JP2000162504A - 拡大観察装置 - Google Patents

拡大観察装置

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JP2000162504A
JP2000162504A JP10335893A JP33589398A JP2000162504A JP 2000162504 A JP2000162504 A JP 2000162504A JP 10335893 A JP10335893 A JP 10335893A JP 33589398 A JP33589398 A JP 33589398A JP 2000162504 A JP2000162504 A JP 2000162504A
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Hiroshi Kano
浩志 加納
Nobuo Shikai
信雄 鹿井
Hideo Nakamura
英雄 中村
Toru Kumagai
徹 熊谷
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】観察対象物の観察したい領域の全てについて焦
点があった画像を得ることができ、この画像から容易に
観察対象物の立体形状を把握可能な拡大観察装置を提供
する。 【解決手段】観察対象物の光学拡大像を得る顕微鏡鏡筒
7と、光学拡大像を撮像する撮像装置8と、観察対象物
に対する焦点位置を変更する移動手段としての顕微鏡鏡
筒7のZ軸送り機構11と、異なる焦点位置で撮像した
複数の画像データから焦点の合っている合焦点領域を抽
出し、これら各合焦点領域を合成して全ての領域で焦点
の合っている二次元画像データを生成する二次元画像デ
ータ合成部35と、二次元画像データを表示する画像表
示装置51と、画像表示装置51に表示された二次元画
像の指定した位置の深さ方向の相対的高さ情報を当該画
像表示装置に表示する立体情報表示手段としての高さ情
報保持部36を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顕微鏡等の光学機
器を通じて取得した観察対象物の光学拡大像を画像表示
装置に表示する拡大観察装置に関する。
【0002】
【従来の技術】顕微鏡などの光学機器によって、観察対
象物の立体的な像を拡大観察する場合、被写界深度の範
囲は限られているため、その像の一部がぼやけてしまう
ことがある。この場合には、焦点位置を変化させたり、
倍率を変化させるなどして、焦点を合わせ、観察したい
部分を鮮明にする作業を行なう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おいて、特に高倍率の顕微鏡などの光学機器では、被写
界深度がきわめて浅いため、像の鮮明な部分がごくわず
かとなってしまい、観察対象物の被写界深度以上の深さ
を有する段差を同時に観察することができない。たとえ
ば、半導体装置における配線パターン等の段差を有する
観察対象物では、段差の高部と低部とを同時に観察でき
ないことがあり、配線パターンの検査を迅速に行うこと
ができない。このため、従来においては、顕微鏡などの
光学機器の有する被写界深度によらず、観察対象物の観
察したい領域の全てについて焦点があった画像を得る技
術への要求が存在した。
【0004】一方、観察対象物の観察したい領域の全て
について焦点があった画像が得られたとしても、この画
像は二次元の画像であるため、たとえば、観察対象物を
初めて観察するような場合には、二次元画像から観察対
象物の立体形状を認識するのは困難なこともある。ま
た、観察対象物の二次元画像から立体的な画像を得る技
術については、たとえば、論文”Image processing and
synthesis for extended depth of opticalmicroscope
s, The Visual Computer(1992)8:351-360" に開示され
ているが、表示された画像を立体的に認識するために
は、たとえば、立体視化するための左右眼用の特殊眼鏡
を必要とするため、実用的ではなかった。
【0005】本発明は、上述の従来の問題に鑑みてなさ
れたものであって、観察対象物の観察したい領域の全て
について焦点があった画像を得ることができ、この画像
から容易に観察対象物の立体形状を把握可能な拡大観察
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、観察対象物の
光学拡大像を得る光学拡大手段と、前記光学拡大像を撮
像する撮像手段と、前記光学拡大手段の前記観察対象物
に対する焦点位置を変更する移動手段と、異なる焦点位
置で撮像した複数の画像データから焦点の合っている合
焦点領域を抽出し、これら各合焦点領域を合成して全て
の領域で焦点の合っている二次元画像データを生成する
二次元画像データ合成手段と、前記二次元画像データを
表示する画像表示装置と、前記画像表示装置に表示され
た二次元画像の任意位置の深さ方向の相対的高さ情報を
当該画像表示装置に表示する立体情報表示手段とを有す
る。
【0007】前記立体情報表示手段は、前記各合焦点領
域の各画素情報から得られる前記二次元画像の深さ方向
の相対的な高さ情報を保持しており、前記二次元画像で
指定された位置の高さ情報を前記画像表示装置に出力す
る。
【0008】前記立体情報表示手段は、前記二次元画像
で指定された任意の2点間における前記高さ情報を連続
的にグラフ表示する。
【0009】前記画像表示装置の画面上にポインタを表
示し、当該ポインタの画面上での位置を設定し、前記二
次元画像の任意の位置を指定する指示手段を有する。
【0010】前記移動手段は、前記観察対象物と前記光
学拡大手段との前記二次元画像の深さ方向の相対的な位
置決めを行う。
【0011】前記光学拡大手段は、光学顕微鏡である。
【0012】本発明では、二次元画像データ合成手段に
よって全ての領域で焦点の合った二次元画像が合成さ
れ、この二次元画像は画像表示装置に表示される。この
二次元画像から直接観察対象物の立体形状を把握するこ
とは難しいが、立体情報表示手段によって二次元画像の
指定した位置の深さ方向の相対的高さ情報が画像表示装
置に同時に表示されるため、この高さ情報から観察対象
物の立体形状が容易に把握される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施
形態に係る顕微鏡拡大観察システムの構成を示す説明図
である。図1において、本実施形態に係る顕微鏡拡大観
察システムは、撮像部1と、画像処理/駆動制御装置3
1と、画像表示装置51とを有する。撮像部1は、ベー
ス2上に設けられたXYテーブル3と、ベース2上に立
設されたコラム9に設けられた顕微鏡鏡筒7と、顕微鏡
鏡筒7に取り付けられた撮像装置8と、顕微鏡鏡筒7に
取り付けられた対物レンズ6と、コラム9に設けられた
照明装置10とを有する。
【0014】XYテーブル3は、図示しないスライダに
よってベース2上をX軸およびY軸方向に移動自在に保
持されており、XYテーブル3上に観察対象物Wが載置
される。XYテーブル3には、XYテーブル3をX軸方
向に沿って移動位置決めするためのX軸送り機構4が設
けられている。X軸送り機構4は、たとえば、電動モー
タと送りネジで構成され、送りネジがXYテーブル3の
所定の部材に螺合され、送りネジが電動モータによって
回転駆動されることにより、XYテーブル3がX軸方向
の任意の位置に位置決めされる。また、XYテーブル3
には、XYテーブル3をY軸方向に沿って移動位置決め
するためのY軸送り機構5が設けられている。Y軸送り
機構5は、X軸送り機構4と同様に、たとえば、電動モ
ータと送りネジで構成され、送りネジがXYテーブル3
の所定の部材に螺合され、送りネジが電動モータによっ
て回転駆動されることにより、XYテーブル3がY軸方
向の任意の位置に位置決めされる。
【0015】顕微鏡鏡筒7は、観察対象物Wの光学拡大
像を得るためのものであり、たとえば、ズーム式の組み
合わせレンズから構成されている。ズームレンズは顕微
鏡鏡筒7に内蔵された電動モータ等からなる図示しない
ズームレンズ駆動部により駆動される。対物レンズ6
は、観察対象物Wを光学的に拡大するために顕微鏡鏡筒
7の先端に設けられている。顕微鏡鏡筒7は、コラム9
に移動自在に設けられており、コラム9に内蔵された、
たとえば、電動モータと送りネジで構成されるZ軸送り
機構11によってZ軸方向の任意の位置に位置決めされ
る。
【0016】撮像装置8は、たとえば、CCD(charge
coupled device) 撮像素子を用いたカラーカメラであ
り、顕微鏡鏡筒7の上端に設けられており、対物レンズ
6および顕微鏡鏡筒7を通じて拡大された観察対象物W
の光学拡大像を撮像する。
【0017】照明装置10は、観察対象物Wに光を照ら
すために、顕微鏡鏡筒8に取り付けられている。照明装
置10から照射された光は、顕微鏡鏡筒8および対物レ
ンズ6を通って観察対象物Wを上方から照らす。
【0018】画像処理/駆動制御装置31は、上記した
顕微鏡鏡筒7に設けられたズームレンズ駆動部を駆動
し、顕微鏡鏡筒7の光学的な拡大倍率が指定された値に
なるようにズームレンズの位置決め制御を行う。また、
画像処理/駆動制御装置31は、上記した撮像装置8の
撮像した画像データを取り込んで、この画像データに所
定の処理を施し、これを画像表示装置51に表示する。
【0019】さらに、画像処理/駆動制御装置31に
は、マウス40が接続されている。画像処理/駆動制御
装置31は、たとえば、マウス40の操作によって入力
される信号に基づいて、画像表示装置51の画面52に
表示するポインタ38aの位置を設定したり、マウス4
0に設けられた2つの操作ボタン40aおよび40bの
操作に基づく信号によって、各種の処理を行ったりす
る。
【0020】画像処理/駆動制御装置31は、たとえ
ば、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)
に、画像処理用ボードおよび上記の顕微鏡鏡筒7に設け
られたズームレンズ駆動部の有する電動モータやX軸送
り機構4、Y軸送り機構5およびZ軸送り機構11の電
動モータを駆動制御するモーターコントロールボードを
付加し、これらボードを動作させるソフトウェアをパソ
コンに備えることによって構成することができる。画像
表示装置51には、たとえば、パソコン用のモニタを使
用することができる。
【0021】図2は、画像処理/駆動制御装置31の一
構成例を示す説明図である。画像処理/駆動制御装置3
1は、移動制御部32と、画像データ入力部33と、画
像データ記憶部34と、二次元画像データ合成部35
と、高さ情報保持部36と、マウス信号制御部37と、
画像表示部38と、ズームレンズ駆動制御部39を有す
る。
【0022】移動制御部32は、上記したX軸送り機構
4、Y軸送り機構5およびZ軸送り機構11の各電動モ
ータの回転位置制御を行なう制御信号32sをX軸送り
機構4、Y軸送り機構5およびZ軸送り機構11に対し
てそれぞれ出力し、観察対象物Wと顕微鏡鏡筒7とを目
標位置に移動する位置決め制御を行う。Z軸送り機構1
1を駆動することにより、顕微鏡鏡筒7の観察対象物W
に対する焦点位置を任意に変更することができる。ま
た、移動制御部32は、マウス40の操作に基づくマウ
ス信号制御部37からの制御信号37s1 にしたがっ
て、X軸送り機構4、Y軸送り機構5およびZ軸送り機
構11の駆動制御が可能となっている。
【0023】ズームレンズ駆動制御部39は、マウス信
号制御部37から入力された信号37s2 に基づいて、
顕微鏡鏡筒7に内蔵されたズームレンズ駆動部の電動モ
ータの駆動制御を行う拡大率指定信号39sをズームレ
ンズ駆動部に出力する。これにより、顕微鏡鏡筒7の拡
大倍率が指定された倍率となるように、ズームレンズの
位置が制御される。
【0024】画像データ入力部33は、顕微鏡鏡筒7に
よる観察対象物Wの光学拡大像の撮像装置8による画像
データを画像処理/駆動制御装置31に取り込む。画像
データ記憶部34は、画像データ入力部33から取り込
まれた複数の画像データを記憶保持する。
【0025】マウス信号制御部37に接続されたマウス
40は、たとえば、マウス40を平面上で移動操作する
ことにより、マウス40の下部に設けられたローラの回
転量および回転方向を検出しこれに応じた信号40sを
出力する。また、マウス40は、左右の操作ボタン40
aおよび40bを有しており、こらら操作ボタン40a
および40bを操作(クリック)することにより、信号
40sをマウス信号制御部37に出力する。
【0026】マウス信号制御部37は、マウス40の移
動および操作ボタン40a、40bの操作による信号4
0sの内容に応じて、X軸送り機構4、Y軸送り機構5
およびZ軸送り機構11の制御信号37s1 を適宜生成
する。たとえば、画像表示装置51の画面52の所定の
位置に表示されたX軸送り機構4、Y軸送り機構5およ
びZ軸送り機構11の位置決めの操作スイッチにマウス
ポインタ38aを移動させ、マウス40の操作ボタン4
0aまたは40bをクリックすることにより、制御信号
37s1 を生成する構成とすることができる。このよう
な構成とすることにより、マウス40の操作で観察対象
物Wの見たい位置を所望の焦点位置として撮像すること
ができる。
【0027】また、マウス信号制御部37は、画像表示
装置51の画面52でのマウスポインタ38aの座標位
置を保持しており、マウス40からの信号40sに基づ
いて、マウスポインタ38aの位置を設定するためのマ
ウス位置設定信号37s3 を生成して画像表示部38に
出力したり、マウス40からの信号40sに基づいて、
ズームレンズ駆動制御部39に対して出力する拡大率指
定信号37s2 を生成する。
【0028】また、マウス信号制御部39は、マウス4
0からの信号40sに基づいて、高さ情報保持部36に
対して画像表示装置51の画面52に表示された2次元
画像の位置を指定する位置指定信号37s4 を出力す
る。たとえば、マウスポインタ38aを画像表示装置5
1の画面52上の所望の位置に位置させて、この位置で
操作ボタン40aをダブルクリックすることにより、2
次元画像の位置を指定する位置指定信号37s4 を生成
する構成とすることができる。なお、上記のマウス信号
制御部39のマウス40の操作内容に応じた各種処理内
容は、ソフトウエアの変更によって任意に設定すること
ができる。
【0029】二次元画像データ合成部35は、画像デー
タ記憶部34に記憶された焦点位置の異なる複数の画像
データから、焦点の合っている合焦点領域を抽出し、こ
れら各合焦点領域を合成することによって全ての領域で
焦点の合った二次元画像データを生成する。
【0030】高さ情報保持部36は、二次元画像データ
合成部35において生成された全ての領域で焦点の合っ
た二次元画像データの各画素の深さ方向の相対的な高さ
データHdを二次元画像データ合成部35から取得し、
これを保持している。また、高さ情報保持部36は、マ
ウス信号制御部37から入力される位置指定信号37s
4 にしたがって、全ての領域で焦点の合った二次元画像
データの指定された座標位置の高さ情報36sを画像表
示部38に出力する。
【0031】画像表示部38は、二次元画像データ合成
部35から出力される二次元画像データ35sを画像表
示装置51の画面52に表示する。また、高さ情報保持
部36から出力された高さ情報36sを所定の形式で画
像表示装置51の画面52に表示する。また、マウス信
号制御37からのマウス位置設定信号37s3 にしたが
って、画像表示装置51の画面52のマウスポインタ3
8aの表示位置を更新する。さらに、各種の操作スイッ
チ、ウィンドウ等の種々の画面表示を行う。画像表示部
38は、たとえば、グラフィックソフトウエアや画像処
理を行うグラフィック回路から構成することができる。
【0032】ここで、上記した二次元画像データ合成部
35の全ての領域で焦点の合っている二次元画像データ
の合成の原理について説明する。たとえば、図3に示す
ように、XYテーブル3上に載置して観察する対象とし
て、四角錐状の観察対象物Wの場合について説明する。
図3において、観察対象物Wに対して先端に対物レンズ
6が設けられた顕微鏡鏡筒7のZ軸方向位置をPA 、P
B およびPC のように変化させ、顕微鏡鏡筒7の焦点位
置を変えてXYテーブル3上に載置された観察対象物W
の光学拡大像を撮像する。
【0033】図4は、各焦点位置での観察対象物Wの光
学拡大像の撮像データの一例である。顕微鏡鏡筒7をZ
軸方向の位置PA に移動して観察対象物Wの光学拡大像
を撮像した画像データGには、図4(a)に示すよう
に、焦点の合った合焦点領域R1 と焦点の合わないぼや
けた非合焦点領域R2 とが存在する。合焦点領域R1
は、XYテーブル3の載置面と四角錐状の観察対象物W
の錐面の下部領域からなる。
【0034】顕微鏡鏡筒7をZ軸方向の位置PB に移動
して観察対象物Wの光学拡大像を撮像した画像データG
には、図4(b)に示すように、四角錐状の観察対象物
Wの錐面の中間部領域に対応する領域のみ合焦点領域R
4 となり、XYテーブル3の載置面と四角錐状の観察対
象物Wの錐面の下部領域および頂部領域に対応する領域
は、非合焦点領域R3 およびR5 となる。
【0035】顕微鏡鏡筒7をZ軸方向の位置PC に移動
して観察対象物Wの光学拡大像を撮像した画像データG
には、図4(c)に示すように、四角錐状の観察対象物
Wの錐面の中間部領域に対応する領域のみ合焦点領域R
4 となり、XYテーブル3の載置面と四角錐状の観察対
象物Wの錐面の下部領域および頂部領域に対応する領域
は、非合焦点領域R3 およびR5 となる。
【0036】このように、観察対象物Wの顕微鏡鏡筒7
の有する被写界深度に対応する領域のみが合焦点領域と
なり、図4(a)〜図4(c)の合焦点領域を合成する
ことにより、画像データGの全ての領域で焦点の合った
二次元画像データを得ることができる。なお、顕微鏡鏡
筒7の拡大倍率が大きくなるほど被写界深度は浅くなる
ため合焦点領域が狭くなることから、焦点位置の異なる
多数の画像データが必要になるが、観察対象物Wの立体
形状や、顕微鏡鏡筒7の拡大倍率等から必要な画像デー
タ数は適宜決定する。
【0037】各画像データからの合焦点領域の抽出方法
は、たとえば、論文”Image processing and synthesis
for extended depth of optical microscopes, The Vi
sualComputer(1992)8:351-360" に開示された技術を用
いることができる。上記論文に記載されているように、
一般的に、顕微鏡による光学拡大像の画像データにおい
ては、焦点が合っている領域ほど、高い空間周波数を含
んでおり、焦点の合っていない領域ほど空間周波数が低
いことから、この空間周波数の違いを利用することによ
り、最も焦点の合っている領域を抽出することができ
る。すなわち、複数の画像データの同一のXおよびY座
標において、空間周波数の違いから焦点の合った度合い
を比較することにより、複数の異なる焦点位置の画像デ
ータから最も焦点の合った領域を抽出することができ
る。
【0038】また、上記した論文に記載されているよう
に、全ての領域で焦点の合った二次元画像データの各画
素(ピクセル)は、図5に示すように、相対的な高さh
の情報を有している。この高さhの情報は、焦点の合っ
た二次元画像データの各画素の焦点の合った度合いに対
応している。したがって、上記した高さ情報保持部36
は、図5に示すような高さ情報を取得することができ、
焦点の合った二次元画像データの各画素の深さ方向の相
対的な高さ情報(Z方向の相対座標値)を保持すること
ができる。
【0039】図6は、上記構成の顕微鏡拡大観察システ
ムの画像表示装置51の表示例を示す説明図である。図
6に示すように、画像表示装置51の画面52上には、
顕微鏡鏡筒7を通じて撮像装置8によって撮像された観
察対象物W、たとえば、回路基板の二次元画像が所定の
拡大倍率で光学的に拡大されて写し出されている。画面
52に表示された二次元画像は全ての領域で焦点が合っ
た画像である。
【0040】また、画像表示装置51の画面52上に
は、マウスポインタ38aが表示されているとともに、
画面52の右側の座標表示部53には、マウスポインタ
38aで指示された二次元画像の位置PのX,Y,Z方
向の基準位置からの相対位置が表示される。たとえば、
マウスポインタ38aを任意の位置に移動して、当該位
置でマウス40の操作ボタン40aをクリックすると、
二次元画像のZ方向の高さ情報が表示されるようにする
ことができる。二次元画像の深さ方向であるZ方向の高
さ情報が表示されるため、マウス40を操作してマウス
ポインタ38aを二次元画像の任意の位置に移動するこ
とにより、任意の位置のZ方向の高さ情報を簡単に把握
することができる。なお、図6では、位置PのZ方向の
高さ情報を表示しているが、複数の点を指定して同時に
複数の点のZ方向の高さ情報を表示することも可能であ
る。
【0041】図7および図8は、上記構成の顕微鏡拡大
観察システムの画像表示装置51の他の表示例を説明す
るための図である。図7は、マウス40を操作して画面
52に表示された二次元画像の任意の2点P1 ,P2 を
指定した状態を示している。マウス40の操作によっ
て、二次元画像の任意の2点P1 ,P2 を指定すると、
この2点P1 ,P2 のXY座標情報が画像処理/駆動制
御装置31のマウス信号制御部37を通じて高さ情報保
持部36に入力される。高さ情報保持部36では、入力
された2点P1 ,P2 のXY座標情報に基づいて、2点
P1 ,P2 を結ぶ線分間の二次元画像の高さ情報を画像
表示部38に出力する。
【0042】画像表示部38は、2点P1 ,P2 を結ぶ
線分間の二次元画像の高さ情報を、たとえば、図8に示
すように、新たな表示ウィンドウ55を重ねて表示し、
表示ウィンドウ55に2点P1 ,P2 を結ぶ線分間の高
さ情報を連続的にグラフ表示する。これによって、観察
対象物Wの表面形状を把握することができ、二次元画像
の各位置の高さ情報だけでは視覚的には把握が難しい観
察対象物Wの立体形状を容易に把握することができる。
【0043】以上のように、本実施形態によれば、画像
表示装置51の画面52に表示された全ての領域で焦点
の合った観察対象物Wの二次元画像を見ながら任意の位
置の深さ方向の測長が可能であり、二次元画像から観察
対象物Wの立体形状を把握することが可能となる。すな
わち、顕微鏡等の光学機器のみでは見ることができない
高被写界深度で微細な観察対象物の広い領域を観察でき
ると同時に、観察対象物の二次元画像を見ながら顕微鏡
等の光学機器のみでは難しかった観察対象物の深さ方向
の測長が可能となる。また、二次元画像の位置は、マウ
ス40の操作によって指定できるため、非常に操作が簡
単である。また、画像表示装置51の画面52に表示さ
れた二次元画像は、全ての領域で焦点が合っているた
め、二次元画像におけるZ方向の高さ情報を調べたい位
置の特定が非常に容易となる。また、画像表示装置51
の画面52上で二次元画像の任意の2点P1 ,P2 を指
定して2点P1 ,P2 を結ぶ線分間の高さ情報を連続的
にグラフ表示することで、二次元画像から観察対象物W
の立体形状の把握が一層容易となる。
【0044】上記した実施形態では、顕微鏡鏡筒7を通
じて得た画像データから観察対象物Wの深さ方向(Z軸
方向)の位置情報を得ているが、本発明は、これに限定
されるわけではない。たとえば、XYテーブル3に対し
てレーザー式の測距型のセンサを設け、このレーザー式
の測距型のセンサを、X軸およびY軸方向にスキャニン
グして観察対象物WのZ軸方向の高さ情報を得て、これ
を画像処理/駆動制御装置31の高さ情報保持部36に
保持しておく構成とすることも可能である。この場合に
は、複数の異なる焦点位置で得られた画像データからZ
軸方向の高さ情報を得る場合よりも、精度の良い高さ情
報が得られる。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、全ての領域で焦点の合
った二次元画像を観察しながら、観察対象物の深さ方向
の測長が可能になる。この結果、焦点の合った二次元画
像から観察対象物の立体形状を把握することが可能とな
る。また、本発明によれば、画像表示装置に観察対象物
の拡大像が表示されるため、複数の観察者が同時に観察
対象物を観察することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る顕微鏡拡大観察シス
テムの構成を示す説明図である。
【図2】本実施形態に係る画像処理/駆動制御装置の一
構成例を示す説明図である。
【図3】全ての領域で焦点の合っている二次元画像デー
タの合成の原理を説明するための図である。
【図4】各焦点位置での観察対象物Wの光学拡大像の撮
像データの一例である。
【図5】全ての領域で焦点の合っている二次元画像デー
タの各画素から取得される深さ方向の高さ情報を説明す
るための図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る顕微鏡拡大観察シス
テムの画像表示装置の表示例を説明するための図であ
る。
【図7】本発明の一実施形態に係る顕微鏡拡大観察シス
テムの画像表示装置の他の表示例を説明するための図で
ある。
【図8】図7に示す表示に続く表示例を説明するための
図である。
【符号の説明】
1…撮像部、3…XYテーブル、4…X軸送り機構部、
5…Y軸送り機構部6…対物レンズ、7…顕微鏡鏡筒、
8…撮像装置、31…画像処理/駆動制御装置、32…
移動制御部、33…画像データ入力部、34…画像デー
タ記憶部、35…二次元画像データ合成部、36…高さ
情報保持部、37…マウス信号制御部、38…画像表示
部、39…ズームレンズ駆動制御部、40…マウス、5
1…画像表示装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/232 H04N 7/18 U 7/18 C G06F 15/62 350A (72)発明者 中村 英雄 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 熊谷 徹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H052 AF17 AF21 AF25 5B050 BA09 BA13 DA01 EA04 EA19 FA02 FA09 5C022 AA01 AB21 AB65 AB66 AB68 AC01 AC13 AC14 AC31 AC51 AC69 AC74 5C054 CC05 CD03 CF03 CF07 EH01 FC12 FE16 FE19 HA05 5C076 AA19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】観察対象物の光学拡大像を得る光学拡大手
    段と、 前記光学拡大像を撮像する撮像手段と、 前記光学拡大手段の前記観察対象物に対する焦点位置を
    変更する移動手段と、 異なる焦点位置で撮像した複数の画像データから焦点の
    合っている合焦点領域を抽出し、これら各合焦点領域を
    合成して全ての領域で焦点の合っている二次元画像デー
    タを生成する二次元画像データ合成手段と、 前記二次元画像データを表示する画像表示装置と、 前記画像表示装置に表示された二次元画像の指定した位
    置の深さ方向の相対的高さ情報を当該画像表示装置に表
    示する立体情報表示手段とを有する拡大観察装置。
  2. 【請求項2】前記立体情報表示手段は、前記各合焦点領
    域の各画素情報から得られる前記二次元画像の深さ方向
    の相対的な高さ情報を保持しており、 前記二次元画像で指定された位置の高さ情報を前記画像
    表示装置に出力する請求項1に記載の拡大観察装置。
  3. 【請求項3】前記立体情報表示手段は、前記二次元画像
    で指定された任意の2点間における前記高さ情報を連続
    的にグラフ表示する請求項1に記載の拡大観察装置。
  4. 【請求項4】前記画像表示装置の画面上にポインタを表
    示し、当該ポインタの画面上での位置を設定し、前記二
    次元画像の任意の位置を指定する指示手段を有する請求
    項1に記載の拡大観察装置。
  5. 【請求項5】前記移動手段は、前記観察対象物と前記光
    学拡大手段との前記二次元画像の深さ方向の相対的な位
    置決めを行う請求項1に記載の拡大観察装置。
  6. 【請求項6】前記光学拡大手段は、光学顕微鏡である請
    求項1に記載の拡大観察装置。
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