JP2000187505A - 分散学習機能を有するコンピュータシステム - Google Patents

分散学習機能を有するコンピュータシステム

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JP2000187505A
JP2000187505A JP10364176A JP36417698A JP2000187505A JP 2000187505 A JP2000187505 A JP 2000187505A JP 10364176 A JP10364176 A JP 10364176A JP 36417698 A JP36417698 A JP 36417698A JP 2000187505 A JP2000187505 A JP 2000187505A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 学習機能を有するコンピュータシステムにお
いて、複雑な環境に適応することを可能にし、また、制
御対象物が増加した場合でも、システムの拡張を容易に
し、学習処理の高速化を図る。 【解決手段】 興奮性の結合や抑制性の結合で接続され
たセンサ等から取得した自ユニットの現在の環境等に関
する情報に基づき、ユニット群10中の各ユニット1
が、自ユニットにとってプラスの効果をもたらす出力コ
マンドを出力する。これにより、制御対象物が増加した
場合でも、この対象物に対応したユニット1を水平方向
に追加するだけで、容易にシステムを拡張することがで
きる。また、ユニット1を垂直方向に階層的に連結する
ことにより、上位階層からの入力コマンドを、複雑な環
境に応じたより詳細なコマンドに展開することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロボット等の制御
に用いられる制御対象物や環境に応じた学習機能を有す
るコンピュータシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のロボット等の制御に用いられるコ
ンピュータシステムにおいて、ニューロンと結合回路網
を基本とした生体の動作メカニズムに基づいて動作する
ニューロコンピュータがある。ニューロンは、神経細胞
ともいい、生体内において情報処理を専ら担うように特
殊化した細胞である。ニューロンを相互に結合したもの
が、脳の神経回路網(neural network)
である。ニューロコンピュータは、神経回路網の並列学
習情報処理の原理をモデル化した神経回路網モデルを用
いて、学習を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のニューロコンピュータでは、学習処理に使
用されるCPUが一つであるため、制御対象物が増加し
た場合に、システムの拡張が難しく、また、学習処理の
高速化が図れないという問題があった。また、人間の脳
の神経回路網におけるニューロンの結合には、他の細胞
の興奮を促す興奮性の結合と、逆に他の細胞の興奮を抑
えようとする抑制性の結合とがあり、これらの結合を組
み合わせて複雑な並列学習処理を実現しているが、これ
に対して、従来のニューロコンピュータでは、ニューロ
ンに相当するセンサ等からの入力信号がオンの場合に、
出力側のCPUにとってプラスの評価要因となる興奮性
の結合しか用いられていないため、複雑な学習処理を行
うことができないという問題があった。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、複雑な学習処理を行うことがで
きるようにして、複雑な環境に適応することが可能で、
また、制御対象物が増加した場合でも、システムの拡張
が容易で、学習処理の高速化を図ることが可能な学習機
能を有するコンピュータシステムを提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、制御対象物や環境に応じた学習機能を有す
るコンピュータシステムにおいて、CPUを有する複数
のユニットを連結したユニット群より構成され、ユニッ
ト群中の各ユニットの連結構造は、水平方向の並列的な
連結構造と、垂直方向の階層構造を有する連結構造とを
含み、ユニット群中の各ユニットは、それぞれが学習機
能を有し、自ユニットに接続されたセンサ等から取得し
た制御対象物や環境等の情報と、水平方向に連結された
他のユニットがセンサ等から取得した制御対象物や環境
等の情報とに基づいて、上位の階層のユニットより前回
入力されたコマンドに対して自ユニットが前回出力した
コマンドが、自ユニットにとってプラスの効果をもたら
したか否かを評価し、この評価結果と、上位の階層のユ
ニットより今回入力されたコマンドとに基づいて、低位
の階層のユニットに出力するコマンドを決定するように
したものである。
【0006】上記構成においては、自ユニットに接続さ
れたセンサ等から取得した制御対象物や環境等の情報
と、水平方向に連結された他のユニットがセンサ等から
取得した制御対象物や環境等の情報とに基づいて、上位
の階層のユニットより前回入力されたコマンドに対して
自ユニットが前回出力したコマンドが、自ユニットにと
ってプラスの効果をもたらしたか否かを評価することが
できる。従って、この評価を繰り返すことにより、それ
ぞれのユニットが、入力されるコマンドの種類毎に、自
ユニットにとってプラスの効果をもたらす出力コマンド
を学習して、出力することができる。これにより、制御
対象物が増加した場合でも、増加した制御対象物に対応
したユニットを水平方向に追加して連結するだけの簡単
な手順で、増加した制御対象物にとってプラスの効果を
もたらす出力コマンドを出力することができるので、制
御対象物の増加に応じて容易にシステムを拡張すること
ができる。また、このようにシステムを拡張した場合で
も、ユニット群中のそれぞれのユニットが、それぞれの
ユニット内のCPUを用いてユニット毎に学習処理を行
うことができるので、学習処理の高速化を図ることがで
きる。さらにまた、ユニット群中の各ユニットの連結構
造として、垂直方向の階層構造を有する連結構造を用い
るようにしたので、自ユニットに接続されたセンサや水
平方向に連結された他のユニットから取得した制御対象
物や環境等の情報に基づいて、上位の階層のユニットよ
り入力されたコマンドを、制御対象物や環境に応じたよ
り詳細な命令を表すコマンドに展開することができる。
【0007】また、ユニット群中の各ユニットと入力側
のセンサや他ユニットとの結合が、入力側のセンサや他
ユニットからの信号がオンの場合に、出力側の各ユニッ
トにとってプラスの評価要因となる興奮性の結合と、出
力側の各ユニットにとってマイナスの評価要因となる抑
制性の結合と、出力側の各ユニットにとってプラスの評
価要因にもマイナスの評価要因にもならない中性結合と
よりなるものとしてもよい。これにより、出力側の各ユ
ニットが、従来の学習機能を有するコンピュータシステ
ムで用いられていた興奮性の結合に加えて、抑制性の結
合と中性結合とを用いて、入力側のセンサや他ユニット
からの制御対象物や環境に関する情報を受け取ることが
できるので、出力側の各ユニットにとって好ましいコマ
ンドに加えて、出力側の各ユニットにとって好ましくな
いコマンドを学習することができる。これにより、複雑
な学習処理を行うことができる。また、出力側の各ユニ
ットにとって、その時点で好ましいか否かが分からない
中性結合したセンサ等からの情報を受け取ることができ
るので、より多くの情報に基づいて学習処理を行うこと
ができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による
学習機能を有するコンピュータシステムについて図面を
参照して説明する。本実施形態によるコンピュータシス
テムは、ロボット等に組み込まれて、アーム等のアクチ
ュエータの制御に用いられる。図1(a)は本実施形態
によるコンピュータシステムの基本単位となるユニット
を個別に表した図、(b)はユニットを垂直・水平ネッ
トワークで接続した様子を示す図、(c)はユニット内
部に格納される入力データと出力コマンドの組み合わせ
データのフォーマットを示す図である。ユニット1のユ
ニット本体部2の内部には、不図示のCPU,RAM、
ROMが格納されており、また、ユニット1の入力側及
び出力側には、それぞれ入力ポート3及び出力ポート4
が設けられている。ユニット本体部2内部のCPUは、
上位の階層のユニット1より入力されたコマンド、及び
自ユニットや他ユニットに接続されたセンサ系からの制
御対象物や環境についての情報を、入力ポート3より受
け取り、ROMに格納された学習処理用のプログラムを
用いて、図1(c)に示される自ユニットにとってプラ
スの効果をもたらす入力データと出力コマンドの組み合
わせのデータをRAMに蓄積していく。そして、蓄積さ
れたデータに基づいて入力データに応じた自ユニットに
とって好ましい出力コマンドを出力ポート4から出力す
る。図1(b)に示される垂直・水平ネットワーク10
を構成する各ユニット1が、このような処理を繰り返す
ことにより、各ユニット1のそれぞれが環境や制御対象
物に応じたコマンドを学習して出力することができるよ
うになるので、垂直・水平ネットワーク10内の最上位
層(第3層)のユニット1の出力ポート4から、全ての
ユニット1にとって好ましい出力コマンドを、アーム等
の駆動用のデバイスへ出力することができる。
【0009】図1(b)に示されるセンサ系に用いられ
るセンサとしては、温度、湿度、接触、光度、音声等の
センサが考えられ、環境や制御対象物の状況を把握する
ために必要な情報をとらえることができるものであれ
ば、特に制約はない。ただし、これらのセンサには、O
N/OFF接点の出力のあるものが用いられる。また、
図1(b)に示される間接出力は、各階層のユニット1
の状況を把握するためのインジケータ等に用いられる。
【0010】次に、上記入力ポート3の持つ入力端子に
ついて説明する。各入力端子には、0か1かで表された
2進数のデータが入力され、センサからの情報の入力用
端子の場合は、1はONを、0はOFFを表す。また、
コマンド入力用の端子の場合は、2進数で表した命令コ
ードが入力される。センサ入力用端子から入力されたデ
ータは、直前に出力したコマンドの評価値として用いら
れる。このセンサ入力用端子には、興奮端子、抑制端
子、中性端子の3種類の入力端子がある。興奮端子に入
力されたデータが1(ON)の場合には、ユニット1が
前回入力されたデータに対して出力したコマンドが、そ
のユニット1にとってプラスの効果をもたらしたと評価
される。これに対して、抑制端子に入力されたデータが
1の場合には、ユニット1が前回入力されたデータに対
して出力したコマンドが、そのユニット1にとってマイ
ナスの効果をもたらしたと評価される。また、中性端子
に入力されるデータについては、そのユニット1にとっ
ての評価値として扱わない。この中性端子は、主に垂直
・水平ネットワーク10の接続ポートとして使用され、
コマンドの伝達用に用いられるが、現時点ではそのユニ
ット1にとってプラスか否か分からない要因について検
知するセンサとの接続用にも用いられる。
【0011】次に、各ユニット1内のROMに内蔵され
る学習用のプログラムについて図2のフローチャートを
参照して説明する。図に示されるプログラムは、垂直・
水平ネットワーク10内の全てのユニット1に常駐す
る。各ユニット1内のCPUは、センサ情報とコマンド
より構成された入力データを受け取って、自ユニットに
とって好ましいコマンドを出力する。先ず、CPUは、
入力ポート3に入力された入力データのON/OFFを
読み取って(#1)、興奮端子と抑制端子から入力され
たセンサ情報に基づいて、ユニット1が前回の入力デー
タに対して出力したコマンドが、自らのユニット1にと
ってプラスとなる環境をもたらしたか否かを評価する
(#2)。具体的には、興奮端子に入力されたデータが
1の場合には、評価値に1をプラスし、抑制端子に入力
されたデータが1の場合には、評価値から1をマイナス
する。この結果、各端子に入力されたデータの評価値の
合計がプラスとなる場合に限り、図1(c)に示される
データフォーマットに従って、ユニット1内部の一時メ
モリに記憶された前回の入出力データの組み合わせデー
タをユニット1内部のRAMに保存する。
【0012】次に、CPUは、今回読み取った入力デー
タと同じ入力データが、RAM内の過去の組み合わせデ
ータ中にあるか否かを検索し(#3)、同じ入力データ
が存在する場合には(#4でYES)、過去の組み合わ
せデータ中の該当入力データと対になる出力コマンド
を、出力データ中のコマンドに相当するビットのデータ
としてセットする(#5)。RAM内の過去の組み合わ
せデータ中に同じ入力データが存在しない場合には(#
4でNO)、過去の組み合わせデータ中に類似データが
存在するか否かの検索を行い(#6)、類似データが存
在する場合には(#7でYES)、類似データ中の出力
コマンドを、出力データ中のコマンドに相当するビット
のデータとしてセットし(#5)、類似データが存在し
ない場合には(#7でNO)、出力コマンドをランダム
に創成して、出力データ中のコマンドに相当するビット
のデータとしてセットする(#8)。次に、CPUは、
#1で読み取った入力データ中のセンサ情報に基づい
て、出力データ中のセンサ情報に相当するビットの情報
を編集し、出力コマンドとセンサ情報よりなる出力デー
タを、各ユニット間の出力の同期をとりながら、出力ポ
ート4に出力する(#9)。この際、今回の入力データ
と出力データの組み合わせデータを、ユニット1内部の
一時メモリに記憶する。
【0013】制御対象物や環境が広範囲になった場合、
及び制御対象物に対する制御や環境が複雑化した場合に
は、接続するユニット1を増やす必要がある。この接続
方法には垂直方向の接続と、水平方向の接続がある。先
ず、垂直方向接続時のデータの流れについて図3を参照
して説明する。図3は、垂直方向ネットワークにおける
データの流れを示す図である。垂直方向ネットワーク1
1は、各階層のユニット1に接続されたセンサから入力
された環境や制御対象物に関する情報に応じて、上位階
層のユニット1から入力されたコマンドをより詳細なコ
マンドに展開することにより、環境や制御対象物に応じ
た合目的的な出力コマンドを創出することができる。
【0014】図3に示されるように、垂直方向ネットワ
ーク11は、直列的に階層をなして接続している。コマ
ンドを含むデータは、上位階層のユニット1から下位階
層のユニット1へ、すなわち、第n+2層から、第n+
1層、第n層へ出力されていく。図に示されるように、
第n+2層から第n+1層に対して、”01”というコ
マンドが出力されたとすると、この”01”を入力デー
タとして受け取った第n+1層のCPUは、RAM中の
過去データを検索して、”01”という入力データに対
応した”0100”という出力コマンドを第n層に対し
て出力する。第n層のCPUは、同じ様に自ユニット内
のRAM中の過去データを検索して、”0100”とい
う入力データに対応した”01101110”という出
力コマンドを制御対象物に対して出力する。このこと
は、垂直方向ネットワーク11の階層構造とRAM内の
過去データとを用いて、最上位層の第n+2層が出力す
る出力パターンを8桁から2桁へと1/4に圧縮してい
るといえる。これは、例えば、第n+2層で指示された
「歩く」という動作を、第n+1層で「右足を前後に動
かす」、「左足を前後に動かす」という動作に分解し、
さらに第n層で「右大腿四頭筋を収縮させる」、「右ひ
らめ筋を収縮させる」、「左・・・・」等、出力の最も
簡単な単位的出力パターン(出力コマンド)に分解して
いくことにつながる。そして、第n+2層から同じ「歩
く」というコマンド(”01”)が出力された場合で
も、各階層のユニット1でセンサ入力される情報を加味
して出力コマンドを選択・創出することにより、状況に
合った的確な「歩く」動作を表すコマンドを下位の階層
のユニット1から出力することができ、例えば、「歩
く」場所が坂道である場合には、「かかとの角度を変化
させて歩く」等の的確な「歩く」動作を実現することが
できる。逆に、高位の階層のユニット1では、「歩
く」、「曲がる」等のまとまった行動をセットで準備す
ることができるようになるので、下位の階層のユニット
1でセンサ入力情報に応じたコマンドの詳細化を図るこ
とにより、対象物や環境に応じた合目的的な行動を選択
することが可能になる。
【0015】上記垂直方向ネットワーク11内の各階層
のユニット1の違いは、一つのループにかかる処理時間
の長さが異なることで、下位の階層では、1回のループ
にかかる時間は高位の階層における時間と比べて短くな
る。この時間の設定は、各ユニット1が自動的に行う。
各ユニット1における入力ポート3内のコマンド入力用
端子の位置は、予め決められている。
【0016】次に、水平方向接続時のデータの流れにつ
いて図4を参照して説明する。図4は、水平方向ネット
ワークの接続例を示す図である。2つ以上のユニット1
について、制御対象となる物又は環境が部分的に同じ場
合、このように水平的に接続して、相互又は一方的に情
報を提供することにより、実質的に各ユニット1に接続
するセンサを増やし、結合した各ユニット1が、より多
くの情報に基づいて、出力コマンドを正確に決定するこ
とができるようになる。
【0017】図4では、第m局のユニット1と第m+1
局のユニット1とが水平方向に接続されており、第m局
の出力が第m+1局の入力として、また、第m+1局の
出力が第m局の入力として相互に入力される。図4の場
合は、第m局から第m+1局へ”0”の値が入力され、
第m+1から第m局へ”1”の値が入力されている。第
m局において第m+1局のおかれている状況、すなわち
第m+1局に接続されているセンサからの情報を全て把
握する必要はない。それは、各ユニット1が自律的に過
去のデータから他のユニットの状況を学習することで、
対応することができるからである。水平方向ネットワー
ク12において水平接続に関係するユニット1の数は、
2つ以上あればよく、端子数が許す限りいくつでもよ
い。ただし、各ユニット1は、(入力データ−出力コマ
ンド)の関係の中で学習を繰り返すので、各ユニット1
自身にとって必要な状況を把握するための最小限の外部
センサ入力用の端子は残しておく必要がある。接続端子
としては、センサ用の接続端子と同様に、興奮・抑制・
中性のいずれの種類の端子でも使用可能である。ある制
御対象物又は環境についての入力情報が、接続している
2つのユニットのそれぞれについて、同調する効果を奏
する場合は興奮端子に接続し、相反する効果を奏する場
合は抑制端子に接続し、どちらでもない場合は中性端子
に接続するという点が基本になるが、この方法には限ら
ない。一方が興奮端子に接続しているからといって、他
方も興奮端子に接続する必要はなく、他の種類の端子に
接続していてもよいし、どの端子とも接続していなくて
もよい。
【0018】次に、垂直・水平ネットワーク10の設計
方法について図5(a)(b)を参照して説明する。図
5(a)(b)は、それぞれ接続端子合計表と、接続端
子合計表を用いた垂直・水平ネットワーク10の設計例
を示す図である。垂直・水平ネットワーク10を設計す
る際に、各ユニット1相互間の入出力端子の接続関係に
ついて把握する必要がある。図5(a)に示される接続
端子合計表は、各ユニット1の入出力用の接続端子数と
接続関係を明らかにし、垂直・水平ネットワーク10の
設計に役立てるための表である。また、図5(b)に示
される垂直・水平ネットワーク10の設計図では、Co
mmandは、垂直方向ネットワーク11の系統に従っ
て接続していき、Sensorは、水平方向ネットワー
ク12の系統に従って直接接続されるセンサの接続数
と、水平方向の接続ユニットへの結線で接続していく。
接続端子合計表中のユニット名には、階層と水平方向の
位置が分かるように記入していくと、理解しやすい。図
5(b)の場合は、階層位置は数字で、水平方向の位置
はアルファベットで示している。接続端子合計表中にお
ける接続数の欄は端子の数を記入するためのものであ
る。1つのユニット1からの出力が分岐する点、及び2
つ以上のユニット1からの出力が合流する点には、その
端子数の内訳を記入するようにする。これらの内訳は、
入力端子数と出力端子数に矛盾することなく、合ってい
なければならない。
【0019】上述したように、本実施形態による分散学
習機能を有するコンピュータシステムによれば、ユニッ
ト群中のそれぞれのユニットは、センサや他ユニットか
ら取得した自ユニットの現在の環境等に関する情報に基
づき、前回入力されたコマンドに対する自ユニットの前
回出力コマンドが、自ユニットにとってプラスの効果を
もたらしたか否かを評価することができる。従って、こ
の評価を繰り返すことにより、それぞれのユニットが、
入力されるコマンドの種類毎に、自ユニットにとってプ
ラスの効果をもたらす出力コマンドを学習して、出力す
ることができる。これにより、制御対象物が増加した場
合でも、増加した制御対象物に対応したユニットを水平
方向に追加して連結するだけの簡単な手順で、増加した
制御対象物にとってプラスの効果をもたらす出力コマン
ドを出力することができるので、制御対象物の増加に応
じて容易にシステムを拡張することができる。また、ユ
ニット群中の各ユニットの連結構造として、垂直方向の
階層構造を有する連結構造を用いることにより、自ユニ
ットに接続されたセンサや水平方向に連結された他のユ
ニットから取得した環境等の情報に基づいて、上位の階
層のユニットより入力されたコマンドを、制御対象物や
環境に応じたより詳細な命令を表すコマンドに展開し
て、出力することができる。
【0020】本発明は、上記実施形態に限られるもので
はなく、様々な変形が可能である。例えば、上記実施形
態では、前回の入力データに対する前回の出力コマンド
がプラスの評価である場合には、前回の入力データと出
力コマンドの組み合わせデータを無条件にユニット1内
部のRAMに保存したが、RAM中に前回の組み合わせ
データに加えて該当の出力コマンドを発行した際の評価
値も保存し、RAM中に前回の入力データに該当する組
み合わせデータが既に格納されている場合には、RAM
中の該当出力コマンドを発行した際の評価値と前回の出
力コマンドを発行した際の評価値とを比較することによ
り、RAM中に保存する入力データと出力コマンドの組
み合わせを択一的に決定するようにしてもよい。これに
より、自ユニットにとって好ましい入力データと出力コ
マンドの組み合わせをより正確に学習することができ
る。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ユニット
群中のそれぞれのユニットは、前回入力されたコマンド
に対する自ユニットの前回出力コマンドが、自ユニット
にとってプラスの効果をもたらしたか否かを評価するこ
とができるので、この評価を繰り返すことにより、それ
ぞれのユニットが、入力されるコマンドの種類毎に、自
ユニットにとってプラスの効果をもたらす出力コマンド
を学習して、出力することができる。これにより、制御
対象物が増加した場合でも、増加した制御対象物に対応
したユニットを水平方向に追加して連結するだけの簡単
な手順で、増加した制御対象物にとってプラスの効果を
もたらす出力コマンドを出力することができるので、制
御対象物の増加に応じて容易にシステムを拡張すること
ができる。また、このようにシステムを拡張した場合で
も、ユニット群中のそれぞれのユニットが、CPUを有
しており、それぞれのユニット毎に学習処理を行うこと
ができるので、水平方向の連結を増やし、広範な制御対
象物や環境についての情報に基づいて複雑な学習処理を
行った場合でも、学習処理の高速化を図ることができ
る。さらにまた、ユニット群中の各ユニットの連結構造
として、垂直方向の階層構造を有する連結構造を用いる
ことにより、上位の階層のユニットより入力されたコマ
ンドを、センサや他のユニットから取得した制御対象物
や環境等の情報に基づいて、制御対象物や環境に応じた
より詳細な命令を表すコマンドに展開して、出力するこ
とができる。
【0022】また、ユニット群中の各ユニットと入力側
のセンサや他ユニットとの結合を、入力側のセンサや他
ユニットからの信号がオンの場合に、出力側の各ユニッ
トにとってプラスの評価要因となる興奮性の結合と、出
力側の各ユニットにとってマイナスの評価要因となる抑
制性の結合と、出力側の各ユニットにとってプラスの評
価要因にもマイナスの評価要因にもならない中性結合と
よりなるものとすることにより、出力側の各ユニット
が、自ユニットにとって好ましいコマンドと、好ましく
ないコマンドとを学習することができる。これにより、
複雑な学習処理を行うことができるので、複雑な環境に
適応することができるようになる。また、出力側の各ユ
ニットにとって、その時点で好ましいか否かが分からな
い中性結合したセンサ等からの情報を受け取ることがで
きるので、より多くの情報に基づいて正確な学習処理を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態によるコンピュー
タシステムの基本単位となるユニットを個別に表した
図、(b)はユニットを垂直・水平ネットワークで接続
した様子を示す図、(c)はユニット内部に格納される
入力データと出力コマンドの組み合わせデータのフォー
マットを示す図である。
【図2】各ユニット内のROMに内蔵される学習用のプ
ログラムの制御を示すフローチャートである。
【図3】垂直方向ネットワークにおけるデータの流れを
示す図である。
【図4】水平方向ネットワークの接続例を示す図であ
る。
【図5】(a)(b)は、それぞれ接続端子合計表と、
接続端子合計表を用いた垂直・水平ネットワークの設計
例を示す図である。
【符号の説明】
1 ユニット 11 垂直方向ネットワーク(垂直方向の階層構造を
有する連結) 12 水平方向ネットワーク(水平方向の並列的な連
結)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象物や環境に応じた学習機能を有
    するコンピュータシステムにおいて、 CPUを有する複数のユニットを連結したユニット群よ
    り構成され、 前記ユニット群中の各ユニットの連結構造は、水平方向
    の並列的な連結構造と、垂直方向の階層構造を有する連
    結構造とを含み、 前記ユニット群中の各ユニットは、それぞれが学習機能
    を有し、自ユニットに接続されたセンサ等から取得した
    制御対象物や環境等の情報と、水平方向に連結された他
    のユニットがセンサ等から取得した制御対象物や環境等
    の情報とに基づいて、上位の階層のユニットより前回入
    力されたコマンドに対して自ユニットが前回出力したコ
    マンドが、自ユニットにとってプラスの効果をもたらし
    たか否かを評価し、この評価結果と、上位の階層のユニ
    ットより今回入力されたコマンドとに基づいて、低位の
    階層のユニットに出力するコマンドを決定するようにし
    たことを特徴とする分散学習機能を有するコンピュータ
    システム。
  2. 【請求項2】 前記ユニット群中の各ユニットと入力側
    のセンサや他ユニットとの結合の種類が、入力側のセン
    サや他ユニットからの信号がオンの場合にそれぞれ、出
    力側の各ユニットにとってプラスの評価要因となる興奮
    性の結合と、出力側の各ユニットにとってマイナスの評
    価要因となる抑制性の結合と、出力側の各ユニットにと
    ってプラスの評価要因にもマイナスの評価要因にもなら
    ない中性結合とよりなることを特徴とする請求項1に記
    載の分散学習機能を有するコンピュータシステム。
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