JP2000133204A - 蛍光ランプおよび光源装置 - Google Patents

蛍光ランプおよび光源装置

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JP2000133204A
JP2000133204A JP10305064A JP30506498A JP2000133204A JP 2000133204 A JP2000133204 A JP 2000133204A JP 10305064 A JP10305064 A JP 10305064A JP 30506498 A JP30506498 A JP 30506498A JP 2000133204 A JP2000133204 A JP 2000133204A
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phosphor
lighting
airtight container
wavelength
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JP10305064A
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Kenji Kono
謙司 河野
Kazuhiko Watanabe
和彦 渡辺
Masahiro Tokawa
雅弘 東川
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】蛍光ランプおよび光源装置を提供する。 【解決手段】蛍光ランプは、透光性気密容器1の内表面
と蛍光体層3との間に保護部材8を備える。保護部材8
は、金属酸化物よりなり、保護部材8を設けていない場
合に比べて透過率の波長依存性の変化が小さな材料を選
択して形成される。したがって、点灯時間の経過に伴う
カラーシフトを低減することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透光性気密容器に
封入した水銀を含む放電媒体を放電させることにより紫
外線を発生させ、透光性気密容器の内表面に形成した蛍
光体層により紫外線を可視光に変換する蛍光ランプおよ
び光源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光ランプは、今日広く普及している重
要な光源のひとつである。一般に、蛍光ランプは、透光
性気密容器内に封入した水銀を含む放電媒体を放電によ
り励起させて紫外線を発生させ、透光性気密容器の内表
面に形成した蛍光体層により可視光に変換するものであ
る。
【0003】ところで、近年、地球環境問題に対する意
識がこれまで以上に高揚してきており、蛍光ランプに使
用されている水銀廃棄物も環境汚染源の一つとして一層
強く認識されつつある。このような状況下で、蛍光ラン
プにおける使用水銀量の低減化、水銀の不使用化への多
くの検討がなされている。
【0004】水銀の不使用化については、水銀に代わる
無害な紫外線放射源として、例えばキセノンを放電媒体
として紫外線(主波長147nm)を発生させる希ガス
蛍光ランプがある。希ガス蛍光ランプは、水銀を利用し
た従来の蛍光ランプに比べて、周囲温度の変化による光
束変動がなく、かつ始動後の光束立ち上がり特性が良い
という優れた特長を有し、OA機器用などの一部用途で
実用化されている。しかしながら、水銀を使用した蛍光
ランプに比べて効率が遙かに劣るものであるから、一般
照明用に代替するのは現状では困難である。
【0005】そこで、一般照明用の蛍光ランプでは、使
用水銀量の低減化が現実的な対応策となっている。使用
水銀量を低減化するための具体策としては、ランプ1本
当たりの封入水銀量の低減化(必要最低限の量への適正
化)と、ランプを長寿命化してランプの廃棄頻度を減少
させることによる長期的視野での水銀使用量の低減化が
提案されている。
【0006】まず、封入水銀量を低減することについて
説明する。透光性気密容器内に封入された水銀は、点灯
時間の経過に伴って透光性気密容器を構成するガラスバ
ルブの内面や蛍光体によって徐々に消費されることが知
られている。すなわち、水銀は、ガラスバルブや蛍光体
に吸着された後、ガラスや蛍光体中の成分あるいは透光
性気密容器内に残留した不純ガスなどとの反応により、
種々の化合物として堆積し、放電に寄与できなくなり無
効化していく。そこで、ランプ寿命(定格寿命)以前に
水銀が枯渇することがないように、従来の蛍光ランプで
は水銀を過剰に封入している。したがって、封入水銀量
を減らすには、透光性気密容器内での水銀消費量の低
減、すなわち、無効水銀の生成を低減させる必要があ
る。
【0007】一方、ランプ寿命を決定する因子は、一般
に、電極基材の断線あるいは電極基材に塗布された熱電
子放射物質(エミッタ)の消耗などに起因するいわゆる
不点寿命と、ガラスバルブや蛍光体表面の変色や黒化、
あるいは蛍光体そのものの経時劣化による発光効率の低
下などに起因するいわゆる光束寿命の2つに大別され
る。すなわち、蛍光ランプの寿命は、電極切れによる不
点寿命と光束劣化による光束寿命とのいずれか短い方で
規定される。
【0008】不点寿命については、電極(フィラメン
ト)を透光性気密容器内に有する一般の蛍光ランプ(以
下では、「有電極蛍光ランプ」と呼ぶ)では改善に限界
がある。そこで、不点寿命を改善するために、近年では
透光性気密容器内に電極を持たない無電極蛍光ランプが
注目され、一部で既に実用化されている。無電極蛍光ラ
ンプは、有電極蛍光ランプと同様に透光性気密容器内に
水銀を含む放電媒体が封入されているが、透光性気密容
器内には電極を持たず、放電媒体を透光性気密容器の外
部に配設されたエネルギ供給手段によって励起させる。
こうして、気密空間内に放電を生起し、これにより放射
される紫外線を透光性気密容器の内表面に形成された蛍
光体層で可視光に変換するものである。無電極蛍光ラン
プは透光性気密容器内に電極を持たないから不点寿命が
存在せず、光束寿命のみによって寿命が決定されるの
で、有電極蛍光ランプよりも長寿命が期待できる。した
がって、無電極蛍光ランプでは、有電極蛍光ランプより
も光束維持率の改善が一層重要である。
【0009】一方、光束寿命を低下させる要因は、蛍光
体層を構成する成分やガラス中のアルカリ成分や透光性
気密容器内の残留不純物と水銀との反応による化合物の
生成・体積、水銀や希ガスなどのイオンボンバードによ
る蛍光体層の劣化、紫外線による蛍光体層の劣化などで
あると考えられている。そこで、光束維持率を向上させ
る対策として、蛍光体層を改善したり、透光性気密容器
を形成するガラスの内表面に透明保護膜を設けたりする
ことが提案されている。
【0010】上述のように、有電極蛍光ランプと無電極
蛍光ランプとのいずれにおいても、透光性気密容器内で
の水銀消費量を低減化し、光束維持率を向上させること
が今後の重要課題である。しかして、上述のように、光
束維持率を低下させる一つの要因は透光性気密容器内で
の水銀が他の物質と反応して化合物を生成することにあ
るから、光束維持率の向上は水銀消費量の低減と密接に
関連している。
【0011】ところで、蛍光ランプは、蛍光体層を互い
に発光色の異なる複数種類の蛍光体で構成し各色の蛍光
体の混合比を適宜設定することにより、昼白色、昼光
色、白熱電球の色合いに近似した電球色など様々な光色
を提供することができる。
【0012】しかしながら、上述のように、ランプの点
灯時間の経過に伴い、透光性気密容器を形成するガラス
の透過率や蛍光体の発光効率の低下が起こり、ランプ全
体としての光束低下だけでなく、ランプ光色の変化(い
わゆるカラーシフト)も併せて起こることが多い。カラ
ーシフトの原因としては、ガラスの分光透過率の低下が
全波長域(可視光領域)で一定でないこと、および複数
種類の蛍光体の混合物による蛍光体層では各蛍光体の劣
化の度合いが異なることなどが相俟って、ランプ全体と
しての発光分光分布のバランスが変化してしまうためと
考えられる。
【0013】そこで、カラーシフトを低減させる対策と
して、3波長域発光形蛍光ランプにおいて、青色領域に
発光スペクトルを有する蛍光体(以下、青色発光蛍光体
と称す)として一般的に用いられている(汎用の)青色
発光蛍光体(BaMgAl1017:Eu)に比較して発
光特性の劣化の少ない青色発光蛍光体を用いる技術が特
開平6−96735号公報(以下、従来例1と称す)に
開示され、また、赤色領域に発光スペクトルを有する蛍
光体(以下、赤色発光蛍光体と称す)として一般的に用
いられている(汎用の)赤色発光蛍光体(Y23:E
u)に比較して発光特性の劣化が大きい赤色発光蛍光体
を用いる技術が特開平6−96736号公報(以下、従
来例2と称す)に開示されている。また、その他にカラ
ーシフトを低減させる対策としては、透光性気密容器を
形成するガラスの内面に透過率の高い希土類酸化物より
なる透明層(保護部材)を設けガラスの灰色化および変
色を抑制する技術が特開昭59−20961号公報(以
下、従来例3と称す)に開示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例1および従来例2に記載された蛍光ランプは、
蛍光体層を構成する蛍光体として一般的でない蛍光体を
用いる必要があり、蛍光体の入手上の制約や蛍光体のコ
ストの増加などの不具合があった。また、従来例3に記
載された蛍光ランプは、保護部材の経時変化が考慮され
ていなかった。
【0015】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、点灯に伴うカラーシフトが少ない蛍
光ランプおよび光源装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、少なくとも水銀を含む放電媒体
を封入した透光性気密容器と、透光性気密容器の内面に
形成された蛍光体層と、透光性気密容器と蛍光体層との
境界面近傍に配設した金属酸化物よりなる保護部材とを
有し、前記保護部材は、点灯前での透光性気密容器の厚
み方向における波長400nmの光の透過率をP0(4
00)、波長800nmの光の透過率をP0(80
0)、点灯後の波長400nmの光の透過率をP1(4
00)、波長800nmの光の透過率をP1(800)
とし、前記保護部材を配設しない場合の点灯前での透光
性気密容器の厚み方向における波長400nmの光の透
過率をG0(400)、波長800nmの光の透過率を
G0(800)、点灯後の波長400nmの光の透過率
をG1(400)、波長800nmの光の透過率をG1
(800)とするとき、 {〔P1(400)/P0(400)〕/〔P1(80
0)/P0(800)〕}≧{〔G1(400)/G0
(400)〕/〔G1(800)/G0(800)〕} となる金属酸化物により形成されてなることを特徴とす
るものであり、保護部材として点灯に伴う透過率の変化
の波長依存性が小さい材料を用いることにより、保護部
材を設けていない蛍光ランプに比べて点灯に伴うカラー
シフトを低減することができる。なお、透光性気密容器
と蛍光体層との境界面近傍に配設した金属酸化物よりな
る保護部材は、透光性気密容器の内面と蛍光体層との間
に設けられる層状の保護部材であってもよいし、透光性
気密容器の内面と蛍光体層との間に設けられ一部が蛍光
体層を構成する蛍光体粒子間の隙間に浸入していてる保
護部材であってもよいし、蛍光体層中において当該蛍光
体層の全域にわたって蛍光体粒子間に介在する保護部材
であってもよい。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記蛍光体層は、複数種類の蛍光体粒子からなり、
最も光束劣化しやすい蛍光体粒子の表面に当該蛍光体粒
子の光束劣化を防止する表面保護膜が形成されているの
で、最も光束劣化しやすい蛍光体粒子の光束劣化が抑制
され、蛍光体粒子間の光束劣化の度合いがアンバランス
になることが抑制されるから、点灯に伴うカラーシフト
を低減することができる。
【0018】請求項3の発明は、少なくとも水銀を含む
放電媒体を封入した透光性気密容器と、透光性気密容器
の内面に形成された蛍光体層とを有し、前記蛍光体層
は、複数種類の蛍光体粒子からなり、最も光束劣化しや
すい蛍光体粒子の表面に当該蛍光体粒子の光束劣化を防
止する表面保護膜が形成されてなることを特徴とするも
のであり、最も光束劣化しやすい蛍光体粒子の光束劣化
が抑制され、蛍光体粒子間の光束劣化の度合いがアンバ
ランスになることが抑制されるから、点灯に伴うカラー
シフトを低減することができる。
【0019】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3のいずれかに記載の蛍光ランプと、前記透光性気密容
器の内部と外部との少なくとも一方に配設されて前記放
電媒体を放電させるようにエネルギを供給するエネルギ
供給手段と、前記エネルギ供給手段を介して前記蛍光ラ
ンプを点灯させる点灯装置とを備えることを特徴とする
ものであり、点灯に伴うカラーシフトの少ない光源装置
を実現することができる。
【0020】本願発明者らは、上記課題の解決策を抽出
するにあたって、水銀による着色が生じてもその着色度
合いの波長依存性が小さい材料の検討を、材料をプラズ
マに曝す処理前後の透過率の変化に基づいて行った。ま
た蛍光体層を形成する蛍光体粒子として汎用の蛍光体粒
子を用い、蛍光体粒子の表面に設け光束劣化を防止する
表面保護膜の材料の検討を行った。その結果、非常に有
用な材料を選定することができた。そこで、本発明者
は、これらの結果に基づき、本発明を行った。
【0021】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態で用い
る蛍光ランプLaは、図2に示すような無電極蛍光ラン
プであって、ガラスからなる球状の透光性気密容器1内
部の気密空間2には、水銀蒸気および希ガスからなる放
電媒体が封入され、透光性気密容器1の内表面には蛍光
体層3が形成されている。透光性気密容器1の外部には
透光性気密容器1に近接して誘導コイル5が巻回されて
いる。この誘導コイル5が放電媒体にエネルギを供給し
て放電させるエネルギ供給手段として機能し、透光性気
密容器1と誘導コイル5とにより無電極蛍光ランプが構
成される。誘導コイル5は蛍光ランプLaを点灯させる
点灯装置10を介して電源6に接続されている。つま
り、蛍光ランプLaと点灯装置10とにより光源装置が
構成される。
【0022】この光源装置では、点灯装置10によって
誘導コイル5に高周波電流を流すことにより、誘導コイ
ル5の周囲に高周波電磁界を発生させ、透光性気密容器
1内の放電媒体が励起されて放電するのである。放電に
より生じた紫外線は蛍光体層3により可視光に変換され
て放射される。なお、本実施形態では、エネルギ供給手
段として誘導コイル5を用いているが、誘導コイル5に
代えて透光性気密容器1に近接配置した導電体箔を用い
ることも可能である。
【0023】ところで、本実施形態は、図1に示すよう
に、蛍光体層3が粒状の蛍光体(以下、蛍光体粒子7と
いう)により形成された被膜よりなり、蛍光体層3と透
光性気密容器1の内表面との間に金属酸化物からなる層
状の保護部材8を形成してある。なお、保護部材8は透
光性気密容器1を形成するガラスを保護する層であっ
て、該保護部材8の一部が蛍光体層3の透光性気密容器
1側に浸入していてもよい。
【0024】蛍光体粒子7は、紫外線によって発光する
照明用蛍光体として一般的に用いられる汎用のもので、
例えば、赤色発光蛍光体としてY23:Eu、緑色発光
蛍光体としてLaPO4:Ce,TbあるいはMgAl
1117:Ce,Tb、青色発光蛍光体としてBaMgA
1017:Euあるいは(SrCaBa)5(PO4 3
Cl:Euなどといった三波長蛍光体と呼ばれるものか
らなる。
【0025】保護部材8は、金属酸化物の微粒子(以
下、金属酸化物微粒子と称す)により形成してもよい
し、金属酸化物の連続膜により形成してもよい。なお、
連続膜とは、あくまでも微粒子系の出発材料を用いた場
合の集合体や被覆層のように微粒子間に空隙を有するも
のに比べて、ゾルゲル系の出発材料によって形成された
比較的緻密な集合体や被覆層を意味する。
【0026】ここで、蛍光ランプの製造工程において、
保護部材8を形成するプロセスについて説明する。
【0027】保護部材8を金属酸化物微粒子により形成
する場合は、予め金属酸化物微粒子を酢酸エステル系の
溶液に分散させる。金属酸化物微粒子の粒子径は平均粒
子径としてナノメータサイズのものが望ましい。分散量
は溶液に対して重量換算で5%ほどとし、ボールミルな
どで分散させる(分散時間は20時間程度でよい)。十
分に金属酸化物微粒子を分散させた後、ガラスバルブの
内表面に流し込むことにより塗布し、1時間ほど常温で
自然乾燥させ、その後、蛍光体を塗布するプロセスに移
行する。
【0028】一方、保護部材8を金属酸化物の連続膜に
より形成する場合には、金属アルコキシドからなる溶液
から保護部材8を生成すればよい。例えば、重量換算で
3%の金属アルコキシド溶液をガラスバルブの内表面に
流し込むことにより塗布し、1時間ほど常温で自然乾燥
させ、その後、シンター炉で加熱処理(550℃、10
分)することにより生成され、その後、蛍光体を塗布す
るプロセスに移行する。
【0029】ところで、本実施形態では、保護部材8
が、点灯前での透光性気密容器1の厚み方向(透光性気
密容器1と保護部材8とを含む)における波長400n
mの光の透過率をP0(400)、波長800nmの光
の透過率をP0(800)とし、点灯後の波長400n
mの光の透過率をP1(400)、波長800nmの光
の透過率をP1(800)とし、前記保護部材8を配設
しない場合の点灯前での透光性気密容器の厚み方向にお
ける波長400nmの光の透過率をG0(400)、波
長800nmの光の透過率をG0(800)、点灯後の
波長400nmの光の透過率をG1(400)、波長8
00nmの光の透過率をG1(800)とするとき、 {〔P1(400)/P0(400)〕/〔P1(80
0)/P0(800)〕}≧{〔G1(400)/G0
(400)〕/〔G1(800)/G0(800)〕} となる金属酸化物により形成されている点に特徴があ
る。ここにおいて、波長400nmは青色発光蛍光体の
発光スペクトルのピーク波長よりも短波長であり、一
方、波長800nmは赤色発光蛍光体の発光スペクトル
のピーク波長よりも長波長であり、一般的に青色発光蛍
光体は赤色蛍光発光体や緑色蛍光発光体に比較して光束
が劣化しやすいので、上述の不等式の条件を満たす保護
部材8は、点灯に伴う透過率の変化の波長依存性の小さ
な材料であるといえる。
【0030】しかして、本実施形態では、保護部材8と
して点灯に伴う透過率の変化の波長依存性が小さい材料
を用いることにより、保護部材8を設けていない蛍光ラ
ンプに比べて点灯に伴うカラーシフトを低減することが
できる。
【0031】(実施形態2)本実施形態の基本構成は実
施形態1とほぼ同じであって、図3に示すように、保護
部材8が蛍光体層3の全領域中において蛍光体粒子7間
に介在している点に特徴がある。なお、本実施形態で
は、蛍光体層3の表面(放電プラズマが形成される気密
空間2側)上にも保護部材8の一部が層状に形成されて
いる。したがって、本実施形態では、保護部材8は透光
性気密容器1を形成するガラスを保護する機能ととも
に、蛍光体粒子7を保護する機能を備えている。なお、
実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説
明を省略する。
【0032】本実施形態では、保護部材8は、実施形態
1と同様に点灯に伴う透過率の変化の波長依存性が小さ
く、かつ蛍光体を効率よく励起させる波長254nmの
紫外線の透過率の高い金属酸化物の連続体により形成さ
れている。しかして、本実施形態においても、実施形態
1と同様に、保護部材8として点灯に伴う透過率の変化
の波長依存性が小さい材料を用いることにより、保護部
材8を設けていない蛍光ランプに比べて点灯に伴うカラ
ーシフトを低減することができる。
【0033】ここで、蛍光ランプの製造工程において、
保護部材8を形成するプロセスについて説明する。
【0034】保護部材8を金属アルコキシドからなる溶
液から生成させる場合は、例えば、重量換算で3%の金
属アルコキシド溶液をガラスバルブの内表面に流し込む
ことにより塗布し、1時間ほど常温で自然乾燥させ、そ
の後、シンター炉で加熱処理(550℃、10分)する
ことにより生成させる。あるいは、予め蛍光体に表面処
理を施す方法もある。この場合は、例えば、重量換算で
3%の金属アルコキシド溶液に対し、重量換算で2:1
になるように蛍光体を混ぜ合わせる。その後、攪拌棒で
混ぜ合わせ、溶液中に蛍光体粒子を分散させる。数十分
ほど攪拌した後、攪拌を止め、デカンテーションを行
う。さらに上澄み液を濾過することにより、金属アルコ
キシド液が塗布された蛍光体を回収し、その後、1時間
ほど常温で自然乾燥させ、シンター炉で加熱処理(55
0℃、10分)することによって、金属アルコキシドに
より被膜化された蛍光体が生成される。
【0035】その後、蛍光体をガラスバルブに塗布する
プロセス(蛍光体塗布プロセス)に移行する。
【0036】(実施形態3)本実施形態の基本構成は実
施形態1とほぼ同じであって、実施形態1で説明した保
護部材8を備えておらず、図4に示すように、蛍光体層
3を構成する3種類の汎用の蛍光体粒子7のうち最も光
束劣化の大きい蛍光体粒子7(以下、蛍光体粒子7bと
記す)の表面が金属酸化物からなる表面保護膜18によ
り被覆されている点に特徴がある。なお、蛍光体粒子7
b以外の蛍光体粒子7は以下蛍光体粒子7aと記す。こ
こに、表面保護膜18の材料としては、実施形態1と同
様の金属酸化物でもよいし、蛍光体粒子7bに対して特
有の輝度劣化を防止する機能を有する他の金属酸化物で
あってもよい。なお、実施形態1と同様の構成要素には
同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】しかして、本実施形態では、最も光束劣化
しやすい蛍光体粒子7bの表面に当該蛍光体粒子7bの
光束劣化を防止する表面保護膜18が形成されているの
で、蛍光体粒子7bに表面保護膜18が被着していない
場合に比べて、蛍光体粒子7bに対する水銀の吸着や種
々のダメージを抑制することができ、最も光束劣化しや
すい蛍光体粒子7bの光束劣化が抑制され、蛍光体粒子
7a,7b間の光束劣化の度合いがアンバランスになる
ことが抑制されるから、点灯に伴うカラーシフトを低減
することができる (実施形態4)本実施形態の基本構成は実施形態1と実
施形態3とを組み合わせた構成となっており、図5に示
すように、蛍光体層3と透光性気密容器1の内表面との
間に金属酸化物からなる保護部材8が形成されるととも
に、蛍光体層3を構成する3種類の汎用の蛍光体粒子7
のうち最も光束劣化の大きい蛍光体粒子7bの表面が金
属酸化物からなる表面保護膜18により被覆されている
点に特徴がある。なお、実施形態1または実施形態3あ
るいは両実施形態1,3と同様の構成要素には同一の符
号を付して説明を省略する。
【0038】しかして、本実施形態では、実施形態1お
よび実施形態3に比べてカラーシフトをより低減するこ
とができる。
【0039】(実施形態5)本実施形態の基本構成は実
施形態2と実施形態3とを組み合わせた構成となってお
り、図6に示すように、蛍光体層3を構成する3種類の
汎用の蛍光体粒子7のうち最も光束劣化の大きい蛍光体
粒子7bの表面が金属酸化物からなる表面保護膜18に
より被覆されるとともに、保護部材8が蛍光体層3の全
領域中において蛍光体粒子7間に介在している点に特徴
がある。なお、実施形態2または実施形態3あるいは両
実施形態2,3と同様の構成要素には同一の符号を付し
て説明を省略する。
【0040】しかして、本実施形態では、実施形態2お
よび実施形態3に比べてカラーシフトをより低減するこ
とができる。
【0041】ところで、上述した各実施形態では、蛍光
ランプLaとして無電極蛍光ランプについて説明した
が、蛍光ランプLaは図7に示すような直管形の有電極
蛍光ランプであってもよい。この蛍光ランプLaもガラ
スからなる透光性気密容器1内部の気密空間2には、水
銀蒸気および希ガスからなる放電媒体が封入されてい
る。また、透光性気密容器1の両端部の内部にはそれぞ
れエネルギ供給手段たる電極4(熱陰極型、冷陰極型の
どちらでもよい)が配設されており、各電極4が点灯装
置10を介して電源6に接続される。この場合にも、蛍
光ランプLaと点灯装置10とで光源装置を構成してい
る。また、図7に示す有電極蛍光ランプLaの透光性気
密容器1の形状は直管形となっているが、透光性気密容
器1は直管形に限定されるものではなく、例えば環形あ
るいは屈曲形であってもよいことは勿論である。
【0042】
【実施例】(実施例1〜4)実施形態1にて説明した蛍
光ランプLaにおける蛍光体粒子7として、赤色発光蛍
光体であるY23:Eu、緑色発光蛍光体であるLaP
4:Ce,Tb、青色発光蛍光体であるBaMgAl
1017:Euの3種類を用い、保護部材8として点灯に
伴う可視光領域の光の透過率の変化の波長依存性の小さ
いSiO2微粒子、Y23微粒子、金属アルコキシド溶
液より得られるAl23連続膜、Y23連続膜のいずれ
か1種類を用いた蛍光ランプをそれぞれ作成した。
【0043】表1には保護部材8として用いる金属酸化
物を種々変化させ、蛍光体粒子7としてY23:Eu、
LaPO4:Ce,Tb、BaMgAl1017:Euの
いずれか一種類を単独で用いて蛍光ランプを作成し点灯
実験を行った結果を示す。ここに、表1に示す実施例1
〜4と比較例1,2とは全て無電極蛍光ランプである。
また、点灯実験は、点灯時の管壁負荷(ランプ入力を、
発光面積すなわち蛍光体層の塗布面積で除した値)を約
150mW/cm2に設定して行った。
【0044】
【表1】 表1において、最上段は保護部材8を構成する金属酸化
物の種類、2段目は実施例1〜4および比較例1に関し
ては実施形態1で説明した不等式の左辺の値(x=〔P
1(400)/P0(400)〕/〔P1(800)/
P0(800)〕)、3段目〜5段目は蛍光体粒子7と
してY23:Eu(赤色発光蛍光体)、LaPO4:C
e,Tb(緑色発光蛍光体)、BaMgAl1017:E
u(青色発光蛍光体)をそれぞれ単独で用いた場合の光
束維持率に関し、赤色発光蛍光体を用いた場合の光束維
持率を100%とし、緑色発光蛍光体、青色発光蛍光体
それぞれを用いた場合は赤色発光蛍光体を用いた場合の
光束維持率を100%としたときの相対値を示す。2段
目の比較例2に関しては実施形態1で説明した不等式の
右辺の値(y=〔G1(400)/G0(400)〕/
〔G1(800)/G0(800)〕)を示す。なお、
光束維持率は、100時間点灯後の光束値を100%と
するとき、その後光束値が70%に低下するまでの時間
を光束寿命として測定している。しかして、表1の各列
の3〜5段目の数値差が小さいほどカラーシフトを少な
くできることを意味する。
【0045】比較例1は保護部材8を構成する金属酸化
物を、ガラスの保護材料として一般によく知られている
Al23微粒子(デグサ社製のアルミニウムオキサイド
C)を用い、比較例2は保護部材8を設けていないもの
である。
【0046】これに対し、実施例1は保護部材8を構成
する金属酸化物としてSiO2の微粒子を、実施例2は
23の微粒子を、実施例3はAl23の連続膜を、実
施例4はY23の連続膜を、それぞれ用いたものであ
る。
【0047】実施例1〜4は、保護部材8としてAl2
3微粒子を用いた比較例1および保護部材8を設けて
いない比較例2と比較して、緑色発光蛍光体、青色発光
蛍光体それぞれの光束維持率(相対値)の値が100%
に近いので、赤色発光蛍光体、緑色蛍光発光体、青色発
光蛍光体の3種類の蛍光体間での劣化の度合いに差がな
く、これら3種類の蛍光体を混合して用いた場合には、
点灯時間の経過に伴うランプ全体の発光分光分布のバラ
ンスの変化が小さく、したがってカラーシフトが低減さ
れることが期待できる。また、表1の2段目を見てわか
るように、実施例1〜4は上述のxの値が保護部材8を
設けていない比較例2に関する上述のy(=0.96
9)よりも大きい。これに対し、保護部材8としてAl
2O3微粒子を用いた比較例1は上述のxの値がyより
も小さい。これらの結果から、実施例1〜4のように上
述のxの値が比較例2に比較して大きくなる保護部材8
を設けることにより、カラーシフトが抑制されると言え
る。
【0048】(実施例5)実施形態2にて説明した蛍光
ランプLaにおける蛍光体粒子7として、赤色発光蛍光
体であるY23:Eu、緑色発光蛍光体であるLaPO
4:Ce,Tb、青色発光蛍光体であるBaMgAl10
17:Euの3種類を用い、保護部材8として点灯に伴
う透過率の変化の波長依存性が小さく、かつ蛍光体を効
率よく励起させる波長254nmの紫外線の透過率の高
い金属アルコキシド溶液より得られるY23連続膜を用
いた蛍光ランプを作成した。
【0049】表2には保護部材8として用いる金属酸化
物を上述のY23連続膜とし、蛍光体粒子7としてY2
3:Eu、LaPO4:Ce,Tb、BaMgAl10
17:Euのいずれか一種類を単独で用いて蛍光ランプを
作成し点灯実験を行った結果を示す。ここに、表2に示
す実施例5と比較例3とはいずれも無電極蛍光ランプで
ある。また、点灯実験は、点灯時の管壁負荷(ランプ入
力を、発光面積すなわち蛍光体層の塗布面積で除した
値)を約150mW/cm2に設定して行った。
【0050】
【表2】 表2において、最上段は保護部材8を構成する金属酸化
物の種類、2段目〜4段目は蛍光体粒子7としてY
23:Eu(赤色発光蛍光体)、LaPO4:Ce,T
b(緑色発光蛍光体)、BaMgAl1017:Eu(青
色発光蛍光体)をそれぞれ単独で用いた場合の光束維持
率に関し、赤色発光蛍光体を用いた場合の光束維持率を
100%とし、緑色発光蛍光体、青色発光蛍光体それぞ
れを用いた場合は赤色発光蛍光体を用いた場合の光束維
持率を100%としたときの相対値を示す。なお、光束
維持率は、100時間点灯後の光束値を100%とする
とき、その後光束値が70%に低下するまでの時間を光
束寿命として測定している。しかして、表2の各列の2
〜4段目の数値差が小さいほどカラーシフトを少なくで
きることを意味する。
【0051】比較例3は保護部材8を構成する金属酸化
物を、ガラスの保護材料として一般によく知られている
Al23微粒子(デグサ社製のアルミニウムオキサイド
C)を用いたものである。
【0052】これに対し、実施例5は保護部材8を構成
する金属酸化物としてY23の連続膜を用いたものであ
る。
【0053】実施例5は、保護部材8としてAl23
粒子を用いた比較例3と比較して、緑色発光蛍光体、青
色発光蛍光体それぞれの光束維持率(相対値)の値が1
00%に近いので、赤色発光蛍光体、緑色蛍光発光体、
青色発光蛍光体の3種類の蛍光体間での劣化の度合いに
差がなく、これら3種類の蛍光体を混合して用いた場合
には、点灯時間の経過に伴うランプ全体の発光分光分布
のバランスの変化が小さく、したがってカラーシフトが
低減されることが期待できる。しかも、実施例5では、
青色発光蛍光体の光束維持率が赤色発光蛍光体の光束維
持率よりも良くなっていることがわかる。これらの結果
から、実施例5のように保護材料としてY23連続膜、
つまり、蛍光体を保護する材料に点灯に伴う透過率の変
化の波長依存性が小さな材料を用いることにより、カラ
ーシフトが抑制されると言える。
【0054】(実施例6〜8)実施形態3にて説明した
蛍光ランプLaにおける蛍光体粒子7として、赤色発光
蛍光体であるY23:Eu、緑色発光蛍光体であるLa
PO4:Ce,Tb、青色発光蛍光体であるBaMgA
1017:Euの3種類を用い、表面保護膜18として
青色発光蛍光体の輝度劣化を改善できる金属アルコキシ
ド溶液より得られるY23連続膜、Y23微粒子、Al
23微粒子のいずれか1種類を用いた蛍光ランプをそれ
ぞれ作成した。
【0055】表3には表面保護膜18として用いる金属
酸化物を種々変化させ、蛍光体粒子7としてY23:E
u、LaPO4:Ce,Tb、BaMgAl1017:E
uのうち最も光束劣化の大きい青色発光蛍光体の蛍光体
粒子7bを図8に示すように単独で用いて蛍光ランプを
作成し点灯実験を行った結果を示す。ここに、表3に示
す実施例6〜8と比較例4とは全て無電極蛍光ランプで
ある。また、点灯実験は、点灯時の管壁負荷(ランプ入
力を、発光面積すなわち蛍光体層の塗布面積で除した
値)を約150mW/cm2に設定して行った。
【0056】
【表3】 表3において、上段は表面保護膜18を構成する金属酸
化物の種類、下段は表面保護膜18を設けていない比較
例4の点灯寿命値を100%とした場合の点灯寿命値の
相対値を示している。なお、表3は、点灯寿命値改善の
観点からの好ましい実施例5ないし実施例8を比較例4
と比較して示してある。点灯寿命値は、100時間点灯
後の光束値を100%とするとき、その後光束値が70
%に低下するまでの時間を光束寿命として測定してい
る。
【0057】比較例4は表面保護膜18を設けていない
ものである。
【0058】これに対し、実施例6は表面保護膜18を
構成する金属酸化物としてY23の連続膜を、実施例7
はY23の微粒子を、実施例8はAl23の微粒子を、
それぞれ用いたものである。
【0059】実施例6〜8は、表面保護膜18を設けて
いない比較例4と比較して点灯寿命値を改善することが
できる。
【0060】これらの結果から、劣化の大きい蛍光体を
耐劣化性のある表面保護膜18によって被覆保護するこ
とにより、寿命が改善され、すなわち、光束の低下が抑
えられ、点灯に伴うカラーシフトを低減することができ
る。
【0061】なお、上述の実施例1〜8では無電極蛍光
ランプに適用した例を示したが、有電極蛍光ランプ(熱
陰極型、冷陰極型を問わない)に対して適用してもよい
のは言うまでもない。
【0062】
【発明の効果】請求項1の発明は、少なくとも水銀を含
む放電媒体を封入した透光性気密容器と、透光性気密容
器の内面に形成された蛍光体層と、透光性気密容器と蛍
光体層との境界面近傍に配設した金属酸化物よりなる保
護部材とを有し、前記保護部材は、点灯前での透光性気
密容器の厚み方向における波長400nmの光の透過率
をP0(400)、波長800nmの光の透過率をP0
(800)、点灯後の波長400nmの光の透過率をP
1(400)、波長800nmの光の透過率をP1(8
00)とし、前記保護部材を配設しない場合の点灯前で
の透光性気密容器の厚み方向における波長400nmの
光の透過率をG0(400)、波長800nmの光の透
過率をG0(800)、点灯後の波長400nmの光の
透過率をG1(400)、波長800nmの光の透過率
をG1(800)とするとき、 {〔P1(400)/P0(400)〕/〔P1(80
0)/P0(800)〕}≧{〔G1(400)/G0
(400)〕/〔G1(800)/G0(800)〕} となる金属酸化物により形成されているので、保護部材
として点灯に伴う透過率の変化の波長依存性が小さい材
料を用いることにより、保護部材を設けていない蛍光ラ
ンプに比べて点灯に伴うカラーシフトを低減することが
できるという効果がある。
【0063】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記蛍光体層は、複数種類の蛍光体粒子からなり、
最も光束劣化しやすい蛍光体粒子の表面に当該蛍光体粒
子の光束劣化を防止する表面保護膜が形成されているの
で、最も光束劣化しやすい蛍光体粒子の光束劣化が抑制
され、蛍光体粒子間の光束劣化の度合いがアンバランス
になることが抑制されるから、点灯に伴うカラーシフト
を低減することができるという効果がある。
【0064】請求項3の発明は、少なくとも水銀を含む
放電媒体を封入した透光性気密容器と、透光性気密容器
の内面に形成された蛍光体層とを有し、前記蛍光体層
は、複数種類の蛍光体粒子からなり、最も光束劣化しや
すい蛍光体粒子の表面に当該蛍光体粒子の光束劣化を防
止する表面保護膜が形成されているので、最も光束劣化
しやすい蛍光体粒子の光束劣化が抑制され、蛍光体粒子
間の光束劣化の度合いがアンバランスになることが抑制
されるから、点灯に伴うカラーシフトを低減することが
できるという効果がある。
【0065】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3のいずれかに記載の蛍光ランプと、前記透光性気密容
器の内部と外部との少なくとも一方に配設されて前記放
電媒体を放電させるようにエネルギを供給するエネルギ
供給手段と、前記エネルギ供給手段を介して前記蛍光ラ
ンプを点灯させる点灯装置とを備えることを特徴とする
ものであり、点灯に伴うカラーシフトの少ない光源装置
を実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の要部説明図である。
【図2】同上を用いた光源装置の概略構成図である。
【図3】本発明の実施形態2の要部説明図である。
【図4】本発明の実施形態3の要部説明図である。
【図5】本発明の実施形態4の要部説明図である。
【図6】本発明の実施形態5の要部説明図である。
【図7】実施例6〜8の説明図である。
【図8】本発明の他の光源装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 透光性気密容器 2 気密空間 3 蛍光体層 7 蛍光体粒子 8 保護部材
フロントページの続き (72)発明者 東川 雅弘 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5C043 AA03 AA05 CC09 CD19 DD36 EA16 EB11 EC20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも水銀を含む放電媒体を封入し
    た透光性気密容器と、透光性気密容器の内面に形成され
    た蛍光体層と、透光性気密容器と蛍光体層との境界面近
    傍に配設した金属酸化物よりなる保護部材とを有し、前
    記保護部材は、点灯前での透光性気密容器の厚み方向に
    おける波長400nmの光の透過率をP0(400)、
    波長800nmの光の透過率をP0(800)、点灯後
    の波長400nmの光の透過率をP1(400)、波長
    800nmの光の透過率をP1(800)とし、前記保
    護部材を配設しない場合の点灯前での透光性気密容器の
    厚み方向における波長400nmの光の透過率をG0
    (400)、波長800nmの光の透過率をG0(80
    0)、点灯後の波長400nmの光の透過率をG1(4
    00)、波長800nmの光の透過率をG1(800)
    とするとき、 {〔P1(400)/P0(400)〕/〔P1(80
    0)/P0(800)〕}≧{〔G1(400)/G0
    (400)〕/〔G1(800)/G0(800)〕} となる金属酸化物により形成されてなることを特徴とす
    る蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】 前記蛍光体層は、複数種類の蛍光体粒子
    からなり、最も光束劣化しやすい蛍光体粒子の表面に当
    該蛍光体粒子の光束劣化を防止する表面保護膜が形成さ
    れてなることを特徴とする請求項1記載の蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】 少なくとも水銀を含む放電媒体を封入し
    た透光性気密容器と、透光性気密容器の内面に形成され
    た蛍光体層とを有し、前記蛍光体層は、複数種類の蛍光
    体粒子からなり、最も光束劣化しやすい蛍光体粒子の表
    面に当該蛍光体粒子の光束劣化を防止する表面保護膜が
    形成されてなることを特徴とする蛍光ランプ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の蛍光ランプと、前記透光性気密容器の内部と外部と
    の少なくとも一方に配設されて前記放電媒体を放電させ
    るようにエネルギを供給するエネルギ供給手段と、前記
    エネルギ供給手段を介して前記蛍光ランプを点灯させる
    点灯装置とを備えることを特徴とする光源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002170520A (ja) * 2000-09-22 2002-06-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 水銀封入体、この水銀封入体の製造方法、およびこの水銀封入体を用いた蛍光ランプ

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002170520A (ja) * 2000-09-22 2002-06-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 水銀封入体、この水銀封入体の製造方法、およびこの水銀封入体を用いた蛍光ランプ

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