JP2000158571A - 複合積層成形品の製造法及びそれに用いる積層マット - Google Patents

複合積層成形品の製造法及びそれに用いる積層マット

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JP2000158571A
JP2000158571A JP10332836A JP33283698A JP2000158571A JP 2000158571 A JP2000158571 A JP 2000158571A JP 10332836 A JP10332836 A JP 10332836A JP 33283698 A JP33283698 A JP 33283698A JP 2000158571 A JP2000158571 A JP 2000158571A
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Hisashi Eguchi
尚志 江口
Koji Fujimoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合積層成形品における繊維強化熱可塑性シ
ートと被覆樹脂との界面での剪断剥離強力を増大しつ
つ、その強力の安定化が図れる複合積層成形品の製造法
及びそれに用いる積層マットを提供する。 【解決手段】 繊維強化熱可塑性シートRSを補強芯材
としてその表面に熱可塑性樹脂を直接被覆4して複合積
層成形品5を製造する方法である。この複合積層成形品
5の製造には、強化繊維と熱可塑性繊維とがランダムに
配向した混合繊維マット2の両面に、熱可塑性繊維及び
被覆に供される熱可塑性樹脂の双方に相溶性のある熱可
塑性繊維がランダムに配向した相溶性マット3、3を積
層した3層積層マット1を加熱加圧して熱可塑性繊維の
少なくとも一部を融着させて繊維強化熱可塑性シートR
Sを成形したものが用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、強化繊維と熱可塑性
繊維とから形成される繊維強化熱可塑性シートを補強芯
材としてその表面に熱可塑性樹脂が積層されてなる複合
積層成形品の製造法及びそれに用いる積層マットに関す
る。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性繊維と強化繊維とからなる複合
物(複合マット)を加熱加圧することにより、熱可塑性
繊維を融解させた繊維強化熱可塑性シートが、例えば特
開昭61−130345号公報により知られている。ま
た、このような繊維強化熱可塑性シートは、強化繊維ロ
ービングを含浸開繊、加熱溶融させシート化することに
よっても形成される。このような繊維強化熱可塑性シー
トは、付加価値を高めるために、その表面に接着層を介
して塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂を押出被覆した
りした複合積層成形品として利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、接着層を設けることにより積層製品を得る方法によ
れば、成形工程が複雑となり価格の上昇が懸念される。
一方、被覆される樹脂と強化繊維熱可塑性シートを形成
する樹脂との相溶性を考慮して繊維強化熱可塑性シート
を形成させれば、被覆樹脂と繊維強化熱可塑性シートと
の融着は少しは改良されるものの、その融着強力は一定
せずに不安定である場合が多い。このような場合には、
結果として複合積層成形品における被覆樹脂と繊維強化
熱可塑性シートとの界面の剪断剥離強力が一定せずにバ
ラツキを有するとの課題点がある。
【0004】そこで、本発明は、複合積層成形品におけ
る繊維強化熱可塑性シートと被覆樹脂との界面での剪断
剥離強力を増大しつつ、その強力の安定化が図れる複合
積層成形品の製造法及びそれに用いる積層マットを提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、繊維強化熱可塑性シートを補強芯材としてその表面
に熱可塑性樹脂を直接被覆して複合積層成形品を製造す
るに際して、前記繊維強化熱可塑性シートとして、強化
繊維と熱可塑性繊維とがランダムに配向した混合繊維マ
ットの両面に、前記熱可塑性繊維及び前記被覆に供され
る熱可塑性樹脂の双方に相溶性のある熱可塑性繊維がラ
ンダムに配向した相溶性マットを積層した3層積層マッ
トを加熱加圧して熱可塑性繊維の少なくとも一部を融着
させて繊維強化熱可塑性シートを成形したものを用いる
ことを特徴とする複合積層成形品の製造法である。
【0006】このように構成すれば、強化繊維と熱可塑
性繊維とがランダムに配向した混合繊維マットが用いら
れているので、平面方向に対して均一な強力を有する補
強芯材としての繊維強化熱可塑性シートが形成される。
また、この補強芯材の表層部分には被覆樹脂との相溶性
のある熱可塑性繊維が含まれるので、複合積層成形品を
形成した場合、繊維強化熱可塑性シートと被覆された樹
脂との間における界面での強力が増大される。このよう
に構成された補強芯材では中心部分には、十分な量の強
化繊維を配合することにより、繊維強化熱可塑性シート
の強力を低下させることがなく、一方、表面には、被覆
樹脂との相溶性のある熱可塑性樹脂を増大させることに
より被覆樹脂との界面の強力を安定に増大させることが
でき、全体として不要な樹脂量を増大させることのない
熱可塑性樹脂シートが提供されるので、コストの増大も
押さえることができる。
【0007】請求項2に記載の発明は、前記相溶性マッ
トは、前記混合繊維マットを形成する熱可塑性繊維と相
溶性のある熱可塑性繊維及び前記被覆に供される熱可塑
性樹脂と相溶性のある熱可塑性繊維との少なくとも2種
類の繊維を開繊しながら混合することによりランダムに
配向されて形成された相溶性混合マットであることを特
徴とする請求項1に記載の複合積層成形品の製造法であ
る。
【0008】このように構成すれば、相溶性マットに
は、混合繊維マットを形成する熱可塑性繊維と相溶性の
ある熱可塑性繊維と被覆に供される熱可塑性樹脂と相溶
性のある熱可塑性繊維との少なくとも2種類の熱可塑性
繊維が含まれるので、混合繊維マット中の熱可塑性繊維
との相溶性及び被覆される樹脂との双方に相溶性を有す
る相溶性マットを選択するのが容易となる。また、複数
の繊維を開繊しながら混合すれば、繊維をランダムに配
向させる工程で複数の繊維は容易に均一に混繊されるの
で、特別の工程を必要とせずに複数種類の繊維を混繊さ
せることができる。
【0009】請求項3に記載の発明は、繊維強化熱可塑
性シートを補強芯材としてその表面に熱可塑性樹脂を直
接被覆して複合積層成形品を製造するために用いられる
マットであって、該マットは、強化繊維と熱可塑性繊維
とがランダムに配向した混合繊維マットの両面に、前記
熱可塑性繊維及び前記被覆に供される熱可塑性樹脂の双
方に相溶性のある熱可塑性繊維がランダムに配向した相
溶性マットを積層したことを特徴とする積層マットであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る積層マット1は、図
1に示すように、強化繊維と熱可塑性繊維とから形成さ
れる混合繊維マット2とその混合繊維マット2の両面に
形成され、混合繊維マット2を形成する熱可塑性繊維及
び被覆に供される熱可塑性樹脂(以下、被覆樹脂という
ことがある。)の双方に相溶性のある熱可塑性繊維から
構成される相溶性マット3、3とから形成される3層構
造である。
【0011】この強化繊維としては引張弾性率が大きい
ものが好ましい。一般にその引張弾性率は10GPa以
上のものが選択される。また、この強化繊維は、用いら
れる熱可塑性樹脂との組合せにおいて、その熱可塑性樹
脂の溶融温度において熱的に安定である樹脂が選択され
る。この強化繊維としては、例えばカーボン繊維、ガラ
ス繊維、アラミド繊維、無機繊維、金属繊維等が挙げら
れ、用途によりその種類、繊維径は適宜選択される。
【0012】強化繊維の繊維長は限定されないが、通常
100μm〜100mmの範囲で用いられる場合が多
い。また、その直径も限定されないが、5〜50μmの
範囲内で用いられる場合が多い。直径が5μm未満の場
合には、繊維強化熱可塑性シートに成形した場合の強度
が十分ではない場合がある。また、逆に50μmを超え
る場合には、熱可塑性繊維で強化繊維間を密着させるこ
とが困難となり、強度が発現できない場合がある。
【0013】本発明において用いられる熱可塑性繊維と
しては、熱可塑性を有する樹脂から構成される繊維であ
れば特には制限されない。混合繊維マットに用いられる
場合には、強化繊維が熱的に安定である状態で、この熱
可塑性繊維が溶融されたり軟化されたりして繊維強化熱
可塑性シートが得られるものであればよい。また、相溶
性マットに用いられる場合には、被覆樹脂との組合せで
は、被覆樹脂の溶融相を付与して補強芯材に熱可塑性樹
脂の被覆層を付与する条件でそれらの相溶性が良いもの
が選択される。
【0014】このような熱可塑性繊維としては、例え
ば、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等のポリオ
レフィン系繊維、ポリアミド繊維(ナイロン繊維)、ポ
リアクリロニトリル繊維(アクリル繊維)、ポリエチレ
ンテレフタレート繊維、ポリ塩化ビニル繊維等が入手容
易な繊維が例示され、これらはシートの性能により適
宜、選択される。これらの熱可塑性繊維は単独で使用さ
れても二種又はそれ以上が混合されて用いられてもよ
い。
【0015】表裏層にある相溶性マット3、3は内層に
ある混合繊維マット2の熱可塑性繊維と被覆樹脂との双
方に相溶性のある熱可塑性繊維が選択されるのがよい。
この相溶性マット3、3を構成する繊維は、内層にある
混合繊維マット2の熱可塑性繊維と相溶性のある熱可塑
性繊維と、被覆樹脂と相溶性のある熱可塑性繊維との少
なくとも2種類の繊維から構成されることにより、内層
にある混合繊維マット2の熱可塑性繊維と被覆樹脂との
双方に相溶性のある相溶性マット3を構成してもよい。
【0016】積層マットの製造法は特には限定されな
い。例えば、熱可塑性繊維と強化繊維とを所定の長さに
切断後、適宜の段階で開繊しながら混合し、エアにてベ
ルト上に積層することによりランダムに配向されたマッ
トを積層することができる。送給する繊維(給繊)とし
て2種類の繊維を用いれば、これらの2種類の繊維は開
繊工程等により均一に混繊されて、ランダムなウエブと
することができる。
【0017】相溶性マット3の上に混合繊維マット2を
積層させ、次いでその上に相溶性マット3を積層するこ
とにより容易に3層積層マットを形成することができ
る。これらのマット(ウェブ)又は積層マットは、任意
の工程でニードリングなどの工程を付与して絡合を強固
に行ったり、また、一体化されていてもよい。
【0018】このようにして積層された3層構造の積層
マット1は、加熱・加圧工程により熱可塑性シートとさ
れる。このような加熱加圧可能なシート成形装置として
は、例えば、図2に示すようなシート成形装置20が例
示される。
【0019】この図2において、積層マットUMは繰出
機21に巻かれている。この積層マットUMは、加熱炉
22に連続的に投入されこの加熱炉21で熱可塑性樹脂
が融解される。この加熱炉22には、遠赤ヒータ23が
設置されて、積層マットUMは、支持ロール24上に支
持されながら、炉内25を通過する。この炉内25のマ
ット通過部の雰囲気温度は用いられる熱可塑性樹脂によ
り適宜の温度が選択される。熱可塑性樹脂としてポリエ
ステル(PET)が選択される場合には、その融点より
高い、例えば、285℃付近に設定されている。
【0020】加熱炉22を通過した積層マットUMは、
つづいて、加熱ロール26、冷却ロール27、引取機2
8を経て巻取機29にて巻き取られる。加熱ロール22
のロール表面温度は100℃、加熱ピンチ圧、冷却ロー
ル23のロール表面温度、冷却ピンチ圧や成形速度を適
宜設定することにより、所望の厚みに圧縮すると同時に
熱可塑性樹脂が強化繊維を接着させた繊維強化熱可塑性
シートRSが得られる。
【0021】以上により得られた繊維強化熱可塑性シー
トRSは、図3に示すように、その表面に熱可塑性樹脂
の被覆層4、4が押出被覆などにより付与されて複合積
層成形品5として利用される。この繊維強化熱可塑性シ
ートRSは、表層近傍に被覆される熱可塑性樹脂と相溶
性のある熱可塑性繊維が含まれているので、複合積層成
形品を形成した場合、繊維強化熱可塑性シートと被覆樹
脂との間(界面)での強力が増大されるとともにその強
力の安定性が向上される。
【0022】このような複合積層成形品の製造は公知で
あり、例えば、クロスヘッド金型を使用して金型内を通
過する芯材としての本発明に従う繊維強化熱可塑性シー
トRSの表面に、溶融した熱可塑性樹脂を押し出して芯
材の周囲に熱可塑性樹脂を被覆する積層成形体の形成方
法が例示される。
【0023】このような表層を形成する樹脂として、相
溶性マットに用いた熱可塑性繊維と同じ樹脂が用いられ
る他、これらの熱可塑性繊維と相溶性のよいものが選択
される。汎用性があり、好適に用いられる表層樹脂とし
ては、例えば、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、及びそ
れらの共重合体、ナイロン樹脂などが用いられる場合が
多い。ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹
脂、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポ
リエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホ
ン、ポリエーテルエーテルケトンなどの他、熱可塑性エ
ラストマーを用いてもよい。
【0024】また、このようにして形成された複合積層
成形品はさらに表面に他の樹脂を積層させたり、塗装し
たりすることもでき、また、型押しなどにより模様を形
成させてもよい。
【0025】以下、実施例に従い本発明の効果を具体的
に説明する。 (実施例1) (積層マット1の製造)混合繊維マット2としては、熱
可塑性繊維として直径約20μm、平均長さ約50mm
のポリエチレンテレフタレート(PET)繊維を用い、
強化繊維として直径約10μm、平均長さ約50mmの
カーボン繊維(CF)をCF:PET=45:55(重
量%)の割合で用いた。また、相溶性マット3として
は、熱可塑性繊維として混合繊維マット2と同じポリエ
チレンテレフタレート繊維とアクリル繊維(PMMA)
の混合繊維をPET:PMMA=50:50(重量%)
の割合で用いた。
【0026】これらの熱可塑性繊維と強化繊維又は混合
熱可塑性繊維を開繊しながら混合し、3つのマット形成
装置に供給し、3つのマット2、3、3を作製した。こ
のときのマット3、3の目付は約100g/m2であ
り、マット2の目付は、約400g/m2であった。こ
れらの3つのマットを順次積層して積層マット1を作製
し、ニードルパンチ13にて絡合されて一体化させた。
【0027】得られた積層マットの目付けは、約600
g/m2であり連続的に紙芯に巻き取られた。 (繊維強化熱可塑性シートの成形)以上により得られた
積層マットをマット繰出機21にセットし、図2に示す
シート成形装置20にて以下に記す成形条件にて繊維強
化熱可塑性シートの成形を行った。
【0028】このときの成型条件は次の通りである。炉
内通過部の炉内雰囲気温度は285℃に設定されてい
る。加熱ピンチロール26としては、ロール表面温度は
100℃、加熱ピンチ圧は線圧で20kgf/cmに設
定されている。また、冷却ロール27としては、ロール
表面温度は30℃、冷却ピンチ圧は線圧で20kgf/
cmに設定されている。成形速度は、巻取り時のライン
スピードで1.5m/分に設定されている。
【0029】得られた繊維強化熱可塑性シートRSに塩
化ビニル樹脂を押出被覆して複合積層成形品5を得た。
この複合積層成形品5の剪断剥離強度を測定したとこ
ろ、剥離強度は30kgf/cm2であり、そのバラツ
キは、3%であった。
【0030】比較のために、目付量約600g/m2
あり、CF:PET=30:70(重量%)の混合繊維
マットの単一層を直接、図2に示す成形装置20により
成形し、実施例1と同様にして繊維強化熱可塑性シート
を得て、その繊維強化熱可塑性シートに塩化ビニル樹脂
を押出被覆して複合積層成形品(比較例)を得た。この
複合積層成形品(比較例)の剪断剥離強度は20kgf
/cm2でありそのバラツキは15%であった。
【0031】この実施例と比較例とは、ほぼ同量の強化
繊維及び熱可塑性繊維が含まれているが、実施例に従う
繊維強化熱可塑性シートでは表層近傍に被覆される熱可
塑性樹脂と相溶性のある熱可塑性繊維が含まれているの
で、押出被覆による融着強度を上昇させることができる
とともにその強度が安定していることが理解される。
【0032】
【発明の効果】請求項1に記載の発明のように構成すれ
ば、強化繊維と熱可塑性繊維とがランダムに配向した混
合繊維マットが用いられているので、平面方向に対して
均一な強力を有する補強芯材としての繊維強化熱可塑性
シートが形成される。また、この補強芯材の表層部分に
は被覆樹脂との相溶性のある熱可塑性繊維が含まれるの
で、複合積層成形品を形成した場合、繊維強化熱可塑性
シートと被覆された樹脂との間における界面での強力が
増大される。このように構成された補強芯材では中心部
分には、十分な量の強化繊維を配合することにより、繊
維強化熱可塑性シートの強力を低下させることがなく、
一方、表面には、被覆樹脂との相溶性のある熱可塑性樹
脂を増大させることにより被覆樹脂との界面の強力を安
定に増大させることができ、全体として不要な樹脂量を
増大させることのない熱可塑性樹脂シートが提供される
ので、コストの増大も押さえることができる。
【0033】請求項2に記載の発明のように構成すれ
ば、相溶性マットには、混合繊維マットを形成する熱可
塑性繊維と相溶性のある熱可塑性繊維と被覆に供される
熱可塑性樹脂と相溶性のある熱可塑性繊維との少なくと
も2種類の熱可塑性繊維が含まれるので、混合繊維マッ
ト中の熱可塑性繊維との相溶性及び被覆される樹脂との
双方に相溶性を有する相溶性マットを選択するのが容易
となる。また、複数の繊維を開繊しながら混合すれば、
繊維をランダムに配向させる工程で複数の繊維は容易に
均一に混繊されるので、特別の工程を必要とせずに複数
種類の繊維を混繊させることができる。
【0034】請求項3に記載の発明によれば、強化繊維
と熱可塑性繊維とがランダムに配向した混合繊維マット
の両面に、前記熱可塑性繊維及び前記被覆に供される熱
可塑性樹脂の双方に相溶性のある熱可塑性繊維がランダ
ムに配向した相溶性マットを積層した積層マットが開示
され、この積層マットは、繊維強化熱可塑性シートを補
強芯材としてその表面に熱可塑性樹脂を直接被覆して複
合積層成形品を製造するために用いられる、という実用
上有益な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 積層マットの一例を説明する説明図である。
【図2】 繊維強化熱可塑性シートの製造例を示す工程
図である。
【図3】 複合積層成形品を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 積層マット 2 混合繊維マット 3 相溶性マット 4 被覆層 5 複合積層成形品 20 シート成形装置 RS 繊維強化熱可塑性シート
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 105:06 Fターム(参考) 4F100 AD11A AK01A AK01B AK01C AK15 AK25 AK42 BA03 BA06 BA08 BA10B BA10C BA26 DG01A DG17B DG17C DG18A DH02A EA011 EC032 EC092 EH012 EJ182 EJ812 EJ943 EK04 GB07 GB51 JB04B JB04C JB16A JB16B JB16C JK04 JK06 4F204 AD16 AD18 AG03 AH47 FA08 FA16 FB01 FB13 FB23 FB24 FG02 FJ11 FQ19 FQ26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化熱可塑性シートを補強芯材とし
    てその表面に熱可塑性樹脂を直接被覆して複合積層成形
    品を製造するに際して、 前記繊維強化熱可塑性シートとして、強化繊維と熱可塑
    性繊維とがランダムに配向した混合繊維マットの両面
    に、前記熱可塑性繊維及び前記被覆に供される熱可塑性
    樹脂の双方に相溶性のある熱可塑性繊維がランダムに配
    向した相溶性マットを積層した3層積層マットを加熱加
    圧して熱可塑性繊維の少なくとも一部を融着させて繊維
    強化熱可塑性シートを成形したものを用いることを特徴
    とする複合積層成形品の製造法。
  2. 【請求項2】 前記相溶性マットは、前記混合繊維マッ
    トを形成する熱可塑性繊維と相溶性のある熱可塑性繊維
    及び前記被覆に供される熱可塑性樹脂と相溶性のある熱
    可塑性繊維との少なくとも2種類の繊維を開繊しながら
    混合することによりランダムに配向されて形成された相
    溶性混合マットであることを特徴とする請求項1に記載
    の複合積層成形品の製造法。
  3. 【請求項3】 繊維強化熱可塑性シートを補強芯材とし
    てその表面に熱可塑性樹脂を直接被覆して複合積層成形
    品を製造するために用いられるマットであって、 該マットは、強化繊維と熱可塑性繊維とがランダムに配
    向した混合繊維マットの両面に、前記熱可塑性繊維及び
    前記被覆に供される熱可塑性樹脂の双方に相溶性のある
    熱可塑性繊維がランダムに配向した相溶性マットを積層
    したことを特徴とする積層マット。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009113336A (ja) * 2007-11-06 2009-05-28 Ibiden Co Ltd マット材および排気ガス処理装置
CN102173153A (zh) * 2010-12-13 2011-09-07 中国航空工业集团公司北京航空材料研究院 一种纤维增强复合材料的制备方法
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JP2017052269A (ja) * 2015-06-29 2017-03-16 ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company 複合サンドイッチパネル及び関連する製造方法

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