JP2000182821A - 超電導マグネット及びその予冷方法 - Google Patents

超電導マグネット及びその予冷方法

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JP2000182821A JP11190554A JP19055499A JP2000182821A JP 2000182821 A JP2000182821 A JP 2000182821A JP 11190554 A JP11190554 A JP 11190554A JP 19055499 A JP19055499 A JP 19055499A JP 2000182821 A JP2000182821 A JP 2000182821A
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司 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷凍機直接冷却型超電導マグネットにおいて、
冷凍機の冷却能力を増大させたり、台数を増やさなくて
も予冷時間を大幅に短縮でき、かつ定常運転状態での侵
入熱を抑制できる高性能で取扱性に優れたものにする。 【解決手段】超電導コイル1と、この超電導コイル1を
包囲する輻射シールド2と、この輻射シールド2を包囲
する真空容器3と、この真空容器3に取着され超電導コ
イル1及び輻射シールド2を冷却する冷凍機4とを備え
た超電導マグネットにおいて、超電導コイル1の初期冷
却時に輻射シールド2と超電導コイル1とを熱的に接触
させる予冷用熱接触機構7を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超電導マグネット
に係り、特に冷凍機直接冷却型の超電導マグネットの改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導マグネットにおける超電導コイル
の冷却には、超電導コイルを冷媒中に浸漬して冷媒の蒸
発潜熱で冷却する浸漬冷却と、冷凍機直接冷却とが一般
に用いられている。
【0003】図23は特開平8−78737号公報や特
開平6−132567号公報などに記載された従来の冷
凍機直接冷却型超電導マグネットの縦断面図である。同
図において、1は超電導線を巻回して形成された超電導
コイルで、輻射シールド2によってその外方が包囲さ
れ、さらにこの輻射シールド2は真空容器3に包囲され
ている。この真空容器3には冷凍機4が搭載され、この
冷凍機4の低温側ステージ4aには熱伝導部材5を介し
て超電導コイル1が熱的に接続されるとともに、高温側
ステージ4bが輻射シールド2に熱的に接続され、それ
ぞれ約5K,80Kに冷却されている。又、超電導コイ
ル1は、断熱支持材6によって真空容器3又は輻射シー
ルド2から支持されている。この断熱支持材6の材質と
しては、一般的にチタン合金やグラスファイバ強化プラ
スチック(GFRP)が用いられている。
【0004】この様に冷凍機直接冷却型の超電導マグネ
ットは、液体ヘリウムを使用しないので、取り扱い性に
優れている反面、4.2K冷凍機の能力が現状では約1
W程度であることから、比較的小型すなわち熱容量の小
さい超電導マグネットに適用されている。
【0005】次に、かかる超電導マグネットの動作につ
いて説明する。
【0006】真空容器3内を所定の値まで真空排気後、
冷凍機4を運転し、高温側ステージ4bにより輻射シー
ルド2を冷却するとともに、低温側ステージ4aにより
熱伝導部材5を介して熱伝導で超電導コイル1を冷却す
る。ここで、超電導コイル1が所定の温度例えば約5K
になるまで冷却するこの過程を予冷と称す。
【0007】約5Kに冷却された超電導コイル1は、電
気抵抗がゼロ、いわゆる超電導状態になる。そこで外部
の図示しない励磁用電源から電流を超電導コイル1に供
給し、所用の磁場を発生させる。通常運転時には、超電
導コイル1は電気抵抗がゼロであるので、電流を流して
もそれ自身がジュール熱で発熱することがない。しか
し、外部から対流・伝導・輻射による超電導コイル1へ
の熱侵入があるが、この侵入熱は冷凍機4で除熱され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記冷
凍機直接冷却型超電導マグネットでは、液体ヘリウムを
使用しないので、注液等の作業もなく取り扱い性に優れ
ている反面、冷却能力は搭載された冷凍機4の能力によ
って決定される。
【0009】このため、熱容量の大きい大型超電導コイ
ル1を冷凍機4だけで冷却する場合、室温から極低温ま
で冷却するいわゆる予冷時には非常に長い時間を要する
という課題があった。すなわち、定常状態である超電導
コイル1が極低温すなわち超電導状態となっている時に
は、冷凍機4の低温側ステージ4aへの熱侵入量(熱負
荷)は、一般的に1W以下と小さく十分に冷凍機4で冷
却できる値であるが、予冷時において低温側ステージ4
aの冷却能力1W程度では、約5Kまで冷却するのに数
日から数週間を要する。
【0010】又、冷凍機7の高温側ステージ4bは室温
から約50Kまで数十Wの冷却能力があり、予冷過程に
おいて、熱容量の小さい輻射シールド2が超電導コイル
1よりもいち速く低温になり、定常状態とは逆に超電導
コイル1は輻射シールド2によって輻射で冷却される。
しかし、一般に超電導コイル1の外表面には輻射による
侵入熱を抑制するために、多層断熱材が装着されてお
り、輻射による冷却効果は極めて小さく、50K付近ま
で大きな冷却能力を有する高温側ステージ4bを有効に
活用することができず、結果として、予冷時間が長くな
るという課題があった。
【0011】そこで、本発明は、上記のような従来の課
題を解決するためになされたもので、定常状態での侵入
熱を抑制して予冷時間を短縮できる高性能で低コストの
超電導マグネットを提供することを目的とする。
【0012】さらに、本発明は、大幅に予冷時間を短縮
できる超電導マグネットの予冷方法を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、超電
導コイルと、この超電導コイルを包囲する輻射シールド
と、この輻射シールドを包囲する真空容器と、この真空
容器に取着され超電導コイル及び輻射シールドを冷却す
る冷凍機とを備えた超電導マグネットにおいて、超電導
コイルの初期冷却時に輻射シールドと超電導コイルとを
熱的に接触させる予冷用熱接触機構を備えた超電導マグ
ネットである。
【0014】このような超電導マグネットであれば、予
冷の際、輻射シールドと超電導コイルを熱的に接触させ
るので、冷却能力が数十Wと大きい高温側ステージで輻
射シールドと超電導コイルを約50K付近まで同時に冷
却し、予冷時間を短縮できる。特に、超電導コイルの主
材料である銅の比熱は低温になるにしたがって小さくな
り、50Kでは室温時の約1/4、20Kでは1/5
0、4Kでは1/4000になる。従って、比熱の大き
い室温から50Kまでの冷却に要する時間を大幅に短縮
できる。
【0015】請求項2によれば、請求項1記載の超電導
マグネットにおいて、予冷用熱接触機構は、真空容器に
取着された駆動部と、この駆動部の軸に結合し、真空容
器に対しベローズを介して取着された伸圧棒と、この伸
圧棒に連結されその他端に超電導コイルに固定された接
触板に対して押圧する接触子が取着され、押圧棒からの
荷重を超電導コイルに伝達するための断熱駆動体と、一
端が輻射シールドに取着され、他端が接触子に固着され
たサーマルアンカーとにより構成されている。
【0016】このような超電導マグネットであれば、請
求項1記載の超電導マグネットの作用効果に加えて、初
期冷却時には、真空容器の外側の駆動部から押圧棒で断
熱駆動体を介して、輻射シールドとサーマルアンカーで
熱的に接続された接触子を、超電導コイルに固定された
接触板に押付けて輻射シールドと超電導コイルを共に5
0K付近まで冷却する。さらにその後、超電導コイルを
5Kまで冷却する際には、押圧棒を引抜き、接続子を超
電導コイルから離脱させるため超電導コイルから輻射シ
ールドへの伝導熱を遮断できる。
【0017】請求項3によれば、請求項2記載の超電導
マグネットにおいて、一端が接触子に係合し、他端が輻
射シールドに取着された弾性体を装着している。
【0018】このような超電導マグネットであれば、請
求項2記載の超電導マグネットの作用効果に加えて、押
圧棒を引抜くことにより、弾性体の復元力によって接続
子と接触板が確実に離れるようにしたので、超電導コイ
ルを5Kまで冷却する際、輻射シールドへの伝導熱を確
実に遮断できる。
【0019】請求項4によれば、請求項3記載の超電導
マグネットにおいて、弾性体は、板バネである。
【0020】このような超電導マグネットであれば、請
求項2記載の超電導マグネットの作用効果に加えて、板
ばねはコイルばねに比して熱伝導面積が大きく、かつ熱
伝導距離が小さいので、サーマルアンカと共に熱伝導部
材として活用できる。
【0021】請求項5によれば、請求項2記載の超電導
マグネットにおいて、押圧棒と断熱筒との間に弾性体を
狭着した。
【0022】このような超電導マグネットであれば、請
求項2記載の超電導マグネットの作用効果に加えて、接
触子と接触板との接触面に加わる荷重は弾性体のばね定
数に応じた荷重が作用するので、真空容器、超電導コイ
ル、予冷用熱接触機構等の間に熱膨脹差を生じても、弾
性体の変形で吸収し、冷却途中でほぼ一定の荷重で押圧
できる。さらに、熱収縮差によって各部材に生じる熱応
力を軽減できる。
【0023】請求項6によれば、請求項1記載の超電導
マグネットにおいて、予冷用熱接触機構は、真空容器に
取着された駆動部と、この駆動部の軸に連結されかつ真
空容器に対してベローズを介して進退自在に運動するよ
うに設けられた可動板と、一端が可動板に連結されかつ
他端に超電導コイルに固定された接触板に対して押圧す
る接触子が取着され、駆動部から可動板を介して加わる
荷重を超電導コイルに伝達するための断熱駆動体と、一
端が輻射シ−ルドに取着されかつ他端が接触子に固着さ
れたサ−マルアンカ−とで構成されている。
【0024】このような超電導マグネットであれば、請
求項1記載の超電導マグネットの作用効果に加えて、初
期冷却時には、真空容器に取着された架台に固定された
駆動部から可動板で断熱駆動体を介して、輻射シ−ルド
とサーマルアンカーで熱的に接続された接触子を、超電
導コイルに固定された接触板に押付けて輻射シールドと
超電導コイルを共に50K付近まで冷却する。さらにそ
の後、超電導コイルを5Kまで冷却する際には、可動板
を上昇させて接触子を超電導コイルから離脱させるた
め、超電導コイルから輻射シールドへの伝導熱を遮断で
きる。
【0025】請求項7によれば、請求項6記載の超電導
マグネットにおいて、駆動部の軸と可動板の間、又は可
動板と断熱駆動体の間の少なくともいずれか一方に弾性
体を挟着した。
【0026】このような超電導マグネットであれば、請
求項6記載の超電導マグネットの作用効果に加えて、接
触子と接触板との接触面に加わる荷重は弾性体のばね定
数に応じた荷重が作用するので、真空容器、超電導コイ
ル、予冷用熱接触機構等の間に熱膨張差を生じても、弾
性体の変形で吸収し、冷却途中でほぼ一定の荷重で押圧
できる。さらに、熱収縮差によって各部材に生じる熱応
力を軽減できる。
【0027】請求項8によれば、請求項1記載の超電導
マグネットにおいて、予冷用熱接触機構は、輻射シール
ドに取着された駆動部と、この駆動部に結合し、超電導
コイルに固定された接触板に押圧される接触子と、一端
が接触子に取着され、他端が輻射シールドに固定された
サーマルアンカーとにより構成されている。
【0028】このような超電導マグネットであれば、請
求項1記載の超電導マグネットの作用効果に加えて、輻
射シールドに駆動部を取着したので、真空容器を貫いて
いる構造物がないため、機構も簡単にすることができ、
室温部から輻射シールドへの熱侵入量を低減させる事も
できるので、断熱性能が向上する。
【0029】請求項9によれば、請求項2、6又は8の
うちいずれか1項記載の超電導マグネットにおいて、駆
動部は、モータと、このモータの回転を直線運動に変換
する変換部とで構成されている。
【0030】このような超電導マグネットであれば、請
求項2、6又は8のうちいずれか1項記載の超電導マグ
ネットの作用効果に加えて、駆動源としてモータを使用
することで、安価で構造も簡単にすることができる。
【0031】請求項10によれば、請求項8記載の超電
導マグネットにおいて、駆動部は、圧電素子からなる。
【0032】このような超電導マグネットであれば、請
求項8記載の超電導マグネットの作用効果に加えて、輻
射シールドに固定された圧電素子によって、接触子が超
電導コイルに押付けられ、輻射シールドと超電導コイル
はサーマルアンカーと接触子を介して熱的に接続される
ようにしたので、モータを使用したものよりも機構が簡
単で発熱も理論上のゼロのため、熱侵入量を低減させる
ためには有効である。また、電圧を印加して圧電素子を
変位させるため、機械的振動も発生せず、超電導コイル
を安価に運転できる。
【0033】請求項11によれば、請求項1記載の超電
導マグネットにおいて、予冷用熱接触機構は、一端が輻
射シールドに固定され、他端が超電導コイルに固定され
た接触板に対して押圧される接触子が固着された伸縮可
能な伸縮容器と、この伸縮容器に連通し、外部から伸縮
容器にヘリウムガスを供給するヘリウムガス供給管とに
より構成されている。
【0034】このような超電導マグネットであれば、請
求項1記載の超電導マグネットの作用効果に加えて、伸
縮容器にヘリウムガスを供給して伸縮させ、接触子を接
触板に押圧するようにしたので、モータのように自己発
熱することもない。また、押圧力はヘリウムガスの圧力
に比例するので、所望の押圧力を容易に得ることができ
る。なお、輻射シールドから接触子への熱伝達は伸縮容
器の熱伝導とヘリウムガスの対流によるので、冷却能力
が向上する。
【0035】請求項12によれば、請求項2乃至11の
うちいずれか1項記載の超電導マグネットにおいて、超
電導コイルに固定された接触板とこの接触板に接触する
接触子との各接触面のうち少なくともいずれか一方の接
触面に、凹凸が形成されている。
【0036】このような超電導マグネットであれば、請
求項2乃至9のうちいずれか1項記載の超電導マグネッ
トの作用効果に加えて、凸部の接触面圧が大となり、接
触熱抵抗が小さくなるので、結果的に除熱能力が向上
し、予冷時間を短縮できる。
【0037】請求項13によれば、請求項2乃至請求項
11のうちいずれか1項記載の超電導マグネットにおい
て、超電導コイルに固定された接触板とこの接触子との
各接触面の少なくともいずれか一方の接触面に、易融合
金を固着した。
【0038】このような超電導マグネットであれば、請
求項2乃至請求項11のうちいずれか1項記載の超電導
マグネットの作用効果に加えて、接触面に易融合金を固
着したので、除熱能力が向上し、予冷時間を短縮でき
る。すなわち、易融合金は軟金属で相手方表面とも良く
馴染み、さらに、金属との密着性に優れ、かつ、易融合
金の中でも特にインジウムは極低温での熱伝導率が大き
く接触面の接触熱抵抗を低減することができる。
【0039】請求項14によれば、請求項2乃至11の
うちいずれか1項記載の超電導マグネットにおいて、易
融合金は、少なくともインジウム、半田、鉛又は錫のう
ちいずれかを固着した。
【0040】このような超電導マグネットであれば、請
求項2乃至11のうちいずれか1項記載の超電導マグネ
ットの作用効果に加えて、接触面に例えばインジウムを
固着すれば、除熱能力が向上し、予冷時間を短縮でき
る。すなわち、インジウムは極低温での熱伝導率が大き
く、かつ、軟金属で相手方表面とも良く馴染み、さら
に、金属との密着性に優れているので、接触面の接触熱
抵抗を低減することができる。
【0041】請求項15によれば、請求項2乃至請求項
11のうちいずれか1項記載の超電導マグネットにおい
て、超電導コイルに固定された接触板にテーパー状の穴
を形成し、かつ接触子の外周をテーパー穴に嵌合するテ
ーパー状に形成した。
【0042】このような超電導マグネットであれば、請
求項2乃至請求項11のうちいずれか1項記載の超電導
マグネットの作用効果に加えて、楔効果で接触面圧が大
きくなる。
【0043】請求項16によれば、請求項2乃至請求項
11のうちいずれか1項記載の超電導マグネットにおい
て、超電導コイルに固定された接触板に穴を形成し、か
つ接触子の外周に接触板の穴に係合するフィンガーコン
タクトを装着した。
【0044】このような超電導マグネットにおいて、請
求項2乃至請求項11のうちいずれか1項記載の超電導
マグネットの作用効果に加えて、接触子と接触板とは底
面の他に外周はフィンガーコンタクトでも接触するの
で、接触面積が増加して熱接触抵抗が小さくなるので、
除熱能力が向上し、予冷時間を短縮できる。さらにフィ
ンガーコンタクトは熱膨張差等で生じる接触子と接触板
との偏芯にも追従できる。
【0045】請求項17によれば、請求項2乃至請求項
11のうちいずれか1項記載の超電導マグネットにおい
て、超電導コイルに固定された接触板に穴を形成し、か
つ接触子を接触板の穴に嵌合する円筒状に形成するとと
もにその周上に先端部が開口するスリットを複数本形成
した。
【0046】このような超電導マグネットであれば、請
求項2乃至請求項11のうちいずれか1項記載の超電導
マグネットの作用効果に加えて、接触子に複数本のスリ
ットを形成したので、接触子があたかも複数本の板ばね
で構成したのと同等で接触子と接触板との熱接触抵抗を
小さくできる。
【0047】請求項18によれば、請求項17記載の超
電導マグネットにおいて、円筒状に形成された接触子の
内側に拡径機能を有する弾性体を装着した。
【0048】このような超電導マグネットであれば、請
求項17項記載の超電導マグネットの作用効果に加え
て、接触子のばね作用の他に、弾性体の拡径力が働き、
より接触子と接触板との熱接触抵抗を小さくできる。
【0049】請求項19によれば、請求項8又は11記
載の超電導マグネットにおいて、駆動部に結合された可
動板に複数本のピンを装着して接触子を構成し、超電導
コイルに固定された固定板にピンと着脱可能に嵌合する
複数本のアダプタを装着して接触板を構成し、ピンと輻
射シールド、アダプタと超電導コイルとをそれぞれ直接
又は間接にサーマルアンカで熱的に接続した。
【0050】このような超電導マグネットであれば、請
求項8又は11記載の超電導マグネットの作用効果に加
えて、接触子と接触板との接触面は複数本のピンとそれ
に着脱可能に嵌合するアダプタとで構成されているの
で、熱接触抵抗が小さく効率良く予冷できる。
【0051】請求項20によれば、超電導コイルと、こ
の超電導コイルを包囲する輻射シールドと、この輻射シ
ールドを包囲する真空容器と、この真空容器に取着さ
れ、超電導コイル及び輻射シールドを冷却する冷凍機と
を備えた超電導マグネットにおいて、一端が輻射シール
ドに直接又は断熱体を介して固定され、他端が超電導コ
イルに固定された接触板に押圧される接触子が固着され
た伸縮可能な伸縮冷媒容器と、この伸縮冷媒容器に連通
し、外部から伸縮冷媒容器に冷媒を供給する冷媒供給管
と、伸縮冷媒容器に連通し、この伸縮冷媒容器から冷媒
を排出する冷媒排出管と、を備えた超電導マグネットで
ある。
【0052】このような超電導マグネットであれば、伸
縮冷媒容器に例えば液体窒素あるいは液体ヘリウム等の
冷媒を供給して伸縮冷媒容器を伸長させ、接触子を接触
板に押圧するようにしたので、冷媒の蒸発潜熱で超電導
コイルを冷却できる。従って、冷凍機単独で予冷するの
に比して、大幅に予冷時間を短縮できる。
【0053】請求項21によれば、超電導コイルと、こ
の超電導コイルを包囲する輻射シールドと、この輻射シ
ールドを包囲する真空容器と、この真空容器に取着さ
れ、超電導コイル及び輻射シールドを冷却する冷凍機と
を備えた超電導マグネットにおいて、超電導コイルは、
輻射シールドから熱的なスイッチ機能を有する支持材に
より支持された超電導マグネットである。
【0054】請求項22によれば、請求項21記載の超
電導マグネットにおいて、支持材は、カーボンファイバ
ー強化プラスティック(CFRP)により形成されてい
る。
【0055】これら請求項21及び22の超電導マグネ
ットであれば、室温から約80K付近までは、4K時に
比して熱伝導率が百から十倍大きいCFRPで超電導コ
イルを支持したので、構造簡単にして、熱スイッチ機能
を有する。従って、予冷時間を短縮でき、かつ、定常状
態の4Kでは断熱支持材として機能する。
【0056】請求項23によれば、超電導コイルと、こ
の超電導コイルを包囲する輻射シールドと、この輻射シ
ールドを包囲する真空容器と、この真空容器に取着さ
れ、超電導コイル及び輻射シールドを冷却する冷凍機と
を備えた超電導マグネットにおいて、輻射シールド内に
配設された冷媒容器と、この冷媒容器と真空容器の外部
に配設された冷媒供給系及び冷媒排出系とをそれぞれ連
通する冷媒供給管及び冷媒排出管とを具備し、冷媒容器
と超電導コイルとを直接又は熱伝導部材を介して熱的に
接続した超電導マグネットである。
【0057】このような超電導マグネットであれば、超
電導コイルに熱的に接続された冷媒容器に、外部の冷媒
供給系から例えば液体窒素や液体ヘリウム等の冷媒を供
給して超電導コイルを予冷できるので、冷凍機単独で予
冷するのに比して、大幅に予冷時間を短縮できる。
【0058】請求項24によれば、請求項23記載の超
電導マグネットにおいて、液体窒素用冷媒容器と液体ヘ
リウム用冷媒容器の少なくとも2種類の冷媒容器を配設
した。
【0059】このような超電導マグネットであれば、請
求項23記載の超電導マグネットの作用効果に加えて、
2種類の冷媒容器を配設したので、冷媒を真空置換する
必要がなく、かつ、冷媒の固化による冷媒供給系の閉塞
を防止し、作業が簡素化されて予冷時間が短縮する。
【0060】請求項25によれば、請求項20記載の超
電導マグネットにおいて、初期冷却時に伸縮冷媒容器に
冷媒を供給する工程と、初期冷却終了後に伸縮冷媒容器
から前記冷媒を排気する工程と、を有する超電導マグネ
ットの予冷方法である。
【0061】このような予冷方法であれば、冷媒として
液体窒素を使用することで80Kまで、液体ヘリウムを
使用すると4.2Kまで予冷が可能になるので、大幅に
予冷時間が短縮する。
【0062】請求項26によれば、請求項23記載の超
電導マグネットにおいて、初期冷却時に冷媒容器に冷媒
を供給する工程と、初期冷却終了後に冷媒容器から冷媒
を排気する工程と、を有する超電導マグネットの予冷方
法である。
【0063】このような予冷方法でも、冷媒として液体
窒素を使用することで80Kまで、液体ヘリウムを使用
すると4.2Kまで予冷が可能になるので、大幅に予冷
時間が短縮する。
【0064】請求項27によれば、請求項1、20、2
1又は23記載の超電導マグネットにおいて、超電導コ
イルを密封容器内に隙間を設けて保持し、これら超電導
コイルと密封容器内との隙間に冷却媒体を対流させる。
【0065】このような超電導マグネットであれば、請
求項1、20、21又は23記載の超電導マグネットの
作用効果に加えて、コイル巻線間での熱伝導が小さくコ
イルの一部を冷却しても全体が冷えにくい構造の超電導
コイルでも良く冷却される。
【0066】請求項28によれば、請求項1、20、2
1又は23記載の超電導マグネットにおいて、超電導コ
イルの超電導線間の隙間に蓄冷材を巻き込んだ。
【0067】このような超電導マグネットであれば、請
求項1、20、21又は23記載の超電導マグネットの
作用効果に加えて、超電導コイルの通電電流を速い速度
で増減でき、超電導コイルの超電導状態の壊れる状態を
減少でき、信頼性を向上できる。
【0068】請求項29によれば、請求項1、20、2
1又は23記載の超電導マグネットにおいて、超電導コ
イルに蓄冷材パックを巻いた。
【0069】このような超電導マグネットであれば、請
求項1、20、21又は23記載の超電導マグネットの
作用効果に加えて、超電導コイルの通電電流を速い速度
で増減でき、超電導コイルの超電導状態の壊れる状態を
減少でき、信頼性を向上できる。
【0070】請求項30によれば、請求項1、20、2
1又は23記載の超電導マグネットにおいて、超電導コ
イルの表面に短冊型の蓄冷材パックを付設した。
【0071】このような超電導マグネットであれば、請
求項1、20、21又は23記載の超電導マグネットの
作用効果に加えて、超電導コイルの通電電流を速い速度
で増減でき、超電導コイルの超電導状態の壊れる状態を
減少でき、信頼性を向上できる。
【0072】請求項31によれば、請求項1、20、2
1又は23記載の超電導マグネットにおいて、冷凍機よ
りも容量の大きい冷凍機を超電導コイルに対して熱的に
着脱自在に設け、初期冷却時に容量の大きい冷凍機を超
電導コイルに熱的に接続し、所定の温度まで冷却したと
ころで容量の大きい冷凍機を熱的に切断する。
【0073】このような超電導マグネットであれば、請
求項1、20、21又は23記載の超電導マグネットの
作用効果に加えて、容量の大きい冷凍機を超電導コイル
に対して熱的に着脱自在に設けることにより、設置場所
が狭いところでの使用や使用目的の度合いにより連続で
冷却したまま維持する場合には、容量の小さい冷凍機が
1台あればよく、占有面積を狭くし、取り扱いも容易に
できる等の利点がある。
【0074】請求項32によれば、請求項1、20、2
1又は23記載の超電導マグネットにおいて、超電導コ
イルの超電導線間に、熱伝導率の大きいシートを巻き込
んだ。
【0075】このような超電導マグネットであれば、請
求項1、20、21又は23記載の超電導マグネットの
作用効果に加えて、冷凍機への伝熱量を多くでき、超電
導コイルの外乱による熱の除去や冷却速度性能を向上で
きる。
【0076】請求項33によれば、請求項1、20、2
1又は23記載の超電導マグネットにおいて、超電導コ
イルの巻枠に、複数の開口部又は整流リブのうちいずれ
か一方又は両方を形成した。
【0077】このような超電導マグネットであれば、請
求項1、20、21又は23記載の超電導マグネットの
作用効果に加えて、冷却効果を高くでき、冷媒の流量に
アンバランスが生じても、流量の多い部分は乱流となり
易く、流れの抵抗が増し、アンバランスが解消される。
【0078】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
について図面を参照して説明する。
【0079】図1は本発明に係わる超電導マグネットの
断面図であり、図2は予冷用熱接触機構の一例を示す断
面図である。
【0080】超電導コイル1は、超電導線を巻回して形
成されている。この超電導コイル1は、輻射シールド2
によってその外方が包囲され、さらにこの輻射シールド
2が真空容器3に包囲されている。このうち真空容器3
には冷凍機4が設けられている。この冷凍機4には低温
ステージ4aが接続されている。そして、この低温ステ
ージ4aには熱伝導部材5を介して超電導コイル1が熱
的に接続され、かつ高温側ステージ4bには熱的に輻射
シールド2が接続され、超電導コイル1が低温ステージ
4aによって約5Kまで冷却され、輻射シールド2及び
超電導コイル1が高温側ステージ4bによってほぼ同温
度の80Kに冷却されるようになっている。
【0081】又、上記超電導コイル1は、断熱支持材6
aによって輻射シールド2から支持され、かつ輻射シー
ルド2は断熱支持材6bによって真空容器3から支持さ
れている。
【0082】輻射シールド2と超電導コイル1との間に
は、予冷用熱接続機構7が具備されている。この予冷用
熱接続機構7は、超電導コイル1の初期冷却時に輻射シ
ールド2と超電導コイル1とを熱的に接触させるもの
で、その構成を図2を参照して説明する。
【0083】真空容器3には架台8を介して駆動部9が
取着され、この駆動部9の軸9aには押圧棒11が結合
されている。この押圧棒11の他端は、真空気密のため
のベローズ10を介して真空容器3に伸縮可能に取着さ
れている。
【0084】この押圧棒11の下端は、弾性体13を介
して断熱駆動体12に係合し、さらに、この断熱駆動体
12の下端には接触子14が取着されている。ここで、
断熱駆動体12の材質としては、例えばグラスファイバ
強化プラスチック(GFRP)、カーボンファイバ強化
プラスチック(CFRP)、セラミックス等が好まし
い。又、弾性体13としては、コイルバネでもよいが、
ばね定数が大きい皿ばねの方が適している。
【0085】上記接触子14にはサーマルアンカ15の
一端が固着されており、このサーマルアンカ15の他端
が輻射シールド2に取着されている。又、この接触子1
4は、輻射シールド2に固定された板ばね16と係合し
ている。この板バネ16は、常に接触子14を接触板1
7から引離すような力を加えるものとなっている。な
お、サーマルアンカ15は、例えば純度99.99%以
上の純アルミを使用し、接触子14は例えば無酸素銅を
使用している。
【0086】一方、超電導コイル1には、接触子14に
対峙して接触板17が固定されている。これら超電導コ
イル1に固定された接触板17とこの接触板17に接触
する接触子14との各接触面の少なくともいずれか一方
には、図3に示すように凹凸17aが形成されている。
この凹凸17aは、レコード状の溝や同心溝、ローレッ
ト加工等その態様は、全面が平滑面でなければよい。
【0087】又、超電導コイル1に固定された接触板1
7とこれに接触する接触子14との各接触面の少なくと
もいずれか一方には、易融合金14aが固着されてい
る。この易融合金14aは、例えばインジウム、半田、
鉛、錫等である。特にインジウム14aは、極低温での
熱伝導率が大きく、かつ軟金属で相手方表面とも良く馴
染み、さらに金属との密着性に優れている。
【0088】次に、上記の如く構成された超電導マグネ
ットの作用について説明する。
【0089】超電導コイル1と輻射シールド2と真空容
器3とは、それぞれ通常熱的に離れている。
【0090】初期冷却時(予冷)には、真空容器3の上
部に取付けられた駆動部9で、押圧棒11を超電導コイ
ル1側に可動させ、弾性体13、断熱駆動体12を介し
てこの断熱駆動体12の下端に取着された接触子14を
超電導コイル1に固定された接触板17に押付ける。
【0091】この接触子14には上記の如くサーマルア
ンカ15が固着されており、このサーマルアンカ15の
他端は輻射シールド2に固定されているので、接触子1
4が超電導コイル1に押付けられることにより、輻射シ
ールド2と超電導コイル1とはサーマルアンカ15と接
触子14を介して熱的に接続される。
【0092】ここで、サーマルアンカ15は純度99.
99%以上の純アルミを使用し、接触子14は無酸素銅
を使用しているので、輻射シールド2と超電導コイル1
との間の熱伝導率は大きく、1Kの温度差で20W以上
冷却できる。
【0093】従って、冷凍機4の高温側ステージ4aに
よって輻射シールド2と超電導コイル1とはほぼ同温度
で約50Kまで冷却することが可能となる。
【0094】そして、超電導コイル1の温度が高温側ス
テージ4aの到達温度である約50Kに達した時点で、
駆動部9を逆駆動し、接触子14と接触板17の接触を
離脱する。この離脱後は、超電導コイル1は冷凍機4の
低温側ステージ4bによってさらに約5Kまで冷却され
る。従って、比熱の大きい室温から50Kまでの冷却に
要する時間を大幅に短縮できる。
【0095】なお、断熱駆動体12は、グラスファイバ
強化プラスティック(GFRP)製で、断熱性能が良
く、輻射シールド2と真空容器3との間の熱伝導を極力
押さえている。
【0096】又、板バネ16は、常に接触子14を接触
板17から引離すような力がかかっているので、断熱駆
動体12や押圧棒11を引き抜く機構がない場合でも確
実に接触子14を接触板17から引離すことができる。
【0097】このように上記第1の実施の形態によれ
ば、予冷の際、予冷用熱接続機構7によって輻射シール
ド2と超電導コイル1を熱的に接触させるので、冷却能
力が数十Wと大きい高温側ステージ4bで輻射シールド
2と超電導コイル1を約50K付近まで同時に冷却する
ので、予冷時間を短縮できる。特に、超電導コイル1の
主材料である銅の比熱は低温になるに従って小さくな
り、50Kでは室温時の約1/4、20Kでは1/5
0、4Kでは1/4000になる。従って、比熱の大き
い室温から50Kまでの冷却に要する時間を大幅に短縮
できる。
【0098】又、初期冷却時には、真空容器3の外側の
駆動部9から押圧棒11で断熱駆動体12を介して、輻
射シールド2とサーマルアンカー15で熱的に接続され
た接触子14を、超電導コイル1に固定された接触板1
7に押付けて輻射シールド2と超電導コイル1を共に5
0K付近まで冷却し、その後、押圧棒11を引抜き、接
触子14を超電導コイル1から離脱させるので冷凍機4
の低温側ステージ4aで超電導コイル1を5Kまで冷却
する際、超電導コイル1から輻射シールド2への伝導熱
を遮断できる。
【0099】又、板ばね16はコイルばねに比して熱伝
導面積が大きく、かつ熱伝導距離が小さいので、サーマ
ルアンカ15と共に熱伝導部材として活用できる。
【0100】又、接触子14と接触板17との接触面に
加わる荷重は弾性体13のばね定数に応じた荷重が作用
するので、真空容器3、超電導コイル1、予冷用熱接触
機構7等の間に熱膨脹差を生じても、弾性体13の変形
で吸収し、冷却途中でほぼ一定の荷重で押圧できる。さ
らに、熱収縮差によって各部材に生じる熱応力を軽減で
きる。
【0101】又、超電導コイル1に固定された接触板1
7とこの接触板17に接触する接触子14との各接触面
の少なくともいずれか一方に、凹凸17aを形成してい
るので、凸部の接触面圧が大となり、接触熱抵抗が小さ
くなるので、結果的に除熱能力が向上し、予冷時間を短
縮できる。
【0102】さらに、超電導コイル1に固定された接触
板17とこれに接触する接触子14との各接触面の少な
くともいずれか一方に、易融合金14a例えばインジウ
ム14aが固着されているので、このインジウム14a
は極低温での熱伝導率が大きく、かつ軟金属で相手方表
面とも良く馴染み、さらに金属との密着性に優れている
ので、接触面の接触熱抵抗を低減することができる。従
って、除熱能力がさらに向上し、予冷時間を短縮でき
る。
【0103】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。なお、図1及び図2と同一部分には同一符号
を付してその詳しい説明は省略する。
【0104】図4は超電導マグネットの予冷用熱接触機
構の断面図である。
【0105】この第2の実施の形態は、上記図2に示す
第1の実施の形態に対し、ベローズ10の配設位置及び
接触子14と接触板17の接触構造を変えたものであ
る。その他の構成は、図2に示した第1の実施の形態と
同一である。
【0106】真空容器3には、架台8を介して駆動部9
が取着されている。この駆動部9には、この駆動部9の
一部を構成して進退運動する軸9aが設けられている。
この軸9aの下端は、弾性体13を介して架台8に係合
して進退運動する可動板60が係合している。
【0107】この可動板60には、断熱駆動体12が接
続され、この断熱駆動体12の下端には接触子14が取
着されている。さらに、この可動板60は、真空気密の
ためのベローズ10を介して真空容器3に伸縮可能に取
着されている。
【0108】上記接触子14にはサーマルアンカ15の
一端が固着されており、このサーマルアンカ15の他端
が輻射シールド2に取着されている。又、接触子14の
外周にはフィンガーコンタクト61が装着されている。
【0109】一方、超電導コイル1には接触子14に対
峙して接触板62が固定されている。この接触板62に
は、接触子14の外周に装着されたフィンガーコンタク
ト61に嵌合する穴62aが形成されている。
【0110】次に、上記の如く構成された超電導マグネ
ットの作用について説明する。
【0111】超電導コイル1と輻射シールド2とは、通
常熱的に離れている。
【0112】初期冷却時(予冷)には、真空容器3の上
部に取付けられた駆動部9が駆動し、この駆動部9の駆
動によってその軸9aが進退運動、この場合には軸9a
が下降する。この軸9aの下降により弾性体13を介し
て可動板60が超電導コイル1側に可動し、この可動板
60に接続された断熱駆動体12の下端に取着された接
触子14が超電導コイル1に固定された接触板62の穴
62aに挿入される。この場合、接触子14の外周には
フィンガーコンタクト61が装着されているので、この
フィンガーコンタクト61が接触板17の穴17bに挿
入し、さらにその下面が接触板62の底面62bに押付
けられる。
【0113】この接触子14には上記の如くサーマルア
ンカ15が固着されており、このサーマルアンカ15の
他端は輻射シールド2に固定されているので、接触子1
4が接触板62を介して超電導コイル1に押付けられる
ことにより、輻射シールド2と超電導コイル1はサーマ
ルアンカー15と接触子14を介して熱的に接続され
る。
【0114】従って、冷凍機4の高温側ステージ4bに
よって輻射シールド2と超電導コイル1とはほぼ同温度
で約50Kまで冷却することが可能である。
【0115】そして、超電導コイル1の温度が高温側ス
テージ4bの到達温度である約50Kに達した時点で、
駆動部9を逆駆動し、接触子14と接触板62との接触
を離脱する。
【0116】この離脱後、超電導コイル1は、冷凍機4
の低温側ステージ4aによってさらに約5Kまで冷却さ
れる。しかるに、比熱の大きい室温から50Kまでの冷
却に要する時間を大幅に短縮できる。
【0117】なお、弾性体13は、可動板60と断熱駆
動体12との間に装着してもよい。
【0118】このように上記第2の実施の形態によれ
ば、ベローズ10の配設位置及び接触子14と接触板1
7との接触構造すなわち接触子14の下面のみならずそ
の外周にフィンガーコンタクト61を設け、このフィン
ガーコンタクト61により接触板62に接触するように
したので、接触面積が増加して熱接触抵抗が小さくな
る。さらにフィンガーコンタクト61は熱膨張差等で生
じる接触子14と接触板62との偏芯にも追従でき、確
実に熱接触を保持できる。
【0119】又、この第2の実施の形態によれば、上記
第1の実施の形態と同様に、予冷の際、予冷用熱接続機
構7によって輻射シールド2と超電導コイル1を熱的に
接触させるので、冷却能力が数十Wと大きい高温側ステ
ージ4bで輻射シールド2と超電導コイル1を約50K
付近まで同時に冷却するので、予冷時間を短縮できる。
特に、超電導コイル1の主材料である銅の比熱は低温に
なるに従って小さくなり、50Kでは室温時の約1/
4、20Kでは1/50、4Kでは1/4000にな
る。従って、比熱の大きい室温から50Kまでの冷却に
要する時間を大幅に短縮できる。
【0120】又、初期冷却時には、真空容器3の外側の
駆動部9により断熱駆動体12を介して、輻射シールド
2とサーマルアンカー15で熱的に接続された接触子1
4を、超電導コイル1に固定された接触板62に押付け
て輻射シールド2と超電導コイル1を共に50K付近ま
で冷却し、その後、接触子14を超電導コイル1から離
脱させるので、冷凍機4の低温側ステージ4aで超電導
コイル1を5Kまで冷却する際、超電導コイル1から輻
射シールド2への伝導熱を遮断できる。
【0121】又、接触子14と接触板62との接触面に
加わる荷重は、弾性体13のばね定数に応じた荷重が作
用するので、真空容器3、超電導コイル1、予冷用熱接
触機構7等の間に熱膨張差を生じても、弾性体13の変
形で吸収し、冷却途中でほぼ一定の荷重で押圧できる。
さらに、熱収縮差によって各部材に生じる熱応力を軽減
できる。
【0122】又、超電導コイル1に固定された接触板6
2とこの接触板62に接触する接触子14との各接触面
の少なくともいずれか一方に、上記図3に示すように凹
凸17aを形成すれば、凸部の接触面圧が大となり、接
触熱抵抗が小さくなるので、結果的に除熱能力が向上
し、予冷時間を短縮できる。
【0123】さらに、超電導コイル1に固定された接触
板62とこれに接触する接触子14との各接触面の少な
くともいずれか一方に、上記図3に示すように易融合金
14a例えばインジウム14aが固着すれば、このイン
ジウム14aは極低温での熱伝導率が大きく、かつ軟金
属で相手方表面とも良く馴染み、さらに金属との密着性
に優れているので、接触面の接触熱抵抗を低減すること
ができる。従って、除熱能力がさらに向上し、予冷時間
を短縮できる。
【0124】次に、上記第2の実施の形態の変形例につ
いて説明する。
【0125】図5は上記第2の実施の形態における接触
子14及び接触板62をそれぞれ接触子70及び接触板
71に変形した断面図である。
【0126】接触板71の穴71aは、末萎まりのテー
パー穴に形成されている。
【0127】又、接触子70の外周は、接触板71のテ
ーパー穴71aに嵌合するテーパー状に形成されてい
る。
【0128】このような構成であれば、初期冷却時(予
冷)には、真空容器3の上部に取付けられた駆動部9の
駆動によってその軸9aが進退運動し、このときの軸9
aの下降により断熱駆動体12の下端に取着された接触
子70が超電導コイル1に固定された接触板71のテー
パー穴71aに挿入される。
【0129】従って、接触板71のテーパー穴71aを
形成し、接触子70の外周を接触板71のテーパー穴7
1aに嵌合するテーパー状に形成したので、楔効果で接
触面圧が大きくなり熱接触抵抗が小さくなるので、結果
的に除熱能力が向上し、予冷時間を短縮できる。
【0130】図6は上記第2の実施の形態における接触
子14及び接触板62をそれぞれ他の接触子72及び接
触板73に変形した断面図である。
【0131】接触板73には、円筒状の穴73aが形成
されている。
【0132】又、接触子72は、接触板73の円筒状の
穴73aに嵌合する円筒状に形成し、かつその周上には
先端部が開口するスリット72aが複数本形成され、こ
れにより接触子72があたかも複数本の板ばねで構成し
たのと同等で接触板73との間の熱接触抵抗を小さくし
ている。
【0133】なお、この場合、接触子72の材質として
は、ばね効果をより発揮するために高張力の銅合金が望
ましい。例えばアルミナ分散強化銅、銀入り銅、ベリリ
ウム銅等である。
【0134】さらに、円筒状に形成された接触子72の
内側に拡径機能を有する弾性体74を装着すると、接触
子72のばね作用の他に、弾性体74の拡径力が働き、
より接触子72と接触板73との熱接触抵抗を小さくで
きる。この場合の弾性体74としてはC型スプリングが
構成上好ましい。
【0135】このような構成であれば、初期冷却時(予
冷)には、真空容器3の上部に取付けられた駆動部9の
駆動によってその軸9aが進退運動し、このときの軸9
aの下降により断熱駆動体12の下端に取着された接触
子72が超電導コイル1に固定された接触板73の穴7
3aに挿入される。
【0136】従って、接触板73に円筒状の穴73aを
形成し、接触子72に接触子73の円筒状の穴73aに
嵌合する円筒状に形成してその周上に先端部が開口する
スリット72aを複数本形成したので、接触子72と接
触板73との接触面圧が大きくなり熱接触抵抗が小さく
なるので、結果的に除熱能力が向上し、予冷時間を短縮
できる。
【0137】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。
【0138】図7は超電導マグネットの予冷用熱接触機
構の断面図である。
【0139】この第2の実施の形態は、上記図2に示す
第1の実施の形態に対し、駆動部9を輻射シールド2に
取着したものである。その他の構成は、図2に示した第
1の実施の形態と同一であるので、同一要素には同一符
号を付してその説明は省略する。
【0140】駆動部9は、回転運動するモータ18と、
このモータ18の回転運動を直線運動に変換する変換部
19とで構成されるもので、輻射シールド2に取着され
ている。この駆動部9の軸9aには接触子14が取着さ
れ、この接触子14には、輻射シールド2に取着された
サーマルアンカ15の一端が固着されている。
【0141】一方、超電導コイル1には接触子14に対
峙する接触板17が固定されている。
【0142】次に、上記の如く構成された超電導マグネ
ットの作用について説明する。
【0143】初期冷却時(予冷)には、輻射シールド2
に取付けられた駆動部9で、接触子14を超電導コイル
1側に可動させ、超電導コイル1に固定された接触板1
7に押付ける。
【0144】この接触子14にはサーマルアンカ15が
固着されており、そのサーマルアンカ15の他端は輻射
シールド2に固定されているので、接触子14が超電導
コイル1に押付けられることにより、輻射シールド2と
超電導コイル1とはサーマルアンカ15と接触子14を
介して熱的に接続される。
【0145】超電導コイル1の温度が約50Kと高温側
ステージ4bの到達温度に達した時点で、駆動部9を逆
駆動し、接触子14と接触板17の接触を離脱する。こ
の離脱後は、超電導コイル1は冷凍機4の低温側ステー
ジ4aによってさらに約5Kまで冷却される。
【0146】従って、比熱の大きい室温から50Kまで
の冷却に要する時間大幅に短縮できる。
【0147】このように上記第3の実施の形態によれ
ば、輻射シールド2に駆動部9を取着したので、上記第
1の実施の形態の作用効果に加えて、真空容器3を貫い
ている構造物がないため、機構も簡単にすることがで
き、室温部から輻射シールド2への熱侵入量を低減させ
る事もでき、断熱性能が向上する。
【0148】さらに、上記第1の実施の形態の作用効果
に加えて、輻射シールド2に駆動部9を取着したので、
真空容器3を貫いている構造物がないため、機構も簡単
にすることができ、室温部から輻射シールド2への熱侵
入量を低減させる事もできるので、断熱性能が向上す
る。
【0149】又、駆動部9をモータ18と、このモータ
18の回転を直線運動に変換する変換部19とで構成し
たので、安価で構造も簡単にすることができる。
【0150】ここで、モータ18としては電動機、流体
駆動モータ、超音波モータ等があり、特に磁場精度が要
求される超電導マグネットの場合は磁性材料を使用しな
い超音波モータが適している。
【0151】なお、上記第3の実施の形態は次の通り変
形してもよい。
【0152】図8は本発明の第3の実施の形態における
駆動部9に圧電素子20を用いた場合の予冷用熱接触機
構の断面図である。
【0153】この圧電素子20は、その一端を固定具2
1を介して輻射シールド2に固定し、他端を取付金具2
2を介して接触子14に取着している。
【0154】このような構成であれば、輻射シールド2
に固定された圧電素子20によって、接触子14が超電
導コイル1に押付けられ、輻射シールド2と超電導コイ
ル1はサーマルアンカ15と接触子14を介して熱的に
接続されることになる。
【0155】上記モータを使用した駆動部9よりも機構
が簡単で発熱も理論上ゼロのため、熱侵入量を低減させ
るためには有効である。
【0156】又、電圧を印加して圧電素子20を変位さ
せるため、機械的振動も発生せず、超電導コイル1を安
定に運転できる。
【0157】従って、モータを使用したものよりも機構
が簡単で発熱も理論上のゼロのため、熱侵入量を低減さ
せるためには有効であり、電圧を印加して圧電素子20
を変位させるため、機械的振動も発生せず、超電導コイ
ル1を安価に運転できる。
【0158】次に、本発明の第4の実施の形態について
説明する。
【0159】図9は超電導マグネットの予冷用熱接触機
構の断面図である。
【0160】この第4の実施の形態は、上記図7の第3
の実施の形態に対し、駆動部9をヘリウムガスで駆動す
る伸縮可能な伸縮容器23に代えたものである。
【0161】この伸縮容器23は、その一端が輻射シー
ルド2に固定され、他端には接触子14が固着されてい
る。この伸縮容器23には真空容器3の外部から伸縮容
器23にヘリウムガス24を供給するヘリウムガス供給
管25が装備されている。
【0162】次に、上記の如く構成された超電導マグネ
ットの作用について説明する。
【0163】初期冷却時(予冷)には、伸縮容器23に
ヘリウムガス24を供給して伸縮容器23を伸長させ、
接触子14を接触板17に押圧する。すると、輻射シー
ルド2から接触子14へ、伸縮容器23の熱伝導とヘリ
ウムガス24の対流熱伝達とにより熱が移動し、接触子
14、接触板17を介して超電導コイル1が冷却され
る。
【0164】超電導コイル1の温度が約50Kと高温側
ステージ4bの到達温度に達した時点で、伸縮容器23
内のヘリウムガス24を排気すると、伸縮容器23のば
ね効果で接触子14と接触板17の接触が離脱する。こ
の離脱によって、超電導コイル1は冷凍機4の低温側ス
テージ4aによってさらに約5Kまで冷却される。
【0165】このように上記第4の実施の形態によれ
ば、伸縮容器23の熱伝導とヘリウムガス24の対流熱
伝達とにより冷却能力を向上でき、比熱の大きい室温か
ら50Kまでの冷却に要する時間を大幅に短縮できる。
【0166】さらに、モータのように自己発熱すること
もなく、侵入熱を軽減できる。また、押圧力はヘリウム
ガスの圧力に比例するので、所望の押圧力を容易に得る
ことができる。
【0167】ここで、伸縮容器23の材料としては、熱
伝導率の大きい銅やアルミニウムが好ましい。又、図1
0に示すように第1乃至第3の実施の形態と同様に輻射
シールド2と接触子14とをサーマルアンカ15で熱的
に接続しても良い。
【0168】次に、本発明の第5の実施の形態について
説明する。
【0169】図11は超電導マグネットの予冷用熱接触
機構の断面図である。
【0170】この第5の実施の形態は、上記図9の第4
の実施の形態に対し、接触子14と接触板17との接触
構造を異ならせたものである。
【0171】輻射シールド2に固定された伸縮容器23
に結合する可動板26に複数本のピン27を装着して接
触子14を構成し、一方、超電導コイル1に固定された
固定板29に、ピン27と着脱可能にする複数本のアダ
プタ28を装着して接触板17を構成し、ピン27と輻
射シールド2、アダプタ28と超電導コイル1をそれぞ
れサーマルアンカ15で熱的に接続している。
【0172】このような構成であれば、初期冷却時(予
冷)には、伸縮容器23にヘリウムガス24を供給して
伸縮容器23を伸長させ、ピン27をアダプタ28に嵌
合させて熱接触させる。
【0173】これにより、熱は輻射シールド2からサー
マルアンカ15、ピン27、アダプタ28、を経て超電
導コイル1に移動し超電導コイル1が冷却される。
【0174】このように上記第5の実施の形態によれ
ば、熱接触面は複数本のピン27とそれに着脱可能に嵌
合するアダプタ28とで構成されているので、確実に面
接触して熱接触抵抗が小さく、効率良く予冷できる。
【0175】なお、上記第5の実施の形態では、サーマ
ルアンカ15を各ピン27および各アダプタ28毎に固
着したが、ピン27およびアダプタ28をそれぞれ熱伝
導良好な可動板26又は固定板29に半田やロー付けで
熱伝導良好に固着し、可動板26と輻射シールド2、固
定板29と超電導コイル1とをそれぞれサーマルアンカ
15で熱的に接続してもよい。
【0176】次に、本発明の第6の実施の形態について
説明する。
【0177】図12は超電導マグネットの予冷用熱接触
機構の断面図である。
【0178】この第6の実施の形態は、上記図9の第4
の実施の形態に対し、ヘリウムガスに代えて液体窒素ま
たは液体ヘリウム等の冷媒を用いたものである。
【0179】伸縮可能な伸縮冷媒容器30は、その一端
が輻射シールド2に固定され、他端には接触子14が固
着されている。この伸縮冷媒容器30には、真空容器3
の外部に設置された冷媒供給系33から伸縮冷媒容器3
0に液体窒素又は液体ヘリウム等の冷媒を供給する冷媒
供給管31と、外部の冷媒排出系34に冷媒を排出する
冷媒排出管32とが装備されている。
【0180】さらに、冷媒排出管32には、伸縮冷媒容
器30内を真空置換するための排気系35が装備されて
いる。
【0181】次に、上記の如く構成された超電導マグネ
ットの作用について説明する。
【0182】初期冷却時(予冷)には、伸縮冷媒容器3
0に液体窒素を供給して伸縮冷媒容器30を伸長させ、
接触子14を接触板17に押圧する。
【0183】これにより、液体窒素の蒸発潜熱で接触子
14、接触板17を介して超電導コイル1を冷却でき
る。蒸発潜熱による冷却能力は、冷凍機の高温側ステー
ジ4bの冷却能力数10Wに比して数KWにもなるので
冷凍機4単独で予冷するのに比して、80Kまでの予冷
時間を大幅に短縮できる。
【0184】この状態で、伸縮冷媒容器30内の液体窒
素を排出して接触子14と接触板17を離脱してもよい
が、さらに伸縮冷媒容器30を排気系35で真空排気
し、次に液体ヘリウムを伸縮冷媒容器30内に供給する
ことにより、超電導コイル1を約5Kまで冷却できる。
なお、液体ヘリウム温度まで冷却する場合には、伸縮冷
媒容器30と輻射シールドの固定は断熱材を介して行
う。
【0185】予冷終了後、接触子14と接触板17は離
脱し、さらに伸縮冷媒容器30、冷媒供給管31及び冷
媒排出管32内を真空排気することによって、外部から
輻射シールド2へ、輻射シールド2から超電導コイル1
への侵入熱を低減できる。
【0186】このように上記第6の実施の形態によれ
ば、伸縮冷媒容器30に例えば液体窒素あるいは液体ヘ
リウム等の冷媒を供給して伸縮冷媒容器30を伸長さ
せ、接触子14を接触板17に押圧するようにしたの
で、冷媒の蒸発潜熱で超電導コイル1を冷却できる。
【0187】従って、冷凍機単独で予冷するのに比し
て、大幅に予冷時間を短縮できる。例えば冷凍機4の冷
却能力に依存せず、2日程度の短時間で超電導コイル1
を所定の温度まで速やかに冷却できる。
【0188】なお、伸縮冷媒容器30を液体ヘリウム用
と液体窒素用別々に装備してもよい。
【0189】この場合には、冷媒を真空置換する必要が
なく、かつ冷媒の固化(例えば、液体窒素と液体ヘリウ
ムとを使用する場合は、液体窒素が固化する)による冷
媒供給系の閉塞を防止し、作業が簡素化されて予冷時間
が短縮する。
【0190】次に、本発明の第7の実施の形態について
説明する。
【0191】図13は超電導マグネットの断面図であ
る。
【0192】この第7の実施の形態は、上記図23示す
超電導コイル1の支持構造を変えたものである。その他
の構成は、上記図23に示した従来の超電導マグネット
と同一であるので、同一要素には同一符号を付してその
説明は省略する。
【0193】輻射シールド2は、真空容器3から断熱支
持材6で支持され、さらに、超電導コイル1は、輻射シ
ールド2から断熱支持材36でそれぞれ独立して支持さ
れている。ここで、断熱支持材36はその材質がカーボ
ンファイバー強化プラスティック(以下、CFRPと称
する)で構成されている。
【0194】このCFRPは、室温から約80K付近ま
では、4K時に比して熱伝導率が百から十倍大きいの
で、予冷時には輻射シールド2で超電導コイル1が冷却
される。
【0195】一方、4K運転時にはCFRPからなる断
熱支持材36の熱伝導率が小さく、いわゆる熱的なスイ
ッチ機能を有するので、輻射シールド2から超電導コイ
ル1への侵入熱を抑制できる。
【0196】従って、構造簡単にして、超電導コイル1
の冷却時間を短縮でき、かつ定常状態の5Kでは断熱支
持材として機能する。
【0197】次に、本発明の第8の実施の形態について
説明する。
【0198】図14は超電導マグネットの断面図であ
る。
【0199】この第8の実施の形態の基本構成は、上記
図23に示した従来の超電導マグネットと同一であるの
で、同一要素には同一符号を付してその説明は省略す
る。
【0200】冷媒容器37は、超電導コイル1と熱的に
接続するように輻射シールド2内に配設されている。こ
の冷媒容器37には、真空容器3の外部に設置された冷
媒供給系33から冷媒容器37に液体窒素又は液体ヘリ
ウム等の冷媒を供給する冷媒供給管31と、外部の冷媒
排出系34に冷媒を排出する冷媒排出管32とが装備さ
れている。
【0201】さらに、冷媒排出管32には、冷媒容器3
7内を真空置換するための排気系35が装備されてい
る。
【0202】次に、上記の如く構成された超電導マグネ
ットの作用について説明する。
【0203】初期冷却時(予冷)には、冷媒容器37に
液体窒素を供給し、冷媒容器37内の液体窒素の蒸発潜
熱で超電導コイル1を冷却する。
【0204】蒸発潜熱による冷却能力は、冷凍機の高温
側ステージ4bの冷却能力数10Wに比して数kWにも
なるので、冷凍機4単独で予冷するのに比して、80K
までの予冷時間を大幅に短縮できる。
【0205】さらに、冷媒容器37を排気系35で真空
排気し、次に液体ヘリウムを冷媒容器37内に供給する
ことにより、超電導コイル1を4.2Kまで冷却でき
る。
【0206】予冷終了後は、冷媒容器37、冷媒供給管
31および冷媒排出管32内を真空排気することによっ
て、外部から超電導コイル1への侵入熱を低減できる。
【0207】このように上記第8の実施の形態によれ
ば、超電導コイル1に熱的に接続された冷媒容器37
に、外部の冷媒供給系33から例えば液体窒素や液体ヘ
リウム等の冷媒を供給して超電導コイル1を予冷できる
ので、冷凍機単独で予冷するのに比して、大幅に予冷時
間を短縮できる。これにより冷凍機4の冷却能力に依存
せず、2日程度の短時間で超電導コイル1を所定の温度
まで速やかに冷却できる。
【0208】なお、冷媒容器37を液体ヘリウム用と液
体窒素用別々に装備してもよい。この場合には、冷媒を
真空置換する必要がなく、かつ冷媒の固化(例えば、液
体窒素と液体ヘリウムとを使用する場合は、液体窒素が
固化する)による冷媒供給系の閉塞を防止し、作業が簡
素化されて予冷時間が短縮する。
【0209】又、冷媒容器37と超電導コイル1とはサ
ーマルアンカを介して熱的に接続してもよい。
【0210】なお、上記各実施の形態において、上記図
7乃至図10、及び図12に示す超電導マグネットの予
冷用熱接触機構における接触子14及び接触板17は、
それぞれ上記図3に示すように、これら接触子14又は
接触板17の少なくともいずれか一方の接触面に凹凸1
7aを形成してもよく、又、これら接触板17又は接触
子14の各接触面の少なくともいずれか一方に易融合金
14aを固着してもよい。
【0211】以下、上記第1乃至第8の実施の形態の超
電導マグネットに適用される構造について説明する。
【0212】先ず、本発明の第9の実施の形態について
説明する。
【0213】図15は超電導マグネットの断面図であ
る。
【0214】この超電導マグネットは、上記第1乃至第
8の実施の形態の超電導マグネットに適用されるもので
ある。この超電導コイル1は、密閉容器40内にその周
囲をヘリウムガス41で覆われて保持されている。この
超電導コイル1は、密閉容器40上部の斜線部に示す冷
却部42が冷凍機により冷却されたヘリウムガス41に
よって冷却される。
【0215】超電導コイル1と密閉容器40との間に
は、十分な隙間が開けられた状態で固定されており、密
閉容器40の上部の冷却部42で冷却されたヘリウムガ
ス41が、超電導コイル1の内側の隙間43aを下って
超電導コイル1の下方の隙間43b、同外側の隙間43
c、上側の隙間43dを通り、再び冷却部42へ戻ると
いう対流が起こり易くなっている。
【0216】このヘリウムガス41の流れにより超電導
コイル1とヘリウムガス41との熱伝導率が大きくな
り、冷却性能が向上する。
【0217】このように上記第9の実施の形態によれ
ば、超電導コイル1を密封容器40内に隙間43a〜4
3dを設けて保持し、これら超電導コイル1と密封容器
40内との隙間43a〜43dにヘリウムガス41を対
流させるので、超電導コイル1のコイル巻線間での熱伝
導が小さくコイルの一部を冷却しても全体が冷えにくい
構造の超電導コイル1でも良く冷却できる。すなわち、
非含浸コイルのようなコイル巻線間での熱伝導が小さく
コイルの一部を冷却しても全体が冷えにくい構造の超電
導コイルでもよく冷える。
【0218】特に初期冷却のときにはその効果が大き
く、短時間で冷却することができる。コイルを縦に分割
することにより、ヘリウムガス41と超電導コイル1と
の接触面積が増加し、その効果はさらに大きくなる。
【0219】さらにヘリウムガス41は、4K程度では
比熱が大きいので、次に説明する第9の実施の形態での
蓄熱材と同様な効果がある。
【0220】冷却時間のうち、ほとんどが室温から10
0K付近まで冷却する時間であるので、この温度範囲で
熱容量が桁違いに小さく、しかも4K付近では逆に桁違
いに大きな比熱を有するヘリウムガス41は、初期冷却
時には冷却の負担とならず熱伝導率を向上させる効果を
発揮でき、しかも低温では蓄冷材としての効果を示す。
【0221】次に、本発明の第10の実施の形態につい
て説明する。
【0222】図16は超電導マグネットの切断片形状の
主要拡大図である。
【0223】この超電導コイル1は、超電導線44をコ
イル状に巻く工程の途中でシート状の蓄冷材45をその
層間に巻いたものである。
【0224】この蓄冷材45は、例えばEr3Ni(エ
ルビニウムニッケル)の材質で形成されている。この層
間に巻くものは、テープ状のものでもよいし、層間では
なく超電導線材に巻いてもよい。この蓄冷材45は、E
r3Ni以外にも、例えばErNi2、Er0.4Dy
0.6Ni2、ErNi、Er0.2Dy0.8Ni
2、DyNi2、Pb、Gd0.5Er0.5Rh等が
効果である。
【0225】一方、図17は超電導マグネットの切断片
形状の主要拡大図であって、紐状の蓄冷材46を超電導
線間の隙間に巻き込んだ例を示している。
【0226】この蓄冷材46も上記同様に例えばEr3
NiやErNi2、Er0.4Dy0.6Ni2、Er
Ni、Er0.2Dy0.8Ni2、DyNi2、P
b、Gd0.5Er0.5Rh等が効果である。
【0227】このような構成であれば、超電導コイル1
への通電電流を増加又は減少させるときにACロスが生
じ、超電導コイル1が発熱し、なおかつ、ある速度以上
に速い速度でこの通電電流を増減させても、超電導コイ
ル1の超電導状態が壊れることはなくなる。
【0228】超電導コイル1の通電電流を速い速度で増
減できるということは、超電導コイル1の使用範囲が広
がり運転費用も安価になる。
【0229】このように上記第10の実施の形態によれ
ば、超電導コイル1の超電導線間の隙間に蓄冷材45又
は46を巻き込んだので、超電導コイル1の通電電流を
速い速度で増減でき、超電導コイル1の超電導状態の壊
れる状態を減少でき、信頼性を向上できる。
【0230】すなわち、従来の方法で作製した超電導コ
イル1の一例では10A/sが限度だったのに対し、本
発明の超電導コイル1ではその3倍程度速く通電電流を
増減することができる。同じ通電電流の増減速度で使用
すれば、超電導コイル1の超電導状態が壊れる状態がほ
ぼ皆無と言えるまで減少でき、超電導マグネットとして
の信頼性を大幅に向上できる。
【0231】次に、本発明の第11の実施の形態につい
て説明する。
【0232】図18は超電導マグネットの主要部拡大図
である。
【0233】この超電導マグネットは、超電導コイル1
に、蓄冷材パック47を巻いたもので、上記第9の実施
の形態の効果と同等の効果を奏することができ、かつそ
の施工が容易である。
【0234】次に、本発明の第12の実施の形態につい
て説明する。
【0235】図19は超電導マグネットの主要部拡大図
である。
【0236】この超電導マグネットは、超電導コイル1
の表面に短冊状の蓄冷材48を付設したもので、上記第
10の実施の形態と同等に超電導コイル1の通電電流を
速い速度で増減でき、超電導コイル1の超電導状態の壊
れる状態を減少でき、信頼性を向上でき、かつその施工
が容易である。
【0237】なお、この超電導マグネットは、上記図1
8に示す超電導マグネットと同様に超電導マグネット1
の外側に蓄冷材48を付設した例を示したが、これに限
らず内側に貼り付けるようにすることも可能である。
【0238】又、上記図18に示す蓄冷材パック47は
超電導線材と同じ方向に貼り付けているので、蓄冷材パ
ック47間に隙間がある場合には、隙間にある線材に対
する本発明の効果は低いが、本発明の超電導マグネット
のように短冊状の蓄冷材48であれば、超電導線材にほ
ぼ垂直方向に貼り付けることができ、蓄冷材間に隙間が
あってもその効果は大きい。
【0239】次に、本発明の第13の実施の形態につい
て説明する。
【0240】図20は超電導マグネットの主要部拡大図
である。
【0241】この超電導マグネットは、定常冷却用の冷
凍機4とは別に、この冷凍機4よりも容量の大きな冷凍
機49を着脱自在に付設したものである。
【0242】この大容量の冷凍機49は、初期冷却時の
み、設置し稼働させ、40〜50K程度まで冷却したと
ころで取り外し、又は熱的に切断できるようになってい
る。この例では、冷凍機49の高温側ステージ50に直
接銅製の熱伝導板51を取り付け、超電導コイル1に取
り付けた熱伝導板52と接触する構造になっている。
【0243】このように第13の実施の形態によれば、
定常冷却用の冷凍機4よりも容量の大きい冷凍機49を
超電導コイル1に対して熱的に着脱自在に設け、初期冷
却時に容量の大きい冷凍機49を超電導コイル1に熱的
に接続し、所定の温度まで冷却したところで容量の大き
い冷凍機49を熱的に切断するので、設置場所が狭いと
ころでの使用や使用目的の度合いにより連続で冷却した
まま維持する場合には、容量の小さい冷凍機4が1台あ
ればよく、占有面積を狭くし、取り扱いも容易にでき、
さらに維持費も安価になる等の利点がある。
【0244】又、頻繁に冷却、昇温を繰り返す使い方
や、初期冷却の時間を短縮したい場合には、予冷用大容
量の冷凍機49を稼働させることで、より速く冷却する
ことができる。
【0245】次に、本発明の第14の実施の形態につい
て説明する。
【0246】図21は超電導マグネットの切断片形状の
主要拡大図である。
【0247】この超電導マグネットは、超電導コイル1
の超電導線44をコイル状に巻く工程の途中でアルミニ
ウム製シート53をその層間に巻いたものである。
【0248】アルミニウムは、熱伝導率が大きいので、
冷凍機への伝熱量を多くすることができ、超電導コイル
1の外乱による熱の除去や冷却速度性能を向上でき、上
記図10に示す超電導マグネットに適用すればその効果
を倍増することができる。
【0249】なお、アルミニウム製シート53に限ら
ず、インジウムや鉛、低温半田として使用されるインジ
ウム・鉛合金も効果的である。
【0250】このように上記第14の実施の形態によれ
ば、超電導コイル1の超電導線間に、熱伝導率の大きい
アルミニウム製シート53を巻き込んだので、冷凍機へ
の伝熱量を多くでき、超電導コイル1の外乱による熱の
除去や冷却速度性能を向上できる。
【0251】次に、本発明の第15の実施の形態につい
て説明する。
【0252】図22は超電導マグネットにおける超電導
コイルの斜視図である。
【0253】超電導コイル1の巻枠54には、複数の穴
55が開けられている。これら穴55は、一般に超電導
コイル軸方向に長い長穴やスリットの方が冷却効果が高
い。この例では、巻枠54を出来るだけ薄く形成したの
で、各穴55の径56を巻枠54の厚さ57よりも十分
大きくすることができ、冷却効果の高い穴55にするこ
とができる。
【0254】穴55の径56又はスリットの長さが巻枠
54の厚さよりも小さいと巻枠54の表面を流れるヘリ
ウムガスの流れが十分に超電導コイル表面に当たらず、
穴55の効果が十分に生きない。
【0255】一方、この超電導コイル1の巻枠54に
は、整流リブ58が螺旋状に設けられている。
【0256】この整流リブ58は、本来、冷媒の整流を
得ることを目的としているが、この整流リブ58を付け
ることにより各整流リブ58間の流量にアンバランスが
生じた場合に、流量の多い部分は乱流となり、流れの抵
抗が増し、アンバランスが解消されるように作用する。
又、乱流は、熱伝導率が大きいので、超電導コイル1全
体の冷却が損なわれることがない。
【0257】なお、図22では整流リブ58は十分な角
度が得られていないようになっているが、一つの整流リ
ブ58が巻枠54を最低一周以上するような角度で付設
することにより、たとえ前述の整流リブ58間の流量に
アンバランスが生じたままであっても、その間のヘリウ
ムガスによる冷却だけで、超電導コイル1全長に亙って
冷却できる。
【0258】超電導コイル1は、円周方向にはその巻線
の熱伝導で十分に冷却されるが、軸方向は非常に熱伝導
の悪い構造となっているので、超電導コイル1全長に亙
ってヘリウムガスが流れると冷却の効果は大きくなる。
【0259】さらに、巻枠54とコイル容器との隙間
が、巻枠54の板厚よりも大きくしてある。これはヘリ
ウムガスの流量が十分に取れるようにするためである。
【0260】この状態で、巻枠54とコイル容器との隙
間や整流リブ58間に、乱流促進機構を設けると、巻枠
54や超電導コイル1とヘリウムガスとの熱伝達がよく
なり、超電導コイル1の冷却がよくなり、信頼性が向上
する。
【0261】このように上記第15の実施の形態によれ
ば、超電導コイル1の巻枠54に、複数の穴55又は整
流リブ58のうちいずれか一方又は両方を形成したの
で、冷却効果を高くでき、冷媒の流量にアンバランスが
生じても、流量の多い部分は乱流となり、流れの抵抗が
増し、アンバランスが解消できる。
【0262】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、冷
凍機直接冷却型超電導マグネットにおいて、冷凍機の冷
却能力を増大させたり、台数を増やさなくても予冷時間
を大幅に短縮でき、かつ定常運転状態での侵入熱を抑制
できる高性能で取扱性に優れた超電導マグネットを提供
することができる。
【0263】又、本発明によれば、大幅に予冷時間を短
縮できる超電導マグネットの予冷方法を提供することが
できる。
【0264】又、本発明によれば、熱伝導性能を向上さ
せて初期冷却に要する時間をさらに短縮できる超電導マ
グネットを提供することができる。
【0265】又、本発明によれば、熱伝導性能を向上さ
せたり熱容量の大きな蓄冷材を付設することにより大き
な熱侵入や急激な発熱でも超電導状態が壊れない超電導
マグネットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる超電導マグ
ネットの縦断面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における予冷用熱接
触機構の一例を示す縦断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態における予冷用熱接
触機構の接触部の一例を示す縦断面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係わる超電導マグ
ネットの予冷用熱接触機構の縦断面図。
【図5】本発明の第2の実施の形態における接触子及び
接触板の変形例を示す断面図。
【図6】本発明の第2の実施の形態における接触子及び
接触板の他の変形例を示す断面図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係わる超電導マグ
ネットの予冷用熱接触機構の縦断面図。
【図8】本発明の第3の実施の形態における駆動部に圧
電素子を用いた場合の予冷用熱接触機構の縦断面図。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係わる超電導マグ
ネットの予冷用熱接触機構の縦断面図。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係わる超電導マ
グネットの予冷用熱接触機構の変形例を示す縦断面図。
【図11】本発明の第5の実施の形態に係わる超電導マ
グネットの予冷用熱接触機構の縦断面図。
【図12】本発明の第6の実施の形態に係わる超電導マ
グネットの予冷用熱接触機構の縦断面図。
【図13】本発明の第7の実施の形態に係わる超電導マ
グネットの縦断面図。
【図14】本発明の第8の実施の形態に係わる超電導マ
グネットの縦断面図。
【図15】本発明の第9の実施の形態に係わる超電導マ
グネットの縦断面図。
【図16】本発明の第10の実施の形態に係わる超電導
マグネットの切断片形状の主要拡大図。
【図17】本発明の第10の実施の形態に係わる超電導
マグネットの他の例を示す図。
【図18】本発明の第11の実施の形態に係わる超電導
マグネットの主要拡大図。
【図19】本発明の第12の実施の形態に係わる超電導
マグネットの主要拡大図。
【図20】本発明の第13の実施の形態に係わる超電導
マグネットの主要斜視図。
【図21】本発明の第14の実施の形態に係わる超電導
マグネットの切断片形状の主要拡大図。
【図22】本発明の第15の実施の形態に係わる超電導
マグネットにおける超電導コイルの斜視図。
【図23】従来の冷凍機直接冷却型の超電導マグネット
の縦断面図。
【符号の説明】
1:超電導コイル 2:輻射シールド 3:真空容器 4:冷凍機 4a:低温側ステージ 4b:高温側ステージ 5:熱伝導部材 6a,6b,36:断熱支持材 7:予冷用熱接触機構 8:架台 9:駆動部 9a:軸 10:ベローズ 11:押圧棒 12:断熱筒 13:弾性体 14:接触子 14a:インジューム 15:サーマルアンカ 16:板ばね 17:接触板 17a:凹凸 18:モータ 19:変換部 20:圧電素子 21:固定具 22:取付金具 23:伸縮容器 24:ヘリウムガス 25:ヘリウムガス供給管 26:可動板 27:ピン 28:アダプター 29:固定板 30:伸縮冷媒容器 31:冷媒供給管 32:冷媒排出管 33:冷媒供給系 34:冷媒排出系 35:排気系 37:冷媒容器 40:密閉容器 41:ヘリウムガス 42:冷却部 43a〜43d:隙間 45,46,48:蓄冷材 47:蓄冷材パック 49:冷凍機 50:高温側ステージ 51,52:熱伝導板 54:巻枠 55:穴 58:整流リブ 60:可動板 61:フィンガーコンタクト 62:接触板 62a:穴 62b:底面 70:接触子 71:接触板 71a:テーパー穴 72:接触子 73:接触板 73a:穴 74:弾性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 京藤 誠 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 4M114 AA02 AA17 AA20 AA22 AA31 AA40 CC03 CC12 CC13 CC16 CC18 DA02 DA07 DA09 DA10 DA12 DA51 DA54 DA55 DB62

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導コイルと、この超電導コイルを包
    囲する輻射シールドと、この輻射シールドを包囲する真
    空容器と、この真空容器に取着され前記超電導コイル及
    び前記輻射シールドを冷却する冷凍機とを備えた超電導
    マグネットにおいて、 前記超電導コイルの初期冷却時に前記輻射シールドと超
    電導コイルとを熱的に接触させる予冷用熱接触機構を具
    備したことを特徴とする超電導マグネット。
  2. 【請求項2】 前記予冷用熱接触機構は、前記真空容器
    に取着された駆動部と、この駆動部の軸に結合し、前記
    真空容器に対しベローズを介して取着された伸圧棒と、
    この伸圧棒に連結されその他端に前記超電導コイルに固
    定された接触板に対して押圧する接触子が取着され、前
    記押圧棒からの荷重を前記超電導コイルに伝達するため
    の断熱駆動体と、一端が前記輻射シールドに取着され、
    他端が前記接触子に固着されたサーマルアンカーとによ
    り構成されたことを特徴とする請求項1記載の超電導マ
    グネット。
  3. 【請求項3】 一端が前記接触子に係合し、他端が前記
    輻射シールドに取着された弾性体を装着したことを特徴
    とする請求項2記載の超電導マグネット。
  4. 【請求項4】 前記弾性体は、板バネであることを特徴
    とする請求項3記載の超電導マグネット。
  5. 【請求項5】 前記押圧棒と前記断熱駆動体との間に弾
    性体を狭着したことを特徴とする請求項2記載の超電導
    マグネット。
  6. 【請求項6】 前記予冷用熱接触機構は、前記真空容器
    に取着された駆動部と、この駆動部の軸に連結されかつ
    前記真空容器に対してベローズを介して進退自在に運動
    するように設けられた可動板と、一端が前記可動板に連
    結されかつ他端に前記超電導コイルに固定された接触板
    に対して押圧する接触子が取着され、前記駆動部から前
    記可動板を介して加わる荷重を前記超電導コイルに伝達
    するための断熱駆動体と、一端が前記輻射シ−ルドに取
    着されかつ他端が前記接触子に固着されたサ−マルアン
    カ−とで構成されたこと特徴とする請求項1記載の超電
    導マグネット。
  7. 【請求項7】 前記駆動部の軸と前記可動板の間、又は
    前記可動板と前記断熱駆動体の間の少なくともいずれか
    一方に弾性体を挟着したことを特徴とする請求項6記載
    の超電導マグネット。
  8. 【請求項8】 前記予冷用熱接触機構は、前記輻射シー
    ルドに取着された駆動部と、この駆動部に結合し、前記
    超電導コイルに固定された接触板に押圧される接触子
    と、一端が接触子に取着され、他端が前記輻射シールド
    に固定されたサーマルアンカーとにより構成されたこと
    を特徴とする請求項1記載の超電導マグネット。
  9. 【請求項9】 前記駆動部は、モータと、このモータの
    回転を直線運動に変換する変換部とで構成されたことを
    特徴とする請求項2、6又は8のうちいずれか1項記載
    の超電導マグネット。
  10. 【請求項10】 前記駆動部は、圧電素子からなること
    を特徴とする請求項8記載の超電導マグネット。
  11. 【請求項11】 前記予冷用熱接触機構は、一端が前記
    輻射シールドに固定され、他端が前記超電導コイルに固
    定された接触板に対して押圧される接触子が固着された
    伸縮可能な伸縮容器と、この伸縮容器に連通し、外部か
    ら前記伸縮容器にヘリウムガスを供給するヘリウムガス
    供給管とにより構成されたことを特徴とする請求項1記
    載の超電導マグネット。
  12. 【請求項12】 前記超電導コイルに固定された接触板
    とこの接触板に接触する接触子との各接触面のうち少な
    くともいずれか一方の接触面に、凹凸が形成されたこと
    を特徴とする請求項2乃至11のうちいずれか1項記載
    の超電導マグネット。
  13. 【請求項13】 前記超電導コイルに固定された前記接
    触板とこの接触子との各接触面の少なくともいずれか一
    方の接触面に、易融合金を固着したことを特徴とする請
    求項2乃至請求項11のうちいずれか1項記載の超電導
    マグネット。
  14. 【請求項14】 前記易融合金は、少なくともインジウ
    ム、半田、鉛又は錫のうちいずれかを固着したことを特
    徴とする請求項2乃至11のうちいずれか1項記載の超
    電導マグネット。
  15. 【請求項15】 前記超電導コイルに固定された前記接
    触板にテーパー状の穴を形成し、かつ前記接触子の外周
    を前記テーパー穴に嵌合するテーパー状に形成したこと
    を特徴とする請求項2乃至請求項11のうちいずれか1
    項記載の超電導マグネット。
  16. 【請求項16】 前記超電導コイルに固定された前記接
    触板に穴を形成し、かつ前記接触子の外周に前記接触板
    の穴に係合するフィンガーコンタクトを装着したことを
    特徴とする請求項2乃至請求項11のうちいずれか1項
    記載の超電導マグネット。
  17. 【請求項17】 前記超電導コイルに固定された前記接
    触板に穴を形成し、かつ前記接触子を前記接触板の穴に
    嵌合する円筒状に形成するとともにその周上に先端部が
    開口するスリットを複数本形成したことを特徴とする請
    求項2乃至請求項11のうちいずれか1項記載の超電導
    マグネット。
  18. 【請求項18】 円筒状に形成された前記接触子の内側
    に拡径機能を有する弾性体を装着したことを特徴とする
    請求項17記載の超電導マグネット。
  19. 【請求項19】 前記駆動部に結合された可動板に複数
    本のピンを装着して接触子を構成し、前記超電導コイル
    に固定された固定板に前記ピンと着脱可能に嵌合する複
    数本のアダプタを装着して接触板を構成し、前記ピンと
    前記輻射シールド、前記アダプタと前記超電導コイルと
    をそれぞれ直接又は間接に前記サーマルアンカで熱的に
    接続したことを特徴とする請求項8又は11記載の超電
    導マグネット。
  20. 【請求項20】 超電導コイルと、この超電導コイルを
    包囲する輻射シールドと、この輻射シールドを包囲する
    真空容器と、この真空容器に取着され、前記超電導コイ
    ル及び前記輻射シールドを冷却する冷凍機とを備えた超
    電導マグネットにおいて、 一端が前記輻射シールドに直接又は断熱体を介して固定
    され、他端が前記超電導コイルに固定された接触板に押
    圧される接触子が固着された伸縮可能な伸縮冷媒容器
    と、 この伸縮冷媒容器に連通し、外部から前記伸縮冷媒容器
    に冷媒を供給する冷媒供給管と、 前記伸縮冷媒容器に連通し、この伸縮冷媒容器から冷媒
    を排出する冷媒排出管と、を具備したことを特徴とする
    超電導マグネット。
  21. 【請求項21】 超電導コイルと、この超電導コイルを
    包囲する輻射シールドと、この輻射シールドを包囲する
    真空容器と、この真空容器に取着され、前記超電導コイ
    ル及び前記輻射シールドを冷却する冷凍機とを備えた超
    電導マグネットにおいて、 前記超電導コイルは、前記輻射シールドから熱的なスイ
    ッチ機能を有する支持材により支持されたことを特徴と
    する超電導マグネット。
  22. 【請求項22】 前記支持材は、カーボンファイバー強
    化プラスティックにより形成されたことを特徴とする請
    求項21記載の超電導マグネット。
  23. 【請求項23】 超電導コイルと、この超電導コイルを
    包囲する輻射シールドと、この輻射シールドを包囲する
    真空容器と、この真空容器に取着され、前記超電導コイ
    ル及び前記輻射シールドを冷却する冷凍機とを備えた超
    電導マグネットにおいて、 前記輻射シールド内に配設された冷媒容器と、 この冷媒容器と前記真空容器の外部に配設された冷媒供
    給系及び冷媒排出系とをそれぞれ連通する冷媒供給管及
    び冷媒排出管とを具備し、 前記冷媒容器と前記超電導コイルとを直接又は熱伝導部
    材を介して熱的に接続したことを特徴とする超電導マグ
    ネット。
  24. 【請求項24】 液体窒素用冷媒容器と液体ヘリウム用
    冷媒容器の少なくとも2種類の冷媒容器を配設したこと
    を特徴とする請求項23記載の超電導マグネット。
  25. 【請求項25】 請求項20記載の超電導マグネットに
    おいて、初期冷却時に前記伸縮冷媒容器に冷媒を供給す
    る工程と、 冷却終了後に前記伸縮冷媒容器から前記冷媒を排気する
    工程と、 を有することを特徴とする超電導マグネットの予冷方
    法。
  26. 【請求項26】 請求項23記載の超電導マグネットに
    おいて、初期冷却時に前記冷媒容器に冷媒を供給する工
    程と、 冷却終了後に前記冷媒容器から前記冷媒を排気する工程
    と、を有することを特徴とする超電導マグネットの予冷
    方法。
  27. 【請求項27】 前記超電導コイルを密封容器内に隙間
    を設けて保持し、これら超電導コイルと密封容器内との
    隙間に冷却媒体を対流させることを特徴とする請求項
    1、13、14又は16記載の超電導マグネット。
  28. 【請求項28】 前記超電導コイルの超電導線間の隙間
    には、蓄冷材を巻き込んだことを特徴とする請求項1、
    20、21又は23のうちいずれか1項記載の超電導マ
    グネット。
  29. 【請求項29】 前記超電導コイルに蓄冷材パックを巻
    いたことを特徴とする請求項1、20、21又は23の
    うちいずれか1項記載の超電導マグネット。
  30. 【請求項30】 前記超電導コイルの表面に短冊型の蓄
    冷材パックを付設したことを特徴とする請求項1、2
    0、21又は23のうちいずれか1項記載の超電導マグ
    ネット。
  31. 【請求項31】 前記冷凍機よりも容量の大きい冷凍機
    を前記超電導コイルに対して熱的に着脱自在に設け、初
    期冷却時に容量の大きい前記冷凍機を前記超電導コイル
    に熱的に接続し、所定の温度まで冷却したところで容量
    の大きい前記冷凍機を熱的に切断することを特徴とする
    請求項1、20、21又は23のうちいずれか1項記載
    の超電導マグネット。
  32. 【請求項32】 前記超電導コイルの超電導線間に、熱
    伝導率の大きいシートを巻き込んだことを特徴とする請
    求項1、20、21又は23のうちいずれか1項記載の
    超電導マグネット。
  33. 【請求項33】 前記超電導コイルの巻枠に、複数の開
    口部又は整流リブのうちいずれか一方又は両方を形成し
    たことを特徴とする請求項1、20、21又は23のう
    ちいずれか1項記載の超電導マグネット。
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