JP2000164852A - 窒化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハ及びそれを用いた高電子移動度トランジスタ - Google Patents

窒化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハ及びそれを用いた高電子移動度トランジスタ

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JP2000164852A
JP2000164852A JP10334121A JP33412198A JP2000164852A JP 2000164852 A JP2000164852 A JP 2000164852A JP 10334121 A JP10334121 A JP 10334121A JP 33412198 A JP33412198 A JP 33412198A JP 2000164852 A JP2000164852 A JP 2000164852A
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忠厳 土屋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】GaAs基板上にGaInNAs系HEMTを
実現し、より低雑音増幅が可能な高性能のHEMTを得
ることにある。 【解決手段】砒化ガリウム基板1上にバッファ層2、該
バッファ層2より電子親和力の大きなチャネル層3、該
チャネル層3より電子親和力の小さなキャリア供給層4
を順次積層し、該キャリア供給層4にドナー不純物をド
ーピングしている積層構造において、前記チャネル層3
が、アルミニウム、ガリウム、インジウムのいずれか、
又は全てと、砒素、リンのいずれか又は両方と、窒素と
からなる化合物半導体である構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化砒化ガリウム
インジウム系エピタキシャルウェハ及びそれを用いた高
電子移動度トランジスタ(HEMT)、特に低雑音増幅
用として適した電界効果型高電子移動度トランジスタに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】高電子移動度トランジスタHEMTは、
2次元電子ガス(2DEG)を利用する素子であり、ヘ
テロ構造を有した化合物半導体素子である。従来のHE
MTの構造は、例えば図11(a)、(b)に示すよう
に、半絶縁性GaAs基板に歪InGaAs量子井戸層
をチャネル層とする歪格子(Pseudomorphic )HEMT
(PHEMT)構造である。図11(a)はAlGaA
s系HEMTのものであり、半絶縁性GaAs基板41
上に膜厚0.5μmのアンドープGaAsバッファ層4
2を設け、その上にスードモフィック(Pseudomorphic
)状態でアンドープInGaAsチャネル層43を設
け、さらにその上に膜厚2nmのアンドープAlGaAs
スペーサ層46を介して、膜厚50nmのn型AlGaA
sキャリア供給層44を設けている。また、図11
(b)はGaInP系HEMTのものであり、アンドー
プGaAsバッファ層42の上にスードモフィック状態
でアンドープInGaAsチャネル層43を設け、さら
にその上に膜厚2nmのアンドープGaInPのスペーサ
層56を介して、膜厚40nmのn型AlGaAsのキャ
リア供給層54を設けている。
【0003】HEMTを特徴づける2次元電子ガス(2
DEG)は、アンドープInGaAsチャネル層23中
に溜まり、このチャネル層23に溜まる電子の濃度とそ
の移動度によって、HEMTデバイスの増幅率や、雑音
特性といった主要な性能が大きく変わる。一般的には、
電子の濃度が高く、その移動度が高い程性能は向上す
る。スードモフィックは、チャネル層中の電子の移動度
を高める手法の1つであり、GaAsとInGaAsと
いうように、格子定数の異なる2種類の半導体が、その
界面において面内の格子定数が整合するように歪んで接
合した状態に対して使用される語である。成長膜厚が臨
界膜厚より薄い場合、格子定数が異なっていても格子が
歪むことによって、界面に転位が生じない接合が得られ
る。格子が歪んで界面で格子欠陥が生じないような状態
をスードモフィック状態と呼ぶ。
【0004】なお、スペーサ層は電子がイオン化したド
ナーによる散乱を受けないようにして、2次元電子の移
動度を高めるために設けられている。一般に2次元電子
の移動度は、スペーサ層の厚さに伴い増大することが知
られている。
【0005】上記のPHEMTのように、チャネル層の
上にスペーサ層及びキャリア供給層が順次に設けられて
いる構造のHEMTは、通常、順構造型HEMTと呼ば
れている。この他に、チャネル層の下にキャリア供給層
が設けられた構造の逆構造型HEMTや、チャネル層の
上下にキャリア供給層が設けられた構造のダブルヘテロ
型HEMT(DHHEMT)等が知られている。一般に
逆構造型HEMTはピンチオフ特性が優れており、ダブ
ルヘテロ型HEMTはキャリアの密度が高いから高出力
用に向いている。
【0006】デバイスの特性を向上させるためには、2
DEGの濃度を高くする。一般に2DEGの濃度を高く
することにより、デバイスの相互コンダクタンスgm を
上げ、NF (雑音指数)を下げることができる。そのた
めの方法として、キャリア供給層のAl組成比を上げて
ヘテロ接合界面に形成される量子井戸への電子の落ち込
みを多くする。
【0007】従来、砒化ガリウム(GaAs)基板上に
形成されるHEMTでは、図11に示す多層にエピタキ
シャル層を積層した構造のエピタキシャルウェハが用い
られる。このとき通常、半導体内のフェルミ準位を制御
するために設けられるキャリア供給層としては、砒化ア
ルミニウム(AlAs)混晶比が20〜28%の砒化ア
ルミニウム・ガリウム(AlGaAs)が用いられ、2
次元電子ガス(2DEG)が形成されてキャリアが走行
するチャネル層には、砒化インジウム(InAs)混晶
比が15〜25%の砒化インジウム・ガリウム(InG
aAs)が使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術には次のような問題点がある。
【0009】従来では、チャネル層の2DEGの特性を
改善するために、本来はGaAsとは格子が整合しない
InGaAsを歪んだ状態であえて使用している。これ
は、InGaAsの方がGaAsよりも電子親和力が強
く、高濃度の2DEGが形成できるからである。しか
し、内在する歪みのため、InGaAsの厚さが厚くな
ると歪みエネルギーが増加し、物質固有の強度を越える
と、結晶が歪み応力に耐えられなくなり、塑性変形す
る。この時の最大厚さは、臨界膜厚と呼ばれる。塑性変
形を起こすと、結晶格子の配列が乱れ、乱れた部分の電
子状態が変わる。電子の捕獲準位ができてフェルミ準位
の位置が深くなり、2DEG濃度が低下したり、空間電
荷ができて走行する電子が散乱を受け、電子の移動度が
低下する。これにより作製したHEMTの利得が低下
し、実用上問題となる。従って、通常はInGaAsは
臨界膜厚以下の厚さで使用される。
【0010】更に、HEMTの特性を向上するため、I
nGaAs層のInAs混晶比を増し、InGaAs層
に形成される2次元電子ガス濃度を増したい。けれど
も、臨界膜厚が更に薄くなって、十分な2DEGを形成
する最低必要な膜厚を維持できない。結果的に、InA
s混晶比を増す方法では、2DEG濃度を増加させるこ
とができず、特性向上に結びつかない。
【0011】また、高特性のHEMTとして、リン化イ
ンジウム(InP)上に形成したn型砒化インジウム・
アルミニウム(n−InAlAs)とInGaAsから
なるHEMTがある。こちらはInGaAsのInAs
混晶比が50〜60%と高く、優れた特性を実現してい
る。しかし、InAlAsに起因するデバイス製作上の
問題点が数多く残っており、InP基板の価格も高いた
めに、GaAs基板上のHEMTの高性能化した代替品
として普及する目途は立っていない。
【0012】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、GaAs基板上にGaInNAs系HEMTを実現
し、より低雑音増幅が可能な高性能のHEMTを得るこ
とができる窒化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャ
ルウェハ及びそれを用いた高電子移動度トランジス(H
EMT)を提供することにある。
【0013】低雑音増幅用電界効果型高電子移動度トラ
ンジスタ(HEMT)のうちでも、特に窒化砒化ガリウ
ム・インジウム(GaInNAs)系エピタキシャルウ
ェハを用いたHEMTは、従来のPHEMTやDHHE
MTの特性を大幅に向上できる可能性を秘めている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、次のように構成したものである。
【0015】(1)請求項1記載の窒化砒化ガリウムイ
ンジウム系エピタキシャルウェハは、砒化ガリウム基板
(1)上に第1の化合物半導体層(2)、該半導体層
(2)より電子親和力の大きな第2の化合物半導体層
(3)、該第2の化合物半導体層(3)より電子親和力
の小さな第3の化合物半導体層(4)を順次積層し、該
第3の化合物半導体層(4)にドナー不純物をドーピン
グしている積層構造において、前記第2の化合物半導体
がアルミニウム、ガリウム、インジウムのいずれか、又
は全てと、砒素、リンのいずれか又は両方と、窒素とか
らなる化合物半導体であることを特徴とする。
【0016】(2)請求項2記載の窒化砒化ガリウムイ
ンジウム系エピタキシャルウェハは、請求項1記載の窒
化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハにお
いて、前記第2の化合物半導体層(3)と前記第3の化
合物半導体層(4)との間に、該第3の半導体層(4)
より電子親和力が大きく、且つ高純度な第4の化合物半
導体層(5)を有する積層構造を特徴とする。
【0017】(3)請求項3記載の窒化砒化ガリウムイ
ンジウム系エピタキシャルウェハは、請求項1記載の窒
化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハにお
いて、前記第2の化合物半導体層(3)と前記第3の化
合物半導体層(4)との間に、第2の半導体層(3)よ
り電子親和力が小さく、且つ高純度な第5の化合物半導
体層(6)を有する積層構造を特徴とする。
【0018】(4)請求項4記載の窒化砒化ガリウムイ
ンジウム系エピタキシャルウェハは、請求項2記載の窒
化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハにお
いて、前記第4の化合物半導体層(5)と前記第3の化
合物半導体層(4)との間に、前記第2の化合物半導体
層(3)より電子親和力が小さく、且つ高純度な第5の
化合物半導体層(6)を有することを特徴とする。
【0019】(5)請求項5記載の窒化砒化ガリウムイ
ンジウム系エピタキシャルウェハは、請求項1記載の窒
化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハにお
いて、前記第1の化合物半導体層(2)と第2の化合物
半導体層(3)との間に高純度の第6の化合物半導体層
(7)を有する積層構造を特徴とする。
【0020】(6)請求項6記載の窒化砒化ガリウムイ
ンジウム系エピタキシャルウェハは、請求項1記載の窒
化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハにお
いて、前記第2の化合物半導体層(3)と前記第3の化
合物半導体層(4)との間に、前記第2の化合物半導体
層(3)より電子親和力が小さく、且つ高純度な第5の
化合物半導体層(6)を有し、また、前記第1の化合物
半導体層(2)と第2の化合物半導体層(3)との間に
高純度の第6の化合物半導体層(7)を有する積層構造
を特徴とする。
【0021】(7)請求項7記載の窒化砒化ガリウムイ
ンジウム系エピタキシャルウェハは、請求項1、2、
3、4、5又は6記載の窒化砒化ガリウムインジウム系
エピタキシャルウェハにおいて、前記第2の化合物半導
体層(3)が砒化ガリウムに格子整合、もしくは圧縮歪
み、もしくは引張り歪みを導入してスードモフィック状
態で歪んでいる状態であることを特徴とする。
【0022】(8)請求項8記載の窒化砒化ガリウムイ
ンジウム系エピタキシャルウェハは、請求項1、2、
3、4、5、6又は7記載の窒化砒化ガリウムインジウ
ム系エピタキシャルウェハにおいて、前記第3の化合物
半導体層(4)が砒化アルミニウムガリウムであること
を特徴とする。
【0023】(9)請求項9記載の窒化砒化ガリウムイ
ンジウム系エピタキシャルウェハは、請求項1、2、
3、4、5、6又は7記載の窒化砒化ガリウムインジウ
ム系エピタキシャルウェハにおいて、前記第3の化合物
半導体層(4)がリン化インジウムガリウムであること
を特徴とする。
【0024】(10)請求項10記載の窒化砒化ガリウ
ムインジウム系エピタキシャルウェハは、請求項1、
2、3、4、5、6又は7記載の窒化砒化ガリウムイン
ジウム系エピタキシャルウェハにおいて、前記第3の化
合物半導体層(4)及び前記第5の化合物半導体層
(6)が、アルミニウム、ガリウム、インジウムのいず
れか、又は全てと、砒素、リンのいずれか又は両方と、
窒素とからなり、第2の化合物半導体よりも電子親和力
が小さい化合物半導体であることを特徴とする。
【0025】(11)請求項11記載の窒化砒化ガリウ
ムインジウム系エピタキシャルウェハは、請求項1、
3、4、5又は7記載の窒化砒化ガリウムインジウム系
エピタキシャルウェハにおいて、前記第3の化合物半導
体層(4)がリン化インジウムガリウムであり、前記第
2の化合物半導体層(3)がアルミニウム、ガリウム、
インジウムのいずれか、又は全てと、リン、窒素とから
なることを特徴とする。
【0026】(12)請求項12記載の窒化砒化ガリウ
ムインジウム系エピタキシャルウェハは、請求項2記載
の窒化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハ
において、前記第4の化合物半導体層(5)が砒化イン
ジウム混晶比で25%以上の砒化インジウム・ガリウム
であることを特徴とする。
【0027】(13)請求項13記載の高電子移動度ト
ランジスタは、請求項1、2、3、4、5、6、7、
8、9、10、11又は12記載の窒化砒化ガリウムイ
ンジウム系エピタキシャルウェハを用いて製造したこと
を特徴とする。
【0028】<発明の要点>本発明では、HEMTのチ
ャネル層に窒化砒化ガリウム・インジウム(GaInN
As)を使用する。GaInNAsは窒化ガリウム(G
aN)と、GaAs、InAsの混晶である。GaAs
よりも格子定数の大きなInAsと小さなGaNを組み
合わせたことにより、混晶比を適切に選択することによ
ってGaAsに格子整合させられることが大きな特徴で
ある。
【0029】また、GaAsに格子整合するGaInN
Asは、禁制帯幅が混晶比に対して非線形に変化し、そ
の非線形性が他の化合物半導体と比べても著しい。これ
に伴って、電子親和力も大きく変化する。電子親和力が
GaAsよりも大きくなる混晶比の範囲があることも大
きな特徴である。
【0030】この特徴を生かすと、GaInNAsはG
aAs基板に格子整合させたまま、従来チャネル層に使
用していたInGaAsと同等、あるいはそれ以上に電
子親和力を増やせる。GaAsに格子整合しているの
で、膜厚も自由に設定可能となり、チャネル層の特性を
向上できる。
【0031】また、GaInNAsにAlAsを加え、
AlGaInNAsとしたり、あるいはGaAsの代わ
りにGaAsと格子整合するリン化ガリウム・インジウ
ム(GaInP)を使って、GaInNPにすることに
よって、更に自在な電子親和力が実現できる。
【0032】チャネル層のGaInNAsやInGaA
sよりも電子親和力の小さなGaInNAs、AlGa
InNAs、GaInNP等を、キャリア供給層である
AlGaAs層やGaInP層との間に挟むことによっ
て、スペーサとしての機能を発揮できる。
【0033】更に、チャネル層の高純度GaInNAs
の上下に補助的なチャネル層として高純度InGaAs
層を設けることにより、InGaAsの高電子移動度特
性と組み合わさり、更に特性が向上できる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明を請求項ごとに図示
の実施形態に基づいて説明する。
【0035】図1は、請求項1に対応した本発明のGa
InNAs系エピタキシャルウェハの基本的構成を示し
たものである。
【0036】これは、半絶縁性GaAs基板1上に第1
の化合物半導体層2、該半導体層2より電子親和力の大
きな第2の化合物半導体層3、該第2の化合物半導体層
3より電子親和力の小さな第3の化合物半導体層4を順
次積層し、該第3の化合物半導体層4にドナー不純物を
ドーピングしている積層構造を持つものであり、前記第
2の化合物半導体3は、アルミニウム、ガリウム、イン
ジウムのいずれか、又は全てと、砒素、リンのいずれか
又は両方と、窒素とからなる化合物半導体であることを
特徴とする。
【0037】ここで、第1の化合物半導体2はバッファ
層である。通常はGaAsあるいはAlGaAs層が使
用される。この第1の化合物半導体(バッファ層)2
は、本発明とは直接に関係しないので、材料も特には指
定しない。
【0038】第2の化合物半導体層3はチャネル層であ
る。この第2の化合物半導体層(チャネル層)3は2次
元電子ガス(2DEG)を形成するためにあるため、下
の層(バッファ層2)、上の層(キャリア供給層4)よ
りも電子親和力が大きくなければならない。本発明の核
心であり、第2の化合物半導体3として、GaInNA
sをベースにAlGaInNAs、AlInNAs、I
nNAsが、GaInNPをベースにAlGaInN
P、AlInNP、InNPが、更に全てが入ったAl
GaInNPAsが該当する。
【0039】第3の化合物半導体層4は、キャリア供給
層である。この第3の化合物半導体層(キャリア供給
層)4は、チャネル層3に2DEGを形成するために、
フェルミ準位を制御する働きをする。第3の化合物半導
体(キャリア供給層)4は、第2の化合物半導体(チャ
ネル層)3よりも電子親和力が弱ければ何でも良い。こ
の第3の化合物半導体(キャリア供給層)4では、伝導
電子帯にフェルミ準位を近づけるために、ドナー不純物
をドーピングしてある。第3の化合物半導体(キャリア
供給層)4として、AlGaAs(請求項8)、GaI
nP(請求項9)、及び第2の化合物半導体3と同じA
lGaInNPAs混晶系で混晶組成を変え、電子親和
力を小さくしたもの(請求項10)がある。
【0040】次に、図2は請求項2に対応した本発明の
GaInNAs系エピタキシャルウェハを示したもので
ある。
【0041】請求項2では、補助的なチャネル層を規定
している。即ち、図1の窒化砒化リウムインジウム系エ
ピタキシャルウェハにおける第2の化合物半導体層3と
第3の化合物半導体層4との間に、該第3の半導体層4
より電子親和力が大きく、且つ高純度な第4の化合物半
導体層5を有する積層構造である。
【0042】第3の化合物半導体層(キャリア供給層)
4よりは電子親和力の大きな第4の化合物半導体層5
を、補助的なチャネル層として、第2の化合物半導体層
(チャネル層)との間に挿入し、この第4の化合物半導
体層5には不純物を入れない。即ち、高純度で用いる。
【0043】この請求項2の窒化砒化ガリウムインジウ
ム系エピタキシャルウェハにおいて、上記第4の化合物
半導体層(補助的なチャネル層)5は、砒化インジウム
混晶比で25%以上の砒化インジウム・ガリウムとする
のがよい(請求項12)。
【0044】2DEGの形成では電子親和力と同様に電
子移動度も重要であるが、残念ながらGaInNAsで
高電子移動度を得るのは容易でない。これに対し、例え
ばチャネル層の一部に従来から実績があり、移動度も高
いInGaAsを、更にInAs混晶比を増した形で半
導体層5として補助的に挿入すれば、相乗り効果で優れ
た2DEG特性が得られる(請求項12)。
【0045】図3、図4は、請求項3、4に対応した本
発明のGaInNAs系エピタキシャルウェハを示した
ものである。
【0046】この請求項3、4では、スペーサ層を規定
している。即ち、図3の如く第2の化合物半導体層(チ
ャネル層)3と第3の化合物半導体層(キャリア供給
層)4との間に、又は、図4の如く第4の化合物半導体
層(補助的なチャネル層)5と第3の化合物半導体層
(キャリア供給層)4との間に、第2の半導体層(チャ
ネル層)3より電子親和力が小さく、且つ高純度な第5
の化合物半導体層6を設ける。
【0047】半導体層(キャリア供給層)4と半導体層
(チャネル層)3又は5の間に、第5の化合物半導体を
スペーサ層として挿入する。これが第5の化合物半導体
層(スペーサ層)6である。スペーサ層には電子の散乱
を防ぐため、不純物を混入させない。スペーサ層である
第5の化合物半導体層6は、チャネル層である第2の化
合物半導体層3より電子親和力が小さくなければならな
いが、第2の半導体層3と同一の化合物半導体である必
要はない。
【0048】図5は、請求項5に対応した本発明のGa
InNAs系エピタキシャルウェハを示したものであ
る。請求項5でも、請求項2と同様、補助的なチャネル
層を規定している。
【0049】第1の化合物半導体(バッファ層)2と第
2の化合物半導体層(チャネル層)3との間に、不純物
を入れない高純度な第6の化合物半導体層7を挿入す
る。この第6の化合物半導体層(補助的なチャネル層)
7の電子親和力が、チャネル層である第2の化合物半導
体層3と同等か、もしくは、より大きい場合において
は、請求項2と同様に、第2の化合物半導体層(チャネ
ル層)3と一緒になって2DEGの形成に寄与し、電子
移動度を向上させる。一方、この第6の化合物半導体層
7の電子親和力が、チャネル層である第2の化合物半導
体層3より小さい場合においては、前述より効果は落ち
るが、第2の化合物半導体層(チャネル層)3からトン
ネル効果によって波動関数が漏れ出す分に相当する電子
の移動度は、この層7がない場合に比べて改善される。
【0050】図6は請求項6に対応した本発明のGaI
nNAs系エピタキシャルウェハを示したものである。
請求項6では、スペーサ層と補助的なチャネル層とを規
定している。即ち、第2の化合物半導体層3と第3の化
合物半導体層4との間に、第2の半導体層3より電子親
和力が小さく、且つ高純度な第5の化合物半導体層(ス
ペーサ層)6を有し、また、第1の化合物半導体層2と
第2の化合物半導体層3との間に高純度の第6の化合物
半導体層(補助的なチャネル層)7を有する積層構造で
ある。
【0051】第5の化合物半導体層(スペーサ層)6の
作用効果は図3の場合と同じであり、電子がイオン化し
たドナーによる散乱を受けないようにして、2次元電子
の移動度を高めるために設けられている。また、第6の
化合物半導体層(補助的なチャネル層)7の作用効果は
上述した図5の場合と同じである。
【0052】請求項7では、第2の化合物半導体層(チ
ャネル層)3が歪み緩和していない状態で使用されるこ
とを規定している。
【0053】第2の化合物半導体層(チャネル層)3は
ある混晶組成でのみGaAsに格子整合するから、一般
にはGaAsとは格子整合しない。このとき、臨界膜厚
よりも厚く成長してしまうと、歪みは緩和し、従来から
よく知られているように2DEG特性は低下する。従っ
て、第2の化合物半導体層(チャネル層)3はGaAs
に格子整合するか、しないまでも歪みを内在した状態、
即ち、スードモフィック状態で形成されなくてはならな
い。
【0054】請求項11は、第2の化合物半導体層(チ
ャネル層)3と第3の化合物半導体層(キャリア供給
層)4のへテロ接合が砒素系化合物とリン系化合物の接
合を避けるための規定である。砒素系とリン系のへテロ
接合は急峻な組成制御が難しく、更に第2の化合物半導
体層(チャネル層)3には窒素が含まれるため、その制
御が困難になる。制御ができないと特性も出ない。その
ため、両側をリン系とすれば、制御性が増し、特性を容
易に安定化させられる。
【0055】請求項13は、請求項1、2、3、4、
5、6、7、8、9、10、11又は12記載の窒化砒
化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハを用いた
高電子移動度トランジスタHEMTを特定したものであ
る。このHEMTは、例えば図10に示す如く、砒化ガ
リウム基板1上に第1の化合物半導体層(バッファ層)
2、該半導体層2より電子親和力の大きな第2の化合物
半導体層(チャネル層)3、該第2の化合物半導体層3
より電子親和力の小さな第3の化合物半導体層(キャリ
ア供給層)4を順次積層し、第2の化合物半導体層(チ
ャネル層)3と第3の化合物半導体層(キャリア供給
層)4との間に、第2の半導体層3より電子親和力が小
さく、且つ高純度な第5の化合物半導体層(スペーサ
層)6を有する積層構造ものとして構成される。8はソ
ース電極、9はドレイン電極、10はゲート電極であ
る。
【0056】
【実施例】図7、図8、図9(a)〜(f)に、本発明
の実施例として窒化砒化ガリウムインジウム系エピタキ
シャルウェハの積層構造A〜Fを示す。また図10に
は、図7(a)の窒化砒化ガリウムインジウム系エピタ
キシャルウェハを用いた場合の窒化砒化ガリウム・イン
ジウム系高電子移動度トランジスタ(HEMT)の断面
構造の一例を示す。
【0057】エピタキシャル膜の成長は有機金属気相エ
ピタキシー法を用いた。キャリアガスは水素、窒素の混
合ガス、原料はトリメチルガリウム、トリエチルガリウ
ム、トリメチルインジウム、トリメチルアルミニウム、
アルシン、フォスフィン、アンモニア、ジシランを使用
した。成長圧力は約0.1気圧、成長温度は700℃と
した。基板には半絶縁性GaAsを使用し、その面方位
は(100)とした。
【0058】図7〜図8(a)〜(c)に示すエピタキ
シャルウェハは、既に述べた図3の積層構造において、
スペーサ層6とキャリア供給層4の構成を変えたもので
ある。
【0059】このうち、図7(a)の実施例Aに係るエ
ピタキシャルウェハ(積層構造A)は、半絶縁性GaA
s基板11上に0.5μmのアンドープGaAsバッフ
ァ層12を設け、このバッファ層12の上に、厚さ15
nmのアンドープGaInNAsチャネル層13を形成し
た。その上に、膜厚2nmのアンドープAlGaAsスペ
ーサ層16を介してn型のAlGaAsキャリア供給層
14を厚さ50nm設け、HEMT構造エピタキシャルウ
ェハを完成した。スペーサ層16とキャリア供給層14
のAl組成は共に0.28である。
【0060】図7(b)の実施例Bに係るエピタキシャ
ルウェハ(積層構造B)は、半絶縁性GaAs基板11
上に0.5μmのアンドープGaAsバッファ層12
と、厚さ15nmのアンドープGaInNAsチャネル層
13を順次形成し、その上に、膜厚2nmのアンドープG
0.5 In0.4 8 Pスペーサ層26を介してn型のGa
0.5 In0.48Pキャリア供給層24を厚さ40nm設け、
HEMT構造エピタキシャルウェハを完成した。
【0061】図8(c)の実施例Cに係るエピタキシャ
ルウェハ(積層構造C)は、半絶縁性GaAs基板11
上に0.5μmのアンドープGaAsバッファ層12
と、厚さ15nmのアンドープGaInNAsチャネル層
13を順次形成し、その上に、膜厚2nmのアンドープA
lGaInNAsスペーサ層36を介してn型のAlG
aInNAsキャリア供給層34を厚さ40nm設け、H
EMT構造エピタキシャルウェハを完成した。
【0062】図8(d)に示す実施例Dに係るエピタキ
シャルウェハ(積層構造D)は、図7(a)に示した積
層構造において、アンドープGaInNAsチャネル層
13とその上側のアンドープAlGaAsスペーサ層4
との間に、厚さ5nmのアンドープInx Ga1-x As層
15を補助的なチャネル層として挿入したものであり、
図4に対応する実施例である。
【0063】同様に、図9(e)に示す実施例Eに係る
エピタキシャルウェハ(積層構造E)は、図7(a)に
示した積層構造において、アンドープGaInNAsチ
ャネル層13とその下側のアンドープGaAsバッファ
層12との間に、厚さ5nmのアンドープIn0.1 Ga
0.9 As層17を補助的なチャネル層として挿入したも
のであり、図6に対応する実施例である。
【0064】図9(f)に示す実施例Fに係るエピタキ
シャルウェハ(積層構造F)は、図7(b)に示した積
層構造におけるアンドープGaInNAsチャネル層1
3を、アンドープGaInNPチャネル層23に代えた
ものである。
【0065】これらのエピタキシャルウェハ(積層構造
A〜F)の2DEG特性を比較するため、室温において
C−V測定並びにHall測定を行った。100kHz
でのC−V測定により、ヘテロ界面に現れる2DEGピ
ークの最大キャリア濃度Npeakを測定した。ここで
表記方法として、1×1018cm-3をE18で、1×10
19cm-3をE19で、1×1012cm-3をE12で示した。
この2DEGのNpeakは大きいほど優れていること
になる。また、van der Pauw法によるHa
ll測定により2DEGのシー卜キャリア濃度Ns、H
all移動度μを求め、図11の従来構造A、Bとの相
対評価を行った。こちらはNsとμの積が大きいほど特
性として優れている。
【0066】表1に、GaInNAs系HEMTエピタ
キシャルウェハのC−V測定並びにHall測定の結果
を示す。表1、表2に実施例A〜Fとして示すエピタキ
シャルウェハの積層構造は、図7〜図9に(a)〜
(f)として示した積層構造A〜Fと対応している。な
お、従来例A、Bは、比較のため、図11(a)、
(b)に示す従来より用いられているエピタキシャルウ
ェハの積層構造を示す。
【0067】本実施例の積層構造A〜Fでは、ヘテロ界
面に現れる2DEGピークの最大キャリア濃度Npea
kと、2DEGのシー卜キャリア濃度Nsについて、い
ずれも従来構造(従来例A、B)の場合を大きくしのぐ
結果を得た。本実施例では、必ずしも最適な条件まで積
層構造A〜Fのエピタキシャル成長条件を改善できてい
ないので、その潜在能力は更に高いと思われる。Hal
l移動度μについても、成長条件の最適化により更に増
すことができると考えている。
【0068】次に、図8(d)に示す積層構造DのGa
InNAs系HEMTエピタキシャルウェハにおいて、
その補助的なチャネル層であるInx Ga1-x As層1
5のInAs混晶比x について検討した。表2に、この
補助的なチャネル層であるInx Ga1-x As層15の
InAs混晶比xをx=0.15から0.05ずつx=
0.35まで変えたときのHall測定の結果を示す。
その変化はそれほど大きくないが、InAs混晶比25
%より改善の効果が現れている。勿論、従来例Aの積層
構造と比較すれば、本実施例Dの積層構造のエピタキシ
ャルウェハは全て大きく改善されている。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】上記のように、本実施例の積層構造A〜F
により、2DEG特性を大幅に改善できることが判っ
た。
【0072】その最適条件は、InGaAsのInAs
混晶比については前述の通りInAs混晶比25%より
改善の効果が現れる。しかし、第2の半導体(AlGa
InNPAs)の混晶比については、直接的な混晶比決
定手段がなく、格子整合度についてはX線回折や表面状
態から判断した。スードモフィック状態についても、や
はり、X線回折や表面状態から判断した。
【0073】本実施形態及び実施例のGaInNAs系
エピタキシャルウェハ及びこれを用いたHEMTは、従
来のPHEMTやDHHEMTの特性を大幅に向上でき
る可能性を秘めている。即ち、GaInNAs系HEM
Tが実現し、マイクロ波領域での低雑音増幅が可能とな
ることで、特に高緯度地域での衛生放送・衛生通信受信
用のアンテナが小型化し、車載や船舶への搭載が進む。
また、ミリ波領域での低雑音化が可能になれば、レーダ
ーや自動料金徴収システムなどへのミリ波帯の利用促進
につながる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、G
aInNAs系HEMTが実現し、マイクロ波領域でよ
り低雑音増幅が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るGaInNAs
系エピタキシャルウェハの断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係るGaInNAs
系エピタキシャルウェハの断面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係るGaInNAs
系エピタキシャルウェハの断面図である。
【図4】本発明の第4の実施形態に係るGaInNAs
系エピタキシャルウェハの断面図である。
【図5】本発明の第5の実施形態に係るGaInNAs
系エピタキシャルウェハの断面図である。
【図6】本発明の第6の実施形態に係るGaInNAs
系エピタキシャルウェハの断面図である。
【図7】本発明のGaInNAs系エピタキシャルウェ
ハの実施例を示したもので、(a)は実施例Aに係る積
層構造の断面図、(b)は実施例Bに係る積層構造の断
面図である。
【図8】本発明のGaInNAs系エピタキシャルウェ
ハの実施例を示したもので、(c)は実施例Cに係る積
層構造の断面図、(d)は実施例Dに係る積層構造の断
面図である。
【図9】本発明のGaInNAs系エピタキシャルウェ
ハの実施例を示したもので、(e)は実施例Eに係る積
層構造の断面図、(f)は実施例Fに係る積層構造の断
面図である。
【図10】図7(a)のエピタキシャルウェハを使用し
たGaInNAs系HEMTの断面構造図である。
【図11】従来のHEMTエピタキシャルウェハを示し
たもので、(a)は従来使用されているAlGaAs系
HEMTエピタキシャルウェハの断面構造(従来例Aの
構造)を示す図、(b)は従来使用されているGaIn
P系HEMTエピタキシャルウェハの断面構造(従来例
Bの構造)を示す図である。
【符号の説明】
1 半絶縁性GaAs基板 2 第1の化合物半導体(バッファ層) 3 第2の化合物半導体層(チャネル層) 4 第3の化合物半導体層(キャリア供給層) 5 第4の化合物半導体層(補助的なチャネル層) 6 第5の化合物半導体層(スペーサ層) 7 第6の化合物半導体層(補助的なチャネル層)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】砒化ガリウム基板(1)上に第1の化合物
    半導体層(2)、該半導体層(2)より電子親和力の大
    きな第2の化合物半導体層(3)、該第2の化合物半導
    体層(3)より電子親和力の小さな第3の化合物半導体
    層(4)を順次積層し、該第3の化合物半導体層(4)
    にドナー不純物をドーピングしている積層構造におい
    て、前記第2の化合物半導体がアルミニウム、ガリウ
    ム、インジウムのいずれか、又は全てと、砒素、リンの
    いずれか又は両方と、窒素とからなる化合物半導体であ
    ることを特徴とする窒化砒化ガリウムインジウム系エピ
    タキシャルウェハ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の窒化砒化ガリウムインジウ
    ム系エピタキシャルウェハにおいて、前記第2の化合物
    半導体層(3)と前記第3の化合物半導体層(4)との
    間に、該第3の半導体層(4)より電子親和力が大き
    く、且つ高純度な第4の化合物半導体層(5)を有する
    積層構造を特徴とする窒化砒化ガリウムインジウム系エ
    ピタキシャルウェハ。
  3. 【請求項3】請求項1記載の窒化砒化ガリウムインジウ
    ム系エピタキシャルウェハにおいて、前記第2の化合物
    半導体層(3)と前記第3の化合物半導体層(4)との
    間に、第2の半導体層(3)より電子親和力が小さく、
    且つ高純度な第5の化合物半導体層(6)を有する積層
    構造を特徴とする窒化砒化ガリウムインジウム系エピタ
    キシャルウェハ。
  4. 【請求項4】請求項2記載の窒化砒化ガリウムインジウ
    ム系エピタキシャルウェハにおいて、前記第4の化合物
    半導体層(5)と前記第3の化合物半導体層(4)との
    間に、前記第2の化合物半導体層(3)より電子親和力
    が小さく、且つ高純度な第5の化合物半導体層(6)を
    有することを特徴とする窒化砒化ガリウムインジウム系
    エピタキシャルウェハ。
  5. 【請求項5】請求項1記載の窒化砒化ガリウムインジウ
    ム系エピタキシャルウェハにおいて、前記第1の化合物
    半導体層(2)と第2の化合物半導体層(3)との間に
    高純度の第6の化合物半導体層(7)を有する積層構造
    を特徴とする窒化砒化ガリウムインジウム系エピタキシ
    ャルウェハ。
  6. 【請求項6】請求項1記載の窒化砒化ガリウムインジウ
    ム系エピタキシャルウェハにおいて、前記第2の化合物
    半導体層(3)と前記第3の化合物半導体層(4)との
    間に、前記第2の化合物半導体層(3)より電子親和力
    が小さく、且つ高純度な第5の化合物半導体層(6)を
    有し、また、前記第1の化合物半導体層(2)と第2の
    化合物半導体層(3)との間に高純度の第6の化合物半
    導体層(7)を有する積層構造を特徴とする窒化砒化ガ
    リウムインジウム系エピタキシャルウェハ。
  7. 【請求項7】請求項1、2、3、4、5又は6記載の窒
    化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハにお
    いて、前記第2の化合物半導体層(3)が砒化ガリウム
    に格子整合、もしくは圧縮歪み、もしくは引張り歪みを
    導入してスードモフィック状態で歪んでいる状態である
    ことを特徴とする窒化砒化ガリウムインジウム系エピタ
    キシャルウェハ。
  8. 【請求項8】請求項1、2、3、4、5、6又は7記載
    の窒化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハ
    において、前記第3の化合物半導体層(4)が砒化アル
    ミニウムガリウムであることを特徴とする窒化砒化ガリ
    ウムインジウム系エピタキシャルウェハ。
  9. 【請求項9】請求項1、2、3、4、5、6又は7記載
    の窒化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハ
    において、前記第3の化合物半導体層(4)がリン化イ
    ンジウムガリウムであることを特徴とする窒化砒化ガリ
    ウムインジウム系エピタキシャルウェハ。
  10. 【請求項10】請求項1、2、3、4、5、6又は7記
    載の窒化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェ
    ハにおいて、前記第3の化合物半導体層(4)及び前記
    第5の化合物半導体層(6)が、アルミニウム、ガリウ
    ム、インジウムのいずれか、又は全てと、砒素、リンの
    いずれか又は両方と、窒素とからなり、第2の化合物半
    導体よりも電子親和力が小さい化合物半導体であること
    を特徴とする窒化砒化ガリウムインジウム系エピタキシ
    ャルウェハ。
  11. 【請求項11】請求項1、3、4、5又は7記載の窒化
    砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハにおい
    て、前記第3の化合物半導体層(4)がリン化インジウ
    ムガリウムであり、前記第2の化合物半導体層(3)が
    アルミニウム、ガリウム、インジウムのいずれか、又は
    全てと、リン、窒素とからなることを特徴とする窒化砒
    化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハ。
  12. 【請求項12】請求項2記載の窒化砒化ガリウムインジ
    ウム系エピタキシャルウェハにおいて、前記第4の化合
    物半導体層(5)が砒化インジウム混晶比で25%以上
    の砒化インジウム・ガリウムであることを特徴とする窒
    化砒化ガリウムインジウム系エピタキシャルウェハ。
  13. 【請求項13】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11又は12記載の窒化砒化ガリウムイ
    ンジウム系エピタキシャルウェハを用いて製造したこと
    を特徴とする高電子移動度トランジスタ。
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