JP2000144532A - 吸水性ポリウレタン繊維の製造方法 - Google Patents

吸水性ポリウレタン繊維の製造方法

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JP2000144532A
JP2000144532A JP10330174A JP33017498A JP2000144532A JP 2000144532 A JP2000144532 A JP 2000144532A JP 10330174 A JP10330174 A JP 10330174A JP 33017498 A JP33017498 A JP 33017498A JP 2000144532 A JP2000144532 A JP 2000144532A
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Japan
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diisocyanate
thermoplastic polyurethane
polyurethane resin
polyethylene glycol
chain extender
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JP10330174A
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Inventor
Tsukasa Okada
司 岡田
Kentaro Minegishi
謙太郎 峰岸
Masato Ishihara
眞人 石原
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OKADA ENGINEERING KK
Nippon Miractran Co Ltd
Original Assignee
OKADA ENGINEERING KK
Nippon Miractran Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度及び加工性に優れた熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂を用いて、吸水性に優れたポリウレタン繊
維を提供する。 【解決手段】 (A)ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネートなどの有機ジイソシアネートと、鎖延長剤と、
ポリエチレングリコール系高分子ジオールとを反応させ
た熱可塑性ポリウレタン樹脂と、(B)ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネートなどの有機ジイソシアネート
と、鎖延長剤と、ポリエチレングリコール系以外の高分
子ジオールとを反応させた熱可塑性ポリウレタン樹脂と
を、(A)/(B)=1/9〜5/5の重量比で混合
し、紡糸する、吸水性ポリウレタン繊維の製造方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸湿性・放湿性が
望まれる衣類などの用途に適した、吸水性に優れたポリ
ウレタン繊維の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、衣類用途の合成繊維は、天然
繊維に近い吸湿性・放湿性が求められてきた。各種ある
合成繊維の中でポリウレタン系のスパンデックス繊維
は、比較的に吸湿性に優れた材料といえるが、天然繊維
と較べると十分とは言えない。そのため、ポリウレタン
繊維に吸水性を付与する方法として、例えば、吸水性の
強い界面活性剤、コラーゲン等の動物性蛋白質繊維、セ
ルロース超微粉末、マグネシウム塩などを添加する方法
や、これらの吸水性の強い物質をポリウレタン樹脂溶解
液に分散させて糸又は繊維構造物の表面に湿式凝固法で
付着させる方法が提案されている。また、これらの吸水
性の強い物質に水溶性物質を一部混合添加し、湿式凝固
法における水浸漬で水溶性物質を溶出させて多孔質繊
維、多孔質繊維構造物を得る方法が提案されている。一
方、特開平9−157409号公報には、ポリウレタン
樹脂の構成成分である高分子ジオールに親水性の強いポ
リエチレングリコールを用いて吸水性を付与する方法が
開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来公知の方法では、衣類分野で求められる吸水性が十分
に得られないばかりでなく、繊維強度及び吸水性能の持
続性の面でも不十分なものであった。また、湿式凝固法
では、溶媒を水に抽出させて乾燥させるために製造工程
が煩雑で、しかも、今後益々厳しくなる環境対策費とし
て高価な回収・処理設備が必要となる。更に、特開平9
−157409号公報による方法では、必要な繊維強度
を維持するためには、ポリエチレングリコールにポリエ
チレングリコール以外の高分子ジオールを混合して使用
する必要がある。しかしながら、両高分子ジオールを1
つの反応系で使用して樹脂を合成した場合、ランダム共
重合体を形成するために両高分子ジオールの特性が平均
化され、両高分子ジオールの特徴が発揮できず、また、
2種以上の有機イソシアネートを使用した場合には、各
有機イソシアネートの反応性の違いから、高水準で均質
な機械的特性及び加工性を維持することができず、吸水
性ポリウレタン繊維の提供が難しかった。
【0004】本発明は、これら従来公知の問題点を解決
して、機械的強度及び加工性に優れた熱可塑性ポリウレ
タン樹脂を用いて吸水性に優れたポリウレタン繊維の製
造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決する手段】前記目的を達成するため、本発
明は、下記の(A)と(B)とを(A)/(B)=1/
9〜5/5の重量比で混合し、次いでこの混合物を用い
て紡糸すること、を特徴とする吸水性ポリウレタン繊維
の製造方法である。 (A)ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート及びジフェニルメタンジイ
ソシアネートからなる群から選ばれた1種以上の有機ジ
イソシアネートと、鎖延長剤と、ポリエチレングリコー
ル及びポリ(オキシエチレン−オキシアルキレン)グリ
コールからなる群から選ばれた1種以上の高分子ジオー
ルとを反応させて得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂。 (B)ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート及びジフェニルメタンジイ
ソシアネートからなる群から選ばれた1種以上の有機ジ
イソシアネートと、鎖延長剤と、ポリエチレングリコー
ル及びポリ(オキシエチレン−オキシアルキレン)グリ
コール以外の高分子ジオールとを反応させて得られる熱
可塑性ポリウレタン樹脂。
【0006】また本発明は、前記(A)が、ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネート及び/又はジフェニルメ
タンジイソシアネートと、鎖延長剤と、ポリエチレング
リコールとを反応させて得られる熱可塑性ポリウレタン
樹脂であり、前記(B)が、ジフェニルメタンジイソシ
アネートと、鎖延長剤と、ポリエチレングリコール及び
ポリ(オキシエチレン−オキシアルキレン)グリコール
以外の高分子ジオールとを反応させて得られる熱可塑性
ポリウレタン樹脂である、前記の吸水性ポリウレタン繊
維の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる有機ジイソシ
アネートは、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート又はこれらの2種以上の混合物であ
り、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及び/又
はジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。これ
らの有機ジイソシアネートは、単独で使用することが望
ましい。
【0008】本発明に用いられる鎖延長剤としては、エ
チレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3
−プロパンジオール、ジエチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,9−ノナンジオール、ビス−β−
ヒドロキシエトキシベンゼン、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、N−フェニルジイソプロパノールアミン、モノエタ
ノールアミンなどの分子量400未満の化合物が挙げら
れる。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以
上を併用してもよい。
【0009】本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂
(A)の合成に用いられる高分子ジオールは、ポリエチ
レングリコール、ポリ(オキシエチレン−オキシアルキ
レン)グリコール又はこれらの混合物であり、ポリエチ
レングリコールが好ましく、数平均分子量500〜50
00のものが更に好ましい。ポリ(オキシエチレン−オ
キシアルキレン)グリコールは、エチレンオキシドと他
のアルキレンオキシドとの共重合物(グリコール)であ
り、吸水性を損なわないものであることが必要である。
【0010】また、本発明における熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂(B)の合成に用いられる高分子ジオールとして
は、ポリエチレングリコール及びポリ(オキシエチレン
−オキシアルキレン)グリコール以外の、数平均分子量
400以上、好ましくは500〜5000のポリエーテ
ルジオール、ポリエステルジオール、ポリエステルアミ
ドジオール、ポリエーテルエステルジオール、ポリカー
ボネートジオールなどが挙げられる。ポリエチレングリ
コール及びポリ(オキシエチレン−オキシアルキレン)
グリコール以外のポリエーテルジオールとしては、例え
ば、テトラヒドロフラン、プロピレンオキシドなどの重
合生成物あるいは共重合生成物、またはポリエーテルの
ビニル単量体によるグラフト重合体が挙げられる。ポリ
エステルジオール及びポリエステルアミドジオールとし
ては、多価アルコールと多価カルボン酸類とから、場合
によりジアミンまたはアミノアルコールを併用して、縮
合反応により得られるものが挙げられる。この多価アル
コールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−
メチルプロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3
−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチルオク
タンジオール、1,9−ノナンジオール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノールが挙げられる。多価カルボン酸
類としては、例えば、琥珀酸、アジピン酸、セバシン
酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸、フタル酸、フタル酸
アルキルエステル類、マレイン酸、フマール酸、イタコ
ン酸が挙げられる。また、ブチロラクトン、バレロラク
トン、カプロラクトンなどの環状エステル類の開環重合
によって得られるものも挙げられる。ポリエーテルエス
テルジオールとしては、上記ポリエステルジオールを得
る際の縮合反応に使用する多価アルコールの一部あるい
は全部に上記のポリエーテルジオールを用いるほかはポ
リエステルジオールと同じようにして得られるものが挙
げられる。ポリカーボネートジオールとしては、1,6
−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールなどのジオールと、ジアルキルカーボネート、ジア
リールカーボネートあるいはエチレンカーボネートのよ
うな環状カーボネートとのエステル交換反応によって得
られるものが挙げられる。
【0011】本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂
(A)及び(B)は、有機ジイソシアネート、鎖延長剤
及び高分子ジオールの3成分を、高分子ジオール及び鎖
延長剤の全活性水素基モル数に対する有機ジイソシアネ
ートのイソシアネート基モル数の比(R値)が0.7〜
1.3、好ましくは0.9〜1.1になるように反応さ
せ製造される。鎖延長剤と高分子ジオールは、鎖延長剤
の活性水素基モル数と高分子ジオールの活性水素基モル
数の比(R′値)が0.1〜1.5になるように使用す
るのが好ましい。
【0012】本発明において熱可塑性ポリウレタン樹脂
(A)と(B)との配合割合は、重量比で1/9〜5/
5、好ましくは2/8〜5/5の範囲である。熱可塑性
ポリウレタン樹脂(A)の重量比が1割に満たないと衣
料分野で要求される吸水性が得られず、また、その重量
比が5割を越えると機械的特性が満足できない。
【0013】本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂
の製造には、公知の熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方
法、例えば、ワンショット法、プレポリマー法、バッチ
反応法、連続反応法、ニーダーによる方法などが採用で
きる。例えば、ニーダーによる方法では、ニーダーに高
分子ジオール及び鎖延長剤を仕込み、80℃に加温後、
有機ジイソシアネートを投入し、10〜60分間反応さ
せ、冷却することにより、粉末状またはブロック状の熱
可塑性ポリウレタン樹脂(A)、(B)を製造すること
ができる。これらの粉末状またはブロック状の樹脂は、
必要に応じ押出機などによりペレット状にした後、熱可
塑性ポリウレタン樹脂(A)と(B)とを重量比で1/
9〜5/5の比率で混合して、一軸又は多軸押出機など
の一般的な混練り機を用いて混練して、ストランドカッ
ト法、水中カット法等の方法でペレット状に造粒する。
【0014】本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂
を製造する際には、必要に応じて触媒を使用することが
できる。触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ト
リエチレンジアミン、N−メチルイミダゾール、N−エ
チルモルホリン、1,8−ジアザビクシロ−5,4,0
−ウンデセン−7(DBU)などのアミン類、酢酸カリ
ウム、スタナスオクトエート、ジブチルチンジラウネー
トなどの有機金属類、トリブチルホスフィン、ホスフォ
レン、ホスフォレンオキサイドなどのリン系化合物が挙
げられる。
【0015】本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂
には、必要に応じて他の樹脂を併用することができる。
このような樹脂としては、例えば、ABS樹脂、SAN
樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリエステルエーテル、ポリカーボネート、
エポキシ樹脂、アミノ樹脂、フェノール樹脂、シリコー
ン樹脂、フッ素樹脂が挙げられる。また、他の親水性樹
脂、例えば、親水性アクリル樹脂、ポリアクリルアミ
ド、親水性セルロース樹脂なども添加することができ
る。これらの樹脂は、本発明における熱可塑性ポリウレ
タン樹脂(A)、(B)混合物100重量部に対し10
0重量部以下の範囲で添加することができる。
【0016】本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂
には、必要に応じて他の物質を添加することができる。
このような物質としては、例えば、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、耐熱性向上剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、導
電付与剤、着色剤、無機および有機充填剤、繊維系補強
材、加水分解防止剤、反応遅延剤が挙げられる。
【0017】本発明における繊維の製造方法としては、
前記の方法で得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂(混合
物)を用いて、従来公知のポリウレタン弾性繊維の溶融
紡糸法により行うことができる。また、他の製造法、例
えば、熱可塑性ポリウレタン樹脂(混合物)を一度溶剤
に溶解させる湿式紡糸法又は乾式紡糸法で行うこともで
きるが、前記の溶融紡糸法が工程簡易で好ましい。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、ポリエチレングリコー
ル及びポリ(オキシエチレン−オキシアルキレン)グリ
コールの1種以上の高分子ジオールと、これら以外の高
分子ジオールの有機ポリイソシアネートとの反応性の類
似からくる特徴の希薄化の問題を解決する方法として、
それぞれ別々の反応系で2種類の熱可塑性ポリウレタン
樹脂を合成し、用意して、この2種類の樹脂を均一に混
合したペレットを用いることで、機械的特性および加工
性に優れ、かつ、吸水性に優れた繊維の製造方法を提供
することが可能となった。また、本発明により得られる
繊維は、体積抵抗値が帯電防止域(108 〜1010Ω・
cm)にあることから、特に冬期に問題となる静電気防
止策にも役立つものである。そのため、本発明により得
られる繊維は、スキーウェアー、ゴルフウェアー、ユニ
フォームなどのスポーツウェアー、肌着、医療及び半導
体施設で使用される静電気対策衣料、パンティーストッ
キング、靴下、サポーター、帽子、手袋、包帯、不織布
などに有用である。
【0019】
【実施例】本発明について、実施例によりさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらにより何ら限定して解釈さ
れるものではない。合成例、実施例及び比較例におい
て、「部」は全て「重量部」を、「%」は全て「重量
%」を意味する。
【0020】合成例1 攪拌機の付いた反応容器に、高分子ジオールとしてポリ
エチレングリコール(東邦化学(株)製PEG200
0、水酸基価56.4mgKOH/g)を100部と、
鎖延長剤として1,4−ブタンジオール(以下1,4−
BGという)を13.5部と、イルガノックス1010
を0.84部と、チヌビンPを0.42部加えて均一に
混合し、更に、100℃に調整後、常温の4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート(以下MDIという)
を52.5部加えて、ウレタン化反応を行った。反応物
が90℃になったところでバット上に流し込み固化させ
た。得られた固形物を80℃の電気炉で24時間熟成さ
せ、冷却した後、固形物を粉砕し熱可塑性ポリウレタン
樹脂(以下TPUという)(A−1)を162部得た。
【0021】合成例2 攪拌機の付いた反応容器に、高分子ジオールとしてポリ
テトラメチレンエーテルグリコール(保土谷化学工業
(株)製PTG1000、水酸基価112mgKOH/
g、以下PTMGという)を100部と、鎖延長剤とし
て1,4−BGを14.4部と、イルガノックス101
0を0.92部と、チヌビンPを0.46部加えて均一
に混合し、更に、100℃に調整後、常温のMDIを6
8.9部加えて、ウレタン化反応を行った。反応物が9
0℃になったところでバット上に流し込み固化させた。
得られた固形物を80℃の電気炉で24時間熟成させ、
冷却した後、固形物を粉砕して、TPU(B−1)を1
80部得た。
【0022】TPU(A−1)、TPU(B−1)と、
上記と同様の方法で製造したTPU(商品)を表1に示
す。なお、表1において、PEGはポリエチレングリコ
ールであり、PLCはポリカプロラクトンジオールであ
り、PCはポリカーボネートジオールであり、H12MD
Iはジシクロヘキシルメタンジイソシアネートである。
【0023】
【表1】
【0024】実施例1 表1に示す合成例1のTPU(A−1)と合成例2のT
PU(B−1)とを4/6の重量比で均一に混合し、単
軸押出機でストランド状に押出してからカットして、ペ
レットを得た。このペレットを80℃で20時間真空乾
燥し、通常の単軸押出機付き紡糸機より、紡糸温度21
5℃、紡糸速度500m/minで50デニールの弾性
糸を得た。巻き取られた弾性糸を、低温下に置いて、8
0℃で20時間熟成し、更に室温、60%R.H下に3
日間熟成した。各種物性を測定し、これらの結果を表2
に示す。 〔物性試験方法〕 1.吸水性 前記50デニールの弾性糸を常温の水に30秒間浸漬し
た後の重量変化から、吸水率(%)を求めた。 2.紡糸性 前記単軸押出機付き紡糸機での紡糸時における糸切れの
多少を次の3段階で示す。 ○:糸切れなし △:わずかに糸切れあり ×:時
々糸切れあり 3.強度 JIS−I−1070の方法に準じて測定した。 4.体積固有抵抗値 紡糸に使用した前記ペレットから射出成型機で厚さ2m
mのシートを作製し、JIS−K−6911の方法で絶
縁抵抗測定機を用いて測定した。
【0025】実施例2 実施例1の配合内容だけをTPU(A−2)/TPU
(B−1)=3/7(重量比)に変えて同様に各種物性
を測定した。この結果を表2に示す。 実施例3 実施例1の配合内容だけをTPU(A−3)/TPU
(B−1)=3/7(重量比)に変えて同様に各種物性
を測定した。この結果を表2に示す。 実施例4 実施例1の配合内容だけをTPU(A−2)/TPU
(B−2)=3/7(重量比)に変えて同様に各種物性
を測定した。この結果を表2に示す。 実施例5 実施例1の配合内容だけをTPU(A−2)/TPU
(B−3)=3/7(重量比)に変えて同様に各種物性
を測定した。この結果を表2に示す。 実施例6 実施例1の配合内容だけをTPU(A−2)/TPU
(B−4)=3/7(重量比)に変えて同様に各種物性
を測定した。この結果を表2に示す。 実施例7 実施例1の配合内容だけをTPU(A−2)/TPU
(B−2)=4/6(重量比)に変えて同様に各種物性
を測定した。この結果を表2に示す。 実施例8 実施例1の配合内容だけをTPU(A−2)/TPU
(B−2)=2/8(重量比)に変えて同様に各種物性
を測定した。この結果を表2に示す。
【0026】比較例1 最終的な原料組成が実施例1と同じようになるように、
まず、攪拌機の付いた反応容器に、高分子ジオールとし
てPTMGを57.61部と、ポリエチレングリコール
(東邦化学(株)製PEG2000、水酸基価56.4
mgKOH/g)を42.39部と、鎖延長剤として
1,4−BGを14.02部と、イルガノックス101
0を0.89部と、チヌビンPを0.44部加えて均一
に混合し、100℃に調整後、常温のMDIを61.9
5部加えて、ウレタン化反応を行った。反応物が90℃
になったところでバット上に流し込み固化させた。得ら
れた固形物を80℃の電気炉で24時間熟成させ、冷却
した後、固形物を粉砕して172部のTPUを得た。こ
れを単軸押出機でストランド状に押出してからカットし
てペレット状にして、実施例1と同様に、このペレット
を80℃で20時間真空乾燥し、通常の単軸押出機付き
紡糸機より、紡糸温度215℃、紡糸速度500m/m
inで紡糸した。この結果を表2に示す。
【0027】比較例2 攪拌機の付いた反応容器に、高分子ジオールとしてPT
MGを70.0部と、ポリエチレングリコール(東邦化
学(株)製PEG1000、水酸基価112mgKOH
/g)を30.0部と、鎖延長剤として1,4−BGを
16.83部と、イルガノックス1010を0.93部
と、チヌビンPを0.46部加えて均一に混合し、10
0℃に調整後、常温のジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート(H12MDI)を28.06部加えて数分間攪
拌した後、更に、MDIを48.23部加えて、ウレタ
ン化反応を行った。反応物が90℃になったところでバ
ット上に流し込み固化させた。得られた固形物を80℃
の電気炉で24時間熟成させ、冷却した後、固形物を粉
砕して189部のTPUを得た。これを単軸押出機でス
トランド状に押出してからカットしてペレット状にし
て、実施例1と同様に、このペレットを80℃で20時
間真空乾燥し、通常の単軸押出機付き紡糸機より、紡糸
温度215℃、紡糸速度500m/minで紡糸した。
この結果を表2に示す。
【0028】比較例3 実施例4の配合内容だけをTPU(A−2)/TPU
(B−2)=0.5/9.5(重量比)に変えて同様に
各種物性を測定した。この結果を表2に示す。 比較例4 実施例4の配合内容だけをTPU(A−2)/TPU
(B−2)=7/3(重量比)に変えて同様に各種物性
を測定した。この結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 眞人 神奈川県愛甲郡愛川町中津1406−6 Fターム(参考) 4L035 BB32 EE05 MH02 MH03 MH07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)と(B)とを(A)/
    (B)=1/9〜5/5の重量比で混合し、次いでこの
    混合物を用いて紡糸すること、を特徴とする吸水性ポリ
    ウレタン繊維の製造方法。 (A)ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキ
    サメチレンジイソシアネート及びジフェニルメタンジイ
    ソシアネートからなる群から選ばれた1種以上の有機ジ
    イソシアネートと、鎖延長剤と、ポリエチレングリコー
    ル及びポリ(オキシエチレン−オキシアルキレン)グリ
    コールからなる群から選ばれた1種以上の高分子ジオー
    ルとを反応させて得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂。 (B)ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキ
    サメチレンジイソシアネート及びジフェニルメタンジイ
    ソシアネートからなる群から選ばれた1種以上の有機ジ
    イソシアネートと、鎖延長剤と、ポリエチレングリコー
    ル及びポリ(オキシエチレン−オキシアルキレン)グリ
    コール以外の高分子ジオールとを反応させて得られる熱
    可塑性ポリウレタン樹脂。
  2. 【請求項2】 前記(A)が、ジシクロヘキシルメタン
    ジイソシアネート及び/又はジフェニルメタンジイソシ
    アネートと、鎖延長剤と、ポリエチレングリコールとを
    反応させて得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂であり、
    前記(B)が、ジフェニルメタンジイソシアネートと、
    鎖延長剤と、ポリエチレングリコール及びポリ(オキシ
    エチレン−オキシアルキレン)グリコール以外の高分子
    ジオールとを反応させて得られる熱可塑性ポリウレタン
    樹脂である、請求項1に記載の吸水性ポリウレタン繊維
    の製造方法。
JP10330174A 1998-11-05 1998-11-05 吸水性ポリウレタン繊維の製造方法 Pending JP2000144532A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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