JP2000155311A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2000155311A
JP2000155311A JP9186599A JP9186599A JP2000155311A JP 2000155311 A JP2000155311 A JP 2000155311A JP 9186599 A JP9186599 A JP 9186599A JP 9186599 A JP9186599 A JP 9186599A JP 2000155311 A JP2000155311 A JP 2000155311A
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Shinsuke Iguchi
真介 井口
Motozo Hattori
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Masanori Kono
正範 河野
Takeo Teramoto
武郎 寺本
Naoki Yokoyama
直樹 横山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮光膜を有し表示品位および製品外観に優れ
た液晶表示装置を実現する。 【解決手段】 透明基板12の表示パターンに対応する
部分以外に遮光膜21を設けるに際し、その遮光膜21
として、絶縁抵抗1012Ω/□以上の電気絶縁性をも
ち、かつ、その膜厚1μmあたりの光学的密度(OD
値)が2.0以上であり、感光性の遮光性樹脂材料をパ
ターニングしてなるものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置に関
し、さらに詳しく言えば、裏面にバックライトを備えた
透過型の液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】裏面にバックライトを備えた透過型の液
晶表示装置においては、視認性を向上させるためにセル
の内面に遮光膜を設けるようにしており、図2にはその
典型的な従来例の断面が模式的に示されている。
【0003】これによると、液晶表示装置10は、ガラ
スなどからなる一対の透明基板11,12を備えてお
り、この例では、その一方の透明基板11側には端子部
11aが連設されている。詳しくは図示されていない
が、各透明基板11,12には、所定の表示パターンに
沿ってITO(Indium Tin Oxide)か
らなる透明電極111,121が形成されている。
【0004】この場合、一方の透明基板11側には、そ
の表示パターンの部分を除いて遮光膜112が設けられ
ている。また、詳しくは図示されていないが、端子部1
1aには、一方の透明基板11の透明電極111から直
接的に引き出された第1引き出し電極群131と、他方
の透明基板12の透明電極121と接続される第2引き
出し電極群132とが形成されている。
【0005】透明基板11,12は、エポキシ樹脂など
の周辺シール材14を介してそれらの透明電極111,
121が対向するように貼り合わせられ、しかる後、そ
のセルギャップ内に液晶15が封入される。なお、周辺
シール材14には例えば導電ビーズからなるトランスフ
ァ材が設けられており、他方の透明基板12の透明電極
121はそのトランスファ材を介して端子部11aの第
2引き出し電極群132に電気的に接続される。
【0006】透明基板11,12の外面側には、偏光板
161,162がそれぞれ配置される。この液晶表示装
置10においては、遮光膜112を有する一方の透明基
板11が背面側とされ、その裏面にバックライト17が
設けられる。したがって、他方の透明基板12が表面側
として用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の遮光
膜を形成するにあたって、従来では主として印刷法を採
用しているが、印刷法では、光学的密度(OD値)で2
以上の十分な遮光度を得るには、その膜厚が3〜4μm
にも達するため、表面の平滑性が悪く、さらに印刷精度
に制限されてファインな加工ができないなどの欠点があ
る。
【0008】このため、低ギャップ化を図るにしても印
刷膜厚が制約となり、そのギャップ幅をせいぜい6μm
程度までしか狭めることができなかった。また、この程
度のギャップにおいても、遮光膜の突起が原因して、対
向する透明基板間の短絡、ギャップのムラなどの不具合
が発生することが多く、歩留まり、品質面での大きな制
約となっていた。
【0009】また、このような内面遮光膜を用いたセル
にて部分的に着色したカラー表示を実現する方法として
は、セル外部にスクリーン印刷にてカラー印刷を行なう
方法、外部にカラーフィルターを設置して部分着色をす
る方法、セル内面にスクリーン印刷、オフセット印刷に
て着色層を印刷する方法などが用いられているが、それ
ぞれ以下のような問題があった。
【0010】すなわち、セル外部への印刷、カラーフィ
ルター貼り付けによる場合には、視差に起因する色ずれ
が不可避であるため、近接したパターンで色を塗り分け
ることが困難であり、1mm以上程度の間隔を持つ粗い
パターンにしか対応できなかった。また、セル内部に印
刷でカラーフィルターを設ける場合には、ITOの上に
印刷で設けられるために、液晶層に印加される電圧は、
そのカラーフィルターごしに印加されることになり、し
きい値特性を悪化させてしまうという問題があった。な
お、カラー偏光板を、部分的に染め分けし、表示色を変
えるという方法もあるが、コスト的に引き合わず、使わ
れなくなってきている。
【0011】一方、黒レジストおよびカラーレジストを
用いてカラーフィルターを作製する技術もよく知られて
おり、大型STN(Super Twisted Ne
matic)、TFT(Thin Film Tran
sistor)などのフルドット表示において実用化さ
れている。
【0012】TFT向けのカラーフィルターに用いる遮
光膜には、電気絶縁性は要求されず、むしろある程度の
導電性を持つ方が好ましいものであった。これはカラー
フィルターの上にITOの成膜を行なうが、遮光膜の導
電性がITOに必要な導電性を補助し、ITOが比較的
高抵抗でも良好な動作特性を示すためである。
【0013】一方、カラーフィルターの上にストライプ
状にパターニングしたITOを設けるSTN用のカラー
フィルターの場合には、線間の電気絶縁性の確保、静電
容量の低減の点から導電性を持つことは好ましくない。
しかしながら、STNに使用するカラーフィルターは表
面平滑性が重要であり、このためカラーフィルターの上
に樹脂の平滑化層を設ける必要がある。
【0014】この平滑化層の樹脂が電気絶縁性であるた
め、結果としてカラーフィルターの遮光膜の電気絶縁性
が低いことは大きな障害にはならなかった。すなわち、
高絶縁性で、かつ、高い吸光度をもつ材料は公知であっ
たものの、この性能が生かせる用途は存在しなかったと
いってよい。
【0015】また、印刷法で設けられた遮光膜は透明基
板との密着力が不十分であり、遮光膜の上に周辺シール
材を印刷することはできなかった。このため、実際にカ
ーオーディオなどに取り付けられた状態で、液晶パネル
の表示部を斜め方向から観察した場合、その視野角が遮
光膜を外れる程度に深い角度になった場合には、バック
ライトの光が漏れる場合があった。
【0016】これを防止するため、従来では、セルの表
面の周辺シール材に対応する部分を含む領域に黒色イン
クにて枠状にスクリーン印刷を行ない、光漏れを防止す
るようにしているが、その分工程数が増えることは否め
なかった。
【0017】他方において、従来の低デューティにて駆
動して部分的に異なる色を表示するカラー表示方式には
次のような課題があった。すなわち、セル外部にカラー
フィルターの印刷を行なうか、カラーフィルターを貼り
付ける方式においては、視差によりパターン間の色が混
ざり合うことを防止するため、パターン間の距離を広く
取る必要があり、高精細の着色分けをすることができな
い。
【0018】これに対して、セル内面にカラーフィルタ
ーを印刷する方法によれば、精度の点では問題ないもの
の色純度が悪く、また信頼性も低いものであった。この
セル内面にカラーフィルターを印刷する方法において
も、内面に印刷方式の遮光膜を設けることになるが、十
分な吸光度を得るためには2〜4μmの膜厚が必要であ
り、膜厚ムラの発生も避けられなかった。
【0019】このために、セルギャップのばらつきが生
じ、結果として素子の特性のばらつきを引き起こしてい
た。また、印刷方式での精細度には限界があり、色替え
を行う部分の遮光膜の幅を200μm程度以下にしてパ
ターンを設計することはきわめて困難であり、デザイン
上の制約を受けていた。さらには、セル内面の凹凸のた
め、TN方式においてはプレチルト角を2°以下とする
とドメインが発生するため、特性を向上するためのプレ
チルト角の低下が実現できなかった。また、表面の平滑
性が悪いため、1/30デューティ程度の駆動を実現し
たくともSTN方式あるいは強誘電もしくは反強誘電液
晶方式は採用できなかった。
【0020】また、周辺シール材に熱硬化性樹脂を用い
た場合、シール材とガラス基板の熱膨張率の違いから、
周辺シール材の熱硬化後にセル中央部が膨らんだ状態と
なりやすい。このセルに液晶を封入しても中央部が膨ら
んだ状態のままであり、特性や背景色が中央部と周辺部
とで異なることがあった。
【0021】これを防止するために、特に大型のパネル
やセルギャップのムラが光学特性に大きく影響するST
N方式等においては、例えば、セルに液晶を注入した
後、液晶層を減圧状態にして、セル中央部およびセル周
辺部のギャップを均一にした状態で封止するという加圧
封止作業を行なうなどの必要があった。
【0022】さらに、強誘電性液晶あるいは反強誘電性
液晶などスメクチック液晶を用いる液晶表示素子は、配
向の自己回復性がないため、封止後のストレス、衝撃あ
るいは振動などにより使用できなくなることがあり、配
向が一度乱れるとその程度によっては再度加熱処理をし
て再配向させる必要があった。
【0023】上記問題点を解決するために、面内スペー
サの周りに熱軟化性の樹脂を被覆し、周辺シール材の熱
硬化時に上下基板を融着させる方法がある。しかし、十
分な固定化性能を発揮させるためには面内スペーサの量
や被覆する熱軟化性樹脂の量を多くしなければならず、
面内スペーサ自身の散乱や凝集により光抜けが発生し、
外観不良を招くことがあった。また、熱軟化性の樹脂成
分が液晶に溶けだし、信頼性を落とすこともあった。
【0024】
【問題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ため、本発明は、液晶層を挟持して周辺シール材により
対向的に貼り合わせられた一対の透明基板およびその外
面側にそれぞれ添設された偏光板と、表示面側から見て
裏面側とされる上記一方の偏光板の背後に設けられた照
明手段とを含み、上記一方の透明基板の内面側の非表示
領域と、表示領域内の表示パターンに対応する部分を除
く非表示部とにそれぞれ対応する部分に遮光膜が設けら
れており、上記表示パターン内の所望の透明電極に上記
液晶層が励起する以上の電圧を印加する透過型の液晶表
示装置において、上記表示領域内の非表示部が1mm×1
mm以上の区画を複数有すること、および、上記遮光膜が
絶縁抵抗1012Ω/□(面抵抗値)以上の電気絶縁性
をもち、かつ、その膜厚1μmあたりの光学的密度(O
D値)が2.0以上であり、感光性の遮光性樹脂材料を
パターニングしてなることを特徴としている。
【0025】この場合、上記透明電極を上記遮光膜上に
平滑化層を介することなく直接的に形成することができ
る。
【0026】表示領域内に位置する上記遮光膜が1mm
×1mm以上の区画を複数有することから、その少なく
とも一部の上に、上記周辺シール材と同材質の支柱が設
けられることも本発明の特徴の一つである。
【0027】表示領域内の非表示部が1mm×1mm以
上の区画を複数有する表示パターンの典型的なものは、
例えば、日の字パターンのようなセグメントタイプのパ
ターンであるが、これとドットパターンが混在するも
の、例えば、5×7ドットの区画が間隔を空けて繰り返
し出現するパターン等も例示される。
【0028】上記表示パターンに対応する部分に、所定
の透過色をもつ透光膜を設けるにあたって、その透光膜
が絶縁抵抗1012Ω/□以上の絶縁抵抗値を有し、感
光性の樹脂材料をパターニングしてなることも本発明の
特徴の一つである。この場合、上記透光膜および遮光膜
上に平滑化層を介することなく上記透明電極を直接的に
形成することができる。
【0029】上記液晶層がネマチック液晶層であり、上
記透明基板間におけるねじれ角がほぼ90゜ねじれとさ
れ、上記一対の偏光板はその偏光軸が平行になるように
配置されているとともに、上記液晶層と上記透明基板の
なすプレチルト角が1.5度以下である態様も本発明に
含まれる。
【0030】上記各態様において、上記液晶層がネマチ
ック液晶層であり、同ネマチック液晶層を駆動するデュ
ーティ比を1/1〜1/33とする態様も本発明に含ま
れる。
【0031】上記液晶層がネマチック液晶層であり、上
記透明基板間におけるねじれ角がほぼ90°ねじれとさ
れ、上記一対の偏光板はその偏向軸が直交するように配
置され、上記ネマチック液晶の屈折率異方性Δnと上記
表示パターンを形成する上記透明導電膜間の距離dとの
積であるΔndが0.4〜0.6μmの間である様態も
本発明に含まれる。
【0032】上記液晶層がネマチック液晶層であり、上
記透明基板間におけるねじれ角が70〜80゜ねじれと
され、上記一対の偏光板はその偏光軸の交差角が70〜
80゜となるように配置され、上記ネマチック液晶の屈
折率異方性Δnと上記表示パターンを形成する上記透明
導電膜間の距離dとの積であるΔndが0.4〜0.6
μmの間である態様も本発明に含まれる。
【0033】上記液晶層がネマチック液晶層であり、上
記透明基板間におけるねじれ角がほぼ90゜ねじれまた
は70〜80゜ねじれとする態様において、同ネマチッ
ク液晶層を駆動するデューティ比を1/1〜1/4とす
る態様も本発明に含まれる。
【0034】上記液晶層がネマチック液晶層であり、上
記透明基板間におけるねじれ角が180〜270゜ねじ
れとされているとともに、少なくとも上記一方の偏光板
とこれと対向する上記透明基板との間に位相差板が配置
され、上記一対の偏光板は電圧無印加で光が透過し、電
圧印加で光が遮光されるように配置されている態様も本
発明に含まれる。
【0035】上記液晶層が強誘電性液晶もしくは反強誘
電性液晶であり、上記一対の偏光板はほぼその偏光軸が
直交するように配置され、電圧印加で遮光と透過が切り
替えられる態様も本発明に含まれる。
【0036】TN(Twisted Nematic)
方式のネガ表示の場合においては、二色性色素を添加し
たネマチック液晶を使用することにより、コントラスト
比の向上を図ることができ、この点も本発明の特徴に含
まれる。
【0037】上記照明手段としては、従来からよく用い
られているタングステンランプ、キセノンランプ、EL
等も使用可能であるが、RGBの3色のスペクトルを持
つ白色LED(発光ダイオード)あるいは白色CCTの
ごとき白色光源が好ましく採用される。
【0038】また、上記遮光性樹脂材料が、絶縁カーボ
ンを含むアルカリ可溶のエポキシアクリレート酸付加体
を含む樹脂組成物を重合硬化させた樹脂材料からなるこ
と、また、上記透光層の樹脂材料が、アルカリ可溶のエ
ポキシアクリレート酸付加体を含む樹脂組成物を重合硬
化させた樹脂材料からなること、さらには、上記遮光膜
が周辺シール材の下部にも設けられており、全周に亙っ
て遮光膜の端部が周辺シール材の幅の中に止まっている
ことを本発明の特徴の一つとして挙げることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、図1に示されている本発明
の一実施例としての液晶表示装置10Aについて、その
具体的な構成を説明する。なお、この実施例において、
先に説明した従来例と同一もしくは同一と見なされる部
分には、それと同じ参照符号が付されている。
【0040】この実施例においては、透明基板11,1
2として、ガラス基板にシリカのアルカリ防止膜を施し
た基板を用いた。まず、表面側とされる透明基板12側
に、スピンコート法にて新日鐵化学社製の感光性の遮光
性樹脂材料、すなわち絶縁カーボンを含み、アルカリ可
溶のエポキシアクリレート酸付加体を樹脂成分として含
む樹脂組成物であるV−259BKIS−H(商品名)
を約1μmの厚さに塗布した。
【0041】そして、セグメント表示の表示部分および
透明基板11,12の周辺に配置される周辺シール材1
4の部分より外側の部分を遮光するようなフォトマスク
を用いて、300mJの露光を行ない、現像、乾燥、ベ
ーキングを行なって、透明基板12上に遮光膜21を形
成した。
【0042】前記新日鐵化学社製の遮光性樹脂材料は1
μmの厚みにてOD値が約3.0となり、十分な吸光度
を有している。コーティングにはロールコーター、バー
コーター、スリットコーターなどを用いることが可能で
あるが、膜厚ばらつきはセルギャップばらつきの原因と
なり、さらに透光膜を形成する場合には膜厚のばらつき
が容易に色ばらつきとなる。したがって、スピンコート
が望ましいが、液の使用量を削減するために、バーコー
ターあるいはスリットコーターと併用してもよいし、膜
厚の均一性に優れる方法なら、いずれの方法を採用して
も良い。
【0043】遮光膜材料は、黒色顔料と重合性モノマ
ー、オリゴマー等の樹脂成分および光重合開始剤、溶剤
等からなるが、この樹脂成分としては、一般的な感光性
樹脂成分、具体的には光重合性を示すエチレン性不飽和
基を持つ化合物ならびにアルカリ現像性のα、β不飽和
カルボン酸もしくはそのエステルまたはこれらをモノマ
ーとした共重合体、好ましくは特開平8−278629
号公報に見られるビスフェノールフルオレンのようなビ
スフェノール類のエポキシアクリレートの酸付加体が挙
げられる。
【0044】遮光膜21のみを形成し、着色はセル外部
への印刷あるいはカラーフィルター貼付けで対応するこ
とも可能であるが、この実施例では、セル内面に所定の
着色を行なうために、セグメントタイプの表示部に透光
膜としてのカラーフィルターが形成されるようなフォト
マスクを用意し、それぞれ赤、緑、黄色などのカラーレ
ジスト(それぞれV−259R−H,V−259G−
H,V−259Y−H(いずれも新日鐵化学社製))を
順次スピンコートにて塗布し、露光、現像、乾燥、ベー
キングを行なって透光膜22を形成した。
【0045】この材料を用いることにより、250℃程
度の温度まで変色せず、透明導電膜の成膜工程およびセ
ル化工程を通した後にもなんら色彩に変化が生じないセ
ルを提供できるようになるため、彩度が高く、白色光源
からなるバックライトと組み合わせることにより、特に
良好な色を示すことができる。
【0046】また、無色(白色)を含む任意の色を表現
するために、数種類の原色を用意しておき、要求に対応
して調合し、調色をすることができる。基本色として
は、少なくとも赤、青、緑、黄、紫、クリアーの6色を
揃えることが望ましい。着色が不要な部分についても、
セル内面の平滑化の観点からクリアー膜を形成しておく
ことが好ましい。この場合、着色部との透過率の差を緩
和するために、クリアー膜にも少量の顔料を添加し、そ
の透過率を70%程度に下げておくことが実用的であ
る。顔料は一般に入手できる彩度が高く、透過率が高い
材料であればよく、特に限定されない。
【0047】遮光膜21は、液晶セルとした場合の周辺
シール材14の下にかかるように設置してもよいし、周
辺シール材14の内側(液晶層側)までとしてもよい。周
辺シール材の下まで設けた場合には、遮光膜形成側の透
明基板12から見た場合に、周辺シール材14が遮光膜
に隠されるため、セル表面の有効面積が広くとれること
になる。
【0048】この場合、全周に亙って遮光膜の端部が周
辺シール材の幅の中に止まるようにすることがシール強
度の低下を防止する観点から好ましい。例えば、このよ
うな設計で、初期および高温耐湿試験(80℃、90
%、50時間)後のシール強度がそれぞれ5.6kg
f、4.7kgfであったものが、遮光膜の端部がシー
ル材の外側(反液晶層側)にはみ出すようにすることに
より、それぞれ3.5kgf、2.3kgfに低下する
場合がある。
【0049】従来では、表示面の開口部を広く取りたい
場合には、周辺シール材14の部分を隠すために、多く
の場合、前面側偏光板表面にスクリーン印刷法で黒枠を
印刷するようにしていたが、遮光膜21を周辺シール材
14の下にまで設けることにより、その印刷工程を省略
することができるようになり、低コスト化に寄与でき
る。なお、シール部からの光抜けの防止をより完全にす
るために、周辺シール材として遮光性のものを使用する
こともできる。
【0050】この実施例のように、遮光膜21の上に透
光膜22を設ける場合には、透光膜22は周辺シール材
14の内側でとどめることが好ましい。また、遮光膜2
1の上に重なる部分の透光膜22の設計は、遮光膜21
側から表示を見る場合には影響はないが、透光膜22側
から観察する場合には、透光膜22の設置形状がわずか
ながら視認できることになる。
【0051】また、表示部に限定して透光膜22を設け
た場合には、その輪郭が視認されるため好ましくない。
これを避けるため、透光膜22のそれぞれの色は相互に
重ならず、かつ、間隔が広くならないようにするうえ
で、設計上のすき間を0.5mm以下とすることが好ま
しい。
【0052】遮光膜21側から表示を見る場合には、異
なる色の境界部は遮光膜21に隠されるので、視認性の
面からは上記のすき間の広さは問題にならず、重なり合
うように設計してもよい。例えば、このすき間が5μm
程度のときに、その部分で透明電極パターニング用のフ
ォトレジストの被覆が不完全になり、断線が生じる場合
もあるので、セル内のギャップの均一性に余裕があれ
ば、むしろ重なり合うようにする方が好ましい。
【0053】透明基板12側において、周辺シール材1
4の下に遮光膜21を設ける場合には、透明電極121
はこれら遮光膜21、透光膜22の上に成膜する。これ
らの膜は絶縁抵抗が1012Ω/□以上の絶縁性を持つ
絶縁膜であることにより、絶縁のための保護層を設ける
必要がない。なお、配線間の抵抗は1011Ω/□以上
であれば、液晶セルとした場合のにじみ現象も生じず問
題はない。
【0054】このようにして形成したカラー基板に23
0℃程度の基板温度にて、スパッタ法にて透明導電膜を
形成した。その面抵抗値は素子のパターン設計により適
宜の値とされるが、おおよそ100Ω/□から30Ω/
□前後が好ましい。この基板にフォトレジストを塗布し
たのち、表示パターンの部分に電圧が印加されるように
配線部分を遮光したフォトマスクを用い、露光、現像を
行なった後、エッチング液にて不要部分のITOを除去
し、さらにNaOH水溶液にてレジストを剥離して、透
明電極121を作成した。
【0055】このように、遮光膜および透光膜材料は、
カラー基板の製造過程でエッチング液およびレジスト剥
離液にさらされるので、これら薬液に対する耐性も必要
とされる。
【0056】遮光膜21側から観察する液晶セルの場合
には、遮光膜が無い部分しか光が透過せず、また反射で
観察した場合にも遮光膜とガラス基板の間には透明電極
が存在しないため、引き回しパターンが見えることもな
いが、遮光膜21を設けた基板と対向する透明基板11
側からセルを観察し、正規反射となった場合には、遮光
膜21の表面に配線された透明電極パターンが視認でき
ることになる。
【0057】透明電極の引き回しを目立たなくするため
には、隣合う透明電極引き回し間の間隙を100μm程
度とすることが好ましく、細部のパターンにわたってこ
のような狭い線間を実現することが好ましいが、設計上
の制約などで不可能な場合にはおおよその目安として、
透明電極の被覆率を90%以上とすればよい。この比率
は高い方が好ましいことは言うまでもない。
【0058】なお、表示部の周辺に余裕があり、周辺シ
ール材14の下に遮光膜21を設けない場合には、透明
基板に透明電極パターンを形成した後に遮光膜を形成し
てもよい。この場合には、遮光膜21を設けた基板12
とは反対側の透明基板11側を表示面とすることが好ま
しい。すなわち、このようにすることによって非点灯時
に透明電極パターンが目立つ現象が抑制され、良好な製
品外観を得ることができる。
【0059】対向する透明基板11については、アルカ
リ防止膜、透明電極を順次形成して透明電極基板とし
た。遮光膜21、透光膜22を形成した透明基板12に
は、プレチルト角が1〜1.5°となる配向膜を用いる
ことが好ましい。TN素子の場合には、プレチルト角を
小さくすることにより視角を拡大することができること
が知られているが、従来の印刷法で設けた遮光膜は厚
く、さらに表面の凹凸も激しいために、1から1.5°
程度の小さなプレチルト角ではリバースチルトドメイン
を引き起こすため、使用できなかった。本発明の方法で
設けた遮光膜21の場合には、1.5°以下のプレチル
ト角が適用できる。このようなプレチルト角を示す配向
膜は、その種類を問わない。
【0060】配向膜の膜厚は600Å程度が良好な配向
性能を示し、かつ、電気光学的な特性への影響が少ない
ので好ましい。対向する透明基板11には、チタニア、
シリカを混合した無機系の絶縁膜をゾルゲル法にて形成
させた後に配向膜を成膜しラビング処理をすることが好
ましい。無機膜は面間の短絡を防止するために有効であ
る。
【0061】この実施例では、透明基板12側に面内ス
ペーサを散布し、対向する透明基板11には周辺シール
材14をセル周辺にスクリーン印刷法にて印刷した。周
辺シール材14には透明基板11,12間の導通をとる
ためにトランスファ材として導電ビーズを混合したもの
を用いることができる。導電ビーズは導通をとる箇所に
だけ混合させてもよいし、枠状のシール材14内の全体
に混合してもよい。
【0062】また、セルの中央部が膨らみやすく、セル
ギャップのムラが発生しやすいもの(例えば、シール材
と表示部分との距離が10mm以上離れているようなも
の、セル形状が略正方形のようなもの)、低ギャップセ
ル(例えば、5μm以下のセルギャップのもの)、セル
ギャップのムラを解消するために加圧封止工程を実施し
ているもの、または外部ストレス、衝撃、振動により液
晶層の配向が乱されやすいもの(例えば、強誘電性液
晶、反強誘電性液晶)においては、遮光膜に対応する部
分の少なくとも一部に支柱状のシール材を設置すること
が好ましい。このときのシール材としては、周辺シール
材と同材質のシール材を用いる。周辺シール材に導電ビ
ーズを混合した場合は、支柱状のシール材は上下電極の
対向しない部分に設置する。
【0063】これらの透明基板11,12を対向させ、
熱圧着工程を通して硬化させ、注入口、端子部などを切
り出したのち、真空注入法にてセル内にネマチック液晶
を注入し、その注入口にUV硬化性のエポキシ樹脂を塗
布して封止した。そして、従来と同様に、透明基板1
1,12の外面側にそれぞれ偏光板161,162を配
置し、また、背面側となる偏光板161の裏面にバック
ライト17を配置した。
【0064】なお、この液晶表示装置の表示モードとし
ては、TN、STNが適用できる。TNの場合にも偏光
板との組み合わせにより、ネガ表示、ポジ表示が実現で
きるが、どちらのモードとでも組み合わせが可能であ
る。また、Δndとしても、いわゆるファーストミニマ
ムといわれる0.48μm程度、セカンドミニマムとい
われる1.1μm前後のいずれの設計でもよいし、さら
にサードミニマム(1.7μm程度)以上の設計として
も良い。
【0065】ネガモードのTNの場合、従来ではΔnd
が0.48μm前後の場合には色ムラが発生しやすく、
良好な表示性能を得ることは困難であったが、本発明に
よれば、セルの均一性が良好であるため、特に制限がな
い。また、ポジモードを使用する場合は0.48μm程
度のΔndで用いることが一般的であるが、遮光膜の吸
光度を2.5以上とする必要があり、従来の印刷法では
4μm程度の遮光膜厚みが必要となっていた。このた
め、セルギャップとしては6μmを下回ることが事実上
不可能であるため、Δndを0.48μm程度とするた
めには、Δnが0.1以下の特殊な液晶を選ばざるを得
なかった。
【0066】これに対して、本発明においては、遮光膜
は1μm以下でも使用でき、セルギャップも5μm以
下、場合によっては3μm以下を実現することも可能と
なる。これによりΔnの値を大きく取れ、使用できる液
晶材料の種類の拡大さらには特性の改善が図れることに
なる。
【0067】ポジモードの場合には、偏光板と透明基板
との間に位相差板を設けることにより、視野角依存性を
低減することができる。このような効果が認められる代
表的な位相差板には、富士写真フィルム社製のディスコ
ティック液晶を利用したワイドビューフィルムがある。
【0068】マザー基板から複数のセルを取り出す、い
わゆるマルチパターン設計で製造することが一般的に行
なわれているが、対向する1組の基板に、パターンは観
察側が遮光膜側となるいわゆるF板と、反観察側が遮光
膜側となるいわゆるR板の設計を交互に配置したものを
用いてもよい。この場合には、遮光膜のF,Rパターン
に対応した設計とした透明電極を形成する。これによれ
ば、切り出される液晶セルの間の部分に廃棄すべきつな
ぎの部分が生ぜず、基板の使用効率が向上するととと
も、切断のための切り回数が減らせるため、工程短縮、
歩留まり向上の利点を有する。
【0069】本発明において、裏面側の偏光板の背後に
設けられる照明手段の光源としては、通常のタングステ
ンランプあるいはEL等も使用できるが、着色層の彩度
の高さを生かす観点から、RGBのスペクトルを有する
LEDもしくはCCTのごとき白色光源が好ましく採用
される。
【0070】
【実施例】《実施例1》ガラス基板にシリカのアルカリ
防止膜をスパッタ法にて約200Åの厚さに成膜した基
板を用い、スピンコート法にて新日鐵化学社製の遮光膜
材料V−259BKIS−Hを約1μmの厚さに塗布し
た。そして、セグメント表示の表示部分および液晶セル
の周辺に設ける周辺シール材の部分より外側の部分を遮
光するようなフォトマスクを用いて、300mJの露光
を行ない、現像、乾燥、ベーキングを行なった。この膜
のOD値は3.0、絶縁抵抗値は1×1014Ω/□で
あった。
【0071】次に、所定の着色を行なうために、セグメ
ント部分に透光膜が形成されるようなフォトマスクを3
枚用意し、赤、緑、黄色のカラーレジスト(それぞれV
−259R−H,V−259G−H,V−259Y−H
(いずれも新日鐵化学社製))を順次スピンコートにて
塗布し、露光、現像、乾燥、ベーキングを行なった。得
られた各透光膜の絶縁抵抗値は3×1014Ω/□であ
った。これらの透光膜は、周辺シール材にかからないた
めにセルの外形よりはやや狭い部分に形成し、それぞれ
の色は相互に重ならないように、そのすき間を0.3m
m設けた。
【0072】このようにして形成したカラー基板に、2
30℃の温度でスパッタ法にて約1000ÅのITO透
明導電膜を形成した。面抵抗値は約30Ω/□であっ
た。この基板にフォトレジストを塗布したのち、セグメ
ント表示の部分に電圧が印加されるように配線部分を遮
光したフォトマスクを用い、露光、現像を行なった後、
エッチング液にて不要部分のITOを除去、さらにNa
OH水溶液にてレジストを剥離して、透明電極を形成さ
せた。対向する基板にも、アルカリ防止膜、ITO透明
導電膜を順次形成し、同様に透明電極を形成させた。
【0073】遮光膜および透光膜を形成した基板には、
プレチルト角が1.3°となる所定の配向膜を用い、転
写印刷法にて厚さ約600Åとなるように成膜した。対
向する基板にはチタニア、シリカを混合した無機系の絶
縁膜を形成するために、ゾルゲル法にて印刷成膜を行な
った。しかる後、同様に配向膜を形成して焼成し、両基
板をねじれ角が90°となるようにラビングした。
【0074】片側の基板には6μmの直径を持つ積水フ
ァインケミカル社製の面内スペーサを散布し、対向する
基板には周辺シール材として、三井化学社製のストラク
トボンドを液晶セルの周辺にスクリーン印刷法にて印刷
した。シール材には基板の上下の導通をとるために積水
ファインケミカル社製の導電性ビーズを3%添加した。
このシール材は遮光膜の上に形成されているため、遮光
膜側からはほとんど見えない位置となっていた。
【0075】これらの基板を対向させ、熱圧着工程を通
して硬化させ注入口、端子部などを切り出したのち、真
空注入法にてネマチック液晶を注入し、注入口にUV硬
化性のエポキシ樹脂を塗布して封止した。
【0076】各セグメント部分のギャップのばらつきを
測定したところ、最大で0.3μm程度の偏差に収まっ
ており、均一性の良好なセルが形成されていた。そし
て、基板の両側に偏光軸が平行となるように一組の偏光
板を所定の角度にて貼り付け、カラー液晶表示セルを完
成させた。
【0077】このようにして作成したセルを1/8デュ
ーティにて駆動し、裏面にRGB3色のスペクトルを有
するCCTを光源とするバックライトを設置し、遮光膜
を形成した側から観察したところ、視角も広く良好な視
認性を示した。
【0078】〈比較例1〉ガラス上に形成されたITO
透明導電膜をパターニングし、片方の基板にセグメント
の表示部分とシールより内側に遮光膜が形成されるよう
に、黒色顔料分散系のインクをオフセット印刷し、遮光
膜を2μmの厚さに形成した。この膜のOD値は1.
7、絶縁抵抗値は3×1013Ω/□であった。対向す
る基板にはカラーインクにて所定の位置にスクリーン印
刷法にて透光膜を形成した。これらの基板にプレチルト
角が1.3°となるような配向膜を形成し、90°のね
じれ角となるようにラビングし、6μmの面内スペーサ
を介してセルを形成した。しかる後、ネマチック液晶を
注入し、封止した。
【0079】偏光板を貼り付けた後、1/8デューティ
にて駆動し、裏面にタングステンランプのバックライト
を設置し、遮光膜の印刷側から観察したところ視角がや
や狭かった。セグメントのエッジ部分を微細に観察する
と、ドメインが発生しており、本来の特性が得られてい
なかった。セルギャップのばらつきを測定したところ、
面内で最大2.2μmのばらつきがあることが分かり、
これも視角が狭い原因であった。また、直射日光下で観
察すると、セルの表面での印刷顔料粒子に起因すると思
われる光散乱が生じ、コントラストも低下していた。
【0080】《実施例2》ガラス基板にシリカのアルカ
リ防止膜をスパッタ法にて約200Åの厚さに成膜した
基板を用い、スピンコート法にて新日鐵化学社製の遮光
膜材料V−259BKIS−Hを約1μmの厚さに塗布
し、セグメント表示の表示部分および液晶セルの周辺部
に設ける周辺シール材の部分より外側の部分を遮光する
ようなフォトマスクを用いて、300mJの露光を行な
い、現像、乾燥、ベーキングを行なった。この膜のOD
値は3.0、絶縁抵抗値は1×1014Ω/□であっ
た。
【0081】このようにして形成した遮光膜付きの基板
に230℃の温度でスパッタ法にて約2000ÅのIT
O透明導電膜を形成した。面抵抗値は約10Ω/□であ
った。この基板にフォトレジストを塗布したのち、セグ
メント表示の部分に電圧が印加されるように配線部分を
遮光したフォトマスクを用い、露光、現像を行なった
後、エッチング液にて不要部分のITOを除去、さらに
NaOH水溶液にてレジストを剥離して、透明電極を形
成させた。対向する基板にも、アルカリ防止膜、ITO
を順次形成し、同様に透明電極を形成させた。
【0082】遮光膜を形成した基板には、プレチルト角
が2°程度となる所定の配向膜を用い、転写印刷法にて
厚さ約600Åとなるように成膜した。対向する基板に
はチタニア、シリカを混合した無機系の絶縁膜を形成す
るために、ゾルゲル法にて印刷成膜を行なった。次に、
同様に配向膜を形成して焼成し、両基板をねじれ角が9
0°となるようにラビングした。
【0083】片側の基板には5μm径の積水ファインケ
ミカル社製の面内スペーサを散布し、対向する基板には
周辺シール材として、熱硬化性のエポキシ樹脂である三
井化学社製のストラクトボンドを液晶セルの周辺にスク
リーン印刷法にて印刷した。シール材には基板の上下の
導通をとるためのトランスファ材として、積水ファイン
ケミカル社製の導電ビーズを3%添加し、さらにシール
ギャップを保つためのガラスファイバーを5%添加し
た。この周辺シール材は遮光膜の上に形成されているた
め、遮光膜側からは、ほとんど見えない位置となってい
た。
【0084】これらの基板を対向させ、熱圧着工程を通
して硬化させ注入口、端子部などを切り出したのち、真
空注入法にてΔnが0.077のネマチック液晶を注入
し、注入口にUV硬化性のエポキシ樹脂を塗布して封止
した。各セグメント部分のギャップ幅を測定したところ
約6μmとなっており、これは面内スペーサと遮光膜の
厚さの合計に等しく、スペーサは遮光膜には沈み込んで
いないことが確認できた。このセルのΔndを測定した
ところ、0.46であった。面内のギャップ偏差も最大
で0.3μm程度の偏差に収まっており、均一性の良好
なセルが形成されていた。
【0085】しかる後、基板の両側に偏光軸が平行とな
るように一組の偏光板を組み合わせ、所定の角度にて貼
り付け、液晶表示セルを完成させた。このようにして作
成したセルを1/2デューティにて駆動し、裏面にタン
グステンランプのバックライトを設置し、遮光膜を形成
した側から観察したところ、正面ではコントラスト比3
00:1が達成され、良好な視認性を有していることが
確認できた。
【0086】〈比較例2〉ガラス上に形成されたITO
透明導電膜をパターニングし、片方の基板にセグメント
の表示部分とシールより内側に遮光膜が形成されるよう
に、オフセット印刷法にて遮光膜を4μmの厚さに印刷
で形成した。この遮光膜のOD値は2.5であった。対
向する基板とともに、これらの基板にプレチルト角が2
°となるような配向膜を形成し、90゜のねじれ角とな
るようにラビングし、6μmの面内スペーサを介してセ
ルを形成した。
【0087】しかる後、実施例2と同じネマチック液晶
を注入し、封止した。注入には実施例2に比較して4倍
の時間が必要であった。また、封止後にギャップ幅およ
び均一性を確認したところ、ギャップ幅は6.2μmと
なっており、面内スペーサは印刷遮光膜に大きく沈み込
んでいることが分かった。また、面内で最大2.2μm
のギャップのばらつきがあることが分かった。
【0088】偏光板を貼り付けた後、1/2デューティ
にて駆動し、裏面にタングステンランプのバックライト
を設置し、遮光膜の印刷側から観察したところ正面コン
トラストは平均で150:1であったが、ギャップの不
均一が原因して部分的に200:1のところや100:
1の部分があった。また、直射日光下で観察すると、セ
ルの表面での散乱が生じ、コントラストがやや低下して
見られた。
【0089】《実施例3》ガラス基板にシリカのアルカ
リ防止膜をスパッタ法にて約200Åの厚さに成膜した
基板を用い、80mm×80mmのセルを複数個レイア
ウトしたマザー基板を以下の手順で製造した。すなわ
ち、スピンコート法にて新日鐵化学社製の遮光膜材料V
−259BKIS−Hを約1μmの厚さに塗布し、セグ
メント表示の表示部分および液晶セルの周辺部に設ける
周辺シール材の部分より外側の部分を遮光するようなフ
ォトマスクを用いて、300mJの露光を行ない、現
像、乾燥、ベーキングを行なった。この膜のOD値は
3.0、絶縁抵抗値は1×1014Ω/□であった。
【0090】このようにして形成した遮光膜付きの基板
に230℃の温度でスパッタ法にて約2000ÅのIT
O透明導電膜を形成した。面抵抗値は約10Ω/□であ
った。この基板にフォトレジストを塗布したのち、セグ
メント表示の部分に電圧が印加されるように配線部分を
遮光したフォトマスクを用い、露光、現像を行なった
後、エッチング液にて不要部分のITOを除去、さらに
NaOH水溶液にてレジストを剥離して、透明電極を形
成させた。対向する基板にも、アルカリ防止膜、ITO
を順次形成し、同様に透明電極を形成させた。
【0091】遮光膜を形成した基板には、プレチルト角
が2°程度となる所定の配向膜を用い、転写印刷法にて
厚さ約600Åとなるように成膜した。対向する基板に
はチタニア、シリカを混合した無機系の絶縁膜を形成す
るために、ゾルゲル法にて印刷成膜を行なった。次に、
同様に配向膜を形成して焼成し、両基板をねじれ角が9
0°となるようにラビングした。
【0092】片側の基板には4μm径の積水ファインケ
ミカル社製の面内スペーサを散布し、対向する基板には
シール材として、熱硬化性のエポキシ樹脂である三井化
学社製のストラクトボンドを液晶セルの周辺と遮光膜に
覆われてかつ上下電極が対向していない所定の部分とに
スクリーン印刷法にて印刷した。シール材には基板の上
下の導通をとるためのトランスファ材として、積水ファ
インケミカル社製の導電ビーズを3%添加し、さらにシ
ールギャップを保つためのガラスファイバーを5%添加
した。このシール材は遮光膜の上に形成されているた
め、遮光膜側からは、ほとんど見えない位置となってい
た。
【0093】これらの基板を対向させ、熱圧着工程を通
して硬化させ注入口、端子部などを切り出したのち、真
空注入法にてネマチック液晶を注入し、注入口にUV硬
化性のエポキシ樹脂を塗布して封止した。各セグメント
部分のギャップ幅を測定したところ、約5μmとなって
おり、これは面内スペーサと遮光膜の厚さの合計にほぼ
等しく、スペーサは遮光膜には沈み込んでいないことが
確認できた。面内のギャップ偏差も最大で0.2μm程
度の偏差に収まっており、中央部と周辺部とのギャップ
均一性の優れたセルが形成されていた。
【0094】次に、基板の両側に偏光軸が平行となるよ
うに一組の偏光板を組み合わせ、所定の角度にて貼り付
け、さらに裏面のバックライト側に、表示セグメントに
応じて所定の箇所にカラー印刷を行い色分けしたプラス
チックシートを貼り付け、液晶表示セルを完成させた。
【0095】このようにして作成したセルを1/2デュ
ーティにて駆動し、裏面にタングステンランプのバック
ライトを設置し、遮光膜を形成した側から観察したとこ
ろセル中央部及び周辺部ともにコントラスト比約30
0:1が達成されており、特性においても均一なセルが
得られていることが確認できた。
【0096】《実施例4》ガラス基板にシリカのアルカ
リ防止膜をスパッタ法にて約200Åの厚さに成膜した
基板を用い、80mm×80mmのセルを複数個レイア
ウトしたマザー基板を以下の手順で製造した。すなわ
ち、スピンコート法にて新日鐵化学社製の遮光膜材料V
−259BKIS−Hを約1μmの厚さに塗布し、セグ
メント表示の表示部分および液晶セルの周辺部に設ける
周辺シール材の部分より外側の部分を遮光するようなフ
ォトマスクを用いて、300mJの露光を行ない、現
像、乾燥、ベーキングを行なった。この膜のOD値は
3.0、絶縁抵抗値は1×1014Ω/□であった。
【0097】このようにして形成した遮光膜付きの基板
に230℃の温度でスパッタ法にて約2000ÅのIT
O透明導電膜を形成した。面抵抗値は約10Ω/□であ
った。この基板にフォトレジストを塗布したのち、セグ
メント表示の部分に電圧が印加されるように配線部分を
遮光したフォトマスクを用い、露光、現像を行なった
後、エッチング液にて不要部分のITOを除去、さらに
NaOH水溶液にてレジストを剥離して、透明電極を形
成させた。対向する基板にも、アルカリ防止膜、ITO
を順次形成し、同様に透明電極を形成させた。
【0098】遮光膜を形成した基板には、プレチルト角
が2°程度となる所定の配向膜を用い、転写印刷法にて
厚さ約600Åとなるように成膜した。対向する基板に
はチタニア、シリカを混合した無機系の絶縁膜を形成す
るために、ゾルゲル法にて印刷成膜を行なった。次に、
同様に配向膜を形成して焼成し、両基板をねじれ角が9
0°となるようにラビングした。
【0099】片側の基板には4μm径の積水ファインケ
ミカル社製の面内スペーサを散布し、対向する基板には
周辺シール材として、熱硬化性のエポキシ樹脂である三
井化学社製のストラクトボンドを液晶セルの周辺にスク
リーン印刷法にて印刷した。シール材には基板の上下の
導通をとるためのトランスファ材として、積水ファイン
ケミカル社製の導電ビーズを3%添加し、さらにシール
ギャップを保つためのガラスファイバーを5%添加し
た。このシール材は遮光膜の上に形成されているため、
遮光膜側からは、ほとんど見えない位置となっていた。
【0100】これらの基板を対向させ、熱圧着工程を通
して硬化させ注入口、端子部などを切り出したのち、真
空注入法にてネマチック液晶を注入し、注入口にUV硬
化性のエポキシ樹脂を塗布して封止した。各セグメント
部分のギャップ幅を測定したところ、約5μmとなって
おり、これは面内スペーサと遮光膜の厚さの合計にほぼ
等しく、スペーサは遮光膜には沈み込んでいないことが
確認できた。面内のギャップ偏差も最大で0.5μm程
度の偏差に収まっており、中央部と周辺部とのギャップ
にやや偏差の大きなセルが形成されていた。
【0101】次に、基板の両側に偏光軸が平行となるよ
うに一組の偏光板を組み合わせ、所定の角度にて貼り付
け、液晶表示セルを完成させた。このようにして作成し
たセルを1/2デューティにて駆動し、裏面にタングス
テンランプのバックライトを設置し、遮光膜を形成した
側から観察したところ正面コントラスト比250:1が
達成されており、実用上問題のない視認性が確認でき
た。
【0102】〈比較例3〉ガラス上に形成されたITO
透明導電膜をパターニングし、片方の基板にセグメント
の表示部分とシールより内側に遮光膜が形成されるよう
に、黒色顔料分散系のインクをオフセット印刷し、遮光
膜を4μmの厚さに形成した。この遮光膜のOD値は
3.4、絶縁抵抗値は1.5×1013Ω/□であっ
た。対向する基板とともに、これらの基板にプレチルト
角が2°となるような配向膜を形成し、90゜のねじれ
角となるようにラビングし、4μmの面内スペーサを介
してセルを形成した。
【0103】しかる後、実施例3と同じネマチック液晶
を注入した。注入後にギャップ幅および均一性を確認し
たところ、ギャップ幅は6μmとなっており、中央部と
周辺部でギャップのムラによる色ムラが発生しているこ
とが分かった。このとき、面内で最大2.6μmのギャ
ップばらつきがあることが分かった。
【0104】この注入後のセルを加重0.2kg/□に
て加圧封止した後、再度ギャップ幅を確認した。ギャッ
プ幅は5.5μmまで狭まり、面内のギャップ偏差は
1.0μmとなっていた。偏光板を貼り付けた後、1/
2デューティにて駆動し、裏面にタングステンランプの
バックライトを設置し、遮光膜の印刷側から観察したと
ころ正面コントラストは200:1であった。また、見
栄えにおいて所々にギャップのムラによる色ムラが発生
していた。
【0105】《実施例5》ガラス基板にシリカのアルカ
リ防止膜をスパッタ法にて約200Åの厚さに成膜し、
引き続いて300℃の温度でスパッタ法にて約2000
ÅのITO透明導電膜を形成した。面抵抗値は約10Ω
/□であった。この基板にフォトレジストを塗布したの
ち、セグメント表示の部分に電圧が印加されるように配
線部分を遮光したフォトマスクを用い、露光、現像を行
なった後、エッチング液にて不要部分のITOを除去、
さらにNaOH水溶液にてレジストを剥離して、電極基
板を作成した。
【0106】この基板を用い、スピンコート法にて新日
鐵化学社製の遮光膜材料V−259BKIS−Hを約1
μmの厚さに塗布し、セグメント表示の表示部分および
液晶セルの周辺に設ける周辺シール材の内側の部分まで
を遮光するようなフォトマスクを用いて、300mJの
露光を行ない、現像、乾燥、ベーキングを行なった。こ
の膜のOD値は3.0、絶縁抵抗値は1×1014Ω/
□であった。対向する基板は、アルカリ防止膜、ITO
透明導電膜を順次形成し、同様に電極基板を作成した。
【0107】遮光膜を形成した基板にはプレチルト角が
2°程度となる所定の配向膜を用い、転写印刷法にて厚
さ約600Åとなるように成膜した。対向する基板には
チタニア、シリカを混合した無機系の絶縁膜を形成する
ために、ゾルゲル法にて印刷成膜を行なった。そして、
同様に配向膜を形成して焼成し、両基板をねじれ角が9
0°となるようにラビングした。
【0108】片側の基板には5μmの直径を持つ積水フ
ァインケミカル社製の面内スペーサを散布し、対向する
基板には周辺シール材として、熱硬化性のエポキシ樹脂
である三井化学社製のストラクトボンドを液晶セルの周
辺にスクリーン印刷法にて印刷した。シール材には基板
の上下の導通をとるためのトランスファ材として、積水
ファインケミカル社製の導電ビーズを3%添加し、さら
にシールギャップを保つため、この場合は遮光膜の厚さ
だけ大きい直径約6μmのスペーサを混入した。このシ
ール材は遮光膜の外側に形成されているため、遮光膜側
からは、見える位置となっていた。
【0109】これらの基板を対向させ、熱圧着工程を通
して硬化させ注入口、端子部などを切り出したのち、真
空注入法にてネマチック液晶を注入し、注入口にUV硬
化性のエポキシ樹脂を塗布して封止した。各セグメント
部分のギャップ幅を測定したところ、約6μmとなって
おり、これは面内スペーサと遮光膜の厚さの合計にほぼ
等しく、スペーサは遮光膜には沈み込んでいないことが
確認できた。面内のギャップ偏差も最大で0.3μm程
度の偏差に収まっており、均一性の良好なセルが形成さ
れていた。
【0110】次に、基板の両側に偏光軸が平行となるよ
うに一組の偏光板を組み合わせ、所定の角度にて貼り付
け、液晶表示セルを完成させた。このようにして作成し
たセルを1/2デューティにて駆動し、裏面にタングス
テンランプのバックライトを設置し、遮光膜を形成した
側の反対側の基板面から観察したところ、正面ではコン
トラスト比300:1が達成され、セル周辺にはシール
が見えるため、有効表示面積がやや狭いものの、良好な
視認性を有していることが確認できた。
【0111】《実施例6》ガラス基板にシリカのアルカ
リ防止膜をスパッタ法にて約200Åの厚さに成膜した
基板を用い、スピンコート法にて新日鐵化学社製の遮光
膜材料V−259BKIS−Hを約1μmの厚さに塗布
し、セグメント表示の表示部分および液晶セルの周辺に
設ける周辺シール材の部分より外側の部分を遮光するよ
うなフォトマスクを用いて、300mJの露光を行な
い、現像、乾燥、ベーキングを行なった。この膜のOD
値は3.0、絶縁抵抗値は1×1014Ω/□であっ
た。
【0112】次に、所定の着色を行うために、セグメン
ト部分に透光膜が形成されるようなフォトマスクを3枚
用意し、赤、緑、黄色のカラーレジスト(それぞれV−
259R−H,V−259G−H,V−259Y−H
(いずれも新日鐵化学社製))を順次スピンコートにて
塗布し、露光、現像、乾燥、ベーキングを行なった。得
られた各透光膜の絶縁抵抗値は3×1014Ω/□であ
った。これらの透光膜は、周辺シール材にかからないよ
うにセルの外形よりはやや狭い部分に形成し、それぞれ
の色は相互に重ならないように、すき間を0.3mm設
けた。
【0113】このようにして形成したカラー基板に23
0℃の温度でスパッタ法にて約1000ÅのITO透明
導電膜を形成した。面抵抗値は約30Ω/□であった。
この基板にフォトレジストを塗布したのち、セグメント
表示の部分に電圧が印加されるように配線部分を遮光し
たフォトマスクを用い、露光、現像を行なった後、エッ
チング液にて不要部分のITOを除去、さらにNaOH
水溶液にてレジストを剥離して、電極基板を作成した。
対向する基板は、アルカリ防止膜、ITO透明導電膜を
順次形成し、同様に電極基板を作成した。
【0114】遮光膜および透光膜を形成した基板にはプ
レチルト角が2°となる所定の配向膜を用い、転写印刷
法にて厚さ約600Åとなるように成膜した。対向する
基板にはチタニア、シリカを混合した無機系の絶縁膜を
形成するために、ゾルゲル法にて印刷成膜を行なった。
そして、同様に配向膜を形成して焼成し、両基板をねじ
れ角が70°となるようにラビングした。
【0115】片側の基板には5μm径の積水ファインケ
ミカル社製の面内スペーサを散布し、対向する基板には
周辺シール材として、熱硬化性のエポキシ樹脂である三
井化学社製のストラクトボンドを液晶セルの周辺にスク
リーン印刷法にて印刷した。シール材には基板の上下の
導通をとるためのトランスファ材として、積水ファイン
ケミカル社製の導電ビーズを3%添加し、さらにシール
ギャップを保つためのガラスファイバーを5%添加し
た。このシール材は遮光膜の上に形成されているため、
遮光膜側からは、ほとんど見えない位置となっていた。
【0116】これらの基板を対向させ、熱圧着工程を通
して硬化させ注入口、端子部などを切り出したのち、真
空注入法にてネマチック液晶を注入し、注入口にUV硬
化性のエポキシ樹脂を塗布して封止した。各セグメント
部分のギャップ幅を測定したところ約6μmとなってお
り、これは面内スペーサと遮光膜の厚さの合計にほぼ等
しく、スペーサは遮光膜には沈み込んでいないことが確
認できた。面内のギャップ偏差も最大で0.3μm程度
の偏差に収まっており、均一性の良好なセルが形成され
ていた。
【0117】しかる後、基板の両側に偏光軸の交差角が
70°となるように一組の偏光板を組み合わせ、所定の
角度にて貼り付け、液晶表示セルを完成させた。このよ
うにして作成したセルを1/2デューティにて駆動し、
裏面にRGBのスペクトルを持つ白色LEDを使用した
バックライトを設置し、遮光膜を形成した側から観察し
たところ、正面から主視角方向に30°傾斜した方向で
はコントラスト比300:1が達成され、良好な視認性
を有していることが確認できた。また、内面に透光膜が
設けられているため、斜めから見ても色ずれのない良好
な表示性能を示していた。
【0118】《実施例7》ガラス基板にシリカのアルカ
リ防止膜をスパッタ法にて約200Åの厚さに成膜した
基板を用い、スピンコート法にて新日鐵化学社製の遮光
膜材料V−259BKIS−Hを約1μmの厚さに塗布
し、セグメント表示の表示部分および液晶セルの周辺に
設ける周辺シール材の部分より外側の部分を遮光するよ
うなフォトマスクを用いて、300mJの露光を行な
い、現像、乾燥、ベーキングを行なった。この膜のOD
値は3.0、絶縁抵抗値は1×1014Ω/□であっ
た。
【0119】このようにして形成した遮光膜付きの基板
に230℃の温度でスパッタ法にて約2000ÅのIT
O透明導電膜を形成した。面抵抗値は約10Ω/□であ
った。この基板にフォトレジストを塗布したのち、セグ
メント表示の部分に電圧が印加されるように配線部分を
遮光したフォトマスクを用い、露光、現像を行なった
後、エッチング液にて不要部分のITOを除去、さらに
NaOH水溶液にてレジストを剥離して、透明電極を形
成させた。対向する基板にも、アルカリ防止膜、ITO
透明導電膜を順次形成し、同様に透明電極を形成させ
た。
【0120】遮光膜を形成した基板にはプレチルト角が
2°程度となる所定の配向膜を用い、転写印刷法にて厚
さ約600Åとなるように成膜した。対向する基板には
チタニア、シリカを混合した無機系の絶縁膜を形成する
ために、ゾルゲル法にて印刷成膜を行った。そして、同
様に配向膜を形成して焼成し、両基板をねじれ角が90
°となるようにラビングした。
【0121】片側の基板には5μmの直径を持つ積水フ
ァインケミカル社製の面内スペーサを散布し、対向する
基板には周辺シール材として、熱硬化性のエポキシ樹脂
である三井化学社製のストラクトボンドを液晶セルの周
辺にスクリーン印刷法にて印刷した。シール材には基板
の上下の導通をとるためのトランスファ材として、積水
ファインケミカル社製の導電ビーズを3%添加し、さら
にシールギャップを保つためのガラスファイバーを5%
添加した。このシール材は遮光膜の上に形成されている
ため、遮光膜側からは、ほとんど見えない位置となって
いた。
【0122】これらの基板を対向させ、熱圧着工程を通
して硬化させ注入口、端子部などを切り出したのち、真
空注入法にてネマチック液晶を注入し、注入口にUV硬
化性のエポキシ樹脂を塗布して封止した。各セグメント
部分のギャップ幅を測定したところ約6μmとなってお
り、これは面内スペーサと遮光膜の厚さの合計にほぼ等
しく、スペーサは遮光膜には沈み込んでいないことが確
認できた。また、面内のギャップ偏差も最大で0.3μ
m程度の偏差に収まっており、均一性の良好なセルが形
成されていた。
【0123】しかる後、富士写真フィルム社製の視角拡
大フィルムであるワイドビューを両側に設置し、さらに
一組の偏光板を偏光軸が平行となるように組み合わせ、
所定の角度にて貼り付け、液晶表示セルを完成させた。
【0124】このようにして作成したセルをスタティッ
ク駆動にて駆動し、遮光膜を形成した基板側から観察し
たところ、正面ではコントラスト比300:1が達成さ
れ、さらに左右方向では正面から30°傾斜したところ
まで200:1以上のコントラストを示す良好な視認性
を有していることが確認できた。
【0125】《実施例8》ガラス基板にシリカのアルカ
リ防止膜をスパッタ法にて約200Åの厚さに成膜した
基板を用い、スピンコート法にて新日鐵化学社製の遮光
膜材料V−259BKIS−Hを約1μmの厚さに塗布
し、セグメント表示の表示部分および液晶セルの周辺に
設ける周辺シール材の部分より外側の部分を遮光するよ
うなフォトマスクを用いて、300mJの露光を行な
い、現像、乾燥、ベーキングを行なった。この膜のOD
値は3.0、絶縁抵抗値は1×1014Ω/□であっ
た。
【0126】次に、所定の着色を行なうために、セグメ
ント部分に透光膜が形成されるようなフォトマスクを3
枚用意し、赤、緑、黄色のカラーレジスト(それぞれV
−259R−H,V−259G−H,V−259Y−H
(いずれも新日鐵化学社製))を順次スピンコートにて
塗布し、露光、現像、乾燥、ベーキングを行なった。得
られた各透光膜の絶縁抵抗値は3×1014Ω/□であ
った。これらの透光膜は、シールにかからないようにす
るため、セルの外形よりはやや狭い部分に形成し、ま
た、それぞれの色は相互に重ならないように、すき間を
0.3mm設けた。
【0127】このようにして形成したカラー基板に23
0℃の温度でスパッタ法にて約1000ÅのITO透明
導電膜を形成した。面抵抗値は約30Ω/□であった。
この基板にフォトレジストを塗布したのち、セグメント
表示の部分に電圧が印加されるように配線部分を遮光し
たフォトマスクを用い、露光、現像を行なった後、エッ
チング液にて不要部分のITOを除去、さらにNaOH
水溶液にてレジストを剥離して、透明電極を形成させ
た。対向する基板にも、アルカリ防止膜、ITO透明導
電膜を順次形成し、同様に透明電極を形成させた。
【0128】遮光膜および透光膜を形成した基板にはプ
レチルト角が5°となる所定の配向膜を用い、転写印刷
法にて厚さ約600Åとなるように成膜した。対向する
基板にはチタニア、シリカを混合した無機系の絶縁膜を
形成するために、ゾルゲル法にて印刷成膜を行なった。
そして、同様に配向膜を形成して焼成し、両基板をねじ
れ角が240°となるようにラビングした。
【0129】片側の基板には6μmの直径を持つ積水フ
ァインケミカル社製の面内スペーサを散布し、対向する
基板には周辺シール材として、三井化学社製のストラク
トボンドを液晶セルの周辺にスクリーン印刷法にて印刷
した。シール材には基板の上下の導通をとるためのトラ
ンスファ材として、積水ファインケミカル社製の導電ビ
ーズを3%添加した。このシール材は遮光膜の上に形成
されているため、遮光膜側からは、ほとんど見えない位
置となっていた。
【0130】これらの基板を対向させ、熱圧着工程を通
して硬化させ注入口、端子部などを切り出したのち、真
空注入法にてネマチック液晶を注入し、注入口にUV硬
化性のエポキシ樹脂を塗布して封止した。各セグメント
部分のギャップ幅のばらつきを測定したところ、最大で
0.3μm程度の偏差に収まっており、均一性の良好な
セルが形成されていた。
【0131】しかる後、基板の両側に2軸延伸された所
定の位相差値をもつ位相差板を設置し、さらにその外側
に一組の偏光板をその偏光軸が直交するように貼り付
け、カラー液晶表示セルを完成させた。このようにして
作成したセルを1/32デューティにて駆動し、裏面に
タングステンランプのバックライトを設置し、遮光膜を
形成した側から観察したところ、1/8デューティ駆動
のTN方式に比較してさらに視角も広く良好な視認性を
示した。
【0132】《実施例9》ガラス基板にシリカのアルカ
リ防止膜をスパッタ法にて約200Åの厚さに成膜した
基板を用い、スピンコート法にて新日鐵化学社製の遮光
膜材料V−259BKIS−Hを約1μmの厚さに塗布
し、セグメント表示の表示部分および液晶セルの周辺に
設ける周辺シール材の部分より外側の部分を遮光するよ
うなフォトマスクを用いて、300mJの露光を行な
い、現像、乾燥、ベーキングを行なった。この膜のOD
値は3.0、絶縁抵抗値は1×1014Ω/□であっ
た。
【0133】次に、所定の着色を行うために、セグメン
ト部分に透光膜が形成されるようなフォトマスクを3枚
用意し、赤、緑、黄色のカラーレジスト(それぞれV−
259R−H,V−259G−H,V−259Y−H
(いずれも新日鐵化学社製))を順次スピンコートにて
塗布し、露光、現像、乾燥、ベーキングを行なった。得
られた各透光膜の絶縁抵抗値は3×1014Ω/□であ
った。これらの透光膜は、シールにかからないようにセ
ルの外形よりはやや狭い部分に形成し、また、それぞれ
の色は相互に重ならないように、すき間を0.3mm設
けた。
【0134】このようにして形成したカラー基板に23
0℃の温度でスパッタ法にて約1000ÅのITO透明
導電膜を形成した。面抵抗値は約30Ω/□であった。
この基板にフォトレジストを塗布したのち、セグメント
表示の部分に電圧が印加されるように配線部分を遮光し
たフォトマスクを用い、露光、現像を行なった後、エッ
チング液にて不要部分のITOを除去、さらにNaOH
水溶液にてレジストを剥離して、透明電極を形成させ
た。対向する基板にも、アルカリ防止膜、ITO透明導
電膜を順次形成し、同様に透明電極を形成させた。
【0135】遮光膜および透光膜を形成した基板にはプ
レチルト角が5°となる所定の配向膜を用い、転写印刷
法にて厚さ約600Åとなるように成膜した。対向する
基板にはチタニア、シリカを混合した無機系の絶縁膜を
形成するために、ゾルゲル法にて印刷成膜を行なった。
そして、同様に配向膜を形成して焼成し、両基板をねじ
れ角が240°となるようにラビングした。
【0136】片側の基板には6μmの直径を持つ積水フ
ァインケミカル社製の面内スペーサを散布し、対向する
基板には周辺シール材として三井化学社製のストラクト
ボンドを液晶セルの周辺にスクリーン印刷法にて印刷し
た。シール材には基板の上下の導通をとるためのトラン
スファ材として、積水ファインケミカル社製の導電性ビ
ーズを3%添加した。このシール材は遮光膜の上に形成
されているため、遮光膜側からは、ほとんど見えない位
置となっていた。
【0137】これらの基板を対向させ、熱圧着工程を通
して硬化させ注入口、端子部などを切り出したのち、真
空注入法にてネマチック液晶を注入し、注入口にUV硬
化性のエポキシ樹脂を塗布して封止した。各セグメント
部分のギャップ幅のばらつきを測定したところ、最大で
0.3μm程度の偏差に収まっており、均一性の良好な
セルが形成されていた。
【0138】しかる後、基板の両側に1軸性の位相差板
を所定の角度に設置し、さらにその外側に一組の偏光板
を所定の角度にて貼り付け、カラー液晶表示セルを完成
させた。このようにして作成したセルを1/32デュー
ティにて駆動し、裏面にRGBのスペクトルを持つ白色
のCCTバックライトを設置し、遮光膜を形成した側か
ら観察したところ、1/8デューティ駆動のTN方式に
比較してさらに視角も広く良好な視認性を示した。
【0139】《実施例10》ガラス基板にシリカのアル
カリ防止膜をスパッタ法にて約200Åの厚さに成膜し
た基板を用い、スピンコート法にて新日鐵化学社製の遮
光膜材料V−259BKIS−Hを約1μmの厚さに塗
布し、セグメント表示の表示部分および液晶セルの周辺
に設ける周辺シール材の部分より外側の部分を遮光する
ようなフォトマスクを用いて、300mJの露光を行な
い、現像、乾燥、ベーキングを行なった。この膜のOD
値は3.0、絶縁抵抗値は1×1014Ω/□であっ
た。
【0140】パターンは観察側が遮光膜側となるいわゆ
るF板と、反観察側が遮光膜側となるいわゆるR板の設
計を交互に配置したものを用いた。そして、所定の着色
を行なうために、セグメント部分に透光膜が形成される
ようなフォトマスクを3枚用意し、赤、緑、黄色のカラ
ーレジスト(それぞれV−259R−H,V−259G
−H,V−259Y−H(いずれも新日鐵化学社製))
を順次スピンコートにて塗布し、露光、現像、乾燥、ベ
ーキングを行なった。得られた各透光膜の絶縁抵抗値は
3×1014Ω/□であった。これらの透光膜は、シー
ルにかからないように、セルの外形よりはやや狭い部分
に形成し、また、それぞれの色は相互に重ならないよう
に、すき間を0.3mm設けた。
【0141】このようにして形成したカラー基板に23
0℃の温度でスパッタ法にて約1000ÅのITO透明
導電膜を形成した。面抵抗値は約30Ω/□であった。
この基板にフォトレジストを塗布したのち、遮光膜の
F,Rパターンに対応した設計としたセグメント表示の
部分に電圧が印加されるように配線部分を遮光したフォ
トマスクを用い、露光、現像を行なった後、エッチング
液にて不要部分のITOを除去、さらにNaOH水溶液
にてレジストを剥離して、透明電極を形成させた。IT
Oの配線の間隙は最小70μm程度の設計とし、面全体
のITOの被覆率は90%以上となるようにした。
【0142】対向する基板についても、アルカリ防止
膜、ITO透明導電膜を順次形成し、F,Rパターンが
交互に配置されたフォトマスクを用いて、同様に透明電
極を形成させた。こちらの配線の太さは、必要な引き回
し抵抗が確保できるだけの幅となるように、特に線間を
狭くすることはしていない。
【0143】遮光膜および透光膜を形成した基板にはプ
レチルト角が1.3°となる所定の配向膜を用い、転写
印刷法にて厚さ約600Åとなるように成膜した。対向
する基板にはチタニア、シリカを混合した無機系の絶縁
膜を形成するために、ゾルゲル法にて印刷成膜を行なっ
た。そして、同様に配向膜を形成して焼成し、両基板を
ねじれ角が90°となるようにラビングした。
【0144】片側の基板には6μmの直径を持つ積水フ
ァインケミカル社製の面内スペーサを散布し、対向する
基板には周辺シール材として、三井化学株式会社製のス
トラクトボンドを液晶セルの周辺にスクリーン印刷法に
て印刷した。シール材には基板の上下の導通をとるため
のトランスファ材として、積水ファインケミカル社製の
導電ビーズを3%添加した。このシール材は遮光膜の上
に形成されているため、遮光膜側からは、ほとんど見え
ない位置となっていた。
【0145】これらの基板を対向させ、熱圧着工程を通
して硬化させ注入口、端子部などを切り出したのち、真
空注入法にてネマチック液晶を注入し、注入口にUV硬
化性のエポキシ樹脂を塗布して封止した。各セグメント
部分のギャップ幅のばらつきを測定したところ、最大で
0.3μm程度の偏差に収まっており、均一性の良好な
セルが形成されていた。しかる後、基板の両側に偏光軸
が平行となるように一組の偏光板を所定の角度にて貼り
付け、カラー液晶表示セルを完成させた。
【0146】このようにして作成したセルを裏面にバッ
クライトを設置し、1/8デューティにて駆動した。遮
光膜を形成した基板側から観察したところ、実施例1と
ほぼ同じく視角も広く良好な視認性を示した。また、遮
光膜の反対側から観察しても、通常の室内環境下では遮
光膜側と全く遜色のない視認性が得られた。なお、直射
日光下では表面の反射がやや強いものの、引き回しパタ
ーンも見えず、実用上十分な性能が得られた。
【0147】《実施例11》ガラス基板にシリカのアル
カリ防止膜をスパッタ法にて約200Åの厚さに成膜し
たマザー基板を用い、80mm×80mmの液晶パネル
を複数個レイアウトした機種を以下の手順で製造した。
すなわち、スピンコート法にて新日鐵化学株式会社製の
遮光膜材料V−259BKIS−Hを約0.5μmの厚
さに塗布し、セグメント表示の表示部分および液晶セル
の周辺に設けたシール部分より外側の部分が遮光させる
ようなフォトマスクを用いて、300mJの露光を行
い、現像、乾燥、ベーキングを行った。この膜のOD値
は1.5、絶縁抵抗値は2×10 14Ω/□であった。
【0148】この基板に230℃の温度でスパッタ法に
て約1000Åの透明導電膜を形成した。面抵抗値は約
30Ω/□であった。さらにフォトレジストを塗布した
のち、セグメント表示の部分に電圧が印加されるように
配線部分を遮光したフォトマスクを用い、露光、現像を
行った後、エッチング液にて不要部分のITOを除去、
さらにNaOH水溶液にてレジストを剥離して、電極基
板を作成した。
【0149】対向する基板は、アルカリ防止膜、ITO
を順次形成し、同様に電極基板を作成した。遮光膜を形
成した基板にはポリイミド系の配向膜材料を用い、転写
印刷法にて厚さ約600Åとなるように成膜した。対向
する基板にはチタニア、シリカを混合した無機系の絶縁
膜を形成するために、ゾルゲル法にて印刷成膜を行っ
た。そののち、同様に配向膜を形成して焼成し、両基板
を同じ方向に平行にラビングした。
【0150】片側の基板には1.5μmの直径を持つ触
媒化成工業株式会社製の真し球を散布し、対向する基板
には三井化学株式会社製のストラクトボンドを液晶セル
の周辺および表示部で遮光膜に覆われている部分に支柱
状に配置するようにスクリーン印刷法にて印刷した。対
向する基板の導通を取るための電極を設けた部分には、
導電ビーズを混合したシール材を印刷し、導通させた。
このシール材は遮光膜の上に形成されているため、遮光
膜側からは、ほとんど見えない位置となっていた。
【0151】これらの基板を対向させ、熱圧着工程を通
して硬化させ注入口、端子部等を切り出したのち、液晶
セルおよび液晶注入ボートを加熱し、反強誘電性液晶を
等方性状態として真空注入法にて注入し、注入口にUV
硬化性のエポキシ樹脂を塗布して封止した。各セグメン
ト部分のギャップのばらつきを測定したところ、最大で
0.1μm程度の偏差に収まっており、均一性の良好な
セルが形成されていた。なお、使用した反強誘電性液晶
は、「等方性−SmA−SmCA*−結晶」の相系列を
有し、約−10゜C〜約+60゜Cの温度範囲で反強誘電
性(SmCA*)を示すブレンド品である。
【0152】そののち、両側に偏光軸が直交となり、か
つ電圧無印加状態で遮光状態となるように一組の偏光板
を所定の角度にて貼り付け、反強誘電性液晶表示パネル
を完成させた。このようにして作成したセルの裏面にC
CTバックライトを設置し、メモリー性を生かした線順
次書き込み駆動で16本駆動したところ、視角も広く良
好な視認性を示した。
【0153】《実施例12》ガラス基板にシリカのアル
カリ防止膜をスパッタ法にて約200Åの厚さに成膜し
たマザー基板を用い、80mm×80mmの液晶パネル
を複数個レイアウトした機種を以下の手順で製造した。
すなわち、スピンコート法にて新日鐵化学株式会社製の
遮光膜材料V−259BKIS−Hを約0.5μmの厚
さに塗布し、セグメント表示の表示部分および液晶セル
の周辺に設けたシール部分より外側の部分が遮光させる
ようなフォトマスクを用いて、300mJの露光を行な
い、現像、乾燥、ベーキングを行なった。この膜のOD
値は1.5、絶縁抵抗値は2×1014Ω/□であっ
た。
【0154】この基板に230℃の温度でスパッタ法に
て約1000Åの透明導電膜を形成した。面抵抗値は約
30Ω/□であった。さらにフォトレジストを塗布した
のち、セグメント表示の部分に電圧が印加されるように
配線部分を遮光したフォトマスクを用い、露光、現像を
行なった後、エッチング液にて不要部分のITOを除
去、さらにNaOH水溶液にてレジストを剥離して、電
極基板を作成した。
【0155】対向する基板は、アルカリ防止膜、ITO
を順次形成し、同様に電極基板を作成した。遮光膜を形
成した基板にはポリイミド系の配向膜材料を用い、転写
印刷法にて厚さ約600Åとなるように成膜した。対向
する基板にはチタニア、シリカを混合した無機系の絶縁
膜を形成するために、ゾルゲル法にて印刷成膜を行なっ
た。そののち、同様に配向膜を形成して焼成し、両基板
を同じ方向に平行にラビングした。
【0156】片側の基板には1.5μmの直径を持つ触
媒化成工業株式会社製の真し球を散布し、対向する基板
には三井化学株式会社製のストラクトボンドを液晶セル
の周辺および表示部で遮光膜に覆われている部分に支柱
状に配置するようにスクリーン印刷法にて印刷した。対
向する基板の導通を取るための電極を設けた部分には、
導電ビーズを混合したシール材を印刷し、導通させた。
このシール材は遮光膜の上に形成されているため、遮光
膜側からは、ほとんど見えない位置となっていた。
【0157】これらの基板を対向させ、熱圧着工程を通
して硬化させ注入口、端子部等を切り出したのち、液晶
セルおよび液晶注入ボートを加熱し、強誘電性液晶をネ
マチックあるいは等方性状態として真空注入法にて注入
し、注入口にUV硬化性のエポキシ樹脂を塗布して封止
した。各セグメント部分のギャップのばらつきを測定し
たところ、最大で0.1μm程度の偏差に収まってお
り、均一性の良好なセルが形成されていた。なお、使用
した強誘電性液晶は、「等方性−N−SmA−SmC*
−結晶」の相系列を有し、約−10゜C〜約+60゜Cの
温度範囲で強誘電性(SmC*)を示すブレンド品であ
る。
【0158】そののち、両側に偏光軸が直交となり、か
つ電圧の印加により遮光と透光が切り替わるように一組
の偏光板を液晶の配向方向に対して所定の角度に設定し
て貼り付け、強誘電性液晶表示パネルを完成させた。こ
のようにして作成したセルの裏面にCCTバックライト
を設置し、メモリー性を生かした線順次書き込み駆動で
16本駆動したところ、視角も広く良好な視認性を示し
た。
【0159】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶表示
装置は、セル内のギャップ幅を均一にすることができる
ばかりでなく、そのギャップ幅自体をもより狭くするこ
とが可能になる。
【0160】したがって、表示面内の色ムラが生ずるこ
とがないとともに、表示モード、セルの光学設計、液晶
材料等の選択肢が増し、よりコントラストの高い表示、
視角の広い表示、さらには応答速度の速い表示、優れた
製品外観を実現できる。また、遮光膜の電気絶縁性が高
いので、その上に直接透明電極を形成することができ、
工程が簡略化されるばかりでなく、端子部の透明電極の
信頼性が向上する。さらに、遮光膜を周辺シール材の内
側もしくは内部まで延設すれば、余分な外部遮光膜を設
けることなく、効果的に光抜けが防止でき、有効表示面
積を拡大できる。
【0161】また、表示領域内に位置する遮光膜の少な
くとも一部の上に、周辺シール材と同材質の支柱を設け
ることにより、従来ギャップの均一性をとることが困難
であった液晶セルにおいても、加圧封止を行わなくとも
セル中央部が膨らむことがなく、特性の均一性の良いセ
ルが作成できる。特に、STN機種では加圧封止工程が
必須であったが、この構成によれば加圧封止を行うこと
なく均一なセルを作成することが可能となる。この場
合、支柱に用いるシール材と周辺シール材とが同材質で
あるので、支柱用のシール材を新たに用意する必要がな
い。
【0162】さらに、配向が乱れると自己回復性がない
強誘電性液晶や反強誘電性液晶を用いた液晶表示素子の
場合、支柱を設けることによってギャップ均一性が向上
するばかりでなく、外部ストレス、衝撃、振動などによ
る配向乱れを防止することができ、特に、車載や可搬性
の液晶表示装置に用いられる場合に有効な手段となる。
【0163】遮光膜付きのパネルは、ヘッドアップディ
スプレイなどの投写型表示としても用いられているが、
従来の印刷法では、その遮光膜を微細なパターンに形成
できないため、投射の拡大率も2倍までが限界であった
が、本発明によれば、フォトリソグラフィ法で形成する
ことができるために微細加工が可能となり、3倍以上の
投射拡大に耐える品位が達成できる。
【0164】また、バックライトとしては、従来タング
ステンランプ、キセノンランプ、ELが用いられること
が多く、色の鮮やかさはあまり要求されていなかった
が、本発明によれば、白色LEDなどの新規バックライ
トとの組み合わせにより、彩度の高いカラーの利点が生
かされる、などの効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例としての液晶表示装置を
示した模式的断面図。
【図2】従来の印刷法による遮光膜を用いた液晶表示装
置の模式的断面図。
【符号の説明】
10,10A 液晶表示装置 11,12 透明基板 11a 端子部 111,121 透明電極 131,132 引き出し電極 14 周辺シール材 15 液晶 161,162 偏光板 17 バックライト 21 遮光膜 22 透光膜(カラーフィルター)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平10−262611 (32)優先日 平成10年9月17日(1998.9.17) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 大河原 雅夫 広島県三次市四拾貫町91番地 広島オプト 株式会社内 (72)発明者 井口 真介 兵庫県尼崎市上坂部1丁目2番1号 オプ トレックス株式会社尼崎工場内 (72)発明者 服部 基造 東京都荒川区東日暮里5丁目7番18号 オ プトレックス株式会社内 (72)発明者 河野 正範 千葉県木更津市築地1番地 新日鐵化学株 式会社電子材料開発センター内 (72)発明者 寺本 武郎 東京都中央区新川2丁目31番1号 新日鐵 化学株式会社内 (72)発明者 横山 直樹 千葉県木更津市築地1番地 新日鐵化学株 式会社電子材料開発センター内 Fターム(参考) 2H025 AA00 AB13 AB17 AC01 AD01 BC74 CA00 CC03 CC12 FA04 FA16 FA40 FA48 2H048 AA09 BA45 BA48 BB42 2H091 FA02Y FA08X FA11X FA35Y FA42Z FA43Z FA44Z FB02 FB12 FC12 FD08 GA06 GA07 GA08 GA09 HA07 HA08 HA10 HA12 KA02 KA03 KA05 LA12 LA15 LA17

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶層を挟持して周辺シール材により対
    向的に貼り合わせられた一対の透明基板およびその外面
    側にそれぞれ添設された偏光板と、表示面側から見て裏
    面側とされる上記一方の偏光板の背後に設けられた照明
    手段とを含み、上記一方の透明基板の内面側の非表示領
    域と、表示領域内の表示パターンに対応する部分を除く
    非表示部とにそれぞれ対応する部分に遮光膜が設けられ
    ており、上記表示パターン内の所望の透明電極に上記液
    晶層が励起する以上の電圧を印加する透過型の液晶表示
    装置において、上記表示領域内の非表示部が1mm×1mm
    以上の区画を複数有すること、および、上記遮光膜が絶
    縁抵抗1012Ω/□以上の電気絶縁性をもち、かつ、
    その膜厚1μmあたりの光学的密度(OD値)が2.0
    以上であり、感光性の遮光性樹脂材料をパターニングし
    てなることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 上記一方の透明基板において、上記透明
    電極は上記遮光膜上に平滑化層を介することなく直接的
    に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液
    晶表示装置。
  3. 【請求項3】 表示領域内に位置する上記遮光膜の少な
    くとも一部の上に、上記周辺シール材と同材質の支柱が
    設けられていることを特徴とする請求項1または2に記
    載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 上記表示パターンに対応する部分を覆う
    形で、所定の透過色をもつ透光膜が設けられ、同透光膜
    が絶縁抵抗1012Ω/□以上の絶縁抵抗値を有し、感
    光性の樹脂材料をパターニングしてなることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液晶表示装
    置。
  5. 【請求項5】 上記一方の透明基板において、上記透明
    電極は上記遮光膜および上記透光膜上に平滑化層を介す
    ることなく直接的に形成されていることを特徴とする請
    求項4に記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 上記液晶層がネマチック液晶層であり、
    上記透明基板間におけるねじれ角がほぼ90゜ねじれと
    され、上記一対の偏光板はその偏光軸が平行になるよう
    に配置されているとともに、上記液晶層と上記透明基板
    のなすプレチルト角が1.5度以下であることを特徴と
    する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の液晶表示
    装置。
  7. 【請求項7】 上記液晶層がネマチック液晶層であり、
    上記透明基板間におけるねじれ角がほぼ90゜ねじれと
    され、上記一対の偏光板はその偏光軸が直交するように
    配置され、上記ネマチック液晶の屈折率異方性Δnと上
    記表示パターンを形成する上記透明導電膜間の距離dと
    の積であるΔndが0.4〜0.6μmの間であること
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の
    液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 上記液晶層がネマチック液晶層であり、
    上記透明基板間におけるねじれ角が70〜80゜ねじれ
    とされ、上記一対の偏光板はその偏光軸の交差角が70
    〜80゜となるように配置され、上記ネマチック液晶の
    屈折率異方性Δnと上記表示パターンを形成する上記透
    明導電膜間の距離dとの積であるΔndが0.4〜0.
    6μmの間であることを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれか1項に記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 上記液晶層がネマチック液晶層であり、
    上記透明基板間におけるねじれ角が180〜270゜ね
    じれとされているとともに、少なくとも上記一方の偏光
    板とこれと対向する上記透明基板との間に位相差板が配
    置され、上記一対の偏光板が電圧印加で遮光と透過が切
    り替えられるように配置されていることを特徴とする請
    求項1ないし5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 上記液晶層が強誘電性液晶もしくは反
    強誘電性液晶であり、上記一対の偏光板はほぼその偏光
    軸が直交するように配置され、電圧印加で遮光と透過が
    切り替えられることを特徴とする請求項1ないし5のい
    ずれか1項に記載の液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 上記液晶層がネマチック液晶層であ
    り、同ネマチック液晶層を駆動するデューティ比が1/
    1〜1/33であることを特徴とする請求項1ないし6
    のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 上記液晶層がネマチック液晶層であ
    り、同ネマチック液晶層を駆動するデューティ比が1/
    1〜1/4であることを特徴とする請求項7または8に
    記載の液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 上記液晶層がネマチック液晶層であ
    り、同ネマチック液晶層に二色性色素が添加されている
    ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項また
    は11もしくは12に記載の液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 上記照明手段がRGBの3色のスペク
    トルを持つ白色光源からなることを特徴とする請求項1
    ないし13のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  15. 【請求項15】 上記遮光性樹脂材料が、絶縁カーボン
    を含むアルカリ可溶のエポキシアクリレート酸付加体を
    含む樹脂組成物を重合硬化させた樹脂材料からなること
    を特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載
    の液晶表示装置。
  16. 【請求項16】 上記透光層の樹脂材料が、アルカリ可
    溶のエポキシアクリレート酸付加体を含む樹脂組成物を
    重合硬化させた樹脂材料からなることを特徴とする請求
    項4ないし15のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  17. 【請求項17】 上記遮光膜が周辺シール材の下部にも
    設けられており、全周に亙って遮光膜の端部が周辺シー
    ル材の幅の中に止まっていることを特徴とする請求項1
    ないし16のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003021826A (ja) * 2001-07-10 2003-01-24 Nippon Sheet Glass Co Ltd Ito被膜付き基板及びその製造方法
KR100477778B1 (ko) * 2001-08-09 2005-03-21 세이코 엡슨 가부시키가이샤 액정 패널, 액정 장치 및 전자기기
JP2007171789A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Optrex Corp 液晶表示素子

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