JP2000163629A - 紙幣クリーン機構 - Google Patents

紙幣クリーン機構

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JP2000163629A
JP2000163629A JP10338541A JP33854198A JP2000163629A JP 2000163629 A JP2000163629 A JP 2000163629A JP 10338541 A JP10338541 A JP 10338541A JP 33854198 A JP33854198 A JP 33854198A JP 2000163629 A JP2000163629 A JP 2000163629A
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JP10338541A
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English (en)
Inventor
Joji Hattori
丈二 服部
Takuya Inoguchi
卓也 井野口
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Hitachi Asahi Electronics Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Asahi Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送される紙幣がどのような状態にある場合
であっても、その状態に合わせて、できるだけ速い搬送
速度で、かつ、できるだけ低い殺菌温度で十分満足でき
るしわ伸ばしおよび殺菌効果を得ることができる紙幣ク
リーン機構を提供すること。 【解決手段】 紙幣搬送路4上に紙幣の寸法検出部7、
紙幣の厚さ検出部8、紙幣のしわの程度検出部9、紙幣
の汚れ検出部10、加熱殺菌部11を設け、紙幣の寸法
検出部7で紙幣の寸法、前記紙幣の厚さ検出部8で紙幣
の厚さ、前記紙幣のしわの程度検出部9で紙幣のしわの
程度、前記紙幣の汚れ検出部10で紙幣の汚れを検出
し、それらの情報、またはその組合わせで最適な紙幣の
搬送路4の搬送速度と紙幣殺菌部8の殺菌温度を決定す
る。これにより紙幣の各状態を全て満たす紙幣のしわ伸
ばしおよび殺菌効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送される紙幣に
対してしわ伸ばしや殺菌を行う加熱殺菌部を有する紙幣
クリーン機構に関し、特に、紙幣の寸法,厚さ,しわの
程度,汚れに応じて加熱殺菌部における紙幣の搬送速度
と該加熱殺菌部の温度を調整制御するようにして様々な
状態の紙幣に対して適切なしわ伸ばしや殺菌効果を持た
せるようにした紙幣クリーン機構に関する。
【0002】
【従来技術】一般に、紙幣は、様々な場所で様々な人た
ちによって様々な取り扱われ方をされるため、その状態
も様々である。そのため、従来から、紙幣のしわ伸ばし
や殺菌に関する技術が各種提案されてきた。その代表的
なものが、加熱によって殺菌としわ伸ばしを行う紙幣ク
リーン機構である。加熱によって殺菌としわ伸ばしを行
うものとしては、例えば、特開平04−114652号
公報に記載されたものがある。この公報に記載されたも
のは、紙幣搬送路上に紙幣の殺菌およびしわ伸ばしを行
う紙幣殺菌手段、すなわち、加熱ローラとそれに巻き付
いた耐熱ベルトを高温に熱し、その間に紙幣を通過させ
るようにした紙幣殺菌手段を設け、搬送される紙幣の殺
菌としわ伸ばしを行うようにしたものである。しかしな
がら、この公報で提案されたものは、予め決められた一
定の搬送速度および加熱殺菌温度で制御するものであ
り、紙幣の様々な状態(紙幣の寸法,厚さ,しわの程
度,汚れなどの各種状態)や紙幣のこれらの各種状態の
組合わせに対して最適な搬送速度や加熱殺菌温度に調整
/変更することは全く考慮されておらず、そのため、様
々な状態の紙幣に対して十分な殺菌やしわ伸ばし効果を
得ることができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、加熱
ローラとそれに巻き付いた耐熱ベルトを高温に熱し、そ
の間に紙幣を通過させることによって紙幣を殺菌するよ
うにした従来の方式の場合、様々な紙幣の寸法,紙幣の
厚さ,紙幣のしわの程度および紙幣の汚れの判定結果に
関係なく、また、これらの各判定結果の様々な組合わせ
にも関係なく、予め決められた一定の搬送速度および一
定の殺菌温度を用いていたため、個々の紙幣の様々な状
態に対して均等なしわ伸ばしや均等な殺菌効果が行なえ
ないという問題があった。本発明は、これらの問題点を
解決し、搬送される紙幣がどのような状態にある場合で
あっても、その状態に合わせて、できるだけ速い搬送速
度、できるだけ低い殺菌温度で十分満足できるしわ伸ば
しおよび殺菌効果を得ることができる紙幣クリーン機構
を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、少なくとも紙幣を搬送するための紙幣搬
送路(4)と、該紙幣搬送中に紙幣を加熱するための加
熱ローラ(加熱殺菌部11)と、該加熱ローラを取り巻
くように圧接されて設けられ、該加熱ローラとの間で構
成される加熱殺菌部に紙幣を狭持して搬送する耐熱ベル
トと、前記加熱殺菌部11の温度を検出する温度検出手
段(温度検出部20)と、該温度検出手段(温度検出部
20)により得られた温度情報に応じて前記加熱殺菌部
(11)を加熱するための加熱手段(加熱ローラ駆動モ
ータ12,ヒータON/OFF部19)を有する紙幣ク
リーン機構において、紙幣搬送路(4)に搬送される紙
幣の寸法を検出する寸法検出手段(7),前記紙幣搬送
路に搬送される紙幣の厚さを検出する厚さ検出手段
(8),前記紙幣搬送路に搬送される紙幣のしわの程度
を検出するしわ検出手段(9),前記紙幣搬送路に搬送
される紙幣の汚れを検出する汚れ検出手段(10)のう
ちの少なくとも1つを具備し、前記寸法検出手段
(7),厚さ検出手段(8)、しわ検出手段(9),汚
れ検出手段(10)によって検出された情報に基づいて
前記加熱殺菌部(11)における搬送速度および温度を
決定することを特徴としている。
【0005】また、前記寸法検出手段(7),厚さ検出
手段(8),しわ検出手段(9),汚れ検出手段(1
0)のうちの少なくとも2つ以上を具備し、これらによ
って検出された2種以上の情報に基づいて加熱殺菌部
(11)における搬送速度および温度を決定することを
特徴としている。これにより、紙幣の様々な状態に対し
ても十分な紙幣のしわ伸ばし効果および殺菌効果を得る
ことが可能になる。
【0006】
【発明の実態の形態】以下、本発明に係る紙幣クリーン
機構の一実施例を、紙幣支払い装置に適用した場合を例
にして図面を用いて詳細に説明する。まず、各図面につ
いて簡単に説明しておく。図1は本発明に係る紙幣クリ
ーン機構を搭載している紙幣支払い装置の構成図、図2
は本発明に係る紙幣クリーン機構を上位装置に接続した
紙幣支払い装置に適用した場合のシステム構成を示すブ
ロック図、図3は紙幣クリーン機構の紙幣の寸法検出部
の構成図、図4は紙幣クリーン機構の紙幣の厚さ検出部
の構成図、図5は紙幣クリーン機構の紙幣のしわの程度
検出部の構成図、図6は紙幣クリーン機構の紙幣の汚れ
検出部の構成図、図7は、紙幣の寸法,紙幣の厚さ,紙
幣のしわの程度,紙幣の汚れとそのときに適切となる設
定搬送速度および殺菌温度の関係を示すグラフである。
【0007】また、図8は本発明を上位装置に接続され
た紙幣支払い装置に適用した場合の処理手順の一実施例
を示すフローチャート、図9は紙幣の寸法に応じて搬送
速度値と殺菌温度値を設定するフローチャート、図10
は紙幣の厚さに応じて搬送速度値と殺菌温度値を設定す
るフローチャート、図11は紙幣のしわの程度に応じて
搬送速度値と殺菌温度値を設定するフローチャート、図
12は紙幣の汚れに応じて搬送速度値と殺菌温度値を設
定するフローチャート、図13は紙幣の寸法、紙幣の厚
さ、紙幣のしわの程度および紙幣の汚れ各判定結果によ
り、最適な搬送速度および殺菌温度を設定するフローチ
ャートである。
【0008】さらに、図14は、図2の紙幣支払い装置
のシステム構成を示すブロック図の紙幣判定用メモリ2
2に割り当てられる各メモリエリア(判定制御別紙幣判
定用メモリエリア)の内容を示す図であり、図15は、
図7のグラフによって示される紙幣の判定結果とそのと
きに適切となる搬送速度値と殺菌温度値の関係を示す図
である。
【0009】ここで、図14に示した紙幣判定用メモリ
22の内容および図15について簡単に説明しておく。
図14に示すように、紙幣判定用メモリ22は、紙幣寸
法に関する欄、紙幣の厚さに関する欄、紙幣のしわの程
度に関する欄、紙幣の汚れに関する欄の4つに大別され
る。図14において、「紙幣寸法」エリアは、実際に通
過してきた1枚分の紙幣寸法を算出した値が格納される
エリアであり、「厚さ合計量」エリアは、後述する「紙
幣通過回数」で示される回数のサンプリング毎に抽出し
た紙幣の厚さの合計値が格納されるエリアであり、「し
わの程度量」エリアは、実際に通過してきた1枚分の紙
幣のしわの程度を算出した値が格納されるエリアであ
り、「紙幣透過量」エリアは、実際に通過してきた1枚
分の紙幣の紙幣透過量(紙幣が汚れている場合は透過量
が低下する)を算出した値が格納されるエリアである。
【0010】また「判定用紙幣寸法」エリアは、基準寸
法値、例えば紙幣の長手寸法の76mm(万円紙幣)が
設定されるエリアであり、「判定用厚さ量」エリアは、
基準紙幣の厚さ量、例えば万円の紙幣厚さの場合は0.
11mmの値が格納されるエリアであり、「判定用しわ
程度量」エリアは、基準紙幣のしわの程度量が格納され
るエリアであり、「判定用紙幣透過量」エリアは、基準
紙幣の透過量が格納されるエリアである。
【0011】さらに「紙幣寸法別搬送速度・殺菌温度テ
ーブル」エリアは、図15の中の紙幣寸法(L1〜L
n)毎の搬送速度値(S1〜Sn)と殺菌温度値(T1
〜Tn)が格納されるエリアであり、「紙幣厚さ別搬送
速度・殺菌温度テーブル」エリアは、図15の中の紙幣
厚さ(A1〜An)毎の搬送速度(S1〜Sn)と殺菌
温度(T1〜Tn)が格納されるエリアであり、「しわ
の程度量別搬送速度・殺菌温度テーブル」エリアは、図
15の中のしわの程度(W1〜Wn)毎の搬送速度(S
1〜Sn)と殺菌温度(T1〜Tn)が格納されるエリ
アであり、「紙幣透過量別搬送速度・殺菌温度テーブ
ル」エリアは、図15の中の紙幣の汚れ(透過量D1〜
Dn)毎の搬送速度(S1〜Sn)と殺菌温度(T1〜
Tn)が格納されるエリアである。
【0012】また、「紙幣寸法判定結果搬送速度」エリ
アは、検出された紙幣寸法に対応する搬送速度を図5を
参照して取得して格納するエリアであり、「紙幣の厚さ
判定結果搬送速度」エリアは、検出された紙幣の厚さに
対応する搬送速度を図5を参照して取得して格納するエ
リアであり、「しわの程度法判定結果搬送速度」エリア
は、検出されたしわの程度に対応する搬送速度を図5を
参照して取得して格納するエリアであり、「紙幣透過量
判定結果搬送速度」エリアは、検出された紙幣の透過量
に対応する搬送速度を図5を参照して取得して格納する
エリアである。
【0013】さらに、「紙幣寸法判定結果殺菌温度」エ
リアは、検出された紙幣寸法に対応する殺菌温度を図5
を参照して取得して格納するエリアであり、「紙幣の厚
さ判定結果殺菌温度」エリアは、検出された紙幣の厚さ
に対応する殺菌温度を図5を参照して取得して格納する
エリアであり、「しわの程度法判定結果殺菌温度」エリ
アは、検出されたしわの程度に対応する殺菌温度を図5
を参照して取得して格納するエリアであり、「紙幣透過
量判定結果殺菌温度」エリアは、検出された紙幣の透過
量に対応する殺菌温度を図5を参照して取得して格納す
るエリアである。また「紙幣通過回数」エリアは、紙幣
1枚分を検出中に厚さ値を抽出する回数(サンプリング
数)が格納されるエリアである。
【0014】また、図15は、紙幣寸法,紙幣厚さ,し
わの程度,および透過量と、そのときに適切となる搬送
速度,殺菌温度の関係を示す図であり、例えば、基準紙
幣寸法Ls,基準紙幣厚さ量As,基準しわの程度量W
s,または基準透過量Dsのときには基準搬送速度S
s,基準殺菌温度Tsとすべきで、紙幣寸法Lm,基準
紙幣厚さ量Am,基準しわの程度量Wm,または基準透
過量Dmのときには搬送速度Sm,基準殺菌温度Tmと
すべきであることを示している。
【0015】なお、図15中の紙幣寸法(L)の大小関
係はL1<Ls<Lm<Ln、紙幣厚さ(A)の大小関
係はA1<As<Am<An、しわの程度(W)の大小
関係はW1<Ws<Wm<Wnとする。紙幣汚れについ
ては透過量Dと対応させており、透過量(D)の大小関
係はD1>Ds>Dm>Dnとなっており、透過量Dが
大きい方が汚れ小、透過量が小さい方が汚れ大である。
また搬送速度(S)の大小関係はS1<Ss<Sm<S
n、殺菌温度の大小関係はT1<Ts<Tm<Tnとす
る。
【0016】次に、本発明の実施例を具体的に説明す
る。まず、図1を用いて紙幣支払い装置の概略を説明す
る。紙幣支払い装置は、同図に示すように、各金種毎の
紙幣が保管されている金種ボックス1,2,3、各金種
ボックス1,2,3から分離された紙幣を搬送する紙幣
搬送路4、紙幣搬送路4上の紙幣を移動させる駆動源と
なるパルスモータ5、紙幣搬送路4上を搬送されてきた
紙幣の加熱殺菌およびしわ伸ばしなどを行う紙幣クリー
ン機構6、加熱殺菌やしわ伸ばしなどがされた紙幣を利
用者に出金するための出金口部13から構成されてい
る。さらに紙幣クリーン機構6は、主に、紙幣搬送路4
上に設けられ、該紙幣搬送路4を搬送されてきた紙幣の
寸法を検出する寸法検出部7,厚さを検出する厚さ検出
部8,しわの程度を検出するしわの程度検出部9,汚れ
を検出する汚れ検出部10,紙幣に熱および圧力を加え
て殺菌やしわ伸ばしなどを行う加熱殺菌部(加熱ロー
ラ)11,加熱殺菌部(加熱ローラ)11を駆動する加
熱ローラ駆動モータ12から構成される。
【0017】次に、図2の紙幣支払い装置のシステム構
成を示すブロック図を用いて紙幣支払い装置14の構成
をさらに詳細に説明する。紙幣クリーン機構6は、図1
で説明した寸法検出部7,厚さ検出部8,しわの程度検
出部9,汚れ検出部10,加熱殺菌部(加熱ローラ)1
1,加熱ローラ駆動モータ12の他に、さらに、前記加
熱ローラ駆動モータ12に結合されて前記加熱殺菌部1
1を制御する加熱ローラ駆動機構21,前記加熱殺菌部
11の温度を検出する温度検出部20,該温度検出部2
0で検出した温度情報に応じてヒータのON/OFFを
行うヒータON/OFF部19,前記寸法検出部7,厚
さ検出部8,しわの程度検出部9,汚れ検出部10によ
って検出された紙幣の検出状態を管理するための紙幣判
定用メモリ22を有している。
【0018】また、紙幣支払い装置14は、その他の機
構部として、前記金種ボックス1,2,3から紙幣を1
枚ずつ分離を行う紙幣分離部18、前記パルスモータ5
を駆動源とし紙幣搬送路4上の紙幣を移動させる紙幣搬
送機構17,および内部に格納されたプログラムに従っ
て前記各部の動作を制御する制御部16を有している。
制御部16は、上位装置15より受信した金種ボックス
毎に紙幣枚数に従って、前記各機構部位の動作を制御
し、上位装置15へ金種ボックス毎の紙幣出金枚数を報
告する。
【0019】次に、図8のフローチャートに基づいて、
紙幣の支払い動作を含めた紙幣クリーン機構の一連の動
作の概略を説明する。なお、以下の説明にあたり、金種
ボックス1,2,3に保管されている金種はそれぞれ異
なった紙幣とし、上位装置15より要求される紙幣の支
払い動作要求は、金種ボックス1,2,3より1枚払出
しと仮定する。
【0020】まず、図15に示されている“基準搬送速
度(Ss)”を、紙幣判定用メモリ22に割り当てられ
ている「紙幣寸法判定結果搬送速度」エリア、「紙幣の
厚さ判定結果搬送速度」エリア、「しわの程度判定結果
搬送速度」エリア、および「紙幣透過量判定結果搬送速
度」エリアにそれぞれ設定する(ステップ100)。こ
の処理は各判定結果にて、基準搬送速度値と同じ搬送速
度であった場合の初期値として設定しておくためであ
る。そして、同じく図15に示されている“基準殺菌温
度値(Ts)”を、紙幣判定用メモリ22に割り当てら
れている「紙幣寸法判定結果殺菌温度」エリア、「紙幣
の厚さ判定結果殺菌温度」エリア、「しわの程度判定結
果殺菌温度」エリアおよび「紙幣透過量判定結果殺菌温
度」エリアにそれぞれ設定する(ステップ101)。こ
の処理についても、上記の基準搬送速度値の設定と同じ
理由(初期値として設定)である。
【0021】次に、加熱殺菌部11を予め殺菌可能温度
まで加熱しておく。この状態で待機し、加熱殺菌部11
が殺菌可能温度を逸脱しないように、加熱手段(電熱ヒ
ータ、ヒータON/OFF部19)により殺菌可能温度
を保持しながら、紙幣の払出しが行われるのを待つ。上
位装置15より紙幣金種毎に払出す枚数を紙幣支払い装
置14内にある制御部16が受信をすると、制御部16
は殺菌可能温度かどうかを温度検出部20にて判定する
(ステップ102)。殺菌可能温度であった場合(ステ
ップ102:Y)、パルスモータ5を起動し(ステップ
103)、紙幣搬送路4の紙幣搬送速度が図15の搬送
速度・殺菌温度テーブル図の基準速度“Ss”(pp
s;pulse per second:エンコーダの1秒当たりの
パルス数)に達するまで待つ(ステップ104)。紙幣
搬送路4の搬送速度が基準速度“Ss”(pps)に達
した時点で(ステップ104:Y)、指定された金種ボ
ックス1,2,3のうちの一つから紙幣分離部18によ
り1枚紙幣を分離する(ステップ105)。
【0022】分離された紙幣は、紙幣搬送路4へ搬送さ
れ、『紙幣寸法制御処理』(図9参照)の処理を実行す
る(ステップ106)。『紙幣寸法制御処理』が終了し
たら、次に、『紙幣の厚さ制御処理』(図10参照)を
実行する(ステップ107)。『紙幣の厚さ制御処理』
が終了したら、次に、『紙幣のしわの程度制御処理』
(図11参照)を実行する(ステップ108)。『紙幣
のしわの程度制御処理』を終了したら、次に、『紙幣の
汚れ制御処理』(図12参照)を実行する(ステップ1
09)。
【0023】4つの各判定処理『紙幣の寸法制御処理
(ステップ106)』、『紙幣の厚さ制御処理(ステッ
プ107)』、『紙幣のしわの程度制御処理(ステップ
108)』、『紙幣の汚れ制御処理(ステップ10
9)』が終了すると、4つの各判定結果を元に『搬送速
度・殺菌温度の設定処理』(図13参照)を行う(ステ
ップ110)。『搬送速度・殺菌温度の設定処理』が終
了すると、紙幣が加熱殺菌部11を通り、紙幣のしわ伸
ばしと紙幣の殺菌が実行される(ステップ111)。紙
幣のしわ伸ばしおよび殺菌が実行された紙幣は出金口部
13に搬送される。
【0024】次に、全ての金種について出金動作が行わ
れたかを判定し(ステップ112)、全ての金種に対し
て出金動作が行われていない場合は(ステップ112:
N)、次に出金する金種ボックス1,2,3を設定し
(ステップ115)、基準搬送速度値を4つの各判定結
果搬送速度メモリにセットするステップ100の処理へ
戻り(ステップ100)、次の金種ボックス1,2,3
から出金動作を開始する。
【0025】そして、全ての金種ボックス1,2,3か
ら出金動作が終了したら(ステップ112:Y)、パル
スモータ5を紙幣搬送機構17により停止させ(ステッ
プ113)、加熱ローラ駆動機構21により加熱ローラ
駆動モータ12の停止を行う(ステップ114)。全て
の金種ボックス1,2,3からの出金動作が終了した
ら、出金枚数の結果を上位装置15に報告し、制御を終
了する。
【0026】次に、図1の紙幣支払い装置の構成図、図
3の紙幣の寸法検出部の構成図、および図9の紙幣寸法
制御処理フローチャートに基づいて、紙幣の寸法による
搬送速度値・殺菌温度値の設定について説明する。な
お、図2の紙幣支払い装置のシステム構成を示すブロッ
ク図の紙幣の寸法検出部7は、図3に示されるように、
紙幣有無検出用センサ23で構成されている。また、紙
幣判定用メモリ22の紙幣寸法制御に対するメモリの内
容は、上述したように、「紙幣寸法」エリア,「判定用
紙幣寸法」エリア,「紙幣寸法別搬送速度・殺菌温度テ
ーブル」,「紙幣寸法判定結果搬送速度」エリア,「紙
幣寸法判定結果殺菌温度」エリアが割り当てられている
(図14参照)。
【0027】前記図8のフローチャートにおいて、『紙
幣寸法制御処理』が実行されると(ステップ106)、
紙幣判定用メモリ22内に割り当てられている「判定用
紙幣寸法」エリアに、図15の「搬送速度・殺菌温度テ
ーブル」エリアの紙幣寸法における基準寸法値“Ls
(mm)”をセットする(ステップ120)。
【0028】次に、前記図8の制御フローチャートの説
明において、指定された金種ボックス1,2,3から紙
幣分離部18により分離され(ステップ105)、紙幣
搬送路4を通っている紙幣が、紙幣有無検出用センサ2
3に到着するのを待つ(ステップ121)。紙幣の到達
を検出したら、寸法カウントを開始する(ステップ12
2)。ここでは1枚の紙幣を検出した時点のパルスモー
タ5のパルスカウント値(1)を参照する。そして1枚
の紙幣が紙幣有無検出用センサ23を通過し終わったか
を判定する(ステップ123)。1枚の紙幣がまだ紙幣
有無検出用センサ23を通過中であった場合、通過し終
わるまで待つ。
【0029】1枚の紙幣が紙幣有無検出用センサ23を
通過し終わったら、寸法カウントを終了する(ステップ
124)。ここでは1枚の紙幣の検出し終わった時点の
モータパルス5のパルスカウント値(2)を参照する。
そして、パルスカウント値(2)からパルスカウント値
(1)を減算することにより1枚分の紙幣寸法を算出す
る(ステップ125)。なお、算出式は、紙幣寸法=
((パルスカウンタ値(2)−パルスカウンタ値
(1))/1パルスカウントの長さ値)で表わされる。
【0030】次に、この算出した紙幣寸法を図14の
「紙幣寸法」エリアにセットし、「紙幣寸法」エリアの
値と、前に設定した「判定用紙幣寸法」エリアの値とを
比較し、一致しているか否かを判定する(ステップ12
6)。判定の結果不一致となった場合(ステップ12
6:N)、その「紙幣寸法」エリア値を元に、紙幣判定
用メモリ22内に設定されている「搬送速度・殺菌温度
テーブル」(図15の搬送速度・殺菌温度テーブル)を
参照する(ステップ127)。図7および図15によ
り、例えば算出された「紙幣寸法」エリアの値が“Lm
(mm)”であるとすると、それに応じた搬送速度値は
“Sm(pps)”、殺菌温度値は“Tm(℃)”が対
応づけられる。そして、このテーブルに対応した搬送速
度値、および殺菌温度値を抽出し、「紙幣寸法判定結果
搬送速度」エリアおよび「紙幣寸法判定結果殺菌温度」
エリアにそれぞれ設定する(ステップ128,ステップ
129)。そして『紙幣寸法制御処理』を終了する。
【0031】次に、図1の紙幣支払い装置の構成図,図
4の紙幣の厚さ検出部の構成図,および図10の紙幣の
厚さ制御フローチャートに基づいて、紙幣の厚さによる
搬送速度値・殺菌温度値の設定について説明する。な
お、図2の紙幣支払い装置のシステム構成を示すブロッ
ク図の紙幣の厚さ検出部8は、図4に示される紙幣の有
無を判断するための紙幣有無検出用センサ24、紙幣有
無検出用センサ24と同じ位置に設定され紙幣の厚さを
上下の変化量に変換し、該変化量を検出するための厚さ
検出用ローラ25と厚さセンサ26で構成されている。
【0032】厚さ検出部は図4に示した構成に限らず、
厚さを検出することができるものであれば如何なる構成
のものでもよい。ここでは、厚さ検出用ローラ25と厚
さセンサ26の具体的な一構成例を図41を用いて説明
する。図41に示すように、本実施例に係る厚さ検出部
は、厚さ検出用ローラ25と、該厚さ検出用ローラ25
に接するようにスプリングで押しつけられ、搬送されて
くる紙幣の厚さによって上下するカムと、該カムの上下
によって発光部・受光部間の光が遮られ、紙幣の厚さを
検出する厚さセンサ26とを複数個(n個)設置して構
成される。そして、それぞれの厚さセンサ26の位置を
上下方向に分類に必要な紙幣の厚さに応じて少しずつず
らして設置しておき、光が遮られる厚さセンサ26と光
が遮られない厚さセンサ25を認識することにより紙幣
の厚さを検出する。また、上記構成において、複数個の
厚さセンサ26を厚さ検出用ローラ25に対して水平位
置に固定し、カムの形状を分類に必要な紙幣の厚さに応
じて少しずつ変更しておくことによって紙幣の厚さを検
出するようにしてもよい。
【0033】また、紙幣判定用メモリ22の紙幣の厚さ
制御に対するエリアの内容は、上述したように「厚さ合
計量」エリア,「判定用厚さ量」エリア,「紙幣厚さ別
搬送速度・殺菌温度テーブル」エリア,「紙幣の厚さ判
定結果搬送速度」エリア,「紙幣の厚さ判定結果殺菌温
度」エリア,および「紙幣通過回数」エリアが割り当て
られている。
【0034】前記図8において、『紙幣厚さ制御処理』
が実行されると(ステップ107)、紙幣判定用メモリ
22内に割り当てられている「判定用厚さ量」エリア
に、図15の搬送速度・殺菌温度テーブルの紙幣厚さに
おける基準厚さ量“As”(mm)をセットする(ステ
ップ140)。次に、前記図8の制御フローチャートの
説明において、指定された金種ボックス1,2,3から
紙幣分離部18により分離され(ステップ105)、紙
幣搬送路4を通っている紙幣が、紙幣有無検出用センサ
24に到着するのを待つ(ステップ141)。紙幣の到
達を検出したら、紙幣の厚さセンサ26にて抽出し、デ
ジタル値に変換して、紙幣の「厚さ合計量」エリアへ加
算する(ステップ142)。これは、一定間隔で1枚の
紙幣が紙幣有無検出用センサ24を横切っている間の回
数における上下の厚さ変化量の合計値である。カムの上
下量が大きければ大きい程厚い紙幣である。そして、こ
の「厚さ合計量」エリアは、この制御が開始する前に
“0”をセットしておく。
【0035】次に、「紙幣通過回数」エリア値を1つ加
算する(ステップ143)。これは「厚さ合計量」エリ
アに加算するタイミングと同じであり、「厚さ合計量」
エリアの値に対し、厚さの平均値を算出するためのカウ
ント数である。同じくこの「紙幣通過回数」エリアにつ
いても、この制御が開始する前に“0”をセットしてお
く。そして、1枚の紙幣が紙幣有無検出用センサ24を
通過し終わったかを判定する(ステップ144)。
【0036】1枚の紙幣がまだ紙幣有無検出用センサ2
4を通過中であった場合、はステップ142,ステップ
143,ステップ144の動作を繰り返す。1枚の紙幣
が紙幣有無検出用センサ24を通過し終わったら、加算
された「厚さ合計量」エリアの値を「紙幣通過回数」エ
リアの値で除算し、紙幣全体の平均厚さ量を算出する
(ステップ145)。そして、前回設定した「判定用厚
さ量」エリアの値と該平均厚さ量を比較し、両者が一致
しているか否かを判定する(ステップ146)。
【0037】前回設定した「判定用厚さ量」エリアの値
と該平均厚さ量が一致していなかった場合(ステップ1
46:N)、つまり、設定されていた厚さ量でなかった
場合、その平均厚さ量の値を元に、紙幣判定用メモリ2
2内に設定されている搬送速度・殺菌温度テーブル(図
15の搬送速度・殺菌温度テーブル)を参照する(ステ
ップ147)。図15より、例えば前回算出された平均
厚さ量の値が“Am(mm)”であるとすると、それに
応じた搬送速度値は“Sm(pps)”であり、殺菌温
度値は“Tm(℃)”の値が対応づけられる。そして、
このテーブルより搬送速度値・殺菌温度値を抽出し、
「紙幣厚さ判定結果搬送速度」エリアおよび「紙幣厚さ
判定結果殺菌温度」エリアにそれぞれ設定する(ステッ
プ148,ステップ149)。そして『紙幣の厚さ制御
処理』を終了する。
【0038】次に、図1の紙幣支払い装置の構成図,図
5の紙幣のしわの程度検出部の構成図,および図11の
紙幣のしわの程度制御フローチャートに基づいて、紙幣
のしわの程度による搬送速度値・殺菌温度値の設定につ
いて説明する。なお、図2の紙幣支払い装置のシステム
構成を示すブロック図の紙幣のしわの程度検出部9は、
図5に示される紙幣の有無を判断するための紙幣有無検
出用センサ27、紙幣有無検出用センサ27と同じ位置
に設定される、紙幣のしわの程度を上下の変化量にする
ためのしわの程度検出用ローラ28、およびローラの上
下変化量を検出する厚さセンサ29で構成されている。
厚さセンサ29の具体的構成例は図4(b)に示したも
のと同じでよい。
【0039】また、紙幣判定用メモリ22の紙幣のしわ
の程度制御に対するエリアの内容は、上述したように、
「しわ程度量」エリア,「判定用しわ程度量」エリア,
「しわの程度量別搬送速度・殺菌温度テーブル」エリ
ア,「しわの程度判定結果搬送速度」エリア,および
「しわの程度判定結果殺菌温度」エリアが割り当てられ
ている(図14参照)。
【0040】前記図8において、『紙幣のしわの程度制
御』が実行されると(ステップ108)、紙幣判定用メ
モリ22内に割り当てられている判定用しわ程度エリア
内に、図15の搬送速度・殺菌温度テーブルのしわの程
度における基準程度量“Ws(mm)”をセットする
(ステップ160)。次に、前記図8の制御フローチャ
ートの説明において、指定された金種ボックス1,2,
3から紙幣分離部18により分離され(ステップ10
5)、紙幣搬送路4を通っている紙幣が、紙幣有無検出
用センサ27に到着するのを待つ(ステップ161)。
紙幣の到達を検出したら、「しわ程度量」エリアの値を
“0”にセットする(ステップ162)。つまり初期値
としてセットしておく。厚さ検出部8の場合と同様にし
て、しわの程度を抽出し(しわが大きいほど厚さが大き
く検出される)、デジタル値に変換する。
【0041】次に、今回抽出された値と「しわ程度量」
エリアの値を比較して、今回抽出された値が「しわ程度
量」エリアの値より大きいか否かを判定をする(ステッ
プ164)。今回抽出された値が「しわ程度量」エリア
の値より大きかった場合、つまり、今回抽出したしわの
程度が前の値より大きい場合(ステップ164:Y)、
その抽出された値を「しわ程度量」エリアへ書き替える
(ステップ165)。つまり、常にしわの程度量の最大
値(しわの程度が最も大きい値)を、このしわ程度量エ
リアに入れておく。逆に、今回抽出した値が「しわ程度
量」エリアの値より小さかった場合は、「しわ程度量」
エリアの値は書き替えない。そして、1枚の紙幣が紙幣
有無検出用センサ27を通過し終わったかを判定する
(ステップ166)。1枚の紙幣がまだ紙幣有無検出用
センサ27を通過中であった場合、つまり1枚の紙幣が
紙幣有無検出用センサ27を横切っている間は(ステッ
プ166:N)、ステップ163,ステップ164,条
件によってステップ165の処理を繰り返す。
【0042】1枚の紙幣が紙幣有無検出用センサ27を
通過し終わったら(ステップ166:Y)、「しわ程度
量」エリアの値と前回設定した「判定用しわ程度量」エ
リアの値とが一致しているかを判定する(ステップ16
7)。判定がNOとなった時、つまり一致していなかっ
た場合(ステップ167:N)、その「しわ程度量」エ
リアの値を元に、紙幣判定用メモリ22内に設定されて
いる搬送速度・殺菌温度テーブル(図15の搬送速度・
殺菌温度テーブル)を参照する(ステップ168)。図
15より、例えば前回算出された「しわ程度量」エリア
の値が“Wm(mm)”であるとすると、それに応じた
搬送速度値は“Sm(pps)”であり、殺菌温度値は
“Tm(℃)”の値が対応づけられる。そして、このテ
ーブルより搬送速度値・殺菌温度値を抽出し、「しわの
程度判定結果搬送速度」エリアおよび「しわの程度判定
結果殺菌温度」エリアにそれぞれ設定する(ステップ1
69,ステップ170)。そして『紙幣のしわの程度制
御処理』を終了する。
【0043】次に、図1の紙幣支払い装置の構成図,図
6の紙幣の汚れ検出部の構成図,および図12の紙幣の
汚れ制御フローチャートに基づいて、紙幣の汚れによる
搬送速度値・殺菌温度値の設定について説明する。な
お、図2の紙幣支払い装置のシステム構成を示すブロッ
ク図の紙幣検出部10は、図6に示される紙幣の有無を
判断するための紙幣有無検出用センサ30、紙幣有無検
出用センサ30と同じ位置に設定される、紙幣の透過量
を検出する透過型センサ31で構成されている。また、
紙幣判定用メモリ22の紙幣の汚れ制御に対するエリア
の内容は、上述したように、紙幣透過量エリア,紙幣汚
れ量エリア,紙幣透過別搬送速度・殺菌温度テーブル,
紙幣の汚れ判定結果搬送速度エリア,および紙幣の汚れ
判定結果殺菌温度エリアが割り当てられている(図14
参照)。
【0044】前記図8において、『紙幣の汚れ制御処
理』が実行されると(ステップ108)、紙幣判定用メ
モリ22内に割り当てられている紙幣汚れ量エリア内
に、図15の搬送速度・殺菌温度テーブルの紙幣汚れに
おける基準透過量値[Ds(%)]をセットする(ステ
ップ180)。次に、前記図8の制御フローチャートの
説明において、指定された金種ボックス1,2,3から
紙幣分離部18により分離され(ステップ105)、紙
幣搬送路4を通っている紙幣が、紙幣有無検出用センサ
30に到着するのを待つ(ステップ181)。紙幣の到
達を検出したら、「紙幣透過量」エリアの値を“0”に
セットしておく(ステップ182)。つまり初期値とし
てセットしておく。次に、透過型センサ31にて紙幣の
透過量を抽出し(ステップ183)、デジタル値に変換
する。透過量が低ければ低い程、汚れのひどい紙幣であ
る。
【0045】次に、今回抽出された透過量と「紙幣透過
量」エリアの値を比較して、今回抽出された透過量の方
が「紙幣透過量」エリアの値より小さいか否かを判定を
する(ステップ184)。今回抽出した透過量が「紙幣
透過量」エリアの値より小さかった場合(ステップ18
4:Y)、その抽出された値を「紙幣透過量」エリアへ
書き替える(ステップ185)。つまり、常に紙幣の最
小透過量(汚れの最もひどい値)を、この紙幣透過量エ
リアに入れておく。今回抽出した透過量が紙幣透過量エ
リアの値よりも大きかった場合は(ステップ184:
N)、「紙幣透過量」エリアの値は書き替えない。そし
て、1枚の紙幣が紙幣有無検出用センサ30を通過し終
わったかを判定する(ステップ186)。1枚の紙幣が
まだ紙幣有無検出用センサ30を通過中であった場合、
つまり1枚の紙幣が紙幣有無検出用センサ30を横切っ
ている間(ステップ186:N)、ステップ183,ス
テップ184,条件によってステップ185の処理を繰
り返す。
【0046】紙幣が紙幣有無検出用センサ30を通過し
終わったら(ステップ186:Y)、前回設定した紙幣
汚れ量エリアの値と紙幣透過量エリアの値が一致してい
るかを判定する(ステップ187)。判定がNOとなっ
た時、つまり一致していなかった場合、その紙幣透過量
エリアの値を元に、紙幣判定用メモリ22内に設定され
ている搬送速度・殺菌温度テーブル(図15の搬送速度
・殺菌温度テーブル)を参照する(ステップ188)。
図15より、例えば今回算出された紙幣透過量エリアの
値がDm(%)値であるとすると、それに応じた搬送速
度値は“Sm(pps)”であり、殺菌温度値は“Tm
(℃)”の値が対応づけられる。そして、このテーブル
より搬送速度・殺菌温度値を抽出し、「紙幣透過量判定
結果搬送速度」エリアおよび「紙幣の透過量判定結果殺
菌温度」エリアにそれぞれ設定する(ステップ189,
ステップ190)。そして『紙幣の汚れ制御処理』を終
了する。
【0047】次に、図1の紙幣支払い装置の構成図,お
よび図13の搬送速度・殺菌温度設定制御フローチャー
トに基づいて、搬送されてきた紙幣に対する搬送速度・
殺菌温度の制御について説明する。搬送されていた紙幣
が必ずしわ伸ばしおよび殺菌効果が得られるように、
『紙幣寸法制御処理』,『紙幣厚さ制御処理』,『しわ
の程度制御処理』,『紙幣の汚れ制御処理』にて判定さ
れた4つの各判定結果搬送速度エリア(図15で示され
ている紙幣の「寸法判定結果搬送速度」エリア,「紙幣
の厚さ判定結果搬送速度」エリア,「しわの程度判定結
果搬送速度」エリア,「紙幣透過量判定結果搬送速度」
エリア)から、最も低い搬送速度値を抽出する(ステッ
プ200)。
【0048】次に、同じく搬送されていた紙幣が必ずし
わ伸ばしおよび殺菌効果が得られるように、『紙幣寸法
制御処理』,『紙幣厚さ制御処理』,『しわの程度制御
処理』,『紙幣の汚れ制御処理』にて判定された4つの
各判定結果殺菌温度エリア(図15で示された「紙幣の
寸法判定結果殺菌温度」エリア,「紙幣の厚さ判定結果
殺菌温度」エリア,「しわの程度判定結果殺菌温度」エ
リア,「紙幣透過量判定結果殺菌温度」エリア)から、
最も高い殺菌温度値を抽出する(ステップ201)。そ
して現在設定している搬送速度と殺菌温度が一致してい
るかを判定する(ステップ202)。
【0049】もし設定されている搬送速度および殺菌温
度であれば(ステップ202:Y)、搬送速度および殺
菌温度の再設定は行わず、『搬送速度・殺菌温度設定処
理』を終了する。現在設定している搬送速度および殺菌
温度が、今回抽出した搬送速度値および殺菌温度値と一
致しなかったら、前記抽出した搬送速度値(ステップ2
00)に応じて紙幣搬送機構17に対し搬送速度の変更
を設定し、パルスモータ5により紙幣搬送路4の搬送速
度を変更する(ステップ203)。同じく加熱ローラ駆
動機構21に対しても変更する搬送速度を設定し、加熱
駆動モータ11の速度の変更を行う(ステップ20
4)。
【0050】次に、現在設定されている殺菌温度値に対
し、テーブルから抽出された殺菌温度値が低いかどうか
を判定し(ステップ205)、現在設定されている殺菌
温度がテーブルより抽出された殺菌温度より低かった場
合、ヒータON/OFF部19より加熱ヒータをONす
る(ステップ206)。現在の殺菌温度が今回設定する
温度より高い場合は、加熱を行わない。そして、パルス
モータ5の速度値と加熱ローラ11の速度値が設定した
値に達したか、また、設定された殺菌温度以上に達した
かを判定し、前記の搬送速度値と殺菌温度値に達するま
で待つ(ステップ207)。前記設定した搬送速度と殺
菌温度値に達したら、加熱ヒータON/OFF部19に
て、加熱ヒータをOFFし(ステップ208)、『搬送
速度・殺菌温度設定処理』を終了する。
【0051】以上、本発明の一実施例について述べた
が、搬送速度・殺菌温度について本実施例では、図13
において、4つの各判定結果のうち、搬送速度値は最低
搬送速度を、殺菌温度値においては最高殺菌温度を各々
設定して説明したが、例えば4つの判定結果の搬送速度
値および殺菌温度値の平均値を抽出して設定するなど、
種々の値を判定結果に用いることへも対応できる。ま
た、4つの各判定結果のうち、指定した判定結果で算出
された搬送速度値および殺菌温度値(例えば紙幣の寸法
判定結果の搬送速度・殺菌温度)を変更することにも可
能である。また、本発明は4つの判定内容を全て組み合
わせて説明したが、判定内容を1つから4つまで自由に
選択し、組み合わせることが可能なことは言うまでもな
い。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、殺菌機能を有する紙幣
支払い装置などにおいて、払い出される紙幣の寸法,紙
幣の厚さ,紙幣のしわの程度,紙幣の汚れに対し、紙幣
の各状態を全て満たす紙幣のしわ伸ばしおよび紙幣の殺
菌効果が得られる。また更に、処理速度や消費電力に対
しても考慮し、搬送速度および殺菌温度を可変にするこ
とで、紙幣の寸法,紙幣の厚さ,紙幣のしわの程度,紙
幣の汚れに合せて、できるだけ速い搬送速度、できるだ
け低い殺菌温度で所期の効果を得られ、顧客に対するサ
ービス向上に顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紙幣クリーン機構を搭載している
紙幣支払い装置の構成図である。
【図2】本発明に係る紙幣クリーン機構を上位装置に接
続した紙幣支払い装置に適用した場合のシステム構成を
示すブロック図である。
【図3】本発明に係る紙幣クリーン機構の紙幣の寸法検
出部7の構成図である。
【図4】本発明に係る紙幣クリーン機構の紙幣の厚さ検
出部8の構成図である。
【図5】本発明に係る紙幣クリーン機構の紙幣のしわの
程度検出部9の構成図である。
【図6】本発明に係る紙幣クリーン機構の紙幣の汚れ検
出部10の構成図である。
【図7】紙幣の状態の寸法,紙幣の厚さ,紙幣のしわの
程度,紙幣の汚れと設定搬送速度および設定殺菌温度の
関係をグラフで示した図である。
【図8】本発明に係る紙幣クリーン機構を上位装置に接
続された紙幣支払い装置に適用した場合の処理手順の一
実施例を示すフローチャートである。
【図9】紙幣の寸法に応じて搬送速度値と殺菌温度値を
設定するフローチャートである。
【図10】紙幣の厚さに応じて搬送速度値と殺菌温度値
を設定するフローチャートである。
【図11】紙幣のしわの程度に応じて搬送速度値と殺菌
温度値を設定するフローチャートである。
【図12】紙幣の汚れに応じて搬送速度値と殺菌温度値
を設定するフローチャートである。
【図13】紙幣の寸法、紙幣の厚さ、紙幣のしわの程度
および紙幣の汚れ各判定結果により、最適な搬送速度お
よび殺菌温度を設定する制御フローチャートである。
【図14】図2の紙幣判定用メモリ22に割り当てられ
る判定制御別紙幣判定用エリアの内容を示す図である。
【図15】図7より紙幣の判定結果による搬送速度値と
殺菌温度値の示す搬送速度・殺菌温度の関係を示す図で
ある。
【符号の説明】
1,2,3…金種ボックス、4…紙幣搬送路、5…パル
スモータ、6…紙幣クリーン機構、7…紙幣の寸法検出
部、8…紙幣の厚さ検出部、9…紙幣のしわの程度検出
部、10…紙幣の汚れ検出部、11…加熱殺菌部、12
…加熱ローラ駆動モータ、13…出金口部、14…紙幣
支払い装置、15…上位装置、16…制御部、17…紙
幣搬送機構、18…紙幣分離部、19…ヒータON/O
FF部、20…温度検出部、21…加熱ローラ駆動機
構、22…紙幣判定用メモリ、23,23,27,30
…紙幣有無検出用センサ、25…厚さ検出用ローラ、2
8…しわの程度検出用ローラ、26,29…厚さセン
サ、31…透過型センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61L 2/04 A61L 2/04 Z Fターム(参考) 3E040 AA01 BA01 EA10 FG03 FG11 FL10 3E041 AA02 AA05 BA01 BA04 BA06 BA10 BB02 BB10 BC05 CA09 CB08 DA03 EA02 3F048 AA06 AB03 BA11 BB02 BB05 CA02 EB29 4C058 AA30 BB02 CC02 CC04 CC05 DD01 DD02 DD03 DD04 DD13 EE16 EE23 EE26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも紙幣を搬送するための紙幣搬
    送路と、該紙幣搬送中に紙幣を加熱するための加熱ロー
    ラと、該加熱ローラを取り巻くように圧接されて設けら
    れ、該加熱ローラとの間で構成される加熱殺菌部に紙幣
    を狭持して搬送する耐熱ベルトと、前記加熱殺菌部の温
    度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段により得
    られた温度情報に応じて前記加熱殺菌部を加熱するため
    の加熱手段を有する紙幣クリーン機構において、 前記紙幣搬送路に搬送される紙幣の寸法を検出する寸法
    検出手段,前記紙幣搬送路に搬送される紙幣の厚さを検
    出する厚さ検出手段,前記紙幣搬送路に搬送される紙幣
    のしわの程度を検出するしわ検出手段,前記紙幣搬送路
    に搬送される紙幣の汚れを検出する汚れ検出手段のうち
    の少なくとも1つを具備し、前記寸法検出手段,厚さ検
    出手段、しわ検出手段,汚れ検出手段によって検出され
    た情報に基づいて前記加熱殺菌部における搬送速度およ
    び温度を決定することを特徴とする紙幣クリーン機構。
  2. 【請求項2】 少なくとも紙幣を搬送するための紙幣搬
    送路と、該紙幣搬送中に紙幣を加熱するための加熱ロー
    ラと、該加熱ローラを取り巻くように圧接されて設けら
    れ、該加熱ローラとの間で構成される加熱殺菌部に紙幣
    を狭持して搬送する耐熱ベルトと、前記加熱殺菌部の温
    度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段により得
    られた温度情報に応じて前記加熱殺菌部を加熱するため
    の加熱手段を有する紙幣クリーン機構において、 前記紙幣搬送路に搬送される紙幣の寸法を検出する寸法
    検出手段,前記紙幣搬送路に搬送される紙幣の厚さを検
    出する厚さ検出手段,前記紙幣搬送路に搬送される紙幣
    のしわの程度を検出するしわ検出手段,前記紙幣搬送路
    に搬送される紙幣の汚れを検出する汚れ検出手段のうち
    の少なくとも2つ以上を具備し、前記寸法検出手段,厚
    さ検出手段、しわ検出手段,汚れ検出手段によって検出
    された2種以上の情報に基づいて前記加熱殺菌部におけ
    る搬送速度および温度を決定することを特徴とする紙幣
    クリーン機構。
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