JP2000143861A - ポリオレフィン樹脂発泡体 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂発泡体

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JP2000143861A
JP2000143861A JP10314187A JP31418798A JP2000143861A JP 2000143861 A JP2000143861 A JP 2000143861A JP 10314187 A JP10314187 A JP 10314187A JP 31418798 A JP31418798 A JP 31418798A JP 2000143861 A JP2000143861 A JP 2000143861A
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foam
polyolefin resin
powder
resin
weight
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JP10314187A
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Takemi Matsuno
竹己 松野
Takeshi Harunari
武 春成
Hideo Fuwa
日出生 不破
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Nakata Coating Co Ltd
Tosoh Corp
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Nakata Coating Co Ltd
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性及び耐熱性に優れ、且つ複雑な形状を
有するポリオレフィン樹脂発泡体を提供する。 【解決手段】 ゲル分率が70〜95%であり、かつ発
泡倍率が2〜10倍であることを特徴とするポリオレフ
ィン樹脂発泡体を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柔軟性及び耐熱性
に優れ、かつ複雑な形状を有するポリオレフィン樹脂発
泡体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、ポリオレフィン樹脂発泡体は
耐候性、耐油性、耐水性等の優れた特性を有するが、耐
熱性と柔軟性のバランスに劣るといった問題がある。そ
の理由としては、ポリオレフィン樹脂の耐熱性が主に、
ポリオレフィン樹脂の結晶化度、及び結晶構造に起因す
るためであり、つまり、結晶化度が高く、結晶構造が剛
直である程、優れた耐熱性が得られるが、逆に柔軟性を
低下させることにつながるためである。耐熱性と柔軟性
を兼ね備えた樹脂としては、塩化ビニル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、あるいは加硫ゴムなどが一般に知られ、これ
ら樹脂を用いた発泡体は、それぞれ幅広い分野にて使用
されている。しかし、塩化ビニル樹脂発泡体、及びポリ
ウレタン樹脂発泡体については、リサイクル性の乏し
さ、あるいは有害性等を指摘されるケースもあり、使用
できる用途範囲が制約されつつある。また、加硫ゴムに
関しては、成形性に乏しく、複雑な形状の発泡体が得ら
れないといった問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、柔軟
性及び耐熱性に優れ、且つ複雑な形状を有するポリオレ
フィン樹脂発泡体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
に鑑み鋭意検討した結果、ポリオレフィン樹脂、有機過
酸化物、及び熱分解型発泡剤よりなる熱可塑性パウダー
をパウダースラッシュ成形することにより得られる特定
のゲル分率、及び発泡倍率を有する発泡体が上記目的を
満たすことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、ゲル分率が70〜9
5%であり、かつ発泡倍率が2〜10倍であることを特
徴とするポリオレフィン樹脂発泡体に関するものであ
る。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で言うポリオレフィン樹脂
とはエチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタ
デセン、1−エイコセン等のオレフィン、あるいはブタ
ジエン、イソプレン等のジオレフィンを単独重合または
共重合した重合体、さらには、上記オレフィンあるいは
ジオレフィンと酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸、メタクリル酸エステル、ビニルアルコール、
マレイン酸などのモノマーとの共重合体などが含まれ、
これらポリオレフィン樹脂は、単独もしくは二種以上混
合して用いることができる。これらポリオレフィン樹脂
の内、成形性、及び柔軟性の面から、エチレン・エチル
アクリレート共重合体樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重
合体樹脂、及びこれら樹脂の混合組成物が特に好まし
い。
【0008】また、上記ポリオレフィン樹脂は各種の添
加剤や低分子量ポリマー、ゴム類を含有していてもよ
い。また、成形性の向上、あるいは整泡等の目的から、
各種フィラーを含有させることもできる。添加剤として
は、例えば、パラフィン系プロセスオイルなどの鉱物油
系軟化剤、フェノール系、リン系、アミン系、イオウ系
等の酸化防止剤、耐侯安定剤、内部添加離型剤、着色顔
料などが挙げられ、低分子量ポリマーとしては、低分子
量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポ
リスチレン、オリゴエステルアクリレート、液状ゴム、
ジシクロペンタジエン樹脂、石油樹脂、ポリヒドロキシ
ポリオレフィン、ポリブテン−1などが挙げられる。ま
た、ゴム類としては例えば、アクリルゴム、アクリロニ
トリル/ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴ
ム、液状ゴム、エチレン/プロピレンゴム、クロロスル
フォン化ポリエチレン、クロロプレンゴム、シリコーン
ゴム、多硫化ゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、フッ
素ゴム、スチレン/ブタジエンゴム等の合成ゴム、天然
ゴムなどが挙げられる。そして、これらゴム類は、有機
過酸化物等の存在下で動的に熱処理する既知の方法によ
り、部分架橋したものであってもよい。
【0009】また、フィラーとしては、例えばシリカ、
アルミナ、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化鉄、酸化スズ、酸化アンチモン、フェライト類
等の酸化物、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、
塩基性炭酸マグネシウム等の水酸化物、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドー
ソナイト、ハイドロタルサイト等の炭酸塩、硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、石膏繊維等の硫酸塩、ケイ酸カル
シウム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、
活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、
ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルーン等のケイ
酸塩、窒化アルミ、窒化ホウ素、窒化ケイ素等の窒化
物、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭化
バルーン、木炭粉末等の炭素類、テフロン粉、木粉、皮
粉、パルプ、ゴム粉等の有機物、各種金属粉、チタン酸
カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミボレート、硫
化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ほう酸亜
鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、アラミド繊維、ゼオライ
トなどが挙げられる。
【0010】本発明に用いられる有機過酸化物は、ポリ
オレフィン樹脂に架橋構造を導入させ、耐熱性を付与す
る目的で使用されるものであり、分子中に−O−O−結
合を持ち、熱的に分解して遊離ラジカルを生成し得る有
機化合物として、一般的にジアシルパーオキサイド、パ
ーオキシケタール、パーオキシエステル、パーオキシケ
タール、ジアルキルパーオキサド、ハイドロパーオキサ
イド等に分類されるものが挙げられる。本発明では、安
全性、ポリオレフィン樹脂との反応性等の面から、特に
α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピ
ルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−
3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ
−t−パーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド
が好ましい。上記有機過酸化物は単独、もしくは二種以
上を混合して用いてもよい。また、本発明では、架橋を
促進させる目的から、上記有機過酸化物に架橋助剤とし
て、例えばトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシ
アヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、1,2−ポリブタジエン、ジビニルベンゼン等の多
官能性モノマーを用いてもよい。
【0011】本発明の熱分解型発泡剤とは、溶融樹脂中
で熱分解によりガスを発生し、樹脂を発泡させる目的で
使用される化学発泡剤であり、アゾジカルボンアミド、
N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,
4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等
の有機発泡剤、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素アンモニウム等の無機発泡剤が挙げられる。こ
れら発泡剤は単独、もしくは二種以上を混合して用いて
もよい。
【0012】本発明のポリオレフィン樹脂発泡体はゲル
分率70〜95%、発泡倍率2〜10倍であること特徴
とするものである。ここで言うゲルとは、架橋反応の結
果、樹脂中の分子鎖が複雑に結合、あるいは絡み合って
形成された巨大分子量成分を指し、ゲル分率が70%未
満の場合には耐熱性が十分ではなく、95%を越える場
合には、発泡体が脆くなり、実用に耐えない。また、発
泡倍率が2倍未満である場合には柔軟性に劣り、10倍
を越える場合には、耐熱性が低下するといった問題が生
じる。
【0013】このような本発明の発泡体は、メルトフロ
ーレートが10〜30g/10分であり、示差走査熱量
計(DSC)による最高融解ピーク温度(以下、融点と
いう)が40〜130℃であるポリオレフィン樹脂10
0重量部、有機過酸化物0.1〜7重量部、熱分解型発
泡剤1〜10重量部より成る熱可塑性パウダーをパウダ
ースラッシュ成形することにより得られる。
【0014】上記パウダースラッシュ成形法とは、まず
第一工程で被塗装物ないしは金型に熱可塑性パウダーを
付着させ、次いで第二工程の加熱処理によって熱可塑性
パウダーを融着させて均一皮膜を形成させ、最後にこれ
を冷却固化して成形品を得る方法である。そして、熱可
塑性パウダーに予め、有機過酸化物、及び熱分解型発泡
剤を含有させておけば、上記第二工程の加熱処理によっ
て、有機過酸化物より遊離ラジカルが発生して樹脂が架
橋されるとともに、発泡剤が分解してガス化することに
よって樹脂が膨張して発泡体が得られるのである。ま
た、パウダースラッシュ成形法の特徴として、複雑な成
形体が得られるといったことが挙げられる。
【0015】つまり、成形に供される熱可塑性パウダー
は空気層を媒体とした一種の流体としてとらえることが
でき、粘弾性を有する溶融樹脂にくらべ、流動性が非常
に優れることから、非常に複雑な形状に賦形することが
できるのである。
【0016】従って、本成形法により得られる発泡体に
ついては、従来の型発泡成形、射出成形、押出成形など
の方法によっては得ることのできなかった複雑形状を有
することができる。ところで、パウダースラッシュ成形
法は成形過程での混練を必要とせずに、加熱処理のみに
よって熱可塑性パウダーどうしを融着させて成形品を得
るという特徴を有するため、パウダースラッシュ成形に
用いられる熱可塑性パウダーには、1秒-1以下という低
いせん断速度での高流動性が求められる。
【0017】従って、本発明に用いられる熱可塑性パウ
ダーは、メルトフローレートが10〜30g/10分で
あり、融点が40〜130℃、より好ましくは60〜1
20℃であるポリオレフィン樹脂100重量部、有機過
酸化物0.1〜7重量部、より好ましくは0.5〜5重
量部、熱分解型発泡剤1〜10重量部より成り、ポリオ
レフィン樹脂のメルトフローレートが10g/10分に
満たない場合には、パウダーの融着性が乏しくなり、発
泡倍率、及び細部の型転写性が低下する。30g/10
分を越える場合には、架橋反応による高分子量化が困難
となり、また、気泡粗大化により発泡倍率が過剰に上昇
することから、耐熱性が不足する。また、融点が40℃
未満の場合には、パウダースラッシュ成形時におけるパ
ウダーの流動性が低下して複雑形状に賦形することが困
難となり、130℃を越える場合には、パウダーの融着
と架橋、及び発泡が並行して起こり易くなるため、発泡
倍率の低下や、気泡の粗大化による発泡体の不均質化を
招く結果となるとともに、樹脂の結晶化度の上昇、ある
いは結晶構造の剛直化による柔軟性の低下が著しくな
る。また、有機過酸化物が0.1重量部に満たない場合
には、架橋反応が不充分となって耐熱性が不足し、7重
量部を越える場合には、熱可塑性パウダーの融着性が乏
しくなり、得られる発泡体に大きな空洞が発生するばか
りか、細部の型転写性に劣る。熱分解型発泡剤に関して
は、1重量部未満の場合には発泡倍率が不足するため、
発泡体の柔軟性が不充分となり、10重量部を越える場
合には、過剰な発泡ガス圧によって整泡が困難になるた
め、気泡構造、あるいは厚み等が不均質な発泡体とな
る。
【0018】パウダースラッシュ成形に用いられる熱可
塑性パウダーは、下記の方法によって製造することがで
きる。すなわち、ポリオレフィン樹脂パウダー、発泡
剤、有機過酸化物をヘンシェルミキサー、タンブラー型
ブレンダー、V型ブレンダー等の混合機でドライブレン
ドする方法、ポリオレフィン樹脂ペレット、発泡剤、有
機過酸化物をドライブレンドした後、バンバリーミキサ
ー、押出機、加圧ニーダー、ロールミキサー等の混練機
にて加熱溶融混練してペレット化し、該ペレットを粉砕
してパウダー化する方法、ポリオレフィン樹脂ペレッ
ト、発泡剤、有機過酸化物をドライブレンドした後、粉
砕してパウダー化する方法等が挙げられる。また、発泡
剤と有機過酸化物をそれぞれ別々に、異なった方法でブ
レンドさせることも可能である。
【0019】樹脂ペレットを粉砕する方法としては一般
に、 (a)樹脂ペレットを−50〜−100℃に液体窒素、
あるいはドライアイスで冷凍し、粉砕機により機会粉砕
する方法(以下冷凍粉砕という) (b)樹脂ペレットを多量の空気流で摩擦熱を除去しつ
つ、あるいは冷却手段を伴わないで、粉砕機により機械
的に粉砕する方法(以下常温粉砕という) (c)樹脂を高温で溶剤に溶かして冷却沈殿させ、温度
による溶解度の差を利用して沈殿させるか、あるいは溶
液に非溶剤を加えて沈殿させる方法(以下化学粉砕とい
う)の三法が広く用いられており、いずれの方法も利用
できるが、粉砕コストの面から常温粉砕が特に好まし
い。
【0020】本発明の発泡成形体の用途としては、例え
ば、自動車分野におけるインストルメントパネル、ド
ア、天井、ステアリングホイールカバー、フェンダーカ
バー、ピラー、サンバイザー等の内装材、包装・梱包分
野における包装内装材、搬送用緩衝材、精密機器ケー
ス、部品通函等、土木分野における目地材、パッキング
材、オイルフェンス、パネル、防舷材、フロート、防振
マット、養生シート等、建築分野におけるバックアップ
材、屋根材、天井材、床材、目地材、屋上防水シート、
蓄熱層、防振パネル、配管固定材等、断熱分野における
保冷コンテナ、各種防露材、タンク保温材、配管保温材
等、農林水産分野における農業用保温シート、魚網、養
殖棚、水耕栽培用部材等、スポーツ分野におけるゴルフ
バッククッション、体操用マット、サーフボード、跳び
箱芯材、水中スポーツ用品、各種プロテクター芯材、パ
ターコース等、雑貨分野における玩具、健康器具、教育
器具、寝具、各種マット、ジョイントカーペット、衣料
用パッド材、デスクマット、切り文字、食品棚シート、
履き物、カバン等が挙げられる。
【0021】
【実施例】以下、本発明について実施例により説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例、及び比較例中における各種の測定、並び
に発泡体の評価方法は、下記の通り行った。
【0022】ゲル分率:切断した発泡体5mmg(W1
とする)を試料瓶に入れ、その中にキシレン50mlを
加えアルミブロックバスを用いて120℃にて12時間
抽出を行い、その後ステンレス金網で濾過して金網上の
未溶解分を105℃にて5時間乾燥して秤量し(W2
する)、次式に従い求める。
【0023】ゲル分率=(W2/W1)×100 発泡倍率:得られた発泡体より5cm角の試験片を採取
し、JIS K6767(1976)に従って見かけ密
度(S1)を測定した。また、粉砕に供したものと同じ
ポリオレフィン樹脂ペレットを圧縮成形機により圧縮、
溶融させた後冷却して得られた試験片の密度(S2)を
JIS K7112(1980)、水中置換法に従って
測定し、S2をS1により除して得られた値を発泡倍率と
した。
【0024】メルトフローレート:JIS K7210
に従い、190℃、2.16kg荷重で測定した。
【0025】融点:DSC(セイコー電子工業株式会社
製 装置名「DSC200」)を用いて、昇温速度10
分/℃で測定した。
【0026】柔軟性:JIS K6767(1976)
に従い、25%歪み時における圧縮硬さを測定した。
【0027】耐熱性:JIS K6767(1976)
に準じ、110℃の条件下にて、加熱寸法変化率を測定
した。
【0028】形状:下記基準に従い、形状の評価を行っ
た。 ○:均一に発泡し、厚みバランスが良好である。 △:発泡の均一性、厚みバランスのいずれかが悪い。 ×:不均一に発泡し、厚みバランスが悪い。
【0029】※熱可塑性パウダーの製造方法 ポリオレフィン樹脂、有機過酸化物、及び熱分解型発泡
剤をタンブラーミキサーによりドライブレンドした後、
粉砕機(ターボ工業社製、装置名「ターボミルT−40
0型」)により常温粉砕することにより熱可塑性パウダ
ーを得た。
【0030】※パウダースラッシュ成形法による発泡体
の製造方法 上記のようにして得られた熱可塑性パウダーを一軸回転
粉末成形装置に取り付けた300mm×300mm、深
さ250mmのステンレス製角形容器(以下パウダー供
給ボックスという〈図1に平面図、図2に立体図、図3
に側面図を示す〉)に2kg投入した。該パウダー供給
ボックスの上部に予め200℃に加熱した300mm×
300mm、深さ100mmのニッケル電鋳金型(図4
に平面図、図5に側面図を示す)をクランプで取り付
け、パウダー供給ボックスと電鋳金型を同時に左右に各
5回転づつ回転させた。次いで、電鋳金型を2〜3回た
たき、過剰のパウダーを払い落とした後、供給ボックス
から電鋳金型を外し、200℃の加熱炉内で付着樹脂を
5分間加熱した。そして、加熱炉内から取り出した電鋳
金型を水冷し、金型より発泡体を取り外した。
【0031】実施例1 ポリオレフィン樹脂としてエチレン・エチルアクリレー
ト共重合体樹脂(日本ポリオレフィン株式会社製 商品
名「ジェイレクスEEA A6200」、メルトフロー
レート20g/10分、融点80℃)100重量部、熱
分解型発泡剤としてアゾジカルボンアミド(三協化成株
式会社製 商品名「セルマイクCAP」)5重量部、有
機過酸化物として2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキシン−3(日本油脂株式会社製
商品名「パーヘキシン25B−40」)3.5重量部
から成る熱可塑性パウダーを前記する方法に従って調整
した後、該熱可塑性パウダーをパウダースラッシュ成形
に供して、発泡体を得た。得られた発泡体は柔軟性、耐
熱性に優れ、形状も満足できるものであった。その結果
を表1に示す。
【0032】比較例1〜4 実施例1に示すポリオレフィン樹脂、熱分解型発泡剤、
及び有機過酸化物を用い、表1に示す組成比の熱可塑性
パウダーを調整した後、パウダースラッシュ成形に供し
た。得られた発泡体の評価結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】実施例2 ポリオレフィン樹脂としてエチレン・酢酸ビニル共重合
体樹脂(東ソー株式会社製、商品名「ウルトラセン63
3」、メルトフローレート20g/10分、融点83
℃)100重量部、熱分解型発泡剤として4,4’−オ
キシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(三協化成
株式会社製 商品名「セルマイクS」)6重量部、有機
過酸化物としてジ−t−ブチルパーオキサイド(日本油
脂株式会社製商品名「パーブチルD」)2重量部から成
る熱可塑性パウダーを前記する方法に従って調製した
後、該熱可塑性パウダーをパウダースラッシュ成形に供
して、発泡体を得た。得られた発泡体は柔軟性、耐熱性
に優れ、形状も満足できるものであった。その結果を表
2に示す。
【0035】比較例5 実施例2において、ポリオレフィン樹脂としてエチレン
・酢酸ビニル共重合体樹脂(東ソー株式会社製、商品名
「ウルトラセン637」、メルトフローレート8g/1
0分、融点83℃)を用いたこと以外は、実施例2と同
様にして発泡体を得た。得られた発泡体は発泡倍率に乏
しく、柔軟性に欠けるものであった。その結果を表2に
示す。
【0036】比較例6 実施例2において、ポリオレフィン樹脂としてエチレン
・酢酸ビニル共重合体樹脂(東ソー株式会社製、商品名
「ウルトラセン720」、メルトフローレート150g
/10分、融点69℃)を用いたこと以外は、実施例2
と同様にして発泡体を得た。得られた発泡体には空洞が
多数認められた。その結果を表2に示す。
【0037】比較例7 実施例2において、ポリオレフィン樹脂として高密度ポ
リエチレン樹脂(東ソー株式会社製、商品名「ニポロン
ハード1000」、メルトフローレート20g/10
分、融点134℃)を用いたこと以外は、実施例2と同
様にして発泡体を得た。得られた発泡体は発泡倍率に乏
しく、柔軟性に欠けるものであった。その結果を表2に
示す。
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】実施例より明らかなように、本発明のポ
リオレフィン樹脂発泡体は、耐熱性と柔軟性のバランス
に優れた型物の発泡体であり、環境問題の制約を受ける
こともなく、さまざまな用途に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で用いた粉末成形用パウダー
供給ボックスの平面図。
【図2】実施例及び比較例で用いた粉末成形用パウダー
供給ボックスの立面図。
【図3】実施例及び比較例で用いた粉末成形用パウダー
供給ボックスの側面図。
【図4】実施例及び比較例で用いた粉末成形用ニッケル
電鋳金型の平面図。
【図5】実施例及び比較例で用いた粉末成形用ニッケル
電鋳金型の側面図。
【符号の説明】
1:一軸回転ハンドル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:04 (72)発明者 不破 日出生 三重県四日市市羽津戊200−9 Fターム(参考) 4F074 AA16 AA22 AA23 AB03 AB05 BA13 BA16 BA18 BB02 CA25 CC04X CC04Y CC42 CC62 DA32 DA33 DA35 DA36 DA39 DA40 DA45 DA46 4F205 AA03C AA04E AA21 AB02 AB19 AC04 AE10 AG20 GA13 GB01 GC04 GE03 GE24 GF01 GF02 GF04 GF47 GN01 GN13 4J002 BB001 EK016 EK036 EK046 EK056 EQ017 ES007 EV267 FD146 FD327

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲル分率が70〜95%であり、かつ発
    泡倍率が2〜10倍であることを特徴とするポリオレフ
    ィン樹脂発泡体。
  2. 【請求項2】 メルトフローレートが10〜30g/1
    0分であり、かつ示差走査熱量計による最高融解ピーク
    温度が40〜130℃であるポリオレフィン樹脂100
    重量部、有機過酸化物0.1〜7重量部、熱分解型発泡
    剤1〜10重量部より成る熱可塑性パウダーをパウダー
    スラッシュ成形することにより得られることを特徴とす
    る請求項1に記載のポリオレフィン樹脂発泡体。
JP10314187A 1998-11-05 1998-11-05 ポリオレフィン樹脂発泡体 Pending JP2000143861A (ja)

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