース1とキャップ11とが封止材11で気密に封止
された気密パッケージAが得られる。図6は図5の長手
方向の中心軸に沿う縦断面図で、図7はその要部拡大縦
断面図である。前記封止時において、封止材層9aが多
孔質でかつ独立した気泡を含まないので、封止材層9a
に含まれている有害ガスは真空下で完全に除去されるた
め、完成された図5の気密パッケージ内には有害ガスは
含まれない。ここで、図1に示すように、封止材層9a
の一部分9bの幅寸法および厚さ寸法が他部分よりも小
さくなるように形成しておくと、封止材層9aが完全に
溶融する前に、前記幅寸法および厚さ寸法が他部分より
も小さくなっている部分9bを通って、絶縁性ベース1
とキャップ11とで囲まれる内部空間の有害ガスを外部
に効率よく排気できる特長がある。なお、前記封止材層
9aの一部分9bは、必ずしも幅寸法および厚さ寸法の
両方を他部分よりも小さくする必要はなく、いずれか一
方を小さくするのみでもよい。また、上記実施例は、絶
縁性ベース1の枠体部3の封止面に封止材層9aを形成
する場合について説明したが、キャップ11の封止面に
封止材層を形成してもよい。場合によっては、絶縁性ベ
ース1およびキャップ11の両方の封止面に封止材層を
形成してもよい。さらに、上記実施例は、ガラスセラミ
ック製の絶縁性ベース1とこれと近似した熱膨張係数を
有するCrを17〜19%含むステンレス鋼製のキャッ
プ11の組合せについて説明したが、アルミナセラミッ
ク製の絶縁性ベースとこれと近似した熱膨張係数を有す
る鉄・ニツケル合金製または鉄・ニッケル・コバルト合
金製のキャップとを組み合わせてもよい。
【0013】図8は本発明の第2実施例の気密パッケー
ジ製造用の構体である絶縁性ベースの平面図で、図面の
煩雑化を避けるために、封止材層は一部のみ示してい
る。図9は図8のB−B線に沿う縦断面図である。図に
おいて、21はガラス中にフォルステライト粉末を30
〜70wt%混合させたグリーンシートを焼結して製作
した熱膨張係数が10〜15×10−6/℃のガラスセ
ラミック製の絶縁性ベースで、底板部22と枠体部23
とを有する。24ないし27は前記絶縁性ベース1の長
手方向の両端面部に形成された電極形成用の凹部、2
8、29は前記絶縁性ベース21内から絶縁性ベース2
1外に導出されている銀パラジウムペースト等を塗布・
焼成して形成された電極で、一方の電極28は一方の凹
部24の端面部を通って底板部22の裏面まで延在して
形成され、他方の電極29は枠体部23の下部を迂回し
て対角部に位置する他方の凹部26の端面部を通って底
板部22の裏面まで延在して形成されている。30、3
1は電極28、29と同一材料で同時に形成された、い
わゆる「枕」と称される水晶振動素子等の電子素子の支
持部である。32aは絶縁性ベース21の封止面である
枠体部23の上面に形成された前記封止材層9aと同様
の封止材層で、その一部分32bの幅寸法および厚さ寸
法は他部分の幅寸法および厚さ寸法よりも小さく形成さ
れている。なお、2点鎖線で示す33は前記電極28、
29に導電性接着材等で接続固着される水晶振動素子等
の電子素子である。この実施例のように、封止面である
枠体部23の上面に多孔質でかつ独立した気泡を含まな
い封止材層32aを形成した絶縁性ベース21を気密パ
ッケージ製造用構体として用いて気密パッケージを製造
した場合においても、前記同様の内部に有害ガスを含ま
ない気密パッケージを製造することができる。
【0014】図10は本発明の第3実施例の気密パッケ
ージ製造用の構体である絶縁性ベースの平面図で、図面
の煩雑化を避けるために、封止材層は一部のみ示してい
る。図11は図10のC−C線に沿う縦断面図である。
図において、41はガラス中にフォルステライト粉末を
30〜70wt%混合させたグリーンシートを焼結して
製作した熱膨張係数が10〜15×10−6/℃のガラ
スセラミック製の絶縁性ベースで、底板部42と枠体部
43と、さらに底板部42の周辺部に沿って中央部より
も所定寸法だけ高くなっている段差部44を有する。4
5および46は前記絶縁性ベース41の長手方向の両端
面部に形成された電極形成用の凹部、47、48は前記
絶縁性ベース41内から絶縁性ベース41外に導出され
ている銀パラジウムペースト等を塗布・焼成して形成さ
れた電極で、一方の電極47は段差部44の上から一方
の凹部45の端面部を通って底板部42の裏面まで延在
して形成され、他方の電極48は段差部44の上から枠
体部43の下部を迂回して反対側に位置する他方の凹部
46の端面部を通って底板部42の裏面まで延在して形
成されている。49aは絶縁性ベース41の封止面であ
る枠体部43の上面に形成された前記封止材層9a、3
2aと同様の封止材層で、その一部分49bの幅寸法お
よび厚さ寸法は他部分の幅寸法および厚さ寸法よりも小
さく形成されている。なお、2点鎖線で示す50は前記
電極47、48に導電性接着材等で接続固着される水晶
振動素子等の電子素子である。この実施例のように、封
止面である枠体部43の上面に多孔質でかつ独立した気
泡を含まない封止材層49aを形成した絶縁性ベース4
1を気密パッケージ製造用構体として用いて気密パッケ
ージを製造した場合においても、前記同様の内部にガス
を含まない気密パッケージを製造することができる。さ
らに、この実施例の絶縁性ベース41のように、底板部
42の周辺部に中央部よりも所定寸法だけ高い段差部4
4を設けて、この段差部44の上に電極47、48を形
成すると、図1ないし図9に示す実施例のように、所定
高さ寸法の電極6、7、28、29および支持部8、3
0、31全体を、銀パラジウム等の電極材料で形成する
場合に比較して、段差部44それ自体を水晶振動素子等
の電子素子50の支持部として利用できるので、電極4
7、48は薄くてもよいため、高価な銀パラジウム等の
電極材料の使用量を大幅に低減でき、したがって原価低
減が図れるという特長がある。
【0015】
【発明の効果】本発明は以上のように、絶縁性ベース
と、この絶縁性ベース内から絶縁性ベース外に導出され
た電極と、前記絶縁性ベースの開口部に封止材を介して
固着封止されたキャップとを有する気密パッケージにお
いて、前記絶縁性ベースおよびキャップは近似した熱膨
張係数を有し、前記絶縁性ベースおよび/またはキャッ
プの封止面に多孔質でかつ独立した気泡を含まない低融
点ガラスからなる封止材層を形成した気密パツケージ製
造用構体を用いて製造された気密パッケージであるの
で、内部に有害ガスを含まない気密パッケージが提供で
きる。本発明はまた、絶縁性ベースと、この絶縁性ベー
ス内から絶縁性ベース外に導出された電極と、前記絶縁
性ベースの開口部に封止材を介して固着封止されたキャ
ップとを有する気密パッケージの製造用構体であって、
前記絶縁性ベースおよびキャップは近似した熱膨張係数
を有し、前記絶縁性ベースおよび/またはキャップの封
止面に多孔質でかつ独立した気泡を含まない低融点ガラ
スからなる封止材層を形成した気密パツケージ製造用構
体であるから、この製造用構体を用いて製造された気密
パッケージは、内部に有害ガスを含まない気密パッケー
ジが提供できる。本発明はさらに、絶縁性ベースと、こ
の絶縁性ベース内から絶縁性ベース外に導出された電極
と、前記絶縁性ベースの開口部に固着封止されたキャッ
プとを有する気密パッケージ製造用構体の製造方法にお
いて、前記絶縁性ベースおよびキャップは近似した熱膨
張係数を有し、前記絶縁性ベースおよびキャップのいず
れか一方または両方の封止面に低融点ガラスからなる封
止材ペーストを被着して、空気中で250〜290℃で
5〜15分間加熱することにより、多孔質でかつ独立し
た気泡を含まない封止材層を形成することができる。本
発明はさらにまた、絶縁性ベースと、この絶縁性ベース
内から絶縁性ベース外に導出された電極と、前記絶縁性
ベースの開口部に固着封止されたキャップとを有し、前
記絶縁性ベースとキャップは近似した熱膨張係数を有
し、前記絶縁性ベースおよび/またはキャップの封止面
に多孔質でかつ独立した気泡を含まない低融点ガラスか
らなる封止材層を形成した気密パツケージ製造用構体を
用いて気密パッケージを製造する方法であるから、内部
に有害ガスを含まない気密パッケージが提供できるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の気密パッケージAの製
造用構体である絶縁性ベースの平面図
【図2】 図1の絶縁性ベースのA−A線に沿う縦断面
【図3】 本発明の気密パッケージAの製造方法につい
て説明するための工程ブロック図
【図4】 本発明の第1実施例の気密パッケージAの製
造用構体である絶縁性ベースの封止材層形成前の平面図
【図5】 本発明により製造した気密パッケージAの斜
視図
【図6】 図5気密パッケージAの縦断面図
【図7】 図5気密パッケージAの要部拡大縦断面図
【図8】 本発明の第2実施例の製造用構体である絶縁
性ベースの平面図
【図9】 図8のB−B線に沿う縦断面図
【図10】 本発明の第3実施例の気密パッケージ製造
用構体である絶縁性ベースの平面図
【図11】 図10のC−C線に沿う縦断面図
【図12】 従来の気密パッケージの斜視図
【図13】 図12の気密パッケージの縦断面図
【図14】 図12の気密パッケージを製造用構体であ
る絶縁性ベースの平面図
【符号の説明】
1、21、41 絶縁性ベース 2、22、42 底板部 3、23、43 枠体部 6、7、28、29、47、48 電極 9 封止材 9a、32a、49a 封止材層 10、33、50 電子素子(水晶振動素子) 11 キャップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性ベースと、この絶縁性ベース内から
    絶縁性ベース外に導出された電極と、前記絶縁性ベース
    の開口部に封止材を介して固着封止されたキャップとを
    有する気密パッケージにおいて、前記絶縁性ベースとキ
    ャップとは近似した熱膨張係数を有し、前記封止材は多
    孔質でかつ独立した気孔を含まない低融点ガラスからな
    る封止材層を加熱溶融したものであることを特徴とする
    気密パッケージ。
  2. 【請求項2】絶縁性ベースと、この絶縁性ベース内から
    絶縁性ベース外に導出された電極と、前記絶縁性ベース
    の開口部に封止材を介して固着封止されるキャップとを
    有する気密パッケージの製造するための構体であって、
    前記絶縁性ベースとキャップとは近似した熱膨張係数を
    有し、前記絶縁性ベースおよびキャップのいずれか一方
    または両方の封止面に被着された封止材が、多孔質でか
    つ独立した気泡を実質的に含まないものであることを特
    徴とする気密パッケージの製造用構体。
  3. 【請求項3】絶縁性ベースと、この絶縁性ベース内から
    絶縁性ベース外に導出された電極と、前記絶縁性ベース
    の開口部に封止材を介して固着封止されるキャップとを
    有する気密パッケージを製造するための構体であって、
    前記絶縁性ベースとキャップとは近似した熱膨張係数を
    有し、前記絶縁性ベースおよびキャップのいずれか一方
    または両方の封止面に被着された封止材が、多孔質でか
    つ独立した気泡を実質的に含まないものであり、かつそ
    の一部分の幅寸法および/または厚さ寸法が他部分の幅
    寸法および/または厚さ寸法よりも小さく形成されてい
    ることを特徴とする気密パッケージの製造用構体。
  4. 【請求項4】絶縁性ベースと、この絶縁性ベース内から
    絶縁性ベース外に導出された電極と、前記絶縁性ベース
    の開口部に封止材を介して固着封止されたキャップとを
    有する気密パッケージを製造するための構体の製造方法
    であって、前記絶縁性ベースとキャップとは近似した熱
    膨張係数を有し、前記絶縁性ベースおよびキャップのい
    ずれか一方または両方の封止面に、低融点ガラス粉末を
    含む封止材ペーストを塗布する工程と、前記封止材ペー
    ストを加熱して多孔質でかつ独立した気泡を実質的に含
    まない封止材層を形成する工程とを含むことを特徴とす
    る気密パッケージ製造用構体の製造方法。
  5. 【請求項5】絶縁性ベースと、この絶縁性ベース内から
    絶縁性ベース外に導出された電極と、前記絶縁性ベース
    の開口部に封止材を介して固着封止されたキャップとを
    有する気密パッケージを製造するための構体の製造方法
    であって、前記絶縁性ベースとキャップとは近似した熱
    膨張係数を有し、前記絶縁性ベースおよびキャップのい
    ずれか一方または両方の封止面に、低融点ガラス粉末を
    含む封止材ペーストを塗布する工程と、前記封止材ペー
    ストを空気中で250〜290℃で5〜15分間加熱し
    て多孔質でかつ独立した気泡を実質的に含まない封止材
    層を形成する工程とを含むことを特徴とする気密パッケ
    ージ製造用構体の製造方法。
  6. 【請求項6】絶縁性ベースと、この絶縁性ベース内から
    絶縁性ベース外に導出された電極と、前記絶縁性ベース
    の開口部に封止材を介して固着封止されたキャップとを
    有する気密パッケージの製造方法であって、前記絶縁性
    ベースとキャップとは近似した熱膨張係数を有し、前記
    絶縁性ベースおよびキャップのいずれか一方または両方
    の封止面に低融点ガラス粉末を含む多孔質でかつ独立し
    た気泡を実質的に含まない封止材層を形成したものであ
    り、これら絶縁性ベースとキャップとを重ね合わせて真
    空中および不活性ガス中のいずれかで加熱して封止材層
    の低融点ガラスを完全に溶融させて封止することを特徴
    とする気密パッケージの製造方法。
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