JP2000165734A - 自動焦点制御装置および自動焦点制御方法 - Google Patents

自動焦点制御装置および自動焦点制御方法

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JP2000165734A
JP2000165734A JP11073472A JP7347299A JP2000165734A JP 2000165734 A JP2000165734 A JP 2000165734A JP 11073472 A JP11073472 A JP 11073472A JP 7347299 A JP7347299 A JP 7347299A JP 2000165734 A JP2000165734 A JP 2000165734A
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dct
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JP11073472A
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Masaru Oikawa
賢 及川
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 復元フィルタを用いることなく、また、復元
処理に伴なう計算量を増大させることなく、ワンショッ
ト合焦動作を可能とする自動焦点制御装置および自動焦
点制御方法を提供する。 【解決手段】 初期焦点レンズ位置において撮像して得
られる画像データに対してDCT変換を施し、変換され
た画像のDCT係数の平均値を波数毎に求めて波数昇順
に整列し、波数昇順に整列されたDCT係数の平均値列
から局所最小値をもつ波数を探索し、探索された波数を
デフォーカスパラメータとして合焦位置を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオカメラ,ス
チルビデオカメラ等の撮像素子を用いた画像入力機器な
どに利用可能な自動焦点制御装置および自動焦点制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動焦点制御装置における合焦位
置決定方式には、赤外線や超音波を用いたアクティブA
F方式や外光パッシブや山登りサーボ等のパッシブAF
方式がある。特にデジタルスチルビデオカメラ(以下、
DSVCとも称する)などでは、特別な測距部品を必要
としないパッシブAF方式が多く採用されている。かか
るパッシブAF方式においては、近時ワンショットで合
焦位置を検出するものとして、例えば、特開平6−18
1532号に示されているような電子カメラの合焦位置
検出装置が知られており、この合焦位置検出装置は、復
元フィルタを用いてワンショットで合焦位置を検出する
ものである。
【0003】より具体的には、上記の合焦位置検出装置
は、光学撮像系の点像分布関数またはそれを変換処理し
て得られる関数を焦点位置およびその前後のレンズ位置
で複数点求めて記憶した特性値記憶手段と、1画面分ま
たはその一部の撮像データを前記特性記憶手段に記憶さ
れた特性値によって前記複数点のレンズ位置毎に画像復
元する画像復元手段と、該画像復元された画像データか
らレンズ位置毎の合焦位置の評価値を求め各評価値を比
較して合焦位置を推測する合焦位置推測手段とを備えて
いる。これにより、合焦位置の検出をより早く、かつよ
り正確に行なうことを可能としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の画像復元を用いたワンショットAFでは、復元
フィルタを用意しなければならず、ROM容量等の制限
が大きかった。また、復元フィルタの数だけ復元処理を
しなければならず、計算量にも問題があった。
【0005】本発明は、復元フィルタを用いることな
く、また、復元処理に伴なう計算量を増大させることな
く、ワンショット合焦動作を可能とする自動焦点制御装
置および自動焦点制御方法を提供することを目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1,請求項6記載の発明は、初期焦点レンズ
位置において撮像して得られる画像データに対してDC
T変換を施し、変換された画像のDCT係数の平均値を
波数毎に求めて波数昇順に整列し、波数昇順に整列され
たDCT係数の平均値列から局所最小値をもつ波数を探
索し、探索された波数をデフォーカスパラメータとして
合焦位置を決定することを特徴としている。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の自動焦点制御装置において、初期焦点レンズ位置
は、無限遠位置近傍または最至近位置近傍であることを
特徴としている。
【0008】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の自動焦点制御装置において、検索する波数の範囲
は、DCT変換サイズ以下であることを特徴としてい
る。
【0009】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の自動焦点制御装置において、局所最小値としては、
局所最小値が複数存在する場合、複数の局所最小値のう
ち波数の一番小さいものを採用することを特徴としてい
る。
【0010】また、請求項5,請求項7記載の発明は、
初期焦点レンズ位置において撮像して得られる画像デー
タに対してDCT変換を施し、変換された画像のDCT
係数の平均値を波数毎に求めて波数昇順に整列し、波数
昇順に整列されたDCT係数の平均値列から局所最小値
をもつ波数を探索し、探索された波数をデフォーカスパ
ラメータとして粗い合焦位置を決定し、その後、画像の
高周波成分による山登り法により細かい合焦位置を決定
することを特徴としている。
【0011】また、請求項8記載の発明は、焦点レンズ
位置において撮像して得られる画像データに対してDC
T変換を施し、変換された画像のDCT係数の平均値を
波数毎に求めて波数昇順に整列し、波数昇順に整列され
たDCT係数の平均値列から局所最小値をもつ波数を探
索し、探索された波数をデフォーカスパラメータとして
合焦位置を決定するDCTワンショットAFを行なう自
動焦点制御方法であって、DCTワンショットAFに先
立ち、山登り法によるAFを行なって得られるAF評価
値から合焦方向を検出し、その後、DCTワンショット
AFを行ない、得られるデフォーカスパラメータとして
の合焦指標値により合焦動作を行なうことを特徴として
いる。
【0012】また、請求項9記載の発明は、焦点レンズ
位置において撮像して得られる画像データに対してDC
T変換を施し、変換された画像のDCT係数の平均値を
波数毎に求めて波数昇順に整列し、波数昇順に整列され
たDCT係数の平均値列から局所最小値をもつ波数を探
索し、探索された波数をデフォーカスパラメータとして
合焦位置を決定する自動焦点制御方法であって、検索す
る局所最小値波数のアルゴリズムを、絞り値,交換レン
ズ,ズ−ムレンズの焦点位置等の撮像条件によって、切
り替えることを特徴としている。
【0013】また、請求項10記載の発明は、焦点レン
ズ位置において撮像して得られる画像データに対してD
CT変換を施し、変換された画像のDCT係数の平均値
を波数毎に求めて波数昇順に整列し、波数昇順に整列さ
れたDCT係数の平均値列から局所最小値をもつ波数を
探索し、探索された波数をデフォーカスパラメータとし
て合焦位置を決定する自動焦点制御方法であって、算出
されたデフォーカスパラメータが現在の焦点レンズ位置
における被写界深度の範囲内であるか否かを判断し、こ
の結果、被写界深度の範囲内であると判断した場合に
は、焦点レンズの駆動を行なわないことを特徴としてい
る。
【0014】また、請求項11記載の発明は、焦点レン
ズ位置において撮像して得られる画像データに対してD
CT変換を施し、変換された画像のDCT係数の平均値
を波数毎に求めて波数昇順に整列し、波数昇順に整列さ
れたDCT係数の平均値列から局所最小値をもつ波数を
探索し、探索された波数をデフォーカスパラメータとし
て合焦位置を決定する自動焦点制御方法であって、少な
くとも2つのAFエリアを有し、各AFエリア毎の合焦
指標値を算出し、算出された合焦指標値を被写体距離情
報として撮像画像とともに保持することを特徴としてい
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明に係る自動焦点制御
装置の構成例を示す図である。なお、図1では、自動焦
点制御装置をデジタルスチルビデオカメラに適用した場
合が示されている。図1を参照すると、このデジタルス
チルカメラは、被写体像をCCDに結像するレンズ系1
と、絞り2と、被写体像に応じた画像データを出力する
フロントエンド部3と、画像データに対して各種のデー
タ処理を行なうイメージプリプロセッサ(Image Pre-Pro
cessor)部4(以下、IPP部と称する)と、CPUイン
タフェース部5と、デジタルスチルビデオカメラの各部
の動作を制御するCPU6と、レンズ系1を駆動制御す
る焦点レンズ制御部7と、絞り2の絞り値(F値)を制御
する絞り制御部8とを備えている。
【0016】ここで、レンズ系1は、撮像レンズと焦点
レンズとを備えている。
【0017】また、フロントエンド部3は、レンズ系1
により結像された被写体像を電気信号(アナログ画像デ
ータ)に変換して出力するCCD31と、CCD31か
ら出力された電気信号のノイズ除去やゲイン調整等を行
なう信号処理部32と、信号処理部32を介してCCD
31から出力されるアナログ画像信号をデジタル画像デ
ータに変換して、IPP部4に出力するA/D変換部3
3とを備えている。
【0018】また、IPP部4は、フロントエンド部3
から出力されるデジタル画像データを、R・G・Bの各
成分(RGBデジタル信号)に分離するRGB分離部41
と、分離したRGBデジタル信号の各色成分のゲインを
各々調整するRGBゲイン調整部42と、RGBゲイン
調整部42から出力されるRGBデジタル信号をYUV
信号(輝度信号および色差信号)に変換するYUV変換部
43と、YUV変換部43で変換されたYUV信号に対
し、DCT(Discrete Cosine Transform)変換を行なう
DSP(Digital Signal Processor)コア44と、RGB
デジタル信号からAWB(Auto White Balance)のための
評価値を生成するAWB評価部45と、YUV信号のY
信号からAE(Auto Exposure)のための評価値を生成す
るAE評価部46とを備えている。
【0019】また、CPU6は、上述したように、デジ
タルスチルビデオカメラの各部の動作の制御を行なうも
のであり、具体的には、例えば、CPU6は、DSPコ
ア44から出力されるDCT係数(DCT成分)に基づい
て、ワンショットAF評価値を算出し、ワンショットA
F制御を行ない、また、山登りサーボ法併用の場合は、
DSPコア44から出力されるDCT成分に基づき、高
周波成分積算値を算出し、山登りサーボ法によるAF制
御を行なうようになっている。また、CPU6は、AW
B制御やAE制御等も行なうようになっている。なお、
DSPコア44は画像圧縮(JPEG)のエンジンも兼ね
ている。
【0020】次に、上記構成のデジタルスチルビデオカ
メラのAF動作の概略を図2のフローチャートを用いて
説明する。図2を参照すると、先ず、初期焦点レンズ位
置にレンズ1を設定(移動)して(ステップS1)、画像
を撮影して取り込む(ステップS2)。ここでは、画像
フレームとして例えば1280×1024画素の画素数
としている。CCD31からA/D変換部33を通じて
得られたデジタル画像データは、画像信号処理を行なう
IPP部4に与えられる。IPP部4においては、先
ず、RGB分離部41でデジタル画像データを、R・G
・Bの各成分(RGBデジタル信号)に分離し、分離した
RGBデジタル信号の各色成分のゲインをRGBゲイン
調整部42で各々調整する。次いで、YUV変換部43
により、RGBデジタル信号をYUV信号(輝度信号と
色差信号)に変換した後、DSPコア44によってYU
V信号に対してDCT変換を行なう。すなわち、空間成
分から周波数成分に変換する。ただし、画像フレームは
1280×1024画素であるが、AF処理時にはAF
エリアである256×256画素分しかDCT変換され
ない(ステップS3,S4)。変換されたDCT成分
は、CPUインタフェース部5を介してCPU6に出力
される。
【0021】CPU6では、CPUインタフェース部5
から与えられたDCT成分に基づき、波数毎のDCT成
分の平均値(以下、「平均エネルギー」と称する)を求め
(ステップS5)、波数昇順に整列させる。
【0022】ここで、波数は、次式で定義される。
【0023】
【数1】μ=(k2+l2)1/2
【0024】なお、数1において、k,lは2次元DC
Tにおける水平周波数および垂直周波数であり、0≦k
≦n,0≦l≦nである。ここで、nは、k,lそれぞ
れの最大値(DCT変換サイズ)である。よって、同一の
波数μ(整数)における平均エネルギーは、次式で定義さ
れる。
【0025】
【数2】
【0026】ここで、Nμは同一の波数μをもつ要素
数、X(k,l)はk,lにおけるDCT係数である。
【0027】図3は波数昇順に整列された平均エネルギ
ーの例を示す図である。なお、図3において、AFエリ
アが例えば256×256画素である場合、k,lそれ
ぞれの最大値であるDCT変換サイズnは256であ
る。従って、波数μの範囲は、数1より、0から21/2
nまでの範囲である。しかし、図3の例では、検索する
範囲は、波数0から波数nまでとしている。これは、波
数がnのときの点像半径Rは、次式により1.2と求ま
るから、この範囲まででも点像半径が1程度の精度が得
られるからである。
【0028】
【数3】R=(3.83×n)/(π×μ)=(3.83×2
56)/(π×256)=1.2
【0029】このように、波数毎のDCT成分の平均値
を求め(ステップS5)、波数昇順に整列させたとき、
整列されたDCT係数の平均値列、すなわち平均エネル
ギーから局所最小値(合焦指標値)をもつ波数を探索する
(ステップS6)。
【0030】なお、図3の波数と平均エネルギーとの関
係において、局所最小値は複数現れている。図3の例で
は、有効検索範囲を広く取るため、局所最小値のうち、
最も波数の小さいものを合焦指標値として使用してい
る。このとき、数3で点像半径Rが導き出せるが、点像
半径Rと波数μは1:1対応しているので、わざわざ点
像半径Rに直した合焦指標値は使用していない。
【0031】図4,図5は第1局所最小値の波数を求め
る処理を示すフローチャートである。図4,図5を参照
すると、第1局所最小値波数を求めるため、まず波数の
ウインドウ(注目する波数範囲)を定める。ここでは、ウ
インドウサイズ=5としており、これはすなわち、注目
する波数範囲が5であることを意味する(ステップ1
1)。
【0032】次に、このウインドウ内(注目波数範囲内)
での平均エネルギーの最小値を探索する(ステップ15
〜ステップ16)。例えば、図3の例において、ウイン
ドウAでは、平均エネルギーの最小値はEaとなる。続
いて、このウインドウ(注目する波数範囲)をずらす(ス
テップ21)。このときのウインドウをずらす量は1と
しており(ステップ11)、これはすなわち、ウインドウ
を1波数ずらすことである。図3には、ウインドウAを
1波数ずらしたウインドウBと、さらに1波数ずらした
ウインドウCが示されている。
【0033】さて、ウインドウBもウインドウAと同様
に、このウインドウ内(注目波数範囲内)での平均エネル
ギーの最小値を探索する。そして、平均エネルギーの最
小値Ebを得る。ウインドウCの場合も同様であり、平
均エネルギーの最小値Ecを得る。また、これらのウイ
ンドウ内最小値とその波数は、第1局所最小値およびそ
の波数の候補、すなわち合焦指標値の候補となりうるの
で、ウインドウ内最小値が更新されるたびに、そのとき
の平均エネルギー値や波数が保持される(ステップ1
8)。すなわち、ウインドウCまでの走査の時点では、
平均エネルギーEcとその波数μcが第1局所最小値候
補として保持される。
【0034】以上の手順を波数0から波数nまで、第1
局所最小値と判断されるまで繰り返す(ステップ12〜
ステップ22)。
【0035】そこで、第1局所最小値の判断は、先のウ
インドウ内の平均エネルギー最小値を追跡観測すること
によって行なう。すなわち、ウインドウ内の平均エネル
ギー最小値が減少していく場合、これは第1局所最小値
に近づいていると判断し、ウインドウのずらし作業とそ
のウインドウ内の平均エネルギー最小値の探索を続け
る。しかし、ウインドウ内の平均エネルギー最小値が下
げ止まる(ステップ19)か、上昇し始めれば(ステップ
17)、第1局所最小値にかかりつつあるか通過しよう
としていると判断し、そのときの波数を第1局所最小値
波数と判断し、探索を終了する。
【0036】また、第1局所最小値の判断基準がもう一
つあり、それは、ウインドウ内の平均エネルギー最小値
が、ある閾値Eth以上である場合、そのウインドウ内
の平均エネルギー最小値は、第1局所最小値候補とはみ
なさないという条件である(ステップ20)。すなわち、
閾値Eth以上に谷があっても無効であり、閾値Eth
以下の谷のみが第1局所最小値候補として有効であると
いう条件である。
【0037】以上の第1局所最小値波数探索フローを図
3の波数−平均エネルギープロファイルに適用すると、
第1局所最小値波数μfが合焦指標値として抽出され、
この指標値をもとに焦点レンズが合焦点に駆動される。
【0038】このように、波数毎のDCT成分の平均値
(以下、「平均エネルギー」と称する)を求め(ステップ
S5)、波数昇順に整列させたとき、整列されたDCT
係数の平均値列、すなわち平均エネルギーから局所最小
値(合焦指標値)をもつ波数を探索し(ステップS6)、
探索された波数をデフォーカスパラメータ、すなわち、
ワンショットAF評価値として決定する。このようにし
て、決定されたAF評価値を合焦指標値として、対応す
る焦点レンズ位置、すなわち、合焦位置が特定される。
CPU6は、焦点レンズ制御部7に、焦点レンズを合焦
位置までの駆動を指示する制御データを出力し、これに
応じて、焦点レンズ制御部7は、焦点レンズを合焦位置
まで駆動する(ステップS7)。
【0039】このように、本発明の自動焦点制御装置
は、初期焦点レンズ位置において撮像して得られる画像
データに対してDCT変換を施し、変換された画像のD
CT係数の平均値を波数毎に求め、波数昇順に整列され
たDCT係数の平均値列から局所最小値をもつ波数を探
索し、探索された波数をデフォーカスパラメータとして
合焦位置を決定するので、従来のように、復元フィルタ
を用いることなく、また、復元処理に伴なう計算量を増
大させることなく、一度の撮像で合焦位置を特定するこ
と、いわゆるワンショット合焦が可能となる。
【0040】なお、上記の自動焦点制御装置において、
ボケ画像を取り込む際の焦点レンズ位置(初期焦点レン
ズ位置)は、基本的にどこでも構わないが、最も好まし
いのは、初期焦点レンズ位置を無限(inf)または最至近
(near)の位置の近傍とするのが良い。この理由は、例え
ば、初期焦点レンズ位置を無限(inf)と最至近(near)の
中間点に取った場合、点像半径が例えば5のボケ画像で
あることが判明したとしても、被写体が無限(inf)側に
あるのか、最至近(near)側にあるのかわからない。なぜ
なら、デフォーカスパラメータに方向性を検知する要素
が含まれていないためである。そこで、初期焦点レンズ
位置を無限(inf)または最至近(near)に寄せて、ボケに
単方向性を持たせることにより、広範囲の被写体距離を
カバーするワンショット合焦が可能となる。
【0041】上述のように、本発明では、DCTによる
ワンショットAFによって合焦位置を決定したが、DC
TによるワンショットAFを例えば山登りサーボ法と組
み合わせて合焦位置を決定することもできる。図6は、
ワンショットAF動作(同図上方に示す図)を山登りサー
ボ法と組み合わせて合焦位置を決定する仕方を説明する
ための図である。この例では、DCTによるワンショッ
トAFを粗調として使用し、微調には従来の山登りサー
ボ法を使用している。すなわち、先ず、DCTによるワ
ンショットAFの動作を上述したように行ない、粗調合
焦検出を行なう。次いで、概略的に決められた粗調合焦
位置近傍で、山登りサーボ法による真の合焦点検出を行
なう。CPU6は、焦点制御部7に指令を与えて、粗調
合焦位置近傍で焦点レンズを移動させる。そして、この
移動範囲内で撮影された画像フレーム内(AFエリア内)
での高周波成分に基づき山登りサーボAF評価値を算出
し、真の合焦点を特定する。具体的には、焦点レンズの
移動に伴い、フロントエンド部3を介してRGBデジタ
ル信号がIPP部4に入力し、YUV変換部43によ
り、輝度信号および色差信号に変換された後、DSPコ
ア44によってDCT変換され、空間成分から周波数成
分に変換される。そして、その結果はCPUインタフェ
ース部5を介してCPU6に出力される。CPU6で
は、入力されるDCT係数データに基づき、高周波成分
積算値、すなわち、山登りサーボAF評価値を算出し、
例えば、山登りサーボAF評価値が最大となる位置を真
の合焦位置とする。
【0042】図7は図1のデジタルスチルビデオカメラ
のワンショットAF動作例を示すフローチャートであ
る。また、図8はワンショットAF動作を説明するため
の図である。図7,図8の処理例では、先ず、現在の焦
点レンズ位置(図8のAの位置)において、画像を撮像し
て取り込む(ステップS31)。ここでは、画像フレー
ムとして例えば1280×1024画素の画素数として
いる。CCD31からA/D変換部33を通じて得られ
たデジタル画像データは、画像信号処理を行なうIPP
部4に与えられる。IPP部4においては、先ず、RG
B分離部41でデジタル画像データを、R・G・Bの各
成分(RGBデジタル信号)に分離し、分離したRGBデ
ジタル信号の各色成分のゲインをRGBゲイン調整部4
2で各々調整する。次いで、YUV変換部43により、
RGBデジタル信号をYUV信号(輝度信号と色差信号)
に変換した後、DSPコア44によってYUV信号に対
してDCT変換を行なう(ステップS32)。すなわ
ち、空間成分から周波数成分に変換する。ただし、画像
フレームは1280×1024画素であるが、AF処理
時にはAFエリアである256×256画素分しかDC
T変換されない。変換されたDCT成分は、CPUイン
タフェース部5を介してCPU6に出力される。
【0043】CPU6では、合焦点の方向を検出するた
め、高周波成分Spc Aを調べる(ステップS33)。
この例では、先のDCT変換係数を利用している。例え
ば次式(数4,数5)のような特性値である。
【0044】
【数4】
【0045】
【数5】μ=(k2+l2)1/2
【0046】数5において、k,lは、2次元DCTに
おける水平周波数および垂直周波数である。なお、高周
波成分として、DCT変換係数の代わりにデジタルフィ
ルタ等の方法によってもよい。
【0047】次に、焦点レンズをわずかに動かし(ステ
ップS34)、すなわち焦点レンズ位置を図8のAから
Bの位置に移動させて、再び撮影する(ステップS3
5)。ここにおいて、先程と同様に特定の周波数成分S
pc Bを調べる(ステップS36,S37)。
【0048】これらの2点,すなわちAとBの高周波成
分を比較し、合焦点の方向を検出する(ステップS3
8)。すなわち、合焦点に近づいていれば、Spc
≧Spc Aとなるが、合焦点から遠ざかればSpc
≦Spc Aとなる。この例ではSpc B≦Spc
となっているため、合焦点から遠ざかる方向(A→B)に
焦点レンズを動かしたことになる。従って、合焦方向は
B→Aと判明する。
【0049】一方、2回目の焦点レンズ位置で取り込ま
れ、DCT変換された画像については、波数毎のDCT
成分の平均値を求め、波数昇順に整列させる(ステップ
S39)。なお、波数は、数5で定義される。また、同
一のμ(整数)における平均エネルギ−は、次式で定義さ
れる。
【0050】
【数6】
【0051】数6において、Nμは同一のμをもつ要素
数、X(k,l)は、(k,l)におけるDCT係数であ
る。図8の右の図は、波数昇順に整列された平均エネル
ギ−の例を示す図である。そして、整列されたDCT成
分の平均エネルギ−から最初の局所最小値をもつ波数
(以下、適宜「第1局所最小値波数」と称する)を探索し
(ステップS40)、探索された波数をデフォ−カスパ
ラメ−タ、すなわち、合焦指標値として決定する。この
ようにして、合焦指標値をもとに、対応する焦点レンズ
位置、すなわち、合焦位置が特定される。CPU6は、
焦点レンズ制御部7に、焦点レンズ1を合焦位置までの
駆動を指示する制御デ−タを出力し、これに応じて、焦
点レンズ制御部7は、焦点レンズ1を合焦位置まで駆動
する(ステップS41)。
【0052】このように、図7,図8の処理例では、焦
点レンズ位置において撮像して得られる画像デ−タに対
してDCT変換を施し、変換された画像のDCT係数の
平均値を波数毎に求めて波数昇順に整列し、波数昇順に
整列されたDCT係数の平均値列から局所最小値をもつ
波数を探索し、探索された波数をデフォ−カスパラメ−
タとして合焦位置を決定する(以下、「DCTワンショ
ットAF」と称す)際、DCTワンショットAFに先立
ち、山登り法によるAFを行なって得られるAF評価値
から合焦方向を検出し、その後当該DCTワンショット
AFを行ない、得られるデフォ−カスパラメ−タ(合焦
指標値)により合焦動作を行なうようにしているので、
初期焦点レンズ位置に依存しないワンショット合焦が可
能となる。
【0053】また、上述の例では、DCTワンショット
AFのAFエリアサイズは、2の階乗である256×2
56画素であり、従ってDCT変換サイズN=256と
している。AFエリアサイズとDCT変換サイズは一致
しなくとも良いが、あえてそのようにする理由は見当ら
ない。また、一般的に、AFエリアサイズ(DCT変換
サイズ)を大きくすれば、合焦精度が向上するが、その
反面、DCT変換処理に時間がかかり、デジタルスチル
カメラの反応速度が遅くなる。また、逆にAFエリアサ
イズ(DCT変換サイズ)を小さくすれば、DCT変換処
理時間は短くなるものの、合焦精度は低下する。よっ
て、これらの事象を鑑み、適正AFエリアサイズ(DC
T変換サイズ)を検討した結果、128×128画素以
上で512×512画素以下が適当であることがわかっ
た。ここでは、説明の便宜上、256×256画素とし
ている。
【0054】また、上述の例では、AFエリアは、高速
演算の観点から、サイズは2の階乗となる数を採用し、
また、形状は正方を採用しているが、そうでなくても構
わない。
【0055】このように、DCT変換を施すAFエリア
のサイズが128×128画素以上で512×512画
素以下としているので、AF速度およびAF精度におい
てバランスのとれたワンショット合焦が可能となる。
【0056】図9はデジタルスチルカメラにおいて、撮
影条件として、レンズを35−70mmズ−ムレンズや
105mm望遠レンズに切り替えた時の被写体距離と合
焦指標値のプロファイルを示したものである。この例で
は、望遠レンズの時には、ウインドウ内の平均エネルギ
−最小値を追跡する方法を第1局所最小値波数探索アル
ゴリズムとして採用し、また、ズ−ムレンズの時にはウ
インドウ両端における平均エネルギ−の変化の傾きを追
跡する方法を第1局所最小値波数探索アルゴリズムとし
て採用している。以下に、2つの第1局所最小値波数探
索アルゴリズムを説明する。
【0057】最初に、ウインドウ内の平均エネルギ−最
小値を追跡する方法について説明する。第1局所最小値
波数を求めるには、図4,図5で説明したと同様の処理
(前述したと同様の処理)を行なうことができる。
【0058】図4,図5に示したような第1局所最小値
波数探索フロ−を図3の波数−平均エネルギ−プロファ
イルに適用すると、第1局所最小値波数μfが合焦指標
値として抽出され、この指標値をもとに焦点レンズが合
焦点に駆動される。
【0059】次に、ウインドウ両端における平均エネル
ギ−の変化の傾きを追跡する方法について、図10,図
11,図12を用いて説明する。第1局所最小値波数を
求めるため、まず波数のウインドウ(注目する波数範囲)
を2つ定め、便宜的にここではウインドウAとウインド
ウBと呼ぶ。また、ウインドウA,Bのサイズは、各々
5,13としており、これはすなわち、注目する波数範
囲が5および13であることを意味する(ステップS5
1)。
【0060】次に、各々のウィンドウ両端(注目波数範
囲両端)での平均エネルギーの変化の傾きを算出する(ス
テップS54,ステップS55)。例えば、ウインドウ
Aでの傾きはSLA,ウィンドウBでの傾きはSLBと
なる。続いて、この2つのウィンドウ(注目する波数範
囲)をウィンドウずらし量だけずらす(ステップS5
9)。このときのウィンドウをずらす量は1としてお
り、これはすなわち、注目する波数範囲を1波数ずらす
ことである。それを図12中では、点線により示してい
る。すなわち、両ウィンドウの片端を一致させた2つの
ウィンドウA,Bを1セットとして扱っている。
【0061】以上の手順を波数0から波数nまで、第1
局所最小値と判断されるまで繰り返す(ステップS52
〜ステップS60)。そこで、第1局所最小値の判断で
あるが、これは先の2つのウィンドウ両端における平均
エネルギーの変化の傾きを追跡観測することによって行
なう。すなわち、ウィンドウ両端における平均エネルギ
ーの変化の傾きが負の場合、これは第1局所最小値に近
づいていると判断し、ウィンドウのずらし作業とそのウ
ィンドウ両端における平均エネルギーの変化の傾きの算
出を続ける。しかし、ウィンドウ両端における平均エネ
ルギーの変化の傾きが正となれば(ステップS56,ス
テップS57)、第1局所最小値にかかりつつあるか通
過しようとしていると判断し、そのときの波数を第1局
所最小値波数と判断し、探索を終了する。
【0062】また、その時の波数は、第1局所最小値波
数、すなわち合焦指標値として保持される(ステップS
58)。
【0063】以上の第1局所最小値波数探索フローを図
12の波数−平均エネルギープロファイルに適用する
と、第1局所最小値波数μfが合焦指標値として抽出さ
れ、この指標値をもとに焦点レンズが合焦点に駆動され
る。
【0064】このように、上述の例では、前記検索する
局所最小値波数のアルゴリズムを、絞り値,交換レン
ズ,ズームレンズの焦点位置等の撮影条件によって切り
替えるので、柔軟なワンショット合焦が可能となる。
【0065】なお、デジタルスチルカメラのAFモード
が、半シャッターでAFを1度だけ合わせるいわゆるシ
ングルモードの場合、DCTワンショットAFを行ない
合焦させる動作を1回行なえばよいが、継続してAFを
働かせるいわゆるコンティニュアスモードの場合、合焦
精度やばらつきあるいは手ぶれなどの問題により焦点レ
ンズのハンチングが起きる場合がある。
【0066】この問題を回避するため、本発明では、図
13に示すように、まず最初の合焦検出位置μf1を検
出した時、焦点レンズ位置をAまで駆動するとともに、
このときの被写界深度を算出し、保持しておく。次の合
焦検出が行なわれて、合焦検出位置μf2が検出され、
これが焦点レンズ位置のBに対応するとする。この時、
先の被写界深度の保持された値と比較し、Bが当該被写
界深度の範囲外であれば、焦点レンズを駆動し、所定の
焦点レンズ位置に移動させるが、被写界深度の範囲内で
あれば、焦点レンズを駆動せず何もしない。図13で
は、駆動すべき焦点レンズ位置が前の焦点レンズ位置の
被写界深度内に入っているため何もしない例を示してい
る。コンティニュアスモードでは、一定時間間隔でこれ
ら一連の動作が繰り返される。
【0067】このように、上述の例では、算出されたデ
フォーカスパラメータが、現在の焦点レンズ位置におけ
る被写界深度の範囲内であるかを判断し、当該判断の結
果、被写界深度の範囲内であると判断した場合、焦点レ
ンズの駆動を行なわないようにしているので、焦点レン
ズの無駄な移動動作を伴わないワンショット合焦が可能
となる。
【0068】図14は、デジタルスチルカメラの画像フ
レーム1280×1024画素全域に対し、256×2
56画素のAFエリアを重複する部分なく5×4のタイ
ル状に配置したものである。通常のDCTワンショット
AF動作においては、撮影画像を取り込んだ後、当該画
像データの中央部分にあたるAFエリア23またはAF
エリア33に対してDCT変換処理がなされ、合焦指標
値が算出され、合焦点へ焦点レンズが駆動される。
【0069】しかし、図示しない操作スイッチ等によっ
て距離情報保持の機能が選択されると、先のAFエリア
23またはAFエリア33のみならずすべてのAFエリ
アに対してDCT変換処理がなされ、すべてのAFエリ
ア毎に合焦指標値が算出され、そのすべての合焦指標値
が被写体距離情報として保持される。ただし、デジタル
スチルカメラのハードウェアは、図1に示されるものを
使用しているので、AFエリアのDCT変換処理と合焦
指標値算出は並列処理ではなく、AFエリア11、次に
AFエリア12・・・AFエリア45というような逐次
処理をしている。
【0070】そして、AFエリア23またはAFエリア
33の合焦指標値に基づき合焦点へ焦点レンズが駆動さ
れ、本番撮像され、画像データファイルとして保存され
る。このとき、前記被写体距離情報も管理情報ファイル
として保存される。この被写体距離情報の格納された管
理情報ファイルは、ポスト処理として、例えば、パーソ
ナルコンピュータとそのアプリケーションソフトウェア
に代表される適当な画像処理手段により利用することが
できる。すなわち、具体的には最至近から無限遠に至る
までの焦点の合った画像を生成するいわゆるダイナミッ
クフォーカスを行なったり、AFエリア23またはAF
エリア33以外のAFエリアに焦点を絞った画像に修正
することができる。
【0071】このように、本発明では、少なくとも2つ
のAFエリアと、各AFエリア毎の合焦指標値を算出す
る合焦指標値算出手段と、前記算出された合焦指標値を
被写体距離情報として撮像画像とともに保持する手段と
を備えているので、ワンショット合焦のみならずより多
岐多様にわたるAF応用処理が可能となる。
【0072】なお、画像フレームやAFエリアの大きさ
・形状、第1局所最小値の波数の探索方法などは、上述
したものに限定されるものではない。すなわち、本発明
は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明
の要旨を変更しない範囲で適宜変更可能である。
【0073】また、本発明の自動焦点制御装置は、ビデ
オカメラ,スチルビデオカメラ等の撮像素子を用いた画
像入力機器などに広く適用可能である。
【0074】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1,請求
項6記載の発明によれば、初期焦点レンズ位置において
撮像して得られる画像データに対してDCT変換を施
し、変換された画像のDCT係数の平均値を波数毎に求
めて波数昇順に整列し、波数昇順に整列されたDCT係
数の平均値列から局所最小値をもつ波数を探索し、探索
された波数をデフォーカスパラメータとして合焦位置を
決定するようにしているので、一度の撮像で合焦位置を
特定すること、いわゆるワンショット合焦が可能とな
る。
【0075】また、請求項2記載の発明によれば、初期
焦点レンズ位置は、無限遠位置近傍または最至近位置近
傍であることにより、広範囲の被写体距離をカバーする
ワンショット合焦が可能となる。
【0076】また、請求項3記載の発明によれば、検索
する波数の範囲は、DCT変換サイズ以下であることに
より、走査無駄の少ない、高速なワンショット合焦が可
能となる。
【0077】また、請求項4記載の発明によれば、局所
最小値として、局所最小値が複数存在する場合、複数の
局所最小値のうち波数の一番小さいもの(第1局所最小
値の波数)を採用することにより、確度が高く、有効検
索範囲の広いワンショット合焦が可能となる。
【0078】また、請求項5,請求項7記載の発明によ
れば、初期焦点レンズ位置において撮像して得られる画
像データに対してDCT変換を施し、変換された画像の
DCT係数の平均値を波数毎に求めて波数昇順に整列
し、波数昇順に整列されたDCT係数の平均値列から局
所最小値をもつ波数を探索し、探索された波数をデフォ
ーカスパラメータとして粗い合焦位置を決定し、その後
画像の高周波成分による山登り法により細かい合焦位置
を決定することにより合焦動作を行なっているので、高
精度なAFが可能となる。
【0079】また、請求項8記載の発明によれば、焦点
レンズ位置において撮像して得られる画像データに対し
てDCT変換を施し、変換された画像のDCT係数の平
均値を波数毎に求めて波数昇順に整列し、波数昇順に整
列されたDCT係数の平均値列から局所最小値をもつ波
数を探索し、探索された波数をデフォーカスパラメータ
として合焦位置を決定するDCTワンショットAFを行
なう自動焦点制御方法であって、前記DCTワンショッ
トAFに先立ち、山登り法によるAFを行なって得られ
るAF評価値から合焦方向を検出し、その後、DCTワ
ンショットAFを行ない、得られるデフォーカスパラメ
ータとしての合焦指標値により合焦動作を行なうので、
初期焦点レンズ位置に依存しないワンショット合焦が可
能となる。
【0080】また、請求項9記載の発明によれば、焦点
レンズ位置において撮像して得られる画像データに対し
てDCT変換を施し、変換された画像のDCT係数の平
均値を波数毎に求めて波数昇順に整列し、波数昇順に整
列されたDCT係数の平均値列から局所最小値をもつ波
数を探索し、探索された波数をデフォーカスパラメータ
として合焦位置を決定する自動焦点制御方法であって、
前記検索する局所最小値波数のアルゴリズムを、絞り
値,交換レンズ,ズ−ムレンズの焦点位置等の撮像条件
によって、切り替えるので、柔軟なワンショット合焦が
可能となる。
【0081】また、請求項10記載の発明によれば、焦
点レンズ位置において撮像して得られる画像データに対
してDCT変換を施し、変換された画像のDCT係数の
平均値を波数毎に求めて波数昇順に整列し、波数昇順に
整列されたDCT係数の平均値列から局所最小値をもつ
波数を探索し、探索された波数をデフォーカスパラメー
タとして合焦位置を決定する自動焦点制御方法であっ
て、前記算出されたデフォーカスパラメータが現在の焦
点レンズ位置における被写界深度の範囲内であるか否か
を判断し、この結果、被写界深度の範囲内であると判断
した場合には、焦点レンズの駆動を行なわないので、焦
点レンズの無駄な移動動作を伴わないワンショット合焦
が可能となる。
【0082】また、請求項11記載の発明によれば、焦
点レンズ位置において撮像して得られる画像データに対
してDCT変換を施し、変換された画像のDCT係数の
平均値を波数毎に求めて波数昇順に整列し、波数昇順に
整列されたDCT係数の平均値列から局所最小値をもつ
波数を探索し、探索された波数をデフォーカスパラメー
タとして合焦位置を決定する自動焦点制御方法であっ
て、少なくとも2つのAFエリアを有し、各AFエリア
毎の合焦指標値を算出し、算出された合焦指標値を被写
体距離情報として撮像画像とともに保持するので、ワン
ショット合焦のみならずより多岐多様にわたるAF応用
処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動焦点制御装置の構成例を示す
図である。
【図2】図1の自動焦点制御装置におけるAF動作を説
明するためのフローチャートである。
【図3】波数昇順に整列された平均エネルギーの例を示
す図である。
【図4】第1局所最小値の波数を求める処理を説明する
ためのフローチャートである。
【図5】第1局所最小値の波数を求める処理を説明する
ためのフローチャートである。
【図6】ワンショットAF動作を山登りサーボ法と組み
合わせて合焦位置を決定する仕方を説明するための図で
ある。
【図7】ワンショットAF動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図8】ワンショットAF動作を説明するための図であ
る。
【図9】撮影条件としてレンズを交換した時の第1局所
最小値波数と被写体距離の特性を示す図である。
【図10】第1局所最小値の波数を求める他の処理例を
説明するためのフローチャートである。
【図11】第1局所最小値の波数を求める他の処理例を
説明するためのフローチャートである。
【図12】第1局所最小値の波数を求める他の処理例を
説明するための図である。
【図13】被写界深度を考慮した、合焦指標値と焦点レ
ンズの駆動を説明するための図である。
【図14】画像フレーム全域に展開されたAFエリアに
おけるワンショットAF動作を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 レンズ系 2 絞り 3 フロントエンド部 4 イメージプリプロセッサ(IPP)部 5 CPUインタフェース部 6 CPU 7 焦点レンズ制御部 8 絞り制御部 31 CCD 32 信号処理部 33 A/D変換部 41 RGB分離部 42 RGBゲイン調整部 43 YUV変換部 44 DSPコア 45 AWB評価部 46 AE評価部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 初期焦点レンズ位置において撮像して得
    られる画像データに対してDCT変換を施し、変換され
    た画像のDCT係数の平均値を波数毎に求めて波数昇順
    に整列し、波数昇順に整列されたDCT係数の平均値列
    から局所最小値をもつ波数を探索し、探索された波数を
    デフォーカスパラメータとして合焦位置を決定すること
    を特徴とする自動焦点制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動焦点制御装置におい
    て、前記初期焦点レンズ位置は、無限遠位置近傍または
    最至近位置近傍であることを特徴とする自動焦点制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の自動焦点制御装置におい
    て、前記検索する波数の範囲は、DCT変換サイズ以下
    であることを特徴とする自動焦点制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の自動焦点制御装置におい
    て、前記局所最小値としては、局所最小値が複数存在す
    る場合、複数の局所最小値のうち波数の一番小さいもの
    を採用することを特徴とする自動焦点制御装置。
  5. 【請求項5】 初期焦点レンズ位置において撮像して得
    られる画像データに対してDCT変換を施し、変換され
    た画像のDCT係数の平均値を波数毎に求めて波数昇順
    に整列し、波数昇順に整列されたDCT係数の平均値列
    から局所最小値をもつ波数を探索し、探索された波数を
    デフォーカスパラメータとして粗い合焦位置を決定し、
    その後、画像の高周波成分による山登り法により細かい
    合焦位置を決定することを特徴とする自動焦点制御装
    置。
  6. 【請求項6】 初期焦点レンズ位置において撮像して得
    られる画像データに対してDCT変換を施し、変換され
    た画像のDCT係数の平均値を波数毎に求めて波数昇順
    に整列し、波数昇順に整列されたDCT係数の平均値列
    から局所最小値をもつ波数を探索し、探索された波数を
    デフォーカスパラメータとして合焦位置を決定すること
    を特徴とする自動焦点制御方法。
  7. 【請求項7】 初期焦点レンズ位置において撮像して得
    られる画像データに対してDCT変換を施し、変換され
    た画像のDCT係数の平均値を波数毎に求めて波数昇順
    に整列し、波数昇順に整列されたDCT係数の平均値列
    から局所最小値をもつ波数を探索し、探索された波数を
    デフォーカスパラメータとして粗い合焦位置を決定し、
    その後、画像の高周波成分による山登り法により細かい
    合焦位置を決定することを特徴とする自動焦点制御方
    法。
  8. 【請求項8】 焦点レンズ位置において撮像して得られ
    る画像データに対してDCT変換を施し、変換された画
    像のDCT係数の平均値を波数毎に求めて波数昇順に整
    列し、波数昇順に整列されたDCT係数の平均値列から
    局所最小値をもつ波数を探索し、探索された波数をデフ
    ォーカスパラメータとして合焦位置を決定するDCTワ
    ンショットAFを行なう自動焦点制御方法であって、前
    記DCTワンショットAFに先立ち、山登り法によるA
    Fを行なって得られるAF評価値から合焦方向を検出
    し、その後、DCTワンショットAFを行ない、得られ
    るデフォーカスパラメータとしての合焦指標値により合
    焦動作を行なうことを特徴とする自動焦点制御方法。
  9. 【請求項9】 焦点レンズ位置において撮像して得られ
    る画像データに対してDCT変換を施し、変換された画
    像のDCT係数の平均値を波数毎に求めて波数昇順に整
    列し、波数昇順に整列されたDCT係数の平均値列から
    局所最小値をもつ波数を探索し、探索された波数をデフ
    ォーカスパラメータとして合焦位置を決定する自動焦点
    制御方法であって、前記検索する局所最小値波数のアル
    ゴリズムを、絞り値,交換レンズ,ズ−ムレンズの焦点
    位置等の撮像条件によって、切り替えることを特徴とす
    る自動焦点制御方法。
  10. 【請求項10】 焦点レンズ位置において撮像して得ら
    れる画像データに対してDCT変換を施し、変換された
    画像のDCT係数の平均値を波数毎に求めて波数昇順に
    整列し、波数昇順に整列されたDCT係数の平均値列か
    ら局所最小値をもつ波数を探索し、探索された波数をデ
    フォーカスパラメータとして合焦位置を決定する自動焦
    点制御方法であって、前記算出されたデフォーカスパラ
    メータが現在の焦点レンズ位置における被写界深度の範
    囲内であるか否かを判断し、この結果、被写界深度の範
    囲内であると判断した場合には、焦点レンズの駆動を行
    なわないことを特徴とする自動焦点制御方法。
  11. 【請求項11】 焦点レンズ位置において撮像して得ら
    れる画像データに対してDCT変換を施し、変換された
    画像のDCT係数の平均値を波数毎に求めて波数昇順に
    整列し、波数昇順に整列されたDCT係数の平均値列か
    ら局所最小値をもつ波数を探索し、探索された波数をデ
    フォーカスパラメータとして合焦位置を決定する自動焦
    点制御方法であって、少なくとも2つのAFエリアを有
    し、各AFエリア毎の合焦指標値を算出し、算出された
    合焦指標値を被写体距離情報として撮像画像とともに保
    持することを特徴とする自動焦点制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007249132A (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Casio Comput Co Ltd 撮像装置、自動焦点調整方法、およびプログラム
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