JP2000175914A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2000175914A
JP2000175914A JP35884398A JP35884398A JP2000175914A JP 2000175914 A JP2000175914 A JP 2000175914A JP 35884398 A JP35884398 A JP 35884398A JP 35884398 A JP35884398 A JP 35884398A JP 2000175914 A JP2000175914 A JP 2000175914A
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Japan
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scanning line
unit
blood flow
scanning
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JP35884398A
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English (en)
Inventor
Takuya Noda
拓也 野田
Kazuhiro Watanabe
一宏 渡辺
Takeshi Shirai
岳士 白井
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Fukuda Denshi Co Ltd
Original Assignee
Fukuda Denshi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、生体内の超音波反射情報を得る超音
波診断装置に関し、従来と同等の画質の画像を表示する
ことができるとともに、DSC処理の負荷を軽減させ
た。 【解決手段】各フレームごとに、走査線信号を複数種類
の走査線信号に変換する演算部と、演算部で得られた複
数種類の走査線信号を、各種類ごとに各フレーム内で走
査線配列方向に補間することにより、走査線間に新たな
走査線を内挿する走査線内挿部と、走査線内挿部により
走査線の内挿が行なわれた後の複数種類の走査線信号
を、各フレームごとに、これらの走査線信号の種類の数
よりも少数の種類の走査線信号に統合する統合部とを備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体内の超音波反
射情報を得る超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生体、特に人体内に超音波を送波し人体
内で反射して戻ってきた超音波を受信して生体内の超音
波反射情報を得、その超音波反射情報を生体内部の疾患
の診断に供する超音波診断装置が従来から広く使用され
ている。
【0003】近年では、超音波診断装置に関してもディ
ジタル化が進み、超音波受信信号から超音波送受信方向
(走査線方向)の超音波反射情報をあらわす走査線信号
を生成するビームフォーマ部をディジタル化したDBF
(ディジタルビームフォーマ)が主流になりつつある。
このDBFでは同時多方向受信と呼ばれる、超音波ビー
ムの一回の送信に対して複数本(例えば4本)の走査線
の走査線信号を一度に得る技術が採用されている。この
同時多方向受信の技術を採用すると超音波送受信の回数
を低減することができるため、フレームレートが向上す
るというメリットがある。また、フレームレートがその
ままでよい場合は、走査線本数を増やし分解能の向上を
図ることもできる。ただし、超音波診断装置では画像を
表示するにあたり走査線信号を画像表示に適した画像信
号に変換するためのDSC(ディジタルスキャンコンバ
ータ)が採用されているが、DBFを採用し同時多方向
受信を行なうと、フレームレートの向上や1フレームあ
たりの走査線本数の増加により、DSCを高速化する必
要を生じる。
【0004】図7は、従来の超音波診断装置のブロック
図である。
【0005】送信部10では、超音波発信用の高電圧パ
ルスが生成されて、その高圧パルスは、超音波探触子2
0の前端に配列された超音波トランスデューサ21に印
加される。すると、その高電圧パルスで超音波トランス
デューサ21が励振され、超音波トランスデューサ21
から超音波が発せられる。この超音波探触子20はその
前端部が生体1の体表にあてがわれており、超音波トラ
ンスデューサ21から発せられた超音波は生体1の内部
を伝播する。ここで、配列された超音波トランスデュー
サ21それぞれには制御されたタイミングで各高電圧パ
ルスが印加され、これにより、それらの超音波トランス
デューサ21から発せられた超音波は一本の超音波ビー
ムを成し、生体1の断層面2内に配列された複数の走査
線3のうち、各高電圧パルスのタイミングによって定ま
るある一本の走査線に沿って生体内を深さ方向に進行す
る。生体内の各組識で反射して戻ってきた超音波は超音
波トランスデューサ21でピックアップされ受信部30
に送られて受信信号が生成される。この受信信号はビー
ムフォーマ部40に入力されて今送信した超音波ビーム
に沿う走査線上の超音波反射情報が強調されるようにビ
ームフォーミング処理が施されて、生体内のある走査線
上の超音波反射情報を担持した走査線信号が生成され
る。
【0006】以上の超音波送受信の過程が生体1のある
断層面2内に配列された複数の走査線2のそれぞれに沿
う方向に繰り返される。
【0007】尚、前述したように、このビームフォーマ
部40にDBFを採用し超音波ビームの一回の送信につ
いて近傍の複数本の走査線それぞれに対応する複数の走
査線信号を同時に生成する多方向受信の技術も知られて
いる。
【0008】図7には送信超音波の走査線と受信超音波
の走査線とを区別せずに示されているが、多方向受信の
技術を採用した場合、一本の送信超音波の走査線に対し
複数本の受信超音波の走査線が対応することになる。
【0009】ビームフォーマ部40で得られた走査線信
号は、Bモード演算部50に入力されて、検波やその他
Bモード像(断層面2に沿う断層像)生成用の演算が行
なわれ、DSC部60によりラスタ変換や補間処理等が
行なわれて表示に適したBモード画像信号に変換され、
表示部70に送られてその表示画面上Bモード像が表示
される。
【0010】また、ビームフォーマ部40で生成された
走査線信号は直交検波部80にも入力される。尚、この
直交検波部80に入力される走査線信号は、血流情報抽
出用であり、Bモード像生成用とは別のタイミングで血
流情報抽出用の超音波送受信により得られた走査線信号
の場合もある。
【0011】直交検波部80では、走査線信号が直交検
波され、実部と虚部の2系統からなる走査線信号が生成
される。この直交検波部80から出力された2系統の走
査線信号は、MTIフィルタ部90に入力されて、生体
内の血流に起因した信号成分のみを抽出するフィルタリ
ング処理が施され、2系統の、血流情報を担持した走査
線信号が出力される。ドプラ演算部100では、血流分
布を求めるための、自己相関演算処理や血流パワーを求
めるパワー演算処理等が行なわれる。その後、DSC部
110により、補間処理およびラスタ変換が行なわれて
画像信号に変換され、さらに後処理部120により、血
流速度や血流速度分散をあらわす画像信号に変換され
て、表示部70にそれらの画像が表示される。
【0012】図8は、図7に示すドプラ演算部100、
DSC部110、および後処理部120における処理の
概要を示した模式図である。
【0013】ドプラ演算部100には自己相関演算手段
101が備えられている。この自己相関演算手段101
では、図7に示すMTIフィルタ部90から出力された
2系統の走査線信号r,iそれぞれについて自己相関演
算が行なわれる。ここでは、走査線信号のサンプリング
点数は、1フレームにつき、1本走査線上で512点、
走査線の本数で128本、合計512×128点である
ものとする。
【0014】自己相関演算手段101から出力された2
系統の走査線信号I,QはいずれもがDSC部110に
入力され、それぞれ補間演算が施されかつラスタ変換が
行なわれ(以下、DSC部におけるこれらの処理を「D
SC処理」と称する)各フレーム毎に水平方向640ピ
クセル、垂直方向480ピクセルの画像信号に変換され
る。このDSC部110から出力された2系統の画像信
号は、後処理部120の流速演算手段121により血流
速度分布をあらわす画像信号に統合され、図7に示す表
示部70に血流速度分布画像が表示される。
【0015】また、自己相関演算手段101から出力さ
れた2系統の走査線信号I,Qは、その自己相関演算手
段101とともにドプラ演算部100を構成する自己相
関パワー演算手段102にも入力される。この自己相関
パワー演算手段102では、それら2系統の走査線信号
に基づいて血流パワーをあらわす一系統の走査線信号N
が生成される。この血流パワーをあらわす走査線信号N
は、DSC部110に入力され、DSC処理が施されて
画像信号に変換される。
【0016】さらに、ドプラ演算部100を構成するパ
ワー演算手段103には図7に示すMTIフィルタ部9
0から出力された2系統の走査線信号r,iが入力され
て、もう1つの、血流パワーをあらわす走査線信号Pが
生成される。この走査線信号PはDSC部110に入力
されDSC処理が施されて画像信号に変換される。
【0017】DSC部110から出力された、自己相関
パワー演算手段102から出力された走査線信号Nに基
づく画像信号、およびパワー演算手段103から出力さ
れた走査線信号Pに基づく画像信号は、いずれも、後処
理部120を構成する分散演算手段122に入力され、
その分散演算手段122により血流の速度分散分布をあ
らわす画像信号に統合され、表示部70(図7参照)に
送られてその表示部70の表示画面上に血流速度分散分
布をあらわす画像が表示される。
【0018】この分散演算手段122における血流速度
分散Dは、基本的には、各ピクセルごとに、D=1−N
/P(N,Pは、それぞれ、自己相関パワー演算手段1
02、パワー演算手段103で求められた血流パワーの
各ピクセルごとの値をあらわす)の演算により求められ
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】図7,図8に示すDS
C部110では、各フレーム毎に図8に示す4系統の走
査線信号それぞれについて複雑なDSC処理(補間演算
やラスタ変換)を行なう必要があり、負担が大きく、ハ
ードウェア上も複数台のDSC部を用意して処理を行な
っている。
【0020】また、近年では、超音波診断装置で得られ
た信号をパーソナルコンピュータに取り込んで処理を行
ないたいという要望がある。その場合、ハードウェアと
してのDSC部は複雑かつ高価であるため、DSC処理
を行なう前の段階でパーソナルコンピュータに信号を取
り込んでソフトウェア上でDSC処理を行なうことと
し、超音波診断装置からはハードウェアとしてのDSC
部を取り除いてしまうことが好ましい。この場合、ソフ
トウェア上でのDSC処理の負荷が大きく、この場合も
やはりDSC処理の負荷を低減することが好ましい。
【0021】このDSC処理の負荷軽減のために、後処
理部120における血流速度分布、血流速度分散分布を
求める演算機能を、DSC部110の前段側に配置し、
演算部100から出力された走査線信号I,Q;N,P
に基づいて血流速度分布や血流速度分散分布を求め、そ
の後、DSC部において走査線信号を画像信号に変換す
る方式が考えられる。
【0022】図9は、演算部100から出力された走査
線信号から直接に血流速度分布や血流速度分散分布を求
めたときの問題点の説明図である。図9(A)がその問
題点をあらわしており、図9(B)は、DSC部110
を経由した後で血流速度分布等を求めた場合を示す比較
例である。
【0023】DSC部110の前段側では、図8に示す
ように1フレームあたりの走査線本数は例えば128本
程度であり、これに対し表示部70の表示画面上のピク
セル数は水平方向に例えば640ピクセルであり、この
ように、走査線密度はピクセルの密度と比べ粗い。この
ような、走査線密度が粗い状態のまま、血流速度分布等
を求めると、表示画面上には図9(A)に示すような極
めて粗い画像が表示されてしまい、図9(B)に示すよ
うな滑らかな画像が得られないという問題がある。
【0024】本発明は、上記事情に鑑み、従来と同等の
画質の画像を表示することができるとともに、DSC処
理の負荷を軽減させた超音波診断装置を提供することを
目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の超音波診断装置は、超音波を生体内に送波し生体内
からの反射超音波を受信して受信信号を得る過程を繰り
返す超音波診断装置において、上記受信信号を、生体内
に広がる所定の断層面内に配列された走査線に沿う超音
波反射情報をあらわす走査線信号に変換するビームフォ
ーマ部と、各フレームごとに、上記走査線信号を複数種
類の走査線信号に変換する演算部と、演算部で得られた
複数種類の走査線信号を、各種類ごとに各フレーム内で
走査線配列方向に補間することにより、走査線間に新た
な走査線を内挿する走査線内挿部と、走査線内挿部によ
り走査線の内挿が行なわれた後の複数種類の走査線信号
を、各フレームごとに、これらの走査線信号の種類の数
よりも少数の種類の走査線信号に統合する統合部とを備
えたことを特徴とする。
【0026】図1は、本発明の特徴を例示的に示した説
明図、図2は、従来の超音波診断装置における、本発明
との対比のための比較図である。
【0027】従来の超音波診断装置では、図2に示すよ
うに、DSC部において各種の走査線信号それぞれにD
SC処理を施し、その後、後処理部において、複数の画
像信号の統合のための演算、すなわち血流速度分布や血
流速度分散分布の演算を行なっていたのに対し、本発明
の超音波診断装置では、図1に示すように、DSC処理
を行なう前に走査線内挿部において走査線の内挿を行な
って走査線密度を向上させた上で統合部により走査線信
号を統合ものであるため、滑らかな画像の表示を確保し
つつ、DSC処理の負荷を軽減することができる。
【0028】ここで、上記本発明の超音波診断装置は、
さらに、上記統合部による統合処理が行なわれた後の走
査線信号を表示用の信号形式を持つ画像信号に変換する
変換部と、その変換部により得られた画像信号に基づく
画像を表示する表示部とを備えたものであってもよい。
【0029】本発明の超音波診断装置は、DSC処理を
行なうための変換部や画像を表示するための表示部を備
えることなく、上記統合部からの出力を直接にパーソナ
ルコンピュータ等に入力するように構成してもよいが、
上記変換部や表示部を備えた時は、この超音波診断装置
自体で画像表示を行なうことができる。
【0030】また、上記本発明の超音波診断装置が、断
層面内の指定された一部領域を拡大するパンズーム機能
を備えたものである場合に、上記走査線内挿部が、その
パンズーム機能により断層面内の一部領域が指定された
場合に、その指定された一部領域に関する複数種類の走
査線信号を、各種類ごとに各フレーム内で走査線配列方
向に内挿するものであることが好ましい。
【0031】超音波診断装置には、通常、血流情報を得
ようとする領域を一部領域(ROI)に限るパンズーム
機能が備えられており、そのROI内について走査線を
内挿することで滑らかな血流画像を得るという目的を達
成することができるとともに、ROI以外の領域まで走
査線を内挿するという無駄な演算やデータの不必要な増
加を避けることができる。
【0032】本発明の超音波診断装置において、典型的
には、上記演算部は、血流情報が抽出された2種類の走
査線信号を生成するMTIフィルタと、MTIフィルタ
から出力された2種類の走査線信号に自己相関演算を施
すことにより2種類の新たな走査線信号を生成する自己
相関演算手段とを含むものであって、上記走査線内挿部
は、自己相関演算手段で生成された2種類の走査線信号
それぞれについて各フレーム内で内挿するものであり、
上記統合部は、自己相関演算手段で生成され走査線内挿
部で内挿処理が行なわれた2種類の走査線信号を統合し
て血流の速度分布をあらわす走査線信号を生成するもの
である。
【0033】上記演算部は、さらに、MTIフィルタの
出力から血流パワーを求める血流パワー演算手段と、自
己相関演算手段の出力から血流パワーを求める自己相関
パワー演算手段とを含むものであって、上記走査線内挿
部は、さらに、血流パワー演算手段および自己相関パワ
ー演算手段で生成された各血流パワーをあらわす各走査
線信号について各フレーム内で内挿するものであり、上
記統合部は、さらに、血流パワー演算手段および自己相
関パワー演算手段で生成され走査線内挿部でそれぞれ内
挿処理が行なわれた2種類の走査線信号を統合して血流
の速度分散分布をあらわす走査線信号を生成するもので
あってもよい。
【0034】また、本発明の超音波診断装置において、
上記走査線内挿部は、直線補間演算により走査線を内挿
するものであってもよい。
【0035】本発明の超音波診断装置における走査線内
挿部は、簡単な直線補間演算で十分であり、従来のよう
なDSC処理を行なうハードウェアを備える場合と比
べ、ハードウェア量を大幅に低減することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0037】図3は、本発明の超音波診断装置の一実施
形態を示すブロック図である。
【0038】ここでは、図7に示す従来の超音波診断装
置の各ブロックに対応するブロックには、図7に付した
符号と同一の符号を付して示し、図7に示す超音波診断
装置との相違点について説明する。
【0039】図3に示す超音波診断装置では、ドプラ演
算部100とDSC部100’との間に走査線内挿部1
30と統合部120’が配置されている。
【0040】図4は、図3に示すドプラ演算部100、
走査線内挿部130、統合部120’、およびDSC部
110’の処理概要を示した模式図である。
【0041】ドプラ演算部100における処理は、図
7,図8に示す従来の超音波診断装置のドプラ演算部1
00における処理と同じである。
【0042】ドプラ演算部100の自己相関演算手段1
01で得られた2系統の走査線信号I,Q、自己相関パ
ワー演算手段102で得られた走査線信号N、およびパ
ワー演算手段103で得られた走査線信号Pは、いずれ
も、走査線内挿部130に入力され、その走査線内挿部
130では、1フレーム当り128本であった走査線の
本数が512本となるように走査線配列方向に走査線が
内挿される。具体的には、走査線信号中の、走査線配列
方向に隣接する2本の走査線上の同一深さに対応する2
つの値から、直線補間により、それら2本の走査線の中
央の点の値、およびその中央の点とそれら2本の走査線
それぞれとの各中央の点の値が求められる。このように
して1フレーム当りの走査線の本数が表示画面の水平方
向のピクセル数とほぼ同程度となるまで、走査線の本数
が2のべき乗(ここに示す例では2の2乗)倍に増やさ
れる。
【0043】自己相関演算手段101から出力され走査
線内挿部130で走査線が内挿された後の2系統の走査
線信号I,Qは、統合部120’を構成する流速演算手
段121’に入力されて血流速度分布を表す走査線信号
に統合される。この流速演算手段121’における処理
は、処理対象が画像信号に代わり走査線信号であること
を除き、図8に示す従来の後処理部120の流速演算手
段121と同様である。
【0044】ここでは走査線内挿部130により表示画
面の水平方向のピクセル数と同程度の本数にまで主走査
線が増加した走査線信号に基づいて血流速度分布を求め
ているため、表示画面上、滑らかな血流速度分布画像が
表示される。
【0045】また、図4に示す自己相関パワー演算手段
102およびパワー演算手段103から出力され走査線
内挿部130で走査線が内挿された後の、走査線信号
N,Pは、いずれも、統合部120’の分散演算手段1
22’に入力されて、血流の速度分数分布を表す走査線
信号に統合される。この分散演算手段122’における
処理も、流速演算手段121’における処理と同様、処
理対象が画像信号に代わり走査線信号であることを除
き、図8に示す従来の後処理部120の分散演算手段1
22における処理と同様である。
【0046】この分散演算手段122’における血流速
度分数分布を求める演算も、走査線密度の高い走査線信
号に基づく演算であるため、表示画面上には滑らかな血
流速度分散分布画像が表示される。
【0047】統合部120’の流速演算手段121’お
よび分散演算手段122’から出力された、血流速度分
布を表す走査線信号および血流速度分散分布をあらわす
走査線信号は、DSC部110’に入力されて、DSC
処理により各画像信号に変換される。このDSC部11
0’は、図8に示すDSC部110がドプラ演算部10
0から出力された走査線信号にDSC処理を施すもので
あるのに代わり、統合部120’から出力された走査線
信号にDSC処理を施すものである。
【0048】図4に示すDSC部110’には統合部1
20’から出力された1フレーム当り512本の走査線
を持った走査線信号が入力され、図8に示すDSC部1
10に入力される走査線信号と比べ、1系統あたりかつ
1フレームあたりのデータ量が大きい。しかしながらD
SC処理後の1系統あたりかつ1フレームあたりの画像
信号のデータ量は図8に示すDSC部110と同一であ
り、1系統あたりのDSC処理の負荷はほぼ同等であ
る。一方、DSC処理を施すべき走査線信号の種類は、
図8に示すDSC部110が4種類であるのに比べ、図
4に示すDSC部110’は2種類で済み、したがっ
て、DSC処理の負荷はほぼ半分に軽減される。
【0049】図5は、パンズーム機能を用いた場合の走
査線内挿部の処理を示す図である。
【0050】超音波診断装置には、通常、着目するRO
I内の画像を拡大して観察するパンズーム機能がある。
ここでは、パンズーム機能を用いた場合の二例(図5
(A)と図5(B))について説明する。
【0051】図5(A)は、ROI内をそのまま拡大し
た場合の例で、通常の走査時には例えば128本の走査
線であったものが、パンズーム時には例えば64本と低
密度化してしまう。この場合、通常の走査時に、走査線
内挿部において走査線の本数を例えば512本に増やし
ても、パンズームによって、例えば125本の走査線と
なってしまう。従って、パンズーム時には走査線内挿部
によってROIに相当する領域内の走査線を内挿し、そ
のROI内において、例えば実走査線と内挿走査線を合
わせて512本の走査線を形成することで、表示画面の
水平方向ピクセル数と走査線本数とをほぼ同等にするこ
とが可能となる。なお、パンズーム時は、深さ方向のデ
ータ数も減少してしまうように思われるが、通常、深さ
方向は表示深さの変化に応じてサンプリング周波数を変
えることで深さ方向データ数は表示画面の垂直方向ピク
セル数とほぼ同数に確保することが可能である。
【0052】図5(B)は、走査線本数をROI内に再
設定してROI内について高密度走査を行う場合の例
で、通常の走査時には例えば128本の走査線であった
ものが、バンズーム時でも例えば128本と維持され
る。しかしながら、表示画面の水平方向ピクセル数には
足りない。従ってバンズーム時には、走査線内挿部によ
ってROIに相当する領域について走査線を内挿し、例
えば実走査線と内挿走査線を合わせて512本の走査線
を形成することで、表示画面の水平方向ピクセル数と走
査線本数とをほぼ同等にすることが可能となる。なお、
パンズーム時の深さ方向のデータ数については、図5
(A)の説明の場合と同じである。
【0053】図6は、本発明の超音波診断装置のもう1
つの実施形態の、前述した実施形態(図3,図4参照)
との相違点を示す模式図である。
【0054】図3,図4に示す実施形態には、DSC部
110’が備えられており、統合部120’から出力さ
れた走査線信号はDSC部110’に入力されてDSC
処理が行なわれたが、図6に示す実施形態の場合、統合
部120’から出力された走査線信号は、バスあるいは
LANを経由してパーソナルコンピュータ(PC)やワ
ークステーション(WS)等のコンピュータシステム2
00に入力され、そのコンピュータシステム200内部
のCPUでソフトウェア的にDSC処理が行なわれる。
このときは、表示部は、そのコンピュータシステム20
0に備えられた画像表示装置(図示せず)が用いられ
る。
【0055】この図6には図示されていないが、走査線
信号をコンピュータ200に入力する場合は、Bモード
表示用の走査線信号も、DSC部60(図3参照)を経
由することなく、コンピュータシステム200に入力さ
れる。その場合に、Bモード用の走査線信号は走査線を
内挿することなくコンピュータシステム200に入力し
てもよく、ドプラ演算部100からの出力と同様に走査
線の内挿を行なった上でコンピュータシステム200に
入力してもよい。
【0056】現在、超音波診断装置で得られた種々の走
査線信号をオフライン処理でPCやWSに転送し、PC
やWSのCPUによってDSC処理を行ない、PCやW
Sの画像表示装置上に画像表示を行なって詳細な診断や
画像加工を行ったりする場合がある。本実施形態は、D
SC処理の対象となる走査線信号を低減できるため、こ
うした手法においても、例えば多フレーム静止画像をD
SC処理して動画表示したり、3D表示したりする際
に、従来法に比較してリアルタイムな処理および表示が
可能となる。さらに、バスやネットワークへ送出する走
査線信号のデータ量の低減にもなるため、バスやネット
ワークのトラフィック量への圧迫を抑制することが可能
となる。
【0057】また、近年のPC、WSのCPUの高速化
によって、超音波診断装置内でハードウェアで構成され
ていたDSCをPCまたWSのCPUが担う可能性がで
てきている。将来、このような装置が出現したとき、D
SC処理の対象となる走査線信号を低減することは、超
音波診断のリアルタイム性を保証する重要な技術とな
る。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
表示される画像の画質を低下させることなくDSC処理
の負荷が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の特徴を例示的に示した説明図である。
【図2】従来の超音波診断装置における、本発明との対
比のための比較図である。
【図3】本発明の超音波診断装置の一実施形態を示すブ
ロック図である。
【図4】図3に示すドプラ演算部、走査線内挿部、統合
部、およびDSC部の処理概要を示した模式図である。
【図5】パンズーム機能を用いた場合の走査線内挿部の
処理を示す図である。
【図6】本発明の超音波診断装置のもう1つの実施形態
の、前述した実施形態(図3,図4参照)との相違点を
示す模式図である。
【図7】従来の超音波診断装置のブロック図である。
【図8】図7に示すドプラ演算部、DSC部、および後
処理部における処理の概要を示した模式図である。
【図9】演算部から出力された走査線信号から直接に血
流速度分布や血流速度分散分布を求めたときの問題点の
説明図である。
【符号の説明】
1 生体 2 断層面 3 走査線 10 送信部 20 超音波探触子 21 超音波トランスデューサ 30 受信部 40 ビームフォーマ部 50 Bモード演算部 60 DSC部 70 表示部 80 直交検波部 90 MTIフィルタ部 100 ドプラ演算部 101 自己相関演算手段 102 自己相関パワー演算手段 103 パワー演算手段 110 ,110’ DSC部 120 後処理部 121 流速演算手段 122 分散演算手段 120’ 統合部 121’ 流速演算手段 122’ 分散演算手段 130 走査線内挿部
フロントページの続き (72)発明者 白井 岳士 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 4C301 AA02 BB02 BB22 CC02 DD01 EE15 EE20 JB28 JB36 JB44 JC02 KK08 KK30 LL04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を生体内に送波し生体内からの反
    射超音波を受信して受信信号を得る過程を繰り返す超音
    波診断装置において、 前記受信信号を、生体内に広がる所定の断層面内に配列
    された走査線に沿う超音波反射情報をあらわす走査線信
    号に変換するビームフォーマ部と、 各フレームごとに、前記走査線信号を複数種類の走査線
    信号に変換する演算部と、 前記演算部で得られた複数種類の走査線信号を、各種類
    ごとに各フレーム内で走査線配列方向に補間することに
    より、走査線間に新たな走査線を内挿する走査線内挿部
    と、 前記走査線内挿部により走査線の内挿が行なわれた後の
    複数種類の走査線信号を、各フレームごとに、これらの
    走査線信号の種類の数よりも少数の種類の走査線信号に
    統合する統合部とを備えたことを特徴とする超音波診断
    装置。
  2. 【請求項2】 前記統合部による統合処理が行なわれた
    後の走査線信号を表示用の信号形式を持つ画像信号に変
    換する変換部と、 前記変換部により得られた画像信号に基づく画像を表示
    する表示部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の
    超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 断層面内の指定された一部領域を拡大す
    るパンズーム機能を備え、 前記走査線内挿部が、断層面内の一部領域が指定された
    場合に、その指定された一部領域に関する複数種類の走
    査線信号を、各種類ごとに各フレーム内で走査線配列方
    向に内挿するものであることを特徴とする請求項1記載
    の超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 前記演算部が、血流情報が抽出された2
    種類の走査線信号を生成するMTIフィルタと、MTI
    フィルタから出力された2種類の走査線信号に自己相関
    演算を施すことにより2種類の新たな走査線信号を生成
    する自己相関演算手段とを含むものであって、 前記走査線内挿部が、前記自己相関演算手段で生成され
    た2種類の走査線信号それぞれについて各フレーム内で
    内挿するものであり、 前記統合部が、前記自己相関演算手段で生成され前記走
    査線内挿部で内挿処理が行なわれた2種類の走査線信号
    を統合して血流の速度分布をあらわす走査線信号を生成
    するものであることを特徴とする請求項1記載の超音波
    診断装置。
  5. 【請求項5】 前記演算部が、さらに、前記MTIフィ
    ルタの出力から血流パワーを求める血流パワー演算手段
    と、前記自己相関演算手段の出力から血流パワーを求め
    る自己相関パワー演算手段とを含むものであって、 前記走査線内挿部が、さらに、前記血流パワー演算手段
    および前記自己相関パワー演算手段で生成された各血流
    パワーをあらわす各走査線信号について各フレーム内で
    内挿するものであり、 前記統合部が、さらに、前記血流パワー演算手段および
    前記自己相関パワー演算手段で生成され走査線内挿部で
    それぞれ内挿処理が行なわれた2種類の走査線信号を統
    合して血流の速度分散分布をあらわす走査線信号を生成
    するものであることを特徴とする請求項4記載の超音波
    診断装置。
  6. 【請求項6】 前記走査線内挿部が、直線補間演算によ
    り走査線を内挿するものであることを特徴とする請求項
    1記載の超音波診断装置。
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