JP2000168276A - 装飾カード及び装飾カードセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カードを受け取った時点ではデザイン面は未
完成（不明）であり、受け取り人自身でデザイン面上に
砂絵状のデザインを現出させることができるようにす
る。これにより、どのようなデザインが現われるかとい
った興味と、そのデザインを自分自身で現わすという楽
しみが得られ、カードを貰うことの喜びを倍増させるこ
とができるようにした装飾カード技術の提供。 【解決手段】 ベースシート２と、このベースシートに
張り合わされた装飾用シート３と、文字、図形、絵柄等
の形状に形成された薄状磁石片４とを備えている。装飾
用シートの表面がデザイン面に形成され、このデザイン
面に磁力を及ぼす状態で薄状磁石片がベースシートと装
飾用シートの間に設けられ装飾カード１を形成する。デ
ザイン面上に磁性粒体５を振りかけて薄状磁石片の形に
磁性粒体を集合させ、デザインを現出させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、グリーティングカ
ードやメッセージカード等として用いられ、磁力によっ
て文字、図形、絵柄等のデザインを表現させるようにし
た装飾カード及び装飾カードセットに関する。

【０００２】

【従来の技術】クリスマスカードやバースデイカードと
して用いられるグリーティングカードや贈り物に添える
メッセージカード等は、カード紙の表面がデザイン面と
され、このデザイン面に文字、図形、絵柄等が印刷され
たものが一般的であった。そして、使用に際しては、送
り主がデザイン面の余白やメッセージ欄に自筆でメッセ
ージを記入し、相手に送ることになる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
グリーティングカード等では、デザイン面の作成は全て
送り主側で行なわれ、受け取り側はカードを見るだけの
楽しみしかなく、又、カードを見れば、直ちにそのデザ
インの内容を認識することができる。これでは、カード
を貰うことの喜びは別として、カード自体に対する興味
や楽しみに欠けることになる。

【０００４】尚、従来、磁石を組み合わせたカードとし
ては、例えば、実開平５−９１８６９号公報に記載され
た装飾用葉書が知られている。この装飾用葉書は、葉書
の片面にシート状磁石が貼り付けられたもので、葉書を
読んだ後は、このシート状マグネットによってスチール
壁に吸着させておくようにしたものである。従って、磁
石をスチール壁への吸着部材として用いたに過ぎない。

【０００５】又、砂絵でデザインを表現するようにした
カードとして、実公平２−５９７９号公報に記載された
グリーティングカードセットが知られている。このグリ
ーティングカードセットでは、台紙の表面に粘着層が形
成され、この粘着層の上にマスキング型紙（剥離片）が
セットされたもので、このマスキング型紙を通して露出
した粘着層の上に着色砂を振りかけることで、台紙の表
面に砂絵を描くようにしたものである。従って、磁力は
一切使用されていない。

【０００６】本発明は、上述のような従来の問題を解決
するためになされたもので、カードを受け取った時点で
はデザイン面は未完成（不明）であり、その後、受け取
り人自身でデザイン面上に砂絵状のデザインを現出させ
ることができるようにする。これにより、どのようなデ
ザインが現われるかといった興味と、そのデザインを自
分自身で現わすという楽しみが得られ、カードを貰うこ
との喜びを倍増させることができるようにした装飾カー
ド及び装飾カードセットを提供することを課題としてい
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明（請求項１）の装飾カードは、不透明なベー
スシートと、このベースシートに張り合わされた不透明
な装飾用シートと、文字、図形、絵柄等の形状に形成さ
れた薄状磁石片とを備え、前記装飾用シートの表面がデ
ザイン面に形成され、このデザイン面に磁力を及ぼす状
態で前記薄状磁石片がベースシートと装飾用シートの間
に設けられている構成とした。

【０００８】又、本発明（請求項２）の装飾カードセッ
トは、不透明なベースシートと、このベースシートに張
り合わされた不透明な装飾用シートと、文字、図形、絵
柄等の形状に形成された薄状磁石片とを備え、前記装飾
用シートの表面がデザイン面に形成され、このデザイン
面に磁力を及ぼす状態で前記薄状磁石片がベースシート
と装飾用シートの間に設けられている装飾カードと、前
記デザイン面上に落下させる磁性粒体とを備えている構
成とした。

【０００９】本発明の装飾カードを使用するに際して
は、装飾用シートのデザイン面に磁性粒体を振りかける
ように落下させるもので、デザイン面には薄状磁石片に
よる磁力が及んでいるため、磁性粒体は薄状磁石片の形
通りにデザイン面上に吸着する。従って、デザイン面上
には磁性粒体の集合による立体的に盛り上がりのあるデ
ザインが現出する。又、ベースシート及び装飾用シート
が不透明であるため、外観からは内部に薄状磁石片が設
けられているという仕掛け、それにデザインの内容が判
らない。従って、磁性粒体を振りかけて初めてデザイン
が現出するため、興味がかり立てられ、楽しみが得られ
る。

【００１０】又、装飾カードと磁性粒体を備えた装飾カ
ードセットとした場合には、受け取り人が磁性粒体を用
意する必要がなく、便利に使用することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図１は本発明の実施の形態に係る装飾
カードセットを示す切欠斜視図、図２は装飾カードの分
解断面図である。

【００１２】この装飾カードセットは、誕生日カードと
して用いられるもので、装飾カード１と磁性粒体５との
組合せで構成されている。

【００１３】前記装飾カード１は、不透明なベースシー
ト２と、このベースシート２に張り合わされた不透明な
装飾用シート３と、薄状磁石片４とを備えている。

【００１４】この場合、ベースシート１としては、葉書
大に裁断された板紙が用いられ、上面及び裏面は白色無
地になっている。

【００１５】又、装飾用シート３としては、ベースシー
ト１と同形に裁断されたプラスチックシートが用いら
れ、その表面がデザイン面３０に形成されている。この
デザイン面３０には、角部分に絵柄模様３１が予め印刷
により表示され、又、下側部分にメッセージ欄３２が設
けられ、このメッセージ欄３２に手書きでメッセージが
書き込めるようになっている。

【００１６】前記薄状磁石片４は、ゴムフェライト磁石
によるシート状磁石を「ＨＡＰＰＹＢＩＲＴＨＤＡＹ」
の各文字及びハートマークの図形に切り抜いたものが用
いられ、これらの各薄状磁石片４はベースシート２の上
面に接着により貼付られている。

【００１７】そして、これらの各薄状磁石片４を前記ベ
ースシート２と装飾用シート３と間に配設する状態でベ
ースシート２と装飾用シート３が接着により張り合わさ
れ、この張り合わせ状態で各薄状磁石片４の磁力が装飾
用シート３のデザイン面３０に及ぶように形成されてい
る。

【００１８】次に、前記磁性粒体５としては、表面をシ
リコンコーティングすることで着色した鉄粉が用いら
れ、この磁性粒体５を容器５０に詰めておき、使用時は
容器５０から取り出せるようになっている。

【００１９】この装飾カードセットを使用するに際して
は、装飾カード１をデザイン面３０が上になるようにし
て置き、磁性粒体５を容器５０から取り出してデザイン
面３０上に振りかけるように落下させる。このデザイン
面３０には薄状磁石片４による磁力が及んでいるため、
磁性粒体５は薄状磁石片４の形通りにデザイン面３０上
に吸着する。従って、デザイン面３０上には磁性粒体５
の集合による立体的に盛り上がりのあるデザイン、即
ち、「ＨＡＰＰＹＢＩＲＴＨＤＡＹ」の各文字及びハー
トマークが現出する。

【００２０】又、ベースシート２及び装飾用シート３が
不透明であるため、外観からは内部に薄状磁石片４が設
けられているという仕掛け、それにデザインの内容が判
らない。従って、磁性粒体５を振りかけて初めてデザイ
ンが現出するため、興味がかり立てられ、楽しみが得ら
れる。

【００２１】又、装飾カード１と磁性粒体５を備えた装
飾カードセットとしているため、受け取り人が磁性粒体
５を用意する必要がなく、便利に使用することができ
る。

【００２２】以上、本発明の実施の１形態を図面により
説明したが、具体的な構成はこれに限定されるものでは
なく、以下に述べる内容についても本発明の技術的範囲
に含まれるものとする。

【００２３】例えば、装飾カードの用途としては、グリ
ーティングカード、メッセージカード、その他のアニバ
ーサリーカード、観光地等で風景や名所、名物等をデザ
インした絵はがきやカード、又、商品やサービスの宣伝
用、販促用として用いるＰＲカード等として用いること
ができる。

【００２４】又、ベースシートについて、その材質に
は、紙、プラスチック、ガラス、金属、セラミック、木
材、ゴム、布等を使用でき、又、板厚や形状、大きさ、
色彩や裏面の模様等も適宜に決定できる。

【００２５】又、装飾用シートについても、その材質に
は、紙、プラスチック、ガラス、金属、セラミック、木
材、ゴム、布等を使用でき、又、板厚や形状、大きさ、
色彩やデザイン面の絵柄や模様、メッセージ欄の有無や
配置等も適宜に決定できる。ただ、この装飾用シートに
ついては、薄状磁石片の磁力がデザイン面に及ぶことが
不可欠な条件であり、この条件を満たすように材質や板
厚を選定する。

【００２６】又、薄状磁石片について、その厚みは約１
ｍｍ程度までが好ましく、また、磁石の材質についても
特に制限はない、又、薄状磁石片を文字、図形、絵柄等
の形状に形成する場合、鋳造を用いてもよいし、切り抜
き、打ち抜きで形を造るようにしてもよい。又、この薄
状磁石片の片面を非磁性面に形成し、この非磁性面をベ
ースシートに貼付るようにしてもよいし、或いは、薄状
磁石片の両面を磁性面してベースシートの裏面に磁力が
及ぶように形成すれば、この装飾カードをスチール壁に
吸着させて壁掛け用として使用できるようになる。

【００２７】又、磁性粒体について、鉄粉のほか磁石に
吸着する磁性体であればよく、その表面に着色加工する
場合の加工方法及び色彩も自由である。又、粒径につい
ても、パウダー状の極細なものから砂鉄のような粗目の
ものまで、適宜に使用できる。又、容器については、ビ
ンや袋、専用の振り出し口を形成したもの等、任意に用
いることができる。その他、この磁性粒体については、
安全性を考慮して人体に無害なものを選定する必要があ
る。

【００２８】その他、装飾カードの形態として、単なる
１枚の平坦なもの、折り畳んだものを開いて使用するも
の、デザイン面の周囲に額縁を設けたもの、壁掛け用の
紐等を設けたもの、立てかけ用の支えをベースシートの
裏面に設けたもの等が考えられる。

【００２９】

【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の装飾
カードにあっては、上記のように構成したので、カード
を受け取った時点ではデザイン面は未完成（不明）であ
り、その後、磁性粒体をデザイン面上に振りかけるだけ
で、受け取り人自身でデザイン面上に砂絵状のデザイン
を現出させることができる。これにより、どのようなデ
ザインが現われるかといった興味と、そのデザインを自
分自身で現わすという楽しみが得られ、カードを貰うこ
との喜びを倍増させることができるという効果が得られ
る。

【００３０】又、装飾カードと磁性粒体を備えた装飾カ
ードセットにすると、受け取り人が磁性粒体を用意する
必要がなく、便利に使用できるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係る装飾カードセットを
示す切欠斜視図である。

【図２】装飾カードの分解断面図である。

【符号の説明】

１ 装飾カード ２ ベースシート ３ 装飾用シート ３０ デザイン面 ４ 薄状磁石片 ５ 磁性粒体

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 不透明なベースシートと、このベースシ
   ートに張り合わされた不透明な装飾用シートと、文字、
   図形、絵柄等の形状に形成された薄状磁石片とを備え、 前記装飾用シートの表面がデザイン面に形成され、 このデザイン面に磁力を及ぼす状態で前記薄状磁石片が
   ベースシートと装飾用シートの間に設けられていること
   を特徴とした装飾カード。
2. 【請求項２】 不透明なベースシートと、このベースシ
   ートに張り合わされた不透明な装飾用シートと、文字、
   図形、絵柄等の形状に形成された薄状磁石片とを備え、
   前記装飾用シートの表面がデザイン面に形成され、この
   デザイン面に磁力を及ぼす状態で前記薄状磁石片がベー
   スシートと装飾用シートの間に設けられている装飾カー
   ドと、 前記デザイン面上に落下させる磁性粒体とを備えている
   ことを特徴とした装飾カードセット。