JP2000159920A - ポリスチレン系樹脂発泡シート,ポリスチレン系樹脂発泡シート容器及び発泡シート用ポリスチレン系樹脂 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂発泡シート,ポリスチレン系樹脂発泡シート容器及び発泡シート用ポリスチレン系樹脂

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JP2000159920A
JP2000159920A JP10272792A JP27279298A JP2000159920A JP 2000159920 A JP2000159920 A JP 2000159920A JP 10272792 A JP10272792 A JP 10272792A JP 27279298 A JP27279298 A JP 27279298A JP 2000159920 A JP2000159920 A JP 2000159920A
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polystyrene
styrene
polystyrene resin
based resin
foamed sheet
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Hidekazu Ohara
英一 大原
Toshiaki Sugita
利明 杉田
Takamasa Imai
貴正 今井
Tatsuya Henmi
龍哉 逸見
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カップ麺のスープにスチレンダイマー及びス
チレントリマーが溶出しにくいポリスチレン系樹脂発泡
シート容器,及びそれに適したポリスチレン系樹脂発泡
シート,ポリスチレン系樹脂の提供。 【解決手段】 スチレンダイマー及びスチレントリマー
の含有量が500ppm以下である事を特徴とするポリ
スチレン系樹脂発泡シート容器,ポリスチレン系樹脂発
泡シート及びスチレンダイマー及びスチレントリマーの
含有量が400ppm以下である事を特徴とするポリス
チレン系樹脂。後重合を除く重合温度90℃以下で懸濁
重合する事を特徴とするスチレンダイマー及びスチレン
トリマーの含有量が400ppm以下であるポリスチレ
ン系樹脂。ポリスチレン系樹脂に対して、安定剤を添加
することを特徴とするスチレンダイマー及びスチレント
リマーの含有量が500ppm以下であるポリスチレン
系樹脂発泡シート及びポリスチレン系樹脂発泡シート容
器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリスチレン系樹
脂発泡シート、ポリスチレン系樹脂発泡シート容器及び
発泡シート用ポリスチレン系樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリスチレン系樹脂発泡シートは,熱成
形に優れ,得られた成形品の外観が美麗で,しかも軽量
で断熱性に優れるなどの特徴を有する為,食品容器等の
熱成形用として近年大量に使用されている。即席麺のカ
ップも、主にポリスチレン系樹脂発泡シートで作られて
いる。しかし,ポリスチレン系樹脂シート中には一部に
環境ホルモンの疑いのあるスチレンダイマー及びスチレ
ントリマーが含まれており、即席麺のスープ中に溶出す
るという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,スチレンダ
イマー及びスチレントリマーが即席麺のスープ中にほぼ
溶出しないポリスチレン系樹脂発泡シート容器及びそれ
に適した、ポリスチレン系樹脂発泡シート,ポリスチレ
ン系樹脂を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決する為に鋭意検討した結果,重合温度90℃以下,
後重合温度115℃以下で懸濁重合する事により製造し
たポリスチレン系樹脂中のスチレンダイマー及びスチレ
ントリマー量は極めて少なく、またこの樹脂を使用した
ポリスチレン系樹脂発泡シート及びその容器中のスチレ
ンダイマー及びスチレントリマー量も従来の懸濁重合の
ポリスチレン系樹脂発泡シート及びその容器中のスチレ
ンダイマー及びスチレントリマー量と比較して少なくな
る事を見いだした。更にポリスチレン系樹脂発泡シート
及びそれを用いたポリスチレン系樹脂発泡シート容器中
のスチレンダイマー及びスチレントリマーが500pp
m以下のものを使用する事により、即席麺スープ中への
スチレンダイマー及びスチレントリマー溶出量が減少す
ることを見いだし、本発明を完成させた。
【0005】すなわち本発明は、スチレンダイマー及び
スチレントリマーの含有量が500ppm以下である事
を特徴とするポリスチレン系樹脂発泡シート(請求項
1)、スチレンダイマー及びスチレントリマーの含有量
が500ppm以下である事を特徴とするポリスチレン
系樹脂発泡シート容器(請求項2)、スチレンダイマー
及びスチレントリマーの含有量が400ppm以下であ
る事を特徴とするポリスチレン系樹脂(請求項3),重
合温度90℃以下で懸濁重合し,その後後重合する事を
特徴とするスチレンダイマー及びスチレントリマーの含
有量が400ppm以下である(請求項3記載の)ポリ
スチレン系樹脂(請求項4)、ポリスチレン系樹脂に対
して、安定剤を添加することを特徴とするスチレンダイ
マー及びスチレントリマーの含有量が500ppm以下
である(請求項1記載の)ポリスチレン系樹脂発泡シー
ト(請求項5)、安定剤量がポリスチレン系樹脂100
重量部に対して0.05〜0.5重量部である請求項5
記載のポリスチレン系樹脂発泡シート(請求項6)、ポ
リスチレン系樹脂に対して安定剤を添加したスチレンダ
イマー及びスチレントリマーの含有量が500ppm以
下である(請求項1記載の)ポリスチレン系樹脂発泡シ
ート(請求項5の)より製造したスチレンダイマー及び
スチレントリマーの含有量が500ppm以下である
(請求項2記載の)ポリスチレン系樹脂発泡シート容器
(請求項7)、及び安定剤量がポリスチレン系樹脂10
0重量部に対して0.05〜0.5重量部である請求項
7記載のポリスチレン系樹脂発泡シート容器(請求項
8)である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のポリスチレン系樹脂は,
懸濁重合によって重合されるが、スチレン単独重合体で
も良く,スチレンを50重量%以上含めば共重合体であ
っても良い。本発明において用いられる共重合成分とし
ては、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、t−
ブチルスチレン、クロルスチレンなどのスチレン系誘導
体、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、セチルメタク
リレートなどのアクリル酸およびメタクリル酸のエステ
ル、あるいはアクリロニトリル、ジメチルフマレート、
エチルフマレート、ブタジエンなどの各種単量体が挙げ
られ、これらの単量体を単独もしくは2種以上混合して
用いることができる。また、ジビニルベンゼン、アルキ
レングリコールジメタクリレートなどの2官能性単量体
を併用してもよい。本発明における上記単量体の重合開
始剤としては、一般に熱可塑性重合体の製造に用いられ
るラジカル発生型重合開始剤を用いることができ、代表
的なものとしては、例えばベンゾイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエー
ト、t−ブチルパーピバレート、t−ブチルパーオキシ
イソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセ
テート、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、t
−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイド
ロテレフタレート、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどの有機過
酸化物や、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメ
チルバレロニトリルなどのアゾ化合物が挙げられる。こ
れらの重合開始剤は単独もしくは2種以上を混合して用
いることができる。重合温度は90℃以下が好ましい。
更には85℃以下が好ましい。90℃を越えるとスチレ
ンダイマー及びスチレントリマーの生成量が多くなり好
ましくない。また,残モノマーを減少させる為の工程を
後重合と呼ぶが,ポリスチレン系樹脂を懸濁重合で製造
する場合はこの後重合工程を設けることが好ましい。後
重合に入る時点での重合転化率は通常80〜95%程度
である。後重合温度は115℃以下が好ましく,115
℃を越えるとスチレンダイマー・スチレントリマーの生
成量が多くなり好ましくない。本発明に於いて用いられ
るポリスチレン系樹脂の重量平均分子量は,好ましくは
20万以上45万以下,更に好ましくは25万以上40
万以下である。重量平均分子量が小さすぎると得られる
ポリスチレン系樹脂シートが脆くなり,容器の強度が小
さくなってしまう。また,重量平均分子量が大きすぎる
と,成形性が低下する。
【0007】本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートは
通常押し出し発泡によって製造される。本発明に用いら
れる安定剤としてはフェノール系又は燐系の抗酸化剤又
はこれらの組み合わせが使用できる。フェノール系抗酸
化剤としては,一般的な市販のフェノール系抗酸化剤が
使用できるが,具体例としては,n−オクタデシル3−
(3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート,ペンタエリスチル−テトラキス(3−
(3,5−ジ−t-ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート),2−t−ブチル−6−(3−t−ブチ
ル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチ
ルフェニルアクリレート、2(1−(2−ヒドロキシ−
3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル)−4,6
−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート等が挙げられ
る。燐系の抗酸化剤としては,一般的な市販の燐系抗酸
化剤が使用できるが,具体例としては,トリス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2’−
メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オク
チルホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト等が挙げられる。安定剤は,押し出し前に樹脂にブレ
ンドするのが一般的であるが,懸濁重合中に含浸させて
おいても良い。安定剤の添加量としては、ポリスチレン
系樹脂100重量部に対して0.05〜0.5重量部が
好ましい。添加量が0.05重量部以下では、押し出し
発泡工程でのスチレンダイマー及びスチレントリマーの
発生防止効果が少なく、0.5重量部を越えると発泡セ
ルが細かくなり過ぎたり、逆に発泡セルが大きくなり過
ぎたりして、得られる発泡シートの成形性・シート強度
等に適したセル径の制御が難しくなり好ましくない。本
発明に用いられる発泡剤としては、脂肪族炭化水素類で
あるプロパン、ブタン、イソブタン,ペンタン,イソペ
ンタン,ヘキサンなど,脂環式炭化水素類であるシクロ
ペンタン,シクロヘキサンなど,ハロゲン化炭化水素類
であるメチルクロライド,メチレンクロライド,ジクロ
ロフルオロメタン,クロロフルオロメタン,クロロジフ
ルオロメタン,トリクロロフルオロメタン,トリクロロ
トリフルオロエタン,ジクロロテトラフルオロエタンな
どがあげられる。又、発泡剤量はポリスチレン系樹脂1
00重量部に対し、2〜5重量部用いるのが好ましい。
これらは、単独もしくは2種以上を併せて用いることが
でき、ポリスチレン系樹脂製造時に添加含浸しても良い
し、押し出し発泡シート化時に添加しても良い。本発明
において用いる造核剤としては、特に限定はなく,通常
使用しうる造核剤であれば使用しうる。具体例として
は,タルク,炭酸カルシウム,硫酸バリウム,シリカ,
酸化チタン,クレー,酸化アルミニウム,ベントナイ
ト,ケイソウ土などの無機化合物であって,平均粒径が
0.1〜20ミクロン,好ましくは1〜10ミクロン程
度のもの;クエン酸,酒石酸,シュウ酸,などの有機
酸;ホウ酸などの酸とナトリウム,カリウム,アンモニ
ウムなどの重炭酸塩または炭酸塩との組み合わせからな
るものなどがあげられる。これらの造核剤は,通常単独
で使用されるが,2種以上組み合わせて用いても良い。
これらの内,タルク,炭酸カルシウム,シリカ,アルミ
ナなどの無機化合物が安価であり,かつ取り扱いやすい
点で好ましい。また該ポリスチレン系樹脂発泡シートに
は,充填剤・難燃剤・着色剤・紫外線吸収剤・酸化防止
剤などを含有していても良い。本発明のポリスチレン系
樹脂発泡シート容器は減圧アシストプラグ成型等によっ
て製造される。また、ポリスチレン系樹脂発泡シートを
容器に成形するに当たり、ポリスチレン系樹脂発泡シー
トを単体で使用する場合もあるが食品容器を成形する場
合には通常20〜250ミクロンのポリスチレン系樹脂
フィルムを少なくともポリスチレン系樹脂発泡シートの
片面に積層する。積層するフィルムの厚みは容器の強度
・印刷適正等により随時選択される。積層方法はフィル
ムを熱ロールで加熱した後ポリスチレン系樹脂発泡シー
ト面に圧着する方法、又は、ポリスチレン系樹脂発泡シ
ート表面にTダイを使用して溶融した樹脂をフィルム状
に垂らして積層する方法がある。
【0008】
【実施例】次に、本発明を実施例、比較例によってさら
に詳細に説明するが,本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。 *スチレンダイマー及びスチレントリマーの測定 ポリスチレン系樹脂発泡シート容器、ポリスチレン系樹
脂発泡シートまたはポリスチレン系樹脂をクロロホルム
に溶解しガスクロマトグラフィーにて測定した。 GC:ヒューレットパッカード製 GC−5890シリ
ーズII カラム:J&WScientific社製 DB−5 0.25mm
i.d.×30m 膜厚0.25ミクロン カラム温度:40℃(0.5分)→10℃/分→100
℃→20℃/分→280℃(15分) 検出器:FID *スチレンダイマー及びスチレントリマーの溶出量の測
定 ポリスチレン系樹脂発泡シート容器にへプタンを入れ常
温で20分放置し、へプタン中のスチレンダイマー及び
スチレントリマー量をGC/MSで測定した。 GC/MS:ヒューレットパッカード製 GC−589
0シリーズII カラム:J&WScientific社製 DB−5MS 0.2
5mmi.d.×30m 膜厚0.25ミクロン カラム温度:40℃(0.5分)→10℃/分→100
℃→20℃/分→280℃(7.5分) *独立気泡率の測定 ベックマン社製 ピクノメーターCATNo.930を
用いて測定した。
【0009】(実施例1)攪拌機を具備した反応器に,
純水700kg,第三リン酸カルシウム1.05kg,
ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム46g,塩化
ナトリウム3.3kg入れ攪拌し水懸濁液とした後,ス
チレン700kgに重合開始剤として,ベンゾイルパー
オキサイド1.4kg,1,1−ビス−t−ブチルパー
オキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.6
kgを溶解し,反応器に加え,85℃に昇温してから8
時間かけて重合した。重合転化率は91%であった。次
いで,114℃に昇温して4時間保持した後冷却して,
その内容物を取り出し脱水・乾燥し,ポリスチレン樹脂
を得た。得られた樹脂粒子中のスチレンダイマー及びス
チレントリマー量をガスクロマトグラフィーにより測定
した結果を表1に示す。得られたポリスチレン樹脂10
0重量部に造核剤としてタルク0.04重量部及び抗酸
化剤として2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2
−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェ
ニルアクリレートを0.2重量部混合したものを孔径4
0mmと50mmの2連押し出し機に供給し,発泡剤と
してイソリッチブタン(70%)3.3重量部を圧入し
た後,サーキュレーターダイより押し出し発泡させ厚さ
2mm,密度0.125g/cm3,厚さ方向1mmあ
たりのセル数8個の発泡シートを得た。上記発泡シート
の表面にTダイを使用してハイインパクトポリスチレン
樹脂を押しだし、145ミクロンのフィルムを積層し
た。フィルムを積層したポリスチレン系樹脂発泡シート
をポリスチレン発泡シート成形用の連続成形機を使用し
て、口径141mm,深さ78mmの丼状容器を成形し
た。得られたポリスチレン系樹脂発泡シートと丼状容器
中のスチレンダイマー及びスチレントリマー量をガスク
ロマトグラフィーにより測定した結果、更に丼状容器中
からのスチレンダイマー及びスチレントリマーの溶出量
をガスクロマトグラフィーにより測定した結果を表1に
示す。また発泡シートの独立気泡率も表1に示す。
【0010】(実施例2)押し出し発泡シート化時に抗
酸化剤としてn−オクタデシル3−(3,5−ジt−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを0.
2部使用する以外は、実施例1と同様にした。得られた
ポリスチレン系樹脂発泡シートと丼状容器中のスチレン
ダイマー及びスチレントリマー量をガスクロマトグラフ
ィーにより測定した結果、更に丼状容器中からのスチレ
ンダイマー及びスチレントリマーの溶出量をガスクロマ
トグラフィーにより測定した結果を表1に示す。また発
泡シートの独立気泡率も表1に示す。
【0011】(実施例3)攪拌機を具備した反応器に,
純水700kg,第三リン酸カルシウム1.05kg,
ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム46g,塩化
ナトリウム3.3kg入れ攪拌し水懸濁液とした後,ス
チレン700kgに重合開始剤として,ベンゾイルパー
オキサイド1.26kg,1,1−ビス−t−ブチルパ
ーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.
6kgを溶解し,反応容器に加え,90℃に昇温してか
ら6時間かけて重合した。重合転化率は90%であっ
た。次いで,114℃に昇温して3時間保持した後冷却
して,その内容物を取り出し脱水・乾燥し,ポリスチレ
ン樹脂を得た。得られた樹脂粒子中のスチレンダイマー
及びスチレントリマー量をガスクロマトグラフィーによ
り測定した結果を表1に示す。また実施例1と同様にし
て発泡シート及び容器を成形した。得られたポリスチレ
ン系樹脂発泡シートと丼状容器中のスチレンダイマー及
びスチレントリマー量をガスクロマトグラフィーにより
測定した結果、更に丼状容器中からのスチレンダイマー
及びスチレントリマーの溶出量をガスクロマトグラフィ
ーにより測定した結果を表1に示す。また発泡シートの
独立気泡率も表1に示す。
【0012】(比較例1)攪拌機を具備した反応器に,
純水700kg,第三リン酸カルシウム1.05kg,
ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム46g,塩化
ナトリウム3.3kg入れ攪拌し水懸濁液とした後,ス
チレン700kgに重合開始剤として,ベンゾイルパー
オキサイド1.12kg,1,1−ビス−t−ブチルパ
ーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.
7kgを溶解し,反応器に加え,98℃に昇温してから
4時間かけて重合した。重合転化率は91%であった。
次いで,120℃に昇温して3時間保持した後冷却し
て,その内容物を取り出し脱水・乾燥し,ポリスチレン
樹脂を得た。得られた樹脂粒子中のスチレンダイマー及
びスチレントリマー量をガスクロマトグラフィーにより
測定した結果を表1に示す。また実施例1と同様にして
発泡シート及び容器を成形した。得られたポリスチレン
系樹脂発泡シートと丼状容器中のスチレンダイマー及び
スチレントリマー量をガスクロマトグラフィーにより測
定した結果、更に丼状容器中からのスチレンダイマー及
びスチレントリマーの溶出量をガスクロマトグラフィー
により測定した結果を表1に示す。また発泡シートの独
立気泡率も表1に示す。 (比較例2)押し出し発泡シート化時に抗酸化剤を添加
しない以外は、実施例1と同様にした。得られたポリス
チレン系樹脂発泡シートと丼状容器中のスチレンダイマ
ー及びスチレントリマー量をガスクロマトグラフィーに
より測定した結果、更に丼状容器中からのスチレンダイ
マー及びスチレントリマーの溶出量をガスクロマトグラ
フィーにより測定した結果を表1に示す。また発泡シー
トの独立気泡率も表1に示す。 (比較例3)押し出し発泡シート化時に抗酸化剤として
n−オクタデシル3−(3,5−ジt−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネートを1.0重量部添加
する以外は、実施例1と同様にした。得られたポリスチ
レン系樹脂発泡シートと丼状容器中のスチレンダイマー
及びスチレントリマー量をガスクロマトグラフィーによ
り測定した結果、更に丼状容器中からのスチレンダイマ
ー及びスチレントリマーの溶出量をガスクロマトグラフ
ィーにより測定した結果を表1に示す。また発泡シート
の独立気泡率も表1に示す。発泡シートの独立気泡率が
80%まで下がり、実用範囲を外れてしまった。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】本発明によれば,容器からのスチレンダ
イマー及びスチレントリマーの溶出量を大きく低下させ
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 逸見 龍哉 兵庫県高砂市高砂町宮前町1丁目8番地 鐘淵化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4F074 AA32 AA33 AD12 AD16 AG03 BA35 BA36 BA37 BA38 BA39 BA40 BA44 BA45 BA53 CA22 DA34 4J011 JB02 JB13 JB22 4J100 AB02P AB03Q AB07Q BB01Q CA01 CA04 DA02 FA04 FA21 FA28 FA34 FA41

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレンダイマー及びスチレントリマー
    の含有量が500ppm以下である事を特徴とするポリ
    スチレン系樹脂発泡シート
  2. 【請求項2】 スチレンダイマー及びスチレントリマー
    の含有量が500ppm以下である事を特徴とするポリ
    スチレン系樹脂発泡シート容器
  3. 【請求項3】 スチレンダイマー及びスチレントリマー
    の含有量が400ppm以下である事を特徴とするポリ
    スチレン系樹脂
  4. 【請求項4】 重合温度90℃以下で懸濁重合し,その
    後後重合する事を特徴とする請求項3記載のポリスチレ
    ン系樹脂
  5. 【請求項5】 ポリスチレン系樹脂に対して、安定剤を
    添加することを特徴とする請求項1記載のポリスチレン
    系樹脂発泡シート
  6. 【請求項6】 安定剤量がポリスチレン系樹脂100重
    量部に対して0.05〜0.5重量部である請求項5記
    載のポリスチレン系樹脂発泡シート
  7. 【請求項7】 請求項5記載のポリスチレン系樹脂発泡
    シートより製造した請求項2記載のポリスチレン系樹脂
    発泡シート容器
  8. 【請求項8】 安定剤量がポリスチレン系樹脂100重
    量部に対して0.05〜0.5重量部である請求項7記
    載のポリスチレン系樹脂発泡シート容器
JP10272792A 1998-09-25 1998-09-28 ポリスチレン系樹脂発泡シート,ポリスチレン系樹脂発泡シート容器及び発泡シート用ポリスチレン系樹脂 Pending JP2000159920A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002128940A (ja) * 2000-08-16 2002-05-09 Asahi Kasei Corp 発泡用スチレン重合体組成物および発泡シート
US6933343B2 (en) 2002-05-10 2005-08-23 Ps Japan Corporation Styrene polymer resin and composition thereof

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