JP2000143393A - ルツボ受け皿 - Google Patents
ルツボ受け皿Info
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- JP2000143393A JP2000143393A JP10347725A JP34772598A JP2000143393A JP 2000143393 A JP2000143393 A JP 2000143393A JP 10347725 A JP10347725 A JP 10347725A JP 34772598 A JP34772598 A JP 34772598A JP 2000143393 A JP2000143393 A JP 2000143393A
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Abstract
高強度なルツボ受け皿を得る。 【解決手段】ルツボ受け皿の基材をC/Cコンポジット
により形成し、さらには基材の一部もしくは全面に熱分
解炭素を含浸するとともに被膜を形成したこと。
Description
き上げ装置を構成するための部材に関し、特に、シリコ
ン単結晶引き上げ装置を構成するヒーターの内側に配置
されて、ヒーターからの熱を受けてシリコン材料を溶融
するルツボを保持するためのルツボ受け皿に関するもの
である。
クラルスキー法と称される方法により、雰囲気ガスの存
在下で、ルツボ内のシリコン融液からシリコン単結晶を
引き上げるもので、例えば、特公昭57−15079号
公報にて示されているような「単結晶引上装置」として
知られている。この公報に示された装置は、図2に示す
ように、「炉体容器1内にその下方より回転軸2が導入
され、その回転軸2の端面上に受け皿3を介してルツボ
4が配される。又該ルツボ4の周りに発熱体5と保温筒
6が配され、ルツボ4内でシリコンが溶融され融液7を
得る。一方炉体容器1の上方には上下に滑動する回転軸
9が設けられている。該回転軸9の遊端にシリコンの種
結晶8を取付け、回転軸9を種結晶8がルツボ4内の融
液7に触れている状態より上方に移動させて、種結晶8
の下に続くシリコン単結晶10を得る。単結晶を育成す
る際、不必要な反応生成ガスが、単結晶10及び融液7
の液面で反応しないように、これを排除する必要があ
る。このためにアルゴン等の不活性ガスを雰囲気ガスと
して、炉体容器1の上方より単結晶及び液面に供給し、
炉体容器下部より排出する」というものである(上記公
報の第2欄)。
いて、受け皿3は単にルツボを載せるだけでなく、シリ
コン融液を収容する石英ルツボを外側より包囲する黒鉛
ルツボは、前記石英ルツボと熱膨張係数が異なるため、
引き上げ後の冷却時に破損する恐れがある。そのため、
実公昭52−27880号公報に記載されているよう
に、前記黒鉛ルツボは2分割および3分割された形態を
とっており、単結晶引上げ装置においては、受け皿3は
単にルツボを載せるだけでなく、分割された黒鉛ルツボ
を一体に保つ必要がある。また、万が一受け皿が破損し
た場合にはルツボが落下することにより、最悪の場合、
溶融したSiが冷却層の隔壁を破壊し水蒸気爆発を起こ
すという危険性がある。以上のようなルツボ受け皿を構
成するための材料としては、黒鉛が通常用いられてい
る。
シリコン単結晶の大口径化に伴い、石英ルツボ及び黒鉛
ルツボが大型化し、前記石英ルツボに収容するシリコン
原料の重量は16インチφウェハの場合、500kgに
もおよぶ。したがって、ルツボ受け皿に対する応力も増
大し、強度的に問題があった。
結晶引上げ装置用のルツボ受け皿について、前述した問
題を解決するにはどうしたらよいかについて種々検討を
重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
めに、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、以下
の実施形態の説明中において使用する符号を付して説明
すると、「シリコン単結晶引き上げ装置100を構成す
るヒーター20の内側に配置されてこのヒーター20か
らの熱を受けてシリコン材料を溶融するために、前記シ
リコン材料を直接収容する石英ルツボと、前記石英ルツ
ボを外側から包み込む保護容器とにより構成したルツボ
10を保持するためのルツボ受け皿60であって、前記
ルツボ受け皿60の基材をC/Cコンポジットにより形
成したことを特徴とするルツボ受け皿60」である。
け皿60は、図1に示すように、密閉本体50内のルツ
ボ10を保持するものであり、その基材をC/Cコンポ
ジットによって形成したものである。
/Cコンポジットは、高強度であり、次のようにして形
成される。まず、炭素繊維を、1軸配向あるいは複数軸
配向させて円柱素材としておいて、これに樹脂を含浸さ
せて、これを炭化するのである。含浸に用いる樹脂とし
ては、フェノール、フラン等の樹脂の他、タール・ピッ
チ等がある。
その基材が中心軸に対し、円周方向に炭素繊維フィラメ
ントもしくは炭素繊維クロスが巻きつけられた層を有す
ることを内容とする。前記構成により、炭素繊維が中心
軸に対し円周方向に存在するので、ルツボからかかる応
力に対して強度が大幅にアップする。
その基材の一部もしくは全面に熱分解炭素を含浸すると
ともに被膜を形成したことを内容とする。このような構
成とする理由は、前記熱分解炭素被膜によって、シリコ
ン単結晶引き上げ時に発生するSiOガスやSi蒸気が
基材に接触することはなく、従って基材中のC(炭素)
と反応することを防止し、珪化及びSi浸透による強度
の低下を防止できる。
の形態について説明すると、図1には、本発明に係るル
ツボ受け皿60が適用されるシリコン単結晶引き上げ装
置100の縦断面図が示してある。このシリコン単結晶
引き上げ装置100は、その密閉本体50内に、シリコ
ンを溶融させるためのルツボ10を回転軸55にて回転
可能に収納したものであり、このルツボ10の下には本
発明に係るルツボ受け皿60が配置してある。
ポジットを材料として形成したものである。またその基
材の一部もしくは全面に熱分解炭素を含浸するとともに
被膜が形成してある。これらのC/Cコンポジット基材
および熱分解炭素被膜は、以下の実施例にて示すように
製造または形成されるものである。
ンディング法により、ルツボ受け皿60となるべき形に
形成し、この炭素繊維素材に、フェノール樹脂を含浸し
て、硬化後に900℃で焼成した。さらにフェノール樹
脂含浸、硬化、焼成を2回繰り返し、これを黒鉛化し
て、32インチφルツボ用の受け皿の基材を得た。
℃に加熱するとともに、水素ガスをキャリアとしてメタ
ンガスを炉内に連続的に供給した。これにより基材の表
面全体に厚さ約50μmの熱分解被膜が形成された。
りの方法によって行った。第1の方法は、炭素繊維フィ
ラメントを用いてワインディング法により、ルツボ受け
皿60となるべき形に形成し、これにフェノール樹脂含
浸、硬化、焼成を2回繰り返して全体を炭素化し、これ
を黒鉛化してC/Cコンポジットからなる基材を得た。
て、ワインディング法により、ルツボ受け皿60となる
べき形に形成し、これにフェノール樹脂を含浸して、硬
化後に900℃で焼成した。これを黒鉛化して、得られ
た基材をCVD炉に入れて1400℃に加熱するととも
に、水素ガスをキャリアとして、メタンガスを炉内に断
続的に供給し、基材内部に熱分解炭素を含浸したC/C
コンポジットからなる基材を得た。この基材に実施例1
と同様な方法によって熱分解炭素被膜を形成した。
上記実施形態において例示した如く、「シリコン単結晶
引き上げ装置100を構成するヒーター20の内側に配
置されてこのヒーター20からの熱を受けてシリコン材
料を溶融するために、前記シリコン材料を直接収容する
石英ルツボと、前記石英ルツボを外側から包み込む保護
容器とにより構成したルツボ10を保持するためのルツ
ボ受け皿60であって、前記ルツボ受け皿60の基材を
C/Cコンポジットにより形成し、さらにはその基材が
中心軸に対し、円周方向に炭素繊維フィラメントもしく
は炭素繊維クロスが巻きつけられた層を有するか、その
基材の一部もしくは全面に熱分解炭素を含浸するととも
に被膜を形成したこと」にその構成上の特徴があり、そ
れにより、高強度で、耐久性の高いルツボ受け皿を提供
することができる。
単結晶引き上げ装置の縦略断面図である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】シリコン単結晶引き上げ装置を構成するヒ
ーターの内側に配置されて、前記ヒーターからの熱を受
けてシリコン材料を溶融するために、前記シリコン材料
を直接収容する石英ルツボと、前記石英ルツボを外側か
ら包み込む保護容器とにより構成したルツボを保持する
ためのルツボ受け皿であって、前記ルツボ受け皿の基材
をC/Cコンポジットにより形成したことを特徴とする
ルツボ受け皿。 - 【請求項2】前記基材は、中心軸に対し円周方向に炭素
繊維フィラメントもしくは炭素繊維クロスが巻き付けら
れた層を有することを特徴とする請求項1に記載のルツ
ボ受け皿。 - 【請求項3】前記基材の一部もしくは全面に熱分解炭素
を含浸するとともに被膜を形成したことを特徴とする請
求項1に記載のルツボ受け皿。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10347725A JP2000143393A (ja) | 1998-10-31 | 1998-10-31 | ルツボ受け皿 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10347725A JP2000143393A (ja) | 1998-10-31 | 1998-10-31 | ルツボ受け皿 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009206965A Division JP5053344B2 (ja) | 2009-09-08 | 2009-09-08 | ルツボ受け皿の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000143393A true JP2000143393A (ja) | 2000-05-23 |
Family
ID=18392175
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10347725A Pending JP2000143393A (ja) | 1998-10-31 | 1998-10-31 | ルツボ受け皿 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000143393A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8449674B2 (en) | 2008-08-27 | 2013-05-28 | Amg Idealcast Solar Corporation | System and method for liquid silicon containment |
CN110256094A (zh) * | 2019-06-27 | 2019-09-20 | 内蒙古航天红岗机械有限公司 | 一种c/c复合材料用井式气相沉积炉装炉沉积工装 |
CN113968747A (zh) * | 2021-11-03 | 2022-01-25 | 哈尔滨工业大学(威海) | 一种预制体浸渍、裂解一体化自动化生产设备及使用方法 |
-
1998
- 1998-10-31 JP JP10347725A patent/JP2000143393A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8449674B2 (en) | 2008-08-27 | 2013-05-28 | Amg Idealcast Solar Corporation | System and method for liquid silicon containment |
CN110256094A (zh) * | 2019-06-27 | 2019-09-20 | 内蒙古航天红岗机械有限公司 | 一种c/c复合材料用井式气相沉积炉装炉沉积工装 |
CN113968747A (zh) * | 2021-11-03 | 2022-01-25 | 哈尔滨工业大学(威海) | 一种预制体浸渍、裂解一体化自动化生产设备及使用方法 |
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