JP2000169372A - 抗真菌薬組成物 - Google Patents

抗真菌薬組成物

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JP2000169372A
JP2000169372A JP27409499A JP27409499A JP2000169372A JP 2000169372 A JP2000169372 A JP 2000169372A JP 27409499 A JP27409499 A JP 27409499A JP 27409499 A JP27409499 A JP 27409499A JP 2000169372 A JP2000169372 A JP 2000169372A
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phenyl
saccharide
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JP27409499A
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Hidetoshi Horibe
秀俊 堀部
Yoko Nishida
陽子 西田
Masao Nagao
将男 長尾
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安定性がよく、特に注射用製剤に適した組成物
を提供する。 【解決手段】式: 【化1】 (式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素
基または複素環基を、R2は水素原子または低級アルキ
ル基を、nは0または1を示す。)で示される基で4級
化されており、生体内で該基が脱離して抗真菌性のアゾ
ール化合物に変換し得る含4級化窒素イミダゾール−1
−イルまたは1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物
および糖類を含有してなる組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗真菌作用を有する
新規アゾール系化合物と糖類を含有してなる組成物に関
し、医薬等の分野において用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】これまでに抗真菌作用を有するアゾール
系化合物が種々知られている。たとえば、特開平6−2
93740号公報には、式:
【化7】 (式中、Arは置換フェニルを示し、R1およびR2は同
一または異なって水素原子または低級アルキル基を示す
か、あるいは連結して低級アルキレン基を形成してもよ
く、R3は炭素原子を介して結合する基を示し、R4は水
素原子またはアシル基を示し、Xは窒素原子またはメチ
ン基を示し、YおよびZは同一又は異なって窒素原子ま
たは低級アルキル基で置換されていてもよいメチン基を
示す。)で表されるアゾール化合物またはその塩が、特
開平8−104676号公報には、式:
【化8】 (式中、Arは置換されていてもよいフェニル基、R1
およびR2は同一または異なって水素原子または低級ア
ルキル基を、あるいはR1とR2が相合わさって低級アル
キレン基を、R3は水素原子またはアシル基を、Yは窒
素原子またはメチン基を、およびAは置換基を有してい
てもよい、窒素原子で結合する飽和環状アミド基をそれ
ぞれ示す)で表される化合物またはその塩が、WO96
25410A(特開平9-183769号公報に対応)
には、式:
【化9】 〔式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を、R
1およびR2は同一または異なって、水素原子または低級
アルキル基を、あるいはR1とR2とが相合わさって低級
アルキレン基を、R3は水素原子またはアシル基を、X
は窒素原子またはメチン基を、AはY=Z(YおよびZ
は同一または異なって、窒素原子または低級アルキル基
で置換されていてもよいメチン基を示す)または低級ア
ルキル基で置換されていてもよいエチレン基を、nは0
〜2の整数を、Azは置換されていてもよいアゾリル基
を示す。〕で表される化合物またはその塩が記載されて
いる。
【0003】一方、これまでに酵素的および/または非
酵素的に加水分解されるアゾール(イミダゾール、トリ
アゾール)化合物の4級アンモニウム塩型誘導体とし
て、ソフトドラッグと呼ばれる一群の化合物が知られて
いる。例えば、1−メチルイミダゾールの4級塩誘導体
がジャーナル オブ メディシナル ケミストリー 2
3巻 469頁 1980年(抗細菌作用)、同23巻
566頁 1980年(抗腫瘍作用)、同23巻 4
74頁 1980年(抗コリン作用)及び同32巻 4
93頁 1989年(アセチルコリンエステラーゼ再活
性化作用)に報告されているが、これらは4級塩自身
が、生物活性を有するものであり、その加水分解がすみ
やかに起ることが特徴の一つとされている。一方、プロ
ドラックの一種としてのアゾール化合物の4級アンモニ
ウム塩型誘導体としては、ファーマシューティカル リ
サーチ 9巻 372頁 1992年(抗緑内障薬)及
びエントモロジア エクスペリメンタリス エト アプ
リカタ 44巻 295頁 1987年(殺虫薬)が報
告されているのみである。さらに、容易に加水分解され
ることを利用したイミダゾールの4級アンモニウム型誘
導体の合成中間体としての使用例が、ジャーナル オブ
ケミカル ソサエティ パーキンI 1341頁 1
979年及びニュージャーナル オブ ケミストリー
16巻 107頁1992年に報告されている。また米
国特許4,061,722,4,160,099に一連の4
級アンモニウム塩型誘導体が記載されている。しかしな
がら、抗真菌作用を有するアゾール化合物の酵素的およ
び/または非酵素的に加水分解される4級塩誘導体は知
られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記抗真菌作用を有す
るアゾール系化合物は、たとえば注射剤として用いるた
めの水に対する溶解性が必ずしも十分でなく、また高い
治療効果を発現するための体内吸収性の面で十分満足さ
れているとは言い難く、水に対する溶解性の改善および
体内吸収性の改善が望まれている。また特に抗真菌作用
を有するアゾール化合物を安定に含有する注射用製剤が
望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
点に鑑み種々研究した結果、アゾール系化合物の1H−
イミダゾール−1−イル基または1H−1,2,4−トリ
アゾール−1−イル基に含まれる窒素原子を4級化した
誘導体が水に対する溶解性が向上し、しかも生体内で酵
素的および/または非酵素的に加水分解されて1H−イ
ミダゾール−1−イル基または1H−1,2,4−トリア
ゾール−1−イル基を有し抗真菌活性を有する化合物を
生成すること、さらに該化合物に糖類を添加することに
より該化合物の安定性が向上すること、特に該化合物と
糖類を含有する組成物を凍結乾燥することにより、安定
な凍結乾燥物が得られることを見出し、これらの知見に
基づいて本発明を完成した。すなわち本発明は、(1)
アゾール環を構成する窒素原子の一つが生体内で脱離す
る式:
【化10】 (式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素
基または複素環基を、R2は水素原子または低級アルキ
ル基を、nは0または1を示す。)で示される基で4級
化されており、生体内で該基が脱離して抗真菌性のアゾ
ール化合物に変換し得る含4級化窒素イミダゾール−1
−イルまたは1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物
および糖類を含有してなる組成物、(2)凍結乾燥品で
ある前記(1)記載の組成物、(3)含4級化窒素イミ
ダゾール−1−イルまたは1,2,4−トリアゾール−1
−イル化合物が式:
【化11】 (式中、Xは窒素原子またはメチン基を、Arは置換さ
れていてもよいフェニル基を、Aはそれぞれ置換されて
いてもよい炭化水素基または複素環基を、X1は酸素原
子またはメチレン基を、X2は酸化されていてもよい硫
黄原子を、mおよびpはそれぞれ0または1を、Y-
陰イオン示し、R3、R4およびR5は同一または異な
って、水素原子または低級アルキル基を示すか、R3
が水素原子または低級アルキル基を示し、かつR4とR5
が相合わさって低級アルキレン基を示すか、R5が水
素原子または低級アルキル基を示し、かつR3とR4が相
合わさって低級アルキレン基を示し、その他の記号は前
記と同意義である。)で表される化合物である前記
(1)または(2)記載の組成物、(4)含4級化窒素
イミダゾール−1−イルまたは1,2,4−トリアゾール
−1−イル化合物が4−アセトキシメチル−1−[(2
R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2
−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−3−[4−(1H−
テトラゾール−1−イル)フェニル]−1−イミダゾリ
ジニル]ブチル]−1H−1,2,4−トリアゾリウム
クロリドである前記(1)または(2)記載の組成
物、
【0006】(5)抗真菌剤である前記(1)または
(2)記載の組成物、(6)糖類が単糖類、二糖類また
は糖アルコールである(1)または(2)記載の組成
物、(7)糖類がフルクトース、グルコース、麦芽糖、
セルビオース、ゲンチオビオース、メリビオース、乳
糖、ツラノース、ソロホース、トレハロース、イソトレ
ハロース、イソサッカロース、白糖、マンニトール、ソ
ルビトール、キシリトールまたはイノシトールである
(1)または(2)記載の組成物、(8)糖類が麦芽
糖、乳糖、白糖、マンニトール、トレハロースまたはイ
ノシトールである(1)または(2)記載の組成物、
(9)糖類がイノシトールまたはトレハロースである
(1)または(2)記載の組成物、(10)含4級化窒
素イミダゾール−1−イルまたは1,2,4−トリアゾー
ル−1−イル化合物1重量部に対し糖類を0.001〜
1000重量部含有してなる(1)または(2)記載の
組成物、(11)含4級化窒素イミダゾール−1−イル
または1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物1重量
部に対し糖類を0.01〜100重量部含有してなる
(1)または(2)記載の組成物、(12)含4級化窒
素イミダゾール−1−イルまたは1,2,4−トリアゾー
ル−1−イル化合物1重量部に対し糖類を0.1〜10
重量部含有してなる(1)または(2)記載の組成物、
(13)注射用製剤である(1)または(2)記載の組
成物、(14)アゾール環を構成する窒素原子の一つが
生体内で脱離する式(II)で示される基で4級化され
ており、生体内で該基が脱離して抗真菌性のアゾール化
合物に変換し得る含4級化窒素イミダゾール−1−イル
または1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物の水溶
液に糖類を添加して凍結乾燥することを特徴とする凍結
乾燥品の製造法、(15)アゾール環を構成する窒素原
子の一つが生体内で脱離する式(II)で示される基で
4級化されており、生体内で該基が脱離して抗真菌性の
アゾール化合物に変換し得る含4級化窒素イミダゾール
−1−イルまたは1,2,4−トリアゾール−1−イル化
合物の水溶液に糖類を添加し、凍結乾燥して凍結乾燥品
を得ることを特徴とする凍結乾燥品中の含4級化窒素イ
ミダゾール−1−イルまたは1,2,4−トリアゾール−
1−イル化合物の安定化法、(16)アゾール環を構成
する窒素原子の一つが生体内で脱離する式(II)で示
される基で4級化されており、生体内で該基が脱離して
抗真菌性のアゾール化合物に変換し得る含4級化窒素イ
ミダゾール−1−イルまたは1,2,4−トリアゾール−
1−イル化合物を含有する組成物中の該化合物を安定化
するための添加剤としての糖類の使用、(17)アゾー
ル環を構成する窒素原子の一つが生体内で脱離する式
(II)で示される基で4級化されており、生体内で該
基が脱離して抗真菌性のアゾール化合物に変換し得る含
4級化窒素イミダゾール−1−イルまたは1,2,4−ト
リアゾール−1−イル化合物および糖類を含有してなる
組成物の、注射用製剤製造のための使用、に関する。
【0007】前記「アゾール環を構成する窒素原子の一
つが生体内で脱離する式(II)で示される基で4級化さ
れており、生体内で該基が脱離して抗真菌性のアゾール
化合物に変換し得る含4級化窒素イミダゾール−1−イ
ルまたは1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物[以
下化合物(I)ということもある]」はその分子内にイ
ミダゾール−1−イル基または1,2,4−トリアゾール
−1−イル基を有し、イミダゾール−1−イル基の3位
の窒素原子および1,2,4−トリアゾール−1−イル基
の2位または4位の窒素原子に式(II)で示される基
を有することにより該窒素原子が4級化されており、該
基は生体内で加水分解されて離脱し、4級化窒素原子を
有しないイミダゾール−1−イル基または1,2,4−ト
リアゾール−1−イル基を有し、抗真菌作用を有する化
合物に変換する化合物である。
【0008】このような化合物としては、式(Ia)で表
される化合物またはその塩[以下化合物(Ia)という
こともある]が挙げられる。R1で示される「置換され
ていてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」としては、
脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、芳香脂肪族炭化
水素基が挙げられる。該脂肪族炭化水素基としては、た
とえばアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキル
アルキル基、アルケニル基、アルキニル基があげられ、
該アルキル基としては、例えばたとえばメチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシルな
ど直鎖もしくは分枝状の炭素数1〜20のアルキル基が
挙げられ、とりわけ炭素数1〜6の低級アルキル基
(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
n−ブチル、イソブチル、sec-フ゛チル、tert−ブチル)が好
ましい。該シクロアルキル基としては、たとえばシクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル、シクロオクチル、アダマンチル
など炭素数3〜10のシクロアルキル基が挙げられ、と
りわけ炭素数3〜6のシクロアルキル基(例、シクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル)が好ましい。該シクロアルキルアルキル基として
は、たとえばシクロプロピルメチル、シクロペンチルメ
チル、シクロヘキシルメチルなど炭素数4〜12のもの
が挙げられ、とりわけ炭素数6〜8のシクロアルキルア
ルキル基(例:シクロペンチルメチル、シクロヘキシル
メチル)が好ましい。該アルケニル基としては、たとえ
ばビニル、プロペニル、ブテニルなど炭素数2〜4のも
のが挙げられ、とりわけ炭素数2〜3のアルケニル
(例、ビニル、プロペニル)が好ましい。該アルキニル
基としては、たとえばエチニル、プロピニル、ブチニル
など炭素数2〜4のものが挙げられ、とりわけ炭素数2
〜3のアルキニル(例、エチニル、プロピニル)が好ま
しい。
【0009】該芳香族炭化水素基としては、フェニル、
ナフチル、ビフェニル、アンスリル、インデニルなど炭
素数6〜14のものが挙げられ、とりわけ炭素数6〜1
0のアリール基(例、フェニル、ナフチル)が好まし
い。該芳香脂肪族炭化水素基としては、炭素数7−15
のアラルキル基たとえばベンジル、フェネチル、フェニ
ルプロピル、ナフチルメチル、インダニル、インダニル
メチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、1,2,
3,4−テトラヒドロナフチルメチル等が挙げられ、と
りわけ炭素数7−11のアラルキル基(例:ベンジル、
フェネチル、ナフチルメチル等)が好ましい。R1で示
される「置換されていてもよい複素環基」の「複素環
基」は複素環に結合している水素原子を1個とりのぞい
てできる基を表し、そのような複素環はたとえば、窒素
原子(オキシド化されていてもよい)、酸素原子、硫黄
原子などのヘテロ原子を1〜数個、好ましくは1〜4個
含む5〜8員環またはその縮合環を示す。このような複
素環基としては具体的には、ピロリル、ピラゾリル、イ
ミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリ
アゾリル、テトラゾリル、フリル、チエニル、オキサゾ
リル、イソキサゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、
1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾ
リル、1,3,4−オキサジアゾリル、チアゾリル、イソ
チアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チ
アジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−
チアジアゾリル、ピロリジニル、ピリジル、ピリダジニ
ル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペリジニル、ピペラ
ジニル、インドリル、ピラニル、チオピラニル、ジオキ
シニル、ジオキソリル、キノリル、ピリド〔2,3−
d〕ピリミジル、1,5−,1,6−,1,7−,1,8
−,2,6−または2,7−ナフチリジニル、チエノ
〔2,3−d〕ピリジル、ベンゾピラニル、テトラヒド
ロフリル、テトラヒドロピラニル、ジオキソラニル、ジ
オキサニルなどが挙げられる。
【0010】R1で示される「置換されていてもよい炭
化水素基」および「置換されていてもよい複素環基」に
おける該置換基としてはたとえば、複素環基、オキソ
基、水酸基、C1-6アルコキシ基、C3-10シクロアルキ
ルオキシ基、C6-10アリールオキシ基、C7-19アラルキ
ルオキシ基、複素環オキシ基、メルカプト基、C1-6
ルキルチオ基(該硫黄原子がオキシド化されていてもよ
い)、C3-10シクロアルキルチオ基(該硫黄原子がオキ
シド化されていてもよい)、C6-10アリールチオ基(該
硫黄原子がオキシド化されていてもよい)、C7-19アラ
ルキルチオ基(該硫黄原子がオキシド化されていてもよ
い)、複素環チオ基、複素環スルフィニル基、複素環ス
ルホニル基、アミノ基、モノC1-6アルキルアミノ基、
ジC1-6アルキルアミノ基、トリC1-6アルキルアンモニ
オ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、C6-10アリール
アミノ基、C7-19アラルキルアミノ基、複素環アミノ
基、環状アミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、シアノ
基、カルボキシル基、C1-10アルコキシ−カルボニル
基、C6-10アリールオキシ−カルボニル基、C7-19アラ
ルキルオキシ−カルボニル基、C6-10アリール−カルボ
ニル基、C1-6アルカノイル基、C3-5アルケノイル基、
6-10アリール−カルボニルオキシ基、C2-6アルカノ
イルオキシ基、C3-5アルケノイルオキシ基、置換され
ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
オカルバモイル基、置換されていてもよいカルバモイル
オキシ基、C1-6アルカノイルアミノ基、C6-10アリー
ル−カルボニルアミノ基、C1-10アルコキシ−カルボキ
サミド基、C6-10アリールオキシ−カルボキサミド基、
7-19アラルキルオキシ−カルボキサミド基、C1-10
ルコキシ−カルボニルオキシ基、C6-10アリールオキシ
−カルボニルオキシ基、C7-19アラルキルオキシ−カル
ボニルオキシ基、C3-10シクロアルキルオキシ−カルボ
ニルオキシ基、置換されていてもよいウレイド基などが
挙げられ、同一または異なって1ないし4個存在してい
てもよい。「C1-6アルコキシ基」としてはたとえば、
メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキ
シ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキ
シ、n−ヘキシルオキシなどが、「C3-10シクロアルキ
ルオキシ基」としてはたとえば、シクロプロピルオキ
シ、シクロヘキシルオキシなどが、「C6-10アリールオ
キシ基」としてはたとえば、フェノキシ、ナフチルオキ
シなどが、「C7-19アラルキルオキシ基」としてはたと
えば、ベンジルオキシ、1−フェニルエチルオキシ、2
−フェニルエチルオキシ、ベンズヒドリルオキシなど
が、「C1-6アルキルチオ基(該硫黄原子がオキシド化
されていてもよい)」としてはたとえば、メチルチオ、
エチルチオ、n−プロピルチオ、n−ブチルチオ、メチ
ルスルフィニル、メチルスルホニルなどが、「C3-10
クロアルキルチオ基(該硫黄原子がオキシド化されてい
てもよい)」としてはたとえば、シクロプロピルチオ、
シクロヘキシルチオ、シクロペンチルスルフィニル、シ
クロヘキシルスルホニルなどが、「C6-10アリールチオ
基(該硫黄原子がオキシド化されていてもよい)」とし
てはたとえば、フェニルチオ、ナフチルチオ、フェニル
スルフィニル、フェニルスルホニルなどが、「C7-19
ラルキルチオ基(該硫黄原子がオキシド化されていても
よい)」としてはたとえば、ベンジルチオ、フェニルエ
チルチオ、ベンズヒドリルチオ、ベンジルスルフィニ
ル、ベンジルスルホニルなどが、「モノC1-6アルキル
アミノ基」としてはたとえば、メチルアミノ、エチルア
ミノ、n−プロピルアミノ、n−ブチルアミノなどが、
「ジC1-6アルキルアミノ基」としてはたとえば、ジメ
チルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジ
−(n−プロピル)アミノ、ジ−(n−ブチル)アミノ
などが、「トリC1-6アルキルアンモニオ基」としては
たとえば、トリメチルアンモニオなどが、「C3-10シク
ロアルキルアミノ基」としてはたとえば、シクロプロピ
ルアミノ、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルアミ
ノなどが、「C6-10アリールアミノ基」としてはたとえ
ば、アニリノ、N−メチルアニリノなどが、「C7-19
ラルキルアミノ基」としてはたとえば、ベンジルアミ
ノ、1−フェニルエチルアミノ、2−フェニルエチルア
ミノ、ベンズヒドリルアミノなどが、「環状アミノ基」
としてはたとえば、1−ピロリジニル、ピペリジノ、1
−ピペラジニル、モルホリノ、チオモルホリノなどが、
「ハロゲン原子」としてはたとえば、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素などが、「C1-10アルコキシ−カルボニル
基」としてはたとえば、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキ
シカルボニル、n−ブトキシカルボニル、イソブトキシ
カルボニル、tert−ブトキシカルボニル、シクロペンチ
ルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニ
ル、ノルボルニルオキシカルボニルなどが、「C6-10
リールオキシ−カルボニル基」としてはたとえば、フェ
ノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニルなどが、
「C7-19アラルキルオキシ−カルボニル基」としてはた
とえば、ベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオ
キシカルボニルなどが、「C6-10アリール−カルボニル
基」としてはたとえば、ベンゾイル、ナフトイル、フェ
ニルアセチルなどが、「C1-6アルカノイル基」として
はたとえば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチ
リル、バレリル、ピバロイルなどが、「C3-5アルケノ
イル基」としてはたとえば、アクリロイル、クロトノイ
ルなどが、「C6-10アリール−カルボニルオキシ基」と
してはたとえば、ベンゾイルオキシ、ナフトイルオキ
シ、フェニルアセトキシなどが、「C2-6アルカノイル
オキシ基」としてはたとえば、アセトキシ、プロピオニ
ルオキシ、ブチリルオキシ、バレリルオキシ、ピバロイ
ルオキシなどが、「C3-5アルケノイルオキシ基」とし
てはたとえば、アクリロイルオキシ、クロトノイルオキ
シなどが、「置換されていてもよいカルバモイル基」と
してはたとえば、C1-4アルキル基(例、メチル、エチ
ル等)、フェニル基、C1-7アシル基(例、アセチル、
プロピオニル、ベンゾイル等)、C1-4アルコキシ−フ
ェニル基(例、メトキシフェニル等)などから選ばれた
1または2個の置換基で置換されていてもよいカルバモ
イル基、および環状アミノカルボニル基などが用いら
れ、具体的にはたとえば、カルバモイル、N−メチルカ
ルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチ
ルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−
フェニルカルバモイル、N−アセチルカルバモイル、N
−ベンゾイルカルバモイル、N−(p−メトキシフェニ
ル)カルバモイル、1−ピロリジニルカルボニル、ピペ
リジノカルボニル、1−ピペラジニルカルボニル、モル
ホリノカルボニルなどが、「置換されていてもよいチオ
カルバモイル基」としてはたとえば、C1-4アルキル基
(例、メチル、エチル等)、フェニル基などから選ばれ
た1または2個の置換基で置換されていてもよいチオカ
ルバモイル基が用いられ、たとえば、チオカルバモイ
ル、N−メチルチオカルバモイル、N−フェニルチオカ
ルバモイルなどが、「置換されていてもよいカルバモイ
ルオキシ基」はたとえば、C1-4アルキル基(例、メチ
ル、エチル等)、フェニル基などから選ばれた1または
2個の置換基で置換されていてもよいカルバモイルオキ
シ基が用いられ、具体的にはたとえば、カルバモイルオ
キシ、N−メチルカルバモイルオキシ、N,N−ジメチ
ルカルバモイルオキシ、N−エチルカルバモイルオキ
シ、N−フェニルカルバモイルオキシなどが、「C1-6
アルカノイルアミノ基」としてはたとえば、アセトアミ
ド、プロピオンアミド、ブチロアミド、バレロアミド、
ピバロアミドなどが、「C6-10アリール−カルボニルア
ミノ基」としてはたとえば、ベンズアミド、ナフトアミ
ド、フタルイミドなどが、「C1-10アルコキシ−カルボ
キサミド基」としてはたとえば、メトキシカルボキサミ
ド(CH3OCONH−)、エトキシカルボキサミド、t
ert−ブトキシカルボキサミドなどが、「C6-10アリー
ルオキシ−カルボキサミド基」としてはたとえば、フェ
ノキシカルボキサミド(C65OCONH−)などが、
「C7-10アラルキルオキシ−カルボキサミド基」として
はたとえば、ベンジルオキシカルボキサミド(C65
2OCONH−)、ベンズヒドリルオキシカルボキサ
ミドなどが、「C1-10アルコキシ−カルボニルオキシ
基」としてはたとえば、メトキシカルボニルオキシ、エ
トキシカルボニルオキシ、n−プロポキシカルボニルオ
キシ、イソプロポキシカルボニルオキシ、n−ブトキシ
カルボニルオキシ、tert−ブトキシカルボニルオキシ、
n−ペンチルオキシカルボニルオキシ、n−ヘキシルオ
キシカルボニルオキシなどが、「C6-10アリールオキシ
−カルボニルオキシ基」としてはたとえば、フェノキシ
カルボニルオキシ、ナフチルオキシカルボニルオキシな
どが、「C7-19アラルキルオキシ−カルボニルオキシ
基」としてはたとえば、ベンジルオキシカルボニルオキ
シ、1−フェニルエチルオキシカルボニルオキシ、2−
フェニルエチルオキシカルボニルオキシ、ベンズヒドリ
ルオキシカルボニルオキシなどが、「C3-10シクロアル
キルオキシ−カルボニルオキシ基」としてはたとえば、
シクロプロピルオキシカルボニルオキシ、シクロヘキシ
ルオキシカルボニルオキシなどが、「置換されていても
よいウレイド基」としてはたとえば、C1-4アルキル基
(例、メチル、エチル等)、フェニル基などから選ばれ
た1ないし3個の置換基で置換されていてもよいウレイ
ド基が用いられ、たとえばウレイド、1−メチルウレイ
ド、3−メチルウレイド、3,3−ジメチルウレイド、
1,3−ジメチルウレイド、3−フェニルウレイドなど
があげられる。
【0011】R1で示される「置換されていてもよい複
素環基」の置換基としては、上記したものに加えてたと
えばC1-6アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C4-7
シクロアルキルアルキル基、C2-3アルケニル基、C2-3
アルキニル基、C6-10アリール基、C7-11アラルキル基
などが用いられ、「C1-6アルキル基」としてはたとえ
ば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルな
どが、「C3-6シクロアルキル基」としてはたとえば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシルなどが、「C4-7シクロアルキルアルキル
基」としては、たとえばシクロプロピルメチル、シクロ
ペンチルメチルなどが、「C2-3アルケニル基」として
は、たとえばビニル、プロペニルなどが、「C2-3アル
キニル基」としては、たとえばエチニル、プロピニルな
どが、「C6-10アリール基」としてはフェニル、ナフチ
ルなどが、「C7-11アラルキル基」としてはたとえばベ
ンジル、フェネチル、ナフチルメチルなどがあげられ
る。R1で示される「置換されていてもよい炭化水素
基」および「置換されていてもよい複素環基」における
これらの置換基は1個に限定されず、同一または異なっ
て複数個(2〜4個)あってもよい。
【0012】「炭化水素基」および「複素環基」の置換
基において複素環基、複素環オキシ基、複素環チオ基、
複素環スルフィニル基、複素環スルホニル基および複素
環アミノ基における複素環基は複素環に結合している水
素原子を1個とりのぞいてできる基を表し、そのような
複素環は、たとえば窒素原子(オキシド化されていても
よい)、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を1〜数
個、好ましくは1〜4個含む5〜8員環またはその縮合
環を示す。このような複素環基としては、たとえばピロ
リル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾ
リル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、フリ
ル、チエニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、1,2,
3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、
1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾ
リル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−チアジ
アゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チア
ジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、ピロリジニ
ル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニ
ル、ピペリジニル、ピペラジニル、インドリル、ピラニ
ル、チオピラニル、ジオキシニル、ジオキソリル、キノ
リル、ピリド〔2,3−d〕ピリミジル、1,5−,1,
6−,1,7−,1,8−,2,6−または2,7−ナフチ
リジニル、チエノ〔2,3−d〕ピリジル、ベンゾピラ
ニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジ
オキソラニル、ジオキサニルなどが挙げられ、これら複
素環基はC1-4アルキル基(例、メチル、エチルな
ど)、水酸基、オキソ基、C1-4アルコキシ基(例、メ
トキシ、エトキシなど)などから選ばれた1〜3個の置
換基によって置換されていてもよい。
【0013】R1で示されるそれぞれ置換されていても
よい炭化水素基または複素環基において、「置換されて
いてもよい炭化水素基」としては、水酸基、C1-6アル
コキシ基、C7-19アラルキルオキシ基、C1-6アルキル
チオ基、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルカノイル
アミノ基、C1-10アルコキシ−カルボニル基、C7-19
ラルキルオキシ−カルボニル基、置換されていてもよい
カルバモイル基、C1-10アルコキシ−カルボキサミド、
7-10アラルキルオキシ−カルボキサミド、複素環基
(置換されていてもよい)などから選ばれた1ないし3
個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基
(C1-6アルキル基としては、たとえばメチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、tert-ブチルなど)が好ましく、それらの具体例
としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、メトキシ
メチル、エトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メ
トキシエチル、1−エトキシエチル、2−エトキシエチ
ル、2−ベンジルオキシエチル、3−ベンジルオキシプ
ロピル、1,3−ジベンジルオキシ−2−プロピル、ヒ
ドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキ
シエチル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロ
キシプロピル、1,3−ジヒドロキシ−2−プロピル、
メチルチオメチル、メチルスルホニルエチル、アセトア
ミドメチル、1−アセトアミドエチル、2−アセトアミ
ドエチル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボ
ニルメチル、tert−ブトキシカルボニルメチル、1−エ
トキシカルボニルエチル、2−エトキシカルボニルエチ
ル、1−メトキシカルボニル−1−メチルエチル、1−
エトキシカルボニル−1−メチルエチル、1−tert−ブ
トキシカルボニル−1−メチルエチル、1−ベンジルオ
キシカルボニルエチル、1−ベンジルオキシカルボニル
−1−メチルエチル、カルバモイルメチル、N,N−ジ
メチルカルバモイルメチル、メトキシカルボキサミドメ
チル、エトキシカルボキサミドメチル、tert−ブトキシ
カルボキサミドメチル、ベンジルオキシカルボキサミド
メチル、2−エトキシカルボキサミドエチル、2−フリ
ルメチル、2−テトラヒドロフリルメチル、1,3−ジ
オキソラン−2−イルメチル、1,3−ジオキソラン−
4−イルメチル、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−
4−イルメチル、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラ
ン−4−イルメチル、1,3−ジオキサン−5−イルメ
チル、1−エトキシカルボニル−1−(2,3,4−トリ
ヒドロキシフェニル)メチル、1−アセトアミド−2−
エトキシカルボニルメチル、1−アセトアミド−3−エ
トキシカルボニルプロピル、2−アセトアミド−2−エ
トキシカルボニルエチル、3−アセトアミド−3−エト
キシカルボニルプロピル、1−アセトアミド−2−カル
バモイルエチル、1−アセトアミド−3−カルバモイル
プロピルなどが挙げられる。
【0014】前記1ないし3個の置換基で置換されてい
てもよいC1-6アルキル基のうち最も好ましいものはメ
チル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、tert-ブチルなどの直鎖状及び分枝状
のC1-4アルキル基および2−ヒドロキシエチル、3−
ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル、
1,3−ジヒドロキシ−2−プロピル、2−メトキシエ
チル、2−エトキシエチル、3−ベンジルオキシプロピ
ル、エトキシカルボニルメチル、1−エトキシカルボニ
ルエチル、1−ベンジルオキシカルボニルエチル、2−
フリルメチル、2−テトラヒドロフリルメチル、1,3
−ジオキソラン−4−イルメチル、2−オキソ−1,3
−ジオキソラン−4−イルメチル、2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソラン−4−イルメチルなどの水酸基、
1-6アルコキシ基、C1-10アルコキシ−カルボニル
基、複素環基(置換されていてもよい)で置換された直
鎖状又は分枝状のC1-4アルキル基である。
【0015】R1で示されるそれぞれ置換されていても
よい炭化水素基または複素環基において、「置換されて
いてもよい複素環基」としては、オキソ基、水酸基、C
1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基などから選ばれた1
〜3個の置換基で置換された複素環基が好ましく、その
具体例としてはフリル、チエニル、ピラニル、チオピラ
ニル、ジオキシニル、ジオキソリル、ベンゾピラニル、
テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジオキソ
ラニル、ジオキサニル、メチルフリル、ヒドロキシフリ
ル、メチルチエニル、メトキシフリル、2−オキソ−
1,3−ジオキソリル、2,2−ジメチル−1,3−ジオ
キソリル、2−オキソ−1,3−ジオキソラニル、2,2
−ジメチル−1,3−ジオキソラニル、2−オキソ−1,
3−ジオキサニル、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサ
ニルなどがあげられ、中でもフリル、チエニル、ジオキ
サニル、2−オキソ−1,3−ジオキサニル、2,2−ジ
メチル−1,3−ジオキサニルが特に好ましい。
【0016】R2で示される低級アルキル基としては、
例えば炭素数1〜4の低級アルキル基(例、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル等)が挙げられ、とりわけ
メチルが好ましい。R2としては水素原子、メチルであ
ることが特に好ましい。Xは窒素原子またはメチン基を
示すが、窒素原子が好ましい。X2で示される酸化され
ていてもよい硫黄原子としては、チオ、スルフィニル、
スルホニルが挙げられる。mおよびpはそれぞれ0また
は1を示すが、いずれも0であるのが好ましい。Arで
示される「置換されていてもよいフェニル基」における
置換基としては、たとえばハロゲン(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素等)、ハロゲン化低級(C1−4)ア
ルキル基(例、フルオロメチル、トリフルオロメチル、
クロロメチル、1−フルオロエチル、2−フルオロエチ
ル、1,1−ジフルオロエチル、1,2−ジフルオロエチ
ルなど)、ハロゲン化低級(C1-4)アルコキシ基
(例、フルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロ
ロメトキシ、1−フルオロエトキシ、2−フルオロエト
キシ、1,1−ジフルオロエトキシ、1,2−ジフルオロ
エトキシ、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ、2,
2,2−トリフルオロエトキシ、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロポキシ、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロポキシなど)等が挙げられる。該置換基は、好ましく
はハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)であ
り、特に好ましくはフッ素である。置換基の数は1ない
し3個が好ましく、さらに好ましくは1ないし2個であ
る。
【0017】Arの好ましい例としては、ハロゲノフェ
ニル基、ハロゲン化低級(C1-4)アルキルフェニル
基、ハロゲン化低級(C1-4)アルコキシフェニル基等
が挙げられる。該ハロゲノフェニル基としては、例えば
2,4−ジフルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニ
ル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、2−
クロロフェニル、2−フルオロフェニル、2−フルオロ
−4−クロロフェニル、2−クロロ−4−フルオロフェ
ニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、4−ブロモフ
ェニル等が挙げられる。該ハロゲン化低級(C1-4)ア
ルキルフェニル基としては、例えば4−トリフルオロメ
チルフェニル等が挙げられる。該ハロゲン化低級(C
1-4)アルコキシフェニル基としては、例えば4−トリ
フルオロメトキシフェニル、4−(1,1,2,2−テト
ラフルオロエトキシ)フェニル、4−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)フェニル、4−(2,2,3,3−テ
トラフルオロプロポキシ)フェニル、4−(2,2,3,
3,3−ペンタフルオロプロポキシ)フェニル等が挙げ
られる。具体的に、Arとしては、とりわけ1ないし2
個のハロゲンで置換されたフェニル基、例えば2,4−
ジフルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、4−
クロロフェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフ
ェニル、2−フルオロフェニル、2−フルオロ−4−ク
ロロフェニル、2−クロロ−4−フルオロフェニル、4
−ブロモフェニル等が好ましく、このうち特に4−フル
オロフェニル、2−フルオロフェニル、2,4−ジフル
オロフェニル等の1または2個のフッ素原子で置換され
たフェニル等が好ましく、さらに好ましくは2−フルオ
ロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル等である。
【0018】Y-で示される陰イオンは有機酸あるいは
無機酸からプロトン1個を除いたものであり、該有機酸
の例としては、例えば酢酸、プロピオン酸、メタンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ト
リフルオメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等が挙げ
られ、無機酸の例としては、塩酸、硫酸、りん酸、フッ
化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、水等が挙げられ
る。Y-としては無機酸からプロトン1個を除いた陰イ
オンが好ましく、中でも塩酸、フッ化水素酸、臭化水素
酸、ヨウ化水素酸等のハロゲン化水素酸からプロトン1
個を除いた陰イオンが好ましく、特に塩酸、臭化水素
酸、ヨウ化水素酸からプロトン1個を除いた陰イオンが
好ましい。Y-は陰電荷を有する基として定義すること
もでき、その好ましい例としては、例えばCl-、F-
Br-、I-、HSO3 -、HSO4 -、H2PO4 -、OH-
が挙げられ、中でもCl-、F-、Br-、I-が好まし
く、特にCl-、Br-、I-が好ましい。R3、R4およ
びR5で示される低級アルキル基としては、たとえばメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、sec-ブチル、tert-ブチルなどの直鎖もしくは
分枝状の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられるが、な
かでもメチルが好ましい。
【0019】R3とR4またはR4とR5が相合わさって低
級アルキレン基を示すとき、該低級アルキレンとして
は、たとえばメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレ
ンなど炭素数1〜4のものが挙げられ、なかでもR3
4が相合わさって低級アルキレンを示すときはメチレ
ン、エチレンが、R4とR5が相合わさって低級アルキレ
ンを示すときはエチレンが好ましい。R3は水素原子で
あるのが好ましい。R4とR5は共に水素原子であるか、
共にメチル基であるかまたは一方が水素原子で他方がメ
チル基であるのが好ましい。R4とR5は特に一方が水素
原子で他方がメチルであるのが好ましい。Aで示される
置換されていてもよい炭化水素基」または「置換されて
いてもよい複素環基」としては、前記R1で述べたもの
と同様のものが挙げられ、さらにAとしては式:
【化12】 (式中、R6はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素
基または芳香族複素環基を示し、Zは置換されていても
よい低級アルキレン基を示すかまたは式: −D=E− (DおよびEは同一または異なって窒素原子、または低
級アルキルで置換されていてもよいメチン基を示す。)
で示される基を示す。)で示される基が好ましい。R6
で示される「置換されていてもよい炭化水素基」におけ
る炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化
水素基および芳香脂肪族炭化水素基が挙げられる。
【0020】該脂肪族炭化水素基としては、例えばアル
キル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル基等が
挙げられる。該アルキル基の例としては、例えば直鎖も
しくは分枝状の炭素数1〜12のアルキル基が挙げられ
る。具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter
t−ブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ド
デシル等が挙げられ、とりわけ炭素数1〜4の低級アル
キル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−
ブチル等)が好ましい。該シクロアルキル基の例として
は、例えば炭素数3〜8のシクロアルキル基が挙げられ
る。具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロ
オクチル等が挙げられ、とりわけ炭素数3〜6のシクロ
アルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル等)が好ましい。該アルケ
ニル基の例としては、例えば炭素数2〜4のアルケニル
基が挙げられる。具体的には、ビニル、プロペニル、ブ
テニル等が挙げられ、とりわけ炭素数2〜3のアルケニ
ル基(例、ビニル、プロペニル等)が好ましい。該アル
キニル基の例としては、例えば炭素数2〜4のアルキニ
ル基が挙げられる。具体的には、エチニル、プロピニ
ル、ブチニル等が挙げられ、とりわけ炭素数2〜3のア
ルキニル基(例、エチニル、プロピニル等)が好まし
い。
【0021】該芳香族炭化水素基としては、例えば炭素
数6〜14のアリール基が挙げられる。該アリール基の
例としては、例えばフェニル、ナフチル、ビフェニリ
ル、アンスリル、インデニル等が挙げられ、とりわけ炭
素数6〜10のアリール基(例、フェニル、ナフチル
等)が好ましい。該芳香脂肪族炭化水素基としては、例
えば炭素数7〜15のアリールアルキル基が挙げられ
る。具体的にはベンジル、フェネチル、フェニルプロピ
ル、ナフチルメチル、インダニル、インダニルメチル、
1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、1,2,3,4−テ
トラヒドロナフチルメチル、ビフェニルメチル、ベンズ
ヒドリル等が挙げられ、とりわけ炭素数7〜11のアラ
ルキル基(例、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル
等)が好ましい。
【0022】R6で表される「置換基を有していてもよ
い芳香族複素環基」における芳香族複素環基の例として
は、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる少
なくとも1個のヘテロ原子を含有する芳香族複素環基が
挙げられる。該芳香族複素環基は、ベンゼン環あるいは
5もしくは6員の複素環と縮合していてもよい。このよ
うな芳香族複素環基の例としては、例えばイミダゾリ
ル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピリジ
ル、チアゾリル、チアジアゾリル、チエニル、フリル、
ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、オキサゾリル、
イソオキサゾリル等の芳香族複素環基およびベンズイミ
ダゾリル、イミダゾピリミジニル、イミダゾピリジニ
ル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリダジニル、ベン
ゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニ
ル、インドリル等の縮合芳香族複素環基が挙げられる。
芳香族複素環基としては、とりわけ窒素原子、硫黄原子
および酸素原子から任意に選ばれる1〜3個のヘテロ原
子を含有する5もしくは6員の芳香族複素環基(例、イ
ミダゾリル、トリアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリ
ル、チエニル、フリル、ピリジル、ピリミジニル等)が
好ましい。
【0023】R6で示される「置換基を有していてもよ
い脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基または
置換基を有していてもよい芳香族複素環基」における置
換基の例としては、例えば水酸基、エステル化されてい
てもよいカルボキシル基(例、カルボキシ、メトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル等
の炭素数1〜6のアルコキシカルボニル等)、ニトロ
基、アミノ基、アシルアミノ基(例、アセチルアミノ、
プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ等の炭素数1〜1
0のアルカノイルアミノ等)、炭素数1〜10のアルキ
ル基でモノもしくはジ置換されたアミノ基(例、メチル
アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルア
ミノ等)、置換されていてもよい5もしくは6員の環状
アミノ基(例、ピロリジニル、モルホリノ、ピペリジ
ノ、ピラゾリジニル、パーヒドロアゼピニル、ピペラジ
ニル、4−ベンジルピペラジニル、4−アセチルピペラ
ジニル、4−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−
1−ピペラジニル、4−〔4−(1,1,2,2−テトラ
フルオロエトキシ)フェニル〕−1−ピペラジニル、4
−〔4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)
フェニル〕−1−ピペラジニル、4−〔4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)フェニル〕−1−ピペラジニ
ル、4−〔4−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロ
ポキシ)フェニル〕−1−ピペラジニル、4−(4−ト
リフルオロメチルフェニル)−4−ピペラジニル等)、
炭素数1〜6のアルコキシ基(例、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ等)、ハロゲン原子(例、フ
ッ素、塩素、臭素等)、炭素数1〜6のアルキル基
(例、メチル、プロピル、ブチル等)、炭素数3〜6の
シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロペンチ
ル等)、ハロゲノ−炭素数1〜6のアルキル基(例、ト
リフルオロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロエチ
ル等)、ハロゲノ−炭素数1〜6のアルコキシ基(例、
トリフルオロメトキシ、1,1,2,2−テトラフルオロエ
トキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、2,2,3,
3−テトラフルオロプロポキシ、2,2,3,3,3−ペン
タフルオロプロポキシ、2,2,3,3,4,4,5,5−オ
クタフルオロペントキシ、2−フルオロエトキシ等)、
オキソ基、チオキソ基、メルカプト基、炭素数1〜6の
アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、ブチル
チオ等)、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基(例、
メタンスルホニル、エタンスルホニル、ブタンスルホニ
ル等)、炭素数1〜10のアルカノイル基(例、アセチ
ル、ホルミル、プロピオニル、ブチリル等)、5もしく
は6員の芳香族複素環基(例、ピロリル、ピラゾリル、
イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−ト
リアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリ
ル、オキサゾリル、イソキサゾリル、フラザニル、1,
3,4−チアジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、
1,2,5−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリ
ル、チエニル、フリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリ
ダジニル等)、縮合芳香族複素環基(例、ベンズイミダ
ゾリル、イミダゾピリミジニル、イミダゾピリジニル、
イミダゾピラジニル、イミダゾピリダジニル、ベンゾチ
アゾリル、キノリル、イソキノリル、キナゾリル、イン
ドリル等)等が挙げられ、とりわけハロゲノ−炭素数1
〜6のアルコキシ基および5員の芳香族複素環基が好ま
しく、中でも1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ、
2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ、ピラゾリル
(例、1H−ピラゾール−1−イル)、イミダゾリル
(例、1H−イミダゾール−1−イル)、1,2,3−ト
リアゾリル(例、1H−1,2,3−トリアゾール−1−
イル、2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)、
1,2,4−トリアゾリル(例、1H−1,2,4−トリア
ゾール−1−イル)、テトラゾリル(例、1H−テトラ
ゾール−1−イル、2H−テトラゾール−2−イル)が
特に好ましい。
【0024】上記した置換基の数は好ましくは1〜3個
であり、さらに好ましくは1〜2個である。R6で表さ
れる、置換基を有していてもよい脂肪族、芳香族もしく
は芳香脂肪族炭化水素基または置換基を有していてもよ
い芳香族複素環基としては、置換基を有していてもよい
芳香族炭化水素基が好ましく、とりわけ置換基を有する
フェル基が特に好ましく、中でもハロゲノ−炭素数1〜
6のアルコキシ基で置換されたフェニル基〔例、4−
(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル、
4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)フェ
ニル〕および5員の芳香族複素環基で置換されたフェニ
ル基〔例、4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニ
ル、4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル、
4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェ
ニル、4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イ
ル)フェニル、4−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)フェニル、4−(1H−テトラゾール−1−
イル)フェニル、4−(2H−テトラゾール−2−イ
ル)フェニル〕が好ましい。
【0025】Zで示される「置換されていてもよい低級
アルキレン基」における低級アルキレン基としては、た
とえばメチレン、エチレン、プロピレンなど炭素数1〜
3のものが挙げられ、なかでもエチレンが好ましい。
「置換されていてもよい低級アルキレン基」における置
換基としてはたとえばメチル、エチル、n−プロピル,
イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec-ブチル、
tert-ブチルなどの直鎖もしくは分枝状の炭素数1〜4
のアルキル基が好ましく、なかでもメチル、エチルがよ
り好ましく、メチルが特に好ましい。Zで表される低級
アルキル基で置換されていてもよいエチレン基の好まし
い例としては、エチレン、1−メチルエチレン、1,1
−ジメチルエチレン、1,2−ジメチルエチレン、1−
エチルエチレン、1,2−ジエチルエチレン等が挙げら
れ、とりわけエチレン等が好ましい。
【0026】ZがD=Eである時、DまたはEで表され
る「低級アルキル基で置換されていてもよいメチン基」
における低級アルキル基の例としては、炭素数1〜4の
直鎖もしくは分枝状のアルキル基(メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル)が挙げられ、それらのな
かでメチルが好ましい。DまたはEで表される低級アル
キル基で置換されていてもよいメチン基の好ましい例と
しては、メチン、エチリジン(−C(CH3)=)、プロ
ピリジン(−C(CH2CH3)=)、ブチリジン(−C(C
2CH2CH3)=)等が挙げられ、とりわけメチン、エ
チリジン等が好ましく、特にメチン等が好ましい。Dお
よびEとしては、一方が窒素原子であり、他方がメチン
である場合;DおよびEの両者ともにメチンである場
合;DおよびEの両者ともに窒素原子である場合;Dお
よびEの一方が窒素原子であり、他方がエチリジンであ
る場合等が好ましく、特にDおよびEの一方が窒素原子
であり、他方がメチンである場合;またはDおよびEの
両者ともにメチンである場合等が特に好ましい。
【0027】具体的に、Zとしては、−N=CH−、−
CH=N−、−CH=CH−、−N=N−、−N=C
(CH3)−、−C(CH3)=N−、−CH2−CH2−等が
好ましく、なかでも−N=CH−、−CH=N−、−C
H=CH−、−CH2−CH2−等がより好ましく、−N
=CH−、−CH2−CH2−が最も好ましい。
【化13】 で示される基としては、たとえば
【化14】 などが好ましく、とりわけ
【化15】 などが好ましい。
【0028】また、Aで示される置換されていてもよい
炭化水素基または置換されていてもよい複素環基に窒素
原子等の反応性原子が存在する場合には、該原子に式
(II)で示される基が結合していてもよい。化合物
(I)が、分子内に不斉炭素原子を1個以上有している
場合は2個以上の立体異性体が存在するが、その立体異
性体ならびにそれらの混合物のいずれも化合物(I)に
包含されるものである。一般式(Ia)で表される化合物
において、Aが式:
【化16】 (式中、各記号は前記と同意義である。)であり、mと
pがともに0であり、R4が水素原子、R5がメチル基で
ある時、Arで表される置換されていてもよいフェニル
基の結合した炭素およびR5の結合した炭素のいずれも
が(R)配置である光学活性体等が特に好ましい。式
(Ia)は式:
【化17】 (式中、各記号は前記と同意義である)としても表すこ
とができる。本発明で用いられるの化合物(I)は水和
物および非水和物のいずれであってもよい。本発明で用
いられる化合物(I)は、生体内において式:
【化18】 (式中、各記号は前記と同意義である)で表される抗真
菌作用を有する化合物[以下化合物(III)という]に
変換される。
【0029】本発明で用いられる化合物の具体例を表1
ないし表4に示すが、例示された化合物に限定されるも
のではない。
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】本発明で用いられる化合物(I)は、イミ
ダゾール−1−イル基または1,2,4−トリアゾール−
1−イル基を有する抗真菌性の化合物に生体内で脱離し
うる基を導入することにより製造することができる。イ
ミダゾール−1−イル基または1,2,4−トリアゾール
−1−イル基を有する抗真菌性の化合物としては、例え
ばミコナゾール、ケトコナゾール、フルコナゾール、イ
トラコナゾール、サパーコナゾール、クロトリマゾー
ル、D0870、ボリコナゾール、エコナゾール、イソ
コナゾール、スルコナゾール、ブトコナゾール、チオコ
ナゾール、ビフォナゾール、クロコナゾール、オキシコ
ナゾール、ターコナゾール、SSY−726、KP−1
03、Sch−56592、Sch−51048、UR−9
746、MFB−1041、UR−9751、UR−9
728、UR−9825、ER−30346、T−85
81、BAY−W−9279、フェンチコナゾール、オ
モコナゾール、フルトリマゾール、エバーコナゾール、
ラノコナゾール、ネチコナゾール、サータコナゾール、
ゲナコナゾール等の公知のアゾール系抗真菌性化合物も
含まれるが、これら公知の抗真菌薬に限定されるもので
はない。
【0034】化合物(Ia)はたとえば化合物(III)と
式:
【化19】 (式中、Y1はハロゲン原子を示し、他の記号は前記と
同意義である。)で表される化合物[以下化合物(IV)
ということもある]とを反応させ、必要により陰イオン
交換することにより製造することができる。Y1で表さ
れるハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素が好ま
しい。化合物(III)と化合物(IV)の反応は、通常無
溶媒もしくは反応を阻害しない溶媒中で行われる。反応
を阻害しない溶媒としては、例えばケトン類(例、アセ
トン、2−ブタノン、2−ペンタノン等)、スルホキシ
ド類(例、ジメチルスルホキシド等)、エーテル類
(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等)、ニトリル類(例、アセトニトリル等)、芳香
族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエン、キシレン
等)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、1,2−ジクロロエタン等)、エステル類
(例、酢酸エチル等)、アミド類(例、ジメチルホルム
アミド、アセトアミド、ジメチルアセトアミド、1−メ
チル−2−ピロリジノン等)、ウレイレン等(例、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)等が用いられ
る。これらは一種のみで用いても、二種以上適当な割合
で混合して用いてもよい。
【0035】化合物(IV)は、化合物(III)に対して
約1ないし100当量、好ましくは約1ないし50当量
用いられる。反応温度は特に限定されないが、通常約0
ないし150℃、好ましくは約20ないし120℃であ
る。反応時間は数分ないし数百時間程度(例えば5分な
いし100時間等)である。このようにして得られた化
合物は、必要により陰イオン交換によって所望の陰イオ
ン(Y-)を有する化合物(Ia)に導くことができる。
該陰イオン交換は、水または水と有機溶媒(例、アセト
ン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、メタノー
ル、エタノールなど)の混合溶媒あるいは有機溶媒の存
在下、陰イオン型イオン交換樹脂、あるいはY-につい
て前記した有機酸もしくは無機酸のアルカリ金属(例、
ナトリウム、カリウムなど)塩で処理することによって
行うことができる。このようにして得られる化合物
(I)は、反応混合物から自体公知の手段、例えば抽
出、濃縮、中和、濾過、再結晶、カラムクロマトグラフ
ィー、薄層クロマトグラフィー等の手段を用いることに
よって、単離、精製することができる。
【0036】本発明で用いられる化合物(I)が分子内
に不斉炭素原子を1個以上有している場合は2個以上の
立体異性体が存在するが、所望によりそれらの異性体を
個別に製造することもできる。例えば、原料化合物(II
I)および(IV)が分子内に不斉炭素を有している場合
はその単一の異性体を用いて、上記の反応を行うことに
より化合物(Ia)の単一の異性体を得ることができる。
さらに原料化合物(III)の単一の異性体を用いて、上
記の反応を行うことにより、化合物(Ia)の単一の異性
体を得ることができる。また、生成物が二種類以上の異
性体混合物の場合には、これを通常の分離方法、例えば
各種クロマトグラフィー、分別再結晶等の分離手段によ
って、それぞれの異性体に分離することもできる。化合
物(Ia)の原料である化合物(III)が上記で例示し
た自体公知の抗真菌薬である場合、その製造法は公知で
あり、抗真菌薬として有用な一群の化合物の製造法は、
自体公知であり、例えば特開平6−293740、特開
平8−104676、WO−9625410Aに記載さ
れている。さらにもう一つの原料化合物(IV)の製造法
も公知であり、たとえばシンセシス 588頁、197
1年及びシンセティック コミニュケーションズ、25
巻、2739頁、1995年に記載されている方法、も
しくはそれに準ずる方法で製造することができる。
【0037】本発明で用いられる化合物(I)は、低毒
性で抗真菌作用を有するので、抗真菌剤として用いるこ
とができる。すなわち、化合物(I)は種々の真菌類例
えばカンジダ属菌[例、カンジダ アルビカンス、カン
ジダ ウティリス、カンジダグラブラタ、カンジダ ク
ルセイ、カンジダ トロピカリス、カンジダ パラプシ
ロシス等]、トリコスポロン属菌[例、トリコスポロン
アサヒ等]、ヒストプラズマ属菌[例、ヒストプラズ
マ カプスラツム等]、アスペルギルス属菌[例、アス
ペルギルス ニガー、アスペルギルス フミガータス、
アスペルギルス フラバス等]、ペニシリウム属菌
[例、ペニシリウム マルネッフェイ等]、クリプトコ
ッカス属菌[例、クリプトコッカス ネオフォルマンス
等]、トリコフィトン属菌[例、トリコフィトン ルブ
ルム、トリコフィトン メンタグロフィテス等]、ミク
ロスポルム属菌[例、ミクロスポルム ギプセウム、ミ
クロスポルム カニス等]、マラセチア属菌[例、マラ
セチア ファーファ等]、スポロトリックス属菌[例、
スポロトリックス シェンキ等]、クラドスポリウム属
菌[例、クラドスポリウム カリオニ等]、ホンセカエ
ア属菌[例、ホンセカエア コンパクタ、ホンセカエア
ペドロソイ等]、フィアロホーラ属菌[例、フィアロ
ホーラ ベルコサ等]、リノクラジエラ属菌[例、リノ
クラジエラ アクアスペルサ等]、エクソフィアラ属菌
[例、エクソフィアラ ジェアンセルメイ等]、ワンギ
エラ属菌[例、ワンギエラ デルマティティデス等]、
コクシジオイデス属菌[例、コクシジオイデス イミテ
ィス等]、エピデルモフィトン属菌[例、エピデルモフ
ィトン フロコサム等]、パラコクシジオイデス属菌
[例、パラコクシジオイデス ブラシリエンシス等]、
ブラストミセス属菌[例、ブラストミセス デルマティ
ティデス等]、フサリウム属菌[例、フサリウム ジメ
ルム等]等による哺乳動物(ヒト、家畜、家禽等)の真
菌感染症、好ましくはカンジダ属菌、クリプトコッカス
属菌、アスペルギルス属菌およびコクシジオイデス属菌
の真菌感染症、特に好ましくはコクシジオイデス属菌の
真菌感染症の予防、治療に用いることができる。中で
も、AIDS患者、臓器移植患者、骨髄移植患者を含む
ヒト(イムノコンプロマイズド患者および非イムノコン
プロマイズド患者)の真菌感染症[例、内臓真菌症(深
在性真菌症):真菌血症、呼吸器真菌症(例、肺真菌症
等)、消化器真菌症、尿路真菌症、真菌髄膜炎等;深在
性皮膚真菌症:スポロトリコーシス、クロモミコーシス
等;表在性皮膚真菌症:白癬(体部白癬、股部白癬、手
白癬、足白癬、頭部白癬、ケルスス禿瘡、白癬性毛瘡
等)、皮膚糸状菌による変色落屑、角質増殖等;カンジ
ダ症(口腔カンジダ症、皮膚カンジダ症、カンジダ性毛
瘡、慢性皮膚粘膜カンジダ症等);癜風;マラセチア毛
包炎;爪真菌症;真菌性角膜炎;全身性真菌症;希少熱
帯真菌症等、好ましくは真菌血症、呼吸器真菌症、消化
器真菌症、尿路真菌症、真菌髄膜等]の予防、治療に用
いることができる。
【0038】さらに詳しくは、化合物(I)は局所およ
び/または全身的投与によって、例えば、カンジダ属菌
による粘膜カンジダ症(口腔カンジダ症、食道カンジダ
症、非侵襲性気管支カンジダ症、鵞口瘡、口角炎、膣カ
ンジダ症、陰茎カンジダ症等)、皮膚カンジダ症(カン
ジダ性指間び爛症、カンジダ性間擦疹、肛囲カンジダ
症、湿疹状皮膚酵母菌症、カンジダ爪炎、カンジダ爪囲
炎、カンジダ外聴道炎、カンジダ敗血症の皮膚病変、汎
発性表在性カンジダ症、カンジダ肉芽腫、先天性皮膚カ
ンジダ症、カンジジド、カンジダ性毛瘡、乳児寄生菌性
紅斑等)、慢性粘膜皮膚カンジダ症、播種性カンジダ症
および内臓カンジダ症[呼吸器カンジダ症(気管支カン
ジダ症、肺カンジダ症、肺炎等)、消化器カンジダ症、
カンジダ敗血症、カンジダ血症、カンジダ心内膜炎、カ
ンジダ性心筋炎、泌尿器カンジダ症、眼カンジダ症、中
枢神経系カンジダ症、関節および骨カンジダ症、カンジ
ダ腹膜炎、肝カンジダ症、子宮内カンジダ症等]等;ト
リコスポロン属菌によるトリコスポロン症;ヒストプラ
ズマ属菌による急性肺ヒストプラズマ症、慢性肺ヒスト
プラズマ症および播種性ヒストプラズマ症等;ペニシリ
ウム属菌によるペニシリウム症;アスペルギルス属菌に
よる呼吸器アスペルギルス症[アレルギー性アスペルギ
ルス症、気管支アスペルギルス症、アスペルギルス菌球
症、肺アスペルギルス症(急性侵襲性アスペルギルス
症、慢性壊死性肺アスペルギルス症)、アスペルギルス
膿胸等]、播種性アスペルギルス症、中枢神経アスペル
ギルス症、アスペルギルス心内膜炎、アスペルギルス心
筋炎、アスペルギルス心膜炎、アスペルギルス菌腫症、
外耳道アスペルギルス症、アスペルギルス爪炎、アスペ
ルギルス爪廓炎、アスペルギルス角膜炎、アスペルギル
ス眼内炎、皮膚アスペルギルス症および副鼻腔眼窩アス
ペルギルス症等;クリプトコッカス属菌による肺クリプ
トコッカス症、中枢神経クリプトコッカス症、クリプト
コッカス髄膜炎、皮膚および粘膜クリプトコッカス症、
骨および関節クリプトコッカス症、リンパ節クリプトコ
ッカス症、全身性クリプトコッカス症および造血器クリ
プトコッカス症等;トリコフィトン属菌、ミクロスポル
ム属菌、エピデルモフィトン属菌等による頭部白癬、黄
癬、ケルスス禿瘡、白癬性毛瘡、斑状小水泡性白癬、輸
状湿疹性白癬、渦状癬、汗疱状白癬、爪白癬、白癬疹お
よび白癬性肉芽腫等;マラセチア属菌による癜風、マラ
セチア毛包炎、毛嚢炎、間擦診、指漏性皮膚炎、涙嚢炎
等;スポロトリックス属菌によるスポロトリコーシス
等;クラドスポリウム属菌、ホンセカエア属菌、フィア
ロホーラ属菌、リノクラジエラ属菌等によるクロモ菌症
(黒色分芽菌症等);エクソフィアラ属菌、ワンギエラ
属菌等によるクロモ菌症(黒色菌糸症等);コクシジオ
イデス属菌によるコクシジオイデス症、パラコクシジオ
イデス属菌によるパラコクシジオイデス症;ブラストミ
セス属菌によるブラストミセス症;フサリウム属菌によ
るフサリウム症等の予防、治療に用いることができ、さ
らにはアトピー性皮膚炎の予防、治療に用いることがで
きる。さらに本発明の組成物は化合物(I)を2種以上
含有していてもよく、また化合物(I)の他、それ以外
の抗真菌作用を有する化合物を含んでいてもよい。
【0039】化合物(I)および糖類を含有してなる本
発明の組成物は化合物(I)と糖類とを混合するか、ま
たはいずれか一方または双方を水などの適当な溶媒に溶
解または懸濁させた後両者を混合し、ついで乾燥させる
ことによって製造することができる。糖類としてはたと
えばフルクトース、グルコースなどの単糖類、麦芽糖、
セルビオース、ゲンチオビオース、メリビオース、乳
糖、ツラノース、ソロホース、トレハロース、イソトレ
ハロース、イソサッカロース、白糖などの二糖類、マン
ニトール、ソルビトール、キシリトール、イノシトール
などの糖アルコールなどが挙げられる。なかでも麦芽
糖、乳糖、トレハロース、白糖、マンニトールおよびイ
ノシトールが好ましく、イノシトールおよびトレハロー
スが最も好ましい。化合物(I)と糖類との混合割合は
特に限定されないが、化合物(I)1重量部に対し糖類
を通常0.001〜1000重量部、好ましくは0.0
1〜100重量部、より好ましくは0.1〜20重量
部、さらに好ましくは0.1〜10重量部である。前記
(2)の凍結乾燥品は公知の凍結乾燥方法にしたがっ
て、化合物(I)および糖類の双方を水または適当な溶
媒(たとえば水とアルコールの混合物)に溶かした水性
液を凍結乾燥することにより製造することができる。凍
結乾燥前の水性液中、化合物(I)の濃度は、通常0.
01mg/ml〜500mg/mlであり、糖類の濃度
は通常0.01mg/ml〜1,000mg/mlであ
る。凍結乾燥の条件は通常0.01〜1.0torr、
好ましくは0.05〜0.5torrで12〜100時
間行われる。より詳しくは、該水溶液を好ましくは共晶
点以下で凍結した後、乾燥庫内を真空に保ちながら、棚
温を徐々に1次乾燥温度まで昇温し、同温度で1次乾燥
し、1次乾燥終了後、さらに棚温を2次乾燥温度に到達
するまで昇温し、同温度で2次乾燥を行う。1次乾燥と
2次乾燥の棚温は同一であってもよい。一次乾燥温度は
目に見えるような水または氷がなくなる温度であり、二
次乾燥温度は分子に強く結合していて飛びにくい水分を
完全に飛ばすことができる温度である。たとえば4−ア
セトキシメチル−1−[(2R,3R)−2−(2,4
−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−
オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)
フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]−1H−
1,2,4−トリアゾリウム クロリドの一次乾燥温度
は約−10℃、二次乾燥温度は約45℃である。このよ
うにして得られる凍結乾燥品は化合物(I)を長期間安
定に保つことができ、注射用製剤、農業用抗菌剤として
用いることができる。また凍結乾燥品の用途により他の
成分を配合してもよい。たとえば医薬の注射用製剤とし
て用いる場合は、凍結乾燥前の水溶液に浸透圧を調節す
るために等張化剤(たとえば食塩などの塩類)、pH調
節剤(たとえばクエン酸緩衝液など)を配合してもよ
く、化合物(I)および糖類の双方含む水溶液を凍結乾
燥する前にたとえば0.22μmのフィルターでろ過す
るかまたはパイロジェン処理して無菌状態にすることも
できる。
【0040】注射用凍結乾燥品は、用時注射用水あるい
は輸液(例、生理食塩水、ブドウ糖など)で溶解して、
静脈注射剤、皮下注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤など
の注射剤または点眼剤として用いることもできる。この
注射用水または輸液で溶解した液は十分に安定である。
この場合、溶液中の化合物(I)の濃度はたとえば約
0.01mg/ml〜20mg/ml、糖類の濃度は約
0.01mg/ml〜400mg/mlにするのがよ
い。本発明の組成物は感染の状態、投与ルートによって
も異なるが、例えばカンディダ感染症の治療の目的で成
人(体重50kg)患者に投与する場合、化合物(I)の
量に換算して、経口投与では、約0.01ないし100m
g/kg/日、好ましくは約0.1ないし50mg/kg/日、
さらに好ましくは約0.5ないし10mg/kg/日、注射
剤として投与する場合は、約0.01ないし100mg/k
g/日、好ましくは約0.05ないし50mg/kg/日、さ
らに好ましくは約0.1ないし5mg/kg/日である。本
発明の組成物を農業用抗真菌剤として用いる場合には、
該組成物を適当な固体担体(例えば希釈剤、増量剤)と
混合し、粉剤、粒剤等の剤型として使用すればよい。こ
れらの製剤は自体公知の方法で調整することができる。
化合物(I)の使用量は、例えば、稲いもち病の防除に
際しては、水田1アールあたり約25ないし150g、
より好ましくは約40ないし80gである。また、化合
物(I)は2種以上を併用してよく、他の農業用抗真菌
性化合物と併用してもよい。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、参考例、比較例、実施例お
よび実験例を記載し、本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されない。1H−NMRスペクトル
は、内部基準としてテトラメチルシランを用いてバリア
ンジェミニ200(200MHz)型スペクトルメータ
ーで測定し、全δ値をppmで示した。混合溶媒において
( )内に示した数値は、各溶媒の容量混合比である。
%は、特記しない限り重量パーセントを意味する。ま
た、シリカゲルクロマトグラフィーにおける溶媒の比
は、混合する溶媒の容量比を示す。実施例中の記号は次
のような意味を有する。 s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレッ
ト、q:クワルテット、dd:ダブルダブレット、t
t:トリプルトリプレット、m:マルチプレット、b
r:幅広い、J:カップリング定数
【0042】
【実施例】参考例1 テトラヒドロフルフリルアルコール(19.4g)を無水エー
テル(500ml)に溶かし、氷冷下でピリジン(15g)を加えた
後、クロロぎ酸クロロメチルエステル(25g)を滴下した。
反応液を室温で17時間かき混ぜた後、析出したピリジン
塩酸塩を濾過して除き、エーテル(50ml×2)で洗浄した。
濾液と洗液を合わせ、水(300ml×2)で洗浄後、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去するとクロロメ
チル (2,3,4,5-テトラヒドロフルフリル) カルボナート
(33.9g)が無色油状物として得られた。1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.59-1.73(1H,m),1.83-2.11(3H,m),
3.75-3.97(2H,m), 4.11-4.34 (3H,m), 5.74(2H,s) クロロメチル (2,3,4,5-テトラヒドロフルフリル) カル
ボナート(3.4g)とヨウ化ナトリウム(10.46g)をアセトニ
トリル(70ml)に加え、かき混ぜながら60℃で90分加熱し
た。反応液を冷却後、減圧下で溶媒を留去し、残留物をエ
ーテル(70ml)と飽和食塩水(50ml)で分配した。有機層を5
%チオ硫酸ナトリウム水溶液(50ml),水(50ml),続いて飽
和食塩水(50ml)で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。
減圧下で溶媒を留去するとヨードメチル (2,3,4,5-テト
ラヒドロフルフリル) カルボナート(4.8g)が淡黄色油状
物として得られた。1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.54-1.73(1H,m),1.84-2.11(3H,m),
3.73-3.96(2H,m),4.10-4.32 (3H,m),5.96(2H,s)
【0043】参考例2 グリセロール ホルマール(14g)を無水エーテル(400ml)
に溶解し、-10℃でピリジン(15g)を加えた後、クロロギ
酸 クロロメチルエステル(25g)の無水エーテル(50ml)
溶液を10分間かけて滴下した。反応液を室温で20時間撹
拌した後、析出したピリジン塩酸塩を濾過して除いた。
濾液を飽和食塩水(400ml×2)で洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得た残査をシリ
カゲルクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサ
ン=1/5→酢酸エチル/ヘキサン=1/3)に付して精製すると
クロロメチル (1,3-ジオキサン-5-イル) カルボナー
ト(1.7g)が無色油状物として得られた。1 H-NMR (CDCl3)δ:4.05 (4H, d, J=3.2Hz), 4.67(1H, q
uintet, J=3.2Hz), 4.82(1H, d, J=6.2Hz), 4.95(1H,d,
J=6.2Hz), 5.75(2H,s). 上記で得た化合物(1.7g)とヨウ化ナトリウム(5.1g)をア
セトニトリル(40ml)に加え、60℃で2時間加熱撹拌し
た。反応液の溶媒を減圧留去して得た残査をエーテル(1
00ml)に溶解し、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(50ml)、
水(50ml)、飽和食塩水(50ml)で順次洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去すると(1,3
-ジオキサン-5-イル) ヨードメチル カルボナート(3.
2g)が淡黄色油状物として得られた。1 H-NMR (CDCl3)δ:4.04(4H, d, J=3.0Hz), 4.66 (1H, q
uintet, J= 3.0 Hz), 4.81 (1H, d, J= 6.2 Hz), 4.95
(1H, d, J=6.2Hz), 5.97 (2H, s).
【0044】参考例3 (R)-グリセロール アセトニド (10 g) を無水エーテル
(200 ml) に溶解し、-10 ℃ でピリジン (6.6 g) を加
えた後、クロロギ酸 クロロメチルエステル (10.7 g)
の無水エーテル (20 ml) 溶液を10分間かけて滴下し
た。反応液を室温で20 時間撹拌した後、析出したピリ
ジン塩酸塩を濾過して除いた。濾液を飽和食塩水 (200
ml x 2) で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を減圧留去して得た残査をシリカゲルクロマトグラ
フィー (溶出液 : ヘキサン→酢酸エチル / ヘキサン =
1 / 5→酢酸エチル / ヘキサン = 3 / 5) に付して精
製するとクロロメチル [(4S)-2,2-ジメチル-1,3-ジオ
キソラン-4-イル]メチル カルボナート (17 g) が無色
油状物として得られた。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.37 (3 H, s), 1.44 (3 H, s), 3.
80 (1H, dd, J= 8.8, 5.8 Hz), 4.07-4.42 (4 H, m),
5.74 (2 H, s). 上記で得た化合物 (2 g) とヨウ化ナトリウム (5.3 g)
をアセトニトリル (40ml) に加え、60℃で2時間加熱撹
拌した。反応液の溶媒を減圧留去して得た残査をエーテ
ル (50 ml) に溶解し、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液 (5
0 ml)、水 (50ml)、飽和食塩水 (50 ml) で順次洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を
留去すると[(4S)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イ
ル]メチルヨードメチル カルボナート (2.1 g) が淡黄
色油状物として得られた。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.37 (3 H, s), 1.44 (3 H, s), 3.
79 (1H, dd, J= 8.0, 5.0 Hz), 4.06-4.41 (4 H, m),
5.96 (2 H, s).
【0045】参考例4 ベンジル 4 - ヒドロキシブタノアート( Weber et a
l.,J. Med. Chem. 1991,34, 2692 - 2701 に記載の方法
で合成, 5.0 g) の ジエチルエーテル (100 ml)溶液
に、窒素雰囲気下、ピリジン (2.3 ml) を加え、- 10
℃ でクロロぎ酸クロロメチルエステル (3.7 g) を滴下
した。反応液を室温で 20 時間撹拌した。反応液をグラ
スフィルターで濾過し、水及び飽和食塩水で順次洗浄し
た。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒
を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、アセトンーヘキサン (1 : 1 v/v) で溶出する
ことにより クロロメチル ( 3 - ベンジルオキシカルボ
ニルプロピル ) カルボナート (7.25 g) を無色油状物
として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ: 2.02-2.12 (2H, m), 2.49 (2H, t, J
= 7 Hz), 4.28 (2H, t,J= 6Hz), 5.13(2H, s), 5.71 (2
H, s), 7.36 (5H, s). 上記で得た化合物 (2.5 g) のアセトニトリル (67 ml)
溶液に窒素気流下、ヨウ化ナトリウム (5.2 g) を加
え、60 ℃ で 8.5 時間撹拌した。減圧下、溶媒を留去
し、残留物をジエチルエーテル (100 ml) に溶解し、5
% チオ硫酸ナトリウム 、水及び飽和食塩水で順次洗浄
した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、
( 3 - ベンジルオキシカルボニルプロピル) ヨードメチ
ル カルボナート (2.98 g) を淡黄色油状物として得
た。1 H - NMR(CDCl3)δ: 2.01-2.08 (2H, m), 2.49 (2H, t,
J= 7 Hz), 4.28 (2H, t, J= 6Hz), 5.14 (2H, s), 5.9
4 (2H, s), 7.36 (5H, s).
【0046】参考例5 (S)-乳酸エチル(23.6g)、ピリジン(15.8g)及びジエチル
エーテル(400ml)の混合液に、氷冷下でクロロぎ酸 ク
ロロメチルエステル(25.6g)のジエチルエーテル(100ml)
溶液を40分間かけて滴下した。室温で14時間撹拌した
後、生じた固体を濾別した。濾液を減圧濃縮し、残留物
を酢酸エチル(250ml)に溶解し、水(150ml×2)及び飽和
食塩水(150ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧下に溶媒を留去すると、クロロメチル [(1S)
-1-(エトキシカルボニル)エチル]カルボナート(38.5g)
が無色液体として得られた。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=7.2Hz),1.57(3H,d,J=
7.0Hz),4.25(2H,q,J=7.2Hz),5.07(1H,q,J=7.0Hz),5.
71(1H,d,J=6.4Hz),5.80(1H,d,J=6.4Hz).
【0047】参考例6 (S)-乳酸ベンジル(30.6g)、ピリジン(13.4g)及びジエチ
ルエーテル(300ml)の混合液に、氷冷下でクロロぎ酸
クロロメチルエステル(21.9g)のジエチルエーテル(100m
l)溶液を30分間かけて滴下した。室温で5時間撹拌した
後、生じた固体を濾別した。濾液を減圧濃縮し、残留物
を酢酸エチル(200ml)に溶解し、水(100ml×2)及び飽和
食塩水(100ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧下に溶媒を留去すると、[(1S)-1-(ベンジル
オキシカルボニル)エチル] クロロメチル カルボナート
(45.0g)が無色液体として得られた。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.57(3H,d,J=7Hz),5.07−5.28(3H,
m),5.69(1H,d,J=6Hz),5.78(1H,d,J=6Hz),7.36(5H,
s). [(1S)-1-(ベンジルオキシカルボニル)エチル] クロロメ
チル カルボナート(2.7g)をアセトニトリル(4ml)に溶解
し、よう化ナトリウム(6.0g)を加え、アルゴン雰囲気
下、60℃で2時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、
残留物にジエチルエーテル(100ml)及び水(100ml)を加
え、分液した。ジエチルエーテル層を5%チオ硫酸ナトリ
ウム水溶液(80ml)、水(80ml)及び飽和食塩水(80ml)で洗
浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒
を留去すると、[(1S)-1-(ベンジルオキシカルボニル)エ
チル] ヨードメチル カルボナート(3.3g)が無色液体と
して得られた。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.56(3H,d,J=7Hz),5.07−5.29(3H,
m),5.93(1H,d,J=5Hz),5.98(1H,d,J=5Hz),7.37(5H,
s).
【0048】参考例7 3-(ベンジルオキシ)プロパノール(Weiら, J. Org. Che
m., 54, 5768−5774(1989) 記載の方法にしたがって合
成:15.1g)、ピリジン(7.18g)及びジエチルエーテル(15
0ml)の混合液に、氷冷下でクロロぎ酸 クロロメチルエ
ステル(11.7g)のジエチルエーテル(50ml)溶液を20分間
かけて滴下した。室温で15時間撹拌した後、生じた固体
を濾別し、酢酸エチル(100ml)で洗浄した。濾液と洗液
を合わせて、水(100ml×2)及び飽和食塩水(50ml)で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留
去した。残留物をシリカゲル・クロマトグラフィー(シリ
カゲル200g,溶出液:酢酸エチル−ヘキサン=1:4)に付
して精製すると、[3-(ベンジルオキシ)プロピル] クロ
ロメチル カルボナート(21.0g)が無色液体として得られ
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.01(2H,quintet,J=6.2Hz),3.57(2
H,t,J=6.0Hz),4.36(2H,t,J= 6.4Hz),4.51(2H,s),5.7
1(2H,s),7.33(5H,s). [3-(ベンジルオキシ)プロピル] クロロメチル カルボナ
ート(2.0g)をアセトニトリル(3ml)に溶解し、よう化ナ
トリウム(4.6g)を加え、アルゴン雰囲気下、60℃で2時
間撹拌した。反応液を水(100ml)にあけ、酢酸エチル(10
0ml)で抽出した。酢酸エチル層を5%チオ硫酸ナトリウム
水溶液(50ml×2)、水(50ml×2)及び飽和食塩水(50ml)で
洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶
媒を留去すると、[3-(ベンジルオキシ)プロピル] ヨー
ドメチル カルボナート(2.5g)が淡黄色液体として得ら
れた。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.00(2H,quintet,J=6.2Hz),3.57(2
H,t,J=6.0Hz),4.36(2H,t,J= 6.4Hz),4.51(2H,s),5.9
4(2H,s),7.34(5H,s).
【0049】参考例8 2-アセチルアミノエタノール(20.0g)、ピリジン(15.3
g)及びテトラヒドロフラン(100ml)の混合液に、氷冷下
でクロロぎ酸 クロロメチルエステル(25.2g)のテトラ
ヒドロフラン(50ml)溶液を30分間かけて滴下した。室温
で16時間撹拌した後、生じた固体を濾別し、テトラヒド
ロフラン(30ml)で洗浄した。濾液と洗液を合わせて、減
圧濃縮した。残留物に酢酸エチル(300ml)及び水(100ml)
を加え、分液した。水層を酢酸エチル(150ml)とテトラ
ヒドロフラン(50ml)の混液で2回抽出した。有機層を合
わせて飽和食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリ
カゲル・クロマトグラフィー(シリカゲル240g,溶出液:
酢酸エチル−ヘキサン=1:1→酢酸エチル)に付して精製
すると、[2-(アセチルアミノ)エチル] クロロメチル カ
ルボナート(32.4g)が無色オイルとして得られた。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.01(3H,s),3.58(2H,q,J=6Hz),4.3
2(2H,t,J=6Hz),5.75(2H,s),5.87(1H,br). [2-(アセチルアミノ)エチル] クロロメチル カルボナー
ト(5.0g)をアセトニトリル(15ml)に溶解し、よう化ナト
リウム(15.0g)を加え、アルゴン雰囲気下、60℃で2時間
撹拌した。反応液を氷水(200ml)にあけ、酢酸エチル(20
0ml)で抽出した。酢酸エチル層を5%チオ硫酸ナトリウム
水溶液(100ml×2)、水(100ml×2)及び飽和食塩水(50ml)
で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に
溶媒を留去すると、[2-(アセチルアミノ)エチル] ヨー
ドメチル カルボナート(3.5g)が黄色オイルとして得ら
れた。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.00(3H,s),3.54(2H,q,J=6Hz),4.2
8(2H,t,J=6Hz),5.93(2H,s),6.12(1H,br).
【0050】参考例9 3-(メトキシ)プロパノール(6.0g)、ピリジン(5.3g)及び
ジエチルエーテル(50ml)の混合液に、氷冷下でクロロぎ
酸 クロロメチルエステル(8.6g)のジエチルエーテル(1
0ml)溶液を15分間かけて滴下した。室温で16時間撹拌し
た後、反応液に水(100ml)及び酢酸エチル (100ml)を加
え、分液した。有機層を水(100ml)及び飽和食塩水(50m
l)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に
溶媒を留去した。残留物をシリカゲル・クロマトグラフ
ィー(シリカゲル70g,溶出液:酢酸エチル−ヘキサン=
1:2)に付して精製すると、クロロメチル [3-(メトキシ)
プロピル] カルボナート(11.0g)が無色液体として得ら
れた。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.97(2H,quintet,J=6.2Hz),3.34(3
H,s),3.47(2H,t,J=6.2Hz), 4.33(2H,t,J=6.2Hz),5.7
4(2H,s). クロロメチル [3-(メトキシ)プロピル] カルボナート
(3.7g)をアセトニトリル(12ml)に溶解し、よう化ナトリ
ウム(12.0g)を加え、アルゴン雰囲気下、55℃で4時間撹
拌した。反応液を水(100ml)にあけ、酢酸エチル(100ml)
で抽出した。酢酸エチル層を5%チオ硫酸ナトリウム水溶
液(50ml×2)、水(50ml)及び飽和食塩水(50ml)で洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留
去すると、ヨードメチル [3-(メトキシ)プロピル] カル
ボナート(5.0g)が淡黄色液体として得られた。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.96(2H,quintet,J=6.2Hz),3.35(3
H,s),3.47(2H,t,J=6.2Hz),4.33(2H,t,J=6.2Hz),5.96
(2H,s).
【0051】参考例10 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フ
ェニル]−2−イミダゾリジノン(0.25g)とクロ
ロメチル ピバラート(3.0g)の混合物を100℃
で24時間加熱撹拌した。冷却後反応液にジエチルエー
テル(5ml)を加え、生じた粉末を濾取した。得られた
粉末をオクタデシルシリカ(ODS)カラムクロマトグ
ラフィー(溶出液:メタノール/水=3/2)に付して
精製すると、1−[(2R,3R)−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ
−3−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]−4
−[(2,2−ジメチルプロパノイルオキシ)メチル]
−1H−1,2,4−トリアゾリウム クロリド(化合物
,0.10g)が白色粉末として得られた。1H−NM
R(d6−DMSO)δ:0.97(3H,d,J=7Hz), 1.13(9H,
s), 3.61〜4.10(4H,m), 4.65〜4.75(1H,m), 4.89(1H,d,
J=14Hz), 5.13(1H,d,J=14Hz), 6.17(2H,s), 6.74(1H,
s), 6.91〜7.01(1H,m), 7.21〜7.36(2H,m), 7.82〜7.93
(4H,m), 7.95(1H,d,J=1.2Hz), 8.79(1H,d,J=1.2Hz), 9.
11(1H,s), 10.53(1H,s).
【0052】参考例11 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フ
ェニル]−2−イミダゾリジノン(0.5g)とクロロ
メチル ピバラート(3.1g)の混合物を100℃で
2時間加熱撹拌した。冷却後反応液にジイソプロピルエ
ーテル(10ml)を加え、生じた粉末を濾取した。得ら
れた粉末をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー
(溶出液:酢酸エチル→アセトン→アセトン/エタノー
ル=10/1→アセトン/エタノール=5/1)に付し
て精製すると、1−[(2R,3R)−2−(2,4−ジ
フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキ
ソ−3−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−
イル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]−
4−[(2,2−ジメチルプロパノイルオキシ)メチ
ル]−1H−1,2,4−トリアゾリウム クロリド(化
合物,0.34g)が白色粉末として得られた。
【0053】参考例12 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フ
ェニル]−2−イミダゾリジノン(0.5g)とクロロ
メチル ピバラート(4.7g)の混合物を100℃で
6時間加熱撹拌した。冷却後反応液にジイソプロピルエ
ーテル(10ml)を加え、生じた粉末を濾取した。得ら
れた粉末をCHP−20Pカラムクロマトグラフィー
(溶出液:水→5%アセトニトリル水溶液→30%アセ
トニトリル水溶液→5%テトラヒドロフラン水溶液→1
0%テトラヒドロフラン水溶液→20%テトラヒドロフ
ラン水溶液)に付して精製すると、1−[(2R,3
R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒド
ロキシ−3−[2−オキソ−3−[4−[3−(2,2
−ジメチルプロパノイルオキシ)メチル−1(1H)−
1,2,3−トリアゾリオ]フェニル]−1−イミダゾリ
ジニル]ブチル]−4−[(2,2−ジメチルプロパノ
イルオキシ)メチル]−1H−1,2,4−トリアゾリウ
ム ジクロリド(化合物,134mg)及び化合物
(141mg)がいずれも白色粉末として得られた。 化合物1H−NMR(d6−DMSO)δ:0.97(3H,
d,J=6.8Hz), 1.13(9H,s),1.21(9H,s), 3.63-3.66(1H,
m), 3.98-4.15(3H,m), 4.62-4.78(1H,m), 4.88(1H,d, J
=14Hz), 5.23(1H,d,J=14Hz), 6.17(2H,s), 6.64(2H,s),
6.88(1H,s), 6.90-7.00(1H,m), 7.21-7.36(2H,m), 7.9
8(2H,d,J=9.8Hz), 8.05(2H,d,J=9.8Hz), 9.10 (1H,s),
9.34(1H,d,J=2.0Hz), 9.68(1H,d,J=2.0Hz), 10.64(1H,
s).
【0054】参考例13 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−
2−イミダゾリジノン(0.48g)とアセトン(10m
l)の混合物に、クロロメチル ピバラート(2.9ml)
を加え、還流、撹拌した。88時間後にクロロメチル
ピバラート(1.45ml)を加え、さらに14時間還
流、撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物にジエチル
エーテル(8ml)を加え、生じた粉末を濾取した。得ら
れた粉末をODSカラムクロマトグラフィー(溶出液:
メタノール/水=3/2)に付して精製すると、1−
[(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−3−[4−(1
H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−1−イミダ
ゾリジニル]ブチル]−4−[(2,2−ジメチルプロ
パノイルオキシ)メチル]−1H−1,2,4−トリアゾ
リウム クロリド(化合物,0.25g)が白色粉末
として得られた。1 H−NMR(d6−DMSO)δ:0.97(3H,d,J=7Hz),
1.13(9H,s), 3.61〜4.09(4H,m), 4.65〜4.75(1H,m), 4.
88(1H,d,J=14Hz), 5.14(1H,d,J=14Hz), 6.16(2H,s), 6.
75(1H,s), 6.91〜7.01(1H,m), 7.21〜7.37(2H,m), 7.90
(4H,s), 9.10(1H,s), 10.07(1H,s), 10.53(1H,s).
【0055】参考例14 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−
2−イミダゾリジノン(0.5g)、クロロメチル ピ
バラート(15.7g)及びアセトニトリル(2.4g)
の混合物を100℃で6.5時間加熱撹拌した。冷却後
反応液にジイソプロピルエーテル(10ml)を加え、生
じた粉末を濾取した。得られた粉末をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル→アセトン→
アセトン/エタノール=10/1→アセトン/エタノー
ル=5/1)に付して精製すると、1−[(2R,3
R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒド
ロキシ−3−[2−オキソ−3−[4−(1H−テトラ
ゾール−1−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニ
ル]ブチル]−4−[(2,2−ジメチルプロパノイル
オキシ)メチル]−1H−1,2,4−トリアゾリウム
クロリド(化合物,0.32g)が白色粉末として得
られた。 上記化合物(0.4g)を酢酸エチル(20ml)から
結晶化し、化合物の白色結晶(0.3g)を得た。融
点196−197℃(分解) 元素分析値 C2832ClF294として 計算値(%):C,53.21; H,5.10; N,19.94 実測値(%):C,53.17; H,5.15; N,19.76
【0056】参考例15 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フ
ェニル]−2−イミダゾリジノン(0.30g)とクロ
ロメチル アセタート(1.35g)の混合物を100
℃で24時間加熱撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残留
物をODSカラムクロマトグラフィー(溶出液:メタノ
ール/水=3/2)に付して精製すると、4−アセトキ
シメチル−1−[(2R,3R)−2−(2,4−ジフル
オロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−
3−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]−1
H−1,2,4−トリアゾリウム クロリド(化合物
45mg)が白色粉末として得られた。1H−NMR(d6
−DMSO)δ:0.97(3H,d,J=7Hz), 2.08(3H,s), 3.61
〜4.08(4H,m), 4.65〜4.75(1H,m), 4.86(1H,d,J=14Hz),
5.11(1H,d,J=14Hz), 6.07〜6.20(2H,m), 6.69(1H,s),
6.96〜7.05(1H,m), 7.25〜7.36(2H,m), 7.82〜7.95(5H,
m), 8.78(1H,s), 9.06(1H,s), 10.46(1H,s).
【0057】参考例16 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フ
ェニル]−2−イミダゾリジノン(0.63g)とアセ
トニトリル(20ml)の混合物に、クロロメチル イソ
ブチラート(1.71g)を加え、130時間還流撹拌
した。反応液を減圧濃縮し、残留物にジイソプロピルエ
ーテル(10ml)を加え、生じた粉末を濾取した。得ら
れた粉末をODSカラムクロマトグラフィー(溶出液:
メタノール/水=3/2)に付して精製した。流出液を
減圧濃縮した後、残留物を水(20ml)に溶解し、凍結
乾燥すると、1−[(2R,3R)−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ
−3−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]−4
−[(2−メチルプロパノイルオキシ)メチル]−1H
−1,2,4−トリアゾリウム クロリド(化合物
0.335g)が白色粉末として得られた。1 H−NMR(d6−DMSO)δ:0.97(3H,d,J=7Hz),
1.07(6H,d,J=7Hz), 2.59(1H,quintet,J=7Hz), 3.60〜4.
09(4H,m), 4.65〜4.75(1H,m), 4.87(1H,d,J=14Hz), 5.1
0(1H,d,J=14Hz), 6.10〜6.22(2H,m), 6.69(1H,s), 6.93
〜7.02(1H,m), 7.23〜7.35(2H,m), 7.82〜7.93(4H,m),
7.95(1H,s), 8.78(1H,s), 9.08(1H,s), 10.48(1H,s).
【0058】参考例17 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−
2−イミダゾリジノン(0.50g)とアセトン(20m
l)の混合物に、クロロメチル イソブチラート(1.3
7g)を加え、50時間還流撹拌した。反応液を減圧濃
縮し、残留物にジイソプロピルエーテル(10ml)を加
え、生じた粉末を濾取した。得られた粉末をODSカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液:メタノール/水=3/
2)に付して精製した。流出液を減圧濃縮した後、残留
物を水(20ml)に溶解し、凍結乾燥すると、1−
[(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−3−[4−(1
H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−1−イミダ
ゾリジニル]ブチル]−4−[(2−メチルプロパノイ
ルオキシ)メチル]−1H−1,2,4−トリアゾリウム
クロリド(化合物,0.15g)が白色粉末として
得られた。1H−NMR(d6−DMSO)δ:0.97(3H,
d,J=7Hz), 1.07(6H,d,J=7Hz), 2.59(1H,quintet,J=7H
z), 3.61〜4.08(4H,m), 4.65〜4.75(1H,m), 4.87(1H,d,
J=14Hz), 5.11(1H,d,J=14Hz), 6.14〜6.22(2H,m), 6.69
(1H,s), 6.92〜7.03(1H,m), 7.22〜7.37(2H,m), 7.90(4
H,s), 9.09(1H,s), 10.08(1H,s), 10.48(1H,s). 本品(50mg)を生理食塩水(1ml)から結晶化し、化
合物の白色粉末晶41mgを得た。融点217−219
℃(分解) 元素分析値 C2730ClF294・0.5H2Oとして 計算値(%):C,51.72; H,4.98; N,20.10 実測値(%):C,51.79; H,4.83; N,20.04
【0059】参考例18 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フ
ェニル]−2−イミダゾリジノン(100mg)と1−ク
ロロエチル エチル カルボナート(1.0g)の混合
物にアセトニトリル(0.5ml)を加え、85℃で60
時間撹拌した。冷後反応液にジイソプロピルエーテル
(4ml)を加え、生じた粉末を濾取した。得られた粉末
をODSカラムクロマトグラフィー(溶出液:メタノー
ル/水=3/2)に付して精製した。流出液を減圧濃縮
した後、残留物を水(10ml)に溶解し、凍結乾燥する
と、1−[(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフ
ェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−3−
[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フ
ェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]−4−[1
−(エトキシカルボニルオキシ)エチル]−1H−1,
2,4−トリアゾリウムクロリド(化合物,36mg)
が白色粉末として得られた。1H−NMR(d6−DMS
O)δ:0.97(3H,d,J=7Hz), 1.21,1.22(3H,t,J=7Hz),
1.80(3H,d,J=6Hz), 3.61〜4.25(6H,m), 4.63〜5.09(3H,
m), 6.67〜6.83(2H,m), 6.94〜7.03(1H,m), 7.21〜7.37
(2H,m), 7.82〜8.05(5H,m), 8.79(1H,s), 9.22(0.5H,
s), 9.27(0.5H,s), 10.70(0.5H,s), 10.80(0.5H,s).
【0060】参考例19 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−
2−イミダゾリジノン(0.61g)と1−クロロエチ
ル エチル カルボナート(3.7g)の混合物にアセ
トニトリル(1ml)を加え、95℃で38時間撹拌し
た。反応液を減圧濃縮し、残留物にジイソプロピルエー
テル(10ml)を加え、生じた粉末を濾取した。得られ
た粉末をODSカラムクロマトグラフィー(溶出液:メ
タノール/水=3/2)に付して精製した。流出液を減
圧濃縮した後、残留物を水(10ml)に溶解し、凍結乾
燥すると、1−[(2R,3R)−2−(2,4−ジフル
オロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−
3−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニ
ル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]−4−[1−
(エトキシカルボニルオキシ)エチル]−1H−1,2,
4−トリアゾリウム クロリド(化合物,90mg)が
白色粉末として得られた。1H−NMR(d6−DMS
O)δ:0.97(3H,d,J=7Hz), 1.21,1.22(3H,t,J=7Hz),
1.79,1.80(3H,d,J=6Hz), 3.62〜4.23(6H,m), 4.65〜5.1
0(3H,m), 6.69〜6.82(2H,m), 6.94〜7.04(1H,m), 7.26
〜7.38(2H,m), 7.90(4H,s), 9.23(0.5H,s), 9.27(0.5H,
s), 10.08(1H,s),10.72(0.5H,s), 10.82(0.5H,s).
【0061】参考例20 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3−
[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フ
ェニル]−2−イミダゾリジノン(0.5g)、クロロ
メチル イソプロピル カルボナート(3.2g)及び
アセトニトリル(1ml)の混合液を100℃で25時間
加熱撹拌した。冷却後反応液にジイソプロピルエーテル
(10ml)を加え、生じた粉末を濾取し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル→アセト
ン→アセトン/エタノール=10/1→アセトン/エタ
ノール=5/1)に付した。溶媒を減圧下留去して得た
残渣を酢酸エチルで再結晶した後、水(10ml)で溶解
し、水溶液を凍結乾燥すると、1−[(2R,3R)−
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ
−3−[2−オキソ−3−[4−(1H−1,2,3−ト
リアゾール−1−イル)フェニル]−1−イミダゾリジ
ニル]ブチル]−4−[(イソプロポキシカルボニルオ
キシ)メチル]−1H−1,2,4−トリアゾリウム ク
ロリド(化合物,0.18g)が白色粉末として得ら
れた。1H−NMR(d6−DMSO)δ:0.98(3H,d,J=7
Hz), 1.24(6H,d,J=6.4Hz), 3.52-3.67(1H,m), 3.93-4.0
0(3H,m), 4.69(1H,q,J=7Hz), 4.80(1H,quintet,J=6.4H
z), 4.88(1H,d,J=13.8Hz), 5.05(1H,d,J=13.8Hz), 6.12
(1H,d,J=10.8Hz), 6.20(1H,d,J=10.8Hz), 6.98-7.03(1
H,m), 7.23-7.36(2H,m), 7.84(2H,d,J=8Hz), 7.91(2H,
d,J=8Hz), 7.94(1H,d,J=1Hz), 8.77(1H,d,J=1Hz), 9.10
(1H,s), 10.38(1H,s). 上記化合物の凍結乾燥品(0.05g)をアセトニト
リル(3ml)から結晶化し、化合物の白色結晶(0.
01g)を得た。 元素分析値 C2831ClF285・H2Oとして 計算値(%):C,51.65; H,5.11; N,17.21 実測値(%):C,51.64; H,4.68; N,17.06
【0062】参考例21 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)フェニル]−2−イミダゾリジノン(0.5g)とアセト
ニトリル(10ml)の混合物に、 ブロモメチルアセタート
(0.1ml)を加え、 50℃で24時間加熱撹拌した。 反応液を
シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:
25g, 溶出液: 酢酸エチル→アセトン→アセトン/ エタ
ノール = 10/1)に付して精製後、残留物をエタノールか
ら結晶化すると、 4−アセトキシメチル−1−[(2
R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2
−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−3−[4−(1H−
1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル]−1
−イミダゾリジニル]ブチル]−1H−1,2,4−ト
リアゾリウム ブロミド(化合物 10, 0.135g)が
無色結晶として得られた。1 H-NMR(d6-DMSO) δ: 0.98(3H,d,J=7Hz), 2.08(3H,s),
3.62-4.08(4H,m), 4.66-4.75 (1H,m), 4.87(1H,d,J=14
Hz), 4.99(1H,d,J=14Hz), 6.07-6.21(2H,m), 6.34(1H,
s), 6.96- 7.07(1H,m), 7.24−7.35(2H,m), 7.83-7.94
(5H,m), 8.80(1H,s), 9.09(1H,s), 10.24(1H,s)
【0063】参考例22 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]
−2−イミダゾリジノン(0.5g)とアセトニトリル(10ml)
の混合物に、 ブロモメチル アセタート(0.2ml)を加え、
50℃で16時間加熱撹拌した。 反応液をシリカゲルフラッ
シュクロマトグラフィー(シリカゲル: 25g, 溶出液: 酢
酸エチル→アセトン→アセトン/エタノール = 10/1)に
付して精製後、 残留物をエタノールから結晶化すると、
4−アセトキシメチル−1−[(2R,3R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3
−[2− オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール−
1−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチ
ル]−1H−1,2,4−トリアゾリウム ブロミド(化
合物 11, 0.39g)が無色結晶として得られた。1 H-NMR(d6-DMSO) δ: 0.99(3H,d,J=7Hz), 2.09(3H,
s), 3.64−4.08(4H,m), 4.68-4.72 (1H,m), 4.86(1H,
d,J=14Hz), 5.01(1H,d,J=14Hz), 6.07-6.21(2H,m), 6.3
5(1H,s), 7.00- 7.09(1H,m), 7.28-7.38(2H,m), 7.91(4
H,s), 9.10(1H,s), 10.08(1H,s), 10.28(1H,s)
【0064】参考例23 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]
−2−イミダゾリジノン(0.5g)とアセトニトリル(10ml)
の混合物に、 ヨードメチル (2,3,4,5-テトラヒドロフ
ルフリル) カルボナート(0.594g)を加え、 50℃で15時間
加熱撹拌した。 反応液をシリカゲルフラッシュクロマト
グラフィー( 溶出液: 酢酸エチル→アセトン→アセトン
/エタノール = 10/1)に付して精製し、 目的画分を減圧
濃縮した。 残留物を ODSカラムクロマトグラフィー(溶
出液:メタノール/水=3/2)に付して精製し、 減圧濃縮し
た後、 凍結乾燥すると1−[(2R,3R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3
−[2−オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール−1
−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]
-4−[(2,3,4,5-テトラヒドロフルフリル)オキシカル
ボニルオキシメチル]−1H−1,2,4−トリアゾリ
ウム ヨージド(化合物30,0.4g)が無色粉末として得
られた。 本品を水(15ml)に溶解し、 Dowex 1×8(Cl-型)
の イオン交換樹脂に付し、 目的画分を減圧濃縮した後、
凍結乾燥すると1−[(2R,3R)−2−(2,4
−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−
オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)
フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]-4−
[(2,3,4,5−テトラヒドロフルフリル)オキシカ
ルボニルオキシメチル]−1H−1,2,4−トリアゾ
リウム クロリド(化合物21, 0.24g)が無色粉末として
得られた。1 H-NMR(d6-DMSO) δ: 0.97(3H,d,J=7Hz), 1.52-1.99(4
H,m), 3.61-4.17(9H,m),4.67- 4.82(1H,m), 4.86(1H,d,
J=14Hz), 5.10(1H,d,J=14Hz), 6.11-6.25(2H,m), 6.65
(1H,s), 6.69-7.06(1H,m), 7.28-7.39(2H,m), 7.90(4H,
s), 9.10(1H,s),10.08(1H,s), 10.47(1H,s)
【0065】参考例24 4−アセトキシメチル−1−[(2R,3R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3
−[2−オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール−1
−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]
−1H−1,2,4−トリアゾリウム ブロミド (化合
11, 0.81 g) をDowex 1x8 (Cl- 型) (溶出液:水)
に付し、凍結乾燥したところ4−アセトキシメチル−1
−[(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−3−[4−
(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−1−イ
ミダゾリジニル]ブチル]−1H−1,2,4−トリア
ゾリウム クロリド (化合物12, 0.61g) が白色
粉末として得られた。1 H-NMR (d6-DMSO)δ: 0.97 (3 H,d,J= 7.4 Hz), 2.08
(3 H,s), 3.62-3.66 (1H,m), 3.90-4.07 (3 H,m), 4.69
(1H,q,J= 7.4 Hz), 4.85 (1H,d,J= 14.6 Hz), 5.04 (1
H,d,J= 14.6Hz), 6.09 (1H,d,J= 11 Hz), 6.16 (1H,d,J
= 11 Hz), 6.55 (1H,s), 6.98-7.06 (1H,m), 7.23-7.38
(2 H,m), 7.90 (4 H,s), 9.06 (1H,s), 10.06 (1H,s),
10.34 (1H,s). 上記で得た化合物12の凍結乾燥品 (1.1 g) をエタノ
ール (20 ml) から再結晶し、化合物12の白色結晶 (1
g) を得た。 元素分析値 C25H26ClF2N9O4 として 計算値(%): C; 50.89, H; 4.44, N; 21.37, Cl; 6.01, 実測値(%): C; 50.61, H; 4.38, N; 21.24, Cl; 5.80. 化合物12の結晶(0.63 g)を水(10 ml)に溶解し、0℃
で一晩放置すると化合物12の水和物(0.61 g)が白色結
晶として得られた。 元素分析値 C25H26ClF2N9O4H2O として 計算値(%): C; 49.39, H; 4.64, N; 20.73, 実測値(%): C; 49.56, H; 4.64, N; 20.85.
【0066】参考例25 4−アセトキシメチル−1−[(2R,3R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3
−[2−オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール−1
−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]
−1H−1,2,4−トリアゾリウム ブロミド (化合
11, 0.5g) をテトラヒドロフラン (100 ml)
に溶解し、飽和食塩水 (100 ml) と振り混ぜ分液する操
作を5回繰り返した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧留去し得られた残査をエタノール (5 ml) から
再結晶すると、4−アセトキシメチル−1−[(2R,
3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−3−[2−オキソ−3−[4−(1H−テト
ラゾール−1−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニ
ル]ブチル]−1H−1,2,4−トリアゾリウム ク
ロリド (化合物 12,0.28g) が白色結晶として得
られた。本品は参考例24においてエタノールから結晶
化させた化合物12の結晶と物理化学的性質が一致し
た。
【0067】参考例26 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]
−2−イミダゾリジノン (1 g) とヨードメチル アセ
タート (0.8 g) の混合物をアセトニトリル(15 ml)
中、50-55 ℃ で15 時間加熱撹拌した。溶媒を減圧下留
去して得られた残留物をテトラヒドロフラン (100 ml)
に溶解し、少量のチオ硫酸ナトリウムを含む飽和食塩水
(100 ml) で1回洗浄した後、飽和食塩水 (100 ml) で4
回洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
下留去し得られた残査をシリカゲルクロマトグラフィー
(溶出液 : 酢酸エチル→アセトン→アセトン / エタノ
ール = 10 / 1→アセトン / エタノール = 5 / 1) に付
した。溶媒を減圧下留去して得られた残査をエタノール
(10 ml) から結晶化すると、4−アセトキシメチル−
1−[(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−3−[4
−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−1−
イミダゾリジニル]ブチル]−1H−1,2,4−トリ
アゾリウムクロリド(化合物12, 0.44g) が白色
結晶として得られた。本品は参考例24においてエタノ
ールから結晶化させた化合物12 の結晶と物理化学的
性質が一致した。
【0068】参考例27 4−アセトキシメチル−1−[(2R,3R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3
−[2−オキソ−3−[4−(1H−1,2,3−トリ
アゾール−1−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニ
ル]ブチル]−1H−1,2,4−トリアゾリウム ブ
ロミド (化合物10, 0.03g) をDowex 1×8 (Cl-
型) (溶出液:水) に付し、凍結乾燥したところ4−アセ
トキシメチル−1−[(2R,3R)−2−(2,4−
ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オ
キソ−3−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−
1−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチ
ル]−1H−1,2,4−トリアゾリウム クロリド
(化合物, 0.02g) が白色粉末として得られた。 元素分析値 C26H27ClF2N8O42H2O として 計算値: C; 49.96, H; 5.00, N; 17.93, Cl; 5.67, 実測値: C; 49.98, H; 4.57, N; 17.95, Cl; 6.04.
【0069】参考例28 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]
−2−イミダゾリジノン (0.5 g)、クロロメチル プロ
ピル カルボナート (3.2 g) 及びアセトニトリル (1 m
l) の混合物を 100℃ で12 時間加熱撹拌した。冷却
後、反応液にジイソプロピルエーテル (10 ml) を加
え、生じた粉末を濾取し、シリカゲルクロマトグラフィ
ー (溶出液 : 酢酸エチル→アセトン→アセトン / エタ
ノール =10 / 1→アセトン / エタノール = 5 / 1) に
付した。溶媒を減圧留去して得た残査をさらにODSカラ
ムクロマトグラフィー (溶出液 : メタノール / 水 = 3
/2) で精製すると1−[(2R,3R)−2−(2,
4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2
−オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール−1−イ
ル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]-4
−プロポキシカルボニルオキシメチル−1H−1,2,
4−トリアゾリウム クロリド (化合物19,0.02
g) が白色粉末として得られた。1 H-NMR (d6-DMSO)δ: 0.88 (3 H,t,J= 7.8 Hz), 0.97
(3 H,d,J= 7.0 Hz), 1.62(2 H,tq,J= 7.8 Hz), 3.63-3.
67 (1H,m), 3.80-4.05 (3 H,m), 4.09 (2 H,t,J=7.8 H
z), 4.69 (1H,q,J= 7.0 Hz), 4.88 (1H,d,J= 14.4 Hz),
5.05 (1H,d,J= 14.4 Hz), 6.13 (1H,d,J= 10.6 Hz),
6.21 (1H,d,J= 10.6 Hz), 6.52 (1H,s), 6.94−7.02
(1H,m), 7.24−7.33 (2 H,m), 7.90 (4 H,s), 9.10 (1
H,s), 10.05(1H,s), 10.39 (1H,s).
【0070】参考例29 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]
−2−イミダゾリジノン (1 g) 及びヨードメチル プ
ロピル カルボナート (0.9 g) の混合物をアセトニト
リル (15 ml) 中、50-55 ℃ で12 時間加熱撹拌した。
反応液をシリカゲルクロマトグラフィー (溶出液 : 酢
酸エチル / ヘキサン = 5 / 1→酢酸エチル→アセトン
→アセトン / エタノール = 10 / 1→アセトン / エタ
ノール =5 / 1) 及びODSカラムクロマトグラフィー (溶
出液 : メタノール / 水 = 3 / 2) に付して精製すると
1−[(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−3−[4
−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−1−
イミダゾリジニル]ブチル]-4−プロポキシカルボニ
ルオキシメチル−1H−1,2,4−トリアゾリウム
ヨージド (化合物20, 1 g) が淡黄色粉末として得ら
れた。1 H-NMR (d6-DMSO)δ: 0.88 (3 H,t,J= 7.2 Hz), 0.98
(3 H,d,J= 7.2 Hz), 1.61(2 H,tq,J= 7.2 Hz), 3.50-3.
70 (1H,m), 3.84−4.13 (3 H,m), 4.09 (2 H,t,J= 7.2
Hz), 4.68 (1H,q,J= 7.2 Hz), 4.86 (1H,d,J= 13.8 H
z), 4.96 (1H,d,J=13.8 Hz), 6.12 (1H,d,J= 11 Hz),
6.20 (1H,d,J= 11 Hz), 6.33 (1H,s), 6.97-7.07 (1H,
m), 7.21-7.38 (2 H,m), 7.90 (4 H,s), 9.11 (1H,s),
10.05 (1H,s), 10.21 (1H,s).
【0071】参考例30 1−[(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−3−[4
−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−1−
イミダゾリジニル]ブチル]-4−プロポキシカルボニ
ルオキシメチル−1H−1,2,4−トリアゾリウム
ヨージド (化合物20, 0.3g)をテトラヒドロフラ
ン / 酢酸エチル (3 / 1) 混液 (100 ml) に溶解し、飽
和食塩水(50 ml) で4回洗浄した。有機層を硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧下留去し得られた残査をエタノー
ル-アセトンから結晶化すると1−[(2R,3R)−
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ
−3−[2−オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール
−1−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチ
ル]-4−プロポキシカルボニルオキシメチル−1H−
1,2,4−トリアゾリウム クロリド (化合物19,
0.09g) が白色粉末として得られた。 元素分析値 C27H30ClF2N9O50.5H2O として 計算値: C; 50.43, H; 4.86, N; 19.60, Cl; 5.51, 実測値: C; 50.25, H; 4.71, N; 19.31, Cl; 5.42.
【0072】参考例31 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)フェニル]−2−イミダゾリジノン(0.80g)
とクロロメチル プロパナート(4.07g)の混合物
にアセトニトリル(1.6ml)を加え、アルゴン雰囲気
下100℃で12時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、
残留物にジイソプロピルエーテル(8ml)を加え、生じ
た粉末を濾取した。得られた粉末をシリカゲルフラッシ
ュクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル→アセトン
→アセトン/エタノール=9/1→4/1)に付し、目
的画分を減圧濃縮した。残留物をODSカラムクロマト
グラフィー(溶出液:メタノール/水=3/2)に付し
て精製した。流出液を減圧濃縮した後、水(10ml)に
溶解し、凍結乾燥すると1−[(2R,3R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3
−[2−オキソ−3−[4−(1H−1,2,3−トリ
アゾール−1−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニ
ル]ブチル]−4−プロパノイルオキシメチル−1H−
1,2,4−トリアゾリウム クロリド(化合物13
0.11g)が白色粉末として得られた。1 H−NMR(d6−DMSO)δ:0.92-1.12(6H,m),
2.25-2.55(2H,m), 3.60〜4.10(4H,m), 4.64〜4.75(1H,
m), 4.86(1H,d,J=14Hz), 5.08(1H,d,J=14Hz), 6.09〜6.
21(2H,m), 6.64(1H,s), 6.96〜7.06(1H,m), 7.22〜7.42
(2H,m), 7.80〜8.02(5H,m), 8.80(1H,brs), 9.07(1H,
s), 10.42(1H,s).
【0073】参考例32 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]
−2−イミダゾリジノン(0.80g)とクロロメチル
プロパナート(4.07g)の混合物にアセトニトリ
ル(1.6ml)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で
10時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物にジイ
ソプロピルエーテル(8ml)を加え、生じた粉末を濾取
した。得られた粉末をシリカゲルフラッシュクロマトグ
ラフィー(溶出液:酢酸エチル→アセトン→アセトン/
エタノール=9/1→5/1)に付し、目的画分を減圧
濃縮した。残留物をODSカラムクロマトグラフィー
(溶出液:メタノール/水=3/2)に付して精製し
た。流出液を減圧濃縮した後、残留物を水(10ml)に
溶解し、凍結乾燥すると1−[(2R,3R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3
−[2−オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール−1
−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]
−4−プロパノイルオキシメチル−1H−1,2,4−
トリアゾリウムクロリド(化合物14,0.04g)が
白色粉末として得られた。1 H−NMR(d6−DMSO)δ:0.97(3H,d,J=7Hz),
1.01(3H,t,J=7.4Hz), 2.38(2H,q,J=7.4Hz), 3.61〜4.09
(4H,m), 4.65〜4.75(1H,m), 4.86(1H,d,J=14Hz),5.08(1
H,d,J=14Hz), 6.11(1H,d,J=11Hz), 6.19(1H,d,J=11Hz),
6.61(1H,s), 6.96〜7.06(1H,m), 7.25〜7.49(2H,m),
7.90(4H,s), 9.07(1H,s), 10.07(1H,s), 10.40(1H,s).
【0074】参考例33 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)フェニル]−2−イミダゾリジノン(0.50g)
とクロロメチル エチル カルボナート(2.9g)の
混合物にアセトニトリル(0.5ml)を加え、100℃
で22時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物にジ
イソプロピルエーテル(10ml)を加え、生じた粉末を
濾取した。得られた粉末をシリカゲルフラッシュクロマ
トグラフィー(溶出液:酢酸エチル/アセトン=1/1
→アセトン→アセトン/エタノール=9/1→4/1)
に付し、目的画分を減圧濃縮した。残留物をODSカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液:メタノール/水=3/
2)に付して精製した後、水(15ml)に溶解し、凍結
乾燥すると1−[(2R,3R)−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ
−3−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−
イル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]−
4−エトキシカルボニルオキシメチル−1H−1,2,
4−トリアゾリウム クロリド(化合物15,0.14
g)が白色粉末として得られた。1 H−NMR(d6−DMSO)δ:0.97(3H,d,J=7Hz),
1.22(3H,t,J=7Hz), 3.60〜4.08(4H,m), 4.18(2H,q,J=7H
z), 4.63〜4.73(1H,m), 4.87(1H,d,J=14Hz), 5.10(1H,
d,J=14Hz), 6.13(1H,d,J=11Hz), 6.21(1H,d,J=11Hz),
6.65(1H,s), 6.96〜7.04(1H,m), 7.24〜7.37(2H,m), 7.
82〜7.95(5H,m), 8.78(1H,d,J=1Hz), 9.09(1H,s), 10.4
8(1H,s).
【0075】参考例34 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−3
−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]
−2−イミダゾリジノン(1.31g)とエチル ヨー
ドメチル カルボナート(1.25g)の混合物にアセ
トニトリル(20ml)を加え、アルゴン雰囲気下、60
℃で14時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物を
シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:酢
酸エチル→アセトン→アセトン/エタノール=4/1)
に付し、目的画分を減圧濃縮した。残留物をODSカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液:メタノール/水=3/
2)に付して精製すると1−[(2R,3R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3
−[2−オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール−1
−イル)フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]
−4−エトキシカルボニルオキシメチル−1H−1,
2,4−トリアゾリウム ヨージド(化合物17,1.
1g)が淡黄色粉末として得られた。1 H−NMR(d6−DMSO)δ:0.99(3H,d,J=7Hz),
1.23(3H,t,J=7Hz), 3.64−4.05(4H,m), 4.19(2H,q,J=7
Hz), 4.64−4.74(1H,m), 4.87(1H,d,J=14Hz),4.97(1H,
d,J=14Hz), 6.13(1H,d,J=11Hz), 6.21(1H,d,J=11Hz),
6.33(1H,br), 6.99-7.07(1H,m), 7.22-7.39(2H,m), 7.9
1(4H,s), 9.12(1H,s), 10.06(1H,s), 10.23(1H,s).
【0076】参考例35 1−[(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−3−[4
−(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−1−
イミダゾリジニル]ブチル]−4−エトキシカルボニル
オキシメチル−1H−1,2,4−トリアゾリウム ヨ
ージド(化合物17,1.10g)をイオン交換クロマ
トグラフィー(DOWEX 1×8,Cl- 型,300m
l)に付し、目的画分を減圧濃縮した後、エタノールか
ら再結晶すると1−[(2R,3R)−2−(2,4−
ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オ
キソ−3−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フ
ェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]−4−エト
キシカルボニルオキシメチル−1H−1,2,4−トリ
アゾリウム クロリド(化合物16,0.70g)が無
色粉末晶として得られた。1 H−NMR(d6−DMSO)δ:0.97(3H,d,J=7Hz),
1.22(3H,t,J=7Hz), 3.60-4.08(4H,m), 4.18(2H,q,J=7H
z), 4.63-4.73(1H,m), 4.87(1H,d,J=14Hz), 5.10(1H,d,
J=14Hz), 6.13(1H,d,J=11Hz), 6.21(1H,d,J=11Hz), 6.6
6(1H,s), 6.96-7.04(1H,m), 7.24−7.36(2H,m), 7.90
(4H,s), 9.09(1H,s), 10.07(1H,s), 10.48(1H,s).
【0077】参考例36 1-[(1R,2R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ
-1-メチル-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピ
ル]-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-2-イミ
ダゾリジノン (0.5 g)、クロロメチル イソプロピル
カルボナート (3.17 g) 及びアセトニトリル (1 ml) の
混合物を 100℃ で6 時間加熱撹拌した。冷後反応液に
ジイソプロピルエーテル (10 ml) を加え、生じた粉末
を濾取し、シリカゲルクロマトグラフィー (溶出液:酢
酸エチル→アセトン→アセトン/エタノール = 10/1→ア
セトン/エタノール = 5/1) に付した。溶媒を減圧留去
して得た残査をエタノール-アセトンから結晶化し、1-
[(2R,3R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-3
-[2-オキソ-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-
1-イミダゾリジニル]ブチル]-4-(イソプロポキシカルボ
ニルオキシ)メチル-1H-1,2,4-トリアゾリウム クロリ
ド (化合物18, 110mg)を白色粉末晶として得
た。1 H-NMR (d6-DMSO)δ: 0.98 (3 H,d,J=
7.4 Hz), 1.24 (6 H,d,J=
6.2 Hz), 3.62−3.66 (1H,
m), 3.98−4.0 (3 H,m), 4.6
9 (1H,q, J= 7.4 Hz), 4.80
(1H,quintet, J= 6.2 Hz),
4.87 (1H,d,J= 14.4 Hz),
5.04 (1H,d,J= 14.4 Hz),
6.11 (1H,d,J= 11 Hz), 6.1
9 (1H,d,J= 11 Hz), 6.51
(1H,s), 6.96−7.03 (1H,m),
7.22−7.38 (2 H,m), 7.90
(4 H,s), 9.10 (1H,s), 10.
06 (1H,s), 10.36 (1H,s).
【0078】参考例37 1−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)-2-ヒドロキシ-1-メチル-3-(1H-1,2,4-トリアゾー
ル-1-イル)プロピル]-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)
フェニル]-2-イミダゾリジノン (2.5 g) 及び(1,3-ジ
オキサン-5-イル) ヨードメチルカルボナート (3 g)
の混合物をアセトニトリル (40 ml) 中、50-55 ℃ で12
時間加熱撹拌した。反応液をシリカゲルクロマトグラ
フィー (溶出液:酢酸エチル/ヘキサン = 1/1→酢酸エチ
ル/ヘキサン = 10/1→酢酸エチル→アセトン→アセトン
/エタノール = 5/1) に付して精製すると、1-[(2R,3R)-
2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-3-[2-オキ
ソ-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-1-イミダ
ゾリジニル]ブチル]-4-[(1,3-ジオキサン-5-イル)オキ
シカルボニルオキシメチル]-1H-1,2,4-トリアゾリウム
ヨージド (化合物31, 4.22g)が黄色粉末とし
て得られた。1 H-NMR (d6-DMSO)δ: 0.98 (3 H,d,J= 7 Hz), 3.55-3.7
5 (1H,m), 3.87-4.02 (7H,m), 4.50-4.58 (1H,m), 4.67
-4.93 (5 H,m), 6.16 (1H,d,J= 11 Hz), 6.24 (1H,d,J=
11 Hz), 6.33 (1H,s), 6.97-7.07 (1H,m), 7.21-7.39
(2 H,m), 7.90 (4 H,s), 9.12 (1H,s), 10.05 (1H,s),
10.23 (1H,s).
【0079】参考例38 1-[(2R,3R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ
-3-[2-オキソ-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニ
ル]-1-イミダゾリジニル]ブチル]-4-[(1,3-ジオキサン-
5-イル)オキシカルボニルオキシメチル]-1H-1,2,4-トリ
アゾリウム ヨージド (化合物31, 1g) をDowex 1
×8 (Cl- 型) (溶出液:水) に付し、凍結乾燥したとこ
ろ1-[(2R,3R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキ
シ-3-[2-オキソ-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニ
ル]-1-イミダゾリジニル]ブチル]-4-[(1,3-ジオキサン-
5-イル)オキシカルボニルオキシメチル]-1H-1,2,4-トリ
アゾリウム クロリド (化合物22, 0.23g) が白
色粉末として得られた。1 H-NMR (d6-DMSO)δ: 0.97 (3 H,d,J= 6.6 Hz), 3.63-
3.66 (1H,m), 3.87-4.02(7 H,m), 4.52-4.59 (1H,m),
4.60-5.11 (5 H,m), 6.17 (1H,d,J= 11 Hz), 6.25(1H,
d,J= 11 Hz), 6.59 (1H,s), 6.97-7.04 (1H,m), 7.23-
7.40 (2 H,m), 7.90(4H,s),9.11 (1H,s), 10.06 (1H,
s), 10.44 (1H,s). 上記化合物22の凍結乾燥品(0.15g)をエタノー
ル(20ml)から結晶化し、化合物22の白色結晶
(0.14g)を得た。 元素分析値:C2830ClF297 計算値(%):C,49.60; H,4.46; N,18.59 実測値(%):C,49.60; H,4.46; N,18.40
【0080】参考例39 1-[(1R,2R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ
-1-メチル-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピ
ル]-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-2-イミ
ダゾリジノン(0.50g)とクロロメチル [(1S)-1-(エトキ
シカルボニル)エチル] カルボナート(1.09g)の混合物に
アセトニトリル(5ml)を加え、95℃で68時間撹拌した。
反応液を減圧濃縮し、残留物にジイソプロピルエーテル
(6ml)を加え、生じた粉末を濾取した。得られた粉末を
シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:酢
酸エチル→酢酸エチル/アセトン=1/1→アセトン→アセ
トン/エタノール=5/1)に付し、目的画分を減圧濃縮し
た。残留物をODSカラムクロマトグラフィー(溶出液:メ
タノール/水=3/2)に付して精製した。流出液を濃縮し
た後、水(50ml)に溶解し、凍結乾燥すると、1-[(2R,3R)
-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-3-[2-オキ
ソ-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-1-イミダ
ゾリジニル]ブチル]-4-[[(1S)-1-エトキシカルボニルエ
トキシ]カルボニルオキシメチル]-1H-1,2,4-トリアゾリ
ウム クロリド(化合物23,0.22g)が白色粉末と
して得られた。1 H-NMR(d6-DMSO)δ:0.98(3H,d,J=7Hz), 1.17(3H,t,J=7H
z), 1.43(3H,d,J=7Hz),3.60-4.08(4H,m), 4.14(2H,q,J=
7Hz), 4.65-4.75(1H,m), 4.86(1H,d,J=14Hz),5.02(1H,
q,J=7Hz), 5.11(1H,d,J=14Hz), 6.24(2H,s), 6.65(1H,
s), 6.95-7.05(1H,m), 7.25-7.39(2H,m), 7.90(4H,s),
9.11(1H,s), 10.07(1H,s), 10.52(1H,s)
【0081】参考例40 1-[(1R,2R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ
-1-メチル-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピ
ル]-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-2-イミ
ダゾリジノン(1.0g)と [(1S)-1-(ベンジルオキシカルボ
ニル)エチル] ヨードメチル カルボナート (1.53g)の混
合物にアセトニトリル(15ml)を加え、アルゴン雰囲気
下、60℃で12時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、
シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:酢
酸エチル→アセトン→アセトン/エタノール=4/1)に付
し、目的画分を減圧濃縮した。残留物をODSカラムクロ
マトグラフィー(溶出液:メタノール/水=3/2)に付して
精製した後、イオン交換クロマトグラフィー(DOWEX 1×
8,Cl-型)に付し、目的画分を減圧濃縮すると、1-[(2R,3
R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-3-[2-オ
キソ-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-1-イミ
ダゾリジニル]ブチル]-4-[[(1S)-1-(ベンジルオキシカ
ルボニルエトキシ]カルボニルオキシメチル]-1H-1,2,4-
トリアゾリウム クロリド(化合物24,0.25g)が白
色粉末として得られた。1 H-NMR(d6-DMSO)δ:0.97(3H,d,J=7.0Hz), 1.45(3H,d,J=
6.6Hz), 3.60-4.08(4H,m), 4.65-4.78(1H,m), 4.85(1H,
d,J=14Hz), 5.07-5.18(4H,m), 6.23(2H,s), 6.67(1H,
s), 6.95-7.04(1H,m), 7.24-7.37(7H,m), 7.9(4H,s),
9.09(1H,s), 10.07(1H,s), 10.53(1H,s)
【0082】参考例41 1-[(1R,2R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ
-1-メチル-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピ
ル]-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-2-イミ
ダゾリジノン(2.0g)と (3-ベンジルオキシプロピル) ヨ
ードメチル カルボナート(2.9g)の混合物にアセトニト
リル(20ml)を加え、アルゴン雰囲気下、50〜55℃で20時
間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残留物を酢酸エ
チル(100ml)及びテトラヒドロフラン(50ml)の混液に溶
解し、飽和食塩水(50ml)及び5%チオ硫酸ナトリウム水溶
液(0.1ml)から成る混液と振とうした。有機層をさらに
飽和食塩水(50ml)で4回洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルフ
ラッシュクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル→ア
セトン→アセトン/エタノール=4/1)に付し、目的画分
を減圧濃縮した。残留物をODSカラムクロマトグラフィ
ー(溶出液:メタノール/水=3/2)に付して精製した後、
イオン交換クロマトグラフィー(DOWEX 1×8,Cl-型)に付
し、目的画分を減圧濃縮すると、1-[(2R,3R)-2-(2,4-ジ
フルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-3-[4-(1
H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-1-イミダゾリジニ
ル]ブチル]-4-[(3-ベンジルオキシプロポキシ)カルボニ
ルオキシメチル]-1H-1,2,4-トリアゾリウム クロリド
(化合物25,0.79g)が白色粉末として得られた。1 H-NMR(d6-DMSO)δ:0.97(3H,d,J=7.2Hz), 1.89(2H,quin
tet,J=6.4Hz), 3.47(2H,t,J=6.2Hz), 3.60-4.09(4H,m),
4.22(2H,t,J=6.6Hz), 4.44(2H,s), 4.65-4.75(1H,m),
4.86(1H,d,J=14Hz), 5.09(1H,d,14Hz), 6.12(1H,d,J=11
Hz), 6.20(1H,d,J=11Hz), 6.62(1H,s), 6.94-7.04(1H,
m), 7.24-7.36(7H,m), 7.9(4H,s), 9.09(1H,s), 10.07
(1H,s), 10.45(1H,s)
【0083】参考例42 1−[(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オキソ−3−[4−
(1H−テトラゾール−1−イル)フェニル]−1−イ
ミダゾリジニル]ブチル]−4−[(3−ベンジルオキ
シプロポキシ)カルボニルオキシメチル]−1H−1,
2,4−トリアゾリウム クロリド(化合物25,0.6
6g)をメタノール(25ml)に溶解し、1N塩酸
(0.89ml)及び10%パラジウム−炭素(50%含
水,0.33g)を加えて水素雰囲気下、室温で1.5時
間撹拌した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃縮した。残留
物をODSカラムクロマトグラフィー(溶出液:メタノ
ール/水=3/2)に付して精製した後、エタノールか
ら再結晶を行うと、1−[(2R,3R)−2−(2,4
−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−
オキソ−3−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)
フェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]−4−
[(3−ヒドロキシプロポキシ)カルボニルオキシメチ
ル]−1H−1,2,4−トリアゾリウム クロリド(化
合物26,0.19g)が無色粉末晶として得られた。1 H−NMR(d6−DMSO)δ:0.98(3H,d,J=7Hz),
1.74(2H,quintet,J=6Hz), 3.44(2H,dt,J=6Hz,5Hz), 3.6
0-4.10(4H,m), 4.20(2H,t,J=6Hz), 4.59(1H,t,J=5Hz),
4.65-4.75(1H,m), 4.87(1H,d,J=14Hz), 5.10(1H,d,J=14
Hz), 6.13(1H,d,J=11Hz), 6.21(1H,d,J=11Hz), 6.63(1
H,s), 6.95-7.05(1H,m), 7.25-7.37(2H,m),7.89(4H,s),
9.09(1H,s), 10.06(1H,s), 10.48(1H,s).
【0084】参考例43 1-[(1R,2R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ
-1-メチル-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピ
ル]-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-2-イミ
ダゾリジノン (1.6 g) 及びヨードメチル [(4S)-2,2-
ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル]メチル カルボナ
ート (2.1 g) の混合物をアセトニトリル (20 ml) 中、
55 ℃ で15 時間加熱撹拌した。反応液をシリカゲルク
ロマトグラフィー (溶出液:酢酸エチル→アセトン→ア
セトン/エタノール = 5/1) に付した後、さらにイオン
交換クロマトグラフィー(Dowex 1x8,Cl-) (溶出液:
水) に付した。流出液を減圧留去して得た残査をODSカ
ラムクロマトグラフィー (溶出液:メタノール/水 = 3/
2) で精製後、減圧下溶媒を留去して得た残査をエタノ
ールから結晶化すると1-[(2R,3R)-2-(2,4-ジフルオロフ
ェニル)-2-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-3-[4-(1H-テトラゾ
ール-1-イル)フェニル]-1-イミダゾリジニル]ブチル]-4
-[[(4S)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル]メチ
ルオキシカルボニルオキシメチル]-1H-1,2,4-トリアゾ
リウム クロリド (化合物27, 0.4g) が白色結晶
として得られた。1 H-NMR(d6-DMSO)δ:0.98(3H,d,J=7.0Hz), 1.26(3H,s),
1.30(3H,s), 3.62-3.72(2H,m), 3.97-4.34(7H,m), 4.70
(1H,q,J=7.0Hz), 4.88(1H,d,J=14.2Hz), 5.12(1H,d,14.
2Hz), 6.16(1H,d,J=11.0Hz), 6.24(1H,d,J=11.0Hz), 6.
66(1H,s), 6.94-7.03(1H,m), 7.21-7.38(2H,m), 7.89(4
H,s), 9.10(1H,s), 10.05(1H,s), 10.51(1H,s)
【0085】参考例44 1-[(2R,3R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ
-3-[2-オキソ-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニ
ル]-1-イミダゾリジニル]ブチル]-4-[[(4S)-2,2-ジメチ
ル-1,3-ジオキソラン-4-イル]メチルオキシカルボニル
オキシメチル]-1H-1,2,4-トリアゾリウム クロリド
(化合物27, 0.1g) をテトラヒドロフラン (1.5 m
l) に溶解し、氷冷下1規定塩酸水溶液 (1.5 ml) を加え
た後、室温で4時間撹拌した。反応液をODSカラムクロマ
トグラフィー (溶出液 : メタノール/水 = 3/2) に付し
て精製すると1-[(2R,3R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-
2-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-3-[4-(1H-テトラゾール-1-
イル)フェニル]-1-イミダゾリジニル]ブチル]-4-[[(2S)
-2,3-ジヒドロキシプロポキシ]カルボニルオキシメチ
ル]-1H-1,2,4-トリアゾリウム クロリド (化合物28,
0.05g) が白色粉末として得られた。1 H-NMR (d6-DMSO)δ: 0.98 (3 H,d,J= 7.0 Hz), 3.26-
4.24 (9 H,m), 4.70 (1H,q, J= 7.0 Hz), 4.86 (1H,d,J
= 14.6 Hz), 5.09 (1H,d,J= 14.6Hz), 6.15 (1H,d,J= 1
1.0 Hz), 6.22 (1H,d,J= 11.0 Hz), 6.63 (1H,s), 6.96
-7.06 (1H,m), 7.23-7.36 (2 H,m), 7.90 (4 H,s), 9.1
0 (1H,s), 10.06 (1H,s), 10.46 (1H,s).
【0086】参考例45 1-[(1R,2R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ
-1-メチル-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピ
ル]-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]- 2 -
イミダゾリジノン (1.0 g) のアセトニトリル (15 ml)
溶液に、窒素気流下 ( 3 - ベンジルオキシカルボニル
プロピル) ヨードメチル カルボナート(1.0 g) を加
え、45 - 50 ℃ で 20 時間攪拌した。反応液を減圧濃
縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (
溶出液:酢酸エチル→アセトン ) に付し、目的分画を
減圧濃縮した。残留物を ODS カラムクロマトグラフィ
ー ( 溶出液:メタノール/水 = 3/2 ) に付して精製す
ると、4 - [( 3 - ベンジルオキシカルボニルプロポキ
シ ) カルボニルオキシメチル] - 1 - [(2R, 3R) - 2 -
(2, 4 - ジフルオロフェニル ) - 2 - ヒドロキシ - 3
- [2 - オキソ - 3 - [4- (1H-テトラゾール-1-イル)
フェニル] - 1 - イミダゾリジニル]ブチル] - 1H- 1,
2, 4 - トリアゾリウム ヨージド ( 化合物32, 1.
47g) が黄色粉末として得られた。1 H-NMR (d6-DMSO)δ: 1.04 (3H,d,J= 7 Hz), 1.83-1.97
(2H,m), 2.45 (2H,t, J= 7 Hz), 3.57-3.69 (2H,m),
3.90-4.09 (2H,m), 4.18 (2H,t, J= 7 Hz), 4.69(1H,q,
J= 7 Hz), 4.87 (1H,d,J= 14 Hz), 4.98 (1H,d,J= 14
Hz), 5.08 (2H,s), 6.14 (1H,d,J= 11 Hz), 6.22 (1H,
d,J= 11 Hz), 6.33 (1H,s), 6.99-7.08 (1H,m), 7.23-
7.32 (2H,m), 7.35 (5H,s), 7.91 (4H,s), 9.12 (1H,
s), 10.07 (1H,s), 10.24 (1H,s).
【0087】参考例46 4 - [( 3 - ベンジルオキシカルボニルプロポキシ ) カ
ルボニルオキシメチル] - 1 - [(2R, 3R) - 2 - (2, 4
- ジフルオロフェニル ) - 2 - ヒドロキシ -3 - [2 -
オキソ - 3 - [4 - (1H-テトラゾール-1-イル)フェニ
ル] - 1 - イミダゾリジニル]ブチル] - 1H - 1, 2, 4
- トリアゾリウム ヨージド ( 化合物32, 1.47
g) をイオン交換クロマトグラフィー(Dowex 1x8, Cl-
型、500ml)に付し、目的分画を減圧濃縮することによ
り、4 - [( 3 - ベンジルオキシカルボニルプロポキシ
) カルボニルオキシメチル] - 1 - [(2R, 3R) - 2 -
(2,4 - ジフルオロフェニル ) - 2 - ヒドロキシ - 3 -
[2 - オキソ - 3 - [4 -(1H - テトラゾール-1-イル)
フェニル] - 1 - イミダゾリジニル]ブチル] - 1H- 1,
2, 4 - トリアゾリウム クロリド ( 化合物29, 89
3mg) が白色粉末として得られた。1 H - NMR (d6-DMSO) δ:1.04 (3H,d,J= 7 Hz), 1.82-1.
99 (2H,m), 2.44 (2H,t,J= 7 Hz), 3.53-3.67 (2H,m),
3.95-4.03 (2H,m), 4.17 (2H,t, J= 7 Hz), 4.68 (1H,
q, J= 7 Hz), 4.87 (1H,d,J= 14 Hz), 5.06 (1H,d,J= 1
4 Hz), 5.07 (2H,s), 6.13 (1H,d,J= 11 Hz), 6.21 (1
H,d,J= 11 Hz), 6.56 (1H,s), 6.95-7.05 (1H,m), 7.23
-7.33 (2H,m), 7.34 (5H,s), 7.90 (4H,s), 9.09 (1H,
s), 10.07 (1H,s), 10.41 (1H,s).
【0088】参考例47 4 - [( 3 - ベンジルオキシカルボニルプロポキシ ) カ
ルボニルオキシメチル] - 1 - [(2R, 3R) - 2 - (2, 4
- ジフルオロフェニル ) - 2 - ヒドロキシ -3 - [2 -
オキソ - 3 - [4 - (1H-テトラゾール-1-イル)フェニ
ル] - 1 - イミダゾリジニル]ブチル] - 1H - 1, 2, 4
- トリアゾリウム クロリド ( 化合物29, 155m
g) をメタノール (6 ml) に溶解し、1N 塩酸 (0.2 ml)
及び 10% パラジウム - 炭素 (50 % 含水、77 mg) を
加えて水素雰囲気下、室温で 0.5時間撹拌した。触媒を
ろ別後、ろ液に蒸留水を加え減圧濃縮後、凍結乾燥する
と1 - [(2R, 3R) - 2 - (2, 4 - ジフルオロフェニル )
- 2 - ヒドロキシ - 3- [ 2 - オキソ - 3- [4 - (1H-
テトラゾール-1-イル)フェニル ] - 1 - イミダゾリジ
ニル ] ブチル ] - 4 - [(3 - カルボキシプロポキシ)
カルボニルオキシメチル ] - 1H - 1, 2, 4 - トリアゾ
リウム クロリド ( 化合物33, 122mg) が白色
粉末として得られた。1 H - NMR (d6-DMSO) δ:0.98 (3H,d,J= 7 Hz), 1.78-1.
90 (2H,m), 2.29 (2H,t,J= 7 Hz), 3.54-3.69 (2H,m),
3.94-4.04 (2H,m), 4.16 (2H,t, J= 7 Hz), 4.69 (1H,
q, J= 7 Hz), 4.87 (1H,d,J= 14 Hz), 5.06 (1H,d,J= 1
4 Hz), 6.13 (1H,d,J= 11 Hz), 6.21 (1H,d,J= 11 Hz),
6.54 (1H,s), 6.95-7.10 (1H,m), 7.24-7.37 (2H,m),
7.90 (4H,s), 8.31 (1H,s), 9.09 (1H,s), 10.06 (1H,
s), 10.34 (1H,s).
【0089】参考例48 ブロモメチル アセタート (2.4 g) とヨウ化ナトリウ
ム (2.3 g) をアセトニトリル (75 ml) 中、80℃ で2時
間加熱撹拌した。反応液を室温に冷却した後、析出した
結晶を濾過して除いた。濾液に1-[(1R,2R)-2-(2,4-ジフ
ルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-1-メチル-3-(1H-1,2,4-
トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-[4-(1H-テトラゾー
ル-1-イル)フェニル]-2-イミダゾリジノン (5 g) を加
え、45℃で16時間加熱撹拌した。反応液中の沈殿物を濾
過して除き、溶媒を減圧下留去した。残留物をテトラヒ
ドロフラン (150 ml) に溶解し、飽和食塩水 (150 ml)
と5%チオ硫酸ナトリウム水溶液 (10 ml) の混液で洗浄
した後、飽和食塩水 (150 ml) で2回洗浄した。テトラ
ヒドロフラン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
下溶媒を留去した。得られた残査にエタノール (50 ml)
を加え、減圧留去した後、アセトン (3 ml) とエタノ
ール (1.3 ml) を加え、0℃ で2時間放置した。析出し
た白色固体にエタノ−ル (3 ml) を加えて濾取し、減圧
下乾燥した。得られた白色粉末をテトラヒドロフラン
(400 ml) とメタノール (70 ml) の混液に溶解し、飽和
食塩水 (250 ml) で7回洗浄した。有機層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残査をエ
タノール (150 ml) とアセトン (50 ml) の混液に溶解
し、減圧留去した後、エタノール (100 ml) を加え再び
溶媒を減圧下留去した。得られた残査に更にエタノール
(150 ml) とアセトン (50ml) の混液を加え溶解し、溶
液が約 20 ml になるまで溶媒を減圧下留去した後、2時
間室温で放置した。生じた固体を濾取すると、4-アセト
キシメチル-1-[(2R,3R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2
-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イ
ル)フェニル]-1-イミダゾリジニル]ブチル]-1H-1,2,4-
トリアゾリウム クロリド (化合物12, 3.6g)が
白色結晶として得られた。本品は参考例24においてエ
タノールから結晶化させた化合物12の結晶と物理化学
的性質が一致した。
【0090】参考例49 1-[(1R,2R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ
-1-メチル-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピ
ル]-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-2-イミ
ダゾリジノン(2.0g)と[2-(アセチルアミノ)エチル] ヨ
ードメチル カルボナート(2.9g)の混合物にアセトニト
リル(20ml)を加え、アルゴン雰囲気下、50〜55℃で20時
間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残留物を酢酸エ
チル(100ml)及びテトラヒドロフラン(50ml)の混液に溶
解し、飽和食塩水(50ml)及び5%チオ硫酸ナトリウム水溶
液(0.1ml)から成る混液と振とうした。有機層をさらに
飽和食塩水(50ml)で4回洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルフ
ラッシュクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル→ア
セトン→アセトン/エタノール=4/1)に付し、目的画分
を減圧濃縮した。残留物をODSカラムクロマトグラフィ
ー(溶出液:メタノール/水=3/2)に付して精製した後、
イオン交換クロマトグラフィー(Dowex 1×8,Cl-型)に付
し、目的画分を減圧濃縮すると、1-[(2R,3R)-2-(2,4-ジ
フルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-3-[4-(1
H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-1-イミダゾリジニ
ル]ブチル]-4-[(2-アセチルアミノエトキシ)カルボニル
オキシメチル]-1H-1,2,4-トリアゾリウム クロリド(化
合物34,0.50g)が白色粉末として得られた。1 H--NMR(d6-DMSO)δ:0.97(3H,d,J=7Hz),1.77(3H,s),
3.30(2H,q,J=6Hz),3.60-3.72(1H,m),3.92-4.08(3H,
m),4.12(2H,t,J=6Hz),4.65-4.75(1H,m),4.87(1H,d,J
=14Hz),5.10(1H,d,J=14Hz),6.14(1H,d,J=11Hz),6.23
(1H,d,J=11Hz),6.63(1H,s),6.95-7.05(1H,m),7.26-
7.37(2H,m),7.90(4H,s),8.09(1H,t,J=6Hz),9.10(1H,
s),10.07 (1H,s),10.49(1H,s).
【0091】参考例50 1-[(1R,2R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ
-1-メチル-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピ
ル]-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-2-イミ
ダゾリジノン(1.0g)と ヨードメチル [3-(メトキシ)プ
ロピル] カルボナート(1.1g)の混合物にアセトニトリル
(10ml)を加え、アルゴン雰囲気下、40〜50℃で15時間撹
拌した。反応液を減圧濃縮した後、残留物をアセトニト
リル(5ml)及び酢酸エチル(100ml)に溶解し、飽和食塩水
(50ml)及び5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(0.1ml)から成
る混液と振とうした。有機層をさらに飽和食塩水(50ml)
で4回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下
に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルフラッシュクロ
マトグラフィー(溶出液:酢酸エチル→アセトン→アセ
トン/エタノール=4/1)に付し、目的画分を減圧濃縮し
た。残留物をイオン交換クロマトグラフィー(Dowex 1×
8,Cl-型)に付した後、ODSカラムクロマトグラフィー(溶
出液:メタノール/水=3/2)に付して精製すると、1-[(2
R,3R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-3-[2
-オキソ-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-1-
イミダゾリジニル]ブチル]-4-[(3-メトキシプロポキシ)
カルボニルオキシメチル]-1H-1,2,4-トリアゾリウム ク
ロリド(化合物35,0.80g)が白色粉末として得ら
れた。1 H-NMR(d6-DMSO)δ:0.97(3H,d,J=7Hz),1.83(2H,quint
et,J=6Hz),3.20(3H,s),3.35(2H,t,J=6Hz),3.55-3.70
(1H,m),3.90-4.10(3H,m),4.18(2H,t,J=6Hz),4.64-4.
75(1H,m),4.87(1H,d,J=14Hz),5.11(1H,d,J=14Hz),6.
14(1H,d,J=11Hz),6.22(1H,d,J=11Hz),6.66(1H,s),6.
95-7.05(1H,m),7.25-7.39(2H,m),7.90(4H,s),9.10(1
H,s),10.07(1H,s),10.48(1H,s).
【0092】参考例51 ブロモメチル アセタート (424 mg) とヨウ化ナトリウ
ム (415 mg) をアセトニトリル (15 ml) 中、80℃ で2
時間加熱撹拌した。反応液を室温に冷却した後、析出し
た臭化ナトリウムを濾過して除いた。濾液に2-[(1R,2R)
-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-1-メチル-
3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-4-[4-(2,
2,3,3-テトラフルオロプロポキシ)フェニル]-3-(2H,4H)
-1,2,4-トリアゾロン (1 g) を加え、45℃ で16時間加
熱撹拌した。反応液中の沈殿物を濾過して除き、溶媒を
減圧下留去した。残留物をテトラヒドロフラン (30 ml)
に溶解し、飽和食塩水 (30 ml) と5%チオ硫酸ナトリウ
ム水溶液 (2 ml) の混液で洗浄した後、飽和食塩水 (30
ml) で2回洗浄した。テトラヒドロフラン層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られ
た残留物をシリカゲルクロマトグラフィー (溶出液 :
酢酸エチル→酢酸エチル / エタノール = 10 / 1→ 4 /
1) に付した後、さらにDowex 1x8 (Cl- 型) (溶出液 :
水) に付し、凍結乾燥したところ4-アセトキシメチル-
1-[(2R,3R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ
-3-[4,5-ジヒドロ-5-オキソ-4-[4-(2,2,3,3-テトラフル
オロプロポキシ)フェニル]-1H-1,2,4-トリアゾール-1-
イル]ブチル-1H-1,2,4-トリアゾリウム クロリド(化合
36, 294mg)が白色粉末として得られた。1 H-NMR(d6-DMSO)δ: 1.22 (3H, d, J=7Hz), 2.08 (3H,
s), 4.66 (2H, t, J=14Hz), 4.85 (1H, d, J=14Hz), 4.
89 (1H, q, J=7Hz), 4.98 (1H, d, J=14Hz), 6.09 (1H,
d, J=11Hz), 6.19 (1H, d, J=11Hz), 6.26 (1H, s),
6.69 (1H, tt, J=52, 5Hz), 6.97-7.06 (1H, m), 7.23
(2H, d, J=9Hz), 7.25-7.41 (2H, m), 7.69(2H, d, J=9
Hz), 8.58 (1H, s), 9.09 (1H, s), 10.25 (1H, s).
【0093】参考例52 1-[(1R,2R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ
-1-メチル-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピ
ル]-3-[4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-2-イミ
ダゾリジノン(200 mg)とブロモメチル アセタート(77.
1 mg)をアセトニトリル(2 ml)中、アルゴン雰囲気下、8
0℃で7時間加熱撹拌した。反応液にアセトニトリル(11
ml)を加え、析出した結晶を80℃に加熱して溶解した。
室温に冷却した後、シリカゲル(400 mg)を加え、室温で
10分間撹拌した。シリカゲルを濾去し、アセトニトリル
とテトラヒドロフランの混液(1 / 1, 2 ml x 3)で洗浄
した。母液と洗液を合わせた溶液に飽和食塩水(10 ml)
を加え、室温で30分間撹拌後、有機層を分離した。同様
の操作[飽和食塩水(10 ml)添加、室温30分間撹拌そして
有機層の分離]を更に3回繰り返し行った。有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。
残留物をテトラヒドロフラン(3 ml)に溶解し、室温で5
時間放置した。析出した白色固体(179 mg)を濾取し、メ
タノールとテトラヒドロフランの混液(1 / 1, 4 ml)に
溶解した。減圧濃縮後、残留物にテトラヒドロフラン(2
ml)を加えて溶解し、室温で5時間放置した。析出した
白色粉末(167 mg)を濾取し、エタノール(6 ml)とアセト
ン(0.5 ml)の混液を加え溶解した。溶液を約2 mlになる
まで減圧濃縮し、3時間室温で放置した。析出した固体
を濾取すると、4-アセトキシメチル-1-[(2R,3R)-2-(2,4
-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-3-[4
-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニル]-1-イミダゾリジ
ニル]ブチル]-1H-1,2,4-トリアゾリウム クロリド(化
合物12, 126mg)が白色結晶として得られた。本
品は参考例24においてエタノールから結晶化させた化
合物12 の結晶と物理化学的性質が一致した。
【0094】比較例 本発明の添加剤を入れずに調製した参考例24で得られ
た化合物12の凍結乾燥製剤の安定性を示す。1バイア
ル当たり表5の処方で液を調製し9pバイアルに充填し
た。凍結乾燥条件を次に示す。−50℃以下で2時間凍
結させ、昇温速度10℃/hで−10℃まで温度を上げ1
2時間1次乾燥した。その後10℃/hで45℃まで上げ
6時間2次乾燥を行った。真空度は全工程を通じ0.0
5torrとした。なお復圧時には低水分窒素を用いた。カ
ールフィッシャーで測定した水分値は処方1は0.78
%、処方2は0.95%であった。安定性試験結果は表
6のとおりであり、極めて不安定であった。
【表5】
【表6】
【0095】実施例1 参考例24で得られた化合物12と添加剤(乳糖、白
糖、または麦芽糖)を表7の割合で配合した凍結乾燥製
剤を調製した。凍結乾燥条件は比較例と同じであった。
カールフィッシャーによる水分値は、処方3:0.89
%、処方4:0.3%、処方5:0.3%であった。安
定性試験を実施したところ表8の結果を得た。本発明の
医薬組成物は比較例に比べ著しく安定性が改善された。
【表7】
【表8】
【0096】実施例2 実施例1の処方4、処方5の40℃4ヶ月保存品に5%
糖液(グルコース水溶液)5mlを加え、溶解後の安定
性を調べた。室温(約23℃)8時間後まで外観、溶
状、含量ともに安定であった。 実施例3 参考例24で得られた化合物12と添加剤(イノシトー
ル)を1バイアル(35P)当たり表9の割合で配合し
た凍結乾燥製剤を調製した。凍結乾燥条件を次に示す。
−50℃以下で約2時間凍結させ、昇温速度10℃/hr
で−10℃まで温度を上げ48時間一次乾燥した。その
後10℃/hrで45℃まで上げ6時間2次乾燥を行っ
た。真空度は全行程を通じ0.06torrとした。なお復
圧時には低水分窒素を用いた。カールフィッシャーによ
る水分値は、0.1%であった。安定性試験を実施した
ところ表10の結果を得た。本発明の組成物は比較例に
比べ著しく安定性が改善された。
【表9】
【表10】
【0097】実施例4 実施例3の処方の60℃1ヶ月保存品に5%糖液(グル
コース水溶液)50mlを加え、溶解後の安定性を調べ
た。室温(約23℃)8時間まで外観、溶状、含量とも
に安定であった。 実施例5 参考例24で得られた化合物12と添加剤(トレハロー
ス)を1バイアル(35P)当たり表11の割合で配合
した凍結乾燥製剤を調製した。凍結乾燥条件は実施例3
と同じであった。安定性試験を実施したところ表12の
結果を得た。本発明の医薬組成物は比較例に比べ著しく
安定性が改善された。
【表11】
【表12】
【0098】実施例6 実施例5の処方の60℃1ヶ月保存品に5%糖液(グル
コース水溶液)50mlを加え、溶解後の安定性を調べ
た。室温(約23℃)8時間まで外観、溶状ともに安定
であった。 実験例1 方法:シクロフォスファミドの200mg/kgを4日
前に腹腔内投与して好中球減少状態にした6週齢のCD
F1雌マウス(n=5)に冷凍保存のA.fumigatus
TIMM1728分生子液を1000倍希釈し、0.2
ml尾静脈に接種した(6×104CFU/mouse)。化
合物12を5%糖液(グルコース水溶液)に溶解して、
感染2時間後に1回、翌日から2日間は1日2回、合計
5回静脈内投与した。生残マウス数を感染10日後まで
記録し、延命効果を判定した。 結果:化合物12の実験的マウスアスペルギルス感染症
に対する静脈内投与での感染防御効果(ED50)は1.
7mg/kgであった。
【0099】
【発明の効果】本発明で用いられる組成物は、安定性が
よく、特に凍結乾燥品は注射用製剤に適している。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アゾール環を構成する窒素原子の一つが生
    体内で脱離する式: 【化1】 (式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素
    基または複素環基を、R2は水素原子または低級アルキ
    ル基を、nは0または1を示す。)で示される基で4級
    化されており、生体内で該基が脱離して抗真菌性のアゾ
    ール化合物に変換し得る含4級化窒素イミダゾール−1
    −イルまたは1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物
    および糖類を含有してなる組成物。
  2. 【請求項2】凍結乾燥品である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】含4級化窒素イミダゾール−1−イルまた
    は1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物が式: 【化2】 (式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素
    基または複素環基を、R2は水素原子または低級アルキ
    ル基を、Xは窒素原子またはメチン基を、Arは置換さ
    れていてもよいフェニル基を、Aはそれぞれ置換されて
    いてもよい炭化水素基または複素環基を、X1は酸素原
    子またはメチレン基を、X2は酸化されていてもよい硫
    黄原子を、m、nおよびpはそれぞれ0または1を、Y
    -は陰イオン示し、R3、R4およびR5は同一または異
    なって、水素原子または低級アルキル基を示すか、R
    3が水素原子または低級アルキル基を示し、かつR4とR
    5が相合わさって低級アルキレン基を示すか、R5が水
    素原子または低級アルキル基を示し、かつR3とR4が相
    合わさって低級アルキレン基を示す。)で表される化合
    物またはその塩である請求項1または2記載の組成物。
  4. 【請求項4】含4級化窒素イミダゾール−1−イルまた
    は1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物が4−アセ
    トキシメチル−1−[(2R,3R)−2−(2,4−
    ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−[2−オ
    キソ−3−[4−(1H−テトラゾール−1−イル)フ
    ェニル]−1−イミダゾリジニル]ブチル]−1H−
    1,2,4−トリアゾリウム クロリドである請求項1
    または2記載の組成物。
  5. 【請求項5】抗真菌剤である請求項1または2記載の組
    成物。
  6. 【請求項6】糖類が単糖類、二糖類または糖アルコール
    である請求項1または2記載の組成物。
  7. 【請求項7】糖類がフルクトース、グルコース、麦芽
    糖、セルビオース、ゲンチオビオース、メリビオース、
    乳糖、ツラノース、ソロホース、トレハロース、イソト
    レハロース、イソサッカロース、白糖、マンニトール、
    ソルビトール、キシリトールまたはイノシトールである
    請求項1または2記載の組成物。
  8. 【請求項8】糖類が麦芽糖、乳糖、白糖、マンニトー
    ル、トレハロースまたはイノシトールである請求項1ま
    たは2記載の組成物。
  9. 【請求項9】糖類がイノシトールまたはトレハロースで
    ある請求項1または2記載の組成物。
  10. 【請求項10】含4級化窒素イミダゾール−1−イルま
    たは1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物1重量部
    に対し糖類を0.001〜1000重量部含有してなる
    請求項1または2記載の組成物。
  11. 【請求項11】含4級化窒素イミダゾール−1−イルま
    たは1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物1重量部
    に対し糖類を0.01〜100重量部含有してなる請求
    項1または2記載の組成物。
  12. 【請求項12】含4級化窒素イミダゾール−1−イルま
    たは1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物1重量部
    に対し糖類を0.1〜10重量部含有してなる請求項1
    または2記載の組成物。
  13. 【請求項13】注射用製剤である請求項1または2記載
    の組成物。
  14. 【請求項14】アゾール環を構成する窒素原子の一つが
    生体内で脱離する式: 【化3】 (式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素
    基または複素環基を、R2は水素原子または低級アルキ
    ル基を、nは0または1を示す。)で示される基で4級
    化されており、生体内で該基が脱離して抗真菌性のアゾ
    ール化合物に変換し得る含4級化窒素イミダゾール−1
    −イルまたは1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物
    の水溶液に糖類を添加して凍結乾燥することを特徴とす
    る凍結乾燥品の製造法。
  15. 【請求項15】アゾール環を構成する窒素原子の一つが
    生体内で脱離する式: 【化4】 (式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素
    基または複素環基を、R2は水素原子または低級アルキ
    ル基を、nは0または1を示す。)で示される基で4級
    化されており、生体内で該基が脱離して抗真菌性のアゾ
    ール化合物に変換し得る含4級化窒素イミダゾール−1
    −イルまたは1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物
    の水溶液に糖類を添加し、凍結乾燥して凍結乾燥品を得
    ることを特徴とする凍結乾燥品中の含4級化窒素イミダ
    ゾール−1−イルまたは1,2,4−トリアゾール−1−
    イル化合物の安定化法。
  16. 【請求項16】アゾール環を構成する窒素原子の一つが
    生体内で脱離する式: 【化5】 (式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素
    基または複素環基を、R2は水素原子または低級アルキ
    ル基を、nは0または1を示す。)で示される基で4級
    化されており、生体内で該基が脱離して抗真菌性のアゾ
    ール化合物に変換し得る含4級化窒素イミダゾール−1
    −イルまたは1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物
    を含有する組成物中の該化合物を安定化するための添加
    剤としての糖類の使用。
  17. 【請求項17】アゾール環を構成する窒素原子の一つが
    生体内で脱離する式: 【化6】 (式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素
    基または複素環基を、R2は水素原子または低級アルキ
    ル基を、nは0または1を示す。)で示される基で4級
    化されており、生体内で該基が脱離して抗真菌性のアゾ
    ール化合物に変換し得る含4級化窒素イミダゾール−1
    −イルまたは1,2,4−トリアゾール−1−イル化合物
    および糖類を含有してなる組成物の、注射用製剤製造の
    ための使用。
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