JP2000138381A - 密閉容器及びその製造方法 - Google Patents

密閉容器及びその製造方法

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JP2000138381A
JP2000138381A JP10327459A JP32745998A JP2000138381A JP 2000138381 A JP2000138381 A JP 2000138381A JP 10327459 A JP10327459 A JP 10327459A JP 32745998 A JP32745998 A JP 32745998A JP 2000138381 A JP2000138381 A JP 2000138381A
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silicon film
film
closed container
wiring
space
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JP10327459A
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Hirobumi Funabashi
博文 船橋
Tomoyoshi Tsuchiya
智由 土屋
Jiro Sakata
二郎 坂田
Yasuyuki Kageyama
恭行 景山
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空度低下の問題及び熱膨張係数の差による
密閉容器の変形の問題を解決できる密閉容器を提供する
こと。 【解決手段】 基板10上に、密閉容器14の上面部1
5及び側面部13が形成されている。上面部15及び側
面部13は、CVD法により形成されたシリコン膜を積
層した構造である。CVD法により形成されたシリコン
膜を上面部15及び側面部13としている。したがっ
て、陽極接合が不要となる。よって、酸素発生による真
空度低下の問題及び熱膨張係数の差による密閉容器14
の変形の問題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉容器及びその
製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】振動型半導体センサは、物理量の変化によ
って振動子の固有振動数が変化する効果を利用して、特
定の物理量(力、重量、加速度、圧力等)を計測するセ
ンサである。このセンサは、振動子を正確に振動させる
ため、密閉容器内に入れられた状態で使用される。密閉
容器は、用途に応じて低圧や真空状態で使用される。
【0003】図51は、振動型半導体センサが配置され
た従来の密閉容器の模式図である。このような密閉容器
は、特開平10−213441号公報に開示されてい
る。密閉容器500は、空間部形成部材502を半導体
チップ504上に接合した構造をしている。密閉容器5
00の構造を詳細に説明する。
【0004】半導体チップ504は、シリコン基板上に
振動型半導体センサ506が形成された構造をしてい
る。シリコン基板中には、配線層508が形成されてい
る。配線層508は、シリコン基板中に形成された不純
物領域である。シリコン基板上には、電極510が形成
されている。配線層508の一方の端部は、振動型半導
体センサ506と電気的に接続されている。配線層50
8の他方の端部は、電極510と電気的に接続されてい
る。
【0005】空間部形成部材502は、シリコン基板表
面に凹部512が形成された構造をしている。凹部51
2が半導体チップ504側に向いた状態で、空間部形成
部材502は半導体チップ504上に接合されている。
これにより、空間部514が形成される。振動型半導体
センサ506は、空間部514に位置している。
【0006】空間部形成部材502と半導体チップ50
4との接合方法について説明する。空間部形成部材50
2の縁部と半導体チップ504との間に、バインダガラ
ス516を配置する。減圧雰囲気下、接合温度までこれ
らを加熱し、かつ空間部形成部材502と半導体チップ
504との間に、例えば1000Vの電圧を印加する。
これにより、空間部形成部材502は半導体チップ50
4に接合される。この接合を陽極接合という。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】陽極接合による接合で
は、陽極接合時、バインダガラス516から酸素が発生
する。これにより、密閉容器500の真空度が低下す
る。
【0008】また、半導体チップ504の熱膨張係数と
空間部形成部材502のそれとは、同じである。しか
し、バインダガラス516の熱膨張係数とこれらの熱膨
張係数とは、異なる。したがって、密閉容器500が変
形することがある。これにより、密閉容器500内に配
置される半導体素子の性能を劣化させることがある。
【0009】さらに、空間部形成部材502及び半導体
チップ504の接合面の平坦度は、それぞれ原子レベル
の平坦性が必要である。このため、空間部514から外
部に出す配線は、半導体チップ504のシリコン基板上
ではなく、シリコン基板内に形成しなければならない。
すなわち、配線層508のような不純物領域を配線とし
なければならない。しかし、この配線では、不純物領域
とシリコン基板とのpn接合の容量が寄生容量として働
く。また、配線の長さは、数百μm必要である。この配
線の長さにより、さらに寄生容量が増大する。配線の寄
生容量が増大すると、密閉容器500内に配置される半
導体素子の性能を劣化させる。例えば、センサの場合、
雑音が発生し、センサの精度が劣化する。
【0010】本発明は、かかる従来の問題を解決するた
めになされたものである。本発明の目的は、真空度の低
下を防止できる密閉容器及びその製造方法を提供するこ
とである。
【0011】本発明の他の目的は、変形を防止できる密
閉容器及びその製造方法を提供することである。
【0012】本発明のさらに他の目的は、配線の寄生容
量を下げることができる密閉容器及びその製造方法を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】(密閉容器)本発明に係
る密閉容器は、基板上に形成された密閉容器であって、
上面部及び側面部を有し、密閉容器の空間部を規定する
空間部規定部材が、基板上に形成されている。そして、
空間部規定部材は、薄膜形成技術により形成されたシリ
コン膜を積層した構造を含む。
【0014】本発明は、薄膜形成技術により形成された
シリコン膜を空間部規定部材としている。したがって、
陽極接合が不要となる。よって、本発明によれば、酸素
発生による真空度低下の問題及び熱膨張係数の差による
密閉容器の変形の問題を解決できる。
【0015】なお、本発明において、シリコン膜とは、
シリコンのみからなる膜又はシリコンを主成分とする膜
をいう。また、シリコン膜は、単結晶、多結晶又は非晶
質のいずれでもよい。薄膜形成技術とは、CVDやPV
Dにより膜を形成する技術である。また、密閉容器は、
用途に応じ、真空、減圧、加圧、常圧で使用される。以
下のシリコン膜、薄膜形成技術、密閉容器もこの意味で
ある。
【0016】本発明において、上記シリコン膜の引っ張
り内部応力を、用途に応じて制御して用いるのが好まし
い。例えば、上面部には、外部との圧力差による変形や
破壊を防ぐため、これらを防ぐ程度の引っ張り内部応力
を生じさせるのである。また、側面部には、空間部に配
置する半導体素子の性能に影響を与えないように、引っ
張り内部応力を0に近い値、好ましくは、0にするので
ある。
【0017】上記シリコン膜を、Si26を用いて形成
した場合に、この引っ張り内部応力の制御を行うことが
できる。より具体的には、結晶化の熱処理温度や不純物
導入の有無により、引っ張り内部応力の値を制御でき
る。また、比較的低温(例えば、580℃)でSiH4
を用いてシリコン膜を形成した場合も、シリコン膜に引
っ張り内部応力が生じる。よって、この場合も、シリコ
ン膜の引っ張り内部応力の制御を行うことができると思
われる。
【0018】本発明において、空間部には配線膜が配置
され、配線膜は側面部から外部に露出しているのが好ま
しい。本発明によれは、薄膜形成技術により空間部規定
部材を形成している。このため、配線膜も薄膜形成技術
により形成できる。よって、基板内に形成された不純物
領域を配線とする必要がなく、配線の寄生容量を低下さ
せることができる。配線膜を側面部から外部に引き出す
際、基板と配線膜との距離をできるだけ離すのが好まし
い。基板と配線膜との間の寄生容量を低下させることが
できるからである。
【0019】なお、空間部規定部材形成工程と同一工程
で配線膜を形成すれば、空間部形成に用いる犠牲膜と同
じ膜を、基板と配線膜との間に位置させることができ
る。空間部を形成するため犠牲膜を除去する際、この膜
も除去される。よって、配線膜は外部において浮いた状
態となる。このような配線は、配線間の寄生容量を低下
させることができる。
【0020】配線膜を外部において浮いた状態とせず、
絶縁膜で支持された状態としてもよい。
【0021】本発明において、空間部に配置され、上面
部を支持する柱部を備えるのが好ましい。これにより、
上面部の強度が補強され、上面部が外部との圧力差によ
って変形や破壊するのを防ぐことができる。柱部は、空
間部規定部材形成工程と同一工程により形成することが
できる。
【0022】(振動型半導体センサが配置された密閉容
器)本発明に係る密閉容器の利用態様としては、振動子
の振動により、特定の物理量を計測する振動型半導体セ
ンサが配置されている態様がある。
【0023】空間部規定部材は、薄膜形成技術により形
成されたシリコン膜を積層した構造である。このため、
振動型半導体センサの構成部品の材料をシリコンとすれ
ば、基板上に振動型半導体センサを形成しながら、同時
に空間部規定部材を形成できる。よって、本発明によれ
ば、製造の簡略化及び製造のコストを下げることが可能
となる。
【0024】また、振動型半導体センサの構成部品の材
料の熱膨張係数が、密閉容器の材料の熱膨張係数と異な
ると、温度変化が生じる条件下でセンサを使用した場
合、センサに応力が作用する。密閉容器の伸縮の程度と
センサの伸縮の程度とが異なるからである。この応力に
より、例えば、下部電極と振動子との平行度や上部電極
と振動子との平行度が低下、すなわち、平行でない程度
が高くなる。これによりセンサの0点が変動したり、雑
音が発生し、センサの性能を低下させることがある。本
発明において、振動型半導体センサの構成部品をシリコ
ン膜で形成すれば、密閉容器の熱膨張係数とセンサのそ
れとは、同じとなる。このため、たとえ温度変化が生じ
る条件下でセンサを使用しても、センサには上記応力が
作用することがない。また、これによれば、下部電極と
振動子との平行度や上部電極と振動子との平行度は、こ
れらの間に形成される犠牲膜の膜厚の不均一性のみによ
り、ほぼ決まる。よって、平行度を高く、すなわち平行
に近くすることができる。
【0025】本発明において、シリコン膜の引っ張り内
部応力を、用途に応じて制御して用いるのが好ましい。
例えば、センサの電極(上部電極、振動体電極等)や側
面部では、センサの変形を防ぐため、引っ張り内部応力
を0に近い値、好ましくは、0にするのである。また、
上面部では、外部との圧力差による変形や破壊を防ぐた
め、これらを防ぐ程度の引っ張り内部応力を生じさせる
のである。制御の方法は、(密閉容器)のところで説明
したとおりである。
【0026】(密閉容器の製造方法)本発明に係る密閉
容器の製造方法は、基板上に形成された密閉容器の製造
方法であって、薄膜形成技術により形成されたシリコン
膜を積層することにより、密閉容器の空間部を規定する
空間部規定部材を形成する。
【0027】本発明に係る密閉容器の製造方法によれ
ば、薄膜形成技術により形成されたシリコン膜を空間部
規定部材としている。したがって、陽極接合が不要とな
る。よって、本発明によれば、酸素発生による真空度低
下の問題及び熱膨張係数の差による密閉容器の変形の問
題を解決できる。
【0028】本発明に係る密閉容器の製造方法は、上記
シリコン膜を、Si26を用いて形成又比較的低温でS
iH4を用いて形成するのが好ましい。これによる効果
は、(密閉容器)のところで説明したとおりである。
【0029】本発明に係る密閉容器の製造方法は、密閉
容器と振動型半導体センサとを同一の工程で製造する方
法である。本発明に係る密閉容器の製造方法は、(a)
基板上に空間部規定部材の側面部の一部となる第1のシ
リコン膜を形成する工程と、(b)第1のシリコン膜を
覆うように、基板上に第1の層を形成する工程と、
(c)側面部が配置される位置にある第1の層を除去
し、かつ振動子が配置される領域の下に第1の層が残る
ように、第1の層をパターンニングする工程と、(d)
側面部となる位置に第2のシリコン膜を埋め込み、かつ
第1の層上に、第2のシリコン膜を形成する工程、
(e)第2のシリコン膜をCMP等の方法でエッチング
して、薄くする工程と、(f)第2のシリコン膜を、側
面部の一部及び振動子にパターンニングする工程と、
(g)空間部規定部材の上面部となる第3のシリコン膜
を、基板上に形成する工程と、(h)第1の層を除去
し、空間部を形成する工程と、を備える。
【0030】上記方法より好ましい方法としては、
(i)基板上に空間部規定部材の側面部の一部となる第
1のシリコン膜を形成する工程と、(j)第1のシリコ
ン膜を覆うように、基板上に第1の層を形成する工程
と、(k)側面部が配置される位置にある第1の層が間
隔をあけて残るように除去し、かつ振動子が配置される
領域の下に第1の層が残るように、第1の層をパターン
ニングする工程と、(l)第2のシリコン膜を、第1の
層を覆うように形成する工程と、(m)第2のシリコン
膜を、側面部の一部及び振動子にパターンニングする工
程と、(n)空間部規定部材の上面部となる第3のシリ
コン膜を、基板上に形成する工程と、(o)第1の層を
除去し、空間部を形成する工程と、を備える。
【0031】工程(a)〜工程(h)の方法では、側面
部となる位置に第2のシリコン膜を埋め込む必要がある
ので、第2のシリコン膜を厚めに堆積し、第2のシリコ
ン膜をエッチングして薄くし、振動子を形成する。具体
的に数値を用いて説明する。これらの数値は、本発明の
理解のための例示である。第1の層の膜厚が2.0μm
とすると、第2のシリコン膜の膜厚を4.0μmとする
ことにより、側面部となる位置に第2のシリコン膜を埋
め込む。そして、第2のシリコン膜を2.0μmの厚み
だけエッチングして、厚さ2.0μmの振動子を形成す
る。
【0032】このとき、第2のシリコン膜の厚みの均一
性は、堆積時、4.0μmプラスマイナス0.4μm程度
であり、エッチング時、2.0μmプラスマイナス0.2
μm程度である。このため、最終的に第2のシリコン膜
の厚みの均一性は、2.0μmプラスマイナス0.6μm
程度となる。第2のシリコン膜の厚みは、振動子の共振
周波数を決める要素なので、この厚みの均一性の悪さ
は、センサの性能を著しく悪くする可能性がある。
【0033】工程(i)〜工程(o)の方法では、側面
部が配置される位置にある第1の層を、間隔をあけて残
るように除去している(例えば、格子状、ストライプ状
にパターンニング)。このため、第2のシリコン膜の堆
積時、第2のシリコン膜は、第1の層の隙間に入り込
む。したがって、第2のシリコン膜を厚めに堆積し、第
2のシリコン膜をエッチングして薄くする工程が不要と
なる。よって、振動子を形成する工程を簡略化できると
ともに、振動子の膜厚の面内均一性を向上させることが
できる。
【0034】すなわち、例えば、第1の層の膜厚が2.
0μmとすると、第2のシリコン膜は第1の層の隙間に
入り込むので、第2のシリコン膜の膜厚が2.0μmで
も、側面部となる位置に第2のシリコン膜を埋め込むこ
とができる。したがって、第2のシリコン膜を厚めに堆
積し、エッチングして薄くする工程が不要となる。よっ
て、堆積時の2.0μmプラスマイナス0.2μm程度
が、最終的な第2のシリコン膜の厚みの均一性となる。
上記工程(a)〜工程(h)の方法によれば、2.0μ
mプラスマイナス0.6μm程度なので、工程(i)〜
工程(o)の方法では、振動子の膜厚の面内均一性を向
上させることができる。
【0035】なお、第1の層の隙間の幅は、第2のシリ
コン膜の厚みの2倍以下が好ましい。このようにすれ
ば、側面部に段差が生じることなく、隙間に第2のシリ
コン膜を埋め込むことができるからである。
【0036】本発明に係る密閉容器の製造方法は、密閉
容器のみの製造方法である。本発明に係る密閉容器の製
造方法は、(A)基板上に空間部規定部材の側面部の一
部となる第1のシリコン膜を形成する工程と、(B)第
1のシリコン膜を覆うように、基板上に第1の層を形成
する工程と、(C)側面部が配置される位置にある第1
の層を除去し、かつ空間部となる位置にある第1の層が
残るように、第1の層をパターンニングする工程と、
(D)側面部となる位置に第2のシリコン膜が埋め込ま
れるように、基板上にに第2のシリコン膜を形成する工
程と、(E)第2のシリコン膜をCMP等の方法でエッ
チングして、空間部となる位置にある第2のシリコン膜
を除去し、かつ第2のシリコン膜からなる側面部を形成
する工程と、(F)空間部規定部材の上面部となる第3
のシリコン膜を、基板上に形成する工程と、(G)第1
の層を除去し、空間部を形成する工程と、を備える。
【0037】上記工程(A)〜工程(G)より好ましい
方法として、(H)基板上に空間部規定部材の側面部の
一部となる第1のシリコン膜を形成する工程と、(I)
第1のシリコン膜を覆うように、基板上に第1の層を形
成する工程と、(J)側面部が配置される位置にある第
1の層を間隔をあけて除去し(例えば、格子状、ストラ
イプ状にパターンニング)、かつ空間部となる位置にあ
る第1の層が残るように、第1の層をパターンニングす
る工程と、(K)第1の層を覆うように、基板上に第2
のシリコン膜を形成する工程と、(L)空間部となる位
置にある第2のシリコン膜を除去し、かつ第2のシリコ
ン膜からなる側面部を形成する工程と、(M)空間部規
定部材の上面部となる第3のシリコン膜を、基板上に形
成する工程と、(N)第1の層を除去し、空間部を形成
する工程と、を備える。
【0038】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態] {外観構造の説明}図1は、本発明の第1の実施の形態
に係る密閉容器を用いた振動型半導体センサの立体図で
ある。図2は、振動型半導体センサが見える状態の立体
図である。この振動型半導体センサは、ヨーレートセン
サ、すなわち角速度を測定するセンサである。
【0039】図1及び図2を参照して、シリコンからな
る基板10の全面に、シリコン窒化膜からなる絶縁膜1
2が形成されている。基板10の中央部上には、密閉容
器14が形成されている。密閉容器14は、基板10上
にシリコン膜26a、28a、30a、32を積層した
構造をしている、シリコン膜26a、28a、30a、
32が空間部規定部材の一例である。シリコン膜26
a、28a、30aが側面部13を構成し、シリコン膜
32が、上面部15を構成している。密閉容器14内に
は、振動型半導体センサ34が配置されている。
【0040】密閉容器14は、四つの側面部を有する。
第1の側面部からは、配線部16が引き出されている。
配線部16は、絶縁膜12上にシリコン膜26b、28
b、30bを積層した構造をしている。第1の側面部と
対向する第2の側面部からは、配線部20、22が引き
出されている。配線部20は、絶縁膜12上にシリコン
膜26d、28d、30dを積層した構造をしている。
配線部22も、絶縁膜12上に三層のシリコン膜を積層
した構造をしている。第3の側面部からは、配線部18
が引き出されている。配線部18は、絶縁膜12上にシ
リコン膜26c、28c、30cを積層した構造をして
いる。第3の側面部と対向する第4の側面部からは、配
線部24が引き出されている。配線部24は、絶縁膜1
2上にシリコン膜26e、28e、30eを積層した構
造をしている。
【0041】{平面構造の説明}図3は、本発明の第1
の実施の形態に係る密閉容器を用いた振動型半導体セン
サの平面図である。図3の構造を、まず図4〜図6を用
いて、下層から順に説明する。
【0042】図4を参照して、基板10上に、配線部2
2及びこれと電気的に接続される下部電極36が形成さ
れている。下部電極36は、シリコン膜からなる。配線
部22の端部上には、アルミニウムからなる取り出し電
極38が形成されている。
【0043】図5を参照して、振動子となる振動体電極
40が、図4に示す下部電極36上の位置に形成されて
いる。振動体電極40の四隅は、基板10上に形成され
た四つの保持部42、44、46、48によって、保持
されている。これにより、振動体電極40は、固定はり
となっている。振動体電極40及び保持部42、44、
46、48は、シリコン膜からなる。保持部42は、配
線部20の一部である。配線部20上には、アルミニウ
ムからなる取り出し電極50が形成されている。
【0044】図6を参照して、上部電極52が、図5に
示す振動体電極40上の位置に形成されている。上部電
極52は、基板10上に形成された配線部16によっ
て、保持されている。これにより、上部電極52は、片
持はりとなっている。上部電極52は、シリコン膜から
なる。上部電極52と配線部16とは、電気的に接続さ
れている。配線部16の端部上には、アルミニウムから
なる取り出し電極54が形成されている。
【0045】図3を参照して、下から順に、下部電極3
6、振動体電極40、上部電極52が間隔をあけて、重
なるように配置された構造体を、挟むように固定電極5
6、58が位置している。固定電極56、58は、それ
ぞれ基板10上に形成された配線部18、24によっ
て、保持されている。これにより、固定電極56、58
は、片持はりとなっている。固定電極56、58は、シ
リコン膜からなる。固定電極56、58は、それぞれ配
線部18、24と電気的に接続されている。配線部1
8、24上には、それぞれアルミニウムからなる取り出
し電極60、62が形成されている。
【0046】下部電極36、振動体電極40、上部電極
52、固定電極56、58を囲むように、側面部13が
形成されている。密閉容器14内の四隅には、シリコン
膜からなる柱部64、66、68、70が配置されてい
る。柱部64、66、68、70は、図1に示す密閉容
器14の上面部15を支持している。
【0047】{断面構造の説明}図7は、図3に示す振
動型半導体センサをA−A線に沿って切断した断面図で
ある。基板10上には、絶縁膜12が形成されている。
絶縁膜12上には、密閉容器14が形成されている。密
閉容器14の側面部13(シリコン膜26a、28a、
30a)及び上面部15(シリコン膜32)で、空間部
74が規定されている。
【0048】空間部74には、振動体電極40、上部電
極52が配置されている。振動体電極40は、保持部4
8、配線部20によって保持されている。配線部20
は、側面部13から外部に引き出されている。配線部2
0は、絶縁膜12、72によって、密閉容器14と電気
的に絶縁分離されている。上面部15上には、多結晶シ
リコン膜76、78が形成されている。多結晶シリコン
膜76、78の役割については、後で説明する。
【0049】図8は、図3に示す振動型半導体センサを
B−B線に沿って切断した断面図である。空間部74の
絶縁層12上には、間隔をあけて、下から順に下部電極
36、振動体電極40、上部電極52が位置している。
振動体電極40両側には、固定電極56、58が配置さ
れている。固定電極56、58は、それぞれ、配線部1
8、24によって、保持されている。配線部18、24
は、側面部13から外部に引き出されている。配線部1
8、24は、絶縁膜12、72によって、密閉容器14
と電気的に絶縁分離されている。
【0050】上面部15には、開口部80が形成されて
いる。開口部80を覆うように、上面部15上には、多
結晶シリコン膜76が形成されている。多結晶シリコン
膜76は、多孔質透過膜の役目をする。すなわち、犠牲
膜を溶かして、空間部74を形成するとき、多孔質透過
膜を介して、エッチング液を犠牲膜に接触させるのであ
る。開口部80のところにある多結晶シリコン膜76上
に多結晶シリコン膜78を形成することにより、密閉容
器14が密閉される。
【0051】図9は、図3に示す振動型半導体センサを
C−C線に沿って切断した断面図である。図10は、図
3に示す振動型半導体センサをD−D線に沿って切断し
た断面図である。配線部18、24は、密閉容器14と
絶縁分離するために、それぞれ絶縁膜72で覆われてい
ることを示している。
【0052】図11は、図3に示す振動型半導体センサ
をE−E線に沿って切断した断面図である。柱部64、
66が上面部15を支持しているところを示している。
柱部64、66は、四層のシリコン膜を積層した構造を
している。下の三層は、側面部13を形成するとき、同
時に形成される。上の一層は、上面部15を形成すると
き、同時に形成される。
【0053】{動作の説明}この振動型半導体センサ
は、角速度を測定するセンサである。図8を参照して、
固定電極56、58に交互に電圧を印加し、振動体電極
40を基板10の主表面と平行方向、すなわちaで示す
方向に振動させる。この状態でセンサが回転すると、振
動体電極40に縦方向の力が加わる。これにより、下部
電極36と振動体電極40との静電容量及び上部電極5
2と振動体電極40との静電容量の変化する。これをも
とにして、角速度を検出する。
【0054】{製造方法の説明}本発明の第1の実施の
形態に係る密閉容器を用いた振動型半導体センサの製造
方法を、図12〜図21を用いて説明する。各図の
(a)は、図3のA−A断面の製造工程を示し、(b)
は、図3のB−B断面の製造工程を示す。
【0055】図12を参照して、基板10の絶縁膜12
上に、例えばCVD法を用いて、厚さ0.2μmのシリ
コン膜を形成する。シリコン膜を、例えばフォトリソグ
ラフィによりパターンニングし、配線部形成領域82、
84、86、保持部形成領域88、側面部形成領域9
0、電極形成領域92に、それぞれ、シリコン膜26
d、26e、26c、26f、26a、26gを残す。
シリコン膜26gが下部電極36となる。
【0056】図13を参照して、シリコン膜26d、2
6e、26c、26f、26a、26gを覆うように、
基板10上に、例えばCVD法を用いて、シリコン酸化
膜からなる厚さ2.0μmの絶縁膜94を形成する。
【0057】図14を参照して、絶縁膜94を、例えば
フォトリソグラフィによりパターンニングする。このパ
ターンニングにより、電極形成領域92、96、領域9
8(保持部形成領域88と側面部形成領域90との間)
に、絶縁膜94を残す。
【0058】図15を参照して、基板10の全面上に、
例えばCVD法を用いて、厚さ4.0μmのシリコン膜
28を形成する。絶縁膜94が除去された領域に、シリ
コン膜28を埋め込むために、厚いシリコン膜(4.0
μm)を形成するのである。
【0059】図16を参照して、CMP法を用いて、シ
リコン膜28を2.0μm削る。
【0060】図17を参照して、シリコン膜28を、例
えばフォトリソグラフィによりパターンニングする。こ
のパターンニングにより、配線部形成領域82、84、
86にシリコン膜28d、28e、28cを残す。ま
た、このパターンニングにより、電極形成領域92、9
6に振動体電極40、固定電極56、58を形成する。
また、このパターンニングにより、側面部形成領域90
にシリコン膜28aを残す。
【0061】上記と同様の工程(絶縁膜94形成、絶縁
膜94パターンニング、シリコン膜28形成、CMP、
シリコン膜28パターンニング)より、配線部形成領域
82、84、86にシリコン膜30d、30e、30c
を残す。また、電極形成領域92、96に上部電極52
を形成する。また、側面部形成領域90にシリコン膜3
0aを残す。また、保持部48を完成する。なお、10
0は、シリコン酸化膜からなる絶縁膜である。
【0062】図18を参照して、例えば、CVD法を用
いて、シリコン酸化膜からなる厚さ4.0μmの絶縁膜
102を形成する。絶縁膜102をCMP法を用いて削
り、絶縁膜102の厚みを2.0μmとし、密閉容器が
形成される領域に、絶縁膜102を残す。例えば、シリ
コン酸化膜又はシリコン窒化膜からなる絶縁膜72を形
成し、パターンニングし、側面部13に絶縁膜72を残
す。例えば、CVD法を用いて、厚さ4.0μmのシリ
コン膜を形成し、パターンニングし、上面部15を形成
する。
【0063】図19を参照して、例えば、フォトリソグ
ラフィを用いて、上面部15に開口部80を形成する。
開口部80を覆うように、上面部15上に、例えば、C
VD法を用いて、非晶質シリコン膜を形成する。非晶質
シリコン膜を加熱して、結晶化し、多結晶シリコン膜7
6にする。
【0064】図20を参照して、POCl3蒸気及び酸
素の共存下で、多結晶シリコン膜76をアニールする。
これにより、多結晶シリコン膜76の膜厚方向に多数の
貫通孔106が形成される。理由は、以下のとおりであ
る。このアニールにより、リンおよび酸素が多結晶シリ
コン膜76にドープされ、多結晶シリコン膜76内での
結晶粒の成長が活発化する。これにより、多結晶シリコ
ン膜76の粒界部には、膜厚方向に連続する欠陥凝集
層、粒界偏析したシリコン−リン−酸素化合物の層及び
貫通孔が形成されると考えられる。
【0065】この貫通孔の径は、多結晶シリコンの結晶
粒界の自然発生的な欠陥により形成された貫通孔の径よ
り大きい。よって、第1の実施の形態で製造された多孔
質透過膜(多結晶シリコン膜76)は、従来の透過膜よ
りも高い透過性を有し、例えばフッ酸を含むエッチング
液を高効率で透過する機能を有する。また、貫通孔が形
成される領域以外の部分では、欠陥の少ない結晶粒およ
び結晶粒界が形成され、例えば、フッ酸を透過させる膜
として用いた場合、耐フッ酸性の優れた多孔質透過膜と
なる。
【0066】製造工程の説明に戻る。アニールの後に、
貫通孔106をウエット洗浄、例えば、アルカリ洗浄
し、貫通孔106の径を大きくする。第1の実施の形態
に適用できるアルカリ洗浄としては、例えば、アンモニ
ア、過酸化水素及び水を用いる洗浄がある。
【0067】次に、図20に示す構造物をフッ酸に浸
す。フッ酸は、貫通孔106を通り、絶縁膜94、10
0、102に接触し、溶かす。溶けた絶縁膜94、10
0、102を貫通孔106から外部に出すことにより、
図21に示すように、空間部74を形成する。絶縁膜7
2がこのエッチングにより、除去されないのは、絶縁膜
72の幅Wを、シリコン酸化膜のエッチング量に対して
十分大きくしたからである。また、絶縁膜72の材料
を、フッ酸に対して、エッチングされにくい材料を用い
れば(例えば、シリコン窒化膜、フッ素樹脂、ノンドー
プシリコン)、絶縁膜72を残すことができる。
【0068】図7、図8を参照して、例えば、減圧CV
D又はプラズマCVDを用いて、開口部80を覆うよう
に、多結晶シリコン膜78を多結晶シリコン膜76上に
形成する。これにより、密閉容器14が密閉される。反
応ガスは、例えば、SiH4ガスを用いる。以上の工程
により、本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を用
いた振動型半導体センサが完成する。
【0069】{多孔質透過膜の説明} (多孔質透過膜の構造)本発明に係る多孔質透過膜の構
造について説明する。本発明に係る多孔質透過膜の構造
は、貫通孔の径によって特定することができる。すなわ
ち、従来例の如く自然発生的に生じる粒界層では形成で
きない大きさである5nm以上の径であり、かつ現状の
フォトリソグラフィでは形成不可能である180nm以
下の径の貫通孔からなるものである。
【0070】また貫通孔の密度に関しても、2×10-4
個/μm2以上、かつ10個/μm2以下であるものとし
て特定できる。この密度の下限値以上で貫通孔が存在す
れば、犠牲層の100μm×100μmの部分をエッチ
ングした場合、空洞を5分程で形成することが可能であ
る。また、この密度の上限値以下で貫通孔が存在すれ
ば、多孔質透過膜で空孔となる部分が最大でも50%以
下となり、多孔質透過膜自身やこの上に積層された膜に
よる応力に抗する破壊強度を維持することができる。
【0071】このような構造を制御する一つの方法とし
て、多孔質透過膜となる多結晶シリコン膜の形成時の結
晶化温度を変える方法がある。すなわち、結晶化温度を
上げることにより、貫通孔の径及び密度が増加すること
が分かった。例えば、600度での結晶化と比較して、
1000度での結晶化では、貫通孔の径及び密度ともに
2倍程度増加した。
【0072】(アニール条件) POCl3と酸素とが共
存する気相中において、多結晶シリコン膜をアニールす
ることにより、この実施の形態に係る多孔質透過膜が形
成される。アニール温度が高くなるとともに、及び/又
はアニール時間が長くなることにより、多結晶シリコン
膜へのPの供給量が増加する。
【0073】図22は、第1の実施の形態に係る多孔質
透過膜の膜厚とアニール条件との関係をあらわすグラフ
である。グラフから分かるように、多孔質透過膜の膜厚
が大きくなるにつれて、多結晶シリコン膜へのPの供給
量を増加させなければならない。すなわち、アニール温
度を高く、及び/又はアニール時間を長くしなければな
らない。
【0074】なお、グラフ中の各線は、第1の実施の形
態に係る多孔質透過膜を得るための最小限度のアニール
条件を示している。よって、各線より上の領域中のアニ
ール条件でアニールすれば、本発明に係る多孔質透過膜
を得ることができる。例えば、膜厚0.1μmの場合、
1000度、40分の条件でアニールをおこなってもよ
い。ただし、プロセスの点から、1100度程度以下の
温度でアニールするのが望ましい。
【0075】また、アニール条件により、貫通孔の平均
断面積S及び貫通孔の密度Dを制御することができる。
つまり、多結晶シリコン膜へのPの供給量を増加させる
ことにより、S及びDが増加する。
【0076】{シリコン膜の引っ張り内部応力}第1の
実施の形態において、図1に示す上面部15には、外部
との圧力差による変形や破壊を防ぐため、これらを防ぐ
程度の引っ張り内部応力を生じさせている。また、側面
部13には、空間部に配置するセンサの性能に影響を与
えないように、引っ張り内部応力を0に近い値にしてい
る。
【0077】図23は、シリコン膜の結晶化の熱処理温
度と内部応力との関係を示すグラフである。結晶化の熱
処理温度が低い方が、引っ張り内部応力が大きくなって
いる。また、リンを導入すると、導入しない場合に比
べ、引っ張り内部応力が小さくなっている。このよう
に、結晶化の熱処理温度や不純物導入の有無により、引
っ張り内部応力の値を制御できることが分かった。
【0078】よって、第1の実施の形態では、以下の工
程により上面部15及び側面部13を構成するシリコン
膜を形成している。まず、CVD法(温度550度〜6
50度、Si26ガス)によりシリコン膜を形成する。
この段階では、シリコン膜は、非晶質又は非常に小さい
結晶状態である。次に、600度〜1000度の条件下
で、熱処理し、シリコン膜中のシリコンを結晶化させ
る。熱処理の際、場合により不純物としてリンを導入す
る。なお、センサを変形させない引っ張り内部応力は、
0〜100MPa程度である。
【0079】{効果の説明} (1)図1を参照して、第1の実施の形態では、CVD
法により形成されたシリコン膜を、密閉容器の側面部1
3及び上面部15としている。したがって、陽極接合が
不要となる。よって、第1の実施の形態によれば、酸素
発生による真空度低下の問題及び熱膨張係数の差による
密閉容器の変形の問題を解決できる。
【0080】(2)図1及び図23を参照して、第1の
実施の形態において、上面部15には、外部との圧力差
による変形や破壊を防ぐため、これらを防ぐ程度の引っ
張り内部応力を生じさせている。また、側面部13に
は、空間部に配置するセンサの性能に影響を与えないよ
うに、引っ張り内部応力を0に近い値にしている。
【0081】(3)第1の実施の形態において、空間部
74には配線部(例えば、図7の配線部20)配置さ
れ、配線部は側面部13から外部に露出している。第1
の実施の形態によれは、CVD法により空間部規定部材
を形成している。このため、配線部もCVD法により形
成できる。よって、不純物領域を配線とする必要がな
く、配線の寄生容量を低下させることができる。ちなみ
にシリコン基板を介した不純物領域配線間のpn接合の
容量は、10pF〜100pF位である。これに対し
て、配線部間の寄生容量は、10fF〜100fF位で
ある。
【0082】(4)第1の実施の形態において、空間部
74に配置され、上面部15を支持する柱部(例えば、
図11の柱部64、66)を備えている。これにより、
上面部15の強度が補強され、上面部15が外部との圧
力差によって変形や破壊するのを防ぐことができる。
【0083】(5)図2を参照して、第1の実施の形態
において、空間部規定部材(側面部13、上面部15)
と、振動型半導体センサの構成部品(下部電極36、振
動体電極40、上部電極52、固定電極56、58)と
は、同一の工程で形成されている。よって、第1の実施
の形態によれば、製造の簡略化及び製造のコストを下げ
ることが可能となる。
【0084】(6)図2を参照して、第1の実施の形態
において、空間部規定部材と、振動型半導体センサの構
成部品とは、共にシリコン膜で形成されている。したが
って、密閉容器の熱膨張係数とセンサのそれとは、同じ
となる。このため、たとえ温度変化が生じる条件下でセ
ンサを使用しても、センサには熱膨張係数の差が起因と
なる応力が作用することがない。よって、下部電極と振
動体電極との平行度や上部電極と振動体電極との平行度
の低下が原因となるセンサの性能劣化を防ぐことができ
る。具体的数値で言うと、平行度は、その間に形成され
ていた絶縁膜(犠牲膜)の膜厚分布でほぼ決まり、絶縁
膜の膜厚の十分の一以下又は0.1μm以下にすること
が可能である。よって、精度の高いセンサとなる。
【0085】(7)図20を参照して、第1の実施の形
態によれば、透過のための貫通孔106となる粒界部を
積極的に形成し、しかもその貫通孔106の径を通常の
LSIプロセスの微細加工限度よりもさらに小さいレベ
ルである10nm程度に抑え、かつ孔個数の密度もフッ酸
の透過に対して十分な数をもって形成する技術を提供す
ることができる。よって、第1の実施の形態によれば、
多孔質透過膜(多結晶シリコン膜76)を破壊すること
なく、所望の容量の空間部74を備えた密閉容器14を
作製できる。
【0086】[第2の実施の形態]第2の実施の形態
は、シリコン膜を厚く形成することを不要とし、よっ
て、CMP等でシリコン膜を削る工程を省略できること
を特徴としている。図24は、第2の実施の形態の断面
図である。第1の実施の形態の図11と対応する。図1
1と同一部分については、同一符号を付すことにより説
明を省略する。側面部13及び柱部64、66が配置さ
れる位置にある絶縁膜108、110、112を、間隔
をあけて残している。
【0087】{製造方法の説明}図25を参照して、基
板10の絶縁膜12上に、例えばCVD法を用いて、厚
さ0.2μmのシリコン膜を形成する。シリコン膜を、
例えばフォトリソグラフィによりパターンニングし、側
面部形成領域114、116、柱部形成領域118、1
20、電極形成領域122に、それぞれ、シリコン膜2
6h、26i、26j、26k、26lを残す。シリコ
ン膜26lが下部電極36となる。
【0088】図26を参照して、シリコン膜26h、2
6i、26j、26k、26lを覆うように、基板10
上に、例えばCVD法を用いて、シリコン酸化膜からな
る厚さ2.0μmの絶縁膜108を形成する。
【0089】図27を参照して、絶縁膜108を、例え
ばフォトリソグラフィによりパターンニングする。この
パターンニングにより、電極形成領域122、領域12
4(側面部形成領域114と柱部形成領域118との
間)、領域126(側面部形成領域116と柱部形成領
域120との間)に、絶縁膜108を残す。また、側面
部形成領域114、116及び柱部形成領域118、1
20に、絶縁膜108を間隔をあけて残す。
【0090】図28は、図27の構造物の平面図であ
る。側面部形成領域114、116及び柱部形成領域1
18、120では、絶縁膜108が格子状に残されてい
る。
【0091】図29を参照して、基板10の全面上に、
例えばCVD法を用いて、厚さ2.0μmのシリコン膜
28を形成する。側面部形成領域114、116及び柱
部形成領域118、120では、絶縁膜108が格子状
に残されている。よって、厚いシリコン膜(例えば4.
0μm)を形成することなく、これらの領域に、シリコ
ン膜28を埋め込むことができる。
【0092】上記と同様の工程を繰り返すことにより、
図24に示すように、側面部13及び柱部64、66を
形成する。後の工程は、第1の実施の形態と同じであ
る。
【0093】図30は、第2の実施の形態の断面図であ
り、第1の実施の形態の図7と対応する。振動体電極4
0を保持する部分に、間隔をあけて絶縁膜108、11
0が残されている。上部電極52及び固定電極56、5
8を保持する部分についても、絶縁膜108、110を
残すことができる。
【0094】なお、図28に示すように、絶縁膜108
を格子状に残すのではなく、図31に示すように、側面
部形成領域114、116及び柱部形成領域118、1
20において、絶縁膜108をストライプ状に残す態様
もある。このように絶縁膜108をパターンニングすれ
ば、絶縁膜108は、犠牲膜エッチングの際に除去する
こともできる。したがって、図32に示すように、側面
部13、柱部64、66に空洞128を形成することが
できる。振動体電極40、上部電極52及び固定電極5
6、58を保持する部分についても、空洞128を形成
することができる。
【0095】{効果の説明}第2の実施の形態は、第1
の実施の形態(1)〜(7)の効果を有する。さらに、
第2の実施の形態は、以下の効果を有する。
【0096】(1)例えば、図27〜図29を参照し
て、第2の実施の形態では、側面部形成領域114、1
16及び柱部形成領域118、120にあるシリコン酸
化膜108、110、112を、間隔をあけて残してい
る。このため、側面部13及び柱部64、66を形成す
るためのシリコン膜の堆積時、シリコン膜は、シリコン
酸化膜108、110、112の隙間に入り込む。した
がって、シリコン膜を厚めに堆積し、シリコン膜をエッ
チングして薄くする工程が不要となる。
【0097】(2)シリコン酸化膜は、シリコン膜より
軟らかい。よって、図24に示す密閉容器14におい
て、シリコン酸化膜108、110、112は、密閉容
器14に作用する衝撃応力を吸収する機能を有する。よ
って、衝撃に対して強い密閉容器14となる。また、図
32に示す密閉容器14において、空洞128により、
衝撃応力を吸収できる。よって、衝撃に対して強い密閉
容器14となる。
【0098】[第3の実施の形態]第3の実施の形態の
特徴は、本発明に係る密閉容器に加速度を測定するセン
サを配置したことである。
【0099】(平面構造の説明)図33は、本発明の第
3の実施の形態に係る振動型半導体センサの平面図であ
る。この振動型半導体センサは、加速度を測定するセン
サである。図33の構造を、図34〜図36を用いて、
下層から順に説明する。
【0100】図34を参照して、基板200上に、配線
部212及びこれと電気的に接続される下部電極226
が形成されている。配線部212及び下部電極226
は、シリコン膜からなる。配線部212の端部上には、
アルミニウムからなる取り出し電極228が形成されて
いる。
【0101】図35を参照して、振動子となる振動体電
極230が、図34に示す下部電極226上の位置に形
成されている。振動体電極230の四隅は、基板200
上に形成された四つの保持部232、234、236、
238によって、保持されている。これにより、振動体
電極230は、固定はりとなっている。振動体電極23
0及び保持部232、234、236、238は、シリ
コン膜からなる。保持部232は、配線部210の一部
である。配線部210上には、アルミニウムからなる取
り出し電極240が形成されている。
【0102】図36を参照して、上部電極242が、図
35に示す振動体電極230上の位置に形成されてい
る。上部電極242は、基板200上に形成された配線
部206によって、保持されている。これにより、上部
電極242は、片持はりとなっている。上部電極242
及び配線部206は、シリコン膜からなる。上部電極2
42と配線部206とは、電気的に接続されている。配
線部206の端部上には、アルミニウムからなる取り出
し電極244が形成されている。
【0103】図33を参照して、下部電極226、振動
体電極230、上部電極242を囲むように、三層のシ
リコン膜からなる側面部203が形成されている。密閉
容器204内の四隅には、シリコン膜からなる柱部25
4、256、258、260が配置されている。柱部2
54、256、258、260は、密閉容器204の上
面部(図示せず)を支持している。
【0104】{断面構造の説明}図37は、図33に示
す振動型半導体センサをA−A線に沿って切断した断面
図である。基板200上には、絶縁膜202が形成され
ている。絶縁膜202上には、密閉容器204が形成さ
れている。密閉容器204の側面部203及び上面部2
05で、空間部264が規定されている。
【0105】空間部264には、下部電極226、振動
体電極230、上部電極242が配置されている。振動
体電極230は、保持部238、配線部210によって
保持されている。配線部210は、側面部203から外
部に引き出されている。配線部210は、絶縁膜20
2、262によって、密閉容器204と電気的に絶縁分
離されている。上面部205上には、多結晶シリコン膜
266、268が形成されている。多結晶シリコン膜2
66の機能は、第1の実施の形態の多結晶シリコン膜7
6の機能と同じである。また、多結晶シリコン膜268
の機能は、第1の実施の形態の多結晶シリコン膜78の
機能と同じである。
【0106】図38は、図33に示す振動型半導体セン
サをB−B線に沿って切断した断面図である。空間部2
64の絶縁層202上には、間隔をあけて、下から順に
下部電極226、振動体電極230、上部電極242が
位置している。上部電極242は、配線部206と電気
的に接続され、かつ配線部206によって片持ち保持さ
れている。配線部206は、側面部203から外部に引
き出されている。配線部206は、絶縁膜202、26
2によって、密閉容器204と電気的に絶縁分離されて
いる。下部電極226は、配線部212と電気的に接続
されている。配線部212は、側面部203から外部に
引き出されている。配線部212は、絶縁膜202、2
62によって、密閉容器204と電気的に絶縁分離され
ている。
【0107】上面部205には、開口部270が形成さ
れている。開口部270を覆うように、上面部205上
には、多結晶シリコン膜266が形成されている。開口
部270のところにある多結晶シリコン膜266上に多
結晶シリコン膜268を形成することにより、密閉容器
204が密閉される。
【0108】{動作の説明}この振動型半導体センサ
は、加速度を測定するセンサである。図37、38を参
照して、基板200の主表面に対して垂直方向、すなわ
ちaで示す方向に加速度が加わると、振動体電極230
がaで示す方向に振動する。これにより、下部電極22
6と振動体電極230との静電容量及び上部電極242
と振動体電極230との静電容量が変化する。これをも
とにして、加速度を検出する。
【0109】{製造方法の説明}第3の実施の形態は、
第1の実施の形態の製造方法と同様の方法により製造す
ることができる。すなわち、パターンが違うだけでプロ
セス自体は同じである。また、第3の実施の形態に第2
の実施の形態も適用することができる。
【0110】{効果の説明}第3の実施の形態は、第1
の実施の形態の(1)〜(7)の効果を有する。また、
第2の実施の形態を適用すれば、第3の実施の形態は、
第2の実施の形態の(1)〜(2)の効果を有する。
【0111】[第4の実施の形態]第4の実施の形態の
特徴は、配線部が外部において浮いた状態となっている
ことである。
【0112】{構造の説明}図39は、本発明の第4の
実施の形態に係る密閉容器を用いた振動型半導体センサ
の立体図である。図40はその断面図である。図39
は、第1の実施の形態の図1に対応し、図40は、第1
の実施の形態の図8に対応する。
【0113】図1に示す第1の実施の形態との違いは、
配線部16、18、20、22、24が外部において浮
いた状態となっていることである。その他の構造につい
ては、第1の実施の形態と同じなので、同一符号を付す
ことにより説明を省略する。
【0114】{製造方法の説明}本発明の第4の実施の
形態に係る密閉容器を用いた振動型半導体センサの製造
方法を、図41〜図50を用いて説明する。図12〜図
21に示す第1の実施の形態との違いは、配線部18、
24を形成するときのパターンニングである。
【0115】図41の工程は、図12の工程と対応す
る。図12の工程との違いは、シリコン膜26c、26
eの一方の端部が、側面部13の形成位置と一致してい
る点である。
【0116】図42、43、44、45の工程は、それ
ぞれ、図13、14、15、16の工程と対応する。
【0117】図46の工程は、図17の工程と対応す
る。図17の工程との違いは、シリコン膜30c、30
eの一方の端部が、側面部13の形成位置と一致してい
る点である。
【0118】図47、48の工程は、それぞれ、図1
8、19の工程と対応する。
【0119】図49、50の工程は、図20、21の工
程と対応する。違いは、フッ酸を用いた犠牲膜(絶縁膜
94、100、102)エッチングの際、密閉容器14
の外部にあり、かつ配線部18、24を挟むように位置
している絶縁膜94、100も、除去される点である。
よって、図50に示すように、配線部18、24は外部
において浮いた状態となる。そして、最後に図40に示
すように、多結晶シリコン膜78で開口部80を封止す
る。
【0120】{効果の説明}第4の実施の形態は、第1
の実施の形態の(1)〜(7)の効果を有する。また、
第2の実施の形態を適用すれば、第4の実施の形態は、
第2の実施の形態の(1)〜(2)の効果を有する。ま
た、図39を参照して、第4の実施の形態において、配
線部16、18、20、22、24、は外部において浮
いた状態となる。このような配線部は、寄生容量を低下
させることができる。例えば、配線部が外部において浮
いた状態は、配線部が絶縁膜で支持されている場合に比
べ、配線間の寄生容量が1/4〜1/10になる。
【0121】なお、第1〜第4の実施の形態において、
密閉容器の形状は直方体である。しかしながら、本発明
はこれに限定されず、上面部と基板とが平行な多面体で
もよいし、空間部規定部材が球面状でもよい。
【0122】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を用
いた振動型半導体センサの立体図である。
【図2】図1の密閉容器において、振動型半導体センサ
が見える状態の立体図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を用
いた振動型半導体センサの平面図である。
【図4】図3に示すセンサの下部電極の平面図である。
【図5】図3に示すセンサの振動体電極の平面図であ
る。
【図6】図3に示すセンサの上部電極の平面図である。
【図7】図3に示すセンサをA−A線に沿って切断した
断面図である。
【図8】図3に示すセンサをB−B線に沿って切断した
断面図である。
【図9】図3に示すセンサをC−C線に沿って切断した
断面図である。
【図10】図3に示すセンサをD−D線に沿って切断し
た断面図である。
【図11】図3に示すセンサをE−E線に沿って切断し
た断面図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第1の工程を示
す断面図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第2の工程を示
す断面図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第3の工程を示
す断面図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第4の工程を示
す断面図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第5の工程を示
す断面図である。
【図17】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第6の工程を示
す断面図である。
【図18】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第7の工程を示
す断面図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第8の工程を示
す断面図である。
【図20】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第9の工程を示
す断面図である。
【図21】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第10の工程を
示す断面図である。
【図22】本発明の第1の実施の形態に係る密閉容器に
用いた多孔質透過膜の膜厚とアニール条件との関係をあ
らわすグラフである。
【図23】シリコン膜の結晶化の熱処理温度と内部応力
との関係を示すグラフである。
【図24】本発明の第2の実施の形態に係る密閉容器の
柱部における断面図である。
【図25】本発明の第2の実施の形態に係る密閉容器の
製造方法の第1の工程を示す断面図である。
【図26】本発明の第2の実施の形態に係る密閉容器の
製造方法の第2の工程を示す断面図である。
【図27】本発明の第2の実施の形態に係る密閉容器の
製造方法の第3の工程を示す断面図である。
【図28】図27に示す構造物の平面図である。
【図29】本発明の第2の実施の形態に係る密閉容器の
製造方法の第4の工程を示す断面図である。
【図30】本発明の第2の実施の形態に係る密閉容器に
配置されたセンサの振動体電極における断面図である。
【図31】本発明の第2の実施の形態に係る密閉容器の
製造方法の他の例における絶縁膜108のパターンを示
す平面図である。
【図32】本発明の第2の実施の形態に係る密閉容器の
他の例の柱部における断面図である。
【図33】本発明の第3の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの平面図である。
【図34】図33に示すセンサの下部電極の平面図であ
る。
【図35】図33に示すセンサの振動体電極の平面図で
ある。
【図36】図33に示すセンサの上部電極の平面図であ
る。
【図37】図33に示すセンサをA−A線に沿って切断
した断面図である。
【図38】図33に示すセンサをB−B線に沿って切断
した断面図である。
【図39】本発明の第4の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの立体図である。
【図40】本発明の第4の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの断面図である。
【図41】本発明の第4の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第1の工程を示
す断面図である。
【図42】本発明の第4の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第2の工程を示
す断面図である。
【図43】本発明の第4の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第3の工程を示
す断面図である。
【図44】本発明の第4の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第4の工程を示
す断面図である。
【図45】本発明の第4の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第5の工程を示
す断面図である。
【図46】本発明の第4の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第6の工程を示
す断面図である。
【図47】本発明の第4の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第7の工程を示
す断面図である。
【図48】本発明の第4の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第8の工程を示
す断面図である。
【図49】本発明の第4の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第9の工程を示
す断面図である。
【図50】本発明の第4の実施の形態に係る密閉容器を
用いた振動型半導体センサの製造方法の第10の工程を
示す断面図である。
【図51】振動型半導体センサが配置された従来の密閉
容器の模式図である。
【符号の説明】
10 基板 12 絶縁膜 13 側面部 14 密閉容器 15 上面部 16、18、20、22、24 配線部 26a〜26l シリコン膜 28a〜28e シリコン膜 30a〜30e シリコン膜 32 シリコン膜 34 振動型半導体センサ 36 下部電極 40 振動体電極 42、44、46、48 保持部 52 上部電極 56、58 固定電極 64、66、68、70 柱部 72 絶縁膜 74 空間部 82、84、86 配線部形成領域 88 保持部形成領域 90 側面部形成領域 92 電極形成領域 94 絶縁膜 96 電極形成領域 98 領域 100、102、108、110、112 絶縁膜 114、116 側面部形成領域 118、120 柱部形成領域 122 電極形成領域 124、126 領域 128 空洞 200 基板 202 絶縁膜 203 側面部 204 密閉容器 205 上面部 206、210、212、 配線部 226 下部電極 230 振動体電極 232、234、236、238 保持部 242 上部電極 254、256、258、260 柱部 262 絶縁膜 264 空間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂田 二郎 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 景山 恭行 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 4M112 AA02 BA07 BA08 CA24 CA26 DA05 DA06 DA14 DA15 EA02 EA04 EA05 EA06 GA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された密閉容器であって、 上面部及び側面部を有し、前記密閉容器の空間部を規定
    する空間部規定部材が、前記基板上に形成され、 前記空間部規定部材は、薄膜形成技術により形成された
    シリコン膜を積層した構造を含む、密閉容器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記空間部には配線膜が配置され、 前記配線膜は前記側面部から外部に露出し、 前記配線膜は外部において、絶縁膜により支持されてい
    るか、又は浮いている状態である、密閉容器。
  3. 【請求項3】 基板上に形成された密閉容器の製造方法
    であって、 薄膜形成技術により形成されたシリコン膜を積層するこ
    とにより、前記密閉容器の空間部を規定する空間部規定
    部材を形成する、密閉容器の製造方法。
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