JP2000169521A - 水素化重合体、樹脂組成物、及び情報記録媒体基板用成形材料 - Google Patents
水素化重合体、樹脂組成物、及び情報記録媒体基板用成形材料Info
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Abstract
兼ね備えた情報記録媒体基板を得ることができる成形材
料、さらに、耐湿性に優れる基板を得ることができ、成
形加工性などにも優れた成形材料としての水素化重合体
及び樹脂組成物ならびにこれら水素化重合体及び水素化
重合体の組成物を成形してなる情報記録媒体基板を提供
すること。 【解決手段】芳香族ビニル系重合体を水素添加して得ら
れる、芳香環の水素添加率が97%以上で、重量平均分
子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
n)が2.0以下、重量平均分子量(Mw)が100,
000〜300,000であり、分子量(M)10,0
00以下の成分が重合体全重量中2重量%以下である水
素化重合体、さらに白濁防止剤を含有してなる樹脂組成
物を用いる。
Description
合体水素添加物、該水素化重合体を含有する樹脂組成
物、及び情報記録媒体用基板に関し、更に詳しくは、複
屈折値が十分に小さく、且つ、機械強度に優れた情報記
録媒体用基板、耐湿性及び成形加工性に優れた樹脂組成
物、及びこれらを得るために好適な芳香族ビニル系重合
体水素添加物に関する。
用成形材料として、ポリスチレン等の芳香族ビニル系重
合体の芳香環を水素添加して得られる水素化重合体が知
られている。例えば、特開昭63−43910号公報に
は、分子鎖中にビニルシクロヘキサン成分を30重量%
以上含有する重合体を光ディスク基板用成形材料として
使用することが提案され、具体的には芳香環部分の水素
添加率が97%、重量平均分子量(Mw)が92,00
0、分子量分布(Mw/Mn)が1.84の芳香族ビニ
ル系重合体水素添加物や、芳香環部分の水素添加率が8
5%、重量平均分子量(Mw)が150,000、分子
量分布(Mw/Mn)が1.87である芳香族ビニル系
重合体水素添加物を用いて光ディスク基板に成形した例
が開示されている。しかし、これらの光ディスク基板
は、光線透過率が高く、吸水率が小さく、複屈折値は比
較的小さいことが確認されているものの、基板としての
機械強度が十分ではなかったり、複屈折値も十分には満
足するレベルでなかったり、長期耐熱性などの信頼性が
十分でなかったりといった問題を有していた。
は、数平均分子量が50,000以上であり、軟化点が
150℃以上のポリビニルシクロヘキサン系樹脂からな
る光ディスク基板が提案されており、具体的には芳香環
部分の水素添加率が99%、重量平均分子量が160,
000のポリビニルシクロヘキサンを用いて光ディスク
基板に成形した例が開示されているが、この光ディスク
も複屈折値が満足するレベルにまで低減できていなかっ
た。以上のことから、十分に小さな複屈折値を有し、機
械強度にも優れ、且つ基板に要求される諸特性が高度に
バランスされた基板を得るための成形材料が要望されて
いる。
に小さな複屈折値と、優れた機械強度とを兼ね備えた情
報記録媒体基板を得ることができる成形材料を提供する
ことにある。本発明の他の目的は、十分小さな複屈折値
を有し、機械強度に優れ、さらに、耐湿性に優れる基板
を得ることができ、成形加工性などにも優れた成形材料
としての水素化重合体及び樹脂組成物ならびにこれら水
素化重合体及び水素化重合体の組成物を成形してなる情
報記録媒体基板を提供することにある。
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の範囲の分子
量と狭い分子量分布を有し、且つ芳香環部分が高度に水
素添加された特定の水素化重合体を用いて成形した情報
記録媒体用基板が、十分に小さな複屈折を有するのみな
らず、機械強度にも優れていることを見い出し、さらに
分子量(M)10,000以下の成分含有量が一定量以
下の前記水素化重合体、又は水素化重合体と特定の配合
剤とを含有する樹脂組成物が、上記特性に加えて、高温
高湿環境下における白濁防止性などの耐湿性や表面平滑
性に優れた成形物に成形可能であることを見い出し、さ
らに該成形物が光学部品材料として好適であり、特に情
報記録媒体基板用材料として最適であることを見出し
た。本発明者らは、これらの知見に基づいて本発明を完
成するに至ったものである。
芳香環の水素添加率が97%以上で、重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)
が2.0以下、重量平均分子量(Mw)が100,00
0〜300,000であり、分子量(M)10,000
以下の成分が重合体全重量中2重量%以下である水素化
重合体が提供される。本発明によれば(2)(1)に記
載の水素化重合体に、白濁防止剤を配合してなる樹脂組
成物が提供される。本発明によれば(3)芳香族ビニル
系重合体を水素添加して得られる、芳香環の水素添加率
が97%以上で、重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比(Mw/Mn)が2.0以下であり、
重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,0
00である水素化重合体からなる情報記録媒体基板用成
形材料が提供される。本発明によれば(4)(1)に記
載の水素化重合体又は(2)に記載の樹脂組成物からな
る成形材料が提供される。本発明によれば(5)(3)
又は(4)いずれかに記載の成形材料を成形してなる情
報記録媒体基板が提供される。
ビニル系重合体を水素添加して得られる、芳香環の水素
添加率が97%以上で、重量平均分子量(Mw)と数平
均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2.0以下で
あり、重量平均分子量(Mw)が100,000〜30
0,000である水素化重合体、(2)さらに分子量
(M)が10,000以下の成分が重合体全重量中2重
量%以下である上記(1)の水素化重合体、又は(3)
(2)の水素化重合体に対し、白濁防止剤を配合してな
る樹脂組成物のいずれかからなるものである。
を水素添加して得られるものである。
素添加率は、芳香族ビニル重合体の全芳香環の97%以
上、好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上
である。芳香環の水素添加率が過度に小さいと、複屈折
が大きくなり好ましくない。尚、芳香環の水素添加率
は、1H−NMR測定により求めることができる。
の水素添加物の重量平均分子量(Mw)を、GPCによ
り測定されるポリスチレン換算値で、100,000〜
300,000、好ましくは100,000〜270,
000、より好ましくは100,000〜250,00
0の範囲とし、且つ分子量分布は、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチ
レン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)で、2.0以下、好ましくは
1.7以下、より好ましくは1.3以下することが重要
である。芳香族ビニル系重合体の水素添加物のMw/M
nが過度に大きいと機械強度に劣り十分な成形物が得ら
れず、また、複屈折が大きくなる等の問題が生じる。ま
た、重量平均分子量(Mw)が過度に小さいと機械強度
に劣り十分な成形体ができず、逆に、過度に大きいと成
形性に劣り複屈折が大きくなり、いずれも好ましくな
い。
は、水素化重合体中に、分子量(M)10,000以下
の成分含有量が重合体全重量中2重量%以下、好ましく
は1.5重量%以下、より好ましくは1重量%以下にし
たものである。分子量(M)10,000以下の成分の
含有量を上記範囲にすることによって、該重合体水素添
加物を用いて成形した成形物の表面の平滑性が改善さ
れ、光学部品、特には情報記録媒体基板として優れた性
能を示す。
重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比
(Mw/Mn)が通常2.0以下で、重量平均分子量
(Mw)が100,000〜400,000、好ましく
は100,000〜300,000、より好ましくは1
00,000〜280,000のものである。原料であ
る芳香族ビニル系重合体の重量平均分子量(Mw)が過
度に大きいと、芳香環の水素添加反応が困難で、100
%近くまで強制的に水素添加反応を進ませると競争反応
である分子鎖切断反応が進んで分子量分布が大きくな
り、また低分子量成分が増加するため強度特性や耐熱性
が低下し、逆に、過度に小さいと、強度特性に劣り十分
な成形物が成形できず、いずれも好ましくない。
体は、その製造方法において特に制限はないが、好適な
方法として、例えば、芳香族ビニル化合物を、または芳
香族ビニル化合物及びこれと共重合可能な単量体とを、
炭化水素系溶媒中で(共)重合することにより得られ
る。
物は、芳香環を有し且つ重合性のビニル基を有する化合
物であれば格別な限定はない。芳香族ビニル化合物の代
表例として、化1
ル基、R2〜R6は、それぞれ独立に水素原子、アルキ
ル基またはハロゲン原子を示す。)
1のアルキル基は、好ましくは炭素原子数1〜5個の低
級アルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、アミル
基などが挙げられる。R2〜R6としては、好ましくは
水素原子またはアルキル基であり、より好ましくは水素
原子またはR1と同様の低級アルキル基である。R2〜
R6のハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
えば、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチ
レン、α−プロピルスチレン、α−イソプロピルスチレ
ン、α−t−ブチルスチレン、2−メチルスチレン、3
−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイ
ソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−
t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチ
レン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノフ
ルオロスチレン等を挙げることができる。
チレン、α−エチルスチレン、α−プロピルスチレン、
α−イソプロピルスチレン、α−t−ブチルスチレン、
2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチル
スチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−
ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−
ブチル−2−メチルスチレンなどが好ましく、スチレ
ン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−プ
ロピルスチレン、α−イソプロピルスチレン、α−t−
ブチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチ
レン、4−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレンが
特に好ましい。
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
物と共重合可能な単量体としては、ラジカル重合、アニ
オン重合、カチオン重合などの重合法において芳香族ビ
ニル化合物と共重合可能なものであれば特に制限はな
く、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−
ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエ
ン、1,3−ヘキサジエンなどの共役ジエン系単量体;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロア
クリロニトリルなどのニトリル系単量体;メタクリル酸
メチルエステル、アクリル酸メチルエステルなどの(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体;アクリル酸、メタク
リル酸、無水マレイン酸などの不飽和脂肪酸系単量体;
エチレン、プロピレンなどのポリオレフィン;フェニル
マレイミド等を挙げることができる。これらの芳香族ビ
ニル化合物と共重合可能な単量体は、それぞれ単独で、
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
芳香族ビニル化合物の量は、使用目的に応じて適宜選択
されるが、全単量体に対して、通常は50重量%以上、
好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%
以上、最も好ましくは100重量%である。芳香族ビニ
ル系重合体中の芳香族ビニル化合物の割合が多くなるに
つれて水素添加物の複屈折が十分に小さくなる。
機アルカリ金属からなるものや、有機アルカリ金属とル
イス塩基との組み合せからなるもの等が挙げられ、分子
量分布を狭くするためには、有機アルカリ金属とルイス
塩基との組み合せからなるものが好適である。有機アル
カリ金属としては、例えば、n−ブチルリチウム、se
c−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリ
チウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウムなどの
モノ有機リチウム化合物;ジリチオメタン、1,4−ジ
リチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘ
キサン、1,3,5−トリリチオベンゼンなどの多官能
性有機リチウム化合物;ナトリウムナフタレン、カリウ
ムナフタレンなどが挙げられる。これらの中でも、有機
リチウム化合物が好ましく、モノ有機リチウム化合物が
特に好ましい。
独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。有機アルカリ金属の使用量は、要求される生成重
合体の分子量によって適宜選択され、通常、単量体10
0重量部当り、0.05〜100ミリモル、好ましくは
0.10〜50ミリモル、より好ましくは0.15〜2
0ミリモルの範囲である。
ル系重合体を得る上で有用である。ルイス塩基として
は、溶液重合で通常使用されるものであれば特に制限は
なく、例えば、エーテル化合物;テトラメチルエチレン
ジアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリ
ジンなどの第3級アミン化合物;カリウム−t−アミル
オキシド、カリウム−t−ブチルオキシドなどのアルカ
リ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィンな
どのホスフィン化合物;などが挙げられる。これらの中
でも、特にエーテル化合物が、得られる芳香族ビニル系
重合体の分子量分布(Mw/Mn)を充分に狭くできる
ので好適である。
が、炭素数が、通常2〜100、好ましくは4〜50、
より好ましくは4〜20のものが好適に用いられる。具
体例としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、
ジアミルエーテル、ジイソアミルエーテル、メチルエチ
ルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロ
ピルエーテル、メチルブチルエーテル、メチルイソアミ
ルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロ
ピルエーテル、エチルブチルエーテルなどの脂肪族モノ
エーテル類;アニソール、フェネトール、ジフェニルエ
ーテル、ジベンジルエーテルなどの芳香族モノエーテル
類;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランなどの環
状モノエーテル類;
チレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリ
コールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピ
ルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エ
チレングリコールジアミルエーテル、エチレングリコー
ルジオクチルエーテル、プロピレングリコールジメチル
エーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プ
ロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリ
コールジブチルエーテル、イソプロピレングリコールジ
メチルエーテル、イソプロピレングリコールジエチルエ
ーテル、ブチレングリコールジメチルエーテル、ブチレ
ングリコールジエチルエーテル、ブチレングリコールジ
ブチルグリコールなどのアルキレングリコールジアルキ
ルエーテル類;エチレングリコールメチルフェニルエー
テルなどのアルキレングリコールアルキルアリールエー
テル類;エチレングリコールジフェニルエーテルなどの
アルキレングリコールジアリールエーテル類;エチレン
グリコールジベンジルエーテルなどのアルキレングリコ
ールジアラルキルエーテル類;などが挙げられる。
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのルイス塩基の使用量は、開始剤として用いる有
機アルカリ金属1モルに対して0.001〜10.0ミ
リモル、好ましくは0.01〜5.0ミリモル、より好
ましくは0.1〜2.0ミリモルの範囲である。
しては、ポリマーを溶解できるもので開始剤を失活させ
ないものであれば格別な制限はなく、例えば、n−ブタ
ン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、
n−ヘプタン、iso−オクタンなどの脂肪族炭化水素
類;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペ
ンタン、メチルシクロヘキサン、デカリンなどの脂環式
炭化水素類;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素
類;などが挙げられる。これらの中でも、脂肪族炭化水
素類や脂環式炭化水素類を用いると、水素添加反応をそ
のまま行うことができるので好ましい。これらの炭化水
素系溶媒は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み
合わせて、通常、単量体濃度が1〜30重量%になる量
比で用いられる。
でもよく、通常は0〜150℃、好ましくは20〜12
0℃の重合温度範囲で行われる。重合時間は、0.01
〜20時間、好ましくは0.1〜10時間の範囲であ
る。
法、直接脱溶媒法、アルコール凝固法等の公知の方法で
重合体を回収できる。また、本発明においては、重合時
に水素添加反応に不活性な溶媒を用いた場合は、重合溶
液から重合体を回収せず、そのまま水素添加工程に供す
ることができる。
は、芳香族環の水素添加率が高く、且つ重合体鎖切断の
少ない水素添加方法であれば格別な制限はない。例え
ば、有機溶媒中で、ニッケル、コバルト、鉄、チタン、
ロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム及びレニウム
から選ばれる少なくとも1種の金属を含む水素化触媒を
用いて行う方法を挙げることができる。前記水素化触媒
の中でも、特にニッケル触媒は、Mw/Mnの小さい水
素添加物を得ることができるので好適である。水素化触
媒は、不均一系触媒、均一系触媒のいずれでもよい。
まま、または適当な担体に担持して用いることができ
る。担体としては、例えば、活性炭、シリカ、アルミ
ナ、炭酸カルシウム、チタニア、マグネシア、ジルコニ
ア、ケイソウ土(珪藻土)、炭化珪素等が挙げられる。
これらの中でも、ケイソウ土を使用すると、分子量分布
をより狭くすることができて好適である。この場合の担
体上の上記金属の担持量は、通常0.01〜80重量%
の範囲、好ましくは0.05〜60重量%の範囲であ
る。
チタンまたは鉄の化合物と有機アルミニウム化合物や有
機リチウム化合物等の有機金属化合物とを組み合わせた
触媒;ロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム、レニ
ウム等の有機金属錯体等を用いることができる。均一系
触媒に用いられるニッケル、コバルト、チタンまたは鉄
の化合物としては、例えば、各種金属のアセチルアセト
ン塩、ナフテン酸塩、シクロペンタジエニル化合物、シ
クロペンタジエニルジクロロ化合物等が挙げられる。有
機アルミニウム化合物としては、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム等のアルキルアルミニ
ウム;ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニ
ウムジクロリド等のハロゲン化アルキルアルミニウム;
ジイソブチルアルミニウムハイドライド等の水素化アル
キルアルミニウム;などが挙げられる。有機金属錯体の
例としては、上記各金属のγ−ジクロロ−π−ペンゼン
錯体、ジクロロ−トリス(トリフェニルホスフィン)錯
体、ヒドリッド−クロロ−トリス(トリフェニルホスフ
ィン)錯体等が挙げられる。
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
水素化触媒の使用量は、芳香族ビニル系重合体100重
量部当り、通常0.03〜50重量部、好ましくは0.
16〜33重量部、より好ましくは0.33〜15重量
部の範囲である。
としては、例えば、前記脂肪族炭化水素類;前記脂環式
炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル類;アルコール類;エステル類などが挙げられる。
これらの有機溶媒は、それぞれ単独で、あるいは2種以
上を組み合わせて用いることができる。有機溶媒の使用
量は、芳香族ビニル系重合体の濃度が、通常1〜50重
量%、好ましくは3〜40重量%、より好ましくは5〜
30重量%の範囲で用いられる。
0℃、好ましくは50〜200℃、より好ましくは80
〜180℃の範囲にし、水素圧力を、通常、1〜300
kg/cm2、好ましくは10〜250kg/cm2、
より好ましくは20〜200kg/cm2の範囲にして
行われる。
合体水素添加物の中で、分子量分布が2.0以下で、且
つ分子量(M)10,000以下の成分が重合体全重量
中2重量%以下であるものに白濁防止剤を配合してなる
ものである。上記樹脂組成物を成形材料として使用する
ことにより、白濁防止効果や成形加工性に優れた成形物
を得ることができる。白濁防止効果とは、高温高湿度環
境下や耐スチーム試験において、成形物の白濁を生じさ
せないような特性をいい、成形加工性とは、成形物表面
の凹凸等の欠陥、シルバーストリーク、ボイド等の表面
不良等が少ない表面の平滑性に優れる成形物を得ること
が可能な特性等をいう。
水素添加物に一定量配合した場合に、上記白濁防止効
果、すなわち、高温高湿度環境下や耐スチーム試験にお
いて、該水素化重合体からなる成形物の白濁を防止する
機能をを付与し得るような物質である。このような白濁
防止剤としては、例えば該水素化重合体以外の重合体、
多価アルコールの部分エーテル化合物、多価アルコール
の部分エステル化合物、及び微粒子充填剤からなる群よ
り選ばれる少なくとも一種の物質が挙げられる。
おいて、上記芳香族ビニル系重合体水素添加物に配合す
ることができる該水素化重合体以外の重合体は、本発明
の芳香族ビニル系重合体水素添加物に配合した場合に、
上記白濁防止効果を付与するような重合体であれば特に
限定はないが、上記耐湿性を付与するためには、該重合
体を芳香族ビニル系重合体水素添加物に配合する際に、
該重合体の配合前の形状が変化して、例えばミクロドメ
イン状態を形成して水素化重合体中に分散し得るような
ものである。
熱可塑性エラストマーなどの軟質重合体や樹脂などが挙
げられる。樹脂の具体例としては、ポリフェニレンスル
フィド、ポリフェニレンエーテル、などのポリエーテル
またはポリチオエーテル;芳香族ポリエステル、ポリア
リレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルケト
ンなどのポリエステル系重合体;ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリ4‐メチル−ペンテン−1などの鎖状ポ
リオレフィン系重合体;ポリメチルメタクリレート、シ
クロヘキシルメタクリレートとメチルメタクリレート共
重合体、ポリアクリロニトリルスチレン(AS樹脂)な
どの汎用の透明樹脂;アクリル樹脂;MS樹脂;液晶プ
ラスチックなどが挙げられる。
転移温度が通常40℃以下の重合体であって、通常のゴ
ム質重合体および熱可塑性エラストマーが含まれる。な
お、ブロック共重合したゴム質重合体などでガラス転移
温度が2点以上ある場合は、最も低いガラス転移温度が
40℃以下であれば軟質重合体として用いることができ
る。
ンゴム及びその水素添加物;クロロプレンゴム及びその
水素添加物;エチレン・プロピレン共重合体、エチレン
・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィ
ン共重合体などの飽和ポリオレフィンゴム;エチレン・
プロピレン・ジエン共重合体、α−オレフィン・ジエン
共重合体、ジエン共重合体、イソブチレン・イソプレン
共重合体、イソブチレン・ジエン共重合体などのジエン
系共重合体及びそれらのハロゲン化物、ならびに前記ジ
エン系重合体及びジエン系重合体ハロゲン化物の水素添
加物;アクリロニトリル・ブタジエン共重合体及びその
水素添加物;フッ化ビニリデン・三フッ化エチレン共重
合体、フッ化ビニリデン・六フッ化プロピレン共重合
体、フッ化ビニリデン・六フッ化プロピレン・四フッ化
エチレン共重合体、プロピレン・四フッ化エチレン共重
合体などのフッ素ゴム;ウレタンゴム、シリコーンゴ
ム、ポリエーテル系ゴム、アクリルゴム、クロルスルホ
ン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、プロ
ピレンオキサイドゴム、エチレンアクリルゴムなどの特
殊ゴム;ノルボルネン系単量体とエチレンまたはα−オ
レフィンとの共重合体、ノルボルネン系単量体とエチレ
ンとα−オレフィンとの三元共重合体、ノルボルネン系
単量体の開環重合体、ノルボルネン系単量体の開環重合
体水素添加物などのノルボルネン系ゴム質重合体;乳化
重合または溶液重合で得られたスチレン・ブタジエン・
ゴム、ハイスチレンゴムなどのランダム系共重合体及び
これらの水素添加物等が挙げられる。
は、スチレン・ブタジエン・スチレン・ゴム、スチレン
・イソプレン・スチレン・ゴム、スチレン・エチレン・
ブタジエン・スチレン・ゴムなどの芳香族ビニル系モノ
マー・共役ジエンの直鎖状または放射状ブロック共重合
体、それらの水素添加物のごときスチレン系熱可塑性エ
ラストマー;ウレタン系熱可塑性エラストマー;ポリア
ミド系熱可塑性エラストマー;1,2−ポリブタジエン
系熱可塑性エラストマー;塩化ビニル系熱可塑性エラス
トマー;フッ素系熱可塑性エラストマー;等が挙げられ
る。
と共役ジエン系モノマーの共重合体、およびその水素添
加物は、芳香族ビニル系重合体水素添加物との分散性が
良いので好ましい。芳香族ビニル系モノマーと共役ジエ
ン系モノマーの共重合体はブロック共重合体でもランダ
ム共重合体でも良い。耐候性の点から芳香環以外の部分
を水素添加しているものがより好ましい。具体的には、
スチレン・ブタジエンブロック共重合体、スチレン・ブ
タジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・イ
ソプレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・
スチレン・ブロック共重合体、およびこれらの水素添加
物、スチレン・ブタジエン・ランダム共重合体およびこ
れらの水素添加物などが挙げられる。
成形品に多数の分散したミクロドメインが形成される。
電子顕微鏡で観察したミクロドメインの平均粒径(電子
顕微鏡観察により、無作為に選ばれたミクロドメイン1
00個それぞれの長径と短径を測定し、測定値を式
[(長径+短径)/2]によってミクロドメイン径を計
算し、その計算値の平均を求めたもの。)は、通常0.
001〜0.5μm、好ましくは0.005〜0.3μ
m、特に好ましくは0.01〜0.2μmの大きさであ
る。このようなミクロドメインを形成させると成形品の
透明性と、高温高湿環境下での白濁防止効果が高度にバ
ランスされ好適である。
物)本発明に使用される、部分エーテル化合物は、少な
くとも1個のアルコール性水酸基と少なくとも1個のエ
ーテル結合を有する化合物であり、部分エステル化合物
は、少なくとも1個のアルコール性水酸基と少なくとも
1個のエステル結合とを有する有機化合物である。部分
エーテル化合物又は部分エステル化合物を芳香族ビニル
系重合体水素添加物に配合することで、高温高湿度環境
下での白濁を防止でき、高い透明性を維持することが可
能である。少なくとも1個のアルコール性水酸基と少な
くとも1個のエーテル結合を有する化合物とは、フェノ
ール性の水酸基ではないアルコール性の水酸基を少なく
とも1個と、分子中にエーテル結合単位を少なくとも1
個有する有機化合物であれば特に限定はされない。該部
分エーテル化合物は、多価アルコールの中の水酸基の少
なくとも1つがエーテル化されたものである。多価アル
コールは、水酸基が2個以上、好ましくは3個以上、さ
らに好ましくは3〜8個を有するものである。
基と少なくとも1個のエステル結合を有する化合物と
は、フェノール性の水酸基ではないアルコール性の水酸
基を少なくとも1個と、分子中にエステル結合単位を少
なくとも1個有する有機化合物であれば特に限定はされ
ない。該部分エステル化合物は、多価アルコールの中の
水酸基の少なくとも1つがエステル化されたものであ
る。多価アルコールは、水酸基が2個以上、好ましくは
3個以上、さらに好ましくは3〜8個を有するものであ
る。
レングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ジグリセロール、トリグリ
セロール、ジペンタエリスリトール、1,6,7−トリ
ヒドロキシ−2,2−ジ(ヒドロキシメチル)−4−オ
キソヘプタン、ソルビトール、2−メチル−1,6,7
−トリヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−4−オキソ
ヘプタン、1,5,6−トリヒドロキシ−3−オキソヘ
キサンペンタエリスリトール、トリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレートなどが挙げられるが、これら
のうち、特に3価以上の多価アルコール、さらには3〜
8個の水酸基を有する多価アルコールが好ましい。また
部分エステル化合物を得る場合には、α、β−ジオール
を含む部分エステル化合物が合成可能なグリセロール、
ジグリセロール、トリグリセロールなどが好ましい。
テル化合物の具体的として、グリセリンモノステアレー
ト、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノベヘネ
ート、ジグリセリンモノステアレート、グリセリンジス
テアレート、グリセリンジラウレート、ペンタエリスリ
トールモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラ
ウレート、ペンタエリスリトールモノベヘレート、ペン
タエリスリト^ルジステアレート、ペンタエリスリトー
ルジラウレート、ペンタエリスリトールトリステアレー
ト、ジペンタエリスリトールジステアレートなどの多価
アルコールのエーテル化物、エステル化物;
ンジオール、3−(デシルオキシ)−1,2−プロパン
ジオール、3−(ラウリルオキシ)−1,2−プロパン
ジオール、3−(4−ノニルフェニルオキシ)−1,2
−プロパンジオール、1,6−ジヒドロオキシ−2,2
−ジ(ヒドロキシメチル)−7−(4−ノニルフェニル
オキシ)−4−オキソヘプタン、p−ノニルフェニルエ
ーテルとホルムアルデヒドの縮合体とグリシドールの反
応により得られるエーテル化合物、p−オクチルフェニ
ルエーテルとホルムアルデヒドの縮合体とグリシドール
の反応により得られるエーテル化合物、p−オクチルフ
ェニルエーテルとジシクロペンタジエンの縮合体とグリ
シドールの反応により得られるエーテル化合物などが挙
げられる。
物または部分エステル化合物は単独でまたは2種以上を
組み合わせて使用される。これらの多価アルコールの部
分エーテル化合物または部分エステル化合物の分子量は
特に限定されないが、通常500〜2000、好ましく
は800〜1500のものが、透明性の低下も少なく好
ましい。
子充填剤としては、有機、または無機のフィラーなどが
挙げられるが、高分子工業で通常使用されるものであれ
ば、特に限定はされない。これらの微粒子充填剤は、水
素化重合体に配合する際に形状を変化させることなく、
配合前の微粒子状態で該水素化重合体中に分散し得るよ
うなものである。よって、前述の水素化重合体以外の重
合体と、組成が同一のものであっても、配合前の微粒子
形状を維持して水素化重合体中に分散し得るものは当該
微粒子充填剤である。
粒子または架橋有機重合体粒子を用いることができる。
具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリメチル‐1‐ブテン、ポリ4‐メチル‐1−ペンテ
ン、ポリ1−ブテンなどのポリオレフィン; ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリ
フッ化ビニリデン、ポリクロロプレン、塩素化ゴムなど
のハロゲン含有ビニル重合体; ポリアリレート、ポリ
メタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニ
トリル、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重
合体、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル・スチ
レン・アクリル酸エステル(共)重合体などのα,β‐
不飽和酸またはその誘導体から誘導された(共)重合
体;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステ
アリン酸ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポリマレイン酸
ビニル、ポリビニルビチラール、ポリアリルフタレー
ト、ポリアリルメラミン、エチレン・酢酸ビニル共重合
体などの不飽和アルコール及びアミンまたはそのアシル
誘導体またはアセタールから誘導された重合体;
ジルエーテルからから誘導された重合体; ポリフェニ
レンオキシド; ポリカーボネート; ポリスルフォ
ン;ポリウレタン; 及び尿素樹脂; ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン11、ナイロン12などのポリア
ミド; ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリ1,4−ジメチロール・シクロヘキ
サンテレフタレートなどのポリエステル; フェノール
・ホルムアルデヒド樹脂、尿素・ホルムアルデヒド樹
脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂などのアルデヒド
とフェノール、尿素またはメラミンとから誘導された架
橋構造を有する重合体、例えば、酢酸セルロース、プロ
ピオン酸セルロース、セルロースエーテルなどの天然高
分子化合物; などの粒子または架橋粒子を挙げること
ができる。
族、6族、7族、8〜10族、11族、12族、13
族、14族元素の酸化物、水酸化物、硫化物、窒素化
物、ハロゲン化物、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩、燐酸塩、
亜燐酸塩、有機カルボン酸塩、珪酸塩、チタン酸塩、硼
酸塩およびそれらの含水化合物、もしくは複合化合物、
及び天然鉱物粒子が挙げられる。具体的には、フッ化リ
チウム、硼砂(硼酸ナトリウム含水塩)などの1族元素
化合物;炭酸マグネシウム、燐酸マグネシウム、酸化マ
グネシウム、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、フ
ッ化マグネシウム、チタン酸マグネシウム、珪酸マグネ
シウム、珪酸マグネシウム含水塩(タルク)、炭酸カル
シウム、燐酸カルシウム、亜燐酸カルシウム、硫酸カル
シウム(石膏)、酢酸カルシウム、テレフタル酸カルシ
ウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、フッ化カル
シウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウ
ム、炭酸バリウム、燐酸バリウム、硫酸バリウム、亜燐
酸バリウムなどの2族元素化合物;
ン、窒化チタン、二酸化ジルコニウム(ジルコニア)、
一酸化ジルコニウムなどの4族元素化合物;二酸化モリ
ブデン、三酸化モリブデン、硫化モリブデンなどの6族
元素化合物;塩化マンガン、酢酸マンガンなどの7族元
素化合物;塩化コバルト、酢酸コバルトなどの8〜10
族元素化合物;沃化第一銅などの11族元素化合物;酸
化亜鉛、酢酸亜鉛などの12族元素化合物;酸化アルミ
ニウム(アルミナ)、フッ化アルミニウム、アルミノシ
リケート(珪酸アルミナ、カオリン、カオリナイト)な
どの13族元素化合物;酸化珪素(シリカ、シリカゲ
ル)、石墨、カーボン、グラファイト、ガラスなどの1
4族元素化合物;カーナル石、カイナイト、雲母(マイ
カ、キンウンモ)、バイロース鉱などの天然鉱物の粒子
が挙げられる。
どにより、3000〜5000個の粒子の直径から測定
される平均粒径で、0.05〜50μm、好ましくは
0.1〜30μmの範囲である。また針状粒子よりも長
辺と短辺の長さの比(=長径/短径)が2以下である球
状粒子が好ましい。フィラーの大きさがこの範囲にある
時に、透明性と高温高湿度環境下での白濁防止効果との
高度なバランスが得られる。
体、部分エーテル化合物、部分エステル化合物が、透明
性、耐熱性、成形加工性、および高温高湿度環境下にお
ける白濁防止効果とを高度にバランスさせることができ
好適である。
族ビニル系重合体水素添加物に適量配合する。配合量は
芳香族ビニル系重合体水素添加物と白濁防止剤の組み合
わせによって決まるが、一般に、配合量が多すぎれば、
樹脂組成物のガラス転移温度や透明性が大きく低下し、
光学材料として使用するのに不適である。また配合量が
少なすぎれば、高温高湿下において成形物の白濁を生じ
る場合がある。白濁防止剤の量は、芳香族ビニル系重合
体水素添加物100重量部に対して、通常0.01〜1
0重量部、好ましくは0.02〜5重量部、特に好まし
くは0.05〜2重量部である。配合量が上記範囲にあ
る場合に、成形品の耐熱性、透明性と、高温高湿度環境
下における白濁防止効果が高度にバランスされて好適で
ある。
ル化合物又は部分エステル化合物を配合した樹脂組成物
を用いて情報記録媒体基板を成形し、当該基板に情報記
録用の記録膜層を形成した場合、上記高温高湿下におけ
る白濁防止効果に加えて、高温高湿環境下における記録
膜層の密着性低下や、フクレなどの部分剥離現象、記録
膜層の腐食等が防止できるため有効である。
合体水素添加物は及び樹脂組成物は、成形時の酸化によ
る劣化、分解等の防止、使用環境における酸化等の防止
を目的として、酸化防止剤を配合するのが好ましい。酸
化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸
化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられるが、こ
れらの中でも、フェノール系酸化防止剤が好ましく、ア
ルキル置換フェノール系酸化防止剤が特に好ましい。
知のものが使用でき、例えば、2−t−ブチル−6−
(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−
t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2
−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレート
などの特開昭63−179953号公報や特開平1−1
68643号公報に記載されるアクリレート系化合物;
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレ
ン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレ
ン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロ
キシフェニルプロピオネート)メタン[すなわち、ペン
タエリスリメチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネー
ト)]、トリエチレングリコール ビス(3−(3−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオネート)などのアルキル置換フェノール系化合物;
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリア
ジン、4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジ
ン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリ
アジンなどのトリアジン基含有フェノール系化合物;な
どが挙げられる。
業で通常使用される物であれば格別な限定はなく、例え
ば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシル
ホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ホスファイト、10−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジ
ヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−
10−オキサイドなどのモノホスファイト系化合物;
4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブ
チルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,
4’イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル
(C12〜C15)ホスファイト)などのジホスファイ
ト系化合物などが挙げられる。これらの中でも、モノホ
スファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホ
スファイトなどが特に好ましい。イオウ系酸化防止剤と
しては、例えば、ジラウリル3,3−チオジプロピオネ
ート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピピオネー
ト、ジステアリル 3,3−チオジプロピオネート、ラ
ウリルステアリル3,3−チオジプロピオネート、ペン
タエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ
−プロピオネート、3,9−ビス(2−ドデシルチオエ
チル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5] ウンデカンなどが挙げられる。
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸化防止剤の配合量は、本発明の目的を損なわれない範
囲で適宜選択されるが、本発明の芳香族ビニル系重合体
水素添加物100重量部に対して通常0.001〜5重
量部、好ましくは0.01〜1重量部の範囲である。
系重合体水素添加物及び、樹脂組成物には、必要に応じ
て、紫外線吸収剤、光安定剤、近赤外線吸収剤、染料や
顔料などの着色剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、蛍光増
白剤などのその他の配合剤を単独であるいは2種以上混
合して用いることができ、その配合量は本発明の目的を
損ねない範囲で適宜選択される。
用成形材料を従来の成形方法によって成形して得ること
ができる。使用できる成形方法としては、射出成形法
(射出圧縮成形法)、圧縮成形法、プレス成形法、押出
成形法、キャスト成形法などが挙げられるが、複屈折が
十分に小さく、機械強度及び表面平滑性に優れる基板を
得るためには射出成形法(射出圧縮成形法を含む)を用
いるのが好ましい。
明の成形材料を、例えば加熱シリンダー等を用いて加熱
溶融させ、溶融した成形用材料を金型内に充填させた後
に冷却する方法が挙げられる。使用する金型内面には、
スタンパーが取り付けられ、ピット、グルーブ等が転写
される。基板の形状は、その基板の規格に応じて変えら
れ、厚みは通常0.05〜10mm、基板径は通常30
mm〜300mmである。成形条件は、特に限定されな
いが、成形機のシリンダ設定温度を200〜400℃、
好ましくは220〜380℃、最も好ましくは240〜
360℃の範囲、金型温度を、50〜180℃にするの
が好ましい。温度が低すぎると、いずれの場合も転写性
が低下したり、複屈折がおおきくなる。温度が高すぎる
と、成形サイクルが延びたり、バリが発生したり、樹脂
の分解が起こる場合がある。スプルー部を別個の温度、
例えば30〜100℃、に調整をすることも可能であ
る。
た成形用材料の酸化、分解等を防止する目的で、(A)
シリンダー内及び金型内を低酸素濃度状態にする方法
や、(B)成形前に成形材料中の溶存酸素除去する方法
を用いることができ、それによって、成形物の表面平滑
性等がさらに向上する。これらの成形方法は、本発明の
芳香族ビニル系重合体水素添加物及び該組成物だけでは
なく、従来から知られている水素化ポリスチレン、水素
化ポリビニルシクロヘキセン、ポリビニルシクロヘキサ
ンなどの脂環構造を有するポリマーにも適用できる。
を低酸素濃度状態にする方法) 成形時にシリンダーおよび金型内を低酸素濃度状態にす
るための具体的方法としては、(1)溶融樹脂の成形機
への供給を低酸素濃度ガスの雰囲気中で行う方法、
(2)溶融樹脂を射出装置に供給して射出成形するに際
して、射出装置の内部を減圧状態にして該溶融樹脂を金
型内に溶融射出して成形体を製造する方法などを挙げる
ことができる。
雰囲気中で行う方法 成形機への供給を低酸素濃度ガスの雰囲気中で行う方法
は、熱溶融式成形機を用いて成形品を成形するに当た
り、芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂の該成形機へ
の供給を低酸素濃度ガスの雰囲気中で行うものである。
その結果、酸化、分解等による分子量の低下、成形品の
着色、シルバーストリークの発生、さらに成形金型への
芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂の付着による成形
物表面の剥離などの不良現象が著しく改善される。上記
の低酸素濃度ガスは、芳香族ビニル系重合体水素添加物
樹脂に対して不活性なガスであって、含有される酸素の
量が通常2容量%以下、好ましくは1容量%以下、さら
に好ましくは0.1容量%以下、特に好ましくは0.0
5容量%以下のものであり、具体例として、ヘリウム、
ネオン、窒素、アルゴン、キセノン、クリプトンおよび
二酸化炭素などが挙げられる。
は、−100℃以下の沸点を有することが望ましい。即
ち、沸点が−100℃を超える不活性ガスを使用する
と、この不活性ガスが芳香族ビニル系重合体水素添加物
樹脂中に溶存されて、成形体を製造する際に溶存してい
るガスが気化することにより、芳香族ビニル系重合体水
素添加物樹脂が発泡することがあり、成形体がシルバー
ストリークあるいは気泡を有するようになることがある
ので、ヘリウム、ネオン、窒素、アルゴン、キセノンが
特に好ましい。低酸素濃度ガスの使用量は、好ましくは
成形機へ供給される芳香族ビニル系重合体水素添加物樹
脂の量1kg当たり30リットル以上、さらに好ましく
は60リットル以上、特に好ましくは120リットル以
上の流量で低酸素濃度ガスを供給し、低酸素濃度ガス雰
囲気下とする。
酸素濃度ガス雰囲気中で行うということは、成形機の加
熱シリンダーへ供給された芳香族ビニル系重合体水素添
加物樹脂が空気を伴って熱溶融することを防止するため
に、空気を低酸素濃度ガスで置換し、該空気量を極力少
なく、または無くすることである。
成形機への供給は、該樹脂を熱溶融式成形機の加熱シリ
ンダーへの供給をいう。水素化重合体に随伴される空気
を低酸素濃度ガスで置換するために、低酸素濃度ガス雰
囲気を作る方法としては、例えば、成形機に付帯してい
る芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂の供給ホッパー
に低酸素濃度ガスを送入し、シリンダー内を低酸素濃度
ガス雰囲気とする方法、成形機の加熱シリンダーにおい
て、芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂が熱溶融され
るまでのシリンダーの任意な位置からシリンダー内へ低
酸素濃度ガスを挿入し、シリンダー内あるいはシリンダ
ー内と上記ホッパー内を低酸素濃度ガス雰囲気とする方
法、別途、低酸素濃度ガス置換した芳香族ビニル系重合
体水素添加物樹脂をシリンダーへ供給する方法などが挙
げられる。低酸素状態で成形する方法に用いられる熱溶
融式成形機としては特に限定するものではないが、例え
ば、射出成形機、押し出し成形機が挙げられる。
成形するに際して、この射出装置の内部を減圧状態にし
て該溶融樹脂を金型内に溶融射出して成形体を製造する
方法 芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂を、射出装置に供
給して射出成形するに際して、この射出装置の内部を減
圧状態にして芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂を金
型内に溶融射出して成形体を製造する方法の詳細を以下
に記載する。
ンダー後方部、あるいは樹脂の供給ホッパー部などに設
けられたベント孔から気体を排出することにより射出成
形機(シリンダー)内部を減圧状態にする。シリンダー
内部の圧力を通常15torr以下、好ましくは8to
rr以下、さらに好ましくは1torr以下、特に好ま
しくは0.5torr以下の減圧状態にする。このよう
に減圧下に芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂を溶融
して射出することにより、例えば芳香族ビニル系重合体
水素添加物樹脂ペレットから気体成分が発生したり、ペ
レットの乾燥が不十分である場合でも、分解による分子
量の低下や、成形品の着色、シルバーストリークの発
生、さらに成形金型への芳香族ビニル系重合体水素添加
物樹脂の付着による成形物表目の剥離などの、成形体外
観の不良発生を抑制することができる。
ホッパーおよびシリンダー内を上記の低酸素濃度ガスで
パージした後に減圧を行うことが好ましい。このように
低酸素濃度ガスでパージすることにより、得られる成形
体の透明性などの光学的特性がさらに向上する。上記の
ようにして減圧状態で行われる射出成形の条件は、本発
明の水素化重合体以外の重合体を成形する場合において
も同様である。
去する方法) また、上記成形の前処理として、上記成形材料を成形前
に加熱処理や減圧処理、不活性ガス雰囲気下での置換処
理、及びそれらの併用処理等の方法を用いて、成形材料
中の溶存酸素濃度を低くすることによっても、溶融した
成形材料の酸化、分解等を防止することができ、上記の
ような成形時処理と同様な効果を得ることができる。
の具体例としては、例えば、芳香族ビニル系重合体水素
添加物樹脂のガラス転移温度(Tg−60) ℃以上
で、かつ(Tg−5) ℃以下の温度範囲で0.1〜1
00時間、芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂を加熱
処理した後に溶融成形する方法が挙げられる。加熱処理
とは上記温度範囲の雰囲気に樹脂を置くことを示し、必
ずしも樹脂中の水分の除去を目的とはしない。
は低減するが、同時に低酸素濃度雰囲気下で行うことが
好ましい。低酸素濃度雰囲気とは、通常酸素濃度が5容
量%以下、好ましくは3容量%以下、さらに好ましくは
1容量%以下の低酸素濃度ガス雰囲気のこと、あるいは
通常15torr以下、好ましくは8torr以下、さ
らに好ましくは1torr以下の減圧状態にすることで
あるり、いずれの方法でも良い。
重合体水素添加物樹脂に対して不活性なガスであって、
例えばヘリウム、ネオン、窒素、アルゴン、キセノン、
クリプトンおよび二酸化炭素などが挙げられ、また酸素
濃度が上記範囲になるように前記不活性ガスで希釈した
希釈空気雰囲気などを例示できるる。加熱処理に用いる
乾燥器は特に限定されず、通常の樹脂ペレットの乾燥に
用いられている熱風循環式棚型乾燥器、ホッパードライ
ヤー、棚型真空乾燥器や撹拌型真空乾燥器を用いること
が出来る。
ず速やかに溶融成形に供されることが望ましい。加熱乾
燥の後、成形を行うまでの時間は、通常12時間以内、
好ましくは6時間以内、さらに好ましくは3時間以内、
特に好ましくは1時間以内である。また、その間樹脂ペ
レットは低酸素濃度雰囲気下で保持されることが好まし
い。
脂ペレットを低酸素濃度雰囲気下に保存する方法をとる
とさらに効果的である。すなわち酸素濃度が通常5容量
%以下、好ましくは3容量%以下、さらに好ましくは1
容量%以下の低酸素濃度ガス雰囲気下、あるいは通常1
5torr以下、好ましくは8torr以下、さらに好
ましくは1torr以下の減圧状態で、あるいはこれら
の方法を組み合わせ、例えば低酸素濃度ガスで希釈した
希釈空気を減圧にした雰囲気下で保存する。そのような
低酸素濃度雰囲気下での保存時間は1時間以上である
が、より好ましくは2時間以上である。なお、低酸素濃
度雰囲気下にする時間は長時間であっても問題なく、例
えばペレット製造後、樹脂を包装する際に包装に酸素透
過量の少ない袋または容器を用い、低酸素濃度雰囲気下
に充填し、包装内を低酸素濃度雰囲気下のまま長期間保
管し、そのまま乾燥することも本発明に含まれる。
述の如く、本発明における特定の芳香族ビニル系重合体
水素添加物の成形に限らず、従来公知の芳香族ビニル系
重合体水素添加物や脂環構造を有するポリマーの成形に
用いた場合、成形用材料の酸化、分解等による分子量の
低下、成形品の着色、シルバーストリークの発生、さら
に成形金型への芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂の
付着による成形物表面の剥離などの不良現象を防止する
ことができるため有効である。また、その効果は特に情
報記録媒体基板を成形する際に顕著である。
合体もしくは不飽和化合物の重合体を水素添加してなる
水素化重合体または飽和脂環式ビニル化合物の重合体を
含有する成形材料を、低酸素濃度雰囲気下で成形する成
形方法、(B)(A)に記載の成形材料を、加熱処理お
よび/または減圧処理し、その後成形する成形方法、を
用いることにより、芳香族ビニル系重合体もしくは不飽
和化合物の重合体を水素添加してなる水素化重合体また
は飽和脂環式ビニル化合物の重合体を含有する材料を成
形してなるもので、複屈折が小さく、透過率が高く、A
FM観察による表面欠陥数が少ない成形物、好適には情
報記録媒体基板、が提供される。
媒体基板に記録膜層を設けることにより情報記録媒体と
して使用することができる。記録膜層は上記方法により
得られた基板の表面に、アルミ反射膜層や、光の反射率
を非可逆的または可逆的に局所的に変化しうるように設
けたものであり、記録膜層は数百〜数千オングストロ−
ム、厚くても10,000オングストロ−ム以下の厚み
である。
自体は射出成型時の金型のスタンパー部分に刻んであ
り、基板にそれに対応した微細なグルーブが形成されて
いるから、このグルーブを含む面の表面にアルミニウム
または金などの反射膜層をスパッタリング法等で形成す
ればグルーブと反射膜層とで記録膜層になる。
気ディスク(MO)などでは、光の反射率または透過率
を可逆的または非可逆的に変化させる記録膜層と、光を
反射する反射膜層と、これらを保護し、また光学的な歪
みを補正するための薄い無機または有機の保護膜層が形
成される。これらの層はスパッタリング法、気層成長
法、化学薬品のコートによる方法などで、単層または組
み合わせて多層構造に形成することにより情報記録層が
形成される。例えば、光磁気ディスク用途では、光磁気
記録媒体(例えば、Tb−Fe−Co,Pt−Tb−F
e−Co等の記録媒体)に;反射層としてアルミニウ
ム、金やその合金類;薄い保護膜層として、SiN、S
iC等を積層した情報記録層が用いられる。相変化型の
ディスクの場合、Te−Ge−Sb,In−Sb−T
e,Te−Ge−Cr,Te−Ge−Zn等やその合金
類に上記と同様の反射膜層や、薄い保護膜層が積層され
た情報記録層が用いられる。
情報記録媒体基板の種類によって異なり、公知の方法で
規格に沿って形成される。
用い、光ディスクなどの情報記録媒体として使用する場
合には、通常上記情報記録層を水分等から保護するため
のコート層を形成して使用する。
いるコート剤はシリコン系コート剤でも、有機系コート
剤でもよい。シリコーン系のコート剤は、シラン化合物
の部分加水分解物であり、有機系のコート剤には、メラ
ミン系、アルキッド系、ウレタン系およびアクリル系の
塗科を加熱硬化するコート剤と、多官能アクリル系モノ
マ−などを紫外線硬化する紫外線硬化型コート剤があ
る。芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂が熱変形しに
くい条件で硬化でき、十分な硬さと耐候性の点で、紫外
線硬化型コート剤が好ましい。
硬化型コート剤は、反応性モノマ−および/または反応
性オリゴマーと光重合開始剤、その他の添加剤を含み、
無溶剤または溶剤で希釈したものである。
内、アクリレート基を有するものをアクリレート基の数
によって、単官能アクリレートモノマー、2官能アクリ
レートモノマー、3官能アクリレートモノマーなどとい
う。また、本発明においては、アクリレート基は、狭義
のアクリレート基のほかに,メタクリレート基、エタク
リレート基なども含む。
えば、n一ブチルアクリレート、イソアミルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2一ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタ
クリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキ
シプロピルアクリレートなどが挙げられる。なかでも、
ラジカル酸素により硬化反応が阻害されないように、メ
タクリレート基などを有さず狭義のアクリレート基のみ
を有するものが好ましく、また、紫外線硬化性コート剤
の硬化収縮を減少させるために、炭素数4〜6程度の側
鎖を有するものが好ましい。
脂との接着性をよくするため、後述のように、長鎖脂肪
族単官能アクリレートモノマーや脂環式単官能アクリレ
ートモノマーを用いることも好ましい。長鎖脂肪族単官
能アクリレートモノマーとしては、脂肪族部分の炭素数
が5〜18が好ましく、8〜16のものがより好まし
い。炭素数が小さすぎると接着性が悪く、炭素数が大き
すぎると架橋させにくく、強度に劣る。長鎖脂肪族単官
能アクリレートモノマーとしては,具体的には、ラウリ
ルアクリレート、ステアリルアクリレート、オクチルア
クリレート、イソオクチルアクリレート、デシルアクリ
レート、イソデシルアクリレートなどが例示される。脂
環式単官能アクリレートモノマーとしては、具体的に
は、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルアク
リレート、その水素添加物、イソボニルアクリレート、
シクロヘキシルアクリレートなどが例示される。
ては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、トレ
メチロールプロパン、テトラメチロールブロパン、ペン
タエリストール、ジペンタエリスリトール等のポリオー
ル類に2または3個のアクリル酸がエステル化したもの
やビスフェノールF型エポキシアクレートが挙げられ
る。また,芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂との接
着性をよくするため、後述のように、脂環式2官能アク
リレートモノマーを用いることが好ましい。脂環式2官
能アクリレートモノマーとしては、具体的には、トリシ
クロ[5.2.1.02,6]デカニルジアクリレー
ト、その水素添加物、イソボニルジアクリレート、シク
ロヘキシルジアクリレートなどが例示される。
は、例えば、テトラメチロールプロパン、ペンタエリス
トール、ジペンタエリスリトール等のポリオール類に、
4個以上、好ましくは4〜8個のアクリル酸がエステル
化したものである。特に、一般に入手が容易な4〜6官
能のアクリレートモノマーが好ましい。
イル基を持つポリエステルアクリレート、分子鎖中にエ
ポキシ基かつ末端にアクロイル基を持つエポキシアクリ
レートまたはポリウレタンアクリレート、分子鎖中に二
重結合を持つ不飽和ポリエステル、1,2−ポリブタジ
エン、その他のエポキシ基またはビニルエーテル基を持
つオリゴマーを挙げることができる。
シ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ
アセトフェノン、塩素化アセトフェノン等のアセトフェ
ノン類;ベンゾフェノン類:ベンジル、メチルオルソベ
ンゾイルベンゾエート、べンゾインアルキルエーテル等
のベンゾイン類:α,α’−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2’−アゾビスプロパン、ヒドラゾン等のアゾ
化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ジターシャリーブ
チルパーオキサイド等の有機パーオキサイド類;ジフェ
ニルジサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジベ
ンゾイルジサルファイド等のジフェニルジサルファイド
類;等を挙げることができる。
モノマーと光重合開始剤を合わせた重量に対して、単官
能アクリレートモノマーは15〜65重量%、好ましく
は25〜60重量%、より好ましくは30〜55重量
%、2または3官能アクリレートモノマーは5〜50重
量%、好ましくは6〜40重量%、より好ましくは8〜
30重量%、4官能以上のアクリレートモノマー10〜
60重量%、好ましくは12〜50重量%、より好まし
くは15〜45重量%、反応性オリゴマーは0〜60重
量%、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは2
0〜40重量%である。反応性オリゴマーの量が多過ぎ
ると硬化収縮が大きくなったり密着が悪くなる。少なす
ぎると粘度が下がり、均一な膜を形成しにくくなった
り、硬化に時間がかかる場合がある。
は2〜6重量%である。4官能以上のアクリレートモノ
マーが多すぎると、硬化収縮が増大し、少なすぎると硬
化層の硬度が低下し、また硬化速度が低下する。単官能
アクリレートモノマーの量が少ないと粘度が高くなり作
業性が悪い。また、単官能アクリレートモノマーの量が
多いと硬化収縮が減少するほか、2または3官能アクリ
レートモノマーの量が少なくなり、硬化層の柔軟性が低
下し、クラック発生の原因となる。また、接着性を向上
させるためには2または3官能アクリレートモノマーの
量は多いことが好ましい。
長鎖脂肪族単官能アクリレートモノマー、脂環式単官能
アクリレートモノマー、および脂環式2官能アクリレー
トモノマーから選ばれる1種以上のモノマーを40重量
%以上含有することが好ましく、45重量%以上含有す
ることがより好ましく、50重量%以上含有することが
特に好ましい。長鎖脂肪族単官能アクリレートモノマ
ー、脂環式単官能アクリレートモノマー、および脂環式
2官能アクリレートモノマーから選ばれる1種以上のモ
ノマ一の含量が多いほど、紫外線硬化性コート剤の芳香
族ビニル系重合体水素添加物樹脂への接着性が向上す
る。
おいて、紫外線硬化性コート剤に適当な添加物を加えて
もよい。例えば、フッ素系ノニオン界面活性剤を添加す
ることにより、基枚との濡れや硬化後の表面平滑性が改
良できたりする。その他、適当な熱可塑性樹脂を添加す
ることにより、粘度を調整したり、接着性を向上させる
こともできる。接着性を向上させる熱可塑性樹脂として
は、芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂またはそれと
構造が類似の樹脂、例えば、ノルボルネン系単量体の開
環重合体や、ジシクロペンタジエン系、ジエン系、脂肪
族系、ウオーターホワイト系などの石油樹脂またはその
水素添加物などが挙げられる。
特に保護コート剤として使用する場合に、硬化層の帯電
防止のために、帯電防止剤を添加することが好ましい。
帯電防止剤としては、特に限定されず、一般の帯電防止
剤でよいが、ノニオン系帯電防止剤がアクリレートモノ
マーが好ましい。ノニオン系帯電防止剤は、アクリレー
トモノマーとの相溶性に優れており、均一の紫外線硬化
性組成物が得られるため、接着性、帯電防止効果にムラ
が生じない。
表面電気抵抗値が5×1013Ω以下、好ましくは2×
1013Ω以下、より好ましくは1013Ω以下にす
る。そのためには、帯電防止剤の添加量を1〜7重量
%、好ましくは1.5〜5重量%添加することにすれば
よい。紫外線硬化性コート剤に帯電防止剤を表面電気抵
抗値を充分に下げる量添加して用いても、芳香族ビニル
系重合体水素添加物樹脂からなる成形品に実用上支障の
ない接着性を有する硬化層が形成できる。仮に接着性が
不十分となる場合は、後述のようにプライマー組成物を
用いてプライマー層を形成することが好ましい。
できるが、操作性の必要等に応じて、トルエン、キシレ
ン、クロルペンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤;シクロ
ヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素系
溶剤;メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、
アセトン等のケトン系溶剤;n−ブチルエーテル、ジエ
チルエーテル等のエーテル系溶剤:等をはじめ、エステ
ル系溶剤、セロソルブ系溶剤、クロル系溶剤等に80重
量%以上の濃度に溶解して用いて、紫外線硬化性コート
剤としてもよい。
発明においては、光ディスクなどの成形品の表面に特定
の紫外線硬化性コート剤を塗布し、該紫外線硬化性コー
ト剤に紫外線を照射して硬化させ、保護コート層を形成
するが、芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂と保護コ
ート層の密着性をより強固なものとするために、紫外線
硬化性コート剤の塗布に先立ち、プライマーを塗布して
もよい。プライマーとしては、ハロゲン化炭化水素重合
体が好ましい。このようなハロゲン化炭化水素重合体と
しては、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレ
ン、スチレンなどの炭化水素系モノマ一を重合または共
重合して得られた炭化水素系ポリマーをハロゲン化した
もの、あるいは、ビニルクロリド、ビニリデンクロリ
ド、クロロプレンなどのハロゲン含有モノマーを重合ま
たは共重合したものなどである。なかでも、炭化水素系
ポリマーを塩素化したものが好ましく、特に塩素化ポリ
プロピレンが好ましい。
常、5,000〜200,000、好ましくは10,0
00〜150,000、より好ましくは20,000〜
100,000である。分子量が小さすぎるとプライマ
一層の強度が低くなり、大きすぎると粘度が高くなりす
ぎて塗布の作業性が悪い。ハロゲン化炭化水素重合体の
ハロゲン含有量は、通常、15〜55重量%、好ましく
は20〜45重量%、より好ましくは25〜35重量%
である。ハロゲンの含有量が少なすぎても多すぎても、
保護コート層と成形品表面の密着性が悪くなる。
ー、光重合性オリゴマーなどを反応性希釈剤として添加
してもよく、特に単官能アクリレートモノマーを2〜2
0重量%の割合で添加すると、保護コート層とプライマ
ー層との間、及びプライマー層と樹脂成形品表面との間
の密着性が向上し、成形品から保護コート層が剥離しに
くくなるので好ましい。プライマーは、溶剤に溶解して
プライマー溶液として用いるのが好ましい。溶剤は、芳
香族ビニル系重合体水素添加物樹脂に対する実質的な貧
溶媒であれば、特に限定されない。例えば、トルエン
は、芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂の良溶媒であ
るが、メチルイソブチルケトンで70重量%以下に希釈
すれば、芳香族ビニル系重合体水素添加物樹脂成形品に
塗布しても浸食が小さくなるので、プライマーの溶剤と
して用いることができる。
タクリレートなどの単官能アクリレートも、芳香族ビニ
ル系重合体水素添加物樹脂に対する貧溶媒であり、か
つ、前述のようにプライマーに添加する光重合性モノマ
ーとしての効果を有する反応性希釈剤であるため、好ま
しいものである。プライマー溶液の固形分濃度は、通
常、1〜30重量%、好ましくは1.5〜20重量%、
より好ましくは2〜10重量%である。プライマー層
は、プライマー溶液を芳香族ビニル系重合体水素添加物
樹脂成形品の表面に塗布し、プライマー溶液中の揮発性
成分を十分に除去することにより形成される。ただし、
プライマーの溶剤として、前述のような反応性希釈剤の
みを使用する場合には、揮発性成分の除去操作は不要で
ある。
は、特に限定されず、例えぱ、スプレー、浸漬、スピン
コート、ロールコーター等が採用できる。プライマー溶
液中の揮発性成分の除去方法も、特に限定されない.プ
ライマー溶液の溶剤を実質的に除去するのに必要な揮発
温度と時間は、使用する溶剤の種類、プライマー溶液の
塗布量、塗布面の成形品の形状によっても異なるが、芳
香族ビニル系重合体水素添加物樹脂成形品の熱変形が起
こらないように、約100℃以下で、かつ、十分に除去
できるように条件を決定すればよい。具体的には、60
〜100℃で、3〜60分間程度放置しておくのが適当
である。高温で揮発性成分を除去した後は、室温で10
秒〜10分間程度の冷却を行い、ほぼ室温近くまで冷却
することが好ましい。
ないが、厚さ1〜10μm程度、特に2〜5μm程度に
なるようにすることが好ましい。プライマー溶液の塗布
後、揮発性成分の除去が必要な場合は、十分に揮発性成
分を除去した後に上記の厚さになるように調整すること
が好ましい。プライマー溶液の塗布量が少ないと、プラ
イマー溶液の効果が小さく、多すぎると揮発性成分の除
去が困難であったり、ハードコ−ト層が成形品から剥離
しやすくなったりする。
香族ビニル系重合体水素添加物樹脂成形品の表面に、必
要によりプライマー層を形成し、その上に前記紫外線硬
化性コート剤を塗布し、紫外線を照射して硬化させて、
コート層を形成する。芳香族ビニル系重合体水素添加物
樹脂成形品は、該樹脂単体の成形品であってもよく、あ
るいは、他の材料や成型品との複合体であってもよい。
コート層を形成するのは、芳香族ビニル系重合体水素添
加物樹脂基板表面及び記録膜層であり、該表面全体ある
いは特に耐摩耗性、耐擦傷性が要求される表面部分であ
る。
レー、浸漬、スピンコート、ロールコーター等が可能で
ある。溶剤を用いた場合は、塗布後、実質的に溶剤が含
まれなくなるように、十分に乾燥する。乾燥方法は特に
限定されない。
ングにおいては2〜300μm、接着においては10〜
400μm程度であることが好ましい。溶剤を用いた場
合は、乾燥後にこの厚さになるようにする。厚さが薄い
場合には、強度の強い硬化層が得られず、十分な表面硬
度の改良効果や接着性が得られない。厚い場合には、乾
燥や硬化反応に時問がかかり、生産性が悪くなり、ま
た、硬化不十分で硬度が低い場合や、硬化層が柔軟性に
欠け、割れることがある。
必要がある。溶剤を多量に含んだまま硬化させると、塗
膜にクラックが発生しやすく、また、高硬度の塗膜が得
られない原因にもなる。溶剤を実質的に除去するのに必
要な乾燥温度と時間は、便用する溶剤の種類、塗布量、
接着面の形状によっても異なるが,基材の熱変形がない
ように、おおむね120℃以下で、かつ、十分に乾燥で
きるように条件を決定すればよい。具体的には60〜1
20℃で,3〜60分程度の乾燥が通当である。高温で
乾燥した後は、室温で10秒〜10分程度の冷却を行
い、ほぼ室温近くまで冷却することが好ましい。なお、
溶剤を用いない場合は、乾燥は不要である。
に発生する光源から紫外線を照射することにより、硬化
が短時間で起こり、硬度の高い硬化層が形成される。紫
外線の照射量は、光重合性モノマーや光重合開始剤の反
応性によっても異なるが、通常、80W/cmの高圧水
銀灯の場合、5〜10秒程度の短時間で硬化させること
ができる。
おける特定の芳香族ビニル系重合体水素添加物からなる
情報記録媒体基板への使用に限られず、従来公知の芳香
族ビニル系重合体水素添加物を成形した情報記録媒体基
板に設けることにより、情報記録媒体の信頼性を一層向
上させることができて好適である。さらに、上記これら
のコート剤は、成形物に塗布した場合の表面の滑りが良
好であり、帯電防止効果に優れ、印刷が可能である等の
効果に優れるために、従来公知の芳香族ビニル系重合体
水素添加物や、その他のビニル系環状炭化水素樹脂を用
いたその他の光学部品などの一般成形品の保護コート
剤、ハードコート剤などとしても有用である。
来にない優れたコート層を有する情報記録媒体基板、す
なわち、(1)ビニル系環状炭化水素樹脂からなり、碁
盤目剥離試験による密着強度が90%以上であって、か
つ、表面硬度(鉛筆硬度)が2H以上の保護コート層を
有することを特徴とする情報記録媒体基板、(2)保護
コート層が、基板の表面に反応性単量体および/または
反応性オリゴマー、および光重合開始剤からなる紫外線
硬化型コート剤を塗布し、紫外線照射して形成されるも
のである(1)に記載の情報記録媒体基板、(3)紫外
線硬化型コート剤が、長鎖脂肪族単官能アクリレート単
量体、脂環式単官能アクリレート単量体、及び脂環式2
官能アクリレート単量体から選ばれる1種以上の単量体
を40重量%以上含有しているものである(1)または
(2)記載の情報記録媒体基板、が提供される。
膜層やコート層の基板への密着性を向上させることを主
な目的として、基板表面を、プラズマ処理、コロナ放電
処理、活性ガス処理、溶剤エッチング処理、マイクロサ
ンドブラスト処理、ケミカルエッチング処理などの従来
公知の種々の表面処理を行ってもよい。
オディスクやレーザーディスクでは、半分の厚みに作っ
たディスクを2枚用い、記録膜層が内側になるように互
いにディスクを貼り合わせたものも可能である。コート
剤の上に更にレーベル等をスクリーン印刷法などで印刷
することも可能である。また、本発明の製造工程で規定
されている各工程は、順番に沿って実施していく必要が
あるが、これらの工程以外の工程を付加することも可能
である。
本発明に係る情報記録媒体としては、光学的に読みとり
可能な情報記録媒体などが挙げられる。具体的には音楽
用CD、CD−ROM、レーザーディスク、などの微細
な凹凸による反射光の変化を利用し、書き換え不可能な
もの、CD−R、WORM(追記型光ディスク)、MO
(書き変え可能な光ディスク;光磁気ディスク)、MD
(ミニディスク)、DVD(デジタルビデオディスク)
など、官能性色素や相変化による反射率の変化を利用
し、追記または書き換え可能なものなどがある。特に、
例えば反射膜層として、アルミ、金、鉄等およびこれら
の金属原子を含む化合物等からなる導電性膜層を有する
光学式情報記録媒体ディスクに対しては、導電性膜層を
形成したあとにコロナ放電処理しようとすると放電の危
険があり、そのような処理が不可能であったが、本発明
の製造方法を採用することにより、放電によってコゲた
りヤケたりすることが無く、各層間の接着力を改良でき
るので好適である。
度を有し、且つ、耐湿性、成形加工性に優れるため、上
記情報記録媒体基板としてのみならず、これらの特性が
要求されるようなあらゆる光学部品用に好適である。本
発明の成形材料が使用可能な光学部品としては、例え
ば、光学レンズ、プリズム、ミラー、医療用検査セル、
導光板、光学フィルムなど従来公知のプラスチックで成
形可能な光学部品が挙げられる。具体的にはカメラの撮
像系レンズ、ビデオカメラの撮像系レンズ、顕微鏡レン
ズ、内視鏡レンズ、望遠鏡レンズ、双眼鏡レンズ、眼鏡
レンズ、拡大レンズなどの全光線透過型レンズ、CD、
CD−ROM、WORM(追記型光ディスク)、MO
(書き変え可能な光ディスク;光磁気ディスク)、MD
(ミニディスク)などの光ディスクのピックアップレン
ズ、レーザービームプリンターのfθレンズ、センサー
用レンズなどのレーザー走査系レンズ、カメラのファイ
ンダー系のプリズムレンズ、などの幅広い用途に用いら
れる。また、前述の吸収剤や染料、顔料を配合して赤外
線センサーレンズ、オートフォーカスレンズ、バンドパ
スフィルターレンズなど光学レンズ;光学ミラー;プリ
ズム;液晶ディスプレイなどの導光板、医療用の血液検
査セル等の各種検査セル;偏光フィルム、位相差フィル
ム、光拡散フィルムなどの光学フィルムなどが挙げられ
る。
る繰り返しスチーム滅菌を必要とするような医療用各種
透明部品としても好適であり、具体的には、注射用の液
体薬品容器、アンプル、プレフィルドシリンジ、輸液用
バッグ、固体薬品容器、点眼薬容器、点滴薬容器などの
液体または粉体、固体の薬品容器;血液検査用のサンプ
リング用試験管、採血試験管、検体容器などのサンプル
容器;注射器などの医療器具;医療器具などの滅菌に用
いる滅菌容器;医薬検査用プラスチックレンズなどの医
療用光学部品などが挙げられる。また、本発明の成形材
料は、電器電子分野において使用される絶縁材、半導体
処理用器材などの用途にも好適である。
て、本発明についてより具体的に説明する。これらの例
中の部及び%は、特に断わりのない限り重量基準であ
る。各種の物性の測定は、下記の方法に従って行った。 (1)分子量は、トルエンを溶媒にしてGPCで測定
し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を
求めた。 (2)分子量分布は、トルエンを溶媒にしてGPCで測
定し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)
と数平均分子量(Mn)を求め、重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)を算出
した。 (3)分子量10,000以下の成分量は、トルエンを
溶媒にしてGPCで測定し、標準ポリスチレン換算の分
子量(M)10,000以下の成分の積算量として求め
た。 (4)芳香環の水素添加率は、1H−NMRを測定し算
出した。 (5)光ディスク基板の複屈折値は、直径85mmの光
ディスク基板の中央から25mm位置での複屈折値で評
価した。複屈折値は偏光顕微鏡(ニコン社製;546n
mセナルモンコンペンセータ)にて測定した。評価は、
複屈折値が5nm以下である場合を◎、5nmを越え、
10nm以下である場合を○、10nmを越える場合を
×とした。
2.7mm,厚さ3mmの射出成形試験片を用いて、A
STM D790に基づいて、ストログラフ(東洋精機
製作所社製;V10−B)にて測定した。評価は、降伏
点強度もしくは破断強度が500kgf/cm2以上有
る場合を◎、破断強度が500kgf/cm2未満、4
00kgf/cm2以上有る場合を○、破断強度が40
0kgf/cm2未満の場合を×とした。 (7)光ディスク基板の表面状態の観察は、信号パター
ン側の表面を、光学顕微鏡で倍率100で観察した。 (8)光ディスク基板の表面欠陥の観察は、信号パター
ン側の表面を、AFM(原子間力顕微鏡;セイコー電子
工業社製;SPI3700/SPA−250)により、
5μm×5μmの面部を50ヶ所観察し、長さ或いは幅
が0.3μm以上,深さ10nm以上の凹状欠陥の数を
測定した。 (9)高温高湿度試験Iは、光ディスク基板を恒温恒湿
度試験器内50℃、80%相対湿度の環境下に成形物を
100時間保持し、急激に室温環境(試験器外)に取り
出して、1時間室内に置いた後、波長:830nmの光
線透過率を測定した。結果は、高温高湿に保持する前後
の光線透過率の差で求めた。 (10)高温高湿度試験IIは、恒温恒湿度試験器内条
件を60℃、90%相対湿度に変えて高温高湿度試験I
と同様に行った。
素添加物Aの製造) 十分に乾燥し窒素置換した、撹拌装置を備えたステンレ
ス鋼製反応器に、脱水シクロヘキサン960部、スチレ
ンモノマー240部及びジブチルエーテル3.81部を
仕込み、40℃で撹拌しながらn−ブチルリチウム溶液
(15%含有ヘキサン溶液)0.65部を添加して重合
を開始した。同条件下で3時間重合を行った後、イソプ
ロピルアルコール1.26部を添加して反応を停止させ
た。製造された芳香族ビニル系重合体aの重量平均分子
量(Mw)と分子量分布(Mw/Mn)を測定したとこ
ろ、Mw=180,000、 Mw/Mn=1.04、
分子量10,000以下の成分含量=0.0%であっ
た。なお、成分含量0.0%は分子量10,000以下
の成分含量が検出限界以下であることを表す(以下同
じ)。
の重合溶液1200部を攪拌装置を備えた耐圧反応容器
に移送し、ニッケル−珪藻土触媒(日揮化学工業社製;
N113, ニッケル担持量40%)24部を添加混合
した。仕込み終了後、反応容器内部を水素ガスで置換
し、撹拌しながら150℃で、水素を供給して圧力70
kg/cm2に保ち、6時間水素添加反応を行った。水
素添加反応終了後、反応溶液からろ過により水素添加触
媒を除去した。シクロヘキサン1200部を加えて希釈
した後、クリーン度クラス1000の環境下で、この濾
液をさらに孔径1μmのフィルターにて濾過し、異物を
除去した。この濾液を、クリーン度クラス1000の環
境下で、孔径1μmのフィルターにて濾過した9000
部のイソプロパノール中に注ぎ芳香族ビニル系重合体の
水素添加物Aを析出させた。水素添加物Aをろ過により
分離後、減圧乾燥器により、100℃で48時間乾燥さ
せ芳香族ビニル系重合体水素添加物Aを回収した。得ら
れた水素添加物Aの物性はMw=153,000、Mw
/Mn=1.09、分子量10,000以下の成分含量
=0.0%、水素化率は100.0%であった。
素添加物Bの製造) ニッケル−珪藻土触媒を16.8部、水素添加反応温度
を160℃、圧力を60kg/cm2、反応時間を8時
間とする以外は製造例1と同様にして、芳香族ビニル系
重合体水素添加物Bを製造した。得られた水素添加物B
の物性はMw=122,000、Mw/Mn=1.1
7、分子量10,000以下の成分含量=0.1%、水
素化率は99.9%であった。
素添加物Cの製造) ジブチルエーテルを3.36部、 n−ブチルリチウム
溶液(15%含有ヘキサン溶液)を0.57部とする以
外は実施例1と同様にして、芳香族ビニル系重合体cを
製造した。芳香族ビニル系重合体cの重量平均分子量
(Mw)と分子量分布(Mw/Mn)を測定したとこ
ろ、Mw=204,000、 Mw/Mn=1.10、
分子量10,000以下の成分含量=0.0%であっ
た。
含有の重合溶液1200部を実施例1と同様の反応容器
に移送し、実施例1と同様のニッケル−珪藻土触媒24
部を添加混合した。水素添加反応温度を160℃、反応
時間を8時間とする以外は製造例1と同様にして、芳香
族ビニル系重合体水素添加物Cを製造した。得られた水
素添加物Cの物性はMw=152,000、Mw/Mn
=1.26、分子量10,000以下の成分含量=0.
3%、水素化率は99.4%であった。
素添加物Dの製造) 水素添加反応の圧力を50kg/cm2、反応時間を1
0時間とする以外は製造例3と同様にして、芳香族ビニ
ル系重合体水素添加物Dを製造した。得られた水素添加
物Dの物性はMw=140,000、Mw/Mn=1.
67、分子量10,000以下の成分含量=1.2%、
水素化率は99.9%であった。
素添加物Eの製造) ニッケル−珪藻土触媒に代えてニッケル−アルミナ触媒
(日揮化学工業社製;N163, ニッケル担持量40
重量%)を24部、水素添加反応温度を230℃、圧力
を45kg/cm2とする以外は製造例3と同様にし
て、芳香族ビニル系重合体水素添加物Eを製造した。得
られた水素添加物Eの物性はMw=132,000、M
w/Mn=1.82、分子量10,000以下の成分含
量=2.1%、水素化率は99.0%であった。
素添加物Fの製造) 実施例1と同様の反応器に、脱水シクロヘキサン280
部、脱水トルエン280部、スチレンモノマー240部
を仕込み、40℃で撹拌しながらアゾビスイソブチロニ
トリル0.12部を添加して重合を開始した。反応系の
温度を70℃とし、24時間重合を行った。反応後製造
された芳香族ビニル系重合体fの重量平均分子量(M
w)と分子量分布(Mw/Mn)を測定したところ、M
w=161,000、 Mw/Mn=2.30、分子量
10,000以下の成分含量=0.8%であった。
0部を加えて希釈し、製造例5で使用したのと同じニッ
ケル−アルミナ触媒28.8部を添加混合した。水素添
加反応温度230℃、圧力45kg/cm2、反応時間
8時間とし、その他は製造例1と同様にして、芳香族ビ
ニル系重合体水素添加物Fを製造した。得られた水素添
加物Fの物性はMw=116,000、Mw/Mn=
2.63、分子量10,000以下の成分含量=3.4
%、水素化率は98.1%であった。
素添加物Gの製造) アゾビスイソブチロニトリルを0.10部、反応温度を
60℃、反応時間を48時間とする以外は製造例6と同
様にして芳香族ビニル系重合体gを製造した。芳香族ビ
ニル系重合体gの重量平均分子量(Mw)と分子量分布
(Mw/Mn)を測定したところ、Mw=195,00
0、 Mw/Mn=1.80、分子量10,000以下
の成分含量=0.5%であった。
ム−カーボン触媒(エヌ・イー・ケムキャット社製;
ルテニウム担持量5%)を72部添加混合し、水素添加
反応温度を170℃、反応時間を10時間とする以外は
製造例6と同様にして、芳香族ビニル系重合体水素添加
物Gを製造した。得られた水素添加物Gの物性はMw=
79,000、Mw/Mn=1.65、分子量10,0
00以下の成分含量=1.9%、水素化率は98.5%
であった。
素添加物Hの製造) 水素添加反応温度を160℃とし、圧力30kg/cm
2で反応時間5時間、引続き圧力を60kg/cm2に高
めて、反応時間を5時間とする以外は製造例5と同様に
して水素添加し、芳香族ビニル系重合体水素添加物Hを
製造した。得られた水素添加物Hの物性はMw=10
6,000、Mw/Mn=1.58、分子量10,00
0以下の成分含量=2.4%、水素化率は99.6%で
あった。
素添加物Iの製造) 水素添加反応温時間を5時間とする以外は製造例2と同
様にして水素添加し、芳香族ビニル系重合体水素添加物
Iを製造した。得られた水素添加物Iの物性はMw=1
37,000、Mw/Mn=1.12、分子量10,0
00以下の成分含量=0.1%、水素化率は95.0%
であった。
体の物性を表1に示す。
芳香族ビニル系重合体の水素添加物A〜D夫々100部
に軟質重合体(旭化成社製;タフテックH1052)
0.1部、酸化防止剤(チバガイギー社製;イルガノッ
クス1010)0.1部を添加し、2軸混練機(東芝機
械社製;TEM−35B、スクリュー径37mm、L/
D=32、スクリュー回転数150rpm、樹脂温度2
40℃、フィードレート15kg/時間)で混練し、ス
トランド状に押し出した。これを水冷してペレタイザー
で切断し、ペレット化した。
させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥して水分
を除去し、射出成形機(住友重機械工業社製;DISC
−3)を用いて、光ディスク用スタンパーを取り付けた
金型を使用し、樹脂温度300℃、型温度100℃に設
定して射出成形を行い、85mmφの光ディスク基板を
得た。
れも5nm以下で評価は◎であった。スタンパーにより
信号パターンの形成された表面を顕微鏡観察した結果で
はいずれも異常は認められなかった。信号パターンの形
成された表面をAFMにより観察したが長さ或いは幅が
0.3μm以上,深さ10nm以上の凹状欠陥は見つか
らなかった。光ディスク基板の高温高湿度試験Iおよび
IIを行い光線透過率の変化を測定したが、変化は認め
られなかった。評価結果をまとめて表2に示す。
(ファナック社製;AUTOSHOTO MODEL
30A)を用いて、樹脂温度300℃、型温度100℃
に設定して射出成形を行い、長さ127mm,幅12.
7mm,厚さ3mmの試験片を成形した。試験片の曲げ
強度は500kgf/cm2以上で評価は◎であった。
評価結果を表2に示す。
ニル系重合体の水素添加物A100部当たりに、部分エ
ーテル化合物としてノニルフェノール1分子にグリシド
ール2分子の割合で反応しているポリ(オキシ−2−ヒ
ドロキシルトリメチレン)ノニルフェニルエーテルHO
[CH2CH(OH)CH2O]nC6H4C9H19
(nは自然数であり、全分子の平均nは2)0.5部、
老化防止剤(チバガイギー社製イルガノックス101
0)0.1部を添加し、実施例1と同様に2軸混練機で
混練し、押し出し、ペレット化した。
の評価を行った。得られた光ディスク基板の複屈折値は
5nm以下で評価は◎であった。表面を顕微鏡観察した
結果では異常は認められなかった。AFMによる観察で
も欠陥は見つからなかった。高温高湿度試験IおよびI
Iよる光線透過率の変化も認められなかった。試験片の
曲げ強度は500kgf/cm2以上で評価は◎であっ
た。結果を表2に示す。
ニル系重合体の水素添加物B100部当たりに、部分エ
ーテル化合物としてノニルフェノール1分子にグリシド
ール2.5分子の割合で反応しているポリ(オキシ−2
−ヒドロキシルトリメチレン)ノニルフェニルエーテル
HO[CH2CH(OH)CH2O]nC6H4C9H
19(nは自然数であり、全分子の平均nは2.5)
0.5部、老化防止剤(チバガイギー社製イルガノック
ス1010)0.1部を添加し、実施例1と同様に2軸
混練機で混練し、押し出し、ペレット化した。
の評価を行った。得られた光ディスク基板の複屈折値は
5nm以下で評価は◎であった。表面を顕微鏡観察した
結果では異常は認められなかった。AFMによる観察で
も欠陥は見つからなかった。高温高湿度試験IおよびI
Iよる光線透過率の変化も認められなかった。試験片の
曲げ強度は500kgf/cm2以上で評価は◎であっ
た。結果を表2に示す。
ニル系重合体の水素添加物C100部当たりに、部分エ
ステル化合物としてベヘニン酸1分子にグリセロール1
分子の割合で反応している、ベヘニン酸モノグリセリド
[CH3(CH2)20COOCH2(CHOH)CH
2OH]0.5部、老化防止剤(チバガイギー社製イル
ガノックス1010)0.1部を添加し、実施例1と同
様に2軸混練機で混練し、押し出し、ペレット化した。
の評価を行った。得られた光ディスク基板の複屈折値は
5nm以下で評価は◎であった。表面を顕微鏡観察した
結果では異常は認められなかった。AFMによる観察で
も欠陥は見つからなかった。高温高湿度試験IおよびI
Iよる光線透過率の変化も認められなかった。試験片の
曲げ強度は500kgf/cm2以上で評価は◎であっ
た。結果を表2に示す。
ニル系重合体の水素添加物D100部当たりに、部分エ
ステル化合物としてステアリン酸1分子にペンタエリス
リトール1分子の割合で反応している、ペンタエリスリ
トールモノステアレート[CH3(CH2)16COO
CH2C(CH2OH)4]0.7部、老化防止剤(チ
バガイギー社製イルガノックス1010)0.1部を添
加し、実施例1と同様に2軸混練機で混練し、押し出
し、ペレット化した。
の評価を行った。得られた光ディスク基板の複屈折値は
5nm以下で評価は◎であった。表面を顕微鏡観察した
結果では異常は認められなかった。AFMによる観察で
も欠陥は見つからなかった。高温高湿度試験IおよびI
Iよる光線透過率の変化も認められなかった。試験片の
曲げ強度は500kgf/cm2以上で評価は◎であっ
た。結果を表2に示す。
び8で製造した芳香族ビニル系重合体の水素添加物A、
B、EおよびHの夫々100部当たりに、老化防止剤
(チバガイギー社製イルガノックス1010)0.1部
のみを添加し、実施例1と同様に2軸混練機で混練し、
押し出し、ペレット化した。
の評価を行った。結果を表2に示す。
製造した芳香族ビニル系重合体の水素添加物F、G、お
よびIの夫々100部当たりに、老化防止剤(チバガイ
ギー社製イルガノックス1010)0.1部のみを添加
し、実施例1と同様に2軸混練機で混練し、押し出し、
ペレット化した。
の評価を行った。得られた光ディスク基板の複屈折値
は、比較例1は8nm、比較例2は5nm以下で評価は
○および◎であったが、比較例3では12nmで評価は
×であった。表面を顕微鏡観察した結果ではいずれも異
常は認められなかった。AFMによる観察では比較例例
2および3では欠陥は見つからなかったが、比較例1で
は5個の欠陥が認められた。高温高湿度試験Iによる光
線透過率の変化は認められなかったが、より条件の厳し
い高温高湿度試験IIではいずれも9〜20%の光線透
過率の低下が認められた。試験片の曲げ強度は比較例3
は500kgf/cm2以上で評価は◎であったが、比
較例1および2ではいずれも400kgf/cm2に満
たず評価は×であった。結果を表2に示す。
ては、上記詳細な説明中に記載した成形材料の成形方法
として、成形時に射出成形機内を低酸素濃度状態にして
基板を成形する方法や、成形前に成形材料中の溶存酸素
濃度を小さくする処理を行った後に基板を成形する方法
を用いることができる。以下に実施例を記載する。
形) 射出成形機のホッパー部に、酸素濃度0.1容量%以下
の窒素ガスを10リットル/min.の流量で供給しな
がら行った以外は、実施例12と同様にして光ディスク
基板を得た。得られた光ディスク基板の物性を評価した
結果を以下に示す。なお、評価は実施例1〜12と同様
の評価方法を用い、評価結果の記載も実施例1〜12の
記載と同様の基準を用いた。(以下実施例14〜16に
おいて同じ。) ・機械強度(曲げ強度)は[◎]であった。 ・顕微鏡観察結果は[異常なし]であった。 ・AFM観察の結果は、欠陥数[0/50]であった。 また、実施例12の成形後の光ディスク基板の樹脂の分
子量がMw=55,000、Mw/Mn=2.08であ
ったのに対して、本実施例の場合には成形後でもMw=
78,000、分子量分布はMw/Mn=1.82であ
り、成形後の分子量低下が少なかった。
燥) 成形前の樹脂ペレットを、内部を酸素濃度0.1容量%
以下の窒素ガスで満たした熱風乾燥器を用いて、100
℃で3時間乾燥させ、乾燥器から取り出した樹脂ペレッ
トを空気中、室温の環境下で1時間放冷した後に成形機
のホッパーに供給した以外は実施例12と同様にして光
ディスク基板を得た。 ・機械強度(曲げ強度)は[◎]であった。 ・顕微鏡観察結果は[異常なし]であった。 ・AFM観察の結果は、欠陥数[0/50]であった。 また、成形後の光ディスク基板の樹脂の分子量はMw=
76,000、分子量分布はMw/Mn=1.82であ
った。
rr、100℃で2時間乾燥させ、乾燥器から取り出し
た樹脂ペレットを空気中、室温の環境下で1時間放冷し
た後に成形機のホッパーに供給した以外は実施例12と
同様にして光ディスク基板を得た。 ・機械強度(曲げ強度)は[◎]であった。 ・顕微鏡観察結果は[異常なし]であった。 ・AFM観察の結果は、欠陥数[0/50]であった。 また、成形後の光ディスク基板の樹脂の分子量はMw=
79,000、分子量分布Mw/Mn=1.78であっ
た。
下で成形) 成形前の樹脂ペレットを、内部を酸素濃度0.1容量%
以下の窒素ガスで満たした熱風乾燥器を用いて、100
℃で3時間乾燥させ、乾燥器から取り出した樹脂ペレッ
トを直ちに成形機のホッパーに供給し、さらに射出成形
機のホッパー部に、酸素濃度0.1容量%以下の窒素ガ
スを10・/min.の流量で供給しながら行った以外
は実施例12と同様にして光ディスク基板を得た。 ・機械強度(曲げ強度)は[◎]であった。 ・顕微鏡観察結果は[異常なし]であった。 ・AFM観察の結果は、欠陥数[0/50]であった。 また、成形後の光ディスク基板の樹脂の分子量はMw=
91,000、分子量分布Mw/Mn=1.65であっ
た。
得られた基板を情報記録媒体として使用する際に、保護
コート剤を使用するのが好ましい。以下に、本発明の光
ディスク基板に、上記好ましい保護コート剤を使用した
例を比較例とともに示す。なお、保護コート膜の評価方
法を以下に記載する。
911に従って測定した。 (12)硬化収縮の評価は、ディスク基板の片面に保護
コート剤を塗布・乾燥し、紫外線照射して硬化させた後
に保護コート層を設けた面を上に向けて、基板の中心を
水平面に固定した場合に、基板の最外周と基板の中心を
結ぶ直線と水平面とでなす角度を測定し、その角度で硬
化収縮の大きさを示した。 (13)表面硬度(鉛筆硬度)はJIS K−5400
に従って、1kgの荷重で測定した。 (14)密着性評価(碁盤目剥離試験):基板表面に形
成された保護コート層の上から、カッターナイフにより
1mm間隔で縦、横各11本の切れ目を入れて1mm四
方の碁盤目を100個作り、セロハン粘着テープ(積水
化学社製)を貼る。次いで粘着テープを90゜方向に引
き剥がして、保護コート層が剥離しなかった目の数を%
で示した。 (15)高温高湿度試験は、恒温恒湿度試験器内65
℃、90%相対湿度の環境下に光ディスクを500時間
放置した後に試験器外に取り出して、金属記録膜の状態
を観察して評価した。
0重量部。イソアミルアクリレート28重量部、トリメ
チロールプロパントリアクリレート30重量部、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート42重量部、及び
光重合開始剤(チバガイギー製、イルガキュアー65
1)5重量部を混合して、さらにノニオン系帯電防止剤
(東邦化学製、アンスティックスSA−300)2重量
部、及びフッ素系ノニオン界面活性剤(住友スリーエム
社製、フロラードFC−171)を500ppmになる
ように添加し、紫外線硬化性コート剤を調整した。
製ILC−3000を使用して記録膜層の形成を行っ
た。記録膜層の構成は、SiN 100nm,TbFe
Co30nm,SiN 40nm,Al 40nmであ
る。記録膜層は最外周部の幅1.0mmと、内周部で溝
の外側の幅2.0mmには設けなかった。
ーター(5000rpm、10秒)で、上記で得た基板
に塗布し、10分間室温で放置し、十分に乾燥した。乾
燥後の紫外線硬化性コート剤の膜の厚さは6μmであっ
た。この基板に80mWの高圧水銀ランプによる紫外線
照射(基板表面上のピーク照射強度:150mW/cm
2、積算光量1500mJ/cm2、照射時間10秒)
を行い、紫外線硬化性コート剤を硬化させ、ハードコー
ト層を形成した。
った。硬化収縮の大きさは3ミリラジアン、コートされ
た基板表面の硬度は鉛筆硬度で3Hであった。反り応力
試験の結果、クラックの発生はなかった。碁盤目剥離試
験の結果は98%、80℃、90%RH、500時間の
高温高湿耐久試験後でも94%であった。また、高温高
湿試験後の記録膜層には異常は観察されなかった。
重量部。イソアミルアクリレート32重量部、ネオペン
チルグリコールジアクリレート20重量部、ジペンタエ
リストールヘキサアクリレート48重量部、及び光重合
開始剤(チバガイギー製、イルガキュアー651)5重
量部を混合して、さらにフッ素系ノニオン界面活性剤
(住友スリーエム社製、フロラードFC−171)を5
00ppmになるように添加して、コート剤を調整し、
その紫外線硬化性コート剤を用いて前記実施例16と同
様にコート層を形成した。表面電気抵抗値は3.3×1
015Ωであった。硬化収縮の大きさは4ミリラジア
ン、コートされた基板表面の硬度は鉛筆硬度で3Hであ
った。基板に反り応力を加えた時のクラックの発生はな
かった。碁盤目剥離試験の結果は95%で、80℃、9
0%RH、500時間の高温高湿耐久試験後でも94%
であった。また、高温高湿試験後における記録膜層には
異常は観察されなかった。
て、市販のアクリル系コート剤(SD−17、大日本イ
ンキ化学工業製)を用いるほかは、実施例16と同様に
基板にコート層を形成した。
った。硬化収縮率は3ミリラジアン、コートされた基板
表面の硬度は鉛筆硬度で2Hであった。基板に反り応力
試験の結果クラックの発生はなかった。碁盤目剥離試験
の結果は61%、さらに、80℃、90%RH、500
時間の高温高湿耐久試験後においては、21%であっ
た。また、高温高湿試験後において、記録膜層に腐食が
発生しているのが確認された。
し、且つ、機械強度にも優れた情報記録媒体基板として
好適な成形材料、及びその成形材料を成形した情報記録
媒体基板が提供される。また、十分小さな複屈折を示
し、且つ、機械強度にも優れ、さらに高温高湿環境下に
おける白濁防止や記録膜の耐久性などの耐湿性、表面平
滑性等に優れる成形物の成形が可能な成形加工性にも優
れた情報記録媒体基板用成形材料として好適な新規な芳
香族ビニル系重合体水素添加物、及び該芳香族ビニル系
重合体水素添加物からなる樹脂組成物が提供される。本
発明の情報記録媒体基板は、小さな複屈折、機械強度、
耐湿性、成形加工性が要求される情報記録媒体の分野に
おいて、特に光磁気ディスクやデジタルビデオディスク
(DVD)用等の基板として有用である。また本発明の
新規物質は、成形材料として優れた特性を有しているの
で、情報記録媒体分野だけでなく光学分野、(医療品、
化粧品などの)容器分野、電気絶縁分野及びその他の分
野においても有用である。
Claims (5)
- 【請求項1】 芳香族ビニル系重合体を水素添加して得
られる、芳香環の水素添加率が97%以上で、重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/
Mn)が2.0以下、重量平均分子量(Mw)が10
0,000〜300,000であり、分子量(M)1
0,000以下の成分が重合体全重量中2重量%以下で
ある水素化重合体。 - 【請求項2】 請求項1に記載の水素化重合体に、白濁
防止剤を配合してなる樹脂組成物。 - 【請求項3】 芳香族ビニル系重合体を水素添加して得
られる、芳香環の水素添加率が97%以上で、重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/
Mn)が2.0以下であり、重量平均分子量(Mw)が
100,000〜300,000である水素化重合体か
らなる情報記録媒体基板用成形材料。 - 【請求項4】 請求項1に記載の水素化重合体又は請求
項2に記載の樹脂組成物からなる成形材料。 - 【請求項5】 請求項3又は請求項4いずれかに記載の
成形材料を成形してなる情報記録媒体基板。
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