JP2000159492A - 移動リフト装置の車体支承装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型車専用の移動リフトを大型車のみではな
く乗用車のリフトアップも可能とする移動リフト装置の
車体支承装置を提供する。 【解決手段】 床面に形成のピット１の開口部に設けた
固定リフト２と移動リフト３の支承受台２ａ、３ａに車
体の支承アーム７を着脱可能に枢着した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は車両の点検整備等に
おいて車両を持ち上げるのに使用される移動リフト装置
の車体支承装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の移動リフト装置として、床面に形
成のピットの開口部に、その一端部に一方の固定リフト
を設けると共に、該開口部に沿って他方の移動リフトを
移動可能に設け、前記ピットをまたぐようにトラック等
の大型車両を進入させて該車両の車体下面の前方部の支
承点が前記固定リフトの上方になる所で該車両を停止
し、その後移動リフトをピットに沿って移動して該移動
リフトが該車両の車体下面の後方部の支承点の下方に位
置したときに停止し、固定リフト及び移動リフトの昇降
ロッドを上昇させてこれら昇降ロッドの上面に前記支承
点を当接して前記車両を持ち上げるようにしたものが知
られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この従来の移動リフト
装置は、大型車両のリフトアップに適用されており、こ
れに応じて前記固定リフトと移動リフトが大型に形成さ
れていて該移動リフトを固定リフトに接近させてもこれ
らリフトの昇降ロッドを普通乗用車や小型乗用車の車体
下面の前後の支承点まで接近させることができず、かく
てこれら普通乗用車や小型乗用車のリフトアップが困難
である問題点があった。

【０００４】本発明はこの問題点を解消して、大型車の
みではなく普通乗用車や小型乗用車も支承可能な移動リ
フト装置の車体支承装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成すべく床面に形成のピットの開口部に、少なくとも一
つのリフトが移動可能な複数のリフトを設けた移動リフ
ト装置において、これらリフト上部の大型車体用の支承
受台に小、中型車体用の支承アームを着脱可能に枢着し
たことを特徴とする。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の１実施の形態を図１乃至
図６により説明する。

【０００７】図１は本発明の１実施の形態の乗用車Ａを
リフトしている状態の斜視図であり、１は床面に形成し
たピット、２は固定リフト、３は移動リフトを示す。

【０００８】該固定リフト２はピット１の開口部の先端
部に設けられていると共に、該開口部に沿って後方の前
記移動リフト３が移動可能に設けられ、該開口部には該
移動リフト３の前後に連結した図示されていないが連続
したチェーン上に多数の箱状の蓋単体４を設けて該開口
部をカバーし、該蓋単体４は剛性が極めて大であり、そ
の両端部が前記ピット１の開口部の両側縁の突条で支持
されているので荷重に対する強度も強く、車輪や作業者
の落下を防止している。

【０００９】尚、該蓋単体４のピット１内の下方への巻
き込み部を蓋板５、５で覆っているため、車両のタイヤ
がこの部分にかかっても安全であり、又、固定リフト２
側に固定カバー６が設けられ、ピット１内のメンテナン
ス時などに開口される。

【００１０】２ａ、３ａは前記両リフト２、３の支承受
台を示し、該両リフト２、３の昇降体である昇降ロッド
８の上面に固定されている。

【００１１】７は支承アームを示し、前記支承受台２
ａ、３ａの上面に着脱可能に設けられている。

【００１２】尚、２点鎖線は普通乗用車や小型乗用車な
どの乗用車Ａを示す。

【００１３】図２において、該支承アーム７は前記支承
受台２ａ、３ａの上面に着脱するための着脱部７ａを有
していると共に、該着脱部７ａの上面に設けられたアー
ム支点７ｂにより前記支承アーム７が枢着され、その支
承アーム７の先端に車体を支承するための受金７ｃが枢
設され、該支承アーム７は前記アーム支点７ｂを支点と
して揺動すると共に、断面方形の枠体同士が嵌合して伸
縮可能に形成されている。

【００１４】尚、７ｄは支承受台２ａ、３ａに装着した
時の位置決めピンである。

【００１５】又、図３において、前記支承受台２ａ、３
ａは鉄板を溶接などで組み合せた枠体よりなり、該支承
受台２ａ、３ａの下部の取付部２ｂ、３ｂは前記昇降ロ
ッド８の上面にボルトにより固定され、又、該支承受台
２ａ、３ａの上部は左右に別れた受枠２ｃ、３ｃに形成
され、大型車体の下面の凹凸に合わせるための補助受具
などを取付ける。

【００１６】尚、該受枠２ｃ、３ｃには上方と左右端部
に抜け止めの突条２ｅ、３ｅが設けられている。

【００１７】この受枠２ｃ、３ｃに前記支承アーム７の
着脱部７ａを矢印で示す如く、先ず下げてから左へ移動
して嵌挿係止し、次にもう１本別の支承アーム７の着脱
部７ａを下げてから右へ移動して嵌挿係止し、左右２本
の支承アーム７で１対に形成し、前記位置決めピン７ｄ
を位置決め孔２ｄ、３ｄに挿入して位置を決める。又、
支承アーム７を支承受台２ａ、３ａから外す時には逆の
順序にすればよい。

【００１８】ここで、２本の支承アーム７を個別に支承
受台２ａ、３ａに装着するのは、１本の支承アームであ
れば１人の作業員が取扱い可能な重量に軽減でき、その
装着作業を容易にすることができる。

【００１９】次に本発明の１実施の形態の作動を説明す
る。

【００２０】先ず、両リフト２、３が共に床面近く迄降
下されており、移動リフト３を固定リフト２に近い所定
位置迄移動させて待機する。

【００２１】次に普通乗用車や小型乗用車などの乗用車
Ａをリフトアップする場合は図４の如く支承アーム７を
最短に縮小し、車巾が入る様に１８０°近くに開いてお
く。そして乗用車Ａをピット１と直角方向に進入させ、
支承アーム７を図５の如く乗用車Ａの車体下に差し入
れ、各受金７ｃが車体の各支承位置にそれぞれ対向する
ように各支承アーム７を揺動したり伸縮したりして調整
し、その後昇降ロッド８を所定高さ迄上昇させると図１
の状態となり、その上昇位置で点検整備作業を行う。

【００２２】最後に、リフト２、３を下降させて図４の
如く支承アーム７を元に戻してから乗用車Ａを他所へ移
動させる。

【００２３】又、この乗用車Ａの後に大型車Ｂの点検整
備を行うには、図１の支承アーム７を外して、車体下の
凹凸に合わせた補助受具などを支承受台２ａ、３ａに取
付けて図６の如く移動リフト３を後方に移動してから大
型車Ｂをリフトアップする。

【００２４】上記の様に移動リフト３を前方に移動さ
せ、支承受台２ａ、３ａに支承アーム７を枢着すること
により、大型車のみでなく、乗用車もリフトアップが可
能となる。

【００２５】

【発明の効果】このように本発明によると、リフトの支
承受台に支承アームを枢着することにより、大型車のみ
でなく乗用車などの車種もリフトアップできて、設備費
を軽減すると共に多車種適合による稼働率を高める効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施の形態の乗用車のリフトアップ
を示す斜視図である。

【図２】支承アームの斜視図である。

【図３】支承受台の斜視説明図である。

【図４】乗用車の進入状態を示す概略平面図である。

【図５】乗用車のリフトアップを行う状態の概略平面図
である。

【図６】大型車のリフトアップを示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ピット ２ 固定リフト ２ａ 支承受台 ３ 移動リフト ３ａ 支承受台 ７ 支承アーム ７ｃ 受金 ８ 昇降体 Ａ 乗用車 Ｂ 大型車

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 床面に形成のピットの開口部に、少なく
   とも一つのリフトが移動可能な複数のリフトを設けた移
   動リフト装置において、これらリフト上部の大型車体用
   の支承受台に小、中型車体用の支承アームを着脱可能に
   枢着したことを特徴とする移動リフト装置の車体支承装
   置。
2. 【請求項２】 前記リフトは固定リフトと移動リフトか
   らなり、該固定リフトは前記開口部の一端部に設けられ
   ていると共に、前記移動リフトは該開口部に沿って移動
   可能に設けられていることを特徴とする請求項１に記載
   の移動リフト装置の車体支承装置。
3. 【請求項３】 前記支承アームは伸縮可能に形成されて
   いると共に根部において着脱部に回動可能に枢着し、該
   着脱部を前記支承受台の左右に形成の受枠にそれぞれ着
   脱自在に挿入係止することを特徴とする請求項１又は請
   求項２に記載の移動リフト装置の車体支承装置。