JP2000143549A - ポリヌクレオチドを細胞にトランスフェクトさせる治療用組成物の製造におけるマグネシウム(Ma2+)の使用、および遺伝子治療に有用な組成物 - Google Patents

ポリヌクレオチドを細胞にトランスフェクトさせる治療用組成物の製造におけるマグネシウム(Ma2+)の使用、および遺伝子治療に有用な組成物

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JP2000143549A JP11278505A JP27850599A JP2000143549A JP 2000143549 A JP2000143549 A JP 2000143549A JP 11278505 A JP11278505 A JP 11278505A JP 27850599 A JP27850599 A JP 27850599A JP 2000143549 A JP2000143549 A JP 2000143549A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 in vivoにおいて、細胞へポリヌクレオ
チドを導入するための、治療用組成物の製造における、
マグネシウム(Mg2+)の使用。 【効果】 上記の組成物は遺伝子治療、ワクチン接種、
および遺伝子ペースの生成物が、in vivoで細胞に投与
される治療または予防状況のいずれにも有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明は、細胞へのポリヌクレオチドの
トランスフェクションを改善する治療用組成物の製造の
ためのマグネシウム(Ma2+)の使用に関する。かか
る組成物は遺伝子治療、ワクチン接種、および遺伝子ベ
ースの生成物がin vivoで細胞に投与される治療または
予防状況のいずれにも有用である。
【0002】遺伝子治療は一般に、主として恒久的治癒
が機能的遺伝子を導入することにより達成され得る遺伝
性の欠損疾患(嚢胞性繊維症、栄養失調、血友病など)
に適用できると考えられている。しかしながら、はるか
に多くの疾患群、特に後天的疾患(癌、エイズ、多発性
硬化症など)は、有益なタンパク質を産生するよう宿主
細胞を一時的に操作することにより治療できる可能性が
ある。
【0003】応用としては、例えば筋ジストロフィー
の、または嚢胞性繊維症の治療がある。デュシェーヌ/
ベッカー筋ジストロフィーおよび嚢胞性繊維症の遺伝子
が同定されており、それらはそれぞれジストロフィンお
よ嚢胞性繊維症膜貫通調節タンパク質(CFTR)と呼
ばれるポリペプチドをコードしている。これらの遺伝子
の、それぞれ患者の筋肉または肺細胞内での直接発現
は、標的とされる組織における機能的ポリペプチドの発
現により症状の著しい改善に寄与するはずである。さら
に嚢胞性繊維症の研究では、肺疾患の症状を著しく改善
するためには、肺上皮細胞の約5%だけでCFTR遺伝
子産物の発現が達成されればよいことが示唆されてい
る。
【0004】遺伝子治療のもう1つの応用はワクチン接
種である。これに関しては、脊椎動物細胞において導入
されたポリペプチドによりコードされる免疫原産物を発
現・分泌させるか、または主要組織適合抗原に関してこ
れら細胞に提示させ、それにより発現した免疫原に対す
る免疫応答を惹起する。機能的ポリヌクレオチドは、一
時的トランスフェクションと呼ばれる、注目される遺伝
子の一時的発現、またはポリヌクレオチドの宿主ゲノム
への組み込みの結果起こる宿主細胞の永久的トランスフ
ェクションのいずれかが起こる種々の技術により細胞に
導入することができる。
【0005】遺伝子治療の成功は、生物の細胞内へのゲ
ノム情報の効果的な送達と発現にかかっている。今日用
いられているほとんどの送達メカニズムが、ウイルスベ
クター、特にアデノおよびレトロウイルスベクターを含
んでいる。ウイルスは、細胞膜の通過、リソソーム分解
の回避、それらのゲノムの核への送達を含む、この目的
を達成するための多様で極めて精巧なメカニズムを発達
させており、そのためにヒトに適用されるワクチン接種
または遺伝子治療における多くの遺伝子送達適用におい
て使用されてきた。このウイルスの使用にはいくつかの
不利な点があり、すなわち、レトロウイルスベクターは
大きなDNA(例えば、およそ13Kbのジストロフィ
ン遺伝子)を収容することができないこと、レトロウイ
ルスゲノムは宿主細胞のDNAに組み込まれるが、そう
すると受容細胞に遺伝子変異を引き起こし、感染力のあ
るウイルス粒子がその生物内または環境中に拡散される
可能性があること、またアデノウイルスベクターは処置
された患者で強力な免疫応答を誘導し得ることである(M
c Coy et al., Human Gene Therepy 6 (1995), 1553-15
60; Yang et al., Immunity 1 (1996), 433-442)。しか
しながらやはり、これらの欠点にもかかわらず、現在の
ところウイルスベクターはそれらの有効性のため最も有
用な送達系となっている。
【0006】非ウイルス送達系も開発されており、それ
らには受容体を介したメカニズムに基づくもの(Perales
et al., Eur. J. Biochem. 226 (1994), 255-266; Wag
neret al., Advanced Drug Delivery Reviews 14 (199
4), 113-135)、ポリアミドアミンなどの高分子を介した
トランスフェクション(Haensler and Szoka, Bioconjug
ate Chem. 4 (1993), 372-379)、樹枝状結晶高分子(W
O95/24221)、ポリエチレンイミンもしくはポ
リプロピレンイミン(WO96/02655)、ポリリ
ジン(US−A−5 595 897もしくはFR2 7
19 316)に基づくもの、またはDOTMA(Felgne
r et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA84 (1987), 741
3-7417)、DOGSもしくはトランスフェクタム(Transf
ectam)(商標名)(Behr et al., Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA 86 (1989), 6982-6986)、DMRIEもしくはD
ORIE(Felgner et al., Methods 5 (1993), 67-7
5)、DC-CHOL(Gao and Huang, BBRC 179 (1991), 280-28
5)、DOPTA(商標名)(McLachlan et al., Gene Th
erepy 2 (1995), 674-622)またはリポフェクトアミン(L
ipofectamine)(商標名)などの脂質を介したトランス
フェクション(Felgner et al., Nature 337 (1989), 38
7-388)に基づくものがある。これらの系は、大規模生
産、安全性、トランスフェクト可能な細胞の標的化、免
疫原性が低い、また大きなDNA断片を送達できるとい
う点で潜在的優位性を提供するものである。しかしなが
らやはり、in vivoにおけるそれらの有効性には限りが
ある。
【0007】1990年、ついに、Wolff et al.(Scien
ce 247 (1990), 1465-1468)が、裸の状態の(むき出し
の状態の)RNAまたはDNAを、特殊な送達系を用い
ずに直接マウス骨格筋へ注入した結果、筋肉細内でリポ
ーター遺伝子が発現することを示した。細胞をトランス
フェクトするためのこの技術は簡便であるという利点を
与え、行われてきた実験は、肺(Tsan et al., Am. J. P
hysiol. 268 (1995),L1052-L1056; Meyer et a;., Gene
Therepy 2 (1995), 450-460)、脳(Schwartzet al., Ge
ne therapy 3 (1996), 405-411)、関節(Evans and Rodd
ins, Gene therapy for arthritis; In Wolf (ed) Gene
Therapeutics: Methods and Applications of direct
Gene Transfer. Birkhaiser. Boston (1990), 320-34
3)、甲状腺(Sikes et al., Human Gen. Ther. 5 (199
4), 837-844)、皮膚(Raz et al.,Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA 91 (1994), 9519-9523)および肝臓(Hickman et
al., Hum. Gene Ther. 5 (1994), 1477-1483)への送達
のためのこの系の有用性を支持している。
【0008】しかしながらやはり、Davis et al., (Hum
an Gene Therapy 4 (1993), 151-159 and Human Mol. G
enet. 4 (1993), 733-740)は、in vivoにおいて骨格筋
へ注入された裸のDNAの発現は極めて多様であること
を観察し、これは例えば主要な筋疾患の治療には不十分
であると考えられる。筆者らは、筋肉に比較的大容積の
高張スクロース、もしくは筋肉の再生を刺激するために
毒物、例えばヘビから単離した心臓毒を予め注入して遺
伝子導入の効率を改良するための解決法を提案する。し
かしながらやはりこれらの方法は有望ではあるが、ヒト
の治療には適用できないであろう。
【0009】
【発明の概要】このように利用可能な送達法は、in viv
o遺伝子治療におけるそれらの実行に関する安全性また
は有効性の点で満足できるものではない。
【0010】従って本発明に潜在する技術上の問題は、
遺伝子治療における核酸分子の送達のための改良法およ
び手段の提供にある。
【0011】この技術上の問題は請求の範囲で規定され
る具体例の提供により解決される。
【0012】このように本発明は、in vivoにおいてポ
リヌクレオチドを細胞へトランスフェクトするための治
療用組成物の製造におけるマグネシウム(Mg2+)の
使用に関する。驚くべきことに、ポリヌクレオチドを脊
椎動物組織へトランスフェクトする場合に特にマグネシ
ウムを添加することによって、トランスフェクション効
率が劇的に向上することがわかった。このように本発明
は好ましくは、細胞へのポリヌクレオチドのトランスフ
ェクションを改善する医薬組成物の製造におけるマグネ
シウム(Mg2+)の使用に関する。本発明の範囲にお
いて「トランスフェクションを改善する」とは、このこ
とについて、マグネシウム(Mg2+)を含まずに行わ
れた導入に比べてマグネシウムが存在する場合に、細胞
によるポリヌクレオチドの取り込みがより効果的である
ことを意味する。このことは、マグネシウムを使用しな
い場合に取り込まれたポリヌクレオチド量を比較し、さ
らにこの量と、同じ実験条件の下でマグネシウムを用い
た場合に細胞により取り込まれた量を比較することによ
って確認することができる。好ましくはこのトランスフ
ェクションの向上は、マグネシウム(Mg2+)を使用
しない場合と比較してマグネシウム(Mg2+)を使用
する場合に細胞へ導入されたポリヌクレオチドの発現量
がより高くなることにより確認される。
【0013】
【発明の具体的説明】本発明の使用により製造される治
療用組成物は、限定されるものではないが遺伝子療法の
範囲において患者の細胞または組織にポリヌクレオチド
を送達するのに特に有用である。「遺伝子療法」とは、
好ましくはin vivoにおける細胞へのポリヌクレオチド
のトランスフェクションのための方法と理解される。特
に「遺伝子治療」は、その遺伝子産物が標的組織で発現
する場合、ならびにその遺伝子産物が特に血流中に放出
される場合に関する。
【0014】本発明の範囲において「トランスフェクシ
ョン」とは、ポリヌクレオチドにウイルス粒子が随伴し
ない場合の細胞へのポリヌクレオチドの導入を意味す
る。このようにトランスフェクションは、ウイルス粒子
を伴うポリヌクレオチドに関する感染とは区別されるべ
きである。
【0015】マグネシウム(Mg2+)は:ウイルスと
水の相互作用を小さくし、ウイルスキャプシドへの水の
浸透の拡大を低下させること(Chen et al., Arch. Bioc
hem. Biophys. 342 (1997), 108-116);核酸と結合する
こと(Rowatt et Williams, J. Inorg. Biochem. 46 (19
92), 87-97);熱処理によりDNアーゼIの不活性化に
影響を及ぼすこと(Bickler et al., Biotechniques 13
(1992), 64-6);解糖、RNA/DNA合成またはタン
パク質合成などの代謝作用に関わること(Gunther, Magn
esium 5 (1986), 53-9);DNAにおいてその特異的な
部位へのCタンパク質の結合に関する補因子(Deet al.,
Biochemistry 37 (1998), 3831-8)、またはEcoRV
制限エンドヌクレアーゼの補因子(Thielking et al., B
iochemistry 31 (1992), 3727-32)として働くことがわ
かっている。
【0016】日本国特許出願(JO8308673)要
約は、アミノ酸ベースの細胞培養培地と組み合わせて血
清フリー成分、またはMg、CaおよびZnから選択さ
れる二価の金属イオンを含むウイルス感染用培地中で調
製した、ベクターとしてのウイルスを用いることによ
り、in vitroで細胞に遺伝子を導入する方法を開示して
いる。
【0017】本明細書において「マグネシウム(Mg
2+)」とは、マグネシウムの二価の陽イオンを意味す
る。かかる製品は、例えば二硫化物、クロム酸塩、フッ
価物、グルコン酸塩、酢酸塩、水酸化物、ヨウ化物、メ
トキシド、酸化物、リン酸塩、硫酸塩、塩化物、臭化物
などのような生物学的に許容される1つまたはいくつか
の陰イオンを伴って市販されている(例えば、1994/199
5年Aldrichカタログを参照)。好ましい具体例によれ
ば、このマグネシウム(Mg2+)は塩化物と会合して
いる(MgCl)。
【0018】好ましい具体例では、本発明の使用により
製造される組成物中のマグネシウム量は、約0.1〜約
100mM、好ましくは約0.1〜約10mMマグネシ
ウムの範囲であり、いっそう好ましくは0.5mMであ
る。またこの濃度は、特にマグネシウム濃度が影響を受
け得る場合、当業者により調整されてもよい。例えば、
この治療用組成物がさらにEDTAなどのキレート剤を
含んでなる場合、キレート化によるマグネシウムも涸渇
を補うため、マグネシウム濃度を改良することが好まし
いであろう。このようなことは、ポリヌクレオチドが従
前にTEなどの緩衝液(トリス−EDTA)中で製造さ
れた場合に起こり得る。
【0019】好ましい具体例では、本発明の使用により
製造される治療用組成物は、脊椎動物組織への投与のた
めの形態である。このような組織としては、筋肉、皮
膚、脳、肺、脾臓、脊髄、胸腺、心臓、リンパ、骨、軟
骨、膵臓、腎臓、胆嚢、胃、腸、精巣、卵巣、子宮、直
腸、神経系、眼、腺、結合組織、血液、腫瘍などが挙げ
られる。外来ポリヌクレオチドのトランスフェクション
が向上していると考えられる細胞は、挙げられた標的組
織の各々において認められたものである(筋細胞、気道
細胞、造血細胞など)。投与は、シリンジまたは他の装
置を用いて、皮内、皮下、静脈内、筋肉内、鼻腔内、脳
内、気管内、動脈内、腹膜内、膀胱内、胸膜内、冠状動
脈内、または腫瘍内注射によってなされてよい。また経
皮投与も考えられ、吸入またはエアゾル投与がある。
【0020】好ましい具体例では、その使用によって製
造された治療用組成物は、より好ましくは筋肉内注射経
路による筋肉組織への導入のためのものである。
【0021】もう1つの好ましい具体例では、本発明
は、細胞へのポリヌクレオチドのトランスフェクション
を改善する治療用組成物の製造におけるマグネシウムの
使用を提案し、ここで、この治療用組成物は少なくとも
1種のポリヌクレオチドを含有する組成物の投与からな
る第二の投与とは独立に投与される。本発明によれば、
第一の投与は第二の投与に先立って、第二の投与と同時
に、または第二の投与に続いて行うことができ、また逆
も同様である。治療用組成物の投与および第二の投与
は、異なるまたは同一の送達経路(例えば、全身送達や
標的化送達、または標的化送達系)によって行うことが
できる。好ましい具体例では、各々は同じ標的組織中
へ、最も好ましくは注入によりなされるべきである。
【0022】本発明の使用のさらに好ましい具体例で
は、治療用組成物はさらに少なくとも1種のポリヌクレ
オチドを含んでなる。特に好ましい具体例では、組成物
に含まれるポリヌクレオチドは遺伝子を含み、その細胞
中で遺伝子を機能的に発現させることができる。ポリヌ
クレオチドはDNAであってもRNAであってもよく、
一本鎖であっても二本鎖であってもよく、直鎖状であっ
ても環状であってよく、天然であっても合成であっても
よく、改変されていてもいなくともよい(改変例として
は、米国特許第5525711号、同第4711955
号または欧州特許公開明細書第302 175を参
照)。それは特に、ゲノムDNA、cDNA、mRN
A、アンチセンスRNA、リボゾームRNA、リボザイ
ム、トランスファーRNAまたはかかるRNAをコード
するDNAであってもよい。「ポリヌクレオチド」と
「核酸」は本発明に関しては同義語である。またポリヌ
クレオチドは、ポリペプチド、リボザイム、アンチセン
スRNA、または細胞への送達において注目される別の
分子を生成できる発現可能な核酸配列を含むプラスミド
もしくは直鎖ポリヌクレオチドの形態であってもよい。
またポリヌクレオチドは、例えばアンチセンスまたはリ
ボザイム機能に関して細胞へ送達されるべきオリゴヌク
レオチドであってもよい。
【0023】本発明の特に好ましい具体例では、ポリヌ
クレオチドは裸のポリヌクレオチドであるか(Wolff et
al., Science 247 (1990), 1465-1468)、またはポリペ
プチドと会合もしくは複合化したポリヌクレオチドであ
る(ただし、このポリペプチドがウイルスのポリペプチ
ドであるならば、ウイルスのポリペプチドと、または陽
イオン化合物と、または細胞内のポリヌクレオチドの保
護と取り込みにあずかり得る化合物のいずれかと組み合
わせたこのポリヌクレオチドは感染力のあるウイルス粒
子を形成することはない)(概要についてはLedley, Hu
man Gene Therapy 6 (1995), 1129-1144を参照)。ポリ
ヌクレオチドがそれと複合体を形成する陽イオン化合物
は好ましくは陽イオン脂質であり、特にはWO98/3
4910に開示されたものである。DNAまたはRNA
の双方が細胞に送達され、そこで注目されるポリペプチ
ドを形成することができる。治療用組成物に存在するポ
リヌクレオチドはプラスミドDNAの形態であることが
好ましい。ポリヌクレオチドが好ましい遺伝情報を含ん
でいるならば、それはコードされている比較的大量のポ
リペプチド合成を指示するであろう。細胞に送達された
ポリヌクレオチドが免疫化ポリペプチドをコードしてい
る場合、本発明の使用は、細胞内のウイルスを含む感染
力のある病原体に対して、また腫瘍細胞に対して良好か
つ有効な免疫性を達成するために適用できる。標的細胞
による発現に必要な遺伝情報は、そのDNAのmRNA
への転写に、またmRNAのポリペプチドへの翻訳に必
要とされる総ての要素を含んでなる。種々の脊椎動物系
での使用に好適な転写プロモーターは十分に公知であ
る。例えば、好適なプロモーターとしては、RSV、M
PSV、SV40、CMV、または7.5kなどのウイ
ルスプロモーター、ワクシニアプロモーター、誘導プロ
モーターなどが挙げられる。またポリヌクレオチドとし
てはイントロン配列、ターゲッティング配列、輸送配
列、複製または組み込みに関する配列が挙げられる。こ
れらの配列は文献で報告されており、当業者ならば容易
に入手することができる。またポリヌクレオチドは改変
して、スペルミンなどの特殊な成分を用いて安定化させ
ることもできる。
【0024】一般に、組成物中のポリヌクレオチドの濃
度は、約0.1μg/ml〜約20mg/mlである。
本発明によれば、ポリヌクレオチドは、それが導入され
る標的細胞と同種であっても異種であってもよい。この
ポリヌクレオチドはポリペプチド、特に治療用または予
防用ポリペプチドの総てもしくは一部をコードしていれ
ば都合がよい。ポリペプチドは、大きさに関係なく、ま
たグリコシル化されていようがいまいがポリヌクレオチ
ドの転写産物のいずれかであると理解され、ペプチドお
よびタンパク質を含む。治療用ポリペプチドとしては、
主要な例として、動物またはヒトにおける欠陥もしくは
欠損タンパク質を補償できるポリペプチド、または体内
で有害な細胞を制限する、もしくは体内から有害な細胞
を除去する有毒作用を通じて働くものが挙げられる。そ
れらはまた、内生の免疫原として働いて体液性もしくは
細胞性応答、またはその両方を誘発するポリペプチドを
与える免疫性がある。このポリヌクレオチドによりコー
ドされるポリペプチドの例としては、酵素、ホルモン、
サイトカイン、膜受容体、構造ポリペプチド、輸送ポリ
ペプチド、付着物質、リガンド、転写因子、翻訳因子、
複製因子、安定化因子、抗体、さらに特にはCFTR、
ジストロフィン、因子VIIIもしくはIX、HPV由来の
E6もしくはE7、MUC1、BRCA1、インターフ
ェロン、インターロイキンIL−2、IL−4、IL−
6、IL−7、IL−12、GM−CSF(顆粒球マク
ロファージコロニー刺激因子)、1型単純ヘルペスウイ
ルス(HSV−1)由来のtk遺伝子、p53、または
VEGF)がある。ポリヌクレオチドはまた抗体をコー
ドすることもできる。これに関して、抗体にはいずれの
クラスの全免疫グロブリン、キメラ抗体および二価もし
くは多価抗原またはエピトープ特異性を有するハイブリ
ッド抗体、ならびにハイブリッド断片および抗イディオ
タイプを含むF(ab)、Fab’、Fabなどの断
片が包含される(米国特許第4,699,880号)。
【0025】さらに好ましい具体例では、組成物はさら
にクロロキン;プロピレングリコール、ポリエチレング
リコール、グリセロール、エタノール、1−メチルL−
2−ピロリドンまたはそれらの誘導体などのプロトン性
化合物;ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジエチル
スルホキシド、ジ−n−プロピルスホキシド、ジメチル
スルホン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、テトラメチルウレア、アセトニトリル
または誘導体などの非プロトン性化合物からなる群より
選択される少なくとも1種の成分を含んでなる。この組
成物は、サイトカイン、特にインターロイキン−10
(IL−10)および例えばアクチンGなどのヌクレア
ーゼインヒビターからなる群より選択される少なくとも
1種の化合物を含んでもよい。
【0026】もう1つの好ましい具体例では、本発明の
使用によって製造される組成物は、ヒトまたは動物の治
療処置法で使用することができる。この特定の場合で
は、組成物は医薬上許容される注射用担体を含んでもよ
い(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 1
6th ed, 1980, Mack Publishing Co.を参照)。担体
は好ましくは等張、低張、または弱高張であり、スクロ
ース溶液により得られるような比較的低いイオン強度を
持つ。さらにそれは滅菌水、発熱物質を含まない水、分
散媒質、塗料および同等物、または賦形剤(例えば、ト
リス−HCl、酢酸塩、リン酸塩)、乳化剤、安定剤も
しくはアジュバントを含んでなる、いずれの溶媒、水性
もしくは幾分か水性である液体担体を含んでもよい。医
薬製剤のpHは、in vivo適用に有用であるように好適
に調節および緩衝される。
【0027】もう1つの態様では、本発明はまた、ポリ
ヌクレオチドを細胞へトランスフェクトする方法に関
し、この方法は細胞をポリヌクレオチドと接触させる
前、接触させると同時に、または接触させた後に、細胞
と本発明の使用によって製造された組成物を接触させる
ことを含んでなる。この方法は、in vivoで動物細胞に
組成物を直接投与することにより適用されてもよい。本
発明の実施によれば、標的化される「細胞」および「in
vivo投与経路」は前記のように定義される。
【0028】好ましくは、いくつかの治療適用において
ポリヌクレオチドの送達および発現部位としては筋肉が
使用される。これは動物が、皮膚を通じる直接注入によ
って便宜に接近できる比較的大きな筋肉塊を持っている
からである。従って好ましい場合においては、本発明は
in vivoにおいてポリヌクレオチドを、好ましくは裸の
形態で、筋細胞へ導入する方法であって、in vivoにお
いて少なくとも1種のポリヌクレオチドとマグネシウム
を、好ましくは筋肉内に投与し、それによりポリヌクレ
オチドが組織の筋細胞へ導入される工程を含んでなる方
法に関する。ポリヌクレオチドは、接触工程の後に筋細
胞により発現された後、最終的には血流中へ分泌されて
脊椎動物に治療効果をもたらす治療用ポリペプチドをコ
ードしていてもよい。同様に、それは接触工程の後に筋
細胞により発現され、免疫応答を生起し、それにより脊
椎動物を免疫化する免疫原性ポリペプチドをコードして
いてもよい。本発明の1つの重要な態様は、ポリヌクレ
オチドが機能し得る形でジストロフィンをコードしてい
る、筋ジストロフィーの治療方法である。好ましくは組
成物は筋肉組織に導入される。
【0029】最後に、本発明は、細胞へのポリヌクレオ
チドのトランスフェクションを改善するためのマグネシ
ウム(Mg2+)の使用に関する。
【0030】以上のように本発明を説明したが、用いた
用語は言葉の本質において制限的でなく説明のためのも
のであることが理解されべきである。前記教示から本発
明の多くの修飾や改変が可能であることは明らかであ
る。従って、本発明は明記したもの以外でも、特許請求
の範囲内における実施とされうることが理解されるべき
である。
【0031】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。
【0032】材料および方法 実施例では以下の材料および方法を使用する。
【0033】1.プラスミド/二価イオン組成物の筋肉
投与 プラスミドDNA(pTG11033:CMVプロモー
ター、β−グロビンイントロン、ルシフェラーゼカセッ
ト−WO98/34910)をBischoff et al., Analy
tical Biochemistry 254 (1997), 69-81に従い調製し
た。筋肉内注入に先立ち、試験分子をプラスミドDNA
調製物と混合した。筋肉当たり、プラスミドDNA25
μgを5〜10週齢のC57BL/10マウスに注入し
た。2つの脛骨前(右および左)筋肉に注入した(各々
の筋肉をサンプルと考えた)。さらに各条件について最
小および最大のルシフェラーゼ活性値の双方を除外し
た、これは、各条件についてのサンプル数=(2×各条
件についてのマウスの数)−2を意味する。
【0034】2.筋肉生検およびルシフェラーゼの測定 組成物の注入1週間、マウスを殺して脛骨前筋肉を回
収、冷凍した。ルシフェラーゼ活性は慣例の測定キット
(ルシフェラーゼアッセイシステム、Promega)
を用い、全筋肉抽出物について定量した。便宜には、筋
肉をそれぞれ磨砕し、リポーター細胞溶解緩衝液(Pr
omega)200μl中に希釈した。10μlサンプ
ルを96穴プレートに入れ、基質100μlと混合し
た。ルシフェラーゼ活性はタンパク質mg当たり毎分発
せされたRLUの数値として表した。
【0035】3.タンパク質の測定 タンパク質はVCAタンパク質アッセイキット(Pie
rce)を用い、10μlサンプルについて測定した。
【0036】実施例1:カルシウム(Ca2+)とは対
照的に、マグネシウム(Mg2+)はルシフェラーゼ遺
伝子を含んでなるプラスミドの遺伝子移入を増大させる 本実施例において、プラスミドpTG11033の原液
をTE緩衝液(トリス10mM−EDTA1mM)で核
酸濃度1μg/μlに調製した。CaClおよびMg
Clの原液を水で濃度1Mに調製した。各条件につき
4個体のC57BL/10マウスの右および左の脛骨前
筋肉に、pTG11033(25μl/筋肉)および種
々の濃度の塩化カルシウム(CaCl:100,1
0,1,0.1mM)または塩化マグネシウム(MgC
:100mM)を含んでなる種々の組成物を注入し
た。対照試験は二価イオンを添加せず、かつ0.9%N
aCl 5μlを添加することを除き、同一条件で行
う。注入量は30μlであった。結果を図1に示す。そ
れはCaClの添加により、試験した最小濃度(0.
1mM)においてでさえ注入された筋肉のルシフェラー
ゼ活性が劇的に阻害されること(CaClの最終濃度
に応じて3〜100倍低下)を示している。逆に、Mg
Clは注入された筋肉のルシフェラーゼ活性を増大さ
せた(本実施例において約3倍)。
【0037】実施例2:MgClの連続希釈 本実施例において、プラスミドpTG11033は0.
9%NaClで調製し、1μg/μlで保存した。Mg
Clの連続希釈液を0.9%NaClで調製し、pT
G11033原液に加え、最終溶量30μlにした。対
照は0.9%NaCl 5μlを添加した同量のプラス
ミドを含んだ。MgCl溶液のイオン強度は当業者に
十分公知な方法により適当な容量の水で平衡化した。前
記に記載のように、各条件につき4個体のマウスに注入
した。結果を図2に示す。それはMgClが注入され
た筋肉のルシフェラーゼ活性に影響を及ぼすことを示
す。最小用量(0.1mM)のMgClでは注入され
た筋肉のルシフェラーゼ活性に影響はなかったが、1m
M MgClの存在下で注入された筋肉におけるルシ
フェラーゼ活性は高くなり、10mM MgCl を使
用した場合には対照と同等であり、さらに高濃度では強
く阻害された。さらに厳密な濃度範囲(0.1,0.
5,1,2,5,10mM)のMgCl を実施例2に
ついて記載したものと同一の条件を用いて評価した。
0.9%NaCl中のプラスミドpTG11033調整
物を使用した場合、至適濃度は0.5mMであることが
わかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、pTG11033の筋肉内トランスフ
ェクションにおけるCaClおよびMgClの拮抗
作用を示す。NaCl0.9%緩衝液(対照、NaC
l)またはCaCl0.1〜100mMもしくはM
gCl100mMのいずれかを添加したプラスミド
25μgの注入7日後に測定したマウスの左右脛骨前筋
肉のルシフェラーゼ活性。バーは6回の測定のタンパク
質mg当たりの毎分のRLU(相対光量単位)の平均+
/−標準誤差である。
【図2】図2は、ルシフェラーゼ−プラスミド(pTG
11033)の筋肉内移入におけるMgClの用量の
影響を示す。バーは6回の測定のタンパク質mg当たり
の毎分のRLUの平均+/−標準誤差である。ルシフェ
ラーゼ活性はNaCl0.9%(白抜きのバー)または
種々の濃度のMgCl(黒塗りのバー)のいずれかを
添加したC57BL/10マウス(各群につきマウス4
個体)へのプラスミド25μgの注入7日後に測定し
た。
【図3】図3は、ルシフェラーゼ−プラスミド(pTG
11033)の筋肉内移入におけるMgClの用量の
影響を示す。バーは6回の測定のタンパク質mg当たり
の毎分のRLUの平均+/−標準誤差である。ルシフェ
ラーゼ活性はNaCl0.9%(白抜きのバー)または
種々の濃度のMgCl(黒塗りのバー)のいずれかを
添加したC57BL/10マウス(各群につきマウス4
個体)へのプラスミド25μgの注入7日後に測定し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 599138803 アソシアシオン、フランセーズ、コント ル、レ、ミオパチー ASSOCIATION FRANCAI SE CONTRE LES MYOPA THIES フランス国パリ、プラース、ド、ランジ、 12 (72)発明者 セルジュ、ブロン フランス国ドルリシェイム、フォブール、 デ、ボスジュ、28

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリヌクレオチドの細胞へのin vivoトラ
    ンスフェクションのための治療用組成物の製造における
    マグネシウム(Mg2+)の使用。
  2. 【請求項2】マグネシウムが塩化マグネシウム(MgC
    )である、請求項1記載の使用。
  3. 【請求項3】治療用組成物が約0.1〜約100mM、
    好ましくは約0.1〜約10mMのマグネシウム(Mg
    2+)を含有する、請求項1または2記載の使用。
  4. 【請求項4】治療用組成物が脊椎動物の標的組織への投
    与用である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使
    用。
  5. 【請求項5】投与が皮内、皮下、静脈内、筋肉内、鼻腔
    内、脳内、気管内、動脈内、腹膜内、膀胱内、胸膜内、
    冠状動脈内、または腫瘍内注射によってなされる、請求
    項4記載の使用。
  6. 【請求項6】投与が吸入またはエアゾル投与により肺へ
    なされる、請求項4記載の使用。
  7. 【請求項7】標的組織が筋肉である、請求項4記載の使
    用。
  8. 【請求項8】マグネシウム(Mg2+)の投与が、少な
    くとも1種のポリヌクレオチドを含有する組成物の、同
    標的組織への投与からなる第二の投与とは独立に行われ
    る、請求項4〜7のいずれか1項に記載の使用。
  9. 【請求項9】マグネシウム(Mg2+)の投与が第二の
    投与に先立って行われる、請求項8記載の使用。
  10. 【請求項10】治療用組成物がさらに少なくとも1種の
    ポリヌクレオチドを含んでなる、請求項1〜7のいずれ
    か1項に記載の使用。
  11. 【請求項11】ポリヌクレオチドが遺伝子を含有し、そ
    の遺伝子が細胞内で機能的に発現することができる、請
    求項1〜10のいずれか1項に記載の使用。
  12. 【請求項12】ポリヌクレオチドが裸の状態である、請
    求項10または11記載の使用。
  13. 【請求項13】ポリヌクレオチドが陽イオン成分、より
    好ましくは陽イオン脂質と複合体を形成している、請求
    項10または11記載の使用。
  14. 【請求項14】ポリヌクレオチド濃度が0.1μg/m
    l〜20mg/mlの範囲である、請求項10〜13の
    いずれか1項に記載の使用。
  15. 【請求項15】遺伝子がジストロフィンもしくは嚢胞性
    繊維症膜貫通調節タンパク質(CFTR)ポリペプチド
    の総てまたは一部をコードしている、請求項11記載の
    使用。
  16. 【請求項16】組成物がさらにクロロキン;プロピレン
    グリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、
    エタノール、1−メチルL−2−ピロリドンまたはそれ
    らの誘導体などのプロトン性化合物;ジメチルスルホキ
    シド(DMSO)、ジエチルスルホキシド、ジ−n−プ
    ロピルスホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン、ジ
    メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラメ
    チルウレア、アセトニトリルまたは誘導体などの非プロ
    トン性化合物からなる群より選択される少なくとも1種
    の成分を含んでなる、請求項1〜15のいずれか1項に
    記載の使用。
  17. 【請求項17】さらに組成物がサイトカインおよびアク
    チン−Gからなる群より選択される少なくとも1種の成
    分を含んでなる、請求項1〜16のいずれか1項に記載
    の使用。
  18. 【請求項18】治療用組成物がさらに医薬上許容される
    注射用担体を含んでなる、請求項1〜17のいずれか1
    項に記載の使用。
  19. 【請求項19】細胞へポリヌクレオチドをトランスフェ
    クトする方法であって、細胞をポリヌクレオチドと接触
    させる前、接触させると同時に、または接触させた後
    に、その細胞をマグネシウム(Mg2+)を含んでなる
    少なくとも1種の組成物と接触させることを含んでなる
    方法。
  20. 【請求項20】細胞をまずマグネシウム(Mg2+)と
    接触させた後、ポリヌクレオチドと接触させる、請求項
    19記載の方法。
  21. 【請求項21】in vivoにおける細胞へのポリヌクレオ
    チドのトランスフェクションを改善するためのマグネシ
    ウム(Mg2+)の使用。
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