JP2000181964A - オブジェクトに対する課金方法及びその装置 - Google Patents

オブジェクトに対する課金方法及びその装置

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JP2000181964A
JP2000181964A JP36276698A JP36276698A JP2000181964A JP 2000181964 A JP2000181964 A JP 2000181964A JP 36276698 A JP36276698 A JP 36276698A JP 36276698 A JP36276698 A JP 36276698A JP 2000181964 A JP2000181964 A JP 2000181964A
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JP36276698A
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English (en)
Inventor
Yutaka Kidawara
豊 木俵
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Kobe Steel Ltd
Telecommunications Advancement Organization
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Telecommunications Advancement Organization
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Publication date
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  • Computer And Data Communications (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば複数のサービスが組み合わされた3D
CGコンテンツ等をユーザに提供する際に,ユーザのサ
ービス要求の変化に柔軟に対応してその要求に見合った
適切な金額を設定でき,ユーザの満足度の高い課金方法
を提供する。 【解決手段】 オブジェクトに対して任意にコストを設
定し,各サービスに設定されたレベルに対する金額の合
計が上記コストを越えない範囲(サービスレンジとい
う)で,上記各サービスのレベルを任意に設定する。こ
れにより,定義されたサービスレンジに含まれる全ての
サービスの組み合わせを使用することができるため,ユ
ーザは無駄な(サービスに見合わない)出費をする必要
がなく,ユーザの満足度は高くなる。また,上記サービ
スレンジ内においてはユーザの側においてサービスレベ
ルを自由に変更しながらコンテンツを使用できるため,
コンテンツ使用時の操作性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,例えばマルチメデ
ィアコンテンツなどのオブジェクトを商品として例えば
インターネット等を介してユーザに提供する際の課金方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のインターネット及びその周辺技術
の進歩に伴い,インターネット上にはメールのようなテ
キスト文書だけでなく,静止画や動画,3次元コンピュ
ータグラフィックス(以下,3DCG)コンテンツのよ
うなマルチメディアコンテンツが頻繁に流通されるよう
になってきた。それらの中には,制作者から無料で配付
されるものもあるが,有料で提供されるものについて
は,ユーザが適切であると考える価格を設定する必要が
ある。ところが,各コンテンツに対してユーザが必要と
するサービスのレベルはそれぞれ異なっており,一種類
のデータで複数のユーザを満足させることは困難である
ことから,実際には1つのコンテンツについて複数の異
なるレベルのデータが用意されることが多いため,この
価格設定は簡単ではない。特に複数のサービスの組合せ
となるコンテンツにおいては,それら各サービスのレベ
ルの組み合わせ方で異なる価格となる場合があり,適切
な価格の設定は容易ではない。例えば,近年のコンピュ
ータの能力の向上によって実現が可能となった仮想空間
を用いた3DCGコンテンツについて考える。上記3D
CGコンテンツは,例えば「詳細度」と「振る舞い」と
いう2種類の独立したサービスの組合せとして構成され
る。ここで,上記「詳細度」とは,例えば画像の細かさ
や忠実度であり,例えばポリゴンの大小等によってレベ
ル分けすることができる。また,上記「振る舞い」と
は,ユーザが自由な視点でコンテンツを鑑賞したり,仮
想空間内に配置された仮想物体をマウス等を用いて操作
するような場合の視点変更や仮想物体の操作に対応する
動作であり,例えば平行移動のみ,回転移動を含む,な
どのようにレベル分けすることができる。このような複
数の多レベルサービスを持つコンテンツをユーザに提供
する際の課金方法としては,例えば,ユーザに全てのサ
ービスレベルを許容して自由に使用させ,その実績に基
づいて課金する方法が考えられる。このような実績ベー
スの課金方法を用いれば,ユーザは何の制約も無い状態
で自由にコンテンツのサービスを受けることができ,ま
たその実績に応じた金額を支払えばよいため,ユーザの
満足度は高いといえる。しかしながら,このような実績
ベースの課金方法を用いようとすると,常にユーザの使
用履歴データ(用いられたサービスレベルの履歴デー
タ)を取り,それに応じた課金計算を行う必要がある
が,例えば3DCGコンテンツに対してこのような処理
を行うことは現実的にはほとんど不可能である。
【0003】そこで,従来から行われている最も単純な
課金方法は,予めユーザが提供を受けたい各サービスの
レベルを設定し,それらの各サービスレベルの価格を合
計した金額を支払う方法である。例えば,ユーザが詳細
度と振る舞いの2つのサービスを有する3DCGコンテ
ンツを購入する際には,詳細度:レベル2(200
円),振る舞い:レベル3(300円)などのように予
め各サービスに対して所望のレベルを設定し,それぞれ
のサービスレベルに対応する金額の合計(500円)を
支払う。ユーザは,詳細度はレベル2以下,振る舞いは
レベル3以下の範囲で上記3DCGコンテンツを使用す
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記の
ような課金方法は,一種類のサービスしか持たないコン
テンツでは適切な課金であると考えられるが,3DCG
コンテンツの様に独立した複数のサービスを持つコンテ
ンツでは問題が発生する。具体例を用いて説明する。図
10は,詳細度が最大5レベル,振る舞いが最大6レベ
ルのサービスを持つ3DCGコンテンツの場合の課金例
を示している。あるユーザが400円支払い,サービス
s1:(b1,d3)を購入したとする。後日,そのユーザ
がサービスs2:(b3,d1)についても使用したいと考
えた場合には,振る舞いのサービスレベルをアップグレ
ードさせるために新たにアップグレード費用200円を
支払う必要がある。これにより,ユーザは結果として,
サービスs3:(b3,d3)を取得することになる。しか
しながら,ユーザは詳細度と振る舞いを共にレベル3で
使用することはないため,上記金額はユーザの要求と適
合していないと考えられる。このように,複数のサービ
スが組み合わされたコンテンツの場合,各サービス毎に
それぞれ独立した課金モデルを設定してその対価を加算
する課金方法では,ユーザのサービス要求の変化に柔軟
に対応することができず,必ずしも適切な方法とはいえ
ない。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,
その目的とするところは,複数のサービスが組み合わさ
れたコンテンツ(オブジェクト)をユーザに提供する際
に,ユーザのサービス要求の変化に柔軟に対応してその
要求に見合った適切な金額を設定でき,ユーザの満足度
の高い課金方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は,それぞれ1又は複数のレベルが設定さ
れ,それら各レベルに応じて所定の金額が設定されてい
る複数のサービスの組合せであるオブジェクトをユーザ
に提供する際の,オブジェクトに対する課金方法におい
て,上記オブジェクトに対して任意にコストを設定し,
上記各サービスに設定されたレベルに対する金額の合計
が上記コストを越えない範囲(以下,サービスレンジと
いう)で,上記各サービスのレベルを任意に設定するこ
とを特徴とするオブジェクトに対する課金方法として構
成されている。これにより,定義されたサービスレンジ
に含まれる全てのサービスの組み合わせを使用すること
ができるため,ユーザは無駄な(サービスに見合わな
い)出費をする必要がなく,ユーザの満足度は高くな
る。また,上記サービスレンジ内においてはユーザの側
においてサービスレベルを自由に変更しながらコンテン
ツを使用できるため,コンテンツ使用時の操作性が向上
する。また,第2の発明は,オブジェクトを複数組み合
わせた複合オブジェクトをユーザに提供する際の,オブ
ジェクトに対する課金方法において,上記複合オブジェ
クトに対して任意にコストを設定し,該コストを上記各
オブジェクトに所定の比率で分配することを特徴とする
オブジェクトに対する課金方法として構成されている。
これにより,同じコストでユーザが注目しているオブジ
ェクトに対するサービスのレベルをより向上させること
ができる。即ち,同一コストでより効果的なサービスが
提供できる。更に,第3の発明は,上記第1,第2の発
明を組み合わせたものであり,それぞれ1又は複数のレ
ベルが設定され,それら各レベルに応じて所定の金額が
設定されている複数のサービスの組合せであるオブジェ
クトが更に複数組み合わせられた複合オブジェクトをユ
ーザに提供する際の,オブジェクトに対する課金方法に
おいて,上記複合オブジェクトに対して任意にコストを
設定し,該コストを上記各オブジェクトに所定の比率で
分配すると共に,各オブジェクトの各サービスに設定さ
れたレベルに対する金額の合計がそのオブジェクトに分
配された上記コストを越えない範囲で,各オブジェクト
の各サービスのレベルを任意に設定することを特徴とす
るオブジェクトに対する課金方法として構成されてい
る。また上記第2,第3の発明におけるコストの分配方
法の例としては,所定の視野内に存在するオブジェクト
に対してのみ上記所定のコストを分配したり,或いは所
定の視点位置から各オブジェクトまでの距離や各オブジ
ェクトの見え方に基づいて各オブジェクトに対する上記
所定のコストの分配率を決定したりすることが考えられ
る。尚,これらの発明は,上記オブジェクトとしてマル
チメディアコンテンツ,特に3Dディジタルコンテンツ
を取り扱う場合に好適である。また,上記複数のサービ
スとしては,並進,回転移動等の振る舞い,及び/若し
くは画面の解像度等の詳細度が考えられるが,勿論これ
に限定されるものではない。また,第4の発明は,上記
第1の発明を実施可能な装置であり,それぞれ1又は複
数のレベルが設定され,それら各レベルに応じて所定の
金額が設定されている複数のサービスの組合せであるオ
ブジェクトをユーザに提供する際の,オブジェクトに対
する課金装置において,上記オブジェクトに対して任意
にコストを設定するコスト設定手段と,上記各サービス
に設定されたレベルに対する金額の合計が上記コスト設
定手段で設定されたコストを越えない範囲で,上記各サ
ービスのレベルを任意に設定するサービスレベル設定手
段とを具備してなることを特徴とするオブジェクトに対
する課金装置として構成されている。また,第5の発明
は,上記第2の発明を実施可能な装置であり,オブジェ
クトを複数組み合わせた複合オブジェクトをユーザに提
供する際の,オブジェクトに対する課金装置において,
上記複合オブジェクトに対して任意にコストを設定する
コスト設定手段と,上記コスト設定手段で設定されたコ
ストを上記各オブジェクトに所定の比率で分配するコス
ト分配手段を具備してなることを特徴とするオブジェク
トに対する課金装置として構成されている。更に,第6
の発明は,上記第3の発明を実施可能な装置であり,そ
れぞれ1又は複数のレベルが設定され,それら各レベル
に応じて所定の金額が設定されている複数のサービスの
組合せであるオブジェクトが更に複数組み合わせられた
複合オブジェクトをユーザに提供する際の,オブジェク
トに対する課金装置において,上記複合オブジェクトに
対して任意に所定のコストを設定するコスト設定手段
と,上記コスト設定手段で設定されたコストを上記各オ
ブジェクトに所定の比率で分配するコスト分配手段と,
各オブジェクトの各サービスに設定されたレベルに対す
る金額の合計が上記コスト分配手段によってそのオブジ
ェクトに分配された上記コストを越えない範囲で,各オ
ブジェクトの各サービスのレベルを任意に設定するサー
ビスレベル設定手段とを具備してなることを特徴とする
オブジェクトに対する課金装置として構成されている。
上記第4〜第6の発明においては,正規のユーザにのみ
正規のオブジェクトを提供する著作権管理手段を具備す
ることが望ましい。この著作権管理手段は,例えば正規
ユーザが否かを判断するユーザ認証手段と,上記ユーザ
認証手段によって認証された正規ユーザにのみ正規のオ
ブジェクトを送信するオブジェクト送信手段とで構成で
きる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して,本発明
の実施の形態及び実施例につき説明し,本発明の理解に
供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を
具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定す
る性格のものではない。ここに,図1は第1の発明に係
る課金方法におけるサービスレンジの設定方法の説明
図,図2は複合オブジェクトを構成する各素材オブジェ
クトのサービスレベル変更の一例を示す説明図,図3は
上記図2の例に対応した各素材オブジェクトのサービス
レンジの動的変更例を示す説明図,図4は仮想空間vs
のオブジェクトの配置,及びユーザの視点位置とそのと
きの視野の一例を示す模式図,図5は上記仮想空間vs
の全オブジェクトの画像表示例を示す図,図6は上記仮
想空間vsの部分空間vs′(上記視野内のオブジェク
トにより構成)における各オブジェクトのサービスレン
ジ係数及びそれを用いたコストの分配例を示す図,図7
は上記図6による計算の結果として提供されるサービス
の一例を示す図,図8は実施例に係る3DCG多レベル
複合オブジェクト1の概略構成を示す図,図9は実施例
に係る3DCG多レベル複合オブジェクト1の配信シス
テムAの概略構成を示す図である。以下,第1〜第3の
発明の一例としての課金方法について詳述する。
【0007】(1)単一コンテンツの課金方法;第1の
発明の一例 上記従来技術として示した課金モデルの問題点は,独立
したサービスの組み合わせを行う際に両方のサービス間
でレベルの調整を行っていない事が原因で生じている。
例えば,図10のs1とs2はどちらも価格は400円
であり,サービスの価値は等価であると考えられる。従
って,本発明では,図10のようにコンテンツの詳細度
と振る舞いの各組合わせに対して個々に価格付けを行う
のではなく,図1に示すように,各サービスに対する金
額の合計が所定の価格以下となる領域(例えば図1の網
かけ部分)内にある詳細度・振る舞いの組み合わせを,
同一価格で自由に使用できる「サービスレンジ」という
概念を提案する。コンテンツoがそれ以上分解できない
場合,これを原子オブジェクトと呼ぶ。各原子オブジェ
クトは振る舞いと詳細度の2種類のサービス集合を持つ
とし,これを次のように記す。 o.behavior ={b1,b2,…,bm } o.detail ={d1,d2,…,dn } 各振る舞いbi ,詳細度dj はそれぞれコストを持つと
し,これをcost(bi ),cost(dj ) と表す。コンテンツ
o,価格cに対するサービスレンジserviceRange(o,c)
を以下のように定義する。
【数1】 ユーザはあるコストcをコンテンツoに対して支払え
ば,定義されたサービスレンジに含まれる全ての詳細度
と振る舞いの組み合わせを使用することができる。例え
ば,図1に示すようなコンテンツに対して400円を支
払ったユーザは,s1,s2,s4,その他網かけ領域
内に含まれる全てのサービスが使用可能となる。従っ
て,支払った対価に見合う全てのサービスの組合せにお
いてコンテンツを自由に使用することができるため,ユ
ーザはサービスの組合せを複数組利用する場合でも無駄
な(サービスに見合わない)出費をする必要がなく,ユ
ーザの満足度は高くなる。また,上記サービスレンジ内
においてはユーザの側においてサービスレベルを自由に
変更しながらコンテンツを使用できるため,コンテンツ
使用時の操作性が向上する。
【0008】(2)複合オブジェクトの課金方法;第
2,第3の発明の一例 3DCGコンテンツは,単独で使用される場合もある
が,多くの場合,以上のような単一のコンテンツを複数
組み合わせた編集コンテンツとして提供される。上記編
集コンテンツは組型(tuple型)の複合オブジェク
トと見做せる。また,新たなコンテンツの制作に用いる
ため,複数の素材コンテンツを集めた素材集が作られる
場合があるが,このような素材集は集合型の複合オブジ
ェクトと見做すことができる。以下,上記のような複合
オブジェクトに対する課金方法の例を説明する。 組型(tuple型)の複合オブジェクトのサービス
レンジ 単一のコンテンツ(素材コンテンツ)を複数組み合わせ
て新たに作成された上記編集コンテンツは,各素材コン
テンツとは別の著作物となる。従って,ある制作者が制
作した素材を用いて,別の制作者がコンテンツを制作し
た場合には,そのユーザは両方の制作者に対して費用を
支払う必要がある。編集コンテンツの制作者は,使用し
た各素材オブジェクトに上述したようなサービスレンジ
を設定し,更にそれら全体(編集コンテンツ)のサービ
スレンジを設定する。編集コンテンツをotuple とする
と, otuple = ( a1:o1, …,an :on ) と表せる。そして,ユーザが支払うコストをc,編集コ
ンテンツに支払うコストをcostedit(otuple ) とする
と,ユーザが使用可能な編集コンテンツのサービスは以
下のサービスレンジで定義される。
【数2】 但し,上記の場合,各oi (1≦i ≦n)は原子オブジェク
トとなっている。各oi が再び編集コンテンツ,即ち,
複合オブジェクトになる場合もあり,一般にはサービス
レンジは次のように表すことができる。
【数3】 上式は合計がc-costedit(otuple ) となるように,編集
コンテンツを構成する素材オブジェクトにコストを割り
振り,それぞれのコストによって決定される素材オブジ
ェクトのサービスレンジを使用することを表している。
従って,各素材へのコストの割り振りを変更すること
で,ユーザが必要としない素材のサービスの質を低下さ
せ,必要とする素材のサービスの向上に適用させること
が可能である。これは,直感的には,与えられたコンテ
ンツにおいてユーザが興味の薄い素材オブジェクトのサ
ービスを低下させ,興味を持つ素材オブジェクトのサー
ビスを高度化することを表している。 集合型の複合オブジェクトのサービスレンジ 素材集のような集合型の複合オブジェクトについても,
基本的な考え方は上記組型の複合オブジェクトの場合と
同様である。即ち,例えば, oset = {o1,o2,…,on
(各oi は原子オブジェクト)となるような素材集のコ
ストをc,そのコストの中に含まれる素材集の制作コス
トをcostedit(oset ) とすると,サービスレンジは以下
のように表される。
【数4】 また,上記サービスレンジを一般的に表すと,組型複合
オブジェクトの場合と同様に次のようになる。
【数5】 上式は,組型の複合オブジェクトと同様に,ユーザの使
用目的に応じて各素材のサービスレンジが変更されるこ
とを表している。
【0009】複合オブジェクトにおけるサービスレン
ジ内でのサービスの変更 ユーザが,複合オブジェクト全体を使用している状態か
らある一部のオブジェクトに注目して使用したいと考え
たとき,その部分にサービスを集中することが望まし
い。これは,ユーザは所定の金額でサービスを購入して
いるため,使用状況が変化しても提供されるサービスの
価値は上記金額に見合ったものであるべきだからであ
る。図2にサービスの変更例を示す。このオブジェクト
は, otuple = (コンピュータ1:o1,コンピュータ
2:o2,机:o3)で表される組型の複合オブジェクトで
ある。まず,ユーザが制作者にコストcを支払い,次の
ようなサービスを選択する。 (b1l2,d1l2,b2l2,d2l2,b3l2,d3l2) ∈serviceRange(o,c) 但し, li は各サービスがレベルiであることを表す。
このサービスは,複合オブジェクトを構成している全て
の素材オブジェクトを詳細度レベル2で表示させて,並
進及び回転(レベル2)の振る舞いを使用できるもので
ある。その後,ユーザがコンピュータ2に興味を持ち,
素材オブジェクトo2 の詳細度レベルを3に変更(向
上)させたい場合には,複合オブジェクトoのサービス
レンジを一定のままo1 ,o2 ,o3 のサービスレンジ
をユーザが要求したサービスの組合せができるように変
更する。即ち,図3に示すように,コンピュータ2のサ
ービスレンジを拡大してコンピュータ1と机のサービス
レンジを減少させるように変更する。図3の例で,ユー
ザが選択したサービスを次に示す。 (b1l1,d1l1,b2l3,d2l3,b3l1,d3l1) ∈serviceRange(o,c) 但し, li は各サービスがレベルiであることを表す。
この変更により,ユーザは購入したサービスの価値を損
なうことなく,必要とする素材にそのサービスの価値を
集中させることができる。
【0010】以上説明したような各素材オブジェクトの
サービスレンジの変更(即ち各オブジェクトへのコスト
の分配率の変更)をユーザによって行うことは,複合オ
ブジェクトを構成する素材オブジェクトが少ない場合に
は可能であるが,素材オブジェクトの数が多くなると,
それらのサービスの組合せは膨大となり,ユーザによっ
て各オブジェクトのサービスレンジの変更を行うことは
困難となる。従って,ユーザの使用状況に基づいて自動
的に各素材オブジェクトのサービスレンジを変更するこ
とが必要となる。このような方法として,例えばユーザ
の視野に基づく方法や,視点位置からオブジェクトまで
の距離に基づく方法などが考えられる。
【0011】a)ユーザの視野に基づくサービスレンジ
の決定 例えば仮想空間内では,数多くの3Dオブジェクトが配
置されており,通常それら全部を一度に使用することは
少ない。従って,仮想空間に与えたコストは,ユーザが
実際に使用している空間へ動的に適用することが望まし
い。例えば,仮想空間がn個のオブジェクトで構築され
ているとする。ユーザは,このような仮想空間内を自由
にウォークスルー(勿論擬似的に)することにより必要
なサービスを選択することができる。これは,言い換え
ればユーザが仮想空間内の任意のオブジェクトを選択し
て部分仮想空間を構築しながら使用していると言える。
従って,仮想空間全体に与えたコストは,動的に変化す
るユーザの視野に入った仮想空間に対して適用されるべ
きである。ここで,n個のオブジェクトo1 ,o2
…,on で構築された仮想空間をvsとする。この時,
仮想空間は集合型の複合オブジェクトとして次のように
表せる。 vs ={o1,o2,…,on } ユーザはこの仮想空間をウォークスルーすることで任意
の部分空間vs′を次のように定義する。 vs' ⊆ vs ここで,一般性を失うことなく, vs' = { oi , …,oj } 1 ≦i ≦j ≦n とする。この時,仮想空間のサービスレンジは集合型の
複合オブジェクトとして取り扱われる。ここで,仮想空
間vs中の視野に入っていないオブジェクトのコストを
0とする。即ち,そのサービスレンジは空集合と考え
る。そこで,仮想空間のコストc vsによるサービスレン
ジは上記(5)式より次のようになる。
【数6】
【0012】b)視点位置からオブジェクトまでの距離
に基づくサービスレンジの決定 仮想空間内の大量のオブジェクトのサービスレンジを決
定する場合には,視点位置から各オブジェクトまでの距
離を用いることが望ましい。これは,視点位置から遠く
離れたオブジェクトを詳細に眺めることは現実的ではな
いからである。また,振る舞いのサービスにおいても,
遠く離れた場所からそのオブジェクトの振る舞いを十分
に認識できる可能性も低いと考えられる。ユーザが実際
に使用する状態を考えてみると,詳細に眺めたい場合
や,振る舞いを使用する場合には,そのオブジェクトに
近寄ることになると考えられる。従って,ユーザが使用
する仮想空間内の各オブジェクトのサービスレンジを決
定する場合には,視点位置からオブジェクトまでの距離
(以下,単に距離という)の情報を用いることが望まし
いと考える。上記a)と同様,コストcvsの仮想空間v
sに含まれる部分空間を, vs' = { oi , …,oj } vs' ⊆ vs 1 ≦i ≦j ≦n として考える。この時の距離によるサービスレンジは,
例えば次のようにして決定する。 i)コストcvsを部分空間vs′のそれぞれのオブジェク
トok (ok ∈ vs')に配分するために,サービスレン
ジ係数serviceRate (ok ) を次式によって決定する。
【数7】 但し,f(xi )は,視点とオブジェクト間の距離の増
加と共に値が減少する任意の関数を示す。 ii) 仮想空間に支払ったコストcvsからそれぞれのオブ
ジェクトok (ok ∈ vs')に与えるコストcokを決定
する。 cok = serviceRate(ok ) * cvs …(8) iii)それぞれの素材オブジェクトは,与えられたコスト
に従ったサービスレンジを上記(1)式に基づいて次の
ように設定する。
【数8】 iv) 各素材オブジェクトは,サービスレンジ中の最大の
サービスを提供する(デフォルトでは,例えば詳細度が
最大のものを提供する)。
【0013】ここで,仮想空間の距離に基づくサービス
レンジ決定の実例を,コスト800円の仮想空間を示す
図5と空間内のオブジェクトの配置を上方から見た図4
とを用いて説明する。ユーザは,ウォークスルーしなが
ら,図4に示す視野を得たとする。この時,視野内の部
分空間vs′は次のように決定される(o1 ,o2 ,o
3 は,それぞれ図5のモニター,キーボード・マウス,
コンピュータ本体のオブジェクトを表している)。 vs' = { oi ,o2 ,o3 } そして,部分空間vs′の各オブジェクトに対して,上
記サービスレンジ係数を上記(7)式より計算し,上記
(8)式によりそれぞれのコストを決定する。但し,f
( xi ) = 10 - xi ( xi :視点・オブジェクトoi
の距離,i=1,2,3)とする。各オブジェクトのサ
ービスレンジ係数とコストを図6に示す。最後に,オブ
ジェクトo1 〜o3 のサービスレンジを上記(9)式に
より決定する。図1をコスト400円のオブジェクトo
1 のサービスレンジを表すものとすると,o1 は例えば
詳細度が最大のサービスs1 :(b1,d3) に設定される。
オブジェクトo2 ,o3 も同様の方法でサービス内容が
設定される。そして,その結果として,図7に示すよう
なサービスが提供される。
【0014】以上説明したように,本実施の形態に係る
課金方法では,単一オブジェクトのレベルでは,ユーザ
はあるコストを支払えば,定義されたサービスレンジに
含まれる全てのサービス(詳細度と振る舞い)の組み合
わせを使用することができるため,ユーザはサービスの
組合せを複数組利用する場合でも無駄な(サービスに見
合わない)出費をする必要がなく,ユーザの満足度は高
くなる。また,上記サービスレンジ内においてはユーザ
の側においてサービスレベルを自由に変更しながらコン
テンツを使用できるため,コンテンツ使用時の操作性が
向上する。また,更に上記単一オブジェクトが複数組み
合わされた複合オブジェクトにおいては,複合オブジェ
クト全体に対して任意にコストを設定し,該コストを例
えばユーザの視野や視点位置からオブジェクトまでの距
離に基づいて各素材オブジェクトに所定の比率で分配す
るため,同じコストでユーザが注目しているオブジェク
トに対するサービスのレベルをより向上させることがで
きる。また,このような方法を用いることにより,素材
オブジェクトの数が多くなってユーザ自身が各サービス
のレベル設定を行うことが困難な場合でも,ユーザの使
用状況に基づいて自動的に各素材オブジェクトのサービ
スレンジを変更することが可能となる。
【0015】
【実施例】上述した課金方法を実現するためには,3D
コンテンツのサービスに必要な機能を自律的かつ安全に
使用できる仕組みが必要となる。そこで,上述したサー
ビスレンジに基づく課金方法の基本機能を実現するた
め,3次元グラフィックスの記述言語であるVRML(V
irtual Reality Modeling Language) を用いて作成され
た3Dコンテンツ,EAIを用いてコンテンツの処理を
行うメソッド群をJava言語を用いてカプセル化した
3DCGオブジェクト(第4の発明に係る課金装置の一
部を構成)を作成し,更に,それらのオブジェクトを複
合化した3DCG多レベル複合オブジェクト(第5,第
6の発明に係る課金装置の一部を構成)を作成した。上
記3DCG多レベル複合オブジェクト1の概略構成を図
8に,上記3DCG多レベル複合オブジェクト1を配信
するシステムA(第4〜第6の発明に係る課金装置の一
例)の構成図を図9にそれぞれ示す。以下に上記3DC
G多レベル複合オブジェクト1の基本機能について説明
する。 ○ 使用許可権要求機能と著作権・版権管理機能 カプセル化された3DCGコンテンツのVRMLデータ
は,著作物であり制作者の権利を保護する必要がある。
ユーザが3DCG多レベル複合オブジェクトの使用を希
望し,購入する場合には,制作者にコストを支払い,使
用許可権を要求することが必要となる。このためには,
ユーザU2は必要な情報を送信し,決済サーバS1で処
理された後に使用許可情報を取得して記録する必要があ
る。決済サーバS1から送信されたユーザ情報やサービ
スレンジ設定情報は,オブジェクト1内部のユーザ認証
情報格納領域2に格納される。ユーザ認証機能部3で
は,上記ユーザ認証情報格納領域2に格納されたユーザ
情報に基づいてユーザ認証を行う。 ○ サービスレンジ管理機能 3DCG多レベル複合オブジェクト1は,内部に格納さ
れたユーザ情報やコスト情報を用いて,自律的かつ動的
にサービスレンジを決定することが必要となる。多レベ
ル複合オブジェクト1では,ユーザが購入時に選択した
サービスとサービスレンジを上記ユーザ認証情報格納領
域2に記録しており,使用時にはそれをデフォルトとし
て用いる設計としている。使用状況に応じてサービスの
変更が要求される場合には,多レベル複合オブジェクト
のサービスレンジを一定に保ちながら,複合オブジェク
トを構成する要素のサービスレンジの変更や選択可能な
サービスの管理を行う必要がある。このようなサービス
レンジの管理はカプセル化されたサービスレンジ制御機
能部5によって実行される。 ○ 3DCG多レベル複合オブジェクトの永続化とデー
タベース 3DCG多レベル複合オブジェクト内部にカプセル化さ
れたコンテンツデータや管理情報は,安全に保存しなけ
ればならない。そのためには,必要な情報とコンテンツ
がカプセル化された状態でオブジェクトを永続化する必
要がある。本オブジェクト1では,オブジェクト指向デ
ータベースを用いる事で永続化を実現している。また,
オブジェクト指向型データベースのセキュリティ機能を
用いることで,オブジェクトにカプセル化された内部デ
ータだけでなく,オブジェクト自体のセキュリティも確
保する設計としている。
【0016】続いて,上記3DCG多レベル複合オブジ
ェクト1及びその配信システムAの動作を説明する。ユ
ーザU1,U2,…は,ネットワークを介してオブジェ
クトサーバS2から上記オブジェクト1を取得する。上
記オブジェクト1のユーザ認証機能部3(ユーザ認証手
段の一例)は,上記ユーザ認証情報格納領域2に格納さ
れたユーザ情報に基づいてユーザ認証を行い,ユーザに
対する使用許可権を調査する。その結果,使用許可権を
持っていないと判断されたユーザには,著作権・版権管
理機能部4(オブジェクト送信手段の一例)により,画
面上に“Permission Denied ”などの文字オブジェクト
が画像に重ねて出力され,これにより不正使用を防止す
ることができる。この機能は,正規ユーザからの二次的
に配布された場合においても有効であり,不正なコピー
の使用を防止することができる。使用許可権を持たない
ユーザ(U2)が3DCGコンテンツの使用許可権を得
たいと考えた場合には,画面上をマウスでクリックする
事によって,カプセル化された使用許可権要求メソッド
(ユーザ認証機能部3内,コスト設定手段の一例)が起
動される。そして,ユーザが,必要とするサービスの組
み合わせを指定すると,オブジェクトはコストを計算
し,決済サーバS1に送信する。決済サーバS1では,
送信されてきた情報によって決済が行われ,課金が終了
すると,使用許可権情報と支払われたコスト情報が送信
される。3DCG多レベル複合オブジェクト1は,これ
らの決済情報をオブジェクト内部のユーザ認証情報格納
領域2に保持する。現在のユーザに対する使用許可権を
取得した(している)3DCG多レベル複合オブジェク
ト1のサービスレンジ制御機能部5(コスト分配手段の
一例)は,上記ユーザ認証情報格納領域2内のユーザ情
報とコスト情報から,上記実施の形態で述べた方法によ
り各素材(原子)オブジェクトに対するコストの分配,
及び各素材オブジェクトのサービスレンジを計算し,オ
ブジェクト1内のサービス決定機能部6(サービスレベ
ル設定手段の一例)において上記サービスレンジを満た
すサービスレベルの変更・選択が行われ,各素材オブジ
ェクト7に通知される。勿論,上記各素材オブジェクト
に対するコストの分配や各素材オブジェクトのサービス
レンジ内での各サービスのレベルについては,ユーザが
任意に入力,設定することもできる。また,仮想空間イ
ベント通信機能部8は,ユーザがマウス等の入力手段を
用いて仮想空間内を疑似的にウォークスルーすることに
よって発生したイベントを上記入力手段から受け取って
解析し,各素材オブジェクト7に通知する。各素材オブ
ジェクト7は,上記サービス決定機能部6から得たサー
ビスレベル,及び上記仮想空間イベント通信機能部8か
ら得たイベント内容に基づいて処理(詳細度や振る舞い
の変更)を行い,データを数値データの形で仮想空間構
築機能部9に出力する。上記仮想空間構築機能部9で
は,上記各素材オブジェクト7から受け取ったデータに
基づいてディスプレイ画面上に3次元グラフィックスと
して仮想空間を出力する。以上説明したような3DCG
多レベル複合オブジェクト1及びその配信システムAに
より,著作権を保護しつつ,ユーザのサービス要求の変
化に柔軟に対応してその要求に見合った適切な金額を設
定でき,ユーザの満足度の高い課金方法が提供できる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように,第1の発明は,そ
れぞれ1又は複数のレベルが設定され,それら各レベル
に応じて所定の金額が設定されている複数のサービスの
組合せであるオブジェクトをユーザに提供する際の,オ
ブジェクトに対する課金方法において,上記オブジェク
トに対して任意にコストを設定し,上記各サービスに設
定されたレベルに対する金額の合計が上記コストを越え
ない範囲(以下,サービスレンジという)で,上記各サ
ービスのレベルを任意に設定することを特徴とするオブ
ジェクトに対する課金方法として構成されているため,
定義されたサービスレンジに含まれる全てのサービスの
組み合わせを使用することができ,ユーザは無駄な(サ
ービスに見合わない)出費をする必要がなく,ユーザの
満足度は高くなる。また,上記サービスレンジ内におい
てはユーザの側においてサービスレベルを自由に変更し
ながらコンテンツを使用できるため,コンテンツ使用時
の操作性が向上する。また,第2の発明は,オブジェク
トを複数組み合わせた複合オブジェクトをユーザに提供
する際の,オブジェクトに対する課金方法において,上
記複合オブジェクトに対して任意にコストを設定し,該
コストを上記各オブジェクトに所定の比率で分配するこ
とを特徴とするオブジェクトに対する課金方法として構
成されているため,同じコストでユーザが注目している
オブジェクトに対するサービスのレベルをより向上させ
ることができる。即ち,同一コストでより効果的なサー
ビスが提供できる。更に,第3の発明は,上記第1,第
2の発明を組み合わせたものであり,それぞれ1又は複
数のレベルが設定され,それら各レベルに応じて所定の
金額が設定されている複数のサービスの組合せであるオ
ブジェクトが更に複数組み合わせられた複合オブジェク
トをユーザに提供する際の,オブジェクトに対する課金
方法において,上記複合オブジェクトに対して任意にコ
ストを設定し,該コストを上記各オブジェクトに所定の
比率で分配すると共に,各オブジェクトの各サービスに
設定されたレベルに対する金額の合計がそのオブジェク
トに分配された上記コストを越えない範囲で,各オブジ
ェクトの各サービスのレベルを任意に設定することを特
徴とするオブジェクトに対する課金方法として構成され
ているため,上記第1,第2の発明の奏する効果を同時
に得ることができる。また上記第2,第3の発明におけ
るコストの分配方法の例としては,所定の視野内に存在
するオブジェクトに対してのみ上記所定のコストを分配
したり,或いは所定の視点位置から各オブジェクトまで
の距離や各オブジェクトの見え方に基づいて各オブジェ
クトに対する上記所定のコストの分配率を決定したりす
ることが考えられる。このような方法を用いれば,自動
的にユーザの注目するオブジェクトに対するサービスレ
ベルを向上させることができ,ユーザの手を煩わせる必
要がない。また,上記第4〜第6の発明は,上記第1〜
第3の発明に係る方法を実施可能な装置であるが,更に
正規のユーザにのみ正規のオブジェクトを提供する著作
権管理手段を具備することが望ましい。この著作権管理
手段は,例えば正規ユーザが否かを判断するユーザ認証
手段と,上記ユーザ認証手段によって認証された正規ユ
ーザにのみ正規のオブジェクトを送信するオブジェクト
送信手段とで構成できる。これにより,オブジェクトの
不正コピー等による著作権の侵害が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の発明に係る課金方法におけるサービス
レンジの設定方法の説明図。
【図2】 複合オブジェクトを構成する各素材オブジェ
クトのサービスレベル変更の一例を示す説明図。
【図3】 上記図2の例に対応した各素材オブジェクト
のサービスレンジの動的変更例を示す説明図。
【図4】 仮想空間vsのオブジェクトの配置,及びユ
ーザの視点位置とそのときの視野の一例を示す模式図。
【図5】 上記仮想空間vsの全オブジェクトの画像表
示例を示す図。
【図6】 上記仮想空間vsの部分空間vs′(上記視
野内のオブジェクトにより構成)における各オブジェク
トのサービスレンジ係数及びそれを用いたコストの分配
例を示す図。
【図7】 上記図6による計算の結果として提供される
サービスの一例を示す図。
【図8】 実施例に係る3DCG多レベル複合オブジェ
クト1の概略構成を示す図。
【図9】 実施例に係る3DCG多レベル複合オブジェ
クト1の配信システムAの概略構成を示す図。
【図10】 複数サービスの組合せの例とそれぞれの金
額の設定例を示す説明図。
【符号の説明】
1…3DCG多レベル複合オブジェクト(複合オブジェ
クトの一例) 3…ユーザ認証機能部(ユーザ認証手段,及びコスト設
定手段の一例) 4…著作権・版権管理機能部(オブジェクト送信手段の
一例) 5…サービスレンジ制御機能部(コスト分配手段の一
例) 6…サービス決定機能(サービスレベル設定手段の一
例)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B049 AA05 BB11 CC36 DD01 EE03 EE05 EE07 FF03 FF04 GG04 GG07 GG10 5B089 GA11 GA21 GB02 GB04 HA10 JA08 JB06 KA15 KB12 LB26 5K030 GA15 GA17 GA20 HB08 HB21 9A001 BB03 BB04 DD02 DD13 HH24 HH26 HH29 HH30 JJ01 JJ19 JJ25 JJ27 JJ64 JJ67 KK02 LL03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ1又は複数のレベルが設定さ
    れ,それら各レベルに応じて所定の金額が設定されてい
    る複数のサービスの組合せであるオブジェクトをユーザ
    に提供する際の,オブジェクトに対する課金方法におい
    て,上記オブジェクトに対して任意にコストを設定し,
    上記各サービスに設定されたレベルに対する金額の合計
    が上記コストを越えない範囲で,上記各サービスのレベ
    ルを任意に設定することを特徴とするオブジェクトに対
    する課金方法。
  2. 【請求項2】 オブジェクトを複数組み合わせた複合オ
    ブジェクトをユーザに提供する際の,オブジェクトに対
    する課金方法において,上記複合オブジェクトに対して
    任意にコストを設定し,該コストを上記各オブジェクト
    に所定の比率で分配することを特徴とするオブジェクト
    に対する課金方法。
  3. 【請求項3】 それぞれ1又は複数のレベルが設定さ
    れ,それら各レベルに応じて所定の金額が設定されてい
    る複数のサービスの組合せであるオブジェクトが更に複
    数組み合わせられた複合オブジェクトをユーザに提供す
    る際の,オブジェクトに対する課金方法において,上記
    複合オブジェクトに対して任意にコストを設定し,該コ
    ストを上記各オブジェクトに所定の比率で分配すると共
    に,各オブジェクトの各サービスに設定されたレベルに
    対する金額の合計がそのオブジェクトに分配された上記
    コストを越えない範囲で,各オブジェクトの各サービス
    のレベルを任意に設定することを特徴とするオブジェク
    トに対する課金方法。
  4. 【請求項4】 所定の視野内に存在するオブジェクトに
    対してのみ上記所定のコストを分配する請求項2又は3
    記載のオブジェクトに対する課金方法。
  5. 【請求項5】 所定の視点位置から各オブジェクトまで
    の距離に基づいて各オブジェクトに対する上記所定のコ
    ストの分配率を決定する請求項2〜4のいずれかに記載
    のオブジェクトに対する課金方法。
  6. 【請求項6】 所定の視点位置からの各オブジェクトの
    見え方に基づいて各オブジェクトに対する上記所定のコ
    ストの分配率を決定する請求項2〜5のいずれかに記載
    のオブジェクトに対する課金方法。
  7. 【請求項7】 上記オブジェクトがマルチメディアコン
    テンツである請求項1〜6のいずれかに記載のオブジェ
    クトに対する課金方法。
  8. 【請求項8】 上記オブジェクトが3Dディジタルコン
    テンツである請求項7記載のオブジェクトに対する課金
    方法。
  9. 【請求項9】 上記複数のサービスが,振る舞い及び/
    若しくは詳細度を含む請求項1〜8のいずれかに記載の
    オブジェクトに対する課金方法。
  10. 【請求項10】 それぞれ1又は複数のレベルが設定さ
    れ,それら各レベルに応じて所定の金額が設定されてい
    る複数のサービスの組合せであるオブジェクトをユーザ
    に提供する際の,オブジェクトに対する課金装置におい
    て,上記オブジェクトに対して任意にコストを設定する
    コスト設定手段と,上記各サービスに設定されたレベル
    に対する金額の合計が上記コスト設定手段で設定された
    コストを越えない範囲で,上記各サービスのレベルを任
    意に設定するサービスレベル設定手段とを具備してなる
    ことを特徴とするオブジェクトに対する課金装置。
  11. 【請求項11】 オブジェクトを複数組み合わせた複合
    オブジェクトをユーザに提供する際の,オブジェクトに
    対する課金装置において,上記複合オブジェクトに対し
    て任意にコストを設定するコスト設定手段と,上記コス
    ト設定手段で設定されたコストを上記各オブジェクトに
    所定の比率で分配するコスト分配手段を具備してなるこ
    とを特徴とするオブジェクトに対する課金装置。
  12. 【請求項12】 それぞれ1又は複数のレベルが設定さ
    れ,それら各レベルに応じて所定の金額が設定されてい
    る複数のサービスの組合せであるオブジェクトが更に複
    数組み合わせられた複合オブジェクトをユーザに提供す
    る際の,オブジェクトに対する課金装置において,上記
    複合オブジェクトに対して任意に所定のコストを設定す
    るコスト設定手段と,上記コスト設定手段で設定された
    コストを上記各オブジェクトに所定の比率で分配するコ
    スト分配手段と,各オブジェクトの各サービスに設定さ
    れたレベルに対する金額の合計が上記コスト分配手段に
    よってそのオブジェクトに分配された上記コストを越え
    ない範囲で,各オブジェクトの各サービスのレベルを任
    意に設定するサービスレベル設定手段とを具備してなる
    ことを特徴とするオブジェクトに対する課金装置。
  13. 【請求項13】 正規のユーザにのみ正規のオブジェク
    トを提供する著作権管理手段を具備する請求項10〜1
    2のいずれかに記載のオブジェクトに対する課金装置。
  14. 【請求項14】 上記著作権管理手段が,正規ユーザが
    否かを判断するユーザ認証手段と,上記ユーザ認証手段
    によって認証された正規ユーザにのみ正規のオブジェク
    トを送信するオブジェクト送信手段とで構成されてなる
    請求項13記載のオブジェクトに対する課金装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002052470A1 (fr) * 2000-12-26 2002-07-04 Foursis Business Promotion Kabushiki Kaisha Systeme de codage de donnees de contenu et systeme d'enregistrement de donnees
WO2002052469A1 (fr) * 2000-12-26 2002-07-04 Foursis Business Promotion Kabushiki Kaisha Support d'enregistrement de donnees lisible par machine pour le stockage des donnees d'un contenu et systeme d'imputation de frais relatifs au contenu
WO2002056220A1 (fr) * 2000-12-29 2002-07-18 Foursis Business Promotion Kabushiki Kaisha Programme sur support de stockage d'informations pour facturer et utiliser du contenu et dispositif charge du programme
JP2013125300A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Hisanobu Hanaoka デジタル画像不正利用防止システム

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