JP2000186672A - 弁構造およびこれを用いた電磁式ダイヤフラムポンプ - Google Patents

弁構造およびこれを用いた電磁式ダイヤフラムポンプ

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JP2000186672A
JP2000186672A JP10363905A JP36390598A JP2000186672A JP 2000186672 A JP2000186672 A JP 2000186672A JP 10363905 A JP10363905 A JP 10363905A JP 36390598 A JP36390598 A JP 36390598A JP 2000186672 A JP2000186672 A JP 2000186672A
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valve body
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fixed
shaft
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JP10363905A
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Koichi Kamiyama
幸一 神山
Noboru Kogure
昇 小暮
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Fujikura Composites Inc
Original Assignee
Fujikura Rubber Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通気流量の格段の向上が図られる弁構造およ
びこれを用いた電磁式ダイヤフラムポンプを提供する。
耐久性に優れ、作業工数の低減化が可能な弁構造および
これを用いた電磁式ダイヤフラムポンプを提供する。セ
ンタープレートの形態を特定することにより、低消費電
力化が図れ、さらにはダイヤフラムの耐久性の向上が図
れる電磁式ダイヤフラムポンプを提供する。 【解決手段】 複数の通気孔と、この通気孔の開閉を行
うシール面を備える肉薄板形状の弁本体を有する弁構造
であって、前記弁本体は、略中心線に位置する箇所で実
質的に直線状の弁固定軸として固定され、当該弁固定軸
を基線として、羽ばたき状に弁本体が変形することによ
り弁本体による通気孔の開閉がなされるように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な弁構造であ
って羽ばたき状に弁本体が変形する弁構造、およびこれ
を好適に適用させた電磁式ダイヤフラムポンプに関す
る。
【0002】電磁式ダイヤフラムポンプについて言え
ば、特に、対向する電磁石に交流電流を通電させること
により、対向する電磁石の間に介在された振動子を交流
電源と同じ周波数で往復運動させ、振動子の両端部に対
向するように配置された一対のダイヤフラムの変形を利
用し、ダイヤフラムで仕切られるケース内の容積変化
と、弁の作用により圧縮気体を連続的に吐出させるよう
に作用する。このような電磁式ダイヤフラムポンプは、
例えば、曝気式浄化槽の曝気用、養魚の酸素補給用、泡
風呂等のエアー噴気用、小型コンプレッサー等に用いら
れる。
【0003】
【従来の技術】従来より、例えば、浄化槽の曝気用や養
魚の酸素補給用のポンプの一つとして、電磁式ダイヤフ
ラムポンプが使用されている。
【0004】このような電磁式ダイヤフラムポンプは、
例えば、実開平2−83387号公報等に開示されてい
るように、上部を開放した箱状の電磁石ケースと、この
電磁石ケースの中に対向するように配置され固着された
一対の電磁石と、この一対の電磁石の対向面の間に介在
され電磁石の極性変化に伴い往復運動する振動子を備え
ている。さらに、振動子の両端部には、対向するように
配置された一対のダイヤフラムが形成されており、ダイ
ヤフラムの外周縁は、電磁石ケースと、吸入弁および吐
出弁を有する弁ケース本体とにより挟持・固定されてい
る。
【0005】そして、電磁式ダイヤフラムポンプは、電
磁石の極性変化に伴い振動子が往復運動し、この振動子
に連結されたダイヤフラムを振動させることによって、
外部空気の圧縮室内への吸入、および吸入した空気の圧
縮吐出という動作が吸入弁および吐出弁を介して連続的
に繰り返される。
【0006】このような電磁式ダイヤフラムポンプに使
用される吸入弁および吐出弁は、アンブレラバルブと呼
ばれるものが一般的に多く使用され、このものは、肉薄
円形状の弁傘部と、この弁傘部から突出する弁固定軸を
備える形状をなしている。そして、肉薄円形状の弁傘部
は、ダイヤフラムの振動に伴い、空気の流通口である通
気孔の開閉を制御するように作用する。通常、空気の流
通口である通気孔は、吸入弁や吐出弁の弁1個当たり、
最大Φ5mm程度の丸穴が1個から10個程度、弁固定
軸を中心として円周上に配置され形成されている。
【0007】ところで、通気孔を通しての通気流量はポ
ンプ性能の指標の一つであり、実際の設計段階で、装置
自体の大きさはそのままとし通気流量を大きくとりたい
場合がある。ところが、この通気流量を大きくするため
に通気孔1個当たりの径を大きくすると、通気孔のシー
ル時に背圧力で肉薄の弁傘部が通気孔内に潜り込むよう
に変形するために、シール弁機能としての耐久性が低下
するおそれがある。この一方で、通気孔1個当たりの径
を小さくして穴の個数を増やすと、通気孔の管抵抗が増
し、単位穴面積あたりの流量が減少してしまうという問
題がある。このような問題に対処するために、例えば、
実公平7−36139号公報に開示されているように、
円板形状の弁の数そのものを増やし、2個以上設ける方
法も考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法では、部品点数が多くなり、組み立て工数の増
大や部材管理工数の増大を招き、直接、コストアップの
要因となってしまう。また、このような円板形状の弁構
造よりもさらに格段と通気流量のアップが期待できる新
たな弁構造の開発が要望されている。
【0009】このような実状のもとに本発明は創案され
たものであり、その目的は、通気流量(単位穴面積あた
りの通気流量)の格段の向上が図られる弁構造およびこ
れを用いた電磁式ダイヤフラムポンプを提供することに
ある。これによって小さい圧力でも大きな流量が得ら
れ、逆の視点からみれば同一流量が得たい場合に装置の
小型化が可能になる。さらには、耐久性に優れ、作業工
数の低減化が可能な弁構造およびこれを用いた電磁式ダ
イヤフラムポンプを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、複数の通気孔と、この通気孔の開
閉を行うシール面を備える肉薄板形状の弁本体を有する
弁構造であって、前記弁本体は、略中心線に位置する箇
所で実質的に直線状の弁固定軸として固定され、当該弁
固定軸を基線として、羽ばたき状に弁本体が変形するこ
とにより弁本体による前記通気孔の開閉がなされるよう
に構成される。
【0011】また、本発明は、複数の通気孔と、この通
気孔の開閉を行うシール面を備える肉薄板形状の弁本体
を有する弁構造であって、前記弁本体は、肉薄長板形状
をなし、長手方向に沿った略中心線に位置する箇所で実
質的に直線状の弁固定軸として固定され、前記通気孔
は、弁固定軸の両側に沿って配列された部分を有してお
り、前記弁本体は、弁固定軸を基線として、羽ばたき状
に変形することにより弁本体による前記通気孔の開閉が
なされるように構成される。
【0012】また、本発明の弁本体の好ましい態様とし
て、前記弁本体の略中心線に位置する箇所には、弁固定
軸として固定するための複数の弁固定用突起が配列され
てなるように構成される。
【0013】また、本発明の弁本体の好ましい態様とし
て、前記弁本体の略中心線に位置する箇所には、弁固定
軸として固定するための固定部材がさらに装着されてな
るように構成される。
【0014】また、本発明の弁本体の好ましい態様とし
て、前記複数の弁固定用突起は、突出した棒状リブを介
して弁本体に連結されているように構成される。
【0015】また、本発明は、筐体状の電磁石ケース
と、該電磁石ケースの中に対向するように配置された一
対の電磁石と、該一対の電磁石の対向面の間に介在され
電磁石の極性変化に伴い、電磁石の対向方向に対して直
角方向に往復運動する振動子と、該振動子の両端部に対
向するように配置された一対の弾性を有するダイヤフラ
ムと、該ダイヤフラムにより隔離され、複数の通気孔
と、この通気孔の開閉を行うシール面を備える肉薄板形
状の弁本体を有する吸入弁および吐出弁を有する弁ケー
ス本体と、を有する電磁式ダイヤフラムポンプであっ
て、前記弁ケース本体に弁機能を有するように固着され
る吸入弁および吐出弁の弁本体は、それぞれ、略中心線
に位置する箇所で実質的に直線状の弁固定軸として固定
され、当該弁固定軸を基線として、羽ばたき状に弁本体
が変形することにより弁本体による前記通気孔の開閉が
なされるように構成される。
【0016】また、本発明の電磁式ダイヤフラムポンプ
の好ましい態様として、前記弁本体は、肉薄長板形状を
なし、長手方向に沿った略中心線に位置する箇所で実質
的に直線状の弁固定軸として固定され、前記通気孔は、
弁固定軸の両側に沿って配列された部分を有しており、
前記弁本体は、弁固定軸を基線として、羽ばたき状に変
形することにより弁本体による前記通気孔の開閉がなさ
れるように構成される。
【0017】また、本発明の電磁式ダイヤフラムポンプ
の好ましい態様として、前記弁本体の略中心線に位置す
る箇所には、弁固定軸として固定するための複数の弁固
定用突起が配列されてなるように構成される。
【0018】また、本発明の電磁式ダイヤフラムポンプ
の好ましい態様として、前記弁本体の略中心線に位置す
る箇所には、弁固定軸として固定するための固定部材が
さらに装着されてなるように構成される。
【0019】また、本発明の電磁式ダイヤフラムポンプ
の好ましい態様として、前記複数の弁固定用突起は、突
出した棒状リブを介して弁本体に連結されているように
構成される。
【0020】本発明における弁本体は、略中心線に位置
する箇所で実質的に直線状の弁固定軸として固定され、
当該弁固定軸を基線として、羽ばたき状に弁本体が変形
する。そのためリフト抵抗が小さくなり、リフト高さが
増大し、通気孔の開きが十分になされ、流量の増大化が
図られる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について添付図面に基づいて詳細に説明する。本発明の
弁構造は、その理解を容易にするために、当該弁構造を
電磁式ダイヤフラムポンプに適用した場合を、好適例と
して挙げて以下に説明する。
【0022】図1は、本発明の電磁式ダイヤフラムポン
プ1を、個々の主要パーツに分解させた状態を概略的に
示す斜視図である。
【0023】図2は、本発明の電磁式ダイヤフラムポン
プの主要部分の必要箇所を、断面で示した正面図、図3
は、本発明の電磁式ダイヤフラムポンプの主要部分の必
要箇所を、断面で示した平面図である。
【0024】図1に示されるように、下部タンク容器5
の上面には、板状の底部基台プレート7が、密封状態と
なるように被着固定される。この板状の底部基台プレー
ト7の略中央付近の上に、電磁石ケース10が設置され
ている。電磁石ケース10は、一般に、底部基台プレー
ト7の上に直接載置されるのではなく、実質的にクッシ
ョン作用が働くように、例えば、防振ゴム9を介して設
置されている。電磁石ケース10は、本実施の形態の場
合、開口部を有する有底容器状の電磁石ケース本体11
と、この開口部を覆うための板状の電磁石ケース蓋体1
5を有し構成される。
【0025】電磁石ケース10の中には、対向するよう
に配置された一対の電磁石21,25と、この一対の電
磁石21,25の対向面の間に介在され、電磁石の極性
変化に伴い、電磁石の対向方向に対して直角方向に往復
運動する振動子30が挿着される。さらに、振動子30
は、その両端部に連結用シャフト31,31が固定配置
されており、これにより振動子30の両端部に対向する
一対のダイヤフラム40が配置される。
【0026】ダイヤフラム40の中央部には、ダイヤフ
ラム電磁石側センタープレート70と、ダイヤフラム弁
ケース側センタープレート80とが挟持された状態で固
定されており、これらの結合プレート70,80に実質
的に振動子30(連結用シャフト31,31)が固定さ
れる。
【0027】ダイヤフラム40の外周面は電磁石ケース
10の側面に固定され、このダイヤフラム40を押しつ
けるように弁ケース本体50および弁ケース蓋体60
が、電磁石ケース10の両側に固着される。
【0028】弁ケース本体50には、吸入弁120およ
び吐出弁130がそれぞれ各所定の機能(吸入および吐
出)を果たすように特定の向きに取りつけられている。
このことは、後述する図3の説明でより明らかになるで
あろう。
【0029】弁ケース蓋体60は、外部に突出したホー
ス連結部61を備え、この連結部61にL型ゴムホース
90の上部口91が挿着され、L型ゴムホース90の下
部口95は、底部基台プレート7の孔部7aに挿着され
る。
【0030】このようにして底部基台プレート7の上
に、配置された電磁石ケース10およびそれに固着され
る上記の主要部材は、外包ケース100によってすっぽ
りと覆われ、外包ケース100の底部は、通常、下部タ
ンク容器5の周縁あるいは底部基台プレート7の周縁と
当接しつつ密封状態に固着される。外包ケース100
は、エアーフィルタ(図示していない)をその上部備
え、外部空気がエアーフィルタを介して外包ケース10
0内部に流入するようにエアーフィルタカバー101に
よりエアーフィルタの固着が行われている。図1におけ
る符号110は、ゴム脚を示している。
【0031】次いで、図2および図3に基づき、本発明
の電磁式ダイヤフラムポンプの基本的構造をさらに詳細
に説明する。
【0032】図2および図3に示されるように、対向し
て配置される一対の電磁石21,25は、それぞれ、E
型の電磁石コア22,26と、電磁石コイル23,27
が巻かれた電磁石ボビン24,28とを備えている。電
磁石ボビン24,28はそれぞれ、両端にフランジ部2
4aおよび28aを有する筒状形態をなし、これらの電
磁石ボビン24,28は、それぞれ、E型の電磁石コア
22,26の中央コア22a,26aに挿入された形態
で組み立てられる。電磁石21,25の電磁石コイル2
3,27には交流電源が接続され、交流電源の周波数と
同一回数の磁極の変化(極性変化)が生じるようになっ
ている。
【0033】このような一対の電磁石21,25の対向
面の間隙には、電磁石21,25の極性変化に伴い往復
運動する振動子30が電磁石と接触しないように装着さ
れている。振動子30は、本実施の形態の場合、プレー
ト本体部35と、その両端に形成される連結用シャフト
31,31を有し、プレート本体部35には、四角状の
4つの極性の異なる永久磁石36,36(例えばN
極),37,37(例えばS極)が埋設されている。
【0034】振動子30の両端部には、一対の中央穴あ
き円盤状の弾性体(例えばゴム)ダイヤフラム40が対
向するように配置されており、一対のダイヤフラム40
の外周フランジ部41は、電磁石ケース10と、弁ケー
ス本体50により挟持固定されている。ダイヤフラム4
0の内周部45は、ダイヤフラム電磁石側センタープレ
ート70と、ダイヤフラム弁ケース側センタープレート
80とによって挟持された状態で固定されており、これ
らの結合プレート70,80に振動子30が固定されて
いる(連結用シャフト31,31の先端部で螺子止めさ
れている)。
【0035】図3に示されるように、電磁石ケース10
に固着される弁ケース本体50および弁ケース蓋体60
により、吸気室150が形成され、この吸気室150
は、連通孔59で電磁石ケース10内部に連通してい
る。吸気室150を区画する弁ケース本体50の吸気側
外側壁51には、吸入弁120が内側から装着されてい
る。
【0036】この吸入弁120の弁作用により、図3に
示されるように外側壁51に形成された通気孔121を
通して、空気がダイヤフラム室160に吸入される。ダ
イヤフラム室160は、ダイヤフラム40と、弁ケース
本体50の吸気側外側壁51と吐出側外側壁55とによ
って区画されており、吐出側外側壁55には吐出弁13
0が外側から装着されている。
【0037】吐出弁130の形態そのものは、前述した
吸入弁120と基本的に同じとすることが望ましい。
【0038】この吐出弁130の弁作用により、図3に
示されるように、吐出側外側壁55に形成された通気孔
131を通して、ダイヤフラム室160の空気は、吐出
室170に吐出されるようになっている。吐出室170
に吐出された空気は、L型ゴムホース90内を通過し
て、下部タンク容器5内に入り、吐出口5a(図1)を
通して吐出される。
【0039】なお、吸入弁120および吐出弁130の
弁作用は、以下の動作に基づき行われる。すなわち、交
流電源に接続された電磁石21,25の極性変化に伴い
振動子30は、交流電源と同じ周波数で図面の矢印
(イ)および矢印(ロ)方向に往復運動する。この振動
子30の動きに同期して振動子30の両端部に配置され
たダイヤフラム40は、そのダイヤフラム40の中央部
を中心にして振動子30のストロークと同じ変位量で変
形する。これにより、ダイヤフラム室160の容量の変
化が生じ、図3の右方向側のダイヤフラム室160に注
目すると、ダイヤフラム40が矢印(イ)方向に変形し
た場合、ダイヤフラム室160は膨張して負圧になり、
吸入弁120は開いて、空気がダイヤフラム室160内
に吸入される。この逆に、ダイヤフラム40が矢印
(ロ)方向に変形した場合、ダイヤフラム室160は圧
縮され正圧になり、吐出弁130は開いて、空気がダイ
ヤフラム室160内から吐出室170に吐出される。こ
れらの動作が交互に連続的に行われ、圧縮空気が連続的
に吐出される。なお、このような弁機構を含む基本的な
動作原理そのものは、すでに公知の技術となっている。
【0040】本発明における発明の要部は、複数の通気
孔と、この通気孔の開閉を行うシール面を備える肉薄板
形状の弁本体を有する弁構造であって、前記弁本体は、
略中心線に位置する箇所で実質的に直線状の弁固定軸と
して固定され、当該弁固定軸を基線として、羽ばたき状
に弁本体が変形することにより弁本体による通気孔の開
閉がなされるように構成したところにある。
【0041】このような発明の要部を、図4〜図6に基
づき詳細に説明する。
【0042】図4(a)は、吸入弁120および吐出弁
130となるいわゆる弁の正面図、図4(b)は、図4
(a)の底面図である。図5(a)は、複数の通気孔を
備え、この通気孔の開閉を行うための吸入弁120およ
び吐出弁130が取り付けられる弁ケース本体50の正
面図、図5(b)は、図5(a)のA−A断面矢視図で
ある。図6(a)〜(c)は、弁ケース本体50に取り
つけられた吸入弁120および吐出弁130の動作を説
明するための図面である。
【0043】本発明における吸入弁120(吐出弁13
0;カッコ()内の符号は吐出弁に関するものを示す)
およびこれらが装着される弁ケース本体50の詳細な形
態が図4および図5に、それぞれ、示されている。図4
に示されるごとく本発明で好適に用いられる吸入弁12
0(130)は、肉薄長板状の弁本体122(132)
と、この弁本体122(132)の裏面(シール面12
2a(132a)として機能する)に略中心線に沿って
突出するように形成された棒状リブ128(138)
と、この棒状リブ128(138)に連結された5個の
弁固定用突起127(137)を有している。
【0044】棒状リブ128(138)は、後述する弁
ケース本体50に吸入弁120(130)が取り付けら
れる際に、弁ケース本体50の嵌合溝53(図5)と嵌
着され、特に、位置固定が確実に行われるように作用す
る。
【0045】本実施の形態の場合、弁固定用突起127
(137)は、挿入軸部127a(137a)と、固定
後の抜け防止のための係止凸部127b(137b)
と、挿入補助テーパ部127c(137c)を備えてい
る。挿入補助テーパ部127c(137c)は装着後、
切断して除去してもよい。このような弁固定用突起12
7(137)は、後述するように実質的な直線状の弁固
定軸を形成することができるように略直線的に配置され
る。弁固定用突起127(137)の個数については、
直線状の固定が確実に行える範囲で適宜決定すればよ
い。
【0046】このような吸入弁120(吐出弁130)
が装着される弁ケース本体50は、図5に示されるよう
に、貫通された吸入用の複数の通気孔121(22個;
図示のごとく略長方形形状に配置)と、貫通された吐出
用の複数の通気孔131(22個;図示のごとく略長方
形形状に配置)と、前記弁固定用突起127および13
7を挿入固定するための吸入弁挿入固定用孔57(5
個;直線状に配置)および吐出弁挿入固定用孔58(5
個;直線状に配置)を備えている。
【0047】吸入弁挿入固定用孔57は、吸入弁120
の弁固定用突起127が挿入・固定できるように、当該
突起127と同一ピッチで実質的に直線状に配置されて
おり、これらが一体化・固定されて吸入弁120の弁本
体122は、実質的に直線状の弁固定軸(F−F方向)
として固定され、この弁固定軸(F−F方向)を基線と
して、羽ばたき状に弁本体122が変形することにより
弁本体122による通気孔121の開閉がなされる(こ
のことは、後述する図6に基づく説明により容易に理解
できる)。
【0048】これと同様に、吐出弁挿入固定用孔58
は、吐出弁130の弁固定用突起137が挿入・固定で
きるように、当該突起137と同一ピッチで実質的に直
線状に配置されており、これらが一体化・固定されて吐
出弁130の弁本体132は、実質的に直線状の弁固定
軸(F’−F’方向)として固定され、この弁固定軸
(F’−F’方向)を基線として、羽ばたき状に弁本体
132が変形することにより弁本体132による通気孔
131の開閉がなされる。2つの弁固定軸(F−F方
向)と弁固定軸(F’−F’方向)は通常同一方向とさ
れるが、異なっていてもよい。本発明に言う『実質的に
直線状』とは、完全な直線のみならず、本発明の作用効
果を逸脱しない範囲での多少の湾曲線や折れ線をも含む
概念である。
【0049】また、本発明の好適な実施の形態として、
吸入用の複数の通気孔121と、吐出用の複数の通気孔
131は、図5(a)に示されるごとく、それぞれの弁
固定軸の両側に沿って配列された部分を有しており、こ
のように配列された部分の通気孔から、効率良くかつ多
くの空気の流通がなされる。各弁本体122,132
は、弁固定軸を基線として羽ばたき状に変形して通気孔
の開閉が十分に行えるためである。
【0050】羽ばたき状に弁本体122および弁本体1
32が変形する様子を図6に基づいて説明する。図6
(a)には、図4に示される吸入弁120および吐出弁
130を、図5に示される弁ケース本体50の吸入弁挿
入固定用孔57および吐出弁挿入固定用孔58にそれぞ
れ挿入して装着した状態が示される。各弁本体122,
132は、それぞれ紙面の奥行き方向ないしは手前方向
が弁固定軸方向(F−F,F’−F’)であり(中心線
方向Pと同じ)、弁の長手方向となっている。ダイヤフ
ラムの変形に伴い、ダイヤフラム室160が膨張して負
圧になった時、吸入弁120の弁本体122は開いて、
空気がダイヤフラム室160内に吸入される。この際、
図6の弁本体122は紙面の奥行き方向ないしは手前方
向の弁固定軸を基線として羽ばたき状に弁本体122が
変形することにより弁本体122による複数の通気孔1
21の通気がなされる(図6(b))。羽ばたき状の変
形に基づく弁本体122のリフト高さh1は、極めて大
きく、しかも低圧での作動が可能である。
【0051】次いで、ダイヤフラムの逆方向の変形に伴
い、ダイヤフラム室160は圧縮され正圧になり、吐出
弁130の弁本体132は開いて、空気がダイヤフラム
室160内から吐出室に吐出される(図6(c))。こ
の場合もやはり前記同様に羽ばたき状の変形に基づく弁
本体132のリフト高さh2は、極めて大きく、しかも
低圧での作動が可能である。これら図6(b)〜(c)
の動作が交互に連続的に行われ、圧縮空気が連続的に吐
出される。
【0052】吸入弁120および吐出弁130は、弁固
定用突起127および137(図4(a))が形成され
ていないタイプのものであってもよい。この場合には、
弁本体の略中心線に位置する箇所には、弁固定軸として
固定するための固定部材が追加部材としてさらに装着さ
れる。具体的には、固定部材としてのビス止め、リベッ
ト止めが行われる。
【0053】本発明のおける弁本体122,132の厚
さは、使用するゴム材質や、ポンプの設定仕様に応じて
適宜選定することができ特に限定されるものではない
が、通常は、0.5〜1.5mm程度とされる。用いる
ゴム材質にも特に制限はない。例えば、EPDMやシリ
コーンゴムが好適な例として挙げられる。ニトリルゴ
ム、フロロシリコーンゴム、ヒドリンゴム、フッ素ゴム
等であってもよい。これらは、使用温度や接触流体によ
っても適宜選定され使用される。
【0054】また、本発明に用いられる吸入弁120お
よび吐出弁130の数は、各々1個ずつとすることが望
ましいが、設計上の必要性から2個以上設けることも可
能である。
【0055】なお、本発明の弁構造は、電磁式ダイヤフ
ラムポンプ以外にも、燃料ポンプ用バルブ、血圧計用排
気バルブ、ダッシュポット用遅延弁、燃料タンク内圧調
整弁、井戸ポンプ空気補給弁、インクジェットプリンタ
ー用ポンプ、医療用輸血逆止弁、自動販売機用バルブ等
種々の分野での適用が可能である。
【0056】
【実施例】以下、具体的実施例を示し、本発明をさらに
詳細に説明する。
【0057】図4にされるような形状の吸入弁120お
よび吐出弁130(弁本体の幅は17mm;長さは61
mm;厚さは0.8mm)をゴム材EPDMで作製し、
図5に示されるような弁ケース本体に装着した。なお、
弁ケース本体に形成された吸入用の通気孔121および
吐出用の通気孔131は、それぞれ、Φ4mm×22個
とした(吸入用および吐出用の総穴面積は、それぞれ、
276mm2 )。このものを図2に示されるような電磁
式ダイヤフラムポンプに組込み、実際にポンプを作動さ
せて流量がどの程度確保できるかどうかの実験を行っ
た。
【0058】これとの比較のために、従来より提案され
ているタイプの弁構造、すなわち実公平7−36139
号公報に開示されているように、円板形状の弁の数を吸
入側および吐出側にそれぞれ2個弁ケース本体に装着し
(吸入用および吐出用の総穴面積は、276mm2 )、
それ以外は図2に示されるのと同様な電磁式ダイヤフラ
ムポンプに組込み、実際にポンプを作動させて流量がど
の程度確保できるかどうかの比較実験を行った。
【0059】その結果、本発明の羽ばたき状に変形する
弁本体を有するポンプでは、弁本体のリフトがスムース
に行え、リフト量が大きく、比較ポンプと比べて15.
4%の流量増となることが確認された。
【0060】
【発明の効果】上記の結果より本発明の効果は明らかで
ある。すなわち、本発明は、複数の通気孔と、この通気
孔の開閉を行うシール面を備える肉薄板形状の弁本体を
有する弁構造であって、前記弁本体は、略中心線に位置
する箇所で実質的に直線状の弁固定軸として固定され、
当該弁固定軸を基線として、羽ばたき状に弁本体が変形
することにより弁本体による通気孔の開閉がなされるよ
うに構成されているので、通気流量(単位穴面積あたり
の通気流量)の格段の向上が図られる。これによって小
さい圧力でも大きな流量が得られ、逆の視点からみれば
同一流量が得たい場合に小型が可能になる。さらには、
耐久性に優れ、作業工数の低減化が可能となるという効
果も奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁式ダイヤフラムポンプを、個々の
主要パーツに分解させた状態を概略的に示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の電磁式ダイヤフラムポンプの主要部分
の必要箇所を、断面で示した正面図である。
【図3】本発明の電磁式ダイヤフラムポンプの主要部分
の必要箇所を、断面で示した平面図である。
【図4】図4(a)は、吸入弁および吐出弁となるいわ
ゆる弁の正面図、図4(b)は、図4(a)の底面図で
ある。
【図5】図5(a)は、複数の通気孔を備え、この通気
孔の開閉を行うための吸入弁および吐出弁が取り付けら
れる弁ケース本体の正面図、図5(b)は、図5(a)
のA−A断面矢視図である。
【図6】図6(a)〜(c)は、弁ケース本体に取りつ
けられた吸入弁および吐出弁の動作を説明するための図
面である。
【符号の説明】
1…電磁式ダイヤフラムポンプ 5…下部タンク容器 7…底部基台プレート 10…電磁石ケース 11…電磁石ケース本体 15…電磁石ケース蓋体 17…空気吸入口 21,25…電磁石 30…振動子 40…ダイヤフラム 50…弁ケース本体 60…弁ケース蓋体 70…ダイヤフラム電磁石側センタープレート 80…ダイヤフラム弁ケース側センタープレート 90…L型ゴムホース 100…外包ケース 120…吸入弁 120a…シール面 121…通気孔 122…弁本体 127…弁固定用突起 128…棒状リブ 130…吐出弁 130a…シール面 131…通気孔 132…弁本体 137…弁固定用突起 138…棒状リブ 150…吸気室 160…ダイヤフラム室 170…吐出室

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の通気孔と、この通気孔の開閉を行
    うシール面を備える肉薄板形状の弁本体を有する弁構造
    であって、 前記弁本体は、略中心線に位置する箇所で実質的に直線
    状の弁固定軸として固定され、当該弁固定軸を基線とし
    て、羽ばたき状に弁本体が変形することにより弁本体に
    よる前記通気孔の開閉がなされることを特徴とする弁構
    造。
  2. 【請求項2】 複数の通気孔と、この通気孔の開閉を行
    うシール面を備える肉薄板形状の弁本体を有する弁構造
    であって、 前記弁本体は、肉薄長板形状をなし、長手方向に沿った
    略中心線に位置する箇所で実質的に直線状の弁固定軸と
    して固定され、 前記通気孔は、弁固定軸の両側に沿って配列された部分
    を有しており、 前記弁本体は、弁固定軸を基線として、羽ばたき状に変
    形することにより弁本体による前記通気孔の開閉がなさ
    れる請求項1に記載の弁構造。
  3. 【請求項3】 前記弁本体の略中心線に位置する箇所に
    は、弁固定軸として固定するための複数の弁固定用突起
    が配列されてなる請求項1または請求項2に記載の弁構
    造。
  4. 【請求項4】 前記弁本体の略中心線に位置する箇所に
    は、弁固定軸として固定するための固定部材がさらに装
    着されてなる請求項1または請求項2に記載の弁構造。
  5. 【請求項5】 前記複数の弁固定用突起は、突出した棒
    状リブを介して弁本体に連結されている請求項1ないし
    請求項4のいずれかに記載の弁構造。
  6. 【請求項6】 筐体状の電磁石ケースと、 該電磁石ケースの中に対向するように配置された一対の
    電磁石と、 該一対の電磁石の対向面の間に介在され電磁石の極性変
    化に伴い、電磁石の対向方向に対して直角方向に往復運
    動する振動子と、 該振動子の両端部に対向するように配置された一対の弾
    性を有するダイヤフラムと、 該ダイヤフラムにより隔離され、複数の通気孔と、この
    通気孔の開閉を行うシール面を備える肉薄板形状の弁本
    体を有する吸入弁および吐出弁を有する弁ケース本体
    と、を有する電磁式ダイヤフラムポンプであって、 前記弁ケース本体に弁機能を有するように固着される吸
    入弁および吐出弁の弁本体は、それぞれ、略中心線に位
    置する箇所で実質的に直線状の弁固定軸として固定さ
    れ、当該弁固定軸を基線として、羽ばたき状に弁本体が
    変形することにより弁本体による前記通気孔の開閉がな
    されることを特徴とする電磁式ダイヤフラムポンプ。
  7. 【請求項7】 前記弁本体は、肉薄長板形状をなし、長
    手方向に沿った略中心線に位置する箇所で実質的に直線
    状の弁固定軸として固定され、 前記通気孔は、弁固定軸の両側に沿って配列された部分
    を有しており、 前記弁本体は、弁固定軸を基線として、羽ばたき状に変
    形することにより弁本体による前記通気孔の開閉がなさ
    れる請求項6に記載の電磁式ダイヤフラムポンプ。
  8. 【請求項8】 前記弁本体の略中心線に位置する箇所に
    は、弁固定軸として固定するための複数の弁固定用突起
    が配列されてなる請求項6または請求項7に記載の電磁
    式ダイヤフラムポンプ。
  9. 【請求項9】 前記弁本体の略中心線に位置する箇所に
    は、弁固定軸として固定するための固定部材がさらに装
    着されてなる請求項6または請求項7に記載の電磁式ダ
    イヤフラムポンプ。
  10. 【請求項10】 前記複数の弁固定用突起は、突出した
    棒状リブを介して弁本体に連結されている請求項6ない
    し請求項9のいずれかに記載の電磁式ダイヤフラムポン
    プ。
JP10363905A 1998-12-22 1998-12-22 弁構造およびこれを用いた電磁式ダイヤフラムポンプ Withdrawn JP2000186672A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104791228A (zh) * 2015-03-10 2015-07-22 李新华 一种隔膜泵

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