JP2000171608A - 反射防止膜形成方法 - Google Patents

反射防止膜形成方法

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JP2000171608A
JP2000171608A JP36611198A JP36611198A JP2000171608A JP 2000171608 A JP2000171608 A JP 2000171608A JP 36611198 A JP36611198 A JP 36611198A JP 36611198 A JP36611198 A JP 36611198A JP 2000171608 A JP2000171608 A JP 2000171608A
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pattern
antireflection film
resist
alumina
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JP36611198A
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Kenji Tamamori
研爾 玉森
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Canon Inc
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回折効率を向上して紫外線等の短波長光線に
適用可能な回折光学素子とする。 【解決手段】 8段の段差の石英製BO素子1上にアル
ミナ膜を成膜し、表面を平行に研磨する。このアルミナ
膜上にレジスト膜を形成し、このBO素子1を露光装置
に装着して、レチクル7をマスクとし、レジスト膜6を
露光、現像して所望のレジスト膜6によるパターンを形
成する。その後にドライエッチングを行ってレジスト膜
6のパターンを除去すると、2段形状のパターンが形成
される。レチクルを用いてこの工程を繰り返して、BO
素子1上に所望の形状の有する反射防止膜であるアルミ
ナ膜5を形成する。次に、このアルミナ膜5上に同様の
工程を用いて石英製の反射防止膜10を形成する。これ
により、アルミナと石英の2層積層膜を設置したBO素
子を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学系のレンズと
して露光装置、撮影装置、照明装置等に組み込んで使用
する反射防止膜形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、回折光学素子は分光器の分光
素子として使用されており、その格子断面形状は鋸歯状
のブレーズドタイプで、表面反射を考慮しない場合に
は、回折効率が100%に達するものもある。一方、近
年回折を利用した光学素子として、階段状の格子断面形
状を有するバイナリオプティクス(BO)素子が注目さ
れており、所定周期の輪帯状格子を形成したBO素子
は、色消し効果や非球面効果が見込まれるために、新し
い光学系への発展に大きな期待が持たれている。
【0003】このBO素子への要求仕様は、ブレーズド
タイプの現在の切削加工限界を大幅に超えているため
に、半導体加工法であるフォトリソグラフィ技術を使用
することによって、高精度の微細加工が或る程度可能と
なっている。一般に、可視光領域で使用される素子の場
合は、金属の型材を用いた型加工による合成樹脂及び硝
子のモールド法で製造が可能であるが、紫外線等の波長
の短い光線に適用するためには、使用できる材料が限定
される上に、より微細な加工精度及び高い寸法精度が要
求される。
【0004】このために、紫外線や遠紫外線に適用可能
なBO素子は、半導体用の紫外線を用いたフォトリソグ
ラフィ技術及びドライエッチング加工等を使用して作製
することにより、高い精度が期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来例においては、BO素子の表面に通常の成膜方法であ
るスパッタ法等を用いて反射防止膜を形成すると、各B
O素子単位の壁面部分を反射防止膜材料が被覆して光学
性能に影響を及ぼすことになる。この影響は階段状周期
構造の低周波域では少ないために回折効率が多少向上す
るが、階段状周期構造の高周波域では大きくなるため
に、反射防止効果がなくなり回折効率が低下するという
問題点が生ずる。
【0006】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、
回折効率を向上して紫外線等の短波長光に適用可能な光
学性能を有する反射防止膜形成方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る反射防止膜形成方法は、光学材料から成
る基板上に段差状パターンを形成し、該段差状パターン
上に入射光の反射率を低減する反射防止膜を、成膜技術
及びフォトリソグラフィ技術を用いて形成することを特
徴とする。
【0008】また、本発明に係る反射防止膜形成方法
は、光学材料から成る基板上に段差状パターンを形成
し、該段差状パターン上に入射光の反射率を低減する反
射防止膜を、成膜技術及びフォトリソグラフィ技術及び
研磨技術を用いて形成することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明を図示の実施例に基づいて
詳細に説明する。図1は輪帯状に回折要素(格子)が形
成されたBO素子の斜視図を示す。設計上使用波長24
8nmのKrFレーザー光用を想定して、回折要素単位
である輪帯の数を約1800本とし、各輪帯がそれぞれ
図2の断面図に示すような8段の階段状のBO構造を有
し、全体として直径20mmのBO素子1が構成されて
いる。最外周の輪帯は設計値で各段の幅が0.35μ
m、高さは0.061μmから成り、回折要素単位とし
ては、輪帯の幅は2.8μm、高さは0.427μmで
ある。
【0010】図3は8段BO素子1を製造する際に使用
する3枚のマスク2、3、4の位置関係を示す。これら
マスク2〜4を順次に使用して、波長λ=365nmの
i線用ステッパにより、マスクパターンを石英基板上の
フォトレジストに縮小焼き付けした後に現像し、このレ
ジストパターンをエッチングマスクとして、ドライエッ
チング(RIE)法を用いて石英基板をエッチング加工
する。この工程をそれぞれのマスク2〜4毎に3回繰り
返すことにより、8段形状のBO素子1を作製する。な
お、BO素子1の作製法はこれ以外の方法を用いること
もできる。
【0011】図4〜図6は第1の実施例の8段形状のB
O素子1上に、所望の反射防止膜形状を形成するための
反射防止膜形成方法の断面図を示す。図4(1) に示す例
えば石英(SiO2 )基板から成る8段の段差を有する
BO素子1上に、図4(2) の工程において例えば真空蒸
着法を用いて、アルミナ(Al23 )から成る薄膜5
を約800nmの厚さに成膜する。続いて、図4(3) の
工程において、アルミナ膜5の研磨面が石英基板1の底
面と平行になるように、かつ8段形状の最上段からの厚
さが36nmとなるように、例えば化学的機械的研磨法
を用いて研磨する。なお、この工程は化学的機械的研磨
法とエッチバック法を組み合わせて行ってもよい。
【0012】図4(4) の工程において、BO素子1のア
ルミナ膜5上にフォトレジストを滴下し、スピンコート
によりレジストを1μm程度の薄膜とし、べーク処理を
行ってレジスト膜6を形成する。次に、図4(5) の工程
において、所望の最も微細なパターンが露光可能な図示
しない露光装置にBO素子1を装着し、所望のパターン
を有するレチクル7をマスクとして露光する。ポジタイ
プのレジストを用いたときには、図4(5) に示すように
露光された領域は現像液に可溶となり、レチクル7がレ
ジスト膜6に転写されてパターン化され、所望の寸法の
レジスト膜6によるパターンが形成される。
【0013】次に図4(6) の工程において、BO素子1
を異方性エッチングが可能な反応性イオンエッチング又
はイオンビームエッチング装置等に装着し、所望のレジ
スト膜6によるパターンをエッチングマスクとして、ア
ルミナ膜5を36nmの深さにエッチングする。
【0014】その後に、レジスト膜6のパターンを例え
ば酸素アッシング法又は剥離液を用いて除去すると、図
5(7) に示すようにアルミナ膜5に2段の段差を有する
パターンが形成される。
【0015】図5(8) の工程において、再び図4(4) の
工程と同様にアルミナ膜5上にレジスト膜6を形成す
る。続いて、図5(9) の工程においてBO素子1を露光
装置に装着し、図4(5) に示したレチクル7の倍周期の
パターンを有するレチクル8をマスクとし、図4(6) の
工程までに形成したパターンに対して、露光装置が有す
るアライメント精度においてアライメントを行った後
に、レジスト膜6を露光、現像して所望のレジスト膜6
によるパターンを形成する。
【0016】図5(10)の工程において、図4(6) の工程
と同様にドライエッチングを行った後に、レジスト膜6
によるパターンを除去すると、図5(11)に示すようにア
ルミナ膜5上に4段の段差を有するパターンが形成され
る。図5(12)の工程において、再び図5(8) の工程と同
様にアルミナ膜5上にレジスト膜6を形成する。
【0017】続いて、図6(13)の工程においてBO素子
1を露光装置に装着し、図4(5) に示したレチクル7の
4倍周期のパターンを有するレチクル9をマスクとし、
レジスト膜6を露光、現像して所望のレジスト膜6によ
るパターンを形成する。
【0018】図6(14)の工程において、図4(6) の工程
と同様にドライエッチングを行った後に、レジスト膜6
によるパターンを除去すると、図6(15)に示すようにB
O素子1上に所望の形状を有するアルミナ製の反射防止
膜5を形成することができる。次に、反射防止膜である
アルミナ膜5上に、石英製の反射防止膜10を図4(1)
〜図4(15)と同様の工程を用いて形成することにより、
図6(16)に示すようなBO素子1上に、アルミナと石英
の2層積層膜5、10を設置することができる。このと
きの石英膜10の膜厚は41nmである。
【0019】図7〜図12は第2の実施例の反射防止膜
形成方法の断面図を示し、図7(1)〜(3) の工程は第1
の実施例の図4(1) 〜(3) と同様で、BO素子1上にア
ルミナ膜5を成膜する工程である。次に、図7(4) の工
程において、アルミナ膜5上に例えばスパッタリング法
により、第1の薄膜としてクロム膜11を100nmの
厚さに形成し、図7(5) の工程において、クロム膜11
上にレジスト膜6を形成する。図7(6) の工程におい
て、図示しない露光装置にBO素子1を装着し、クロム
膜11上にレチクル12を用いて、基準となる周期パタ
ーンを有する所望のレジスト膜6によるパターンを露
光、現像して形成する。
【0020】図8(7) の工程において、レジスト膜6に
よるパターンをマスクとして、例えば反応性イオンエッ
チング法により、クロム膜11をエッチングする。そし
て、このクロム膜11のパターンにより、次に示すよう
にフォトリソグラフィ技術が自己整合的に行われる。
【0021】図8(8) の工程において、クロム膜11に
よるパターンをマスクとして、例えば反応性イオンエッ
チング法により、アルミナ膜5を36nmの深さにエッ
チングし、表面上に凹部を形成する。その後に、クロム
膜11上のレジスト膜6によるパターンを酸素アッシン
グ法又は剥離液により除去すると、図8(9) に示すよう
になる。
【0022】図8(10)の工程において、図7(5) の工程
と同様にBO素子1上にフォトレジスト膜6を塗布す
る。次に、図8(11)の工程において、レチクル13を用
いて所望のレジスト膜6によるパターンを形成する。こ
のときのアライメント精度は、クロム膜11のパターン
線幅の半分の値でよい。
【0023】次に、図9(12)の工程において、クロム膜
11のパターン及びレジスト膜6のパターンをマスクと
して、例えば反応性イオンエッチング法により、アルミ
ナ膜5を72nmの深さにエッチングする。その後に、
レジスト膜6によるパターンを例えば酸素アッシング法
又は剥離液を用いて除去すると、図9(13)に示すように
なる。
【0024】続いて、図9(14)の工程において、BO素
子1上にネガレジスト膜14を塗布する。次に、図9(1
5)に示すように背面より露光、現像すると、クロム膜1
1のないところにのみレジスト膜14によるパターンを
残すことができる。このとき、クロム膜11自体がネガ
レジスト露光のコンタクトマスクとなるために、完全に
正確なアライメントを行うことができる。更に、図9(1
6)の工程において、BO素子1上にフォトレジスト膜6
を塗布し、図9(17)の工程において、レチクル15を用
いて露光、現像を行い、所望のレジスト膜6によるパタ
ーンを形成する。
【0025】図10(18)の工程において、レジスト膜
6、14によるパターンに覆われない部分のクロム膜1
1を、例えば硝酸セリウムアンモニウムと過塩素酸と水
の混合液を用いてエッチングにより除去する。図10(1
9)の工程において、アルミナ膜5を例えば反応性イオン
エッチング法により、レジスト膜6、14によるパター
ンをマスクとして72nmの深さにエッチングする。そ
の後に、レジスト膜6、14によるパターンを酸素アッ
シング法又は剥離液により除去すると、図10(20)に示
すようになる。
【0026】図10(21)の工程において、図8(10)の工
程と同様にBO素子1上にフォトレジスト膜6を塗布
し、図10(22)の工程において、図7(6) の工程と同様
にレチクル16を用いて露光、現像を行い、所望のレジ
スト膜6によるパターンを形成する。その後に図10(2
3)において、レジスト膜6のパターンとクロム膜11を
マスクとして、例えば反応性イオンエッチング法により
アルミナ膜5を144nmの深さにエッチングする。
【0027】そして、レジスト膜6によるパターンを例
えば酸素アッシング法又は剥離液により除去すると、図
11(24)に示すようになる。図11(25)の工程におい
て、BO素子1上に図9(14)の工程と同様にネガレジス
ト膜14を塗布し、図11(26)の工程において、図9(1
5)の工程と同様に背面より露光、現像すると、クロム膜
11のないところにのみレジスト膜14によるパターン
を残すことができる。その後に図11(27)の工程におい
て、図7(5) の工程と同様にBO素子1上にフォトレジ
スト膜6を塗布し、図11(28)の工程において所望のレ
チクル17を用いて露光、現像することにより、所望の
レジスト膜6によるパターンを形成する。図11(29)の
工程において、レジスト膜6、14によるパターンで覆
われていないクロム膜11を図10(18)の工程と同様に
して、例えば硝酸セリウムアンモニウムと過塩素酸と水
の混合液を用いてエッチングにより除去する。
【0028】更に図12(30)の工程において、フォトレ
ジスト膜6、14で覆われていない部分のアルミナ膜5
を例えば反応性イオンエッチング法により、レジスト膜
6、14によるパターンをマスクとして144nmの深
さにエッチングする。その後に、レジスト膜6、14に
よるパターンを例えば酸素アッシング法又は剥離液によ
り除去すると、図12(31)に示すようになる。更に、ク
ロム膜11を図10(18)の工程と同じ混合液を用いてエ
ッチングにより除去すると、図12(32)に示すようにB
O素子1上に、所望の形状を有する反射防止膜であるア
ルミナ膜5を形成することができる。
【0029】次に、アルミナ膜5上に、図7(1) 〜図1
2(32)と同様の工程を用いて、石英製の反射防止膜10
を形成することにより、図12(33)に示すような石英製
のBO素子1上にアルミナと石英の2層積層膜を設置す
ることができる。このときの石英の膜厚は41nmであ
る。
【0030】図13〜図18は第3の実施例の反射防止
膜形成方法の断面図を示し、図13(1) 〜図14(9) の
工程は第2の実施例の図7(1) 〜図8(9) の工程と同様
であり、図13(6) のレチクル18を用いてクロム膜上
にレジストパターン26を形成し、これをマスクとして
アルミナ膜5上にエッチングにより図14(9) に示すよ
うに凹部を形成する。
【0031】次に、図14(10)の工程において、図14
(9) の凹部を埋めるように、第2の薄膜として例えばア
ルミニウム膜19を、電子ビーム蒸着法を用いて500
nmの厚さに形成する。なお、この凹部を埋める方法と
しては、例えばリフトオフ法や選択デポジション法等を
用いてもよい。次に図14(11)の工程において、例えば
化学的機械研磨法を用いて、クロム膜11の表面が露出
するまでアルミニウム膜19を除去する。ここまでの工
程で反射防止膜材料5の表面は、隣接するクロム膜11
とアルミニウム膜19により被覆されて、パターンの位
置及び寸法が規定される。
【0032】図14(12)の工程において、図13(5) の
工程と同様にBO素子1上にフォトレジスト膜6を形成
し、図15(13)の工程において、レチクル20を用いて
露光、現像することにより、所望のレジスト膜6による
パターンを形成する。図15(14)の工程において、レジ
スト膜6によるパターンに覆われていない所定のクロム
膜11を例えばエッチング液にて除去した後に、図15
(15)の工程において、レジスト膜6によるパターンを例
えば酸素アッシング法又は剥離液を用いて除去する。
【0033】続いて、図15(16)の工程においてフォト
レジスト膜6を形成し、図15(17)の工程において、図
13(6) の工程と同様にレチクル21を用いて所望のレ
ジスト膜6によるパターンを形成する。そして、図15
(18)の工程において、レジストパターンで覆われていな
い所定のアルミニウム膜19を、例えば燐酸と硝酸と酢
酸と水の混合液から成るエッチング液により除去する。
【0034】更に、レジスト膜6によるパターンを例え
ば剥離液を用いて除去すると、図16(19)のようにな
る。図16(20)の工程において、クロム膜11とアルミ
ニウム膜19をマスクとして、アルミナ膜5を例えば反
応性イオンエッチング法により72nmの深さにエッチ
ングする。図16(21)において、図14(10)の工程と同
様に例えば電子ビーム蒸着法を用いて、500nmの厚
さにアルミニウム膜19を形成して凹部を埋める。図1
6(22)において、図14(11)の工程と同様に例えば化学
的機械的研磨法を用いて、クロム膜11の表面が露出す
るまでアルミニウム膜19を除去する。次に図16(23)
の工程において、BO素子1上にフォトレジスト膜6を
形成し、図16(24)の工程において、レチクル22を用
いて露光、現像することにより、所望のレジスト膜6に
よるパターンを形成する。
【0035】図17(25)の工程において、図15(14)の
工程と同様にレジスト膜6によるパターンに覆われてい
ない所定のクロム膜11を、例えばエッチング液により
除去した後に、図17(26)の工程において、このレジス
ト膜6によるパターンを例えば酸素アッシング法又は剥
離液を用いて除去する。
【0036】続いて、図17(27)の工程においてフォト
レジスト膜6を形成し、図17(28)の工程において、レ
チクル23を用いて所望のレジスト膜6によるパターン
を形成する。図17(29)の工程において、図15(18)の
工程と同様にレジストパターンで覆われていない所定の
アルミニウム膜19を、例えば燐酸と硝酸と酢酸と水の
混合液から成るエッチング液にて除去する。その後に、
レジスト膜6によるパターンを例えば酸素アッシング法
又は剥離液を用いて除去すると、図17(30)のようにな
る。
【0037】図18(31)の工程において、クロム膜11
とアルミニウム膜19をマスクとして、アルミナ膜5を
例えば反応性イオンエッチング法により、144nmの
深さにエッチングする。図18(32)の工程において、図
15(18)の工程と同じ混合液を用いてアルミニウム膜1
9を除去する。次に、クロム膜11をエッチング液によ
り除去すると、図18(33)に示すように、BO素子1上
に所望の形状を有する反射防止膜であるアルミナ膜5を
形成することができる。
【0038】更に、アルミナ膜5上に石英製の反射防止
膜10を図13(1) 〜図18(33)と同様の工程を用いて
形成することにより、図18(34)に示すようなBO素子
1上に、アルミナと石英の2層積層膜を設置することが
できる。このときの石英の膜厚は41nmである。
【0039】図19は第1の実施例の方法により作製し
た回折光学素子を、i線又はKrF等の紫外線を用いた
ステッパである半導体用露光装置に適用したときの構成
図を示している。
【0040】この露光装置は波長248nmの照明光学
系24、所定のパターンが描かれたレチクル25、結像
光学系26、半導体基板27を載置するステージ28か
ら構成され、結像光学系26には、色収差低減と非球面
効果を持たせる目的で、第1の実施例の方法により作製
した回折光学素子29が組み込まれている。なお、回折
光学素子29は、直径120mmで8段の階段状のB0
構造を有しており、最外周の輪帯は各段の幅が0.35
μm、高さは0.061μmから成り、回折要素単位と
しては、輪帯の幅は2.8μm、高さは0.427μm
である。
【0041】このような構成において、照明光学系24
によりレチクル25を照射し、レチクル25のパタ−ン
を結像光学系26により、ステージ27上の半導体基板
28に5分の1の縮小倍率で描画する。
【0042】図20はICやLSI等の半導体チップ又
は液晶パネルやCCD等の半導体デバイスの製造フロー
チャート図を示す。ステップS1の回路設計工程では、
半導体デバイスの回路設計を行う。ステップS2のマス
ク製作工程では、設計した回路パターンが形成されたX
線マスクを製作する。ステップS3のウエハ製造工程で
は、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステ
ップS4のウエハプロセス工程は前工程と呼ばれ、用意
した半導体露光装置によりウエハ上に実際の回路を形成
する。
【0043】次に、ステップS5の組立工程は後工程と
呼ばれ、ステップS4によって製作されたウエハを用い
て半導体チップ化する工程で、ダイシングやボンディン
グのアッセンブリ工程、及びチップ封入のパッケージン
グ工程等を含んでいる。ステップS6の検査工程では、
ステップS5で製作した半導体デバイスの動作確認テス
ト、及び耐久性テスト等の検査を行う。以上の工程を経
て、半導体デバイスが完成し、ステップS7の出荷工程
に送られる。
【0044】図21はウエハプロセス工程のフローチャ
ート図を示し、先ずステップS11の酸化工程では、ウ
エハの表面を酸化する。ステップS12のCVD工程で
は、ウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS13の
電極形成工程では、ウエハ上に電極を蒸着により形成す
る。ステップS14のイオン打ち込み工程では、ウエハ
にイオンを打ち込む。ステップS15のレジスト処理工
程では、ウエハにレジストを塗布する。
【0045】ステップS16の露光工程では、用意した
半導体露光装置によりマスクの回路パターンをウエハに
焼付け露光する。ステップS17の現像工程では、露光
したウエハを現像する。ステップS18のエッチング工
程では、現像したレジスト以外の部分を削り取る。ステ
ップS19のレジスト剥離工程では、エッチングが終了
して不要となったレジストを除去する。これらのステッ
プSを繰り返し行うことによって、ウエハ上には多重に
回路パターンが形成される。
【0046】本実施例によれば、光学系が高解像力を発
揮するので、従来は製造が難しかった非常に微細な回路
パターンを有する高集積度の半導体デバイスを製造する
ことができる。
【0047】なお、パターン形成のための露光光は、紫
外、遠紫外、真空紫外等の光に限らず、電子ビーム、イ
オンビームやX線を用いたり、又はその他の露光技術を
使用してもよく、基板としては、石英などの酸化物、弗
化カルシウムなどの弗化物や、光学ガラスなどの他の材
料を用いてもよい。また、反射防止膜の材料はAl23
、HfO2 、SiO2 、TiO2 などの酸化物材料
や、AlF3 、BaF2CaF2 、LaF3 、LiF、
MgF2 、Na3 AlF6 などの弗ッ化物材料に限定さ
れるものではなく、その他の光学材料を用いてもよい。
【0048】また、反射防止膜材料のエッチング方法
は、反応性イオンエッチング法、イオ他の光学材料を用
いてもよい。他のエッチング法を用いてもよく、反射防
止膜材料の成膜方法は、真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンビームスパッタリング法、イオンプレーティ
ング法、CVD法、又はその他の成膜方法を使用しても
よい。更に、第1の薄膜材料として、クロム膜及び酸化
クロム膜、シリコン膜、又はその他の材料を使用しても
よく、第2の薄膜材料としては、アルミニウム以外にタ
ングステン等の金属、酸化物、窒化物の少なくとも1つ
から成る材料、又はその他の材料を使用してもよい。
【0049】このようにして、両面に反射防止膜を設置
したBO素子1は、階段状周期構造の各素子単位の壁面
に、反射防止膜材料が被らないので、この状態で測定し
た回折効率は、高周波域でも大きな低下は見られず、高
周波域の回折効率が大幅に改善される。なお、素子パタ
ーンの形成されていない他方の面は通常の反射防止膜を
形成してもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る反射防
止膜形成方法は、光学材料から成る基板に形成した段差
状パターン上に、入射光の反射率を低減する反射防止膜
を、任意の成膜技術及びフォトリソグラフィ技術で形成
することにより、回折光学素子の階段状周期構造におけ
る各BO素子単位の壁面を、反射防止膜材料で被覆する
ことなく、階段形状の表面にのみ反射防止膜材料を微細
加工することができるので、高周波域の回折効率を改善
して、可視光線、赤外線、紫外線領域のみならず、遠紫
外線や真空紫外線領域に使用可能に性能を向上すること
ができる。
【0051】また、本発明に係る反射防止膜形成方法
は、光学材料から成る基板に形成した段差状パターン上
に、入射光の反射率を低減する反射防止膜を、任意の成
膜技術及びフォトリソグラフィ技術及び任意の研磨技術
で形成することにより、回折光学素子の階段状周期構造
における各BO素子単位の壁面を、反射防止膜材料で被
覆することなく、階段形状の表面にのみ反射防止膜材料
を微細加工することができるので、高周波域の回折効率
を改善して、可視光線、赤外線、紫外線領域のみなら
ず、遠紫外線や真空紫外線領域に使用可能に性能を向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】BO素子の斜視図である。
【図2】8段BO素子の断面図である。
【図3】クロムマスクと8段BO素子の断面図である。
【図4】第1の実施例の反射防止膜形成工程の説明図で
ある。
【図5】第1の実施例の反射防止膜形成工程の説明図で
ある。
【図6】第1の実施例の反射防止膜形成工程の説明図で
ある。
【図7】第2の実施例の反射防止膜形成工程の説明図で
ある。
【図8】第2の実施例の反射防止膜形成工程の説明図で
ある。
【図9】第2の実施例の反射防止膜形成工程の説明図で
ある。
【図10】第2の実施例の反射防止膜形成工程の説明図
である。
【図11】第2の実施例の反射防止膜形成工程の説明図
である。
【図12】第2の実施例の反射防止膜形成工程の説明図
である。
【図13】第3の実施例の反射防止膜形成工程の説明図
である。
【図14】第3の実施例の反射防止膜形成工程の説明図
である。
【図15】第3の実施例の反射防止膜形成工程の説明図
である。
【図16】第3の実施例の反射防止膜形成工程の説明図
である。
【図17】第3の実施例の反射防止膜形成工程の説明図
である。
【図18】第3の実施例の反射防止膜形成工程の説明図
である。
【図19】半導体露光装置の構成図である。
【図20】半導体デバイスの製造工程のフローチャート
である。
【図21】ウエハプロセスのフローチャート図である。
【符号の説明】
1、29 BO素子 2、3、4 クロムマスク 5 アルミナ膜 6、14 レジスト膜 7、8、9、12、13、15、16、17、18、2
0、21、22、23レチクル 10 石英膜 11 クロム膜 19 アルミニウム膜 24 照明系 25 レチクル 26 結像光学系 27 ステージ 28 半導体基板 29 回折光学素子

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学材料から成る基板上に段差状パター
    ンを形成し、該段差状パターン上に入射光の反射率を低
    減する反射防止膜を、成膜技術及びフォトリソグラフィ
    技術を用いて形成することを特徴とする反射防止膜形成
    方法。
  2. 【請求項2】 前記フォトリソグラフィ技術は自己整合
    的に行う請求項1に記載の反射防止膜形成方法。
  3. 【請求項3】 前記反射防止膜は少なくとも2種類の材
    料から成る積層構造とした請求項1に記載の反射防止膜
    形成方法。
  4. 【請求項4】 前記反射防止膜はAl23 、HfO
    2 、SiO2 、TiO2 の少なくとも1つの酸化物材
    料、又はAlF3 、BaF2 、CaF2 、LaF3 、L
    iF、MgF2 、Na3 AlF6 の少なくとも1つの弗
    化物材料とした請求項1に記載の反射防止膜形成方法。
  5. 【請求項5】 光学材料から成る基板上に段差状パター
    ンを形成し、該段差状パターン上に入射光の反射率を低
    減する反射防止膜を、成膜技術及びフォトリソグラフィ
    技術及び研磨技術を用いて形成することを特徴とする反
    射防止膜形成方法。
  6. 【請求項6】 前記フォトリソグラフィ技術は自己整合
    的に行う請求項5に記載の反射防止膜形成方法。
  7. 【請求項7】 前記反射防止膜は少なくとも2種類の材
    料から成る積層構造とした請求項5に記載の反射防止膜
    形成方法。
  8. 【請求項8】 前記反射防止膜はAl23 、HfO
    2 、SiO2 、TiO2 の少なくとも1つの酸化物材
    料、又はAlF3 、BaF2 、CaF2 、LaF3 、L
    iF、MgF2 、Na3 AlF6 の少なくとも1つの弗
    化物材料とした請求項5に記載の反射防止膜形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れかの請求項に記載の
    反射防止膜形成方法により反射防止膜を形成したことを
    特徴とする回折光学素子。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の回折光学素子を有す
    る光学系。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の光学系を有する投
    影露光装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の投影露光装置によ
    る露光工程を含むデバイス製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009037744A1 (ja) * 2007-09-19 2009-03-26 Mitsubishi Cable Industries, Ltd. 光ファイバ構造体及びその製造装置、並びに、それに用いられるブロック状チップ
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